TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1018/15-Mar-2010

今週はさまざまな内容の記事が揃った。まず Glenn Fleishman が報告するのは、Apple COO の Tim Cook が 2 千 2 百万ドルのボーナスをもらうというニュースと、Verizon が iPad の Wi-Fi 専用モデルを購入する人に対して同社の素敵な MiFi 3G ポータブル・ホットスポットを売り込もうと密かに計画しているという話題だ。Glenn はまた T-Mobile を検討した記事も書き、米国において iPhone や iPad が T-Mobile ネットワークではうまく動かない理由を説明する。Matt Neuburg は C-Command の情報断片キーパー EagleFiler をレビューし、Adam は新聞社やレコード会社など勝手にいろいろなコンテンツをまとめ売りするタイプのビジネスがインターネットによってどのように変化してきたかを考える。最後にもう一つ、もしもあなたがクライアントベースの仕事をしているなら、ProfitTrain が当たる今週の DealBITS 抽選は必見だ。今週注目すべきソフトウェアリリースは、 VMware Fusion 3.1 Beta、Things 1.3、MainStage 2.1.1、LogMeIn Pro2、Safari 4.0.5、TextExpander 3.0 だ。

記事:

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Steve Jobs の代役を果たした Tim Cook に 2 千 2 百万ドルのボーナス

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

定職を持つ人たちは皆、ボーナスをもらう喜びを知っている。一生懸命働いて結果を出したことへの報酬だ。Apple の Chief Operating Officer (CEO, 最高執行責任者) である Tim Cook は、2010 年 3 月 10 日に手にした給料袋がいつもより少し分厚いのに気付いた。余分に入っていたのは、5 百万ドルの現金と、制限付き株式 75,000 株だった。この株は、今日の時価で 1 千 7 百万ドルの価値がある。

Apple が SEC (証券取引委員会) に提出した申告書によれば、Cook への賞与は「2009 会計年度に Jobs 氏が医療休暇中、会社の日々の運営を担って素晴らしい業績をあげた」ことに対するものだという。株式の授与は半分ずつに分けられ、片方は一年間、もう片方は二年間、Cook がその日までまだ雇用され続けている限り売却はできないという制限が付く。

大企業も中小企業も、多くの会社で重役たちが投資家の目から見ればその価値をはるかに超えた額の報酬を受けている。私は Nell Minow の大ファンだが、彼女はこれまで 11 年間、過剰な報酬や秘密の支払いを企業から受けつつそれに見合う仕事をしないリーダーたちを Corporate Library にリスト している。

けれども、Cook の場合は今回の報酬に見合う働きをしたようだ。(私は株主ではないので、今回の支払いが私に直接のかかわりを持つことはない。)Cook は 2009 年の前半 (1 月 - 6 月) Apple の管理を任されており、Jobs その人こそが金の製品を生むガチョウを鞄の中に持っているのだからと心配に震えていた評論家たちを尻目に、同社がその期間中落ち込む兆しを見せることは全くなかったように見える。

2008 年の終わりから 2009 年の初めにかけて同社の株価は一株あたり $100 前後だった。Cook が今回の報酬を受けた日、株価の終値は $224.84 だった。2010 年 1 月に終わった会計四半期(ホリデーシーズンを含む)に同社の売上げと収益は並外れた額を記録した。Apple は前年の同四半期に比べて売上げを 32 パーセント、利益を 50 パーセント、それぞれ伸ばしたことになる。Apple は現在手持ちの現金および短期有価証券で 4 百億ドルを保有している。

同社の時価総額、つまり株価に発行済株式数をかけた金額は 2 千億ドルを超え、これはつまり株主たちが同社に出資した金が過去 14 ヶ月間に 1150 億ドル増えたことを意味する。Cook のボーナス額は、その増加分の 0.02 パーセントに過ぎない。

今回授与された制限付き株式は、Cook を同社に縛り付けておくためのほんの小さな手錠という意味も持つ。今日の時価 1 千 7 百万ドルよりもはるかに高い価値を持つかもしれないからだ。二年前、Cook は 300,000 株のオプションを一株あたり $140 程度で行使し、およそ 4 千万ドルを手にした。記録によれば、彼は今回新たに制限付き株式授与を受ける前には同社の株を14,000 株しか手許に残していなかったという。

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Verizon、MiFi で iPad 購入者の獲得を目指す

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Engadget が、Verizon Wireless が現在準備中の 販売キャンペーンの流出写真を掲載した。このキャンペーンは、初期の iPad 購入者に対して AT&T でなく Verizon の 3G サービスを選ぶよう誘い込むことを狙ったものだ。いったいどうやってか? Verizon は、MiFi を提供している。これは、Verizon の 3G ネットワーク経由でインターネットに接続するワイヤレスルータで、最大5台の機器が Wi-Fi が繋がるようにできる。

この MiFi はなかなか気の利いた機器で、シャツのポケットにも入り、内蔵バッテリをフルに充電すれば 4 時間、AC アダプタを使えばいつまでも働き続ける。

問題は、サービスプランだ。Verizon は MiFi の購入者に最低2年間の契約義務を課し、料金は上り下りの合計使用量 250 MB までで月額 $39.99 (250 MB を超えた分は 1 MB あたり 10 セント)、合計使用量 5 GB までで月額 $59.99 (超過分は 1 MB あたり 5 セント) となっている。

この料金は 3G 対応の iPad よりもはるかに高額だ。こちらには契約期間の義務はなく、月額プランは2種類、毎月 250 MB までで $14.99 と、使用量無制限で $29.99 だ。超過料金はない。その代わりに、iPad は 250 MB の制限が近づくと警告を表示して、その月の残りを無制限プランにアップグレードする道を提供してくる。これなら、十分道理にかなったやり方だろう。

それでも、代替方法を示す機会をとらえたのは Verizon としては賢明な一手だ。MiFi については非常に柔軟で持ち運びもしやすいという良い評判を聞く。そして、一つの 3G データプランと一台の機器だけで、Wi-Fi 対応ラップトップ機やハンドヘルド機がすべて使える方法を提供しているわけだ。

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DealBITS 抽選: ProfitTrain が当たる

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

数年前、私たちは DealBITS 抽選で、独立系ソフトウェアハウス Clickable Bliss の Billable という当時新製品のフリーランサーおよび小規模ビジネス向け時間追跡・請求書作成プログラムを賞品にした。(2007 年 1 月 29 日の記事“DealBITS 抽選: Billable”参照。)Clickable Bliss の Mike Zornek はその後の年月もこのプログラムに努力を注ぎ込み続け、バージョン 2.0 にたっぷりと機能を追加するとともにこのプログラムの名前を ProfitTrain と改名した。今回から複数のビジネスをサポートするようになり、完了した仕事についてでもあなたが手動で入力した個別項目についてでも請求書を作成できるようになり、繰り返し発生するサービスや製品を保存しておいて請求書に追加できるようになり、請求書を「見積もり」状態でも出せるようになり、請求書に含めるべき出費を追跡できるようになり、一回払いも分割払いもサポートし、レポート機能を内蔵し、その他にもたくさんの新機能が加わった。クライアントベースのビジネスをしている Mac ユーザーには、ProfitTrain は間違いなく必見だ。

今週の DealBITS 抽選では、ProfitTrain 2.0 を4本、賞品にする。それぞれ定価 $49.95 相当の製品だ。だから、仕事時間を計測してクライアントたちへの請求書を作るためのより良い方法を求めている人は、ぜひ奮って DealBITS ページで応募して頂きたい。寄せられた情報のすべては TidBITS の包括的プライバシー規約の下で扱われる。また、もしもあなたがこの抽選を紹介して下さった方が当選すれば、紹介に対するお礼としてあなたの手にも同じ賞品が届くことになるのもお忘れなく。

[訳注: 応募期間は 11:59 PM PDT, 21 March 2010 まで、つまり日本時間で 3 月 22 日(月曜日)の午後 4 時頃までとなっています。]

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EagleFiler が Finder のフォルダを情報断片キーパーと化す

  文: Matt Neuburg <matt@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私はもうかれこれ 20 年近くにわたり、テキストやその他の情報断片を保存したり呼び出したりするためのさまざまの方法を試してきた。それらの結果は大体において私の "Conquer Your Text" 記事シリーズに書き記してある。その中で私は、これらのアプリケーションの大多数がかなり重量級の方法を使っていることに気付いた。つまり、私のデータは完全にそのアプリケーションの支配下に引き渡され、そのデータは特定の場所に保持されるか、あるいは(より多くの場合)そのアプリケーション独自のフォーマットで一つの書類の中に保持される。そのことこそが、もっと軽量級の方法を採用したアプリケーション、 EagleFiler に私が強く興味を惹かれた理由だった。EagleFiler のメーカーは C-Command、ここは開発者 Michael Tsai の本拠地、彼は SpamSieve (2003 年 2 月 17 日の記事“TidBITS ご用達ツール: SpamSieve”参照) をはじめ私にとってなくてはならないいくつものユーティリティの作者だ。

(日本語) WebArranger は Web よりも使える | 復活: Helix の逆襲 | それはキーパー(Idea Keeper だ、それは) | Boswell:テキスト保管庫 | 断片情報キーパーをあと3つ | Tinderbox でハートに火を点けて | デジタル下駄箱: iData Pro X 1.0.5 | NoteTaker でテイク・ノオト | Hog Bay Notebook でグイッと行こう | DEVONthink は考える、あなたのために | よく使い込んだ NoteBook | TAO は上げ相場 | 散らかり放題を Curio で片付ける | ピカピカの NoteBook | DEVONthink がプロになる | Yojimbo はあなたの情報を守る用心棒 | SlipBox: 臭跡と感受性と | MindManager が Mac にも登場

EagleFiler の主たる書類タイプは "library" と呼ばれる。あなたは何個でも好きなだけライブラリを持つことができ、個々のライブラリは Finder の中では単なる普通のフォルダに過ぎず、そのフォルダの中にあなたのデータであるファイルが含まれる。個々の情報断片はそれぞれ単なるファイルであって、標準的なデータフォーマットで保存される。ライブラリにはその他に EagleFiler が維持する管理用のファイルもいくつか含まれる。そういうわけで、あなたはどの情報断片をどのフォルダに入れるかを自ら意識的に決断しなければならない。情報断片をハードディスクのいたる所に散らかしておくわけにはいかない。そして、一般的に言って、あなたはそのフォルダの内容を直接変更することは控えるようにし、その代わりに内容の変更は EagleFiler を通してするように心がける必要がある。それでも、あなたの情報断片はあくまでもそこに、普通のフォルダの中の普通のファイルとしてあるので、いつでも見ることができて Finder でアクセスできる。情報内容を EagleFiler 内部から検索することもできるが、それとは別にシステムレベルの Spotlight 検索も可能だ。ファイルは Finder から直接開くこともできる。もしも世界が突然不可思議な宇宙線にさらされて EagleFiler が破壊されてしまったとしても、あなたのデータが失われることはない。あなたのデータは、いつでも普通のフォルダの中にある普通のファイルだからだ。

ずっと昔ならば、このようなやり方はスペースの無駄遣いだと批判されたことだろう。ごくちっぽけなテキストファイルでさえ、あなたのハードディスク上では最小論理容量(8 KB のことが多い)を占める。だから、たった 10 バイトのテキスト断片データが 100 個あればデータ総量そのものはおよそ1キロバイトだが、それぞれが 10 バイトのファイルが 100 個あれば1メガバイト近くが必要になる。けれども、何十ギガバイトもの空き容量を持つハードディスクが普通のこととなった今の時代では、数メガバイトが余分に必要になったところで別に問題にはならない。

世界に窓 (Window on the World) -- EagleFiler のデータは単にフォルダの中にあるファイルなので、その価値は主としてそれらのファイルの内容をどのように見せるか、そこにどんな風に書き込みをしたり検索をしたりできるかというところにある。では、まずライブラリウィンドウの説明から始めよう。このウィンドウの基本的なレイアウトは Mail の三分割ウィンドウとよく似ている。上の部分に、ライブラリの中にあるファイル ("record" と呼ばれる) のリストが表示される。下の部分は、そのリストで現在選択されているレコードの内容だ。そして左側にはサイドバーがあって、ここで何かを選択すればリストにどの範囲のレコードを示すかを指定することができる。

eaglefiler

サイドバーは三つのセクションから成っている。まず最初は、フォルダの階層的リストだ。ここで新規のフォルダを作ったり、フォルダをフォルダの中に入れたり、レコードをフォルダの中に整理したりできる。これらのフォルダは本物、つまり Finder の中にあるライブラリのフォルダ内部の実際のフォルダ階層を反映しかつ制御している。

サイドバーの第二のセクションは、スマートフォルダだ。Mail や Finder でと同じく、スマートフォルダとは検索基準の保存セットだ。どれかをクリックすれば検索が実行され、ウィンドウの上の部分にどのレコードがリストされるかが決まる。パワフルで複雑な検索基準を(素晴らしいインターフェイスを通じて)構築することができる。

サイドバーの第三のセクションは、タグだ。タグは自由に作ることができ、それに対して好きなだけの数のレコードを割り当てることができる。タグを階層的に構造化することもできる。

こうして、このサイドバーはそれ自体が検索メカニズムだ。好きなように組み合わせてフォルダやスマートフォルダやタグを選択し、それによりウィンドウの上の部分に何がリストされるかを決められる。それに加えて、ウィンドウの一番上の部分(ツールバーの中)には検索フィールドもある。EagleFiler の検索は本当に素晴らしい。これは Spotlight に基づくもの(従って Spotlight が索引付けできるものならどんなファイルでも索引付けが可能)だが、これは独自の索引を利用する上に(従って非常に高速)独自の分かりやすい Boolean シンタックスを使っている。

また、補助的な Info (あるいは Inspect) ウィンドウもある。ここでは、他にもいろいろなことができるが、レコードに対する "note" を読んだり編集したりできる。ノートはレコードに付随する RTF ファイルで、EagleFiler は個々のライブラリフォルダ内部に別途 Notes フォルダを作り、ノートをそこに保存する。こうして、一つのレコードにはそのタイトルと内容の他に別のテキストを付随させることができる。ここでもまた、仮に EagleFiler がなくても、あなたのノートはすべて読める。通常の RTF ファイルなので TextEdit で開くことができるからだ。

データの世界 -- EagleFiler はあらゆる種類のファイルを読み込める。EagleFiler の内部から、ファイルのタイトル(これはウィンドウ上部に表示される)を編集できるし、また RTF やテキストのファイルの場合にはその内容を編集することもできる。EagleFiler はどのレコードでも Finder を使って開かせることもできるが、そんなことは必要がない場合が多い。なぜなら、EagleFiler は数多くのファイルタイプの内容が表示できるからだ。その上、いくつかのファイルタイプについてはその他に特殊な処理もできる。以下に、私自身のさまざまな EagleFiler ライブラリを説明してみるが、たぶんそれが実際の使用の感触を掴んで頂ける最も分かりやすい方法だろう。

* メモ。これはさまざまの雑多なテキストおよび RTF ファイルを集めた大きなライブラリだ。そこにあるものたちは、タグ ("Ruby"、"Cocoa" など) を使って大まかにカテゴリー分けしてあるが、それ以外には何の整理も施していない。主に、タイトルや内容でこのライブラリを検索している。

* スキャン。私は古い保証書や、説明書、領収書、その他を取っておくのに飽き飽きしているので、そういうものをすべてスキャンした。これらのファイルはすべて単なる画像なので、内部にデータを書き込めない。そこで、私はこれらの内容が分かり、しかも柔軟に使いこなせるように、タイトルとノートを付けている。検索しやすいように、ということだ。これらのファイルは JPEG だが、どれかをじっくり見たい場合にもたいていの場合 EagleFiler による画像表示で十分だ。

* 注文書。私がウェブ上で何かを買い物する際、ブラウザのレシートページをこのライブラリに PDF として保存しておく。(この保存はワンタッチでできる。どんなアプリケーションの Print ダイアログにも Save PDF to EagleFiler コマンドがあるからだ。)そして、タグによってそれぞれの注文の進行状況 ("ordered", "shipped", "received") を区別している。

* メールアーカイブ。私は Entourage を使っている。これはすべてのメールを一つの巨大なデータベースに保持するので、全体が壊れてしまうおそれが強い。そこで、私は時々活発に進行中でない Entourage「フォルダ」を EagleFiler に書き出して、それらのメッセージは Entourage から消去する。EagleFiler はそれぞれの「フォルダ」を mbox ファイルとして保持するが、メッセージを一つ一つ、Subject 行をタイトルに使って個別に表示することができる。しかも、それぞれのメッセージの From, To, Date 情報も認識(かつ表示)できる。埋め込まれた添付ファイルもすべて保たれる。当然ながら、メッセージを内容で検索することもできる。

* ブックマーク。これはたくさんの URL ファイルの巨大な階層だ。

これらはすべて、私にとって EagleFiler の素晴らしい使用法の実例となっている。ただしブックマークのライブラリだけは例外だ。(これはうまく使えていない。その理由は次のセクションで説明しよう。)

結論 -- EagleFiler は、基盤となる巧みなアイデアの上に使いやすさを組み合わせることによって、シンプルで高速かつ軽量な印象を生み出している。そこには、ここにとうてい書き切れないほど数多くの巧妙な仕組みが詰め込まれているのだ。読み込めるものの幅広さ、読み込みをする方法の多彩さ、そしてそれらに対して EagleFiler ができることの賢さ、こうしたことのすべてが驚くべきことと思う。(さらに、もしもあなたが AppleScript を使えるならばそのパワーはもっと拡張される。)何かが分からなければ、 オンラインのマニュアルを見ればよい。一つ実例を挙げよう。まず、EagleFiler が動作してさえいないと仮定しよう。でも、すべてのライブラリフォルダにはそれぞれ To Import というフォルダが含まれている。そして、あなたが何でもその中に入れれば、次に EagleFiler がそのライブラリを開いた際に自動的にそのライブラリに読み込まれる。これは素晴らしい。

その一方で、私は時々 EagleFiler のインターフェイスで問題に出会うこともある。実際、2009 年に私が初めて EagleFiler を本格的に使ってみていた最初の数週間に、私は開発者にインターフェイスの問題点を多数書き送った。その大多数は素早く修正された。例えばテキストフィールドがスペース文字を受け付けなかったり、ウィンドウが正しくないタイミングで開いたり、ウィンドウに戻った際に前回私がどのフィールドで作業していたかが忘れられていたり、そういった類いのことだ。他方、まだ解決されていない問題もある。EagleFiler は今でも起動に信じられないくらい時間がかかるし、Help メニューはクリックしてから非常に長い時間が経たないとポップダウンしない。どうやらこれらの問題は、EagleFiler が PyObjC フレームワークを使って書かれていることが原因らしい。

また、EagleFiler は URL ファイルを時折少しずつ保存する目的には素晴らしくよく働くが、完全機能のブックマーク保持ツールの代わりに使うことはできない。サイドバーにある階層表示は本物のアウトライナーの持つ整理のパワーを持ち合わせていない。例えば読み込み済みの URL を編集することができないので、何かのウェブアドレスが変われば、EagleFiler 内部で対応するリスト項目を変更するということができず、既存の URL ファイルをいったん削除してから改めて読み込まなければならない。それから、ウェブ URL を読み込む方法はさまざまに(ブックマークファイルとして、テキストファイルとして、PDF として、あるいは Web アーカイブとして)提供されているものの、読み込み時間を選ぶためのインターフェイスがなく、あらかじめアプリケーションの全体的な環境設定で指定しておかなければならない。(ただしこの点はクールなブラウザ Bookmarklet を使って乗り越えることができる。)

けれども、それ以外の点で私は EagleFiler を使っていて非常に満足している。おそらく私はその潜在力のすべてを使いこなしているわけではないだろうが、それでもこれのお陰で既に私の持ち合わせの情報断片キーパーをいくつか引退させることができた。それに、これは Finder だけを単独で使うよりもずっと良い! もしもあなたが一つのフォルダの中にいろいろと関係したものをたくさん貯えていて、あなたが _まだ_ 手軽に望みの情報を見つけ出すことができずにいるのなら、そのフォルダを EagleFiler のライブラリに変えてみてはいかがだろうか。実際、私にとっての EagleFiler はまさにそれなのだ。つまり、筋肉増強剤を使用した Finder フォルダだ。

EagleFiler は Mac OS X 10.4 かそれ以降を要し、10.5 かそれ以降が推奨される。価格は $40 で、ダウンロードしてから 30 日間は無料で試用できる。

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T-Mobile の 3G 速度はその周波数限界を克服できるか?

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

レンタカー会社 Avis の広告を覚えていますか:"我々は二番目です;だからより一層努力します"?Hertz が成功者であり、Avis は何故自分の方が良いかを説明するのにこの広告を使ったのである、何故ならばそうせざるを得なかったからである。

T-Mobile も同じ境遇にある、四番手であることを除いては。Verizon Wireless, AT&T, そして Sprint Nextel、はこの順番で、契約者数、収入、そして 3G 受信可能範囲において T-Mobile よりも大きい。しかしこの勇気ある四番手は追いつこうとしている。

私は T-Mobile に注意を払ってきた、何故ならば同社は米国で最速のそして最も頑強な 3G ネットワークを構築し、そして一方でその料金体系をこの三つの大手のキャリアに対して競争力あるものでより柔軟性のあるものにしたままにしようとしているからである。同社は現時点でも他社よりも速いネットワークを、その競合社よりもずっと先んじて、劇的に増やすプロセスを始めている。

T-Mobile は AT&T に対する代替として位置づけようとしているのかも知れない、と言うのも両社とも同じ世界的な GSM 標準とそこから派生した 3G 技術を使用しているからである;一方で Sprint と Verizon は CDMA を選択したが、両社は将来のネットワークでは違う技術に移行しようとしている。

しかし T-Mobile には iPhone に対する AT&T からの真の代替 (牢破り或いはアンロックして) になることを阻止してきた技術的な短所があり、そしてそれは 3G 付きの iPad に対しても選択肢となることを難しくするであろう。(iPhone をアンロックするのは技術的には違法ではないが、Digital Millennium Copyright Act のお陰で合法的にアンロックすることは実質的に不可能である様に見える。)

T-Mobile の 3G ネットワーク -- T-Mobile が全国規模の 3G ネットワークを構築するのに必要な周波数帯域を獲得したのはほんの数年前で、最初の都市でのサービスを始めたのは 2008年の初期にすぎない。同社によれば、300 に近い都市に散在する 200 百万人を超える人がその 3G のサービスを使用できると言う。全国展開するその三つの競合社はそれよりもちょっと大きな 3G サービスエリアを持っていると言い、米国民 307 百万人のうち 233 から 280 百万人が利用可能だとしている。(他にも MetroPCS, U.S. Cellular, そして Cricket Wireless と言ったより小規模なキャリアもあり、数百万人をカバーしている。)

しかしつい最近になって白紙の状態から 3G を構築し始めたことで、T-Mobile は優位に立ちたいと思っている。T-Mobile がその構築計画を立てている傍で 3G ネットワークに対する需要はもう既に見えて来ていたので、同社はより頑強なバックホール(接続回線) - セルタワーと残りのネットワークをつなぐ回線 - を用意したと言っている。AT&T が苦闘している一方で、T-Mobile はこの回線は、今年展開される予定の最速の 3G を支えるのに必要な規模で殆どの場所で整備済みであるとしている。

AT&T と T-Mobile は両社とも HSPA (High Speed Packet Access) を展開してきた、そして両社とも下り 3.6 Mbps の速度で始め、下り 7.2 Mbps の速度 (しばしば HSPA 7.2 と呼ばれる) へと移行してきた。これに対して、Sprint と Verizon の 3G サービスは EVDO Rev. A を使うが、これは下り最大 3.1 Mbps である。(これらの数字は無線で可能な最大スループットで、平均的なユーザーが見るのは混雑時でこれらの数字の 20 から 50 パーセントにすぎない。)

しかし AT&T は、HSPA 7.2 を可能とするソフトウェアアップデートを投入したにも拘らず、バックホールの余裕が無いのでこのより高速なサービスは未だ実際には提供していないと語っている。同社は HSPA 7.2 を都市毎ベースでバックホールの増設が整った所から展開する計画である。これとは対照的に、T-Mobile は今でも既に準備は整っていると言っている;ある報告によると T-Mobile はファイバーとワイヤレスの回線でサイト当たり 20 Mbps に達する回線を整備していると言うが、これは同一地点で複数の異なる 3G チャネルを同時にカバーするに十分な容量である。

このバックホールの容量は T-Mobile が自慢するに値するかもしれない。その 7.2 Mbps ネットワークはほんの数週間前に発表になったばかりだが、最新の PCWorld テスト が Novarum - ワイヤレスの速度に関する正確なデータを求める時私がいつも頼りにする会社 - によって January 2010 に完了している。

T-Mobile の弱点は 3G のために使用しているその周波数にある。携帯電話には多くの色々な異なる周波数で使える様にする無線チップが使われている、何故ならば異なったバンド (無線周波数スペクトラムの中の色々な点でのある幅を持つ周波数) が異なった国で異なった企業に提供されているからである。

例えば、iPhone 3GS は Apple が国毎に異なったモデルを作らなくとも済むように、世界的に対応する幾つかのバンドをサポート3G 用に 850, 1900, そして 2100 MHz、そして 1G (GSM そのもの) と 2G (EDGE) 用に 850, 900, 1800, そして 1900 MHz がサポートされている。

問題はこうである。T-Mobile は 1900 MHz 帯のバンドを何も取得できなかった、それで代わりに 1700 MHz バンドを使っている。更に、T-Mobile 3G ネットワーク用に設計された電話は 1700 MHz を使って送信しそして 2100 MHz を使ってネットワークからデータを受ける。T-Mobile は 1700 MHz を使っている殆ど世界で唯一の会社となっている。

AT&T は 850 MHz か 1900 MHz を 3G 用に使用し、そして同じバンドで送信し受信している。これが意味することは、他のキャリア対応の GSM 3G 電話或いはデータ機器は T-Mobile のネットワーク上では働かず、そして T-Mobile のネットワーク用に意図された機器は世界中の殆ど全ての他のネットワーク上では働かないということである。

しかしながら EDGE 周波数は相互互換である。従ってもし 3G iPad を購入して T-Mobile ネットワーク上でそれを使いたい場合、もし T-Mobile が micro-SIM カードの作成を始めれば、そのネットワークを EDGE の速度で使うことは出来るが、それでは大体 200 Kbps 程度の速度しか出ない。

これは消費者にとっても T-Mobile にとっても残念なことである、と言うのも米国では二つの GSM キャリア間でアンロックでの真の意味の競争に必要な相互互換性が存在しないからである。複数の 3G キャリアを持つ殆どの他の国では、周波数は整合がとられており、この様な問題は生じない。

T-Mobile USB モデム -- これが技術的背景の全てであるが、私は T-Mobile の USB webConnect モデム を最近の旅で試してみた:Apple iPad の発表に対する私の California への旅である。私はこれは最適の環境だろうと思った、と言うのも Verizon, AT&T, そして Sprint モバイルブロードバンドモデムがこれらのネットワークを詰まらせてしまうだろうからである;T-Mobile は空いておりかつ明瞭である可能性が高い。

このモデムは Huawei 製で、Windows の幾つかのバージョンに加えて Mac OS X 10.4 かそれ以降に対するサポートもする魅力的なスティックである。小売だと $129.99 で、2 年契約の場合だと $19.99 である。このモデムには控えめな - とりわけ魅力的とまでは言えなくとも - 接続ソフトウェアの簡単なインストールが必要である。

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私はこの iPad 発表への旅に出る前に、この二時間のイベントをフル充電状態でやり通せるのか見るため、私の 2008 MacBook の電池をどれぐらい食ってしまうのか事前テストをしてみた;結果はギリギリだが持ちそうだと言うもので、結果もその通りであった。(Wi-Fi を生かして使った場合も同じ様な電池寿命であった。)

この USB スティックは Steve Jobs の話の間立派に仕事をした、一方で私の周りからは他の 3G ネットワークを使っているユーザーからの利用集中によるサービス断に関するブツブツが聞こえてきた。多様性に一得点。テストの最中、私はより高速の HSPA 7.2 の速度は見なかったが - 私がテストをしたのは 2010年 1月から 2月初旬にかけてである - 下りの速度が 1 Mbps を超えるのはしばしば見られた。

T-Mobile の 3G データプラン -- T-Mobile は 11 March 2010 にそのサービスプランに一ひねりを加えた。その前は、最高レベルの利用プランに対してはその競争相手三社と同じ料金を課していた:月 $59.99 で上り下り合わせて 5 GB まで使える。T-Mobile では追加のメガバイト当たり 20 セントで (別の言い方をすれば GB 当たり $200 となる)、競合社よりずっと割高となる。

T-Mobile はより低価格の軽度利用のプランも提供している:200 MB で月 $29.99 で、超過料金は同じメガバイト当たりの金額となる。競合社は、同じ或いはもう少し多いデータに対して月当たり $5 から $10 余分に課金している。"あなたは毎月 250 MB のデータ量でやって行ける?" (2 February 2010) でも書いた様に、どのぐらいのデータを使用することになるのかを推測するのは難しい。Laptop での利用の方が私が追跡しているスマートフォンでの利用よりもはるかに多い傾向にある。あなたの利用状況は接続ソフトウェアから直接チェックできる。

tmobile-webconnect-bandwidth-usage

しかし T-Mobile は、今ではこれらの月極め料金を同社の奨励金付きの 3G ハードウェアを受け入れた場合のみ適用している;これらのプランはまた 2 年間の契約を必要とする。

もしこの USB モデムに $129.99 の小売価格を支払うのであれば、奨励金付きの価格に較べると $110 の差がある、T-Mobile は月単位での利用を提供しており 5 GB プランで月に $49.99、200 MB プランだと月 $19.99 である。二年間引き直すとどちらのプランでも $240 の価格差となり、なおかつ使わない時はサービスに対して支払わないと言う自由度も保持できる。

T-Mobile 自身のとローミングパートナーのホットスポット全てでの非計測の Wi-Fi 利用も全てのプランに含まれる。

T-Mobile は最近 Google Nexus One フォンに対して、即金で購入した場合 より低い月額料金を提供する最初の会社となった;AT&T と他の会社は電話を自分で所有するか或いは二年間の契約に申し込むことで奨励金を得るかに拘わらず同じ月額料金を課している。一方で T-Mobile は月に $20 も料金を下げた。これは二年間だと $480 にもなり、奨励金付きと奨励金なしの料金の差をはるかに越えている。

Virgin Mobile Broadband は T-Mobile の月単位で行くことに対する興味深い代替案を持っている。Sprint Nextel に所有されてはいるが、Virgin は全く独自のブロードバンドに対するアプローチをしている。その $99.99 の USB モデムを買い (Mac OS X 10.4 かそれ以降を必要とする)、そしてアクセス単位をその Broadband2Go プランから購入すれば、$10 で 10日間以内に 100 MB までの利用、或いは 30日間有効で、$20, $40, 或いは $60 をそれぞれ 300 MB, 1 GB, 或いは 5 GB に対して支払う。超過料金はない:必要ならば更にサービスの単位を買い増すだけである。

T-Mobile は今や Virgin Mobile を 5 GB レベルでの奨励金なしのプランで打ち負かしているが、Virgin Mobile (Sprint のネットワークを使って) はより広範囲な地域をカバーしている。しかしながら、T-Mobile はどの請求期間内での超過使用に対しても MB 当たり 20 セントを請求する:更に 5 GB 余分に使うとすれば T-Mobile では $1,000 となるが、Virgin ならばたったの $60 で済む。

より高速前進 -- T-Mobile は、より高速への動きを始めた所であると言っている。February 2010 の初めに、同社は HSPA+ の商業展開を発表した、これは HSPA 7.2 へのアップデートで、生の速度で 21 Mbps に達する。

同社は特定の下りの速度を約束していないが、恐らくClearwire の WiMax と同じ程度に達するのは可能であると見られる。Clearwire の WiMax はそのサービスエリアの中でも限定された市場で提供されており、より高い集中度の下でも 3 から 6 Mbps の下り速度を提供している。Clearwire は 120 百万人の人を 2010年末までにカバーすることを目指している。

現時点では、T-Mobile の HSPA+ サービスは Philadelphia でのみ提供されており、春から夏に到達する頃までには東西の両海岸まで、T-Mobile の全国のサービスエリアの殆どを 2010年末までにアップグレードする。新しい HSPA+ モデム、Rocket、も 14 March 2010 にリリースされ、二年の契約付きで $99.99 (或いは契約無しで $199.99) となっている。

HSPA+ で T-Mobile は速度で一番となる、そして多分 3G オペレータの中で最強のバックホールを有する。更なるテストでその実力が見えてくるであろう。Verizon の次世代 LTE (Long Term Evolution) サービス - 第四世代或いは 4G - は 5 から 12 Mbps の下りを提供できるが、 2010年の後半にならないと出てこない。初期の LTE 機器はデータアダプタに限られる;対応スマートフォンは 2012年まで出現しないであろう。

Verizon によると、2010年内には 25 から 30 の都市で LTE を開始し、100 百万のユーザーがカバーされる、残りのエリアは 2013年までにはカバーされると言う。AT&T も LTE を展開するが、その線表はもっと先の将来にまで延びていて、2010年にはその最初の商業展開が見られるだけであろう。

真の質問は、T-Mobile は、そのもっと多く利用されている競合社より十分に、速い、良い、そして安価なサービスを提供できるかであろう。もしそれが出来れば、四位から最高位に挑戦する所まで昇れる可能性がある。

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バンドル販売ビジネスの栄枯盛衰

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

2003 年に私たちが Take Control 電子ブックシリーズのアイデアを思い付いた時、その指針となった原則の一つは個々の本を比較的短いものにするということだった。つまり、個々の電子ブックがそれぞれ何か大きな本の一つの章にあたるという風に考えることにしたのだ。私たちの考えは、本が短ければ書き上げるのも早くなり (従って素早く販売でき)、アップグレードも簡単で、値段も安くなるということだった。また、伝統的な本よりももっと焦点を絞った、それと同時により詳しいことも盛り込んだ、そういうものが作れるだろうという考えもあった。こうして、伝統的なコンピュータ本をコンポーネントとなるいくつかの章に切り分ける(ただし本の中の一つの章では十分にスペースを割けないような詳しい内容にも踏み込む)のを狙うことによって、実際私たちはバンドル販売を撲滅する流行の波に乗ったのだった。

それから数年後、私たちは同じプロセスを TidBITS 自体にも繰り返すこととなった。一週間に書き溜めた記事を集めた電子メールのニュースレターという従来の形式に対し、それを構成する個々の記事に切り分ける試みをしたのだ。(2007 年 9 月 10 日の記事“近代的な TidBITS ウェブサイトをデザイン”参照。)この新しいやり方では、毎週の電子メール号で記事を全部集めて出す代わりに、個々の記事が書き上がる度にそれぞれを私たちのウェブサイトに出し、その上で毎週月曜日になればそれらを一つの号に集めるようにした。

私たちがこのような変更をした動機は、最新のニュースを伝えられるため、私たちが書いたり編集したりしたものを週の途中のいつでもお披露目できるため、読者の皆さんがコンテンツに触れる方法に私たちの出版のやり方を調和させるため、それに正直言って、ますます古臭い感じが目立ってきていた出版モデルを近代化させるためでもあった。(ここに皮肉の中の皮肉がある。私たちが 1990 年に TidBITS を始めた時、私たちが選んだインターネットによる配布は、それが図体のでかい月刊誌や、さらに先端的な週刊誌よりもずっとタイムリーなことを意味していた。そういう雑誌には常に印刷や郵送による遅れが伴っていたからだ。)

バンドル販売の頓挫 -- 私たちの小さな世界の外でも、バンドル撲滅の風は強く吹きつつあった。2003 年に Apple が iTunes を導入して、アルバム上の個々の楽曲を $0.99 で販売し、それと並んでアルバム本体も $9.99 で販売するという革新的なやり方を始めた。(楽曲によっては個別に入手できないものもあり、大きなアルバムの中にはもっと高い値段のものもあった。このことは 2009 年に Apple が異なる価格レベルに同意した時よりも以前から存在していた。)iTunes よりもっと以前にも新聞や雑誌の出版社はオンラインへの進出を大がかりに始めており、日刊、週刊、月刊で紙の媒体として発行されるバンドルから個々の記事を解き放つことを、既に基本的にスタートさせていた。

こうしたバンドル販売からの解放(単体での販売)は顧客からの需要によって起こったものであり、主にインターネットを中心とする新しいテクノロジーによって可能となったものだ。結局のところ、アルバムを購入してみたけれど中には他よりつまらない曲も含まれていたり、雑誌を買ったけれども読んでみるとどうしても読みたくなるような記事が一つもなかったりして、ちょっと騙されたような気がしたという経験は誰にでもあるだろう。これは別に驚くほどのことでもないはずだ。家で料理したものをそれぞれの好き嫌いにかかわらず皆で一緒に同じものを食べなければならないよりも、レストランへ行ってそれぞれが全然別の料理を注文する方が「良い」というのは昔から変わらぬ事実なのだから。単体販売は選択を促進し、人々は、道理にかなった範囲において、選択を好むのだ。

インターネットがどのようにしてこれほどの単体販売を可能にしたのかを理解するために、そもそもバンドル販売というものがどうやって始まったのかを考えてみよう。それは結局、多くの場合起こることだが、基本的に原子のままでは具合が悪いということだった。インターネットが生まれる前にも、記事を一つだけ書いて出版したり、歌を一曲だけ録音して販売したりすることはもちろん可能だったが、やはりその文章あるいは音楽を何か物理的媒体の一要素と化して、100 個の記事をまとめて出版したり、12 の楽曲を含むアルバムにして配布したりした方がずっと価格を安く抑えられたからだ。

言い替えれば、バンドル販売が生まれたのは規模にまつわる経済学上の理由によっていた。ところがインターネットでは、あるいはもっと適切に言い直せばインターネットをめぐって成長してきた「食べ放題」の価格体系においては、状況が大きく変わってしまった。新聞やアルバムのようにバンドルの形で出版しても、以前のような経済的な利点がそれほど大きくなくなってしまったのだ。

バンドルベースのビジネス -- こうして、バンドル販売をやめて単体販売へ向かうのはすべて良いことのように聞こえがちだが、ここでちょっと見方を変えて企業の観点から見たバンドル販売の利点について考えてみよう。一つの製品に価格を設定する方法はたくさんあるが、最終的には、経済学者たちが言う通り、Adam Smith の見えざる手が、消費者たちが喜んで支払う額と生産者たちが利益を得られる額とのバランスが取れる一点へと価格を導いて行く。ただ、注意しておくべきは、他のどんな要因とも無関係に、価格がそれ以下にはどうしても下がることのできない底値というものが存在していることだ。なぜなら、支払いを受け取るためにコストがかかるからだ。デジタル革命、とりわけインターネットにおける利点の一つは、この支払い徴収のコストが下がったことにあり、そのため価格の底値も下がることとなった。

人々がコンテンツにあまり大きな価値を置かないというのはどうやら自明の理のようだ。それは文章でも音楽でもビデオでも同じことだ。それは、私たちが直感的に、その同じコンテンツが多数の人々に売られていることを知っているからなのかもしれない。New York Times の記事を読んでいても、お気に入りのアーティストの最新のヒット曲シングル盤を聴いていても、あるいは何かテレビ番組を観ていても、あなたはきっと何十万人もの人たちがあなたと全く同じコンテンツを楽しんでいることを知っている。別の言葉で言い替えれば、コンテンツは珍しいものではないが、私たちは珍しいものに価値を見出すのだ。だからこそ、私たちはコンサルタントとの一対一のトレーニングや、ライブのコンサートなどに喜んでお金を出すのではないか。

けれども、私たちは量がたっぷりしたものにも価値を見出す。だから、新聞の中の一つの記事に $1.00 を出す気はしないかもしれないが、何十何百という記事を含んだその新聞全体に $1.00 を出すのはずっと易しい。また、シングル楽曲に $10 払うのは間違っている気がするが、アルバムにならばそれだけ払ってもそれほど変な気はしない。

こうして、出版社やレコード会社は、規模にまつわる経済学の利点を利用することにして、複数の記事や楽曲その他ををバンドルして集め、新聞、雑誌、書籍、音楽アルバム、古いテレビ番組を集めた VHS や DVD、その他の物理的製品として販売してきたのだった。そのような形にすれば、比較的高い価格でも販売でき、十分な収益があげられる一方で、消費者たちも価格にそれほど不満を抱くことなく十分な価値を受け取ることができた。

そこに登場したのがインターネットだった。そして、それほど長い時間も経たないうちに、人々はバンドル販売というものが相当程度に人工的なものであることに気付き始めた。つまり、一つの新聞の中にある異なった記事の間に実際に関係があることはあまりないと気付いたのだ。バンドルの人工的な度合いが低い場合でさえも、例えば一つのテーマを持った雑誌や、意図を持って作られたアルバムなどでも、自分が読んだり聴いたりしたいと思わないコンテンツに対してお金を支払うことへのイライラが、結局バンドル販売の凋落へと繋がって行った。

バンドルベースの風呂水とベビーちゃん -- 残念なことに、バンドル販売を撲滅するのには犠牲が伴う。例えば新聞各社やレコード業界などバンドルベースのビジネスは、大きな困難にぶつかってきた。(すべての困難の原因をバンドルの崩壊だけに帰すのは難しいが、少なくとも Anita Elberse は レコード業界における違法コピーの単体販売による制御について研究した中で、この業界の利益が減っている原因がバンドル販売より単体販売を増やしたことにあると指摘している。)[訳者注:「風呂水と一緒に赤ん坊を捨てる」(throw away the baby with the bathwater) というのは、無用なものと一緒に大切なものを捨ててしまうという意味の慣用句です。]

これらの業界においてバンドル販売はそれをしない場合に比べてずっと大きな利益を生み出したかもしれないが、一方でそのような利益が何かを可能にしたということもある。確かに私たちはインターネットのお陰で小規模な出版社や個人のライターが大手の出版社の新聞や雑誌には載らないようなコンテンツを出版できることを擁護したいとは思っているが、その一方で私たちがこれまで慣れ親しんできた本格的な報道やジャーナリズムが、潤沢な資金のある大企業(その資金はバンドル販売の収益によってもたらされたもの)のみが提供できる大きな額の出資によって可能になっているということも紛れもない事実だ。

こうしたバンドルベースの企業が今後変わって行かなければならないことに、疑問の余地はない。けれども、このバンドル撲滅の流行が社会的に価値のあるコンテンツを無くしてしまわないことを、私たちは願いたい。たとえ、そうしたコンテンツが、それ自身では市場で生き残れなかったとしても。

バンドル販売は生き残るか? -- 社会的に価値があっても自分では生計を立てられない、そのような仕事を成立させたいというこの望みこそが、一部のバンドルベースの出版社たちが iPad を(そして意味合いは小さくなるものの、以前には Kindle を)次代の大きな望みと見ている理由の一つだ。既にバンドルから解き放たれた(そして無料の)コンテンツの精霊をインターネットの壷の中に戻すことは、きっと悪魔のごとく難しいだろう。けれども iPad はまだ手垢の付いていない石板であって、新聞や雑誌の出版社たちは再びそこにコンテンツをバンドルして提供し、コンテンツの集まり全体の購読に対して料金を取れる機会を与えられている。そして、もしもそれが素晴らしいコンテンツを生み出せて、そのビジネスモデルが生きながらえられたとしたら、それは良いことではないか。

そのような壮大な救済の幻想が実際に成し遂げられるのかどうかを私たちが目撃できるその日に向けて iPad が一歩一歩と近づきつつある一方で、旧来のビジネスの多くが慣れ親しんできた形でのバンドル販売は、明らかに消滅しつつあるようだ。

そうは言っても悲嘆にくれる必要はない。バンドルを単体に切り分けることは、ただ単に消費者にとってのみならず、生産者の側にもたくさんの恩恵をもたらすことができる。

ここで話は最初に戻る。Take Control 電子ブックシリーズを作るにあたって私たちが打ち出した単体販売の動きは、しっかりと焦点を絞った話題についての詳細な議論を望む消費者の必要に応えようとするものであったと同時に、ビジネス側の状況を改善するためのものでもあった。そこでは、本を切り分けて単体販売することが、私たちにも、読者にも、双方ともに利益になった。

同じように、TidBITS の出版のユニットを週刊の号から個々の記事に変更したことは、制作の速度を向上させ、ウェブベースの収入を増やし、新しい読者を開拓する力ともなった。それと同時に、読者たちによりタイムリーな記事を届けることができたり、個々の記事ごとの議論フォーラムが作れたり、さらには(新情報を統合したり読者からのコメントに答えたりすることで)より正確な記事を作ることもできるようになった。ここでもやはり、皆が利益を得た。

その一方で、私たちは正当な理由のために作られたバンドルは引き続き推し進めたいと思っている。その大きな理由の一つは価格だ。もしも売るべき製品が多数あって個々に生産コストを持たないのなら(デジタルなコンテンツはすべてそうだ)そのようなものを複数個バンドルして割引価格で販売すれば、出版者にとっては全体的な収入が増え、同時に購入者にとっては個々のユニット価格が減ることになる。

将来に目を向ければ、私たちは今よりさらに進んでバンドル切り分けをする方法について考えている。(記事と、本の中の章に、それほど大きな違いがあるだろうか?)それと同時に、私たちはそのようなコンテンツを一緒に合わせてバンドルし、少なくとも一部の顧客には歓迎してもらえるようにしたいといろいろ方法を探っている。結局のところ、何らかの関係のあるもの同士をバンドルして大きな値引きをしつつ、その代わりに出版者には収入の継続が保証される、それこそが購読というものではないだろうか。

だから、バンドル販売はきっと生き残るだろう。けれども、生き残るのは正しい理由を持ったものだけだろう。そして、その正しい理由というのは、単に規模にまつわる経済学を促進することや、価格を高くできるというだけのことではなくて、顧客の必要と要望を満たすことにより強く関係してくるだろう。それはつまり、バンドル販売の製品に依存する企業が、バンドル販売と単体販売双方の製品を提供できるビジネスモデルを見つけ出す必要があることを意味している。それをしなければ、いずれ彼らは、バンドルの解けた忘却の彼方へと消えて行く運命だろう。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2010 年 3 月 15 日

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

VMware Fusion 3.1 Beta -- VMware が、同社の Mac 用仮想化ソフトウェア VMware Fusion に新しい公開ベータ版をリリースした。バージョン 3.1 Beta は Windows 7 と Windows Vista の OpenGL 2.1 サポートを通じてグラフィックスのパフォーマンスを大幅に改善するとともに、DirectX 9.0 SM3 と Windows Aero の双方にパフォーマンス改善を施している。さらに、新設の EasyConnect 機能により仮想マシンに USB 機器を接続するのが容易になり、最大 2 TB にまで仮想ハードディスクのサポートを拡張し、仮想マシンのライブラリの中に複数の Boot Camp 項目を作ってしまった問題を解消し、PC からの移行の際に移行状況を表示するようになった。今回のアップデートのリリースノートは VMware のウェブサイトにあるが、200 件以上のバグも修正しているという。

忘れてならないのはこれがあくまでもベータ版のソフトウェアであることで、バグ挙動をすることは大いにあり得る。重要な仕事のためにこれを使うことは避けた方がよいかもしれない。また、バージョン 3.1 をダウンロードすればあなたの既存のバージョンが上書きされてしまうことにも注意しよう。従来のバージョンの Fusion に戻るには再インストールが必要となる。

VMware Fusion 3.1 Beta へのコメントリンク:

Things 1.3 -- 忙しい人たちには朗報だ。Cultured Code の人気のタスクマネージャ Things の最新バージョンが出て、大幅な機能性の向上が備わった。バージョン 1.3 には新たに Mixed Projects 機能が加わり、アクティブ・非アクティブ・スケジュールの to-do を持つ複数のプロジェクトを同時に扱えるようになった。従来の Things ではこれが実現できていなかったのだ。プログラムの柔軟性が増したことに加え、 Cultured Code のブログ記事によればこの Mixed Projects 機能が加えられたのは将来クラウド同期機能の導入を目指しているからだという。今回のアップデートではまた Things が空のインターフェイスで起動してしまう問題に対処し、Help メニューが表示されないバグを修正し、その他詳細は明かされていないがいくつかのマイナーな改善も施されているという。($49.95、アップグレード無料、8.7 MB)

Things 1.3 へのコメントリンク:

MainStage 2.1.1 -- ギグが得意のミュージシャンたちは、Apple がMainStage をアップデートしたのを歓迎するだろう。これは Logic Studio に含まれるライブパフォーマンス用プログラムだ。バージョン 2.1.1 は 40 件以上のマイナーなバグ修正やパフォーマンス調整を提供する。主なものとしては 32-bit Audio Unit Bridge プラグインのサポート拡大、オーディオ機器を取り替えたり取り外したりする際の安定性改善、ユーザーが「オーディオエンジンのオーバーロードメッセージを表示」を有効にしている場合にオーディオ出力が失われることがあったバグの解消などがある。今回のアップデートではまたいくつかの分野でスクリーンコントロールを改善し、数字キーをコマンドのトリガーとして挙動させる際の信頼性を増し、Loopback の挙動のいくつかを正しい動作に復帰させた。かなり長いリリースノートが Apple のウェブサイトにある Knowledge Base 記事で読める。サイズの大きなこのアップデートはソフトウェア・アップデートから、また Apple のサポートダウンロードページからも入手できる。(無料、207 MB)

MainStage 2.1.1 へのコメントリンク:

LogMeIn Pro2 -- LogMeIn が初めてその遠隔操作ソフトウェア LogMeIn Free を Mac 用に出してからもう数年が経つ。(2007 年 12 月 4 日の記事“LogMeIn for Mac リリースされる”参照。)LogMeIn Free は今も入手可能だが、同社は最近 Mac 用に大きな追加機能を盛り込んだ LogMeIn Pro2 をリリースした。LogMeIn Pro2 ではセキュアなファイル転送や共有の機能、フォルダ同期、オンデマンドのデスクトップ共有、リモートからローカルへの印刷などが追加された。また、64-bit Safari を含むブラウザサポート拡張を行ない、遠隔操作セッティングへのアクセスを改善し、パフォーマンスの速度を向上させている。(これらの副次的機能は無料版にも盛り込まれている。)(年額 $69.95、複数コンピュータの割引あり)

LogMeIn Pro2 へのコメントリンク:

Safari 4.0.5 -- Apple が Safari 4.0.5 をリリースした。いくつかの問題に対処した、Mac OS X および Windows 用のアップデートだ。表面上は、この新バージョンで Top Sites 機能のパフォーマンスが改善され、サードパーティのプラグイン、あるいはオンラインフォームや SVG (Scalable Vector Graphics) 画像を使用するウェブサイトを使った場合の安定性が改善され、従来問題のあった一部の Linksys ルータで正しく設定の変更ができるようになった。けれども内部の動作としては、Safari 4.0.5 は多数のセキュリティの問題に対処している。悪意あるウェブサイトに対処するための WebKit の調整が主なものだが、Windows の下で画像の処理に際する問題にも対処が施された。このアップデートは Mac OS X 10.6.1 かそれ以降、Mac OS X 10.5.8 かそれ以降、Mac OS X 10.4.11、あるいは Windows 7、Vista、XP を要する。(無料、Snow Leopard 用 30.52 MB、Leopard 用 38.59 MB、Tiger 用 26.78 MB、Windows 用 30.18 MB)

Safari 4.0.5 へのコメントリンク:

TextExpander 3.0 -- 面倒な語句をタイプする手間を省きたいけれど、いちいちプログラムを切り替えてスニペットを作らなければならないのは嫌だという人はいませんか? SmileOnMyMac の新しい TextExpander 3.0 では、簡単入力ウィンドウでスニペットが作れるホットキー組み合わせを追加し、また別のホットキーで最後に展開したスニペットが編集できるようになって、正しくなくなったものも手軽にアップデートできるようになった。TextExpander のその他の新機能としては追加のテキストをその場で手で入力できる "fill-in" スニペット、保存したコレクションの中からスニペットを見つける新しいオプション、MobileMe と Dropbox のどちらでも使えるスニペット同期などがある。マイナーな変更点としてはスニペットの中に Tab や Return の文字を挿入できる機能、文の初めで誤って2文字が大文字になったものを修正する機能、Sparkle による自動アップデートなどがある。それから、TextExpander 3 はもはやシステム環境設定パネルでなく、本格的なアプリケーションとなった。(新規購入 $34.95、アップグレード $15、2009 年 11 月 1 日以降に購入した場合は無料アップグレード、4.5 MB)

TextExpander 3.0 へのコメントリンク:


ExtraBITS、2010 年 3 月 15 日

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今週私たちが課外活動で読んだのは Apple についての話題ばかりだった。まずは New York Times が Apple と Google との不和について検討し、EFF が Apple の iPhone Developer Program ライセンス契約条項をじっくりと読み解き、使い勝手の導師 Jakob Nielsen が iTunes によるアプリのアップデート方法を批判した。

New York Times、Apple/Google の争いを検討 -- New York Times 紙が長文の記事を掲載し、Apple と Google の関係の歴史を説明する。最初のうちは近しい関係にあったが、今や両社は企業としての方法論の違いやますます増える競合製品のために分裂状態にある。Apple は独自仕様のシステムを使って利益率の高い製品に厳格な管理を施すやり方を好む。一方 Google の目標は無料のサービスとオープンソースのソフトウェアを通じてウェブの利用率を(それにより収益を)高めることだ。対立の図式は iPhone OS 対 Android、Mac OS X 対 Chrome OS、Safari 対 Chrome、それから Apple の Quattro 買収対 Google の AdMob 買収などに見られる。これらすべてが、そして両社間の競争が、今まさに激化する時代を迎えようとしている。

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EFF、iPhone Developer ライセンス契約を分析 -- Apple が iPhone App Store で成功したことは疑いないが、そこにはひっきりなしに聞こえてくるアプリ却下の話題が付いてまわる。しかもその理由が、疑わしい、あるいは完全に事実に反するものであることさえある。(公正を期すために言っておくが、却下の大多数は正当な理由によるものだ。)でも、いったいなぜ Apple にアプリを却下したりあるいは削除したりする権利があるのか? それは、すべての iPhone ソフトウェア開発者が同意しなければならない iPhone Developer Program License Agreement による。今回 EFF はこのライセンス契約の写しを手に入れ、厄介な内容を持つと思われる条項いくつかを分析した。はたして彼らは裁判に打って出るだろうか? それは、誰かが Apple を訴える時が来るまで分からない。

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Jakob Nielsen、iTunes アプリのアップデートインターフェイスを批判 -- 使い勝手の導師 Jakob Nielsen が、今週の彼の Alertbox 記事で、ボタンやチェックボックスなどの要素がその作用する対象物からあまりにも離れた所にあればインターフェイスが非常に混乱させられるものになり得ると論じ、その実例として iTunes の中で iPhone アプリをアップデートするインターフェイスを示している。私たちの見解を言わせてもらえば、総合的に見てここで最も問題なのは、Apple があまりにも多種多様な、互いに無関係な目的のために iTunes に依存し過ぎていて、しかもそれぞれが異なったインターフェイスのアプローチを使っていることだ。

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