TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1023/12-Apr-2010

今週も iPad が引き続き話題の中心となる。まず、Adam が Apple による iPad、ブック、アプリのスタート当初売上げ動向を検討し、Glenn Fleishman が一部の iPad ユーザーたちが経験している Wi-Fi の初期問題を伝え、Jeff Carlson は iPad を使う上でのたくさんのヒントを語る。けれども今週最大のニュースは iPhone OS 4 だ。この号では Apple が iPhone OS 4 について発表した内容を詳しく検討し、iPhone Developer Program License Agreement に変更が加えられて Flash-to-iPhone コンパイラの使用が禁止されたことについても考察する。その他の話題としては、Matt Neuburg が Google Groups の問題点に注目し、Adam は素晴らしくよく出来たビデオを紹介したい誘惑に屈する。ニューヨークの Manhattan にクラシックなビデオゲームの有名キャラクターたちが次々と登場するというものだ。写真プレゼンテーションソフトウェア FotoMagico Pro ($149) が当たる抽選もある。今週注目すべきソフトウェアリリースは、KeyCue 5.0、The Missing Sync for Android 1.3、Photoshop Lightroom 2.7、PDF Enhancer 3.5 だ。

記事:

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Steve Jobs が iPad の販売数を公表

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Steve Jobs は Apple のプレスイベントでの彼の習慣を踏襲して、iPhone OS 4 の下見に関係する製品に関し、iPad の販売を話題の中心として幾つかの数字を共有した。

Apple が販売初日に 300,000 台の iPad が売れたことを発表した後 (3 April 2010 当日と事前注文を含んで)、多くの人が iPad は果たしてその勢いを維持できるのかと思った。その答えはどうもイエスであるようだ、Jobs の言う所によると 8 April 2010 現在で Apple は 450,000 台の iPad を売った、つまりその後の四日間で更なる 150,000 台が棚から集荷されたことを意味する (そのうちの一日は Easter Sunday で Apple Stores で開いていたところは稀であったにも拘らず)。

我々が見てきた最善の予測によると Amazon の Kindle は 2007年の発売以来 1 百万台以上を売ったと思われるが、Apple がその半分に近い数に一週間足らずで到達すると言うのは iPad が Kindle よりもどれだけ意味があるかを物語っている様に思える。この両者の比較は iPad が正式に発表されるよりも前から議論の対象となっていたし、iPad の出荷が始まってからも続いている。

同様に、Amazon はどれだけの Kindle 本を売ったか明らかにすることは無いであろうが、Apple はそれ程内気ではなく、初日に iBookstore から 250,000 冊の本がダウンロードされたと発表した。この数字は iPhone OS 4 の発表までには 600,000 にまで伸びた。もっとも Jobs は無料のと有料のタイトルダウンロードの区別はしていない。Apple は Project Gutenberg からの数万冊に及ぶ無料本を入手可能にしており、そしてトップ有料ダウンロードと並んでトップ無料ダウンロードのリストも宣伝している。

アップスはもっと人気があり、初日に 1 百万本の iPad に適したアップスがダウンロードされた;四日後にはこの数字は 3.5 百万本に増えた。ここでも、Jobs は無料のと有料のアップスの区別はしていないが、次の様には言っている、App Store には現在 185,000 のアップスがあるがその内 3,500 は iPad に適したものであると (つまり iPad 上でのみ走るか、或いは iPad 又は iPhone それぞれに対応して走るユニバーサルアップスとして入手可)。

もしこれら全ての数字が好調に見えるなら、我々を最もびっくりさせたのは iPhone と iPod touch の販売数である。Apple は、全世界で 50 百万台の iPhone と 35 百万台の iPod touch をこれまで販売したと言っている。これに iPad を加えると Apple は 86 百万台に近い iPhone OS 機器を出荷したことになる。

これで iPhone が RIM の BlackBerry を追い越したことにはならないが、Jobs が示したスライドの一枚には次の様なものがあった:iPhone は米国のモバイル Web ブラウザ利用の 64% を占め、残りを Google の Android に基づいた電話が 19%、BlackBerry が 9%、その他が最後の 8% を占めている。

TidBITS で言うと、3 April 2010 の週には約 5% の訪問者が我々のページを見るのに iPad を使っており、約 7% が iPhone をそして 1% が iPod touch を使っていた。これは販売されたばかりの機器に対する数字としては目を見張るものである - 我々としても TidBITS を見てみようと思って頂いて嬉しい!我々だけではない - Alaska Airlines は、iPad が一週間足らずで同社の Web サイトへアクセスするのに使われた機器の二番目に入ったとつぶやいている。

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iPad ユーザーの一部が Wi-Fi 問題に遭遇

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

最初の iPad に関する一つの技術的なつまずきとも思えるものとして、多くの所有者が強い Wi-Fi 信号を彼らの機器で捉えるのに或いは保持するのに問題があると報じている、そしてこれは他の Apple そして非 Apple のハードウェアの接続は問題ない所でも起こっていると言う。Apple のサイトでは長いディスカッションスレッドが進行中で、これまで既に 70,000 のビューと 500 のメッセージを超えている。

我々は通常 TidBITS でハードウェアの問題を報告する時は極めて慎重に扱ってきている、と言うのもユーザーの何パーセントが被害を被っているのか知る術が無いからである。しかしながら、TidBITS のスタッフの中にも不安定な Wi-Fi の振舞いを見ていることをさて置いても、報告の量、詳細、そして広がりのどれもが明らかに何かがおかしいことを示していると判断するには十分であった。

どうも共通の問題は四つに集約できる様であるが、お互いに関係があるかどうかは分からない。

五番目の問題は頻度はより少ない様に見えるが、iPad をテーブルとか他のものの表面に平らに置いた時 Wi-Fi ネットワークが切断されてしまうことに関係している。

ある特定の問題、iPad が繰り返しネットワークから落ちてまた再接続されるという状況に対しては、Wi-Fi ネットワーク設定で Ask to Join オプションを不能にすると接続が安定すると報じているユーザーもいるが、それではダメだと言うユーザーもいる。ネットワークハードウェア全てを再起動させることを試みたユーザーの中には上記の問題全てが消えてしまったように見えると言う人もいる... しかし一般的にはそれは短時間しか持続しない様である。

Apple はよくある Wi-Fi 接続問題を扱った技術サポートノートを載せているが、それは iPad が出荷された日に出されたものであり、一般的で有用なアドバイスが一杯あるが、ユーザーが報告して来ている特定の問題を特定して扱っているわけではない。

数日後、Apple は新しい iPad サポートノートを掲示して 一つの可能性ある問題に言及した。これは他社製の同時デュアルバンドベースステーションに関係している - これは 2.4 と 5 GHz のバンドで同時に Wi-Fi を提供するベースステーションである。これらの機器は二つの別個のネットワークを、それぞれのバンドで一個、構築する。これは Apple の AirPort Extreme Base Station でも Time Capsule ネットワークアプライアンスでも同じである。

もし非 Apple のベースステーションのこの二つのネットワークが同じ名前を持つが異なるセキュリティ方法を使う様に設定されていると、iPad は再起動或いは眠りから覚めた後このネットワークに再度参加できない事がある。Apple はセキュリティ方法と暗号化キーを同じにするか、或いは同じベースステーション上の二つのネットワークを違う名前にするかのどちらかを勧めている。(これは実際の所 Apple のバグである - iPad はネットワークの下にある固有の ID を、そのネットワーク名ではなく、そのセキュリティタイプと保存されたキーと関係付けて記録すべきなのである。)

iPad は iPhone OS 3.2 を搭載して出荷されているが、このバージョンは iPhone や iPod touch 用にはまだ出されていないので、このリリースに盛り込まれた変更や改善のどれかが問題の原因となっている可能性はある。もしこれらの問題が想定される様に大規模であるとすると 3.2.1 を目にするのは間もなくだと私は思う。

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DealBITS 抽選: FotoMagico Pro 3 が当たる

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iPhoto のデビュー以来七回も版を重ねた "iPhoto Visual QuickStart Guide" を執筆したお陰で、私は膨大な人数の iPhoto ユーザーたちと話をすることができた。そうした会話の中でいつも話題に上ることの一つが、iPhoto のスライドショー機能には不満だという点だ。Apple は長年にわたって改良を加えたけれども、いまだに不満はなくならない。iPhoto スライドショーの中で写真にテキストを追加したり、ナレーションを加えたり、例えばそういったことが、欲しい機能としてよく聞く要望の代表的なものだ。

この、iPhoto スライドショーの持つ限界に対する力強い解答として、Boinx Software から FotoMagico 3 が出た。Home 版と Pro 版の二つがある。基本レベルとして、$29 の FotoMagico Home は本質的に iPhoto と同等の機能から出発し、その上に新たなものを築いている。iPhoto あるいは Finder から画像を追加したり、静止画とムービーを混ぜたり、静止画とムービーの双方に Ken Burns 効果を追加してパンやズームしたり、写真の上にテキストのタイトルを付けたり、揺れを伴わないトランジションを使ったり、その他たくさんのことができる。スライドショーはただ FotoMagico の中で表示するだけでなく、YouTube や、ウェブベースのムービーに書き出したり、あるいは DVD、iPod、iPhone、Apple TV などで表示するようにしたりもできる。

たいていの人たちが望むことのほとんどは FotoMagico Home でできるけれど、$149 の FotoMagico Pro には真の意味でクールな機能がさらに加わっている。例えば、プログラムの中で直接ナレーションを録音したり、スライドショーの最中に画像にウォーターマークを入れたり、一つのスクリーンで画像を表示しながらもう一つのスクリーンにテレプロンプター表示をしたりもできる。また、FotoMagico Pro では書き出しオプションを大幅に拡張するとともに、Boinx の PhotoPresenter のライセンスも付属している。こちらは、テンプレートベースのスライドショーをあっという間に作れるツールだ。

そういうわけで、今週の賞品となった3本の FotoMagico Pro 3.0(それぞれ定価 $149 の製品だ)に興味のある方は、ぜひ奮って DealBITS ページで応募して頂きたい。寄せられた情報のすべては TidBITS の包括的プライバシー規約の下で扱われる。また、もしもあなたがこの抽選を紹介して下さった方が当選すれば、紹介に対するお礼としてあなたの手にも同じ賞品が届くことになるのもお忘れなく。

[訳注: 応募期間は 11:59 PM PDT, 18 April 2010 まで、つまり日本時間で 4 月 19 日(月曜日)の午後 4 時頃までとなっています。]

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Google Groups が故障

  文: Matt Neuburg <matt@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

去年、私のウェブフレームワークプロジェクト RubyFrontier のユーザーたちのために討論グループとメーリングリストを作ろうとしたとき、私には二つの選択肢があった。Yahoo グループを作るか、それとも Google グループを作るかだ。インターフェイスと機能の面であまり好きではなかったけれども、私は Yahoo Groups の方を選んだ。そして今、私は自分が Google の方を選ばなくてよかったと、ほっと胸を撫で下ろしている。現在、Google Groups が厄介な問題に悩まされているからだ。

Google Groups の重要な機能に、 カスタマイズしたウェブページを作って出版できることと、ファイルのアップロード・保存・共有ができることの二つがある。それぞれ "Pages" と "Files" と呼ばれているこれら二つの機能が、どうやら現在、いくつかのグループで使えなくなっているようなのだ。私が初めてこの問題に気付いたのは、私が属しているある Google グループで Pages にアクセスしようとして出来なかった時だった。けれども今私がこの記事を書いている時点で、Google グループの Is Something Broken は(これは Google の Help Forum の一部だが)ファイルのアップロードやダウンロードができない、ページを見ることができない、というユーザーたちからの苦情のスレッドで一杯になっている。

多くの人たちにとって、この問題で一番不満の溜まる点は、Google からの反応がないことだ。実際、この種のことに関して Google にコンタクトを取る直接の方法は何もない。ページがロードしない時に出てくる Contact リンクをクリックしても、不正使用の問題や法律的問題以外のことに関して Google に電子メールを送ってはいけないと書いた文章が出る。残された方法は Help グループに投稿することだけで、ユーザーたちはまさにそれをしているのだが、Google の人たちがそれに注意を払っていると分かる兆候は何も見えない。

この問題が多くの Google Groups ユーザーたちに与えた印象は、特にグループにおいて Pages や Files の機能が基本的に重要な役割を果たしている場合、Google Groups はもう使えない、あるいは自分たちの重要なデータが実質的に消えてしまった、というものになってきている。たとえ近日中に問題が解消されたとしても(当然きっとそうなるだろうとは思うが)今回のことはいくつかの事実が奇妙な具合に一つに集まった状況を浮き彫りにしている:

いろいろ述べてきたが、やはり私も他の人たちと同様に怒り狂っている。私がこれらの機能に依存して使ってきたいくつかのグループでは、機能が使えないことで実質的にグループが全く使えない状態になっている。今回の問題について Google が沈黙を守っていることは、この会社が Google Groups のことなんか気にしていないという印象をユーザーたちに与えつつある。Google には、その印象を払拭するためにも、きっちりとした行動を取ってもらいたいと思う。それも早いうちに。

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クラシックなビデオゲームキャラがマンハッタンを占拠

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Patrick Jean のビデオ "Pixels" は、クラシックなビデオゲームのキャラクターたちが Manhattan を破壊するという、画像芸術の力作だ。Space Invader がニューヨークの町を走るタクシーに爆弾を落としてピクセル様のガラクタの山に変え、Pac-Man が地下鉄をパクリと食らい、Tetris のブロックが摩天楼を「完成」させ、Breakout のパドルが Brooklyn 橋を支えるレンガ構造を叩きつぶし、Donkey Kong が Empire State Building を占拠する。私が一番気に入ったのは Frogger が友情出演しているところだった。いつも通り、このカエル君は何にもぶつからずに通りを横切ってみせた。背景に、ゲーム会社のロゴがいくつ見つかるか、ぜひ数えてみて欲しい!

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iPhone Developer Agreement の変更で Flash-to-iPhone コンパイラが禁止に

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

今週の iPhone OS 4 SDK リリースと一緒に、Apple は iPhone Developer Program License Agreement の Section 3.3.1 に変更を加えた。これまでは、この様に書いてある:

"アプリケーションは Documented APIs のみを Apple によって規定されたやり方で使用することが出来、そして如何なる私的な APIs を使用又は呼び出してはならない。"

Apple の変更の後は、この様になった:

"アプリケーションは Documented APIs のみを Apple によって規定されたやり方で使用することが出来、そして如何なる私的な APIs を使用又は呼び出してはならない。アプリケーションは iPhone OS WebKit によって実行される様に Objective-C, C, C++, 或いは JavaScript にて創造的に書かれていなければならない、そして C, C++, そして Objective-C で書かれたコードのみがコンパイル出来、そして Documented APIs に対して直接リンクすることが出来る (言い換えれば、Documented APIs に中間翻訳や互換性レイヤーやツール経由でリンクされたアプリケーションは禁止される)。"

この追加された言い回しはどうもある種のクロスプラットフォームコンパイラの使用を阻止するよう意図されている様に見える。これの例は iPhone のために C# や .NET アップスをコンパイルする Novell の MonoTouch、そして Adobe のもうすぐ現れる Flash-to-iPhone コンパイラがあげられる (実際には四つか五つのこの様なクロスコンパイラが存在するが、全てが影響を受けるわけではない)。この辺の事情は John Gruber が Daring Fireball に良く説明している、そして彼の続きの記事 "Why Apple Changed Section 3.3.1" は、どの様にしてクロスプラットフォームコンパイラが一流の Macintosh アプリケーションになる事はめったに無いかについて良い指摘をしている。彼の分析の詳細を読んで、そして Steve Jobs の Tao Effect CEO の Greg Slepak に宛てたメールのこれに関連したコメントにも目を通されたい。

John が触れていない一つの側面は、この変更が呼び起こすかもしれない法的大騒動である。MonoTouch は Novell から来ているしそして Adobe は Flash-to-iPhone コンパイラを開発するのに巨額のお金をかけたに違いない。両社とも強力な法務部門を持ち、そしてこの変更が法的同意書になされたと言うことを加味すると、これらの会社が Apple に対して反競争的行動であるとして訴訟を起こす可能性は大いにあると思われる。

しかしながら、Apple はいわれなく行動しているわけではないことを覚えておくのも大事である、John はこの様に書いている:

"Apple の観点からすれば、iPhone Developer Program License Agreement を iPhone アップスを作るため Flash CS5 や MonoTouch の様なものを使うことを禁止するよう変更するのは良く理解できる。私はあなたもこれを好きにならなければならないと言っているわけではない。私はこれを冷酷な競争力とはほど遠いものであると議論しようとしているわけでもない。私は (現時点では) これは Apple 自身以外の誰の利益にもならないと主張しているのでもない。私はただこれは Apple の観点からすれば意味のあることだと言っているだけである - そしてこれは間違いなく Apple がする判断である。

彼は正しい。Apple が最善の製品を持っていることを前面に出して競争するのを見るのは素晴らしいが、Mac ユーザーなら良く知っている様に、最善の製品が常に勝つとは限らない。この戦争で 25 年もの間負け側にいたことからして、Apple はその勇敢な新しい iPhone OS の世界での如何なる潜在的利点も諦めるような事はしないであろう。

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iPad で便利な 22 のヒント

  文: Jeff Carlson <jeffc@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

多くの会社が既に発見している通り、デスクトップのオペレーティングシステムをそのままタブレット機器にポンと乗っけてもうまく行かない。iPad は Apple の iPhone OS を使っているが、これは確かに Mac OS X の根本をベースにしてはいるけれども、あくまでもタッチによるインターフェイスを念頭に置いてデザインされている。そして、何かを一からデザインする際には、その使用体験を拡張できる機会が数限りなく転がっているものだ。

今、私は iPad を手にしている。私は、いくつか新しいテクニックや隠されたショートカットも発見したし、既存の iPhone ショートカットにも、自分が以前より頻繁に使っているものがあることに気が付いた。(中にはこれまで気付かなかったものもいくつかある。)

小さなスワイプで大きなアクション -- iPad の一番の売りが大きなスクリーンであることに疑いはない。ことに iPhone や iPod touch と比べればそうだ。けれども、大きくなったことが不利に感じられることも時にはある。

例えば Home スクリーンの中で、あるいは Photos アプリの中で、スクリーンの横幅一杯にビューッと指を動かしたい誘惑に駆られるだろう。iPhone の上で私はいつもそうしていた。けれども、実際に必要なのはほんの小さなスワイプの動きだけだ。例えば、Photos アプリで次の画像に進むには、スクリーン左端に左手の親指を置いて(左手が iPad の重量を支えた状態で持っているときには普通そうなっているだろう)ただその親指の先をほんの 1 センチほど左から右へ、あるいは右から左へ、弾くように動かすだけでよい。

(このヒントは iPhone や iPod touch にも当てはまるが、スクリーンが小さいのであまり便利にならない。)

最大6個のアプリを Dock に -- iPad 出荷時の基本設定は iPhone と同じレイアウト、つまりすべての Home スクリーンの下端に出る Dock に 4 つのアプリが含まれている。スクリーンサイズが大きくなったことを利用して、ここにあと 2 つのアプリを追加することができる。追加したいアプリをタップしたままホールドし、すべてのアプリが揺れ始めるまで待つ。それから、そのアプリを Dock にドラッグする。それが済めば Home ボタンを押す。

ipad_dock_six_apps

残念ながら一つのスクリーンには 20 個までしかアプリを置けないが、全部で 11 個のスクリーンがある。iPhone OS 4 ではフォルダが装備されるので状況が変わる。

一番上にジャンプ -- この挙動は iPhone で導入されたものだが、iPad の大きなスクリーンでは必要度がより高まる。スクリーン上方にあるステータスバーをタップすると、ページの一番上、あるいはあなたが見ているウィンドウの一番上にジャンプして戻れるのだ。

同様のアクションでページの一番下にジャンプできるようになればもっといいのにと私は思う。(例えば記事の最後にあるコメントを見たくなった場合に便利だろう。)それに最も近い挙動をしてくれるのが Vais Salikhov の無料アプリ End of Page だ。実際これは巧妙なブックマークレットで、Safari の中で働く。(彼の作品には Find in Page という同様のアプリもあり、こちらはウェブページの中で検索ができるようにする。)

回転をロックせよ -- これは大して秘密でも何でもないのかもしれない。Apple が機能としてこれを宣伝しているからだ。けれども使い始めの私の経験から、とにかくこれほど便利なものはない。音量調整ボタンの上の方にあるスイッチを切り替えると、スクリーンの回転がロックされる。iPad は向きの変化に対して非常に敏感なので、ほんのちょっとしたことでスクリーンを回転させてしまう。回転をロックさせれば現在あなたが見ている表示の向きに固定され、あなたが持つ向きを変えたり、あるいは iPad を平らな面の上に置いたりしてもスクリーンの向きが変わらなくなる。

手早くミュート -- iPhone でその位置にあったスイッチが、回転ロックのためのものになったというなら、そこにあった音量ミュート機能はどうなったのか? iPad では、音量を下げるボタンをずっと押し続ける。バー2つ分くらい下がった後で、iPad の音量がゼロにジャンプする。(このヒントを教えてくれた Take Control 執筆者の Sharon Zardetto に感謝。)

Spotlight でアプリを起動 -- これも iPad のみの機能ではないが、私は iPhone ではこれを使ったことがなかった。数多くのアプリが溜まると、いくつものホームスクリーンをめくり続けて欲しいアプリを探すのに時間がかかってしまうことがある。iPad で LaunchBar と同じ働きをしてくれるものはない(正直な話、それが出れば私は即刻飛びついて買うだろう)が、次善の策はこんな方法だ:

ホームスクリーンにいる状態で、まず Home ボタンを押して最初のスクリーンに行き、その後でもう一度そのボタンを押すかまたは右にスワイプするかして Spotlight 検索インターフェイスを出す。Search フィールドをタップして、欲しいアプリの名前をタイプし始める。すると、Spotlight がそれに似たものをすべて集め始めているのが見える。そこには Mail メッセージも、曲名も、住所も、イベントも、そしてアプリも含まれる。そこで、欲しいアプリをタップすれば起動される。

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iPad は、iPhone 3GS や現行の iPod touch よりも物凄く速いスピードでこのページに結果を返してくれる。

キーボードの基本レイアウトでアポストロフィをタイプ -- iPad のオンスクリーンキーボードは(少なくとも横長の表示状態では)フルサイズのキーボードに近い大きさだが、それでも画面に収まるようにするために若干の融通が必要だった。一番困るのが、アポストロフィのキーが無いことだ。私はいつも、右手の小指でアポストロフィを打つつもりで Return キーを打ってしまっている。[訳者注: U.S. 配列では右手の小指の下、Return キーのすぐ左に「'」キーがあります。]正しく打つには「.?123」をタップしてキーが見えるようにしなければならないが、この「.?123」キー自体がレイアウトの一番下という変なところにある。

その代わりに、コンマ「,」キーを押したままホールドする。すると、そのバリエーションがポップアップして、そこにアポストロフィも含まれる。その上、アポストロフィが既にハイライト表示されているので、指をそれ以上動かさなくてもそれが選択される。ただ単に「,」キーをタップして、しばらくホールドし、それから指を離せばアポストロフィが入力される。

巻いた引用符をタイプ -- 同様に、シングルあるいはダブルの引用符をタップしてホールドすれば、本物の引用符 (curly quotes) を選ぶことができる。ローマ字アルファベットを用いたメジャーな言語ではそちらが正式の引用符として使われるからだ。この機能は iPhone にもあるが、私は全然気付かなかった。おそらく、スクリーンが小さいので引用符の違いが目に留まらなかったからだろう。けれども、Keynote プレゼンテーションを作り上げたいというような場合は、正しい引用符を使うかどうかによって仕上がりの見栄えが大きく違ってくる。(まっすぐな引用符は植字技術者によって「タイプライター引用符」と軽蔑的に呼ばれているが、そちらを使えば書いた人がグラフィックス世界の素人であることを示すものと一般に受け取られることが多い。)

オンスクリーンのキーボードでは他にもたくさんの良いものが隠されている。iPhone や iPod touch に比べて、iPad では長い時間タイプすることがあるのでそういったものが役立つことが多いのではないだろうか。例えば、ピリオド「.」キーをホールドすればドメイン名拡張子 (.com や .org など) のリストが出る。

別の文字にアクセス -- これも iPad だけのことではないが、覚えておく価値はある。オンスクリーンキーボードで文字キーに触れてそのままホールドすれば、その文字に関係した文字の一覧が見られる。例えば、E キーをホールドすれば E にアクセントの付いた文字が出る。$ キーをホールドすれば、他の国の通貨の記号が出る。(これを教えてくれた読者の "Arthur" に感謝。)

良くなった単語提案 -- これはヒントと言うよりも単なる観察に過ぎないが、iPad では単語補助の機能が iPhone よりぐっと改良されていることに私は気付いた。タイプしている最中にスペースバーを押し忘れると(今はまだオンスクリーンのキーボードに慣れていないのでなおさらだ)iPad が自動的に修正を提案してくれる。例えば "feellike" に対しては "feel like" と出る。

良いタイプ姿勢を練習しよう -- タイプする際に私がずっと手をキーボードの上に置いていることに、私は今まで気付かなかった。でも、オンスクリーンのキーボードを使い始めると、ここではスクリーンにちょっとでも触ればそれが何らかのアクションを引き起こすのだ。タイプする際には、指や手のひらを上げたままにしておこう。

もっともっとズーム・イン -- アクセシビリティのオプション Zoom はこれまでも iPhone OS に内蔵されていたが、iPad では小型の機器とは違ってこれが活躍できる場面がぐっと増えた。スクリーンの面積が増えたからだ。この機能は、Settings > Accessibility > Zoom に行き、Zoom を On にすれば有効になる。

この Zoom スクリーンでは三つのオプションが提供される。3本指でダブルタップすればズームインする。3本指でドラッグすればスクリーンの上でパンして動き回れる。3本指でダブルタップしたまま指を離さずに上下方向にドラッグすればズームイン・ズームアウトする。

外部キーボードを使う -- たくさんの文章をタイプしたい場合、iPad を Bluetooth キーボードと組み合わせるか、あるいは Apple の iPad Keyboard Dock に繋ぐかするのがよい。物理的キーボードの方が人間工学的に優れているだけでなく、この構成にすればよく使うキーボードコマンド、例えばコピー (Command-C) やペースト (Command-V) といったものにもアクセスでき、テキストの選択が Shift キーをホールドしながら矢印キーでナビゲーションしてできる。また、Option-Delete で単語を削除したり、Command-Delete で行をまるごと削除したりもできる。

さらに、書類の中でのナビゲーションにも役立つ。Command-上矢印で書類の先頭にジャンプ (Home キーと同じ) し、Command-下矢印で書類の最後にジャンプ (End キーと同じ) する。Option-左矢印や Option-右矢印は挿入ポイントを単語単位で動かす。すべてあなたの期待通りだ。

Bluetooth キーボードの扱い方 -- iPad に Bluetooth キーボードを組み合わせた場合は、使わない時に Bluetooth の電源を切るか無効に切り替えるかしておくのを忘れてはいけない。編集可能なテキストフィールドに入ってテキストを入力しようとするとき、有効なキーボードが電波の到達範囲にあれば、オンスクリーンのキーボードが現われなくなる。

Bluetooth キーボード上の Eject ボタンを押せば、オンスクリーンのキーボードが出たり消えたりする。でも、しばらくの間外部キーボードを使わないのならば、それをオフにしておく方がずっと手軽だし、iPad を隣の部屋に持って行った場合などに戸惑わされるのを防ぐこともできる。

Apple Wireless Keyboard をオフにするには、電源ボタンを数秒間押し続ける。ステータスランプが点灯するので、それが消えるまで待つ。消えれば、キーボードの電源が切れたことを意味する。そうなれば iPad がオンスクリーンのキーボードを使うモードに戻る。

Settings > General > Bluetooth に行き、Bluetooth スイッチをオフに切り替えてもよい。これならばバッテリの減りを少なくすることもでき、組み合わされている他の Bluetooth 接続もすべて無効になる。

Shift キーの上級操作 -- iPad の画面にはキーボードの左右両端に Shift キーを置いて、あなたの両手をスクリーンの上に平らに置けるだけの面積の余裕がある。その結果、これまでの小型の機器では実用的でなかった iPhone OS 機能が iPad では便利に使えるようになった。文字をタイプする際に Shift キーを押さえておけば、大文字が一つ入力される。このことだけでもタイプの速度が劇的に速くなる。もちろん、まず Shift キーをタップして青色に変え、それから文字キーをタップしても大文字が入力される。

知らずに何でも大文字でタイプしてしまうのを防ぐために私の MacBook Pro では Caps Lock を無効にしてあるが、時には Caps Lock が使えれば便利だと思うこともある。(例えば、AVCHD、HDCP、HDTVs、TANSTAAFL などの頭字語がたくさん出てくるような話題で文章を書くような場合だ。)iPhone OS でも使える方法があるのだが、従来の機器でタイプしている際に必要を感じたことは一度もなかった。

Settings > Keyboard > Enable Caps Lock に行き、設定を On に変える。そうしておいて、タイプしている際に、左右の Shift キーのどちらかをダブルタップする。するとキーが青く光り、中央に白い矢印が浮かび出てこのキーがロックされていることを示す。この Caps Lock モードを抜け出るには、もう一度 Shift キーをタップすればよい。

もちろん、どちらかの Shift キーをホールドしたまま続けてキーを押しても大文字を続けて入力できる。

手軽にテキスト選択 -- この機能も iPad 特有のものではないが、覚えておく価値はあるし、私はほんの数日前までこのことを知らなかった。単語を選択したい場合にダブルタップしてそのままホールドすれば、Select を出してタップする必要がなくなる。さらにそのままドラッグすれば、単語単位で選択範囲が広がる。選択された単語の右側へも左側へも使える。選択ハンドルだけを動かす場合にはこの挙動は起こらない。

テキスト置換 -- 単語を選択すれば、お馴染みのポップアップが Cut, Copy, Paste の選択肢を提供する。iPad ではここにもう一つ新たなオプションとして Replace が加わった。これをタップすれば、別のスペリングあるいは修正候補が出る。

ipad_replace

スペルチェッカーを使う -- iPad にはスペルチェック機能が内蔵されていて、Mac OS X のものと同じ挙動をする。あなたが単語のスペルを間違って入力すれば、赤い下線付きで表示される。その単語をタップすればスペルの修正候補が出る。(このことを教えてくれた読者の "Rivka" に感謝。)

iTunes で購入したムービーを HDTV で観る -- iTunes Store にあるムービーには、Apple の FairPlay DRM が付いている。これは HDCP を利用していて、HDCP 対応の機器のみがそのビデオを再生できるようにする。iPad Dock Connector to VGA アダプタを購入して最近の機種の HDTV でビデオを観ようと思ってもうまく行かない。それではデジタル信号が転送されないからだ。もしもそのテレビがコンポーネント接続(赤、緑、青の三色のケーブル)に対応しているならば、Apple の Component AV Cable キットを購入して iPad をテレビに繋げば、ほら、この通り! まるで、いつでも Apple TV を手に持って携帯しているようなものだ。

Safari でブックマークバーを常時表示 -- 私は MobileMe を使って自分の Safari ブックマークを iPad に同期させた上で、MacBook Pro の上ではよく使うブックマークをブックマークバーに保存して手軽に使えるようにしている。iPad 上の Safari にもブックマークバーがあるが、デフォルトでは隠されている。実際、それを出す唯一の方法はアドレスフィールドをタップしてカーソルをそこに置くことのみだ。それをする代わりに、Settings > Safari に行き、Always Show Bookmarks Bar 設定をオンにすれば、バーが常時表示される。

ipad_bookmarks_bar

ウェブビデオを2本指ズーム -- 読者の "Joe" が教えてくれたことだが、ウェブページの上に iPad で再生可能なビデオがあった場合、それを2本指で触って押し広げれば(つまりピンチのジェスチャーの反対の動作だ)ビデオがフルスクリーンモードにズームする。

iBooks のイースターエッグ -- イースターエッグ(ソフトウェアの中に開発者がこっそり隠しておくことのあるプログラミングのサプライズ機能)が iPad 用ソフトウェアの中にあるという話はまだ聞いたことがないが、私はそれに近いものを一つ見つけた。iBooks アプリの中で、あなたのライブラリを表示する本棚に触ってホールドし、そのままずっと下の方へドラッグする。すると、この模造の木製の棚の陰に、ちょっとびっくりするものが隠されているのが見える。

あなたも何か iPad のヒントを発見しませんでしたか? もしあればぜひこの記事へのコメントとして知らせて頂きたい。新たな情報によってこの記事をアップデートしたり、あるいは新しい記事を書いたりできるようになれば嬉しい。(もちろん知らせて下さった方のお名前はちゃんとご紹介したい。)

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Apple、iPhone OS 4 の主な新機能をプレビュー

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iPad の出荷からまだ一週間も経たないというのに、Apple は 2010 年 4 月 8 日、メディアイベントを開いて iPhone OS 4 についての詳細にわたるプレビューを示し、同社が「眠らぬ会社」であることを世に知らしめた。この新しいオペレーティングシステムには 100 以上の新たなユーザーインターフェイスと、開発者用に 1,500 個の API が提供され、iPhone に対して寄せられてきた大きな批判の大部分に取り組むものとなる。具体的にはいくつかの特定の種類のマルチタスキングのサポート、アプリ整理用のフォルダ、Mail サポートの拡張、iBooks、それに企業サポートの強化などが提供される。さらに、開発者たちがアプリから収入を得るための新たな手段としての iAd が導入される。これは、Apple による新しいアプリ内モバイル広告サービスだ。

現在、ベータ版の iPhone OS 4 が登録済み iPhone 開発者たちに入手可能となっている。このオペレーティングシステムはこの夏に iPhone および iPod touch 機器に対して、その後この秋に iPad に対して、利用できるようになる予定だ。(ただしここで述べた季節は北半球におけるもの。)

iPad を別にすれば、iPhone OS 4 は iPhone 3G、iPhone 3GS、iPod touch の第2世代 (late 2008)、それに iPod touch 第3世代 32 GB と 64 GB (late 2009) で動作する。ただし、今述べた中に入っている機種であっても、機能によっては、例えばマルチタスキングは、iPhone 3GS と第3世代 iPod touch でしか動作しない。Apple によれば、初代の iPhone には iPhone OS 4 を動かすに必要なハードウェアが欠けているという。また Apple はこの 7 月までに少なくとも iPhone については iPhone OS 4 をインストールした新機種を出荷すると発表するだろうと思われる。(iPod touch については第3四半期になってから他の iPod 機種と共に改訂されるのではないだろうか。)

プレゼンテーションの中で、Steve Jobs は新しい機能を主なカテゴリーに分けて順々に説明したが、彼はそれらを七つの「テント支柱」と呼んだ。どうやら、非常に巨大で奇妙な形をした、けれどもなかなか興味深い、テントが出来上がるようだ。

テント支柱 #1: マルチタスキング -- iPhone OS 4 に予定されている最も重大な改善点は、マルチタスク処理だ。Adam が記事“iPhone OS はマルチタスクを必要とするか?”(2010 年 2 月 8 日) で述べたように、多くの人たちはマルチタスク処理とは実際には何をすることなのかについてあまり注意深く考察していない。幸いなことに、Apple はこれを考察した。iPhone OS 4 で、同社は七種類のサービスを導入したが、前面アプリの動作中にも本物のバックグラウンドアプリが同時・独立に何かのアクションをするということをせずに、マルチタスキングを望む人々の要望の大部分を満たすという目標を実現している。本物のバックグラウンドアプリを走らせればバッテリ寿命も短くしてしまうだろうし、機器のメモリが限られていることを考えれば、間違いなく機器のパフォーマンスにも悪影響を及ぼすだろう。Apple の示したマルチタスキングのサービスには次のようなものがある:

ここで「動作中」というのは、そのアプリが一時停止の状態になっていることを意味する。現在の iPhone OS では、Home ボタンを押すと、アプリの状態は通常消えてしまうが、アプリによっては(例えば TidBITS News アプリでは)再び起動された際に同じ状態に戻れるようにプログラムコードが作られているものもある。けれどもそれでは時間もリソースも無駄遣いされ、ゲームやその他の複雑なアプリでネットワーク接続を使って設定するようなものでは、はっきりそれと分かる遅れが出てしまう。今回の新しい仕組みの下では、アプリはそのまま静かに一時停止の状態に置かれ、アクティブなリソースは消費しないけれどもデータは保存したままなので再開時には即時に元と同じ状態に戻れる。発表後の Q&A セッションで聞いた限りでは、一時停止中のアプリを終了させることができるのか、できるとすればどうやるのかは分からなかった。

新しい Background Location API は位置認識対応のソーシャルネットワークアプリにも使えるが、プライバシーの問題に配慮して、Apple はステータスバー上でバッテリアイコンの隣にインジケータを追加し、アプリがあなたの位置情報を求めているかどうかを表示するようにした。ただ、人々が知らずに自分の位置情報を明かしてしまったことで実際に問題が起こったことがあるのかどうか、それともこれは考え方そのものに対して人々が警戒心を高めているだけのことなのか、私たちには分からない。

iPhone OS 4 では、個々のアプリごとに位置情報対応性のオン・オフを切り替えることもできる。現在のところ、アプリが位置情報のリクエストを出すセッションのうち最初の2回のみ、あなたがオン・オフを選べるようになっている。そのアプリについてのこの選択肢を後になってからリセットすることは簡単にはできない。(広告との抱き合わせ機能もある。後で説明する Apple の iAd システムをプログラムが使っていて、あなたがそのプログラムで位置データを提供する方を選んだならば、Apple が広告をあなたにより即したものに絞ることが可能になる。)

テント支柱 #2: フォルダ -- iPhone OS の初期の時代以来、Home スクリーンでアプリを整理するための仕組みは限られたものでしかなかった。いくつものスクリーンを次々にめくってアプリを探すのにはすぐにうんざりしてしまう。この使用感を改善するために、そして一つの機器の上に最大 2,160 個 (!) のアプリを収納できるようにするために、Apple はフォルダを導入しようとしている。

フォルダによって、互いに関係ある項目をグループにまとめて分類することができる。アプリを一つ押さえてそのままホールドすると、すべてのアプリが揺れ始める。(アプリを移動したり削除したりするための現行の方法だ。)それから、一つのアプリを別のアプリの上にドラッグすると、フォルダが作成される。フォルダの当初の名前はそのアプリの App Store におけるカテゴリーに基づいて付けられる。例えば、ゲームをグループにすれば「ゲーム」フォルダが作成される。ただしもちろん、フォルダの名前は好きなように改名することもできる。

フォルダのアイコン(そのフォルダ内にあるアプリのアイコンのミニチュア版が表示される)をタップすれば、ホームスクリーンが分割されてフォルダの内容が示され、背景にある他のアプリは半透明になる。Jobs の説明によれば、フォルダを Dock に追加することもできるので、複数のホームスクリーンをスワイプしてまわらなくとも素早くいろいろなカテゴリーのアプリにアクセスできるようになるという。

iTunes にはまた別の、もっと直接的な方法でアプリのレイアウトを整理するやり方が提供されているので、そちら側でもアプリをフォルダに追加するための最低限の手段くらいは提供されるのではないかと思う。

テント支柱 #3: 拡張された Mail -- iPhone や iPod touch で複数の電子メールアカウントをチェックしている人は、iPhone OS 4 の Mail アプリがようやく統合 Inbox を備えることを大歓迎するだろう。一つのアカウントの Inbox を出て別のアカウントの Inbox に移る度に何度もタップしなければならない時代は終わりを告げる。あなたに宛てたすべてのメッセージが同じウィンドウに現われるのだ。

けれども、もしも一つのアカウントだけに集中したいなら、新設の高速 Inbox 切替機能を使ってそのアカウントの Inbox だけの状態に切り替えることもできる。どのアカウントでも、電子メールはスレッド分けされる。つまり、すべてのメッセージのリストの中からつまみ食いするようなことをせずに、複数のメッセージにわたる会話のやり取りを一覧することが可能だ。

複数のアカウントといえば、iPhone OS 4 では複数個の Microsoft Exchange アカウントもサポートされる。さらに、電子メールの添付ファイルの扱いが向上することも嬉しい追加機能だ。添付ファイルのファイルタイプを開くことのできるアプリが存在していれば、そのアプリで開くという選択肢が提供される。

テント支柱 #4: iPhone で iBooks -- おそらく Apple の iPhone OS 4 機能で最も意外性が低かったものが、iBooks アプリの追加だ。これによって、iBookstore にある EPUB ベースの本が、iPad 以外に iPhone や iPod touch でも利用できるようになる。iBooks アプリのインターフェイスは iPad 版とほとんど同じで、同じ本棚のメタファーを用い、同じ iBookstore を利用する。その上、"Winnie-the-Pooh" (クマのプーさん) が無料で付くところも同じだ。

新しいのは "buy once, read anywhere" 機能で、例えばあなたが iPhone の上で本を購入すれば、その本があなたの持っているすべての機器の上で読めるようになる。さらに、このアプリには開いた位置やブックマークの情報を機器間でワイヤレス同期する機能も備えられている。おそらく iBookstore か MobileMe のどちらかを使って同期するのだろう。

ただし "anywhere" といっても、その範囲は iPhone OS 4 機器と iPad に限られる。とはいえ、その "anywhere" に Mac OS X のリーダーや、あるいは Preview でのサポートも含まれる可能性を Apple がほのめかしていると考えられないこともない。理想的な体験とは言えないだろうけれど、そう考えれば "anywhere" という言葉に少しワクワク感が増すのではないか。

テント支柱 #5: 企業向け拡張機能 -- 2007 年に初めての iPhone OS をリリースした際、大規模な企業、いわゆるエンタープライズにとって必要な機能に抜けたところが多くあるということで Apple は大きな非難を浴びた。その後 iPhone OS 2 および 3 のリリースで改善はなされたが、iPhone OS 4 において Apple は 欠けていた部分を数多く追加するとともにさまざまの拡張機能も盛り込んだ

テント支柱 #6: Game Center -- iPhone OS が巨大なゲーム用プラットフォームとなったことは秘密でも何でもない。App Store には、ゲームや娯楽関係のアプリが現時点で 50,700 もある。この数字は、Apple の競合相手たちを完全に打ち負かしている。報道によれば現在 Nintendo DS のタイトル数は 4,321、Sony PSP に至ってはたった 2,477 とのことだ。

ゲーミングにおける大きな要素としてソーシャルな側面がある。友人たちや、あるいはインターネット上の見知らぬ人たちと、スコアの点数を比べたり成績を競ったりするのだ。ゲーミング環境をより豊かなものにするため、Apple は独自のゲーミングネットワーク、その名も Game Center なるものを作ろうとしている。

詳細はまだ不透明だが、Game Center はどうやら非常に人気の高い Xbox Live に多少似通ったもののようだ。Apple の Scott Forstall が述べたところでは、友人をゲームに誘ったり、リーダーボード機能でスコアボードに成績を付けたりハイスコアを比較したり、マッチメーキング機能で同程度のスキルレベルの対戦相手を探して一対一で対戦したり、といったことができるようになるだろうという。

さらに基本的なレベルに関しては、Forstall が Q&A セッションの中で述べたことによれば、Game Center は自分の友人たちが何をプレイしているか知る手掛かりをユーザーに与えることにより、娯楽アプリがウイルス的に伝播して行くことを狙って作られたものだという。Game Center は iPhone OS 4 用のプレビューモードとして出荷され、今年の後半のうちには iPhone、iPod touch、iPad ユーザー向けに提供される。

プラットフォーム全体で基準となるものを築くことによって、個々の開発者がそれぞれ独自のものを作りたいと思う場所を Apple が乗っ取ろうとしているように一見して感じられるかもしれないが、一人の開発者がそれぞれに専用のネットワークを持っているだけの状態に比べれば、もっと大勢の人たちがここに参加するようになるのではないかと思われる。

テント支柱 #7: iAd モバイル広告 -- Apple の新しい広告サービス iAd は、無料のアプリを作る開発者たちが広告収入によっていくらかのお金を稼げるようにするために作られたものだ。Jobs はこう説明する:「開発者たちはアプリの中に広告を入れているが、他にいい表現がないのであえて言わせてもらうと、そういった種類の広告のほとんどはムカツクものばかりだ。」この問題に対する Apple の解答が、iAd だ。iPhone OS 体験の品質の高さを犠牲にすることなく、アプリの中に広告を挿入する方法を編み出したのだ。

iPhone OS ユーザーたちは大部分の時間をアプリの中で過ごすのであって(広告費の大部分が注ぎ込まれる)検索エンジンではあまり時間を過ごさないので、そこにモバイル広告の入り込む機会がある。Apple の試算によれば平均的なユーザーは一日に 30 分間アプリを使うという。もしも Apple がそれらのユーザーたちに 3 分間に1回広告を見せることができれば、それはつまり1機器あたり毎日 10 回ずつ広告ができることになる。iPhone OS ユーザーの数は現在 8 千 6 百万人(しかもますます増加中)なので、Apple は 10 億回の広告を毎日表示できる潜在力を持っていることになる。

けれども、Apple はただ市場を追いかけているだけではない。この会社は、モバイル広告の品質を増すことをも狙っている。Jobs は iAd をモバイル広告に新たなレベルの双方向性と感性をもたらすものと見ている。ここで「感性」と Jobs が言っているのは「ユーザーの気持ちに直接結び付くビデオコンテンツ」という意味らしい。(彼は、今も広告費の多くがテレビ広告に向けられているという事実が、テレビというメディアが感性に結び付く力を持っていることの結果だと指摘した。)iAd にはもう一つ他と違っていることがある。それは、ユーザーがそれをどこで見るかという点だ。多くの人たちが広告の上でタップするのをためらうのは、一つにはそうすることで現在のアプリから離れてしまい、その会社のウェブページに連れて行かれてしまうことが理由だ。これとは対照的に、iAd はそのアプリの内部に留まったままでインタラクティブな広告やビデオを提供できる。

デモとして実演された広告は、 Toy Story 3、Nike (Air Jordan)、それに Target のものだった。それぞれがほとんど独自のアプリのように見え、ゲームやビデオ、壁紙、インタラクティブな地図などを含んでいた。ただ、それらがすべて、その広告を呼び出した元のアプリの内部に存在していたのだ。これは真の意味で従来とは違った広告のやり方であり、間違いなく広告会社各社の注目の的となるだろう。

豊かな内容の iAd は、ビデオとインタラクティブ性のために HMTL5 に依存する。Jobs はさらに踏み込んで、多くの広告会社がインタラクティブな広告を作り出せる可能性に飛びついているとまで指摘し、こう述べた:「歴史上初めて、広告会社の蓄えてきた素晴らしい技術が、本当の意味で生かされる時代が始まる。」Q&A セッションの中で、Jobs は確かに広告には限度が存在しているとも述べた。つまり、広告主たちが何でも好きなことをできるわけではないというのだ。昨年を通じて App Store が直面してきた承認プロセスに関するさまざまのもめ事のことを考えれば、これがどう展開して行くことになるのか、非常に興味深い。

広告は Apple が販売しホストする。生まれた収益の 60 パーセントが開発者に提供される。

細かな機能いろいろ -- 今日のところは「テント支柱」の称号の付かなかった iPhone OS 4 機能もある。称号の代わりに、プレゼンテーションの初めのところで2枚のスライドにちりばめられてたくさんの細かな機能が紹介された。

実は、その中に一つ飛び抜けて目立った機能があった。Bluetooth キーボードのサポートだ。初代の iPhone が登場した時以来、私たちがずっと熱望し続けてきた機能だ。iPad は Bluetooth ワイヤレスキーボードのサポートを内蔵して出荷されたが、今回は iPhone OS 4 が Bluetooth キーボードのサポートをこのシステムアップグレードに対応する機器すべてにもたらすことになる。時として、キーボードさえあれば iPhone や iPod touch が本気で仕事をするためのモバイル電子メール機器に変貌するという状況もある。Apple は iPad が出荷されるまで待ってからこのオプションを世に出したのかもしれない。さまざまのサイズの機器の選択肢を提供してから、ということだったのだろう。

ユーザーたちの人気を集めると思えるもう一つの機能は、Home スクリーンの壁紙を変更できるオプションだ。iPad で提供されているものと同じ機能だ。そうは言っても、この機能は iPhone や iPod touch では意味合いが小さくなる。画面の上でアイコンの間に空いたスペースがあまり多くないし、ホームスクリーンがごちゃごちゃして見えるおそれがあるからだ。

iPhone OS 4 SDK は 1,500 以上の API と開発者用機能を提供する。主なものを挙げればカレンダーへのアクセス、住所や日付のデータ探知、アクセサリによる iPod の遠隔操作、アプリ内 SMS、正規表現での検索、日付のフォーマット化、フォトライブラリへのアクセス、画像 I/O、半ページカールするページめくり、Quick Look、通話イベント通知、静止画カメラやビデオカメラのデータへのフルアクセス、ICC プロファイル、キャリア情報、電源分析ツール、地図のフルオーバーレイ、ドラッグ可能な地図注釈、パフォーマンス解析ツール、自動化されたテスト、それからハードウェア加速された数学関数のための Accelerate と呼ばれる新しいフレームワークもある。何とも盛り沢山だ!

ユーザーの側でも、100 以上の新機能の中には具体的に説明のなかったものが多い。いくつかを挙げればプレイリストの作成、誕生日カレンダー、5 倍デジタルズーム、IMAP メモの同期、CardDAV、ネストされたプレイリスト、タップによるビデオの焦点合わせ、ワークアウトの Nike+ へのアップロード、Photos での撮影地機能、iPod out (これが何かは私たちにも分からない)、SMS/MMS メッセージ検索、持続的 Wi-Fi、ワイヤレスでスリープから復帰、Mail の検索結果をファイルしたり消去したりする機能、ウェブ検索候補呈示、Outbox 内の Mail メッセージの編集、Mail メッセージでの画像サイズ選択、CalDAV 招待、スペルチェック、アプリをギフトにする機能、最近実行したウェブ検索への手軽なアクセス、それから Mail、SMS、警告メッセージなどで大きなサイズのフォントを選べる機能などがある。

今回 iPhone OS 4 の発表に伴ってたくさんの詳細情報が示されたことで、Apple が iPhone OS にある欠点の多くに対処するとともに、競争相手たちの一歩先を行こうとしていることがよく分かる。はたして Apple が本気でモバイル市場を制覇したいと考えているのかどうかと思い迷っていた人たちも、今回のプレゼンテーションを見れば、Apple が競争相手たちにいかなる領土も譲り渡すつもりがないことを納得できるだろう。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2010 年 4 月 12 日

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

KeyCue 5.0 -- Ergonis Software が、キーボードショートカットの文書化ユーティリティ KeyCue のメジャーなアップデートをリリースした。KeyCue 5.0 で最も大きな変更点は、オープンインターフェイスを追加してサードパーティのアプリケーションがそのプログラムのメニューにネイティブに表示されているものでないショートカットを KeyCue に表示させられるようにしたことだ。従来は、プログラムの通常のメニューから利用できるショートカットのみが KeyCue に表示されていた。(2009 年 3 月 24 日の記事“KeyCue のキーボードショートカット用カンニングペーパーがグローバルに”参照。)また、今回のアップデートではアップデートやインストールの手順を改善するとともに、マルチモニタの環境で KeyCue のショートカット表をどのディスプレイに表示させるかを指定できる機能など、いくつかの改良も施している。(新規購入 19.99 ユーロ、最近 2 年間に購入した場合は無料アップデート、1.3 MB)

KeyCue 5.0 へのコメントリンク:

The Missing Sync for Android 1.3 -- iPhone でなく Android ベースのスマートフォンを選んだ人のために、Mark/Space が The Missing Sync for Android 同期ソフトウェアをアップデートして Wi-Fi と Bluetooth 経由のワイヤレス同期を盛り込み、Mac に接続されるごちゃごちゃしたケーブルを少なくとも1本減らせるようにしてくれた。その他の改善点としては、メモの同期の追加、新設の着信音エディタ、テキストメッセージのアーカイブ機能などがある。また、全体的な同期のパフォーマンスやセキュリティも改善された。(新規購入 $39.95、クロスグレード $29.95、アップデート無料)

The Missing Sync for Android 1.3 へのコメントリンク:

Photoshop Lightroom 2.7 -- Adobe は Lightroom 3.0 のデビューに向けて一歩一歩進んでいる最中だが、今回そのソフトウェアのリリース候補、 バージョン 2.7 を出して、九つの新しいカメラについて raw カメラサポートを追加した。新たにサポートされたカメラには、Canon EOS 550D (Digital Rebel T2i/ EOS Kiss X4 Digital)、Kodak Z981、Leaf Aptus-II 8、Leaf Aptus-II 10R、Mamiya DM40、Olympus E-PL1、Panasonic G2、Panasonic G10、Sony A450 がある。また、今回のアップデートではキャッシュの上限を 200 GB に増やし、Windows ユーザーのためにはスライドショーの再生でクラッシュするバグを修正している。このアップデートと合わせ、Photoshop Camera Raw 5.7DNG Converter 5.7 の二つのリリース候補も出された。(新規購入 $299、既存の Lightroom と Photoshop ユーザーは無料アップデート、75.8/51.8/47.7 MB)

Photoshop Lightroom 2.7 へのコメントリンク:

PDF Enhancer 3.5 -- Apago の PDF Enhancer は、すべての Mac ユーザーが必要とするような種類のユーティリティではないかもしれないが、特定の分野のプロたちにとっては、PDF 書類の作成・標準化・最適化を自動化するための必携のユーティリティだ。(私たちも、Take Control 電子ブックのために大きくこれに依存している。)バージョン 3.5 では、処理速度の高速化 (制作現場では重要)、信頼性の向上、スキャンした書類のクリーンアップ機能、AES セキュリティ、フォントとカラーの処理の改善などが加わった。また、バージョン 3.5 から Apago は製品ラインをスリム化し、Standard 版と Server 版を廃止して Professional 版と Advanced Server 版のみにした。(新規購入 $349 (Professional)/$1,999 (Advanced Server)、アップグレード価格各種)

PDF Enhancer 3.5 へのコメントリンク:


ExtraBITS、2010 年 4 月 12 日

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

否定してもしようがない。今週私たちが読んだり話したりしたことのほとんどすべては iPad か iPhone OS 4 かに関係がある。でも、どれも皆面白い話なので、iPad にはもううんざりだという人以外は、以下に紹介するポッドキャストやいろいろな記事に目を通してみられることをお勧めする。

TidBITS スタッフが MacJury ポッドキャストで iPad を語る -- これはおそらく私たちがこれまで参加した中で最も参加人数の多いポッドキャストだったろう。TidBITS のスタッフたちがほぼ全員勢揃いして、MacJury ホストの Chuck Joiner とともに iPad について語った。話題は多岐にわたり、iPad を複数人で共有する方法、ゲストモードの必要性、対象物としての iPad にどのように接するか、それは私たちのデジタルライフの中でどう位置付けられるか、といった方向に広がった。でも一番の聴きどころは Tonya が iPad を使うことを「プディング菓子を指で食べるようなもの」と形容した個所で、その瞬間他のメンバーたちのほとんどは言葉を失ってしまった。

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Google 開発者が iPhone OS 4 のマルチタスキングを解説 -- 以前 Android チームにいたこともある Google 開発者の一人が、iPhone OS 4 のマルチタスキングがどのように動作するかについて、詳しくて公平な、しかも分かりやすい説明を語る。Robert Love は、真の意味のバックグラウンドアプリケーションによるマルチタスキングと、Apple が提供した一定の個数の API によって特定のプロセスがバックグラウンドで動作することを許す方法との違いを解説する。また、彼はシリアル化(アプリの状態をまるごと保存した上でアプリを終了すること)と真のバックグラウンド動作との違いも明らかにする。

コメントリンク: 11185

Jason Snell、Apple の戦略的立ち位置を分析 -- 私たちの友人でもある Macworld の Jason Snell が、Apple が iPhone OS 4 の発表を利用してさまざまの競争相手たちに狙いを定めた、という記事を書いた。これは必読だ。競争相手としては Google の Android オペレーティングシステム、App Store 批判家たち、Adobe、それに(またもや)Google が挙げられる。いつも通り Jason の文章は的確で、Apple のしたことに対して苦情を述べたいと思っている人は、とにかくまず彼の記事の結論を読んでからにすべきだろう。

コメントリンク: 11164

Adam、Tech Night Owl Live で iPad と iPhone OS 4 を語る -- iPad と iPhone でぎっしりの一週間だったが、Adam はそれでも時間を見つけて Tech Night Owl ホストの Gene Steinberg と対談することができた。話題は iPad に手で触れられるようになって最初の数日間、それと Apple の iPhone OS 4 発表の中で最も興味深い点、といったことだ。

コメントリンク:11149

Daring Fireball の John Gruber、iPad をレビュー -- ユーザーインターフェイスに深い考察を加えられることにかけて、Daring Fireball の John Gruber の右に出る者は少ない。iPad をレビューしたこの長い記事を読んでもそれがはっきりと分かる。彼は詳しく感想を述べた上で、iPad は Apple が新たなるパーソナルコンピューティングを生み出させようとしているものだという考えに賛意を示している。一読の価値ありだ。

コメントリンク: 11142

幼児も初めて iPad と出会う -- 娘がどんな反応を示すかを捉えようと思い、Todd Lapin は 2 歳半になる娘に iPad を初めて見せる前にあらかじめカメラをセットしておいた。可愛いのはもちろんだが、この映像は iPad のインターフェイスの中でどの部分が直観的でどの部分がそうでないかを私たちに示してくれるという意味で興味深い。また、次の世代になればこのテクノロジーがいかに標準的で遍在的なものになるか、という印象も伝わってくる。

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Jeff Carlson、写真家たちと G10/G11 本を語る -- 最近の MacVoices ポッドキャストで、Jeff Carlson が Chuck Joiner と Jeff の新刊書(ほとんど馬鹿げた感じがするほど長いタイトルの)“Canon PowerShot G10/G11: From Snapshots to Great Shots”の制作過程について対談した。この対談が素晴らしいのは、その場に二人の写真家たち Jeff Lynch と Justin Van Leeuwen もいたことで、彼らはこの本のために Flickr を使ったクラウド・ソーシング実験を通じて写真を寄稿してくれたのだった。

コメントリンク: 11172

TSA ブログが機器を携えての旅行のヒントを提供 -- 最近数年以内に飛行機で旅行をしたことのある人なら知っていることだが、ラップトップ機や携帯電話、その他の電子機器はセキュリティ検査のために係員に手渡さなければならない。米国で飛行機による旅行のセキュリティ方策を管理している Transportation Security Administration (運輸保安局, TSA) が、新しいブログ記事で小型電子機器を持っての旅行に関する注意点やヒントなどを示している。例えば電子ブックリーダーやネットブック、それに、そう、iPad も。

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iPad 用 WeatherBug Elite、期間限定で無料提供 -- Adam お気に入りの天気情報アプリ WeatherBug Elite が iPad 用にも拡張された。しかも、期間限定で無料で提供される。まだ私たちはこれをほとんど使っていないが、印象としては大きくなった iPad のスクリーンをうまく使いこなしている感じだ。表示の大部分を地図に割り当て、天気状況、カメラ、天気予報、時間毎予報というズーム可能な4つのパネルを提供している。欠落している機能で一番大きいのはピンを置いて表示する機能だが、WeatherBug の開発者が直接教えてくれたところでは iPad のデビューに間に合うように盛り込むことができなかっただけなので、来月あたりに出るアップデートでこの機能も追加される予定とのことだ。

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MacJury で iPad の初日体験討論会、パート2 -- Matt Neuburg や、その他睡眠不足のゾンビの面々による iPad の初日体験の議論は狂ったようにまだまだ続く。司会は Chuck Joiner だ。

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