TidBITS#1042/30-Aug-2010 TidBITS#1042/30-Aug-2010今週は特に決まった傾向はなく、たくさんの興味深いニュースが集まった。まず、Netflix の iPad アプリが iPhone や iPod touch の上でも映画を Watch Instantly 機能でストリームできるようになったことを Lex Friedman が伝える。Glenn Fleishman は Google Voice を使って Gmail の中から電話がかけられるようになったこと、それから Virgin Mobile が人気のポータブル Wi-Fi ゲートウェイ MiFi で使える無制限セルラーデータプランでモバイルブロードバンドの値打ちをぐっと引き上げたことを報告する。Glenn はまた、TidBITS で次々に起こった障害を説明しつつ、先週私たちがすべてのウェブサービスを Rackspace Cloud Server に移行させたことを語る。それから Adam が iWork 9.0.4 アップデートを検証する。その興味深い点はただ一つ、Pages に EPUB 書き出し機能が加わったことだ。また、iPhone 3G を iOS 4 の下でどうすれば高速化できるか、Tonya がさまざまの方法を概観する。今週注目すべきソフトウェアリリースは、MacBook Pro EFI Firmware Update 1.9、Camino 2.0.4、Security Update 2010-005、GraphicConverter 6.7.4、Freeway 5.5 だ。
記事:
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文： Lex Friedman <[email protected]>
訳： Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
iPad が登場して以来、 Netflix の顧客は同社の Watch Instantly サービスから Netflix アプリを使って映画をストリームすることができるようになった。今回 Netflix はそのアプリをユニバーサルにした。つまり、iPhone や iPod touch のオーナーたちも、iPad を手にした仲間たちに加わって、自分たちの iOS 機器に映画をストリームして観ることができるようになった。
残念なことに、このアプリの iPad 版でもそうだった通り、Netflix は完璧な iOS 市民とは言えない。私の友人 Dan Moren が Macworld に書いている通り、このアプリはそのインターフェイスの大部分を HTML5 に依存しているらしい。つまり、このアプリは基本的に一つのウェブページを表示しただけのものだ。それ自体悪いことではないが、そのためにお馴染みのやり取り、例えばリストをスクロールしたりボタンをタップしたりといった操作が、伝統的な、完全にネイティブな iPhone アプリのようにスムーズには感じられなくなっている。
そうは言っても、映画を再生しようと私がタップすると、数秒も経たないうちにストリーミングが始まり、私の iPhone の上で、Wi-Fi 経由で、素晴らしい画質の映画が楽しめた。私は 3G 接続でもテストしてみたが、Netflix はストリーミングの開始に少し長く時間がかかったものの、画質にはやはり何の問題もなかった。
ただし、これだけは言っておく必要があると思うが、この Netflix アプリは iOS 4 用に最適化されていない。別のアプリに切り替えてから Netflix に戻ると、さきほどまで映画を観ていた場所に戻ってくれず、あなたが自分で映画を問題の場所までナビゲートしなければならない。その上、このアプリにはあなたの DVD キューを管理する手段が一切提供されていない。
それでも、映画のストリームができるとは！ あなたの iPhone の画面で！ そのことのクールさだけでも、凄いことではないか。
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文： Glenn Fleishman <[email protected]>
訳： Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
Google Voice ではかかってきた電話を転送して複数の電話番号を同時に鳴らすことができ、音声通話を聞きながら同時にそれを録音することも、見知らぬ人からの電話を確認ステージへバウンスさせることも、すべて無料でできる。ただ、これまでは、電話をかけることだけができなかった。今回、Google はコンピュータベースの VoIP 通話 を打ち出そうとしている。
このアップデートにより、米国とカナダの中での無料 VoIP 通話が提供されるが、当初この機能が利用できるのは米国内の Google ユーザーのみに限られる。それ以外の国へかけた通話には、比較的安めの国際通話料金が適用される。
このアップデート以前には、Google Voice は主に Google Voice 電話番号をエントリーポイントとするコミュニケーションのハブという意味合いで使われてきた。このサービスでは一つのアカウントの中で複数の電話番号を登録でき、発信者番号 (Caller ID)、時刻、その他の要因に基づいて、Google Voice の番号へ誰かから電話がかかってきた場合に何が起こるかを選ぶことができる。また、米国内の無料テキストメッセージングや、留守番電話機能も提供する。この留守番録音が文字化して残すメッセージは、傑作と言えるほど奇妙なものだが。（先日、妻からのメッセージが「私たちナイフを持っていたのよ... インディアナで緊急事態をチェックしてね」という文章になっていた。）
登録した番号の一つから通話をかけるようにすることもできるが、それをするためにはやはり電話機を手近に持っていることが必要となる。（2010 年 6 月 22 日の記事“Google Voice が米国内のすべての人に開放”参照。）
けれども、やっぱり Google にはどの製品がどれかをごちゃごちゃにする性癖があるらしい。Google Voice で電話をかけるために使うサイトは... Gmail なのだ！ そう、その通り。このウェブメール用のアプリは、これまで Google Buzz や Google Chat (オーディオ、ビデオ、およびテキスト) をもたらしてくれたが、これからはそれに加えて電話をかけることもできる。どうして、例えば Google Voice の中から電話がかけられるようにできなかったのだろう？ いったいなぜそんな決断を下したのか、理解し難い。（もちろん Google Chat が Gmail の中にあるのだから、「本物の」電話が Gmail の中にあってもおかしくはないだろうが、電話をかけるための最初で最後の手段が Gmail というのは変だ。）
Google Voice を Gmail で使うには、Google の音声およびビデオのプラグインをインストールする必要がある。Gmail アカウントにログインし、Settings をクリックし、Chat タブをクリックして、そこにある指示に従う。設定が終われば、Google があなたのアカウントでこのサービスを有効に切り替え次第、Google Chat の中に Call Phones 項目が見えるようになる。
この Google の新しいサービスは、Skype が直接の競争相手だ。Skype は、Skype アカウントに対応した通話到着用電話番号をあなたが（一つまたは複数）持つことに対して料金を課し、それとは別に米国とカナダの定率通話プランがある。今のところ Skype は大きな利点を一つ持っている。Skype は iOS 機器でも使えるが、Google Voice はまだ iOS 機器では使えない。
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文： Glenn Fleishman <[email protected]>
訳： Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
ラップトップ機で、iPhone で、あるいは 3G iPad で、モバイルブロードバンドをもっと安価に利用できるようにする選択肢は、成長途上にある市場を生かしたいというキャリア各社の気持ちに押されるように、ますます数を増しつつある。今回参入を果たしたのは Virgin Mobile で、月額 $40 で使用量無制限の 30 日間サービスを提供する。現在、既に入手可能だ。
たった二ヵ月前のこと、Virgin Mobile は（ここは Sprint Nextel の一部門だが）契約なしのセルラー・ルータ MiFi を $150 で提供し始めた。サービスプランの料金は $10 からで、これは MiFi を使っても、または Mac OS X と Windows に互換な USB モデムを使っても利用できた。（2010 年 6 月 28 日の記事“Virgin Mobile、契約無しで MiFi モバイルホットスポットを提供”参照。）
けれども、それらのプランの最高料金は、他のキャリアがラップトップ用プランとして出しているものと大差なかった。30 日間で最大 5 GB を使えば $60 となり、自動更新や自動課金もなかった。当時私は記事の中で、Virgin のプランには柔軟性があるので iOS 機器とラップトップ機の両方を持って旅行する人に適しており、AT&T による iPhone iOS 4 テザリング (2 GB の使用が含まれて月額 $45) や、Sprint や Verizon の MiFi (二年契約が必要) を使うよりも良いと説明した。
今回の新しい月額 $40 のプランは、桁外れに凄い。実際、Virgin Mobile はその提供ページに何の制限事項も記していない。これは、iPhone テザリングや 3G iPad プランに代わるものとしても素晴らしいものに思える。
Virgin Mobile の MiFi は Sprint Nextel の 3G ネットワークに接続する。これは原則的には AT&T のトップレートよりも遅い速度で運用されているが、実際的にはそれほど大きな違いはない。AT&T は今年の末までに 3G の生でのレートを今の倍に引き上げることを計画している。（Sprint ははるかに高速の 4G ネットワークを持っていて、これは Clearwire 部門が運営しており、およそ 5 千万人の人々が利用している。）
AT&T でテザリング (月額 $20) を利用するには、同社の 2 GB DataPro プラン (月額 $25) を持っていることが必要となる。この DataPro プランで支払請求サイクル 30 日間の途中で 2 GB を超えた場合には 1 GB あたり $10 の料金が課される。より安価な DataPlus プランは 200 MB のデータで月額 $15 となり、これはテザリングのオプションを付けた DataPro に比べて $30 も安い。（AT&T ではいつでも好きなようにサービスプランのレベルを切り替えたり、テザリングをオンにしたりオフにしたりもでき、新規に契約し直したりなどの制限はない。）
サービスが限られていることの他に、iPhone のテザリングは MiFi を使う場合に比べて厄介なことが多い。きちんと使えるためには、すべての要素が正しく組み合わされなければならないからだ。複数の機器で使いたければ、とても変な回避策を使わなければならない。（Mac OS X のインターネット共有を、テザリング接続を共有できるように設定しておかなければならない。）それに対して MiFi では、同時に最高 5 台までの Wi-Fi 機器で接続を共有できる。
Sprint の 3G ネットワークは現在 AT&T とほとんど同じ受信可能地域を持っており、米国内の人口のほぼ 80 パーセントが利用できる。Sprint の領域の外にいる人のために、この会社は Verizon のネットワークへのローミングも提供しているが、支払請求サイクルの期間内に使える Verizon のサービスを 300 MB までに制限している。制限に到達したかをあらかじめ知るのはほとんど不可能だ。
Virgin Mobile はこの制限事項に言及しておらず、ただ Sprint の 3G ネットワークを利用するとしか述べていない。つまり、Verizon しか受信できない地域にいる人たちはサービスの対象にならないのかもしれない。
でも、大都市や中規模の都市はすべて Sprint 受信可能地域に含まれているし、空港でも受信できる。対象から外れる可能性があるのは、小都市や準郊外で Verizon が 3G をサービスしているけれども Sprint はしていない、そういう地域に住んでいる数千万人の人たちだけだ。
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文： Glenn Fleishman <[email protected]>
訳： 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>
その患者は、定まらない症状を見せ始めていた。時には幸せそうによたよた歩いたり、或いは足の下に卵を温めたりしていた。時には、ひっくり返って、片方の羽を夢中になってバタつかせ挙句には一時に何時間も意識を失ってしまい、大いに驚かされることもあった。
我々の愛する Opus が、Intel-based Xserve で数年経ったものであるが、ここ数週間の間に奇妙な振舞いをする事が多くなってきた。これはペンギンや人間だったら仕方が無い (悲しいことではあるが) とも言えるが、毎日数千人のユーザーを持ち、そして我々のうち数人はここから収入のうちのかなりの部分を得ているコンテンツと電子商取引を掌っている Web サーバーだとそうも言っていられない。(我々は実際にはもう一台のより古い PowerPC-based Xserve も運用しているが、こちらはもうこの様な基幹業務用には使われていない。)
これらのエラーを見て Adam Engst と私は、自らハードウェアを持つのはもう止めようと話をし始めていたのだが、先週の月曜に最悪の事態にまで到達し、Opus は説明のつかない速度低下、フリーズ、そしてディスクエラーに冒されてしまった。これはあなたが実際に手を触れることの出来る Mac 上で起こったとしてもとても悪い事態と言えるものだが、Opus は digital.forest に共同設置されており、digital.forest の人達は素晴らしいとは言っても、頼めることには限界と言うものがある。例を挙げると、TidBITS の号を出そうとしている時に、ブートディスク上のエラーのお陰で、それも二週続けて、Adam は二次ディスクにそのブートディスクを複製し、その二次ディスクから再起動し、そして以前のブートディスク上のエラーを修正すると言う作業をしなければならなかった。
こうして Adam が Opus を少しでも長く生かそうと戦っている間に、私は我々の探検の準備を始めた - 空へと！ 実際はクラウド（雲）の中へと：これは曖昧に規定された概念だが、あなたの資源を実際には見ることも触ることも出来ないサーバーの中に置こうと言うもので、実際には外部からは一つのサーバーの様に見えるよう形成された幾つもの資源の完全に仮想の集まりである。
私は Amazon の Elastic Compute Cloud (EC2) をしばらくいじくり回してきたし、私と TidBITS は Amazon の Simple Storage Service (S3) を使ったこともあるが、EC2 は我々には合わない。私は 15 年以上にわたって Unix と Linux のシステム管理者をやってきたが、私はいわゆる IT の専門家ではない。Amazon のサービスは、インフラをどの様に作りそしてどの様に使うのかを理解した人達用に設計されたものである。EC2 と Amazon の関係した資源を使うと言うのは、言ってみれば、大工が釘、材木、そしてタイルを注文しておいて、離れた所から誰かに家をどの様に組立てているのかを説明しようとしているようなものである。
代わりに、我々は Rackspace の Cloud Servers を選んだのだが、こちらは同様なサービスではあるがまさに私のような者を頭に置いて設計されている。Rackspace の選択肢は少ない、しかしぴったりのものが含まれている限りは少ないと言うのは悪くない話である。我々が選んだのは、2 GB の仮想サーバーで、これには 80 GB の蓄積スペース、40 Mbps の帯域、そして 2 CPU コアが含まれる。毎月の料金はおよそ $88 だが、帯域に関しては GB 当たりの料金を追加で支払う (外行きの GB 当たり $0.22 で、入ってくる方は GB 当たり 8 cent である)。
Rackspace は Amazon と同じ様に仮想化されたサーバー群を使用するが、より簡素化された操作卓を提供し、手のかかり具合もずっと少なくて済む。私は数分で最初のディスクを立ち上げる事が出来、コマンドラインからログインし、そして私が選択した Linux ディストリビューションを手早く構築出来た。とは言っても、Linux (或いは Windows) システムを自分の必要な形に叩き込むやり方は最低限知っている必要があるが、私がこれまでに使ったことのあるどのやり方と較べても信じられないほどやり易かった。数時間のうちにシステムの基本的なところは働くように出来たし、そして翌日の数時間の作業の後では、我々の DNS をこの仮想サーバーに向ける準備は完了した。
Rackspace の簡素化したアプローチにも競争相手は存在する。一人の Twitter 仲間は Slicehostと Linode の名前を挙げていた。両方とも同じシステムに対してより安価であるが (両社とも帯域は月額料金に含まれている)、我々は Rackspace を知っていたし、それに色々比較検討している暇も無かった。そして我々が再度引越ししなければならない事態になったとしても、次回は今回よりも更に易しいであろうと思える。
この移行に関して良かった点は、我々のファイルにちょっとした変更しか加えずに Mac OS X Server システムから CentOS Linux 仮想マシンへ引越しできるほど、我々は我々の業務を良く考えて構築して来ていたことである。将来の不慮の事態を頭に入れて計画するのはそれだけの価値があると思いたいものだが、今回はまさにそうであった。
自明な事かもしれないが、我々は我々の TidBITS と Take Control Web サイトそして補助サービスの試験は十分やったつもりだが、我々が気がつかなかった不具合がまだ残っている可能性は十分にあるので、もし何かお気づきの事があったらご一報願いたい。我々はすぐに手を打ちます。
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文： Adam C. Engst <[email protected]>
訳： 大石哲伸<tedz2000@gmail.com>
Apple は iWork 9.0.4 をリリースして、バグをいくつか解消し Pages の機能強化を行って iBookstore で使用されている EPUB 形式のエクスポートができるようにした。Keynoteの バグもいくつか解消され、その中に含まれる問題は、罫線付きで配布資料をプリントする際のものや、スライドスイッチャーに関するもの、それからスライドのサイズを変更すると一部のイメージが自動的にサイズ変更される問題も含まれている。加えて、Keynote、 Number 、 Pages のすべてにあったテーブル関連のバグも解消された。アップデートは 63.44 MB で Software Update あるいは Apple の Support Downloads のページから入手できる。
興味深いニュースは、Apple が Pages のサポートに電子書籍形式である EPUB 形式を加えている事である。つまり、今では Pages から EPUB 形式でエクスポートができるようになったのだ。この事を興味深いと云う理由は、EPUB 形式は、これが騒がれている割には、作成に利用できるツールの制限がきついと云う事であり、これは4つの分野に分けられる:
"EPUB Straight to the Point" と云う本の中で私たちの友人、Liz Castroが提供する沢山の情報は、InDesign や Word で EPUB を作成するのに有用である（いったん HTMLファイルとして保存した後、その HTML ファイルを様々な方法で弄って EPUB を作成するのである）。Liz からこの本を（もちろんEPUB 形式の電子書籍として）直接買えるし、 Amazon.comやその他の馴染みの書店から印刷物を購入できる。この本が常に側に置いておいて参照しておきたい類いの本であるので、印刷版を入手するか、電子版のためにiPad が欲しくなるだろう。
そうすると、結局 Pages の立ち位置は何処だろう？私にはこの EPUB関連の機能を楽しんでみる時間が十分になかったのだが、WYSIWYG での編集と EPUB エクスポートと云う分野にきっちり当て嵌まるものであると思われる。ここで明らかにしておくと、Pages では EPUBファイルを開いたりインポートしたりできない。つまり、EPUB にエクスポートする場合にだけ有用なのである（幸運な事に Pages はWord のファイルを極めて優秀にインポートできるので、もし、文書を Word形式で持っておるのであればツキに見放されるような事はないだろう）。
Apple は Knowledgebase の記事を公表してその中で EPUB と PDF に関する概要を説明した上で Pagesを使用した EPUB ファイルの作成方法を取り上げている。Pages で作成された文書はどれでも単純にエクスポートしただけで EPUBを作成できるとは言え、その結果は必ずしも理想的なものではない。Apple が Webに公開しているサンプル文書を使わないでいる限りは（奇妙な事に Pages 9.0.4には含まれない）。サンプル文書はテンプレートとしても使用できるし、その書式を自分の文書にコピーする事もできる。Liza Daly、世界有数の EPUB 専門家は、 このテンプレートを眺め、基本的に Apple がやっている事に対して前向きな言い方をしているが、一つだけXHTML の出力に対して特筆すべき問題を発見している。
手早くテストしてみるため、Word で綴った Tonya の""Take Control of iPad Basics" と云う電子書籍をPages にインポートしてすぐに EPUB へエクスポートしてみた。ちょっと衝撃的な事だったのだが、iPad上でぴったり良い見栄えだった。いくつものナビゲーションリンクが失われてしまったが、Pagesは我々がデザインに施した見栄えを保ち、目次を正しく認識して、Web リンクを正しく扱い、グラフィックに関しても問題がなかった。このファイルをEPUB 試験ツールに通してみると（このツールは Liza Dely の Threepress Consultingが公開しているもの）、エラーは何も見られなかった。
最近のバージョンで付け加えられた注釈機能や変更管理機能の上に、この新しい EPUB エクスポート機能が加わったことで、Pages はおそらく本格的な執筆においても Microsoft Word に匹敵する競合となったであろう。もちろん、Office 2011が数ヶ月内でリリースされれば、Microsoft はその掛け金をつり上げることが出来るのだが、Apple による iWork のメジャーアップデートもそう遠くないのである。
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文： Tonya Engst <[email protected]>
訳： Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
Apple の iOS 4 は、数ヵ月前に iPhone 4 のデビューとほぼ時を同じくしてリリースされたが、これは iPhone 4 と、一つ前の世代の iPhone 3GS で動作するばかりでなく、iPhone 3G でも動作する。初代の iPhone がこれを走らせることはできない。けれども、iPhone 3G ユーザーたちがオンラインで声高に叫んでいる苦情から判断すれば、Apple は iPhone 3G への後方互換性を提供するに際してあまりにも楽観的に過ぎたのかもしれない。
もしもあなたが iPhone 3G を持っていて Apple の古い iPhone オペレーティングシステム（これまで iPhone OS 3 と呼ばれていたが、iOS 4 の登場に伴って遡及的に iOS 3 と改名された）を走らせているのなら、iOS 4 アップデートをインストールしないことをお勧めする。もしもそれをしてしまえば、あなたの iPhone 3G の動作が全体的に遅く感じられる可能性が高い。特にアプリを開いたり、スクリーンを切り替えたり、オンスクリーンのキーボードを使ったり、といった際に遅さが気になるだろう。Steve Jobs からのものと思われる電子メールメッセージをきっかけに広まった噂によれば Apple はこの問題に将来の iOS 4 で対処するはずとのことだが、現在のバージョン 4.0.2 の時点では、iPhone 3G を iOS 4 で使うことは多くの人たちにとって痛みとなる。
この問題がことに厄介なのは、iPhone 4 が出荷されるまでの間 iPhone 3G が販売され続けていた上に、iOS 4 から以前の iOS 3.1.3 バージョンにダウングレードするのが易しくはないからだ。Apple があるバージョンの Mac OS X をリリースした際に、それが古い Mac でうまく動かなかったとしても、そのような Mac はたいていの場合その販売終了日付を数年も過ぎているものだし、いずれにしてもそのモデルと共に出荷されたバージョンの Mac OS X に戻すことはいつでもできる。それに何より、iPhone 3G はただ単にこれほど最近まで販売されていたのみならず、その購入時には 2 年間の契約が伴っていたので、ユーザーたちはそれを使い続けなければならないのだ。
以下に紹介するのは、iOS 4 の走る iPhone 3G の速度をできるだけ速くするための、いくつかのアイデアだ。私は、最後のアイデアを除いて、他のすべてを自分の手で試してみた。リカバリモードからの復元でやっと効果が感じられたが、バックアップしてあったアプリとデータを復元したことできっと良くなった分の大半は失われたのだと思う。けれども、私はオンラインで何百人もの iPhone 3G ユーザーたちから寄せられたフラストレーションに満ちたコメントを目にしてきているので、数秒間だけ待たなければならないという私の当初の不満が、他の人たちが 10 秒間も待たなければならないのに比べれば大したことはなかったのだと知っているし、それに改善の効果は長い時間待たなければならなかった人ほど多く出るだろう。そこで、以下では試してみるのが理に適っていると思えるものから順に、それらのアイデアを列挙してみようと思う。
ハードリセットを２回 -- この操作をすれば、さまざまなキャッシュやバッファが消去され、あなたの iPhone はいくつかの面でフレッシュなスタートが切れるようになる。この操作をするには、まず Home ボタンと Sleep/Wake ボタンの両方を同時に 5 秒から 10 秒ほど押し続け、「スライドして電源オフ」のスライダーが現われるまで待てば（スライダーを使ってはいけない）iPhone の電源が切れる。そこでボタンから指を離す。すると：
いずれの場合も、再起動には数分間かかる可能性がある。
再起動が済めば、iPhone はいつも通りの Home スクリーンを表示する。（再起動に長い時間がかかるのであなたがよそ見をしていた場合は、iPhone がスリープに入って真っ黒なスクリーンになっている。その場合は Home ボタンを押せばスクリーンが働き出す。）
ここまでで、ハードリセットが１回済んだ。そこで、もう１回同じ操作を繰り返す。ハードリセットを２回続けることで、iPhone 内部のキャッシュやバッファが確実にピカピカにきれいになる。（あるいはこれは現代的なおまじないの儀式に過ぎないのかもしれないが。）
Spotlight を閉鎖する -- Spotlight は、iPhone の Homeスクリーンの一番左のページにある検索オプションの背後で働く検索エンジンだ。Spotlight は常にあなたの iPhone の内容を索引付けしているので、これをオフにすればシステムリソースの一部が解放され、パフォーマンスが改善されるかもしれない。
検索オプションをオフにするには、Settings > General > Home Button > Spotlight Search をタップする。それから、その Spotlight Search スクリーンで、チェックの付いた項目をすべてタップしてチェックマークを消しておく。それからハードリセットを１回すれば、メモリがクリアされてフレッシュな状態でスタートできる。
Safari で余計なページを閉じる -- そういうページは貴重なメモリを使用しているかもしれず、その分のメモリはシステムの他の部分で有効に使えるかもしれない。Safari アプリを開き、スクリーン右下にあるアイコンに注目する。アイコンの上に表示されるバッジが、現在あなたが何枚のウェブページを Safari で開いているかを示している。（下のスクリーンショットでは、私は２枚のページを開いている。）そのアイコンをタップすれば、個々のページのサムネイルが、スクロール可能なスクリーンの上に浮かんで表示される。最後の１枚だけが残る状態になるまで、赤い X 印のボタンをタップしてページを一つ一つ閉じる。最後に、ハードリセットを１回すればメモリがクリアされてフレッシュな状態でスタートできる。（Safari 以外のウェブブラウザを使っている人は、同じ操作を試してみるか、あるいはそれに最も近い別方法として、余分のタブを閉じるなど、そのブラウザで試してみるのがよいだろう。）
もしも余計なページを閉じることであなたの iPhone のパフォーマンスが改善されたならば、あなたは Safari を終了する度に毎回余計なページをすべて閉じる必要があるだろう。それはとても手間のかかることだが、それに代えて次に述べるアイデアが使えるかもしれない。
メモリ使用に注意を払う -- iPhone 上でメモリをモニターするアプリを使ってどれだけのメモリが利用できるかを追跡するのは便利かもしれない。例えば Gary Fung の無料アプリ Memory Sweep (奇妙なことに、iPhone 自体の上では、これは Scan と呼ばれる) などがある。このアプリで定期的にチェックすれば、ことにパフォーマンスが落ちてきたと感じられる度にチェックしてみれば、問題の起こる使い方のパターンが特定できるかもしれない。
例えば、この話題について議論した Andrews Technology のブログ記事 "How I fixed my iPhone 3G lag" によれば、さきほど私が述べたようにして Safari ですべてのページを閉じた後で、パフォーマンスの向上と空きメモリの増大が観察できたという。
さらに良いことに、Memory Sweep には Free Memory Moderately と Free Maximum Memory という二つのボタンがある。最初のボタンをタップすると、Safari のページキャッシュがクリアされるようだ。（この場合、次にページをロードした際にページのサムネイル画像が空になる。）二つ目のボタンが具体的に何をするのかは知らないが、こちらをタップすると Safari が次に起動する際にさらに長い時間がかかるようになる。これらのボタンを使うと何か副作用があるのではないかという気もするが、とにかく Apple はこのアプリを承認したのだ！
MMS を無効にする -- MMS (Multimedia Messaging Service) をオフにすると非常に大きな効果がある、と報告している人たちもいる。MMS は Messages アプリの中で使われており、SMS (Short Message Service) メッセージがテキストのみを含んでいるのとは違って、MMS メッセージには写真やオーディオ、ビデオなどを含めることができる。MMS をオフにするには、Settings > Messages をタップして、MMS Messaging をオフに切り替えるスイッチをタップする。最後に、ハードリセットを１回すればメモリがクリアされてフレッシュな状態でスタートできる。
リカバリモードから復元する -- これをするには五段階の手順が必要だ。作業のためには必ず空き時間が数時間ある時を選び、作業を開始する前にあらかじめ必ず すべて の手順をしっかりと理解しておこう。
iOS 3 にダウングレードする -- 数時間の余裕があれば、iOS 3 に戻したいと思うかもしれない。ただ、これには注意が必要だ。残念ながら、この手順は Apple にサポートされていない。けれども、起こり得る最悪の状況であっても、せいぜい iOS 4 を再インストールしなければならないという程度だろう。
私の見つけたダウングレード方法の説明は、専門家には十分と思えるものだったが普通の人たちには簡潔過ぎるような気がした。詳しい説明が読みたければ Lifehacker を見るとよい。また、その説明に対するコメントを Chris Breen が Macworld の記事に書いているので、そちらも参考になるだろう。
辛抱強く待とう -- 現実的に言って、どれ一つとして素晴らしい解決法と言えるようなものはない。Apple が公式に iOS 4 を iPhone 3G 用に提供している以上、すべては Apple の手の中にある。同社はこれまでこの問題に関して口を閉ざしており、ただ一つ沈黙を破って漏れ出た情報は Steve Jobs があるユーザーの苦情に応えて書いたと噂される単語４つだけの電子メールだった。いわく、"Software update coming soon." (間もなくソフトウェアアップデートが出ます。) これが本物だったとして、はたしてその意味するアップデートが iOS 4.1 で、それが現在テスト中の段階だというのか、それとも何かさらなる別のものなのか、私たちには知る由もない。
でも、たとえこの iPhone 3G のパフォーマンス問題がごく近い将来には解決できないものだったとしても、Apple には問題の存在を認めるべき責任があるし、また修正が入手可能になるまでは、現に完璧に機能している iOS 3.1.3 へと iPhone 3G オーナーがダウングレードできる方法の、公式な説明を提供すべきだろう。それができない限り、会社として iPhone 3G オーナーたちのユーザー体験を完全に無視しているということになってしまうのであって、これは Apple ほど細部にこだわる会社としては、恥ずかしいと思うべきことではないだろうか。
［訳者注： その後、9 月上旬にリリース予定の iOS 4.1 でこの問題が解消されるという発表がありました。それによりこの記事の内容は時期遅れになってしまうわけですが、Tonya によれば iOS 3 を使っている iPhone 3G ユーザーからもこの記事の方法で高速化したという報告があったとのことで、iOS 機器の速度向上を図る一般的ヒントという意味もあるかもしれないとのことです。］
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文： TidBITS Staff <[email protected]>
訳： Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
MacBook Pro EFI ファームウェア・アップデート 1.9 -- Apple が mid-2010 モデルの 15 インチおよび 17 インチ MacBook Pro のための EFI ファームウェア・アップデート 1.9 をリリースした。このアップデートでは、起動中のシステムフリーズ、および操作中の断続的な動作停止を生じる可能性のある発生頻度の低い問題に対処した。また、外部ディスプレイとの互換性の向上もこのアップデートで盛り込まれた。このファームウェア・アップデートをインストールする際にはコンピュータに電源コードが接続され、電源コードが電力が供給されているコンセントに差し込まれている必要がある。また、Apple はユーザーに対してアップデートをインストールしている最中に MacBook Pro の電源を切らないようにと警告している。(無料アップデート、2.16 MB)
MacBook Pro EFI ファームウェア・アップデート 1.9 へのコメントリンク:
Camino 2.0.4 -- Mozilla ベースの Camino Project が、Camino 2.0.4 をリリースした。Firefox よりも Mac 流の、このオープンソースのウェブブラウザへのアップデートだ。今回の増分アップデートでは Gecko レンダリングエンジンが最新の 1.9.0 バージョンにアップグレードされた。その中にはいくつかの重大なセキュリティおよび安定性の修正が含まれている。それに加えて、今回の Camino 2.0.4 アップデートは Flash ビデオをフルスクリーンで観ている最中に Expose を呼び出した場合に Flash 10.1 がクラッシュするのを防いでいる。その他の修正としては印刷の設定をより良く記憶するための調整、ロケーションバーの挙動の改善、ブラウザが Flash アニメーションやウェブ広告をブロックする機能の改善などがある。(無料、15.8 MB)
セキュリティアップデート 2010-005 -- Apple がセキュリティアップデート 2010-005 をリリースして、Mac OS X 10.5 Leopard と 10.6 Snow Leopard におけるさまざまの脆弱性に対処した。このアップデートに盛り込まれた修正の多くは、さまざまの方法で悪意を持って作成されたファイルがあの恐ろしい「任意のコードが実行される」という、多くのコンピュータアタックで特徴となっている攻撃に結び付くことのあった問題に対処している。この種の脆弱性をブロックするために、Mac OS X によるフォント、PDF ファイル、それから PNG ファイルの処理がパッチされた。（PNG ファイルに関係した問題は Snow Leopard や Snow Leopard Server の下で PHP 経由でアクセスした場合のみ起こり得た脆弱性であった。）
また、今回のアップデートでは ClamAV (Leopard Server および Snow Leopard Server のみ) もアップデートされ、ここでも任意のコードが実行されるリスクがブロックされた。それから、サーバ版と通常版の双方で、Mac OS X の CFNetwork フレームワークにも修正が施された。こちらは匿名の SSL/TLS 接続を通じて「中間者攻撃」を受ける可能性があった問題に対処した。
さらに、Apple は libsecurity をアップデートしてドメイン名のなりすましを予防し、Samba をパッチしてバッファオーバーフローがサービス妨害攻撃や任意のコードの実行を許す可能性があったのを防ぎ、PHP をバージョン 5.3.2 にアップグレードしてこの人気のスクリプティング言語にあった複数の脆弱性に対処した。
セキュリティアップデート 2010-005 はソフトウェア・アップデートから入手でき、一般的にこれが最も易しい入手方法だ。また、アップデートを直接ダウンロードすることもできる： Leopard 版(211.88 MB)Leopard Server 版 (418.92 MB)、Snow Leopard 版 (80.63 MB)、それに Snow Leopard Server 版 (136.86 MB) がある。
Security Update 2010-005 へのコメントリンク:
GraphicConverter 6.7.4 -- Lemkesoft が、その旗艦製品たる画像操作ツール GraphicConverter をバージョン 6.7.4 にアップデートした。今年の前半に出たメジャーアップデート 6.7 では、さまざまの新たな画像フォーマットの読み込み機能が追加された。主なものとしては scrap ファイル、HMR、dm2 および dm3、それから PDF 経由の直接 SVG などがある。また、6.7 では AppleScript コマンド "search with spotlight" のサポートも追加された。そのリリース以後にも GraphicConverter にはいくつか細かなアップデートが出たが、そこでは QuickTime ムービーへの書き出しサポートの強化、より大きな TIFF の読み込み、GIF アニメーションの映写スライドとしての書き出し、FUJI ファイルの読み込み、Google Earth Safari プラグインとの統合、新たな選択をした後でも以前のアクションを取り消せる機能などが追加された。
最新のアップデート 6.7.4 では、クロップ後にスケールするオプション、PDN プレビューの表示、セピア色のバッチアクションなどが追加された。また、カラープロファイルの問題、ユニコードのサポート、1080p やアニメーションでのスケールの際の問題点などにも対処が施された。6.7 以来のすべての変更点を記した フルリリースノートは Lemkesoft のウェブサイトで読める。
複数のバージョンの GraphicConverter がダウンロードできる。英語専用版や、PowerPC 専用版もあり、各国語ローカライズ版を内蔵した標準の universal 版もある。(新規購入 $34.95、アップグレード無料、100 MB)
GraphicConverter 6.7.4 へのコメントリンク:
Freeway 5.5 -- Softpress Systems が、同社のウェブデザインツール Freeway をバージョン 5.5 にアップデートした。大きな新機能としては Showcase (最小の手数で画像ギャラリーやスライドショーが作れる)、SFTP と FTP-SSL のサポート、Amazon Associates アフィリエイトプログラムとの統合、簡易 HTML による電子メールの作成などがある。以上の新機能は Pro 版と Express 版に共通のものだが、さらに Pro 版の Freeway では新しいアクションが二つ追加された。Relative Page Layout アクションはレイアウトを相対的な、リサイズ可能なレイアウトに変換し、Simple Site Search アクションはスクリプティング言語を使う必要なしにあなたのサイトで検索フォームを設定することができる。Freeway 5.5 は Mac OS X 10.5 Leopard かそれ以降を要する。(新規購入は Express/Pro 版 $69/$229、5.x から 5.5 へのアップグレード料金は $25/$49、2010 年 6 月 1 日以降に購入した場合は無料アップグレード)
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文： TidBITS Staff <[email protected]>
訳： Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
大学生たちは新学期を迎えようとしているが、iTunes U からのダウンロード数が 3 億件を超え、また Seton Hall 大学ではいくつかの美術史のクラスで iPad 上の Art Authority アプリを使って授業をしている。それから、Garmin が 125 万台の nuvi GPS ナビゲーションユニットをリコールし、Macworld では Lex Friedman がライセンス料無料の H.264 ビデオの及ぼす影響について見解を述べる。
iTunes Uからのダウンロード数が3億件を突破 -- Apple は先週、iTunes U コンテンツのダウンロード数が 3 億件を超えたと発表した。iTunes U の話題はあまり報道されないが、iTunes Store の一部門であるこのサービスは、オーディオとビデオによる教育用コンテンツを何百もの大学から集めている。現在、世界中の高等教育機関から提供された 350,000 以上もの授業やその他のコンテンツがここにある。これらの iTunes U コンテンツを無料で提供していることで、Apple は賞賛に値する。iTunes Store の iTunes U セクションをまだ見たことのない方には、ぜひ一度見てみることをお勧めしたい。
ライセンス料無料の H.264 はウェブビデオに革命を起こすか？ -- Macworld で、Lex Friedman が一千語以上を駆使してビデオコーデックについて論ずる。でも、これは単なるマニア向けの話ではない。MPEG LA が、無料の H.264 ビデオについては将来にわたってライセンス料を無償にすると発表したのだ。このことが重要である理由は、ウェブビデオを Flash などのプラグインなしに観ることのできる HTML5 ビデオが現在のところ出版者にとっても消費者にとっても扱いが難しいという事実だ。いろいろの異なったブラウザが、それぞれに異なったコーデックで、限定されたサポートしか提供していないからだ。他方 H.264 は、既に Apple が Safari と Mobile Safari の双方でサポートしているが、既に CNN、Major League Baseball、YouTube などのメジャーなメディア会社から賛同を得ているので、今回の発表が HTML5 ビデオフォーマットの統一化に向けた大きな力となることも十分考えられる。
Garmin、125 万台の nuvi GPS 機器をリコール -- Garmin が、GPS 機器の nuvi およそ 125 万台を自主的にリコールしている。そのうち 80 万台近くが米国内で販売されている。今回のリコールは、機器本体が加熱して火災を起こす危険のあったバッテリの問題に対処するためのものだ。対象となるユニットは nuvi 200W、250W、260W、それに 7xx (xx は２桁の数字) だが、2008 年に私たちがレビューした 255W はどうやら含まれていないようだ。実際に加熱が報告された例は 10 件以下だが、Garmin はバッテリを交換した上でスペーサーを挟み込んでからあなたの GPS を返却してくれる。無料だ。
Art Authority for iPad が Seton Hall の学生たちを援助 -- Seton Hall 大学では全日制の学生全員に無料で iPad を提供しているが、Art Authority for iPad アプリのメーカー We-Envision.com との提携事業を発表した。この新学期に、美術史の学生がこのアプリを授業に統合されたツールとして教室で使うことになる。Seton Hall 大学のこの試験的プログラムは、iPad を使うことによって伝統的な学習環境がどのように補助され、拡張され、転換され得るのかを理解することを目的としており、学生たちが Art Authority によって単に iPad を紙の教科書の代役として普通に使うというレベルを超えた何かを掴むことができるのかどうかが、非常に興味深い点だと言えるだろう。
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日本語版最終更新：2011年 1月 8日 土曜日, S. HOSOKAWA