TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1047/04-Oct-2010

子供にソーシャルメディアサービスを使わせるのは、何歳ぐらいからが適当なのだろうか? Andy Affleck が、10 歳になる息子に Facebook アカウントを作りたいとせがまれて、この問題について考え込む。今週号ではまた Adam が URL 短縮サービスのよくない面について探究する。クリック数のカウントなど魅力的な機能は提供してくれるものの、自分のビジネスにとって重要な意味を持つリンクに使えるほどに信頼できるものではない。iPhone や iPod touch のユーザーのために、新刊の電子ブックが二冊ある: 初めて iPhone を使う人のための "Take Control of iPhone Basics, iOS 4 Edition" と、首尾一貫した電子メール戦略を練り上げたい人のための "Take Control of Mail on the iPhone and iPod touch, iOS 4 Edition" だ。最後に、注目すべきソフトウェアリリースとしては Premiere Elements 9.0、Photoshop Elements 9.0、GraphicConverter 7.0、Eudora OSE 1.0、Postbox 2、Thunderbird 3.1.4 があるが、それに加えて今週は長年の圧縮・アーカイブプログラムの最新バージョン、StuffIt Deluxe 2011 について詳しく検討する。

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ビジネス用リンクでの URL 短縮サービス使用を避けよう

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

最先端のインターフェイスと、ピカピカの素敵な機能の数々に、思わず引き込まれてしまうのは容易い。URL 短縮サービスについては私もその発足当時から知っていたが、これらのサービスが URL のリダイレクトを永遠に続けてくれる保証が何もないという事実が、いつも頭の片隅に引っ掛かるのだった。そのサイトがダウンしたらどうなるのか、その会社が破産してしまったら、などという疑問が付きまとうのだ。実際、tr.im サービスで既にそういうことが起こっている。(2009 年 8 月 11 日の記事“Tr.im、短縮サービスをトリム”参照。)

URL 短縮サービスに馴染みのない方のために説明しておくと、基本的なアイデアは、あなたが短縮して欲しいと思う長くて扱いにくい URL を指定すると、このサービスがそれをデータベースに保存するとともに4から6文字から成る固有のコードも合わせて保存する。それからこのサービスはそのコードを既に短く出来ているサービスのドメイン名(例えば <http://bit.ly/> など)の後に付加する。誰かがその短くなったリンクをクリックすれば、このサービスのウェブサーバがデータベースの中からそれに対応する長いリンクを探し出して、そこへ黙ってリダイレクトするのだ。このような短縮 URL は、スペースの限られた状況、例えば Twitter などで人気がある。Twitter では 140 文字という制限があって長い URL を入れる余地があまりないからだ。(2006 年 2 月 6 日の記事“摩訶不思議、縮む URL”参照。)

近年、いくつもの URL 短縮サービスがそれぞれにさまざまの機能を盛り込むことによって互いに他との違いを際立たせようと試みてきた。そして、私が bit.ly に魅力を感じるようになってきた理由もそこにある。Bit.ly はインターフェイスがエレガントで、そのサイトを使っても、またブックマークレットを使っても、どちらも手軽に短縮 URL を作ることができる。私が短縮化した URL すべてのリストを保持していてくれるし、それぞれに読んで分かる名前を付けることさえできる。個々の短縮 URL ごとに、bit.ly はそれが何回クリックを受けたかを追跡してくれ、何人の人たちが私のリンクをクリックしたかを時間経過に従って示したグラフや、トップの参照者、クリックする人の最も多かった国、などを表示した見事なフォーマットのページも提供してくれる。また、Bit.ly は私のリンクすべてについてのデータの概要をまとめた分析ページも提供している。

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なかなか素晴らしいと思うだろう? 私もそう思ったので、それ以来私はいくつか少数の場所で bit.ly を使ってみた。どれだけの人たちが特定のリンクをクリックしているか追跡してみようと、主として非常に長いリンク、とりわけ私が送り出す Take Control 電子ブック新刊のお知らせのメッセージの中に、短縮 URL を入れるようにしてきた。今まではずっと、これが問題なく働いてきていた。私は bit.ly で大規模な機能停止が起こったり、bit.ly の背後にいる会社が破産に陥ったりなどの事態が、"Take Control of PDFpen 5" をお知らせする私のメッセージが出てから一週間以内に起こるとは、それほど心配していなかった。リスクは小さいだろうと思えたのだ。

でも、私が考慮に入れていなかったものがあった。それは、インターネットの災難の源泉、スパムを出す連中だ。どうやら、URL 短縮サービスはいずれも、そういった悪党どもによってひっきりなしに襲われているらしい。悪党どもから見れば、この短縮サービスは、フィッシングサイトやマルウェアサイトなどを指した URL を読まれにくくするための方法となるのだ。これはエンジニアたちとスパマーたちとの間の終わることなき戦いであるに違いない。そして、他のサービスと同様に bit.ly も、スパムと思えるリンクをユーザーたちが報告.できるようにした。あるリンクに「スパムと思える」というフラグが立てば、bit.ly はそのリンクを使おうとしたすべてのユーザーに対してリンクの行き先に問題があるかもしれないと警告したページを割り込み表示する。それでもクリックして目的地まで行くことは可能だが、警告ページが存在していることだけでもほとんどすべての人たちを怖じ気づかせるに十分だろう。

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そして、まさにそれが私たちに起こった。メーリングリスト上の誰かが、電子ブック "Take Control of PDFpen 5" のページが疑わしいと報告したことで、突然、それ以後にそのリンクを使おうとした人たち全員が bit.ly の警告ページを目にするようになってしまった。幸いにも、親切な一人の読者が私たちにこのことを知らせてくれたので、bit.ly のサポート担当者は速やかにフラグを取り除いてくれた。それでも、既に起こってしまったダメージがなくなることはない。

話を進める前に、一つだけはっきりさせておきたいことがある。bit.ly のサポート担当者 Rex は、素早く返事をくれて、私の質問に答え、非常に丁寧に対応してくれた。今回のサポート体験に、私として不満なところは一切無い。それにもかかわらず、私としては bit.ly あるいは他の同種のサービスを何か商売に影響のあるリンクに使うことは、どなたにもお薦めできない。

結局のところ、単純な事実が存在している。誰でも、どんな人でも、どの短縮リンクでもスパムとフラグを立てることが非常に簡単にできる。そうすれば、bit.ly があの警告ページを表示することになる。たとえそれが悪意によるものでなかったとしても、私たちの場合にはもちろん偶発的なものであったに違いないと思うが、それでも、第三者があなたのサイトへのリンクの安全性に対する警告を出させるようにできるとなれば、人々はそのリンクをクリックしなくなり、あなたの評判にも傷が付くことになる。私たちは、過去に私たちの製品を注文したことがあってメールを受け取ることに同意した人たちのみにメールを送っているし、私たちのサイトにあっという間に殺到した購読中止の依頼を片付けるために数時間メール機能を延期しさえした。私たちはできる限りいつもスパム風でないようにありたいと努力しているが、7 年前に私たちの本を一冊買ったけれどそれををすっかり忘れてしまっていて、注意深く文章を読まなかった、そんな人物がたった一人いただけで、突然私たちはスパマーの汚名を着せられてしまうのだ。

何が正当で何がそうでないかをあらかじめ知ることは不可能だ、と bit.ly の Rex は弁解した。私はちゃんと連絡先を明記した登録アカウントからメールを出していたのだから、警告を出す前に私たちに一言連絡してくれることもできたのではないか、あるいは少なくとも、今後は私のドメインや私のアカウントから出したメールをホワイトリストに入れて同じことが繰り返されないようにしてもらえるのだろうね、と私が指摘すると、彼は bit.ly は非常に少人数のチームで運営されているので、そこまでのサービスは提供できていないけれど、要望としてもう一度上層部に伝えておきたい、と言った。彼の約束を疑う理由はどこにもないが、一方では bit.ly が基本的にスパマーからの攻撃に常時晒され続けているのだということを疑う理由もどこにもない。

それでもやはり、結局はすべて信頼の問題に帰着する。私の bit.ly リンクが黙って素早くリダイレクトされるという信頼が持てないのだとすれば、ビジネス目的にこのサービスを使うことなど到底考えられない。昨日までは、私は bit.ly に非常に満足していた。なぜなら、クリックスルーの統計数値が役に立つ情報をもたらしてくれる気がしていたからだ。でも今日の私の脳裏に浮かぶのは、bit.ly にフラグが立ったことでどれだけの売上げが失われたのか、何人の顧客が私たちを見放したのか、そういった考えばかりだ。言うまでもなく、短縮リンクを作った際にこの種の可能性について bit.ly のインターフェイスには一言も書かれていなかった。

他の URL 短縮サービスを手早く調べてみたが、やはりどれも似たようなポリシーを使っているようだった。だから、あなたの URL が決してスパムとフラグされない、また他の方法でも阻害されることはないという何らかの保証がない限り、私としては URL 短縮サービスをお薦めすることはできない。

当初この記事を書いた後で、何人かの人たちからこんな知らせを受けた。これまで Take Control のお知らせメールがスパムとマークされることなど一度もなかったのに、短縮された bit.ly リンクを入れて私が送った Take Control お知らせメールが、その人たちの電子メールプロバイダの自動スパムフィルタによってスパムとマークされてしまったのだという。確実な事情は知る由もないが、どうやら悪党どもが bit.ly やそれに類するサービスを使って悪意あるリンクを分かりにくくしているという事実によって、短縮された URL を含む電子メールメッセージがスパムフィルタに引っ掛かる可能性が高まっているのでないかと思える。

URL 短縮をビジネスにするのは厳しい。なぜなら、これは技術的にはそれほど困難な作業ではないからだ。私たちも、独自にサイト内の短縮サービスを構築することは可能だろう。(実際、そうする可能性は十分にある。)もちろん bit.ly ほどには最先端とはいかないに違いないが、少なくとも、私たちにはスパムフィルタに引っ掛かる可能性を増やすことなく黙って私たちの URL をリダイレクトしてくれると信頼してよいものになるだろう。

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iPhone と iPod touch に関する新しい二冊の Take Control 電子本

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

一方で iPhone と iPod touch を iOS 4 に上げておきながら、iPad をリリースし、それを iOS 3.2 に留めておくという Apple の決定はユーザーに少なからぬ混乱を引き起こした:iOS 機器間にある違いも全ての機器がiOS 4.2 を走らせるようになれば消え去るものもあるが、iPad とそのより小さな兄弟達との間には逃げようが無いものもある。

人々が今必要とする助けを提供するため、我々は二冊の新しい電子本をリリースした:Karen G. Anderson による "Take Control of iPhone Basics, iOS 4 Edition" と、Joe Kissell による "Take Control of Mail on the iPhone and iPod touch, iOS 4 Edition" である。

"Take Control of iPhone Basics, iOS 4 Edition" は Karen Anderson による我々との最初の本であるが、彼女は MobileMe に移行する前は Apple で .Mac の編集主幹であったし数多くの Take Control 本の編集もして来た。彼女の本は iPhone 3G, 3GS, そして 4 をカバーしており、新たな或いは欲しいと思っている iPhone 購入者が正しい iPhone モデル及びアクセサリを選択しそして基本的な設定作業を完了するのを手助けをすることを目的としている。彼女が説明するのは、消費電力管理、インターネットに接続する、Bluetooth ヘッドセットの設定方法、コンピュータから音楽や他のメディアを転送する、セキュリティパスコードを作りだす、そしてインターフェース上をどう動き回るかについてである。更に読者は、カレンダー項目や連絡先を同期する (iTunes か無線経由で)、アップスを買う、そして iPhone 上のアップスやデータを探しだすことに関する助けも入手出来る。最後に、Karen は Apple からの主だったアップスの案内も提供しており、読者が iPhon e が出来ること全てについて違和感を持たないで済むよう心配りをしている。

"Take Control of iPhone Basics, iOS 4 Edition" は、iPhone は初めてと言う人或いは Apple の電話の使い方の能力を上げそして安心感を持てる領域を拡大したいと言う人のためである。しかしながら、経験の豊富なユーザーですらしばしばイライラさせられる領域もあり - メールの取扱い - そしてそれが我々の次の本が役に立つ所でもある。

Joe Kissell による "Take Control of Mail on the iPhone and iPod touch, iOS 4 Edition" は iOS 4 下での iPhone 及び iPod touch 上のメールについて書いている。その 100 頁の中で、これはあなたのメール及びその関連したアカウントを完全に管理できる様にするモバイルメール戦略を立てる必要に対しての手助けを提供している。これはあなたが通常の IMAP アカウント、Gmail, MobileMe, 或いは Exchange を使うかに拘わらない。

(この電子本は基本的には Joe の先の "Take Control of Mail on the iPad, iPhone, and iPod touch" のアップデート版であるが、以前の版は三つの iOS 機器全ての上での Mail アプリの iOS 3 バージョンに焦点を当てている。iPad は未だ iOS 3.2 を走らせているので、この版の本も iPad ユーザーのためにまだ販売を続ける。)

iPhone か iPod touch を iOS 4 と共に使っている人のために、Joe は Mail アプリを使う最良の方法についての現実の進言を披露していて、アカウントを設定する、メールを受信する、メールを読み送信する、そしてメッセージをファイルする方法に関する注意深く検証されたアドバイスと方向付けを具体的に述べている。Joe は更に接続問題の解決方法、そして機能の限界を乗り越える方法についても触れている。

この題名を付けることで、我々は浜辺に砂のお城を作っており、そして iOS 4.2 と共にやってくると予測される高潮で一発で流されてしまうであろうことも十分に認識している。全ての iOS 機器が iOS 4.2 で同期された暁には、今 "Take Control of Mail on the iPhone and iPod touch, iOS 4 Edition" を買う人が不利にならない様な方法で状況を整理したいと思っている。それまでの間、もし以下の様な疑問をお持ちであれば、その答えはこの本の中から見つけられる。

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StuffIt Deluxe 2011 が Destinations を追加

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

伝統的なスケジュールに従い、Smith Micro 社が StuffIt Deluxe 2011 をリリースした。長年続いている圧縮およびアーカイブ用プログラムスイートの、最新バージョンだ。当然のことながら、この製品の核心となる機能性は変わっていないので、以前と同じくさまざまの異なったフォーマットでアーカイブが作れるし、それよりもっと多彩なフォーマットのアーカイブが展開できる。

StuffIt Destinations -- StuffIt Deluxe 2011 のメインの新機能として、このスイートに StuffIt Destinations アプリケーションが追加された。かつて 2006 年に StuffIt Deluxe 11 で登場した StuffIt Archive Manager アプリケーションは引き続き存在していてあなたのハードディスク上のアーカイブを見つけ出したりそこで作業したりするために使えるが、今回新たに加わった StuffIt Destinations アプリケーションは、Dock 風のドラッグ&ドロップ目標を提供し、これでアーカイブを作成したり展開したりできる。

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いや、実際これは正しい説明とは言えない。なぜなら、人々は実際には「さあ、このファイルをまず圧縮してからそれを電子メールで送ろう」と考えはしないからだ。そうではなくて、普通は単に「こいつを同僚に電子メールで送ろう」とだけ考える。圧縮というステップは、サイズの大きなファイルについては望ましいことであるし、多数のファイルを一緒に送るためには必要なことでもあるけれども、でも素直に認めよう。今の時代、それは誰もまともに考える必要のない枝葉末節に過ぎない。

だから、StuffIt Destinations はカスタマイズ可能なタイルが並ぶフローティングウィンドウを提供する。一つ一つのタイルがそれぞれの行き先に対応し、その上にドロップされたファイルがその行き先へと運ばれる。個々のタイルごとに、その行き先と、パッケージ方法、それから通知オプションを指定しておく。また、Expander タイルもあって、このタイルにドロップされたものは何でも展開される。設定を変えた複数個の Expander タイルを作ることもできる。

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行き先としてはローカルファイル、CD や DVD、Smith Micro の SendStuffNow サービス (2010 年 8 月 4 日の記事“Smith Micro、SendStuffNow でファイル共有の世界に参入”参照)、MobileMe、FTP、ディスクイメージ、それから電子メール(現在これは Apple Mail に固定したコーディングがされているが、Smith Micro の Matthew Covington が私たちに語ってくれたところによれば次回のマイナーアップデートでデフォルトのメールクライアントを自由に設定できるようになるという)が選べる。行き先のうちいくつか、MobileMe、FTP、SendStuffNow などではログイン情報や行き先のディレクトリ名など追加の設定もしなければならない。

パッケージ方法としては、個々のタイルごとに StuffIt X か Zip フォーマット (それぞれ標準または暗号化)、bzip2 による tar、またはディスクイメージでファイルをアーカイブできる。それから、作業が完了したことの通知を Growlまたは電子メールで送るよう設定できる。

いったんこれらの行き先タイルの設定が済めば、StuffIt Destinations の使い方は誰の目にも明らかだ。ファイルやフォルダを好きなタイルの上にドロップするか、あるいはタイルをクリックして「開く」ダイアログからファイルやフォルダを選べばよい。タイルの並ぶ順序が気に入らなければ、Command-ドラッグして並べ替えができる。StuffIt Destinations の デモ実演を示したビデオが YouTube にある。

個々の行き先タイルにはもう一つ他に細かな設定オプションがある。タイルを Control-クリックすれば、圧縮フィルタが設定できるのだ。フィルタを使って、StuffIt Destinations はそこにドロップされたファイルの中から条件を満たすものだけを選ぶことができる。例えば、ファイル名に .txt の拡張子が付くものを無視するように圧縮フィルタを設定しておけば、JPEG ファイルとテキストファイルの含まれたフォルダをその行き先タイルにドロップした場合、StuffIt Destinations は JPEG のみを含んだアーカイブを作ることになる。

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たくさんのファイルを数え切れないほど多数の場所へと配布している人たちにとって、StuffIt Destinations はワークフローを助けてくれる非常に嬉しい道具となるだろう。スクリーンに場所の余裕がなくて常時走らせておきたくないという人たちは、特定の一つのタイルと同じ働きをする独立のドロップレットを作ることもできる。圧縮フィルタを作った際と同じようにそのタイルを Control-クリックしてから Create Droplet を選べばよい。(従来のバージョンの StuffIt で作成したドロップレットは StuffIt Destinations と互換でないので、改めて作り直す必要がある。)

今回のバージョンの StuffIt Destinations で欠けているのは、内蔵機能を超えるところまで操作を拡張することが一切出来ない点だ。例えば、私はかなり複雑な Automator ワークフローを作って、Take Control 電子ブックを zip 圧縮してから改名し、それをさまざまのオンラインの場所へとアップロードさせている。もしも私が StuffIt Destinations を大々的に使いこなそうということになれば、この Automator ワークフローも行き先タイルの中に統合できるようになって欲しいものだ。(そもそも、現実的に言って、Automator のパワーユーザーならば、おそらく StuffIt Destinations にできることのほとんどを既に Automator ワークフローで実現できているだろう。)

その他の新機能 -- StuffIt Deluxe 2011 の看板機能と言えるのは StuffIt Destinations だが、注目すべき変更点は他にもある。

* StuffIt Deluxe 2011 は Mac OS X と Windows 双方のインストーラを含めて配布され、3 シートライセンスが含まれるようになった。だから、仕事場で、あるいは仮想マシンで Windows の上で StuffIt Deluxe を使う必要があっても、もはや別バージョンを購入する必要はない。

* 圧縮がより良く、より高速になった。Smith Micro によれば StuffIt X フォーマットに改善が施された結果、マルチプロセッサのマシンで大きなファイルを圧縮する場合に圧縮速度が高速化し、全体的な圧縮率も上がったという。当然ながら、StuffIt X はこの会社の独自仕様なので、使用目的は内部のみで、あるいは何らかの方法でコントロールされた状況の下に限る方が良いだろう。

* 64-bit のサポート。どうやら、64-bit をサポートしたことにより、若干のパフォーマンス向上が、特に RAM の余裕がたっぷりある場合に見られたらしい。でも、これはただ現行の Mac OS X に遅れずついて行くというだけの話だ。

システム要件と既知の問題 -- StuffIt Deluxe 2011 は Mac OS X 10.5 Leopard かそれ以降を要する。iPhoto export プラグインは iPhoto 8.0 かそれ以降 (iPhoto '09 という名前で知られているもの) を、Aperture export プラグインは Aperture 2.0 かそれ以降を要する。 MacFUSE プラグインあるいは Growl 通知を利用するためにはそれらのユーティリティをインストールしておく必要がある。

けれども、いくつか注意すべき点がある。Smith Micro はある OS レベルの問題に行き当たっており、Leopard の下ではいくつかのコンポーネントがうまく働かない。問題があるのは StuffIt Contextual Menu、 StuffIt Spotlight プラグイン、それに StuffIt Quick Look プラグインだ。彼らはこの問題を解決するために現在 Apple とともに開発作業を進めている最中で、解決できればアップデートをリリースする予定だという。それまでの間は、Leopard でそれらの機能を必要とする人たちは、Smith Micro の技術サポートに連絡を取って動作可能な最新ビルドがないかどうか問い合わせるのがよい。

Mac OS X 10.6 Snow Leopard においては、コンテクストメニューはもはや働かない。従って StuffIt Contextual Menu は使えないが、代わりにメニューバー上にある Magic Menu が同じ機能を提供する。

製品ラインアップ -- 従来と同様、StuffIt ファミリーには三つのレベルがある。StuffIt Deluxe はすべてを含んでいて価格は $49.99、従来のバージョンからのアップグレード価格は $29.99 だ。 それに対して、価格が $29.99 の StuffIt (これは従来 StuffIt Standard Edition と呼ばれていたもので、そこからのアップグレード料金は $14.99 だ) には StuffIt Destinations を含む基本機能がすべて含まれているが、アーカイブ内をブラウズしたり、既存のアーカイブでファイルを追加・削除したり、アーカイブ内で一つのファイルを改名したり抽出したり、オンラインサービスでの作業をしたり、MP3 や PDF のファイルの圧縮を最適化したり、といった機能はない。また、iPhoto export と Aperture export のプラグインや、Automator アクションもない。そして最後の一つ、StuffIt Expander は引き続き無料で、これは StuffIt アーカイブ、暗号化された Zip アーカイブ、その他多数のフォーマットのアーカイブを展開するだけに使える。

私がテストしてみた範囲では、StuffIt Destinations は言われている通りの動作をしたし、StuffIt Deluxe のコア部分も以前と同じに問題なく働いた。では、これはアップグレードするだけの価値があるのだろうか? ほんの時々アーカイブを操作するだけという人ならば、まず間違いなくアップグレードしなくてもよいだろう。でも、そういう人たちはもともとわざわざお金を出して StuffIt を買ってはいないのではないか。喜びも悲しみも StuffIt と共にしてきた人たちならば、日に何度も、それも毎日、StuffIt を使っているのだし、そういう人たちにとっては、StuffIt Destinations がアーカイブの作成とアップロードに数分間ずつ節約してくれるなら、これは十分アップグレード料金を払う価値があると言ってよいのではないだろうか。

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子供にはいつからソーシャルメディアを使わせるべきか?

  文: Andy Affleck <andy@andyaffleck.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私の息子が小学三年生になったとき、息子は Waldorf 教育の学校[訳者注: 日本では「シュタイナー教育」と呼ばれています]に通うようになったが、そこでは現代的なテクノロジーやメディアが厳しく制限されていた。テレビ、コンピュータ、携帯電話、ビデオゲームといったものだ。妻も私も、その考え方を受け入れてはいたものの、それと同時にちょっぴり引っ掛かりのある気持ちも感じていた。

一方では、子供は子供らしくあるべきであって、成長を急がせるべきでもないし、過度に大人向けのものごとに晒されるべきでもない。私はまた Harvard 大学の大学院で教育学を専攻して Technology in Education 研究プログラムに参加していた頃の経験から、教育現場でのコンピュータ使用はあまり低学年よりも、もう少し上の年齢になってからの方がずっと効果的であるということを固く信じている。子供たちは、子供時代には自分の手で触れた、実地に体で感じた体験を必要としている。どんな構成主義的理論も(構築主義者の理論も)ツールも、現実世界の物体に実際に手で触れた体験には足元にも及ばない。

けれども他方では、大人たちがいつもテクノロジーを使っている。iPhone や iPad から Mac まで使い、Twitter や Facebook で時間を費やしているし、その他たくさんのオンラインサービスもある。だから、この考え方を守り通すのは年々難しくなってきている。それは教育学の理論が進歩したからではなくて、むしろ日々の生活に先進のテクノロジーが絶えず入り込み続けているから、またソーシャルメディアが急速に成長しているからに他ならない。そして、そこで発生するのが、子供がどの年齢になれば大人たちが使っていると同じテクノロジー製品やサービスを使うことを許されるべきなのか、という問題だ。

私の息子は今 10 歳だが、Facebook アカウントを欲しがっている。それから FreeRealms アカウントでチャット禁止の制限を外して欲しいと言っている。Webkinz でできることの制限にも文句を言い始めているし、Skype を使って友だちとビデオチャットをしたいとも言っている。それに、デジタルなもの作りをしたいのだそうだ。ゲームを書いてウェブで友だちと共有したいし、いつか YouTube のスターになりたい(現在、私は彼が映画の批評を書くのを手伝っている)し、映画の脚本、撮影、編集、制作もしたい。(その手始めとして、私は近所の Apple Store で mini-camp に彼をサインアップした。)

私は、どのテクノロジーを彼に使わせてもよいかについて、そろそろ考えを少し変えようかと思い始めている。コンテンツを作ったり出版したりするツールについては私はあまり心配していない。そういうものが子供たちにも使えるようになったのはほんの最近のことだ。けれども、ソーシャルメディアの方はもう少し難しい問題だ。彼の世代は、私の時代よりもはるかに密接に接続し合うようになって行くだろう。ならば、なぜ私たちは彼を世界に紹介するのを遅らせなければならないのか? それは今後彼の生活に非常に大きな役割を果たすことになるのだから、できるだけ早く彼を教育し始めた方が良いような気もする。彼が成人して世界の中で本当に成功できるためには、彼は知識とスキルで完全武装しているべきではないのか?

もちろん、大きな問題は彼の年齢だ。彼も彼の友だちも、ソーシャルメディアの流れ逆巻く渦をかいくぐって泳ぐにはまだ若過ぎる。まだ幼い子供たちがオンラインに出て、世の中に存在するプレッシャーやいじめに押しつぶされる悲惨な話はあちこちで聞く。例えば "Facebook pressure: The horrifying week I spent spying on my 11-year-old daughter (Facebook のプレッシャー: 11 歳の娘を見張って過ごした恐怖の一週間) といった心配寄りの論調の文章を読めば、親たちは不安におののいてソーシャルメディアの使用を取り締まろうと思ってしまうが、実際は、まさにその文章の著者自身が、解決方法を偶然にも見出している。つまり、親による監督だ。

現実世界では、この年齢の子供たちが外へ出て行くとき、彼らは決して一人では出歩かない。私たち、つまり親たちが彼らを連れて行く。息子が店へ買い物に行く必要があるときは、私が連れて行く。息子が友だちと遊ぶ約束があれば、私がそこへ連れて行く。ボーイスカウトや空手教室にも、私が連れて行く。もちろん、妻が連れて行ったり、誰か他の親に頼むこともある。まだティーンになっていない子供たち[訳者注: 12 歳以下]が大人の監督なしに外を出歩くことはまず絶対にない。それは安全のため、良くないことが何も起こらないようにするためだ。この年齢の子供たちは自分の行動の結果を見通すのが得意でないし、無分別なことをしがちだから。

だから、子供たちを守り、手に負えない事態に陥らないようにしておくのは私たち親の仕事だ。キャンプファイヤーの火に近づき過ぎてはいけないよ、誰かが落ちたりしないように岩から離れていなさい、と注意するのは私たちの声だ。道路を横断するときには右と左の両方を見なさい、野菜もちゃんと食べなさい、テレビを消して本を読みなさい、今すぐ寝なさい、友だちにそんなことをしてはいけません、電話では丁寧に応えなさい、と彼らに言うのは私たちだ。どんなときに please と thank you を言うかを教えて、彼らが少なくとも形式的なマナーだけでも身に付けられるようにするのは私たちだ。たとえ、マナーが重要である理由を彼らが理解するのがもっと何年も後からであったとしても。私たちが彼らのソーシャルな人付き合いに注意を払って、いじめっ子になったり、過度に引っ込み思案になったりしないように手助けするのだ。私たちが彼らを導いて、社会の中でどんな風に行動するかを教えるのだ。

現実世界では、親たちはそういうことすべてをしている。それなのに、その同じ親たちの多くが、自分の子供たちにオンラインに行ってはいけないと言う。そういう親たちがオンラインをすべて禁止しているのは、その世界にあるいじめや略奪者たちが怖いからだ。実際にはオンラインの略奪者の心配は大げさに誇張されているだけなのに、またいじめはオンラインの問題というよりも依然として主にオフラインの問題であることが調査で判明しているというのに、それでもそのような態度をとる親たちが多い。

親たちにはまた Facebook の年齢制限のような類いのものにしがみつく傾向もある。Facebook ではアカウントを 13 歳かそれ以上に制限している。それを根拠にするのは易しいことなので、親たちはそれに頼ってしまうか、あるいは何の気なしに年齢をごまかす方法を子供に教えて、この歳なら制限よりちょっと早くても大丈夫だよと言ってしまうかしがちだ。(皮肉なことに、この年齢制限は子供たちを保護するために設けられているのではなく、これらのサイトが COPPA (Children's Online Privacy Protection Act, 児童オンラインプライバシー保護法) の規定に従うために設けられているのだ。"How COPPA Fails Parents, Educators, Youth" に解説がある。)

けれども、そういったお決まりの反応はすべて、私たちがコンピュータを子供たちに譲り渡して、立ち去ってしまうことを前提にしている。

そうではなくて、私たちは子供たちの手を引いてこのオンラインの世界に連れて行ってやるべきなのだ。まさに、現実世界に手を引いて連れて行くように。子供たちをオンラインに入らせるけれども、同時に子供たちをきちんと監督するのだ。オンラインの世界がどのように働いているのか、子供たちに自分で探索して学ばせるけれど、独り立ちできるようになるまでの間はその旅に寄り添ってついて行くべきだ。実際、私たちは既に現実世界でそうしているではないか。(それと同時に、私たちはこのオンラインの世界がどれほどハマりやすく心をつかんで放さなくなり得るかを認識し、分別ある制限を設けるようにすべきだ。子供たちは、すべての時間をオンラインで仮想の友だちと過ごすのでなく、やはり外を走り回ったり本物のおもちゃで遊んだりもすべきだ。)

あなたが現実世界でもしもいじめを目にしたら、あなたはその問題の子供の親にそれを知らせて、何かしてくれるだろうと願う。あなたがオンラインでいじめを目にしても、同じことをすればよい。そして、現実世界で相手の親が問題に対処してくれなければ、誰か権威ある人、バスの運転手とか、教師とか、あるいは校長とかに訴えを広げていくのが普通だ。それと同じことをオンラインでするのは無理だが、仮想の世界においては、いじめっ子をブロックしてあなたの子供に全く連絡できないようにすることができる。これは、現実世界では不可能なことだ。もしも、あなた自身の子供が不適切な行動をしたならば、その行動を止めて、ソーシャルネットワークがどういう仕組みになっているか、あるいは少なくともどういう仕組みになるべきなのかを教えるのは、あなたの役割だ。要するに、あなたが、あなたの子供に、礼儀正しいオンライン社会でどのように振る舞うかを教えるのだ。まさに、現実世界で社会生活を生き抜く方法を教えるのと同じように。

もちろん、この方法で障害となるのは、私たちの世代の親たちの多くに、オンラインでの適切な挙動について何も知識がないことだ。幸いにも、そこで必要となることの大部分は、単純に子供たちがオンラインを探訪している際にそこに一緒に座って、正したり導いたりするだけで達成できる。私は願うのだが、親を対象にしたオンラインの講座のようなもので、この新しいメディア空間において親たちが役割を果たすために知っているべきことを教える、そんなものがあればいいのにと思う。また、私たちの学校が、この難題に立ち向かって、学校のカリキュラムにソーシャルネットワーキングのツールを加える方法を見つけ出し、子供たちがそういうツールを賢く、有効に、しかも倫理に適ったやり方で使いこなすことを学べるようになれば素晴らしいとも思う。

私自身の家族について言えば、息子が年齢をごまかして Facebook アカウントを取ってもよいなどと言うつもりはない。私はやはり、年齢が適切かどうかをきちんと考慮に入れなければならないと思う。彼はまだ電話を使って友だちと話をするやり方を学び始めたばかりだ。(大人を相手に丁寧な言葉で話したり、電話がかかってきたらまず自分が誰かを言ったり、そういったことはまだこれから教えなければならない。)彼はまだ文字をタイプするのもあまりうまくない。何と言っても彼はまだ 10 歳なのだ。時間はまだまだたっぷりある。(そうは言っても、つい最近私たちは Togetherville という新しいサイトを知った。ここは、Facebook を利用して、親がフルに監督している下である程度のアクセスを子供たちに提供する。もう少し年上になればこれが Facebook への架け橋になるかもしれないと思い、私たちはこれから調べてみたいと思う。)

けれども、少なくともソーシャルメディアの側ではいろいろなものをまだ彼に使わせないと私が考える理由は、怖れから来るのではない。それよりもむしろ、彼がまだ十分に成長していなくて、ソーシャルな成熟度が足りないと思うからだ。息子はきっと 13 歳になるよりずっと早くその段階に達するに違いないと私は信じている。その段階に至ったら、その時に私はこの難題に正面から取り組みたい。それまでの間、彼は思う存分自分のコンテンツを作ったり、自分のブログを始めたり、そういったことができる。彼がそういうことをしている間は、そして、ソーシャルネットワーキングに参加できる準備が整った時が来れば、私は彼の側にいて彼を導きたい。ちょうど今の私が現実世界で彼を導いているように。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2010 年 10 月 4 日

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Premiere Elements 9.0 -- Adobe が Premiere Elements 9.0 をリリースした。従来は Windows 専用であったこのコンシューマ向けビデオ編集ソフトウェアが、今回初めて Mac OS X 用に登場した。Premiere Elements の誇る機能としては、撮影したものをトランスコードなしに編集できるネイティブな AVCHD 機能、フルの Timeline モードよりもはるかに単純な方法でムービーの編集ができる Sceneline モード、付属の新製品 Adobe Elements 9 Organizer アプリケーションとの統合によるメディアライブラリの管理、内蔵の DVD メニューによるディスク作成・焼き付け機能などがある。Premiere Elements 9 は現在既に入手可能で、ダウンロード可能なインストーラ(無料の試用版ともなる)としても、またディスクとしても入手できる。(Jeff Carlson が Macworld のレビュー記事で、Premiere Elements 9 をフルレビューしている。)(新規購入 $99、1.71 GB)

Premiere Elements 9.0 へのコメントリンク:

Photoshop Elements 9.0 -- Adobe がPhotoshop Elements をアップデートした。同社のコンシューマ向け画像編集ソフトウェアだ。今回の新バージョンではプログラムが Windows 用ソフトウェアとより良く相並ぶようになり、またメディアライブラリの管理のため Adobe Elements 9 Organizer の Mac 版が導入された。(従来この種の作業を受け持っていた Adobe Bridge を、この Organizer が置き換えることになる。)今回のバージョンでようやくレイヤーマスクを作れる機能が加わり、Spot Healing Brush にコンテンツ連動テクノロジーが追加されて賢く修理が施せるようになり、Style Match と呼ばれる新しい Photomerge 機能が導入されて一枚の写真の見栄えを別の写真を分析して再現する試みができるようになった。また、Guided Edit ツールもいくつかの Fun Edits プリセットを加えて、反射や、ポップアート効果、Lomo 効果、肖像写真を改良するためのステップなどが作り出せるようになった。Photoshop Elements 9 は現在既に入手可能で、ダウンロード可能なインストーラ(無料の試用版ともなる)としても、またディスクとしても入手できる。(新規購入 $99、2.01 GB)

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GraphicConverter 7.0 -- Lemke Software が GraphicConverter 7.0 をリリースした。人気の画像変換・編集パワーハウスの、大幅なアップグレードだ。今回の新バージョンでは、GraphicConverter に何年ぶりかの全面的な化粧直しが施された。Classic 風の見栄えがついに一掃され、モダンな、Cocoa ベースのインターフェイスがそれに取って代わった。こうした大幅なイメージチェンジ以外に、GraphicConverter 7.0 にはいくつか新機能も導入された。画像に埋め込まれた位置データを地図上に表示するようになり、複数個のファイルを一挙に変換するためのウィンドウが新設され、プレビュー画像がステップなしにズームできるようになり、環境設定スクリーンがより良く整理され、複数プロセッサを持つコンピュータのサポート改善も提供した。GraphicConverter 7.0 は Mac OS X 10.5 Leopard かそれ以降を必要とする。(新規購入 $34.95、アップグレード $29.95、100.0 MB)

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Eudora OSE 1.0 -- 初代の Eudora を開発した人たちのグループが、ついに Eudora OSE 1.0 をリリースした。これは Mozilla の電子メールプログラム Thunderbird に基盤を置いたオープンソースの電子メールクライアントだが、あれほどまで数多くの人たちに愛されたクラシック Eudora から引き継いだ、さまざまの機能やインターフェイス要素を目玉としている。言うまでもなく、Eudora は 1980 年代後半に歩みを始めたが、今から四年前に Qualcomm 社は最終版の 6.2.4 をもって有料版ソフトウェアの開発を中止した。(2006 年 10 月 16 日の記事“Eudora、Thunderbird ベースのオープンソースに”参照。) Eudora のオープンソースによるアップデートは Penelope というコードネームで呼ばれたが、その進展の速度は遅かった。最初のベータ版がリリースされたのは一年後(2007 年 9 月 5 日の記事“Penelope Project が Eudora 8.0.0b1 を出荷”参照)で、最終リリースに至るまでにその後さらに三年を要したわけだ。長年の Eudora ユーザーたちもその多くが他の電子メールプログラムに切り替えたが、切り替えたプログラムに満足できなかった人たちや、ずっと Eudora 6.2.4 で持ちこたえてきた人たちには、Eudora OSE が一見の価値があるだろう。開発者たちからの助言として、ベータ版の Eudora OSE からアップデートする場合には新リリースをインストールする前に必ずメールボックスと環境設定ファイルをバックアップしておくべきだという。(無料、21.1 MB)

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Postbox 2 -- Postbox, Inc. が、Postbox 電子メールソフトウェアのバージョン 2 をリリースした。これは、オープンソースの Thunderbird 電子メールコードベースに新しいインターフェイスと高度な機能を付加したものだ。Postbox 2 ではアカウントグループを作ることができる。これは、あなたが指定したいくつかのアカウントのみを含む統合された受信箱を複数個作れるというものだ。また、Postbox が Conversation View と呼ぶ新機能もあり、これは Gmail ユーザーにはお馴染みのものだろう。つまり、一つのスレッドの中のメッセージすべてをグループ化して新たなコンテクストを提供するものだ。それから、新設の Quick Reply 機能で、既に開いているメッセージを離れることなく返信を書くことができる。つまり、届いたメッセージを読みながら、簡潔な返信を素早くインラインで書けるのだ。Postbox 2 は無料で 30 日間試用でき、ファミリーパックのライセンスもある。Postbox, Inc. からは無料の Postbox Express も出ているが、こちらは兄貴分のソフトウェアにある機能のいくつかが欠けている iものの、Postbox の基本機能だけは無制限に味わうことができる。(新規購入 $39.95、アップグレード $19.95、12.0 MB)

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Thunderbird 3.1.4 -- Mozilla がThunderbird 3.1.4 をリリースした。同社のオープンソース電子メールクライアントの最新版だ。この 9 月に既にリリースされていたバージョン 3.1 では、新設の Migration Assistant によってこのソフトウェアの旧バージョンからでも他の電子メールクライアントからでも手軽に Thunderbird に切り替えられるようになった。また、タブによる電子メールのブラウズも人気のウェブブラウズ機能に倣って導入された。その他の嬉しい新機能としては、クリック一つでの Address Book 編集、添付ファイルリマインダ (あなたのメッセージに添付ファイルありという内容が示唆されているのにあなたが添付ファイル無しで電子メールを送信しようとした場合に警告が出る機能)、より高速でメッセージを見つけ出せる Quick Filter 検索バーなどがある。今回の 3.1.4 メンテナンスアップデートでは、プログラムの安定性とインターフェイスに関係したいくつかのバグが修正された。(無料、20.5 MB)

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ExtraBITS、2010 年 10 月 4 日

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今週は三つほどおもしろい追加情報がある。クロスプラットフォーム、クロスブラウザのブックマーク同期サービス Xmarks の終焉と復活の可能性のニュースと、Microsoft Office 2011 のリリース日の発表があった。それと Amazon から Kindle for the Web がデビューしたが、これはユーザー中心のサービスというよりも、むしろセールスのための道具のようだ。

ブックマーク同期サービス Xmarks が閉鎖 -- 私たち TidBITS スタッフの何人かは、2011 年 1 月 10 日に Xmarks が終了するというニュースを Steven Vaughan-Nichols の ZDNet ブログ記事で読んで、非常にがっかりしている。Xmarks は、Safari、Firefox、Google Chrome などさまざまの異なったブラウザの間で、しかも異なったオペレーティングシステムの間でも、ブックマークを同期できるサービスだ。TidBITS ではこれまで Xmarks について記事を書くに至ったことはないが、それはその気持ちがなかったのではなくて、ただその時間がなかっただけのことだった。これほど良い同期サービスが他にあったらいいのにと思う。[アップデート情報: 当初私たちは Steven の記事にリンクしていたが、その後事情が変わり、どうやら Xmarks は二度目のチャンスを掴めるかもしれないようだ。詳細については Xmarks ブログの記事“Xmarks Is Dead. Long Live Xmarks?”参照。]

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Microsoft Office 2011 は 10 月 26 日に登場 -- パワフルなプログラムをアップデートするには時間がかかる。しかし、Microsoft は Office 2011 for the Mac が 2010 年 10 月 26 日に入手可能になると述べた。(現在予約注文を受け付けている。)アップデートされたこのプロダクティビティ・スイートでは、パフォーマンスが一段と向上するとともに、新たにいくつかの追加機能があることが明かされた。例えば、Full Screen Mode は Word で文章を書いている間、気を散らされるものを見えなくしてくれる。また Dynamic Reorder は書類やプレゼンテーションの中でレイヤーの順序を並べ替えることができる。Office 2011 にはいくつかの版がある: Home and Student Edition には Word、Excel、PowerPoint、それに Messenger が含まれて $119 だ。Home and Business Edition では Outlook (Entourage に代わるものとなる) が加わって $199 となる。それから Academic Edition は Outlook を含むスイート全体が入ってたったの $99 だ... 高等教育機関の学生、スタッフ、あるいは教員ならばこれを購入できる。

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Amazon が Kindle for the Web をスタート -- Kindle ファイルフォーマットを電子ブックの事実上の業界標準とすることを目指した同社の努力の一環として(ただ、このフォーマットがテキストのみのもの以外でどれだけ力不足かを見れば、そのようなことは実現するべきでない)Amazon.com は "Kindle for the Web" をスタートさせた。これは、サイトのオーナーが自分のサイトの中に Kindle ブックのプレビューを埋め込むことができるというものだ。現実的には、この Kindle for the Web はただ単に人々がウェブブラウザの中で Kindle フォーマットの電子ブックの最初の章だけをプレビューできるように仕向ける方法ということになる。プレビューした後、人々は電子ブックを購入して、 Kindle 機器や、あるいは Mac、iOS 機器、または Windows ベースの PC 上の Kindle ソフトウェアを使って読むことができる。これは Amazon としてはなかなか賢明な方法であるし、Apple が iBookstore へのアクセスを iBooks アプリに限っているのとは好対照だ。

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Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2010年 10月 9日 土曜日, S. HOSOKAWA