TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1056/13-Dec-2010

これが 2010 年最後の TidBITS 号となるが、さまざまの選り抜きの記事が揃った。Joe Kissell は CrashPlan+ 3.0 で何が変わったかを報告するとともに、DEVONthink To Go アプリをレビューする。Glenn Fleishman は良い iOS アプリに必須の条件とは何かを一般論として説明する。印刷本 "Five-Star Apps" を書くためにアプリを選びつつ彼が時間をかけて考えてきた話題だ。それから Adam は iOS 機器でクリスマスの讃美歌を演奏するグループの楽しいビデオを紹介するとともに、ハードディスクのクローンを常にマウントしたままにしておくと危険なこともあるという警告を語る。すべての Take Control 電子ブックが今年一杯 50 パーセント引きのセール中であることもお忘れなく! 今週注目すべきソフトウェアリリースは、Switcher Maestro 1.0、Simon 3.0.1、Microsoft Office 2008 for Mac 12.2.8 Update、Postbox 2.1、MacBook Air EFI Firmware Update 2.0、Aperture 3.1.1、Mactracker 5.3、Photoshop CS5 12.0.2、Skitch 1.0.1、Photoshop Lightroom 3.3、KeyCue 5.2、それに RapidWeaver 5.0.1 だ。では、また 2011 年にお目にかかりましょう!

記事:

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TidBITS 2010 ホリデー休暇

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私たちはまた一年の終わりに近づきつつある。ただ、今年は近年になく気持ちに余裕があるようだ。これは TidBITS スタッフ全員の有能なる尽力のお陰だが、特に最近スタッフに加わった Lex Friedman と Michael E. Cohen の力によるところも大きい。Lex は最新の Mac ソフトウェアリリースの情報を追跡するために見事な手腕を発揮してくれているし、Michael はごく最近に加わったばかりだが Take Control 側の仕事で膨大な量の仕事を担ってくれたので、ここのところ多数の新刊やアップデート版の電子ブックを出版することができるようになった。(それらすべてが今年一杯 50 パーセント引きのセール中であることもお忘れなく!)

Tonya と私は他のスタッフたち、Glenn、Jeff、Joe、Matt、Mark、Rich、それから多くの Take Control 著者たちや編集者たちの非常に有能かつ好意に満ちた尽力にも心から感謝している。とんでもない同僚のために仕事が台無しになったという話をよく聞くが、そうすると私たちは信じられないくらい幸運なのだろう。何にしてもこれからずっとつき合っていきたいと思える人たちと一緒に仕事ができているのだから。

私たちはまたサーバをホストしてくれる digital.forest にも、それから私たちが仕事を続けて行ける原動力となっている TidBITS 企業スポンサー各社にも感謝したい。それからもちろん、一年を通して TidBITS に記事を寄稿して下さったライター諸氏や、他の言語でも TidBITS を利用できるようにして下さるボランティアの翻訳者の皆さん、記事にコメントを書いたり TidBITS Talk に投稿したりして下さる方々、そして貴重な時間を費やして私たちの文章を読んで下さる読者の皆さんにも、心からの感謝を捧げたい。

ありがとう、皆さん、そして、お一人お一人の願いがすべて叶いますように。

私たちの慣習通り、年の最後の二週間は電子メール版の号を休刊とさせて頂く。その間、私たちや TidBITS スタッフの面々は家族と時間を共にしたり、過ぎた一年を思い返したり、少し体を休めたり、きたる 2011 年に Apple が私たちのためにどんな興奮を用意してくれるのか楽しみにしたりして過ごしたい。

休暇の間も、ぜひとも TidBITS ウェブサイトを時々訪問してみるか、TidBITS News アプリで読むか (ネイティブな iPad 用インターフェイスは Apple が私たちのアップデートを認可し次第入手可能となる!)、あるいは RSSまたは Twitter, や Facebook のフィードを購読して、ニュースや ExtraBITS リンク、監視リスト項目、その他私たちがポストしたい誘惑に勝てない記事に目を通して頂きたい。TidBITS Talk の議論も続けるが、いつもよりはゆったりとしたペースになるだろう。次号の電子メール版 TidBITS は 2011 年 1 月 3 日に発行の予定だ。

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iBand が演奏する iCarol

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

もちろん私たちは iPhone でも iPad でも音楽を演奏できることを知っているが、 この YouTube ビデオは、アトランタ郊外にある North Point Community Church の iBand が iOS 機器を使った音楽を全く新しいレベルへと引き上げる様を映し出している。8 人のメンバーから成るこのバンドが、完全に iPad と iPhone のみを使ってクリスマスの讃美歌を演奏しているのだ。このリンクを教えてくれた読者の Charles Reeves に感謝!

へんてこな帽子をかぶった何人もの男たちが iPad でシンセサイザー音のクリスマス音楽を奏でているところは見るだけでも楽しいが、私の頭に浮かんだのはどう見ても彼らは Hand-e-holder を使えばよかったのにという考えばかりだった。Hand-e-holder さえあれば、彼らも演奏しながら iPad を落とす心配をせず、もっとノリノリで演奏できただろうに。(2010 年 10 月 29 日の記事“Hand-e-holder で iPad を手のひらに”参照。)

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DealBITS 値引き: cf/x alpha が 20% 安くなる

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

先週の DealBITS 抽選で当選し、 cf/x alpha 1.0 ($229 相当) を受け取ることになったのは gmail.com の Kenneth Simon、mac.com の Roland Whitehead、csr-bos.com の Mark Palmerino の3名だ。おめでとう! 残念ながら当選しなかった皆さんもがっかりすることはない。cf/x Software では cf/x alpha シリーズ全製品 (home, standard, pro) と、コラージュ専用ツールの cf/x collage を、2010 年 12 月 31 日まで 20 パーセント引きの割引価格で提供しているからだ。注文の際にはクーポンコード CFXDEALBITS を使う。カートでこのクーポンコードを入力すれば、割引価格が表示される。今回 DealBITS 抽選に応募して下さった 585 名の皆さんに感謝したい。また今後の DealBITS 抽選もお楽しみに!

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CrashPlan+ 3.0 に機能追加と価格変更

  文: Joe Kissell <joe@tidbits.com>
  訳: 柳下 知昭 <tyagishi@gmail.com>

私が最初に、CrashPlan+ の購入をギフトのお勧めとして書きあげた時 (2010 年 12 月 6 日の記事“TidBITS ギフトガイド 2010”参照)、ウェブサイトでソフトウェアの価格 - $59.99 を確認した。しかしその数日後、記事の発行を準備していた時、CrashPlan のオンラインストアから完全に消えてしまっていることに気付いた。Code 42 Software 宛に何が起こったかを知るためにメールを書いた時に、完全に改良された CrashPlan+ がリリースされたばかりであることを知った。新しく改良された製品 CrashPlan+ 3.0 は、すでにリリースされていて、ほとんどの人にとって、より安い総合的な費用で、かなり多くの機能が提供される。(しかし、いくつか制限があるので、以降を参照してほしい。)

背景としては、CrashPlan は、Mac OS X, Windows, Linux で動作するバックアップソフトウェアである。他のバックアッププログラムと同じようにローカルのハードドライブにバックアップすることができる。Mozy や Backblaze のような競合と比較すると控え目な月額/年額料金でクラウドベースのストレージにバックアップすることもできる。しかし、CrashPlan の持つ最も特徴的な機能は、インターネット上に存在し、CrashPlan が動作していて、許可を与えられているほかのコンピュータ - 自宅やオフィスの別のコンピュータでよいし、世界中の友人のコンピュータでもよい - にバックアップをすることができることである。CrashPlan の基本バージョンは、いまでも、完全に無料である。

以前は、利用者に主として 2 種類の支払いをお願いしていた。1 つめは、CrashPlan+ ソフトウェアである。$60 の投資で、(1 回/日よりも頻繁な)継続的バックアップが可能であり、強力な暗号化を可能とする。別の方法では、- ソフトウェアのいずれかのバージョンとあわせて -CrashPlan Central というオンラインストレージサービスに支払うこともできた。価格は、バックアップする対象が、1 台なのか家中のコンピュータかによって変わるし、複数年の契約であれば安くなる。しかし、すべてを計算してみると、たいていの競合よりもほんの少し安くなる。

新しいお知らせでは、CrashPlan+ と CrashPlan Central ストレージサービスは、基本的に合併された。つまり、CrashPlan+ はスタンドアローンのソフトウェアとして販売されるのではなく、オンラインストレージサービスへの契約に含まれてしまった。(オンラインストレージサービスは、現在、CrashPlan Central という名称の代りに CrashPlan+ という名称が付けられている)このニュースによって、最初に少し困惑してしまった。- 私自身は、CrashPlan Central の複数年の Family 契約をしているが、オンラインストレージにではなく、CrashPlan+ での継続バックアップ機能を使いたいユーザーがたくさんいることを知っていて、彼らに、使わないサービスについて購入することを強制することに等しいように見えた。

実際には、事実ははるかに優しくて、興味深いものです。契約オプションの範囲が広げられ、すべての人々に CrashPlan+ ソフトウェアが無償で提供されるため、実際に、以前よりも安く入手することができる -(10GB プランを 4 年契約した場合の)月額 $1.46 と同程度になる。そのため、同一条件で比較すると、以前にソフトウェアのために支払っていた$59.99 と同額で、ソフトウェアを入手し、10GB (使おうと使うまいと、自由である)までのオンラインストレージの 3 年契約が可能であり、その期間中はソフトウェアのアップグレードが可能である。 - 以前は、CrashPlan+ のアップグレードは有料であった。希望するオプションに応じて、金額は上下するが、全体的に見ると、節約できている。

10GB プランが気になる?最新の発表まで、すべての CrashPlan Central の契約は、データ容量が無制限だった - 選択したプランに応じて、1 台のコンピュータからでも複数台のコンピュータからでも利用できた。無制限のオプションは、いまだ提供されているが、予算が少なくオンラインストレージを使うつもりの無い人々や、ファイルのごく一部をセットとしてオンラインにバックアップしたい人々のために、10GB のプランが追加された。

次は、CrashPlan+ の最も大きな新機能、バックアップセットについて、説明しよう。従来は、バックアップは希望する複数の異なる対象に行えたが、そのためには、_同一_のファイル群をそれぞれにバックアップしなければいけない。それが今回から、選別して選ぶことができるようになった。例えば、ディスクの最新ファイルを、ローカルの FireWire ハードドライブにバックアップして、ホームフォルダをネットワーク上の別の Mac にバックアップ、最も重要なファイルだけは CrashPlan+ のクラウドストレージにバックアップする。どこにどのファイルをバックアップするかを追加指定することで、それぞれのセットのバックアップスケジュールを管理することができる。

そのため、オンラインに多量のデータをバックアップしようと計画している人には、Individual Unlimited アカウントと Family Unlimited アカウントは、非常に魅力的な価格になっている - 少し値上がりしているが、その分これまでは別個のソフトウェアをバックアップ対象のコンピュータ毎に購入しなければならなかった CrashPlan+ 機能が含まれている。Individual Unlimited プランは、1 台のコンピュータからのデータをバックアップすることができ、Family Unlimited プランは、家中のコンピュータからバックアップすることができる。10GB プランでは、月額で支払うことができるが、1 年以上についてまとめて支払うと契約期間の長さに応じて大きな割引きが受けられる。例えば、Family Unlimited プランは、月額 $12 であるが、1 年分は$119.99 で購入でき、月額 $10 となっている。4 年分を前払いすると、$287.99 となる。(月額 $6 となり、月々で支払う場合の半分である。)全ての価格オプションは、CrashPlan Store で確認することができる。

CrashPlan+ と CrashPlan Central の統合とバックアップセットの追加がCrashPlan+ 3 の最大のニュースではあるけれども、その他のいくつかの変更についても言及する価値がある。

もし、以前のバージョンの CrashPlan か CrashPlan+ をインストールしているならば、バージョン 3.0 に自動的にアップデートされるだろう。(さもなければ、次のアクティベートの際に行われるだろう。)もし、CrashPlan Central の加入者であるならば、- CrashPlan+ を使っているかどうかに関わらず -すでに支払い済みの期間内では価格が上昇することなく、すべての機能を自動的に入手できる。別のプランに移行したい人や、CrashPlan+ のライセンスだけで CrashPlan Central の契約を行なっていない人は、プラン移行の形態に応じた様々な条件によって、アップグレードすることができる。詳細は、 support@crashplan.com へコンタクトして欲しい。

CrashPlan 3.0 (1 つのアプリケーション単体で、無料で機能制限された版と CrashPlan+ の全機能を含んだ有料契約版の両方を含んでいる)は、13.5MB のダウンロードである。

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素晴らしい iOS アプリの条件とは

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

何ヵ月か前、友人の書籍編集者から電話があった。iOS アプリを研究調査して、そのレビューを集めた 200 ページ程度の本を Peachpit Press から出さないか、という誘いだった。私はちょっと考えさせてくれと答えた。App Store には 250,000 以上 (現在は 300,000 以上) ものプログラムがある。私はその中から何十ものアプリを使ったことがあるが、本を書くとなれば数百個程度は探して一つ一つテストしなければならない。でも、私はやるだけの価値があると決心した。

でも、本に載せるアプリをどうやって選ぶのか? 最終的に "Five-Star Apps" (定価 $19.99、オンラインで $13.50 前後) と名付けられて印刷版として出版されたばかりのこの本における基本概念は、いくつかのカテゴリーごとに最高のアプリのみを集めたものとすることにした。しょうもないプログラムは肯定的に注目される必要もないし、そもそも私たちはプログラムや開発者たちを批判すべき立場にもいない。批判的な意見はオンラインにたくさん出回っている。それでも、選り抜く対象とすべきアプリの数はまだまだ膨大だ。私は友人たちに尋ねて回ったり、自分の収集品を調べ直したり、オンラインのレビュー記事を読んだり、iTunes でベストセラーその他のカテゴリーをチェックしたり、さらには Twitter を使って人々に質問に答えてもらうアンケートを企てたりもした。(本のタイトルのリンクを辿ればオンラインブックストアでの価格が調べられる。また、Peachpit Press の直接注文で 35 パーセント引きで購入する方法の情報も読める。)

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何百個かのアプリを経て、私は良いアプリであるための基準をいくつか見出すことができた。けれども、個々のアプリをポイントで採点してその数字で結果を測るようなことはしなかった。個々のアプリの形態そのものからおのずと判断できると私は思った。何か楽しいことをしたい、あるいはかゆいところに手を届かせたいと考えている人たちに、推薦できると思えるアプリを取り上げようと思った。その目標に向けて、私の思考のガイドラインとなったのは以下のような点だ。これらの判断基準をここに書き記すことによって、現在の、また将来の、iOS ソフトウェア開発者たちがより良いアプリを作り出す助けとなれれば嬉しい。

星5つに潜む誤謬 -- 本のタイトルを "Five-Star Apps" としたのには重要な要素が含まれている。それらのアプリが App Store におけるレビューで文字通り星5つを獲得しているかというと、ほぼ一様にその答はノーなのだ。これではどう見てもタイトルと合わないように思えるかもしれない。でも、それは Apple のレーティングシステムの持つ気まぐれさによるものだ。(あの素晴らしい「あとで読む」アプリ Instapaper の著者でもある Marco Arment が、人気のアプリに対する星5つのレビューと星1つのレビューで共通に用いられている単語を分析したブログ記事を二ヵ月ほど前に書いているが、その結果は非常に興味深い。)

本のための調査をしながら、最高のアプリと思えるものであっても中にはプログラムの生涯を通じて、あるいは最新バージョンに多数のレビューが殺到したことにより、平均して星3つ半という低い評価になっているものがあることに私は気付いた。(古くなってしまったレビューという問題もある。デビュー当時にプログラムの出来が悪ければ、初期に届いたレビューがその後レーティングにずっと悪影響を残し続けることもある。同様に、良くないアップデートが一度あれば、そのアプリに対して低評価の星のレーティングが大量に殺到し、その次にリフレッシュされるまで上向かないということもある。)

ここには複数の要因が絡んでいる。まず第一に、無料のアプリに対しては、そのアプリが何をするためのものかを理解していないように見える人たちから、あるいは機能の欠如に抗議する人たちからの低い評価が殺到することが往々にしてありがちだ。特に、完全機能のアプリに対する "light" 版においてその傾向が顕著だ。Apple は、有効期限を設定したソフトウェア試用版を認めていない。(Apple はアプリ内購入を通じて機能を有効化することは認めているが、それとこれとは同じものではない。)

第二に、iOS 4 の登場以前は、iOS 機器からアプリを削除した際に必ずそのアプリにレビューを書くかどうか尋ねられた。誤って星1つをタップしてしまうこともあったし、削除の際というのは誰かに意見を求めるには最悪のタイミングでもある。そうして残されたレーティングが、何ヵ月も経ったプログラムにずっと付きまとう。ことに iPad アプリは、iPad が iOS 4.2 にアップデートされた時点までずっとそのような形でレビューされ続けたのだった。

第三に、星5つのランク付けはハードルが高い。App Store に残された星4つは、基本的にレビューした人がそのプログラムに最高評価を与えたかったけれども星5つは多過ぎるような気がした、ということを意味しているのではないだろうか。それは、私が本のタイトルを決める際にも問題となった。4つ星のホテルはたくさんあるが、5つ星というのはあり得る限り最大の数なのだから。(6つ星というのはただ馬鹿げて聞こえるだけだ。なぜだろう?)

第四に、人は気難しくなりがちだ。評価の低いレビューを読んでいると、意見を表明する機会を与えられた際に人々がどれだけ気まぐれになり得るかに気付いて驚かされた。

この過程を通じて、私はたくさんの珠玉のアプリに出会った。そして、私が考慮に値すると判断したアプリがなぜそうであったのかを説明するために、私はとても楽しい時を過ごした。(心身ともに疲れたのは確かだが。)選んだアプリの中には無料のものも、99 セントのものも、また $29.99 のものもあった。App Store に集まる多種多様なものが驚嘆すべきなのは、私が本の中で紹介した 200 個近くのアプリでさえ、上記の基準を満たすもののほんの一部に過ぎない点だ。これらのガイドラインを使って、私は今後も有用なプログラムを探し続けたい。そう、次の版に備えて記録を残しておくのだ。

素晴らしいアプリを購入 (または作成) しよう -- 私は別に物語の本を書いた訳ではないので、ハッピーエンドの結末を皆さんにお届けしたりすることはできない。「Jake App と Jill iPhone は丘の上の家に引っ越して、それから二人はあの嫌味な Steve Ballmer に二度と悩まされることはなかったとさ。」[訳者注: スティーブン・バルマーは Microsoft 社の CEO です。]

その代わりに、助言を二つお届けしよう。iOS アプリを利用する消費者に対しては、次善のもので我慢しないように、と助言したい。App Store にあるプログラムの大半は二級品に過ぎない。それが,人生というものだ。われわれは、全員が並外れた人間となることはできない。でも、あなたはバイヤーなのだから、並みのもので満足している必要はない。

大多数のソフトウェアではテスト版のダウンロードすることができないので、いろいろなサイトで独立のレビュー記事を探すようにしよう。例えば Macworld など、ソフトウェアのレビューのためにお金を受け取っていないことが明らかに分かるサイトを利用しよう。また、プログラムの light 版あるいは無料版を試してみるようにしよう。

ほとんどのプログラムでは、選択を誤ってもその代償は小さい。99 セントとはいえ笑い飛ばすべきものではないが、それでも $9.99 や $49.99 とは話が違う。多少の実験をするくらいの財力はあなたにもあるだろう。

さて、iOS アプリの開発者に対しては、私からの助言は Steve Jobs や Apple の言っていることと同じで、あまりにも多くのプログラムが溢れているのだから、あなたはもう一歩先まで手を届かせる必要がある、と言いたい。混雑しているカテゴリーに、またもう一つ似たようなアプリをリリースするのならば、何か新しくユニークな一捻りを加えなければならない。たとえユニークな一捻りが加わっているアプリであっても、Apple がそれでも受け入れを拒否することはあり得る。Apple が勝手にカテゴリーを決めて、そこにもう十分なアプリがあると判断したというだけの理由で拒否されてしまう。(TidBITS のスタッフライター Lex Friedman も、つい最近彼の作った Snuggie Sutra アプリの受け入れを Apple に拒否された 。Apple は App Store に既にあまりにも多くのカーマスートラがあるからと言うが、でも Lex のアプリは確かにその本からの翻案には違いないが、明らかにそのパロディーなのだ。)

腹立たしいこともある。この世に全く新しいものは何もない。(これは旧約聖書のコヘレトの言葉にも載っているが、まさにそのものずばりだ。)でも、四角形を持ち出さずに車輪を再発明する方法も確かにある。まだ埋まっていない、環境に配慮した隙間市場を見つけ出そう。そして、創造力を発揮しよう。

良いアプリというものは、興味深いアイデアと、その提示方法、意図の明快さに支えられて、上へ上へと浮かび上がる。あなたの作品を、クリーンで、シンプルで、単一目的なものにしよう。そうすれば、なかなか満足しないユーザーたちも、あのあこがれの5つ星を出さずにいられない気持ちに突き動かされるかもしれない。

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DEVONthink To Go アプリを試してみる

  文: Joe Kissell <joe@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私のデジタルライフはどうやら PDF ファイルを中心に展開しているようだ。私の持っている PDF ファイルの数は何千とあり、その数は日々増加しつつある。その中には私が紙の書類をスキャンして検索可能 PDF フォーマットに保存したもの(例えば 2010 年 7 月 24 日の記事“ScanSnap S1300 対 Doxie: ポータブル書類スキャナ二つ”参照)もあるし、ウェブでレシートを保存したり、ウェブページのアーカイブを取り込んだり、マニュアルやデータシート、本などをダウンロードして入手したものもある。その上、私は気が向けばたまに自分で PDF フォーマットの電子ブックを書くことでも知られている。これら大量の PDF を分類し、検索し、注釈を付け、その他多様な方法で処理するために私が数年前から使っている最適のツールが、DEVONthink Pro Office だ。(DEVONthink は何十ものファイルタイプを扱うことができるが、これはたまたま PDF の処理に非常に優れていて、私は主としてそのためにこのツールを使っている。)あまりにもこれが気に入ったので、これをテーマにした本さえ書いたほどだ。それが "Take Control of Getting Started with DEVONthink 2" で、もちろんこれも主に PDF で配布されている。

当然ながら、私は自分の Mac から離れたところにいる場合でも DEVONthink で PDF やその他の書類に自由にアクセスしたいと思う。私の iPhone も iPad も、見事に PDF を表示することはできるが、そこには問題がある。iOS 機器の上へ PDF をコピーしてそれを表示することのできるアプリは山ほどあるけれど、膨大な DEVONthink データベースの中から書類を取り出してそれを勝手な iOS アプリの中へと持ち込むために必要な作業は、どうひいき目に見ても面倒なものだ。そこで、私は基本的にその手間をかけることを避けていた... 今までは。けれども今回、DEVONtechnologies から新たに登場した iOS アプリ、 DEVONthink To Go のお陰で、モバイル機器を使って DEVONthink データベースの中のどんなものでもワイヤレスに同期できるようになり、自分の重要なデータをいつでも身に付けて持ち歩けるようになった。

DEVONthink To Go のリリース以前に、iOS 機器から DEVONthink ライブラリへと手を届かせる方法として勧められていたのは、DEVONthink Pro Office に内蔵されたウェブサーバを利用して Safari を使ってそこに接続するというものだった。それは一応使える方法だったが、機能的に限界があったし、自宅のネットワークから離れた場所で使うには実用的でなかった。だからこそ、私は DEVONthink To Go の登場を今か今かと待ち望んでいた訳だ。そして今、その性能を試してみる機会を得たので、この記事に私の印象を書いてみたいと思う。(どうも昨今は iOS アプリが Mac の情報断片キーパーと同期を始める季節らしい。DEVONthink To Go 1.0 が登場したほんの二週間ほど前、同様のアプリ Yojimbo for iPad も登場した。これについては Glenn Fleishman が“Yojimbo 3.0 がスキャン機能と iPad アプリを追加”(2010 年 10 月 19 日) で議論している。)

私は DEVONthink To Go の最初のリリース後間もなくこのレビュー記事の草稿を書いたが、結局その中では深刻ないくつかのバグについて語ることに字数を割き過ぎてしまった。でも、私はバージョン 1.0 に「疑わしきは罰せず」の原則を適用することにした。つまるところ、早く出荷せよという圧力は常に存在している訳で、私もソフトウェア開発の現実をよく知っている。ものごとは思ったよりも時間がかかるもので、間際になってから問題が突然出現することはよくあり、簡単なはずだと思われていたものが意外に難しかったりすることも多い。そこで、私はバージョン 1.0.1 を試す機会が来るまで自分の意見を保留しておくことにした。それが出たのが、2010 年 11 月 23 日だった。

一言で結論を言おう: DEVONthink To Go はちゃんと動く。そして、私が個人的に最も苛立たしい思いをしたバグは、実際バージョン 1.0.1 で修正されている。ただ、このアプリはまだ開発途上の感じがする。つまり、完全に出来上がった感じがしない。現在存在している機能の限界は私の使う気を失せさせるほどではないが、後で述べるように、ユーザーのタイプによってはフラストレーションの溜まることも多いだろう。それと同時に、DEVONtechnologies 社長の Eric Boehnisch-Volkmann と話してみた印象では、次かその次のバージョンまでにはきっとこのアプリが侮れない存在になるだろうと私は楽観視している。

基本機能 -- DEVONthink To Go はユニバーサル・アプリ、つまり iOS 3.1 かそれ以降の走るすべての iPhone、iPad、iPod touch で動作する。それぞれのタイプのスクリーンごとに、個々に最適化されたインターフェイスを装備している。現在 App Store で「特別価格」$14.99 で販売されているが、この価格がいつまで続くのか、将来はどのような価格になるのか、同社は何も発表していない。DEVONthink To Go だけを独立で使うことも可能だが、基本的には DEVONthink (Personal、Professional、または Pro Office 版) あるいは DEVONnote の、バージョン 2.0.5 かそれ以降と共に使うためにデザインされている。(以下、この記事ではそれらの製品をまとめて単純に "DEVONthink" と呼ぶことにしよう。)

書類を DEVONthink To Go の中に取り込むために、まずは同期させたい書類を DEVONthink の中で Sync グループに入れておく必要がある。DEVONthink におけるグループとは基本的にはフォルダのことだが、いわゆる "replicant" というもの (ある意味エイリアスに似たもので、決して映画 "Blade Runner" に出てくる人造人間のことではない) のお陰で一つの書類が余分なスペースを取ることなく複数のグループに所属できるようになっている。つまり、あなたのデータベース階層の中でその書類が占めている位置を変更せずに、その書類の replicant を Sync グループの中に作成するだけでよい。

それから、ある グループ の replicant を Sync グループの中に入れれば、そのグループに属する書類が(現在あるものも将来そこに属するものも)すべてあなたの iOS 機器へと同期される。使ってみると、これこそ私にとっては最も抵抗の少ない方法であると分かった。私は自分の最も重要な5、6個のグループを選んで、それを Sync グループの中へ Command-Option-ドラッグしてそれぞれの replicant を作ることで自分が同期したいものを指定した。この方法でどんな書類でも手で追加できるのに加え、DEVONthink To Go は Global Inbox の内容も同期することができる。ただし、データベース個別の Inbox の replicant を作成することは許されないので、それを Sync グループに追加することは不可能だ。そして、このことが私を苛立たせる。なぜなら、私は特定のデータベースの Inbox を使うのが好きなのに、現時点ではその内容を自動的に DEVONthink To Go に同期させる方法がないからだ。

簡単な初期設定の手続きによって、一台の iOS 機器とあなたの Mac 上にある DEVONthink との間にペアリングを作ることができる。両者は同じ Wi-Fi ネットワーク上になければならない。(一つの DEVONthink から複数の iOS 機器に同期させることも可能だ。)そうしておいて、書類が同期されるのを待つ。私のテストでは驚くほど素早く同期が完了した。その後の同期は数回タップするだけで始められる。この点についてはあとで説明する。

いったん同期が完了すれば、DEVONthink To Go は同期された書類すべてを、グループ階層の構造も含め、リストとして表示する。これは他のどんな iOS アプリとも同じやり方だ。フォルダをタップして書類のリストを見て、書類をタップしてそれを表示させる。また、アイコンをタップすればその書類のメタデータのいくつか、例えば書類のサイズ、タグ、ラベルなどが表示される。書類を電子メールで送信したり、そのファイルタイプに対応した別の iOS アプリで開かせたり、プレインテキスト書類ならば編集したりもでき、テキストの編集では Smile の TextExpander touch スニペット拡張もサポートしている。(2009 年 12 月 1 日の記事“サードパーティ SDK: これぞ iPhone アプリの未来”参照。)さらに、DEVONthink To Go はあなたが同期させた書類に対する高速のフルコンテンツ検索も提供しており、最近使った項目や未読の項目へのショートカットもある。リストの並び順を調整したり、フラグ付きやラベル付きの項目のみを表示させたり、フラグ・ラベル・コメントを適用・削除したりすることもできる。

Yojimbo for iPad とは違って、DEVONthink To Go は新規のプレインテキスト書類や、ブックマーク、あるいはグループを作成することができる。また、写真ライブラリから画像を追加したり、あなたの機器にカメラが付いている場合は撮影した写真をそのままこのアプリに追加したりすることもできる。書類を作成する際には(どんなタイプの書類でも)Location Services が DEVONthink To Go で有効になっていれば、その書類が作成された場所の位置情報が記録される。あとで地図の上にそれぞれの書類が作成された場所をピンを立てて表示させることもできる。まだ私には実際的な応用方法が思い付けないが、いずれにしてもこれはクールな機能だと思う。

私がとても興奮してしまったことが一つある。それは、DEVONthink To Go の設定で、新しい写真を追加してそれを Mac の上へ同期させた場合に自動的にその写真に対する OCR が実行されて、どんなテキストも検索可能になるようにできることだ。(Settings > DEVONthink > Run OCR on Images をタップすればよい。)そして、確かにこれは一応動作するが、どう見ても奇妙だ。まず何よりも、OCR は Mac 上で実行されるので、同期が走る前には一切何も起こらない。それに、OCR が走り終えた後で、もう一度 同期させて初めて検索可能なテキストを含んだバージョンの画像が iOS 機器に戻ってくるのだ。

別にこれは大きな問題という訳ではないが、私としてはその結果は検索可能 PDF であって欲しい。スキャンした書類に DEVONthink Pro Office の OCR 機能を施せば、PDF が作成されるからだ。けれどもこの場合はそうはならない。DEVONthink があなたに提供するのはカメラが作成したのと同じ JPEG 画像であって、ただ認識されたテキストが Comments フィールドの中にメタデータとして添付されるだけなのだ。つまり、検索は可能だけれども、そのデータへの作業はひどく奇妙な、人工的な方法でする羽目になる。この点について尋ねてみたところ、DEVONtechnologies が私に知らせてくれたのは、ベータテスターたちから写真が PDF に変換されるのは気に入らないというフィードバックがあったのでこのようにしたが、十分な要望があればこの挙動を変更するのは容易いことだ、とのことであった。そこで、私は自分の要望を述べておいたが、もしあなたも DEVONthink To Go ユーザーになられたら、ぜひともこの点についてあなたの要望の声を挙げて頂きたいと思う!

もちろん、DEVONthink Pro Office があれば、その JPEG ファイルを選んでから手で Actions > Convert > to Searchable PDF を選び、それからその結果のファイルを iOS 機器に同期させれば解決する。でも、DEVONthink To Go は持ち運び可能 OCR 用ツール(この点に関しては私の電子ブック "Take Control of Your Paperless Office" を参照)としてあと一歩で理想に到達するという、非常にじれったい状態にあるにもかかわらず、やはり現時点ではまだ私の好みから見てちょっと労力を要する度合いが大き過ぎるように感じられる。

裏から表から -- Mac 上では、DEVONthink がファイルやテキスト、ウェブページ、その他の情報を取り込むために素晴らしく多岐にわたる方法を用意している。ドラッグ&ドロップ、ブラウザのブックマークレット、システム全体で働く Sorter、Mail プラグイン、Finder サイドバーのグローバル Inbox、キーボードショートカット、AppleScript サポートなど、さまざまな方法がある。情報を取り込む際に一番難しいのはどの方法を選ぶかを決断することだ、とさえ言えるほどだ! だから、DEVONthink To Go もやはり同じくらい多様な方法で情報を iOS 機器の中へ取り込めるだろうという気がするかもしれない。

バージョン 1.0.1 の時点では、情報を直接 iOS 機器上の DEVONthink To Go の中へ取り込む方法として、以下のようなものがある:

これだけあれば十分たくさんの方法に見えるかもしれないが、明らかに欠落している重大なものが三つある:

DEVONtechnologies によれば、これら三つの機能は現在開発作業中とのことで、既に社内のテスト段階で動作しているものもあるという。一つ障害となっている問題は、同社としてはウェブページの PDF での取り込みを装備したいのだが、その機能は Mac OS X に内蔵されているにもかかわらず iOS のネイティブな構成部分とはなっていないことだ。リッチテキストの編集についても同じことが言える。iOS アプリの開発者は、この機能を提供したいと思えば一から自分で作り上げるしかないのだ。Mac に実装するのはとても簡単だというのに。

DEVONthink To Go から情報を取り出す方の機能は、これよりもう少し柔軟性がある。まず Open In をタップしてから、その書類に対応したアプリを選びさえすれば、その書類を他所に送り出すことができる。例えばこのテクニックを使って PDF を iBooks や GoodReader に送れる。また、どんな書類でも、このアプリ内部から電子メール添付書類として送信することもできる。けれども、DEVONthink To Go 1.0.1 はまだ AirPrint をサポートしていないので、書類を iOS から印刷したければ、まずそれを他のアプリにコピーしなければならない。

同期のフィーリング -- Mac から iOS 機器の上にアプリが書類を持ち込むことのできる方法はたくさんあるが、その中でも Wi-Fi 同期はかなり便利な方法の一つだ。けれども DEVONthink To Go がそれをするやり方は、到底理想的とは言えない。最初の一回目を済ませた上で、その後 DEVONthink To Go に DEVONthink との同期をさせるためには、まずホームアイコンをタップして、それから同期アイコンをタップし、それからあなたのコンピュータ名をタップ (たとえ同期が一台のコンピュータのみとの間で設定されていた場合にもこれが必要となる)、それからやっと Synchronize をタップするという手順になる。つまりタップが四回だ。一方 Things や 1Password などのアプリでは同期のために必要なタップ数が ゼロ 回だ。Mac のアプリケーションと iOS アプリが両方とも動作しているようにしさえすれば、あとはすべてが自動的に進む。DEVONtechnologies によれば、将来にはゼロ回か、せめて一回だけのタップで同期できるようにしたいと思っているとのことだ。

DEVONthink To Go のユーザーたちから、iTunes 経由で同期ができるオプションが欲しいという要望の声もあった。そうなれば、例えば書類の追加が直接 DEVONthink To Go へ、DEVONthink を経由する必要なしにできるようになるだろう。(私がそのようなオプションを使うことはあり得ないと思うが。)けれども、私を含め多くの人たちが本当に希望しているのは、クラウド経由の同期機能だ。つまり、DEVONthink が自動的に私のデータを、例えば私の Dropbox あるいは iDisk にコピーして、DEVONthink To Go がそのクラウドの中のデータに直接アクセスできるようになって欲しいと思う。そうなれば私の Mac 上で DEVONthink が走っている必要もなくなる。(あるいは Mac が同じネットワーク上になくてもよくなる。)例えば 1Password は、このタイプの同期をオプションとして提供していて、私の感想としては直接の Wi-Fi 同期よりもこれを使う方がずっと使い勝手が良いと思う。

実際のところ、遠回しにではあるが、前回のバージョンの DEVONthink にはまさにこの機能が使えていた。以前私は SugarSync を使って私の DEVONthink データベースを丸ごとクラウドに同期させ、iPhone 上から SugarSync アプリを使ってそれらのファイルにアクセスしていた。(2008 年 8 月 30 日の記事“SugarSync、オンラインの同期に甘味付け”参照。)旅先で、クラウドの中にある巨大なファイルへのリンクを誰かに送っても、私の iPhone にはそのファイルをダウンロードする必要が一切無い、そんな使い方さえできていた! ただ、この賢いハックは DEVONthink がそのデータベースへの保存方法に関して施した変更のために現在のバージョンでは使えなくなってしまった。けれども、DEVONtechnologies によれば、将来のバージョンの DEVONthink To Go では MobileMe、WebDAV、それに Dropbox との同期ができるようになるという。その上、現在とは異なるデータベース構造を採用して、私が使っていた方法も可能にする案も議論されているという。私にはその実情は分からないが、推察するに DEVONtechnologies は複数の Mac と複数の iOS が自由にクラウド内の DEVONthink データをやり取りできるような、そんな仕組みを開発しているのではないだろうか。もしそれが実現すれば、非常に多くの問題が解決することだろう。(デスクトップとラップトップの Mac 同士で同じ DEVONthink データベースを共有しようとすると現在は具合の悪いことが多いが、それもきっと解決するだろう。)

その他の考察 -- DEVONthink To Go 1.0.1 には、この種のアプリに必須と思われる機能で欠けているものが,他にもたくさんある:

DEVONtechnologies によれば、書類内部での検索のサポート追加は高い優先度となっており、書類管理のいくつかの面も追加予定リストに入っているという。それ以外のことについては実装が難しいが、将来には実現されるかもしれない。

もう一つ言っておきたいことがある。DEVONthink To Go 1.0.1 では最も深刻なバグのいくつかが修正されている(同期のいろいろな問題や、ツールバーが消えてしまう問題も修正された)が、まだまだ決して問題がない訳ではない。私の体験ではクラッシュや同期の問題は起こっていないが、そういう問題を報告しているユーザーたちはいる。もちろん、DEVONtechnologies では現在も、いくつか残る問題点の解決に向けて積極的に取り組んでいるに違いない。

最終結論は -- iTunes Store で DEVONthink To Go のユーザー評価を見れば、ほぼ釣鐘曲線と正反対の結果が出ている。つまり星1つと星5つとが非常に多く、星2つや4つの評価は少な目で、星3つはほとんどない。言い替えれば、このアプリは強い気持ちを引き起こして、ユーザーたちはこれが大好きか大嫌いかのどちらかなのだ。

まあそれも驚くことではない。私に言わせれば、大体においてこれはユーザーの期待することが満たされるか満たされないかによって分かれることだろう。

一つには、価格について考慮すべきだ。既に DEVONthink Pro Office に対して $149.95 を払っている人にとっては、自分のデータをすべて持ち運べるようになるために追加料金 $14.99 を払うのは大した問題とは思えないだろう。それとは対照的に、$24.95 の DEVONnote を使っている人にとっては、同じ $14.99 がとてつもなく高い値段に感じられるかもしれない。(DEVONthink Personal と DEVONthink Professional はそれぞれ $49.95 と $79.95 で、当然ながらそれらは感覚的価値の観点からも両極端の中間に位置する。)けれども、デスクトップソフトウェアに払った値段はまだ一つの要素に過ぎない。

もう一つの要素は、あなたがどの程度深く DEVONthink に依存しているかという点だ。もしもあなたが DEVONthink データベースに何千という書類を保存していて毎日の仕事のためにそのデータに依存しているのなら、出先でも手軽にそのデータを見たり検索したりできるのは非常にありがたいことかもしれない。反対に、もしもあなたが DEVONthink をたまにしか使わなければ、あるいは少数の書類しか入れていなければ、もっと安価なツール、例えば GoodReader や ReaddleDocs のようなものの方があなたの用途に適しているかもしれない。

最後にもう一言。あなたが iOS 機器を使ってどのようにデータをやり取りしたいか、その方法についてよく考えてみるとよい。iPad 上でも Mac でするのと同じくらい簡単にウェブページを DEVONthink に取り込めるのがあなたの夢なら、あるいはバスに乗っている最中でも iPhone 上で DEVONthink Inbox をフルに操作できる(書類をその場でカテゴリー分けしたり、改名したり、削除したりする)のがあなたの夢なら、大変残念なことだが今のところそれはまだ夢のままでしかない。

現在のところ、DEVONthink To Go はほぼあなたの DEVONthink データを持ち運べるようにすることのみに焦点を当てている。もしもそれがあなたの現時点での必要に応えられるのなら、きっとこのアプリは喜びの気持ちをもたらしてくれるだろう。でも、もしもあなたがもっとしっかりしたものを必要としているのなら、あと何ヵ月か待ってからもう一度調べてみるとよい。私には十分に予想できる。DEVONthink To Go は、きっと立ち上がってそれに応えてくれるだろう。

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クローン戦争、いや如何にしてバックアップは私の写真を食ってしまったか

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

愚かさを時折公に認めることは、魂のためにも良いし、少々の精神的自責することでもあり得る。皆さんはこれまでに私がバックアップにどれほど取り付かれているか十分にお分かりだと思うので、この話に多少他人の不幸に喜びを感じる所もあるかもしれない。この話と言うのは、この二ヶ月の間それに気付くこと無しにデータを失い続けていたこと、それも私のバックアップのせいでである。そう、その通り。私のバックアップが私のデータを食ってしまったのである。

データロスという兎の穴を落ちる -- それは全て、ある広告の人からもう Boinx Software の You Gotta See This iOS アプリを見てくれたかと言うメールを貰った時に始まった。このアプリは iPhone 或いはカメラの付いた iPod touch でパノラマを簡単に作れるというものである。このアプリはきちんと動作したが、パノラマと言う極端に横長のアスペクト比のため、結果はあまりピンと来なかった。これをその広告の人に説明しようとして、最近作ったパノラマと、それと比較のため彼女に見せたいと思うほぼ同様なシーンの一枚の写真とをを引っ張り出そうと iPhoto を立ち上げた。しかし iPhoto が起動されても、私の欲していた写真はそこには無かった。そしてもっと詳細に見てみると、見えている最新のイベントは二ヶ月前のものであった。これは、まずい!

データロスは常に私に胃の辺りが恐ろしくキュッとする感覚を与える - きっと何か馬鹿なことをしでかしたに違いない、そしてこれはただ事では済まないぞという自覚である。私はすぐにこの問題は、私が iPhoto Library パッケージをバックアップディスク上で使ってきたことに関係していると気付いた。パニックに陥っている間、私は最初 Time Machine のせいにした、何故ならば、いや、私はそれを信用していないから。しかし脈が静まってみると、Time Machine が問題だったのではない、問題だったのは実は私のバックアップ戦略のせいで、それに輪をかけたのが iPhoto (これは iPhoto '09 だが iPhoto '11 でも同じではないかと思う) ともう一つの悪の根源 Spotlight だと言うことに気付いた。

私のバックアップ戦略は、私はこれまでは極めて誇りに思っていたのだが、三つの部分から出来ている。まず Time Machine を使う、これはアーカイブバックアップを私の Mac Pro の二つ目の内部ドライブ上のパーティションに送る。二つ目は、オフサイトのバックアップとそして二つ目のアーカイブバックアップを提供するもので、このために私は CrashPlan+ を使って友人宅の Mac に付属したハードドライブに対してインターネット経由で私のホームフォルダ全部をバックアップする。三番目は、手早い復元と私の主たるハードドライブ (名前は Zeus) が突然死んだ場合のために、 Carbon Copy Cloner が私の起動ドライブを二つ目の内部ハードドライブ上のもう一つのパーティション (名前は DoppleZeus) にクローンする。このクローンは、私の Mac が眠りにつく前に毎晩走る。

通常 DoppleZeus をマウントしたままにしておくこと自体は問題ではない;アプリケーションが一般的に以前の場所かデフォルトの場所へデフォルトするやり方によると、ファイルを開いたり保存したりする時に私の主たるドライブ (Zeus) とクローン (DoppleZeus) の間で混乱する事は無い。私が Mac Pro を 2008 年の初期に手に入れて以来、このやり方はうまく行っていた。

しかし、iPhoto には期待していなかった。iPhoto ライブラリ間で切替するために iPhoto '09 を Option-起動すると、iPhoto は iTunes の様にはお決まりの Open 会話を与えてくれない。代わりに、それは Spotlight 経由で見つけられる全ての iPhoto Library パッケージを並べたカスタムの会話を表示する。DoppleZeus は Zeus の完全なクローンなので、iPhoto は両方にある同じライブラリを表示する、唯一の違いは会話の一番下に表示されるパスだけである。どうも、8 月のどこかの時点で、何かのテストするため iPhoto ライブラリを切替え、そして切替を戻す時、間違って DoppleZeus 上にあるバックアップバージョンを選択したに違いない。(iPhoto には Spotlight 設定ペインの Privacy リストにあるディスク上の iPhoto ライブラリは見えないかもしれないが、もしそのディスクを Spotlight の Privacy リストに加える前にそのディスク上のライブラリを一度でも選択していれば、iPhoto はそのライブラリの場所をそれ以降覚えており、それは Spotlight の設定に関係なく ~/Library/Preferences の中の com.apple.iPhoto.plist に保存される。)

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これで何が起こるかはもうお気づきだと思うが、私が写真をインポートする度に、それらは私の DoppleZeus バックアップディスク上の iPhoto Library にインポートされる、そしてその夜 Carbon Copy Cloner はそれらを消し去る。何故ならばそれは DoppleZeus を Zeus と全く同じ様に保つという私の命令に従うからである。

私は最近 iPhoto を使ってたいしたことをしていなかったので、これに気付くまで二ヶ月もかかってしまったのだが、結果は 8 月中旬以来インポートした写真は全て失ってしまったことになる。そして、それらは完全に消えてしまっており、回復の機会は全く無い。Time Machine も CrashPlan も両方ともバックアップするのは Zeus であり DoppleZeus ではないので、これらの写真のバックアップは存在しない - それらはバックアップされるドライブ上には一度も存在した事が無いのである。

この問題をどうやって回避するかの話の前に、ハッピーエンドの話をしたい。私は写真を撮るのに二台のカメラを使う:iPhone 4 と Canon PowerShot SD870 である。写真を撮るのを予測していない時、そして PowerShot SD870 をポケットに入れ忘れた時には、iPhone を使う。写真を撮ろうと思っている時は何時でも PowerShot を使う、その理由はこれの方がいい写真が撮れるからである。しかし、この夏はとりわけ忙しかったので、iPhoto にインポートした写真は全て iPhone で撮ったものであった。私の "良い" 写真全てはいまだ PowerShot の SD カードに鎮座ましたままである。私は少々 1980 年代の私の両親の様な感じを持った、当時の両親は写真のロールを何ヶ月も現像しないまま忘れている事がよくあった。と言うことで、8 月中旬以来私の iPhone 写真全部を失ったことは嬉しくはないが、まあそれ程大問題という訳ではない。

この問題は極めて特異であり、多くの人は私がテストのためする様にしょっちゅう iPhoto ライブラリを切替える事は無いと思うが、もしあなたが切替えのため iPhoto の Option-起動を実際に使う事があるのであれば、十分注意が必要である。さもなければ、 Fat Cat Software の iPhoto Library Manager を使うことである。これは、Spotlight が何もかも最後まで探し出すのに依存するのではなく、あなたが手で切替を行う iPhoto ライブラリを特定することを要求する。

少々の予防策 -- ではどうしたら同じ事が将来二度と起きないようにする事が出来るのか、そして Carbon Copy Cloner や Shirt Pocket の SuperDuper を使って他のドライブにクローンする人達への解は何なのか?私の友人の Andrew Laurence が私に必要なヒントを Twitter 上でコメントしてくれた:バックアップは、目に付かず、気にならなく、読取り専用で、そして遠くにあるべきである。

私の三つ又のバックアップ戦略を見た時、CrashPlan のバックアップはこれら四つの要件全てを満たす。私の Desktop 上のパーティションのアイコンを除けば、私の Time Machine バックアップは見えないし、そしてこれらは基本的には読取り専用である、何故ならば Time Machine はそのバックアップを含んでいるフォルダに対する権限を管理しておりあなたからの書込みは許さない。(Time Machine は気にならないのテストは不合格であろう、何故ならばそれが走っている間は気持ち悪く感じさせられる、それにインターネット経由でのバックアップを許すようには設計されていないので遠くにあるのテストも満足しない。) 私の Carbon Copy Cloner の設定は気にならないに当てはまる、と言うのも私が Mac を使っていない夜間だけしか走らないからであるが、これを読取り専用にする簡単な方法は無いし (Carbon Copy Cloner はディスクに書き込まなければならないから)、そして私はそれを遠くにも置きたくない。

工夫が必要なのは残りの目標にある - Carbon Copy Cloner バックアップ行き先を、私が Mac を使っている間でも見えないようにすることである。これを実現するには、Carbon Copy Cloner のバックアップが走る前に DoppleZeus ボリュームをマウントし、後でアンマウントすることである。Time Machine パーティションとディスクを共有するのではなく、それ自身の独自のディスク上にしてやれば、良い方向の副次効果としてディスクは始終それ程回っていないで済むので、ほんの少々の電力を節約できる。

事実、Carbon Copy Cloner の説明書には事後スクリプトとしてバックアップ後にボリュームをアンマウントするためのスクリプトが載っているが、事前スクリプトではボリュームをマウントする事は出来ない、何故ならば Carbon Copy Cloner は行き先ボリュームの存在の整合性チェックを走らせねばならないからであると記している。その代わりに、他の方法でドライブをマウントし、ドライブが現れてから Carbon Copy Cloner にバックアップを始めさせるよう勧めている。

ある特定の時間にディスクをマウントさせるには疑いなく数え切れないほどの方法があるであろうが、私は Stairways Software の Keyboard Maestro に指定の時間に短いシェルスクリプトを実行させる方法を選んだ。そのスクリプトは単純に "diskutil mount disk0s2" (そのディスクの識別子 - disk0s2 の所 - はコマンド "disktool -l" で見つけられる) である。

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アンマウントのスクリプトには Carbon Copy Cloner の説明書からスクリプトをテキストファイルに単純にコピーし、~/Library/Scripts に UnmountDoppleZeus-CCC.sh として保存、Carbon Copy Cloner の Advanced Settings 会話の中でそれを定義、そしてディスクが現れたら Carbon Copy Cloner が全部のタスクを実行するように設定して、タスクを保存した。

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これは完璧に動作する。Keyboard Maestro がディスクをマウントし、Carbon Copy Cloner はそれを認知しそしてクローン動作を行う、そして事後スクリプトがディスクをアンマウントする。

実際には、解かなければならない問題がもう一つ存在した。私が再起動する度に、DoppleZeus ボリュームは自動的にマウントされるのである。幸いなことに、これはログイン時に実行されるもう一つの Keyboard Maestro マクロで簡単に解決できる;それは単純に DoppleZeus を即座にアンマウントする。(もしこれをやるのであれば "DoppleZeus" をあなたのディスクの名前に置き換える必要がある。)

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私は私のバックアップ戦略の中で SuperDuper を現時点では使っていないが、これは極めて人気があり、そして複製を作るのにも有用なプログラムである。しかしこれは少々違うアプローチを必要とする。バックアップの前にディスクをマウントするためには何もする必要が無い、と言うのも SuperDuper は必要に応じてそれを自動的に行う。そしてもし外付けハードディスク或いは着脱式ディスクを使っているのであれば、SuperDuper が走った後アンマウント出来る。それをやるには、SuperDuper のバックアップのためのオプションの General ビューの中で On Successful Completion ポップアップメニューから Eject を選択する。と言うことで、内部ドライブを使って _いなければ_ これでおしまいである。

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しかしながら、私は私の Mac Pro の内部ハードドライブ上のパーティションをバックアップの行き先として使っている。Finder は内部ディスクに対してはサイドバーに Eject ボタンを付与していないので、SuperDuper の現行版はそれを取り出せるとは見做さない。SuperDuper の著者 Dave Nanian によると、次の小改訂ではこれは可能になるという (私が思うには、彼はこのプログラムに SuperDuper という名前を付ける時、それが彼の名前の前に来た時形容詞の様に聞こえるようにと意図したのであろう - 私は、これで行くと "BestSelling" と言う名前の本を書かねばならない)。

取りあえず、Dave はわたしに必要なことをするスクリプトをくれた。これはバックアップを受取ったばかりのディスクをアンマウントする独立のプロセスに枝分かれさせる。

#!/bin/sh nohup /bin/bash -c "sleep 30; diskutil unmount \"$4\"" &

このスクリプトを使うため、私はこの二行をテキストファイルに入れ ~/Library/Scripts の中で UnmountDoppleZeus-SD.sh と呼び、そしてそれを次の Terminal コマンドで実行可能との印をつけた。

chmod u+x /Users/adam/Library/Scripts/UnmountDoppleZeus-SD.sh

それからそれを SuperDuper の Advanced オプションの中で定義し、SuperDuper が指定の時間にそれを実行するようスケジュールした。そして全てはメデタシであった。

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目に付かず -- 従って、あなたのハードディスクの起動可能な複製を作成するために Carbon Copy Cloner 或いは SuperDuper のどちらを使うかに拘わらず、クローンは必要な時だけしかマウントされず、仕事が終れば正当にアンマウントされ残りの時間は視野から消えていることを確実に実現できる。そして望むらくは、これで私が私の iPhoto Library でやった様な過ちをあなたには犯させない事を祈る。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2010 年 12 月 13 日

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Switcher Maestro 1.0 -- Stairways Software の Peter Lewis が Switcher Maestro と呼ばれる新しいユーティリティをリリースした。これは、三つの機能のみに焦点を絞ったツールだ。Mac OS X の Command-Tab アプリケーション切替に代わるアプリケーション切替機能と、動作中の全アプリケーションの全ウィンドウの間で即座に切り替えられるウィンドウ切替機能、それにアプリケーションランチャー機能だ。Switcher Maestro は特にスイッチャーやランチャーの分野に衝撃的な新しい革新をもたらすものではないが、その動作は素早く、エレガントで、高度に機能的だ。Switcher Maestro の三つの機能それぞれを呼び出すホットキーは設定可能で、アプリケーション名の初め数文字をタイプするだけでアプリケーションの起動ができ、切替インターフェイスのルック&フィールの制御もでき、カーソルの近くにスイッチャーをポップアップさせることもできる。Mac OS X 内蔵のアプリケーション切替を超えた機能が欲しい人で、既に希望のことができるユーティリティを持ち合わせていない人に、Switcher Maestro はぜひとも一見の価値がある。(新規購入 $9.99、10.5 MB)

Switcher Maestro 1.0 へのコメントリンク:

Simon 3.0.1 -- Dejal のサーバ監視ツール Simon が、バージョン 3.0.1 で以前にもまして成熟した報告者となった。従来、Simon のインターフェイスではサーバの変更に関する直接メッセージの受け手を検索したり選択したりするのが困難、あるいは不可能なこともあった。その点が今回改善された。加えて、Simon 3.0.1 では MySQL プラグインがロードできないバグが修正された。(価格はさまざま、アップデート無料、15.6 MB)

Simon 3.0.1 へのコメントリンク:

Microsoft Office 2008 for Mac 12.2.8 Update -- 最近リリースされた Microsoft Office 2011 スイートはここのところやけに大きな注目を集めているが、Microsoft 連中は前回のバージョンも見捨てていなかったようだ。その証拠に Microsoft Office 2008 for Mac 12.2.8 アップデートがリリースされた。伝統的なる安定性の改善に加え、今回のアップデートではいくつかの深刻なセキュリティ脆弱性に対する修正も施された。また、このアップデートでは特に Entourage に焦点が当てられて、インラインの添付ファイルがあるメッセージを開いたり、メッセージを送信したり、あるいはミーティングの招待状をクリックしたりした際にクラッシュしていたバグが修正された。(無料アップデート、332.8 MB)

Microsoft Office 2008 for Mac 12.2.8 Update へのコメントリンク:

Postbox 2.1 -- Thunderbird ベースのエレガントな電子メールソフトウェア Postboxがバージョン 2.1 にアップデートされた。今回のリリースでの目玉機能は、新設された Summarize Mode だ。これは、メッセージに返信(あるいは転送)する際に、伝統的な引用に代わる方法を提供する。新たな方法では、あなたのメッセージを受け取った人は巧みにデザインされた表現形式によって誰が何を述べたかを見ることができるようになる。バージョン 2.1 でのその他の新機能としては、ツールバーで Reply と Reply All を切り替えられる機能、メッセージの作成中における添付ファイルの Quick Look、Paste Without Formatting に対するキーボードショートカット、それから Quick Reply 設定における新たなオプションなどがある。(新規購入 $39.95、無料アップデート、12 MB)

Postbox 2.1 へのコメントリンク:

MacBook Air EFI Firmware Update 2.0 -- MacBook Air のオーナーは注目しよう。Apple が MacBook Air EFI ファームウェア・アップデート 2.0 をリリースした。同社はすべての 11 インチおよび 13 インチ MacBook Air (late-2010) モデルのユーザーにこれを推奨している。このアップデートでは Apple が「稀に起こる」としている、MacBook Air が起動時またはスリープからの復帰時に画面が真っ黒になったりコンピュータが応答しなくなったりする問題(これは深刻だ)が解決される。この種のファームウェアアップデートではいつものことだが、アップデートのインストールの際にはあなたの Mac が電源コードから電力を供給されている必要があり、再起動後にはグレイの画面上にアップデートの進行状況を示すステータスバーが表示される。Apple は、ファームウェアアップデートのインストールの最中には MacBook Air で別の操作をしたり電源を切ったりしないよう強く勧めている。(無料、2.41 MB)

MacBook Air EFI Firmware Update 2.0 へのコメントリンク:

Aperture 3.1.1 -- Apple が Aperture アップデート 3.1.1 をリリースした。同社の写真管理・編集用ツールへのアップデートで、全体的な安定性とパフォーマンスに対処するとともに、いくつかの修正も加えている。今回の新バージョンでは iLife Media Browser との互換性に対処し、Aperture ライブラリをスキャンする際に iMovie '11 が応答を停止することがある問題を修正し、Aperture ライブラリが他のアプリケーションのメディアブラウザに表示されない問題を修正した。また、このアップデートでは既存の Aperture ライブラリをアップグレードする際の信頼性を改善するとともに、MobileMe、Flickr、Facebook といったウェブサービスに写真を公開する際の問題にも対処している。Aperture 3.1.1:リリースノートが Apple のサイトで読める。(新規購入 $199、無料アップデート、357.79 MB)

Aperture 3.1.1 へのコメントリンク:

Mactracker 5.3 -- 新型 Mac Pro でどのようなメモリ構成が可能か調べたい、Quadra と Centris の間にどんな違いがあったか知りたい、あるいはただ Mac を巡る記憶の小径を辿りたい、そんな場合に無料の Mactracker ソフトウェアが役に立つ。ここには、1984 年以来のあらゆる Apple ハードウェアに関する事実上すべての情報が網羅されている。今回の 5.3 アップデートでは最新の Mac Pro Server と MacBook Air の各機種についての情報を追加し、2010 MacBook Pro の表をアップデートし、iOS 機器用の Original および Maximum OS に関する情報を追加している。また、CalDAV サーバ上の iCal カレンダーに対してリマインダを追加する機能(保証期間が切れる日を知らせるなど)のサポートも今回のリリースで追加された。(無料、26.2 MB)

Mactracker 5.3 へのコメントリンク:

Photoshop CS5 12.0.2 -- Adobe が、同社の旗艦製品たるこの画像処理ソフトウェアにエアブラシでいくつかの修正を施した Photoshop CS5 12.0.2 をリリースした。いくつかの潜在的セキュリティ脆弱性をパッチしたことに加え、この新しいアップデートではペイント操作のパフォーマンスの問題に対処し、字体やフォントの設定に関係したクラッシュをいくつか修正している。その他にもいくつか、3D レイヤー、Color Engine、Sharpen ツール、TWAIN などに関係したクラッシュが修正された。さらに、今回のリリースではファイルフォーマット、Shift-スクロール、いくつかのズームレベルでアリの行列(動的点線)が表示されない問題、Brush カーソル、Droplet の挙動、Histogram 進行バーなどに関係した問題点にも修正が施された。 アップデータは直接 Adobe からダウンロードできる。(新規購入 $699、無料アップデート、14.7 MB)

Photoshop CS5 12.0.2 へのコメントリンク:

Skitch 1.0.1 -- Hollywood で誰かさんが結婚するよりも長い時間がかかったベータ版を経て、スクリーンショット共有ソフトウェア Skitch がようやくバージョン 1.0 の節目に到達した。(その後すぐバグ修正リリース 1.0.1 が出た。)Skitch を使えばあなたが iSight カメラで撮影した写真やスクリーンショットを取り込んで、その画像に(あるいは別の画像をドラッグして持ち込むこともできる)文字や矢印、その他でマークアップを書き込み、その結果を即座にウェブで共有することができる。このソフトウェアは無料だが、オプションの Skitch Plus サービスが年額 $14.95 の料金で利用でき、その場合は広告が取り除かれ、フルの長さのウェブページが取り込めたり、カスタムのフォント設定やウォーターマーク画像が選べたり、より多くのフォーマットで画像が書き出せたりするようになる。(無料、8.2 MB)

Skitch 1.0.1 へのコメントリンク:

Photoshop Lightroom 3.3 -- Adobe が、同社の写真管理ソフトウェア Photoshop Lightroom をバージョン 3.3 にアップデートした。Lightroom 3.0 で持ち込まれていたいくつかの問題点を修正したほか、今回のアップデートでは新たに 15 機種のカメラをサポートした。その中には Canon PowerShot G12 および S95、Nikon D7000、Olympus E-5 も含まれる。Apple の Aperture と iPhoto には未だに raw 画像フォーマットのサポートがない。このフォーマットはオペレーティングシステムのレベルでは実装されているのに。(新規購入 $299、Lightroom 3 のオーナーには無料アップデート、それより前のバージョンからのアップグレードは $99、84.5 MB)

Photoshop Lightroom 3.3 へのコメントリンク:

KeyCue 5.2 -- もしもあなたの頭脳が、いろいろのキー組み合わせがやたらに切り替わる (Shift) のを制御 (Control) できる選択肢 (Option) が扱い切れなくて苦しんでいるのなら、Ergonis Software が KeyCue 5.2 をリリースしたというニュースが救いの手となるかもしれない。これは、同社によるキーボードショートカットのカンニングペーパーの、最新版アップデートだ。この新バージョンの KeyCue ではマクロユーティリティの iKey と統合できるようになり、アクティブな iKey ショートカットすべてのキー組み合わせを表示できるようになった。また、今回のリリースではいくつかのシステム構成における問題点を特定する助けとなる診断機能も装備された。この最新バージョンでのその他の改善点としては、Filemaker Pro 11 や Keyboard Maestro (これについても KeyCue はホットキー割り当てを表示する) との互換性の改善、1Password がインストールされている場合の Safari での反応高速化、メモリ管理の改善などがある。(新規購入 19.99 ユーロ、無料アップデート、1.3 MB)

KeyCue 5.2 へのコメントリンク:

RapidWeaver 5.0.1 -- Apple の最新の iLife アップデートで iWeb が無視されたことに落胆している人のために、少しはあなたの気が晴れるかもしれないニュースがある。Realmac Software が、受賞に輝く同社のウェブデザインソフトウェア RapidWeaver のバージョン 5 をリリースした。バージョン 5 での新機能は、Projects Window、Bookmarks Manager、六つの新たなテーマ、統計追跡のサポート、HTML および XML のサイトマップ生成、統合された Safari Web Developer Tools、それから Realmac の言う「UI の改良もどっさり」だ。さらに今回のバージョンでは Addons 領域が新設され、RapidWeaver プラグインの管理がぐっと簡略化された。追加機能のフルリストは Realmac Software のサイトで読める。(新規購入 $79、アップグレード $39、34.0 MB)

RapidWeaver 5.0.1 へのコメントリンク:

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ExtraBITS、2010 年 12 月 13 日

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iTunes Store で最近プレビューを聴いていなかった人は、その多くが 30 秒間から 90 秒間へ拡大されたことに気付かなかったかもしれない。それから、Apple がなぜ RIM を打ち負かしつつあるか、コンピューティングのプラットフォームがいかにして死に絶えるか、と説明する Michael Mace の魅力的な記事を読めば、90 秒間よりもずっと長い時間楽しめるだろう。

iTunes Store、90 秒間の楽曲プレビューを提供 -- Lex Friedman が Macworld 記事で、Apple が米国の iTunes Store において二分半よりも長い楽曲では 90 秒間のプレビューを演奏するように変更した、と紹介している。従来プレビューは 30 秒間であった。Lex によれば、現時点ではまだすべての楽曲が新しいプレビューを備えている訳ではないという。また、長いプレビューが米国の iTunes Store のみに限定されているのはおそらく他の国でのライセンス関係の制限によるものだろうという。それでも、90 秒間のプレビューがあれば曲の感じを以前よりずっとよく掴める。記事中のスクリーンショットをよく見て頂きたい。90 秒間もあれば、その曲がどんなものか分かるのに十分以上だろう!

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Michael Mace、なぜ Apple が RIM を負かしつつあるかを説明 -- Apple 社と Palm 社で重役を歴任した Michael Mace による非常に長いこのブログ記事は、BlackBerry のメーカー RIM がどこを間違ったか、さらには一般的に言ってコンピューティングのプラットフォームがいかにして死に絶えるか、という興味深い考察を展開する。これは数ヵ月前の記事だが、テクノロジー関係の大企業がいかにして成功するか失敗するかを内部の人間の観点から見たものとして大いに読む価値がある。

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