TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1065/28-Feb-2011

今週のメディアイベントに先立って、Apple は新型 MacBook Pro の各機種と、Mac OS X Lion の開発者用プレビューを発表した。Adam はまず Apple が明かした Lion の新機能を概観してから、次に新型 MacBook Pro にも目を向ける。注目すべきは I/O テクノロジーの Thunderbolt と、新しいクアッドコアの Intel CPU、それに高解像度の FaceTime カメラだ。続いて Glenn Fleishman が Thunderbolt と Lion に関するさらなる詳細を解説する。その他のニュースとして、Amazon が無料のビデオストリーミングを Amazon Prime 会員プログラムに追加し、私たちの iPad Basics および iPhone Basics 電子ブックにアップデート版が登場し、最後に Adam が Steve Jobs は Apple に復職すべきでない(ただし舞台裏では思うまましたいことをして欲しい)という意見を述べる。今週注目すべきソフトウェアリリースは、FaceTime 1.0 と、ええと、他にはめぼしいものはなかった。

記事:

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アップルが Mac OS X Lion についてさらに明らかに

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 柳下 知昭 <tyagishi@gmail.com>

アップルは、Mac OS X Lion の最初の開発者向けプレビューをアナウンスした。それはいまだ予想されているバージョン番号 10.7 を避けていますが、機能をもう少し明らかにして、夏のリリース予定を守ろうとしている。以前の Lion についてのアップルのアナウンスの詳細は、"Apple、Mac OS X Lion をチラッと見せる"(2010 年 10 月 20 日)を参照のこと。

プレスリリースでは、アップルは、Launchpad、Mission Control、フルスクリーンモード、ジェスチャー、オートセーブ、アプリケーションを以前の作業状態に戻す機能という以前アナウンスされた機能を大事にしている。しかしプレスリリースの最後に、アップルは、Lion で実現される予定のこれまでは知られていなかった改良を明らかにした。そこには、以降の項目が含まれていた。

追加の機能は、Lion プレビュー版が開発者の手元に届くのに応じてきっと明らかになっていくだろう。興味深いことに、プレビューは、Mac App Store 経由でMac Developer Program メンバーに提供されていて、最終的に Lion のリリース版を、Mac App Store 経由で取得できることになる可能性を上昇させている。

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Apple、MacBook Pro に Thunderbolt を装備してアップデート

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

おそらくもっと大きなニュース(予想では iPad 2 と iOS 5 というところだろうか)の控える 3 月 2 日のメディアイベントを目前にして、Apple は先にラップトップの MacBook Pro ファミリーを一新した。新しい MacBook Pro には次世代 CPU とグラフィックス処理、並外れて高速の Thunderbolt 周辺機器ネットワーキングテクノロジー、それに新しい FaceTime HD ビデオカメラが搭載されている。13 インチ、15 インチ、17 インチの MacBook Pro のいずれも、従来と同じくアルミニウム製ユニボディの筐体を使用している。

ライト (ピーク) ブルーの空から -- 新型 MacBook Pros の目玉機能は、Thunderbolt だ。これは、Intel が Light Peakというコードネームで呼ぶ I/O テクノロジーだが、ハードウェア製品に搭載されて登場するのは今回が初めてとなる。Thunderbolt は高解像度のディスプレイとハイパフォーマンスのデータ機器の両方ともを、同じインターフェイスによって接続する。(Light Peak は名前の通りもともと光ファイバーケーブルを使うことを念頭に置いていたが、今回の最初のリリースでは銅線に依存しており、それでも予定されたものと同じ速度を達成している。)

パフォーマンスの面では、Thunderbolt は双方向で 10 ギガビット毎秒 (Gbps) に達し、これは USB 2.0 の 480 メガビット毎秒 (Mbps) や FireWire 800 の 800 Mbps とは比べ物にならないほど高速で、USB 3.0 の 4.8 Gbps に比べてもかなりの進歩と言える。(USB 3.0 は、ようやく実質的に市場に出始めたばかりだ。)USB 2.0 でも見られたことだが、実用上のパフォーマンスは確かにそれより低いだろう。実際の機器が 10 Gbps という理論上の数値にどれだけ迫れるかはテストしてみなければ分からない。

Apple は Thunderbolt が、Mac の中でハイパフォーマンスのコンポーネントを結び付けているテクノロジーの PCI Express と、Apple が近年の Mac で Mini DisplayPort ジャックという形で利用してきたディスプレイテクノロジーの DisplayPort とを、基盤としていると述べた。実際、新しい Thunderbolt ポートは、見た目には Mini DisplayPort と同じに見える。Mini DisplayPort に対応した既存のモニタは直接 Thunderbolt ポートに繋ぐことができる。また、DisplayPort、DVI、HDMI、VGA を使うモニタは既存の Mini DisplayPort アダプタを使えば接続できる。

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一つの Thunderbolt ジャックについて、最大 6 台の高速データ機器、または 5 台のデータ機器と 1 台のディスプレイとを、ハブの必要なしにデイジーチェインで接続することができる。ただし、Apple がここではっきりと述べたのは、複数のディスプレイをデイジーチェインで結ぶのができないことだ。私は複数ディスプレイの Mac を積極的に擁護したい立場から、これはとても残念なことだと思う。ただ、将来のバージョンの Thunderbolt では複数ディスプレイをサポートするようになるかもしれない。あるいは、それを可能とするために Apple が複数個の Thunderbolt ポートを提供するのかもしれない。(仕様を読めば Thunderbolt が 2 台のディスプレイをサポートすることになっているが、MacBook Pro の場合はこのラップトップ機の内蔵ディスプレイと 1 台の外部モニタとを扱う構成になっているため上記のようになる。2011 年 2 月 27 日の記事“Thunderbolt と Lion の秘密”参照。)

Apple のプレスリリースには「様々なシステム、ケーブルそしてデバイス上に自由に実装できる Thunderbolt テクノロジーは高性能 I/O インターフェイスの新しい標準として広く採用されるものと期待されています」と書かれている。つまり、Thunderbolt は今後すべての Mac の新機種で標準となるだろうし、周辺機器のメーカー各社も近いうちにそれぞれの機器に Thunderbolt 対応版をリリースし始めるだろうということだ。このテクノロジーを開発したのは Intel なので、PC にもこれを含めるよう Intel は強くプッシュするだろう。

とは言うものの、MacBook Pro で Mini DisplayPort ジャックを置き換えるものとして登場したということ以外、現時点で Thunderbolt は単なるアドオンに過ぎない。これをサポートするストレージ機器はまだほんの数えるほどしか出ていないのだから。

既存の周辺機器との互換性について言えば、新型 MacBook Pro の三つのモデルとも、従来通り FireWire 800 ポートと USB 2.0 ポート (13 インチと 15 インチモデルでは 2 基、17 インチモデルでは 3 基) を備えている。また、13 インチと 15 インチモデルは SDXC メモリカードスロット (Secure Digital Extended Capacity, 従来の SD カードスロットの上位規格) を備え、17 インチモデルは従来通り ExpressCard/34 スロットを備える。

Dan Frakes と Dan Moren が Macworld で、Thunderbolt に関するさらなる情報を記している。彼らの記事を読めばもっと役立つ情報が分かるだろう。

CPU と GPU -- 新しい MacBook Pro モデルによって、Apple は MacBook や MacBook Air とのパフォーマンスの差を広げた。13 インチ MacBook Pro ではデュアルコア 2.3 GHz Intel Core i5 かデュアルコア 2.7 GHz Intel Core i7 のどちらかが選べる。そして、変化が本当に大きく現われるのは 15 インチと 17 インチモデルで、クアッドコア Intel Core i7 プロセッサで動作速度が 2.0 GHz (15 インチのみ)、2.2 GHz、2.3 GHz のいずれかから選べる。

こちらもパフォーマンスの観点から注目すべき点だが、2.0 GHz と 2.2 GHz の CPU には 6 MB の共有 L3 キャッシュが付き、最高レベルの 2.3 GHz プロセッサには 8 MB の共有 L3 キャッシュが付く。

すべてのプロセッサが Turbo Boost 2.0 テクノロジーをサポートする。プロセッサ負荷の大きなアプリケーションがパワーを必要とした場合、これがアクティブなコアを自動的に高速化し、パフォーマンスを最大 3.4 GHz にまで引き上げる。その上、Hyper-Threading がすべての MacBook Pro モデルに標準搭載されるので、各コアで 2 つずつのスレッドが同時実行できるようになり、Mac OS X がクアッドコアプロセッサでは 8 つのコアが、デュアルコアプロセッサでは 4 つのコアがあると認識するため、タスクが多くのコアにより均等に分散されるようになる。

グラフィックスについて言えば、13 インチ MacBook Pro は統合された Intel HD Graphics 3000 に依存し、384 MB の DDR3 SDRAM をメインメモリと共有する。従来のモデルと同様、15 インチと 17 インチモデルは通常状態では電力消費を抑えるために 13 インチのものと同じ統合グラフィックスを用いる。

けれども、大きい方の二つのモデルの MacBook Pro はハイパフォーマンスのグラフィックスの必要が生じた場合に備えて分離型のグラフィックプロセッサも装備している。15 インチモデルでは 2.0 GHz CPU の方に 256 MB の GDDR5 メモリを持つ AMD Radeon HD 6490M グラフィックプロセッサが付き、2.2 GHz CPU の方には 1 GB の GDDR5 メモリを持つ AMD Radeon HD 6750M グラフィックプロセッサが付く。後者と同じものが 17 インチモデルに付く。(前回の機種の MacBook Pro で登場した、統合型と分離型のグラフィックスを自動切替する機能が引き続き今回も装備される。この切替を管理できる無料のユーティリティを紹介した記事、2011 年 2 月 21 日の“MacBook Pro の電池寿命を gfxCardStatus で伸ばす”も参照。)

FaceTime HD カメラ -- 今回の新型 MacBook Pro から、Apple は以前にも増して FaceTime を強調するようになった。FaceTime とは 2010 年 6 月に iPhone 4 とともにデビューしたビデオ通話テクノロジーで、その四ヵ月後にベータ版の FaceTime アプリケーションという形で Mac にも登場したものだった。(2010 年 10 月 20 日の記事“Apple イベントで Mac OS X が FaceTime を獲得 ”参照。)

さらなる FaceTime の利用を促進するために、Apple は新型 MacBook Pro に搭載するビデオカメラを大幅に改善し、名前も iSight から FaceTime HD に変更した。(Apple は 2010 年末ごろにリリースした他の Mac からこの用語変更を始めている。)FaceTime HD カメラは iSight の三倍の解像度を提供し、MacBook Pro 同士では高精細 (720p)、従来の Mac や iPhone 4、また第四世代 iPod touch との間では標準解像度でのビデオ通話をサポートする。(もしも多くの人たちが期待する通りに次期 iPad にビデオカメラが搭載されたならば、それが FaceTime HD カメラとなるのか、それとも旧来の iSight カメラなのか、興味深いところだ。)[訳者注: 今週発表された iPad 2 に搭載の2つのカメラのうち、後面のバックカメラのみが 720p の HD ビデオ撮影用で、前面の FaceTime/Photo Booth 用カメラは VGA カメラのようです。]

ところで、この FaceTime HD は、新型 MacBook Pro の高度なグラフィックス処理能力と、高解像度のカメラとを必要とする。この新型ラップトップ機には FaceTime HD、DVD 再生と iTunes 再生の、いずれにも対応したハードウェアデコーディングが内蔵されている。

新型 MacBook Pro には、FaceTime 1.0 アプリケーションが無料でバンドルされる。Apple はそれと同時に、他の Mac で使うために Mac App Store でこのアプリケーションを $0.99 でリリースした。(ベータ版以降何が変更されたかについては 2011 年 2 月 24 日のTidBITS 監視リスト項目 "FaceTime 1.0" を参照されたい。)

私たちはまだ今のところ FaceTime を家族や友人、同僚たちの間で「ねえ、これを見て!」というデモ程度の用途に使ってみただけという段階だが、これがすべての Apple 機器にわたってあまねく装備されるようになれば、いずれは今日の携帯電話で静止画カメラが果たしている役割を FaceTime が取って代わることになるのだろう。最初のうちは失笑を誘うほど出来が悪く誰にも見向きもされないものだったとしても、いったんその品質が十分に改善され、いたる所で存在するようになりさえすれば、誰もがそれをどんどん使うようになるというものではないか。

その他の機能 -- MacBook Pro に期待される標準機能は、もちろん、引き続き標準装備される。通信機能としては Gigabit Ethernet、802.11n Wi-Fi、Bluetooth 2.1+EDR を装備している。今回の新しい各モデルにはサブウーファー付きステレオスピーカー、無指向性マイクロフォン、デジタル/アナログのオーディオ入出力ポート (13 インチモデルでは統合型)、マイク・音量調整付きの Apple iPhone ヘッドセットのサポートも付く。

バッテリや MagSafe 充電は何も変わっていないが、バッテリ寿命が以前とどう変わったかを判断するのは難しい。Apple がバッテリ寿命の評価の方法を前世代の MacBook Pro でのものとは切り替えて、従来の「ワイヤレスプロダクティビティ」使用パターンをやめて「ワイヤレスインターネット」パターンを採用したため、バッテリの評価値が以前より低いものとなったからだ。例えば、13 インチモデルでは従来の「最大 10 時間のワイヤレスプロダクティビティ」から「最大 7 時間のワイヤレスインターネット」と変わった。

13 インチモデルには 320 GB、500 GB、または 750 GB のハードディスクの選択肢が提供されるが、他の二つのモデルには 500 GB か 750 GB の選択肢しかない。いずれのモデルにも、ハードディスクに代えて 128 GB、256 GB、または 512 GB のソリッドステートドライブを選択できるオプションがある。すべてのモデルに 8 倍速のスロットローディング SuperDrive が付く。

すべてのモデルに 4 GB の RAM が標準装備で、$200 出せばこれを 8 GB に増やすオプションが選択できる。この追加 RAM はぜひ付けておきたい。きっと後悔しないだろう。

13 インチモデルには 1280×800 ピクセルの LED バックライト付き光沢ディスプレイのみが提供される。けれども 15 インチモデルでは、1440×900 の LED バックライト付き光沢ディスプレイか、または $100 の追加料金を払えば 1680×1050 の光沢ディスプレイが選択できる。この後者をさらに非光沢ディスプレイにすることもでき、その場合は標準のディスプレイよりも $150 高くなる。17 インチモデルの 1920×1200 LED バックライト付き光沢ディスプレイも、$50 追加すれば非光沢ディスプレイに換えることができる。

ローエンドの 13 インチモデルの価格は $1,199 から、15 インチモデルは $1,799 から、そして 17 インチモデルは $2,499 からとなる。けれどもこの 17 インチ MacBook Pro にフルにオプションを付ければ $4,099 にも達する。すべてのモデルが現在入手可能となっている。

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Thunderbolt と Lion の秘密

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

新しい Thunderbolt 入力・出力テクノロジーと、Apple の最新型の改訂版 MacBook Pro ラップトップシリーズ、それから Mac OS X Lion について新たに Apple から明かされたことについて、既に膨大な数の記事が出回っている。けれども私は Twitter を使って、まだまだ多くの人たちが気付いていない機能や、人々が心配に思っている点がいろいろあることを知った。オンラインの情報源や、先週の Apple の記者会見の場での情報から、ここにいくつかの点について詳しいことを書いて、皆さんに安心して頂こうと思う。

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Thunderbolt と Lion に関して、正しく理解されていない点、はっきりと発表されていない点として、以下のようなものがあると思われる。

Thunderbolt の一閃 -- Thunderbolt には、古いものと新しいものが、興味深いやり方で混ぜ合わされている:

Lion の一吠え -- 私たちはまだ、Lion の詳細について口外することはできない。私たち TidBITS スタッフの多くはデベロッパプログラムに登録しているために、未公開のプレビュー情報にもアクセスできているからだ。けれども、公開情報として次のようなものはある:

どうぞ引き続き質問を寄せて頂きたい。

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新しいユーザーのためのアップデート電子本:iPhone と iPad Basics

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

私の父親が最近 Verizon iPhone 4 を買った;AT&T の受信状態が両親の家では、良く言っても微弱であったので、iPhone はこれまでオプションとは言えなかった。彼の最初のいくつかの通話とそして FaceTime ビデオ通話をするのを手伝っている時、彼は "取説は当然無いんだよな" と苦情を口にした。

彼の必要とする本、どんぴしゃりのものを我々が持っていることを自分の父親すら知らないというのは、少々気が滅入るものである:"Take Control of iPhone Basics, iOS 4 Edition"。私はすぐに一冊を電子メールですぐに送った;彼は、最初思っていた疑問の多くに答えていると言ってくれた。

明らかに、我々はこの本のことについて広く知って貰えるようもっと努力をしなければいけないし、そして Tonya の "Take Control of iPad Basics" についても同じことが言えるようである。というのも iPhone や iPad を買ったばかりの友人や家族から比較的頻繁に連絡を貰うからである;この人たちは、我々が Take Control 本を、高齢者、或いは少なくともコンピュータとか iOS を殆どいじった事のない人たちを対象に出版するよう言ってきている。

我々は最近両方の本をアップデートしたので、もしあなたが iPhone や iPad に馴染みがなくてあなたに質問をしてくる人を知っているならば、こういう本があるよと紹介して貰えればとても嬉しい。

Karen Anderson の "Take Control of iPhone Basics, iOS 4 Edition" は、どの iPhone を買うべきかを決める手助けをし、よくつかわれるアクセサリについても触れ、そして基本的な設定のやり方を説明している。これは読者に以下のことを教える:消費電力管理、インターネットへの接続、Bluetooth ヘッドセットの設定、コンピュータから歌や他のメディアを転送する、アップスを買う、カレンダーやコンタクトを同期する、等々。リリースされたばかりの 1.1 アップデートでは、 Verizon iPhone 4 についても言及している;AirPrint と AirPlay にも触れている;iBooks アプリの説明もアップデートした;そしてリングトーンも買い方、作り方、そして使い方も説明している。

Tonya Engst の "Take Control of iPad Basics" も同様で、当然ながら、読者が iPad とアクセサリを選ぶ、iPad のボタンとポートを理解する、マルチタッチジェスチャーを学ぶ、アップスをダウンロードする、データ及びメディアを同期する、何かを探す、アップスをフォルダーに整理する、等々を手助けする。全くの初心者に向けて iPad のインターフェースについても注意深く説明し、そして iPad を友人にデモするやり方を教える教材も気が利いている。最新の 1.2 バージョンは iOS 4 に対してもアップデートされ、そしてこの本が最初にリリースされた June 2010 以来の iPad の世界に起こった変化も全般的に取り入れている。

両方の本とも異なった機器でも読めるよう三つのフォーマットで出されている。我々のネイティブである PDF フォーマットは - これがあなたが購入した時に入手するものである - コンピュータ上で読むのに理想的であり、そして iPad にも適している。 EPUB フォーマットは - これは購入後電子本の Check for Updates からそしてあなたのアカウントから入手可となる - iPhone, iPod touch、そしてその他の小さなスクリーンの電子リーダー上で読むのに最適である。そして、Mobipocket バージョンも購入後に入手可となり、Amazon の Kindle 機器にも載せられる。

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Amazon、Prime メンバーに対して無料のビデオストリーミングを提供

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

インターネット経由で映画やテレビ番組を見る競争の激しい業界にまた動きが見られた。それは Amazon が、その Amazon Prime メンバーシッププログラムにおよそ 5,000 もの映画やテレビ番組の無料ビデオストリーミングを追加したからだ。Amazon Instant Video からのビデオは Mac や PC のみならず幾つかのセットトップボックスでも再生出来る。残念ながら、しかし予想される様に、このサービスは米国内に限定される。

Amazon が言うには、世の中には Amazon Instant Video とコンパチな "インターネット接続型のテレビ、Blu-ray プレイヤー、そしてセットトップボックス" がほぼ 200 モデルあるというが、その多くは皆さんが名前も聞いたこともないものだと思われる。そのリストの中には人気の Roku も入っている。Amazon Instant Video には、レンタル又は購入用として、コマーシャルの入らない映画やテレビ番組が 90,000 本以上もあるので、Amazon Prime メンバーに提供されるビデオ 5,000 本というのは全体から言えばそう比率が高いわけではない。

これまで、Amazon Prime は配送に焦点を当てて来ており、メンバーには該当する Amazon オーダーには無料の二日配送を、そして $3.99 で一日配送を提供してきたが、その代り年間会費 $79 を納めなければならない。Tonya と私は Amazon Prime メンバーになって今では数年になる、もっともこれはクリスマスの前の無料月を試してみた後期日前にキャンセルするのを忘れてしまった結果ではあった。しかし、我々はより早い配送の便利さはそれだけの価値がある、とりわけ Tristan が誕生会に間際になってからお呼ばれすることが多かったここ数年の間はそうであった:Amazon Prime から注文出来ることで買い物に午後いっぱいをつぶしてしまうことを避けることが出来たという訳である。

Netflix はストリーミング用のビデオの数では Amazon よりもずっと多いが ( instantwatcher.com によれば 、恐らく 11,542 本に及ぶ;このリンクを教えてくれた Washington Post の Rob Pegoraro に感謝したい)、ストリーミングだけの Netflix アカウントは月に $7.99、年額にすれば $95.88 である。これに一度に一枚の現物 DVD を追加すると、Netflix の請求額は月に $9.99、年額にすれば $119.88 となる。Amazon Prime の $79 の年会費をストリーミング無しでもその価値があると思ってきた人たちが何百万人もいることを考えると、Netflix にも支払う必要があると思わない人達も大勢いてもおかしくないと思う。我々は現時点では Netflix メンバーシップをキャンセルしようとは思っていないが、今後 Amazon の無料の選択範囲がどの様に改善していくのかは見守りたいと思う。

もっと問題なのは Apple の iTunes Store モデルであろう。こちらは個別レンタルと購入に依存している。Apple がストリーミングの音楽とビデオに対して、何らかの定期契約サービスを出してくるのではという噂はこれまでも数多くあった;より多くの人が今やレンタルや購入よりもストリーミングを好み始めていることを考えると、Apple がこの様なサービスを発表するのには良い時期なのかもしれない。

勿論、真の質問は Amazon Prime メンバーは自分達の見たいビデオを探せるのかどうかである。テレビをよく見て、ほとんどの映画も見る人達にとっては、この程度の選定ではまず満足できないであろうが (だからと言って Netflix が格別に良いというわけでもない)、我々の様なテレビや映画を見るのには殆ど時間を費やさない輩にとっては、我々自身の中にいるカウチポテト達と連絡を取ってみようかと思う時に、見てみる価値があると思えるコンテンツを探し出すのに苦労はいらないと思う。これが、iTunes や Hulu やその他のビデオサービスが引き続き顧客を魅了して行くであろうと思われる所でもある。彼らは新しいテレビ番組や映画を提供している;新しいことが切り札になることもある。

我々がちょっとやってみたテストでは、ビデオは一般的な Flash ベースのプレイヤーで問題なく再生出来た (御免なさい、iOS 機器のユーザーさん達。Amazon がこの先 Netflix アプリに沿った様なアプリにたどり着くというのは十分に考えられる)。HD で入手可のビデオもある。

と言うことで、もし既に Amazon Prime のメンバーなのであれば、 Amazon Instant Video の Prime 無料の映画やテレビ番組を試してみられたい。もしまだ Prime メンバーではないというのであれば、去年一年間の送料を足し算してみて、参加するだけの価値があるのかどうか見てみるのも面白いと思う。

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なぜ Steve Jobs は Apple に復帰すべきでないか

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Steve Jobs が病気治療のため CEO の役職に留まったまま Apple を休職すると発表(2011 年 1 月 17 日の記事“Steve Jobs、病気治療のため休暇へ”参照)して以後、彼は他のテクノロジー業界著名人たちとともに Obama 大統領との夕食会に出席するところを目撃された が、株主たちのグループから後継者プランを開示せよという要求が出される騒ぎもあった。(大人が運営する会社らしく、Apple は同社が既に後継者プランを策定済みであると述べている。)

それで思い出すのが、Macworld 2011 の会場で私が元 Apple エヴァンジェリストの Tim Holmes と交わした会話だ。大胆な予想を打ち出すので有名な彼らしく、Tim は「Steve はもう二度と Apple に復帰しないだろう」と言ってのけた。私はそこまで将来について深く考えてみたことはなかったのだが、Tim の説明を聞くうちに、私も彼の論拠に賛成したい気持ちになった。

これは必ずしも全く新しい考えというわけではない。Slate の記事に Farhad Manjoo が Jobs が Apple に復帰しないだろうと書いたこともある。ただ、私は Farhad の結論は正しいと思うが、彼の論拠には賛成できない。彼は、Jobs が復帰しない理由として「もはや Jobs にできることは何も残されていないのではないか?」と言っているからだ。でも Jobs はお金のためや、何か具体的な目標のために動いているのではない。彼は、世界を変えたいのだ。そして、世界を変えたい気持ちを持つ人たちは、何か一つのことを達成したからといって、その気持ちが消えたりすることはないものだ。この人物は、Apple が彼のリーダーシップの下で iPod、iPhone、iPad、それに iTunes Store を作り出したからといって、その後の人生をただブラブラして過ごす気などさらさらない。もちろん彼がこれらの功績を誇りに思っていることは間違いないけれど、長年 Steve Jobs を見続けてきた私の経験から言わせてもらえば、彼は自分が達成した以上のことを常に胸に抱き続けているのだ。

いや、Jobs が Apple に公式に復職しないだろう、もっと正確に言えば、復職すべきでない、と私が考える理由は、もっと別のところにある。それは、彼がいずれ去ることを、できる限り軽く扱うことが Apple にとっての利益となるからだ。一般世間では、この会社の業績のためには彼を欠くことができないと広く信じられているからだ。

Apple の株価は、彼が病気治療の休暇を取るという発表を受けて下がったが、その後数週も経たないうちにまた回復した。より長い期間で観察すれば、その下落がほとんど目立たない程度のものであったことが見て取れる。回復の支えとなった要因には、再度の記録的な決算発表があったこともある。(2011 年 1 月 18 日の記事“Apple、きらめく 2011年第一四半期の決算を発表”参照。)これらの発表のタイミングは注意深く練り上げた上でなされたものに違いないとは思うが、これは Apple がうまく事を運んで、過敏になっていた市場に対して同社が今後も調子を崩さず活動して行けると納得させることができたということを示している。

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ならば、いったいなぜ Apple はまた危険を冒してもう一度そのような発表を繰り返さなければならないのだろうか? 今回の発表がこんなにもうまく行ったというのに。会社に深刻な危機が生じて公共の意思疎通のために彼の才能が継続進行的に必要となるというような事態にでもならない限り、Apple としては Jobs を公式に病気休暇から復職させても得るものは少ない。将来はいずれ、Jobs が Apple の公開イベントに顔を出すことが少しずつ減ってゆき、どこかの時点で Apple が滞りなく CEO の引き継ぎを発表し、Jobs は会長 (chairman of the board) の座に留まり、その後しばらくして彼は会長の座からも退いて特別顧問となる、ということも可能ではないだろうか。

ただし重要なポイントがある。今述べたことがどうなるにせよ、Jobs が実際に製品の開発や全体的な方向付けに果たす働きには、何の影響も及ぼさないということだ。Tim が言うように Jobs が「二度と Apple に復帰しない」としても、それは決して、彼がもう Apple のキャンパスに姿を現わさないとか、あるいは健康が許す限り毎日 10 時間働くことがないとかいう意味ではない。それが意味するのは、期日を決めない病気休暇が必要な限りずっと続いてもよいのではないか、その上で、Jobs は必要に応じてプレスリリースでは CEO として登場し、舞台裏でも働き続ければよいのではないか、ということだ。

目指すことは一つ、Apple の成功にとって Jobs の存在が急所なのではない、と Wall Street に納得させることだ。[訳者注: Wall Street はニューヨークにある金融街、世界の株式市場の要です。]それはもちろん、彼が経営に毎日関わらずとも Apple が成功を続けられることを前提としている。けれども過去に彼が休職した際にも、経験豊富な Apple の重役チームが効果的に会社を運営して行けるということは繰り返し示されてきたではないか。

結びに、たとえ私がそうなると思わないとしても、実際に Steve Jobs が公式に Apple に復帰しないと確実に予言することは不可能だ。けれども、私にはこれだけは言える。Apple が過去に病気休暇による彼の不在をしっかりと処理してきたことを見れば、彼が今後もできるだけ公務を減らし、必要が生じた際には Apple が滑らかに新しい CEO と Chairman への移行を果たせるようにするのが正しい道だと分かるだろう。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2011 年 2 月 28 日

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

FaceTime 1.0 -- Apple の FaceTime ベータ版はもう死んだ。FaceTime 1.0 万歳! Mac や、ビデオ対応 iOS 機器の間でビデオ通話ができる Apple のビデオチャット用ソフトウェアがバージョン 1.0 に到達し、Mac App Store に登場した。Mac 用の FaceTime は今回から HD ビデオ通話をサポートするようになった。サポート対象の Intel ベース Mac ならば HD 送信対応機器からの HD ビデオを受信でき、最新の MacBook Pro ならば新しい FaceTime カメラで撮影した HD ビデオを送信できる。また、要望の多かった機能、Address Book を起動する必要なしに FaceTime コンタクトを編集・追加できる機能も加わった。FaceTime は新型 MacBook Pro では無料で使えるが、それ以外では 99 セントかかる。(新規購入 $0.99、16.8 MB)

FaceTime 1.0 へのコメントリンク:

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ExtraBITS、2011 年 2 月 28 日

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Steve Jobs が先週 56 歳になり、Adam が iPad と出版についてインタビューを受け、多くの開発者たちが一致団結して Christchurch 地震救援活動を助ける募金を始めた。どうぞ読んでみて頂きたい!

ニュージーランドのアプリ開発者たちが地震救援に寄付 -- 一週間分の売り上げをすべて Christchurch 地震救援活動を助けるための募金に寄付しようとしている Mac および iOS 開発者たちを称えたい。2011 年 3 月 5 日まで、加盟しているアプリの売り上げの 100 パーセントが、直接 New Zealand Red Cross に送られる。もしもあなたも開発者なら、ページの一番下までスクロールして、どうすればこの運動に加われるか見て頂きたい。

コメントリンク: 11997

Adam Engst、インタビューで iPad と出版を語る -- TidBITS 寄稿者の Eolake Stobblehouse が Adam をインタビューして、Take Control 電子ブックの出版について、特に iPad のお陰で、まだ iPad が市場に出て一年も経っていないのに、電子ブックを読んだり購入したりする習慣がすっかり変わってしまったことについて話を進める。

コメントリンク: 11996

誕生日おめでとう、Steve Jobs -- Steve Jobs が先週 2011 年 2 月 24 日に 56 歳の誕生日を迎えた。とても素敵な Happy Birthday Steve Jobs サイトが出現して、皆からのお祝いの言葉を集めている。現在は新規の受け付けをしていないが、既に 20,000 人以上の人々からの気持ちが寄せられた。

コメントリンク: 11992

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