TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1072/11-Apr-2011

今週は Adam の解説が花盛りだ。まずは iBooks アプリの最近のアップデートによって Safari、Mail、Dropbox といったアプリからの EPUB ファイルが iBooks で開けるようになったことを報告する。次に Adam の視線は Google の Browse By Name 機能を Google Chrome と Safari に追加する方法へと向けられる。それから、Gmail に関するシリーズ記事の第三回として、彼は今回 Google によるこのウェブベース電子メールサービスに機能を追加する Gmail Labs 拡張の中で最も便利なものをいくつか概観する。その他のニュースとしては、MacTech Boot Camp カンファレンスが目前に迫り (TidBITS 読者は登録料金が $200 値引きになる!)、GarageBand '11 を扱った Take Control 電子ブックが2冊出版された。今週注目すべきソフトウェアリリースは、GraphicConverter 7.2、Boot Camp 更新プログラム 3.2 for MacBook Pro (Early 2011)、それに ChronoSync 4.2 と ChronoAgent 1.2 だ。

記事:

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MacTech Boot Camp カンファレンスが目前に

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

記事“MacTech Boot Camp が四都市を開催地に追加”(2011 年 2 月 18 日) でつい先頃お知らせした通り、MacTech Boot Camp カンファレンスが全米各地で開催される。今後四ヵ月以内ではダラス、ボストン、ロサンゼルス、シカゴの各都市でイベントが予定されている。こうして国内のあちこちで開かれることで、大がかりな旅行をする必要なしに多くの人々が参加しやすくなるだろう。MacTech Boot Camp カンファレンスは、家庭あるいは小規模オフィスのユーザーたちを顧客とする コンサルタントやサポート担当技術者の役に立つことを目指した話題を扱っている。

目前に迫った MacTech Boot Camp Dallas は 2011 年 4 月 27 日に Hyatt Regency DFW (ダラス・フォートワース国際空港ハイアット・リージェンシーホテル) で、その後ほどなくボストンでは 2011 年 5 月 18 日に Cambridge の Royal Sonesta Hotel で、それぞれ開催される。(ロサンゼルスでは 7 月 27 日に、シカゴでは 8 月 31 日に、それぞれ開催される予定だ。)

早期登録の $200 引き特別価格はダラスとボストンのイベントについてはもう受付期間が過ぎているが、TidBITS 読者は特別リンクを使えば早期価格と同じ $295 で登録できる。

それから、この 1 月にサンフランシスコで開催された最初の MacTech Boot Camp カンファレンスと同じく、特別の Apple Certification Testing (資格検定模擬試験) セッション が MacTech Boot Camp カンファレンスの前日に行なわれ、その直前には最後の追い込み勉強のために試験監督官立会のグループスタディセッションまで付いている。ここに出席すれば現行のすべての Apple Training 試験を受験でき、通常 $299 の受験料が MacTech Boot Camp 出席者には $199 に値引きされる。

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iBooks、EPUB ファイルを直接開ける

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 柳下 知昭 <tyagishi@gmail.com>

これもまた Apple がもっときちんとしたリリースノートを出してくれたらなあと思う点の一つだが、我々は、iBooks アプリの重要な変更を最近まで完全に見逃していた。"Take Control が iOS 上のアプリと書類で直面する問題" (2010 年 7 月 25 日)では、iOS に存在する制限のために iOS ユーザーにインターネット経由でファイルを配布することの難しさについて不満を書いた。iOS 4.0 と 4.2 では、いくつかの制限はなくなったが、その他の問題(中心的な保管場所を提供していない点、OS-レベルで Zip ファイルをサポートしない点)はいまだ残っている。幸運なことに、1 つの注目に値する制限 - EPUB ファイルを開く機能を登録していないという問題点 - が現在では修正された。

この修正の実質的な結果は、以前は iTunes 上にドロップして USBで同期する方法しかなかった時に比べて、非常に簡単に EPUB ファイルを iBooks へ送ることが出来るようになったことである。個人ユーザーにとっては、EPUB を自分自身宛に電子メールで送り、添付した EPUB を iBooks へ移動したり、EPUB ファイルを Dropbox へコピーし、iOS の Dropbox アプリでそれを iBooks へ移動することもできることを意味する。

出版者としての視点では、Safari の中から .epub ファイルへのリンクをタップし、Open In インターフェースを使用して iBooks の中でそのファイルを開くことができるということが、なおさら重要である。我々はこのことがわかったので、 Take Control Library のインターフェースを変更し、アカウントを持つ人たち(つまり、過去にカートから Take Control 電子書籍を一度でも購入したことのある人)が購入済み電子書籍の EPUB 版を直接 iOSデバイス上にダウンロードできるようにした。

我々は、使用しているのがデスクトップコンピュータかモバイルデバイスかによってまったく異なるインターフェースを用意している。デスクトップコンピュータ向けには、書籍毎に、Zip 圧縮された PDF ファイルへのリンクを用意している。多くのタイトル向けには、 EPUB と (Kindle 向け) Mobipocketの両方が含まれている"代替フォーマット" Zip ファイルも用意している。我々はもうすぐ EPUB と Mobipocket を個別に提供するために上記の代替フォーマットを分割する予定である。

(現在、我々はじぶん達で EPUB ファイルを作成したので、EPUB ファイルは、購入後すぐに入手できる。しかし、Amazon の不可解な kindlegen tool を使用してEPUB をきちんとした Mobipocket ファイルに変換するためには、我々はいくらかを外部に発注しなければならないことがわかった、そのため、Mobipocket ファイルは、出版後 1 週間程度で、戻ってくる。)

iOS デバイスにとって、Zip ファイルは悩みの種である。なぜならば、ユーザーが、Zip ファイルを開くことが出来るアプリを持っていることを保証する方法がないからである。(たとえ、広く知られている GoodReader は、そのようなことができるアプリだとしても。)結果的に、iOS デバイス上に Take Control Library をロードした時、PDF と EPUB のどちらにも直接アクセスできるうようなリンクをタップできる;どちらのケースでも、タップの後で iOS の Open In 機能 を使用して、ファイルを iBooks や その他の互換性のアプリに送ることができる。

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2冊の改訂版 Take Control ブックで GarageBand を 11 に

  文: Michael E. Cohen <lymond@mac.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

音楽を作曲したり録音したりするためにデザインされたソフトウェアについて文章を書くのは難しい。かく言う私も何度かそれを試みたことがあるが、その結果はどうひいき目に見てもそこそこの出来という程度だった。音楽の持つダイナミックなパワーを捉えることの困難さと、それを固定された、静的な枠の中に書き留めるために必要な技能が必要とされることを思えば、ミュージシャンかつ作曲家である Jeff Tolbert が今回書き上げた二冊の GarageBand 本の改訂版が、なおさら素晴らしいものに思えてくる。

彼の書いた "Take Control of Making Music with GarageBand '11" と "Take Control of Recording with GarageBand '11" は、それぞれ異なった、しかし互いに補い合うアプローチによって、この人気ある、機能満載の iLife アプリケーションに迫っている。二冊を合わせることで、GarageBand '11 を Mac 上で使う幅広いユーザーたちの要求に応えられるようになっている。(機能に制限のある iPad 版は扱っていないが、ここに書かれたヒントの多くは iPad 版でも役に立つはずだ。)

159 ページから成る "Take Control of Making Music with GarageBand '11" は、このプログラムに内蔵された楽曲作りのさまざまな機能のすべてを使いこなしたいと思う、入門あるいは中級段階のユーザーを対象としている。ステップ・バイ・ステップの説明により、GarageBand に内蔵されたループを利用して五つの曲を作れるまでに読者を導いて行く。その際ただ単に GarageBand の編集・ミキシング機能を使うだけでなく、どうすれば遊び心をもって創造的に曲を作り、聴く人の耳を楽しませることができるかについても説明している。こうして読者たちは曲のプランを立て、Magic GarageBand 機能を最大限に活用し、リアル音源とソフトウェア音源ループの編集とアレンジをさまざまな方法で駆使し、エキサイティングなミキシングを作成し、さらにはこのプログラムでムービーのスコアを作るやり方まで学ぶことができる。

166 ページから成る "Take Control of Recording with GarageBand '11" は、このプログラムを自宅のレコーディングスタジオの核となるコンポーネントとして使いたいミュージシャンたちの必要に応えるために書かれた。この本の読者は、レコーディングセッションの立案方法と、現実世界でのレコーディングスタジオ技法について学べる。例えば、マイクロフォンを効果的に使うやり方、古いギアからベストなサウンドを得るための方法、GarageBand が 12 個内蔵しているアンプ(そのうち 7 個は新装備のものだ!)や、幅広い選択肢から選べるストンプボックスを使ってプロ級のエフェクトを掛けたり、マルチトラックのレコーディングをしたり、さらには Flex Time や Groove Matching を使って録音をクリーンアップしたりするやり方までカバーしている。楽曲例も2曲付いているので、説明に登場したさまざまなテクニックの演習もできる。

二冊とも、テキスト中にリンクされている楽曲例はオンライン上で利用できる実際のレコーディングである上に、さらにボーナスとしてそれらの楽曲の作成の際に使われた GarageBand プロジェクトそのものを読者たちがダウンロードすることもできる。

これらの本の価格はそれぞれ $15 だが、二冊合わせてバンドル購入すれば $20 となる。どちらかの本のウェブページの左マージンにある "Buy Both" オプションを使うか、またはこのリンクをクリックすることでバンドル購入ができる。

そういうわけで、さあ、アンプの針を 11 に上げて、Jeff の手引きを得ながら、ちょいといかしたトラックを録音してみようじゃないか。

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Browse By Name で Google Chrome や Safari 5 のサーフを高速化

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

"Firefox 4 は良くなったが、驚くほどではない" (2 April 2011) で、私は Google の Browse By Name サービス、Google Toolbar に 2004 年に導入されたもので、とそしてこれを Firefox 4 にどの様にして移植するかについて書いた。簡単に言うと、Browse By Name を使うと、Google の検索結果という中間ステップを通ることなしに直接望みの Web ページに直接跳べるようになるというものである。それだけ聞くと大したことではないと思えるかもしれないが、Browse By Name がきちんと働くと (私の場合大抵はそうである)、Google の検索結果を示すための不必要なページを取り込み、最初の結果をクリックし、そしてその結果を解析するために必要な頭の中での文脈切り替えをしないで済む。何を探したいのかはっきりわかっている時に、余分な手間をかける理由など無いではないか。

Browse By Name を理解する -- 例として私の最も身近なものを挙げてみると、例えばインターネット観光の旅でも人気のスポットである Take Control Web サイトを訪れてみたいとしよう。そこで "take control" と Firefox や Safari の Google 検索バーに、或いは Chrome の Omnibox (場所と検索が一緒になったバー) にタイプし、そして Return を押すと、ブラウザはこの URL の様なページを示すであろう:

http://www.google.com/search?q=take+control

確かにどうってことないが、これと Browse By Name が生かされている場所バーに "take control" とタイプすることを較べてみてほしい。それはこの URL をクリックするのと同等である:

http://www.google.com/search?sourceid=navclient&gfns=1&q=take+control

お分かりの様に、最初のものは Google の検索結果のページを開くが、そこでは我々の Take Control Web サイトが最初のヒットとなる、一方で二つ目の方は、全く同じ検索を行うが、直接そのサイトに導いてくれ、一ページ分の取り込みと一回のクリックを節約できる。

Browse By Name はどこに行きたいのか知っている時にのみ役に立つので、検索時に Google の一番ヒットに現れるよう、時としては少々余分に情報を入れてやる必要がある。

例えば、Browse By Name が生かされたブラウザで "sparrow"(スズメ)を検索すると Sparrow メールアプリのページに連れて行かれる。つまりこの言葉で検索する多くの人は鳥よりもアプリの方に興味を持っているという事である。しかし、"ostrich"(ダチョウ)で検索するとこの鳥の Wikipedia ページに行き、そして "penguin"(ペンギン)だと通常の Google 検索結果のページを表示するだけである、何故ならばそれらしい候補が四つもあるからである:Penguin Group (出版社), Club Penguin (オンラインゲーム), 鳥そのもの (Wikipedia 経由), そして Munsingwear からのペンギンマークの衣類である。もしこれらのサイトを直接 Browse By Name 経由でヒットしたいならば、あなたの検索をもっと正確にする必要がある、例えば次のように:

言い換えれば、 Browse By Name を効率的に使うのは Google を効率的に使うのと同様なのである。

Browse By Name を Chrome に加える -- Google Chrome に Browse By Name をデフォルトで使わせるようにするには、次の手順を踏む。

  1. Chrome >Preferences を選択し Chrome 設定ページを開く。

  2. Chrome が知っている検索エンジンの全てのリストを表示させるため Manage Search Engines をクリックする。

  3. Other Search Engines の中で、Google Browse By Name のための詳細を入力する;名前とキーワードはあまり重要ではないが、URL は次の様でなければならない:http://www.google.com/search?sourceid=navclient&gfns=1&q=%s

  4. Return を押して Chrome にあなたの新しい検索エンジンを受け入れさせ、その上でカーソルをその上に持っていき Make Default ボタンをクリックすると、それはメインリストの中に取り込まれる。
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(余談だが、Google, Wikipedia, Amazon, そして TidBITS のためのキーワードフィールドに注目して欲しい。これらは私が普段よく検索に使うサイトなので、私はそれらに一文字のキーワードを与え、Chrome の場所バーからから簡単に検索出来るようにした、"t Mailplane" や "w SquirrelFish" の様にである。これは気の利いたショートカットで、私は Firefox と LaunchBar も同じに構成したので同じショートカットを全ての所で使うことが出来る。)

一度これらの手順を踏んでしまいさえすれば、余計なことなしで Chrome の場所バーに検索するものをタイプするだけである。

Browse By Name を Safari に加える -- 私の指は Browse By Name に慣れ親しんでしまったので、Safari のアドレスバーは単純に役に立たない。通常のブラウジングでこれを使っている時に、私はいつも検索条件を入れてしまうので、Safari はドメインだと解釈するか ("sparrow" とタイプすると http://www.sparrow.com/に連れて行かれてしまう)、或いはエラーとなる ("penguin book" とタイプするとエラーページに連れて行かれてしまう、何故ならばhttp://penguin%20book/ はドメインではないからである)。

勿論、Safari にも検索フィールドはあるが、それは Google, Yahoo, そして Bing に限られている。そこで私は Safari に言うことを聞かせるためにいくつか異なったやり方を試みた、そして私が現時点で気に入っているもの二つは以下である。

第一は Bookmarks バーで JavaScript ブックマークレットを作成し、どの Web ページに対してでもいいからアドレスバーで + ボタンをクリックすることでブックマークを作成する。次に Bookmarks >Show All Bookmarks を選択、サイドバーで Bookmarks Bar を選択、そしてその作ったばかりのブックマークを編集して、Address フィールドに適切な名前と下記の URL を与える。

javascript:void(q=prompt('Enter%20search%20terms%20for%20Browse%20By%20Name',getSelection()));if(q)%20void(location.href='http://www.google.com/search?sourceid=navclient&gfns=1&q='%20+%20escape(q))

このブックマークレットを使うには、Bookmarks バーの中のブックマークをクリックしそして対話の中にあなたの検索条件を入れる。このブックマークレットは、その Bookmarks バーの中でその場所に基づいて Command-数字 のキーボードショートカットが与えられる。

二番目は、Canisbos Computing からの無料の PopSearch 拡張機能をインストールする (ダウンロードし、ダブルクリックして Safari 5 にインストールする)。インストールが完了したら、Command-K を押して PopSearch の対話画面を呼び出してその Settings ボタンをクリックする。最初に Engines タブにある項目を編集して Google Browse By Name を追加する、スクリーンショットで私がやった様に (上記の Chrome の手順にあるのと同じ URL である)、そして他の検索エンジンも調整する (見て、私のキーボードは今や三つのブラウザと LaunchBar に対して同じ様に振舞う!)。

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次に、Safari を出来るだけ Firefox や Chrome の様に動くようにするため、General タブに切り替えそして PopSearch のためのデフォルトのホットキーを Command-L に変更する (これで Command-L を Safari の内部用途である File >Open Location から置き換える)。最後に、やはり General タブの中で Google Browse By Name をデフォルトの検索エンジンに選択、そして PopSearch が常にデフォルト検索エンジンを使う様設定する。このやり方で私の気に入っているのは、Firefox や Chrome で私の指が覚えこんでしまっている Command-L を押すことが Safari でも通用するということである。

Safari ユーザーであるがために今まで Browse By Name を体験できなかった人達に、私は是非これを試して見るようお勧めする。そして、Firefox の以前バージョンでこれに慣れていた人には、あなたのブラウズの習性を変えることなしに Chrome や Safari を試してみるに必要なツールを提供出来たことを願うものである。

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禅と Gmail 技術、第三部: Gmail Labs

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

これまでこのシリーズ記事では、Gmail の標準的な機能について説明してきた。(“禅と Gmail 技術、第一部: なぜ私は切り替えたか”と“禅と Gmail 技術、第二部: ラベルとフィルタ”参照。)私はそうして Gmail を使うのを気に入ってはいるけれど、Gmail が私のニーズを満たしてくれているのは、その大きな部分を Gmail Labs に依っている。Gmail Labs は、Google のエンジニアたちがオプションとして提供しているさまざまの拡張機能だ。Gmail の製品マネージャたちがこれらの機能を大多数のユーザーにとって不必要だと判断したからこそオプションとなっているのであろうことは十分承知しているつもりだが、それでも、使いたいと思う人がいつでも使えるように提供されているのだし、私のワークフローの中で欠くことのできない役割を果たしているものもいくつかある。

Gmail Labs にアクセスするには、Gmail のウェブインターフェイスの一番上にある歯車アイコンをクリックし、現われるメニューで Labs をクリックする。(Google Apps アカウントでは、歯車アイコンの代わりに最上列に「設定」リンクがある。)それから、多数の項目が並んだリストをずっとスクロールして、面白そうだと思った項目の「有効にする」ラジオボタンをクリックして行く。一度に有効にする項目の数はできるだけ控え目にしておくことをお勧めしたい。あまり信頼性のない Gmail Labs 機能のせいで Gmail がロードしなくなってしまうということも理論的にはあり得るからだ。この記事では、長々とたくさんのものを紹介するのはやめて、私が自分の Gmail 使用体験の中で、これのお陰で実際に以前より便利になったと思うものだけを、おおよその重要度の順にいくつか紹介してみたい。

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テキストを選択して引用 -- 私は、返信のメッセージを適切な分量に抑えるためにこの Gmail Labs 機能が非常に重要なものだと思っている。多くの場合、返信の際に元のメッセージを全部丸ごと引用する必要はない。この機能を有効にしておくと、返信する前にあらかじめ引用したい部分のみを選択しておけばよい。伝統的な電子メールプログラムでは当たり前の機能だが、Gmail でもこれが使えるようになっていなければ私は非常に困ると思う。

送信取り消し -- 私が Eudora で最も気に入っていた点の一つは、メッセージを送信キューに入れてあとで配送するようにできたことだ。次のメールチェックの際に送信したこともあったし、手動でリリースしたこともあった。キューに入れておいたメッセージに書き加えたい内容を思い出すのもよくあることだったので、たとえそれがちょっとだけ余計な手間を要するとしても、私はそのやり方を気に入っていた。

Gmail は、他の多くの電子メールプログラムと同様、この送信キューという考え方を全く持っておらず、その代わりにまだ送信していない書きかけのメッセージを入れておくための「下書き (Drafts)」メールボックスのみ提供している。それでは十分ではない。私は、自分が完成と思ったメッセージを入れておけるようにして欲しい。それを提供してくれるのが Gmail Labs の「送信取り消し」機能だ。

これを有効にしておけば、Gmail が「メッセージを送信しました」と表示する部分の横に「取消 (Undo)」リンクが表示される。それを 30 秒以内に(取り消せる時間間隔はメインの設定スクリーンで設定できる)クリックすれば、Gmail がその(実際にはまだ送信されていない)メッセージを「下書き」メールボックスに移し、もう一度編集できるようにしてくれる。私はいつもこれを使っている。

クイック リンク -- 私は「クイック リンク」ウィジェットが大好きだ。これを使えば、Gmail の中でブックマークできる URL ならば何でも、クリック一つでアクセス可能なリンクにできるからだ。中でも重要なのは受信トレイの未読メッセージをリストしたビューを開くリンクだ。以下に例示するように、検索をカプセル化したものをリンクに変えて並べれば、いつでもすぐにアクセスできるようになる。

一つヒントを: Gmail での複雑な検索をする際には、最初に「検索オプションを表示」(検索フィールドの右側に小さな文字で示されている)をクリックしておくと設定がしやすい。それから検索を走らせ、正しいメッセージが見つかったことを確かめてから、Gmail のメインのインターフェイスボタンのところにある「検索結果:」の行を見て、そこに表示されている検索文字列をコピーし、通常の検索フィールドにそれをペーストして「クイック リンク」を作ればよい。検索オプションが表示されている状態のままでクイックリンクを作ると、そのクイックリンクを利用する度に検索オプションが表示された状態になるので、スクリーン領域の無駄遣いになってしまうので注意。

残念なことに、クイックリンクにキーボードショートカットを割り当てることはできない。それができればとても便利なのに。

ナビゲーションバーのドラッグ&ドロップ -- Gmail は左側のナビゲーションバーにたくさんの項目を並べているが、その並び順は必ずしもあなたの希望通りではない。この Gmail Labs 機能を有効にしておくと、少なくともある程度は、並べ替えをすることができる。私はクイックリンクを一番上近くに並べるのが好みだが、なぜだか分からない理由で勝手に下の方に動いてしまうこともよくある。

マルチ受信トレイ -- 優先トレイと同様、Gmail Labs の「マルチ受信トレイ」ウィジェットは Gmail デフォルトのメッセージリスト方法に調整を加えて、最大五個の追加のトレイでそれぞれ好きな検索の結果を表示するようにできる。(思い出して頂きたい。すべては検索なのだ。)もちろん、最も普通に使える検索はラベルを選ぶものだが、実際どんなものでも探して表示することができる。一度に表示されるメッセージの個数も設定できるが、これはすべてのトレイで共通の個数となる。

さまざまのトレイはメインの受信トレイの下側にも、上側にも、あるいは右側にも表示できる。上側は特に重要なメッセージの表示に便利だろうと思うし、私自身は下側にしているが、右側に表示させた場合にはメッセージリストの Subject 領域の横幅が狭くなってしまうので、よほどウィンドウの横幅が広くない限り使いにくいと思う。

マルチ受信トレイの検索条件の設定は独自の設定スクリーンで行なう。メインの設定スクリーンの一番上に、他のものたちと同様にリンクとして並べられてアクセスできる。

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残念ながら、優先トレイはマルチ受信トレイを無効化してしまう。だから、マルチ受信トレイを表示させるには、Gmail の左側のナビゲーションバーで優先トレイでなく受信トレイのリンクをクリックする必要がある。そういうわけで、優先トレイが登場して以来、私はほとんどマルチ受信トレイを使っていない。

メールの各種プレビュー -- メッセージの中に埋め込まれたコンテンツをその場で直接表示できるように Gmail を拡張する Gmail Labs 機能がたくさんある。いずれも、純粋にそのメッセージに含まれたリンクのみに基づいて働く。例えば、もしあなたの友人がいくつかの Flickr 写真へのリンクを含んだメールを送ってくれば、Gmail Labs の「Flickr のプレビュー」機能が有効になっている場合はその写真のプレビューが Gmail の中で直接、Flickr に行く必要なしに表示される。

今のところ、プレビューが使えるのは Flickr、Picasa、Google Docs、Google Maps、Yelp リスト、それから何と Google Voice メッセージもできる。(つまり、電子メールによる通知から直接 Google Voice の音声通話をすることができる。)YouTube のプレビューは以前 Google Labs 機能として提供されていたが、現在では Gmail にデフォルトで組み込まれている。

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スマート宛先機能 -- 二つの Gmail Labs 機能のお陰で、宛先ミスを防止することにかけては Gmail が私の経験上最高の電子メールプログラムとなっている。メッセージの宛先を指定した際、「宛先入れ忘れ防止 (Don't forget Bob)」機能が有効ならば Gmail が他に関連しそうな宛先の候補を表示する。あなたが過去に使ったメール送信先のグループに基づいて候補が選ばれる。また、「メールの宛先は正しいですか? (Got the wrong Bob?)」機能は、あなたがあわてていて友人の Bob でなく上司の Bob を宛先欄に入れてしまった場合に警告してくれる。この警告が出るのは同時に複数の宛先を指定した場合のみで、過去にあなたが使った送信先のグループに基づいて正しい Bob かそうでないかを判断する。詳しくは、2009 年 10 月 15 日の記事“Gmail、メールのグループ送信でさらなる誤操作防止機能”参照。

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Google カレンダー ガジェット -- 私の Mac では常時 BusyCal でカレンダーにフルアクセスができ、予定のリマインダはそこからも iPhone からも得られているので、私にとって Google Calendar はそれほど重要な存在ではない。けれども私たちはいくつかのカレンダーを BusyCal との間で共有するための媒介として Google Calendar を使っているので、私は Gmail にも Google Calendar ウィジェットを追加して、Gmail 左側のナビゲーションバーの中に次の二件の予定を表示した小さなボックスが出るようにしている。

IMAP 拡張モード -- 私は自分のメールを Gmail のウェブインターフェイスで読んでいるけれど、バックアップのために IMAP 経由で Apple Mail にも取り込んでいる。こうしておけば、万一 Google あるいは私のメールのどれかに何かひどいことが起こっても、ちゃんと私のコンピュータの中にローカルなコピーが、他のすべてのデータとともに残っていることになる。この Gmail Labs 機能があれば、IMAP での作業が多少楽になる。私の理解するところでは Gmail の IMAP は、何というか、ちょっとだけ奇妙なところがある。ラベルを IMAP フォルダに必ず対応付けられるからだ。(つまり、一つのメッセージが複数の IMAP メールボックスに登場することになる。)詳しくは、この話題について Joe Kissell が書いた重要な記事“IMAP、Gmail、Apple Mail で至福の電子メール環境を”(2009 年 5 月 2 日) を参照されたい。

返信定型文 -- この機能は、Eudora のひな形機能を再現しようと試みている。少なくとも定型文のテキストに関してはそうだ。(Eudora のひな形にはメッセージヘッダの情報も含めることができた。)返信で定型文が使えるというアイデアそのものは良いと思うが、現実の世界では、私はあまり使おうと思わない。少なくとも私は手動でしか使わない。自動的にメールを送信するソフトウェアは、信用できないからだ。でも、これはあくまでも私の意見だが。もちろん、この機能のために他のユーティリティ、例えば TextExpander や Keyboard Maestro などを使うことも可能だが、そうしたユーティリティを Gmail のインターフェイス内部に登場させることはできない。

URL でガジェットを追加 -- 私はこの Gmail Labs 機能を使っていないが、アイデアそのものは気に入っている。ほんの短期間だけ、Gmail 左側のナビゲーションバーに Twitter ガジェットを置くために使ってみたことがある。利用できる Google ガジェット,はどっさりあって、大まかに言えば Dashboard ウィジェットのようなものだ。ただ問題は、出回っているものの多くが出来が悪く、Gmail のナビゲーションバーの限られた横幅の中にうまく入り切らないものが多い点だ。

このように、Gmail Labs の各種ウィジェットは Gmail の全体的な使用体験を改善するために大いに役立つことがある。でも、あなたの Mac 上で Gmail を一流の市民とするためにあなたにできること(そしてぜひすべきこと)がもう一つある。それには、Gmail をウェブブラウザの制約から解き放つためのアプリケーション、Mailplane を使う必要がある。シリーズ記事の次回 ("Zen and the Art of Gmail, Part 4: Mailplane") では、この Mailplane を検討してみたい。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2011 年 4 月 11 日

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

GraphicConverter 7.2 -- Lemkesoft が GraphicConverter 7.2 をリリースした。数多くある新機能のうちいくつかを挙げると、Select Last Selection コマンド、バッチ変換でのムービーのオプション追加、WebP の読み込みと書き出し、Apple-Touch-Icon 書き出しのサポート、開いているウィンドウを巡回するオプションなどがある。 フルのリリースノートは Lemkesoft のサイト で読める。(無料アップデート、新規購入 $39.95、100 MB)

GraphicConverter 7.2 へのコメントリンク:

Boot Camp 更新プログラム 3.2 for MacBook Pro (Early 2011) -- Apple によれば、Boot Camp 3.2 更新プログラムは 2011 年モデルの MacBook Pro で起きるほんの少数の問題点を修正している。このアップデートが対処するのはシステム終了の問題、および上記の Mac 上で Boot Camp 経由で Windows 7 を走らせた場合の日本語キーボードと韓国語(ハングル)キーボードの問題だという。(無料、21.55 MB)

Boot Camp 3.2 Update for MacBook Pro (early 2011) へのコメントリンク:

ChronoSync 4.2/ChronoAgent 1.2 -- Econ Technologies が ChronoSync 4.2ChronoAgent 1.2 をリリースした。これら同期・バックアップ用ソフトウェアの今回のバージョンでの主な新機能として新設の Trial Sync オプションがいくつかあり、さらなるファイル統計データ、時間見積もり、同期の双方側でファイルをコントロールおよび比較できるオプションなどが加わった。Econ Technologies はまた、エラーが起こった場合に同期を再度走らせる Retry on Errors と、Mac がネットワークに再接続した際に数多くの同期が走り過ぎるのを防ぐために同時に走る件数を制限できる Sync Limits とをスケジュールオプションに加えて拡張した。さらに ChronoAgent には Sync When Available オプションを用いて ChronoSync Container Documents をスケジュール予約する機能も追加された。 ChronoSyncChronoAgent それぞれにフルのリリースノートもある。(ChronoSync の新規購入 $40、ChronoAgent の新規購入 $10、無料アップデート、21 MB、3.2 MB)

ChronoSync 4.2/ChronoAgent 1.2 へのコメントリンク:


ExtraBITS、2011 年 4 月 11 日

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Adam が今週デンバーの MUG ミーティングで講演するお知らせのほか、今週は皆さんにぜひお聴き頂きたいポッドキャストが二つある。まず Joe Kissell が Tech Night Owl Live で Mac のメンテナンスについて語り、それから iPad の誕生日を祝う MacJury ポッドキャストに Matt Neuburg が参加する。

Adam、デンバーの MacinTech ユーザーグループで Lion をプレビュー -- もしも今週の火曜日 (2011 年 4 月 12 日) にデンバーにおられるなら、Adam が午後 7 時から MacinTech Users' Group で講演をするのでぜひご来場を。ミーティング会場の詳細はこちらのリンクから。来たるべき Mac OS X Lion をプレビューするとともに、彼は iPad、iPhone、その他質問の出たこと何にでも応えて語るつもりだ。

コメントリンク: 12101

Joe Kissell、Tech Night Owl Live で Mac のメンテナンスを語る -- 改訂版の "Take Control of Maintaining Your Mac, Second Edition" のリリースを済ませたばかりの Joe Kissell が、ラジオ番組 Tech Night Owl Live のホスト Gene Steinberg と対談し、Mac をスムーズに走らせ続けるために彼が勧めることを語る。

コメントリンク: 12101

iPad の誕生日おめでとう、MacJury より -- Chuck Joiner がホストとなって広範にわたる MacJury の議論が展開される。iPad の過去を概観しつつ、その将来を考察する。パネリストの中には TidBITS の Matt Neuburg も参加している。

コメントリンク: 12101


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