TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1088/08-Aug-2011

今週号の話題は Lion に立ち戻る。Matt Neuburg が、使用されていないアプリを終了したがる Lion の性向を嘆くとともに、Rosetta の消滅に伴いアップデートの必要が生じていた人気のユーティリティ3つが復活したことを喜ぶ。また Kirk McElhearn の寄稿記事が、新型の iMac のオーナーが Lion の下で悩まされている深刻なフリーズについて報告する。その他のニュースとしては、Apple が Apple TV ソフトウェアをアップデートするとともに iCloud ストレージの価格を発表し、MacTech Conference 2011 でセッション内容の発表があり、Wi-Fi アグリゲータの Boingo Wireless がラップトップ用とモバイル用のサービスプランを統合した。それから、私たちの最新のスポンサーとしてインターネットセキュリティ会社 Intego を歓迎するとともに、DealBITS 抽選を再開して Smile の DiscLabel を賞品とする。今週注目すべきソフトウェアリリースは、1Password 3.7.2、ExpanDrive 2.3、OmniOutliner 3.10.2、EagleFiler 1.5.5、MacScan 2.9、Dragon Dictate 2.5、QuickTime 7.7 (Leopard 専用)、Default Folder X 4.4.3、Path Finder 5.7.6、DEVONagent Pro 3.0 だ。

記事:

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Apple TV Software Update 4.3 が Cloud に届く

  文: Michael E. Cohen <lymond@mac.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Apple が同社の「趣味用」機器、小さく、黒く、アイスホッケーのパック風の Apple TV (第2世代) に、またもやソフトウェアアップデートをリリースした。この最新のアップデートで、ユーザーが iTunes Store のテレビ番組を直接この機器から購入できるようになった。いったん番組を購入すれば、Apple TV 上でだけでなく、購入用に同じ Apple ID を使用している他の iOS 機器(または iTunes)でも視聴できるようになる。

その上、来たるべき iCloud サービスにおける「いったん購入すればどこででも楽しめる」機能の前兆とも言えるだろうが、過去に iTunes Store から購入済みのテレビ番組も Apple TV に視聴可能として表示される。その際、その Apple TV が接続されているローカルネットワーク上で iTunes が現在動作中であるかどうかは関係しない。以前のバージョンの Apple TV ソフトウェアでは、iTunes ライブラリに保存されている購入済みのテレビ番組を視聴するには家庭内ネットワークに接続されたコンピュータ上で iTunes が動作中である必要があった。

例えば、従来は、自分の Apple TV で購入しておいた最新の "Doctor Who" のエピソードを観ようと思えば、まず Mac がスリープから覚めていることを確認し、iTunes が走っていることを確認し、ホームシェアリングが有効になっていることを確認してからでなければソファにゆっくり座って Doctor の最新の冒険を楽しむこともできなかった。けれどもこれからは、番組は Apple のデータセンターから直接私の Apple TV にストリームされるようになり、私の Mac は仕事部屋で静かにスリープしたままでよい。

もちろん、このカウチポテト族の至福の素晴らしき新世界も、初めのうちはすべてがスムーズに行く訳ではない。私の Apple TV は長年にわたって購入してきた番組の大多数をリストしたが(奇妙なことに、購入した覚えのないものも数個あった)購入したはずなのにリストされていないものもいくつかあった。その上、購入済みの番組を一つ選択しても、テレビ画面には「現在 iTunes Store は利用できません」というメッセージが出るだけということが時々ある。しかも、リストにある他の購入済み番組を選ぶとそんなメッセージは出ないのに。この種の問題は、今後いずれ起こらなくなってくることを期待したい。

Apple TV に新規購入機能を追加した以外に、今回のアップデートではビデオ共有サービス Vimeo にアクセスできる機能も追加された。Apple TV のメインメニューで Internet の見出しの下に出る Vimeo では、たまたま気が向いてブラウズしてみただけの人も、また Vimeo サービスの登録メンバーも、このサービスが提供する何百万ものストリーミングビデオを検索して視聴できる。私も少しだけ試してみたが、ビデオはどれも数十秒以内にロードされ、非常に高画質でストリームされた。(ヒント: もしも iOS 機器をお持ちならば、Apple が無料で提供している Remote アプリを使って Vimeo の検索文字列をタイプする方が、見た目は良いけれども機能最小限のアルミニウム製 Apple Remote を使って Apple TV のオンスクリーンキーボードをナビゲートするよりずっと楽だ。)

Apple TV 用ソフトウェアアップデート 4.3 は、従来のアップデートと同様、Apple TV のインターネット接続経由で入手する。他の同種のアップデートと同じく、リリースされたその週のうちどこかの時点で自動的にその機器上に表示されるはずだ。

けれども、一刻も早く Apple TV をアップデートしたい場合は、Apple TV のメインメニューで「設定」>「一般」>「ソフトウェアをアップデート」を選べばよい。ある程度以上高速のインターネット接続があれば、ほんの数分でダウンロードとそれに続くアップデート処理が済むだろう。当然ながら、Apple なり Vimeo なり(あるいは Netflix や、Major League Baseball、YouTube、その他 Apple TV 経由で使えるどのようなストリーミングサービスでも)から直接高画質のビデオのストリーミングを開始するためには、ある程度以上高速のインターネット接続が必要となる。

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iCloud ストレージアップグレード料金を発表

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iCloud には無料アカウントの一部として 5 GB のストレージ容量が付いているが、Apple は MobileMe に代わるものとしてこれを発表した際に、追加のストレージ容量を購入することもできると述べていた。今回、その料金とストレージ容量とが明かされた。iCloud の容量に 10 GB, 20 GB, 50 GB を追加(それぞれ合計のストレージ容量が 15 GB, 25 GB, 55 GB となる)すれば、料金がそれぞれ年額 $20, $40, $100 となる。(iCloud に関する背景情報については 2011 年 6 月 6 日の記事“iCloud の出現で、長期予報は嵐を予想”参照)

iCloud のストレージには、アプリを保存している分はカウントされないし、あなたが iTunes Store から購入した音楽や本などもカウントされない。また、もうすぐ登場するフォトストリームのサービスを経由してアップロードされた写真もここには含まれない。そういう写真は最近 30 日間分で最大 1,000 枚までとなっているので、それだけですぐに数ギガバイトを占めてしまうだろう。けれども、来たるべき年額 $24.99 の iTunes Match サービスを使って同期した音楽は、あなたの割り当てストレージ容量の中に保存される。ただし、どうやら iTunes Store にあるものとマッチした楽曲は除かれるようだ。iOS アプリあるいは Mac OS X アプリによって保存された書類はすべて、やはりこのストレージ容量の中に入る。(ビデオは iCloud 経由では同期されないが、コンピュータや iOS 機器に接続するにはローカル iTunes Wi-Fi または USB 同期が必要となる。)

今回発表された iCloud の料金は、他の類似の同期およびストレージサービスと比較しても高過ぎるとは思えない。 Dropbox では年額およそ $120 (月割りにすれば $9.99) で 50 GB のストレージが付き、Amazon では年額たったの $50 で同じ量が Cloud Drive 上のストレージとして付く。Google はもっと安く、すべての Google サービスで共用される 80 GB のストレージが付いて年額 $20 で、どうやらそこにはまだベータ段階にあるミュージックロッカー提供も含まれるようだ。しかしながらこれら三社はすべて、あなたがアップロードしたもの全部を加算してストレージ割り当てに数えている。これは、大きな違いとなるかもしれない。(これら三社とももっと大容量のサービスも提供しており、Amazon と Google にはもっと容量の小さいものある。)

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MacTech Conference 2011 セッションを発表

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

来たるべき MacTech Conference 2011 は、ロサンゼルスにて 2011 年 11 月 2 日から 2011 年 11 月 4 日までの日程で開催されるが、主催者から講演者やセッションのリストが公開された。Guy Kawasaki によるキーノート講演と、いくつかの合同セッションを除けば、セッションは Developer Track (開発者向けトラック) と IT Track(IT 関係者向けトラック) の二種類に分かれている。正直言って、私は今年は参加できないのでとても悲しい。非常に興味深く思えるセッションがたくさんあるからだ。それに、これはホテルを会場にしたカンファレンスなので、何百人もの素敵な Mac 専門家たちと雑談できる... いや、ネットワークを深められる時間が、間違いなくたっぷりあるからだ。

それから、Andy Ihnatko が開発者向けに講演する "The Press, and How to Humor Them" セッションはこの上なく私の気持ちをそそる。私が MacHack と C4 で話した "Hacking the Press" 講演と比べてどうなのかが気になってしかたがない。(リンクはその講演をもとにして私が書いた連続記事に行く。また私の C4 での講演のビデオもある。)

(日本語)報道をハックする、パート 1:なぜわざわざ関るのか? | 報道をハックする、パート 2:出版物の種類 | 報道をハックする、パート 3: 報道の種類 | Adam の "Hacking the Press" C4 講演を観よう

MacTech Conference 2011 に参加してみたいと思われるなら、$799 の早期申し込み価格が 2011 年 8 月 8 日まで有効なのでどうぞ。

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Boingo Wireless, モバイルとラップトップの Wi-Fi プランを統合

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Wi-Fi は北米全土にわたって多くの場合沢山ありそして無料であるが、他の場所では沢山あるが時には高価である。我々は、頻繁に旅行をする人に対して前から Boingo Wireless を推薦してきた、何故ならば同社は世界中で 325,000 以上の有料或いは限定のホットスポットに対するアクセスを単純な料金体系で提供しているからである。その中でもモバイル (月額 $7.95 全世界) と Americas でのラップトップ (月額 $7.95) の無制限プランが我々にとってはとりわけ魅力的に思えた、特にキャンセル料金が要らないというのも良い。

("モバイル" には、全ての Wi-Fi 可能なスマートフォン、タブレット、電子リーダー、MP3 プレイヤー、ポータブルゲーム機、カメラ、VoIP ハンドセット、等々が含まれる。)

私は旅に出ることの多い月にはしばしば Boingo を使ってきた。Starbucks や無料の喫茶店を探すのが面倒な時、毎日の使用料を課金してくるホテルに泊まっている時で、そこが Boingo の月ぎめ契約に追加料金なしで使える時などである。

Boingo のプランに関して残っていた一つの痛みが今や解決された。ローミングが必要な時、これまではモバイルとラップトップは別個の月ぎめ契約が必要であって、これはログインする時にも紛らわしかったし、そして見かけよりもより高価であった。Boingo は今やこの不必要な紛らわしさを排除するためこれらのサービスプランを見直した。

月額 $7.95 の Boingo Mobile は今でも契約可能であるが、Americas での $9. 95 Boingo Unlimited サービス (そして無制限 Boingo UK & Ireland プラン) は今や二つの Wi-Fi 機器、ラップトップ或いはモバイルに拘わらず、の使用を許すが、追加の機器には月額 $5 の料金が課せられる。また、Boingo Mobile は今や二台のモバイル機器の使用も正式に含んでいる;これまでも二台の機器を使うことは出来たと私は思うが、これも今や正式にサポートされたオプションとなった。

Boingo UK & Ireland プランに加えて、Boingo は Boingo Europe Plus (月額 $34.95) と Boingo Asia Pacific (月額 $11.95) を提供している; これらはそれぞれの地域で無制限のサービスを提供するが、二台のラップトップに制限されたままである。いつも世界を駆け回る人に対しては Boingo Global (月額 $59) が、最大 4 台の Wi-Fi 機器と月に 2,000 時間までの使用を世界中どこでも可能にする。

あなたは無料の Wi-Fi の方が良いと思うかもしれないが - そうでない人などいる? - 私が仕事で旅に出てアクセスが必要な時、何千ものネットワークの集合体である Boingo の便利さはそのコスト以上の価値があると思える。

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Intego が TidBITS スポンサーに

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私たちの最新の TidBITS スポンサーとなった Intego を心から歓迎したい。同社は Mac OS X 用に 数多くのセキュリティプログラムや保護プログラムを作っているメーカーで、最も注目すべき製品は VirusBarrier X6 だ。セキュリティソフトウェアを販売している他の大多数の会社とは違い、Intego はほぼ完全に焦点を Macintosh に絞ってきたが、ただ VirusBarrier を iOS 用にも提供してあなたの iOS 機器が汚染されたファイルをネットワークに持ち込む媒介となることのないように守ろうとしていることと、仮想化を使って Windows を走らせている Mac ユーザーのために同社のプログラムに「デュアル保護」バージョンを提供していることだけが例外だ。そこまで焦点を絞ることによって、例えば Intego は Mac OS 10.7 Lion に対応するのみならず、10.6 Snow Leopard と 10.5 Leopard にも対応できている。

VirusBarrier X6 がただのアンチウイルスプログラムだと見なすのは容易いことだが、実際このプログラムはただマルウェアをスキャンするよりはるかに多くのことをする。設定可能なポートベースのファイヤウォール、スパイウェアの活動を探知しソフトウェアが「自宅に電話する」(勝手にサーバに通信する) のを予防する機能、ネットワークトラフィックをモニターするツール、ネットワーク攻撃の探知、アンチ・フィッシング防御、クッキーのフィルタリング、その他さまざまのことが提供できる。VirusBarrier X6 の Data Vault 機能が外向きのインターネットパケットを監視して、ユーザーが指定した特定のデータ、例えばあなたのクレジットカード番号や社会保障番号などを含むパケットを止めることができるところに、私は最も興味を惹かれた。これで、それらのデータが盗まれたり、誤って送信してしまったりすることが防げる。(必要ならばこの保護を無効にすることもできる。)それから、VirusBarrier X6 のトラフィックモニターツールはあなたの Mac を出入りしたバンド幅の使用量をレポートすることもでき、これはバンド幅の上限に取り組まなければならない人にとっては便利な機能だろう。

Intego の Washing Machine は非常に焦点を絞ったプログラム(あなたがインターネットのブラウズをした際に生ずるクッキーやキャッシュ、履歴などをクリーンアップするもの)だが、同社の Internet Security Barrier X6 スイートはこちらも幅広いセキュリティツールを提供する。VirusBarrier X6 自体を含んでいるほか、Internet Security Barrier X6 にはコンテンツをフィルタリングするプログラム Content Barrier によるペアレンタルコントロールや、バックアッププログラムの Personal Backup、迷惑メールをフィルタリングする Personal Antispam ユーティリティ、ファイルを暗号化する FileGuard が含まれる。VirusBarrier X6 もフルスイートの Internet Security Barrier X6 も、いずれも Intego の NetUpdate ユーティリティを利用しているので、すべてのコードとすべてのウイルス定義が常に最新のものに保たれる。

私は長年にわたって、Mac でアンチウイルスソフトウェアを走らせまいとしてきたし、走らせる必要はないと人々に勧めてきた。その根拠は、Mac をターゲットにしたマルウェアが非常に少なかったことと、常時スキャンを繰り返していれば Mac の動作が遅くなるからだった。けれども最近の MacDefender 騒ぎで私が少し心配になったことは認めよう。なぜなら、経験の少ない多くの Mac ユーザーたちが巧妙に作られたマルウェアによってあまりにも簡単に騙されてしまう、その程度が私の予想をはるかに超えていたからだ。(2011 年 5 月 25 日の記事“Apple、次第に深刻化する MacDefender 問題に反応”参照。)

私は今でも、事情に通じた Mac ユーザーにとっては常時ウイルスをスキャンするのはやり過ぎだと思っている。TidBITS 読者の皆さんの大多数はそこに含まれるだろう。けれども、舞台裏で何が起こっているかなど知らないし知りたいとも思わないという友人たち、親戚たち、同僚たちには、きちんと説明してその人たちの Mac に VirusBarrier X6 のようなツールを加えてもらうのも意味のあることだろう。それに、残りの私たちにとっても、VirusBarrier X6 に装備された幅広いセキュリティおよびプライバシー関係のツールは歓迎すべきものだ。私としては、現実のウイルスを心配するよりも、例えばインターネット攻撃や、データ窃盗といったものの方が心配すべき問題だと思う。その類いの不正行為に対して、VirusBarrier X6 の各種のモニタリングツールが投げ掛けてくれる光は、とてもありがたいものだと私は思う。

TidBITS へのサポートと、Mac コミュニティーへの貢献に対して、感謝の気持ちを Intego に捧げたい!

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DealBITS 抽選: DiscLabel 6.3 が当たる

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

DealBITS 抽選の復活だ! 皆さんは DealBITS 抽選がなくなっていたことにお気付きでなかったかもしれないが、私たちは気にしていた。DealBITS は Web Crossing を使って作られていて、それは今はもう使わなくなった PowerPC G4 ベースの Xserve の上で走っていたからだ。そういう訳で、現行の仮想サーバの上へ DealBITS を移すということは、抽選を管理し、応募を受け付け、当選者を選び出す、すべてのコードを完全に書き換えることを意味した。時間がかかったが、今回ようやくそれが完成したので、新装された DealBITS システムの新たな船出のために、Smile にいる私たちの友人たちが賞品を提供してくれたことに感謝したい。もちろん私たちはすべてがスムーズに行くことを願っているが、何か具合の悪い点や、これまで見つからなかった問題点が発生したとしても、どうかご容赦願いたい。

ということで、今週の DealBITS 抽選では Smile の DiscLabel 6.3 を3本、賞品にする。CD や DVD 用のラベルを手軽に作れるように、新たなデザインを作るための能率的なインターフェイスと、オブジェクトや画像、テキストの属性を編集する作業が単純化できるインスペクタを備えている。iTunes のトラック情報をラベルのデザインに読み込んだり、画像を読み込んですべてのラベルとすべてのパッケージデザイン要素にその画像を追加したり、複数の写真から合成画像を作成したりすることもできる。最も重要なことだが、DiscLabel はほとんどあらゆる種類のタイプのラベルや紙に印刷することができ、ディスクに直接印刷するプリンタや、LightScribe にも対応している。

3本の DiscLabel 6.3 のひとつ (定価 $35.95 相当) を欲しい方は、どうぞ DealBITS ページで応募して頂きたい。寄せられた情報のすべては、 TidBITS の包括的プライバシー規約の下で扱われる。[訳注: 応募期間は 14 August 2011 まで、つまり日本時間で 8 月 15 日(月曜日)の午後 4 時頃までとなっています。]

最後に、新しい DealBITS の運営方法で以前と少し変わった点があるので、そのことだけお知らせしておきたい。

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眠れる3つのユーティリティ、Lion で目覚める

  文: Matt Neuburg <matt@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今回は、嬉しいことにお決まりの Neuburg の呪いとは逆だ。私が何かソフトウェアを褒めると、それは「死の接吻」となることが多い。つまり、その後間もなくそのソフトウェアは見捨てられてしまう。少なくとも、私の目にはそう見えるのだ! けれども今回はそれとは真逆の結果となった。私は、自分の気に入っているユーティリティのうち3つが Lion では死んでしまったと書いたのだが、その後3つとも息を吹き返して吠え声を響かせた。

記事“Lion に備える: お持ちの PowerPC アプリケーションを見つけよう”(2011 年 5 月 6 日) の中で、私は PowerPC 専用のアプリケーションはおそらく Mac OS X 10.7 Lion では走らないだろうと警告し、そのことがあなたの日常の仕事のやり方にどんな影響を与えるのか確かめる方法を説明した。私自身にとって最も気になるものいくつかについても触れた。具体的には、私が気に入っているカレンダー/リマインダー用ユーティリティである Dave Warker の Remember? と、リストキーパー2つ、Alco Blom の Web Confidential と URL Manager Pro、これらが使えなくなることを私は嘆いた。でも、私はまたもや間違っていた。今回は、良い意味で。

ユニバーサルバイナリまたは Intel ネイティブなアプリケーションとして書き直されるということは、ただそのアプリケーションが Lion で動作することを意味するのみならず、それがネイティブに、Rosetta を使わず、サポート対象の旧オペレーティングシステムでも Intel ベースの Mac において動作するということを意味している。(だから、例えば以前より素早く起動することも考えられる。Rosetta が起動するのを待つ必要がなくなるからだ。)

私自身もプログラマーなので、自分の書いたアプリケーションが、今までずっと動いて来たのに、Apple の出したアップデートによって動かなくなってしまうことがどれほど落胆の気持ちを生むかを、自らの体験からよく知っている。後方互換性に対する Apple の態度は、何となく横柄な感じのこともあれば、露骨に冷酷なこともある。だからこそなおさら、これら3つの素晴らしいユーティリティの開発者たちが、Apple による最新のメジャーなシステムアップグレードが彼らの目前に置いた互換性の障害をものともせず、長年馴染んだこれらの珠玉を復活させてくれたことに、心から感謝したいと思う。

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Lion でビデオを見ると新型 iMac がフリーズ

  文: Kirk McElhearn <kirk@mcelhearn.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

私は Mac OS X の新しいバージョンにアップグレードすることに関しては、大抵かなり幸運である。フォーラムではあの機能、この機能が働かないと、あるプログラムがどの様に壊れたか、或いはアップグレードの後どの様にハードウェア問題が起こってしまったかを嘆き悲しむ人を多く見てきたが、この様な事は私には起こらなかった。今の今までは。

私は、今年 6月に買った新しい 27-inch iMac を持っている。これは Mac OS X 10.6 Snow Leopard では全く問題なしに動いていたが、10.7 Lion にアップグレードした時、ビデオを見るとコンピュータがフリーズする問題に直面し始めた。これはあらゆる種類のビデオで発生する:Flash, H.264, そして QuickTime フォーマット、それだけでなく AVI や MKV でもである。しかもこのフリーズたるや結構重症である:全スクリーンがフリーズする、カーソルを除いて。もし iTunes が走っていると音楽は引き続き演奏される場合もあるが、この問題から抜け出す唯一の方法は電源ボタンを押し続けて強制シャットダウンをさせることしかない。興味深いことには、これらのビデオに関連した問題は、Mac がスリープさせられた後でしか起こらない。一旦 iMac を再起動した後では、再度スリープにしそれから起こした後でしかこのフリーズ現象は起こらない。

kernel.log を見ると、ビデオカード (GPU) 或いはそのドライバに問題があると読める情報が残されている。

7/23/11 12:02:40.000 PM kernel: ** GPU Debug Info Start **
7/23/11 12:02:40.000 PM kernel: 0x00006740
7/23/11 12:02:40.000 PM kernel: 0x0000008f
7/23/11 12:02:40.000 PM kernel: 0x00000001
7/23/11 12:02:40.000 PM kernel: 0x00000018
7/23/11 12:02:40.000 PM kernel: 0x0000a880

[と同じ様な内容が数百行続く]

この問題は数千の Mac ユーザーに起こったもののようで、一方で Apple は解を探そうとしているが、未だ成功しておらず、影響を受けた人々の間で憤りが深まっている。Apple Discussions フォーラムには、この原稿を書いている時点で、この問題を嘆く 50 頁にも及ぶスレッドがある、そして私はこれを 私のブログに時系列的に記録している。更に、私はここにフリーズが起こる数秒前に撮ったビデオ問題を示す Quick Look ウィンドウのスクリーンショットも載せた。

image

どの様に始まったのか -- 私が最初にこの問題に気付いたのは Lion GM (golden master) がリリースされて間もなくのことであった。私は開発者アカウントを持っており、Lion のプレビューリリースを私の補助的な Mac, 2010 MacBook Air, 上で走らせていたのだが、大きな問題には遭遇していなかった。開発者達に GM がリリースされた時、私はそれを私の iMac にもインストールしようと思った。初期段階ではフリーズを何回か経験したが、Lion は未だ公式にはリリースされていなかったので、他のユーザーも同じ様な問題を経験しているのかどうかを知るのは簡単ではなかった。しかしながら、TidBITS 仲間で Take Control の著者でもある Michael Cohen が最近新しい iMac を 購入したことを知った。Take Control 著者の超秘密のメーリングリストで、彼はこの問題に触れ、そして私もそれを経験していると語った。これが同じ問題であることを確認するには一回のメールでの会話で充分であった。

問題を解決しようと試みる -- 私は新しい iMac を持っており、そして既に AppleCare も購入済みとはいえ、私はこのことについて Apple と話をすることは出来ないことを知っていた;彼らが言うであろうことは明らかで、私の走らせているのはリリース前のソフトウェアで彼らが出来ることは何もないと。私はビデオを見るのを避け、そして 23 July 2011 を待って、Lion がリリースされた後、Apple Support に電話をした。

私は問題を説明した、そして相手はとても物わかりのいいサポートテクニシャンで、PRAM と SMC をリセットする (私はとうにやっている)、とか Lion を再インストールするようにとか言って私の時間を無駄にするようなことはしなかった。私は、Snow Leopard では全く問題のなかったこと、そして iMac が原因ではないであろうことをはっきり言った。彼はメモを取り、折り返し連絡すると言った。

驚いたことに、数日後 シニアテックサポートから電話がかかってきた。私のケースは急速に処理順位が上げられていた、というのもこのサポートの人はこれは重大な問題であることを明確に認識していたからである。私は、何が起こったのか、そしてその解決のために何を試したかを説明し、彼は幾つかの解決可能性のある策を示した。私は幾つかのキャッシュフォルダを削除し、そしてログを彼に送った;彼は再度電話をしてきて更に幾つかのことを試してみて欲しいと言ってきた、周辺機器を外す (完)、サードパーティ RAM を外す (完)、そして、最後に別のディスクにクリーンインスタレーションをする (完)。それでも問題は消えなかった、違いはクリーンインスタレーションの後、問題の再現には少々時間がかかったことである。

次の策は? -- 現時点では、解決策はない。私は Apple が原因を探すために一生懸命なことを知っている、何故ならば私はサポートエンジニアとメールと電話で連絡を取り合っているからである。Apple のフォーラムスレッドは無秩序に広がり続けておりそこを辿るのは容易ではない、そして多くの人が解を見つけたと思っている (結局はどれもが一時的なものであることが判明)。実情はこうである。

新しい iMac は、21.5-inch そして 27-inch モデルの両方共、フリーズすることがある。これはビデオを見る度に起こるわけではなく、iMac が少なくとも一度はスリープさせられた後にしか起こらない。ビデオは Flash, H.264, 或いは QuickTime フォーマットのどれでもよく、ビューアーは Safari, Firefox, QuickTime Player, iTunes 或いはその他の何でもよい。

通常のトラブルシュートのやり方、例えば PRAM と SMC をリセットする、は効果がない。同様に、Lion のクリーンインスタレーション、つまりサードパーティのソフトウェアは何もインストールされていない状態、でもこの問題は解決出来ない。Flash や Java を削除したり再インストールしたりしても、どちらも Apple フォーラムに流されていたが、効果はない。RAM や他のハードウェアをいじくり回しても関係ない、とは言ってもビデオカードに関わるハードウェア問題である可能性は残っている。(しかしながら、ある特定のビデオカードバグというのも可能性は低い、何故ならば、私を含めてこの問題に遭遇している人の多くは iMac を Snow Leopard 付きで買っており、フリーズの問題は Lion にアップグレードするまでは起こらなかったからである - 問題は iMac のビデオカードと Lion の間の干渉のように見える。) 詰まる所、Apple フォーラムに出されている "解" はどれもこの問題を解決していない。

もしあなたがこの問題に直面しているなら、回避策は二つしかない:

それから、もしあなたがこの問題の犠牲者なら、どうか Apple Support にコンタクトして欲しい、こうすることで彼らはこの問題の影響を受けている人が何人いるか分かるからである。その際、この記事で或いは Apple フォーラムで何を読んだかも説明し、例えば Lion を再インストールすると言うような、もうすでに効果のないことが分かっている複雑なことをあなたにやって見てほしいと言ってきても、時間の無駄であることを分からせよう。

私は、この問題に関して Apple をこれ以上追及するのはやめようと思うが、彼らが Lion をテスト中に、この問題を、とりわけ最新の iMac との組み合わせで、発見出来なかったことには失望を禁じ得ない。もし彼らが解を見つけているのなら、コンタクトを取り続けているサポートテクニシャンから私にも連絡が入っているはずだと思うので、ここは一日も早く原因を探し出して修正を出して欲しいと願うばかりである。

オペレーティングシステムは複雑であり、起こり得る問題の種類も多岐に亘っている。それでも、この様な問題の場合、対象となるハードウェアの種類は比較的限られている、Windows PC の場合を想像してみればわかるであろう;新しいiMac は三種類しかないビデオカードのうちの一つが付いているだけである。

しかし多くの iMac ユーザーが - Apple フォーラムのスレッドから判断すると、Mac は初めてという多くの人が - 全く新しい Mac でこんなことが起こっていることに本当に腹を立てている。私に関して言えば、これは道路上の一つのでこぼこに過ぎない。私は私の iMac でビデオを多く見るわけではないが、もし仕事上の都合でそうしなければならないのであれば、これ程平然としてはいられないかも知れない。

最後に、もし新しい iMac を持っているが、未だ Snow Leopard を走らせていて、そして何らかの形のビデオを見るのであれば、Lion へのアップグレードは Apple がこの干渉問題に触れるまでは見合わせることをお勧めする。

[Kirk McElhearn は Macworld への Senior Contributor であり、TidBITS にも時折寄稿してくれている。加えて彼のブログ Kirkville では Mac に留まらず色々なことについて書いている。Kirk の最新の本は "Take Control of Scrivener 2" である。Twitter で彼を追いかけるには@mcelhearn で。]

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Lion は Quitter

  文: Matt Neuburg <matt@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

こんな実験を Mac OS X 10.7 Lion で試してみよう。まず、TextEdit を起動する。開いたウィンドウをすべて閉じる。それでも、Apple メニューの隣にアプリケーションの名前が示されていることから分かる通り、TextEdit はまだ走り続けている。(例えばシステム環境設定などのように最後のウィンドウが閉じれば自動的に終了するアプリケーションもあるが、TextEdit はそうではない。)次に、TextEdit から何か別のアプリケーションへ移って、そこでしばらく何かをする。それから、Command-Tab のアプリケーション切替を使って TextEdit に戻ろうとしてみよう。それができない。TextEdit はいなくなってしまっている。しばらくの間、あなたは TextEdit でアクティブに何かをしていた訳ではなかった。TextEdit には開いたウィンドウもなく、前面アプリケーションにもなっていなかった。そこで、システムは静かに TextEdit に対して、終了せよ、と命令したのだった。さらに悪いことに、もしもあなたが TextEdit が Dock に現われるのは動作中のときのみと設定していたならば、Dock 上の TextEdit アイコンも摩訶不思議と消え去ってしまっている。

残念ながら、この実験があなたのマシンでも私と同じ結果になるという保証をすることはできない。決定的なことがらではないからだ。私は自分のマシンで TextEdit を使って二度試してみて、二度とも同じ結果を得たけれども、Lion が あなたの マシンで勝手なアプリケーションに対しあなたがしばらく使っていなければ終了させるのかどうかを、私は事実として知っている訳ではない。(Adam Engst と Jeff Carlson は同じ結果になったと言っていたけれど、自分のところでは再現できなかったというコメントも何人かの人たちから寄せられた。)けれども、あなたが使っていないときに Lion がアプリケーションを終了させる 可能性がある ことだけは事実だ。

昨日、同じことが Preview で私に起こった。私は、ある PDF 書類を開こうと思って Preview を起動した。書類を開くために、File > Open を選んで Open ダイアログを呼び出した。けれどもその時点で、その開こうとした PDF 書類を含んでいるフォルダに少し変更をしておかなければならなかったのを思い出した私は、Preview の Open ダイアログを閉じて(その際 Preview を隠すようにしたかもしれない)Finder に切り替えた。Finder でごちゃごちゃした作業を済ませた私は、Command-Tab を使って Preview に戻り、改めて Open ダイアログを開こうとした。でもそれができなかった。いつの間にか、Preview は黙って終了させられていた。システムによって、私の目に触れないところで、私に一言の断わりもなく。

John Siracusa が Ars Technica に書いた Lion レビュー記事で説明している通り、これは Automatic Termination と呼ばれる Lion の機能だ:

Lion は、動作中のアプリケーションをあなたに隠れて終了させることがある。システムがリソースを必要としているという判断を下し、かつそのアプリケーションをあなたが使っていないように見える、というのが終了の条件だ。アプリケーションを「使っていない」と判断するための発見則は非常に慎重なものだ。アクティブなアプリケーションであってはならず、目に見える、最小化されていないウィンドウを持っていてはならない。それにもちろん、そのアプリケーションが明示的に Automatic Termination 機能に対応している必要がある。

Siracusa がそれに続けて指摘している通り、Automatic Termination が起こった際には、終了されたアプリケーションは必ずしも 本当に 終了されたとは言えないかもしれない。例えば、現在私のマシンでは、Activity Monitor の中で TextEdit が動作中のアプリケーションの一つとしてリストされている。それは実際にいくらかのメモリを使っていて、いくつかのファイルを開いている。それにもかかわらず、TextEdit は Command-Tab のアプリケーション切替にも、また Dock にも登場していない。Lion は二重の意味で私の裏をかいている。私自身は TextEdit を終了させなかったのに、Lion は TextEdit を動作中のアプリケーションの目に見える表示から消した。けれどもそれと同時に、Lion は TextEdit をバックグラウンドで動作させ続けているのだ。

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Apple 自身が Automatic Termination について議論しているものを読めば、アプリケーションが開いたウィンドウを持っていた場合でさえもそのアプリケーションが終了するよう命令される可能性があることが分かる。ただしそのためには、それらのウィンドウがすべて現在ユーザーの目には見えないものでなければならない。(すべて最小化されているか、あるいはアプリケーションが隠されているか、または現在ユーザーが見ているものとは違う space の中にあるかしなければならない。)当然ながら、これらはすべて、そのアプリケーションがもし書類ベースのものならオートセーブに対応していることが前提となる。つまり、システムがそのアプリケーションに終了するよう命令しても、そのアプリケーションの書類はすべて、ユーザーが具体的に保存しなくても自動的に保存されなければならない。それから、そのアプリケーション自体も、再開に対応している必要がある。つまりユーザーがそのアプリケーションを再び起動すれば、終了させられた時と同じ状態で再現され、同じ書類を開いて、それらの書類は以前と同じ個所にスクロールしていなければならない。Automatic Termination と、オートセーブと、再開とは、三つ別々のオプトイン(アプリケーションが選択できる)テクノロジーであるが、間違いなくアプリケーションの開発者の観点では、そのうち一つを選択して他を選択しないということは考えにくいだろう。(そして Apple はその「考えにくいだろう」をはっきりと「すべきでない」に転化させている。)

事実についてはこれくらいにしておこう。この記事の残りの内容は、純然たる私の意見だ。とりわけ、私は「Automatic Termination とは良いことなのかどうか」という大問題を、議論の題材とすべきだと提案したい。

はたして Automatic Termination は 技術的な 改善になっているのか? 私から見る限り、そうはなっていない。なぜなら、アプリケーションを終了しても大してリソースの節約にはならないからだ。Mac OS X アプリケーションのイベントループは非ポーリング型なので、動作中のアプリケーションもアイドリング状態のときには CPU を全く使用しない。そして、Mac OS X が 常に 提供してきた技術的利点の一つは、仮想メモリの素晴らしい管理と、リソースをディスクにスワップするやり方だ。つまり、動作中のアプリケーションはあなたの Mac が実際に装備している物理的 RAM の量より多くの合計 RAM 量をリクエストすることができる。だからこそ、文字通り何十ものアプリケーションをいつも走らせているユーザーたちが現実に多くいるのだ。何十ものアプリケーションが同時に走っていても、不利なことは特に何も起こらない。ただ、アプリケーションのリソースがスワップして戻される際に、ほんの少し時間的遅れが生ずるくらいだ。そうなった場合も、解決法はアプリケーションを終了させるより RAM を増設する方がましだ。(そう、単に Lion をまともに走らせるためだけにも RAM の増設が必要となるかもしれない。)それに、さきほどのスクリーンショットを見ても一目瞭然だが、Automatic Termination はそのアプリケーションのプロセスを実際に終了させる訳では ない 。だから、いずれにしてもリソースの節約にはならないではないか!

そういう訳で、Automatic Termination の利点は技術的なものでなくユーザー体験に関するものに違いない。さて、一方においては、私は Apple 自身が Automatic Termination を擁護して展開するであろう議論を想像することができる。ここでの究極の目標は、動作中のアプリケーションと動作中でないアプリケーションとの違いをなくすことだ。iOS 4 のことを考えてみよう。マルチタスキングを導入したにもかかわらず、iOS 4 では現在どのアプリケーションが動作中であるかを 知る ことができない。なぜなら、あなたは通常アプリケーションを自分で終了させることがないからだ。(あなたはただそのアプリケーションから他に切り替え、必要に応じてそれを終了させるのはシステムに任せている。)あなたはどのアプリケーションが動作中であるかを 気にしない 。なぜなら、動作中のものも動作中でないものも両方とも高速アプリ切替画面にリストされているし、アプリはすべてそれぞれの状態を保存し復旧させるので、動作中のアプリに切り替えることも、いったん終了させられたアプリを再び起動することも、実質的に同じだからだ。(2010 年 6 月 23 日の私の記事“高速アプリ切り替えとは何か?”参照。)はてさて、もしもすべてのアプリケーションが Automatic Termination、オートセーブ、再開をサポートしていたならば、きっと Lion もそのようになっていたであろう。これこそが、Dock のシステム環境設定パネルに動作中のアプリケーションに対し Dock 上でインジケータライトを表示するかどうかのオプションが提供されている理由だ。理想的な Lion 世界においては、開いたアプリケーションと開いていないアプリケーションとの違いは重要でなくなるだろう。

他方において、昨日私のマシンで Lion が自動的に Preview を終了させたとき、私が Preview を使って いた という事実がある。私はその瞬間、Lion が知っているようなやり方でアクティブにそれを使っていたのではなかった。開いた Preview ウィンドウはなかったし、Preview は前面にはなかった。けれども、私は Preview に関係するれっきとした活動で作業中であった。私が Preview から他に切り替えたのは、ただ単に Finder でいろいろのことを準備して、私が Preview で開くつもりだった書類がきちんと開けるようにするために過ぎなかった。それなのに、私が Command-Tab で Preview に切り替えて戻ろうとすると、Preview はいなくなっていた。これは、有益でもなければ便利でも何でもない。ただただ迷惑で、紛らわしく、邪魔になる挙動だ。作業を続けるために、私はもう一度手で Preview を起動してやらねばならなかった。

だから、私の観点から言えば、iOS 体験を Mac にコピーしようというこの試みは適切とは言えない。ここでは Apple のそもそもの意図自体が見当違いのものとなっている。iOS においては、一度に一つずつのアプリケーションしか使用できず、あなたが使っていないアプリケーションをシステムが終了させることも理に適っている。あなたの助けとなれるように、高速アプリ切替画面にはもはや動作していないものも含んだ最近使ったアプリケーションのリストが提供される。けれども Mac 上では、複数のアプリケーションを同時に効果的に使うことができる。それこそ、私が今回の事例でもしていたことだ。それなのに、Command-Tab 切替も、Dock も、どちらも自動終了させられたアプリケーションを表示しない。今回のこの具体的な事例においては、私はあらかじめ Lion についていろいろ学んでいたので、不可解にも Preview が消えてしまっても、私には何が起きたのか理解することができた。また、もう一度起動する方法も私には分かっていた。けれども、Lion は事実上いきなり私の足をすくって、複雑な作業をしている最中に私の仕事を遅らせたわけであって、初心者がこのような事態に陥ればどうしていいか分からず、Lion のこの挙動に途方に暮れてしまうことも十分に想像できる。

その上、ここにはもっと大きな問題が控えている。それは、はっきり言って、仕切っているのは誰か、という問題だ。私に言わせれば、私がものごとを仕切るべきだと思う。けれども Lion の意見は違う。それは、この件に限ったことではない。この Automatic Termination は、Lion がすべてのことに関して全般的に備えている「過保護国家」の哲学的特質の、一つの側面に過ぎない。そしてそここそが、好ましくない点だと私は思う。私があるアプリケーションに走れと命じれば、私はそれに本気で走って欲しいと思っているし、終了せよと私が言うまで走り続けて欲しい。けれども Lion は自分がもっと分別があると思っていて、私のためにそのアプリケーションを終了してしまう。反対に、私があるアプリケーションに終了せよと命じれば、私はそれに本気で終了して欲しいと思っている。けれども Lion は、やはり自分がもっと分別があると思っていて、アプリケーションが再度起動した際にはそのアプリケーションのウィンドウをすべて元通りに開いてしまうし、また私がコンピュータを再起動した際にはアプリケーションも起動し直してしまう。これも同じようなことだが、私があるアプリケーションに保存せよと命じれば、私はそれに保存をして欲しいし、私がそのアプリケーションに保存せよと命じ ない ならば、私はそれに保存をし ない でいて欲しい。ここでもまた Lion は、差異というものをぶち壊して、私が自分で選びたいと思っている選択の権利を破壊してしまう。

iPhone や iPad においては、インターフェイスがやむを得ず単純化されているので、システムが行使するコントロールの度合は適切であるのみならず実際に役立っている。けれども Mac においては事情がまるきり違う。iOS では、システムが私を助けている。反対に Mac OS X では、システムが私に喧嘩を売っている。私は自分のコンピュータは自分が仕切るものだと思うのに、Lion は違うことを考えている。

(この結果から私が連想するのは、実際 iOS ではなくて、むしろ Microsoft だ。Microsoft のアプリケーションを多くの人たちが嫌う理由は、それらのアプリケーションが自分自身のことを賢いと思う一方で、実際にはただうぬぼれの知ったかぶりの挙動しかできていないからだ。「あなたはどうやらリストを作成しようとしているようです - List Manager を使いたいですか?」という調子だ。ひょっとしたら、Lion から突然ペーパークリップが飛び出して来てしゃべり始め、私の人生を支配するようになるんじゃなかろうか?)

もちろん、どう見ても私は標準的なユーザーのタイプではない。初めて Mac に触れるというユーザーたちにとっては、iOS 風の Mac OS X が適切 である のかもしれない。私が iOS を扱いにくいと感じるのと同じくらい、そういう人たちは Mac のインターフェイスを扱いにくいと感じるのかもしれない。そして、iOS が陰でしていることを私がありがたいと思うのと同じように、その人たちは Lion が陰でしていることをありがたいと思うのかもしれない。自分のコンピュータを、ハイブリッド車の Prius と同じに考える人たちもいる。ボンネットの下は何かしら複雑らしいけれど、実際に使ってみれば「ちゃんと動く」という訳だ。一方私は、自分のコンピュータを 1960 年代のマニュアルシフトの VW Beetle のように考えている。私が命じた通りのことをしてくれるし、もしどこか具合が悪くなっても、私の手で修理することができるからだ。Lion はまるで、私を運転席からポイと放り出されたような気持ちにさせる。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2011 年 8 月 8 日

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

1Password 3.7.2 -- AgileBits が 1Password 3.7.2 をリリースした。パスワードおよび身元管理用アプリへの、マイナーなアップデートだ。シームレスな体験を提供しようとする同社の探究の対象を、Mac OS X 10.7 Lion のユーザーたちにも広げるためのものだ。バージョン 3.6.0 以来、1Password は新しい Safari 5.1 との互換性のための開発を続けてきていて、今回のリリースで完全に新しくなった Safari 拡張によりいくつかの改善が実現されている。さらに、AgileBits はより良い診断レポートを提供しエラー処理を改善するための新機能も追加し、特にワイヤレスによる同期機能に重点を置いている。今回のアップデートには数多くのバグ修正とパフォーマンス改善も施されている。(新規購入 $39.99、無料アップデート、17.1 MB、リリースノート)

1Password 3.7.2 へのコメントリンク:

ExpanDrive 2.3 -- ExpanDrive が、FTP、SFTP、Amazon S3 のストレージをあたかもローカルディスクであるかのように挙動させるための、同社と同名のユーティリティにバージョン 2.3 をリリースした。今回のリリースで大きな新機能は Mac OS X 10.7 Lion に対応したことのみだが、同社はここ二回ほどのアップデートを通じて、ファイルのブラウズと編集の速度を改善し、キャッシングのアルゴリズムを調整し、認証から遠隔同期までさまざまの機能に関係した数多くのバグを修正するために忙しく働いてきた。(新規購入 $39.95、無料アップデート、11.4 MB、リリースノート)

ExpanDrive 2.3 へのコメントリンク:

OmniOutliner 3.10.2 -- The Omni Group から OmniOutliner 3.10.2 が新登場した。人気のアイデア整理ソフトウェアへのアップデートだ。今回のリリースはただ一つの問題点に対処するためのものだが、同社は最近数回のリリースを通じて Mac OS X 10.7 Lion 互換性のための努力を続けてきた。その結果として、今回 OmniOutliner は Apple の最新のデスクトップオペレーティングシステムにおけるオートセーブ、バージョン、再開、およびフルスクリーンモードの各機能に、フルに対応するようになった。また、この最新バージョンではいつも通りにバグ修正やパフォーマンス改善も盛り込まれている。(新規購入 $39.99/$69.99、無料アップデート、16.4 MB、 リリースノート)

OmniOutliner 3.10.2 へのコメントリンク:

EagleFiler 1.5.5 -- C-Command Software が EagleFiler 1.5.5 をリリースした。書類整理およびアーカイブ保存用ソフトウェアへのアップデートだ。今回の新リリースには数多くのバグ修正や細かな改善が施されているが、その多くは EagleFiler が Mac OS X 10.7 Lion で他のアプリとともにうまく動作できることを目指したものだ。具体的には、Mail、フルスクリーン機能、Tags ウィンドウ、メモリの使用などに関係したバグ修正がある。新機能としては、ウェブページが変更されるに応じて自動的にダウンロードし処理する Refetch Web Page スクリプトと、ウェブ書類を PDF に書き出す際にカスタムスタイルシートを指定できる機能がある。また、このアプリの説明書にも数多くの改善が施された。(新規購入 $40、無料アップデート、11.4 MB、リリースノート)

EagleFiler 1.5.5 へのコメントリンク:

MacScan 2.9 -- SecureMac が MacScan 2.9 をリリースした。同社のマルウェア遮断ユーティリティを Mac OS X 10.7 Lion とフル互換にするものだ。この最新リリースの MacScan には最新のマルウェア定義情報が含まれ、スケジュール予約されたスキャンが走る際にすべての動作中のブラウザを終了させることができるようになり、初めて走った際にはデフォルトで新しいアップデートを自動的にチェックするようになった。(新規購入 $29.99、無料アップデート、5.6 MB)

MacScan 2.9 へのコメントリンク:

Dragon Dictate 2.5 -- Nuance が Dragon Dictate 2.5 をリリースした。この口述筆記用ソフトウェアの最新バージョンにはいくつか新機能があり、主なものは "numbers" モード、Facebook および Twitter コマンド、iPhone を遠隔マイクとして使えるようにする同社の Dragon Remote アプリとの互換性などだ。さらに、Dragon Dictate は今回から Microsoft Word 2011 と互換になり、より多くの自動フォーマッティングオプションに対応し、いくつか新しい音声トレーニング用ストーリーも付いた。また、1 分間以上マイクに入力がなかった場合にアプリがスリープできるようになった。(新規購入は $179.99 から、無料アップデート、13.5 MB)

Dragon Dictate 2.5 へのコメントリンク:

QuickTime 7.7 (Leopard 専用) -- Leopard ユーザーよ、心配はいらない。Apple は、まだあなたにも目を配っている。Mac OS X 10.5 Leopard 用の QuickTime 7.7 では数多くのセキュリティホールが塞がれた。いつもと同様、それらの脆弱性が実際にどれほど心配すべきものなのか私たちには分からないが、Leopard で QuickTime を使っているのならばおそらくアップデートしておく方が良いだろう。そして、もしもあなたが Snow Leopard または Lion を使っているのなら、ここには何もないので先に進むとよい。(無料、68.85 MB)

QuickTime 7.7 (Leopard 専用) へのコメントリンク:

Default Folder X 4.4.3 -- St. Clair Software が、 Default Folder X 4.4.3 をリリースした。Mac OS X デフォルトの開く・保存のダイアログ内部で素早くファイルやフォルダにアクセスできるようにするユーティリティへの、マイナーなアップデートだ。今回のアップデートでは Mac OS X 10.7 Lion に関係したいくつかの問題点に対処しており、主なものとしては最近の Carbon ベースのアプリケーション、例えば BBEdit 10 や Filemaker Pro 11 などをクラッシュさせることのあった問題と、フルスクリーンモードで走るアプリの中で Default Folder X が出て来られなくなっていたバグが解消された。同社は引き続き Lion 関係のいくつかの問題で作業を続けているが、まだいくつかのアプリ、例えば Preview、TextEdit、Safari などと Default Folder X がうまく働いていない。さらに、Lion のウィンドウ処理との間でまだ非互換性が残っていて、現在のところ Default Folder X はそのアイコンを Dock に表示しての動作ができない。(新規購入 $34.95、無料アップデート、10.6 MB、 リリースノート)

Default Folder X 4.4.3 へのコメントリンク:

Path Finder 5.7.6 -- Cocoatech が Path Finder 5.7.6 をリリースした。Finder に置き換わることのできる同社のファイルブラウザへの今回のマイナーなアップデートは、Mac OS X 10.7 Lion に関係したいくつかの問題点を修正している。例えば、HFS でないボリュームや認証を受けたファイル操作との互換性を改善し、Path Finder のサイドバーから AirDrop 項目を削除し、アクセス権ポップアップメニューから重複した項目を除いた。(新規購入 $39.95、無料アップデート、18.3 MB、リリースノート)

Path Finder 5.7.6 へのコメントリンク:

DEVONagent Pro 3.0 -- DEVONtechnologies から新たに DEVONagent Pro 3.0 が出た。多くの異なる検索エンジンから検索結果を抽出し管理できる同社の調査援助ツールへの、メジャーなアップグレードだ。DEVONagent Pro 3.0 には数多くの重要な改善が含まれている。エンジンが改訂されてより自然なフレーズマッチングのアルゴリズムを提供し、検索結果にサマリ、ダイジェスト、ランキングが添付できるようになった。新設された Plugin Assistant を使えば手軽に検索プラグインが作成でき、プラグインの編集やテストも内部的にできる。DEVONagent にはいくつか新しいプラグインやスキャナが含まれ、人気ある検索場所、例えば Microsoft の Bing や、App Store、同社自身が運営する DEVONthink Pro Office にも対応した。さらに、数多くのタイプの書類、例えば PDF、PostScript、OpenOffice、RTF、Microsoft Word 書類も扱えるようになった。この新バージョンではまたパフォーマンスや使い勝手に関する数多くの改善も盛り込まれており、DEVONagent は以前より高速で動作するとともに、Mac OS X 10.7 Lion の最新のテクノロジーを利用したより豊かなユーザー体験を提供できるようになっている。(新規購入 $49.95、アップグレード料金は $25 から、22.5 MB、リリースノート)

DEVONagent Pro 3.0 へのコメントリンク:


ExtraBITS、2011 年 8 月 8 日

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今週の私たちは自分たちの記事を書くのに忙し過ぎて、インターネット上で他に何が起こっているのか気付く余裕がなかった。ただ iMac オーナーの方々は、iMac ハードドライブ交換プログラムに関するこの記事を見逃すべきではない。

Apple、一部の 1 TB iMac ハードドライブを交換 -- Apple が「ごく一部」の Seagate 製 1 TB ハードドライブで特定の条件下で故障するものを対象に交換プログラムを開始した。これらのドライブは、2011 年 5 月から 2011 年 7 月までの間に販売された 21.5 インチおよび 27 インチの iMac に搭載されたものだ。対象となる iMac の購入者で登録の際に有効な電子メールアドレスを提供した人たちに対しては Apple が既に連絡をしているが、このページに iMac のシリアル番号を入力すれば交換プログラムの対象となっているものかどうかが分かる。いつも言っていることだが、定期的にデータをバックアップするのは重要なことで、今回交換のために Mac を出す際にはその直前に忘れずバックアップをしておくべきだ。それをしておけば、戻って来た際に新しいドライブへリストアできる。

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