TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1107/02-Jan-2012

あけましておめでとうございます! ホリデー休暇の間にも驚くほどたくさんのニュースがあったが、Glenn Fleishman がさっそく先陣を切って、Intuit が Lion 対応版の Quicken 2007 のリリースを予定していること、GadgetTrak が盗まれたカメラを追跡する CameraTrace サービスを新たに開始したこと、LogMeIn から新たに iOS 用にも遠隔アクセスアプリが出たこと、GoDaddy が Stop Online Piracy Act (SOPA) の支持を中止したこと、それから Apple が iTunes Store で購入されたテレビ番組に対する "Complete My Season" オプションを追加したこと、について紹介する。Glenn はまた 2011 年内に最も読まれた TidBITS 記事のトップ 10 を発表する。Adam は私たちの TidBITS 会員プログラムの成功についてフォローアップ記事を書き、また、去年最も人気ある記事となった Google の "Let It Snow" イースターエッグ(隠し機能)を明かす記事も書いた。最後に、Michael Cohen が iCloud の Photo Stream 機能が複数の iPhoto ライブラリとやり取りする仕組みを見出した。前号以後に出た注目すべきソフトウェアリリースは Piezo 1.1 と iTunes 10.5.2 だ。

記事:

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TidBITS 会員プログラムが素晴らしいスタートを切る

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

ありがとうございます。

真面目な話、私のキーボードの上のこの "Thank you" というキーたちは、お披露目したばかりの新しい TidBITS 会員プログラム(2011 年 12 月 12 日の記事“TidBITS 会員になって TidBITS をサポートしよう”参照)に 1,200 人近くの TidBITS 読者の皆さん から反応を頂いたため、キー表面に激しい消耗の跡を示している。長年の読者の方々から信じられないほど心優しいメッセージを数多く頂いたり、複数アカウントやその他の原因による問題点に遭遇した人たちからの知らせを受け取ったりしたため、私が電子メールのコントロールを取り戻すのに一週間近くもかかってしまった。けれどもそれは良いことだ。TidBITS 会員となって下さった皆さんに、もう一度御礼申し上げたい。

でも、数週間で会員数 1,200 人に達したというのは喜ばしいことだけれども、それは TidBITS を毎週電子メールで受け取っている 25,000 人のうち 5 パーセント以下でしかない。ましてや、私たちのウェブサイトで記事を読んでいる何万人もの人たちと比べればなおさらだ。だから、もしもあなたが TidBITS 会員プログラムにまだ加入して下さっていないなら(特に、加入を試みたけれども、最初の週に一部の人たちに影響を与えた不具合のせいで加入できなかった方たちは)どうか会員となって、この 1 月の末の Macworld Expo で会員数を 2,000 に届かせたいという私たちの目標を達成する力となって頂けないだろうか? 私たちはまた、25 以上の一流の Mac プログラムに会員専用の割引価格を用意していて、対象となるプログラムに新たに PDFpen、TextExpander、DiscLabel、SpamSieve、EagleFiler、DropDMG、Fetch が加わっている。フルリストは私たちの Member Benefits ページでご覧頂きたい。(もしもあなたの製品に割引を提供して下さるならば、どうぞ私にご連絡下さい。)

12 月中に頂いた嵐のような反応のお陰で、私たちはいくつかの誤りを発見し (てそれらを正し)、いくつか変更を施し、いくつか教訓を学んだ。透明性を高めるため、また他の人たちが私たちと同じ過ちに陥らないためにも、以下に私たちが学んだことを書いてみよう。

人々は手動の更新を好む -- これが最も大きな教訓だった。ただ、必ずしも新しい情報という訳でもなかった。TidBITS の親しい友人で購読サービスを運営している人が、手動更新と自動更新の両方のオプションを用意するようにと助言してくれていたからだ。ただ、更新可能な会員レベルが四つ ($20, $50, $100, $250) もあるので、八種類のオプションというのは多過ぎると私たちは思った。そこで当初私たちは低い方の二つのレベルを自動更新に、高い方の残り二つのレベルを手動更新に設定することにした。

けれども、信条として自動更新はしないことにしているという声が多く届いたので、私たちは eSellerate にいる友人たちに相談してみた。すると彼らは、彼らのシステムにある一つの機能を使ってみればよいと助言してくれた。この機能は私たちには初耳だったが、これを使うとすべての会員がデフォルトで手動更新となり、毎年カートを使うのは好まないと思う人には自動更新に切り替えられるオプションが提供されるようにできた。

複数種類の会員レベルを用意する -- 違った会員レベルがあるという話だが、幅広く異なったレベルを用意して、それぞれの人たちが自分の提供したい金額を選択できるようにすることが、極めて重要であることが分かった。より低い金額の会員レベルを選んだ人たちが圧倒的多数だったけれども、それぞれのレベルごとに金額の合計を計算して比べてみると、結果は驚くほど均一に並んでいた。ただ $250 の Patron レベルだけはかなり低かったが、これはもともと企業やユーザーグループを念頭に置いて設定されたものだ。

レベル 収入額 (%) ---------------------------- Contributor ($20) 26% Supporter ($50) 28% Benefactor ($100) 19% Patron ($250) 6% Angel ($1,000) 21%

TidBITS 会員となって下さった方々の一人一人に私たちは心から感謝しているけれど、特に感謝を捧げたいのが $20 を寄附して下さり、その上でそれ以上出せないのが申し訳ないと電子メールで謝意を伝えて下さった方々だ。本当に、私たちは頂いたすべてにありがたいと思っているし、この困難な経済状況の下で、私たちの仕事にこんなに価値があると認めて下さったことは私たちにとって大きな意味がある。それとは反対の端の人々、Angel レベルの会員の皆さんには、惜しみなく寄付して下さったことで本当に圧倒される思いだ。

通貨の換算はややこしい -- 長さや重さの表記にメートル法を併記したり、南半球に住む読者たちのことを考えて季節に触れることを避けたり、といった点について私たちは他の国の読者たちを同等に扱っていると自負しているが、こと通貨の換算に関しては、まだ私たちも戸惑っている。

当初、私たちは eSellerate のシステムに通貨の換算を任せていた。そうすれば、あなたのカードが課している通貨両替手数料とは一切関係なく、カートに表示される金額とあなたのクレジットカード請求書に記載される金額とが一致するからだ。けれども後から分かったのは、その機能で eSellerate が依存しているサービスが、あなたが注文をした時点と実際にクレジットカードの決済が行なわれる時点との間で両替レートが変化する分の差を埋め合わせるために、かなり高額の「ヘッジ料金」を徴収することだった。

今もその方法はオプションとして提供されるが、注意力の鋭いカナダの読者からの知らせで問題の重大さに気付いた私たちは、米ドルがデフォルトの通貨となるようにカートを調整した。つまり、デフォルトの設定ではあなたのクレジットカード会社が通貨の換算を実行することになる。両替手数料を eSellerate が徴収する方法に比べて、通常はこちらの方が手数料が安くなるはずだ。

あらかじめサポート担当者に援助を求めておこう -- 私たちはそれこそ精根尽き果てるまで、この会員システムに関係したすべてのウェブページやコードを徹底的にテストし続けた。けれども私たちが忘れていたのは、eSellerate のサポートデスクにいるわが友人たちに私たちの仕事の進行具合を点検してもらうよう頼むことだった。今回の場合、それが非常に不幸な見落としであったことが分かった。なぜなら、私たちが遭遇した(そして彼らの援助を得て修正することのできた)問題点の大多数が、そもそも最初から彼らに相談さえしていれば避けられていたことだったからだ。

いや、別に私たちが間違ったことをしていた訳ではなかったし、私たちのテストでも発見できなかった訳ではなかった。そうではなくて、さまざまのウェブブラウザにおける制約や、エッジケースのデータに対する eSellerate のシステムの挙動などについて、私たちはひどく回りくどい方法を使ってあぶり出そうとしていたのだ。ここでの教訓は、新しいシステムをお披露目する前には、必ずサポート担当の人たちに相談すべきだ、ということだ。

2012 年の新会員に期待する -- 私たちが TidBITS 会員プログラムのスタートの成功に有頂天になっていることは認めよう。今の私たちの目標は、このプログラムを今後も発展させ続けて、皆さんからの期待に応えられる内容のコンテンツを出版し続けることだ。

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Intuit、Lion コンパチ Quicken 2007 アップデートを計画

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

びっくりさせられた! 私のインボックスに Intuit から Quicken for Mac の全ユーザーに宛てて送られた予期しないメールが届いた時、私は Lion へのアップグレードを避けるようにとの更なる警告か、或いは私が移行出来る他の Intuit 製品の割引か何かだろうと思った。Quicken for Mac 2007 とそれ以前のバージョンは PowerPC ベースのシステム用に作られており、走らせるには互換レイヤー Rosetta が必要となるが、Apple はそのためのアップデートもしていないし Mac OS X 10.7 Lion には含まれてもいない。

その代り、Intuit の個人ファイナンスグループの長である Aaron Forth がサインしたレター (オンラインでは見られない) には次のようにある:

Quicken 2007 for Mac を "Lion コンパチ" にする解を早春までには用意出来るであろう事をお知らせします。まだまだ手を加えなければならない部分も残っているので、もうしばらくの辛抱を切にお願いしたい。

同社は "Lion Compatible Quicken for Mac 2007" についての FAQ を載せている。Quicken for Mac 2005, 2006, そして 2007 エディションで作成されたデータファイルは、Lion コンパチバージョンが Lion にブートインする段階で変換出来るはずである。興味深いことに、Intuit は Quicken Essentials for Mac データファイルを Quicken for Mac 2007 の Lion コンパチバージョンでも働くよう変換させてくれるという。(今は古くなってしまった FAQ によると、これらのデータファイルを Quicken Essentials for Mac にインポートするには 10.6 Snow Leopard かそれより以前のバージョンが必要である。)

これは Quicken に頼っているのに Lion コンパチの代替品を見つけられないでいた人達には嬉しい知らせである。私は Quicken 2007 へのアクセスを維持するために VMware Fusion の中で Snow Leopard Server を走らせている、何故ならば私の個人のそして個人事業のための記帳と報告書作成を正しく扱えるというニーズを満たしてくれる代替品を未だ見つけられていないからである。

勿論、他の財務アプリケーションに切り替えてしまった人達にとっては、Intuit の発表は中身も少なすぎるし、遅すぎる。その上、多くの人が Intuit のその製品の Mac バージョンに対する精彩を欠いたサポートへの昔からの失望をコメントとして寄せていた。ひょっとするとこの発表は Intuit の心の目に見える変化の兆しなのかもしれないが、その中身は 2007 バージョンを 2011年にリリースされた Mac OS X のバージョンにコンパチにするという話でしかない。

我々は今年 Quicken と Lion に関して三本の記事を書いてきた。最初のものは、Lion コンパチバージョンが無い状況をどう凌ぐのかについての Intuit の考えを伝えたもので、残り二つは Quicken の代替品をどう探したらいいかについての進言である。

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Google に "Let It Snow" とタイプしてみる

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

ここニューヨーク州北部ではこの秋と冬はいつになく暖かく、今のところ雪もほんのちらほら降った程度で、晴れた日がとても多い。それでもこのホリデーシーズンにちょっと天気を意識し続けていられるのは、Google の最新のイースターエッグ(隠し機能)のお陰だ... あるいはこれは、ちょっとした「靴下の中のプレゼント」と言った方が良いかもしれない。

たいていのブラウザ(Internet Explorer はバージョンによって働かないものもあるかもしれない)の Google 検索フィールドに、ただ "let it snow" とタイプしてみよう。すると、検索結果として Dean Martin や Frank Sinatra がこの歌を歌う YouTube ビデオが出る一方で、ウィンドウの上の方からそっと雪が降り始める。さらに数秒間そのままにしておくと、ウィンドウ全体が曇った感じになってくる。クリックしてカーソルで「ゴシゴシこする」と曇りが晴れるし、Defrost ボタンをクリックすれば瞬時に曇りが晴れる。ああ、これが weather.com でも使えたらいいのに!

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検索ウィンドウをホリデー用に飾りたい人は、ただ Google 検索フィールドに "Christmas" または "Hanukkah" とタイプしてみよう。すると検索結果のページにクリスマスツリーの光、またはダビデの星の、飾りが一列に並ぶ。残念ながら、Google にこのクリスマスやハヌカーの飾りの上で雪が降るようにさせる方法を私は見つけることができなかった。(この記事を書いた後、Google は新たに色とりどりのキャンドルで検索結果ページを飾るトリックも追加した。それには "Kwanzaa" と入力すればよい。)

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Google には、このようなちょっとしたトリックを組み込む伝統がある。例えば、"askew" または "tilt" を検索すればウィンドウが妙な具合に傾く、といったものだ。Mashable が、他の Google トリックをいろいろまとめたプレゼンテーションを出している。

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CameraTrace、写真のシリアル番号を追跡する

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

300 を超すより高級なデジタルカメラは、そのカメラ固有のシリアル番号を撮影した写真全てのメタデータに埋め込む。もしこれらの写真がこの埋め込まれた断片情報を消し去らないでアップロードされると、このデータは Flickr や 500px といったサイトで公開された写真でもアクセス出来ることになる。GadgetTrak は、試験運用が終わったばかりのサービス CameraTrace でこの事実を利用している。

このサービスは数か月にわたって試験運用されていて、GadgetTrak は写真共有サービスで数十億枚の写真 (2006年以来の全ての公共 Flickr 写真を含む) からデータを集め、結果的に 11 百万の重複しないカメラシリアル番号が得られた。このベータサービスではシリアル番号での検索が許されていたが、CameraTrace でも無料オプションとして残されている

フルサービスだと、登録するカメラ一台当たり $10 の一回限りの料金が必要となるが、写真共有サイトを常時モニターしており、一旦あなたのカメラが盗まれたと報告された後は、そのカメラで撮られた写真が新たに載せられるとあなたに報告してくる。これは、あなたのシリアル番号を持つ写真があなたの許可なしに使われたのかどうかを知るためにも使うことが出来る。勿論、その許可無しのポスターが上梓する前にそのメタデータを取り除いていない場合に限られるが。

GadgetTrak には、あなたのカメラに貼り付ける遺失物スティッカが一枚付いていて、良心のある人があなたのカメラを Web フォーム経由で返すのを手助けしてくれる。この Web フォームは匿名での双方向通信を使い双方のプライバシーを守る。ラップトップや電話の場合と同様、GadgetTrak もまた盗品回収を手助けするため地元警察との連絡の仲立ちもする。

CameraTrace の競争相手は、もっと前から英国で提供されているサービスで stolencamerafinder と呼ばれている。このサービスは、写真を一枚アップロードするとメタデータが取り出され手持ちのデータベースに対して照合するのを無料でやってくれる。無料のアカウントは基本的な検索をさせてくれるが、その他に Pro (月 4.99 ポンド、約 $7.80) 又は Business (月 99.99 ポンド、約 $157) アカウントがあり、より広範囲な検索とより高度な機能を提供する。

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iOS 用の LogMeIn アプリが無料となり Pro アップグレードが付く

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iOS 用の遠隔アクセスアプリは、あなたのデスクトップコンピュータのスクリーン、キーボード、マウスを、遠隔から 3G や Wi-Fi 経由でコントロールできるようにする。(場合によってはファイルの転送など、他の作業もできることがある。)LogMeIn から、同社の LogMeIn Ignition アプリに新しい名前、つまり単なる LogMeIn という名前と、新しい価格、つまり $0.00 という価格を付けたものが登場した。無料のこのアプリは、LogMeIn のデスクトップ版のスクリーン共有および遠隔コントロールソフトウェアの無料版とも有料版とも共に働く。私にとっては、ファイヤウォール、NAT、その他のネットワーク障害物を通過して私のシステムに遠隔アクセスする際、LogMeIn が最も信頼できる方法となっている。

このアプリを無料化するに際して、LogMeIn は従来 $29.99 であった Ignition から一つの機能、ファイル転送機能を削除した。この機能は、年額 $39.99 を払って LogMeIn Pro にアップグレードすれば利用できるようになる。私の使用状況に照らして見れば、この交換条件は至極妥当なものに思える。(私は、自分のコンピュータの前にいない際、必要とするファイルを iOS で手にする必要がある場合は Dropbox を使っている。)

この LogMeIn Pro アップグレードをすれば、ファイル転送ができるようになるのに加えて、Dropbox および Google Docs との統合、WebDAV サーバへのアクセス、遠隔 AirPrint 印刷ができるようになり、また iOS の Photos アプリで写真を管理できるようにするツールも付く。さらに、Pro アップグレードはデスクトップ用の購読ベースの LogMeIn Pro における新機能にも対応していて、HD ビデオや高品質のオーディオを iOS デバイス上へストリーミングすることもできる。ただしこのストリーミング機能は現時点では Windows 用のデスクトップ版のみに装備されていて、Mac 版は「近日登場予定」とのことだ。(LogMeIn には Mac OS X にきちんと対応してきた実績があるので、この「近日登場予定」は本当に近日中に出ることを意味していると私は思う。)

LogMeIn はまた、既に Ignition アプリを購入済みの人たちにも非常に素敵な、賢い方策を採ってくれた。(今後 Ignition アプリは従来より高い価格で販売される。)まず第一に、既存の Ignition アプリのユーザーは引き続きアップグレードを受けられる。第二に、既存の Ignition アプリは LogMeIn Pro アプリの機能を装備したものへ自動的にアップグレードされ、その機能はそのアプリで無期限に有効となる。Ignition アプリの新価格は $99.99 で、既存のオーナーに付与されるものと同じ無期限有効のライセンスが含まれる。同社が私に説明してくれたところによれば、LogMeIn アプリを Pro アップグレードして毎年料金を払い続けるよりも一回限りの $100 を払って Ignition を購入した方がよいのではないか、とのことだった。二年半で元が取れるからだ。

LogMeIn も Ignition も、いずれもユニバーサルアプリで iPhone でも iPad でも動作する。

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iTunes が Complete My Season 購入法を追加

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iTunes Store では、テレビ番組を個別のエピソード単位でも、シーズン分を丸ごとでも、購入することができる。現在進行中のシーズンについては、あらかじめ一シーズン分の Season Pass を購入することができ、その場合は新しいエピソードが iTunes で利用可能になるごとに自動的にダウンロードされる。けれども、もしもある番組のエピソードのどれかを購入した人が、その後でその番組の一シーズン分を購入したいと思っても、まだ持っていないエピソードを全部個別に購入するか、または改めてフル料金を払って Season Pass を買い直すしかなかった。[訳者注: 日本ではテレビ番組を iTunes Store から購入することはできません。]

それが今回、状況が変わった。Apple はこっそりと、Complete My Season という購入方法を追加した。(これはもともと MacRumors で、その読者からの情報として報告 されたものだ。)このオプションを使うと、あなたが既に払った金額とシーズン分のフル料金との差額だけを支払えば全部揃うようになる。Apple が、その仕組みについて詳しく説明した FAQ ページを出している。

最初に聞いた印象では、HD (高精細) のエピソードの購入でのみシーズンを揃えることができるように思えたが、Apple が FAQ に述べていることを読めばそうではないことが分かる。もしも SD (標準画質) のエピソードのみを購入済みであった場合は、より安価な SD でシーズン揃えをすることは可能だが、HD にアップグレードすることはできない。もしも HD エピソードのみを購入済みなら、HD でのシーズン揃えのみが可能だ。けれども、もしも SD と HD のエピソードを混ぜて購入していたならば、SD または HD のシーズン揃えのどちらを選ぶこともできる。

Apple はどの番組にこれが適用されるかのリストを発表していないが、どうやら大部分は現行のシーズンのものからのようだ。過去のシーズンの番組でも、あなたがそのエピソードを購入済みの場合利用できる場合もある。また、現在利用可能な番組であなたがどれかエピソードを購入した場合、Apple によれば後になってからあなたがその番組のシーズン揃えをすることもできるという。FAQ には「有効期限はありません」とある。

無料で入手した番組(返金あるいは販売促進コードなどによるもの)をシーズン購入に使うことはできない。また、番組が iTunes から撤去された場合は、たとえあなたがその番組のどれかのエピソードを持っていたとしても、その後でシーズンの残りを入手することはできない。

この Complete My Season オプションは、あなたが以前エピソードを購入した際に使ったアカウントで iTunes にログインしている際に登場し、さまざまの必要条件をあなたが満たしている番組についてのみ現われる。

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GoDaddy が SOPA 支持を中止、と言えなくもない

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

GoDaddy は世論の不人気を集めることが多い。 何だかいやらしいテレビコマーシャルを作って、会長かつ創設者たる人物がアフリカで象撃ちをしているところを映したり、自由かつオープンなインターネットの本質から見れば対極的な考え方を支持したりして、この会社はどうにも懲りないように見える。それとも、懲りたのだろうか?

GoDaddy は先月、新著作権法案 Stop Online Piracy Act (SOPA) を支持することを報じられたことのある会社のリストを Gizmodo が公表して以来、大きな批判を浴びてきた。このリストは法案の立法化を目指す米国下院司法委員会が作成したものだ。SOPA 法案は、著作権保持者が著作権侵害の疑いのあるウェブサイトを閉鎖させるよう要求できるというかつてない強い権限を著作権保持者に与え、その要求が正当であるかどうかを審査する手続きも一切不要とする、というものだ。(どうやらこのリストは SOPA を支持していない会社の名前も含んでいるようだ。)

この SOPA 法案は当初、標的とされたサイトを閉鎖させ、広告ネットワークからそのサイトへの料金の流れや、クレジットカードなどの決済サービスの処理を差し止め、そのサイトのデータを検索エンジンから除去することになっていた。またそれらすべての措置が、極めて重い罰則により強化されていた。最も思慮深い人たち、特に数多くのインターネットの第一人者たちが、そのようなことになればまさに中国のような全体主義国家と同じ検閲制度が可能となってしまうと懸念を述べた。もしも SOPA が法律として成立すればその影響は膨大で、あらゆる規模のウェブサイトが影響を受け、そこには GoDaddy がホストする何百万というウェブサイトも含まれる。Facebook、Google、Twitter など多くのインターネット会社が SOPA に反対しているが、一方音楽レコード会社、映画制作会社、書籍出版会社などは多くが支持の側に回っている。

GoDaddy の創設者 Bob Parsons は 11 月に議会に声明を発表して、インターネットを破壊し言論の自由を妨げ、著作権保持者が自らの作品を許可なく配布されないようにできるという制限付き権利を擁護する偏った利益のため、SOPA も、また従来の数々の方策も支持するという姿勢を表明した:

... わが社は、2008 年の Ryan Haight Online Pharmacy Consumer Protection Act も、2008 年の Protect Our Children Act も、2011 年の Preventing Real Online Threats to Economic Creativity and Theft of Intellectual Property Act (PROTECT IP) も、強く支持してきました。GoDaddy 社は常に、インターネット上のあらゆる種類の違法な活動を特定し停止させるための、政府及び民間業界双方による努力を支持してきました。まさにその理由において、私はいったいなぜインターネット会社のいくつかが PROTECT IP や SOPA に反対しているのか、いまだに理解に苦しむのであります。

けれどもそれに対して容赦ない軽蔑が集まったことと、それに加えてドメイン名を他所へ移すぞという脅しに直面したこと(そこには Cheezburger Network の運営する 1,000 個以上のドメイン名も含まれ,ていた)から、GoDaddy はどうやら前言撤回をしたらしく、会社としての SOPA 支持の姿勢を取り下げた。(もちろん、実際にどれだけの数のドメイン名が他所へ移ったのかを知ることはできないし、同社の動機が世論に動かされたからなのかそれとも顧客の離脱を怖れてのことであったのかを知ることもできない。)

けれども GoDaddy の声明を読むと、私としては必ずしもこの心変わりを額面通り受け取ることはできない。まず第一に、GoDaddy は SOPA を拒絶すると述べてはいるけれども、それは単に現在の形の法案を受け入れないと言っているだけであって、実際これが現在の形のままで法律になる可能性は全く無いと思われる。第二に、この会社は欠陥ある従来の努力(その多くは現在既に法律となっている)に対しては拒絶を明言していない。そして第三に、同社は将来におけるこの法案への支持を申し出て、「インターネットコミュニティーからの支持が得られ次第、Go Daddy もこの法案を支持するつもりです」と述べている。その「インターネットコミュニティー」とは、いったい誰のことか? これは相当に不透明な概念であって、いくらでも GoDaddy の好きなようにその意味を定義できるだろう。GoDaddy の(一週間前にその地位に就いた)CEO は Gizmodo に対して、「インターネットの指導者層」の間に「コンセンサス」が形成され次第 GoDaddy は SOPA への支持を再開すると述べたが、それがいったいどのような形でのコンセンサスのことを言っているのかについては明言しようとしなかった。

最後にもう一つ、GoDaddy は過去を書き換えようとしている。同社のプレスリリースに記されたもっともらしい文章は、読むと笑える:

立場を変更したとはいえ、Go Daddy はインターネットのセキュリティと安定とを支持する自らの約束を確固として守り続けます。ただ、SOPA に対する意見を逆転させたことについてのあらゆる混乱を取り除くために、[相談役の Christine] Jones は Go Daddy が支持した部分について要約を記していたブログ記事を削除しました。

私はもう何年も前に GoDaddy のホスティングサービスを使うのを止めた。それは、一見してマイナーなものに思えた技術的作業を GoDaddy がまともに実行することができず、一度などトップレベルドメインの登録機関にはその階層下に私がドメインを持つことを保証する権限がないと言い出したことさえあるからだ。でも、仮に私が同社のアカウントを持ち続けていたとしても、私なら今すぐそこを去ることだろう。この会社は、自らを支えていた野獣の、まさにその本性に向かって敵対しているのだから。

もしもあなたのドメイン名登録や、その他のホスティングサービスを GoDaddy から(あるいはどの会社からでも)他の会社へ移すための手助けが必要なら、私が Macworld に書いた長い記事に詳しい解説がある。

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2011 年の TidBITS 記事トップ 10

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私たちは普段、単純な番号付きリストを TidBITS に載せるのは控えて、その代わりに、より大局的な視野に立つ記事を載せたいと考えている。けれども、2011 年の終わりにあたり、この一年間に私たちの記事のうちどれが最も多くのページビュー数を獲得したのかが気になった。そこで Google Analytics 統計数字を調べてみたところ、結果として光が当たったのは本当に多岐にわたる内容のいくつかのページだった。意外だったのは、そのうち半数近くが過去の年のものであったことだ!

この「トップ 10」リストには入らなかったものの、特に皆さんの注意を喚起したいと思うのは、Michael Cohen の記事“Rosetta と Lion: あきらめるのか?”(2011 年 5 月 23 日) だ。PowerPC プログラムが走るようにするための Rosetta エミュレーションが Lion に含まれなかったことで見殺しにされたと思う気持ちを忘れるように言われることについての彼の解釈を記したこの記事には、私たちが 2011 年に出版したすべての記事の中で最も多くのコメントが寄せられた。200 件以上だ。Michael の論点に同意する意見も多かったが、お察しの通り「あきらめろよ」という声も多かった。

では、2011 年「トップ 10」の記事を、順位が下の方から順に紹介していこう。

No. 10紛失した iPhone や iPod touch を iPhone OS 3.0 で探す”、2009 年 6 月 17 日。iOS 3.0 で新しく登場した Find My iPhone (iPhone を探す) 機能を紹介したこの記事は、iOS がバージョン 5.0 となった今でもまだ人気を保っているようだ。

No. 9:Mac OS X のマウス加速問題”、2007 年 3 月 4 日。Sherman 君、さあ WABAC マシンに入ろう。何と 2007 年にゲスト寄稿者 Parrish S. Knight によって書かれたマウスの動きの問題点についてのこの記事は、今もまだ多くの人たちがこの問題にイライラさせられていて、検索エンジンがこの古い回答を見つけ出す結果となっていることを示している。この記事の編集担当が Joe Kissell であったことも特筆すべきだろう。Joe は Kensington で働いた経験からマウスに熟練の専門知識を持っている。

No. 8:新 iMac に Thunderbolt、FaceTime HD、クアッドコア CPU を装備”、2011 年 5 月 3 日。この記事には取り立てて特別なことは何もなく、iMac の新機種について変更点をただ要約しただけのものだ。それでも、簡潔かつ包括的なその内容が的確に芯を捉えていたと見えて、Daring Fireballにこの記事が引用された。

No. 7: “IIMAP、Gmail、Apple Mail で至福の電子メール環境を”、2009 年 5 月 2 日。これは Joe Kissell の最も人気ある記事の一つだ。この記事が時の試練に耐えたのは、電子メールアクセスに関する入り組んだ問題点に対して Joe が提供している広範囲に及ぶ助言のお陰だ。いつまでも新鮮な話題なので、この記事には引き続きコメントを受け付けている。2011 年の一年間だけでも、100 件以上のコメントが寄せられた!

No. 6:Siri のあら探しは、やめよう”、2011 年 12 月 1 日。これは最近の記事だが、Siri の音声処理システムに対して的外れな、かつ誤解を招く苦情が出ていることに対する Adam の苛立ちを記したこの記事は、まさしく痛いところを突いたようだ。Siri は、ベータ版でありながら、フル版に達している他の諸機能と並べて宣伝されており、そのこと自体がまた認知上の問題でもある。これまでに紹介した記事とは違い、この「Siri のあら探し」記事へのアクセスは大多数が Daring Fireball 経由または直接に発見されたものであって、検索エンジン経由のアクセスは少なかった。これもまたコメント数の非常に多い記事の一つで、88 件が寄せられた。

No. 5:Lion は Quitter”、2011 年 8 月 5 日。Matt Neuburg が、多くの Lion ユーザーたちの脳裏に浮かんだ疑問に答えた。アプリケーションがバックグラウンドで勝手に終了して、必要となれば勝手に起動するのはなぜか? Matt は Lion がアクティブに使われていないプログラムを終了させることで空きメモリを確保している様子を追跡し、舞台裏で起こっているロジックを解き明かした。判明しているアクセス元のうち三分の一ほどは Y Combinator の一部である Hacker News からのものだったが、どうしてこの記事が特にそのサイトで注目されたのかは分からない。コメントの中で Matt は多数の質問に答えており、現在のコメント数は 159 件だ。

No. 4:Thunderbolt と Lion の秘密”、2011 年 2 月 27 日。まだ登場前の Thunderbolt と Lion について私が書いたこの記事は、新しいハードウェアポートと(当時)デビュー予定段階の Mac OS X 改訂について読者が持っていた数多くの疑問に答を提供した。Google News からやって来てこの戸口に着いた人たちがおよそ四分の一で、この記事には 72 件のコメントが寄せられた。

No. 3:壊れた iPhone 3G スクリーンの直し方”、2009 年 6 月 30 日。Jeff Carlson が 2009 年に書いたこの記事は、他の方法では高い費用のかかる問題の解決のために今でも幅広く読まれており、2011 年の TidBITS ページビュー統計数の 2 パーセント近くを叩き出している。ここに述べられた助言が iPhone 4 や 4S には適用できないにもかかわらずだ。このページの読者の大多数は Google 検索経由でアクセスしている。実際、2005 年に私たちが Google Analytics の利用を始めて以来、この記事が最も多くの Google 検索経由でのアクセスを記録した。

No. 2:Mac OS X Lion のお薦め隠し機能”、2011 年 7 月 20 日。登場した Lion を詳しく解説した記事があまりにも多く出ていたので、同じような記事はもう書きたくないと私たち TidBITS スタッフは思った。その代わりに、私たち自身が Lion で最も気に入った、入り組んだ特記すべき点をいろいろ検討してみることにした。当初 Daring Fireball がこの記事を後押ししてくれたが、それ以来、検索エンジンたちのお陰でこの記事はいつまでも新鮮であり続けている。

No. 1:Google に "Let It Snow" とタイプしてみる”、2011 年 12 月 21 日。年末近くに出たこの記事は、Adam が面白半分に執筆したものだったが、たちまち私たちのページビューカウントのトップに躍り出た。一日の大部分、トップでマッチしたニュースとして Google の検索結果にリストされていたお陰だ。Google は検索結果全般の中でニュース項目と他の項目とを適宜混ぜ込んで表示するが、検索語句 "let it snow" に対するニュース項目はウェブページのマッチよりも先に表示され、その中で Adam のこの記事が一番上に来ていたのだ。時として、1,200 人のユーザーたちが同時にこの記事を読んでいたことさえあった。私たちとしてはもっとしっかりした内容のある文章がこの種の注目を得たいものだとは思うけれど、そうは言ってもインターネットには予期せぬ出来事が付き物だ。面白いことに、Facebook ではこの記事に 500 件の "Like" が付いたにもかかわらず、ページビュー数のうち Facebook ユーザーに遡ることができたのはたった 160 件ほどだった。

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Photo Stream と複数の iPhoto ライブラリ

  文: Michael E. Cohen <mcohen@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

たまにしか撮らない写真家にとって、Apple の iCloud Photo Stream サービスは極めて便利で、Apple の言い方を借りれば、あなたの写真を "何処へでも" 届けてくれる。そしてこの宣伝文句は、制限付きではあるが、多かれ少なかれ真実である。

例えば、私は最近英国へ二週間の休暇旅行で行ったが、持って行ったのは私の古い Canon PowerShot SD800, iPhone 4, iPad 2, そしてApple iPad Camera Connection Kit であった。毎日出掛けては iPhone で数枚の写真を撮り (通常その場所の GPS 情報を得るため)、そして残りの写真は Canon で撮って、後で接続キットを使ってその Canon の写真を iPad にインポートするという感じであった。iPhone の写真の方はインポートする必要は無かったのだが、私が滞在していた所の Wi-Fi ネットワークの範囲内に私の iPhone が入るやいなや、その日の iPhone の写真は私の iPad 上に届き始めた。私の方で特別に何をすることもなしに、私の iPad は私の休暇中の写真の携帯写真ライブラリと化したのである。

そして帰宅して iMac 上で iPhoto を開いたら、これらの休暇写真全部が - 私の iPhone からのものもそして私の Canon から iPad にインポートしたものも - iPhoto 内の Photo Stream にあり、休暇写真アルバムに整理されるのを待っていた。私の経験から言えば、Photo Stream は看板通りに働いていて、私が欲しいと思う所何処へでも私の写真を届けてくれた。

しかし、"何処へでも" は誰にでも本当であるとは限らないということが分かった。私が戻ってから数日後、Take Control 読者の一人からのメールが転送されてきて、そこには彼の経験では Photo Stream は複数の Mac 間では働かなかったと書いてあった。これには TidBITS の我々は首をかしげた、というのもそのような事例は経験していなかったからである。そこで、当然の流れながら、我々もなぜ Photo Stream がこの読者の所では働かなかったのかを調べるため幾つかの実験を開始した。

うまくいったこと -- 最初の実験は簡単なものだった。私の Photo Stream に既につながった私の iMac 上で一つのユーザーアカウントを持つ iPhoto を用意し、私の iMac 上で二つ目のアカウントにログイン (私は私の iMac 上にテストとトラブルシュートのためにいつも二つ目のユーザーアカウントを保持している)、そのアカウント内で iPhoto を起動、そしてその中で私の iCloud Photo Stream も使うよう設定した。これは問題なく働いた:私の iCloud Photo Stream にある写真は、私の二つ目の iMac ユーザーアカウント内の iPhoto ライブラリに対するダウンロードを始めた。私の基本の iMac ユーザーアカウント内の iPhoto は開いており、そして同じストリームに接続されたままであるにも拘わらずであった。エラーメッセージは何も出てこなかった。

つまり、一つの Photo Stream は、二つの異なる Mac OS X ユーザーアカウント内の二つの異なる iPhoto ライブラリに対しては何も問題では無かった。

次の実験は Tonya Engst が行った。彼女は彼女の MacBook 上に移行したばかりの iPhoto ライブラリを持っていた。移行したのは彼女の新しい MacBook Air へであり、Migration Assistant 経由で行われた。両方の MacBook 共同じユーザーアカウントを使用していて、どちらの iPhoto ライブラリも瓜二つであった。それから彼女は彼女の MacBook と MacBook Air の両方で Photo Stream をオンにしたが、私の場合と同様、問題は生じなかった。どちらのライブラリも同じ名前を持ち、そして同じ名前を持つ Mac OS X ユーザーアカウントで走っていたにも拘らず、iCloud はそれらを区別しどちらにも彼女の Photo Stream を届けることが出来た。

つまり、二台の Mac、同じ名前を持つ二つの Mac OS X ユーザーアカウント上の瓜二つの iPhoto ライブラリは、同じストリームに同時に接続することに何ら問題はなかった。

うまくいかなかったこと -- 私の次の実験は、Photo Stream を生かした後 iPhoto でライブラリを切り替えることであった。これをするには、私の Photo Stream を私が通常使う iPhoto ライブラリに接続したままにしておいて、iPhoto を閉じ、それから Option キーを押したままでそれを再起動する。これをすると iPhoto は開くべき iPhoto ライブラリを選択するよう言ってくる;これは一つ以上の iPhoto ライブラリをたまたま持った場合、iPhoto ライブラリ間で切り替えをするやり方でもある。私はつい先ほど作ったばかりのテストライブラリを選択したら、ついに、我々の読者が見た様なエラーメッセージを見ることとなった。

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つまり、制約があったのである:一つの Mac ユーザーアカウント内では、iPhoto は一つの iCloud Photo Stream を一度に一つの iPhoto ライブラリにしか接続出来ないのである。同じ Mac ユーザーアカウント内で同じストリームに二つの iPhoto ライブラリを接続することは出来ない。

しかしこの制約はどうも我々の読者に悪さをしていたものではない様なのである:彼は二つの異なる Mac 上で iPhoto を走らせていて、二つの異なった iPhoto ライブラリを使用していたのだが、同じメッセージを見たのである。何が起こっていたのか?

起こっていたこと -- 更に何回かメールのやり取りをした後、我々にもこの読者が経験していたものが我々のものとはどう違っていたのかの全貌が見えてきた。彼がやったのは次のようなものである。

彼は、彼の Photo Stream を彼の iPhoto ライブラリに接続するよう iPhoto を設定した。彼はそれからそのライブラリを異なる Mac へとコピーした。かれはそのコピーしたライブラリが大丈夫か確かめるため、その二台目 Mac 上で iPhoto を立ち上げた。それは大丈夫だった。最後に、彼はその二台目 Mac 上で iCloud Photo Stream をオンにしたのだが、彼が複数ライブラリのエラーメッセージを得たのは その時 だった。

我々には、水面下で Photo Stream と彼のライブラリの間に何が起こっていたのか定かではないが、ライブラリを Photo Stream に まだ接続された状態で 別の Mac にコピーし、それからそのコピーを同じストリームにつなごうとするのは iCloud を面食らわせるであろうというのは有りそうな話に思える。

この話の教訓? -- もしあなたの iPhoto ライブラリを他の Mac に、或いは同じ Mac 上の別のユーザーアカウントにコピーしたいというのであれば、それをあなたの Photo Stream から まず 切り離す必要がある。Photo Stream は複数の Mac に接続することが可能であるとは言え、Mac 間で既に接続されている iPhoto ライブラリを移動するのは混乱の元である。

別の言い方をすれば、Dr. Egon Spengler が Ghostbusters に端的に書いた様に、"流れ(ストリーム)を横切ってはいけない。"

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2012 年 1 月 2 日

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Piezo 1.1 -- Rogue Amoeba が同社のミニマリスト風オーディオ録音アプリ Piezoをアップデートして、Skype、iChat、FaceTime などの voice-over-IP アプリからの録音により良く対応できるようにした。従来は、電話の会話を Piezo で録音しようとすると自分自身の音声も聞こえてしまい非常に使い勝手が悪かった。今回の Piezo 1.1 では、ローカルなオーディオを左のチャンネルで、電話をかけてきた人の音声を右のチャンネルで録音するようになった。また、音源アプリを Piezo ウィンドウにドラッグ&ドロップできるようになり、録音中は Dock アイコンを光らせるようになり、録音中以外はマシンのスリープを妨げなくなり、VU メーターの動作に若干の改善を施した。ただし、私が記事“Piezo でオーディオ録音が超簡単に”(2011 年 12 月 8 日) で報告した問題、つまり VoIP アプリから来たオーディオを Piezo が Skype や iChat で選択してある出力デバイスでなくシステム環境設定 Sound パネルの Output スクリーンで設定された出力デバイスを通じて再生してしまう問題はまだ解消されていない。(新規購入 $10、無料アップデート、2.8 MB、リリースノート)

Piezo 1.1 へのコメントリンク:

iTunes 10.5.2 -- iTunes Match はその発足当初から、多くの人たちにその気難しい面を見せていたが、ローカルとリモート双方のコンポーネントを含むサービス全般に言える通り、問題点がどこに存在するかを見極めることは難しい。今回 Apple はiTunes 10.5.2 をリリースして「iTunes Match の機能にいくつかの向上」を施したと言っているので、これで iTunes Match の謎のような挙動のいくつかが消滅してくれれば嬉しい。(例えば、時としてアルバムの中の一曲以外のみをマッチすることがあったのはいったいなぜか?)また、iTunes 10.5.2 では特定の CD の再生時または読み込み時にオーディオに歪みが発生する問題が解消したという。「特定の」というのが何を意味するかを Apple は説明していないが、これはひょっとして、何かコピー防止ハッキングの類いを試みている音楽会社があるということなのだろうか?(無料、102 MB)

iTunes 10.5.2 へのコメントリンク:


ExtraBITS、2012 年 1 月 2 日

  文: TidBITS Staff >editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Jonathan Ive 卿 (Sir Jonathan Ive) という称号を得た彼でさえ、まだ民間飛行便の離着陸の際には iPad を使うことができない。それなのに American Airlines 機のパイロットだけは使えるという。Glenn と Adam が MacVoices で新しい TidBITS 会員プログラムについて語り、Apple は Mac App Store のダウンロード数が 1 億本を突破したと発表した。

Jonathan Ive、爵位を授かる -- Apple の工業デザイン担当上級副社長 Jonathan Ive は、今後従業員たちや他のすべての人々に彼の名前に "Sir" を付けて呼ばせることができる。彼は、Apple におけるデザインの仕事によって、Knight Commander of the British Empire (大英帝国2等勲爵士) の爵位を授与された。Ive は Steve Jobs が 1995 年に CEO となったよりも数年前から Apple で働いてきたが、Jobs と Ive が同社で着手した工業デザイン革命こそが、その後世界中でさまざまな製品やデザイン美意識に劇的な影響を及ぼした。

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離着陸の際、パイロットは iPad を使えるけれど、あなたはできない -- 離陸の際も(誘導路上で何時間も待たされている間も含め)着陸の際もあらゆる電子機器の使用を(内蔵ラジオを持たないものも、Airplane Mode にしてあるものも含め)禁ずるという Federal Aviation Administration (FAA, 米国連邦航空局) の規制は以前から不必要に用心深過ぎるものに思えたし、New York Times の Nick Bilton もそれについて記事を書いたことがある。けれども彼の最新のブログ記事を読めば、この規制がますます馬鹿げたものに思えてくる。FAA は現在、American Airlines のパイロットたちにコックピットの中で常時 iPad を使えるようにしようとしているのだ。それを擁護する理由として挙げられているのはただ一つ、離着陸の最中に乗客全員が電子機器を使っていれば結果が違ってくるだろうというものだが、それは極めてテストの容易なもののはずだ。たまには、機内をもっと便利にしてくれてもいいのではないか?

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TidBITS 会員プログラムが MacVoices で話題に -- 私たちの新しい会員プログラムをどうやって思い付いたか、どうして今回のようなデザインにするに至ったか、そのようなことに興味はありませんか? もちろんこれは内輪ネタに過ぎないけれど、カーテンの裏を覗くのが好きな方ならば、Adam Engst と Glenn Fleishman が MacVoices ホストの Chuck Joiner との対談でこの内輪話を語るのを楽しく聴いて頂けるだろう。そう、ここには他のどこでも語ったことのない話題も登場する。

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Mac App Store からのダウンロード数が 1 億本を突破 -- Apple が、Mac App Store からのダウンロード数が 2011 年 1 月 6 日にこのオンラインストアが開店して以来一年を待たずに 1 億本を突破したと発表した。同社は無料アプリと有料アプリを区分けした数字は明かしていないし、扱われたアプリの数にも(「何千もの」という形容以外は)触れていない。Mac App Store で扱われるようになったからといって売上げが上がる保証にはならないが、確かに数多くの Mac 開発者たちにとって大きな恵みとはなったようだ。

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