TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1136/30-Jul-2012

警告しなかったとは言わせませんよ! 今週号は、先週リリースされた OS X 10.8 Mountain Lion に関する記事でぎっしり一杯だ。私たちは三冊の新刊の Take Control 電子ブックを出したばかりで、それぞれ Mountain Lion へのアップグレード、Mountain Lion の使い方、Mountain Lion の Apple Mail、を題材に、皆さんがスムーズにスタートできるようお手伝いする。けれどももっと手短かに大体のことを知っておきたいと思われる方のために、Jeff Carlson が Mountain Lion における興味深い詳細点をたくさん集めたリストを書き上げた。また Sharon Zardetto は新しい Safari 6 をレビューする記事を寄稿し、Adam Engst は最近 Mac を購入した人たちのための OS X Mountain Lion Up-to-Date Program を簡単に紹介し、Glenn Fleishman は Mountain Lion でようやくソフトウェアベースステーションがまともなセキュリティを提供するようになったニュースを喜びをもって語る。これのみ Mountain Lion と無関係な記事だが、Michael Cohen が Apple の Q3 2102 業績発表について伝える。最後に、Agen Schmitz がいつもの忠実なる努力を傾けて、Apple の iWork スイートの Mountain Lion 用アップデートと、それからたくさんのソフトウェアのアップデート(大半は Mountain Lion に関係している)を紹介する。具体的には、Fantastical 1.3.2、Firefox 14.0.1、Nisus Writer Pro 2.0.3 および Express 3.4.2、SuperDuper 2.7、Yojimbo 3.0.4、LaunchBar 5.3、Scrivener 2.3.1、MacBook Air SMC Update 1.5 および 1.6、BusyCal 1.6.4、Aperture 3.3.2、iPhoto '11 9.3.2、それに iMovie '11 9.0.7 だ。

記事:

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最近購入した Mac には無料で Mountain Lion が入手できる

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Apple が新しいバージョンの Mac OS X をリリースしてから、実際に Mac がそれを搭載して出荷されるようになるまで、いくらか時間差があるのが常だ。それに対処するため、Apple はずっと以前から、特定の日付以降に Mac を購入した人たちが無料でアップデートを入手できるようにしてきた。このことは今回の OS X 10.8 Mountain Lion でもまた、OS X Mountain Lion Up-to-Date Program として実施される。

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2012 年 6 月 11 日から 2012 年 7 月 25 日までの間に新しい Mac を購入した人は、2012 年 8 月 24 日までに購入情報の詳細を入力して Mountain Lion への無料アップグレード (通常価格 $19.99) の申し込みができる。Mountain Lion を搭載していない Mac を 2012 年 7 月 26 日以降に購入した人のために、Apple は別途 Up-to-Date Program へのリンクを用意している。この後者については、購入日から 30 日間以内に申し込みをしなければならない。

この Up-to-Date Program は Mac OS X 10.7 Lion Server を搭載した Mac サーバ機を最近購入した場合にも適用される。無料の Mountain Lion に加えて、無料の OS X Server (通常 Mac App Store からアドオン価格 $19.99) も入手するよう申し込むこともできる。Up-to-Date Program ページを下の方へスクロールすれば、この OS X Server 提供に関する詳細が載っている。

TidBITS Talkでの議論を見ると、申し込みをすれば Apple が電子メールを送ってきて、その電子メールの中に Mac App Store で商品引き換えの際に必要なコードがあるようだが、申し込んでからその電子メールが届くまでに 72 時間もかかることがあるという。

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iPad, iPhone が Apple の $8.8 billion Q3 2012 利益に貢献

  文: Michael E. Cohen: mcohen@tidbits.com
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Apple はその Q3 2012 会計期間の間に、製品の多くに対して期待値を多少下回る利益を計上した。売上は $35 billion で純利益は $8.8 billion (希薄化後一株当たり $9.32) で、売上は前年同期比で 22.4% 増であった ("Apple、史上最高となる Q3 2011 業績を発表" 19 July 2011 参照)。この結果はより高い利益を期待していたアナリストを失望させ、Apple の株価を時間後の取引で下落させたが、Apple は 6 月四半期としては史上最高の利益を記録したのである。

この四半期中に、Apple は 4 百万台の Mac を販売したが、これは昨年比で 2% の増加であるのに対し、PC は同四半期中に減少した。これは PC 市場での競争で Mac の販売がより良い成績をおさめた 26 期連続の四半期となる。更に、この結果が発表された後のアナリストとの電話会見での Apple 経営陣によれば、もし MacBook Pro with Retina Display の様な最近リリースされた Mac をこの会計期間中のもっと早い時期に出せていたら、Mac の販売はもっと伸びていたであろうと言う。特記すべきは、教育市場向け Mac の約 75% がポータブルであった事である。

iPod の販売は飽和した市場の中で緩やかな減少を続けているが、その降下幅は予想より少なく、6.8 百万台を販売した;iPod の販売に対するアナリストの予想は 5.9 百万台であった。

iPhone の販売は昨年の同四半期に対して 28% の増加で、26 百万台が売れ (アナリストの予想は 29 百万台)、$16.2 billion をもたらした。Fortune 500 企業に対する機器の販売は二倍以上伸びた。アナリストとの会見で、CEO Tim Cook と COO Peter Oppenheimer の両者が新製品についての "噂と憶測" を指摘したが、この期待値を下回る iPhone の販売数値は Apple の定型化した iPhone リリース時期とも関係していると言える。新型 iPhone が三か月以内に出現する可能性が高いと言う状況下でも 26 百万台の iPhone が売れたというのは印象的である;現在の iPhone 4S は October 2011 に出された。

iPad の販売も引き続き輝いたもので、昨年同四半期の 9.2 百万台に比して 17 百万台が売れた。iPad の販売に対して、売上は $9.2 billion であった。教育購入者に対する iPad の販売は、とりわけ低価格モデルが、好調であった:教育市場では iPad が Mac に対して二対一の割合で凌駕した。Apple の最近の教育に再焦点を当てた結果が、教育向けの iTunes U アプリのダウンロードが 14 百万に及んだことにも表れている。

Apple TV は未だ "趣味" のままであると Cook は語ったが、同四半期中に 1.3 百万台を販売した;現会計年度では 4 百万台が売れた。Cook 曰く、Apple は "この製品が我々を何処に連れて行ってくれるかを見るためいろいろ試している。我々は信をおけない製品をいつまでも残しておくことはしない。"

全体として、Apple は同四半期中に 45 百万の iOS 機器を販売したが、これは Apple がこれらを作り始めてから販売した 410 百万の iOS 機器のほぼ 11% に当る。これは開発者達にとっては朗報であろう。彼らは開始以来 App Store から総額 $5.5 billion を受け取っている。iTunes Store (これには iTunes Store からの音楽とビデオ、App Store と Mac App Store からのアプリ、そして iBookstore からの本が含まれる) の売上はこの四半期で $1.8 billion であった。

小売部門の Apple Store の売上は対前年でやや増加で、$4.1 billion であった。再度、小売部門を通しての販売の約半分は Apple は初めてという人へのものであった。

Apple はこの四半期を手持ち資金 $117.2 billion で終え ($81 billion は海外に置いてある)、そして、アナリストは喜ばないかもしれないが株主は歓迎するであろう発表では、一株当たり $2.65 の配当を 16 August 2012 に支払うとしている ("Apple、四半期配当を払い、株式を買い戻す" 19 March 2012 参照)。今後の配当と支払日は四半期決算の報告と同時に発表される。

全体としてみれば、ドルが強い局面下にも拘わらす (海外売り上げが少なく計上される)、次の iPhone のリリースが近いであろうということで現行モデルの売上には悪い影響が出たであろうにも拘わらず、そしてアナリストによる過剰な期待にも拘らず、これは Apple にとってはまた一つの例外的な四半期であった。

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三冊の Take Control 本で Mountain Lion の準備を

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

今や Apple の OS X 10.8 Mountain Lion は檻を出て、数百万もの Mac ユーザーのハードドライブ或いは SSD に向かって徘徊しているところだが、我々も 10.3 Panther で始めその後も全ての大猫たちの時も継続してきた伝統を今回も守ることができたことをお知らせしたい:この新しいオペレーティングシステムと時を合わせて必須の電子本をリリースした。

今年、我々は Mac ユーザーが Mountain Lion を満足げに喉を鳴らさせる手助けをする三冊の Take Control 電子本を用意した:Joe Kissell の "Take Control of Upgrading to Mountain Lion"、Matt Neuburg の "Take Control of Using Mountain Lion"、そして Joe の "Take Control of Apple Mail in Mountain Lion" である。一冊ずつでも購入して頂けるが、割引バンドルも幾つか用意している。これら三冊の本は Mac ユーザーに、Mountain Lion をインストールする、新しいそして改訂された機能をマスターする、そして恐らく Mac OS X の最も使われているアプリケーションである Apple Mail への最新の改善点を使いこなすために必要となる必須の情報を提供する。

Mountain Lion にアップグレードする -- Joe Kissell の長年続いてきた Upgrading シリーズの最新作である "Take Control of Upgrading to Mountain Lion" は、ユーザーをその環境に拘わらず Mountain Lion を最適にインストールすることが出来るよう段階を踏んで導いてゆく。アップグレードするのが Leopard, Snow Leopard, 或いは Lion からであるかに拘わらずである。もう取り残されてしまっているより旧式の、コンパチ性のない Mac からの乗り換えも例外ではない:Joe は旧型 Mac から Mountain Lion Mac へと移行する最善の方法を提供する。この $15 の 168 ページの電子本は、アップグレードに踏み切るのをもう待てないという人達にも最新の助言を与える。そしてもう 1.0 バージョンを購入してくれた人達には無料のアップグレードとなる (我々からのメールを探してほしい、或いは "About This Book" の章の "access extras related to this ebook" リンクをクリックする)。

Mountain Lion を使う -- Mountain Lion へのアップグレード又は移行がすんだ後、Mac ユーザー は Matt Neuburg の "Take Control of Using Mountain Lion" に目を向ける番である。この本は読者を Mountain Lion の機能や独自性を通じて洞察力にあふれた旅へと誘ってくれる。Matt はユーザーが何を Mountain Lion から引き出すのかを決める手助けをし、それからどうやってそれをやるのかを説明する。Matt はまた彼の Customizing/Using Mac OS X シリーの他の本での様に、Mountain Lion の能力の探査に鋭い目と切れ味鋭い機知とを注いでいる。これらの能力が、重要なシステム全般にわたる補強であるか、例えば Notifications, Gatekeeper, Voice Dictation, そして AirPlay Mirroring の様な、或いは基本的な変更、例えば Mountain Lion の新しい "現代ドキュメントモデル" とそれがどの様にドキュメントを保存する三種類のやり方を提供するのかに拘わらず扱っている:三つの保存方法とは昔からの方法、新しい方法、そして iCloud を使った新しい方法である。この $15 で 204 ページの電子本は (事前注文で 1.0 バージョンを購入した人には無料)、Lion に精通した人にも Lion 以前のシステムから一気に跳躍する人にも役立つ Mountain Lion についての鍵となる情報を集めている。

Mountain Lion Mail をマスターする -- 三つの Mountain Lion リリースの最後をつとめるの は Joe の "Take Control of Apple Mail in Mountain Lion" である。このタイトルは 10.3 Panther にまで遡るシリーズの最新のもので、ユーザーに Apple Mail のしばしば隠れているそして時として驚かされる機能への詳細な手引きを提供する。Joe は彼の Mail に関する広範囲な知識に基づき、ユーザーに色々な状況下でのニーズに Mail をどの様に適合させるかを示す。例を示せば、Mail を Gmail と統合する、検索トークン及びブール検索を使う、新しい VIP メールボックスを有効に使う、強力なスマートメールボックスを構築する、暗号化を使う、スパムにふたをする、或いは Mail 通知を管理する、等々である。値段は $15 だが、この 143 ページの電子本は Apple Mail に関する出版物の中で図抜けて最も総合的な参考書である。

これらの本は勿論単独でも意味をなしているが、我々はこれらが一体となって働くよう意図したこともあって、二つの割引バンドルを用意した:一つは $5 引きの "Two to Tango" バンドルで、これは Joe の "Upgrading" と Matt の "Using" 電子本を一緒にしてたったの $25 で、もう一つは 30% 引きの "Menage a Mountain Lion" バンドルでこれは三冊の Mountain Lion 電子本全てを $45 ではなく $31.50 で ($13.50 の節約) 提供する。そして勿論のことだが、 TidBITS メンバーには全ての Take Control 注文が 30% 引きとなる。

最後に、"Take Control of Upgrading to Mountain Lion" 又は "Take Control of Using Mountain Lion" のどちらかの所有者と TidBITS メンバーは Mountain Lion についての来たるべきオンラインイベント TidBITS Presents セッションに生で参加出来る。もしこのライブのイベントを見損なってしまっても、後で見ることができる。詳細については "TidBITS Presents イベント "Mountain Lion へアップグレードそして使う"" (16 July 2012) を参照、そしてあなたのメールにも注意を払ってほしい、と言うのも我々は既に詳細スケジュールを招待者には送ってあるし、プレゼンの当日にはもう一度メールを送る積りだからである。

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Apple、iWork スイートを Mountain Lion 用にアップデート

  文: Agen G. N. Schmitz: agen@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

最新の大猫を野生に戻すに合わせるかのように、Apple は同社の生産性アプリスイート iWork をバージョン 9.2 にアップデートするとともに、Mac App Store から購入する個々のアプリ (Keynote 5.2Numbers 2.2Pages 4.2) もそれぞれアップデートした。これらのアップデートはすべて、Mountain Lion の Documents in the Cloud 機能へのサポートをもたらすためのものだ。この機能により、ファイルを iCloud に保存しておき、あなたの iCloud アカウントにリンクされた(そしてもちろん必要なアプリがインストールされた)Mac や iOS デバイスすべてで、書類が自動的に同期されるようにできる。これに応じて、iOS 版の KeynoteNumbersPages もそれぞれバージョン 1.6.1 にアップデートされた。

Documents in the Cloud へ移行したことに伴い、iWork.com には完全に終止符が打たれた。(2012 年 3 月 12 日の記事“Apple がようやく iWork.com を窮状から救い出す”参照。)iWork.com は 2012 年 7 月 31 日に閉鎖される予定となっている。もしもまだあなたが書類を iWork.com に保存しているなら、Apple はあなたが閉鎖以前にサイトにサインインしてすべてのファイルをあなたのコンピュータにダウンロードするよう勧めている

iCloud 互換性以外にも、今回の iWork アップデートでは Mountain Lion のディクテーション (音声入力) 機能が使えるようになり、また Retina ディスプレイモデルの MacBook Pro を利用するように拡張されている。すべてのアップデートは無料で、少なくとも Mac OS X 10.7.4 を要する。ただし、Documents in the Cloud 機能やディクテーション機能を使うには Mountain Lion を走らせている必要がある。この iWork アップデートのサイズはソフトウェア・アップデートからは 317.7 MB、Apple のサポートウェブサイトからの直接ダウンロードならば 302 MB だ。個別のアプリを購入した人は、Mac App Store からアップデートをダウンロードできる。

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Mountain Lion のソフトウェアベースステーション、現代の暗号化に対応

  文: Glenn Fleishman: glenn@tidbits.com, @glennf
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

何年もの間、私は Mac OS X の Internet Sharing に存在するセキュリティ欠陥について不満を述べてきた。このサービスは、Sharing ペインにあり、Mac をルーターにして一つのネットワークインターフェース (Ethernet の様な) から他のもの (例えば Wi-Fi) へアクセスを共有させてくれる。これは必要最小限の機能で、Wi-Fi が他の機器に対して共有されるやり方以外のオプションは与えられていない。OS X 10.8 Mountain Lion で Apple は、長い間旧式で破られてしまっているセキュリティ方式しかサポートしない昔のソフトウェアをようやくアップグレードした。この旧式の技術では、公共の場所や或いは家庭でもインターネットにつなぐのにこの技術を使った場合、リスクに晒される危険がある。

Wi-Fi 以外の方法で共有する時 (Share Connection From ポップアップメニューからアダプタを選ぶ)、Wi-Fi Options ボタンが有効となる。それをクリックすると、もう 10 年近く前から存在している同じ設定が現れる。ネットワーク名を選び、チャネルを選択、そしてセキュリティ方式 ("None" も含まれる) を選ぶ。

10.7 Lion ではチャネル 36, 40, 44, そして 48 を選択するオプションが追加された。これらのチャネル全てが 5 GHz 帯にあり、そして 802.11n デュアルバンド機器を使っての接続にも対応する。iPhone と iPod touch は 5 GHz 帯に対応していないので (iPad はしている)、5 GHz 帯を使うのは常に望ましいとは言えないが、混雑度は少ない帯域なのでオプションとして持てるのは嬉しい。私は、近くのラップトップで他の人と共有する時は 5 GHz を選択する。AirPort ベースステーションを持たずに自宅で Wi-Fi 上で Internet Sharing に依存している人を私は何人か知っている。この人たちは物理的なベースステーションを購入するという出費を避けているのである。

しかし Internet Sharing のセキュリティオプションは Mountain Lion 迄 1990 年代にがっちりはまり込んだまま抜け出せないでいた。長年の間 Apple は 40-bit 及び 128-bit WEP (Wired Equivalent Privacy) しか提供してこなかった。WEP は 802.11b のためにつくられた元祖 "リンク層" 暗号化技術である。802. 11b は 1999 年に始まった最初に広範囲に実用化されたワイヤレスローカルネットワークプロトコルである。WEP には多くの妥協が含まれていた。一つには当時課されていた暗号化技術輸出規制のせいであり、更にはルーターサイズの機器で使われていた最小限の計算能力に対応するためであった。WEP は 2003 年頃迄には完全に破り得ることが示され、数年後には WEP キーを抽出しネットワーク上のトラフィック全てを見ることを数秒で可能にするツールすら出現した。

WEP は 802.11i で置き換えられた。802.11i は格段に改良されたセキュリティプロトコルで、製造者が Wi-Fi Protected Access (WPA) として作りそしてテスト出来るものへと変身した。2003 年にリリースされた暫定版は単に "WPA" と呼ばれ、新しい 802.11g 機器 (当時の最新の標準) とアップグレードされた 802. 11b 機器で動作出来た。802.11i 標準の完全版である WPA2 は 2004 年に現れ始め、2003 年以降に発売された殆ど全てのコンピュータと Wi-Fi ルーターには WPA2 が焼きこまれて、或いは WPA2 にアップグレード可能として出荷された。(初代の AirPort Base Station は WPA にすらアップグレード出来なかったが、2003 年前半にリリースされた AirPort Extreme Base Station は WPA 対応だったが WPA2 にアップグレード可であった。)

無料のソフトウェアを使ってほぼ何の努力も無しに誰でもあなたの通信に入り込むことが出来るという事実があっても、心配などしないという人もいるかもしれない。我々のインターネット上でのやり取りの多くは (アプリケーション経由か Web サイトを通してかに拘わらず) セキュリティのオーバーレイを持っている、勿論時として設定を有効にしてやらなければならない場合もあるが (Facebook や Twitter の様な場合)。しかし公共の場所にいる時 Internet Sharing のソフトウェアベースステーションを使って完全にセキュアなネットワークを構成し得ないということ、そしてそれが故にその近辺に覗き見ようとする人など誰もいないことを信じなければならないことは、この機能を使うことに対する大きな障害である。WEP を使っていて自分たちはリスクに晒されていると自覚していない人達は更に悪い状況下にある、安全は確保されていると誤って信じているものに依存しているからである。

Apple がこのソフトウェアベースステーションのセキュリティを強化するのに時間がかかってしまったのは内部事情による:同社は、他では WPA2 を誰もが使うべきであるというメッセージを出しておきながら、Mac OS X のこの部分に対しては単に必要な資源を当ててこなかったのである。これはそんなに難しい話ではない、Linux で使われているオープンソースのソフトウェアは多くの世代の Wi-Fi チップと動作する。

しかしながら、この変更を必要とするもう一つの理由もある。802.11n は古いセキュリティ標準を使っては動かない。もし Mountain Lion 以前のバージョンの Mac OS X の中で Internet Sharing のソフトウェアベースステーションで WEP を有効にすると、802.11n 対応のコンピュータはその接続のために 802.11g 又は 802.11a に落とさなければならくなり、生の速度で言うと 75-450 Mbps から 54 Mbps にまで落ちてしまう! (これがある種の機器が、Android 電話の様な、Mac OS X ソフトウェアベースステーションに接続出来ないという状況をもたらすことになる、何故ならばこのベースステーションは 802.11n と WEP を同時に話すことができると矛盾する説明をしているからである。 この問題を取り上げた私の Macworld 記事にも目を通してほしい。)

この状況も Mountain Lion になってようやく解決された。もっともこれは Apple が宣伝している 200+ の機能には載せられていない。Wi-Fi Options ダイアログの Security ポップアップメニューには今や二つの項目しかない:None と WPA2 Personal である。10 から 12 文字程度のパスフレーズ - これには英文字、数字、句読点が使える - を選べば準備完了である。もし旧式のハードウェアとの後方コンパチ性のために WEP を使わなければならないのであれば、Security メニューを選択する前に Option キーを押し下げておくと、二つの昔の WEP オプションが現れる。(WPA2 Enterprise 版もあり、これはログインアカウント又はパスフレーズの代わりに他の認証を使う、認証サーバーを必要とするが、Apple はこれも扱おうと思えば Mac OS X アカウントを使って簡単に扱えたはずである!)

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Internet Sharing にあるこのソフトウェアベースステーション機能は、Wi-Fi メニューの Create Network 機能とは別物であることに注意する必要がある。これらは似た様なものに見えるかもしれないが、それぞれ Wi-Fi 仕様の異なる部分を使っている。ソフトウェアベースステーションの方は、文字通りソフトウェアの中のベースステーションで、インフラストラクチャ モードを使っているが、これはまた専用のハードウェアルーターがどう働くかの仕組みでもある。このモードでは、中央のベースステーションが全てのクライアントに対する動作を連係させる。

Wi-Fi メニューにある Create Network コマンドは代替手段を使い、アドホック ネットワークを作成する。この場合個々のコンピュータ或いは機器はピアであり、ネットワークトラフィックはネットワーク上の参加者の間でやり取りされる。Create Network は 40-bit そして 128-bit WEP しか提供しないが、これは WPA2 はキーを管理するため中央暗号化ホストを必要とするのに、アドホックネットワークでは存在し得ないからである。

ではインフラストラクチャネットワークのために Internet Sharing を使わずに、なぜ Create Network でアドホックネットワークを作成するのか? アドホックネットワークは簡単なワークグループ接続のためにはかって意味を成した - 例えば、一緒に働いている人達の間で Bonjour を有効にする - 一方でソフトウェアベースステーションはインターネットへの一つの接続を共有するためには正しい選択肢であった。今では、セキュリティの状況が違うので、私は Internet Sharing を常に使うことをお勧めする。

Apple は、Mac OS X ユーザーがハードウェアベースステーションで提供されているのと同じレベルのセキュリティを持てるように手を打つのにあまりに長い時間をかけ過ぎたが、私はこの問題についてもはや口を酸っぱくする必要がないことを嬉しく思っている。

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OS X 10.8 Mountain Lion のちょっとした詳細点

  文: Jeff Carlson: jeffc@tidbits.com, @jeffcarlson
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

OS X 10.8 Mountain Lion の新機能のリストを眺めつつ、「なあんだ、大したことないや」とお思いの方もおられるかもしれない。でも、オペレーティングシステムのメジャーなアップデートには、たくさんのものが注ぎ込まれているのだ。この記事では、ありふれた総合的なレビュー記事を書くのは止めにして(そういう記事が読みたい方には私たちの友人 Jason SnellJohn SiracusaMatthew Panzarino らが既に良い仕事をしている)その代わりに皆さんが自分では気付きにくいかもしれない機能やショートカット、あるいは私たちが特にクールで記事にしたいと思ったものたちについて触れてみたい。

特に Safari に興味ある方のためには、Sharon Zardetto がその注目すべき変更点について、記事“Mountain Lion の Safari 6 の新機能”(2012 年 7 月 27 日) にまとめている。

Save As がゴミ箱から救出 (save) される -- 10.7 Lion においては、オートセーブ機能を利用するアプリケーションには Save As (別名で保存) コマンドがなくなっていた。コマンドがなくなっても回避策はあったけれど、経験を積んだ Mac ユーザーの多くはこれを非常に嫌がった。(2011 年 8 月 17 日の記事“Lion で微妙に苛立つこと”と 2011 年 10 月 27 日の記事“Lion の“複製”コマンドの問題点”参照。)今回、Mountain Lion で、Save As が復活した! これにアクセスするには、Option キーを押しながら File メニューを開けばよい。

オートセーブのオートロック -- Lion では、オートセーブに自動ロック機能が含まれていた。つまり、一定期間、例えば二週間が過ぎると、その書類が自動的にロックされ、あとで開いて間違って編集してしまうのを防いだのだった。(奇妙なことに、この挙動の制御はシステム環境設定の Time Machine パネルで設定するようになっていた。)こんな世話焼き過剰の機能は改善よりも苛立ちの元になるという多くの人々の声を Apple は受け取ったに違いない。Mountain Lion では、自動ロック機能がなくなった。書類を手動でロックするのは引き続きできる。それにはマウスポインタを書類のタイトルバーの上に置いて、そこで現われる小さな三角形をクリックし、そのメニューから Lock を選べばよい。

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すべてのアラート通知やバナー通知を一度にオフにする -- Mountain Lion で新設された通知機能は、さまざまのアクション、例えば Mail や Messages アプリの新着メッセージ、Game Center からの通知、Twitter での言及やダイレクトメッセージなどについて、アラートやバナーをポップアップさせることができる。これらの通知を隠したければ、その方法が二つある。

トラックパッドで確実に通知センターを表示 -- Apple は通知センターの表示がとても簡単だという説明をしている。いわく、「トラックパッドの右端から左へただスワイプするだけです。」それをしてもただ Safari のウィンドウが右へスクロールするだけだと頭を抱えていた私たちは、Apple が「端」と言ったところが本当に重要だったことに気付いた。まず指を Magic Trackpad の、あるいはラップトップ機に内蔵のトラックパッドの、右端のすぐ外側 に置いてから、そこからトラックパッドの表面を左へスワイプすれば、間違いなく通知センターが現われる。

アクセシビリティのオプションに手早くアクセス -- Command-Option-F5 を押せば、即座にポップアップのダイアログが出て、そこから主要なアクセシビリティオプション,例えばズームや VoiceOver などをオン・オフできる。

Twitter 情報を連絡先データベースに統合 -- Twitter のサポートが内蔵された Mountain Lion では、多くのアプリケーションの中で Share ボタンから tweet を書いたり送信したりできる。例えば Safari でも、通知センターでもできる。でもそれ以外に、Twitter アカウントの情報を引き出してそれを Contacts (連絡先) アプリケーション (従来の名前は Address Book) へ取り込むこともできる。Twitter の写真や、あなたがフォローしている人たちから届いたその他の情報も読み込まれるが、その際は Contacts アプリ自体が使われるわけではない。

(これをする前に、必ずあなたの連絡先データをバックアップしておくことをお勧めする。File > Export > Contacts Archive を選べばよい。)

Mail へ行き、その Contacts & Calendars 環境設定パネルを開いて、あなたの Twitter アカウント (あらかじめそれがセットアップされているとして) をクリックする。それから、Update Contacts ボタンをクリックする。この機能は数ヵ月後にサポートが追加される Facebook についても働くようになる。

システムオーディオを AirPlay デバイスに共有 -- Mountain Lion の新しい AirPlay Video Mirroring 機能(AirPlay を使ってあなたのスクリーン全体を第二または第三世代の Apple TV に、それから HDTV に、ストリーミングできる機能)に加えて、AirPlay には新たにオーディオのみのオプションも追加された。AirPlay はずっと以前から音楽をあなたの Mac から他のデバイス、例えば第二または第三世代の Apple TV あるいは AirPort Express にストリーミングすることができたが、Mountain Lion 以前は特定の AirPlay 出力機能を備えたアプリケーションからできるのみだった。けれども Mountain Lion となった今は、あなたの Mac のシステムオーディオを送信することもできる。メニューバーの Sound コントロールを Option-クリックすると、そのメニューにオーディオ出力先として AirPlay デバイスが一つだけ(アルファベット順で最初のものか、または最後に使ったもの)登場している。利用できるすべての AirPlay デバイスの一覧や、その他のオーディオ AirPlay オプションの設定は、Sound 環境設定パネルの Output タブにある。

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AirPlay Video Mirroring の話のついでに、必ずしも Mountain Lion 対応である Mac がすべてこの機能を利用できるとは限らないことを注意しておこう。具体的には、この機能は以下の機種で使える:

Quick Look から項目を共有 -- Finder で項目を一つ選んでスペースバーを押すと Quick Look プレビューが開くが、そこにも普通の Finder ウィンドウと同様、便利な Share ボタンが付いている。

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より緊密なスクリーン共有 -- よくスクリーン共有を使って遠隔のコンピュータをコントロールしているのなら、あなたの苛立ちをきっと減らしてくれる改善点が二つある。スクリーン共有のセッションが動作中に、あなたのコンピュータ上で何かをコピーすれば、あなたが遠隔コンピュータのスクリーン共有ウィンドウに切り替えた際に、自動的にコピー内容が遠隔コンピュータのクリップボードへ送られる。手動でクリップボード内容を転送する必要はない。

このオプションを無効にするには Edit > Disable Shared Clipboard を選ぶが、それは現在のセッションにしか適用されない。将来のスクリーン共有セッションでも恒久的にこのオプションを無効にしたい場合は Screen Sharing > Preferences を選んで Use Shared Clipboard オプションをオフにしておく。

また、あなたのコンピュータから遠隔のコンピュータへ、ドラッグ&ドロップを使ってファイルをコピーすることができるようになった。

少し賢いリマインダー -- Reminders (リマインダー) アプリケーションで項目を作成する際、あなたがタイプしたものからコンテクストを取り込むことができる。例えば、"Pick up cake tomorrow at 4" とタイプすると、リマインダーの内容が "Pick up cake" となり、それが次の日の 4:00 PM に出るようにセットされる。けれども、この機能はまだ働きにむらがあるようだ。タイプされた時刻を正しく認識しないこともあるし、geofencing も認識しない。

ディクテーションのショートカットを変更 -- ディクテーション機能を有効にするショートカットは、デフォルトでは Fn キーの二度押しだ。それが気に入らない人、あるいはキーボードに Fn キーがない人は、Dictation & Speech 環境設定パネルでショートカットの変更ができる。Shortcut ポップアップメニューから別のものを選んでもよいし、あなたが自分で指定することもできる。

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新しい Finder 進捗状況表示 -- この巨大ファイルはもうコピーが終わったのか? どの程度コピーが完了したのかが、素早く分かるようになった。コピーしている最中、アイコン上、またはファイル名の隣に、新しい進捗状況表示バーが出るので、それを見るだけでよい。これはあらゆる Finder 表示モードで登場する。

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新しいデスクトップ壁紙 -- Desktop & Screen Saver 環境設定パネルにいくつか新しいデスクトップ壁紙の画像が追加されていない限り、ちゃんとした Mac OS X アップデートとは言えまい。写真のいくつかにはそれぞれ独自の興味深いストーリーさえ付いている。デフォルトのデスクトップ画像 Galaxy は、NASA の写真に Apple が手を加えたもので、その際いくつかの銀河が消滅した。

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Apple はすべての画像を社内で作成しているわけではない。Retina ディスプレイモデル MacBook Pro の広告の中で使われたシマウマたちの画像がどのように撮影されたかを紹介した記事がある。

ブート可能な Mountain Lion USB ドライブを作成 -- あなたのハードドライブが故障して、しかも Recovery HD パーティションにアクセスしてディスクの修理やオペレーティングシステムの再インストールを実行することもできない場合に備えて、外部的に Mountain Lion をインストールできる方法を用意しておくことは極めて重要だ。Lion インストーラを含んだブート可能 USB ドライブを作成した経験のある人には、Mountain Lion でもその手順はほとんど同じだが、ただ一つ重要な違いがある。Mountain Lion のインストーラパッケージの中にある InstallESD.dmg ディスクイメージにアクセスする際に、まず最初にそのイメージをマウントしてから、その後でそのデータを USB ドライブにリストアしなければならない。Macworld の Dan Frakes が、ドライブを作成するために必要な手順を詳しく解説している。

署名なしのアプリを手軽に開く -- Mountain Lion の Gatekeeper 機能は、マルウェアがあなたのシステムで走ることがないようにするために作られている。(2012 年 6 月 25 日の記事“サンドボックス化、Gatekeeper と Mac App Store について質問に答える”参照。)デフォルトの挙動では、Mac App Store からダウンロードしたアプリケーションすべてと、開発者が Apple から受け取った開発者 ID による署名の入ったアプリケーションのみが許容される。Security & Privacy 環境設定パネルの中で、許されるアプリを Mac App Store からのもののみに限定することも、またすべてのアプリケーションが走ることを許されるよう設定することもできる。この最後の選択肢は従来の Mac OS が常に挙動してきたやり方そのものだが、セキュアさが最も低い選択肢だ。

セキュリティのレベルはデフォルトの通りにしたままで、それでも署名入りでないアプリケーションをいちいち Security & Privacy 環境設定パネルを開いてシステムワイドの設定を変更する手間をかけずそのまま開くことも可能だ。ダウンロードしたアプリケーションを右クリックもしくは Control-クリックして、コンテクストメニューで Open を選べばよい。すると Mountain Lion があなたに本当にそのファイルを開いてよいか尋ねてくるので、Open ボタンをクリックする。この手順は、アプリケーションを最初に開く際にのみ必要となる。その後は、そのアプリケーションは安全と見なされる。

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複数ボリュームの Time Machine -- TUAW の Michael Rose が Twitter で自分が気に入った機能の一つとして指摘したのは、 Time Machine が複数のボリュームに対応したことだ。Time Machine 専用のたった一つのハードディスクに依存するのでなく、他のハードディスクもあなたのバックアップシステムに割り当てて、一段上の冗長性を保証することができる。(さらにオフサイトのドライブも使って安全度を高めることもできる。)

さらなるヒントは -- この Apple の最新の大猫に大勢の Mac ユーザーたちがどっと群がって、てんでに突つき倒し始めている今、Mountain Lion のさらなる秘訣やコツがまだまだ発見されてくるであろうことは間違いない。もしもあなたが何か良いものを発見されたなら、どうかコメントに書き込んで頂きたい。この記事に新情報として追加したり、あるいはまた新たな記事に書き加えたりさせて頂きたいと思う。

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Mountain Lion の Safari 6 の新機能

  文: Sharon Zardetto: szardetto@szardetto.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

デビューの時点でルック&フィールの面で他のものたちを大きく上回っていたとしても、Safari が革新的なブラウザであったことは一度もない。今回登場した Safari 6 もまた、単にこのアプリの漸進的発展を継続しただけで、いくつかの新しい機能を導入し、いくつかの既存の機能を調整し、その上私がこれまで頼りにしていた機能一つを完全に削除してしまっている。全体的に見て、これはバージョン番号を上げるよりもむしろバージョン 5.5 と名付けた方がふさわしいような気がする。

アドレス・検索のフィールドを統合 -- まずは最もはっきり目立つ変更点から見て行こう。これは、もっと早くに実現されるべきだったインターフェイスの調整だ。もはや独立の検索フィールドはない。検索フィールドの機能は、アドレスフィールドの中へ統合されて、このフィールドは「アドレスおよび検索フィールド」という、何とも人の気をそそる名前となった。(確かに Firefox の多機能フィールドに付けられた名前 "Awesome Bar" (イケてるバー) はまるで想像力のない若者が名付けたみたいで私の気に障るが、Safari のはもっと悪い。こちらは、想像力がない上に融通も利かない年寄りが名付けたもののように聞こえる。)

このフィールドに何かをタイプすると、Safari はあなたの履歴とブックマークからトップヒットの候補を掻き集めた上で、マッチしたものをリストとして表示する。その上同時に Google 検索も開始する。ドロップダウンするメニューには、それぞれのカテゴリーに分けて候補が並び、カテゴリーごとに項目の最大数を制限してメニューが大きくなり過ぎるのを防ぐ。メニューの一番下近くにある "Search for... in History" 項目を使えばあなたの履歴の中でより徹底した検索ができる。ちょっと微妙だが素敵な点がある: このメニューにはもう一つ "Find... on this page" というコマンドもあり、そこにはそのページ上でマッチした個数も示される。(標準のショートカット Command-L および Command-Option-F は両方ともこのアドレスフィールドをアクティブにするようになった。そのページ内で検索をするには従来通り Command-F で呼び出す検索バーが使える。)

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アドレスと検索のフィールドが組み合わされたということは、従来検索フィールドにあった特別のドロップダウンメニューでデフォルトの検索エンジンを切り替える機能が失われたということだ。このオプションにアクセスするには、いちいち Safari の General 環境設定パネルを開かねばならない。(しかもそこには Google、Yahoo、Bing の三つの選択肢しかない。拡張機能やその他のハックを使わない限り、あなたが独自に別の検索エンジン(例えば Google の Browse By Name サービスなど)を追加することはできない。2011 年 4 月 6 日の記事“Browse By Name で Google Chrome や Safari 5 のサーフを高速化”参照。)

この新しいアドレスフィールドには他にも見栄え上の変更が多数施されていて、全体的に以前よりずっとクリーンな印象が強い。URL の冒頭の http:// 部分は表示されず、ドメイン名より後の部分はグレイの文字で示される。左側にあった Add Bookmark ボタンは独立のツールバーボタンに昇格した。(ただしデフォルトのセットには含まれていない。)Reader ボタンはこれまでのように右側あたりにフロートするのでなくフィールドの右隣に統合された。そのウェブページで Reader 機能が利用できない場合はこのボタンがただ淡色で表示されるし、RSS ボタンに切り替わることもない。なぜなら... いや、その点についてはあとでたっぷり言いたいことがある。ページがロードしている最中に進行中表示の歯車が回ることはなくなり、進行状況の表示としてフィールドの背景が青く変わって行く様子も以前とはっきり違った見栄えとなった。新設された Show iCloud Tabs ボタンと Share ボタンの他に、このスクリーンショットの写真で下の方のステータスバー上に "Add..." と表示されているところに注目して頂きたい。このスクリーンショットは Shift キーを押し下げた状態で撮ったもので、その状態でリンクをクリックすればそのページがリーディングリストに追加される。

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複数タブを一覧 (まあ言ってみれば) -- 開いているすべてのタブを一つのウィンドウで見る方法がようやくできた。タブビューだ! いや、私がここで感嘆符を使ったのは皮肉を込めた意味においてだ。なぜなら、たしかにすべてを見る方法が存在してはいるけれど、どう見ても良い方法とは言えないからだ。まあ、ないよりはましという程度だ。View > Show All Tabs コマンドまたはツールバー上のボタンを使うか、あるいはピンチのジェスチャーをすれば、タブ化されたページがすべてそのウィンドウの内部に置かれ、左右のスワイプか、または左右矢印キーを使って水平方向にスクロールして一覧できる。ウィンドウの下の部分に並んだ点が、何個のタブがあるかを示し、またその点の一つをクリックすればそれに対応したタブにスクロールする。

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けれども、これではウィンドウの中身が丸ごと全部見えるのは常時一個だけだ。タブ化されたページのサイズはウィンドウのサイズとともに変化する。これではタブビューの使い道も限られてくるではないか。どうして、Top Sites と同じビジュアルのアプローチを誰も考え付かなかったのだろうか? 複数のサムネイルの形で多数のタブを表示することも、できたはずではないか?

このタブビュー実装におけるもう一つの難点は、それを呼び出すのにピンチのジェスチャーを使ったことだ。これはすぐに自然なジェスチャーと感じられるようになるだろうが、ウィンドウの中のテキストをズームするためにピンチしたり、もっとピンチし続けてさらに数段ズームしたりしている人なら、誤ってタブビューに入ってしまうことも起こりがちになるだろう。

オフラインのリーディングリスト -- リーディングリスト (Reading List) は、生まれた当時は単なる特別な種類のブックマークに過ぎなかった。情報に繋がるリンクを一つのページに集めておき、あとで時間のあるときにそれらの情報に戻れるようにしておくのだ。けれども Safari 6 では、それが初めからあるべきであった姿へと成熟を遂げた。つまり、リーディングリストにウェブページのコンテンツ自体を保存しておき、あとでオフラインにいても読むことができるようになった。Safari 6 のリーディングリストは iOS デバイスと同期できるけれど、そちらの Safari は現時点ではまだこれをリンクのリストとしてしか扱わない。iOS 6 の Safari になれば、オフラインでも読めるようになると考えてよいのではないかと思う。

共有するのなら公平に山分け -- ものを共有したり人から共有されたりすることに、皆さんが飽き飽きしておられないことを祈りたい。なぜなら、そこには終わりが見えないからだ。あの「共有」ボタン、つまり iOS のいたる所に現われる、箱から曲がった矢印が出てくる絵のボタンが Mountain Lion の多くの個所に登場しているが、Safari のツールバーもその一つだ。ここの共有ボタンからは、新設の File > Share サブメニューと同じメニューが出る。さらにこの「共有」という概念を押し広げようと、このボタンのメニューの一番上は Add To Reading List と Add Bookmark で始まる。いずれのメニューにも、Email This Page、Message、Twitter の各コマンドが付く。あと数ヵ月すれば、ここに Facebook というオプションも追加されることになっている。

出番待ち中の機能 -- ゴールデンタイムに使える機能が二つ用意できているが、ゴールデンタイムの方がまだその機能に十分対応できていない:

* iCloud タブ: 一つのデバイス上で Safari のタブを開けば、iCloud の魔法を経由することによりそれらのタブがあなたの他のデバイス上でも見られるようになる。けれどもその魔法が起こるためには、そのモバイルデバイスがまだリリースされていない iOS 6 を走らせていなければならず、二台目の Mac は Mountain Lion を走らせていなければならない。現時点で、私はどちらも持っていないので、ここではこの機能が Safari のブックマーク同期の要であって、アクセスするにはツールバー上に新設された Show iCloud Tabs ボタンをクリックする、とだけ言うにとどめておこう。

* 通知機能: ここには鶏が先か卵が先かという問題がある。HTML5 通知機能を利用しているサイトはあまり多くない。それを利用しているサイトでは、警告を Notification Center に送るように設定でき、それらに関するアクセス権を Safari の Notifications 環境設定パネルで管理できる。

RSS よ安らかに眠れ -- Apple が Safari から RSS への対応を削除したことについて、ここで私は不満をぶちまけたいのだが、普通「不満をぶちまける」というのは何かもっと長々しいもの(例えば The Daily Show で Louis Black が長弁舌をふるうような感じ)をイメージさせるだろう。でもここで私が言いたいことはもっと簡単だ。いったい 全体、連中は何を 考えてるんだ と。RSS 対応は Apple Mail からも取り除かれてしまった。ということは、今後はあなたの Mac で RSS フィードを処理するにはサードパーティのアプリを使わなければならない。私は、それほど多数のサイトで RSS を使っているわけではないが、RSS を購読しているサイトでは、非常に頻繁に、大きく依存して RSS を使っている。だから私は今回のダウングレードについて、とっても... むかっ腹を立てて いる。(ウム... ひょっとして Apple は、Notification Center に RSS フィードを表示させればいいとでも考えていたのか?)

新しい環境設定パネル -- ウェブサイトにサインインすることこそが、パスワードがこれほど増殖した主たる原因であり、どのパスワードがどこへ入るためのものかを忘れたとたんに、髪の毛を掻きむしる羽目になる原因ともなる。1Password や LastPass (これらは複数のブラウザでも動作するので、あなたがいろいろなブラウザを切り替えたりしていても大丈夫だ) などサードパーティのパスワード管理ユーティリティを使っているのでない人には、Mac に付属のキーチェーンアクセスユーティリティが行く道を支える頼みの杖であった。けれども今後は、Safari が提供する Passwords 環境設定パネルが、より素早く(すぐそこにあるから)かつより手軽に(単純なリストだから)あなたの使うウェブサイトのユーザ名とパスワードにアクセスできるようにする。既にキーチェーンアクセスがあるのでパスワードのヒントのオプションはないが、あなたのシステムパスワードを入力すれば一時的にすべてのパスワードがリストの形で表示されるので、私はもはやヒントの必要を感じない。

Privacy 環境設定パネルではクッキーを削除あるいはブロックしたり、サイトによるロケーションサービスへのアクセスを制限したり、サイトがあなたを追跡しないよう命じたり(いやむしろ「頼む」と言うべきか)することができる。

さきほど述べたように、Notifications 環境設定パネルではウェブサイト通知のアクセス権の管理ができる。また、システム環境設定の Notifications パネルへのショートカットもある。

Appearance 環境設定パネルはなくなった。デフォルトの等幅フォントとプロポーショナルフォントをあなたが指定することはできなくなった。結局のところ、今はもう二十一世紀なのだから。サイトが選んだフォントを別のものに取り替えたいと思ったら、CSS スタイルシートをあなたが作成して Advanced 環境設定パネルでそれを指定してやる必要がある。従来 Appearance パネルにあった Default Encoding メニューも Advanced パネルに移った。

Mac OS X 互換性 -- Safari 6 は OS X 10.8 Mountain Lion とともにインストールされるけれど、10.7 Lion とも互換だ。10.7 Lion では、ソフトウェア・アップデートを使って最新バージョンをダウンロードする。Lion ユーザーには共有や通知、iCloud Tabs など Mountain Lion レベルの機能を使うことはできないし、タブビューも使えない。10.6 Snow Leopard およびそれ以前のシステムでは Safari 5 止まりとなる。

そうそう、それからオペレーティングシステム互換性の話のついでに、Apple は Macworld において Safari 6 を Windows 用には出さないことを認めた。今後 Windows 用の Safari がもはや作られることはないと推察するのも容易いだろう。Windows ユーザーで Apple のサポートサイトを見つけられる人は、引き続き Safari 5.1.7 を入手できる。

あともういくつか... -- 気付いたことやヒントをいくつか挙げておこう。もしも Safari 6 の中で何か他に素敵なことに気付かれたら、どうぞコメントに書き込んで頂きたい。

バージョン番号への嫉妬か、はたまた実用主義か? -- 現時点で既に、ウェブブラウザとは極めて成熟したタイプのソフトウェアだ。現在最もメジャーな三つのブラウザのいずれも、重要な機能で他が備えていないものを持っているものはない。Safari 6 がこのバージョン番号を得たのも、その主たる理由はそれが Mountain Lion に含まれたからだと言ってよいだろう。純粋に機能面からは、どう見てもこれはバージョン 5.5 以上のものではないし、あと我々が得た新しいものと言えばオフラインのリーディングリストくらいだ。

けれども、Apple があまり Firefox に大きな後れを取りたくないと考えたというのも十分にあり得ることだ。Mozilla は以前からバージョン番号を人工的に吊り上げ続けていて、今はもう 13.0.1 になっている。(おっとっと、今では 14.0.1 になっていた!)それは、Microsoft の Internet Explorer 10 や Google Chrome と競争するためだ。Google Chrome は一度もそのバージョン番号を宣伝したことがない。(その理由は簡単にうなずける。何しろ、Mac 用の現在のバージョン番号は 20.0.1132.57 なのだから。)

あるいはひょっとして、今の私たちはバージョン番号にあまりにも大きな重要性を割り当て過ぎているのかもしれない。歴史的には、バージョン番号はそのアップグレードがどの程度重要なものかを意味する目安となっていたのだが、その本当の意義は、バージョン番号がなければ変更点やトラブルシューティングの問題についてお互いに正確なコミュニケーションができなくなるからということなのだから。(「新型 iPad」を思い出してみよう!)

[Sharon Zardetto は本がまだ紙でしか出版されない時代に Mac 本を何十冊も書いた。その後電子ブックに移行した彼女の最新のタイトルは "Take Control of Safari 5" (これは現在 Safari 6 用に改訂作業中で、今購入した人は完成時に無料でアップグレード版が入手できる) と "Take Control of Spotlight for Finding Anything on Your Mac" だ。彼女を Twitter でフォローするには @SharonZardetto で。]

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2012 年 7 月 30 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Fantastical 1.3.2 -- Flexibits が、カレンダーとリマインダー用アプリ Fantasticalをバージョン 1.3.2 にアップデートし、OS X 10.8 Mountain Lion との互換性を提供するとともに Retina ディスプレイモデル MacBook Pro のためのインターフェイス要素を提供した。前回のバージョンで iCal と iOS リマインダー双方のサポートを追加したが、Fantastical 1.3.2 ではシンプルな繰り返しイベントをサポートし、リマインダーが何千件もある場合のパフォーマンスを改善し、一部のリマインダーで次回の締め切り日付を設定する際に起こった問題点を修正している。今回のアップデートではまた iCloud ユーザーがもともと mac.com でセットアップした MobileMe 以前からのアカウントを持っていた場合に起こり得た問題点も修正された。通常価格は $19.99 だが、Flexibits では期間限定で同社のウェブサイトからも Mac App Store. からも現在半額 ($9.99) で Fantastical を提供している。(新規購入 $19.99、無料アップデート、11 MB、リリースノート)

Fantastical 1.3.2 へのコメントリンク:

Firefox 14.0.1 -- 既に不可解きわまるリリースパターンにさらに混迷の度を深めつつ、Mozilla が Firefox の最新アップデートをバージョン 14.0.1 としてリリースした。バージョン 14.0 というものなど存在しなかったというのに。Ghacks.net によれば、これはこのウェブブラウザの Mac デスクトップ版と Android モバイル版を同じリリース番号で統一したかったからだという。セキュリティとプライバシー関係でさまざまの改善を提供しつつ、このデスクトップ用ブラウザは今回から Google で検索する際にはデフォルトで HTTPS を使用してセキュリティとプライバシーを改善し、コンテンツがクリックによって明示的に呼び出されるまではプラグイン (例えば Adobe Flash) の自動表示をブロックする "click-to-play" オプションを追加した。また、Awesome Bar (イケてるバー、アドレスフィールドのこと) に表示されるウェブサイト認証アイコンの表示方法を改良して、そのサイトが SSL 暗号化を使っているか、Extended Validation 証明書を持っているかが判別できるようにした。その他の追加機能としては、Awesome Bar にタイプされた URL の自動補完、Mac OS X 10.7 またはそれ以後におけるネイティブなフルスクリーンモード、ディスプレイがスリープしないようにするための新しい API、ギリシャ語およびトルコ語のローカライズ版におけるテキスト変換およびフォント変種 CSS の改善、ある種のアプリケーション(例えば一人称視点のゲームなど)でマウスのコントロールを拡張するための Pointer Lock API のサポートなどがある。(無料、31 MB、 リリースノート)

Firefox 14.0.1 へのコメントリンク:

Nisus Writer Pro 2.0.3 および Express 3.4.2 -- Nisus Software が、同社のワードプロセッシングアプリ二つともにアップデートをリリースした。 Nisus Writer Pro 2.0.3 と、 Nisus Writer Express 3.4.2 だ。いずれのアプリも OS X 10.8 Mountain Lion の Gatekeeper セキュリティ機能のために Apple 開発者 ID によるコード署名を入れており、今回からいずれも Mac OS X 10.6.6 かそれ以降を要するようになった。さらに、いずれも Nisus Writer が起動を終えた後もスプラッシュスクリーンが見えたままに残った問題を修正し、Mountain Lion で走らせた場合にスタイルシート表示に切り替えるとハングする可能性のあった問題を解決している。また、Pro および Express 双方のアプリとも英語以外の多くの言語(デンマーク語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポーランド語、ポルトガル語、スペイン語、その他)でハイフンの処理を改良した。

変更点は数多いが、Nisus Writer Pro 2.0.3 では PDF の作成に関する問題や印刷に関係したさまざまの問題(自動生成した目次、索引、相互参照において誤ったページ番号が印刷された問題など)に対処したほか、HTML や EPUB に書き出す際にフローティング画像が消えないようにし、EPUB に書き出した際にページ区切りが保たれるようにし、EPUB において章見出しが必ずページと章の区切りを引き起こすようにした。同様に、Nisus Writer Express 3.4.2 でも PDF 作成や印刷に関する独自の問題(例えばページの終わり近くに不要な空白が出来てしまった問題など)を修正し、一部のセミボールドのフォント字体がフル (別名“模擬”) ボールドに変換されてしまった問題も解決した。注意したいのは、Mac App Store 版は Nisus Writer ProNisus Writer Express もいずれもまだこの記事の執筆時点では最新バージョンにアップデートされていないことだ。(Nisus Writer Pro : 新規購入 $79、無料アップデート、137 MB、リリースノートNisus Writer Express : 新規購入 $45、無料アップデート、37.7 MB、 リリースノート)

Nisus Writer Pro 2.0.3 および Express 3.4.2 へのコメントリンク:

SuperDuper 2.7 -- Shirt Pocket が、ドライブクローン作成・バックアップ用ソフトウェア SuperDuper のバージョン 2.7 をリリースし、OS X 10.8 Mountain Lion の Gatekeeper セキュリティ機能への対応を追加した。さらに、今回の新リリースは(反応の遅いネットワークボリュームでも)起動がより速くなり、ファイルのコピーも高速化しているはずだ。高速でファイルの作成・削除を繰り返すアプリによるアクティブなファイルをバックアップの最中にコピーする際の挙動も改善された。(その状況では一部のファイルがバックアップから消えてしまう可能性があった。)ステータスウィンドウをアップデートして大きなファイルがコピーされている最中も何が起こっているかを表示するようになり、診断機能を改善してドライブの読み・書きが実行できない際により正確なエラーを返すようになり、ローカルな Time Machine スナップショット (.MobileBackups) をコピーしないようにしてバックアップ失敗の可能性を減らした。また SuperDuper は最新バージョンの Growl に対応するようアップデートされた。(そのことにより Mountain Lion の通知センターにも対応した。)しかしながら、SuperDuper は Mountain Lion と「フルに互換」ではない。Shirt Pocket はブログ記事による発表 の中で、ローカルボリュームの自動マウントをサポートするための作業が今回のリリースには間に合わなかったと述べている。SuperDuper 2.7 は Mac OS X 10.4.11 かそれ以降を要する。(つまり、依然として Intel ベースおよび Power PC ベース双方の Mac に対応している。)(基本的機能は無料、追加機能は $27.95、無料アップデート、3.2 MB)

SuperDuper 2.7 へのコメントリンク:

Yojimbo 3.0.4 -- Bare Bones Software が Yojimbo 3.0.4 をリリースした。今回はメンテナンス用アップデートで新機能は何もないが、ある種のウェブアーカイブを OS X 10.8 Mountain Lion で表示しようとした際に起こったクラッシュを修正し、Yojimbo iPad アプリの走る iPad とペアリングできなくなった問題を解決し、PDF を表示する際に描画が狂ったりクラッシュすることのあったバグを修正している。またこのアップデートでは Sidekick 書き出しフォルダが起動時に利用不可であった場合に新たな書き出しフォルダを選べるようにするとともに、Sidekick を完全にオフにすることもできるようにし、PDF 読み込みを調整して PDF ヘッダフォーマットの「少々緩い解釈」にも対応できるようにし、もはや過去のものとなった MobileMe 同期に関する説明文および内部構造をすべて削除した。(新規購入 $38.99、無料アップデート、5.6 MB、 リリースノート)

Yojimbo 3.0.4 へのコメントリンク:

LaunchBar 5.3 -- Objective Development が LaunchBar 5.3 をリリースし、OS X 10.8 Mountain Lion との互換性(Gatekeeper セキュリティ機能への対応も含む)を改善した。今回のアップデートでは 1Password ブックマーク、タグ、フォルダへのアクセスを改善し (そのため 1Password の索引付けルールを更新する必要があるかもしれない)、新規のイベントやリマインダーに対する Growl 通知を追加し、リマインダー項目とカレンダー項目とを区別し、アドレスブックから取り寄せた連絡先へのファイルやテキストの送信を高速化し、アプリケーションの最近使った書類のリストが iCloud にあるかどうかを表示するようにした。LaunchBar は、Apple Mail、Mailplane、Microsoft Outlook、Postbox、Sparrow のサポートを内蔵しており、あなたのデフォルトの電子メールクライアントは自動的に選択させることも、あるいは LaunchBar の環境設定で手動で選択することもできる。修正については、LaunchBar 5.3 はアプリケーションを Spotlight で索引付けたり連絡先を Mountain Lion で索引付けたりする際の問題点に対処したほか、"iPhone" と付記された電話番号をモバイル番号として表示するようになった。(新規購入 $35、 TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、2.3 MB、リリースノート)

LaunchBar 5.3 へのコメントリンク:

Scrivener 2.3.1 -- Literature and Latte が Scrivener 2.3.1 をリリースし、OS X 10.8 Mountain Lion の新機能のいくつかを利用するための数多くの改善を施した。Project Targets パネルでは Twitter アイコンを使ってあなたの毎日の執筆セッションの目標を手軽に tweet できるようになり、Growl がインストールされていない場合には通知センターを使うようになり (Growl がインストールされている場合でも Scrivener が通知センターを使うよう設定することさえできる)、バインダー、コルク板、アウトライナー、あらすじそれぞれの検索結果から Quick Look ジェスチャー(デフォルトでは三本指のタップ)だけで QuickReference または Quick Look のパネルを呼び出せるようになった。さらに、このアプリもコード署名が付いて新しい Gatekeeper セキュリティ機能に準拠した。今回のアップデートではまた KindleGen ソースファイルおよび .mobi ファイルに保存するオプションが新たに追加されたほか、"Capitalize 'i'" 機能も改善された。修正点も多数あるが、主なものを挙げれば、行の高さの倍数が適用された際に画像の上部に余計な空白が入ってしまうというシステムのバグに対して今回のリリースには回避策が施され、新しい .doc、.docx、および .odt の読み込みツールが一部のファイルでハングしてしまったバグが解消された。Literature and Latte のウェブサイトからは二つのバージョンが入手できる。一つは 10.6 Snow Leopard かそれ以降用 (こちらは Mac App Store からも入手可能)、もう一つは 10.4 Tiger および 10.5 Leopard 用だ。(Literature and Latte からも Mac App Store からも新規購入 $45、無料アップデート、30.4 MB (OS X 10.4/10.5 版は 32.5 MB)、リリースノート)

Scrivener 2.3.1 へのコメントリンク:

MacBook Air SMC Update 1.5 および 1.6 -- Apple が、MacBook Air 用に二つの System Management Controller (SMC) アップデートを出した。バージョン 1.5 は 2012 年 6 月に出された機種用、バージョン 1.6は 2011 年に出された機種用だ。いずれのアップデートも OS X 10.8 Mountain Lion を走らせた際の Power Nap をサポートできるようにしている。mid-2012 モデルの MacBook Air のためのバージョン 1.5 アップデートではその他にもいくつかスリープに入ったり目覚めたりすることに関係する問題点を修正しており、全体的な安定性が増しているはずだ。バージョン 1.6 (mid-2011 モデル用) は 10.8 を要するが、バージョン 1.5 (mid-2012 モデル用) は 10.7.4 かそれ以降を要する。あなたがお持ちの機種に適合したファームウェアアップデートを間違いなく入手するため、ソフトウェア・アップデートを使って入手することをお勧めする。(無料、698 KB/663 KB)

MacBook Air SMC Update 1.5 および 1.6 へのコメントリンク:

BusyCal 1.6.4 -- BusyMac が BusyCal 1.6.4 をリリースした。バージョン 1.6.3 がリリースされてからたった二日後のことだ。バージョン 1.6.3 は、OS X 10.8 Mountain Lion の Gatekeeper セキュリティ機能のサポートを提供するとともに、マイナーな修正(Retina ディスプレイモデルの MacBook Pro での Dock アイコン再描画のバグや、iCloud WebDAV カレンダーとの同期の際の 403 エラーなど)をいくつか施した。また、Daylite CalDAV サーバへの対応も追加した。バージョン 1.6.4 は、インストールの際にいくつかエラーを起こした Gatekeeper コード署名におけるバグを修正するために素早くリリースされた。(新規購入 $49.99、無料アップデート、6.7 MB、リリースノート)

BusyCal 1.6.4 へのコメントリンク:

Aperture 3.3.2 -- OS X 10.8 Mountain Lion との互換性を追加した他にはほんの少ししか改善を施さないまま Apple が Aperture をバージョン 3.3.2 にアップデートした。このプロフェッショナル向けの写真オーガナイザでは、Library Inspector 内のプロジェクトやアルバムを(名前順と種類順に加えて)日付順で並べ替えられるようになり、Auto White Balance において Skin Tone モードを使って(Faces 機能が無効になっている場合でも)色補正ができるようになった。このアップデートではまたフルスクリーンモードに出入りする際にパフォーマンスに影響を与えていた問題点が修正された。(Mac App Store から新規購入 $79.99、無料アップデート、530 MB)

Aperture 3.3.2 へのコメントリンク:

iPhoto '11 9.3.2 -- Apple が iPhoto '11 9.3.2 をリリースした。OS X 10.8 Mountain Lion の新しい共有機能との互換性をもたらすための小さなアップデートだ。パフォーマンスと安定性の向上に加えて、今回のアップデートでは写真の共有オプションに Twitter および Messages (Mountain Lion における iChat の代替) が加えられた。(Mac App Store から新規購入 $14.99、無料アップデート、637 MB)

iPhoto '11 9.3.2 へのコメントリンク:

iMovie '11 9.0.7 -- Mountain Lion に向けたアップデートが次々と押し寄せる中で、Apple はこの大猫について一言も触れることなく iMovie '11 9.0.7 をリリースした。その代わりに、このアップデートは全体的な安定性を改善することに焦点を絞り、サードパーティの QuickTime コンポーネントにより引き起こされるクラッシュを予防するための修正や、Camera Import ウィンドウで MPEG-2 ビデオクリップをプレビューする際の問題、カメラから MPEG-2 ビデオクリップを読み込む際にオーディオが取り込まれない問題への対処を施している。また、前回のアップデートにおける改善点(2012 年 6 月 13 日の記事“iMovie '11 9.0.6”参照)例えば Retina ディスプレイモデルの MacBook Pro 用の拡張なども含んでいる。(Mac App Store から新規購入 $14.99、ソフトウェア・アップデートか Mac App Store から無料アップデート、1.01 GB)

iMovie '11 9.0.7 へのコメントリンク:


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Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2012年 8月 4日 土曜日, S. HOSOKAWA