TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1161/18-Feb-2013

そろそろ新しい MacBook Pro を買おうかと思っていた人は、Apple が仕様を若干改善し価格をいくらか下げたニュースを嬉しく思うだろう。これらのラップトップ機の魅力がさらに増したわけだ。今週号のそれ以外の記事には、意見記事の性格を備えたものが多い。まずスタッフ円卓会議では、Apple が会社としても変わり業界の潮流も変わったにもかかわらず私たちが Apple を支持し続けているのはなぜかが議論される。Adam は、マルチメディアで拡張された電子ブックがプレインテキストと静的なグラフィックスのみに依存する電子ブックを置き換えるものにはならないという意見をちょっと不満げな口調で述べる。また、Apple のソフトウェアの品質が低下しつつあることを心配する記事への ExtraBITS リンクがいくつもある。さて、新しくウェブサイトを開こうかと思っている人たちには、Josh Centers が今週号の特別記事でデザインを重視したホスティングサービス Squarespace を詳細に検討する。最後に、私たちの最新の長期スポンサーとして、クリック感の快いキーボード Das Keyboard のメーカー Metadot を歓迎したい。今週注目すべきソフトウェアリリースは、Fission 2.1.2、Mailplane 2.5.11、Skype 6.2.73.1117、MacBook Pro SMC ファームウェア・アップデート 1.7、Mellel 3.1.3、BBEdit 10.5.2、Microsoft Office 2011 14.3.1、それに BusyCal 2.0.3 だ。

記事:

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Apple、MacBook の仕様と価格を微調整

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

飾りも何もなしのお決まりのプレスリリースで、Apple は各種の小規模な CPU, RAM, そして価格の修正を MacBook Pro と MacBook Air ラインに行ったと発表した。

13-inch MacBook Pro Retina ディスプレイモデル -- Apple の最も小さい Retina 搭載の MacBook Pro は、これまで 128 GB 及び 256 GB のフラッシュストレージと 2.5 GHz デュアルコア Intel Core i5 プロセッサ付きで、価格はそれぞれ $1,699 及び $1,999 であった。それが 128 GB 構成では 2.5 GHz CPU を保ったまま 価格を $200 下げて $1,499 とし、256 GB 構成の方は 2.6 GHz CPU になり価格も $300 下がって $1,699 となった。256 GB モデルの方はまた、カスタマイズオプションで 3.0 GHz プロセッサの選択肢が増えたが、一方 128 GB モデルの方は 2.9 GHz オプションのままである。

15-inch MacBook Pro Retina ディスプレイモデル -- より大型の MacBook Pro モデルラインでは、価格は据え置かれたが、256 GB のフラッシュストレージのモデルでは、これまでの 2.3 GHz CPU に代わって 2.4 GHz クアッドコア Intel Core i7 プロセッサが搭載され、価格は $2,199 のままである。より上級の 256 GB モデルの方も価格を据え置いたまま 2.6 GHz Intel Core i7 が 2.7 GHz に格上げされ、そして RAM も 16 GB へと倍増された。

非 Retina の 15-inch MacBook Pro の標準構成は今や一つだけになり、2.3 GHz クアッドコア Intel Core i7 で 4 GB の RAM そして 500 GB ハードドライブ付きで、価格は $1,799 である。これらの仕様はチェックアウト時にこれまで提供されていたより高級な構成に変更出来るので、標準構成は一つになったというのは単なる売り方の問題に過ぎない。しかしながら、この非 Retina の 15-inch MacBook Pro モデルでは、標準の 1440 x 900 ピクセルの光沢スクリーンをより高解像度の (1680 x 1050 ピクセル) 非光沢スクリーンに $100 で置き換えさせてくれる - オプションとしては必須であると今でも多くの人が信じるものを提供している Apple では最後のラップトップモデルである。

13-inch MacBook Air -- 最後に 256 GB のフラッシュストレージを持つ大きい方の MacBook Air モデルは、仕様に変更は無いが、価格は $1,499 から $1,399 へと $100 下がった。

何故値下げ? -- Apple がこの様に途中で価格を下げると言うのはちょっと珍しい;一般的に言えば、同社は価格は据え置いて仕様を改善するやり方の方を好む (そして、その過程で粗利率を少し改善しようとするのであろう)。我々は、Apple が Wall Street の受けを少しでも良くしようと販売促進を狙っているのではないかと推測することは出来るが、しかし正直のところ、それだって憶測の域を出ることは無い。

一方で、13-inch Retina ディスプレイのコストも初期に設定したものからかなり下がり、Apple がその節減分を価格に反映させて還元するのが適当と判断したと言う可能性だってある。同様に、フラッシュストレージや RAM のコストが下がったため、他の変更も可能になったのかもしれない。MacBook Pro の非 Retina モデルには変更が無く、そして MacBook Air ラインが技術面では何も変わっていないというのも多少興味を引く。

どちらにしても、仕様が改善されそして価格が下がると言うのは歓迎すべきことであるのは間違いないし、現状でも魅力ある Apple のラップトップラインが更に迫力あるものになるであろう。

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Metadot が TidBITS スポンサーに

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私たちの最新の TidBITS 長期スポンサーとして、Metadot 社を心から歓迎したい。同社の製品 Das Keyboard は、tactile (触知) キーボードのカテゴリーの中にあって「大きな音でそれと分かる」という標語を誇らしげに掲げた逸品だ。長年 TidBITS を読んでおられる読者ならご存じの通り、私は自分のキーボードを深く気にかけている。キーボードこそ、私と Mac を結ぶ主たる道筋だからだ。もちろんポインティングデバイスも重要ではあるが、ライターとしての私はやはり、いかに速く正確に文章をスクリーン上に打ち込めるかが何より最優先なのだ。

ここしばらくの間、私は $133 の Das Keyboard Model S Professional for Mac をテストしていた。たいていの場合、これでタイプするのはとても楽しい。これは Matias の Tactile Pro キーボードや Quiet Pro キーボードとは驚くほど感触が違うが、クリック感が強くてキーの押し下げ幅の深いキーボードが好みの人には Das Keyboard の方が魅力的な選択肢となるだろう。その感触を的確に説明するのは非常に難しいが、このキーボードで速いテンポでタイプしていると滝のイメージが頭に浮かぶ。私の指先から文字が次々と流れ落ちて行く感じなのだ。疑いなくそれは Cherry 社製キースイッチのお陰だし、高速で正確なキーストロークを要求するゲーマーたちの間では特にこの Cherry キースイッチを使ったキーボードが人気だという話も聞く。

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Das Keyboard にはさまざまの Mac 固有の特殊キーが備わり、追加電源を提供する専用コネクタ付きの 2 ポート USB ハブも内蔵している。(2 メートルのケーブルは途中で二つに分かれ、Mac の USB ジャックを二つ使用する。)いずれは記事の中で Das Keyboard をもっと詳しく検討してみたいと思っているが、今はただ、TidBITS と、Apple コミュニティーへの貢献に対して、感謝の気持ちを Metadot に捧げたい!

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VidBITS:何故我々はいまだに Apple を支持するのか?

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

先週、Valentine's Day が近づくのに伴い、我々も愛を考えてみた。あなたはこれまで愛憎の絡み合った関係に陥ったことがありますか? というよりは、"これまで長い間あなたが私にしてくれたことには感謝しているが、最近あなたがやっていることにはとても納得がいかない" という感じ? これが我々の多くが最近 Apple について感じていることである。何故かって、正直に認めようよ、我々には、初期の Mac から最新の iPad まで、Apple 製品を使い、支持し、そして良い製品だと周りに説いてきた長い歴史がある。しかし、Apple の宣伝は常に我々に直接話しかけてくる方法をとってはいるが、Apple が個々の顧客が何を考えているかなど実際には気にしていないことは明々白々である。

今週の スタッフ円卓会議で我々は、Apple が昔あの様な忠誠心を勝ち取ったのは何故なのか、そして Apple は - そしてテック業界全てが - 根本のところで変わりつつあるのに、それへの支持はどうして消え去らないのかについて話し合う。鍵となる二つの見方がある:

いずれにしろ、我々の話し合いでの結論は何もなかったと私は思っているが (或いは、結論が出せそうなものがあったとしても)、もしあなたも Apple の周りに成長してきたエコシステムとの自らの係わりについて考えることがあったのなら、この円卓会議を見るか聞くかして欲しい。ひょっとすると、あなたの思考をまとめるのにお役に立てるかも知れない。

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なぜプレインテキストの本は今後も残るか

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

本を巡るニュースリリースや物語で今日最も人々を興奮させるものたちには、一つ共通する点がある。それらがいずれも、オーディオやビデオ、さらにはインタラクティビティ(双方向性)に関するものこそが最新最高と言えるという考え方を推し進めようとしていることだ。最も注目を集めているツールである iBooks Author、Inkling Habitat、Vook、その他いろいろのものたちも、それぞれに本というものを単なる旧式のテキストやグラフィックスを超えたものへと高める機能を売りにしている。その意味するところは、これは暗黙のうちに示されることも、また明確に述べられることもあるが、そうした拡張こそが本の未来であり、いずれ時が経てばあらゆる本が、ピーと言ったりブーと鳴ったり、私たちがインタラクティブなグラフィックスをあちこちスワイプしたりする間もノンストップでビデオを再生し続けたりするようになる、という考え方だ。どのみち、こんなにさまざまな素晴らしいマルチメディアが手招きしているというのに、誰が座り込んでプレインな古臭い本なんか読みたいと思うだろうか、というのがその理由だ。私たちが 4 時間分のオンラインビデオを PDF ベースのノートやリンクで補った "Take Control Live: Working with Your iPad" の実験を試みた際、私たち自身が古臭いプレインな本を出しているではないかと非難されたことさえある。

私は一人の出版者としてのみならず、よく本を読む読書家としても、そういった考えが完全に誤りであると、ここではっきりと指摘しておきたい。多くの著者たちや出版者たちが長年にわたって新たな形式の本を考え出してきたことに疑問の余地はないし、本の中でマルチメディアによる拡張が一定の役割を果たしているのも確かだ。典型的な例が学校の教科書だろう。その他のタイプの本や、あるいは特定の個々の本で、マルチメディアをうまく使うことにより大きな恩恵を受けているものがあることも容易に想像できる。

けれどもちょっと考えてみて欲しい。マルチメディアの本はますます手軽に作れるようになってきているし、拡張本を見つけたり読んだりするのも簡単になってきているかもしれないが、そのコンセプト自体は別に目新しいものではない。1990 年代の初めごろ、Voyager (われらが Michael Cohen も力を貸した) は拡張本を Expanded Books シリーズで 60 タイトル以上出版した。それらのタイトルには、今日の拡張本が持っているものの大部分が既に含まれていた。それらは画期的 (ground-breaking) なものではあったが、決して出版界の大転換 (sea change) を引き起こすものではなかった。(土 (ground) と水 (sea) を混ぜた言い回しをご容赦頂きたい。)それは一つには、当時のハードウェアとソフトウェアがまだ十分にパワフルなものでなく広く浸透もしていなかったからだとも言える。1992 年にフロッピーディスクや CD-ROM で配布されたタイトルを利用できた人の数に比べれば、今日 iBooks Author で作られた拡張本を iPad 上で読める人たちの数の方がはるかに多い。

今日ではハードウェアやソフトウェアによる制約が消え去っているのかもしれないが、私たちが完全に有効に利用できるものとしてプレインテキストの本が今も存在し続けている理由が他に二つある。まず第一に、プレインテキストの本の制作に比べて拡張本の制作は著者たちや出版者たちにとって相当に苦労を伴うし、より多くの費用がかかる。そのため、既に危うくなっているビジネスモデルがさらに弱体化してしまう。第二に、そしてこちらの方がより重要だが、本を出版することの目標は情報を伝達することにあるのであって、あらゆる場合にあらゆる読者に対して拡張本の方が 実質的に より良い情報伝達が可能だという兆候を私は感じることができない。

本の世界を進化論の絵筆で一色に塗りつぶして、自然淘汰により生き残る種と歴史の踵に踏み潰される種が分かれると論じたい誘惑に駆られがちではあるし、また対立と論争を好む現代のメディアには過度に単純化されたモデルが馴染みやすいということもあるだろう。でも、本の形式は確かに進化して いる し、今後も進化し続けることは疑いないけれども、本と情報の生態系とは本来、著者と出版者と読者から成る多様な集まりが既に存在していて、その中で進化による変化の一つ一つが単に 付け加わる ことにより成立しているのだ。

だから、紙に印刷されたり Kindle を通したりして配布されたプレインテキストの小説も、PDF や EPUB の中にスクリーンショットやリストをたくさん入れてレイアウトされたテクノロジー系の本も、幼児向けの厚紙装丁の本も、ゴージャスな写真入りの大型豪華本も、その他さまざまな本も、今後も拡張本に取って代わられることはないだろう。それよりもむしろ、拡張本は今述べたさまざまのタイプの中でそれぞれに個々のタイトルを一つ一つ置き換えるものとなるのではないだろうか。けれども、物理的な本にせよ電子的な本にせよ、特定のタイプの本が読者にとって有用である限り、また著者や出版者の心を捕らえている限り、その本は生き残るだろう。

それに、素敵なオーディオとビデオこそが情報伝達のための究極の解決法だというのなら、たった一つの言葉でそれに答えておこう:「テレビ」と。

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Squarespace 6 ウェブホスティング: 使い易さとデザインが欠陥を凌ぐ

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

テクノロジー系のポッドキャストをたくさん聴いたりテクノロジー系のブログをたくさん読んだりしている人は、きっと Squarespace の広告を見聞きしたことがあるだろう。Squarespace は WYSIWYG の、クラウドベースのウェブサイト・ホスティングサービスだ。広告では、Squarespace が使いやすくてゴージャスにデザインされ、トラブルなしに使えて上級ユーザー向けの追加のコントロール機能もあると宣伝されている。私は 2012 年 8 月に 自分の個人的なウェブサイトを始めようと思い立った際に、当時リリースされて間もなかった Squarespace 6 を思い切って使ってみようと決断した。

大量の技術的知識やシステム管理の手続きを必要とせずに手軽にウェブサイトを始めたいと思っている人には、Squarespace は一見の価値がある。とりわけ、最先端のデザインと手軽なクラウドベースの管理を望む人に適している。しかしながら、パワーユーザーにとっては完全なコントロールが提供されないことや Mac ベースや iOS ベースの良い管理ツールがないことがフラストレーションを溜める原因となるかもしれない。これはまだプラットフォームとして若く、従って成熟度も低いので、機能は常に変化し続けるし未解決のバグもある。たとえ Squarespace があなたの好みに合わなくても、代わりとなるものはたくさんある。SandvoxRapidWeaverFreeway といった Mac ベースのウェブオーサリングソフトウェアから、Calepin のようなシンプルな Dropbox ベースのシステム (2012 年 1 月 5 日の記事“Calepin: シンプルで最小主義のブログ制作に一捻り”と 2012 年 6 月 26 日の記事“Calepin 帰る: 最小主義ブログ・プラットフォームがオープンソースに”参照)、あるいは WordPress のような成熟したプラットフォーム (2012 年 11 月 21 日の記事“WordPress を iWeb の代わりに”参照) までさまざまだ。

サインアップと最初のセットアップ -- Squarespace は二週間の試用期間を提供していて、そのためにクレジットカードも必要ないので、気軽に試してみることができる。Squarespace で直ちに気付くことの一つは、Apple に似て、Squarespace がデザインを重視していることだ。ログインを完了させる以前から既に、数多くのテンプレートの中から一つを選ぶことを求められる。どのテンプレートも非常に素敵で、レスポンシブウェブデザインに基づいている。サイトはそれを読む人のスクリーンサイズに適応するようになっていて、iPhone上でも Retina ディスプレイモデルの MacBook Pro 上でも同じくらいにきちんと使えるようになっている。ほとんどのテンプレートはブログまたは写真集として使うことを念頭に置いて作られている。ブログを写真集として使ったり、あるいはその逆の使い方もできるが、その場合はコンテンツが重複したりその他の問題が起こったりすることもある。

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テンプレートを選んでログインを作成すると、Squarespace の設定ページが開く。吹き出し式のヘルプがいくつかあって、手引きをしてくれる。あとで気が変われば、一からあなたのサイトをデザインし直すこともできる。あなたがテンプレートをカスタマイズした結果は保存されるので、たとえあなたがテンプレートを切り替えても、あなたのカスタマイズの成果は消えずに残っている。あなたがライブで使っているサイトを変更せずに他のテンプレートをちょっと使ってみたいだけならば、そのテンプレートをプレビューしたりそこに変更を施したりもできる。テンプレートのプレビューに施した変更も保存されるので、テンプレートを切り替えたくなればいつでもあなたがカスタマイズした結果がそこにある。

インターフェイス -- Squarespace の設定ページは四つのセクションに分かれている。あなたのウェブサイトの見栄えを見ることができる Preview、あなたのサイトに含まれるページを管理する Navigation、サイトの訪問者に関する統計情報を示す Activity、サイトのオプションを設定できる Settings の四つだ。

Preview ボタンを押せば、設定ページを離れてサイトの編集可能なプレビューが表示される。右下にあるコントロールボックスで、変更を施すことができる。鉛筆をクリックすれば Edit Mode に入る。Edit Mode では、個々の要素がそれぞれボックスで囲まれ、要素をクリックすればそれに付随した設定ページが開く。絵筆をクリックすればサイドバーが表示され、ページの各種スタイル、例えばカラー、書体、その他のテンプレートオプションが変更できる。フォントの選択肢はたくさんのものが提供され、標準のウェブフォントも、Google のウェブフォントも、さらには 65 種以上の Adobe Typekit フォントも使える。カスタム CSS を追加して見栄えを調整することさえできる。デザインの調整が終われば、コントロールボックスの中の X をクリック(またはキーボードの Esc キーをタップ)し、それからコントロールボックスの中の歯車をクリックすれば設定ページに戻る。

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Navigation ページの中で、設定にかける時間の大部分を過ごすことになる。ここでは、サイトに含まれるページを作成・削除・並べ替えできる。プラスボタンをクリックするだけで新規のページが追加され、ドラッグしてページの並べ替えができる。ページをライブのサイトにリンクするには、サイトのナビゲーションバーの中へドラッグすればよい。あるいは、サイトを公開する準備が整うまで何もリンクせずにおいてもよい。

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静的なページ、写真ギャラリー、ブログ、それからナビゲーション用にフォルダやリンクも作れる。フォルダはドロップダウンメニューとして現われ、その上にフォルダに含まれるページへのリンクが並ぶ。リンクには他のページへの単なるリンクもあるし、RSS フィードのようなものにもできる。いったん作成の済んだページは、サイドバーでクリックすれば編集ができる。

Squarespace のページはすべて、一個またはそれ以上のコンテンツブロックから構成される。個々のブロックは異なるタイプのコンテンツを含むことができ、リッチテキスト、Markdown テキスト、画像、ギャラリー、オーディオ、空白領域、さらには Amazon 項目などを含めることもできる。新たなタイプのコンテンツをページに追加するには、単に Add Block をクリックし、望みの種類のブロックを選び、それをページの上へドラッグするだけだ。

もちろん、ウェブサイトの管理にはあなたが訪問者の目に触れさせるもの以上のことが含まれている。訪問者の数を数えるには、Activity ページが素晴らしい働きをする。一日に一度ずつしかアップデートしない一部の分析ツールとは違って、Squarespace の示す統計情報はリアルタイムだ。ページビューのカウント数とサイトを訪れた純人数、最も人気のあるコンテンツ、あなたのサイトにリンクを張った人、さらには検索であなたを見つけようとしている人の数まで示される。Squarespace の Activity ページは Google Analytics ほど徹底的なものではないが、それより高速でずっと使いやすい。もっともっと統計に深入りしたい人は、Squarespace の統計情報に加えて Google Analytics も併用すればよい。

最後に、Settings ページには各種の設定項目が取り混ぜて提供される。もちろんサイトのタイトルやファビコン(小アイコン)などの単純な設定もあるが、あなたのサイトを Amazon Affiliate アカウントにリンクさせて Amazon コンテンツブロックでのクリックが売り上げに寄与した場合にあなたに手数料が入るようにもできる。Disqus のコメントシステムの方が好みならば、そちらのアカウントにリンクさせることもできる。また、Twitter や Facebook などのソーシャルネットワークにあなたのサイトをリンクさせて、あなたがコンテンツをアップデートする度に自動的に通知がポストされるようにもできる。さらには、URL スキームを変更したり、サイトのヘッダやフッタにカスタムコードを埋め込んだりすることさえできる。

コンテンツ管理 -- いったんサイトの設定に満足できれば、もうしばらくの間はそれをいじる必要はないだろう。あなたが興味あるのは、サイトのコンテンツの管理だ。

多くの人たちにとって、それは私も同じことだが、Squarespace のメインの使用目的はブログだ。Navigation ページの中で単にブログのページを一つ追加するだけでブログが開始できるし、一つのサイトの中に複数のブログをセットアップすることさえできる。さて、ブログのコンテンツを管理するには、左側のメニューでそのページをクリックする。右側のパネルに、既存のすべてのポストとそれらを管理するためのツールが表示される。Add Post をクリックすれば新規のブログ項目が始まる。

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Squarespace の他の部分と同じく、ブログのポストもいくつかのブロックから成る。(ブロック、つまり四角い物 (square) の集まる空間 (space) が、Squarespace というわけだ。)デフォルトでは、リッチテキストのブロックが一つだけ Squarespace に置かれている。このデフォルト設定を Markdown ブロックに変更しておくこともできるので、私はそうしている。残念ながら、この設定はいつも使われるとは限らず、代わりに Squarespace がリッチテキストのブロックを私に呈示してくれることもある。けれども、テキストブロックは簡単に削除できる。ただブロックの内部でクリックしてから、ポップアップメニューの中のゴミ箱をクリックするだけだ。そうしておいて、プラスボタンを使って新規の Markdown ブロックを追加すればよい。

コンテンツの削除の話のついでに、Squarespace に付いているすべてのテンプレートにはたくさんのコンテンツの実例が含まれていて、どんな見栄えになるか、どんな操作ができるかの感覚を示唆していることを言っておこう。それらの実例を削除して自分のコンテンツを追加しようという際には、一つずつ順番に削除する必要はない。ブログのページの中、スクリーンの一番下のあたりにゴミ箱ボタンがあって、これを使えば実例のコンテンツをすべて削除できる。

Squarespace は、写真や写真ギャラリーもうまく扱える。サイトのどのページにでも写真または写真ギャラリーのブロックを追加できるし、一つのブログポストの内部に追加することさえできる。そうしておいて、Finder から、あるいは iPhoto の中から、写真をドラッグしてそのブロックの中へ入れればよい。写真の編集も、写真編集サービス Aviary を利用するお陰で Squarespace のインターフェイスの中から直接できる。また、説明のキャプションを付けたり、ファイル名を変更したり、その写真を URL にリンクしたり、その写真に対して lightbox を有効にしたりもできる。Dropboxアカウントを Squarespace にリンクさせておけば、あなたの Mac 上で写真をフォルダの中へドラッグするだけで、それらの写真をあなたのサイトに追加することもできる。

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Squarespace はデザイン重視の会社なので、あなたのサイトを Retina 対応にすることにも力を注いでくれたのは言うまでもない。Squarespace 6 は 最大で 1500 ピクセル幅の画像に対応しており、どのようなデバイスにも適応できるように六種類の異なるサイズのものを自動的に生成する。私のサイトでは、私自身は Retina 対応に関して何もしなかったにもかかわらず、Retina ディスプレイモデルの MacBook Pro で素晴らしい見栄えとなっている。

一つのブログポストに何個でも好きなだけブロックを追加させることができ、心ゆくまで自由にそれらを再配置できる。満足できる仕上がりになれば、タグやカテゴリーを追加したり、外部リンクに見出しを付けたり、位置情報データを追加したり、その他のオプションを使うことができる。まずはそのポストを保存してからプレビューし、準備が整えば出版する。さきほど述べたように、自動的に人気のソーシャルネットワークに新規ポストの発表を出すこともできる。けれども、この自動共有機能は必ずしも常に正しく働くとは限らない。時には、tweet は送られるけれども項目がブログに出版されていないこともある。だから、私のワークフローにおいては、まず出版を済ませてから、その後でリンクをソーシャルメディアサイトに手動で共有するようにしている。

Squarespace は単に個人的ブログのためだけのものではない。限定的なアクセス権を持つログインも可能にしてゲストがポストできるようにしたり、あるいはグループで運営するブログを作ることもできる。作業は Squarespace の内部に限られているわけでもない。XML ファイルを通じて WordPress のブログポストとの間で読み込みや書き出しができるからだ。現在 WordPress を使っているけれども切り替えを考慮中という人は、この機能を利用して長期的に Squarespace をテストすることもできる。まず既存の WordPress ブログにポストしてから、それを書き出して、Squarespace の影サイトに読み込むのだ。ただし、移行するのは必ずしもスムーズに行くとは限らない。512 Pixels の Stephen Hackett は 2012 年 8 月に移行を試みたけれども、彼が作ったカスタムのパーマリンクが正しく翻訳されず、彼のサイトの中のリンクが壊れてしまったので、やむなく WordPress に戻らざるを得なかった。それでも、彼のケースはちょっと例外的と言えるだろう。願わくは、Squarespace が近いうちに他のブログ用プラットフォームからの読み込みと書き出しにも対応してくれればと思う。

ポッドキャスト機能 -- Squarespace の最良の機能の一つは、ポッドキャストをホストできることだ。ポッドキャストの世界に一度でも足を突っ込んだことのある人なら、バンド幅がいかに高くつくかを実感しているだろう。だから、安価な月額料金の中にかなりの分量が含まれている (基本レベルで 500 GB) のはかなり魅力的と言える。

ポッドキャストを開始するのも、ブログポストの中にオーディオのブロックを挿入するのと同じで簡単にできる。あなたのサイトに直接埋め込まれたオーディオを訪問者が再生することもできるし、あるいはもっと多くの聴衆に聴いてもらいたい場合には、Squarespace の中に iTunes のメタデータタグを追加することもできるので、あなたのポッドキャストを iTunes Store に出版してそれを Squarespace でホストすることも可能だ。

Squarespace のポッドキャストホスティングが単なるアマチュア向けのものだと思ってはならない。 Neutralは Marco Arment、John Siracusa、Casey Liss による新しい自動車番組だが、実はこれが Squarespace でホストされている。この記事を書いている時点で、Neutral は iTunes Store のトップ 50 の中にランクされている。

信頼性とサポート -- 全体的に見て、Squarespace は堅固な信頼性を備えている。私は何ヵ月もこれを使ってきたが、ダウンしていた時間は合計で 5 分間を超えないだろう。クラウドベースのアーキテクチャのお陰で、トラフィックが急増しても Squarespace は何の問題もなく処理できる。去年、私の記事が The Loop でリンクされ、突然何千という訪問者がなだれ込んだことがあったが、それでも私はあとで使用状況の統計情報をチェックするまで全くそれと気付かなかった。サイトがスローダウンするとかいった事態が、一切起こらなかったからだ。

Squarespace はアップタイムを真剣に考えている。ハリケーン Sandy が襲来した際、ニューヨークにある Squarespace のデータセンターが停電になった。すると従業員たちは三日間にわたり 17 階まで階段を歩いて燃料を運び、発電機を動かし続けた。お陰で停電の間も Squarespace は全くダウンしなかった。

サポートも素晴らしい。電話サポートはないけれども、電子メールによるサポートは設定ページから利用でき、スタッフが毎日 24 時間対応している。私は週末の午前 4 時にサポートを求める電子メールを送ったことがあるが、ほんの数分で返事が届いた。また、ライブチャットによるサポートのオプションもあり、こちらは月曜から金曜まで、米国東部時間で 11 AM から 7 PM まで利用できる。手早い質問ならば Twitter で @Squarespace に宛てればやはり反応が早い。

残念なことに、普通のユーザー向け機能を超える必要のあるサポートや、バグに関するサポートについては、ただ「わかりません」という返事だけしか返ってこないことが多い。けれども、Squarespace の名誉のために言っておくと、サポートの人たちはそういう問題に対するフォローアップもきちんとしてくれる。私が報告したバグが修正されるまでに数週間もかかったことが何度かあるが、そういう際にも、いったん修正されれば私にそれと知らせる電子メールが必ず届いた。

さらには Squarespace の CEO である Anthony Casalena 本人が乗り出してくれることさえある。私のブログに Squarespace に対する苦情を書いた,ことがあるが、それを見た彼から、直接電子メールで連絡して欲しいという便りが届いた。長々しい電子メールのやり取りを経て、私が直面していた問題点の多くが解消された。

モバイルアプリ -- Squarespace が全然駄目なところの一つが、iOS からサイトの管理を Squarespace アプリを使ってする部分だ。ずばりと言ってしまえば、私はこれを信用することができない。何が理由かは知らないが、iOS 用のこのアプリは Squarespace 6 と完全互換ではない。私が Squarespace を使い始めたばかりの頃、このアプリを使って Markdown フォーマットのポストを追加したところ、フォーマットなしのポストになってしまった。私が施しておいた Markdown のマークアップはすべてそのままテキストとしてライブのサイト上に見えてしまっていた。

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今では Squarespace が問題点のいくつかを修正してくれているが、それでもまだ問題は残っている。中でも一番目立つのは、アプリの中で古いブログポストを編集した場合に、それがフィードの一番上に来てしまうことだ。一ヵ月前の記事に見つけた誤りを修正すると、その記事がまるで最新のもののようにブログに登場してしまう。Squarespace のウェブインターフェイスならば古いポストを編集してもポストの日付は変わらないので、iOS アプリのこの挙動がことさら奇妙に見える。

さらに追い打ちをかけるかのように、その一方で Squarespace はまるで無関係な 二つの iOS アプリNotePortfolio をデビューさせた。Note は最小主義のノート取り用アプリで、出来上がったノートを Squarespace、Dropbox、Twitter、その他のサービスにポストすることができる。Portfolio の方は、外出中に自分の Squarespace 上の写真集を一覧することができる。ここでこれら二つについて詳しく語ることはしないが、肝心の Squarespace アプリ自体が壊れたままだというのに、新たなアプリが二つも App Store に出ているのを見るのはもどかしい思いがする。どうか、これが Squarespace の iOS 開発者たちが気を散らしていることを示すものでなくて、むしろ新たにデザインし直された Squarespace アプリのための実験場であることを願いたいものだ。

編集やポストの挙動に信頼できないところがあることを除けば、Squarespace アプリはうまく挙動している。ポストにも、統計情報にも、設定にもアクセスでき、複数個の Squarespace アカウントにも対応できる。私は、自分のサイトの統計情報をチェックするために毎日このアプリを使っている。

問題点と不満 -- Squarespace で一番大きな不満を一つだけ挙げろと言われれば、私にとってそれは、常にヘルメットをかぶって動き回る心構えが必要なことだ。デザインは素晴らしいし、洗練されているところもあるけれども、やはり Squarespace 6 はまだ完成した製品とは言えない。機能はまだまだ追加されつつあるし、頻繁に変更される。時には厄介なバグを伴ってしまうこともある。例えば、以前はサイトのプレビューからブログの項目を編集できたものだが、その機能はある時突然消えてしまい、私は Twitter で質問して返答を得るまでどこにもそれを確認する情報を見つけられなかった。

素晴らしい技術サポートを別にすれば、Squarespace の顧客とのコミュニケーションには改善の必要がある。自分が使っているテンプレートが変更されたり、新機能が追加されたりすれば、その度に変更履歴を電子メールで受け取れるようにして欲しいものだと思う。Settings ページをいろいろ探索していた私は、Commerce と呼ばれる新機能のベータ版があることに気付いた。Squarespace のユーザーが自分のサイトで商品を販売し、Stripe を通じて支払いを受けることができる。これは物凄く大きな、根底から流れを変える可能性を持つ機能だ。それなのに、この新機能について何の発表もないとはどういうことだろうか! この記事の準備のために Settings ページを隅から隅までほじくることがなければ、きっと私は全く気付きもしなかっただろう。もちろん、その機能がまだ本格稼動の準備が出来ていないのならばブログの記事にするのは大袈裟過ぎるかもしれないが、既存のユーザーに電子メールで知らせるくらいはしてもいいのではなかろうか。[アップデート情報: この記事の最初の原稿が書かれた後になって、 Squarespace は公式に Commerce を発表した。]

その道中に、いくつものバグが現われては消えて行った。中でも最も深刻だったのは、ブログポストを編集中にカーソルを動かせば編集ダイアログがスクリーン上をあちこち動き回るというものだった。このバグは何ヵ月も続いて、その後ようやく修正された。もう一つ別のバグは、私が作ったタグやカテゴリーをすべて表示してしまった。私の設定では、それらを隠すように指定してあったのだが。私のタグは必ずしもきちんとフォーマットが整えられていないので、その結果として私のサイトの見栄えが酷いものとなった。このバグは修正までに 2 週間以上を要した。

また別のバグで、修正までに一ヵ月近くかかったものとしては、項目を組み込むコードが働かないというものがあった。Squarespace の機能の一つに、ブログポストの一番上や一番下にカスタムコードを挿入できるというものがある。私は HTML を使って私のすべてのポストに常設のリンクを追加していた。なのに、このリンクが表示されなくなった。技術サポートとのやり取りが何度も続いた結果、ようやくこの問題は解消されたが、Squarespace が修正してくれるまでの間私は何週間もこれに悩まされ続けた。

当然ながら、これこそクラウドベースのサービスにおける大きな弱点の一つだ。確かに私たちはセキュリティ脆弱性をパッチしたりその他ソフトウェアを維持する努力をせずに済むのではあるけれども、反面さまざまな変更は必ずしも望ましいものばかりとは限らないし、有益な変更と思えないようなものさえある。良いものとともに、悪いものもすべて手にしなければならない。言ってみれば「アップグレード」は決して自由意志で選択できるものでない。いついかなる時も、たとえ今のままが良いと思っていても、あなたにそれを選択する自由はないのだ。

まさにそこに、Squarespace の大きな欠点の一つがある。自分のサイトに対して、どの一つのページでさえ、自分で完全にコントロールすることができない。確かに、カスタムコードをあちこちに挿入したり、カスタム CSS を追加したりすることはできる。けれども全般的に言えば、Squarespace が提供するツールと、ろくな説明の書いてない説明書のみを使って、あなたはすべてを動かさなければならない。だから、何かをカスタマイズしたいと思ったなら、Safari や Google Chrome に内蔵されているものに似た Web インスペクタを突つき回して、HTML 要素をどういう風に編集すればよいのかと手探りするしかない。

けれども今は、その代替手段が登場した。 開発者アカウントにサインアップすれば自分のテンプレートを完全にコントロールできるようになり、CSS、 LESSJSONGitといったものもサポートされる。開発者アカウントはサイトの開発作業中は無料だが、そのサイトは有料アカウントに切り替えない限り一般に公開することができない。残念ながら、私のように初めから有料アカウントにサインアップしている場合は、通常アカウントから開発者アカウントの機能にアクセスすることがまだできない。一からやり直さなければならないのだ。たとえそうできたとしても、Squarespace の Developer Center の説明書類は少々貧弱なので、私は真っ白なキャンバスからやり直そうという気にはなれない。

とても残念な機能欠落は、RSS 統計情報機能がないことだ。これは当初から計画されていた機能だったし、以前の Squarespace 5 には装備されていたのだが、Squarespace 6 に未だに欠けているのは残念で残念でたまらない。もちろん、FeedBurner を使うことはできるだろうが、最近の Google の動向を見るとその将来に不安を感じざるを得ない。私は当初自分のサイトを FeedBurner フィードを付けて始めたが、2012 年 9 月に信頼性の問題が起こったことから、また Squarespace CEO の Casalena がもうすぐ RSS 統計情報を実装すると約束してくれたこともあって、Squarespace 内蔵の RSS フィードに戻した。だから現時点では、困ったことに私は自分がどの程度の人数の購読者を持っているのか知らない。数十人かもしれないし、数万人かもしれない。仮に私が自分のサイトに広告を表示したいと思ったならば、購読者数が分からないのは重大な障害となる。もちろん FeedBurner なりその他のものなりに切り替えることもできるだろうけれども、私がサーバ側のアクセスを得ることは不可能なので、既存の読者を切り替え後のフィードにリダイレクトする方法がなく、どんなやり方で移行をしても苦難が伴う上に忠実な読者たちに負担をかけることになってしまう。今のところは、読者たちのために、私は情報不足の暗闇の中で我慢して、霧が晴れるのを待つつもりでいる。

RSS 統計情報が欲しいのと同じくらいに、サードパーティ開発者のための API も、私の欲しいものリストの上位に位置している。これも、Squarespace 5 にはあったのに消えてしまった機能だ。ブログエディタ MarsEdit の作者である Daniel Jalkut から聞いたところによれば、Squarespace 6 には柔軟性があり過ぎて標準のブログ用 API と働くことができないというのが公式の理由だそうだ。理由は何であれ、とても困ったことだ。私はポストの執筆を BBEditでしたいのだが、いちいちコピーしてから Squarespace にペーストしなければならず、面倒だ。画像を含めたいとなればさらに面倒なことになる。そういう場合、ポストを二つの別々の Markdown ブロックに分割して、段落と段落の間に画像のブロックを追加できるようにしなければならない。

Squarespace が MarsEdit にサポートされれば素晴らしいのにと思う。けれどももっと素晴らしいのはコマンドラインから Squarespace のバックエンドにアクセスできるようになることだろう。そうなれば、コマンドラインから画像を Squarespace にアップロードしてから、Markdown フォーマットのテキストファイルの中でそのファイルを参照し、それからブログポストをコマンドラインでアップロードできるようになる。その後でそれらすべてを結び付けるのは、BBEdit の中から AppleScript を起動して実行できるだろう。

お薦めします -- Squarespace 6 には困った点もあるし、フラストレーションが溜まるところもあるが、それでも私はこのプラットフォームが大好きだ。簡単な作業で私のサイトを管理できるし、私は特にデザインが気に入っている。例えば WordPress などのように、セキュリティホールを塞ぐためにひっきりなしに基本ソフトウェアやプラグインをアップデートしなければならないということもない。その上 Squarespace は安価で、バンド幅 500 GB とストレージ容量 2 GB ならば年額をまとめて払えば一月あたり $8 だ。さらに割引コード GIMME10 を使えば二年契約の購読が 10 パーセント割引になるし、あなたがthis linkサインアップすれば私に何ドルか戻って来る。もちろん、似たような価格を提供する安価なホスティング会社は他にもたくさんあるが、そういうものはインターフェイスの質も悪くサービスも不十分なことが多い。

たとえ初心者のユーザーでも、あるいは iWeb 難民の人たちでも、ほんの数分で素敵な見栄えの Squarespace サイトをセットアップできる。HTML や CSS に経験のある人なら、開発者アカウントでいろいろなことが楽しめるだろう。しかもサイトをオンラインにしないうちは無料でいくらでも使えるのだ。私の考えでは、Squarespace は Mac にちょっと似ている。外面はフレンドリーで使いやすいけれども、パワーユーザー向けの追加のツールもたくさんあるからだ。(そう、その通り! Apple が Squarespace に似たものを iCloud の中に組み込んで、iWeb とか .Mac の Homepage とかに代わるものとして提供すればいいのに、という考えは私の頭にも浮かんだ。けれども今の Apple はあなたのデバイスとデバイスの間でコミュニケーションするためのものという側面でしか iCloud を捉えておらず、出版のためや共同作業のためのものとは見ていないようなので、その夢が実現することはありそうにない。)

Squarespace の欠点を我慢できるのならば、これはなかなか良い買い物だ。この会社が施すべき改善点はまだまだたくさんあるけれども、Squarespace 6 は輝かしい未来を持った若いプラットフォームだ。私は、自分の個人的サイトのためにこれを選んだのでこうして TidBITS に記事を書いている。Squarespace は私の人生を変えた。推薦の言葉として、これ以上のものがあるだろうか?

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2013 年 2 月 18 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Fission 2.1.2 -- Rogue Amoeba が Fission 2.1.2 をリリースして、このオーディオ編集アプリが書き出しおよびトランスコーディングの作業の最中に(アプリは実際一生懸命働いているのに)まるでアプリがハングしたかのように見えていたバグを修正した。このアップデートではまた、Start ウィンドウが状況をより良く記憶するようになり、アプリが前回の保存と書き出しの設定を記憶するようになった。さらに、VoiceOver のコントロールを改善し、オーディオの再エンコーディングに関係するいくつかの問題点を修正し、チャプター分けされた AAC ファイルの読み込みを改善し、ウィンドウ管理アプリ Moom とのコンフリクトを解消し、Mac App Store 版 で前回指定した場所に保存しなくなっていた問題を修正し、書き出しの最中に進行表示バーがより信頼性をもって表示されるようにした。(新規購入 $32、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、11.5 MB、リリースノート)

Fission 2.1.2 へのコメントリンク:

Mailplane 2.5.11 -- Uncomplex が同社の Gmail 専用電子メールクライアント Mailplane のバージョン 2.5.11 をリリースした。2011 年 9 月以来初めてのアップデートだ。Gmail に新設されたインライン書き込みウィンドウを使った場合に警告を表示するようになり、Uncomplex は旧来の書き込みウィンドウを使うことを推奨している。Gmail の新しいインライン書き込みインターフェイスにアクセスしたい場合は、ベータ版の Mailplane 3 (Mac OS X 10.7 Lion および 10.8 Mountain Lion のみで利用可能) を試してみるのがよい。今回のアップデートではまた Evernote 5.0.5 にも対応し、Preferences にあるアップデートを自動チェックする設定項目が正しく働くようになった。 ダウンロードページには、Mailplane 2.5.11 が Lion または Mountain Lion 用 (12.6 MB)、10.6 Snow Leopard 用 (8.4 MB)、10.5 Leopard 用 (20.4 MB)、10.4 Tiger 用 (20 MB) に分けて提供される。(新規購入 $24.95、無料アップデート)

Mailplane 2.5.11 へのコメントリンク:

Skype 6.2.73.1117 -- Skype が Skype 6.2.73.1117 にギフトのオプションを追加した。コンタクトリストにある相手に Skype クレジットをギフトとして送ることができるようになった。ただし、どうやらこのギフトは相手の誕生日にしか送れないようだ。Mac 用クライアントではその他に、一方向 SMS メッセージ(携帯ショートメール)が自分のモバイル電話番号をあらかじめ追加・検証せずに送れるようになり、Facebook アカウントからサインアウトする際にハングした問題を修正し、メインの Skype ウィンドウとアカウントウィンドウの双方で Skype クレジット残高が正しく表示されるようにした。Skype はまた、Retina ディスプレイモデルの MacBook Pro に Retina でない外付けディスプレイを接続している場合にアプリがクラッシュするかもしれないと注意しており、次回のリリースでこの問題を修正すると約束している。現在のところ、そのディスプレイ構成での最良の回避策は Applications フォルダの中で Skype を選択して Command-I を押し、Get Info ウィンドウにある "Open in low resolution" オプションをチェックすることだ。(無料、37.4 MB、リリースノート)

Skype 6.2.73.1117 へのコメントリンク:

MacBook Pro SMC ファームウェア・アップデート 1.7 -- 最近リリースされたファームウェア・アップデート 1.6 における修正(2013 年 1 月 31 日の記事“MacBook, MacBook Pro および MacBook Air 用 SMC ファームウェア・アップデート”参照)と同じ修正を盛り込んで、Apple が MacBook Pro SMC ファームウェア・アップデート 1.7 を特定のいくつかのモデルのためにリリースした。具体的には、mid-2010 から early 2011 までの間にリリースされた 15 インチおよび 17 インチの MacBook Pro モデルが対象となる。前回のアップデートと同じく、今回もバッテリー充放電回数が 1000 回を超えた場合にラップトップ機が予期せず終了したり動作しなくなる「稀に起きる」問題に対処している。ファームウェア・アップデートではいつも言っていることだが、お持ちの MacBook Pro に適した正しいファームウェア・アップデートを得るためソフトウェア・アップデートまたは App Store アプリに入手を任せ、アップデート作業を途中で中断しないよう注意することをお勧めする。(無料、1 MB)

MacBook Pro SMC Firmware Update 1.7 へのコメントリンク:

Mellel 3.1.3 -- 多数の改善やバグ修正を提供して、RedleX が同社のワードプロセッサ Mellel のバージョン 3.1.3 をリリースした。このアップデートでは書類のデフォルトのスキームを変更して、すべての新規書類が一つのデフォルトのテンプレートを利用するか、またはテンプレートブラウザから選んだものを使うかのいずれかとした。デフォルトのテンプレートを選択するオプションが Mellel の環境設定に追加された一方で、デフォルトのスタイル、背景カラー、その他の設定が削除された。今回のアップデートではまた出荷時テンプレートの置き場所を変更し、~/Library/Application Support フォルダへコピーするのをやめてアプリのバンドル内部に置くようにして、将来のテンプレートのアップデートに備えた。その他の変更点としては、Retina ディスプレイへの対応、変更追跡注釈パネルの見栄えの改善、参考文献および引用におけるテキスト書式オプションのコントロールの拡張、言語環境へのサポートの改善などがある。Mellel 3.1.3 はまたバージョン 3.0 よりも前に作られた書類を開く際にアプリがハングした問題を修正し、脚注や引用を作成する際にも現在のテキスト言語環境を割り当てるようになり、ルーラの中でタブやマージンをドラッグした際に意図せぬ場所へジャンプしてしまう問題を修正し、上付き文字やベースラインをシフトした文字がページの上端で切れてしまわないようにした。(新規購入 $39、無料アップデート、93.8 MB、リリースノート)

Mellel 3.1.3 へのコメントリンク:

BBEdit 10.5.2 -- Bare Bones Software が BBEdit 10.5.2 をリリースして、顧客から報告された 40 件以上の大小の問題点を修正した。主なものを挙げれば、今回のアップデートでは個々の書類の名前を "Restoring [BBEdit] state" パネルで開かれるものと同じ表示にするようになり、Save a Copy で「誤った選択がなされた場合に」データ喪失が起こっていたバグを修正し、複数ファイルの Find Differences で比較前のスクリーニングが正確な結果を表示するようにし、BBEdit の Automator アクション Search and Replace で grep ベースの検索を修正し、外部のアプリケーションからクリップボードを読み込む必要のある操作で古い Clipboard 内容が返されてしまったバグを解消し、書式の正しくない HTML または XML 書類で右クリックした際に BBEdit が警告音を出さないようにした。BBEdit 10.5.2 から、少なくとも Mac OS X 10.6.8 Snow Leopard 以降を要するようになったことに注意されたい。(Bare Bones からも Mac App Store からも新規購入 $49.99、無料アップデート、バージョン 10 より前からのアップグレード $39.99、12.6 MB、リリースノート)

BBEdit 10.5.2 へのコメントリンク:

Microsoft Office 2011 14.3.1 -- ライセンスを取得していない Microsoft Office 2011 を走らせているという警告が Service Pack 3 (つまりバージョン 14.3.0) をインストールして以来出るようになって困っている人のために、新たに出されたバージョン 14.3.1 がその問題を解消する。あなたのライセンスの状況を正しく認識する(そしてあなたを悩ます程度が最小限になる)以外、今回のアップデートで新たに変更された点はない。(Office for Mac ウェブサイトから、または Microsoft AutoUpdate 経由で無料アップデート、106 MB、リリースノート)

Microsoft Office 2011 14.3.1 へのコメントリンク:

BusyCal 2.0.3 -- BusyMac が BusyCal 2.0.3 をリリースした。さまざまの修正やユーザーインターフェイス追加を盛り込んだメンテナンス・リリースだ。今回のアップデートでは Google カレンダーの同期が切れてしまっていた同期のバグを修正し、View メニューに Show Declined & Canceled Events 項目を追加し、ミーティングのリクエストを Google Calendar 用 Inbox に(古い CalDAV 用と同様に)表示し、iCloud 経由の同期の際に Sync Alarm のスヌーズと停止の状態を複数のデバイス間で伝えるようにし、ミーティングの招待状にアラームを追加できるようにし、誕生日の重複を統合できるようにした。また、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語 (ポルトガル)、ポルトガル語 (ブラジル) の各ローカライズ版も追加している。BusyMac ウェブサイトから BusyCal の試用版をダウンロードできるが、アプリの購入はMac App Store 経由でしかできない。現在、2013 年 3 月 15 日まで $29.99 でセール中だ。(新規購入 $49.99、無料アップデート、9.0 MB、リリースノート)

BusyCal 2.0.3 へのコメントリンク:

BusyCal 2.0.3 へのコメントリンク: about BusyCal 2.0.3.


ExtraBITS、2013 年 2 月 18 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今週私たちが興味を持った話題として、Apple の品質コントロール力が低下しているのではないかと論じた David Sparks の記事と Lloyd Chambers の記事がある。さらに Adam も Tech Night Owl Live ポッドキャストで同じ話題を語る。それから、セキュリティ専門家 Jeremiah Grossman が重要なパスワードを回収した体験を述べ、Lex Friedman が Macworld 記事で Starfish スマートウォッチを求めて Macworld/iWorld に行ったけれども成果なく終わった体験を語る。

Adam Engst、Tech Night Owl Live で Apple の抱える問題を語る -- 今週のホットな話題は Apple のソフトウェア品質に関する懸念と Apple のスマートウォッチの噂で、Adam Engst とホストの Gene Steinberg がこの二つの話題について議論する。

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David Sparks、Apple がソフトウェア品質にもっと注力することを提言 -- 私たちの最近の記事“Apple は絶望的、News at 11 によれば”(2013 年 2 月 4 日) は、Apple の財務状況に対する批判は的外れだけれども同社は主としてソフトウェア品質の面で問題点に直面していると論じた。Macworld の記事の中で、MacSparky の David Sparks も同じ観点から論じている。Apple のビジネス面は放っておいて、私たちは同社に対して製品やサービスの改善をもっと声高に求め続けるべきだと彼は言う。

コメントリンク: 13560

Lloyd Chambers、Apple の「心腐れ」を論じる -- 不満の声は広がるばかりだ。Mac Performance Guide の Lloyd Chambers が最近の記事で、Mac OS X について、Apple の最近の方針について、彼の懸念を述べる。彼は決して素人批評家ではなく、革新的な圧縮ソフトウェア DiskDoubler および AutoDoubler の開発を 1990 年代以来担ってきた人物だ。現在の彼の興味は高度なプロフェッショナル写真家の方に向いている。

コメントリンク: 13559

暗号化された DMG をどうやって (言ってみれば) クラックするか -- 私たちは最近デジタルライフのセキュア化を実際どの程度まで進めるべきなのかという議論を内輪で活発にしていたところだが、セキュリティ専門家 Jeremiah Grossman の最近のブログ記事が私たちの議論に素晴らしいレベルの現実性を持ち込んでくれた。Jeremiah はセキュリティ業界における彼の立場上極めて用心深いセキュリティ方策を施しているのだが、この記事にはそんな彼が重要なパスワードを忘れてしまったこと、そのパスワードを取り戻すまでに彼が驚くべき苦労を注ぎ込んだことが実体験として語られる。

コメントリンク: 13551

Lex Friedman、Starfish 腕時計の物語を探索 -- Macworld 記事で、Lex Friedman が Starfish スマートウォッチの奇妙な物語を語る。腕時計のように手首に取り付けたスクリーンに、iOS デバイスのスクリーンを映し出すと称するものだ。Macworld/iWorld の会場で、Starfish 社は当初登場さえせず、その後腕時計を持たずに登場し、さらに最後の日になってやっとほとんど機能しない試作品のみをごく短時間展示したが、その間テクノロジーに詳しくない CEO がせわしなく出たり入ったりしているだけだった。

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