TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1206/20-Jan-2014

今週号の TidBITS には米国政府に関係する話題が集まった。まず Adam Engst が、子供たちが知らずにアプリ内購入をしたという訴えで FTC が Apple に対して 3,250 万ドルの支払いを命じた裁定を巡る騒ぎについて検討する。それから Josh Centers が、NSA の諜報目的情報収集活動の改革案を Obama 大統領が提案したことを伝えるとともに、さまざまの団体がこの提案をどう評価しているかをまとめる。次に Geoff Duncan が、米国の控訴裁判所が FCC のネット中立性ルールを無効とした理由を説明しつつ、その判決が大手のインターネット会社や、小規模の新興企業、それから私たちに、どのような結果をもたらすかを論じる。Take Control 関係の話題では、Take Control 電子ブックが今週末まですべて半額となり、間もなく出版の運びとなる Josh の "Take Control of Apple TV" の最後の章がゲーミング関係の話題で TidBITS 会員向けに出された。管理者パスワードを忘れてしまったことのある人のために Alicia Katz Pollock がリセットの方法を五つ提案するが、その結果としてあなたのログインキーチェーンにどんなことが起こるかは注意しておかねばならない。最後に、最新の FunBITS 記事として、モバイルゲーミングに頭の動きによるコントロールを持ち込む UMoove Experience を Josh がレビューする。今週注目すべきソフトウェアリリースは Typinator 5.8、Mailplane 3.1.2、Final Cut Pro X 10.1.1、それに TextExpander 4.2.1 だ。

記事:

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Take Control 電子本がホリデー後セールで 50% 引き

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

[訳者注:このセールは米国時間 25 January 2014 いっぱいで終了]

我々はセールをやりたいとの思いであったが、そのための良い名目が見当たらなかった。勿論、1559 年の先週は Queen Elizabeth I が戴冠した時であったし、1919 年には Boston Molasses Disaster が Beantown の通りを水浸しにした、そして 2001 年には Wikipedia が初めてオンラインになった。しかし Queen Molasses Wikipedia を新たに作り出すのも馬鹿げている。という訳で、名目はなしで、ただ単に全ての Take Control 電子本を 50% 引きでセールする。

25 January 2014 迄、 我々の電子本を何冊でもあなたの Take Control ライブラリに 50% 引きで加えられる 。全ての本は DRM-free で、PDF, EPUB, そして Mobipocket (Kindle) フォーマットで入手可であるので、何時でも、何処でも、お好きな機器の上で読んで頂ける。

最近のタイトルを取り上げてみると:

もうこのぐらいで止めにしましょう。でも我々のカタログにはもっともっと多くの宝石が 50% 引きで揃っているので、2014 年に困った時には見られるようあなたの Take Control ライブラリに加えておく 絶好の機会である。そして、我々は皆さんに最初から最後まで読んで貰えるとは思っていない;その代り、Table of Contents と Quick Start の部分を利用して、知りたいことを説明している所へ直ちに跳んで欲しい。

皆さんの引き続きの支援、長年に亘って寄せてくれた質問や親切なコメントに感謝したい。そして、どうかこのセールのことを友人や同僚にも教えてやって欲しい!

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Apple のアプリ内購入問題に対する FTC の裁定、議論を呼ぶ

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

時計を数年戻して iOS 4 の時代を思い出してみて欲しい。当時、子供のために iOS アプリを購入してやったら、15 分のパスワードキャッシング規定のお蔭で親の監督無しでも子供たちがアプリ内購入をすることが可能になっていることを発見した親についてのニュースが相次いでいた。私はこれについての初めての記事を書き "iTunes パスワードキャッシュに注意" (14 July 2010)、そして Glenn Fleishman は "望まない App Store 及びアプリ内購入を避ける" (5 October 2010) でこれに対する幾つかの解を提案したが、Apple がこの問題を修正するまでにほぼ 8 ヶ月を要した。その時の私の記事は "iOS 4.3、アプリ内のうっかり購入を予防" (11 March 2011) である。

この間、苦情は山の様に積み上がり、Washington Post は請求書が $1,400 にもなった 8 才の少年の記事を掲載、Washington State Attorney General はそれについて Apple に苦情を述べ、連邦議会の議員は同社を批判し、そして当時の U.S. Federal Trade Commission 委員長はこの事態を調査すると約束すまでに至った。集団訴訟も April 2011 に起こされ、February 2013 に Apple は、被害をこうむった顧客に $5 iTunes ギフトカード、問題になっている額が $5 以上ならクレジット供与、又は額が $30 以上なら現金を支払うことで和解した。この総額がいくらになるか明かされることは無かった。

我々はこの話は消え去ったものと思っていたが、FTC は調査を継続しており、先週 Apple がこれら想定外のアプリ内購入に対して顧客に払い戻しをすることに同意し,、その額は少なくとも $32.5 million に達すると発表した。では、集団訴訟がもう既に払い戻しで和解しているのに、FTC は何故未だ関与しているのであろうか?

Apple CEO Tim Cook から Apple の全従業員に宛てた最近のメモで、Cook はこの件を認め、2013 年に影響を受けた顧客全員に払い戻しをすることを目指したことを明らかにした。これは恐らく集団訴訟にこたえてのものであろう。Apple はこれについて 28 百万人の顧客にメールを送り、そしてメールが戻ってきた時にはフォローアップとして葉書も出し、結果として 37,000 の返金要求を処理することとなった (数としては大きいが、成功率としては 1.3% にしかならない)。Cook は明らかにこの FTC 裁定に気を悪くしており、"どう見たって二重裁判だ" と言ってはいるが、Apple はもう既に同意判決が求めていること全てを実行しているので、これ以上の長いそして通常業務を阻害する法的争いはしたくないと語っている。

でも、Apple は本当に高潔であったろうか? 顧客に払い戻しをする羽目に陥る前に、何故 Apple がこの問題を技術的にそして集団訴訟に対応するのに、8 ヶ月もかかったのであろうか? しかも当時この話題に関する公の発表は全く無しでであった。他の事例では、Apple はもっと手早く行動している - 技術的にも、例えば Flashback の様なセキュリティ脆弱性に対応して ("Apple、Flashback マルウェア削除ツールをリリースス" 12 April 2012)、そして公にも、例えば iOS 6 の Maps アプリの問題に関して ("Tim Cook の謝罪を受けて Maps を検証する" 28 September 2012) である。私は、この状況を時宜に即して対処したと Apple を褒める気にはなれない。

裏返してみると、FTC は現実に消費者の権利保護のために実効的なやり方で立ち上がっているであろうか? Apple は技術的問題はとうの昔に修正しているし、それとは独立に影響を受けた顧客には払い戻しをしてきた。それなのに、FTC は調査を継続し、同意判決に至ったが、この間複数の委員長が関わった。恐らく、それが政府機関では当たり前のことなのであろうが、四人の FTC コミッショナーの判断は満場一致からは程遠かった。コミッショナー Joshua D. Wright は反対意見を出した、曰く:

これは消費者のほんのわずかの人に関わる事案である - 表面上親の承認や了解なしに購入をした子供の親たちである。圧倒的大多数の消費者はその全く同じ仕組みを使って購入をしそしてこれらの代金は正当に承認されていることに異論はない。この事案における損害は極めて少数の - そして異論はあるかもしれないが、消え去る程の - 消費者に限定される。

$32.5 million の和解に関しては色々言われている。これは本来ならば Apple のお粗末なインターフェースのお蔭で損害を被った消費者の元へ行くべきものだが、実際にどれ程がそのために使われるかは不明である。分かっているのは、Apple からの払い戻し申し出を受けた 28 百万に上る顧客プールの中で、それに応えたのはたったの 37,000 人しかいないことであり、これらの人はもう既に補償されていると思われる。$32.5 million から残ったお金は FTC 自身に行く、尤もそれはホリデーパーティ資金に行くわけではないが。実際の使い途は、この払い戻しに関する管理費用と、そして "子供による In-App Charges についての情報改善策" のためとなる。それから先に残った分は U.S. Treasury に納付される。Apple の税に関する論争の観点からすると、これがどの様な意味を成すかについては、どうか各自で結論を出して欲しい ("Apple、税慣行について召喚される" 24 May 2013)。

FTC 委員長 Edith Ramirez についてのヒソヒソ話も結構流れている。彼女は以前 Los Angeles の Quinn Emanuel Urquhart & Sullivan のパートナーであった。この法律事務所はこれまでも種々の知的所有権にまつわる訴訟で Apple に対抗する HTC, Samsung, そして Google を代表してきた。彼女は 2010 年に FTC に任命されるまで (彼女は Harvard のロースクールで President Obama の級友であり、FTC に歓迎すべき多様性を与えた)、Ramirez はこれらの案件のどれにも拘わったことは無く (私の知る限りは)、彼女が Apple に対して偏った見方を持っているとする証拠はない (彼女の顧客には Mattel, Disney, そして Northrop Grumman が含まれた)。そしてもっと言うと、この全てのことが彼女の前任者である Jon Leibowitz によって、 下院議員 Edward Markey からの苦情に基づいて、始められたのである。

Google はと言えば、Consumer Reports は (数ある中でも)、主たる Android アプリストアである Google Play も、最初 Apple をつまずかせた同じ問題に悩まされていると指摘している。Google Play は、アカウントパスワードを 30 分間キャッシュしており、この間の自由なアプリ内購入を許すこととなる。FTC は、Google Play について同様な苦情を受け取ったことがあるか、或は又、更に調査をしているかについてはコメントを控えた。Google は Consumer Reports の記者に対してお定まりの、お話することはありません、で答えた。しかし今後更なる展開があるかも知れない:法律事務所 Lieff Cabraser Heimann & Bernstein は、Google がアプリ内購入に関して虚偽的な販売活動に従事しているとのクレームを調べており、損害を受けたとする人がおれば無料で事案審査をすると約束している。

結局のところ、この事案そのものの後味が悪い。もし Apple がこの問題にもっと素早く、公式声明、技術的修正を出し、そして顧客払い戻しをしていたら、こんなことにはなっていなかったであろう。しかしそれは起こってしまったし、一旦政府の石臼が動き始めると容赦なく結論に至るまでひいてしまうことになる様である。たとえ常識的に言えばとうの昔にもっと喫緊の課題に移行していてしかるべきであったとしてもである。

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"Take Control of Apple TV" の Chapter 10、入手可に

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

先週、私は Apple TV はただ単に娯楽のためだけではない、その AirPlay を使ったプレゼンテーション能力のお蔭であると言った。ところが、Josh Centers の "Take Control of Apple TV" の今週の事前リリースの章が Apple TV 用に設計されたゲームについてであるのは少々反語的かもしれない。と言っても、Apple TV そのものにインストール出来るゲームがあるわけではない。こちらもやはり AirPlay を使って、iPhone, iPad, 或は iPod touch から大画面上で iOS ゲームをするのである。しかし、多くのゲームはどこに自分の指を置くのかを知るには機器の画面を見なければいけないのであまり意味をなさないかもしれないが、幾つかのゲームは Apple TV 上で遊べるよう設計されており、この状況に対応する全画面とコントロールを使うことに注意が払われている。

Chapter 10, "Play Games on Apple TV" で Josh は、AirPlay から Apple TV 経由で大画面 TV 上で遊ぶことを狙いに設計されたこれらのゲームの要約を提供する。ゲームは高速の反応時間を必要とするので、ネットワークや処理遅延に邪魔されてしまうことがあり、Josh は遅延を減らすための幾つかのヒントも提供している。最高のゲーム体験を楽しんで欲しい。

いつもの様に、Chapter 1, "Introducing Apple TV" は "Take Control of Apple TV" が何を取り上げようとしているのかを知って貰うため、誰にでも読んで貰える。あと数週間で、この本は PDF, EPUB, そして Mobipocket (Kindle) フォーマットで入手可となり、そして TidBITS 会員はこの本に限らず全ての Take Control タイトルが 30% 引きで入手出来る。それまでの間、TidBITS 会員は以下の章を読みそしてコメント出来る:

我々は TidBITS 会員がこの "Take Control of Apple TV" の早見を楽しんでこられたことを願うと同時に、もし皆さんがまだ TidBITS 会員プログラムに参加していないのであれば、これは我々が皆さんの支援に感謝する数多くの特典の一つに過ぎないことを申し上げておきたい。我々はメディア大企業の様に金持ちではなく、読者からの支援が我々の財源の大部分を占めそして我々が TidBITS を毎週皆さんのもとにお届けするのを可能にしている。 TidBITS 会員プログラムが我々にとって何を意味するのかを感じ取って頂くためにも、"2014 年の TidBITS を TidBITS 会員プログラムを通して支援して" (9 December 2013) を見て頂きたい。

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Obama が提案した NSA 改革案を採点する

  文: Josh Centers: [email protected], @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

米国の諜報機関コミュニティーの活動を弁護しつつ、それと同時にその活動の一部が不必要であり不当なものであったと認めるべく懸命に努めたスピーチの中で、Obama 大統領は 2014 年 1 月 17 日、元 NSA 契約者であった Edward Snowden により暴露された NSA のスパイ活動に対してささやかな改革を実行すると発表した。

Obama 大統領はそのスピーチを、National Security Agency (国家安全保障局) と Sons of Liberty (自由の息子達) の比較から語り出した。Sons of Liberty はアメリカ独立戦争以前の愛国急進派グループで 1773 年に Boston Tea Party (ボストン茶会事件) を起こした。そのメンバーであった Paul Revere はイギリス軍の到着を警告した「真夜中の騎行」で有名だ。皮肉なことに、伝説となった Revere の真夜中の騎行も、もしもイギリス軍が NSA のメタデータ収集能力を持ち合わせていたならば、イギリス軍によって止められてしまっていたであろう。さらにもっと皮肉なことに、過度に広範な一般逮捕権がイギリス軍に与えれていたならば、禁制品を捜索する無制限の権力によりアメリカ独立革命は完全に失敗に終わっていたであろう。そう、諜報活動こそすべてなのだ。

大統領は NSA を弁護するために歴史を持ち出したのだったが、同時に彼はそれを政府による監視活動が注意深く監督されたものでなければならない理由としても取り上げ、「私が今日ここにいられるのも King 牧師のような反体制派の人たちの勇気がなければあり得なかったし、King 牧師は自らの政府によってスパイされていた」と述べた。 Martin Luther King, Jr. は FBI によって非合法な手段で盗聴され、その活動は法務長官 Robert F. Kennedy と FBI 長官 J. Edgar Hoover によって承認されていた。FBI は King が繰り返し彼の妻を裏切っていたとする会話のテープを録音し、その証拠のテープを脅迫状と共に King の自宅に送りつけた。のちにノーベル平和賞を受賞し、死後には Presidential Medal of Freedom (大統領自由勲章) と Congressional Gold Medal (議会名誉黄金勲章) も授与され、さらには彼のために米国の連邦祝日まで定められた人物に対する政府の扱いとしては、暗い思い出だ。

Obama 大統領は King のような反体制派は称賛する一方、発表した改革のきっかけとなった暴露を行なった本人である Edward Snowden に対しては冷たい感情を示した。「私は Snowden 氏の行動についても彼の動機についても論じるつもりはない。私に言えるのは、わが国の秘密を委託された人々の忠誠の上にわが国の防衛が成り立っているということだ。もしも政府の方針に反対する個人が勝手に機密情報を公に暴露してしまえば、私たちはもはや国民を安全に保つことも、外交政策を実行することもできなくなる」と Obama は述べた。

Snowden の行為に対する彼の意見とは対照的に、Obama は「私たちはセキュリティと自由との間のバランスについてもっとしっかりとした公の議論を必要としている」と述べた。当然ながら、Snowden の暴露がなかったとすれば、どのような種類の議論が起こるかさえ、知ることはあり得なかったろう。

それはそれとして、大統領は NSA におけるかなり多数の広範な改革を発表した。具体的には:

  1. 同盟国、貿易および投資関係国、米国の会社の利害関係、および市民の自由に関係する諜報活動については、行政機関による監督を増やし、慎重に扱うべきターゲットについては年一回の見直しを行なう。

  2. 透明性を高め、プライバシーに大きな影響を持つ可能性のある FISA court (外国情報活動監視裁判所) の判決については機密扱いを解除するかどうかの見直しを年一回行なう。

  3. 連邦政府が外国人のターゲットによる通信を傍受するために Section 702 の下に実施する活動に対しては追加の制限を課す。

  4. FBI の national security letter (国家安全保障書簡) の秘密保持期間を固定化し、それらの命令についてコミュニケーション会社が情報開示できる条件を緩めることにより透明性を高める。

  5. 現存のプログラムにおける電話の通話記録に関するメタデータの大量収集を中止し、そのプログラムを継続せずに政府が同じ情報にアクセスできるための別の方法、会社がそれらの情報を保持するようにするか、または第三者機関にその情報を渡すかする代替方法を調査する。その際には議会が意見を求められ、大統領は現行のメタデータプランの再授権予定日 2014 年 3 月 28 日までにその代替方法を報告できるようにする。

  6. 現在はテロリスト組織の電話番号から三段階離れた電話番号を政府が追跡しているが、これを直ちに本日から二段階の範囲内のみとする。

  7. 外国籍の人々、とりわけ外国の首脳たちに対するプライバシーの保護を増す。「この問題が大きな注目を受けたこと、それが十分理解できる注目であることを踏まえ、国家セキュリティの目的で差し迫った必要がない限り友好国や同盟国の首脳や政府の通信を傍受しないよう、私は諜報機関コミュニティーに対してはっきりと念を押した」と Obama は述べた。

  8. 議会に対し、政府外の調停者による委員会を設立して FISA court (外国情報活動監視裁判所) の開廷前に訴訟に対する独立の意見を提供できるようにすることを依頼する。

Obama が概要を述べた改革のリストは多岐にわたるもので、その多くについて詳細が曖昧なままであることは驚くにあたらない。また、これらの改革の多くは激しく異論行き交う議会の手に任されている。

では、今回 Obama が提起した事柄は、彼自身が諮問した 委員会の出した勧告 と比較するとどうなのか? The Verge がこの点について掘り下げた分析,をしており、大統領に総合評価 C を付け、高レベルの監督に対しては高評価を、NSA に暗号化標準をこれ以上弱くさせないとした点で低評価を付けている。

Electronic Frontier Foundation (EFF、電子フロンティア財団) も独自に得点表を作成しているが、こちらは驚くほど厳しい基準となっている。EFF は Obama の改革に 12 点中 3.5 点を与え(つまり満点の 29 パーセントで、これを The Verge の評価に当てはめれば不合格の F に相当する)FISA court の改革には高得点を、内部告発者の保護をしていない点、インターネットのセキュリティを傷付けている点、そしてデータ保持を減らしている点に低得点を与えている。

大統領は米国国民に対して政府は国民の通話をスパイしてはいないと繰り返し述べたけれども、 最近暴露された Dishfire プログラムが一日あたり 2 億通のテキストメッセージを収集していたことには触れなかった。携帯電話会社が音声通話を事実上無料で開放しているこの時代に、電話の通話におけるプライバシーは電子メールやテキストメッセージ、およびその他数限りない形式でのインターネット上のコミュニケーションにおけるプライバシーとどのように関係づければよいのだろうか? その上また、インターネットと接続されていないコンピュータでさえラジオ電波を利用して NSA はスパイすることができるという暴露までなされている。

公平を期して言えば、Obama 大統領は誰一人をも満足させることのできない状況に置かれている。けれどもそれと同時に、これらのプログラムは、その有効性が疑わしいにもかかわらず、プライバシーと市民の自由に対して重大な脅威を与えつつある。無党派のシンクタンクである New America Foundation は、テロリズム容疑 225 件を分析した結果、その圧倒的大多数が大量監視活動でなく旧来の犯罪捜査の手法によりもたらされたという事実を指摘している。

わが国の諜報機関コミュニティーがこの現代世界において必要な存在であることは否定できないけれども、それが監督を必要とするコミュニティーであることはますます明白となりつつある。議会の議員たちが NSA から回答を得られないため民間のセキュリティ専門家たちに尋ねなければならないというのは明らかに問題だ。アメリカの諜報員たちは、脅威に対して反応できる必要があるのは言うまでもないが、それと同時に、彼らの行動に関して私たちが正式に選出した議員たちに対する説明責任を持つ必要もあるはずだ。

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ネットの中立性は低下したが、廃れてはいない

  文: Geoff Duncan: [email protected]
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

2014 年 1 月 14 日に、コロンビア特別区の控訴裁判所が 81 ページにわたる判決 を出して、U.S. Federal Communications Commission (FCC、連邦通信委員会) が設定したネット中立性ルールが無効であると裁定した。これらの FCC ルールは、ネットワークを運営企業や ISP が特定の形のインターネットトラフィックを特別扱いしたり差別したりするのを禁止するために作られたものだ。基本的に、合法的なインターネットコミュニケーションならばすべて同等の優先度をもって扱われなければならず、たとえその ISP がそのトラフィックを好まなくても、あるいはそのトラフィックが競争相手を支持していたとしても、優先度を変えてはならないというものだ。このような中立性の要件がなければ、Comcast、AT&T、Sprint、Time Warner、そして (この訴訟を始めた) Verizon などの ISP は、好みでないサービスをブロックしたり抑止したり、あるいは好むサービスや追加料金を支払った相手に対して特別扱いを認めたりすることができるようになる。

インターネットおよび消費者権利擁護団体は、今回の裁定に反応して行動を起こすよう呼びかけるとともに、米国におけるインターネットアクセスが遠からず悪い方へ変質するかもしれないと警告した。反対に、多くの ISP やネットワーク運営企業は規制が除去されることにより彼らが収入を得ることのできる新しい道が開け、新たに革新的なサービスを構築してそれを消費者の利益とすることもできると主張した。同時に彼らは、ネット中立性の基本精神は以前と変わらず守ると誓った。

けれども現実はもっと複雑だ。私たちのインターネットサービスが一夜にして変わることはないが、FCC が新たなやり方でネット中立性を守らせることをしない限り、ISP 各社はきっと彼らのインターネットの番人としての立場をさらに大きなものとし、インターネットとメディア会社から、そして結局は私たちから、より多くのお金を搾り取ろうとするに違いない。

私たちはいかにしてここに辿り着いたか -- 2005 年に、FCC はネット中立性に関する 四部から成るインターネットの「政策綱領」を採択して、(非常に簡潔な用語を用いて)消費者が自分の好むあらゆる合法的インターネットコンテンツとサービスにアクセスでき、合法的なデバイスならばそれがネットワークに害を与えない限りインターネット接続に接続できる権利があると述べた。これらの方針は法的にはグレイゾーンに属していた。つまり、強制力を持つ規定ではなかったが、後の FCC の規定や方針の基盤となった。(私は 2006 年 5 月 15 日に、この話題で TidBITS 記事“ 中立性論争”を書いた。)

この政策綱領は 2007 年に試練を迎えた。Associated Press が、Comcast が人気のピア・ツー・ピアファイル共有サービス BitTorrent を妨げていることを確認したのだ。FCC は Comcast に制裁措置をとったが、Comcast は裁判所に訴え、同社の行動は妥当な範囲のトラフィック管理に過ぎず、その上単なる政策綱領のみを根拠に FCC が Comcast に何かを強制できる法的権限はないと主張した。

Comcast がその裁判に勝訴し、FCC は慌てた。その後数年間、FCC はルールの作成を断念してネットワーク運営企業との間に付帯合意を取り付けようと試みた。けれどもそれは実を結ばなかった。非公開の会議の席においてさえ、携帯電話やブロードバンド各社はネット中立性の原則に合意しようとはしなかった。そして 2009 年になって、互いにライバルである Google と Verizon が論議を呼んだ提案をそれぞれ別々に出した。こうしてあまりにも混沌とした状況となった結果、FCC は合意の試みを断念して再びルール作りに戻った。2010 年に FCC は Open Internet Order (オープン・インターネット規則) を公表して、従来からのネット中立性の原則を FCC が法的に強制力があると考える枠組みの中に組み込んだ。

この Open Internet Order には二点、ひねりが加わっていた。第一に、この規則は運営企業に対してそれぞれのネットワーク監理業務(例えばサービスのブロックなど)を開示して消費者が十分な情報の上での決断をできるようにすることを要求した。第二に、このネット中立性規定は有線のインターネットアクセスのみに適用された。モバイルインターネット(2G、3G、4G、LTE、その他)はほとんどすべて除外された。それは、この業界がまだ新しくて高速で変化しつつあるため、動きのずっと遅い FCC が意味ある規制を加えることはできないという理論に基づくものであった。モバイルプロバイダは、合法的なアプリケーションをブロックすることはできなくても、それ以外はいくらでも好きなようにそのネットワークを管理することができた。

Verizon やその他の会社は、ネット中立性の原則は支持すると誓いつつ、即座にこの Open Internet Order に対して法的な異議申し立ての訴訟を起こした。2014 年 1 月 14 日に、彼らはその訴訟に勝った。コロンビア特別区の控訴裁判所が、有線のブロードバンドプロバイダはワイヤレスのプロバイダと同様に自社のネットワークで基本的に何でも自由にできるという判決を出したのだ。

Common Carrier -- 問題の核心は "common carrier" (通信事業者) という概念に帰着する。基本的に、common carrier にはローカルなサービスの独占権や、電話番号を割り当て、税金を徴収し、接続料金を課金するなどの権限という特権が与えられる。それと引き換えに、common carrier 各社には(合法的な)商品やコンテンツを差別せず受け入れ一様な料金で運搬しなければならないという、通常より強い規制が加えられる。米国においては 1934 年以来電話はそのように扱われてきた。それは、電話サービスが基幹的なライフラインであると考えられているからだ。同様の原則が、さまざまの公益企業や、商品出荷やパイプラインなど輸送サービスの一部にも適用されている。

今日ではインターネットを旧来の電話よりも重要と考えている人が(重要以上と考えている人も!)多いけれども、ブロードバンド各社は common carrier と分類されるのをうまく回避してきた。(代わりに彼らは自ら "information service" と称している。)しかしながら、裁判所は FCC の Open Internet Order がインターネットプロバイダをあたかも彼らが common carrier である かのように 規制しようとしていると判断した。裁判所は FCC が二股をかけるのを許すまいと考え、ネット中立性規定を無効とする結論に至った。

では何が残されているのか? 裁判所は、Open Internet Order の透明性規定は有効とした。技術的に言えば、ブロードバンドプロバイダは特定の顧客あるいはコンテンツを差別(あるいは優遇)するのも自由だが、ただしどのようにそれをしているのかを開示しなければならないということだ。

ISP 各社は何をするか -- 長い年月にわたり、Verizon など大手のブロードバンド運営企業は Google や Netflix などの会社をただ乗りする者と見なしてきた。結局のところ、ブロードバンド運営企業が何千万ドル(あるいは何億ドル!)もネットワークに費やしている一方で、それらのインターネット会社は大した挨拶もなくその設備を利用しつつ大金を稼いでいるのだから。ネットワーク運営企業はそうした会社の貸借対照表を眺めつつ、「ねえ、この金の少なくとも一部は私たちの取り分のはずじゃないか」と考えている。

ネット中立性の規定が再び骨抜きにされた今、ISP 各社はインターネット会社たちの「ただ飯食い」を取り上げようとするかもしれない。彼らはおそらく Netflix、Hulu、Steam、Playstation Network、Xbox Live といったところをブロックしようとはしないだろう。透明性規定が引き続き有効なので、あからさまにブロックなどすれば渉外関係の悲惨事に終わるだろうからだ。そういうわけで、事実上すべての大手の会社はインターネット上のどのような合法のコンテンツ、アプリケーション、サービスにも顧客のアクセスをブロックしたりしないと明言している。

しかしながら、単なるサービスへのアクセス提供と、差別的でない アクセスの提供とは同じでない。AT&T は既に Sponsored Data プランを発表している。コンテンツのプロバイダ(例えば Netflix、Hulu、Amazon、さらにはライバルである Comcast)から料金を徴収する代わりに、そのサービスを顧客のモバイルデータ上限の計算から除外するというプランだ。モバイルネットワークが中立性規定の対象となったことは一度もないが、有線のブロードバンドが今回対象から除外されたことにより、今や大多数の ISP がこれと同様の有料参加スキームを策定しようとしているのは間違いない。(Comcast は既に、Xbox 用の同社の Xfinity アプリのために細かく取り決めてバンド幅上限の除外をしている。)また、ISP が別の方法で課金することもあり得る。サービスへの優先アクセス(例えば HD ビデオの複数ストリーム対応を保証するなど)と引き換えに直接顧客に課金したり、ゲーマーたちの喜ぶ待ち時間の少ない「高速レーン」を提供したり、といったことだ。

もしもそれらのプランが ISP 各社の望む収益を保証しないとしても、彼らがサービスのパフォーマンスを落とすことはおそらくないだろう。ここでもやはり、透明性規定が適用されるからだ。その代わり彼らは単に、追加料金を払わない「ただ飯食い」たちが主として使っているシステムを増築したりアップグレードしたりするのを止めてしまう道を選ぶかもしれない。おそらく Google、Microsoft、Apple、Amazon、Netflix といったところは優先アクセスを得るために支払える資金を十分に持っているだろうが、高バンド幅を要する新興企業(例えば AereoFanhattanImgurCameo など)は競争して行けるだけの資金を持ち合わせていないかもしれない。

私たちはこれからどこへ行くか -- FCC にはネット中立性規定を復活させるための選択肢がいくつかある。この委員会は議会に頼んでブロードバンド運営企業への規制をより十分に行なえるための権限を得られるよう試みることもできる。あるいは FCC が(すべて自分自身の力で)ブロードバンド運営企業が実際 common carrier で あり 従ってより厳しい規制の対象となると裁定することもできるだろう。

現時点では、どちらの道もあまり現実性はないように見える。米国議会は基本的に何年も前から膠着状態にあり、ネット中立性に関する意見は民主党と共和党の間できっちりと分かれている。その上、Verizon、AT&T、Comcast、Time Warner といった会社はいずれも( Center for Responsive Politics の記事によれば)政治的に重要な存在だ。これらの会社はそれぞれ毎年膨大な資金を注ぎ込んでロビー活動をし、彼らと見解を共にする候補者を応援している。また、FCC もブロードバンド運営企業を common carrier だと宣言するのに乗り気でないように見える。新たに FCC 委員長となった Tom Wheeler はどうやら様子見の姿勢が好みらしく、差別的な事例が明るみに出た場合にのみ行動に出ている。ただし最近彼は FCC がブロードバンドプロバイダを common carrier と分類せずにネット中立性を実現するための新たな法的根拠を模索したいと発言した。当然ながら、もしもそうなったとしても、ネットワーク運営企業たちはもう一度また、それに異議を申し立てることだろう。

私たちアメリカ人の大多数にとっての結論は、これからの数年間でインターネットアクセスの風景は今よりずっと複雑なものになるということだ。ブロードバンドプロバイダ各社はコンテンツプロバイダからも購読者からも収益を絞り出そうと懸命に働くだろう。一方では、消費者も ISP 各社が競って魅力的なプランを提供しようとすることで利益を得るかもしれない。他方では、このアメリカの中にも貧弱なブロードバンドサービスしかなく競争もほとんど存在しない地域がたくさん生まれるだろうし、またインターネットの次世代の素晴らしいアプリであっても有料参加の料金を支払う余裕がなければ軌道に乗ることができなくなるかもしれない。

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失った管理者パスワードをリセットする五つの方法

  文: Alicia Katz Pollock: [email protected]
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

数年前、私はあるクライアントが Mac OS X 10.5 Leopard の走る Mac をアップグレードする手助けをしていたが、彼女は自分の管理者パスワードを思い出すことができなかった。その iMac に付属していた元のシステム CD も彼女は見つけることができなかったので、私はたいていの家庭ユーザーなら考え付きもしないような高度なテクニックに頼るしかなかった。

10.7 Lion 以来、そうしたテクニックに頼ることも引き続き可能ではあるが、非常に簡単で未経験のユーザーでも使える新しい一つの方法を Apple が追加してくれた。それが、Apple ID によるパスワードのリセットだ。ここではそれも含めて、パスワードをリセットするためのあらゆる方法を解説してみよう。あなたがどの方法を使うべきかは、Mac OS X の具体的なバージョンと、その Mac がどのようにセットアップされているかに依存する。

けれどもまず最初に、どの方法を使うにしても非常に重要となる警告が一つある。それは、ログインキーチェーンに関することだ。

ログインキーチェーンのパスワードをリセット -- 忘れてしまった管理者パスワードをリセットするためにどの方法を使ったとしても、そのアカウントのログインキーチェーンを保護するためのパスワードがアップデートされる訳ではない。ログインキーチェーンにはそのユーザーのパスワードすべてが保存されている。このキーチェーンは今や忘れられてしまった従来の管理者パスワードで保護されているので、もはやそこに戻ることは不可能となっている。比較的新しいバージョンの Mac OS X は、起動時にその問題についてプロンプトを出すかもしれない。そうでなければ、あなたは以下の手順を踏んで自分でキーチェーンを削除し、最初からキーチェーンを作り直す必要がある。

  1. /Applications/Utilities にある Keychain Access を開いて、Keychain Access Preferences (Command-,) を選ぶ。

  2. 比較的新しいバージョンの Mac OS X では、General 枠の中に Reset My Default Keychain と書かれたボタンがある。そのボタンがあるならば、それをクリックすれば古いキーチェーンが削除されて新しいキーチェーンが新しいパスワードで作成される。

  3. もしもそのボタンがなければ、Edit > Keychain List (Command-Option-L) を選び、ログインキーチェーンを選択し、マイナスボタンをクリックしてそれを削除する。

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  4. Keychain Access を終了して、Mac を再起動する。すると新しいログインキーチェーンが Wi-Fi ネットワーク、電子メールアカウント、ウェブサイト、その他のログインの際のパスワードを発生するに応じて収集し保存し始める。

もしも、例えば Messages Agent がひっきりなしに忘れたログインキーチェーンパスワードを要求するなどして Keychain Access での作業が不可能となったならば、コマンドライン頼りの作業をする必要がある。それには以下の手順を踏む:

  1. Mac を再起動し、システムが現われようとする際に Command-S を押し続けることで Single User モードで再起動する。数え切れないほど多くの行のステータスメッセージが次々とスクロールするだろう。

  2. コマンドラインのプロンプトが出たら、ファイルシステムに変更を加えられるようにするため、次のコマンドを入力して root Mac OS X ドライブを書き込み可能ドライブとしてマウントする:

    mount -uw /

  3. 次のコマンドをタイプし、その結果として出るリストを眺めることにより、リセットしたいアカウントの shortname (短縮名) を知る:

    ls /Users

  4. それから次のコマンドを入力して(ただし "shortname" は適切な短縮名に置き換える)そのアカウントのログインキーチェーンを削除する:

    rm /Users/shortname/Library/Keychains/login.keychain

  5. 次をタイプして Mac を再起動する:

    reboot

Mac が再起動する際に、Mac OS X は新しいログインキーチェーンを作成するはずだ。

さて、ここからはいよいよ、パスワードのリセット方法の手順だ!

1: コマンドラインを使う -- 古いバージョンの Mac OS X では、忘れた管理者パスワードをリセットするためのベストの方法はコマンドラインを使うことであった。今もまだコマンドラインによるパスワードのリセットは引き続き可能で、これはどんな状況でも常に使える最も万能の方法となっている。もしもあなたが高度に特異的なコマンドをタイプすることが嫌でないならば、次の手順を辿ればよい:

  1. Home フォルダを開いて(Finder で Go > Home を選べばよい)そのウィンドウの一番上に表示されたフォルダ名を確認することにより、ユーザーアカウントの短縮名を確かめ、メモしておく。そのアカウントの中に全く入って行けない場合は、あとで短縮名を見つけることもできる。

    image

  2. Mac を再起動し、システムが現われようとする際に Command-S を押し続けることで Single User モードで再起動する。多数の不可解なステータスメッセージが次々とスクロールし、最後にコマンドラインのプロンプトが出て止まる。

  3. ファイルシステムに変更を加えられるようにするため、次のコマンドを入力して root Mac OS X ドライブを書き込み可能ドライブとしてマウントする:

    mount -uw /

  4. 10.7 Lion、10.8 Mountain Lion、または 10.9 Mavericks を走らせているなら、プロンプトに次のコマンドを入力して Open Directory (ユーザーアカウントを管理すもの) を手動でロードさせる。Lion 以降、これは非推奨となっているからだ:

    launchctl load /System/Library/LaunchDaemons/com.apple.opendirectoryd.plist

    10.6 Snow Leopard やそれ以前を走らせている場合は、このステップは不要だ。

  5. もしもリセットしたいアカウントの短縮名をまだ知らなければ、次のコマンドをタイプして、その結果のリストを眺めれば短縮名が分かるだろう:

    ls /Users

  6. それから、次のコマンド(ただし "shortname" はそのアカウントの短縮名に置き換える)を入力する:

    dscl . -passwd /Users/shortname

    次のようなエラーメッセージが出ても無視してよい:

    launchctl: Couldn't stat ("/System/Library/LaunchDaemons/com.apple.DirectoryServicesLocal.plist"): No such file or directory nothing found to load

  7. 新しいパスワードをタイプする。

  8. 次をタイプして Mac を再起動する:

    reboot

2: 一つのアカウントで別のアカウントをリセット -- 10.4 Tiger 以降、もしも Mac が複数の管理者アカウントを持っていたならば、一つのアカウントにログインしてもう一つのアカウントのパスワードをリセットできるようになった。このやり方は今も可能で、経験の少ないユーザーたちの Mac に責任ある人たちの多くがトラブルシューティングのために管理者レベルのアカウントを余分にもう一つ作っている理由でもある。必要なアクセス権があなたにあると仮定した上で、この方法には次の手順を踏めばよい:

  1. あなたがパスワードを知っている管理者アカウントからログインした状態で、システム環境設定の Users & Groups 枠を開く。(10.7 Lion より前のシステムでは Accounts 枠と呼ばれていた。)

  2. パスワードを変更したいユーザーの名前を選択して、Reset Password ボタンをクリックする。(ウィンドウ左下の錠前アイコンをクリックして管理者パスワードを入力した後でないと変更を加えることができないかもしれない。)

    image

  3. 新しいパスワードを入力し、確認のために同じパスワードをもう一度入力し、またもや忘れてしまった場合に備えてヒントも書き込んでおく。

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3: インストーラ CD または DVD を使う -- 10.6 Snow Leopard に至るまで、もしもその Mac が一つしか管理者アカウントを持たず、コマンドライン経由でパスワードをリセットする方法は怖くて手が出ないと思うならば、残された方法はその Mac に付属していた元の Mac OS X Install ディスクを使う方法のみであった。(現実世界のユキヒョウ (snow leopard) たちは絶滅の危機にあるだけかもしれないが、インストーラディスクというものは 10.7 Lion をもってもはや絶滅してしまったので、この方法は古い Mac にしか使えない。)手順は次の通りだ:

  1. Mac の電源が落ちている状態から、電源を入れ、即座にディスクを挿入しつつ C キーを押したままにして Mac がそのディスク上にある Mac OS X からブートするようにする。

  2. スクリーン上部にある Utilities メニューから(ただし 10.3 Panther では Installer メニューから)Reset Password を選ぶ。

  3. ハードディスクボリュームを選び、オリジナルの管理者アカウント(最初のインストール後に作成したアカウント)を選ぶ。(Root アカウントに触ってはいけない。)

  4. 新しいパスワードを入力し、Save をクリックする。

  5. Mac OS X Installer を終了し、Mac を普通に再起動する。

Apple はさらなる詳細を記したサポート書類を出しており、そこには極めて古いセットアップに遭遇した場合に備えて Mac OS X 10.1 から 10.3 までのための説明もある。

4: Recovery パーティションを使う -- 10.7 Lion からは Mac App Store 経由のみで販売されるようになったため、インストーラディスクはなくなり、その代わりに Recovery パーティションが採用された。これはブートディスクの小さな一部分で、必要最低限のもの以外を削除したバージョンの Mac OS X と、基本的なユーティリティのみが含まれている。Lion またはそれ以降が走っている場合に管理者パスワードをリセットするには、次のようにする:

  1. Option キーを押しながら Mac を再起動し、Recovery パーティションのアイコンをダブルクリックする。すると Mac OS X Utilities スクリーンが開く。

  2. Utilities > Terminal を選ぶ。

  3. Terminal の中で resetpassword とタイプする。コマンドラインから呼び出されたタスクとしては珍しく、グラフィカルな Reset Password ウィンドウが現われる。

  4. ウィンドウの一番上から起動ボリュームを選んで、ポップアップメニューでユーザーアカウントを選ぶ。その下のフィールドに新しいパスワードを入力し、それを確認し、適切なヒントを書き込む。

  5. Save をクリックしてから、Apple メニューで Restart を選ぶ。

5: Apple ID を使う -- 10.7 Lion からは、あなたの Apple ID を使って管理者パスワードをリセットすることもできるようになった。システム環境設定の Network 枠でデフォルトでこの設定はオンになっているけれども、念のためもう一度この設定を確認しておこう。

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この機能がオンになっている場合、ログインウィンドウで管理者パスワードの入力を三回間違えるとポップオーバーが現われ、パスワードのヒントが示されるとともに「パスワードを忘れた場合はあなたの Apple ID を使ってパスワードをリセットできます」というメッセージが出る。リセットは次のようにする:

  1. 矢印アイコンをクリックして Reset Password ダイアログを開く。

  2. あなたの Apple ID とそのパスワードを入力してから Reset Password をクリックする。

  3. 新しい管理者パスワードを入力し、それを確認し、次回に忘れた際に思い出す助けとなるようなヒントを Hint フィールドに書き込む。

  4. Reset Password をクリックすれば、終了だ。

Apple ID パスワードも忘れてしまった場合は、Apple の My Apple ID ページでそれをリセットできる。そのためにはあなたの Apple ID に付随した電子メールアドレスにアクセスできる必要がある。もしもその電子メールアカウントが攻撃に陥落してしまえば、Apple ID によって管理者パスワードをリセットできるというのはあなたの Mac の物理的安全を危険に晒す道を開くものとなるかもしれない。その点が本当に心配ならば、環境設定の Users & Groups 枠でこの機能をオフにしておこう。

一つ、思いがけない問題点がある。もしもあなたが 10.6 Snow Leopard から 10.7 Lion へアップグレードしていたならば、三回間違ってもリセットのメッセージは出ないかもしれない。アカウントへのアクセスを保ったままこの問題を修正するには、システム環境設定の Users & Groups 枠を開き、問題の起こった Apple ID を削除して、それからその同じ Apple ID を追加し直せばよい。

また、あなたの Mac のブートディスクを FileVault 2 で暗号化している場合には Apple ID によるパスワードのリセットができないことも重要だ。(そのパスワードが FileVault の暗号化にも使われているからだ。)FileVault について詳しくはこの Apple サポート書類を読んで頂きたい。

パスワード紛失に弁解の余地はない -- 管理者パスワードをなぜ、どのように忘れたり失ったりしたかにかかわらず、それをリセットして Mac へのフルアクセスを取り戻すためのテクニックはいろいろある。リセットの際にはログインキーチェーンが失われてしまうので、これらのテクニックは決して手当り次第に使うようなものではないが、Apple ID を使った手軽なやり方で十分な場合にも、あるいはコマンドラインまで降りて行かなければならない場合にも、あなたが必要とするアクセスはきちんと得られるはずだ。

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FunBITS: Umoove 体験はクールだが肩こりのもと

  文: Josh Centers: [email protected], @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Head tracking (頭部追跡) というのは、以前は特別の支援を要する人たちとバーチャルリアリティの熱狂的なファンとのみに関係する、ごくマイナーなテクノロジーであった。ところが今や、Microsoft Kinect といった製品のお陰で、カメラを使った動作追跡は主流のテクノロジーの一つとなった。iPhone、iPad、および iPod touch には複数のセンサーやカメラが搭載されているので、頭部追跡がモバイルゲーミングに食い込むのも、もはや時間の問題であった。

Umoove は、頭部追跡と視線追跡を小さなスクリーンにもたらすことを目指す新興企業で、同社はその最初の概念実証の試みを App Store にリリースした。iPhone および iPad 用の Umoove Experience だ。

無料の Umoove Experience で、あなたはさびれた村の中を飛行する。おそらく、古典的なゲーム Microsoft Kinect へのオマージュだろう。ゲームプレイは、これ以上なくシンプルだ。村の中や周囲のあちこちに 14 個の薬瓶が置かれている。一つを獲得する度に時計に時間が追加され、あなたの目標は村を飛び回って時計の残り時間が切れる前に 14 個すべてを集めることだ。(このゲームは縦置きモードのみで働く。)

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ここでの一工夫は、あなたの飛行をコントロールするやり方が通常のようにデバイスを動かしてするのではなく、あなたの頭を動かしてすることだ。あなたの頭の動きは、デバイスの前面カメラによって検出される。あなたが頭を左右上下に傾ければ、飛行の進行方向がそれに応じて変わる。まさに空飛ぶスーパーヒーローの気分だ。速度を上げるには、スクリーンに指を乗せる。指を離せば速度が落ちる。

Umoove Experience をスタートさせる前には毎回、ちょっとしたトレーニングの段階を踏まなければならない。これはコントロールの仕方をあなたに思い出させるためであると同時に、ゲームが自分自身を調整する役にも立つ。ゲームはデバイスのカメラが撮影したあなたの顔を表示する。顔がきちんとセンサー領域に収まっていることを確認した後で、あなたは頭を傾けることによりスクリーン上のカーソルをいくつかのターゲットまで動かす練習をする。

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実際のゲームプレイの最中、右上にある一時停止ボタンを押せばカメラの中の顔の位置を再調整できる。これをするとあなたの飛行中の位置もリセットされるので、村の建物の中で行き詰まった場合にも便利だ。Umoove Experience は賢くて、いったんあなたの顔を検出できなくなればゲームを一時停止してあなたに再調整する機会を与えてくれる。

Umoove Experience はどの程度うまく動くか? 実は良いところも悪いところもある。私が見る限り、初めのうちはすべてうまく行く。ただしコントロールにはちょっと気難しいところもある。ゲームはまず正面に一列に薬瓶が並んでいるところから始まるが、私はそれらを全部集めるより先に寄り道をしてしまいがちだ。

私がテストした限りでは、大きな障害発生点が二つある。一つ目は、方向によってはうまく認識されないことがあるようだ。下を向けばきちんと認識されるが、上に向き直っても認識されないことがある。(上へ行け! 上へ行け!)幸いにも、何かに衝突してしまっても別にペナルティはないし、いつでも一時停止してから一時停止を解除すれば位置がリセットされる。二つ目の問題は、しばらくの時間使っていると Umoove Experience が挙動不審になり、私が iPhone を完全に静止させて持っているにもかかわらず、スクリーン上にある私の分身がどうしようもなくあちこちフラフラと飛び回るようになる。

もっと一般的な問題を言えば、たった数分間プレイしただけで、首や肩の筋肉が引きつってくる。Umoove Experience をプレイするにはほんの小さな動きで十分なのだが、小さな動きというのは必ずしも自然な動作ではなく、私の首の筋肉はそのような運動に慣れていない。その上、ゲームが挙動不審に陥る度に、私はコントロールを取り戻そうと首をグイグイ動かしてしまう。

Umoove Experience は紛れもなく概念実証のためのものだ。けれどもこれは、身体的に不自由のある人たちのためにも、主流のゲーミングコミュニティーのためにも、有望だ。軸ごとに独立に感度の設定ができるようになればなお素晴らしい(障害の種類によっては特定の方向に首を動かすことのみが困難ないし不可能なこともあるだろう)とは思うが、Umoove のテクノロジーは iOS 7 内蔵の Switch Control アクセシビリティ機能よりもずっとうまく働いている。(Switch Control アクセシビリティ機能でも頭の動きを使ってインターフェイスをコントロールすることが可能だ。)Umoove Experience の方は小さな動きも認識できるが、Switch Control では頭を素早く振らなければ認識されないので、まるで Saturday Night Live の Roxbury Guys になったような気がする。(BGMは Haddaway の "What Is Love" だ。)

メインストリームのゲームにおいては、頭部追跡を使うにしても控え目にするよう、開発者たちにお願いしたいし、常に代替のコントロール方法を用意しておくことをお勧めする。Umoove Experience のように全部を丸ごと頭部追跡にするのでなく、例えば一人称視点のシューターゲームで隅々を覗き込むための "lean" (寄り掛かる) コマンドなど、実際的なアクセントとして頭部追跡機能を追加するのがよいと思う。

いずれにしても、私たちのデバイスが私たちを監視する時代に入ったことだけは明白だ。それは、ゾッとするような意味の監視ではなく、例えて言えば注意深い猟犬のように、コマンドを待って私たちを見ていてくれるのだ。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2014 年 1 月 20

  文: TidBITS Staff: [email protected]
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Typinator 5.8 -- Ergonis が Typinator 5.8 をリリースして、展開テキストの中を手軽に検索できるようにした。略語の一部、あるいは展開後のテキストに含まれる単語の一部をタイプしてからあなたが定義してあるホットキーを押すと、Typinator はマッチするすべての項目を表示する。今回のアップデートではさらに、新たな Apple イベントを追加してサードパーティのユーティリティが新規のスニペットを定義できるようにし、OS X 10.9 Mavericks におけるカーソル位置取りの問題を回避し、QuickSearch の入力フィールドと結果リストの位置取りを改善し、また Microsoft Word、Lotus Notes、LiveCode、PowerMail、Firestorm、Linguist、および TextSoap との互換性を改善している。(新規購入 24.99 ユーロ、TidBITS 会員には 25 パーセント割引、無料アップデート、5.7 MB、リリースノート)

Typinator 5.8 へのコメントリンク:

Mailplane 3.1.2 -- Uncomplex が Mailplane 3.1.2 をリリースして、この Gmail 専用電子メールクライアントで受信箱更新の処理と Streak プラグインの互換性を改善した。受信箱の自動更新については、新規のメッセージは通知を受けてからすぐ後に受信箱に登場するようになり、またカーソルがテキストフィールド(例えばメッセージ作成ウィンドウや検索フィールドなど、ここの作業中に更新が起こると煩わしいかもしれない)にない限り、強制的に更新が起こるようになった。Mailplane 互換なプラグインのリストに新たに加わった Streak プラグインは、顧客関係管理のために作られているが、Uncomplex はこれがプロジェクト管理や個人用の to-do リストにも便利に使えるだろうと述べている。今回のアップデートではまた、Google Drive がブロックされていても Quick Look を使って添付ファイルをプレビューできる機能が復活し、環境設定の Inbox Type 設定があなたの Inbox Tabs (Primary、Social、その他) の使用法と合わない場合に警告を出すようになり、テキストのみのツールバーの状態で履歴をダウンロードしようとした場合のクラッシュを解消している。(新規購入 $24.95、無料アップデート、17.2 MB、リリースノート)

Mailplane 3.1.2 へのコメントリンク:

Final Cut Pro X 10.1.1 -- Apple が Final Cut Pro X 10.1.1 をリリースして、少数のバグ修正と改良を施した。Cut Pro X 10.1.1 では、ライブラリの統合中に外部ボリュームの接続が解除された場合にもメディアファイルが保持されるようになった。今回のアップデートはまた Music and Sound Browser でオーディオコンテンツを読み込む際の問題を解消し、Scroll Text ビヘイビアが含まれる Motion エフェクトを適用する際の安定性の問題を修正している。パフォーマンスの改善点としては、プロキシメディアとオリジナルメディア/最適化されたメディアをより速く切り替えられるようになり、非常に大きいプロジェクトで Timeline の応答性を改善している。(Mac App Store から新規購入 $299.99、無料アップデート、2.20 GB、リリースノート)

Final Cut Pro X 10.1.1 へのコメントリンク:

TextExpander 4.2.1 -- さまざまの細かな問題点を解消しつつ、Smile が TextExpander 4.2.1 をリリースした。修正された細々とした問題点としては、一部のシステムで数回展開をした後に CPU 使用量が過剰になった問題、いくつかのシステムで一度展開した後にバージョン 4.2 がクラッシュした問題がある。今回のアップデートではまた、ペーストボード上に URL がある場合に Add Group from URL を選べばあらかじめ URL フィールドが埋められるようになり、AppleScript 経由でスクリプトスニペットのタイムアウトを設定できるようになり、スニペット内容の計算が 5 秒間の制限を超えた場合に起こり得たクラッシュを修正し、スクリプトスニペットの内部に埋め込まれたスニペットでの日付マクロ計算機能を復活させた。(新規購入 $34.95、 TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、9.1 MB、リリースノート)

TextExpander 4.2.1 へのコメントリンク:


ExtraBITS、2014 年 1 月 20 日

  文: TidBITS Staff: [email protected]
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今週の ExtraBITS では、ウェブベースの共同作業ツール Trello にメジャーなアップデートがなされ、音楽ストリーミングサービス Rdio が無料となり、Avatron がクラウドを使わないファイル共有方法を Kickstarter を通じて提案し、Google Chrome の新機能がやかましいタブを手軽に捕まえる。

Trello、複数のボードの処理を手軽にする -- ウェブベースの共同作業ツール Trello が、ボードページをデザインし直して一新された。複数のボードが狭いグリッドに配置され、個々のボードごとに背景がカスタマイズできる。また、ボードにスターを付けて手早くアクセスできるようになり、その上 Fog Creek Software はボードドロワを新設してボード間を手軽にジャンプできるようにした。通常ボードはそれぞれハイレベルのプロジェクトに割り当てられることが多いので、多数のボードを使っている人たちは従来それらの間の移動に苦労することが多かった。さらに、Trello のスタイリング要素のうち重たいもののいくつかが削除され、見栄えが均一になるとともにパフォーマンスも改善された。

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Rdio がウェブ上で無料に -- ストリーミング音楽サービス Rdio がウェブ上では無料になった。広告を通じて収入を得るようになる。2 千万トラックを誇るライブラリを備えた Rdio では、何でも好きな音楽を選んで再生させることもでき、また Pandora や iTunes Radio と同様に、パーソナライズされた「ステーション」を自動生成させることもできる。Rdio Unlimited 版は引き続き月額 $9.99 で利用でき、広告なしの再生と Rdio モバイルアプリの利用とが可能になる。

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Avatron の Everydisk がクラウドなしのファイル共有を約束 -- クラウドサービスを使うとセキュリティやプライバシーが心配という人たちのために、あなたが地上に帰還するのを手助けする新しい Kickstarter プロジェクトを (TidBITS スポンサーでもある) Avatron Software が提案する。インターネット上ならどこにあるマシン同士でもそれらの間に直接の接続をセキュアに確保する同社の Air Connect システムに基づいて働く Everydisk は、クラウドベースのサービスには一切ファイルを保存することなく、あなたがどこにいても、あなたのどのマシンにあるどのファイルにでもアクセスできるようにする。この Kickstarter プロジェクトは 2014 年 1 月 25 日まで継続され、あなたはたった $20 で、プロジェクトが目標を達成した場合には一年間の Everydisk 購読権を手に入れ、プロジェクトが目標に達しなければ一銭も払う必要がない。

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Google Chrome がやかましいタブを手軽に黙らせる -- やっと実現した! Google の最新版の Chrome ウェブブラウザでは、タブがオーディオを再生したり、マイクロフォンにアクセスしたり、あるいは Google Chromecast にキャストしたりしていた場合にそれと表示するタブアイコンが追加された。新設されたこのオーディオ警告アイコンで、あのやかましい自動再生ビデオ、例えば(エヘン)Macworld などのサイトにあるものを、簡単に見つけて黙らせることができるはずだ。もう一つの興味深い追加機能として、新しい監督付きユーザーモード(小さい子供に最適)のプレビューができる。そのユーザーのブラウズ履歴をあなたが見たり、サイト単位でアクセスを制限したりできる。

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TidBITS ISSN 1090-7017©Copyright 2013 TidBITS: 再使用はCreative Commons ライセンスによります。

Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2014年 1月 24日 金曜日, S. HOSOKAWA