TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1207/27-Jan-2014

今週の TidBITS は Mac の 30 周年を祝う! Adam Engst が、初代 Macintosh の誕生のために働いた人たちの多くを一堂に集めた Mac 30th イベントをプレビューするとともに、今回 Apple が公開したゴージャスかつインタラクティブな Mac 30 ウェブサイトを調べてみる。けれども今日の Apple の立脚点をもっとはっきりと物語るのは Apple がアップデートした iWork スイートだ。これは Mac 上のみならず iOS や iCloud でも動作するようになった。さて生産性ソフトウェアの話題が続くが、Steve McCabe が最近リリースされたデータベースソフトウェア FileMaker 13 の三つのバージョンすべてをレビューし、新機能と価格体系も検討する。次に Apple 世界の娯楽関係の話題に移って、Josh Centers の "Take Control of Apple TV" の最後の章が TidBITS 会員向けにリリースされ、Apple TV を Plex Media Server と共に使ったり、地域による制約を回避したり、ライブのテレビ放送を Elgato EyeTV HD で録画したりなど高度な話題を扱う。この電子ブックの最終版も間もなく購入できるようになるはずだ。最後にもう一つ、Josh が最新の FunBITS コラム記事で、iOS 用のゲーム Republique を取り上げる。これはモバイルゲーミングの水準を引き上げる、画期的なステルスアクションゲームだ。今週注目すべきソフトウェアリリースは、Simon 3.6、Pixelmator 3.1、DEVONthink と DEVONnote 2.7.3、Default Folder X 4.6.3、Intermission 1.0.3、PDFpen と PDFpen Pro 6.1.3、iTunes 11.1.4、BBEdit 10.5.8 と TextWrangler 4.5.6、iMovie 10.0.2 だ。

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Apple、iWork を Mac, iOS, そして iCloud に対してアップデート

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Apple は注目に値するアップデートをその iWork 生産性ソフトに対し三つのプラットフォーム全てに向けに - Mac, iOS, そして iCloud - リリースした。ここでは Pages, Numbers, そして Keynote に対し一時消失していた機能を復活しそして追加の能力を付加している。

全てのプラットフォームに共通する目玉となる機能は iCloud 経由で共有される iWork 書類をパスワード保護することである。これまでは、共有書類はその書類の URL を有している人なら誰にでも入手可であった。では個々のプラットフォーム毎にそれぞれのアプリに対し他にはどの様な変更がなされたのか、そして書類をパスワード保護するやり方を見て行こう。

Mac -- Mac バージョンの Pages はバージョン 5.1 にアップデートされ、垂直ルーラー、カスタム可の整列ガイド、スタイルに対するキーボードショートカット、そして文字数を見るオプション (スペースを含む/含まない) が追加された。その他の変更には以下がある、オブジェクトを置く精度の向上;日付、時間、そして期間の値を持つ図表を作成する能力;ページナビゲーターから部分を削除する能力;そして新しい特殊文字を使ってリストを開始するオプション。

Pages 5.1 ではまた Microsoft Word 2013 書類との相性が改善され、パスワード保護された書類を .docx フォーマットでエクスポートするオプションが追加され、Pages '09 と Word 書類をインポートする時カスタム化した数字のフォーマットを維持し、そして EPUB インポートが改善されているとしている。

Numbers はバージョン 3.1 にアップデートされ、そしてパワーユーザーは AppleScript サポートが力強く復活し、2009 年代のものよりも多くの機能を備えていることを歓迎するであろう。Numbers 3.1 はまた並べ替え機能が改善され、複数コラムや列の一部を使っての並べ替えが可能になった。テキストはセルを編集している時に自動補完され、図表日付と期間の値が追加され、そして計算に対する新しい進捗インジケーターもある。相性の改善側には、Excel 2013 書類に対するより良いサポート、そしてパスワード保護されたスプレッドシートの.xlsx フォーマットでのエクスポートが挙げられる。

Keynote は今やバージョン 6.1 で、新しいトランジション一式、強化されたプレゼンター表示オプション、そして日付、時間、及び期間の値を持つ図表を作成するオプションが加えられた。更に、PowerPoint 2013 プレゼンテーションとの相性も良くなり、Keynote '09 や PowerPoint プレゼンテーションをインポートする時、図表の中のカスタム化された数字フォーマットも保持できる。

Mac バージョンの iWork で共有書類をパスワード保護するには、ツールバーでの Share ボタンをクリック、そして View Share Settings を選択する。Add Password をクリックしパスワードとヒントを設定、終了したら Set Password をクリックする。

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iOS -- iOS 側では、Pages はバージョン 2.1 にアップデートされ、スペース有り/無しでの文字数が見られるオプション;新しい特殊文字を使ってリストを作成する能力;そして日付、時間、そして期間の値を持つ図表のサポートが加わった。また Word 2013 との相性も改善され、パスワード保護された書類を .docx へエクスポート出来、Pages '09 や Word 書類をインポートする時カスタム化された数字フォーマットを保持、そして改良された EPUB エクスポートを提供している。

Numbers 2.1 では iPhone 上でスプレッドシートを横位置で見、そして編集する能力が復活した。また、図表日付と期間の値、Excel 2013 との相性改善、パスワード保護されたスプレッドシートを .xlsxへのエクスポート、そして Numbers '09 や Excel スプレッドシートをインポートする時、図表中のカスタム化された数字フォーマットの保持が追加された。

Keynote 2.1 での大きな変化は、Apple が長いことなおざりにしてきた Keynote Remote アプリを公式に廃止し、その機能を Keynote に取り込んだことである - これには Keynote プレゼンテーションを他の iOS 機器から制御するオプションも含まれる。

iOS iWork アプリでパスワードを設定するには、保護したい書類を開き、工具ボタンをタップ、そして Set Password をタップする。

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iCloud -- iCloud のかすみ空間では、他の人があなたと共有する書類のリストがようやく見られるようになった。これを見るには、書類マネジャーで上部にある時計アイコンをクリックする。書類マネジャーの話のついでに言うと、Apple はその外観を iOS 7 の視的感覚により似たものに変えたが、この新しいデザインは書類マネジャーとテンプレート選択にしか適用されない。実際の書類エディターは古いデザインのままである、少なくとも現時点では。

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三つのアプリ全てに関係する他の変更には、表のセルでのリッチテキストフォーマットのサポート、オブジェクトの精緻な配置のためのキーボードショートカット、書類マネジャーでの改善された VoiceOver サポート、そしていつも通りの "バグ修正と改良" がある。

より具体的には、Pages for iCloud では、今やフロートする表を挿入、編集、そしてフォーマット;ページ番号、ページ数、そして脚注を挿入;そして固定そしてインラインの画像、形、そしてテキストボックスをスタイル化させてくれる。Numbers for iCloud では、テキストを隣のセルに流し込める。Keynote for iCloud でも、今やフロートする表を挿入、編集、そしてフォーマットさせてくれる。

iCloud で共有書類をパスワード保護するには、書類エディターの右上隅にある Share をクリック、そして共有ポップアップ上で Add Password をクリックする。パスワードを二回入力、好みに応じてヒントを加え、そして Set Password をクリックする。

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Macintosh の 30 周年を祝う

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

[アップデート:Mac 30th イベント自体はもう Macintosh の歴史の小さな一部となってしまったが、参加できなかった人達は下記リンクに目を通すようお勧めする。-Adam]

24 January 2014 に Macintosh はその 30 周年を迎える、そして Apple はこれを双方向の Web サイトでお祝いしたが ("Apple、Mac の 30 周年記念に見事なサイトを作成" 24 January 2014 参照)、初代の Macintosh の裏にいた多くの人達が 25 January 2014 の特別 Mac 30th イベントに登場する。イベントの場所は Cupertino の Flint Center で、ここは最初の Mac がお披露目された場所でもある (実際に袋から出して - このビデオを見て欲しい)。もし San Francisco Bay Area にお住まいで、このノスタルジアに浸りたいなら、参加してみよう。

参加できない人、或はこれを読むのはイベント終了後だが、思い出を辿る途をブラブラしてみたいみたいという人には、"Mac が 25 歳に: 私たちの初めての Mac" (25 January 2009) を読んでみることをお勧めする。これは 2009 年に集めた色々な TidBITS スタッフの最初の Mac についての物語である。Mac の簡略な歴史は多くのサイトが取り上げている;Dan Farber による CNET の記事は秀逸である。また、Macworld の Jason Snell は何人かの Apple 経営陣と iOS が主役となった世界における Mac の役割について話をしている、Peter Cohen は iMore で Macintosh で外観的に最も影響力のある世代を取り上げている、そして、Macworld UK はその "The Mac at 30" 特集の一部として Apple の最良の広告を集めており、そこには Mac を紹介したあの "1984" 広告も含まれている。常にもう一度見る価値はある、そしてまた、その "制作" ビデオを見るのも忘れない様に。

いずれにしろ、最近修復された Twiggy Mac (レアもののプロトタイプ) をComputer History Museum で披露するために行われた September 2013 同窓会からヒントを得て、この Mac 30th イベントは三つのパネルを用意し、それぞれのパネルの司会には著名なテック作家があたり、初代 Macintosh 開発メンバーや初期の Mac 開発者たちがパネルとして参加する:

我々の友人である ProVUE Development の Jim Rea、第三のパネルにも入っている、が私に語ってくれた所によると、初期の Apple Computer の "大人の監督" であった Mike Markkula も初代 Mac チームに敬意を表するプレゼンテーションの一部として参加するであろうし、更に Ridley Scott の有名な "1984" コマーシャルを作成したチームの何人かと共に Steve Hayden も参加し、その制作について語るという。このイベントの最後は Macworld All Star Band の演奏で飾られるが、メンバーには Mac パーソナリティ Chris Breen, Paul Kent, Bob LeVitus, Chuck La Tournous, Duane Straub, Dave Hamilton, そして Bryan Chaffin が名を連ねている。

開場では、主催者側は、当時のイベントや人気者を記録した個人所有のビデオや静止画像を映し出す予定である。これらの中には公には全く公開されたことないものも含まれる。

Mac 30th イベントは 6:00 PM 開場で、パネルは 7:00 PM から 10:30 PM まで開催される。チケット は $109.75 か $140.80 (良い席) で、全ての収益は CoderDojo に寄付される。CoderDojo は若者のための無料コーディングクラブを運営するボランティア活動である。

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Apple、Mac の 30 周年記念に見事なサイトを作成

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

2014 年 1 月 24 日の Macintosh 30 周年記念日を祝って、Apple は博物館レベルの品質のインタラクティブなウェブサイトのお披露目をした。私としてはこのサイトがずっと残ることを期待したい。サイトを訪れるとまず 3 分間の Mac 30 ビデオが迎えてくれる。ビデオの中では Macintosh によって人生が変わったというデザイナー、アーティスト、ミュージシャン、教師、科学者といった人たちの声が少しずつ聞ける。コンテンツにおいても、一流の制作価値においても、これこそまさに Apple の面目躍如といったところだが、実はこれはさらにもっと興味深いこのサイトのほんの入り口に過ぎない。

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タイムライン形式を骨組みとしたこの Mac 30 サイトは、Macintosh の歴史を一年ごとに切り分けて示し、その期間枠の時期に Mac に魅了されて人間の創造性を押し広げるツールとして使うようになった誰かを紹介する。またタイムラインのそれぞれの年ごとに、その年にリリースされた機種の Mac か、または後に Mac 機種が個別の名前を持たなくなってからはその年にアップデートされた機種が、それぞれ説明を付けて紹介される。

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人物紹介とか、個々の Mac 機種の概要報告も面白いが、同じくらい興味深いのがその個々の機種で人々が何をしたかの統計がビジュアルに分かるところだ。この使用目的のデータは多少注釈を必要とする。これは、サイトの別の部分で「あなたの初めての Mac は何でしたか、それを使って何をしましたか」と尋ねているアンケートの集計結果によっているからだ。例えば Tonya と私の初めての Mac は Macintosh SE であったが、1980 年代後半の Cornell 大学の学部学生だった私たちがそれを使ってしていた作業は、その後の私たちが Mac を使ってしていた仕事とはずいぶん違っていた。悲しいことに、私にとって最高のお気に入り Mac であった SE/30 は(2009 年 1 月 26 日の記事“Mac が 25 歳に: 史上最高の Mac は?”参照)どうやらこのリストから抜けているようだ。(あるいはひょっとして区分けがおかしいだけかもしれない。SE が二回登場しているので。)

その年の代表として挙げられた Mac 機種の選択には少々驚かされるものもある。1993 年の Macintosh TV や、1997 年の Twentieth Anniversary (20 周年記念) Macintosh (これが Mac でなく Apple の 20 周年であったことを確認してくれた Mactracker に感謝) はちょっと奇妙だ。Twentieth Anniversary Macintosh が誰かの初めての Mac であったなどとは考えにくい。発売当初の価格が $10,000 近くもしたからだ。

この Mac 30 サイトにはスライダーを使ったビジュアル化により年代の経過に伴って人々が Mac をどんなことに使ってきたかを示す部分もある。(ここでも、根拠となるデータ点はその人が初めての自分の Mac をどう使ったかに関するものだ。)いろいろな円が年代の経過とともにサイズを変えるのを見るのは楽しいが、私としてはもっと変化の様子が分かりやすいグラフ化の方法を選んでくれればよかったのにと思う。私自身は 1987 年の SE を(Cornell 大学で私たちがしていたことを素直に反映して)「インターネットと電子メール」に使ったと回答したが、このビジュアル化の中でそのカテゴリーは 1989 年に初めて登場するまでその気配さえ見られず、その後 1998 年に至って最上位のカテゴリーに躍り出て、今後その牙城を崩すのはちょっと難しいだろう。もっともなことに「ビジネスと財務」というカテゴリーは 1984 年には上位に位置し、1985 年にはさらに優勢となったけれども、1986 年から 1987 年にかけて急激に衰えて、1988 年に一瞬復帰を果たしたが、その後は気配も見えない。

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おそらくこのデータは今後もユーザーからの新たなアンケート回答をシステムに取り入れ続けて行くのであろうから、年ごとの事実として表示される情報は今後次第に正確度を増して行くのだろう。あと一週間ほどしてから、もう一度このサイトを訪れて確かめてみたいと思う。

最後にもう一つ。このサイトには、一種の Easter Egg が一つ隠されている。iOS 開発者の Greg Barbosa が発見してくれたことだが、Apple は数多くある Mac 機種をアイコン化して、それを特別のフォントに作り上げた。このフォントはそれぞれの文字のために特殊な専用の領域を使用しているので、キーボードから個々のアイコンをタイプしたりすることはできない。その代わりにこのフォントを Font Book にインストールしておけば、個々のアイコンをコピーしてどこにでもペーストできるようになる。

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"Take Control of Apple TV" の Chapter 11、入手可に

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Chapter 11, "Do More with Apple TV" でもって "Take Control of Apple TV" のストリーム章は完了となる。しかし、この章は最終ではあるかも知れないが、内容は豊富である。それは Josh Centers がここで Apple TV を使って Apple が意図したこと以上のことをさせてくれるものについて語っているからである。

具体的には、Josh は Plex メディア管理システムをどの様に設定するかを説明する。これは iTunes がサポートするよりも多くのフォーマットでビデオを再生が出来、より柔軟なストレージ選択肢が得られ、自動メタデータ管理を提供、そして現在 Apple TV ではサポートされていない情報源 (Comedy Central も含まれる) からのビデオも見させてくれる。彼はまた Elgato の EyeTV HD の設定手順も提供する。これはあなたの Mac に接続、ケーブル、衛星、或はアンテナ接続から生の TV を録画し、そのファイルを iTunes に保存、そしてそれを Apple TV で見られるようにする。そして、DNS に基づいた地域規制で身動きが取れなくなっている人達のために、あなたはどこか他の場所にいるかのように見せるやり方に関する助言も提供している。TidBITS 会員の方は、楽しく読んで頂きたい!

前述した様に、これが最終章となるので、これまで毎週リリースしてきたものを見逃してしまった人のために "Take Control of Apple TV" のストリーム章の全リストを掲載しておく。これらの章どれに関してでも良いし、とりわけこの最終章に関して質問やコメントがあれば、すぐに寄せて欲しい。と言うのも、我々はこの原稿の最終校正に今週着手し、その後すぐに最終制作へと移るからである。これまでコメントや質問を寄せてくれてこの本を形成する手助けをしてくれた皆さんに心からの感謝を述べたい。

全てが完了したら、"Take Control of Apple TV" は PDF, EPUB, そして Mobipocket (Kindle) フォーマットで誰に対しても入手可となり、そして TidBITS 会員は TidBITS Web サイトに来て見返す代わりに、電子本の形で手元に置くことも考えてみて欲しい。会員はこの本に限らず全ての Take Control タイトルを 30% 引きで入手出来る。

我々は "Take Control of Apple TV" と Jeff Carlson の "Take Control of Your Digital Photos on a Mac" をストリームしてみて良かったと感じている ("新機軸電子ブック ディジタル写真の管理をアドバイス" 1 July 2013 参照)。何故ならば、まず毎週守るべき予定が立ち、早期のフィードバックが受けられ、そしてTidBITS 会員 には、本全体を読むという心の負担なしに一口サイズで読んで貰える方法を提供出来るからである。我々はこのストリーミングのやり方に適したタイトルを今年後半にも幾つか試したいと思っている - 何か良い考えがあれば、教えて欲しい! ご支援に再度感謝申し上げる - 我々にとっては掛け替えのないものである。

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FileMaker 13: 洗練されたが高価格

  文: Steve McCabe: steve@stevemccabe.net
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

FileMaker Platform というのが、Apple の所有するソフトウェアハウスである FileMaker Inc. が最近アップグレードした、データベース開発者たち向けのパワフルなツールのスイートの新しいブランド名だ。このプラットフォームのデスクトップクライアントであり開発の要でもある FileMaker Pro はバージョン 13 に達してシングルライセンスの価格が $329 となり、ネットワーク化されたデータベース処理におけるバックエンドのファイルハンドラである FileMaker Server 13 の価格は $1,044 からで、後述する通りそれらに加えて購読に基づく価格体系もある。FileMaker Pro と共に使う iOS 用コンパニオンアプリ FileMaker Go 13 は引き続き無料だ。

ウェブに直接... -- FileMaker Server 13 の目玉機能は WebDirect だ。この FileMaker Platform では従来、Instant Web Publishing を通じてデータベースをウェブに出版できた。それは便利ではあるが時代遅れのテクノロジーであったので、今回新たにモダンでダイナミックなシステムである WebDirect に置き換えられ、基本的にデータベースの機能性をウェブサイトの中に再現できるものとなった。既存の Instant Web Publishing ユーザーがもはや打ち捨てられたと思っても無理はないだろうが、WebDirect によって提供される改善点はとても大きい。

Instant Web Publishing が静的な HTML ページを言わば皿に盛り付けて出そうとする際、ウェブブラウザが毎回 FileMaker Server からのデータを要求していた。その点 WebDirect はモダンなウェブテクノロジーを駆使してネイティブな FileMaker Pro デスクトップアプリケーションの提供する使用体験をより忠実にウェブブラウザの中に再現できるダイナミックなページを生成する。データベースを表示するウェブブラウザの中へデータが WebDirect のウェブサーバエンジンによって押し出され、同じデータベースの他のユーザーたちがデータベースに施した変更を反映しつつ WebDirect ウィンドウの内容が更新される。

Mac mini 上で FileMaker Server を走らせ Ethernet を通じたローカルなネットワーク上の他の二台の Mac にデータベースを提供するようにしたテスト用セットアップにおいて、一つの Mac 上で FileMaker Pro の中に施した変更は五秒以内にもう一つの Mac の上の Safari ウィンドウの中に現われたが、同様の変更を WebDirect ウィンドウ内で施してみるとネイティブな FileMaker Pro ウィンドウの中にほとんど即座にミラーされた。同じように、レイアウトに施した変更も WebDirect を通じてデータベースにアクセスするクライアントコンピュータ上に即座に反映された。

WebDirect ユーザーはまた、FileMaker Pro で利用できるメニューのほとんどすべてにアクセスできる。Scripts メニューからスクリプトを呼び出すことはできるが、スクリプトの編集はできない。外部のソースからレコードを読み込んだり、データベースから書き出したりもできる。また、Records メニューを使ってデスクトップアプリケーションと同様のやり方でデータベースのナビゲーションができる。

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こうして、WebDirect は興味深いと同時にパワフルなテクノロジーであり、ウェブ経由で遠隔から FileMaker データとやり取りするための手段を提供し、従来 Instant Web Publishing がしていたよりも FileMaker のフル体験にずっと近いものが実現できる。当然のことながら、Instant Web Publishing は従来、FileMaker Server Advanced と FileMaker Pro 双方のバージョン 12 の機能であったが、今回の FileMaker Pro 13 では削除された。つまり、あなたが FileMaker データベースをウェブに出版したいと思うならば、これからはずっと高価な FileMaker Server を使うことになる。

...ただしそれと引き換えに -- 幸いにも、FileMaker Server 13 は従来より見栄えも良く、機能も多くなっている。依然として Java で実装されていてウェブブラウザを通じて管理するようになっているけれども、そのインターフェイスは従来より洗練され、FileMaker Pro から直接 FileMaker Server の中へファイルをアップロードすることがようやく可能になった。これは一見マイナーな拡張のように思えるかもしれないが、実際には従来必要だった嫌になるほど多くの手順を踏まずに済むようになった。

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FileMaker Server 13 でとりわけ大きく注目すべきなのが、新しいライセンスの仕組みだ。FileMaker Server の基本的なライセンス(これには「同時接続」つまり FileMaker Go からの接続または WebDirect 経由の接続が 1 接続のみ含まれる)の価格は $1,044 だ。この価格は従来のバージョンと同等だが、提供される機能は驚くほど限定的だ。FileMaker Pro デスクトップクライアントから同時に接続できるユーザー数は利用するハードウェアと FileMaker Server の走るコンピュータのネットワーキング基盤構造以外の制限を受けないけれども、FileMaker Go の走るモバイルデバイスからの接続や WebDirect 経由でのウェブブラウザからの接続は、追加のライセンスを購入しない限り同時に一件しか使えない。ここで追加の接続数を購入しようとすると価格は安くない。接続は五件単位でライセンスされ、一単位あたりの価格が $900 だ。その通り、一接続あたり $180 となる。

事態をさらに複雑にしているのが、WebDirect よりもずっと冴えないテクノロジーである Instant Web Publishing は、従来のバージョンの FileMaker Pro の標準機能であったのだが、バージョン 12 の FileMaker Pro Advanced では追加料金なしで無制限の個数のウェブクライアントとの接続を提供したという事実だ。つまり、この WebDirect は、間違いなく素晴らしい機能性ではあるものの、その甘さにはいくらか価格という酸味が混じり込んでいる。

FileMaker Pro のフルインストールが一つ $329 であること(さらに数量割引もあり得ること)を、追加同時接続五件あたり $900 という価格と比較すれば、同じオフィス内でネットワークアクセスをするような場合 WebDirect の魅力は減ると言わざるを得ないだろう。例えば、FileMaker Pro を六個購入すれば $1,944 となるが、六人のユーザーで使うサーバとして 10 件の FileMaker Server 接続を購入すれば $1,800 かかる。WebDirect の方が安いけれども、五件パックの端数の段階で余りが出れば出るほどその差は小さい。賢明なネットワーク管理者なら、より機能の多い FileMaker Pro と WebDirect への同時接続とを混ぜて購入し、最も効率的な予算編成を狙おうとするだろう。

いずれにしても、他に追加のソフトウェアなしにインターネット上のユーザーたちにデータベースへのアクセスを提供する必要があるならば、あるいはあなたのデータベースへのモバイルアクセスを無料の FileMaker Go 13 で提供したいと思うならば、この同時接続パックを購入しなければならない。過去に Instant Web Publishing を使っていた頃よりも高くつくことになるかもしれないが、それは進歩の代償というものなのだろうと私は思う。

ますます洗練された Pro -- FileMaker Server 専用の WebDirect 機能の話題から離れて、FileMaker Pro 13 そのものの機能に注目すれば、今回のアップデートではこのデータベースソリューションにおけるデザインとレイアウトの面でさまざまな変更がなされている。レイアウト背景の機能が拡張されたことや、レイアウトのオブジェクト内部の詰め込み機能はいずれも便利だが驚天動地の新機能というほどではない。また、データフィールドを直接レイアウト上にドラッグするために使うフローティングパレットの Field Picker は従来まずフィールドオブジェクトを描いてからそのオブジェクトのためのフィールドを指定していた手間に比べれば多少効率的なレイアウト操作手順だと言える。もっと便利なのが、保存の後にそれを取り消し (Undo) できるようになったことだ。レイアウトに加えた変更をいったんそれを保存した後でも取り消しでき、さらには Layout から Browse Mode に出てからもう一度戻った後にさえ取り消しできるようになった。

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けれども、FileMaker Pro 13 において真の意味で価値ある新しいデザイン機能は、もっと微妙なものだ。例えば、オブジェクトの可視性が計算により管理できるプロパティになったので、「アカウントの期限が切れています」という赤い警告を残高が赤字になった場合または日付が期限を過ぎた場合に見せるようにできる。同様に、ダイアログのボタンやタブコントロールもレイアウトにハードコードされたものでなく計算結果から指定できるものとなり、レイアウトのデザインにさらなる柔軟性が加わった。

iPhone や iPad のためのレイアウトにはスライドする領域が加わった。タブ化されたパネルとデスクトップのスペースとの中間のようなものと言えばよいだろうか。スクリーン上を横向きに指でスワイプすれば左か右から次のパネルが出る。その他の改善点としてはスクリプトトリガーの拡張、よりパワフルになった Get 関数、バーコードのスキャン、データ暗号化などがあるが、この最後のデータ暗号化は基本的に急いで取り入れたような感じだ。

これらの機能のいずれも、WebDirect ほどに画期的なものではないけれども、あなたの具体的な用途によっては真に歓迎すべき機能となるかもしれないし、ただの不要な磨き上げに過ぎないかもしれない。

フォーマットとアップグレードの懸念 -- FileMaker の新バージョンといえば、ファイルフォーマットについて語らざるを得ない。FileMaker 7 において真のリレーショナルデータベースモデルへと移行したことで、多くの人にとっての FileMaker 利用法が壊れてしまい、多くの人々の頭痛の種が生まれると同時に、困難に陥ることの多い変換プロセスを巡って小さな業界が新たに生まれるほどに、開発者たちにとっては多くのビジネスチャンスが生まれることとなった。バージョン 12 においてはまた新たなファイルフォーマットが登場したが、それはただ単に新しいデザイン機能を可能にするためのものであって、基盤となるデータ構造を壊すようなものではなかった。

アップグレードの際の変換に特化した開発者たちを除く他のすべての人たちにとって良いニュースは、今回ファイル構造がそのまま引き継がれていることだ。バージョン 13 の FileMaker Platform は .fmp12 ファイルを生成し、それはバージョン 12 および 13 の FileMakers Go、Pro および Server のいずれでも読まれ供給されるものであって、双方のバージョンとも問題なくネットワークを共有できる。

曇り、時々節約可能 -- 結びに、この新バージョンの FileMaker Platform の持つ最も注目すべき側面は価格とライセンス体系かもしれない。WebDirect をそれほど気軽に購入できないものとした高価な「同時接続」という考え方に加えて、FileMaker, Inc. は Adobe の Creative Cloud システムに似た月払いのライセンス購読オプションも実装したが、Adobe のものに比べれば価格体系として魅力的と言える。(2013 年 5 月 17 日の記事“Creative Cloud への不満が Adobe の将来展望に暗い影を落とす”参照。)例えば FileMaker Pro のライセンスを一つ購入すれば価格は $329、FileMaker Pro 10 またはそれ以降からのアップグレード料金は $179 だが、ライセンス購読の価格は年額 $108 で、これは購入価格の 33 パーセント、アップグレード価格の 60 パーセントにあたる。

FileMaker Server も同様に、丸ごと購入することも購読の一部としてライセンスを受けることもでき、フル価格はやはり三年分のライセンス料金と同等となっている。FileMaker 製品はおよそ二年ごとに新バージョンが出ていることを考えれば、丸ごと購入よりもリース契約の方が有利ではないかという感じが強い。もちろん、それはその二年ごとのアップデートに毎回十分な魅力があって毎回アップグレード料金を払うという前提での話だが。最初に Adobe、次に今回 FileMaker と続いて、いずれも大手のソフトウェアハウスが購読ベースのソフトウェアライセンス体系を提供するようになったからには、しばらくこのモデルが定着すると考えるのが妥当だろう。FileMaker の価格体系はこの新しい発展をより受け入れやすいものとしている。

こうしたライセンス体系がかなり魅力的な選択肢となり行くのを踏まえて、私は次のようなやり方をお勧めしたい。まず、FileMaker Go 13 を無料でダウンロードする。もしも既に FileMaker Pro をお持ちならば FileMaker Pro 13 へのアップグレードを購入し、そうでないならば年額料金のライセンスを購読する。それから FileMaker Server 13 については、もしも既にバージョン 12 をお使いならば、バージョン 12 と 13 が共存できることを考慮して、あなたにとって WebDirect が絶対に必要だと思えるのでない限りそのまま前のバージョンを使い続ければよい。そして WebDirect がどうしても欲しいと思ったら、その時点で FileMaker Server 13 の購読価格が考慮すべき価値を持つようになることだろう。

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FunBITS: iPhone および iPad 用 Republique Episode 1: Exordium

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iOS 用ゲームのグラフィックスについて議論する際には「コンソール品質」という言い回しがやたら飛び交うものだが、ゲームプレイ自体の話をする際にその言葉を使う人はいない。大多数の iOS 用ゲームは、二つに分類できる。タッチスクリーンの制約を意識しながらごく単純なゲームプレイに限定して作られたものか、または複雑なゲームプレイを盛り込むためにコンソールの仕組みを真似ようとして不格好な仮想コントロール要素を使っているものか、そのどちらかだ。ところがシアトル在住の開発者 Camoflajの生み出した Republique は、コンソール品質のグラフィックスと、コンソール品質のコントロール方法の両方ともを iOS にもたらし、結果としてモバイルゲーミングの水準を上げるものとなっている。その最初のエピソードである Exordium が App Store から $4.99 で入手でき、リリース予定の四つの新たなエピソードが $14.99 のアプリ内購入により予約購入できて、それをするとゲーム内で開発者からの解説機能もオンとなる。

Republique は、Metal Gear シリーズと同じ趣旨のステルスアクションゲームだ。(このゲームのクリエイターたちの多くがそのシリーズのベテランであり、Metal Gear の主人公 Solid Snake と Big Boss の声を担当した David Hayter も加わっていることを考えれば驚くにあたらない。)Republique の主人公は Hope という名前の若い女性で、彼女は強権支配者 Prizrak の作ったファシスト施設 Metamorphosis の中に囚われの身となっている。

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Hope が主人公なのだが、あなたが彼女をコントロールする訳ではない。その代わりに、あなたは Metamorphosis のシステムに侵入した得体の知れぬハッカーの役を演じ、施設内にある多くのセキュリティカメラの画像を通じてアクションを見守る。カメラからカメラへと飛び移りつつあなたは Hope を導いて、彼女が Prizrak の衛兵たちを避けつつ自由に向かって進めるようにする。

これが、Republique の非常に巧妙なアイデアの一つだ。初期の Metal Gear ゲームで使われていたようなスクリーン上のレーダーに頼るのではなく、あなたはセキュリティカメラを利用して次の部屋で先回りの偵察をし、そこにいる衛兵を見つけてその行動パターンを観察することができる。

ステルスアクションゲームをプレイしたことがないという人のために説明しておくと、これはちょっとパズルに似ている。Republique で Prizrak の衛兵たちは決まった経路を歩くので、行動を起こす前に、あなたはまず衛兵の行動パターンを観察し、接近できるタイミングを計り、衛兵がよそ見をしている間にその脇をすり抜ける。

Republique を巧妙なものとしているもう一つの点は、あなたが直接 Hope をコントロールする必要がないことだ。部屋の隅をタップすれば、賢い彼女はすぐにそれと察してそこへ忍び寄り、衛兵の目を避けるためにそこにじっとしている。同じように、彼女が衛兵のポケットから何かをすり取ったり、ロッカーの中に隠れたりするのも、やはりタップ一つでできる。Republique は、このレベルの iOS ゲームとしては初めて、コントロールにより束縛されるゲームでなく、コントロールにより可能性が開かれる、そんなゲームとなっている。

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このゲームのカメラには二つの表示モードがある。通常モードではあなたが Hope を導き、OMNI 表示モードではアクションが一時停止されて、カメラやドアなどあなたがハックできるさまざまの対象が示される。OMNI 表示モードではまた、衛兵たちの人物調査書を見たり(Kickstarter 後援者で $1,000 以上を寄付した人はこれらの人物調査書の中に自分の写真を入れてもらえるが、これはユーモアなのか何なのか少々疑わしい)そのあたりに置かれている情報を集めたりもできる。集めた情報はデータブローカーのコンソールで売ることができ、それと引き換えに追加の能力を購入できる。あなたが能力をアップグレードするにつれて、電話を盗聴したり、電子メールを見たり、警告システムを作動させて衛兵たちの気を散らしたりといったことができるようになる。けれども、あなたがハックできる内容は Hope の携帯電話のバッテリ寿命によって制限を受ける。データブローカーのターミナルがある部屋で、彼女は携帯電話を充電できる。

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Hope も、独自に項目を集めることができる。禁制品の本("Naked Lunch"、"Animal Farm"、"Brave New World" といったもの)や、オーディオテープ、ビデオゲーム(これらは実際 App Store にある他のゲーム、"Ridiculous Fishing" や "Bastion" といったもので、巧みに Atari 2600 カートリッジに見えるようにしてある)などだ。これらの項目は、少なくともこのエピソードにおいてはゲームの中で何ら機能を持っていないようだが、それぞれ手に入るごとにちょっとしたナレーションが音声で流れ、ゲームに雰囲気を添えている。Republique の世界の設定は、George Orwell の小説 "Nineteen Eighty-Four" (邦題: 1984 年) に強く影響されているが、加えて現代の私たちのセキュリティ状況を皮肉るものがそこここに散りばめられている。

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もしも Hope が衛兵に捕まれば、彼女は ("Nineteen Eighty-Four" の言語に言う) Thinkpol (思想警察) による再教育を受けるのではなく、単に最寄りの待機房に放り込まれるだけなので、やはりここでも彼女は脱出しなければならない。幸いにも途中で催涙スプレー缶や Taser 銃を拾うことができ、前者は衛兵を一時的に気絶させ、後者は衛兵を長時間失神させることができる。いずれも一度しか使えないので、絶対に必要になるまで無駄遣いしてはいけない。

Republique のゲームプレイは信じられないほど素晴らしい。ただ単に iOS 用ゲームとして素晴らしいのみならず、一般的に言ってゲームとして素晴らしい。その上、グラフィックスもオーディオも、どんなゲームコンソールのものと比べても引けを取らない。開発者たちは iPhone 5 またはそれ以降を推奨しているが、私の iPad Air で試してみたところ iPhone 5 と同様に素晴らしかった。さらに嬉しいボーナスとして、ゲームの進行状況は自動的に iCloud 経由で同期されるので、どこでも好きなデバイスで開いてプレイを続けられる。

グラフィックスとゲームプレイ以外にも、私は開発者 Camoflaj のチームとしての成熟度に強い印象を受けた。ゲームの主人公が女性であるのは珍しいし、そうであってもほとんど服を着ていない性的要素を強調した戯画的なものであることが多い。しかしながらこのゲームの中の Hope は、ただ自由への脱出を望む、本物らしい真に迫った主人公だ。

もう一つ私が気に入っているのは、Republique はアクションゲームであるけれども、決して暴力的でないことだ。Metal Gear ゲームの場合は非暴力のメッセージが基盤となり、誰も殺さずにゲームに勝つことができることが多いけれども、それでもやはりいざという時のためにたくさんのピストルや、自動ライフル、爆発物などで武装するのが常だ。ところが Republique に登場する武器は催涙スプレー缶と Taser 銃のみで、それらさえあなたが忍び足に十分長けていれば使う必要がない。

この最初のエピソード Exordium を私はおよそ三時間で終わりまでプレイすることができた。それから私はすぐに残りのエピソードの予約購入を済ませた。Republique は、私がこれまで iOS 上でプレイしたことのあるうちで最も満足できるゲームだ。これはモバイルゲームが目指すべきものに新たな水準を設定しているのみならず、ゲームのストーリーも人の心を掴んで離さないミステリーで、否応無しに次のエピソードを待ち望む気持ちにさせられる。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2014 年 1 月 27 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Simon 3.6.1 -- Dejal が Simon 3.6 をリリースし、OS X 10.9 Mavericks との互換性を改善するとともに、新たに Notification Center プラグインと History プラグインを追加した。それ以外にも、このシステム監視ツールでは Twitter プラグイン(および Twitter Update デフォルト通知)が書き直されて最新の Twitter API の下で働くようにするとともに、システム環境設定の Internet Accounts を利用するようにして Twitter 認証情報を Simon の中で改めて入力する必要がないようにした。今回のアップデートではまたレポートテンプレートの中で中括弧 (波括弧) と角括弧のエスケープ処理、およびカスタム日付・時刻フォーマットに対するサポートが追加され、MySQL デフォルトサービスが追加され、Up Time 割合を計算する際に成功と失敗のチェック頻度を考慮するようになった。その後いくつかのマイナーなバグを修正した 3.6.1 リリースが出された。(新規購入 $49-$499、無料アップデート、12 MB、 リリースノート)

Simon 3.6 へのコメントリンク:

Pixelmator 3.1 -- 画像編集アプリ Pixelmatorがバージョン 3.1 (ニックネーム Marble) にアップデートされ、新型 Mac Pro に狙いを定めた二件の改善が施された。具体的には、チャンネル当たり 16 bit の画像への対応を追加するとともに、Mac Pro のデュアルグラフィックプロセッサを同時に利用できるようにしてコンポジションレンダリングを加速しパフォーマンスをより高速により反応性の良いものにしている。(詳細は開発者のブログ記事を参照。)Pixelmator はオンデマンドの印刷パートナーとして MILK Print on Demand を追加し、画像のプリント(およびノートカード、ポスター、その他)の注文を出せるようにした。今回のアップデートではまた多くのレイヤースタイルを改善し、多数のエフェクト (Pointillize、Pixelize、Mandala、Concert その他) を復活させ、エフェクトロープの安定性を改善し、RAW 画像ファイルへの対応を改良し、グループ化されたテキストレイヤーを複製してもテキストがきちんと見えるようにし、コンピュータに明らかに十分なストレージ容量が残っている場合にも "Low disk space" メッセージが出てしまう問題を解消した。(Mac App Store から新規購入 $29.99、無料アップデート、36.7 MB、リリースノート)

Pixelmator 3.1 へのコメントリンク:

DEVONthink と DEVONnote 2.7.3 -- DEVONtechnologies が DEVONthink の三つの版 (Personal, Pro, および Pro Office) すべてと DEVONnote をバージョン 2.7.3 にアップデートし、DEVONthink が Yojimbo からの項目の読み込みに対応できるようにした。(この新機能が利用できるのは DEVONthink を直接 DEVONtechnologies から購入した場合に限られ、Mac App Store から購入したものでは利用できないことに注意。)また、三つの版のいずれも日付プラス時刻でフィルター分けできるようになり、ウェブサイトから書き出された際に Quick Look プレビューが含まれた iWork 書類にも対応し、OS X 10.8 Mountain Lion および 10.9 Mavericks での Quick Look パネルの速度と信頼性を改善し、Finder から Sorter へドラッグされた項目の索引付けと読み込みを遅くしていた問題点を修正している。

Pro Office 版では ScanSnap への対応を改善し、電子メールのアーカイブ化の信頼性とパフォーマンスを改善し、ウェブインターフェイスを拡張して iOS デバイスとの互換性を高めた。DEVONnote では日付プラス時刻のフィルター分け機能の追加の他にいくつかのユーザーインターフェイスの改善と修正が加えられた。(いずれもアップデートは無料; DEVONthink Pro Office は新規購入 $149.95、リリースノート; DEVONthink Professional は新規購入 $79.95、 リリースノート;DEVONthink Personal は新規購入 $49.95、リリースノート ; DEVONnote は新規購入 $24.95、 リリースノートTidBITS 会員には DEVONnote およびすべての DEVONthink が 25 パーセント割引)

DEVONthink と DEVONnote 2.7.3 へのコメントリンク:

Default Folder X 4.6.3 -- St. Clair Software が Default Folder X 4.6.3 をリリースし、OS X 10.9 Mavericks の Save As ダイアログでパス名ポップアップメニューが消えていた問題を修正した。また、最近使ったフォルダの追跡を改善して Pro Tools、Pages、InDesign、Microsoft Word、その他のアプリケーションが最初に開かれた際に正しいフォルダをデフォルトとするようにした。その他の変更点としては、"Open and Save to the same folder" オプションに関係するバグを一件修正し、AppleScript コマンド SetSaveName を変更して UTF-8 エンコードされたテキストでも動作するようにした。(新規購入 $34.95、 TidBITS 会員には $10 値引、無料アップデート、11.2 MB、リリースノート)

Default Folder X 4.6.3 へのコメントリンク:

Intermission 1.0.3 -- Rogue Amoeba が IIntermission 1.0.3 をリリースし、あなたの Mac のライブオーディオを一時停止させ最大 3 時間前まで巻き戻して聴けるこのオーディオユーティリティに OS X 10.9 Mavericks へのフル対応を追加した。(馴染みがないという方は Josh Centers がファンである理由を記した 2013 年 10 月 11 日の記事“FunBITS: Intermission であなたの Mac のオーディオ履歴をブラウズ”を参照。)今回のアップデートではまた Bluetooth オーディオデバイスが雑音を発生することのあった問題点を解消し、Soundflower オーディオ拡張との互換性を改善し、その他詳細不明の小さな修正をいくつか施している。(新規購入 $15、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、5.9 MB、リリースノート)

Intermission 1.0.3 へのコメントリンク:

PDFpen と PDFpen Pro 6.1.3 -- Smile が多目的 PDF 編集アプリ PDFpen および PDFpenPro をバージョン 6.1.3 にアップデートし、新たな Redaction ツールバーボタン (Block Selection、Erase Selection) を追加した。これらは View > Customize Toolbar により追加できる。いずれの版のアプリも、電話番号をクリック可能なリンクにする機能(および自由に tel: リンクを作成できる機能)に対応し、Save コマンドに修正を加えてロックされた書類を変更できないようにし、ページを回転すると枠の外にページが表示されたバグを修正し、表示モードの中では OCR の選択を促すことがないようにした。(新規購入 $59.95/$99.95、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、52.5/53.3 MB、 リリースノート)

PDFpen と PDFpen Pro 6.1.3 へのコメントリンク:

iTunes 11.1.4 -- Apple が iTunes 11.1.4 を、ちょっとしたミステリーとともにリリースした。リリースノートには今回のアップデートで iTunes ライブラリの表示中に Wish List を表示できる機能が追加されたと書いてある。けれども従来、Wish List は iTunes Store を表示中にのみ、ストアのメインスクリーンで My Wish List リンクをクリックすれば表示されていた。また、Apple はこの点に触れなかったが、iTunes は今回から右上隅の検索バーの下に三本線の「ハンバーガー型」ボタンを提供してクリックすれば Wish List が表示されるようにした。また、そこには iTunes Radio を通じて再生された曲のリストもあり、最近アクセスしたプレビューの履歴も表示される。その他の変更点としては、アラビア語とヘブライ語のローカライズへの対応を改善し、いつも通りに詳細は明かさず安定性の改善を挙げている。iTunes 11.1.4 は Apple の iTunes ウェブページから直接にも、また Software Update 経由でも入手できる。(無料、222 MB)

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iTunes 11.1.4 へのコメントリンク:

BBEdit 10.5.8 と TextWrangler 4.5.6 -- Bare Bones Software が BBEdit 10.5.8TextWrangler 4.5.6 をリリースし、双方ともに顧客から報告のあった問題点に対する修正をかなり多く盛り込んだ。TidBITS スタッフにとってとりわけ嬉しいのは、いずれのテキストエディタでも書類の改行文字を誤って "Classic Mac (CR)" に変えてしまっていたいくつかのバグ(Adam Engst と Matt Neuburg が発見し報告していたもの)が修正されたことだ。さらに、双方のアップデートとも bzip2 で圧縮されたファイルを正しく読めなかったバグ、FTP ログに関する問題点二件、および Fortran 関数スキャナのバグを修正している。また、BBEdit 10.5.8 では未保存または untitled の書類が改行文字を処理する方法を変更して、ウェブブラウザでない外部ヘルパー (例えば Markdown プレビューワーの Marked) でプレビューされる際の互換性を高めた。(BBEdit は新規購入 $49.99、無料アップデート、12.9 MB、リリースノート; TextWrangler は無料、9.8 MB、リリースノート)

BBEdit 10.5.8 と TextWrangler 4.5.6 へのコメントリンク:

iMovie 10.0.2 -- Apple が iMovie 10.0.2 をリリースし、詳細は不明だがこのビデオ編集をクラッシュさせていた問題点をいくつか修正した。また今回のアップデートでは共有に関する二件の修正も施された。一つは共有が完全に失敗する問題、もう一つは共有ボタンが応答しない問題だ。その他の変更点としてはプロジェクトのサムネールに何も表示されない問題と高解像度の写真が緑色に表示される問題の修正、および Mac が特定の言語を使用している際に Crop、Ken Burns、Map の各機能にアクセスできない問題の修正がある。この iMovie 10.0.2 から、OS X 10.9.1 Mavericks を要するようになった。()Mac App Store から新規購入 $14.99、無料アップデート、1.94 GB)

iMovie 10.0.2 へのコメントリンク:


ExtraBITS、2014 年 1 月 27 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今週の ExtraBITS では、Adam Engst が Tech Night Owl Live ポッドキャストで Gene Steinberg と共に Mac の 30 周年を議論し、Matt Neuburg が MacVoices ポッドキャストで Chuck Joiner と共に iOS プログラミングについて語った。LogMeIn が無料のサービスレベルの終了を発表し、PCWorld がメカニカルキーボードについて詳しく解説し、Backblaze がまたもやハードドライブの信頼性に関する興味深い調査結果を発表した。最後にもう一つ、とても気掛かりな事態だが、ある男が Google Glass を着けて映画館に入ったところ FBI が呼ばれる騒ぎとなった。

Adam Engst、Tech Night Owl Live で Mac の 30 周年を議論 -- Adam Engst と Tech Night Owl ホストの Gene Steinberg が対談した話題の大半は Mac の 30 周年に関するものだったが、ある Apple 小売店の不注意によって新型 Mac mini のスペックが漏洩した件や、電子ブック価格操作訴訟で外付けモニタに関し Apple と裁判所の意見が割れている件なども話題に出た。

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iOS 7 は開発者に、そしてあなたに、どう影響するか、再訪 -- TidBITS 寄稿編集者 Matt Neuburg と MacVoices ホスト Chuck Joiner との(Skype が少し混信している個所もあるが)楽しい対談をお聞きあれ。Matt の iOS 7 プログラミング本、ユーザーにとって、および開発者にとっての iOS 7 の現状、それから教育におけるプログラミングの重要性、などが話題となる。

コメントリンク: 14462

LogMeIn、無料のサービスを終了 -- 十年間サービスを続けてきたが、今回 LogMeIn はその遠隔アクセスサービスの無料レベルを終了しようとしている。ユーザーたちは、今後最初にログインした時点から七日間以内に年額 $99 以上の LogMeIn Pro アカウントに移行しなければならない。今回の変更は iOS や Android 用に LogMeIn Ignition アプリを購入した人たちにも適用されるが、これらのアプリは当初 $149.99 までしたことがありその後無料アプリに置き換えられたものだ。同社はそれに該当する人たちに対しては「移行を楽にする」ために「大幅な値引き」と「寛大な条件」とを約束している。その他の LogMeIn 製品、例えば join.me や Cubby などは今回の変更に影響されない。

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メカニカルキーボードを解説 -- 多くのライターたちやゲーマーたちにとって、昔ながらの「クリック感のある」キーボードこそが最高だ。けれどもキーボードの感触はどのようなメカニカルスイッチがキーに使われているかによって大きく異なるし、メカニカルスイッチにはさまざまの異なったタイプのものがある。評判の高い Cherry MX スイッチにさえ、カラーコードで区別されたいくつかの異なる変種がある。PCWorld の記事で、Alex Cocilova が現在入手可能なさまざまのスイッチの違いを説明する。作動に必要となる力、騒音、マルチタスクのパフォーマンスなどを具体的に比較している。メカニカルキーボードを入手しようと検討中の人は、せひともまずこの記事を読むべきだ。

コメントリンク: 14452

Backblaze がハードドライブベンダーの信頼性をランク付け -- オンラインバックアップ会社 Backblaze が、またもやハードドライブの信頼性に関する調査結果を発表した。今回は、いくつかの特定のベンダーと機種に絞って調査している。全体として見れば、Hitachi (現在は Western Digital の子会社) 製のドライブが最高の評価を受け、36 ヵ月の使用で生存率が 96.9 パーセントとなった。第二位が Western Digital で、ここのドライブは早期に死ぬ可能性が高かったもののその後は安定化する傾向を見せ全体的な生存率 94.8 パーセントとなった。大きく差をつけられて第三位に入ったのが Seagate で、生存率 73.5 パーセントだった。このような結果にもかかわらず、Backblaze は現在主として 4 TB の Seagate ドライブを購入している。価格が安いことと、パフォーマンスが安定していることがその理由だ。同社は Western Digital の 3 TB Red ドライブも気に入っているようだ。

コメントリンク: 14450

映画館が FBI を呼んで Google Glass ユーザーを拘束 -- これじゃまるで今日のテクノロジー世界の Rorschach 三連発みたいだ! オハイオ州在住のあるネットワークエンジニアが、いつも顔に装着している Google Glass を(もちろん電源は切った状態で)着けたまま映画館に入った。その Google Glass は度の付いた眼鏡と一体だったからだ。映画が始まってから一時間ほどした頃、彼は「映画協会」(十中八九 MPAA のことだろう) の要請を受けた FBI の係官たちによって席から引きずり出され、三時間以上にわたって尋問される羽目になった。係官たちが (彼が必死になって要求したのに応じて) Glass に保存された内容をダウンロードしてすべてを確認した結果、彼が何も悪いことをしていないと彼らも納得し、それから MPAA の男は彼の頭をポンと叩いて無料の映画パスを 4 枚くれた。皆さんも自己認識の観点から、この話のどの点が最もあなたの気に障るかを考えてみて頂きたい。高圧的な FBI の態度か、映画の海賊行為の可能性に対する MPAA の反応の仕方か、それとも Google Glass を身に着けることか?

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TidBITS ISSN 1090-7017©Copyright 2014 TidBITS: 再使用はCreative Commons ライセンスによります。

Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2014年 1月 31日 金曜日, S. HOSOKAWA