TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1220/21-Apr-2014

TidBITS は今週、24 年間連続出版記録を達成する! Adam Engst が私たちの出発点と今後の方向について思いを巡らすとともに、何千人もの TidBITS 会員の皆さんの援助のお陰で TidBITS がますます逞しくなりつつあると語る。その他の記事では、Josh Centers が Macworld/iWorld 2014 でオープンハウスを催した革新的な App Camp for Girls について印象を述べるとともに、今週の FunBITS 記事として Global Delight の Boom をレビューする。Mac のスピーカー音量を目盛り 11 まで上げられるというツールだ。さて、ビデオ編集者でもなく数式処理をする科学者でもないあなたにとって、Mac Pro は買う価値があるだろうか? Julio Ojeda-Zapata が再び寄稿記事で、Apple のこのプロフェッショナル向け Mac が普通のユーザーにとってどんなものかを検討する。それから、IT の世界に足を踏み入れている人たちのために David Koff が遠隔デスクトップソフトウェアの世界を詳しく解説し、どのような人にはどのパッケージが相応しいかを提言する。今週注目すべきソフトウェアリリースは、Microsoft Office 2011 14.4.1、Adobe Flash Player 13.0.0.201、PDFpen と PDFpenPro 6.2、Keyboard Maestro 6.4.1、それに Typinator 5.9 だ。

記事:

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TidBITS は 24 年を経てますます逞しく

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私たちは 1990 年とは違う世界に住んでいる。その年に出た 第一号の TidBITS の記事は、After Dark スクリーンセーバのアップデート、HP DeskWriter のインクカートリッジ詰め替え、Lotus と Novell の合併、Macintosh SE 用のアクセラレータとモニタのコンボ、初めての 3.5 インチ消去可能光学ドライブ (その価格は何と $2,995 で、対応する 128 MB ディスクは一枚 $129 もした)、Wi-Fi が登場するより 9 年も前に登場したけれどもたった 38.4 Kbps でしか走らなかったワイヤレスネットワーク製品、などを扱っていた。

でもご存じの通り、その第一号でさえも、その後 24 年を経て 1,220 号となった今日の TidBITS と、同じフィーリングで読める。そう、その通り、今週の第 1,220 号で、私たちは 24 年間連続出版の記録を達成した。そして私はここに、本の厚さほどになった私たちの過去の記念日記事に加わる記事を書こうとしているが、その中のどの記事もまるで昨日書いたもののような気さえする。このシリーズ記事には素晴らしい物語がたくさん含まれているので、私たちの過去から何かを学ぼうと思っている人も、ただ懐かしい話を思い出したいだけの人も、どうぞこれらの記念日記事を読み通してみて頂きたい。

(日本語)TidBITS 7.0 | あなたにふさわしいバッジをつけて | TidBITS Talk 登場 | TidBITS 創刊 9 周年を達成 | TidBITS 10 年の教訓 | TidBITS、11 年を経て | TidBITS が満12歳に | TidBITS も 13 歳: 目標を持とう | TidBITS 14 周年を記念して Take Control 50% 割引セール | TidBITS の誕生日: Macintosh の 15 年間を振り返って | TidBITS 16 周年記念休暇 | TidBITS が 17 歳に | TidBITS の 18 年間を振り返る | TidBITS の 19 年間を振り返って思ったこと | TidBITS がインターネット出版 20 周年を祝う | TidBITS スタッフがそれぞれのスタート時を回顧 | TidBITS の友人たちから寄せられた 20 年分の思い出 | TidBITS が 22 歳に: あなたは TidBITS 会員ですか? | TidBITS の 23 年間: 私たちの過去・現在・未来を思う | TidBITS は 24 年を経てますます逞しく

Macworld/iWorld 2014 の会場で数多くの Apple 業界のメディア関係者たちと話をしてみて、Tonya と私が最近気付いたのは、小規模のテクノロジー出版の中で TidBITS が他とちょっと違うのは、私たちスタッフ全員がフルタイムの職業的ライターであるという事実だった。私たちの誰も他に本業を持っていないので、それが邪魔になることもなければ、頼りにするセーフティーネットもない。もちろんこれは、テクノロジー系の執筆をする人は別のキャリアを脇に置くべきだなどと批判しているのではない。それら別の情熱も、もちろん称賛すべきものだ。

でも、Tonya と私は、TidBITS と Take Control のまわりに十分なビジネスを築くことができて、これほど多くの人が自分たちの大好きなことで、すなわち複雑な技術的話題を率直に、分かりやすく説明して他の人たちの助けになることで、生計を立てることのできる力となってこられたことを、誇りとしている。それとともに重要なのが、私たちが記事の幅を広げるために他のライターたちも招き入れていることだ。今年になってからそのようにして記事を書いてくれたのは Geoff DuncanJulio Ojeda-ZapataNick MediatiSteve McCabeKirk McElhearnAlicia Katz Pollock、それにDavid Koff という面々だ。この 3 月の Macworld で、多くの人たちから TidBITS が以前にもましてどんどん逞しくなっている気がするという感想を頂いたが、私はそれはまさに真実だと思う。

こうした著者たちが一生懸命に仕事をして良い記事を書いてくれるのに対して私たちがお金を支払うことができているのは、2,600 名以上にものぼるようになった TidBITS 会員の皆さんのお陰だ。ここ数年間にわたり、皆さんの力に支えられて TidBITS は持続可能な財政的基盤を得ることができた。また、私たちは現在および過去の企業スポンサー各社にもその援助に対して感謝したい。けれども近年企業スポンサーからの収入額は減っている(アプリを $0.99 で販売している会社がスポンサー支援をするのはなかなか難しいことだと思う)ので、今日の世界においては TidBITS 会員プログラムからの収入こそが、編集主幹の Josh Centers や、彼が世話する多くのライターたちに、毎週一流のコンテンツを生み出してもらうために最も重要な原動力となっている。

TidBITS 会員プログラム に 2,600 人もの人たちが参加して下さっているのは素晴らしいことだが、もしもあなたがまだこの大勢の、しかもますます増えつつある人たちの仲間になって下さっていないなら、どうかあなたにも加わって頂きたい! プログラムをより魅力的なものとするため、参加して下さる皆さんにただ私たちの出版の使命を支える満足を感じて頂けるのみならず、会員となった価値を実感して頂けるようにと願って私たちもいろいろな努力をしている。会員になればフルテキストの RSS フィードを受けられたり、個々の記事が公開される度にそれらを電子メールで受け取れたりするオプションがあることを皆さんはご存じだろうか? また、会員は TidBITS ウェブサイトをバナーなしで読めたり、章ごとにストリーミング配信される電子ブックを無料で読めたり、すべての Take Control 電子ブックで常時 30 パーセント割引が受けられたり、一流の Mac アプリの購入で割引が受けられたりもする。

もしもあなたが TidBITS を役に立つし読んで楽しいものと思って下さるなら、私たちは常々皆さんにそう感じて頂けるような記事を作ろうと懸命に働いているのだが、あるいはもしもあなたが私たちスタッフの誰かに直接何かを頼んで個人的助力を得ることができたのなら、どうかお願いです、 あなたも TidBITS 会員になって下さい。これからまたさらに 24 年間 TidBITS を出版し続けるのは想像しにくい(Tonya も私も 70 歳になっているだろう!)けれど、今のところ私たちは止める予定はない。読者の皆さんが私たちの仕事を支えて下さる限り、私たちも皆さんのために書き続けるつもりだ。皆さんありがとう!

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App Camp for Girls が Macworld/iWorld を揺すぶる

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私は今年の Macworld/iWorld でどのパネルディスカッションにも参加しなかったが、どうしても見逃したくない催しが一つあった。二時間にわたり開催された、 App Camp for Girls Open House だ。その一部はパネルディスカッションであり、一部は多くの少女「キャンパー」たちが参加する実地体験セッションであった。

App Camp for Girls は、以前 Mac と iOS の開発会社 Smile にいた Jean MacDonald が考え出した、大胆な教育実験だ。この「キャンプ」は工芸品作りやキャンプファイヤーを思わせるような従来型のサマーキャンプではなくて、若い女の子たちに iOS アプリの開発法を教えようというのがこの App Camp の背後にあるアイデアだ。Indiegogo キャンペーン(2013 年 6 月 5 日の記事“非営利の App Camp for Girls 資金調達活動を立上げ”参照)で目標金額 $50,000 の二倍以上を集めた結果、2013 年 7 月に第一回のフルキャンプが開催された。そして先月、MacDonald は App Camp for Girls に専念するために Smile を退社した。(2014 年 3 月 6 日の記事“Jean MacDonald が Smile を退職し App Camp for Girls に専念”参照。)

私は常々このアイデアはクールだと思っているけれども、依然として疑問は残る。たった五日間のキャンプで、いったいどうやって子供たちに iOS 開発を教えるというのか? 今回の私は、たった二時間で答を見つけようとしていた。

その答の一部は、すべきことの多くが紙の上でなされるからだ。「コンピュータ上にはないこともたくさんします」と MacDonald は語った。セッションに参加した女の子たちは、まず初めに多くのワークシートを使って自分の情熱がどこにあるかを見極め、望ましい機能を選び出し、それからいくつかの細かい点、つまりアプリの名前、その機能、対象とする人々、価格などを決めて行く。

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主任開発者の Natalie Osten (彼女は Smile の開発者でもある) が壇上に立って Apple の開発ツール Xcode について手早く紹介し、アプリのワイヤーフレームとストーリーボードを作る方法も説明した。機能を一つ追加するごとに開発とテストに要する時間が四倍になることもある、と賢明にも彼女は女の子たちに警告した。

私自身は開発者ではないので、彼女がごく単純なアプリを Xcode で非常に素早く組み上げたのを見て度肝を抜かれた。実際のキャンプでは、女の子たちはクイズのアプリをデザインしてコード書きすることになる。例えばこの、手書きのアートやアイコンを使った "What Kind of Penguin Are You?" のようなものだ。

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アイコンといえば、Mac と iOS の開発会社 Rogue Amoeba の開発者 Christa Mrgan が次に壇上に立って、アイコンのデザインについて簡単なチュートリアルをした。これは大人向けにも大いに役に立ったことだろう。彼女は、大胆なカラーとはっきりしたコントラストを持った、シンプルで単色のアイコンを作ることを勧め、複雑で写真のように見えるアイコンは良くないと教えた。女の子たちには自分でアイコンがスケッチできるようにワークシートが配られた。

それから短い休憩があったが、その間 TUAW の Kelly Guimont などボランティアが、参加者たちが自分のアイデアを練るのを助けていた。休憩の後に始まったのが、おそらくこのセッションで一番興味深い部分であったと思う。五人の女の子たちが指名されて、居並ぶ投資家たちの前でそれぞれ自分のアイデアを発表したのだ。話を聞く投資家たちは、 The RealReal 高級品委託販売アウトレットの創設者であり CEO の Julie Wainwright、 Hummer Winblad Venture Partners 社 の創設者であり取締役社長の Ann Winblad、それから iPhone アプリ Speak Chic を作ったテクノロジー起業家であり元サンフランシスコ市の innovation fellow でもあった Monique Woodard という面々だ。

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このような段取りなら、きっとテレビのリアリティー番組 "Shark Tank"[訳者注: アメリカ版「マネーの虎」]みたいなものじゃないかと想像されるかもしれないが、Jean MacDonald は "Shark Tank" (サメの貯水タンク) というよりむしろ "Goldfish Bowl" (金魚鉢) にしたい、つまり質問やフィードバックを奨励したい、と強調した。女の子たちの出したアイデアにはいろいろ面白いものがあった。例えば、数学の宿題の助けになる Calca-see-you-later、リアルタイムでサーフィンのコンディションを提供する Tide Guide、タスクマネージャとカレンダーを組み合わせた Do!、本や映画を推薦する Mook It などだ。三人の投資家たちは、マーケティングやブランド付けについて、またどうすればアプリから収入が得られるかを見つける方法などについて助言をした。

こうして、二時間経つうちに、女の子たちは成功を収められるアプリのアイデアを練る方法、それを Xcode の中に描き出す方法、人の目を引くアイコンをデザインする方法、さらには投資家たちにアイデアを売り込む方法まで学んだ。これは、大学で四年間かけて教えられるもの以上かもしれない!

この App Camp for Girls を巡る報道の大半は、より多くの女性たちをテクノロジー業界に呼び込むためのものという論調だった。私もそれは大切な理念だとは思うけれども、そこに目をやるだけでは App Camp のやり方が教育全般に対してもたらす可能性のより大きな全体像を見過ごすことになると思う。App Camp のパネルディスカッションに出席した女の子たちは、学校では決して学べないような事柄をたくさん学んだ。それは、ほとんどどんな分野においても成功するために欠かせない重要な事柄だ。例えば、成功に繋がるアイデアを生み出すこと、そのアイデアを人を引き付ける形に実装すること、そして、出来上がった結果を確かな筋に売り込むことだ。私としては、教育に興味のあるすべての人たちに、App Camp のチームがしていることをよく調べて、そこから何かを得ることを、強くお勧めしたい。つまり、実際的なスキルを楽しく学べるように教えるということだ。これを作った MacDonald 自身、その着想をオレゴン州 Portland の Rock 'n' Roll Camp for Girls から得たのだという。同様のものが、国中に生まれることを私は願っている。

App Camp for Girls に援助をしてみたいと思う人のために言い添えれば、現在他の場所で開催するための主催者となってくれる人を募集中だし、また既存のキャンプの手伝いをしてくれるボランティアも募集中だ。

そして、もしもあなたが私みたいに既に大人で、自分のため(あるいは息子のため)のそういうキャンプがないとお嘆きなら、私が今すぐ推薦できる最良のものは、Osten 本人もコード書きの独習に使った "Objective-C Programming: The Big Nerd Ranch Guide" だ。投資家パネルの前でプレゼンテーションをした女の子たち全員にもこの本が贈呈された。

最後に一言。あなたがどんなことをしようと思っていたとしても、そんなあなたに投資家パネルの司会をし Blue Lake Children's Publishing の共同創設者・出版者でもある Judy MacDonald Johnston から、あなたを思いとどまらせようとする人たちに対処するためのアドバイスをお伝えしよう。「そういう人たちとぶつかってもそのまま進もう。彼らには勝手にゼロ・サム・ゲームをやらせておこう。自分自身の感情のエネルギーを浪費しないようにしよう。」

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Mac Pro は一般のユーザーにも合うか?

  文: Julio Ojeda-Zapata: julio@ojezap.com
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Macintosh コンピュータの観点から言えば、新しい Mac Pro は特別である。これはプロ向けのデスクトップコンピュータへの全く新しい挑戦である。以前のものは 2003 年以来チーズおろしみたいな形をしており、当時は Intel になる前の Power Mac G5 であった。

この新モデルは光沢のあるダークグレイで (黒ではない)、最新の Mac 技術全てを詰め込んでおり、そして、哲学的観点から言って、過去からの大きな決別でもある。各種ドライブや他のアドオンを内部に収納する代わりに、拡張は外部からのものしか受け入れない。その手段は USB, HDMI そして、特記すべき Thunderbolt 2 経由となっている。

これはささやくような静かさで、一個のファンが中央の "サーマルコア" 経由で冷却し、そして驚く程小さい。この Mac Pro を他の Mac と並べて写真を撮ってみた。Power Mac G4 Cube と 128K Mac である;このどちらよりも小さく、多くの人をびっくりさせた。

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この新 Mac Pro は普通の人向けではなく、この点は Apple も強調している。同社は、先進的なビデオ、オーディオ、デザイン、3D モデリング、或いは科学的な仕事をするための本格的な力を必要とするプロのニーズに応えて白紙から作り上げた。

それでも、これは私の渇望する Mac でもある。その高価な値段にも拘わらずである。値段は $2,999 からで - それもコンピュータ本体だけで、キーボードやマウスすら付いていない。

私の信頼にたる 2009 iMac も最近はより遅く感じられるようになり、私には本格的な Mac アップグレードが必要である。と言うことで、私は Mac Pro が Apple から発表されて以来、これに投資すべきか苦しみもだえてきたのだが、とりわけレビュー用のセットが届いてからは特にそうである。

私が想像するに、多くの仲間の Mac ユーザーはやめておけと言うであろうし、その内容も "それを忘れられないとしても、あなたには向いていないよ" と言ったものであろう。

そうではあるが...

Mac Pro は、折に触れて、私が所有するべき次の Mac であると運命づけられている様に思える。以下の記述は、こじつけであり、希望的観測に過ぎないと思えるかもしれないし、現にそうであるのかもしれない。でも、Mac Pro は私のような平均的 Mac Joe にも適しているか - 或いはいないか - に関する私の考えは以下のようなものである。

私はデスクトップ型 平らに折りたためて持ち運びも便利である強力なモバイルコンピュータの魅力も理解出来ないわけではないが、私の好みではない。対象にしているのが Mac IIci であろうが、或いは、色々な iMac であろうが、私は何時もデスクトップ Mac の方を好んだ。私だって、地元の喫茶店でラテをすすりながらのモバイルコンピューティングは好きであるが、それは iPad や Chromebook で済む話で、本格的な作業にはデスクトップ Mac を使う。

でも一体型は嫌いだ 私には、スクリーンを組み込んだ一体型の Mac を使っての苦い経験が一度ならずある。Mac の修理が必要になった時、全体を渡してしまわなければならず、メインマシンなしの環境におかれてしまった。私の次のデスクトップ Mac はディスプレイとは別になっていて、どちらかがダメになった場合でも、まだオプションがある状態にしておきたい (MacBook をそのディスプレイにつなぐとか、或いは物置から古いスクリーンを引っ張り出すとか)。

私はこれ迄、以前の Mac Pro モデルを買おうと真剣に考えた事はない。私の妻は、私の窮屈なホームオフィスにあの様な嵩張る金属調の化け物を置けば、顔をしかめるであろうし、それに私自身もコンピュータの音に対して過敏である。

では Mac mini か? この新 Mac Pro が出るまでは、次の Mac は Mac mini かなとは思っていた。Mac mini の値段は正当だし、仕様もある種のラップトップ Mac と同等であり、煩わしい組み込みのディスプレイもない。現時点での Mac mini の主たる問題点は、その技術がかなり時代遅れている事で、これはアップデートされないままほぼ 18 ヶ月も経っている。

今日は、かわいらしい円筒ちゃんよ! 新 Mac Pro のニュースは、私を無防備にしてしまった。それは Mac mini よりも遙かに高価で、我が家の CFO である妻にはとても頼めるようなものではない。でも、借り物の Mac Pro が我々のホームオフィスのコンピュータデスク上にセクシーにそして静かに座っているのを見ると、我々両方とも惚れ込んでしまった。これこそが我々の夢の Apple コンピュータである。

これはポータブルですらある 私の仕事は私のホームオフィスと St. Paul Pioneer Press の私のオフィスとの間でほぼ半々であり、両方の場所で同じ様な処理能力を持つコンピュータを持てれば素晴らしい。これが何故この Mac Pro テスト機を好きになったかの一つの理由でもある。この円筒を元の箱に入れると、そこには持ち運び用のハンドルも付いていて、思うままに移動させられる。どちらの場所でも到着したら Mac を電源に差し込み、モニターにつなぎ、そして直ぐさま仕事を始められる。自分の Mac Pro が手に入っても、同じ事をするかって? そうしょっちゅうはやらないであろうが、時々、Mac Pro の力を違う場所で必要とする場合はそうすると思う。

都合よく、色々なガジェットに対するケースや袋のメーカーで有名な WaterField Designs は私に Mac Pro 用の携帯用ケースも開発中であると語ってくれた (まだ公式に発表されたわけではない)。その様なバッグは The Flight Case Company からもう既に出ている。そして Mac Pro は、その当時は 可搬型とうたわれた古典的な一体型の Mac よりもずっと持ち運びやすい。

でも私はそのコストを正当化出来るだろうか? 一番考慮を要する決断はこれである。私は Mac に $3,000 かそれ以上を払支払う事を冗談抜きで考えられるだろうか? でも、これは初めての話ではない;私は私の IIci に相当な金額を払ったのを覚えている。しかし、近頃のより低価格の Mac でさえ大抵の計算機業務に対して十分に強力である事を考えると、Mac Pro は全くの贅沢品に見えてしまう。

現実を直視してみよう。私は劇場映画をこの Mac 上で作り出す Hollywood の映画製作者ではないし、宇宙の神秘を解き明かすために強力な計算力を必要とする科学者でもないし、また 3D モデリングやアニメーション、複雑なレイアウトやデザイン、或いは最先端の音声処理をやる人間でもない。これらこそが、Apple が Mac Pro の狙いに定めた人達である。

他方では、私には写真やビデオの編集分野でプロになりたいという野望がある。Apple の消費者向けの iPhoto や iMovie アプリでは段々満足しきれなくなり、Apple のプロ向けのアプリである Aperture Final Cut Pro X へと向かいつつある。

これらこそが Mac Pro が生きてくる種類のものである。Mac Pro には Intel Xeon E5 プロセッサが搭載されており、4 から 12 コアでこの様な作業を加速していく。Finder, iTunes, Safari 等では、その様な事にはならない。しかし、マルチコアプロセッサは、ビデオを処理する Final Cut Pro X や Handbrake の様な他のアプリの能力を最大限に引き出そうとする時、違いを生み出す - しかも極めて大きく。

私は知人のビデオプロと目を見張るような午後を過ごした。我々は、私の借り物の Mac Pro と彼の iMac ワークステーションを並べて、それぞれのマシン上で同一の 4K 映像を使った種々のビデオ関連の演算を試みた。彼の iMac は良く働いたが (最新のものではなかったにも拘わらず)、 Mac Pro は我々の期待を遙かに凌駕した。我々のテストでは - 4K Final Cut プロジェクトをエクスポートする、その 4K 映像を Handbrake エンコードする、4K 映像を QuickTime からエクスポートする、等々 - iMac を圧倒した。

TidBITS チームも又 GeekBench を使った幾つかの定型のベンチマークを行った。このソフトウェアは Mac の単一とマルチコア性能に対して点数を与える。下の図は、Mac Pro が現行の 11-inch MacBook Air、更に幾つかの 2011 年式の Mac と 2008 Mac Pro にどう対抗したかを示している。

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一言いっておくと、Mac Pro はタスクを苦もなくこなしたが、2013 MacBook Air の方はゼーゼー喘いでいた。文字通り、私の命令をこなすため時としてファンを壮大に回転させていた。

主幹編集者の Josh Centers は少し前に Mac Pro を他の非定型のテストにかけた:私は San Francisco の Apple Store を訪れ、一人のセールスの人間と近づきになった。彼は Mac Pro のデモを見せてくれた。彼は Applications フォルダを開き、そして私に手を排気口の上にかざしておくように言った。彼はそれから Command-A を押して全てを選択し、そして Command-O を押し全てのアプリを開かせた。そこにはインストール済みの Adobe Creative Suite も含まれていた。15 秒もしないうちに、全てのものは問題なく開き、そして私が感じたのは立ち上る暖かな空気だけであった。本当にすごい。

私はベンチマーキングの専門家であるなどと装うつもりはないので、専門家達に登場して貰う - まず最初は Macworld による Mac Pro レビューである。この記事の一部は、私の仮想の購入に直接関連しているので、啓発的である。

レビューをした Dan Frakes は、各種の高性能 iMac に対する "持続的な最大性能" と、Mac が全速力でどの位長く働けるかにどの要素が - 冷却とか "thermal design power (熱設計電力)" 別名 TDP とか言うような - 寄与しているかに着目する。Mac Pro はこの部門では当然のことながら勝利する。これは、一つには、より優れた冷却のためのサーマルコアのお陰である。

Frakes は続けて:たとえ高性能を求めているにしても、マルチコアを有効活用するか、或いは Mac のプロセッサに高い負荷を持続的に課するソフトウェアを日常的に使うのでない限り (或いは両方)、あなたには iMac か MacBook Pro の方が合っているであろう。これらのコンピュータは優れた単一コア性能を提供しており、クロック速度もより高速であることが多い;これらは特定の非持続的なマルチコアタスクで優れている事すらある。

これは良い視点である。私は Final Cut Pro X をどれぐらい使うであろうか? これは何時かは四六時中使いこなしたいと願っているツールではあるが、現時点でのニーズはそれ程でもない。私の Mac Pro のその他の使い方では、とてもその能力を引き出せないであろうゆえ、資源の浪費と言えるであろう。

娯楽費の範疇で考えるべきかも? では Mac Pro はゲームに対してはどうであろうかと思われるかもしれない。正直なところ、この分野は Mac の得意とするところではなかった。Mac のゲームベンチマークの定番である Bare Feats を使って、2013 8-core Mac Pro に デュアル FirePro D700 GPU を付けたものと 2010 Mac Pro に各種のゲーム専用のビデオカードを付けたものとを較べてみた。多くの場合、2010 モデルは 2013 モデルを蹴散らした。しかし Windows では、CrossFire モードでデュアル GPU を使いこなせる様になるので、性能は倍になり、旧型 Mac Pro を置き去りにした。 AnandTech がこの新しい Mac Pro を高性能ゲーム PC に対して、より新しい、より高性能を要求するゲームを使ってテストした時、Mac Pro は最高でも真ん中辺であった。

驚くには当たらない結論だが、Mac は、たとえ高性能機であっても、ゲーム用マシンではないという事である。Windows は Mac OS X よりもゲーム性能に関してはずっと良く作り込まれており、そして Apple のぎっしり詰まった、密閉型のハードウェアを好む習性のお陰で Mac はハードウェア側でもゲームに対して制限を受ける。Mac でも楽しめるゲームはあるが、もし本格的なゲーム人間であるならば、別にゲーム用 PC か或いはコンソール型ゲーム機に投資した方が良い。

私の次の Mac はどうであろうか? では、最後の考慮点に移ろう:将来の保証である。今日 Mac Pro を買う事で次に Mac を買うのを、iMac や MacBook Pro を買うよりも先に延ばせるであろうか?

これは、Apple が将来の Mac にどんなものを出すかを知るのは不可能であるから、難しい質問である。しかし、一人の Wall Street Journal のテック評論家 Geoffrey A. Fowler がこの問題を取り上げている:

Mac Pro と購入可能である最高度の iMac とを並べてテストした後で、言っておくが、どちらのマシンも Apple からの借り物、私は貴重な教訓を得た:Lexus が半値で買える時に、Lamborghini はいらない。... 勿論、今日買った Mac Pro の方が如何なる Mac よりも、今から 5 年間の間あなたについて行けるチャンスは大きいであろう。... しかし、将来の保証を求めて今日沢山お金を使うのではなく、そのお金は取っておけば、将来必要なものが現れた時に買う余裕が出てくるというものである。

彼は正しいのであろう。私は Mac mini か iMac を買おうと思う。

しかし、Mac Pro を買う余裕のある人に対しては、これは驚愕のコンピュータである。私は私のレビュー機を返さなければならない時には悲しみに満たされるであろうが、私の夢の Mac を短期間ではあるが経験できたことを幸運だと感じている。

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ITbits: Mac 用遠隔デスクトップソフトウェア総まとめ

  文: David Koff: david@themacdweeb.com, @themacdweeb
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

これほど多くの人たちによるこれほど多くのコンピュータへのアクセスが、これほど広範に普及したことは史上かつてなかった。私たちの多くは自宅にも仕事場にもコンピュータを持ち、今では 五人に一人はスマートフォンも持っている 。テクノロジーがますます行き渡るに従って、私たちがアクセスできるデバイスの数も増えつつある。だからこそ、私たちが何か他のコンピュータを使っていても自分の Mac にアクセスできるようにするために働くタイプのソフトウェア、すなわち遠隔デスクトップを理解しておくことが重要となるのだ。

長年 Mac を使ってきた人なら、初期バージョンの Timbuktu で遠隔のデスクトップがぼんやりと見えたのがほとんど魔法のように思えた時代を覚えているだろうが、その後の五年間で遠隔デスクトップソフトウェアは大幅に成熟した。高速のインターネットアクセスが広く使えるようになったこと、クラウドを経由して中央化されたソフトウェアがサービスとして提供されるようになったこと、そして現代のスマートフォンの持つ大いなるパワー、といったもののお陰で、今日の遠隔デスクトップソフトウェアはローカルなコンピュータのみならずインターネット経由でもコンピュータを制御できる。ここで、今日的なやり方をより良く理解するために、多くの人々が遠隔デスクトップソフトウェアを使いたいと思う、最も一般的な理由を三つ検討してみよう。

  1. 在宅勤務: 自宅にも仕事場にもコンピュータを持っている人たちにとって、遠隔デスクトップソフトウェアがあれば仕事用のコンピュータを他のどのコンピュータからでもインターネット経由で制御できる。そしてそのことにより、自宅に居ながらにして(あるいは、絶対に必要ならば、休暇中にさえも)まるで仕事場のコンピュータの前に座っているかのように電子メールをチェックしたり、会社のサーバのファイル共有機能を利用したり、同僚たちとチャットしたりさえできる。けれども遠隔デスクトップソフトウェアは何も自宅のコンピュータや個人の仕事用コンピュータのためだけのものではない。私はシステム管理者として(何百台もの Mac を管理しつつ)管理を担当するすべてのサーバを制御するためにも遠隔デスクトップソフトウェアを使っている。一部の遠隔デスクトップソフトウェアアプリケーションには(例えば LogMeIn や TeamViewer など)ネットワークの設定も一切必要なくエンドユーザー側でのルータ構成も不要なほどにパワフルなものもある。そのようなアプリケーションは、外部からのアクセスを許さないプライベートな閉じたネットワークを持つ会社で遠隔アクセスを必要とする場合には理想的だ。

    大多数の会社でインターネットのセキュリティが最優先の課題であることを忘れてはならない。だから、遠隔デスクトップソフトウェアの中には IT 部局によってブロックされてしまうものもある。そのような場合、従来型の仮想プライベートネットワーク (VPN) を使って仕事場のネットワークにログオンすれば、たいていの遠隔デスクトップソフトウェアが期待通りに働くようになる。

  2. 同僚たちとの共同作業: 今日の職場では、IT 部局以外のところからも技術的支援を受けられることが多い。プロジェクトマネージャー、チームリーダー、ソフトウェアトレーナー、あるいは主題専門家 (SME) といった人たちも、遠隔デスクトップソフトウェアのパワーを生かして同僚を支援している。適切な遠隔デスクトップソフトウェアを使えば、チームリーダーが同僚たちと電話会議でスクリーン共有をしたり、トレーナーがデジタルアーティストたちに新しいクリエイティブソフトウェアの最新機能を教えたり、プロジェクトマネージャーが新しいプロトコルをスタッフたちに向けて実演したり、それからもちろん、IT 部局が同僚たちの Mac に起こった問題を解決したり、といったことができる。同一のプライベートネットワーク上にいる同僚たちにとって、遠隔アクセスは時間を節約してくれるのみならず、もっと重要なことに、お金の節約になる。

  3. 友人や家族をサポート: もう一つ、別の種類の遠隔デスクトップソフトウェアが、インターネットを横断して仕事ができるように作られている。これは、ひっきりなしに友人たちや親戚たちから電話がかかって自分の技術的時間を「ほんのちょっとだけ」分けて欲しいと頼まれることが多い人にとっては、あまり嬉しい知らせではない。(その「ほんのちょっと」の時間は往々にして「ほんの一時間ほど」に変化してしまうものだ。)技術に詳しくないユーザーを相手に電話のみを通じてトラブルシューティングをするのは、ごく単純な問題の場合にさえ困難が伴うものだ。けれども遠隔デスクトップソフトウェアを使って制御することにより、問題によっては本当に「ほんのちょっと」の時間で解決することもある。残念ながら、それに味をしめた Harry おじさんから助けを求める電子メールが届いた場合、それを断わる口実が減る結果となってしまう。そう、これでもう 15 回目だったとしても。

基盤となるテクノロジー -- ここで少々寄り道をして、遠隔デスクトップアプリケーションの基盤となっているテクノロジーについて説明しておこう。テクノロジーによってはセキュリティを高めるために使い易さを犠牲にしていることもあるので、その背景を理解しておくことが重要だからだ。その上、場合によっては、遠隔デスクトップソフトウェアが働くようにするために Mac 上で何らかのサービスを有効にしなければならなかったり、ルータにログインしてからポートを開いてそれらのサービスがインターネット上で機能するようにしておかなければならなかったりすることもある。そのような際、あらかじめ知識を持っておけば必ず役に立つので、ここでは遠隔デスクトップアプリケーションを動かすためのテクノロジーとして最も重要な四つを少し詳しく見ておきたい。そのうち二つはセキュリティを提供するためのもので、残りの二つは遠隔接続を可能にするためのものだ。

さて、遠隔デスクトップとその基盤となるテクノロジーについて説明を済ませたので、ここからは Mac ユーザーのために市場に出回っている遠隔デスクトップアプリケーションの中で最良のものをいくつか見て行こう。もちろん「最良」というのは主観的な判断なので、以下では特定の状況の下でそのアプリを私が推薦する理由をできるだけ説明するようにしたいと思う。

Mac に内蔵のオプション -- Apple は Mac OS X にいくつかの遠隔デスクトップアプリケーションを組み込んでいる。Screen Sharing、Back to My Mac、それに Messages だ。けれどもそれらが互いに競合していると思ってはならない。それらは、それぞれに別々の状況で便利に使えるからだ。

Screen Sharing は、10.5 Leopard 以来ずっと Mac OS X に組み込まれてきた VNC クライアントで、Mac 上でのみ動作し、同一のネットワーク上にある二台の Mac の間で使うのに適している。(インターネット経由で Screen Sharing を使うことも可能だが、特定のルータ設定が必要となるし、セキュリティの観点からも望ましくない。Screen Sharing は VNC に基づくものだからだ。)

企業のネットワークで仕事をする人たちは、Screen Sharing が Apple のフル機能の遠隔権利ソフトウェア Apple Remote Desktop (ARD とも呼ばれる) の縮小版であることに気付くことだろう。

Screen Sharing はセットアップして使用するのが最も易しい遠隔デスクトップアプリケーションの一つだ。まず第一に、ターゲットとなる Mac でシステム環境設定の Sharing 枠で Screen Sharing チェックボックスが選択されていることを確認する。次に、もう一方の Mac で、Finder のウィンドウを開き、サイドバーの Shared の下でターゲットの Mac を選択して Share Screen ボタンをクリックする。(サーバの IP アドレスを知っている場合は、Safari のアドレスバーの中へ、あるいは Finder で Go > Connect to Server を選んで出るダイアログの中へ、vnc://XXX.XXX.XXX.XXX を入力してもよい。)それから正しいユーザ名とパスワードを入力するだけで、あっという間にあなたはそのターゲットの Mac を、まるでその前に座っているかのようにして使うことができる。さらにもっと手軽に接続したければ、Stefan Klieme が $1.99 で出している ScreenSharingMenulet を使えば、制御可能な Mac をリストできるアイコンがあなたのメニューバー上に常置される。

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インターネット経由で遠隔デスクトップを使うために Screen Sharing による直接接続があまり良い選択肢でないというのなら、他に何が使えるだろうか? Back to My Mac サービスもまた 10.5 Leopard でデビューしたものだが、これは発見とセキュリティの問題を解決するために作られたものなので、インターネット上のどこかにある Mac へ Screen Sharing がセキュアに接続できるようにしている。以前の Back to My Mac は有料の .Mac または MobileMe の購読に含まれていたけれども、現在は iCloud の一部として無料で使える。

名前から予想できる通り、Back to My Mac は Mac との間でしか働かないが、それ以外にもいくつか要件がある。まず、個々の Mac が以下を満たしていなければならない:

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けれども要件はそれだけではない。Universal Plug and Play (UPnP) または NAT Port Mapping Protocol (NAT-PMP) に対応したルータも必要だ。ただし、Apple の AirPort ベースステーションがあれば、接続されたハードドライブ上のファイルにアクセスしたい場合を除いて何もする必要がない。それをしたい場合には、AirPort Utility であなたのベースステーションにログインしてから、Back to My Mac インターフェイスの中へあなたの Apple ID とパスワードを入力しなければならない。けれども、Linksys や Netgear その他サードパーティ製のルータを使う場合は、ずっと厄介なことになる可能性があるし、そのルータの説明書をよく読む必要がある。Apple もサポート書類を出しているので役に立つだろう。

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Messages は、10.8 Mountain Lion で初めて登場したインスタントメッセージングのクライアントで、それより前のバージョンの Mac OS X にあった iChat の後継となるものだ。このプログラムはチャットメッセージの送受信機能で最もよく知られているけれども、Messages を使って Mac のスクリーンを共有したり、誰かに対してスクリーンを共有するよう促したりすることもできる。理論的には、Messages がこのようにして一切設定不要の遠隔デスクトップセッションを作成することもでき、その際の必要なのは双方で要求と承認のやり取りをすることだけなので、ルータを設定したりするよりもずっと手軽にできるはずだ。

けれども実際的には、いくつかの注意点がある。Messages によるスクリーン共有はあなたが他の人との間で AIM、Jabber、Google Talk、Bonjour のいずれかを使ってチャットしていることを要求し、Yahoo や、あるいは最もあり得る選択肢である iMessage を使っている場合にはできない。さらに悪いことに、Messages ベースのスクリーン共有は Bonjour サービスを使ったローカルエリアネットワークにおいてはうまく働くのに、インターネット経由の場合はあまりうまく行かない。また、ラップトップ機のリッドを閉じて外付けモニタを接続している場合には全く使えない。なので、あなたの環境で使えるならば素敵だけれども、あまり期待をかけ過ぎてはいけない。

その上、Messages のスクリーン共有は VNC に基づくものではなく、セキュリティのために IPsec も SSL/TLS も使っていない! その代わりに、はるか大昔に America Online が開発した OSCAR (Open System for CommunicAtion in Realtime - そう、頭字語としてはちょっと拡大解釈だ) という旧式のチャットクライアントプロトコルを使っている。

LogMeIn -- 遠隔デスクトップの世界で最も人気があり最も評判の良い名前が LogMeIn だ。LogMeIn はずっと以前から SSL/TLS を利用する一連のウェブベースのアプリケーションを提供して Mac や PC の上でセキュアな遠隔デスクトップ機能が使えるようにしてきた。しかも基準レベルのものは無料だった。

けれども 2014 年 1 月 22 日になって、同社は人気ある LogMeIn Free アプリケーションを廃止した。このアプリケーションはそれまで最大 10 台までのコンピュータ上でユーザーが無料で遠隔デスクトップを使えるようにしていた。(2014 年 1 月 21 日の記事“LogMeIn、無料のサービスを終了”参照。)いったいなぜ急にこのような変更をしたのか? おそらく同社は、このテクノロジー世界で最良のサービスの一つを無料で提供するよりも、妥当な費用を徴収する方が賢明であると気付いたのだろう。

LogMeIn のサービスは、この分野の中で最良かつ最も使いやすいものの一つだ。現在同社は、年額 $99 からで最大 2 台までのコンピュータにアクセスできる LogMeIn Pro と、年額 $299 からで最大 100 台までのコンピュータにアクセスできる LogMeIn Central とを提供している。それに加えて同社は iOS 用と Android 用双方のスマートフォンアプリも作っていて、有料購読のどれかをしていればスマートフォンアプリは無料だ。LogMeIn にはその他にもさまざまの製品やサービスがあるが、正直言って Pro と Central に最も人気がある。

LogMeIn のソフトウェアはこの上ないほど使いやすく、ルータの設定は一切不要で、LogMeIn Web ポータル、または同社のデスクトップ用アプリケーション Ignition を経由して動作する。高いレベルのセキュリティを望む人向けに、LogMeIn は 同社のアプリケーションが HIPAA 対応であることを説明した書類を出している。これほどのレベルのセキュリティがあれば、医療記録を保存したコンピュータを扱うためにこのアプリケーションを使っても差し支えないだろう。しかしながら、LogMeIn の書類を注意深く読んでみると HIPAA への対応度は同社の製品それぞれによって異なることが分かるので、それが重要な問題である場合には注意する必要がある。

GoToMyPC -- LogMeIn の最も注目すべき競争相手でもある GoToMyPC は、古くからあるテクノロジー会社 Citrix の製品だ。LogMeIn と同様、GoToMyPC もウェブベースのアプリケーションであって、SSL/TLS に依存してどんな二台の Mac または PC の間にでもセキュアな遠隔デスクトップセッションを確保する。これもまた LogMeIn と同様、GoToMyPC も iOS 用と Android 用双方のスマートフォンアプリを無料で提供しており、さらに Amazon の Kindle Fire 用のアプリもある。

しかしながら、この会社が LogMeIn とはっきり違うのは、セキュリティに重点を置いている点だ。LogMeIn のセキュリティも悪くはないが、GoToMyPC はそれよりさらに何歩も進んだセキュリティを提供する。そのウェブアプリケーションはスクリーン消去やキーボードロック、二重層の強力なパスワードを提供し、(その Corporate アプリケーションにおいて) GoToMyPC は HIPAA と HITECH の双方に対応、つまりこのソフトウェアは患者の医療記録にアクセスするコンピュータの上で合法的に使うことが可能だ。これに比べて LogMeIn は、追加要件を満たす HITECH 対応製品との宣伝をしていない。GoToMyPC ではセキュリティが強化される見返りにそれだけの料金を払わなければならない。Personal または Pro プランを利用するたった 1 台のみの遠隔デスクトップアクセスに月額 $10 または年額 $99 が必要で、複数台のマシンを使っても割引はない。

CoRD -- 遠隔から PC を制御する必要が生じた場合、Mac ユーザーがまず考えるアプリケーションは通常 Microsoft から無料で出ている Remote Desktop Connection だろうけれども、現時点では他にもっと良いものがある。CoRD は無料でオープンソースのアプリケーションで、ずっと使いやすく動作も高速だ。

この記事で紹介する他の遠隔デスクトップ製品と同様、CoRD を使い始める際にもいくらかセットアップとアクセス許容のための手間が必要となる。ここでは、ターゲットとなる PC の上で遠隔デスクトッププロトコルが有効となっていなければならない。Windows 7 においては、Control Panel > System and Security System > Allow Remote Access に設定項目がある。そこで、どのような種類のアクセスを許可するかを選ぶ。

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いったんそれが済めば、CoRD はローカルネットワーク上のマシンについて問題なく働く。とりわけ、一つのウィンドウの中に複数の接続を表示できるのがよい。これにより、自分の Mac からさまざまの PC を監視したり制御したりする必要のある IT プロフェッショナルたちも CoRD の統合ウィンドウの中ですべてを扱うことができる。

けれども、問題の PC が別のネットワークに、別の建物に、あるいは別の国にあった場合はどうか? インターネット経由で遠隔の PC を制御したいと思う人にも CoRD はきちんと動くけれども、そのためにはターゲットのネットワークを管理するルータを正しく設定して、TCP port 3389 を問題のターゲット PC の IP アドレスに転送するようにしておかなければならない。個人的な用途ならばたぶんそれで問題ないだろうが、大規模な組織で価値あるデータを扱うような場合には、VPN を使ったよりセキュアで堅牢なやり方を選ぶことをお勧めしたい。

TeamViewer -- 独自仕様の遠隔デスクトップアプリケーション TeamViewer は、世界中の大規模な企業のいくつかで(同社の言うところによれば)2 億台以上のコンピュータで使われているという。おそらくそれにはちゃんとした理由があるだろう。このアプリケーションは、Mac、Windows、Linux で、そして人気あるスマートフォン用オペレーティングシステムのほとんどすべてで動作し、ユーザーが一つのウィンドウから複数台のコンピュータを制御でき、コンピュータ間でコピーとペーストができ、さらには別のネットワーク上でスリープ中のコンピュータを目覚めさせることさえできる。LogMeIn や GoToMyPC と同様、TeamViewer もインストールが簡単で、インターネット上のセットアップの際にもルータを設定したりポート転送をしたりする必要はない。

さらに素晴らしいことに、友人や家族と、あるいは自宅で、ごくシンプルに使いたいだけの人には、TeamViewer は完全に無料だ。それ以外の人たちには、一回きりの料金が $749 (Business)、$1,499 (Premium)、$2,839 (Corporate) と、どんな機能が必要かに応じて決まっている。(ライセンス概要ページの機能リストは Windows 上のものなので、Mac でそこに書かれた機能のすべてが使えるかどうかは確認を要する。)購入時に料金を払えばその後は何も費用がかからないことを考えれば、統一された遠隔デスクトップの方法を探しているビジネスにとってこれは妥当な価格と言えるだろう。

セキュリティの面では、TeamViewer は独自仕様のシステムを使っているものの、 それが RSA 公開鍵/秘密鍵の交換と 256-bit AES セッションエンコード法とに基づいたものであること,は発表されていて、これらのセキュリティテクノロジーは SSL/TLS と同等程度のものだ。また TeamViewer は ISO 9001 証明書、二要素認証、そして「中間者」攻撃への防御を備え、HIPAA 対応となるように設定することもできる。つまりこれは、家族を支援するために時折使いたい個人のためにも、また厳しいセキュリティ方針を持つ大企業のためにも、堅牢な解決法となる。

Mikogo -- 私はあまり時間を割いて Mikogo をテストしていないし、システム管理者コミュニティーの中で私が知っている人たちの中にはそんなもの聞いたこともないという人たちも少なからずいるが、だからといってあなたがじっくり検討してみる価値がないことにはならない。Mikogo は会議に関係する数多くの機能を誇っていて、例えばスクリーン録画、マルチユーザー用ホワイトボード、音声会議、プレゼンターの交代、アプリケーションごとのウィンドウ切替、複数モニタ対応などがある。そしてそれに加えて、遠隔制御のため遠隔デスクトップにもフルに対応している。

Mikogo は見事なほどに多くのプラットフォームの上で、例えば Mac、Windows、Linux、iOS、それに Android で動作する。(ただし Windows Phone では動作しない。)個人用には無料だが、それ以外の用途には 独創的な価格オプションを提供する。毎月払いのプランで月額 $13 から $78 までを払って使うことも、一回きりの料金 $312 から $1,872 までを払って使うこともできる。セキュリティはしっかりしていて、ISO 9001 証明書と 256-bit AES 暗号化が使われる。また Mikogo ウェブサイトは SSL/TLS を使った 128-bit 暗号化でセキュア化されている。Mikogo の HTML Viewer は、ほとんどあらゆるデバイス上で、どんなウェブブラウザを走らせていても、ほぼすべての機能が使える。

私のお薦めは -- あまりにも多くのテクノロジーと解決法があるのでびっくりしてしまっただろうか? それは理解できる。これは複雑な話題だからだ。混乱を少しでも整理できるようにと願って、以下にいくつかのシナリオに分けてそれぞれに最適と私が思うものを推薦させて頂きたい。もちろん、さまざまの人たちがさまざまの目的のためにさまざまのツールを必要としているのは当然だが、私は推薦するものを決める際に次の三つの要因を基にして考えた:

以上を念頭に置いて、私が一番に選んだものを以下にそれぞれ挙げて行こう。

VNC はシンプルだが、遠隔デスクトッププロトコルとしてはいくらかセキュア度が低い。これはオープンなプロトコルなので、多くの会社が独自の VNC ソフトウェアを作っている。私は長年システム管理者をやってきて、数多くの異なる VNC アプリケーションを使ってきた。この記事の準備のために、私は現行バージョンの RealVNC と TightVNC と Chicken of the VNC をもう一度試してみた。いずれも、私が過去に使ったことのあるものだ。率直に言って、私はこれら三つを今後使うつもりはない。いずれも確かに動作はするけれども、動作は不格好で、直観的でなく、場合によってはホストとターゲット 双方の Mac にソフトウェアをインストールしそれぞれ設定しなければならない。そんな余計な手間をかけたいなどと、誰が思うだろうか?

Apple の Screen Sharing アプリケーションは既に Mac OS X のすべてのバージョンに内蔵されているので、完全に無料であるばかりでなく、既にインストール済みだ! Screen Sharing の最良の使い方を二分間で知りたければ、Apple の「画面を共有する」技術ノートを読んでみよう。

LogMeIn はもはや無料ではないので、セキュアで使いやすく、完全に無料の遠隔デスクトップアプリケーションを必要としている人向けに私が一番にお薦めするのは TeamViewer となった。TeamViewer はインターネット上で働き、ルータの設定は一切不要で、二台の Mac、PC、または Linux マシンの間で使うならばほんの数分でセットアップできる。個人用のみで使える無料バージョンも、アプリケーションとしては数百台のコンピュータを管理するシステム管理者が使うバージョンと全く同じものなので、パワフルな企業レベルのソリューションでもある。これはもう迷う必要もない。

私は長年の LogMeIn ユーザーなので、このカテゴリーに自分が TeamViewer を選んだことに我ながら驚いている。LogMeIn Central の料金は年額 $299 で、最大 100 台までの Mac や PC にセキュリティのしっかりした遠隔デスクトップアクセスを提供する必要のある人たちにとって最もお買い得と思えるのだが、LogMeIn のサービスを受けるには料金を毎年払い続けなければならず、それに比べれば TeamViewer の一回限りの価格 $749 は三年経たないうちに元が取れることになる。

それに加えて、TeamViewer の業界標準に適合したセキュリティと、会議に関係したクールな機能もあってこのソフトウェアを (WebEx に似た) デジタル会議センターとしても使えることを考え合わせれば、TeamViewer を選ぶべきだということが明白になってくる。さらに追加のお楽しみとして、TeamViewer は LogMeIn よりも多くのデスクトップやモバイルのオペレーティングシステムの上で動作するので、会社としては現行標準の大多数で使えるソリューションを購入できることになり、より安心できるだろう。

CoRD は使いやすくて軽量、セットアップもほんの数分ででき、その上完全に無料だ。けれどもこれが他の追随を許さぬ選択肢となるのは一台の Mac から複数台の PC を制御する必要のある人たちの場合で、そういう状況においては CoRD が複数の遠隔デスクトップセッションを一つのウィンドウの中でタブに分けてまとめることができる機能が物を言う。

私が一流のツールを見逃しているとお思いの方は、記事へのコメントとしてポストするか、あるいは直接ご連絡頂きたい。

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FunBITS: Mac 用 Boom で音量アップ

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

ある日、妻が私の仕事部屋に入ってきて、MacBook Pro のスピーカーの音量が小さ過ぎると文句を言った。そこで私は Global Delight 製の便利なユーティリティ、 Boom を思い出した。これは、Mac のシステム音量のレベルを上げることができる。Boom 1.9 は Global Delight からも Mac App Store から も、たったの $6.99 で購入でき、OS X 10.7 Lion かそれ以降を要する。

Boom をインストールすると、あなたの Mac に新たな仮想オーディオデバイスが追加される。(そのためには再起動が必要だ。)これは大切な点で、あなたが Audio Hijack Pro のようなアプリを使ってプロフェッショナルのオーディオ録音をする場合でも、内蔵のオーディオデバイスを選択しておきさえすれば Boom が勝手に音量を増したりすることはない。

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インストールが済めば、Boom がメニューバー上に見える。クリックすれば、音量メニューバーアイコンと同様の音量スライダーを表示するので、システム音量レベルを上げることができる。デフォルトでは、システム音量レベルを上げるシステムワイドのホットキーは Command-Shift-+ で、Command-Shift-- が音量レベルを下げる。システムの音量グラフィックに似たオンスクリーンのグラフィックさえ表示する。

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Boom の音量スライダーの下にボタンがあることにお気付きだろうか? これをクリックすると Boom ウィンドウが開き、いくつかさらなるオプションが使えるようになる。その中でおそらく最も役に立つ Boom の機能はシステムワイドのイコライザーだろう。それにアクセスするには Boom ウィンドウの中で Mac Volume を選ぶか、あるいはメニューバーアイコンを Option-クリックしてプリセットの中から選ぶ。多数のプリセットが内蔵されていて、Bass Boost、Music、Vocals、Movie、そして私のお気に入りの Rock もある。

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私は通常はイコライザーが好きではないが、Boom 内蔵の Rock プリセットを使えば私の Mac から出てくるオーディオがずっとクリアになることに気付いた。このことは、ポッドキャストなど話し声のコンテンツについても言える。この点だけでも、Boom には価値があると思う。

Boom の機能はただ単にシステムオーディオをその場で管理できるだけではない。個々のオーディオまたはビデオのファイルで音量のレベルを上げることもできる。そのためには、Boom ウィンドウを開き、左下にある Boost File をクリックして、ファイルをドラッグすればよい。音量増加レベルを選んでから Boost をクリックすれば、Boom はそのファイルの音量だけを増やしたコピーを作成する。それらを特別の iTunes プレイリストに追加することさえできる。

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さて、問題の核心に移ろう。Boom はきちんと動作するのか? 答はイエスで、十分うまく働く。あなたの Mac のスピーカーを、かなり大きな音量で鳴るようにする。Global Delight は 400 パーセント以上に増えると主張している。私が SPLnFFT Noise Meter アプリ(Safety Awakenings の正確度テストに合格している)で気楽にテストした限りでは、Soundgarden の "Pretty Noose" 冒頭部分のリフが Boom をオフにすれば最大 70 dB、Boom で最高レベルまで上げると最大 85 dB となった。Perdue 大学のウェブサイトにある表によれば、これは掃除機の騒音を聞く状態から時速 40 マイル (64 km) で走るディーゼルトラックの騒音を聞く状態へ変わるのと同等だという。けれどももっと重要な点を言えば、スピーカーの音量をこんなに上げて大丈夫なのだろうか?

同社によれば、Boom には広範なテストをしてあり、スピーカーにダメージが及ぶ証拠は見つからなかったという。ただし、Boom を何度も使ったあとでスピーカーのサウンドが弱々しくなったというオンラインのコメントいくつか見られる。けれどもそれ以外の問題はないようで、Mac App Store では 20 個のレーティングで星 4.5 と評価されている。個人的には、私の MacBook Pro は既に十分な音量を出していると思うし、とりわけ Roost ラップトップスタンド(2014 年 4 月 4 日の記事“Roost ラップトップスタンドでしゃんと座ろう”にレビューがある)を使って持ち上げ角度を付けているのでなおさらだ。Perdue 大学の表によれば、八時間にわたって 80 dB を聞き続ければ聴力を損なう可能性があるし、八時間にわたって 90 dB を聞き続ければその可能性は高いという。

私のテストでは、システム音量を最大にして Boom で3クリック分レベルを上げると、音の歪みが気になった。これは望ましくないことだし、自動車の車内オーディオの作業をしたことのある人なら、スピーカーにパワーをかけ過ぎればダメージが起こることは断言できるだろう。

けれども、いくらかの常識の下で使う限り、Boom は手元に置いておいてよい便利なツールだ。私の Mac のオーディオは普段静かな仕事部屋の中では十分な音量だけれども、大勢の人のいるホール(妻はそういうところに長くいる)のような場所では短時間だけ音量を上げられれば便利かもしれない。恒常的に使いたい場合は、電源駆動のスピーカー(TechHive に Dan Frakes のスピーカー購入ガイドが載っている)か、Twelve South の格好良い BaseJump 2 を使うかする方が良いだろう。私が快楽のままに PC を使っていた時代には、タワーマシンにホームシアター受信機とブックシェルフ型スピーカーが光学ケーブルで接続されていた。素晴らしいセットアップだったけれども、デスクの上で途方もない場所塞ぎとなっていた。

価格がたった $6.99 なので、Boom はそのイコライザー機能のみでも価値があるし、使い方に注意する限りにおいてはその音量ブースト機能も持っていて損はないだろう。Boom のお陰で、私の Mac のオーディオは以前よりずっと明瞭で豊かなものとなり、そのために貴重なデスクスペースを外付けスピーカーに割く必要もない。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2014 年 4 月 21 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Microsoft Office 2011 14.4.1 -- Microsoft が Office 2011 をバージョン 14.4.1 にアップデートしていくつかの改善を加えた。最も注目すべき修正点はリモートでコードが実行される可能性のあったセキュリティ脆弱性の修正だ。Office 2011 14.4.1 ではまた、Outlook が受信拒否リストやフォルダ階層の同期、サーバエラーからの回復、会議出席依頼の返信の管理、Microsoft Lync 会議の作成、および暗号化メッセージの送信を処理する方法に改善を加えている。さらに今回のアップデートでは、Word でマウスポインタが見えなくなってしまうことのあった問題を修正するとともに、Excel のデータ検証コントロール機能でエントリ数が 1,024 から 2,048 に増やされた。 (Office for Mac ウェブサイト経由または Microsoft AutoUpdate から無料アップデート、113 MB、リリースノート)

Microsoft Office 2011 14.4.1 へのコメントリンク:

Adobe Flash Player 13.0.0.201 -- Adobe が独立動作の Flash Playerの Mac 版をバージョン 13.0.0.201 にアップデートし、Flash Player 13 で導入されてしまったクラッシュを素早く修正した。Flash Player 13 は、2006 年から 2008 年までに製造された一部の Mac で存在しない CPU 命令を使おうとしてクラッシュしていた。このバグの影響を受けていた人はすみやかにアップデートすべきだ。または、私たちの多くがしているように、Flash Player をアンインストールして、その代わりに Google Chrome ウェブブラウザの内部にバンドルされたバージョンの Flash Player を使うようにする方法もある。(2013 年 2 月 8 日の記事“Google Chrome を使って Adobe Flash を隔離”参照。)Chrome バージョンの Flash にはこのバグはない。(無料、14.9 MB、 リリースノート)

Adobe Flash Player 13.0.0.201 へのコメントリンク:

PDFpen と PDFpenPro 6.2 -- Smile が PDFpenPDFpenPro のバージョン 6.2 をリリースして、プレインおよびリッチテキストの書き出し機能、正確度を上げるために Word 書き出し言語を選択できるオプション、Thumbnail 表示から書類をドラッグしたり Word 書類を Thumbnail 表示へドロップしたりできる機能、書類インスペクタ上のページカウントフィールド、オーナーパスワードを削除できる機能などを追加した。さらに、PDFpen と PDFpenPro 6.2 では OS X 10.8 Mountain Lion かそれ以降でスクリプトメニューが Automator ワークフローにも対応し、他にも数多くの修正や改善を施している。Mac App Store 版は現在まだバージョン 6.1.5 のままだ。(新規購入 $59.95/$99.95、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、55.2/56 MB、リリースノート)

PDFpen と PDFpenPro 6.2 へのコメントリンク:

Keyboard Maestro 6.4.1 -- Stairways Software の Peter Lewis が Keyboard Maestro 6.4.1 をリリースし、この重要な自動化ユーティリティに数多くのバグ修正を加えてアップデートした。機能の変更点はない。今回のアップデートでは Execute AppleScript アクションを取り消したり、カスタムアイコンを作成したり、テキストトークンを処理したりした場合に起こることのあったクラッシュを修正し、タイマーのずれによりタイムトリガーが二度実行されることがないようにし、Exit From Loop 直後のアクションが一部キャンセルされてしまうことのあったバグに対処するなどしている。(新規購入 $36、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、24.4 MB、リリースノート)

PDFpen と PDFpenPro 6.2 へのコメントリンク:

Typinator 5.9 -- Ergonis が、同社のテキスト展開ツール Typinator をバージョン 5.9 にアップデートして、数多くのバグ修正を加えた。Typinator 5.9 では入力フィールドでラベルが重なり合ってしまう問題を修正し、ある種のアプリケーション限定の調整の際に起こった "internal consistency problem" に対処し、Aperture、Mellel、SecureCRT、Anki、および MacGiro で起こった問題点を修正している。(新規購入 24.99 ユーロ、TidBITS 会員には 25 パーセント割引、無料アップデート、5.6 MB、リリースノート)

Typinator 5.9 へのコメントリンク:


ExtraBITS、2014 年 4 月 21 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今週の ExtraBITS では、Siri が Google Now と Cortana を相手に対決し、編集主幹 Josh Centers が Chicago 地域のユーザーグループ The Northwest of Us で Apple TV 関係のプレゼンテーションをし、Jeff Carlson が写真家向けに iPad を使うヒントを提供し、ハードウェアメーカー LaCie が大規模なセキュリティ漏洩を認め、Bradley Chambers が教育市場向けに Apple がどのように iOS を改善すべきかを提案し、Microsoft がより安価な Office 365 購読方法を発表した。

Siri は Google Now や Cortana と比べてどうか -- Gizmodo が三つの仮想アシスタント、Apple の Siri、Google Now、Microsoft の新しい Cortana を比較テストした。結果はほぼ互角で、それぞれに難点はあるというものだったが、この短いビデオは見ていて楽しい。

コメントリンク: 14685

Josh Centers、Northwest of Us ユーザーグループで Apple TV を語る -- TidBITS 編集主幹であり "Take Control of Apple TV" の著者でもある Josh Centers が Chicago 地域のユーザーグループ The Northwest of Us に招かれて講演した。詳細にわたったこのセッションは録画されたが、この中で Josh は Apple ユーザーが Apple TV を考慮すべき理由をいくつか挙げ、聴衆からの質問に答え、Apple TV の将来についての予想を述べた。

コメントリンク: 14684

iPad を使ってより良い写真を -- 私たちスタッフの一員 Jeff Carlson が 500px に記事を書き、iPad を使ってあなたの写真の腕前を上達させる方法を論じた。決してそれは iPad 内蔵のカメラで撮影するとかいう話ではなくて、iPad を使って写真をプレビューし、編集し、共有したり、さらには遠隔からカメラをコントロールしたりさえできるという話だ。

コメントリンク: 14683

LaCie が顧客のクレジットカード情報を漏洩 -- ハードウェアメーカーの LaCie は Mac 向けのハードドライブやアクセサリで知られているが、同社のオンラインストアにセキュリティ欠陥があり昨年の大半にわたって顧客のクレジットカード番号や連絡先情報が漏洩していたと認めた。現在 LaCie の親会社となっている Seagate は 2014 年 4 月 14 日に至るまで問題の存在を否定していたが、同日になってセキュリティジャーナリスト Brian Krebs の質問に答えて「2013 年 3 月 27 日から 2014 年 3 月 10 日までの取引に関係する名前、住所、電子メールアドレス、支払カード番号およびカード有効期限」にアタッカーがアクセスを得ていたと発表した。もしもあなたがこの期間中に LaCie に注文を出していたのならば、あなたのクレジットカードの請求書に異常な請求がないか注意しよう。

コメントリンク: 14668

Apple は教育市場向けに iOS をどう改善すべきか -- Bradley Chambers はテネシー州 Chattanooga にある Brainerd Baptist School の IT 責任者だが、教育市場向けに Apple が iOS を改善すべき点について数多くの痛烈な指摘を述べた。例えば、MDM または Apple Configurator の中でアプリ内購入をできるようにすること、教室から教室へ iBooks Store の教科書を再配布できるオプション、将来のデバイスではデフォルトのストレージ容量を増やすこと、学校向けの iCloud 電子メールサービスを作ることなどだ。

コメントリンク: 14676

Microsoft、より安価な個人向け Office 365 購読を発表 -- iPad 上で Office 書類の編集をしたいけれども、Office 365 Home Premium の対象となる五台のコンピュータなど必要ない、という人たちのために、Microsoft は今回 Office 365 Personal を月額 $6.99 または年額 $69.99 で販売開始する。この購読をすれば一台の Mac または PC と一台のタブレット機で Office 書類を編集できるようになり、OneDrive に 20 GB の追加ストレージが認められる。ただし定価 $99.99 の Office 365 Home Premium 一年契約が現在 Amazon からおよそ $30 で購入できるので、いずれ Office 365 Personal も Amazon から安く購入できるようになるのではないかと思われる。

コメントリンク: 14674


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Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2014年 4月 26日 土曜日, S. HOSOKAWA