TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1231/14-Jul-2014

旅行中にもしもあなたの携帯電話のバッテリが切れたら、飛行機で米国に入国する場合には携帯電話を失う危険がある。TSA (運輸保安局) が、一部の空港において米国に入国するデバイスの電源が入らない場合そのデバイスを押収する命令を出したからだ。喜ばしいニュースに話題を変えて、iTunes Extras がついに Apple TV でも使えるようになったので、"Take Control of Apple TV" の著者 Josh Centers がその動作について説明する。Apple はプロフェッショナル向けのアプリを素人向けレベルに下げようとしていると言う人たちもいるが、"Take Control of Pages" の著者 Michael Cohen がそうではない理由を説明する。市場にはたくさんの Thunderbolt ドックが出回っているが、高い価格に見合う価値のあるものはどれだろうか? Julio Ojeda-Zapata がそれらを戦わせてみて、勝ち抜くのはどれかを調べる。それから FunBITS 記事では、Josh が記憶の細道を辿りつつ古典的なロールプレイングゲーム Dragon Quest VIII が今回 iPhone と iPad 用に出されたことを紹介する。今週注目すべきソフトウェアリリースは、Parallels Desktop 9.0.24237、Skype 6.19、それに TextExpander 4.3.2 だ。

記事:

----------------- 本号の TidBITS のスポンサーは: ------------------

---- 皆さんのスポンサーへのサポートが TidBITS への力となります ----


電子機器は飛行機に乗る前に充電しておこう、さもなくば取り上げられるかも

  文: Steve McCabe: [email protected]
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

技術の進化についていくのは大変である;技術にまつわる規制についていくのは、もっともっと大変である。

旅する事の多い技術屋に関わる最近の動きとして、American Transportation Security Administration (TSA) は、米国に飛行機で入国する人が携帯する電子機器は電源が入れられる状態でなければならないことを求めるようになる。これは、幾つかの海外空港で始まる。 TSA の発表によると、"電源の入らない機器を機上に持ち込む事は許されない" とあり、更に、旅行者の中には "追加のスクリーニング" が課される人も出るであろうと付け加えている。

この発表の背後にある論理は、セルフォンやラップトップはセキュリティチェック中に電源を入れることが可能であれば、それは電子回路や電池で完全に埋められており、爆薬を仕掛けるための空間など単純に全く存在しない状態にあるというものである。NBC News によれば、この新しい規制は、シリア内戦中の西洋兵士が米国機に少量でも強力な爆弾をこっそり持ち込もうとするかもしれないという恐れに対抗するものだという。 このセキュリティ強化策は、どうも欧州、中東、そして北アフリカの空港で導入され、米国直行便の乗客が対象となっているらしい。現時点では、詳細ははっきりしない - TSA は、神秘的な特徴そのままに、この新しい規制の詳細を殆ど明らかにしていない。NBC によれば、この強化スクリーニングは London, Frankfurt, そして Paris の空港で実施されているというが、TSA は他のどの空港が含まれるかは特定していない。

米国政府は独自の新しいセキュリティ手続きを米国の領土外で強要する事は出来ない;この新しい要件は、米国向けのフライトが出発する国における航空セキュリティサービスによって適用されている。その理由の一つは、これに協力しない国に対しては、American Department of Homeland Security が将来これらの国からのフライトを取り消す可能性があるからであろう。

その様な不服従対抗策の対象となりそうもない一つの国が英国である。TSA の発表があったのは July 7th であった;July 8th には、英国政府の Department for Transport は、英国に入出国する乗客をスクリーニングするという、同様なステップを踏むであろうと発表した。 BBC は 、この新しい手順は Heathrow Airport で現在実施されていると報じている。しかし、乗客は手持ちの電子機器が満杯に充電されていて、しかも動作する事を示せなければそれを機上に持ち込めない可能性に直面しているはずだが、Heathrow の Terminal 3 で BBC が非公式に調査した所によると、カフェーには使われていないコンセントが数多く見受けられたという。

TSA やその海外の対応機関が、対象の電子機器は機上に持ち込めるに十分なだけ機能的であると具体的にどの様に判定をするのかは定かではない。"もし明るくなれば、安全である" という判定基準には少々不備がある様に見えたが、ラップトップは鞄から出して X 線検査を受けなければならないが、ネットブックはその必要がなく、タブレットは場合によっては、という風に無作為に運用された従来の指針 に対しては、この新しい規則は少なくともより統一的であると言えよう。

しかし、この新しいシステムの有効性についての疑問は挙げておかなければならない。もしセルフォンが、それを空っぽにして重大な損害を与えられるだけの爆薬を仕込むに十分な大きさであるとするならば、ラップトップにそれだけの量の爆薬を仕込んで、更にテストを通るに十分な機能を残しておくというのはどれ程難しいというのであろうか? 例えば、MacBook Pro からハードドライブを取り除き、何か心配するに十分な鳴り物で置き換え、そして、電源ボタンを押したら、音がし、画面は明るくなり、画面上には明滅する疑問符が浮かび上がってきたとしよう。その場の TSA 係員はこの意味を知る専門知識を持ち合わせているであろうか? 同じ人が他のプラットフォーム上での同様な赤旗も認識する専門知識の幅を持ち合わせているであろうか?

恐らく、幾つかの標準的な充電器 - Apple MagSafe コネクタ、新しい iOS 機器用の Lightning コネクタ、micro USB ケーブル、或いはレガシーの Dock コネクタも - をセキュリティゲートに設けておいて、たとえ電池が死んでいても、機器自体は安全であることを証明させることで十分なはずである。勿論、何らかの形の最後の手段としての充電システムは悪い考えではない - 今やフライトを通して自分の機器を使える様になっているので、機器を持ち込む乗客の数は増えているであろうし、そしてセキュリティゲートで歯磨き粉のチューブを取り上げられるのは諦めるとしても、青シャツの制服を着た人が iPhone を取り上げようとするのを快く受け入れる乗客はまずいないであろう。

コメントリンク14911 この記事について | Tweet リンク14911


iTunes Extras がついに Apple TV に

  文: Josh Centers: [email protected], @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Apple TV で iTunes Extras を観たいと思っていろいろ手を尽くしてみた経験を Agen Schmitz が記事にするところを、Apple はきっと注意して見ていたに違いない。(2014 年 6 月 4 日の記事“iTunes Extras ストリーミングの難問を解決する”参照。)なぜなら同社が、ようやく、これらのボーナス機能を第二世代と第三世代の Apple TV にももたらしてくれたからだ。

Apple TV 上で iTunes Extras が観られるためには、まずそのシステムソフトウェアのバージョン 6.2 またはそれ以降が走っていなければならない。最新になっているようにするため、Settings > General > Software Updates > Update Software を選んでおこう。

映画に iTunes Extras が付属しているかどうかを調べるには、Movies アプリでその情報ページを開く。Apple は、追加コンテンツの付いた映画をレンタルまたは購入したい人のためにストアの中に Movies Featuring iTunes Extras セクションも設けている。また、映画を購入あるいはレンタルする前に追加コンテンツをプレビューできるオプションもある。

image

購入済みの映画の iTunes Extras を観るには、通常通りに再生する。もしもその映画が iTunes Extras を含んでいれば、映画が始まる前に DVD にあるものと同様のメニューが出る。そのメニューから、ボーナス機能を再生したり、映画によってはシーンを選んだりできる。ここで示されるものは個々の映画によって少しずつ異なる。

image

image

とうに実現されているべきものではあったけれども、今回 iTunes Extras が追加されたのは Apple TV オーナーにとって素晴らしいニュースだ。その上、Apple によれば今年の秋の iOS 8 リリースに伴って iOS にも iTunes Extras が登場するとのことだ。

Apple TV を使いこなすためのさらなるヒントについては、私の著書 "Take Control of Apple TV" と、付属の無料カンニングペーパー.をご覧頂きたい。

コメントリンク14909 この記事について | Tweet リンク14909


iWork は何故変わらなければならなかったか (そして Aperture との関係)

  文: Michael E. Cohen: [email protected], @lymond
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Apple は最近 Aperture と iPhoto を段階的に廃止し、iOS 及び OS X の両方で新しい Photos アプリに移行すると発表した ("iPhoto と Aperture にサヨナラを" 27 June 2014)。

皆さんがこう考えているのが聞こえるようだ(その通り、本当に 聞こえる)"いったい Aperture や iPhoto が iWork に何の関係があるのか" と。それはこうだ:私は色々なところで、Apple がそのソフトウェアを再構築する目標は、ソフトウェアの意図的な "iOS 化" か、或いは意図的な "機能低下化" であると主張するコメントが現れるのを目にしている。実際、Aperture/iPhoto のニュースが現れた直後に、私はあるコメントを見たが (リンク無し、その人に恥ずかしい思いをさせたくないから)、そこには Aperture をまだリリースもされていない Photos アプリで置き換えるのは、まるで Apple が Mac 上の Pages を iOS バージョンで (名前を変えて) 置き換えた時の様だと書いてあった。

ええ、それがこのコメントを寄せた人が、昨年 10 月に iWork で起きた事だと主張していることである。だが、これは全く事実ではない:Apple は Pages でそんな事はしていないし、残りの iWork でもやっていない、そして、Apple は Aperture でもそんな事はしないと私は確信している。

正直言って、個々の iWork アプリは、新しいバージョンが昨年 10 月にリリースされた時多くの機能を失った事は否定しない。しかし、その内の一つ Pages を調べてみて (詰まるところ、私は "Take Control of Pages" を執筆中である)、Apple が意図的に Pages を "機能低下化" してもいないし、その Mac バージョンが "iOS 化" (それが何を意味するかはさておいて) されてはいないとはっきり言える。Apple がした事は、Pages 書類が Mac から iOS へ、そして再度 Mac へと戻った時、その 整合性 を保つ事であった。この整合性を保つため iWork の再起動が必要となったのだが、同様の事情が Aperture (そして iPhoto) から Photos への移行の舞台裏にある。

去年 9 月に iWork で起こった事をおさらいしてみよう。Mac 上で Pages 書類を作って、それを Apple が推奨する様に iCloud に保存するとしよう。次にその書類を iPad 上で開く、目に飛び込んでくるのは、残念なことに、フォントの一部が変わってしまったもの、そしてレイアウトも動いてしまったものである。そこでため息をつき、Mac に戻り Pages を使ってその書類を開き、そして発見するのは - 今度は、ゾッとすることに - 先ほどiPad 上で見た変化が Mac にも持ち越されてしまっているのである。そこであなたの口から出る言葉は、ここでは繰り返さないことにしよう。

本当の "機能低下化" がプラットフォームを越す時に iWork 書類に起こってしまったのである。

この現象は新しい iWork アプリでは起こらない。ここ数ヶ月程の間、私は Pages 書類を Mac からブラウザへ、iPhone へ、iPad へ、そして Mac へと戻す作業を何回もやってきたが、この書類の長旅の結果として、レイアウト変更やフォントが改変されてしまう事態には一度も遭遇していない。勿論、私が Mac 上で iOS では提供していないフォントを使った場合は、その書類は iOS 上では 違って 見える:これは Pages for iOS は表示のために代替フォントを使用するからである。しかし、iOS アプリは私が元々使っていたフォントを 覚えて おり、書類が Mac 上に戻った際はそのフォントは指定の場所にきちんと現れる。(他の iWork アプリである Numbers や Keynote でも数は少ないが同じ様な実験をしてみたが、プラットフォームを跨いで書類を移動させても書類の整合性は同様に維持された。)

機能低下化についてはこれくらいにして、iOS 化の方はどうであろうか?

前にも述べた様に、この表現が何を意味しているのかすら良く分からないが、私は、これの意味するところは iOS 機器上であろうが、或いは Mac 上であろうが、一つのアプリは同じ様に見え、同じ様に動くというものだろうと思う。もしそうだとすると、これは Pages では間違いなく当て嵌まらないし、他の iWork アプリでも違うであろうし、そして Photos でもそうはならないであろうと思う。

まず、アプリはそっくりでは ない;Pages の場合、まさにその反対であることを示す何百枚というスクリーンショットを私は持っている。勿論、似ているところもある。例えば、Pages for Mac と Pages for iOS のデフォルトのガイド色は同じである。そして、その通り、これは些細な例である:私がこれを選んだ理由は、Mac アプリにおける iOS 化の例の多くは些細 だから である。Mac iWork アプリとその iOS 相手方の間の相似点は外見だけであり、Mac と iOS 間で一つの家族としての相似感を作り出すべく意図されている。

私はそれで何ら問題を感じない、何故ならば、外見上の類似性はあるにしても、個々のアプリはそれぞれのプラットフォーム上で期待される様な動きで動作するからである。例えば、Mac 上では Pages 書類の中で一つのオブジェクトをページ上で、Format Inspector の位置情報を入力することで精密に置くことが出来るが、iPad 上ではオブジェクトをマルチタッチジェスチャーを使って精密に動かす。結果は同じだが、やり方は全く違う;アプリはそっくりには 動かない

Mac と iOS アプリでは、使える能力も同一ではない:Mac Pages は iOS アプリよりも遙かに多くの機能を提供している。スタイルを例にとろう;どちらのアプリでも、パラグラフ、文字、或いはリストスタイルは使えるが、新しいスタイルを作れるのは Mac 上だけである。私の Pages 本の中でも、この機能、あの機能は Mac 上でしか使えないと指摘する場面が何十カ所もある。

iOS 化もこれぐらいにしよう。こちらも Mac アプリで起こっている事ではない。

前にも言った様に、何が起こっているかといえば、Apple はそのプラットフォームのどれの上のアプリによって扱われた書類でもその整合性を保持するようにしている。具体例を挙げれば、Keynote プレゼンテーションを iPad 上で開いても、そこにアニメーション機能がないからと言って注意深く組み込まれたトランジションは失われないし、或いは Pages 書類を iPhone 上で開いても、一つのフォントが無いからと言ってその書類のレイアウトは永久に吹き飛ばされてしまうこともない。

これを成し遂げるため、Apple は iWork アプリを一から作り直した。この課程の中で、全ての iWork アプリの中の幾つかの機能が失われた (もっとも、Apple は失われた機能の多くを時間をかけて再生させると約束しており、もうその作業は進行している)。Apple は同様のことを Photos でもやっていると思われ、Apple がサポートする全てのプラットフォームを通して画像に対して効率的に働くデータとメタデータの実装を開発しているのであろう。幾つかの機能はまず間違いなく失われるであろう。そして、その中の幾つかは後になって戻ってくるであろうし、新しい機能も追加されるであろう。(Aperture に関して何が起こっているかの更なる詳細については Jeff Carlson の "Aperture のゴールデンアワー" 2 July 2014 を参照。)

このリエンジニアリング全ての背後にあるのは、勿論、iCloud である。Tim Cook が二年以上前に指摘した 様に、iCloud は "単に一つの製品だけでなく、それは次世代に対する戦略である。" Apple は、理想の顧客は、幾つかの異なる Apple 機器を持っており (もっと望ましいのは 全ての 機器)、書類をこれらの間で自由にやり取りするが、その間ユーザーに気づかれることなく iCloud がそのやり取りを扱うと思い描いている。私が "iCloud: The Anti-Social Network" 6 February 2014 で指摘した様に、Apple は iCloud をあなたの Apple 機器をつなぐデジタルハブと見なしており、どの機器からでも自分の情報にシームレスにアクセスするのを可能にする。しかし、全ての Apple プラットフォーム上のアプリが、良いユーザー体験と、途中で データを損傷しない ことを提供出来なければ、iCloud デジタルハブは殆ど意味をなさないであろう。

そして、それがまさに Apple が iWork でやっていることである:iWork 書類を iCloud に保存する時、それをどの機器で開いても破損させないようにしている。以前の世代の iWork アプリは、シームレス、クロスデバイス、クラウド管理体験を頭に置いて設計されてはいない - 出来たであろうか? その開発段階では App ストアはなかったし、iPad もなかった、そして iCloud は MobileMe と呼ばれる別物であった (これについては、言わぬが花)。Apple が、シームレス、クロスデバイス、クラウド管理体験を提供するためには、その体験を頭に置いてアプリを作成しなければならない - 古いコードをつなぎ合わせるだけでは無理である。

では、Apple が iWork を再起動する背後にあるものは何であるか、そして iPhoto と Aperture から Photos への移行を必要としたのは何なのか? 私が思うに、その答えは明らかに雲中にある。

コメントリンク14783 この記事について | Tweet リンク14783


Mac 用 Thunderbolt ドック: Belkin 対クローンたち

  文: Julio Ojeda-Zapata: [email protected]
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私たちの多くにとって、Wallis Simpson の名言をちょいともじって「お金持ちになり過ぎるということも、痩せ過ぎるということも、ポートを多く持ち過ぎるということもないのよ」とでも言ってみたいところだが、ポートの数が本当に少ない Apple のポータブル機を使うのは、頭の痛い問題だ。

特に MacBook Air ユーザーの場合は、Thunderbolt ポートがたった 1 基しかない(MacBook Pro モデルは 2 基)上に HDMI ポートがない(Retina ディスプレイモデルの MacBook Pro には 1 基ある)ので状況は深刻だ。USB ポートを 3 基以上持った Macintosh ラップトップ機は一つもない。Ethernet ポートだって? 分かりきったことを聞かないでくれ。

この問題を解決するのが Thunderbolt ドックだ。これを使えば 1 基だった Thunderbolt ポートが 2 基に変わり、さらに USB、Ethernet、オーディオなど他のさまざまのポートも追加される。そうなれば拡張能力が大幅に増し、その結果 USB ポートを使って iOS デバイスを充電あるいは同期したり、スピーカーやマイクロフォンを接続したり、物理的接続を通じてネットワーキングを高速化し信頼できるものにしたり、外付けストレージや外部ディスプレイを追加したり、といったことができるようになる。

image

拡張オプションはそれだけに止まらない。Thunderbolt はポート 1 基あたり最大 6 個までのデバイスをデイジーチェーン接続できるように作られているので、複数個の Thunderbolt デバイスを(チェーンの末端以外のすべてのデバイスが 2 基の Thunderbolt ポートを備えているという条件の下で)一本に繋げて使うことが可能になる。あるとき私は思い切って 3 台の Thunderbolt ドックをデイジーチェーン接続で繋げてみたが、何の問題もなく使えた。

私が MacBook Air を使ってテストした Thunderbolt ドックは、いずれも見た感じが良くそれほど場所も取らない(のでデスクユニットとして使いやすい)が、持ち運びし易いと言えるものは一つもない。とりわけ、かさばる電源アダプタが付いているのが厄介だ。

私は、ちょっと図体が大き過ぎるけれどとてもエレガントで多用途の Belkin 製のもの一台と、他のもう少し小さないろいろの Thunderbolt ドックで互いに基本的に同じようなものたちをテストしてみた。どれも同様の機能を持っているのは、どのベンダーも同一のハードウェアデザインを基にしていてそれにいろいろと変化を加えているだけだからだ。これら以外にも数多くのドック風の Thunderbolt デバイスが出ている。以前は Thunderbolt 周辺機器の選択肢が腹立たしいほどに少なかったことを考えれば、選択肢が多くなったのは素晴らしいことだ。

一つだけ、重要な注意をしておこう。私がテストしたドックはすべて、初代の Thunderbolt 仕様に基づいて作られたものばかりだ。だから、これらの周辺機器に Thunderbolt 2 デバイスを接続したとしても、Thunderbolt 1 の速度でしか動作しない。[訳者注: この記事の内容はすべて米国におけるものです。日本での状況は異なるかもしれません。]

Belkin Thunderbolt Express Dock -- 図体が大きいけれどもエレガントにデザインされたこの機器には、3 基の USB 3.0 ポート、1 基の FireWire 800 ポート、1 基のギガビット Ethernet ポート、1 基のヘッドフォンポート、それから 1 基のマイクロフォンポートと 2 基の Thunderbolt ポートが提供される。当初の価格から $100 値引きした $200 で販売 されているので、お買い得でもある。

image

新しい Mac に FireWire 800 ストレージ機器を接続する必要があるならば、このドックを使うのがよい。今も FireWire 800 ポートを内蔵しているのは Mac mini と 13 インチ MacBook Pro (Retina ディスプレイなしのモデル) のみで、それらの機種もいずれ消え去るだろうからだ。。私が使った範囲では、この Thunderbolt Express Dock の FireWire ポートも他のポートも、いずれも問題なく動作した。

HDMI ポートがないので、外部ディスプレイのために私が主に使っているのは Mini DisplayPort だ。これは Thunderbolt と共存できる。(Thunderbolt ポートは Mini DisplayPort ポートとしても使えるが、その反対は言えない。)私は DisplayPort モニタを見つけて、そのフルサイズ DisplayPort ポートのうち一つと、DisplayPort-to-Mini DisplayPort ケーブルを使ってドックに接続している。

外部ディスプレイは、直接 Mac に接続するのと同様に Thunderbolt ドックに接続しても使える。しかしながらこの Belkin ドックにはディスプレイを接続するための一般的な手段、すなわち HDMI がない。その代わりとなるテクノロジーである DisplayPort には対応している。

DisplayPort 接続には二通りある。フルサイズの DisplayPort ポート(私のモニタにあるもの)による接続と、それより小さな Mini DisplayPort 変種による接続だ。この Belkin ドックの Thunderbolt ポートも、他のあらゆる Thunderbolt ポートも、たまたま Mini DisplayPort ポートと兼用だ。そこで、私のモニタをドックに繋ぐには、DisplayPort-to-Mini DisplayPort ケーブルを探し出してきて、大きい方の端をディスプレイに差し込み、小さい方の端をドックに差し込めばよい。

このやり方はうまく行ったが、一つだけ問題が生じた。ディスプレイと外付けドライブを同時に使うことができないのだ。なぜなら、ドック上で空いている Thunderbolt ポートが 1 基しかなく、ドライブ上に第二の Thunderbolt ポートがないのでデイジーチェーン接続もできないからだ。つまり、外付けドライブを使うには、ディスプレイの接続を抜かなければならない。これは困ったことだったが、世界の終わりというほどでもない。

この Belkin ドックのデザインは巧妙だ。すべてのポートが長い一つの側面上に並んでいて、その面が見えないように置いておけば見た目の乱雑さが減るからだ。(強迫神経症に苦しむ私にとっては心が安らぐ。)そして必要なコードだけをドックの底面に取り付けたゴム製の鞘に収め、前面には開口部が一つしかないようにできる。

image

クローンの攻撃 -- いくつかの他の Thunderbolt ドックをずらりと並べてみて、私は奇妙なことに気付いた。表面的な見栄えの違いを別にすれば、これらの機器はどれも全く同じなのだ。どれも同じポートを同じ位置に備えていて、電源さえも互いに互換だ。いったいこれは、どうなっているんだ?

image

image

image

ドックのメーカーのうち一社が、私の疑問に答えてくれた。「これらのドックはすべて同一の Intel 参照設計(リファレンスデザイン)に基づいている」とのことだった。

ここで言っているドックは、CalDigit の Thunderbolt Station、Elgato の Thunderbolt Dock、それに StarTech の Thunderbolt Docking Station だ。

これらのドックはすべて 3 基の USB 3.0 ポート、1 基のギガビット Ethernet ポート、1 基のヘッドフォンポート、それから 1 基のマイクロフォンポートと 2 基の Thunderbolt ポートを持つが、FireWire 800 ポートはない。

予想通り、これらのドックは動作の仕方にもほとんど違いはなかった。Belkin のドックと同様、それぞれのドックで片方の Thunderbolt ポートに MacBook Air を接続し、もう片方に DisplayPort モニタを接続した。

これらのドックには HDMI ポートがあるのでもう一つの可能性が開く。つまり、このポートにモニタを繋いで、片方の Thunderbolt ポートに Mac を、もう片方に外付けドライブを接続することもできる。けれどもそこには問題があって、ディスプレイの解像度が最大 1080p、つまり 1,920 × 1,080 ピクセルに制限され、大画面テレビならば素晴らしいけれどもデスクトップのディスプレイとしてはあまり良くないからだ。Mini DisplayPort を経由して接続した場合は、2,560 × 1,400 ピクセルの解像度が得られる。

筐体が大きいのですべてのポートを一つの側面に集められる Belkin のドックとは違って、こちらの三つのドッククローンたちは三つのポート(オーディオ出力 1 基、オーディオ入力 1 基、それに 3 基の USB ポートのうち 1 基)を前面に設けている。これでは見栄えが地味で、エレガントとは言えない。

スタイルについて言えば、これらのユニットは多種多様だ。CalDigit モデルは全体がつや消しアルミニウムで、Apple のノートブック機にマッチする。StarTech モデルは上面と底面がつやのある黒いプラスチックで側面全体が明るい色の金属製という、私がどうにも好きになれない見栄えだ。一方 Elgato モデルはその反対で、明るい色の金属がユニットの長軸に沿ってぐるりを囲み、ポートが設置されている前面と後面だけが黒い。私は StarTech より Elgato のデザインの方が魅力的だと思う。

CalDigit によれば、その全面アルミニウムのデザインには「熱の散逸効果がある」という。

さきほども書いた通り、これら三つのドックに機能的な違いはほとんどない。StarTech のドックにはスタンドが付属していて、ユニットを直立させて使うこともできる。

image

Elgato から聞いた話では、Elgato モデルは「Mac がドックに接続されなくなった際にハードウェアが苛立たしいブーンという音を立てるのを除去することにより、リファレンスデザインに内在していた不快なバグを修正した」とのことだ。同社は Elgato Thunderbolt Dock ソフトウェアユーティリティを投入して、接続されたすべてのストレージ機器をメニューバー上のクリック一つでイジェクトできるようにし「Thunderbolt ドックから安全にケーブルを抜いてよいことが一目で分かるのでデータ喪失の可能性が回避できる」という。

デスクトップの寸法 -- Thunderbolt ドックはラップトップ機のためのアクセサリとして位置付けられているが、Thunderbolt ドックを Thunderbolt 搭載のデスクトップコンピュータとともに使っても何の問題もない。Apple は頑固に iMac のポートをすべて背面に設置してわざとアクセスしにくいようにしているが、2 基設置された Thunderbolt ポートの一つに Thunderbolt ドックを接続しておけば、いろいろのことが便利になる上に、追加の USB ポートも使えるようになる。

それからまた、Apple の Thunderbolt Display もある。これは Thunderbolt ドックの代役としても働く。

image

このディスプレイは、MacBook Air や MacBook Pro など Thunderbolt 対応の Apple ノートブック機のユーザーのために、ラップトップ機に接続するための Thunderbolt ケーブルを組み込んでいるのに加えて、拡張用に Thunderbolt ポート 1 基も備えている。さらに 1 基の Ethernet ポート、3 基の USB 2.0 ポート、1 基の FireWire 800 ポートも備えているので、このディスプレイは基本的に Belkin の Thunderbolt ドックにディスプレイを組み込んだものと言ってもよい。2 基の Thunderbolt ポートを備えた MacBook Pro をお持ちなら、そこにこの Thunderbolt Display を二台接続すれば凄いことになる。誰でも一度はそんなことをしてみたいものだ。

その製品寿命の三年間以上にわたって Apple から何度か借りて使ってきた私にとって、この素敵なディスプレイはまさに夢の Thunderbolt セットアップだ。ただし一台 $1,000 と高価だ。その上、いずれ間もなく Retina Display モデルが出てくるに違いない。

さらなる Thunderbolt ドック各種 -- ドック風の Thunderbolt 周辺機器には私がこの記事のためにテストできた範囲を超えたさまざまのものが存在しているが、中には見るべき価値がないものもあり、より特殊化した必要のために作られたものもある。

Matrox の DS1 ドックは、たった 1 基の Thunderbolt ポートしか持たないので $250 という値段に見合う気がしない。(その他に 1 基の USB 3.0 ポート、2 基の USB 2.0 ポート、1 基の Ethernet ポートと、オーディオ入力および出力ポートが付く。)

image

Henge の Apple ノートブックドック ($70 から $119 まで) にも Thunderbolt 機能が組み込まれている。MacBook Pro または Retina ディスプレイモデル MacBook Pro をこれらのドックのどれかに垂直に差し込めば、ドックに内蔵された Thunderbolt プラグがノートブック機の対応するポートに接続される。するとこのドックは独自の Thunderbolt ポートを提供するので、拡張機能が何も失われない。

image

Sonnet の Echo 15 Thunderbolt Dock は本格的で、2 基の Thunderbolt 2 ポートに加えて、デュアル eSATA ポート、4 基の USB 4.0 ポート、デュアルオーディオ入力、デュアルオーディオ出力、1 基のギガビット Ethernet ポートと、1 基の FireWire 800 ポート、さらにはハードドライブと、光学 (DVD 書き込みまたは Blu-ray) ドライブまで備えていて、仕様に応じて $400 から $650 までという価格だ。何だって、ビールの自動販売機は付いていないのか?

image

eSATA 対応の Echo 15 までは要らないけれども eSATA 接続性は欲しいという人には、Kanex の $80 の Thunderbolt to eSATA + USB 3.0 Adapterがちょうどぴったりかもしれない。名前の通り、コンパクトなこの機器には一本の Thunderbolt コードと、eSATA ドライブを接続するための eSATA ポート 1 基が組み込まれている。また、1 基の USB 3.0 ポートもある。

Kanex からは Thunderbolt-to-gigabit-Ethernet アダプタも出ている。(下の写真を参照。)

image

Akitio の Thunder Dock もまた、コンパクトな Thunderbolt ドックだ。ただしこれは CalDigit、Elgato、StarTech に使われているものとは違ったデザインに基づくもののようだ。ユニットの見掛けは小型の携帯用ハードドライブのような感じだが、2 基の Thunderbolt ポート、2 基の eSATA ポート、1 基の FireWire 800 ポートと、2 基の USB 3.0 ポートが「しっかりしたアルミニウム製ケース」に収められている。これだけのものが提供されれば $269 という価格も決して高くはない。ただし、ドックの四つの側面のうち三つにポートが分散しているのでケーブルの配置がどうしても不格好に見える。

image

どのドックを選ぶべきか? -- 私は Belkin のドックのケーブル配置を考慮したデザインが一番好きだが、どちらかと言えば図体が大きいのが欠点だ。FireWire 800 互換性があるのも便利だ。私はその種のストレージ機器を多数持っているからだ。けれどもこの旧式のストレージテクノロジーを私も少しずつ脱しつつあるので、これからは HDMI 対応のドッククローンのどれかを使ってみようかとも思っている。Belkin ドックは HDMI 対応でないからだ。Belkin のもう一つの欠点は、Thunderbolt ケーブルが付属していないことだ。

クローンたちの間で比較すると、私は多少のブランド忠誠心から Elgato を選びたい気がする。私はこれまで、テレビチューナーのドングル、SSD ストレージ、Bluetooth キーチェーンホルダー、ビデオキャプチャ用機器など、たくさんの同社の製品を使って恩恵を受けてきているからだ。

また、Elgato の価格もちょうどよい。 オンラインの Apple Store で $230 出せば同社のドックに Thunderbolt ケーブルも付いてくる。CalDigit モデルの価格はたったの $200 だが、Thunderbolt ケーブルは付いていない。StarTech モデルはケーブルを付ければ $250 となり、Elgato モデルより $20 高い。

けれどもこれらのドッククローンはどれも事実上同一なので、どれも高品質の製品だ。それぞれのメーカーのサイトで価格の変動をチェックし、ドックのどれかが一時的あるいは永続的に値下がりした場合は早速購入しよう。いずれにしてもちゃんとした製品が手に入る。

私の目には Akitio の Thunder Dock も好印象だった。コンパクトなパッケージの中に Thunderbolt、FireWire 800、USB 3.0 と、eSATA まで組み込まれているのが素敵だ。(ただし Ethernet はない。)近いうちにこの製品も実際に使ってみたいと思っている。

コメントリンク14908 この記事について | Tweet リンク14908


FunBITS: iPhone と iPad 用 Dragon Quest VIII、魅力的だが疲れる

  文: Josh Centers: [email protected], @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

現代的なロールプレイングゲーム (RPG) はここ米国で、ペンと紙を使ってする Dungeons & Dragons で始まったものだが、日本人はこのジャンルに、とりわけゲームコンソール上に、独自のユニークな足跡を残した。ストーリー作成の大部分がプレイヤーの手に任されている西洋流の RPG とは異なり、いわゆる日本型 RPG (Japanese RPG、JRPG) は、あらかじめ決められたストーリーと、ターン制の戦闘を特徴とする。多くの場合、キャラクターがフィールドマップをさまよい歩くうちに、ランダムに遭遇する敵との間で戦闘が起こる。

JRPG に最も大きなインパクトを与えたのが Dragon Quest シリーズ(米国では Dragon Warrior という名前で知られている)だ。1986 年に Nintendo Entertainment System (NES) からリリースされた Dragon Quest は、ターン制の戦闘、テキストベースのメニューシステム、ランダムな敵との遭遇などの方式を決めることにより、私たちが現在知っているこのジャンルを定義した。

2004 年に PlayStation 2 用にリリースされた Dragon Quest VIII は、いくつかの意味でこのシリーズを大きく前進させる役割を果たした。フルの 3D グラフィックスが初めて採用されたが、ゲームプレイそのものは NES のルーツからさまよい出ることはなかった。このゲームは日本で大ヒットしたが、今やこれが iPhone と iPad 用に出された、(ついでながら Android 版もある。)Dragon Quest VIII の価格は App Store で $19.99、1.39 GB のダウンロードで、iOS 6.0 またはそれ以降を要する。iPhone 4 には対応していないことに注意しよう。

「えええっ、何だって!」と皆さんが叫ぶ声が聞こえる。「二十年も前のゲームが二十ドルもするの?」まあ、確かに、App Store にあるゲームに皆さんがいつも払っている値段よりちょっと高いかもしれないが、でも Dragon Quest VIII は 100 時間以上にもわたるゲームプレイを提供している。疑うなら、このゲームプレイの予告編ビデオをご覧あれ。予告編ビデオだけで 50 分 の長さがある。

JRPG は決して万人向きのゲームではない。そして Dragon Quest VIII は最も純粋な形での JRPG だ。インターフェイスやシステムは複雑になるかもしれないが、ゲームプレイ自体はもの凄く単純だ。あなたはストーリーを辿って、町から町へ、ダンジョンからダンジョンへとさまよい歩きながら、その道中たくさんのモンスターを相手にターン制の戦闘をする。JRPG は、最悪の場合にはとても退屈なものになり得るし、Dragon Quest VIII をプレイしながらあなたは時折フラストレーションの溜まる思いをすることもあるかもしれない。

手引きしてもらえることなどほとんどないし、Dragon Quest VIII は愚かな者には容赦しない。最初の町で、滝の下にあるクリスタルボールを見つけに行くという旅の使命が、あなたに授けられる。その滝がいったいどこにあるのかのヒントさえ与えられず、状況をさらに悪化させることに町の出口は二つあって、どちらの出口が滝に通じているのかも分からない。ゲームの攻略本を読まない限り、あなたは試行錯誤に頼るしかない。どちらかの出口を通って、あちこちさまよい歩き、数歩歩くごとに敵と戦いつつ、これが目的地へ通じる道であって欲しいと念ずることになる。(しかしながらよく見れば、遠くに滝は見えているのだが。)

image

良い JRPG と悪い JRPG との違いは、魅力だ。それなしには退屈な、フラストレーションの溜まる、長い 探索の旅を最後まで続けるには、キャラクターたちを好きになり、ストーリーにのめり込み、何十時間にもわたってアート作品を見つめて楽しめるようになる必要がある。

幸いにも、Dragon Quest VIII はそのような魅力に満ち満ちている。アニメに触発され、セル画の陰影手法を用いたグラフィックスは鮮やかなカラーに彩られ、そこに流れる風変わりな音楽は今も私がこの記事を書きながら思わず鼻歌で歌っているほどだ。もしもあなたがアニメファンなら、Dragon Ball の作者 Akira Toriyama のアートスタイルが見て取れるだろう。戦う相手の敵たちでさえ、フラストレーションの元ではあるけれども、見掛けはとても愉快だ。例えば Slime は、ずっと以前からこのシリーズのマスコット的存在であった。

image

ストーリーは、典型的なおとぎ話だ。あなたは物言わぬ Hero を演じる。(公式の名前は Hero だが、何でも好きな名前を付けられる。)彼は Trode 王と Medea 王女の衛兵であったが、邪悪な道化師 Dhoulmagus によって王と王女はそれぞれ魔物と白馬に姿を変えられた。Trode 王の王国 Trodain は呪いに掛けられ、王国の中にある他のすべてのものは石に変えられ、王国全体がイバラに覆われてしまった。この王国を救うため Hero は、はっきりロンドン訛りと分かる話し方をする元山賊だが改心した親友の Yangus と共に旅立つ。その後彼らの旅には勝ち気な魔法使い Jessica と、高貴な遊び人 Angelo が加わる。

主人公の Hero だけを例外として、他のすべてのキャラクターたちはそれぞれ独自の強みと個性を持っている。Hero はバランスのとれたキャラクターで、あらゆることが適度にできる。剣やその他の武器で物理的ダメージを与えることができ、いくつかの呪文が使え、敵の呪いには影響を受けない。大柄な体の Yangus は物理的ダメージが与えるのも受けるのも大きく、ゲームの中で一番の名言(人を見つけることにかけちゃ私が一番、これが私の、いわゆる「肝心かなめ」ってね)を吐く。Jessica はダメージから回復させる呪文が得意だが、ムチや短剣も使え、さらには Sex Appeal を使って敵を茫然とさせることもできる。(オーケー、このゲームにはいろいろな意味で旧式なところがあるのも確かだ。)Angelo は回復や蘇生が得意だが、武器と合わせてダメージを与える呪文もいくつか使える。

たいていの JRPG に比べて、Dragon Quest VIII はシンプルだ。キャラクターの人数は少なく(それに比べて Final Fantasy VI には 14 人の主役たちがいる)ストーリーも(本筋から逸れた話はたくさんあるものの)ごく基本的で、戦闘の方式は初代の Dragon Quest からあまり変わっていない。また、キャラクターをアップグレードするシステムにも同様のシンプルさが見られる。

悪者たちと戦いながら、あなたのパーティーは経験値を増やし、これが一定値に達するとキャラクターのレベルが上がる。つまり、ヒットポイントやマジックポイント、その他数種類のスキルポイントが増える。スキルポイントを投資して個々のキャラクターに数種類の異なる能力のどれかを与えることにより、個々のキャラクターをカスタマイズできる。例えば、Hero は Swords、Spears、Boomerangs、Fisticuffs、Courage に熟達させることができる。一人のキャラクターは全部合わせてポイントを稼いでもたった 3.5 スキルしかマスターできないので、スキルポイントを計画的に投資することが重要だ。GameFAQS の投稿者 TheTrueBZ が、どこに投資すべきかの考え方をいろいろ記した素敵なガイド を書いている。(説明が分かりにくいと思ったら、Final Fantasy X で使われる Sphere Grid を参考にしてキャラクターのアップグレードをしてみるとよい。)

既に Dragon Quest VIII をプレイしたことがある人には、私の説明は何の目新しいことも提供していないだろう。ここで、このモバイル版が元のものとどこが違うのかを見てみよう。

まず第一に、見栄え上の違いが二点ある。一つはグラフィックスがアップグレードされて Retina 解像度に対応したことで、部分的に質感がぼやけていたり、ビデオがピクセル化して見えたりするのを除けば、とても素晴らしい見栄えだ。一方、米国版のゲームのファンは声優の声が聞けないことにがっかりするだろう。これは、おそらくゲームのサイズを抑えるために除外されたのだろうが、オリジナルの日本版にも声優の声は入っていない。

けれども、どんな iOS ゲームも、その成功を左右するのはゲームのコントロールだ。ここで、ちょっと奇妙なことにすぐ気付かされるだろう。大多数のゲームは横長モードを使っているのに、このゲームは縦長モードで表示される。私は当初このことにすっかり困惑してしまったが、アプリを iPhone で開いてみたとたん、即座に理由が分かった。これは、片手で操作するようにデザインされたゲームなのだ。

世界の中を動き回る際、あなたは仮想ジョイスティックで Hero をコントロールする。デフォルトで、この仮想ジョイスティックは画面の下辺の真ん中にある。私は基本的にオンスクリーンのコントロールが嫌いだが、Dragon Quest VIII はそれほど精密な移動に依存するような類いのゲームではないので、私はそのことに文句を言うつもりはない。スクリーン上でコントロールを移動するためのボタンがあるので、ジョイスティックをスクリーンの左右の端に置くこともでき、特に iPad でプレイする場合はそうする方がよいだろう。スクリーンの一番下にはカメラをコントロールするスライダーがあって、初めのうち使いづらいが、私はじきに慣れてしまった。旅の最中に指の疲れを軽減するための auto-run ボタンや、ゲームのメニューにアクセスするためのボタンもある。このメニューからは、アイテムや呪文を使ったり、手早くゲームを保存したり、あるいは手持ちの品物を管理したり未使用のスキルポイントを割り当てたりできる。また、パーティーのメンバーたちに尋ねて自分たちが次に何をすべきだったかを教えてもらうこともできる。この機能はゲームをしばらく離れていた場合などに便利だ。

このゲームでイライラさせられる点の一つがアイテムの管理だ。個々のキャラクターは一度にそれぞれたった 12 個ずつのアイテムしか持てない。既に装備している武器や盾もそれに含まれる。これとは別に、どのキャラクターにも持たれていない袋が一つあって、余分のアイテムはこの袋に入れておくのだが、袋の中のアイテムは戦闘の最中には装備することも使うこともできない。結局、キャラクターたちと袋の間でアイテムをやり取りするのに多くの時間を費やすことになる。

image

もうひとつイライラさせられるのが、PlayStation 2 版に比べてこの iOS 版が何となくのろのろしている点だ。プレイできないほどひどくはないが、歩き回ったりメニューをナビゲートしたりする際にフレームレートが低いのが気に障る。私の経験では、iPhone 5 でプレイするより iPad Air でプレイする方がずっと状況が悪い。おそらく、iPad の Retina ディスプレイの高い解像度が原因なのだろう。

もしも Dragon Quest VIII を iPad でプレイしたいのならば、今はまだ手を出さない方が賢明ではないかと思う。パフォーマンスがのろのろしていることに加えて、縦長で使うゲームはタブレット上では扱いにくい。片手でプレイすることを強く念頭に置いて作られたゲームである点は素晴らしいが、大画面のタブレット機ではそれがかえって障害となる。

戦闘のコントロールはこの上なく単純だ。ほとんどの JRPG と同様、ただ単にアクション(またはアイテム)を一つ選び、それからそのアクションを誰に対して実行するかを選ぶだけだ。この iOS 版で新たに追加されたのは Tactics で、これはあなたがそのキャラクターに何を期待するかという観念に基づいて自動化されたアクションを繰り出す。例えば、キャラクターに Fight Wisely と命じれば攻撃と防御を適度に混ぜたアクションが呼び出されるし、Show No Mercy と命じれば全力で攻撃することになる。

image

Dragon Quest VIII で戦闘を面白くしているのは、戦略的な選択をあなたが判断しなければならないことだ。単純に攻撃して敵にダメージを与えることもできる。呪文を唱えれば敵にダメージを与えたり、味方のパーティーを回復させたり、あるいは味方のパーティーの攻撃力と防御力を強化したりできる。もちろん、呪文の効力はあなたがマジックポイントをどれだけ持っているかに依存するので、限界はある。ヒットポイントが少なければ防御のみを選択することができるし、キャラクターに気合いを入れて圧倒的な攻撃を放つこともできる。

キャラクターに気合いを入れるというのは Dragon Quest VIII の興味深い側面の一つだ。あなたがそのキャラクターに気合いを入れる度に、そのキャラクターは他のアクションを何も実行できず、敵の攻撃を受けるがままになる。けれどもそれと引き換えに、その次のターンの物理的攻撃がますますパワフルなものとなる。だから、もしも五回続けて気合いを入れれば、その次の圧倒的な攻撃のためのエネルギーが満タンになるだろう。ただ、ここで忘れてならないのは敵の中にあなたのキャラクターの気を緩ませることができる者もいることで、それを食らうとせっかく満タンになった気合いがすべて抜けて、あなたの努力が無駄になってしまう。

さきほども述べたように、Dragon Quest VIII は愚かな者には容赦しない。私はもう何年も前に PlayStation 2 で、最初のボスと初めて遭遇した時のことを今でもはっきりと覚えている。あの時は、あっという間にパーティーが全滅させられてしまった。その後何年も経って同じボスを相手に iPhone 上で戦った際に、私はかろうじて生き残った。可哀想な Yangus は戦場に倒れた。実際、キャラクターが死ぬと、ちょっと笑ってしまう。そうなればそのキャラクターはスクリーン上で漫画の棺桶になって表示されるからだ。Dragon Quest VIII は、死さえも魅力的なものにする。

でも心配は要らない。そのとき私は何とかダンジョンを脱出することができ、それからキメラのつばさを使って町へワープして戻り、町の教会を訪れると、司祭が形ばかりの料金で Yangus を生き返らせてくれた。宿屋で一泊したら、健康と魔法がすっかり元に戻ったので、私は教会へ戻ってゲームを保存した。

私自身はもうこのゲームの腕がなまってしまっているので、ここで初心者向けのアドバイスだけちょっと書いておこう。滝を訪れて最初のボスと対決する前に、町で癒しの Medicinal Herbs を買っておき、それから町の外を歩き回っていろいろなモンスターたちと戦いながら、Hero と Yangus の二人ともレベル 4 あたりに到達させる。そうしておかなければあなたは必ず死ぬだろう。そして、たとえそうしておいたとしても、あなたはきっと死ぬだろうが、それでも少なくとも戦うチャンスはある。このジャンルのゲームに馴染みのない人たちのために言っておくと、これこそいわゆる "grinding" (単調作業) で、どんな RPG にも不可欠の(退屈過ぎると言う人もいる)要素だ。

このゲームについてはいくら語っても語り切れない。例えば Pokemon 風のミニゲーム Monster Arena もある。でも、皆さんが本当に知りたいのはきっと一点だけ、はたしてこのゲームに 20 ドルの値打ちがあるのか、ということだろう。もしもあなたがそもそも JRPG が大好きで、かつこれを iPhone でプレイするつもりなら、答ははっきりとイエスだ。このジャンルの中ではシンプルな方に属するゲームだが、これは非常に良く出来たシンプルなゲームだ。そう、それは、Apple ファンならほとんど誰もが気に入るような種類のシンプルさだ。

もしもあなたが既に Dragon Quest VIII をプレイしたことがあるのなら、この iOS 版に特に目新しいものは何もないけれども、ポケットに入れてどこへでも持って行けるという点をあなたは気に入るかもしれない。ある意味、私はこのゲームについては iPhone でプレイするのが一番好きだ。テレビを観ながらでも、何も考えず grinding (単調作業) を続けていられるからだ。それに、夏の休暇旅行の道中の暇つぶしに最適ではないか! Dragon Quest VIII さえあれば、世界一周旅行ですらあなたの子供たちはずっと機嫌良くしていられることだろう。

あなたが iPad でプレイしたいと思うなら、あるいはそもそも JRPG が好きでないなら、Dragon Quest VIII には手を出さないことをお勧めする。または、セール販売を待つのをお勧めする。出版元の Square-Enix が将来このゲームを iPad 向けにもっと最適化してくれる可能性も無いわけではないが、あまり期待しない方がよいかもしれない。

でも、これだけは言える: JRPG について是非の感情を決めかねている者から見ても(私はたくさんの JRPG をプレイしたことがあるが、最後まで到達するだけの忍耐力が私にあったものの数は片手で数えられる)あらゆるゲームの中でこれは最も好きなものの一つだ。プレイしていると疲労困憊するけれども、それは好感の持てる疲労だ。私は結局合計 90 時間ほどを費やして最後の勝利まで到達したけれども、その後でさえ、まだあと 30 時間くらい楽しめる追加のコンテンツが出現して、より良い、延長されたエンディングへと導かれる。そこの部分はまだ PlayStation 2 でも到達したことはないが、今やいつでもポケットの中にゲームがあるからには、いずれそのエンディングにも到達できるかもしれない。

コメントリンク14910 この記事について | Tweet リンク14910


TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2014 年 7 月 14 日

  文: TidBITS Staff: [email protected]
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Parallels Desktop 9.0.24237 -- Parallels Desktop がバージョン 9.0.24237 にアップデートされ、来たるべき OS X Yosemite に関係する問題点のための修正が施された。今回のリリースでは Yosemite が走っている際に Parallels Desktop 9 を起動すると起こったクラッシュを修正し、Yosemite の走る Mac と仮想マシンの Mac の間でファイルをドラッグ&ドロップする際のバグを一件解消している。また、Mavericks 10.9.3 および 10.9.4 の仮想マシンが走っている場合に起動すると現われた黒い画面を除去し、Parallels Desktop 9 がアップデートできなかった問題を解消し、仮想マシンを復帰させた際にネットワーク接続性が保たれるようにした。(新規購入 $79.99、アップグレード $49.99、教育関係者向け $39.99、361 MB、 リリースノート)

Parallels Desktop 9.0.24237 へのコメントリンク:

Skype 6.19 -- Microsoft が Skype 6.19 をリリースし、Add Contacts 検索フィールドから VoiceOver を使って最近使った検索を選べる機能に対応させた。今回のアップデートではまたファイルを送受信する際に起こったユーザーから報告のあったクラッシュを数件修正し、スリープから復帰する際に起こったクラッシュを修正し、古い Mac デスクトップマシンでもメッセージを検索する際に検索結果を返せるようにしている。(無料、41.9 MB、リリースノート)

Skype 6.19 へのコメントリンク:

TextExpander 4.3.2 -- Smile が TextExpander 4.3.2 をリリースした。スニペットを展開する際にイライラするほど時間がかかる問題を修正するとともに、埋め込みフィールドに施された変更がしばしば保存されなかった問題を修正した、小さなメンテナンスリリースだ。今回のアップデートではまた、スニペットを検索する際に起こったクラッシュを修正し、新規のスニペットを作成する際に検索モードを完全にクリアするようにし、スニペットおよびグループのリストの項目に正しい VoiceOver 説明が付くようにしている。(新規購入 $34.95、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、9.8 MB、リリースノート、10.7+)

TextExpander 4.3.2 へのコメントリンク:


ExtraBITS、2014 年 7 月 14 日

  文: TidBITS Staff: [email protected]
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Apple が新しいプログラミング言語 Swift のためのブログを開始した。より開かれた Apple の兆候だろう。Mac ファンには悪いニュースがある。Intel の新しいデスクトッププロセッサの出荷が 2015 年に延期された上に、新型の入門レベル iMac に値段に見合った価値がないことが明かされた。Apple TV ファンにはさらに悪いニュースがあり、この Apple のセットトップボックスの米国での売上が Roku にも Chromecast にも後れをとった。Steve Wozniak が Steve Jobs について回顧し、Apple が全く新しいバージョンの iTunes U をリリースした。

Swift: The Blog -- これもまた、より開かれた Apple の兆候だろう。同社はその新しいプログラミング言語 Swift のためのブログを開始した。(Swift について詳しくは 2014 年 6 月 12 日の記事“Swift: Apple の新しいプログラミング言語は誰のためか?”参照。)このブログには Swift のエンジニアたちによる「Swift 言語のデザインへの舞台裏からの展望」が提供されるという。現在のところまだブログ記事は一件しか含まれていないが、これは良い記事だ。そこには、Xcode 6 のベータ版が無料ダウンロードで入手できるようになったという発表が書かれている。(従来、Xcode のベータ版をダウンロードするには有料の Apple 開発者アカウントが必要であった。)このブログには読者がコメントを書き込める機能がないので、開発者たちがそれぞれにこの言語に対する改善や拡張の提案を提供できるフォーラムとして活用されるようになるとは考えにくい。今後数週間、数ヵ月間にわたって Apple がこのブログを使って何をするつもりなのか、興味深く見守ってゆきたい。

コメントリンク: 14914

Intel の新しい Mac プロセッサが 2015 年まで延期に -- 今年中に新型の Mac が出ることを期待している人には悪いニュースだ。Intel が、同社の次世代 Broadwell プロセッサが、当初 2014 年のホリデーシーズンまでにと約束されていたものの、2015 年の前半ないし中頃まで延期になったと発表した。Intel は今年の夏に低電力の Core M Broadwell チップの生産を開始するが、主力のプロセッサが日の目を見るまでにはあと数ヵ月間かかるという。Apple はそれでも今年中に新型の Mac を発表するかもしれない。例えば待ちに待たれた Mac mini の更新があるかもしれないが、それらは最新世代の Haswell チップを装備したものとなるだろう。(Apple が同社のモバイルデバイスに搭載されている ARM ベースのプロセッサに Mac を切り替える決断をしなければの話だが。)

コメントリンク: 14905

Apple TV、米国で Chromecast と Roku に後れをとる -- Parks Associates の新しい報道によれば、Google は米国で 2013 年に 380 万台の Chromecast デバイスを販売し、Roku もそれとほぼ同数のストリーミングボックスを販売したが、Apple はたった 200 万台の Apple TV しか販売できなかったという。けれども全世界で通算すると、2 千万台の Apple TV が販売されたのに比べて Roku はたった 8 百万台しか販売されなかった。

コメントリンク: 14904

Steve Wozniak が Steve Jobs を回顧 -- Steve Wozniak が Milwaukee Business Journal の Allison Bauter のインタビューに応え、Apple を共同で創立した Steve Jobs の人柄が年月を経てどのように進化したかを語った。Jobs がビジネス上のアイデアの多くをどこから得たか、初期に Apple を導こうとして失敗した体験がどのようなものであったかが語られた。Wozniak は発足時の Macintosh チームについて興味深い裏話を伝えて「チームのほぼ全員が、もう Steve Jobs とは二度と一緒に仕事をしたくないと言っていた、それほどひどいものだった」と述べた。けれども Wozniak は、彼自身と Jobs との間に悪感情があったのではないかという誤解だけは解いておきたいと言って、「私たちはけんかも口論もしたことがなかった、私たちはいつも友人同士だった」と語った。

コメントリンク: 14903

Apple、iTunes U 2.0 を公開 -- Apple が iTunes U をバージョン 2.0 にアップデートして、学生向けにも教師向けにもたくさんの新機能を盛り込んだ。プライベートコースの学生たちは授業について、投稿について、宿題について質問を提出できるようになり、同じクラスにいる他の学生たちもその議論に参加して質問したり答を出したりできる。教師たちは自分の iPad から授業を作成したり更新したりできるようになり、また iWork アプリを使って授業の教材を作成できるようになった。学生も教師も、討論に関する push 通知が受けられるようになった。

コメントリンク: 14902

Ars Technica、$1,099 の iMac がお買い得でないと確認 -- Ars Technica が $1,099 の「新型」iMac のベンチマーク試験をして、当初私たちもうすうす感じていた推測を裏付けた。つまり、価格の差はパフォーマンス低下に見合うほどのものではないということだ。(2014 年 6 月 18 日の記事“Apple、入門レベル iMac を $1,099 で”参照。)実際、$1,299 の iMac に比べて価格が 18 パーセント安くなったのに対して、パフォーマンスは 50 パーセント落ち、その結果パフォーマンスでは MacBook Air とほぼ同等のマシンが手に入ったことになる。しかしながら、Ars は多くの人たちが私たちに語ったのと同じことも述べている。すなわち、これはマシンの速度をそれほど必要としないけれども大量購入によって予算を大幅に節約したいような団体にとっては理想的なマシンとなるだろうということだ。

コメントリンク: 14901


tb_badge_trans-jp2

TidBITS は、タイムリーなニュース、洞察溢れる解説、奥の深いレビューを Macintosh とインターネット共同体にお届けする無料の週刊ニュースレターです。ご友人には自由にご転送ください。できれば購読をお薦めください。
非営利、非商用の出版物、Web サイトは、フルクレジットを明記すれば記事を転載または記事へのリンクができます。それ以外の場合はお問い合わせ下さい。記事が正確であることの保証はありません。
告示:書名、製品名および会社名は、それぞれ該当する権利者の登録商標または権利です。

TidBITS ISSN 1090-7017©Copyright 2014 TidBITS: 再使用はCreative Commons ライセンスによります。

Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2014年 7月 18日 金曜日, S. HOSOKAWA