TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1265/30-Mar-2015

Topher Kessler が今週また寄稿してくれた記事で、いわゆる "Staingate" 問題、つまり MacBook Pro のディスプレイから通常の使用状態でも防幻コーティングが剥がれてくる問題に光を当てる。Josh Centers は新しい iOS 用アプリ Periscope を検討する。Twitter が出したビデオストリーミング用アプリで、Meerkat に取って代わろうとするものだ。Josh はまた、Launcher も概観する。これは以前 App Store から締め出されていたアプリで、Notification Center ウィジェットの中からいろいろなアプリやアクションに手早くアクセスできるものだ。一方 Adam Engst は Mac 用 Fantastical 2 をレビューする。従来のメニューバーユーティリティが、フル機能のカレンダーアプリとなったものだ。最後にもう一つ、Joe Kissell の "Take Control of Security for Mac Users" の第 10 章が出て、データ喪失やデータ盗難を予防する方法を解説する。今週注目すべきソフトウェアリリースは、BusyContacts 1.0.2、Napkin 1.5、Backblaze 4.0、それに PDFpen と PDFpenPro 7.1 だ。

記事:

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"Take Control of Security for Mac Users" の Chapter 10、入手可に

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

これ迄、"Take Control of Security for Mac Users" は、主としてあなたの Mac へのアクセスを防ぐことについて話してきた - 強いパスワードを使うこと、Web を安全にサーフすること、ファイアウォールを使うこと、等々である。しかし、今度はセキュリティの層の一番内側にあるものに目を向ける番である - あなたの Mac 上に保存された実際のファイルである。Chapter 10, "Prevent Data Loss and Theft" で Joe Kissell は、どの様ににしたらデータの喪失やデータ盗難を防げるのかに焦点を当てる。

データ喪失とは、自らのデータにもはやアクセス出来ない時のことである。その理由は、ファイルが削除されてしまった、上書きされてしまった、或いは破損したためかもしれない。このデータ喪失を防ぐ手立ては、良いバックアップを取ることであり、理想をいえば 3 部構成のバックアップが望ましい。それは、バージョン化されたバックアップ、ブート可能な複製、そして離れた場所に置いてあるバックアップから構成される。

一方で、データ盗難は誰かがあなたの Mac へ物理的にアクセスする事で、あなたのデータへの不正アクセスを得た時に起こる。ここでの解は暗号化であるが、そのやり方には FileVault の様なディスク全体に亘る解か、或いは大事な情報だけを暗号化するより焦点を絞ったものとかがある。Joe はまた、安全な削除についても取り上げる、と言うのも、削除されたファイルは往々にして復元可能な場合が多いからである。

"Take Control of Security for Mac Users" を読み始めたばかりの人のために言っておくと、最初の 2 つのチャプティクルは誰にでも読んで貰えるが、残りの 8 つの章は TidBITS 会員限定である。これらの優しい心の持ち主は、その他の特典も受けるが(我々のサイトにコメントした時に受けるかわいいリンゴのアイコンの様な!)、最も重要なのは、我々が出版を続けられている理由は TidBITS 会員のお陰であることである。もし既に TidBITS の会員なのであれば、申し込んだ時のメールアドレスを使って TidBITS サイトにログインし、これらの章を読み、そしてコメントして欲しい。

まだ 2 つの章が残っているが、これらが完成した暁には、"Take Control of Security for Mac Users" 電子本は、完成版として PDF, EPUB, そして Mobipocket (Kindle) フォーマットにて一般向けに売り出される。

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一貫性に欠けるサポートが MacBook Pro の "Staingate" 問題を深刻化

  文: Topher Kessler: tkessler@macissues.com, @mac_fix_it
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

色々なディスプレイで眩しさを減ずるため、Apple は防幻コーティングを使っている。これは、反射光を吸収し、妨げ、そして向きを変える役割をする一方で、ディスプレイから放出される光は通し目に届かせる役目を担っている。一つのものに接着された材料に共通するものとして、このコーティングもまたある条件下では - 極端な暑さや寒さ、不均一な圧力、反り、そして腐食性のある材料を使った清掃が含まれる - 剥がれてくるが、これらは一般的には、Mac の意図された用途、そしてサポート対象となる用途からは大きく外れている。

しかしながら、2012 年半ばから売られている Retina MacBook Pro の所有者の中には、通常の使用にも拘わらず、彼らのディスプレイ上のコーティングが段々と剥がれてきていると報告している人もいる。この現象が起こると、システムにはディスプレイ上の薄い色染みとして現れる。このコーティングは透明なので、この剥離は暗い場所でディスプレイがオンの状態では簡単には見えないが、明るい所でディスプレイがオフの状態だと目に付く。

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この問題の広がりの本当のところは分からないが、不満を抱いたユーザーが独自の "Staingate" Web サイトを立ち上げる原因となるに十分な程度には広がっている。加えて、Apple Support Communities 上のスレッドには 500 を超えるポストがあり、90,000 回近く見られている。そして 800 人を超える人が参加している Facebook グループ すらある。

この問題で Mac 全体の機能が必ずしも阻害されるわけではないが、問題を抱えている人達は自分のシステムが修理されることを望んでいる。残念ながら、Apple は、公式には (未だ) この問題を認めていない。問題のマシンを Apple が受け入れそして修理したケースもあるが、これは単に美観上の問題だとして、この問題に対処しようとしないケースもある。

Apple のサポートはこれ迄、顧客に優しく、そして反応も良いことがしばしばであったし、同社も友好な顧客対応という良好な評判を得ている。しかしながら、Apple の評判もこの様な奇妙に一貫性のない行動で傷つくことが時折ある。つい最近でも、公式の修理プログラムを始める前に、Apple は MacBook Pro モデルに散見されたグラフィックス問題の修理に対しても同じ様に一貫性を欠いていた ("2011 MacBook Pro グラフィック問題に対する Apple の不可解な対応" 13 February 2015)。

もしあなたの MacBook Pro のスクリーンが影響を受けているのであれば、最初にやるべきことは、Apple とやり取りすることである。ここでの目的は、運良く同情的なサポート係員に当たること、そして Apple に問題を認識させるデータポイントを一つ登録することである。しかし、それがうまく行かなかった場合は、この問題に関して形成されたコミュニティに参加するのも一案であろう。MacBook Pro システムでの最近のグラフィックス欠陥の時には、そのコミュニティサポートが一流の法律事務所を動かしこの問題を引き受けてくれるようになり、ひいてはそれが Apple が修理プログラムを始めるきっかけになった可能性もある。

この防幻コーティングが剥離し、そして浮き上がってくることに対し、現在 Apple を相手に何らかの法的手段が起こされているという話を私は聞いていないが、影響を受けている顧客達は署名運動を展開しており、そして Staingate の様なサイトもまたこの問題に注目するよう呼びかけている。もしこれが製造上の欠陥によるものであることを疑わせるに十分な数の報告が上がれば、Apple は再び影響を受けた Mac に対する修理プログラムを立ち上げなければならない事態となるかもしれない。

この問題に関して、Apple は一貫性のあるサポートを提供してこなかったとはいえ、同社のこの一貫性のなさが逆にあなたには吉と出るかもしれない。もしあなたがこの問題に影響されており、かつ修理して貰う必要性があるとお思いなら、少々時間を割いて、近くの Apple Store や Apple Authorized Service Provider を訪ねてみたり、Apple の他のサポート窓口に連絡してみるべきである。運が良ければ、同情的なテック係員と出会い、その人があなたの MacBook Pro を修理のプロセスへと導いてくれるかもしれない。

その間、もし自分の MacBook Pro のスクリーンが心配なら、その損害を防止する助けとなる幾つかのやり方がある。最初に、あなたの Mac を長時間、極度に厳しい環境で使ったり、置いておいたりしないようにする - そこには、直射日光や極端な高温や低温が含まれる (MacBook Pro に対する推奨動作温度は、華氏 50 度 から 95 度、或いは、摂氏 10 度から 35 度である)。当然のことながら、これらの条件から少し外れていても、Mac はきちんと動作すべきではあるが、万が一、あなたのディスプレイがもう既に剥離の症状を示しているのであっても、これらの予防策は更に傷が広がるのを防止出来るかもしれない。また、ディスプレイを押したり、つついたり、或いは擦ったりするべきではないし、また MacBook Pro をスクリーンを持って持ち上げたりしないように - これをやるとその表面を反らすことになりその結果コーティングが剥離することになるのを防止するのが目的である。

最後に、お金を払ってでもスクリーンを修理したい、或いはもうすでにそうしたというのであれば、その修理に係わる領収書、そしてその他の関係書類も取っておくことをお忘れなく。この状況が今後どの様に展開するのかにもよるが、あなたのシステムを修理するのにかかった費用を Apple に弁償させる請求が出来るようになった場合、それらが役に立つ。

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Meerkat の天敵 Periscope、Twitter に登場

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

オンラインビデオ放送の世界は、ルネサンス期に突入しつつある。まず初めに Meerkat が登場して(2015 年 3 月 11 日の記事“Meerkat であなたのビデオを Twitter に放送”参照)単純なビデオストリーミングを Twitter のネットワーク効果と組み合わせた。ところが Meerkat の開発者たちにとって残念なことに、Twitter は類似のアプリを独自に買収したばかりか、Meerkat を素早く Twitter のソーシャルグラフから切り離した。

Meerkat の成功を見つつ、Twitter は独自のやり方でビデオストリーミングを iPhone 用の無料のアプリ Periscope としてリリースした。では、両者を比較するとどうだろうか。

いずれのアプリも、することの基本は同じだ。つまり、インターネットを通してライブのビデオをストリーミングし、そのストリームへのリンクを Twitter アカウントを通じて投稿する。(ただし Periscope では放送の前に Twitter アイコンをタップする必要がある。)いずれのアプリも、流れているままにライブのストリームを視聴できる。

両者の最大の違いはビデオの保存だ。Meerkat はビデオをあなたのデバイスのみに保存してクラウドには保存しないが、Periscope は両方に保存でき、ローカルに保存するとともにあなたが放送したビデオの再放送を自動的に 24 時間だけクラウドに保存するというオプションを提供している。あなたは自分が放送したものを保存できるが、他の人が放送したものを保存することはできない。ありがたいことに、ストリーム終了時点で再放送のアップロードをキャンセルできるし、再放送はいつでも削除できる。

再放送があるお陰で、開いた際に Periscope が不毛の荒れ地となることはない。Meerkat では開いても何も観るものがないことがよくある。一般的に言って、既に Periscope は Meerkat よりもずっと活発に見える。おそらくそれは、Twitter のソーシャルグラフにフルアクセスできるお陰なのだろう。あなたが Twitter でフォローしている人たちをすべてフォローするよう設定することもできるが、たとえあなたが誰もフォローしていなかったとしても、Periscope にはいつでも何か観るものがある。

放送そのものでさえ、Periscope の方が活発なようだ。私がストリーミングを始めてみると、ほんの数秒のうちに 30 人以上の人たちがそれを観ていた。他方 Meerkat では、片手で数えられる人数の視聴者があれば幸運だった。

Meerkat と違って、ライブ放送を始める前にセットアップができる。残念ながら、実際に放送が始まるまではカメラを切り替えることができず、この点はものすごくイライラする。けれども自分の位置情報を視聴者たちと共有するかどうかや、ストリーミングを発表する tweet を投稿するかどうかはあらかじめ設定しておける。また、Meerkat と違って、放送画面のロックアイコンをタップすればそのストリームを特定の視聴者のみと共有するようにもできる。

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Meerkat が Periscope より優れている一つの大きな点は、あとでストリームするようスケジュール設定ができることだ。Periscope では今すぐするか否かしかない。

ストリームを観ながら、コメントを投稿できる。けれどもコメントに Twitter の @ 返信を利用する Meerkat と違って、Periscope のコメントはアプリ内部に限定されたものだ。また、スクリーンをタップすることにより「ハート」を送ることもできる。あなたが送ったハートのみならず、他のすべての視聴者たちが送っているハートも見ることができる。多数のハートが一度に現われるのはちょっとまごついてしまうが、あなたが放送中なら、これは言わば聴衆があなたに向かって拍手喝采しているようなものだ。さらに、あなたが受け取ったハートの数が多くなれば、"Most Loved" リストの中のあなたの順位が上がり、フォローすべき人として推薦されることになる。

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Periscope のビデオの画質、信頼性、スムーズさは、いずれも Meerkat より優れている。また、待ち時間も少ないので、実際に観ているものが Meerkat に比べてよりライブに近い。これは、視聴者たちとやり取りする際にはとてもありがたいことだ。

Periscope ではビデオを検索することはできないし、最近観たビデオのリストのようなものもない。なので、一つのビデオストリームを停止させると、もう二度とその続きは見つからないかもしれない。ユーザーのプロフィールを開いてみても、そのビデオがストリーム中なのか再放送なのかの区別はつかない。今のところ、この点が Periscope に最も大きな不満を感じるところだ。ぜひとも近いうちに改善して欲しいと思う。

また、Meerkat と同様に、Periscope は Twitter でリンクをクリックすればウェブプレイヤーで観られるようにしているが、そのインターフェイスはごく原始的だ。ここではビデオを観ることはできるが、やり取りはできない。利点を言えば、iOS の中で Periscope リンクをタップすれば Periscope アプリの中でそのビデオが開く。これに対して Meerkat では、ぎこちなくウェブプレイヤーを開こうとするだけだ。

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もう一つ重要な違いが Meerkat と Periscope にある。Periscope では、アダルト向けのコンテンツが許されていない 。裸は問題ないが、何と言うか、その、そういう 活動 は許されない。まあ、これは机上の空論なのかもしれない。私はまだ、どちらのサービスでも NC-17 (17 歳以下鑑賞禁止) レベルに該当するものを一度も見たことがない。

どちらかと言えば、Periscope も Meerkat も、問題なのはアダルト向けのコンテンツではなくて、むしろ 退屈な コンテンツだ。私が観たストリームの大多数は、誰かが座ってボーッとしたり、食べたり、食べ物を注文したり、あるいはどこかへ向かって運転したり、そういう類いのものだ。でも考えてみると、あらゆるソーシャルネットワークは皆こんな風にスタートしたのかもしれない。Twitter や Instagram で、昼ご飯に何を食べるかという話題がすべてであった時代のことを、思い出して頂きたい。新しいサービスを使いこなす良い方法をユーザーたちが見つけ出すまでには、時間がかかるものだ。それに、食事はいつの時代も最も安全で、しかも魅力的な会話のきっかけとなる。

けれども、Periscope はまさにそのリリース初日に、決定的な瞬間を迎えた。2015 年 3 月 26 日に、ニューヨーク市内で火事が起こった。テレビのニュースがそれを伝えるよりもずっと早く、その火事は Periscope で報道された。延焼する様子をビデオで目の当たりにして、とてもショッキングだった。他のどんなサービスにも、スタート当初からこれほど早く社会的関連性を得たものを私は思い当たらない。Facebook も、Twitter も、Instagram も、YouTube でさえ、何年もかかった。それを、Periscope は一日でやってのけた。

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Meerkat にとって不幸なことに、二つのサービスを横に並べて比べてみれば違いは歴然だ。Meerkat は市場への食い込みで Periscope に勝ったかもしれないが、Periscope は Meerkat がなりたかったものすべてを備えている。成長の速度も Periscope の方が Meerkat に勝っているようだし、また Twitter が自らのソーシャルグラフから切り離す心配もない。

だからこそ、Twitter が Meerkat を妨害したことが、なおさら腹立たしい。Twitter はそんなことをする必要がなかった。Periscope の方が優れた製品であるのだから。Twitter の高圧的な態度は、かえって私に Meerkat を応援したい気持ちを起こさせる。もしも Twitter が自らの製品にもっと自信を持っていたら、開発者たちに向かって基本的に「もしも俺たちのプラットフォームで誰かが何かクールなものを作ったら、俺たちはアイデアだけ盗んでからそのアプリを使えなくしてやるぞ」などと告げずとも同じ成功を収められただろうに。もちろん実際にそんなことが起こった訳ではない。Twitter が Periscope を買収したのは Meerkat が登場するより前だったのだから。でも、そういう印象を与えたとは言えるのでないか。

Periscope のもう一つの懸念はプライバシーだ 。Twitter はちっぽけな新興企業ではないので、人々に気を遣う必要などない。同社には、人々の tweet をデータマイニング会社に売り飛ばした前歴がある。また、Twitter は法的機関から要求があれば喜んでそれに従うだろう。Periscope でストリームされたビデオは、はたしてどれだけ一時的なものなのか? 24 時間経ったら、本当に消去されるのか?

また、もしもあなたがたまたま誰か他の人の Periscope ビデオに映り込んだら、そこに映っているあなたの行動があなたの知らぬ間にインターネットに放送されてしまうというプライバシーの懸念もある。でも、これは決して今に始まったことではない。1991 年に警察官が Rodney King に暴行する様子がビデオに捉えられて以来、いたる所にビデオ監視がある時代は既に始まっていると言えるだろう。それに、テレビ番組 America's Funniest Home Videos が放送を開始したのはそれより二年ほど前の 1989 年だ。その後、セキュリティカメラや信号機カメラがどんどん普及し出したのも言うまでもない。

好むと好まざるとにかかわらず、Periscope は、あるいはそれと同種のものは、おそらく今後も存在し続けるだろう。それに伴って難問も生まれるけれども、新たな好機も生まれる。Twitter が新聞の取材活動のためにどんな働きをしたかを考えてみよう。とりわけ従来型のジャーナリストたちにとって危険な場所でそれは大きな意味を持つ。テレビ番組についても同じことが言える。私たちは、全く新しいジャーナリズムの時代に直面しているのだ。テクノロジーそのものは新しくはないかもしれないが、そのソーシャルな部分は新しい。そして究極的に、力は人々から生まれるのだ。

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iOS 用 Launcher、石を見つける

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

昨年末ごろ、私たちは iOS 8 の新機能を利用しようと試みる開発者たちに Apple が酷い仕打ちをしているという記事を書いた。その中で TidBITS 出版者 Adam Engst が“Bring me a rock”(石を持って来い) ゲームと形容したのは、Apple が革新的なアプリをいったん App Store に受け入れてから、何週間か経つとこれでは駄目だと App Store から蹴り出すというやり方だった。(2014 年 12 月 15 日の記事“iOS 8 アプリ開発が "Bring Me a Rock" ゲームと化す”参照。)

世の中の圧力のお陰で、Apple はゆっくりとだが態度を変えて、拒絶したアプリの大多数を復権させた。無料のアプリ Launcher が App Store に戻ったことで、これでようやく Apple の苛立たしいゲームも終了となると願いたい。

まず第一に、Launcher を作った Cromulent Labs の開発者 Greg Gardner の忍耐と粘り強さを讃えたい。覚えておられない方のために、彼が Apple との会話について言ったことをもう一度ここに紹介しよう:

彼らは基本的に次のように答えた。Launcher は未知の領域への先駆者であって、この種の機能は新たな具体的ガイドラインを出版せざるを得ない事態にならない限り受け入れられないというメッセージを開発者たちに伝えるため、ここは前例を作っておく必要があると彼らは考えたのだという。さらに彼らは、同様のアプリが毎日何百ずつも提出されて来ないという事実こそ、彼らにとって Launcher を削除したことがこの件では成功であったことの証明となるとさえ言った。

では、Launcher のする何がそんなにとんでもないことなのか? Launcher はただ、Notification Center の中にウィジェットをインストールし、そのウィジェットを使ってアプリを起動したり特定のアクションを実行したりするだけだ。恐ろしいだろうか? そんなことはない。ウィジェットのインターフェイスを使用しているという点を除けば、Launcher はパワーユーザーに大人気の Launch Center Pro とそれほど違わない。

初めて Launcher を開くと、ウィザードを通じてあなたを手引きしていくつかアクションの実例をセットアップさせてくれる。私の連絡先へのアクセスを許すと、それによって私の妻に電話をかけたり、私の母に FaceTime 通話をしたり、私の兄にメッセージを送ったり、私の上司に電子メールを書いたりするアクションが作られた。あなたも連絡先に私と同様の人間関係を入れているなら、Launcher はあなたにも同じようなことをしてくれるはずだ。(そういう人間関係をセットアップする方法は、2013 年 11 月 15 日の記事“Mavericks の Contacts を最大限に使いこなす”に説明がある。)また、Music アプリを開くランチャーと、Launcher 自身のアプリを開くランチャーも作成された。その上、Launcher は私の家への道順を Apple Maps に案内させるランチャーも作ろうと試みたが、理由は分からないけれども、私の家が Nashville 市内のどこかにあると勘違いしたらしかった。

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もしも実例のランチャーが気に入らなければ、その右上に見える鉛筆ボタンをタップしてから、ランチャーをタップすれば編集でき、"x" をタップすれば削除できる。編集の際には、新規のランチャーを追加したり既存のランチャーを並べ替えたりもできる。

無料モードでは、Launcher は iPhone 上では最大 8 個の、iPad 上では最大 12 個のランチャーしか持てない。けれども $3.99 のアプリ内購入によって pro 版のロックを外し、個数の上限を iPhone 上で 20 個、iPad 上で 30 個に増やすことができる。また、pro 版ではアイコンのサイズをカスタマイズしたり、ラベルを隠したり、スポンサーのランチャーを削除したりもできるようになる。スポンサーのランチャーについてはすぐ後で述べる。

新規のランチャーを追加するために Add New をタップしたら、四つの選択肢が提供される:

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Launch Center Pro のパワーと柔軟性に慣れている人は、おそらくがっかりすることだろう。Launcher の方がずっと単純だからだ。Launch Center Pro に作成できて Launcher にはできないアクションもある。例えば、OmniFocus を開いて新規の OmniFocus 項目を作成させるという Launch Center Pro アクションを作るのは簡単だが、Launcher には OmniFocus を起動することしかできない。回避策として、まずそのアクションを Launch Center Pro で作成し、その結果の x-callback-url をコピーして、それを使って Custom Launcher を Launcher で作るということはできる。でも、そんなややこしい手順を踏む必要はないはずだ。

Launcher にはもう少し手を加える余地がある。けれども私がその荒削りなところを見逃しているのには、ちゃんとした理由がある。Launch Center Pro と違って、Launcher は Launcher アプリからだけでなく Notification Center の Today View ウィジェットからもアクションを呼び出すことができる。私は以前からずっと Launch Center Pro が素晴らしいと思ってきたが、生産性の観点からは十分に満足できるとは言い切れなかった。アプリを一つ起動するために、いったいなぜまたもう一つ別のアプリを使わなければならないのか? そんなことなら、最初から目的のアプリを直接起動する方が早いではないか?

けれども Launcher は、Notification Center の中にあるので どんな アプリの中からでもランチャーを呼び出せるし、ロック画面からさえ(Touch ID またはパスコードが必要だが)使える。Notification Center ウィジェットであるお陰で、他の自動化アプリに付きまとう摩擦の大部分が消えている。

もう一つ興味深いのは、Launcher が自動化アプリ Workflow の中のワークフローを呼び出せる点だ。これについては記事“Workflow は iOS 自動化への次の一歩”(2014 年 12 月 21 日) に書いた。だから、少なくとも理論的には、Uber で車を呼んだり、ピザを注文したり、今流れている曲を tweet したり、その他 Workflow にできる多種多様なことが何でもできる。

ただしここでも、Workflow との統合にはいくつか問題点がある。Workflow ランチャーを作成する際には、ワークフローの名前を、正しい綴りで、大文字と小文字も区別して、タイプ入力しなければならない。またワークフローによっては、Launcher から開かれたとたんに Workflow をクラッシュさせるものもある。私は自分のライブラリの中から特定のジャンルの音楽を再生させるワークフローを作ったが、これは Workflow アプリの中からはうまく働くけれども、Launcher で呼び出すとクラッシュする。

いくつかの制約や初期的不具合もあるけれども、Launcher が App Store に登場したのを見ると胸が躍る。なぜならそれは、Apple がついに iOS 8 の潜在力のすべてを開発者たちが利用できるようにする準備ができたことを意味するからだ。その上 Launcher は無料なので、iOS の使用を本当にスピードアップしてくれるものかどうか、簡単に自分で試してみることができる。

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Fantastical 2、Apple の Calendar の座を狙う

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

バンドル済みのアプリ、例えば Apple の OS X Calendar アプリのようなものは、危うい道を歩む。もちろん、全般的に有能なカレンダー用アプリにすべての Mac ユーザーが無料でアクセスできるのは良いことだし、それは OS X が他のオペレーティングシステムと競合し続け得るために必要なことでもある。しかしながら、バンドル済みのアプリは競争相手に対して萎縮効果を持ち、従って革新を抑え込むものとなる。既にインストール済みの無料のものから乗り換えて使ってもらえるように顧客の一人一人を説得できるだけの新しいアプリを作り出さねばならないとすれば、それに必要な時間と努力に見合うビジネスを構築するのは生易しいことではない。

けれども、率先してその責務に立ち向かおうとする Mac 開発者が登場するのを見ると、いつも心が躍る。Flexibits が Fantastical 2 でしていることもまさにそれだ。最初のバージョンの Fantastical は機能を絞ったメニューバーユーティリティで、カレンダーを拡張してクリック一つでスケジュールを表示したり自然言語処理で新規のイベントが手軽に入力できるようにしたりしていた。そして今、Flexibits は Fantastical をメニューバーの外へ拡張して独立動作のアプリとし、フル機能のカレンダーウィンドウ内に標準的な日・週・月・年の各表示ができるようにした。

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特に目立つのは、Fantastical が左側にサイドバーを持っていて、そこにミニサイズの月間表示と、間もなく起きるイベントと日付を持つリマインダーとの非常に便利なリスト(チェックマークボタンをクリックすればリマインダーのみのリストになる)を示すことだ。この点、高く評価された同社の iPhone 用iPad 用のバージョンの Fantastical と非常によく似ている。もしあなたが(私と同じに)そのどちらかまたは両方を iOS 8 の Calendar アプリよりも気に入っているなら、きっと Mac 用バージョンの Fantastical も気に入ることだろう。

単純に Calendar のデータに結び付けるのではなく、Flexibits は独自にネイティブな CalDAV エンジンを書いてそれを Fantastical 用に使っている。これにより iCloud、Google Calendar、および Yahoo Calendar に直接アクセスできる。また、iCloud から to-do 項目(通常は Apple の Reminders アプリにアクセスする)を読み込んで表示したり、Apple の Contacts アプリに保存された情報に基づいて誕生日や記念日を表示したりもできる。

そうするとカレンダー項目がかなり多数になるかもしれないが、そこにおそらく Fantastical の最も歓迎すべき革新、カレンダーセットという概念がある。Apple の Calendar でも個々のカレンダー項目のオン・オフを切り替えるのは難しくないが、すぐに面倒に思えてしまうのでたいていの人は使っていない。けれども Fantastical では、カレンダー項目を手軽にいくつかのセットに分けることができる。なので、例えば私が Take Control 本のリリース週の予定を一生懸命考えている間には、学区関係の項目や私が所属するさまざまのクラブに関係した項目をすべて隠しておける。カレンダーセットの切替は左側サイドバーの一番下にあるポップアップメニューを使ってするが、Fantastical は Mac の現在位置に基づいて自動的にカレンダーセットを変更することさえできる。これはありがたい機能だ。Mac 用や iOS 用のアプリでは、位置情報対応のものがあまりにも少ない。

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新規のイベントを作りたければ、適切な日のところをダブルクリックするか、またはサイドバーの一番上にある + ボタンをクリックする。いずれの場合も新規のイベントポップオーバーが開くので、その中にイベントの詳細を例えば "Snowshoeing at Hammond Hill at 6:30" のようにタイプする。Fantastical はそのテキストを、タイトルが "Snowshoeing"、場所が "Hammond Hill"、開始時刻が 6:30 PM のイベントに変換する。アラートが自動的に定義されるようにもできる。この自然言語処理に私が感じるたった一つの不満は、イベントのタイトルに場所の名前を入れたいと思うことがある点だ。それをしておけば、いちいちイベントをダブルクリックしてポップオーバーの中で場所を確認しなければならない手間が省けるからだ。あとで分かったのは、タイトルにしたい部分を引用符 (") で囲んでおけばよいということだった。Fantastical は、引用符で囲まれた部分のテキストは意味の解釈をしようとしないからだ。

リマインダーについては、Reminders アプリや iPhone 版の Fantastical に適切に転送される地理フェンスを追加することもできるので、指定された場所から離れたり到着したりした際にアラートを出すようにできる。

左側のサイドバーは Fantastical を使う上での重要な側面であるが、現時点で私はそこのところにも小さな不満がある。私はカレンダーを左側の外部モニタ(27 インチ Thunderbolt Display で、これを 27 インチ Retina ディスプレイモデルの iMac に繋いで使っている)にフルスクリーンで置いておくのが好みだが、そうすると左側のサイドバーがあまりにも遠くなってほとんど読めない。Flexibits から聞いた話では、将来のアップデートでサイドバーを右側の、現在は検索結果が表示されているところに切り替えることもできるようにする予定だという。

もう一つ、ちょっと困ることがある。月間表示で一つの日をクリックすると、サイドバーのリストが自動的にスクロールしてその日とそれ以後の日のイベントを示すのだ。なかなか気が利いているが、Fantastical は月間表示でどの日がクリックされたかを示してくれないので、リストの中で迷ってしまうことがよくある。(サイドバーの一番上にあるミニサイズの月間表示は選択した日を表示するのだが。)サイドバーのリストをスクロールすると選択した日もやはり高速で変化するので、結局予期しない日に来てしまいがちだ。その上、月間表示が六週間を表示するのも気に障る。たいていのカレンダーでは五週間しか表示しないからだ。特に、月の終わり近くでは迷ってしまいやすい。

また、私は日・週・月・年の表示をナビゲートするための矢印(サイドバーにもあるし、メインウィンドウの左上隅にもあるが、中央上の日・週・月・年のボタンと結び付いているようには見えない)の位置が好きになれない。これはあくまでも個人的好みだし、シングルモニタのシステムでは問題にならないのかもしれないが、私は結局 Fantastical の左右矢印キーのショートカットのみを使うようになった。

年間表示について言えば、Fantastical は他のどのカレンダーよりも年間表示をうまく作っているので、私はもっとこの表示を使うようにしようかと思っている。まず、Fantastical は年間表示の中の個々の日をヒートマップのように色分けして示すので、色によってその日がどの程度忙しい日であるかが一目で分かる。また、どこか日の上にポインタをかざすと、Fantastical はその日のイベントを示したポップアップを表示する。日をクリックすると、やはりサイドバーのリストがその日のところにスクロールする。私は一日表示や週間表示にあまり使い道があると思ったことがない。過去の Macworld Expo の週の予定を除けば、私の日々はあまり決まった時間によって縛られていないからだ。でも、見たところでは Fantastical はこれらの表示でもなかなか良い仕事をしていると思う。

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あなたがもしも Fantastical 1 を使っていて、そのメニューバーを使ったやり方を気に入っているなら、Fantastical 2 はそちらの機能も保持している。(嬉しいことに、メニューバーアイコンに色付けするオプションもあるので、Yosemite の 50 階調グレイの陰鬱なアイコンがたくさん並んでいる中でパッと目につくようにもできる。)さらに、メニューバーからミニウィンドウを取り外すことさえできるようになった。このミニウィンドウは基本的にフルウィンドウのサイドバー部分を複製していて、小さいけれどもそれ自体でフル機能のカレンダーとして働く。その上、どこか日の上にポインタをかざせば、年間表示にあったのと同じポップアップまで表示される。

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Fantastical は OS X 10.10 Yosemite を必要とし、iOS 版の Fantastical からの Handoff 機能にも対応する。何らかの理由で iPhone や iPad の上でイベントの作成を完了できなかった場合に便利だ。また、Notification Center の Today ウィジェットもあり、その上 Share および Action の拡張もあるので他の Yosemite 対応アプリから Fantastical へのイベント追加もできる。

現時点では、Fantastical 2 の競争相手が Apple の Calendar だけではなくて BusyMac の $49.99 の BusyCal もあるということに目をつぶる訳には行かない。以前は BusyCal が Calendar の主要な競争相手であった。両者ともカレンダーの共有機能に関しては Fantastical より優れている。Fantastical は共有カレンダーの購読はできるけれども、それを共有することはできない。イベントのポップオーバーの中に出席者を追加したり、コンテクストメニューを使ってイベントの共有のための .ics ファイルを作成しそれを Apple Mail の(他の電子メールクライアントではできない)添付ファイルとしたり、イベントをデスクトップへドラッグして共有可能な .ics ファイルを作成したりすることはできる。(情報全面開示: Take Control は 2013 年に Joe Kissell の無料の本 "Take Control of Calendar Syncing and Sharing with BusyCal" を出版した。)BusyCal はまた、選択された日の表示や今日の日付の表示が見て分かりやすいし、月間表示には 10 日間の天気予報まで表示する。そのため今日の日付やその後の数日間がどこにあるのかがなおさら見分けやすくなっている。けれども BusyCal には Fantastical の持つイベントやリマインダーの素晴らしいリストに相当するものがない。

Fantastical のサイドバー、カレンダーセット、年間表示、自然言語処理などがいくら魅力的でも、私が思うに BusyCal ユーザーで乗り換えたいと思う人はほとんどいないだろう。けれども Fantastical の目標はそんなところにはない。Flexibits は、そういう人たちではなくて、Apple の Calendar に不満を抱いている人たちに狙いを定めているのだ。もしもあなたがそれに該当するなら、ぜひ Fantastical 2 を真剣に考慮してみるべきだと思う。少なくとも、このビデオは見ておくとよい。

Fantastical 2 は 14 日間無料で試用ができ、現在の定価は Flexibits Store からでも Mac App Store からでも $39.99 だ。当初値引の期間が終わった後は $49.99 に値上がりする。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2015 年 3 月 30 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

BusyContacts 1.0.2 -- BusyMac が BusyContacts 1.0.2 を出した。同社の新しい連絡先管理アプリ(2015 年 3 月 17 日の記事“BusyContacts、Mac の連絡先管理をターボブースト”参照)の、メンテナンスリリースだ。今回のアップデートでは BusyContacts の中にある連絡先をサードパーティのランチャー(例えば Alfred や LaunchBar など)で開く機能に対応し、フィールド値を Control-クリックするとコンテクストメニューを表示するようにし、カスタム日付フォーマットへの対応を追加し、ソーシャルネットワークの変更通知を改善し、一部の誕生日が一日ずれてしまった Exchange Birthdays のバグを修正し、拡張子 .vcard を持つ vCards の読み込みに対応した。(新規購入 $49.99、無料アップデート、5.4 MB、 リリースノート、10.9+)

BusyContacts 1.0.2 へのコメントリンク:

Napkin 1.5 -- Aged and Distilled が Napkin 1.5 を出した。ユーザーインターフェイスを OS X 10.10 Yosemite に沿ったものとし、ユーザーからリクエストのあった機能を多数追加した、大きなアップデートだ。(私たちのレビュー記事、2013 年 2 月 16 日の“Napkin、視覚通信に新しい見方を提供”を参照。)この画像注釈および描画アプリは、図形を平坦表示とグラディエントフィルの間で切り替える機能を追加するとともに図形を境界塗りのみ残して中を空にできるようにし、フォーマットバーを使って矢印の太さを調節できるようにし、画像トリミング機能を追加し、スクロールの速度を上げ、編集スタイルとして Pixelate と Blur を追加し、PNG 以外に JPEG フォーマットでも書き出せるようにしている。また、Napkin はテキストを水平方向でなく下向きに展開し、図形のまわりに描かれる境界ボックスを正しく整列させ、フォーマットバーの多くのアクションで Undo と Redo が正しく動作するようになった。Napkin 1.5 ではまた、過去のバージョンの Napkin とフルに後方互換な新しい書類ファイルフォーマットを採用した。Aged and Distilled は、過去のバージョンで将来使う可能性のある書類についてはすべて複製を作っておくことを推奨している。Napkin 1.5 は 10.9 Mavericks かそれ以降を要する。(Mac App Store から新規購入 $39.99、無料アップデート、5.4 MB、 リリースノート、10.9+)

Napkin 1.5 へのコメントリンク:

Backblaze 4.0 -- Backblaze が、同名のバックアップソフトウェアをバージョン 4.0 にアップデートし、アップロードとダウンロードの速度に大幅な改善を施した。 Backblaze 4.0 は(購読ベースの Backblaze オンラインデータバックアップサービスに結び付いている)ネットワークの待ち時間がある際にもバンド幅の利用を最適化できる新しいスレッド化の方法を導入した。一般的な「スレッド化」という用語(一つのプロセスの中に複数のデータスレッドが含まれる意味)とは違って、Backblaze が言うのは複数のプロセスがそれぞれ独立に暗号化されたデータブロックを Backblaze のデータセンターに送信するという意味だ。(Backblaze は、彼らが言うのが真の意味の スレッド化でなく「実際には複数のプロセスを作成し使用している」ことを認めている。Backblaze のスレッド化の背景と実装方法については ブログ記事を参照。)

アップロードの速度を改善した以外にも、Backblaze Downloader アプリにスレッド化機能が加わったことで復旧されたファイルをダウンロードする速度も向上した。Backblaze はまた、非常に大きなファイルを(アップロードの遅いインターネット接続であっても)数ヵ月かけてバックアップすることもできるようになった。従来は、非常に大きなファイルは数日経つと打ち捨てられてしまっていた。ただし残念ながら、今回の新しいバージョンも復旧後のファイルを元の場所に自動的に置くことはまだできない。

既存の Backblaze 購読者のための自動アップデート作業は今後二週間以内に始まるはずだが、アップデートを Backblaze ウェブサイトから今すぐ直接ダウンロードすることも、また Backblaze ソフトウェア内部から Check for Update 機能を使ってアップデートすることもできる。バージョン 4.0 の Backblaze から Mac OS X 10.6 Snow Leopard またはそれ以降を要するようになったが、従来のバージョンの Backblaze は 10.5 Leopard で動作し、当面の間はサポートも続けられる。(Backblaze 購読があれば無料、9.8 MB、10.6+)

Backblaze 4.0 へのコメントリンク:

PDFpen と PDFpenPro 7.1 -- Smile がバージョン 7.1 の PDFpenPDFpenPro をリリースし、高度なページ番号付けオプションと、カスタムスタンプへの改良を加えた。これらの PDF 編集アプリでページ番号付けの範囲をカスタマイズして指定でき、ページ番号のカラー、フォントファミリー、サイズ、フォーマッティングも設定できる。また今回のアップデートでは名前と日付の入った動的スタンプなどカスタムスタンプも作成できるようになり、Paid、Faxed、Copied その他新しいスタンプも追加できる。PDFpen のいずれの版も、US Legal サイズの書類で自動的にフォームフィールドを探知でき、Retina ディスプレイを持つ Mac で画像を処理してもファイルサイズが増えないようにし、一部の書類で回転に問題があったのを修正し、ボタンに VoiceOver でアクセスする機能を復活させ、またドイツ語ローカライズ版を改良している。この記事の執筆時点で Mac App Store 版の PDFpenPDFpenPro がまだバージョン 7.0.2 のままであることに注意したい。(新規購入 $74.95/$124.95、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、バージョン 7.0 からは無料アップデート、52.4/53 MB、リリースノート、10.7+)

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ExtraBITS、2015 年 3 月 30 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

この最新の ExtraBITS まとめでは、Apple CEO の Tim Cook が Washington Post に政治的な意見記事を寄せ、Pixar が RenderMan を無料でリリースし、Apple Store 従業員がファッションのアドバイスを提供する準備をし、一台の Mac Plus がウェブに進出し、Amazon が Fire TV と Fire TV Stick の将来のアップデートについて明かす。

Tim Cook、「宗教の自由」法に反対意見を述べる -- Steve Jobs が DRM、Flash、同社の環境に対する取り組みについてオープンレターを発表してから、Apple も大きく変わった。Washington Post 紙の論説欄で、Apple CEO の Tim Cook は論議を呼んでいるインディアナ州の Religious Freedom Restoration Act (宗教の自由回復法) など「人々が隣人たちを差別することを許す」と彼が言ういくつかの州法を批判した。この法律が LGBT の人に対する差別に扉を開くことになると言う人もいる。公民権運動の盛んであった頃に南部で過ごした子供時代に触れつつ、Cook は「アメリカのビジネスコミュニティーは、あらゆる形の差別がビジネスにとって良くないことだとずっと以前から知っていた」と語り始め、より人間的な「これは政治的な問題ではない。これは宗教的な問題でもない。これは私たちがお互いを人間として扱うかどうかの問題だ」という言葉で結んだ。

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Pixar、RenderMan を非営利使用に限り無料でリリース -- Pixar が同社の 3D レンダリングツール RenderMan を、非営利目的の使用に限るという条件で無料でリリースした。これは独立動作のソリューションではなく、実際の 3D モデルを作成するために Autodesk の Maya または The Foundry の Katana のようなものを必要とする。けれども今回のことは 3D アートを学ぶ学生すべてにとって朗報だろう。RenderMan は、The Lord of the Rings シリーズや、Star Wars 過去続編、Titanic、そしてもちろん Pixar 自身のアニメーション映画でも、視覚効果の作成のために使われたからだ。

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Apple Store の販売員:「白いストラップがよくお似合いですよ」 -- 9to5Mac に、Mark Gurman が興味深い記事を書いた。Apple が Apple Store 従業員たちを、来たるべき Apple Watch 発売に備えて顧客に個人的なファッションやスタイルの助言ができるように教育しているというのだ。この記事を読めばファッションの販売における心理学の見識が得られるので一読の価値があるし、あなたが Apple の新しいウェアラブル機器を手に取ってみるためにストアを訪れた際にどのように扱ってもらえるかと比較するのも面白いだろう。ここでの真の疑問は、はたして Apple が従業員たちのあの単色のTシャツと Apple Watch のバンドをカラーコーディネートするかどうかだ。

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1986 年製の Mac Plus を現代のウェブに接続 -- Mac Plus がデビューしたのは World Wide Web が生まれるよりも前の時代だったが、それにもかかわらず開発者 Jeff Keacher は自らの 1986 年時代の Mac をオンラインに繋ぐ方法を見つけ出した。MacTCP と、MacWeb、それから Raspberry Pi シングルボードコンピュータと、カスタム製作のプロキシサーバを使って、Keacher は彼の Mac Plus を現代のウェブに接続することができた。もちろん動作の具合は予想通りで、ウェブページが一つロードするのに何分もかかるけれども、パズルの解決としてとても素敵なものであったことだけは間違いない。

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Amazon Fire TV と Fire TV Stick に来たるべき新機能 -- 新型 Apple TV の噂を受けて、Amazon は同社の Fire TV シリーズに搭載予定の新機能を発表した。今後数週間以内に、Fire TV は USB ストレージデバイスと Bluetooth ヘッドフォンに対応するようアップデートされる。元の Fire TV と Fire TV Stick のいずれも、近いうちにホテルの Wi-Fi ホットスポットに接続できるようになり、Prime Music Playlists をブラウズ・検索できるようになる。また、スリープやミラーリング表示のためのショートカットが新設され、PIN 入力スクリーンが新しくなって選んだ数字を隠すようになる。

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Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2015年 4月 3日 金曜日, S. HOSOKAWA