TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1331/01-Aug-2016

Apple は 2016 年第三四半期に純利益 $7.8 billion を記録してアナリストの予想を上回ってみせたが、同社は依然として売上げと純利益の減少と戦っているところだ。ただ、二つだけ明るい材料がある。Services 部門が急成長していることと、利益率の高い iPad Pro が好調なことだ。iPad Pro の話が出たついでに、Julio Ojeda-Zapata が iPad Pro の二つのモデルを徹底的に比較して、皆さんがご自分にはどちらのモデルが良いか判断する際の材料とする。最後にもう一つ、Josh Centers がホームオートメーションの世界に分け入ってスマート電球 Philips Hue を詳細に検討し、これがなぜ興味深いか、正しくセットアップするにはどうすべきなのかを説明する。今週注目すべきソフトウェアリリースは、iTunes 12.4.3、Mellel 3.5.1、Lightroom CC 2015.6.1 と Lightroom 6.6.1、GraphicConverter 10.1、それに TextWrangler 5.5 だ。

記事:

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Apple、Q3 2016 で予想を上回るも、スランプは続く

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters, Michael E. Cohen: mcohen@tidbits.com, @lymond
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

第三四半期の業績報告で、Apple は、純利益 $7.8 billion (稀薄化後一株当たり $1.42)、売上げ $42.4 billion を発表した。同社の売上げは、記録破りとなった前年同期に較べ 6.9% の減となった。前年同期は、売上げ $49.6 billion そして純利益 $10.7 billion であった ("Apple、Q3 2015 で史上最高の業績" 21 July 2015 参照)。

しかしながら Apple の投資家達は落胆していない。減収にも拘わらず、Apple はアナリストの予想を上回り、時間外取引で株価は 7% 近く上昇した。更に同社は、前四半期中に株買い戻しと配当金で $13 billion 以上を株主に戻した。これで、同社は $250 billion の投資還元プログラムの内ほぼ $177 billion を実行したことになる。

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iPhone 販売は、Apple が前四半期に予測した様に、前年比で再度減少した:販売台数では 15%、売上では 23% の減少である。残念ながら、人気がある様に見えた iPhone SE ですら新たな興味をかき立てられなかった。それどころか、この iPhone SE は売上げに悪影響を及ぼしたのかもしれない。と言うのも CFO Luca Maestri は、これが iPhone 全体の平均売価を下げていることを示唆していたからである。しかしながら、販売台数もまた下がっているので、恐らく顧客は、あと数ヶ月で出ると予想される次期世代の iPhone を待っているのかもしれない。とは言え、来るべき iPhone 7 は iPhone 6s とは大幅に違わないであろうという噂からしても、iPhone 販売は引き続き弱さを見せるのかもしれない。いずれにしても、Apple は他のスマートフォンから iPhone への乗り換えをこれまで以上に高い割合で目にしていて、CEO Tim Cook は iPhone SE についても引き続き楽観的であり、"これは、我々が手を伸ばせなかった顧客への扉を開いている" と語った。

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ちょっと驚きの展開として、iPad の販売台数は引き続き減少傾向にあるが、今期は前年比で 9% の下落、その傾向は鈍化しつつある。加えて iPad 売上げは今や反転して、前年比では 7% の増加となり、Apple としても小売価格 $200 以上のタブレッット市場では 84% のシェアを維持している。この iPad の初期的な反転の説明は、消費者タブレットの全般的な下落の中で 9.7-inch iPad Pro のより高い利益率がその不足を補ったということであろう。iPad Pro の販売がとりわけ企業向けに強く、そして顧客満足度も企業顧客からは 91% を貰い、この業績は Apple が企業市場の金持ちに狙いを定めたのは賢かったことを意味している。

Mac 販売もまた落ち込んでいて、販売台数では前年比 11% の下落、売上では前年同期比で 13% の下落となっている。いずれにしろ、この製品群の下落傾向にもまた ブレーキがかかりつつあるように見え、Mac 販売は前四半期よりも増え、販売台数では前四半期の 4 百万台に対して今期は 4.2 百万台となった。それでも、前年比での Mac 販売の下落は驚きには当たらない;Mac ラインナップの中のほぼ全ての製品がアップデートを必要としている。12-inch MacBook を例外として (こちらは April にプロセッサアップデートを受けた、"Apple、12-inch MacBook をアップデート、MacBook Air の RAM を増量" 19 April 2016 参照)、MacRumors Buyer's Guide に載っている全ての Mac が Don't Buy と評価されている。最も目につくのは、Apple が高級機 Mac Pro をアップデートしてから 1000 日近くになることである。思うに、Apple は iPad Pro の企業向け販売増加の教訓を Mac Pro に応用すべきなのであろう。

Services 部門は引き続き Apple の四半期業績の中では明るい材料となっており、売上では前年比 19% というとてつもない成長を遂げた。Cook は、Services が前年比で $4 billion も伸び、来年のこの時期迄には Fortune 100 の企業の大きさに到達するであろうと述べた。この部門に含まれる App Store は前年比で 37% も多い売上を計上し、史上最高となった。

サービスの話の中で、Cook は Pokemon Go の成功に興奮を隠さず ("いったい全体 Pokemon Go って何だ?" 17 July 2016 参照)、Apple は "AR にとても興味を持っている " と語った。(ところで Tim よ、発音は "ポケモン" であって "ポキモン" ではないですよ。)

残念ながら、このバラ色の絵は Other Products 部門には当てはまらない。この部門には Apple TV, Apple Watch, そして Beats ヘッドフォンの様な製品群が含まれる:この部門の売上は前年比 16% の下落であった。Cook は "Apple Watch は始まったばかり" と言い、今出ているスマートウォッチでは一番売れているし、J.D. Power の顧客満足度調査でも一番であったと付け加えた。

海外販売は、引き続き Apple に何らかの楽観材料を与えている。Cook は "India は我々の最速の成長市場の一つである" と言い (彼のこの国への訪問を示唆、"Apple、アジアへの注力を高める" 20 May 2016 参照)、更に Russia での販売は前年比で2倍であったと語った。

問題は Apple の技量が落ちてきたのか、或いは減速した世界経済が Apple の足を引っ張っているのかである。経済が弱くなりつつある兆候はある:金や銀の価格は上昇しているし、Dollar General や Dollar Tree といった安売り業者の株価も上がっている - 通常、これらは確かな反経済指標である。

加えて、騒々しい政治の動きに明け暮れた一年の中で、人々はお金を使うのにより慎重になっているのかもしれない。これに対抗して、Cook は Apple の Services 部門を賢く拡大してきており、この様な不景気にあってもお金がきちんと転がり込んでくる仕組みを作った:iOS 10 に組み込まれたアプリ、Messages の様な、は独自の App Store を持つ様になりつつあり、今後は更にこの様なサービスが重要視されると思われる。

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二つの iPad Pro で、テクノロジーと目に見えない部分を比較

  文: Julio Ojeda-Zapata: julio@ojezap.com
  訳: 清水 史彦 <qff01604@nifty.com>

2015 年 9 月に 12.9 インチモデルでリリースされ、2016 年 3 月には 9.7インチという味付けも加わった iPad Pro は、他の製品とは一線を画す製品として、盛んに宣伝されてきた。

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iPad Pro は、過去の iPad モデルと似ているが、Smart Keyboard カバーを使用するための磁気 Smart Connector が特別に装着されており、新発売のApple Pencil スタイラスも動作する。

Apple が iPad Pro で強調しているのは生産性についてであり、これは、私が喜んで受け入れてきた観点だ。私は、これまでずっと iPad で執筆したり、他の仕事をするのが好きだったが、iPad Pro は、出先では、私のお気に入りのマシンである Apple のラップトップに取って代わった。

問題は、どちらの iPad Pro か? ということだ。それが難しいところだ。

私は、ここ数ヶ月、どちらのモデルも広範囲にわたって使用してきた。そして、どちらのモデルもそれぞれ違う理由で大好きだ。一見すると、どちらのモデルもほとんど同じように見える (もちろん、サイズと重量はさておき)が、いくつかの点では、両者は大いに異なっている。

新しい 9.7 インチモデルは、以前の 12.9 インチモデルに欠けている、ある種の先進的な機能を誇っている。一方、大きい方の iPad Pro は、いくつかの重要な点で、小さい方の機種に勝っている。

9.7 インチ iPad Pro の利点 -- 小さい方の iPad Pro には、それが、より新しいが故に、大きい方の iPad Pro を Apple がリリースした時にはおそらく準備ができていなかった最先端の技術が含まれている。

12.9 インチの iPad Pro の利点 -- 二つの iPad Pro モデルのうち大きい方は、古いとは言え、いくつか目に見える形で、小さい方よりも優れている。

目に見えないもの -- 多くの点で、iPad の購入は、高度に個人的な決定だ。買う可能性がある中で、ある人は、大きい方の iPad Pro はあまりに大きくて重すぎると思うかもしれないし、別の人にとってはまさにぴったりかもしれない。ある人にとっては、9.7 インチの iPad 用 Smart Keyboard は、耐えがたいほど窮屈だと感じるかもしれないし、他の人にとってはそうでないかもしれない。

ここで私は、自分の経験に焦点を当て、一方で、購入を考えているかもしれない人たちを含めるべく、議論を拡げようと思う。

結論 -- 大部分の人は、iPad Pro の二つのモデルを比較する機会はないだろう。私は、Apple から両者を借りることができて幸運だった。そのおかげで、いろいろなことが分かった。

私は、それぞれのタブレットの役割が分かった。大きい方の iPad Pro は、主として家で、例えば、ちょっと新鮮な空気を味わいながら、何か重要な仕事を片付けたい時に、我が家の前庭のベランダの仕事場で使うためのものだ。

小さい方の iPad Pro は、私のモバイル用モデルだ。これは、どこに行っても私と共にある。私は、散歩するなら、小さなメッセンジャーバッグにこいつを押しこみ、自転車に乗る時は荷物入れに放り込み、車の中では、常に私と一緒だ。

もし、どちらか選ばなければならないとしたら? 私は、9.7 インチモデルを取るだろう。なぜなら、これは、時には窮屈なやり方になることがあるものの、大きい方のタブレットができることは全てできるし、いくつか、素晴らしい新機能を持っているからだ。

読者は、自分の個別のニーズと環境の組み合わせに応じて、自分なりの決断を下すだろうが、損することはありえない。購入する前にじっくり考えるべき重要な違いがあるとは言え、どちらのモデルも素晴らしい。

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スマート電球 Philips Hue を使ってみる

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私はずっと以前から、ホームオートメーションに疑いの目を向けてきた。そんな仕掛けなんか使ったって問題が解決されるどころか問題が増えるばかりじゃないかという気がしたからだ。わが家の戸締まりや、照明や、温度管理に、コンピュータの世界によくあるバグやセキュリティ攻撃の数々を持ち込むなんて、真っ平ご免だというのが私の正直な反応だった。

しかしながら、Apple がもうじき出してくる iOS と tvOS のリリースにおいては、双方の OS ともホームオートメーションを大幅に拡張することに力を入れているので、私はもはやこの分野を無視し続ける訳には行かないと心を決めた。最初に試してみる選択肢は高い評価を受けている Philips 製のスマート電球 Hue が良かろうということで、まずはこれを使ってみた。スマート電球は便利で楽しく、最悪の状況下においても少なくとも普通の LED 電球として使える。

Hue 電球の世界は圧倒的なほどに多彩だ。そこで、私はまずスターターキットを公式の Hue アプリで使ってみることに専念し、その他にもあといくつかの可能性を探ってみるだけに止めることにした。

Hue 電球とは何か? -- Hue 電球は、ワイヤレスにソフトウェアで制御する LED 電球だ。基本的に二つのタイプがある。結構高価な Hue White and Color Ambiance と、比較的安価な Hue White だ。また、Philips は形の異なる電球も出しており、独立動作の Hue BloomHue Lightstrip Plus もある。これらは、Ethernet 経由でホームネットワークに繋がる Wi-Fi ブリッジを使って制御する。第二世代 Hue Bridge 以降の Hue システムは Apple の HomeKit と互換になっているので、Siri で照明を制御することもできる。

私が Hue で気に入らない唯一の点は、初期費用が高過ぎることだ。スターターキットは二種類あって、いずれにも Hue Bridge が含まれる。 $200 のキット には色付き電球が三つ付き、$80 のキットには白い電球が二つ付く。追加の電球の価格は色付きが一つ $60 程度、白い電球が一つ $15 程度だ。

ちょっと数字を計算してみれば、カラーのキットの方がお買い得なことに気付く。$200 出して、$180 相当の電球が手に入る。つまり Hue Bridge の価格が $20 ということだ。一方 $80 のキットは電球が $30 相当なので Hue Bridge が $50 という計算になる。それに、カラーキットの方は安売りされていることが多い(私の場合は $150 で手に入れた)ので、初めて試す場合はこちらをお薦めする。実際のところ、あとになってもっとカラー電球を買い増ししたいということになれば、安売りのカラーキットを買って、余分のブリッジは予備としてしまっておくのが賢いやり方だと思う。(あるいは、HomeKit に対応していない第一世代の Hue Bridge を持っている人に売るのも良い考えだ。)

もちろん Hue Bridge だけを(およそ $60 で)単独で購入してから個々の電球を買いそろえることもできるが、スターターキットの方がずっとお買い得だ。

では、Hue 電球を使って何ができるのか? いくつか可能性を挙げてみよう:

これらの機能は安っぽいからくり仕掛けのように聞こえるかもしれないし、実際そうなってしまう可能性もあるが、私の経験では毎日の生活の中で Hue 電球が実質的な価値を持つようになった。例えば、うちの赤ん坊が妻に抱かれて眠ったら、彼女は抱いた子を起こさず照明を暗くすることができる。リビングルームの照明がテレビ画面に反射するのが気になれば、照明を「映画モード」に切り替える。つまり、明かりを暗くして穏やかな青っぽい色にする。ベッドに入る前に寝室の明かりを点けるのだが、妻を起こさないようにナイトモードで点灯する。

けれどももっと重要なのは、Hue 電球は使って楽しいということだ。まるで、自分が今までにない力を持ったような気持ちになれる。音声によるコマンドで、あるいは iPhone の画面を一回タップするだけで、わが家の内部の見栄えを、たちどころに切り替えることができてしまう。魔法使いになったような気分だ。テクノロジーとは、まさにそういうことをすべきではないのか?

残念ながら、魔法使いの帽子とマントを着る前に、まずは Hue 電球のセットアップをしなければならない。そして、この作業を達成するには、まさに電球ジョークの落ちを自分で演じる必要があるかもしれない。

Hue のセットアップ -- カラーのスターターキットには三つの Hue 電球と、Hue Bridge 一台、Ethernet ケーブル、それに電源アダプタが入っている。

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Hue 電球の取り付けは、まさにジョークに言う通り電球を回して取り付けるのと同じくらい簡単だが、最大の困難はどこに取り付けるかを決めることだ。私は結局、リビングルームのフロアランプ二つと、寝室の明かり一つに決めた。

Hue Bridge の設置には電源と、ルータへの Ethernet 接続が必要だ。Wi-Fi はない。簡単に手の届く場所に設置する必要がある。アプリを Hue 電球に接続するためには、毎回 Hue Bridge の大きなボタンを押す必要があるからだ。私はテレビの裏に置くことにした。これなら私は簡単に手が届くが、やんちゃな赤ん坊の手は届きにくいからだ。必要ならば Hue Bridge を壁にマウントして設置することもできる。

Hue Bridge を設置する際には、ネットワークに正しく接続されていることを確認しておかなければならない。Hue Bridge の上には三つのライトがあるが、三つとも点灯している必要がある。私はこれがうまく行かなくて手こずったが、結局 Ethernet ケーブルの欠陥に原因があることを見つけ出した。

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次に、iPhone 用の Philips Hue アプリを入手する。第一世代のアプリがまだ App Store にあるけれども、そちらでなくて必ず第二世代のアプリの方をダウンロードしよう。古い方のアプリで電球をセットアップすることもできるが、以下では新しいバージョンについてのみ説明する。

Philips Hue アプリを開くと、最初に Hue Bridge を探し始める。見つかれば、Set Up をタップして、それから Hue Bridge の上面にある大きなボタンを押す。その後は、指示に従って操作して Hue アプリがあなたの Home データにアクセスできるようにする。(Siri による制御のために必要となる。) また、Hue Bridge のファームウェアをアップデートせよと求められるかもしれない。

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次は、Siri による音声制御をセットアップする版だ。ただし、あとで説明するように、実際にはここで Apple のホームオートメーション用フレームワーク、HomeKit のセットアップをすることになる。指示に従って Hue Bridge のペアリングをしてから、"home" を作成または選択する。HomeKit と Hue 電球のペアリングを完了させるためには、8 桁の HomeKit コードを入力するか、またはカメラでスキャンしなければならない。Hue Bridge の底面にコードが記されているが、Hue の箱の内側にあるコードをスキャンする方が簡単だ。

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最後に、部屋のセットアップをするよう求められる。ここで、大きな問題に遭遇するかもしれない。どの電球がどれかの見分けがつかないのだ。いずれも "Hue color lamp 1" といったような一般的名称しか付いていない。私の場合、三つの電球のうち二つをリビングルームに置いているので、すべての名前を "Living" で統一した。この混乱は別に大きな問題ではない。あとで修正することができるからだ。

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さて、これで電球のセットアップが終わったかというと... そうとも言えない。セットアップを完成させるために、Hue アプリの中を探訪してみよう。

Hue アプリで最初にすべきこと -- まず最初にすべきなのは、電球の名前を変更して区別できるようにすることだ。アプリの中で、Settings (左上にある歯車) > Light Setup に行く。電球を区別するために、リストから一つをタップすれば、電球が点滅する。どの電球かが分かれば、"i" ボタンをタップすればその電球の画面が開くので、そこで例えば "Living Room Couch Corner" など分かりやすい名前を付ければよい。

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すべての電球に適切な名前が付いたら、Settings > Room Setup を開いてそれぞれの電球がある場所をアプリに教えよう。右下の + ボタンをタップして、その部屋の名前を入力し、部屋のタイプを設定し、デフォルトのシーンを追加するかどうか (そうしておく方が良い) を選び、それからどの電球がその部屋にあるかを選ぶ。私の場合 "Living" を "Living Room" に改名し、"Bedroom" という部屋を作り、それぞれの部屋に電球を正しく割り当てた。

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部屋の雰囲気を作る -- 以上で基本的な設定は終わったので、さっそく電球で遊んでみよう! Rooms タブの中に、あなたが設定した部屋がリストされているはずだ。個々の部屋の on/off スイッチは、その部屋に割り当てられたすべての電球を点灯/消灯する。

部屋の名前をタップすると、二つのタブを持つ画面が開く。ここで個々の電球を点灯/消灯したり、Scene (シーン) の設定をしたりする。

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シーンとは何か? 簡単に言えば、それは照明の構成のことだ。例えば、付属の Savannah Sunset シーンを選べば部屋のすべての明かりが赤い色になり、また Arctic Aurora シーンを選べば青い色になる。シーンを選ぶと円形のコントロールが現われ、それを使って光の明るさを調節できる。下の写真は、私のリビングルームの Savannah Sunset シーンでの見栄えを示したものだ。

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シーンを作成するには、手動で作るか、写真から作るかの二つの方法がある。写真からシーンを作成するには、Scenes タブに行き、+ ボタンをタップして、Philips の取り揃えたものから、またはあなたの Camera Roll から、写真を選ぶ。画像をあちこち動かしてカラープロファイルを変更するか、あるいは Shuffle をタップしてもよい。出来上がりに満足したら、Save をタップしてシーンに名前を付ける。

また、手動でシーンを作成することもできる。Lights タブで、電球のアイコンをタップすれば、光を手で調整できる。カラーパレットからも、ホワイトパレットからも、例えば Relax、Read、Energize など数多くあるタスク中心の「レシピ」から選ぶこともできる。Lights タブの中では、個々の電球の下にあるスライダーでその電球の明るさを調節できる。すべての電球が満足できる状態になったら、右下の + ボタンをタップしてシーンを保存する。

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既存のシーンを削除したり改名したりするには、シーンのリストに行き、シーンのバブルの上でタップして押さえ続ける。写真から作ったシーンではカラーをシャッフルし直すことはできるが、手動で作成したシーンを編集することはできない。ただし、手動のシーンを有効にしてから、Lights タブに戻り、そこで好きなように調整してから、その新しいシーンを保存することはできる。

Hue の自動化 -- Hue アプリのメイン画面には Routines タブがあり、ここで時刻と位置情報に基づいた自動化アクションを設定できる。ただ、ここでいろいろ遊ぶのは Hue の照明を制御する方法を十分理解して身に付けた後にすべきだ。そうしないと、夜中の 3 時半に照明が一斉に点灯してびっくり仰天したりする羽目になるかもしれない。どんなことが自動化できるのかについて、いくつか実例を紹介しておこう:

ウィジェットを作成 -- 単なる遊びのために試すのではなく、実際に目的を持って照明を操作したい場合、いちいち Hue アプリの中を突つき回したいとは思わないだろう。そこで重要なのが、このアプリの Notification Center ウィジェットだ。これを使えば、iPhone がロックされている状態でさえ手早くお好きなシーンにアクセスできる。ウィジェットは Apple Watch アプリに転送することもできるので、Apple Watch を持っていればもっと手軽に電球へのアクセスができる。(もちろんそのためには Watch アプリを動かすことができなければならないが。)

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ウィジェットの設定は、Hue アプリの Settings > Widgets & Apple Watch でする。既にウィジェットがいくつか存在していれば、そこにリストされているので、どれかをタップすれば編集できる。新規のウィジェットを作成するには、右下にある + ボタンをタップする。

最初に、そのウィジェットの名前を入力する。名前は短いものにしよう。そうでないと Notification Center に収まらない。私の場合、部屋の名前の頭文字の後に説明を付けて、例えばリビングルームを明るくするウィジェットには "L. Bright" という名前を付けている。

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次にアイコンを選ぶが、これは重要ではない。Notification Center にはそのアイコンは現われないからだ。その代わりに、そのシーンのアイコンが出る。

ウィジェットがどの部屋を制御するかを選ぶ。家全体を選ぶことも、複数の部屋を選ぶことも、一つの部屋だけを選ぶこともできる。

それから、シーンを選ぶ。各部屋ごとにそれぞれ次のようなウィジェットを作っておくことをお勧めする:

私はウィジェットで Hue 電球を制御するのが好きだ。アクセスしやすいし、動作は信頼できるからだ。けれども、代わりに Siri を使って制御する方法もある。パーティーの最中には、こちらの方がまさに最適だろう...

Siri 出動、HomeKit 登場 -- Hue アプリの Settings > Siri Voice Control のところで、Siri を使って電球、シーン、あるいは部屋全体を制御するための設定ができる。電球、シーン、または部屋を Siri で制御する設定は、単にチェックボックスをタップするだけなので簡単だ。

ただし注意すべき点がある。Siri にリンクさせるシーンはすべて、それぞれ別々の名前を持っていなければならない。Siri を使ってリビングルームと寝室の両方で Bright シーンを働かせようとすればこのことが問題となる。もう一つ注意すべきなのは、Siri がシーンの名前を間違いなく認識できるために配慮が必要だということだ。

そのために私が使っている技は、シーンの名前に "Bedroom Bright" や "Living Room Dim" といった名前を付けることだ。これで、今言った問題が二つとも解決する。なぜかは分からないが、Siri は私が "Bright Living Room" と言ってもなかなか理解してくれなかった。でも "Living Room Bright" と言えば何の問題も起こらない。いったいどうなってるんだ?

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さて、いったん Siri を Hue 電球で使うための設定が済めば、例えば次のようなコマンドが自由に使えるようになる:

もちろん、Siri でシーンを呼び出すこともできる。シーンの名前が Siri に認識しやすいものならば、例えば "Savannah Sunset" と話しかけるだけで通じる。けれども、もしもシーンの名前を話しても Siri がなかなか理解してくれなければ、"Set scene Savannah Sunset" と話す方が信頼性が高いだろう。

Siri で Hue のコマンドを呼び出す際には、実際にはそのコマンドを HomeKit に登録していることになる。HomeKit は、互換ホームオートメーションデバイスをコントロールするための、Apple の内蔵 API だ。

日常的な言葉で言い直せば、HomeKit はあなたが持っているすべての互換ホームオートメーション機器を一つに結び付けて、それらを Siri で、あるいは何か HomeKit 制御用アプリで、コントロールできるようにするためのものだ。来たるべき iOS 10 で、Apple は内蔵の Home アプリをデビューさせる。このアプリを使って、あらゆる HomeKit デバイスを設定し制御できる。さらに嬉しい機能として、それらをすべて Control Center からも管理できる。

けれども、HomeKit の活用というのはまた今回とは全く別の話題だ。今回の記事は Philips 製の Hue 電球について概観してきたが、この紹介記事が気に入って頂けて、ホームオートメーションについてもっと別のことも書いて欲しいと思われたなら、どうぞコメントに書き込んで頂きたい。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2016 年 8 月 1 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iTunes 12.4.3 -- Apple が iTunes 12.4.3 をリリースして、iOS デバイスでプレイリストに施した変更が iTunes に登場しなくなっていた問題を手早く修正した。(無料、直接ダウンロードでも Software Update 経由でも 233 MB、リリースノート、10.8.5+)

iTunes 12.4.3 へのコメントリンク:

Mellel 3.5.1 -- RedleX が Mellel 3.5.1 をリリースして、このワードプロセッサに数多くの修正を加えた。特に重要な点として今回のアップデートでは、矢印キーを使って表の中の選択域を変更あるいは拡張した際、OS X 10.9 Mavericks の下でテキストボックスや画像属性ポップオーバーを閉じた後、あるいは 10.8 Mountain Lion の下でテキストボックスを開いた際に起こることのあったクラッシュに対処している。今回のアップデートではまた、コメントの中で黒丸付きリストを作成できなかったバグ、テキストボックスの中のテキストが一部のプリンタで少しぼやけて見えた問題、それから小数点記号がコンマであった場合にシステムに影響を及ぼしていた線の太さのバグが修正されている。(RedleX からも Mac App Store からも新規購入 $39、無料アップデート、128 MB、リリースノート、10.6+)

Mellel 3.5.1 へのコメントリンク:

Lightroom CC 2015.6.1 と Lightroom 6.6.1 -- Adobe が、独立動作の Lightroom 6.6.1 と Lightroom CC 2015.6.1 (Adobe の Creative Cloud Photography プランの一部として入手可能) をリリースして、アプリの管理するカラー管理の結果として印刷で正しくない色が出ていたバグを修正した。これら二つのプロフェッショナル向け写真カタログ・編集アプリケーションはまた、Fujifilm X-T2 カメラへの対応を追加し、SmugMug Publish Service が正しく働かなかった問題を解消し、ネイティブなフルスクリーンモードへのアクセスを復活させ、アップデート後に Lightroom モバイルに対してコレクションの不要な再同期が起こらないようにしている。(月額 $9.99 の購読、または $149 の独立動作アプリ、無料アップデート、リリースノート、Lightroom CC 2015.6 は 10.8+、独立動作の Lightroom 6.6 は 10.9+)

Lightroom CC 2015.6.1 と Lightroom 6.6.1 へのコメントリンク:

GraphicConverter 10.1 -- Lemkesoft が GraphicConverter 10.1 をリリースして、この古参のグラフィック変換および編集用ユーティリティにいくつかの改良を加えた。今回のアップデートでは、起動の際に Command キーを押していれば最近使ったブラウザと書類のリストがクリアされるようになった。また、新しい dehaze フィルタ、Auto Color バッチオプション、およびオートフォーカスポイントと主題領域を表示するオプションを追加している。修正点としては、ある種の PDF ページラベルの数え上げの問題、GPX 書き出しの問題、Photos 拡張を使用中に画像の表示が正しくなかった問題などを修正している。従来のいずれかのバージョンの GraphicConverter のライセンスを持っていれば、Lemkesoft ウェブサイトで $25.95 を支払ってバージョン 10 のシングルユーザライセンスにアップグレードできる。(Lemkesoft からも Mac App Store からも新規購入 $39.95、無料アップデート、115 MB、リリースノート、10.8+)

GraphicConverter 10.1 へのコメントリンク:

TextWrangler 5.5 -- Bare Bones Software が TextWrangler 5.5 をリリースして、新機能、既存の機能への変更、およびバグ修正を 250 件以上、この無料のテキストエディタに加えた。システム要件が、今回から OS X 10.9.5 Mavericks 以降となっている。今回のアップデートでは、Find Differences のワークフローを効率化するために旧来のパスコントロールと新規フォルダ比較オプション(共通の項目のみを比較していた)とを廃止して編集フィールドを使うようにし、Appearance 環境設定に新たに Sidebar 設定グループを追加し、選択されたテキストを下線表示でなくハイライト表示にするオプションを Editing 環境設定に追加し、テキストをソフト折り返しする際のパフォーマンスを改善し、またスリープデータをリストアした後にアプリケーションがクラッシュしたり強制終了させられたりすると自動保存された書類のデータが失われたバグを修正している。(無料、9.3 MB、TextWrangler 5.5、10.9.5+)

TextWrangler 5.5 へのコメントリンク:


ExtraBITS、2016 年 8 月 1 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今週の ExtraBITS では、Bluetooth でない安価なワイヤレスキーボードがあなたの秘密を漏らしている可能性があり、Apple が CBS シリーズ "Carpool Karaoke" でビデオコンテンツの世界にさらに深く飛び込み、Apple Music のビデオが T-Mobile の Binge On プログラムに含まれ、デバイスのバッテリ残量計がしばしば不正確な理由を Wirecutter の記事が解説し、Adam Engst と Josh Centers が MacVoices ポッドキャストに出演して最新刊 "Take Control of Preview" について議論する。

ワイヤレスキーボードがあなたの秘密を漏らす -- サイバーセキュリティ会社 Bastille が、Bluetooth でない八つのワイヤレスキーボードからハッカーが容易に通信を傍受できてしまうことを示した。専門家たちが実証したところによれば、$40 のラジオ応答装置と $50 のアンテナを組み合わせるだけで、Anker、EagleTec、General Electric、HP、Insignia、Kensington、Radio Shack、Toshiba から出ている安価なワイヤレスキーボードの信号を盗聴できてしまう。しかしながら、Bluetooth キーボードやワイヤードのキーボードには、この攻撃で使われる方法に対する脆弱性はない。これもまた、独自仕様の通信方式を使ったワイヤレスキーボードを使うべきでない理由の一つだ。

コメントリンク: 16655

Apple Music が "Carpool Karaoke" シリーズを獲得 -- まず始めに Apple のテレビ番組 "Planet of the Apps" についてのニュースが広まったが、今度は CBS の来たるべき "Carpool Karaoke" シリーズを引っ掴むことで同社はオリジナルコンテンツの世界への進出を続けようとしている。"Carpool Karaoke" は James Corden が有名人を連れてドライブしながら歌を歌ってもらうという人気番組 "The Late Late Show with James Corden" のスピンオフだが、この新しい番組は Corden がホストとなる訳ではないようだ。それでも、これは Apple Music にとって大きな獲得となるに違いない。

コメントリンク: 16652

Apple Music のビデオを T-Mobile のデータ上限から除外 -- T-Mobile のユーザーは去年以来、Apple Music から音楽をストリーミングしてもセルラーデータ量上限の計算から除外されていたが、このキャリアは今回、Binge On プログラムに Apple Music を追加した。つまり、Apple Music からビデオをストリーミングしても、やはり上限の計算から除外されるということだ。除外されるものにはミュージックビデオも含まれ、将来的には Apple Music 上のビデオコンテンツ、例えば来たるべき CBS の "Carpool Karaoke" シリーズなども含まれる。

コメントリンク: 16653

なぜスマートフォンのバッテリ残量計はおかしいのか -- バッテリ残量計にはまだ余裕があると示されているのに iPhone が死んでしまったことはないだろうか? The Wirecutter が、モバイルデバイスのバッテリ残量計がこれほど不正確なことが多いことの極めて複雑な理由を探索する。この記事は、バッテリ残量を計算するために使われるさまざまの異なった変数について解説してから、バッテリ残量計というものはせいぜい残量の推測を提供しているだけに過ぎないと結論付ける。

コメントリンク: 16650

Adam Engst と Josh Centers、MacVoices で Preview を議論 -- Adam Engst と Josh Centers が、MacVoices ポッドキャストでホストの Chuck Joiner と二人の新刊書 "Take Control of Preview" を語り合う。人気を集めた TidBITS シリーズ記事からこの本が生まれたことを説明してから、Preview の数多くの機能のあらましを述べ、Mac の内蔵アプリは Swiss Army Knife (万能の道具) のようなものだと論じる。この本の裏話や、たくさんのヒントも聞ける!

コメントリンク: 16649


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TidBITS ISSN 1090-7017©Copyright 2016 TidBITS: 再使用はCreative Commons ライセンスによります。

日本語版最終更新: 2016年 7月 29日 金曜日 , S. HOSOKAWA