TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1369/15-May-2017

Apple がまたもや全オペレーティングシステムをアップデートした。だが新機能を期待してはいけない。これらはすべてバグ修正のみのようだ。幸運な二名の TidBITS 読者が 2017 iBooks Author Conference に無料で参加するが、他の皆さんは $600 のチケットを 20 パーセント割引で入手できる。Apple は間もなく 32-bit の iOS アプリを廃止するが、TidBITS News アプリを現代版にする段取りができているとお知らせできるのは嬉しい! 今週号の特集記事は二つで、一つは Mike Matthews が iCloud Photo Library を有効にする前に考えるべきことをおさらいし、もう一つは Julio Ojeda-Zapata が最近旅行した際に Mac を自宅に置いたままにして他に何を荷作りしたかを語る。今週注目すべきソフトウェアリリースは Fantastical 2.3.7、PopChar X 7.7.1、それに Default Folder X 5.1.5 だ。

記事:

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Apple、macOS 10.12.5, iOS 10.3.2, watchOS 3.2.2, tvOS 10.2.1 をリリース

  文: Josh Centers: [email protected], @jcenters
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

バグとセキュリティ修正に焦点を当て、Apple は本日そのオペレーティングシステム全てをアップデートした: macOS 10.12.5, iOS 10.3.2, watchOS 3.2.2, そして tvOS 10.2.1 である。

何時ものことだが、これらのアップデートをインストールするのは少なくとも数日は待ってからにした方が良い。我々は何らかの問題が流出したという話は聞いていいないが、Apple のリリースノートの出し惜しみは余りにひどいので、直ちにアップデートする気にはなかなかならない。今回は、安全側に組みする方が賢明である。

macOS 10.12.5 -- macOS 10.12.5 Sierra は Software Update 経由で入手可で、およそ 894 MB のダウンロードである。デルタやコンボのアップデートはまだ出ていないが、間も無く Apple のダウンロードページに現れるものと思われる。

リリースノートはわずかしかないが、他の OS アップデートに比べれば長い方である。記載されている改善には、オーディオが USB ヘッドフォン経由で再生されている時に音切れする問題の修正、将来のアップデートとの Mac App Store の適合性の強化という謎めいたもの、そして Boot Camp 内での Windows 10 Creators Update のメディア無しでのインストールに対するサポートの追加が含まれる。

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macOS 10.12.5 には 30 のセキュリティ修正が含まれる。

iOS 10.3.2 -- この 200 MB 程の iOS 10.3.2 アップデートは Settings > General > Software Update で、或は iTunes 経由でインストール出来る。しかしながら、そのリリースノートには、"iOS 10.3.2 にはバグの修正および iPhone または iPad のセキュリティの問題の改善が含まれます" としか言っていない。

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我々が、 Mail が TidBITS 記事の一番上にある目次の様な named anchor タグを無視した原因となるバグについて以前報告したのを覚えておられだろうか ("El Capitan と iOS 9 での Mail、named anchor タグを無視" 5 January 2016 参照)? Apple は実際に Mail のこの問題を Sierra ではある時点で修正したが、同社は iOS 10 では対応せず、iOS 10.3.2 になってもこの問題は修正されないままである。これはセキュリティ脆弱性の問題だと指摘できればいいのだが。

iOS 10.3.2 には 23 のセキュリティ修正が含まれる。

watchOS 3.2.2 -- watch OS 3.2.2 リリースノートはもうちょっとマシかななどと期待しないように。それはもっと言葉数が少なく、"このアップデートには問題の改善およびバグの修正が含まれます" だけである。

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この 41.7 MB アップデートのインストールは、iPhone 上の Watch アプリ経由で行える (Watch > Settings > General > Software Update で)。覚えておくべきは、 Apple Watch は充電器に接続されており、電池残量は少なくとも 50% はあり、そして iPhone の到達範囲になければならず、iPhone 自身は Wi-Fi 上になければならないことである。1時間かそこらで時計を使う予定があるのであれば、インストール作業を始めないように - watchOS アップデートには驚く程長い時間がかかる。

watchOS 3.2.2 には 10 のセキュリティ修正が含まれる。

tvOS 10.2.1 -- tvOS 10.2.1 アップデートに関して、Apple は "このアップデートにはパフォーマンスと安定性の全体的向上が含まれる" としか言っていない。この tvOS 10.2 アップデートは第四世代 Apple TV 上で Settings > System > Software Updates > Update Software 経由で入手出来る。

tvOS 10.2.1 は 14 のセキュリティ修正を提供している。

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DealBITS 値引き: iBooks Author Conference 2017 が 20% 安くなる

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

最新の DealBITS 抽選で当選し、Score Productions が開催する iBooks Author Conference 2017 の入場パス ($599.99 相当) を受け取ったのは、oddjob.co.uk の Deborah Loth と icloud.com の Dan Ringrose の 2 名だ。おめでとう!

10 月に Nashville で開かれるこのカンファレンスに出席したい人たちのために、Score Productions は 2017 年 5 月 26 日までの期間中に限り 20 パーセント割引で登録を受け付けている。つまり定価の $599.99 が $479.99 に値下げされる。TidBITS 読者限定のこの割引を受けるには、サインアップの際にクーポンコード TIDBITS を使えばよい。

今回の DealBITS 抽選に応募して下さった 23 名の皆さんに感謝したい。また今後の DealBITS 抽選もお楽しみに!

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Apple、32-bit iOS アプリを廃止に

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

我々は、今 Apple が幾つかのアプリ - そしてそのユーザーも - を置き去りにする変曲点の一つに近づいている。iOS 10 で昔の 32-bit アプリを立ち上げると、最初にそれはあなたの機器を遅くするかもしれないと言う警告を出してくることがある。私の知る限り、そんなことにはならないが、不安にさせられることに変わりはない。しかしながら、iOS 10.3 で Apple は更に歩を進め、このアプリは将来の iOS のどこかのバージョンでは働かなくなるとはっきりと言った。それが何時になるかについては分からないが、iOS 11 でと言うのはありそうに思える。

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iPhone 5s が 64-bit プロセッサを持つ最初の iPhone で、それが September 2013 に出荷を始めて以来、開発者達は自分のアプリを 64-bit モードで走らせる選択肢を有してきた。2015 年以降 Apple はアプリが App Store 認可を得るには 64-bit モードで走ることを要件とした。

Apple の iOS 警告の現実的な結末は、2015 年以降にアップデートされていないアプリの殆どは、将来のどのバージョンになるか分からないが、iOS が 32-bit アプリに終止符を打った時点で動かなくなると思われる。私には、その様なアプリを動かし続ける何らかの方法が存在するとは到底思えない、そのバージョンの iOS にアップデートするのを拒否する以外には。

iOS 10.3 で、Apple はあなたのアプリの中で影響を受けるのは何れかを見るのを可能にした。Settings > General > About > Applications と辿る。Applications の隣にある数字はインストール済みのアプリの総数を示すが、中身を見るために Applications をタップすると、32-bit アプリで 64-bit アップデートが無いもののリストが表示される。その内のどのアプリでもタップすれば、その App Store での掲載事項が見られるので、タップを繰り返してその開発者の Web サイトに行き、理屈の上では将来アップデートが出されるか聞くことは可能である。まず殆どの場合、答えはノーであろう。

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では、その質問を自らに返してみて、無料の TidBITS News アプリはどうであろうか? 私がこの記事を最初に出した時、いろいろな理由から我々はこれを自然消滅させる積りだと言った。一番の理由は、アップデートを正当化するのに値するだけの人達に使われていないことであった。しかしながら、Matt Neuburg と私は、今やその決定を覆すこととし、彼は iOS 10 に完全に対応する 64-bit バージョンを近いうちに出したいと思っている。その時が来たら、お知らせする。[訳者注:TidBITS News は 15 May 2017 にアップデートされ、64-bit 対応となっています。]

本質的には、TidBITS News は TidBITS に特化した RSS リーダーなので、Apple 内蔵の News アプリを使うことも当然出来る。TidBITS を News でのあなたの Favorites リストに加えるには、News で TidBITS を検索し、その該当する検索結果の隣にあるハートアイコンをタップするか、或はその検索結果自身をタップし、それから右上隅にあるハートアイコンをタップする。それ以降は、News ツールバーの Favorites をタップし、次に TidBITS タイルをタップすれば我々の記事全てが見られる。

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もし何らかの RSS フィードを News に付け加えたいのだが、News の中からの検索では見つけられない場合は、Safari を使う。探している Web サイトへと辿り、共有アイコンをタップ、そして共有シートの中にある Open in News をタップする。News に入ったら、画面のトップにある名前をタップし主たる記事リストへと行き、そしてそこでハートボタンをタップする。

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不可解なことに、Apple の News アプリは、米国、英国、そしてオーストラリア以外の国々では入手出来ないが、iMore によると、iOS の自分の地域をこれらの国の一つに変えることで入手出来るようになると言う。Settings > General Language & Region > Region と辿る。その後、News アプリはあなたのホーム画面の一つに現れるはずである;もし現れなければ、機器を再起動させてみる。自分の地域を変えることによる不都合はどんなものか私にはよく分からないが、それを自分の実際の国に戻せば、News アプリは再度消えてしまうと思われる。

勿論、皆さんは FeedlyReeder の様な他の RSS リーダーを使うことも出来る - 我々の Web サイトの左上にある RSS リンクをクリックすればその URL が得られる。しかしながら、他のアプリでは、ログイン済みの TidBITS 会員しかフルテキストの RSS フィードにアクセス出来ない。

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iCloud Photo Library を有効にする前に考えるべき四つのこと

  文: Mike Matthews: [email protected], @mamatthews
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

ポケットに入るデバイスを使って美しい写真を撮影でき、そして即座にその写真を見られるお陰で、自分の個人的芸術作品を保存し、整理し、共有する際の摩擦のほとんどが消し去られた。

けれども写真の世界のこの大転換は新たな問題も生んだ。例えばこんな問題だ:

これらの問題点の解決策として Apple が用意したのが iCloud Photo Library だ。Google PhotosLightroom mobileMylioAmazon Prime Photos などの競合製品 (すべて Jeff Carlson の "Take Control of Your Digital Photos on a Mac" で解説されている) もあるけれども、いずれも背後にあるアイデアそのものは基本的に同じで、次の二つのことだ:

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このクラウドベースの方法には歓迎すべき副作用が二つある。これを 唯一 のバックアップと見るべきではないが、クラウドベースのフォトライブラリは確かに火事・洪水・盗難などの恐れのない場所にすべてのもののコピーを置いておけるという意味合いを持つ。また、家族や友人との間で写真を共有するのが多少楽になる。

もしもあなたが iCloud Photo Library を使うと決めたならば、実際にスイッチを切り替えてオンにする前に、あらかじめ考えておくべきことが四つある。

あらかじめ写真を間引きする... あるいはしない -- Apple の Photos アプリの機能の多くは、つまり Selfies や Screenshots などの自動アルバム、顔認識、Memories、それから Mountains や Snow など包括的なカテゴリーに分けて写真を検索できる機能などは、写真を整理する退屈さを軽減し、なるべくものを捨て去ることなくできるようにするためのものだ。

結局のところ、Photos アプリがほとんどの写真を自動的に整理してあとで参照しやすくしてくれているのなら、写真を捨てる必要があるだろうか? よく見ると自分が撮ったことが恥ずかしくなる写真を一つ一つ選び出すなどという苦行よりも、どんどん新たな写真を撮り続ける方がずっと楽しい。

では、このことをどのように iCloud Photo Library と結び付けて考えるべきだろうか? 今この時点で時間の余裕があるのならば、眠っている猫を私がたった今撮った八枚のほぼ同一の写真(そう、たいていの猫と同様、わが家の猫も寝ている間はほとんど動かない)のような不要な写真を削除してもよいかもしれない。そうしておけば、iCloud へのアップロード時間とダウンロード時間が節約できるだろう。

他方、あとでソファで寛ぎつつ iPad で写真コレクションのクリーンアップをする方がずっと楽しいと思うのならば、今のところはガラクタも全部そのままにしておけばよい。あとでいつでも捨てられるのだから。

大多数 (Most) を持つデバイス (Host) から始める -- 手持ちの写真やビデオをすべて iCloud Photo Library にアップロードするには相当に時間がかかる。インターネットの上り速度にもよるし、あなたがどれほどの量の写真やビデオを持っているかにもよるが、数日間、あるいは数週間かかるかもしれない。

私の場合、数千もある写真やビデオの圧倒的大多数を Mac に保存していた。その多くは iPad と iPhone にも以前に手で同期しておいた複製があった。そこで、私はまず Mac から作業を始めた。あらかじめライブラリに間引き作業をしておいたにもかかわらず、アップロードが終わるまでに数日間かかった。

けれども、写真の大多数または全部を iPhone か iPad に保存している人も多いし、Mac を持っていない人たちもいる。そういう場合には、最も多くの写真やビデオを含んでいるデバイスから作業を始めよう。その最初のアップロード作業が終わってから、他のデバイスでも作業を繰り返せばよい。

幸いにも、写真のアップロードで毎月のデータ量上限を使い尽くすことがないように、iOS デバイスでは iCloud Photo Library へのアップロードをセルラー接続を使ってはしない。常に Wi-Fi 経由のみだ。

もしもアップロードの最中に Mac や iOS デバイスの動作が極端に遅くなったら、あるいはインターネット接続の速度が極端に落ちたなら、アップロードを一時停止できる。一日経てば自動的にアップロードが再開されるし、寝る前などに手動で再開させてもよい。Mac では、Photos > Preferences > iCloud に Pause ボタンがある。iOS では、Settings > Photos & Camera にある。

必要に応じて写真を最適化する -- iCloud Photo Library は常にオリジナルのままのフル解像度で写真やビデオをクラウドに保存する。

けれどもあなたの iPhone や iPad には、あるいは MacBook Air にさえ、そのデータをすべて保存できる十分な容量がないかもしれない。そのため、代わりに「最適化」版(つまり小さなサムネイル)のみをデバイス上に保存するというオプションを Apple は提供している。最適化版の写真での作業をしたくなれば、Photos アプリがその写真のオリジナル版をダウンロードする。

写真のフル解像度版と最適化版をそれぞれどこに保存するかを注意深く考えておこう。私の場合、iPhone と iPad には最適化版を置いたが、Mac にはフル解像度版を置くことにした。私は Mac 上で自分の貧弱な写真編集技量を磨くようにしているし、編集する前に写真が一つ一つダウンロードされるのを待つのは嫌だからだ。

それに加えて、私の Mac は Time Machine を使ってローカルにも、またオンラインサービス Backblaze を使っても、バックアップされている。これで、私のフルの写真ライブラリが iCloud Photo Library、私の Mac のドライブ、Time Machine バックアップドライブ、Backblaze という四つの異なる場所に保存されることになる。万一大災害に見舞われても、大切な写真は失われないと安心していられる。

容量は金なり -- 限られた数のユーザー写真をクラウドを通じて同期するために Apple が初めて進出したものが My Photo Stream であり、これを使って同期された写真は iCloud アカウントのストレージ量としては加算されない。(ただしビデオには My Photo Stream が使えない。)対照的に iCloud Photo Library に置かれた写真やビデオはすべてストレージ量として加算される。

無料の iCloud アカウントでは手始めに 5 GB の上限が与えられる。けれども、とりわけ iOS デバイスを一台か二台バックアップしている場合には、まともなサイズのフォトライブラリならばとうていその容量に収まり切らない。

幸いにも、iCloud アカウントが追加のストレージ容量を必要としている状態でアップロードを始めれば Apple から通知が届き、比較的安い料金で追加の iCloud ストレージを購入することができる。50 GB が月額 $0.99、200 GB が月額 $2.99、1 TB が月額 $9.99、2 TB が月額 $19.99 だ。

私の場合、ほんの少しだけ編集の手を加えることでフォトライブラリを削減して 50 GB より十分小さいレベルに抑えることができ、一時的に量が増えてもまずその上限を超えないようにして月額 2 ドルの出費を節約できた。いずれはフォトライブラリをもっとスリム化させたいという目標を持っている以上、追加容量に余分の出費はしたくないと思ったし、ここ数年間は特に追加が欲しいと思ったこともなかったからだ。その上、私にはあと三人の家族がいてそれぞれ自分の iCloud アカウントを持っているので、有言実行の範を示す必要もあった。

そうは言っても、たいていの人はおそらく余裕を持ってもっと下の価格帯に行けるほど大幅にはライブラリサイズを削減できないだろう。それに、忘れないで頂きたいが、iPhone で撮影した写真は今や一枚あたり 2-3 MB にもなっているので、ライブラリのサイズはあっという間に膨れ上がる。それでも、必要以上に料金を払うべき理由はない。いずれもう一度アップグレードの必要が出てきたら、Apple が喜んでそう通知してくれるだろう。

煩わしいことに、iCloud ストレージの料金を一年分まとめて払う方法はない。たとえ何があろうとも、毎月毎月少額の iCloud ストレージ料金の請求書が届いて支払処理をせざるを得ない。

スイッチをオンにする -- さて、以上の点をすべて考え、始める準備が整ったなら、Mac では Photos > Preferences > iCloud で、iOS では Settings > Photos & Camera で、iCloud Photo Library をオンに切り替える。それから、お好きな飲み物を手にして、リラックスしよう。とりわけフォトライブラリの削減を済ましているのならば何も心配は要らない。

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写真のアップロードを待つ間、それは数日間かもしれないし数週間かかることさえあるが、いつも通りに Mac や iOS デバイスを使えるはずだ。アップロードの進行状況をじっと見つめたり、今何が起こっているかと当て推量したりは、すべきで ない。 特に、iCloud Photo Library をオフに切り替えてからオンに切り替えて戻すことは 絶対に すべきでない。なぜなら、そんなことをすればシステムがすべての写真をもう一度評価し直すことになり、作業がますます遅くなるからだ。何もせずに放っておけば、いずれは作業が終わる。

その間、画面から目を離していられる、何かリラックスできる趣味に気持ちを向けることをお勧めする。そう、写真撮影などはいかが?

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休暇中のハイテク荷物を軽くする

  文: Julio Ojeda-Zapata: [email protected]
  訳: 清水 史彦 <qff01604@nifty.com>、Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

何十年もの間、私は旅行中の荷物を軽くしようとしてきたが、生まれつき、そうすることができないようであった。旅行の種類に関わらず、私は、必要とする量の 2, 3 倍の服を、荷物に詰めたものであった。このことは、私のハイテク機器についてもそうであった。私は、常に Mac を携帯していた。家族との休暇でさえも。いやはや、ラップトップ以外にも、私は、PDA、タブレット、そして携帯電話といった複数のガジェットを携えていたものだ。多ければ多いほど良かったのだ!

不必要な重量を背負うことに加えて、こうした道具一式を全て荷造りすることによって、これらをいじくるという、いつ終わるともしれない誘惑が生み出された。私は、自分のハイテク機器をいじくるのが大好きで、休暇中に、Mac のハード・ドライブを掃除して、オペレーティング・システムを再インストールすることで知られていた。

もし、読者が、「彼はどこかおかしいんじゃないの!」とか、あるいは、似たようなことを考えているのであれば、私は、あなたに同意します。私の妻が同意するのと同様に。

そういう訳で、Florida にいる家族を訪ねた最近の休暇は、きわめて重要なものであった。私は、初めて、(幾分) もっと分別のある荷造りをしたのだ。いやいや、私は服とか履物のことを言っているのではない。これらについては、私はまたもや、やり過ぎたのであった。だが、私は、自分のハイテク機器については削減を試み、そして、ある程度成功した。これは、まだ進行中の作業なのだ。

私は、一貫性と相互運用性のために、主として Apple 製品にこだわった。Sunshine State における約 2 週間、私は、iPad、iPhone、Apple Watch、そして、AirPods を携行していたが、ジャジャーン、Mac は持っていなかった。自分自身を iOS ならびに watchOS のミニマリストに限定することは、弄ぶものがより少ないということを意味していた。

そうすることによって、私は、本当に重要なことについて、もっと集中することができた。長時間の昼寝や、妻との散歩、海で泳ぐこと、いくつかのお気に入りのテレビ番組を、過去の放映分から全部見ること、友人や親戚とのくつろいだ食事、等々。

休暇前の準備は、旅行中に、技術的に遠回りさせられたり、イライラさせられたりするのを避けるのに、決定的に重要であった。そこで、私は、事前に、アプリやサービスの設定に時間をかけ、休暇がもっとスムーズになるように、ハイテク機器に関する自分の普段のやり方を修正した。

この記事は、Apple ファンのための旅行用テクノロジー・ガイドのようなものだと考えてほしい。読者にとって、具体的なところはおそらく異なっているであろうが。最後の方で、私は、いくつかの Apple ではないデバイスやアクセサリーについて述べるつもりだ。

iPad -- 私は、ある種の コンピュータは、持っていくと言い張った。そして、iPhone は有用ではない。他の旅行者は、2 週間コンピュータなしで、楽しく過ごせるかもしれないが、個人的、ならびに、職業的理由によって、私にはできない。そして、読者の中には同じように感じる人がきっといるはずだ。

9.7 インチの iPad Pro が、明らかに私の選択肢であった。これは軽くてコンパクトで、どんなポータブル Mac にとっても小さ過ぎて入らないミニ・メッセンジャー・バッグにスルリと入る。私は、Apple の Smart Keyboardもタブレットのお供にした。後ほど明らかになるが、これは、先見の明がある行動だった。そして、私は、iPad に合う Silicone Case を保護のために用いた。

私は、主として本を読むのとビデオを見るのに iPad を使用しようと計画した。また、私は、ニュースを熟知していたかった。と言うのは、何が起きているのか知らないと、私はイライラするからだ。以下、こうした使い方を容易にするために、私がいろいろなものをどのように設定したかについて示す。

私は、セルラーのデータ通信から始めた。通常、私は、iPad でそれを有効にしていないが、この旅行では、それが必要不可欠であると考えた。頼りになる Wi-Fi を探し続けることほど悪いものはない。そして、それは、私が旅行中にしばしば直面する問題なのだ。そこで、私は、一時的に AT&T の通信サービスをデバイスに入れた。

だが、私は、自分のデータ容量をあまりにも素早く使い切ってしまうことを心配した。そこで、私は、オフライン視聴用に、前もってビデオをダウンロードしておいた。読者は、もちろん、これを iTunes による購入やレンタルで行うことができる。私が調査を行うまで知らなかったことは、NetflixAmazon Prime Instant Video、そして、私の Comcast ケーブル TVプロバイダの Xfinity サービスのようなストリーミング・サービスでも、オフライン向けダウンロードが可能だということだ。(Netflix に関する詳細については、"Netflix、iOS でオフライン視聴を提供" 2016 年 11 月30 日、を参照されたい) こうしたサービスで、ストリーミング可能な全てのタイトルがダウンロードできるわけではないが、自分が退屈しないだけの十分な量のタイトルがあることが分かった。

電子書籍はもっと高速にダウンロードできるが、それでも私は、自分の読みたいタイトルが全て自分の iPad に入っているか、出発前に確認した。ここで、iBooks Store (または、Amazon や Google のようなライバルたち)で購入する本は、またもや明白な選択肢ではあるが、私はしみったれていて、別の方法を選んだ。

うちの公共図書館では、OverDriveCloud Library 経由で、電子書籍の貸出が無料で提供されている。読者の公共図書館が、こうしたサービスのうち少なくとも一つ、あるいは、Hoopla と呼ばれる別のサービスを提供しているのは、ほぼ確実だ。(下記の画像は、うちの公共図書館の OverDrive のホーム画面である。"OverDrive, Bluefire, and the EPUBlic Library"2011 年 2 月 18 日、も参照してほしい。)

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私は、雑誌中毒でもあり、過去には、機内に雑誌を山ほど持ち込んだものだ。今では、雑誌を読むのに、自分の iPad を使っている。旅行用に、私は、いくつかの雑誌ソースを試してみた。一つは Texture で、これは、月 たった9.99 ドルほどで、数十種のタイトルが利用できるサービスだ。試しに、私はこれに申し込み、そして、気に入った。だが、今後も使い続けるかどうかは分からない。

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それは、主として、St. Paul Public Library が、Zinio for Libraries 経由で、雑誌の貸し出しを行なっているからだ。これには、私のお気に入りのタイトルがのいくつかが欠けているが、値段が素晴らしい。つまり、無料なのだ。読者の公共図書館で、このサービスがあるかどうか、見てほしい。(Texture に非常に似ている Zinio という、図書館とは異なる消費者向けのサービスもある。)

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ニュースのために、私は、お気に入りのアプリや、Feedly, Flipboard, Memeorandum, Techmeme, そして、Mediagazer のような Web サイトについて、既に設定を行なっていた。実験として、試しに、Apple の Newsアプリを頼りにすることにした。これは、旅行のための私の主要なニュース用アプリとしては、長いこと使っていなかったものだ。これにはまだ問題があるももの、長足の進歩を遂げており、ニュースに目を通すのに有用で、かつ、楽しめることが分かった。

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休暇の最中に、突然、私の iPad は、本格的な仕事を行うために使用されることとなった。そして、それは一度だけで、私ではなく、妻であった。

妻は、思いがけず、最近亡くなった兄の込み入った遺産に関して、私の両親を手伝うハメになったのだ。この仕事では、彼女は、文書を熟読し、修正を加える必要があった。妻は、生産性向上のために、iPad に夢中になったことは一度もない (むしろ、自分の MacBook Air を大いに使ったものだ) が、iPad Pro と Smart キーボードに馴染むのに何の苦労もなく、文句の一つもなく、何時間もそこで過ごした。

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私たち二人にとって最大の試練は、母の Retina ディスプレイ付きMacBook Pro がすぐそばにあって、しかもしばしば空いていたということであった。なので、読者は、私たちが代わりにそれを使う誘惑に駆られていたと思うであろう。私は一度そうした。ちょっとだけ。だが、大部分、私たちは iPad から離れずにいて、何の問題もなかった。

iPhone -- かなり言葉通りの意味で、私の iPhone 7 Plus は私の iPad の小型版という存在であった。両者は事実上同一のアプリやサービスを提供する。

うまく働かないものもいくつかあった。例えば、小さな画面で Texture を使って雑誌を読むのは苦行以外の何物でもない。けれども読書をするならば iPhone でも十分に楽しめるし、ビデオも時々は鑑賞した。

また、私は旅行中の唯一のカメラとして iPhone を使った。DSLR には劣るけれども十分素敵な写真が撮れるし、Camera アプリが Portrait モードでうまく背景をぼかしてくれる機能を私は大いに気に入っている。常に完璧な結果が得られるとは限らないのだが。(2016 年 9 月 24 日の記事“iPhone 7 Plus の Portrait モードの舞台裏”参照。)

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壊滅的な不運が起こって写真が消えてしまうのを私は神経質なほどに恐れている。(それにはちゃんとした理由がある。皆さんもいずれは実感されるに違いない!)そこで、私は Apple の Lightning to USB 3 Camera Adapter を使って頻繁に iPhone から iPad へ写真を転送した。もしも信頼できる Wi-Fi アクセスがあったなら、自宅でするのと同じように Google Photos への自動アップロードを利用したことだろう。でも旅行中なので、セルラーデータ量上限が気になった。(もちろん、代わりに Apple のサービス、My Photo Stream や iCloud Photo Library を使うこともできる。)

特別の防護措置として、私は標準の Apple 革製ケースの代わりにもっと分厚くて頑丈な Tech Armor Shock Flex Case モデルの iPhone ケースを使った。考え方は良かったが、この Tech Armor ケースは私の iPhone がもうすぐ陥ることになっていた状況に対する保護は提供してくれなかった。

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ある日、私はプールに飛び込んで、泳ぎ回り、タオルで体を拭いて、リクライニングチェアにゆったりと座り、鞄の中を手探りして iPhone を取り出そうとした。鞄の中には入っていなかったが、部屋に置いてきたのでないことだけは確信があった。

全身の毛が逆立つ思いとともに、水泳パンツのポケットの中だ、と理解した。これは駄目だ、と私は観念した。ところが iPhone はちゃんと動き続けていて、何週間も経った今も問題なく動いている。Apple は iPhone 7 を防水とは保証しておらず、単に耐水性能があるとしているだけなので、一緒に泳いでも平気とは言えない。でも、どうやらかなりの耐水と見える。

さて、旅行中のメインのコンピュータとして iPhone 7 Plus 一つだけを持って行って何とかなるだろうか? 外付けキーボードがあれば大丈夫か? この考え方は問題外とは言えない(2014 年 10 月 25 日の記事“iPhone 6 Plus 用物理的キーボード”参照)ので、いつかは勇気を奮い起こして試してみたい。

Apple Watch -- 私が持って行った機器の中で最も興味深かったのが Apple Watch Series 2 だ。なぜなら、旅行にこれを持って行くことに意味があり役に立つのだと自分を納得させるため、特に努力を傾けたからだ。私はこれまで Apple Watch の大ファンであったことが一度もないので、この旅行をきっかけにこの Apple のウェアラブル機をもっと好きになれるかどうか試してみたかった。(結論を言うと、その通りになった。)

今回、私は Apple Watch (Nike ブランドモデルの一つ) を次のように使った。

さきほども書いたように、私は妻と一緒に何度も散歩した。そして、私は初めて、ムーブ (赤)、エクササイズ (黄)、スタンド (青) の三色の同心円を一杯にしようと一生懸命になった。ラテン系の私たちはこれをスペイン語で小さな円を意味する los circulitos と呼んでいる。旅行の後も私はこの三つの円への興味を失っていない。予想していなかったことだが。

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実際、あの旅行以来私は初めて Apple Watch を自分の健康のために(主として自転車で)フルに組み込んで使うようになった。休暇以後の私のエクササイズデータは Apple Watch 内蔵の Activity アプリWorkout アプリ、それと自転車乗りや長距離ランナーに人気の高いサードパーティの Strava サービスに追跡させている。

可能な限り、私はいろいろな楽しみの選択肢をいちいち iPhone を探さずともいつでも手許に置いておくようにしたい。そもそも、それが Apple Watch の存在意義だろうから。どんな選択肢があるのかを探すのは少々手間がかかるが、私はいくつか素敵なものを見つけることができた。

中でも最も注目すべきは、Marco Arment のポッドキャスト用アプリ Overcast だ。私が Overcast を選んだのは、より劣る Apple の Now Playing インターフェイスに頼らず独自の Apple Watch 用制御画面を提供しているからだ。私は Apple Watch に対応していない Pocket Casts を使うのを止めて、こちらに乗り換えた。

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Overcast には長い沈黙時間を短縮して聴取時間を節約する Smart Speed 機能もあるし、ポッドキャストの語りの音声を大きくはっきり聞こえるようにする Voice Boost 機能もある。どちらも大いにありがたい。

Arment はその後もう一つ素敵な機能を追加してくれた。ポッドキャストを直接 Apple Watch にロードするオプションで、これならば iPhone を持って来なくてもよい。休暇中ならば特に便利だったろうし、これがあったら iPhone を水没させずに済んだかもしれない。

私は時々 Pandora サービスを使うので、Pandora の Apple Watch 用アプリをインストールして、カスタマイズしてあるステーションがいつでも使えるようにしている。

また、Apple Watch をチラッと見るだけでその日の最新ニュースが分かるようにもしておきたかった。内蔵の Modular 文字盤のニュース見出しコンプリケーションでも可能だが、あまりにもオプションが少ないので愕然としてしまった。CNN を使うのも手だが、私には Washington Post の方が良い。

Washington Post の Apple Watch 用アプリは、iPhone と iPad 用のアプリのごく小さな付属品で、正方形の写真や図の上にテキストを重ねて示し、記事を簡潔に伝える。グラフィックをタップすれば対応する記事がロードされる。

Apple Watch 上での正方形のグラフィックは小さいが、それでも十分読める。Modular 文字盤で見出しをタップすれば、これらのグラフィックの一つが開く。そのグラフィックをタップすればミニ版の記事がロードされるので、iPhone か iPad を開いてフルの記事を読む前に、ある程度のことが分かる。

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そのまま Apple Watch を使い続けたいのならば、テキストのミニ記事を多数スクロールして読むか、あるいはグラフィカルなやり方ならば一連の解説画像をスライドショーのようにスクロールして見ることもできる。

実際、とてもうまく出来ている。想像してみよう。熱帯の陽光の下、プールに体を半分沈めた状態でも、このアプリが提供する絵物語をのんびりとめくって行くだけで、世の中で何が起こっているかの基本的な理解くらいは得られるのだ。(もちろん、もっとはっきりした全体像を掴むためにあとで iPad で見直すことは心に留めておくとよい。)

残念なことに、この Washington Post アプリは時々更新しなくなる。つまり、時計画面に表示されるニュース見出しが数時間前、あるいは数日前のままになっていることがあって、フラストレーションが溜まることこの上ない。このアプリがまともに動くようにしようと、時計を延々といじくり回す羽目になる。それこそまさに、休暇中にはしたくないと思っていたことだったのに。

私はもう一つニュースアプリを Apple Watch に入れていた。National Public Radio の NPR One アプリだ。こちらはシンプルさの極みだ。画面上のボタンを押せばオーディオ再生が始まり、気になる記事が見つかるまで次々と記事を飛ばし読みしてくれる。休暇中のニュース中毒者にとっては完璧なオーディオアプリだ。

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Apple Watch Series 2 は防水なので、プールで泳いだり、海に飛び込んだりする際にも私は手首に着けたままにした。時には凹んだ場所に砂粒が食い込んだりして厄介だったが、その点を除けばこの水中のお伴を私は存分に楽しんだ。

私は今回の旅行に Apple Watch バンドを二本持って行った。Nike ブランドの Sports Band と、Apple Woven Nylon バンドだ。スポーティーな Nike バンドはどんな状況でも問題なく使えた。

AirPods -- 私は一対の AirPods を荷物に入れた。妻と私が片方ずつ使って一緒にビデオを観ようと思ったからだ。考え方は良かったが、結局は一度も使わなかった。私は AirPods が大好きで、家ではしょっちゅう使っているが、旅行に持って行くべきではなかったと思う。片方、あるいは両方を失うかもしれないと思うととても使えない。私は普段から驚くべき頻度でものをなくしているからだ。

旅行中になくすことはなかったが、残酷にも皮肉なことに、旅行から帰った後に私は AirPods の片方をなくしてしまった。自宅のどこかにあるのは間違いないと思うのだが、あれから数週間も経つのにまだ見つけられていない。新しい Find My AirPods 機能も役に立たなかった。なぜなら、悪いタイミングの見本のようなものだが、なくすすぐ前に私は AirPods と iPhone のペアリングを外したばかりだったからだ。

旅行中には、昔から頼りにしている古い LG HBS900 イヤホンを使った。首のまわりに前開きの首飾りのようにして掛け、イヤーバッドのコードが両側から出ているタイプのものだ。AirPods よりもずっとなくす危険が少なく、ゴム製のバッドの先が耳の中で高い気密性を持つので飛行機の騒音の中でも快適だ。次の旅行ではこれだけを持って行こうと思う。

Cupertino 以外で作られた機器 -- 主たるテクノロジー装備には iPad と iPhone と Apple Watch を使ったが、別の会社の製品もいくつか追加装備として使わずにはいられなかった。

電子ブックを読むには主として iPad と iPhone を使ったが、明るい日光の下ではどちらもほとんど使い物にならない。熱帯地方での休暇旅行では、それは困る。そこで、この問題の解決のために Kindle Oasis を荷物に入れた。これは Amazon の最も小型の電子ブックリーダーで、カバー部分がバッテリーを兼ねていて長時間使える。この Kindle は旅行中大いに使った。

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私はバッテリーが切れるのがとても嫌なので、ちょっと多過ぎるくらいの充電機器を持って行った。リストにすると、とんでもなく長くなる:

当然のことだが、これはあまりにもやり過ぎだった。Belkin の Valet Charger Power Pack と、Apple の USB 電源アダプタ二台、それに Nomad の Lightning Cable と Universal Cable だけで十分やって行けたはずだ。

細かいことを気にする人のために付け加えておくと、Belkin Valet は Nomad Universal Cable から充電され、Universal Cable は 12 ワットの Apple USB 充電器に差し込んで使った。この Valet は夜のうちに Apple Watch を充電し、日中は他のデバイスのバッテリーが切れた場合に備えて持ち歩いた。もう一台の Apple USB 充電器と Nomad Lightning Cable が昼のうちは iPad を、夜には iPhone を充電した。

どうすべきだったか? -- 旅行を振り返って考えれば、Mac を自宅に置いたままにして iPad、iPhone、Apple Watch を持って行ったのは正しい判断だったと断言できる。Mac を持って行ったならまたもう一台の充電器が必要となり、さらなるケーブルやアダプタを荷物に入れることになったろう。それを考えずに済んだだけでもヤレヤレだ。家族旅行で Mac を自宅に置いておこうかどうしようかと悩んでいる人は、ぜひ試してみよう。きっとうまく行くに違いないと私は思う。

けれども、電源について心配し過ぎた私は、充電機器については過剰反応してしまったと反省している。個々のデバイスに一つずつの充電器とケーブルがあれば、あと万一のために何らかの外部バッテリーパックがあれば、それで十分以上だったろう。

願わくは、次の旅行ではそこのところをちゃんとしたいと思う。妻にも、次はあんなにたくさんの靴を持って行かないと約束させられたところだ。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2017 年 5 月 15 日

  文: TidBITS Staff: [email protected]
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Fantastical 2.3.7 -- Flexibits が Fantastical 2.3.7 をリリースして、Exchange タスクでカテゴリを設定する機能への対応を追加した。この人気のカレンダーアプリはまた全体的なパフォーマンスを改善し、Day および Week 表示で Magic Mouse を使う際の縦方向と横方向のスクロール挙動をスムーズにし、Exchange から Kerio Connect に接続した際に出席依頼に返信できないバグを修正し、左のサイドバーで VoiceOver 用のグループを別途に作り、デフォルトの終日の通知が保存されないことがある問題を解決し、Exchange アカウントのリマインダーがサーバで削除されないという問題を修正している。(Flexibits からも Mac App Store からも新規購入 $49.99、無料アップデート、14.0 MB、リリースノート、10.11+)

Fantastical 2.3.7 へのコメントリンク:

PopChar X 7.7.1 -- バージョン 8 の登場を前にして (2017 年 3 月 24 日の記事“PopChar X 7.7”参照)、Ergonis Software が PopChar X 7.7.1 を出してこの文字発見ユーティリティで二件のバグを修正した。今回のアップデートでは「デッドキー」を使ってしかタイプできない文字の一部でキー組み合わせの表示が正しくなかった問題を修正し、Open/Close ホットキーとして国際キーボードで一部のキーが使えなかった問題を回避し、ある種の文字列を検索すると PopChar が動かなくなったバグを解消している。(新規購入 29.99 ユーロ、TidBITS 会員には 25 パーセント割引、無料アップデート、4.6 MB、リリースノート、10.6+)

PopChar X 7.7.1 へのコメントリンク:

Default Folder X 5.1.5 -- St. Clair Software が Default Folder X 5.1.5 をリリースして、Save As ダイアログが最小化モードでも認識されるようにし、ダイアログを最大化して Default Folder X の全機能にアクセスできるようにするボタンを追加した。Open/Save ダイアログを拡張するこのユーティリティはまた、そのツールバーが Dock と重なる場合にアプリが正しく働かなくなった問題を解決し、Control-Option 修飾キーのショートカットを使う際に誤って Shift キーを表示していたバグを修正し、ファイルダイアログが開いている際の Spaces 切り替えを改善し、いくつかメモリリークを取り除いている。(新規購入 $34.95、TidBITS 会員には新規購入で $10、アップグレードで $5 の値引、6.5 MB、リリースノート、10.10+)

Default Folder X 5.1.5 へのコメントリンク:


ExtraBITS、2017 年 5 月 15 日

  文: TidBITS Staff: [email protected]
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今週の ExtraBITS では、どうやら Amazon Prime Video が Apple TV に登場するらしく、Apple Watch が卒中を予防する能力を持つかもしれず、MacPaw が Tekserve の伝説的な Apple ハードウェアコレクションを買い取った。

Apple 対 Amazon Video の確執は終わったのか? -- BuzzFeed の John Paczkowski の記事によれば、Apple と Amazon は Amazon Prime Video を Apple TV に登場させ Apple TV を Amazon ストアに復活させるための合意に達したという。合意内容は来月の WWDC キーノートで発表されるとのことだ。以前 Recode がこれを噂として伝えた上で、十分に信頼できると述べていた。もしもすべてがうまく行けば、Apple TV のコンテンツが一段と魅力を増すことだろう。この合意はまた、Apple が競合するデジタル再販業者を受け入れるため App Store ポリシーに調整を加えようとしているのか否かという、より広範な疑問にも繋がる。

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Apple Watch が異常な心拍を探知 -- California 大学 San Francisco 校 (UCSF) の eHeart 研究報告によれば、Apple Watch アプリ Cardiogram から取り込んだ「深神経回路網」データが、最も一般的なタイプの異常心拍である発作性心房細動を 97 パーセントの精度で探知できたという。発作性心房細動は卒中のおよそ 25 パーセントの原因となり、その種の卒中の三分の二は比較的安価な薬を使って予防できるので、これは救命の可能性を開くかもしれないニュースだ。Cardiogram と UCSF は神経回路網についてのこれらの調査結果をさらに外部のデータとも比較して検証し、それらの結果を Cardiogram アプリ自体にも組み込む予定だという。このチームはまた、心房細動以外の健康状態を探知するシステムについても研究を進めるつもりだ。

コメントリンク: 17724

MacPaw が Tekserve の Apple コレクションを買収 -- ニューヨーク市の伝説的な Apple 再販業者 Tekserve が 2016 年 6 月に閉店した時には、Apple 製品を集めたあのコレクションはどうなるのかと心配する人たちが多かった。嬉しいニュースがある。MacPaw 社にいる私たちの友人たちがひっそりとあのコレクションを丸ごと買い取り、ウクライナにある MacPaw 本社に展示することにした。皆さんも Kyiv を訪れた際には、ぜひとも立ち寄ってコレクションを見せてもらおう。Steve Wozniak のサインのある 128K Mac や、NeXTcube や、その他 Apple の歴史を彩るさまざまの製品が並ぶはずだ。

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TidBITS ISSN 1090-7017©Copyright 2017 TidBITS: 再使用はCreative Commons ライセンスによります。

日本語版最終更新: 2017年 05月 19日 金曜日 , S. HOSOKAWA