TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1387/25-Sep-2017

今週号の TidBITS は Apple の恒例のオペレーティングシステムアップデートのすべてを網羅する。まず Adam Engst が macOS 10.13 High Sierra へのアップデートをしばらく待った方がよいかもしれない理由を説明し、Adam はまた watchOS 4 の能力を試してみる。Josh Centers は "Take Control of iOS 11" と "Take Control of Apple TV" 双方の著者として、iOS 11 について知っているべき 11 個のことを語る記事と、tvOS 11 をレビューする記事とを書いた。iOS 11 については他にもいくつかの記事を私たちのウェブサイトに掲載しているが、この号ではあと一つ、Microsoft が提供する電子メールサービスを使っている人たちに影響する iOS 11 での Mail のバグを Mark Anbinder が警告する。今週注目すべきソフトウェアリリースは (たくさんある!) Moneydance 2017.5、Microsoft Office 2016 15.38、Quicken 4.6.4、Apple Configurator 2.5、GraphicConverter 10.5、Carbon Copy Cloner 5.0.2、Typinator 7.3、1Password 6.8.2、Default Folder X 5.1.6、Airfoil 5.6.3、それに Mac 用 Pages 6.3, Numbers 4.3, Keynote 7.3 だ。

記事:

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macOS 10.13 High Sierra 入手可能、ではいつアップグレードすべきか

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Apple が、macOS 10.13 High Sierra をリリースした。OS X 10.8 Mountain Lion またはそれ以降の走るすべての Mac 用に、Mac App Store から入手可能となっている。そもそもの初めに WWDC 発表の報告として記事“macOS 10.13 High Sierra にトリップする”(2017 年 6 月 5 日) でお知らせしたように、High Sierra は最近の Apple の「規則正しい」オペレーティングシステム更新の中でもどちらかと言えば小幅なアップグレードの一つだ。Leopard に続く Snow Leopard、Lion に続く Mountain Lion、Yosemite に続く El Capitan、そして今回は Sierra に続く High Sierra ということだ。

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しかしながら、High Sierra ではユーザーの目に見える変更や新機能といったものは比較的少ないけれども、Apple は今回のリリースを利用して内部的にはいくつかの極めて大きな更新を施した。High Sierra は SSD を備えた Mac を新しい APFS ファイルシステム (2016 年 6 月 24 日の記事“Apple の来るべき APFS ファイルシステムが意味するもの”参照) に変換し、ビデオや写真には新しい HEVC と HEIF フォーマット (2017 年 6 月 30 日の記事“HEVC と HEIF でビデオと写真がもっと効率的に”参照) を使う。これら基盤構造の変更は、Mac の基盤を現代化し、パフォーマンスを改善し、ストレージの必要を減らし、将来の改善への道を整えるはずだ。

これらの変更点は非常に重要なものなので、自然と一つの疑問が生まれる。私の Mac を、いつ High Sierra にアップグレードすべきなのだろうか? iOS については、また watchOS や tvOS についてはなおさらそうだが、一般的に言って私たちは即座にアップグレードしたいと思える程度に Apple を信用している。その大きな理由は、Apple がこれらのオペレーティングシステムに対してあまりにも大きな統制力を行使しているので、あまり甚だしい変化は生まれ得ないからだ。その上、正直言って、Apple Watch や Apple TV で何か問題が起こっても日々の生活に重大な影響を与えるとは考えにくいではないか。

けれども Mac では、正道から脇道へそれる機会が数限りなくあり、実際多くのユーザーがそれをしている。もしも開発者たちがきちんと Apple のルールに従い、もしも Apple がベータテスト期間中に適切なる配慮をもって仕事をしていたならば、High Sierra にアップグレードしても何の問題もないはずだ。ところが、あなたの Mac が使っているハードウェアとソフトウェアがすべて Apple の仕様に厳密に適合しているか否かを知る方法などどこにもないし、あなたのものと同一の構成で Apple がテストを実行できたかどうかも分からない。だからと言ってこれは誰かがきちんと仕事をしなかったとかいうことではなく、単純な事実なのだ。それに加えて私たちの多くが日々の仕事で Mac に大きく依存しているという事実もあるので、アップグレードするか否かという疑問がなおさら大きな意味を持つ。

幸いにも、Joe Kissell が "Take Control of Upgrading to High Sierra" に書いた助言をあなたがきちんと守って、アップグレードの直前にブート可能なバックアップを作っておけば、万一問題が起こってもあなたが失うのはたぶん時間のみだろう。なぜなら、最悪の事態が起こったとしても、いつでも単にあなたの Mac の起動ドライブを再フォーマットしてからそのブート可能な複製からリストアすれば元に戻れるからだ。既に Joe はこの本のバージョン 1.1 をリリースしており、その中には必要があった場合に備えてダウングレードの手順の説明も載っている。

とは言うものの、待つのも悪くない。それに、High Sierra にはやむにやまれずすぐアップグレードしたくなるほどの数多くの新機能はない。(新機能の詳しい解説や、その他たくさんのことが Scholle McFarland の本 "Take Control of High Sierra" に載っている。) もしあなたが次に述べる三つのグループのどれかに属するユーザーなら、少なくとも数週間は、あるいは通例通りに一連のバグ修正を施したバージョン 10.13.1 が出るまでの間は、High Sierra をインストールせずに待つことをお勧めしたい:

特に、オペレーティングシステムのアップグレードを今すぐすべきでないソフトウェアの種類が一つある。それは、まだ APFS 互換となるようアップグレードされていないディスクユーティリティに依存している場合だ。古いディスクユーティリティに APFS フォーマットのドライブを触らせることは絶対にすべきでない。それからまた、バックアップ用ソフトウェアについても同じことが言える。Carbon Copy ClonerMac Backup Guru の開発者たちは既に APFS 対応にしたと述べているが、SuperDuper の開発者たちは Apple から最小限の資料しか届かないので心配なことがまだまだあると語った。(それでも、テスト用の SuperDuper 3.0B1 が現在入手可能だ。)

実際に High Sierra へのアップグレードをする際には、必ず Time Machine バックアップを保持しておこう。間違いなく Apple は APFS についての内部知識を駆使しつつ Time Machine を必要に応じて更新したはずだからだ。最新のバックアップがあれば、悪いことが重なったとしてもあなたを守ってくれる。

さて、いろいろと注意点を語ってきたけれども、私はここで失礼して、メインに使っている私の iMac をアップグレードするために、Joe のチェックリストでの確認作業を済ませておかなければ。

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iOS 11 について知っているべき 11 のこと

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iOS 11 が入手可能となった。iTunes 経由で入手することもできるし、また Settings > General > Software Update から入手することもできる。私はここ数ヵ月間 iOS 11 に取り組んで、"Take Control of iOS 11" の執筆を続けてきた。iOS 11 が公式にスタートしたので、それに合わせて "Take Control of iOS 11" もバージョン 1.1 に更新してある。

ずっと TidBITS を読み続けてこられた方は、iOS 11 に関するさまざまな記事を私たちが書いてきたことをご存じだろう。例を挙げれば“大草原の HomeKit のお伴: iOS 11 で登場するものは”(2017 年 7 月 7 日)、“ARKit: 拡張現実、ゲームを超えて”(2017 年 7 月 28 日)、“iOS 11 で Do Not Disturb While Driving 登場”(2017 年 8 月 21 日) などだ。

これらの記事が皆さんの iOS 11 に対する興味をかき立てたと願いたいが、でもやはり実際の行動に移る前に、まずは皆さんが知っておくべき 11 のことをここに記しておきたい。

#1: あなたのお気に入りのアプリが、動かなくなるかもしれない -- 知らなかったとは言わせません! Adam Engst が記事“Apple、32-bit iOS アプリを廃止に”(2017 年 5 月 15 日) でそうなるかもしれないと書き、Marc Zeedar もそのことを記事“打ち捨てられたアプリの問題”(2017 年 7 月 17 日) で説明した。64-bit モードで走るようにアップデートされていないアプリは、あなたのデバイス上にそのまま残るが、起動しようとすればエラーメッセージが出るようになる。

現在 iOS 10.3.1 またはそれ以降を走らせていれば、Settings > General > About > Applications であなたのデバイス上にあるアプリのリストを開けばその中でどのアプリが iOS 11 で動作しないかが見分けられる。もしもそのようなアプリであなたにとって重要なものがあるならば、アップデートが出ていないか調べよう。新しいアプリという形で出ている可能性もある。そうでなければ、解決策が見つかるまでの間 iOS 11 にアップデートせず待つ方が良い。

TidBITS News アプリについては心配ない! Matt Neuburg のお陰で、今後何年間も動き続けるはずだ。(2017 年 5 月 16 日の記事“TidBITS News、古い 32-bit iOS アプリが 64-bit になるお手本に”参照。)

#2: いくつかの機能が欠けている -- Apple が WWDC で約束した iOS 11 のメジャーな新機能のうち三つが欠けている。iCloud の Messages、個人対個人の Apple Pay、それに AirPlay 2 だ。(2017 年 6 月 5 日の記事“iOS 11、多くの細かな点で賢くなる”参照。)

iCloud の Messages の考え方は、あなたのメッセージやその添付ファイルを iCloud に保存して、同期をもっと信頼できるものにすることだ。この機能は初期のベータ版には存在していたが、ベータ期間の途中で Apple は理由も明かさず削除してしまった。ベータテスター向けの内部書類の中で Apple は後日この機能を復活させると明言したが、一般向けには一言も述べていない。

個人的に言って、私はこの機能には懐疑的だ。iCloud のストレージ割当量の計算に算入されるし、添付ファイルを変換するとサイズが大きくなり得るからだ。他のメッセージングサービスでこのような基本的機能に対して顧客に課金するものなどどこにもないし、おそらく Apple 社内の誰かがちょっと行き過ぎだと気付いたのだろう。

また、Apple は Apple Pay の個人対個人の支払い機能への対応も延期した。考え方は、iMessage アプリを使ってお金を直接他の人へ Apple Pay で送るというものだ。受け取ったお金は仮想の Apple Pay Cash Card に保存される。この機能がなぜ止められたかの理由は分からないが、当然ながら財務関連製品とは複雑なものなので、必ずしも驚くようなことではないのかもしれない。

Apple はプレスリリースの中でこの延期について述べている:

この秋のうちに iOS 11 と watchOS 4 のアップデートを通じ、Apple Pay ユーザーは友人や家族との間で素早く、手軽に、セキュアにお金をやり取りできるようになります。[訳者注: Apple Newsroom の日本語ページではこの文章が削除されています。日本では実現しないのかもしれません。]

さらに、AirPlay 2 もまだ組み込まれていないようだ。Apple は AirPlay 2 によって受信器を Home アプリで管理でき、オーディオを複数個の受信器に出力して、全体的に信頼性をもって動作するようになると言う。けれども私自身がテストした結果でも、AppleInsider によるテストの結果でも、AirPlay 2 はまだ実装されていないようだ。奇妙なことに、Apple は tvOS 11 用の開発者向けリリースノートの中で AirPlay 2 に触れている。ひょっとするとこれは tvOS に実装されていて iOS には未実装なのか? 私が思うに、Apple がスマートスピーカー HomePod を(いつになるかは知らないが)リリースすればもっと詳しいことが分かるのだろう。

これらの機能の遅延については、私たちも皆さんと同じくらいにフラストレーションを感じている。もちろん、利用できるようになり次第、"Take Control of iOS 11" を更新したいと思っている。

#3: ビデオと写真の新しいフォーマットに注意しよう -- デフォルトで、iOS 11 はビデオや写真を新しい HEVC や HEIF のフォーマットで撮影する。ただしそのデバイスが A10 Fusion チップまたはそれ以上を備えていることが条件、つまり iPhone 7 かそれ以降、または 2017 年型 iPad Pro が必要だ。記事“HEVC と HEIF でビデオと写真がもっと効率的に”(2017 年 6 月 30 日) の中で Glenn Fleishman が説明した通り、これらのフォーマットはさまざまの利点(中でも重要なのはファイルサイズが小さくなること)を持つが、大きな欠点が一つだけある。それは、業界全体を通じた互換性がないことだ!

Windows コンピュータはまだこれらのフォーマットを読むことができないし、Apple 製品であっても iOS 11 や macOS 10.13 High Sierra よりも前のオペレーティングシステムが走っていれば読めない。iOS 11 上で HEIF で撮影した画像は、iCloud Photo Library を通じて 10.12 Sierra の走る Mac に同期すると、もはやフル解像度では表示されない。

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iCloud Photo Library のことを別にすれば、大きな問題でないとも言えるだろう。なぜなら、iOS 11 や High Sierra の Photos アプリからの書き出しは標準的なフォーマットのファイルを生成するからだ。たとえ問題があっても、iOS 11 の中で Settings > Camera > Formats へ行って Most Compatible を選べば画像やビデオを JPEG や H.264 のフォーマットで撮影できる。

#4: Control Center が大幅に変わる -- iOS 11 をインストールしてみて感じた最大の衝撃の一つが、新しくなった Control Center だ。以前とは全く違っている! あまりにも変わってしまったので、私は "Take Control of iOS 11" で丸々一つの章をそのために割いたくらいだ。ここでその内容を全部繰り返す余裕はないが、主な点だけ簡単にまとめておこう:

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#5: Notification Center よ、さらば -- 振り返って考えてみれば簡単なことだが、Apple は iOS 11 で Notification Center をなくして、その機能をすべて Lock 画面に統合した。

これからは、通知を見るには次のようにする。デバイスがロックされた状態では、Lock 画面が新規の通知のみを表示する。過去の通知を見るには、Lock 画面を下から上へスワイプするか、または画面の上端外側から下へスワイプする。これは従来 Notification Center を呼び出していたのと同じ動作だ。

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デバイスのロックが外れている場合には、画面の上端外側から下へスワイプすれば Lock 画面上にすべての通知が表示される。これは実際にデバイスがロックされている訳ではなく、Home ボタンを押すか、または画面の下端外側から上へスワイプすれば元に戻る。

#6: iPad のマルチタスキング -- Apple は iOS 11 で iPad の使い勝手に力を注いで、ユニークなインターフェイス機能を装備してマルチタスキングのシステムをデザインし直した。

マルチタスキングの新しいやり方の目玉は、デザインが一新された Dock だ。これは見た目も動作も Mac の Dock に似ている。最大 15 個のアプリを収容でき、右側には最近使ったアプリやよく使うアプリを表示するセクションもある。iPad では Handoff アプリもここに置かれる。

いくつかの方法で Slide Over や Split View を呼び出せるが、結局はアプリの一つを Dock または Home 画面からドラッグして、現在アクティブな他のアプリの上へドロップするだけのことだ。例えば次のようなことができる:

ドラッグしているアプリが縦長の菱形を表示している状態でそれをドロップすれば、Slide Over が開き、メインのアプリが画面の右側にオーバーレイ表示される。そのウィンドウの一番上にある棒を上へドラッグすれば Slide Over のアプリが Split View に切り替わる。

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しかしながら、菱形を画面の左右の縁までドラッグし続ければ、表示が変わってドロップ後に Split View が開くことが示される。新しいアプリを左右のどちら側に置くこともできるのが素晴らしい。

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iOS 11 には iPad 上であまりにもたくさんの新しいことがあるので、私の本 "Take Control of iOS 11" ではそのために丸々一つの章を割いている。

#7: インスタントメモ -- iOS 11 の走る iPad Pro を持っていれば、Lock 画面を Apple Pencil でタップするだけで、Notes アプリに新規メモが作成される。(ただしスクリーンが目覚めている必要があり、私の経験では二度目のタップが必要なこともあった。)

けれども、iPad Pro と Apple Pencil の組み合わせがなくてもインスタントメモ (Instant Note) は作成できる。どの iOS デバイスでも Control Center 上に Notes ボタンを追加しておけば、デバイスがロックされていてもそのボタンをタップすればインスタントメモが作成される!

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このインスタントメモの挙動は Settings > Notes > Access Notes from Lock Screen で調整できる。デフォルトの設定は Always Create New Note だが、前回使っていたメモを開く設定にもでき、ミーティングや教室でノートを取るような場合にはそちらの方が便利だろう。

#8: インスタントマークアップの説明 -- 毎年、Apple はたった一つのマーケティング用語の下に意味のはっきりしないいくつかの機能をまとめて出してくるので、私はそれらをよく調べて説明できるようにしておかなければならない。今年は、インスタントマークアップ (Instant Markup) がそれにあたる。

iOS 11 のリリースノートには、Instant Markup とは iPad Pro を Apple Pencil でタップすれば画面上にあるどんなものにでも書き込みができる機能だと書かれている。でも、その説明は正確でない。ここでもやはり、Apple Pencil は必ずしも必要でない。

その代わりに、Instant Markup 機能は iOS 11 のそこいらじゅうにまき散らされている。いくつか例を挙げよう:

誤解しないで頂きたい。これだけの機能性が iOS のあちこちで使えるようになったのは素晴らしいことだ。ただ、この機能に関する Apple のマーケティングはちょっと誤解を与えかねないやり方だし、機能にアクセスする方法も首尾一貫しているとは言い難い。

#9: 緊急 SOS -- これは iPhone 専用の新機能だが、とても重要だ。ただ、使い方には注意が必要だ。Sleep/Wake ボタンを素早く続けて五回押す。すると、三つのスライダーが表示される。Slide to Power Off、Medical ID、それに Emergency SOS だ。このセクションを読み終えるまで Emergency SOS スライダーに手を触れてはいけない!

まず第一に、この画面を呼び出しただけで、自動的に Touch ID が (おそらく出荷予定の iPhone X では Face ID も) 無効に切り替わる。米国では多くの司法管轄区域でデバイスのロックをパスコードでなく指紋認証で外すよう強制され得るという法律がある。そのことは覚えておきたいが、警察官や国境係官にパスコードの提供を拒否すれば非常に不快な目に遭う可能性があることも忘れてはならない。(2017 年 4 月 14 日の記事“米国国境を越えて、デバイスとデータを持ち込むこと”参照。)

書いてある通り、Slide to Power Off スライダーは iPhone の電源をオフにし、Medical ID スライダーはあなたの Medical ID を画面上に表示する。表示内容は Health アプリの Medical ID 画面で設定できる。

では、この恐ろしげな赤い Emergency SOS スライダーは何をするのか? まず、これは緊急電話をかける。米国では 911 だ。その通話が終わるかキャンセルされるかした後に、あなたの緊急時連絡先にあててテキストメッセージが送信され、あなたの位置情報がその相手に共有される。

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私の iPhone 7 Plus から送信されるテキストメッセージの文章は次のものだが、これを編集する方法はなさそうに見える:

Emergency SOSJosh Centers から緊急通話です。Josh があなたを緊急時連絡先に指定しましたので、このメッセージが自動送信されました。

緊急時連絡先は Settings > Emergency SOS で設定できる。

緊急時連絡先に通知を送信し終えたら、あなたの Medical ID が画面上に表示される。おそらく緊急時対応要員に情報を伝えるためだろう。

覚えておこう。Sleep/Wake ボタンの連続五回押しで、あなたは命拾いができるかもしれない。どんな風になっているのかを実際に試してみるのもよいが、本当の緊急事態でない限り、その Emergency SOS ボタンに触ってはいけない。これのせいで間違い電話がたくさんかかる事態にならないことを願いたい。

#10: アプリのオフロード -- Apple はずっと以前から、iOS デバイス上のストレージ容量に対する節約志向を見せてきたし、iOS でのストレージの管理を困難にしてきた。iOS 11 では、この状況が改善される。新しいストレージ管理画面が Settings > General > iPhone (iPad) Storage から開いて、容量を節約するためにできるさまざまのことがここで提案される。

もう一つの新しい設定も、ここで紹介しておきたい。こちらは Settings > iTunes & App Stores: Offload Unused Apps にある。この設定を選択すると使わないアプリが自動的にアンインストールされ、そのアプリのためのデータのみが保持される。あとでそのアプリを App Store から再インストールすると、まるで削除などしていなかったかのように普通に開く!

この設定を使わない方が良いただ一つの状況は、使い切れないほどたっぷりストレージ容量を持っている場合だ。そうでない私たちは、この機能を使うことでデータ喪失の心配なしにスペースを節約できるかもしれない。

#11: クイックスタート -- 今は新しい iPhone が出る季節だ。セットアップの作業はものすごい困難というほどでもないけれども、新しい iPhone を入手する際に一番時間のかかる作業には違いない。ずっと以前から、Apple TV についてはそのそばに iOS デバイスを置いておくだけで自動的にセットアップがされてきた。そして今 ついに iOS 11 デバイスも、同じ方法でセットアップできるようになった!

だから、例えばもうすぐ新しい iPhone 8 を購入しようという人は、それが到着するより前に、あらかじめ既存の iPhone を iOS 11 にアップグレードしておくとよい。そうすれば、新しく届いた iPhone をセットアップする際にわざわざ Apple ID 認証情報や、Wi-Fi パスワードや、その他の設定を手で入力する必要がなくなる。ただ単に既存のデバイスを近づけて、画面上のプロンプトに従うだけでよい。"Take Control of iOS 11" の章 What's New にも、この機能の説明がある。

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ここで紹介したさまざまのことが皆さんのお役に立つよう願っている。さらに詳しい iOS の助言は、"Take Control of iOS 11" でお読み頂きたい!

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iOS 11 Mail、Microsoft がホストするアカウントで送信不能

  文: Mark H. Anbinder: mha@14850.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

[訳者注: 2017 年 9 月 26 日にリリースされた iOS 11.0.1 により、この記事に記されたバグが修正されました。]

iOS 11 を早期に導入した人たちの一部が、Outlook.com、Office 365、または Windows Server 2016 上で走る Exchange Server でホストされたアカウントから電子メールを送信できない現象に遭遇している。Apple のサポート記事によればそれらのアカウントで「メールを送信できません。メッセージがサーバから拒否されました」というエラーメッセージが表示される場合があるという。

Exchange Server や Office 365 のアカウントは企業環境や教育機関で広く使われており、Outlook.com は Microsoft がホストする無料のメールサービスをあらゆる人に提供する。Google が個人向けに Gmail を無料で提供しているのと同じことだ。

Michael B. Smith は Essential Exchange ブログの中で「技術的な面を言えば、原因は iOS 11 による HTTP/2 TLS 接続のネゴシエーションが正しくないために接続に失敗していることにある」と述べ、さらに iOS 10 と旧バージョンの Windows Server で問題が起こらなかったのはデフォルト設定が HTTP/2 でなく HTTP/1.1 であったからだと語った。

2017 年 9 月 17 日付けの上記の Apple サポート記事には、次のように書かれていた:「Apple では、Microsoft と協力して問題の解決に努めています。今後のソフトウェアアップデートで間もなく解決される見込みです。」

これに相応する Microsoft のサポート記事では、Mail の代替として同社から無料で出ている iOS 用 Outlook アプリをダウンロードすることを勧めている。(注意: Mac 上でそのリンクをクリックして Outlook をダウンロードすることはできない。Apple が最近 iOS App Store と iTunes 12.7 に施した変更により、iOS 用アプリは iOS デバイス自体上でダウンロードすることを強制される。2017 年 9 月 15 日の記事“iTunes 12.7 は与えたり、されどアプリと着信音を奪うことこそ主眼”参照。)

Microsoft はそれに加えて、Outlook.com や Office 365 のメールボックスでなく Exchange Server 2016 のメールボックスを使っている場合には「システム管理者に依頼して Windows Server 2016 で HTTP/2 を無効にしてもらえれば回避策となる」とも述べている。

もしもあなたが Windows Server の設定を変更できる立場になく、システム管理者にそれを頼むこともできないのならば、かつあなたがまだ iOS 11 にアップグレードしていないのならば、Apple と Microsoft がこの問題を解決してくれるまでの間 iOS のアップグレードをせず待つのが最も簡単な方法だろう。[訳者注: 冒頭に記した通り、iOS 11.0.1 が 2017 年 9 月 26 日にリリースされ、この問題は既に修正済みです。]

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watchOS 4: TidBITS レビュー ⭐⭐⭐⭐

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>, Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Apple は watchOS 4 をリリースした。これは同社の腕にまとうオペレーティングシステムの最新版である。私はこれを使い始めてしばらくになるし、動作は良好でアップグレードする価値はあるが、世界を変える様なものではない。

watchOS 4 は iOS 11 を必要とするので、最初に iPhone をアップグレードする必要がある。唯一の難点は、Apple は iOS 11 を iPhone 5 や 5c にインストールさせてくれないことである。従って、もしこれらの iPhone を Apple Watch とペアにして使っているのであれば、watchOS 3 のままで行くしかない。

アップグレードする準備が出来た時には、Apple Watch は少なくとも 50% は充電されていて、かつ充電器に接続されており、iPhone は時計の Bluetooth 到達範囲にあり、かつ Internet に Wi-Fi 経由で接続されている必要があることを覚えておかなければならない。watchOS のアップグレードはダウンロートとインストールに驚く程の長時間を要するので、時計や iPhone を1時間かそこらは使わないタイミングを選ぶ必要がある。今回のインストールにはより長時間を要したと報告している人もいる。

アップグレードする時には、Apple が提供しているこのリリースノートは全ての変更を挙げていい仕事をしているので、一度目を通されることをお勧めする (Apple は常に参照情報を提供するのに親切なわけではないので、我々は何時もそのスクリーンショットを撮って後で参照しやすくしている)。しかし、watchOS 4 の全ての新機能が成功だと言うわけではない。

この記事の初期公開のすぐ後で、Josh と私は、今日の世界におけるレビューの役割についての話し合いを始めた。歴史的に見ると、技術レビューは読者が購入するかどうかを判断する手助けをするべく意図されていたし、ある程度は、今日でもハードウェアに関しては当て嵌まると言える。

しかし、無料のオペレーティングシステムについては、とりわけ, 必須のセキュリティ改善のために避けることの出来ない (或いは、避けるべきでは無い) 場合はどうであろうか? その様な状況では、レビュー記事の使い道は読者がこれにどの程度の期待度を持てるか見定める手助けをすることではないかと考えている。Apple のマーケティングチームによれば、同社のやることは全て素晴らしいものである。しかし、現実問題として、個々の機能によって、またオペレーティングシステムのバージョンによって、良し悪しがあることは誰もが知っていることである。

そこで、我々もこの記事や他の所で少々の評価をしてみようと思っている。対象は個々の機能、そしてリリース全体の両方である。我々の読者アンケートと同じ様に、五段階評価で行う。それぞれのタイトル、或いは目次に付属した星印の数で現し、その意味は次の通り:

⭐ 避けるべき

⭐⭐ 働くが、欠点もある

⭐⭐⭐ 問題なし

⭐⭐⭐⭐ とても良い

⭐⭐⭐⭐⭐ 生活に必需

Siri 盤面は素晴らしいとは言えない ⭐⭐ -- 私は watchOS 4 の新しい Siri 盤面に最も興味をそそられた。これは "時刻、場所、そして日課に基づいて情報を知的にアップデートする" と約束している。私は、それは酷いという程ではないが、引き込まれるものでもないと感じた。私の iPhone 上で音楽を再生している時に Now Playing インターフェースが浮かび上がってくるやり方は気に入っている。問題は、Siri が比較的限られたデータ源しか持っていないことである。これはありがたいことに iPhone 上の Watch アプリで管理出来る (My Faces 下の Siri の顔をタップ)。

私が腕を上げると、通常 Up Next カードが出てきて、次のイベント、或いはもう一つ、近々のリマインダー、日の出と日没の時間、トップニュース、そして最新の S&P 500 株価表示板といった詳細を見せてくれる。これら全部を見るには、画面上をスクロールするか、或いはデジタルクラウンを使う必要があり、そして常に Tomorrow カードで終わり、そこには明日幾つのイベントがあり、明日の天気はどうなるかが表示される。また、上方にスクロールすると All-Day が現れ、予定に入れていないイベント、過去のリマインダー、そして現在の気象条件が示される。

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問題は、私は日の出と日没時間に関心はないし (太陽は太陽がなすべきことをしている)、株式市場の日中の動きにも興味はないし (我々は長期で投資しており、デイトレードはやらない)、そして、トップニュースは、胃が痛くなるので意識的に避けている。News と Stocks のデータ源をオフにすると (日の出と日没時間は Weather アプリから来るが、私は現在と将来の気象データは好きである)、Siri はこれらのカードを写真で置き換えるが、ちっぽけな Apple Watch 画面ではとても見るに耐えられるものではない。Photos データ源をオフにすると、残りはカレンダーと天気だけになり、これならば Modular 盤面で得られる。そして、Breathe と Workouts に対するデータ源もあるが、私の自律神経系が全呼吸系を支配しているし、それに運動する時はより能力の高い Garmin Forerunner 620 をスポーツ時計として使っている。

もっともっと続けられる - News 源は News での私の好みの出版物を無視してしまう (For You の Settings > News > Restrict Stories を有効にして特定のチャネルをフォローすれば解決するかもしれないが);Siri 盤面は、コンプリケーション (組合せ表示) に対して2つの小さなスペースしか持たない;データを使い切ると、薄っぺらな "Have a nice day, Adam!" メッセージでごまかして来る;そして、どうも Apple がデータ源として独立のアプリを許す様にも見えないので、これをカスタムダッシュボードとして使える可能性は無さそうである。盤面を切り替えるのは簡単なので、これからも Siri 盤面が改善していくかどうか見ていきたいと思うが、現時点では Modular 盤面に戻って、次のイベント、日付けと時刻、そしてストップウォッチとタイマーへのアクセスからなるコンプリケーションで行こうと思っている。

もし機能よりも形を好むのであれば、watchOS 4 は奇抜な Kaleidoscope 盤面、これはデジタルクラウンを使って速度を上げられる (思うに、気分がハイのときに見るといいのかも)、そして Licensed Characters(TM) が登場する Toy Story 盤面もある。

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アイコンクラウドの是正 ⭐⭐⭐ -- watchOS に関する Apple の最もひどいユーザーインターフェースの間違いはアプリアイコンのクラウドであった。円形のアプリアイコンを山程一枚のスクロール可能な画面に配置するというのは、聞く分には良いが、実際には殆んど使えるものではなかった。アイコンは、小さすぎ、似かよりすぎ、そして区別するためのテキストも無い。例を挙げると、4つのほぼ同じ様に見えるオレンジ色のアイコンが Timer, Stopwatch, Alarms, そして World Clock に対応している。もし鷹の目を持ち、10 才の少年の小さな指を持っていれば、使えたかもしれないが、成人にとって、とりわけ 40 才過ぎの人なら誰にとっても、役立たず以外の何物でもなかった。

watchOS 4 でもこのアイコンクラウド - Apple はグリッドビューと呼んでいる - は無くならなかったが、それが出ている画面を強く押すと、今やリストビューに切り替えられる。ご想像の通り、それはあなたのアプリをアルファベット順に、それぞれのアプリのアイコンと名前で、並べている。革新的とは言えないが、インターフェースデザインとしては、遥かに、遥かに優れている。Apple はいい加減この不可解なアイコンクラウドを無くして欲しいものだ。

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watchOS 4 の Dock は説得力がある ⭐⭐⭐⭐ -- 賢明なデザイン変更の話をすれば、watchOS 4 の Dock (横のボタンを押す) は、今や横にではなく縦にスクロールする。これは、スクロールするのにデジタルクラウンを使うのにより適しており、そこには一番下にある All Apps ボタンも含まれる。このボタンは全アプリの画面に切り替える。

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Dock に関するもう一つの目につく変更は、Dock の動作をドックの様にか、或いはアプリ切り替え機能の様にかを決めさせてくれる。iPhone 上の Watch アプリの Dock 設定で、Recents 又は Favorites を選択する。Recents が選択されると、watchOS Dock は丁度 iOS アプリ切り替え機能の様に、あなたが使ったことのあるアプリを表示する。その順序は、最新を最初にそして時間を遡っていく。Favorites が選択されると、Dock は以前の様に働き、あなたが選定したアプリを表示し、そして起動したことのある新しいものを追加させてくれる。

成熟したプラットフォームに懐中電灯が登場 ⭐⭐⭐⭐ -- watchOS がようやく届いたことは Apple が懐中電灯を組み込んだので分かる。その通り - 画面を上方にスワイプして Control Center を出すと、そこには新たに懐中電灯のアイコンがある。それをタップすると、画面は真っ白になり、下方にスワイプするか、或は物理ボタンのどれかを押すと消える。しかし、それだけではない!

全白色の画面を左にスワイプすると、明滅する白色画面となる。これは走ったり、自転車に乗ったりする時、より目立ちやすくすることを目的としている。更にもう一度左にスワイプすると、より目に優しい赤色画面となるが、これは Theater Mode ではデフォルトとなる。いずれにしろ、腕を下ろすと光はより明るくなり、そして、画面を見るため腕をあげると、暗くして目を眩しさから守る。

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私は未だ試したことはないが、この懐中電灯をつけたままにすれば、電池は結構減るのではないかと思う。

更なる体力増進の激励とオプション ⭐⭐⭐ -- 競技スポーツ選手として、私は watchOS 4 の Activity と Workout アプリに対する変更にコメントするのは適切ではないと思っている。と言うのも、それらは体力増進のために通常のことをする通常の人々のためのものだと思うからである。(私は、反復丘駆け上がりとか複雑なトラック練習の様な結構気違い染みたこともやるし、それに運動友達たちとも Strava でつながっている - これらどれも Apple の時計アプリでは扱えない。)

そうではあるが、Activity アプリはもっとお喋りになり、そして朝にはやるべきことを進言してきて運動する気を掻き立てようとすると報じられているが、複数の人から、これはお仕着せがましいと感じる言う話を聞いている。夜には、リングを閉じるに近い所まで来ていると、もう少しだから頑張れと言ってくる。そして、あなたのリングを全部閉じると言う様な大きな通過点に達すると、それはとても喜ぶ。自分のデジタル機器が認めてくれると言うのは嬉しいことである。

Apple は Workout アプリをより使い易くすることに注力しているので、一回のタップで運動を始めたり、一つの運動の最中に別な運動に切り替えて、終わりには複数運動分析が得られると言う様な使い方が可能になっている。Music の操作にも運動中にアクセス出来る。Series 1 かそれ以降 (初期の Apple Watch ではない) のものをお持ちの方は、運動と合わせてプレイリストを自動的に始めることも出来る。

Apple Watch Series 2 か 3 を持っている水泳者は、セットと休息、個々のセットのペース、そしてストローク別の距離を追跡出来る。誰もが、より正確なカロリー追跡が可能と言う新しい High Intensity Interval Training 運動型を使える。Watch アプリの General > Do Not Disturb でスイッチを入れれば、運動中に通知を受けない様に出来る。セルラー対応の Series 3 のユーザーはこのオプションを有効にしておくべきである。

最後に、Apple が言うには、Apple Watch は今やエリプティカルマシンや屋内バイクといった幾つかのジム機器と接続出来るので、マシンはデータを共有出来ると言う。マシン上の NFC アイコンを探し、あなたの時計でそれをタップする。と、私は言われた - 私は実際の屋外の方が好きなので。

Heart Rate アプリは大幅に拡張され、終日の心拍数を示すグラフが追加された。もし Series 1 かそれ以降をお持ちなら、追加の計測とグラフがある。それらは、休息率、歩きの平均、運動の平均と最高、回復時間、そして Breathe アプリでのエクササイズである。Apple は、休息率だけが Series 1 かそれ以降を必要とすると言っているが、私の初代の Apple Watch では他のものも見えない。更に、新しい Heart Rate コンプリケーションがあるが、これはより大きなスロットに置かれた場合には最新の心拍数を表示する。

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より重要なもので、皆さん誰もが試して欲しいのは (私もこれを知ったばかり)、安静とみられる状態が 10 分間続いている間に心拍数がある特定の閾値より上がった場合に通知してくるオプションである。そのためには、Watch アプリで My Watch > Notifications > Heart Rate に行き Elevated Heart Rate を有効にする。別の言い方をすれば、あなたの心臓が理由もなく速過ぎる鼓動をしていないかということだ? 私なら、そのデータを金科玉条とは捉えないであろうが、何度も繰り返すようであれば、医者に聞いてみる価値はあると思っている。

複数個のプレイリストが手首の上に ⭐⭐⭐⭐ -- これはなかなか良い。従来、Apple Watch へはたった一つのプレイリストしか同期できなかった。何と言うか、窮屈だった。でもこれからは、iPhone 上の Watch アプリで Music 設定を開けば、複数のプレイリストや個々のアルバムを同期できる。でも残念ながら、同期は相変わらず遅い。

Apple Music を講読している人は、アルゴリズムで作成されたお気に入りミックスを同期することもできる。私は Heavy Rotation、Favorites Mix、Chill Mix の三つを同期している。あなたの iPhone が Apple Music にサインインしていれば、iOS 11 の Music アプリを開いた際にこれらを追加するかどうかのプロンプトが出る。

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繰り返しタイマー ⭐⭐⭐⭐ -- 私は料理をする際には頻繁に、ワークアウトの際も時々、Apple Watch のタイマーを使うが、時間はそのままでタイマーを再スタートさせたいと思うことがよくある。これからは、タイマーが終われば出る Repeat ボタンを使ってそれが簡単にできる。また、従来よりもずっと手軽に時間を好きな秒数で設定できるようになった。

例えばインターバル・セットで使えるように、タイマーが自動的に繰り返すように設定できればいいのにと思う。独立のアプリでそれができるものがきっとあるだろうと思うが。(そういうものをご存じで気に入って使っておられれば、ぜひ私にも教えて頂きたい。)

その他の変更点 ⭐⭐⭐ -- 他にもマイナーな変更点はいろいろあるが、そのほとんどはたぶん Apple Watch 使用体験にあまり影響を与えないだろう。

アップグレードの疑問点 -- アップグレードすべきか? その答はイエスだ。watchOS 4 のすべての変更点が素晴らしい訳ではないが、かなりのものが全体的な使用感を向上させているので、これはあらゆる Apple Watch ユーザーにとって価値あるアップグレードと言えるだろう。初代の Apple Watch が必ずしもすべての機能を利用できないという事実はちょっと興味深いが、使えない機能は比較的マイナーなものばかりだし、私の経験の範囲では初代の Apple Watch を日常的な用途に使っていてパフォーマンスがどうしようもなく落ちたということはなかった。

アップグレードをしばらく待つべきか? その答はイエスでもありノーでもある。あらかじめ iOS 11 が必要なので、そちらのアップグレードを済ませるまでに数日程度待つのは意味のあることだろう。けれどもあなたの Apple Watch の組となる iPhone でいったん iOS 11 が走り出したなら、watchOS 4 にアップグレードしない理由はもはや何もない。

他に何か質問をお持ちだろうか? もしそうなら、コメントに書き込んで頂ければできる限り答を探してみたいと思う。

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tvOS 11: TidBITS レビュー ⭐⭐⭐

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

tvOS 11 はもう入手可となっているが、皆さんはもし私の記事 "tvOS 11 の中身" (15 June 2017) をお読みなら、あまり期待しておられないかも知れない。これは、私が覚えている限り、Apple からの最も影響度の少ないメジャーアップデートであるが、ソフトウェアサポートの継続性の意味からもインストールすべきで、それに歓迎出来る改善も幾つかある。従って、まだであれば、Settings > System > Software Updates > Update Software に行って tvOS 11 にアップデート出来る。

(誰かが質問する前に答えておくと、いいえ、tvOS 11 は、第一世代、第二世代、或いは第三世代の Apple TV には対応しない。対象となるのは、第四世代の Apple TV と新しく出た Apple TV 4K だけである。)

tvOS 11 がいかにマイナーかというしるしをあげれば、皆さんは、これをインストールした後でも何が変わったのか恐らくお気づきにならないであろう! 従って、何が新しくなったのかを挙げて見たいと思う。しかし、その前に、我々の評価の星印について説明すべきであろう。

オペレーティングシステムのアップグレードが無料になり、とりわけ、必須のセキュリティ改善のために避けることの出来ない (或いは、避けるべきでは無い) 場合、レビュー記事の使い道は読者が読者がこれにどの程度の期待度を持てるか見定める手助けをすることである - 買うかどうかを決める必要は無い。Apple のマーケティングチームによれば、同社のやることは全て素晴らしいものである。しかし、現実問題として、個々の機能によって、またオペレーティングシステムのバージョンによって、良し悪しがあることを誰もが知っている。

そこで、我々もこの記事や他の所で少々の評価をしてみようと思っている。対象は個々の機能、そしてリリース全体の両方である。我々の読者アンケートと同じ様に、五段階評価で行う。それぞれのタイトル、或いは目次に付属した星印の数で現し、その意味は次の通り:

⭐ 避けるべき

⭐⭐ 働くが、欠点もある

⭐⭐⭐ 問題なし

⭐⭐⭐⭐ とても良い

⭐⭐⭐⭐⭐ 生活に必需

外観自動切り替え ⭐⭐⭐ -- tvOS に対する元々の配色は、Jony Ive の Blinding White と言えるもので、極めて明るい白色で、余りに激しく数秒間以上見つめたら目が焼けてしまうかと思える程であった。(日食観察メガネの出番!) しかし、Apple のデザインチーム間での伝説の戦いのお陰かも知れないが、我々の焼け焦げた網膜に tvOS 10 になってダークモードが許された ("tvOS 10、Dark Mode 等々を追加" 13 September 2016 参照)。我々の中でまだ目が見える人は即座にそれに切り替えた。

tvOS 11 では、一日の中の時間によってダークモードと明るいモードの間で自動的に切り替わる。Settings > General > Appearance に行って Automatic を選ぶ。

One Home Screen (他の全てを統括するため?) ⭐⭐⭐ -- Apple TV は、新品を手に入れたり、1台以上持っていたり、或は完全にリセットしたりする場合でも、バックアップしたり同期したりする術が全く無かった。tvOS 11 はその方向に動き出し、新しい One Home Screen 機能を導入した。これは、あなたの Home 画面を Apple TV 間で iCloud 経由で同期する。

One Home Screen はデフォルトで有効になっている。これをオフにするには、Settings > Accounts > iCloud に行き、そして One Home Screen をオフにする。

私はこの機能を試験することが出来ない、と言うのも、99% の Apple TV 所有者と同じ様に、私は1台の tvOS 対応の Apple TV しか持っていないからだが、もしこれが宣伝された通りに働くのであれば、別の部屋の TV 用に更に買い足すと言う人も出て来るかも知れない。

右から左の言語対応 ⭐⭐⭐⭐⭐ -- これは私が正しく試験出来ないもう一つの tvOS 11 機能である。と言うのも、私の脳は現時点では左から右へと書かれる言語にしか応答しないからである。しかしながら、もし皆さんが Arabic や Hebrew の様な右から左の言語を使いたいのであれば、今やそれも可能である。

これを試すために私の Apple TV を Hebrew に設定してみた。興味深いことに、全インターフェースの左右が逆になった! Hebrew サポートは一種雑然としている - インターフェースのある部分は Hebrew であるが、多くの部分は English のままである。YouTube アプリは殆どが Hebrew であったが、Netflix は全て English であった。

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AirPlay と AirPlay 2 ⭐⭐⭐⭐ -- AirPlay 2 は、来るべき HomePod スマートスピーカーでの核となる技術の一つでああり、複数出力オーディオストリーミングを改善し、ストリーミングをより信頼性のあるものとし、そして風邪の症状を改善することを約束している。しかし、私は Apple がこれを tvOS 11 で有効にしているかどうか確信が持てない。開発者に対する tvOS のリリースノートには tvOS 11 の一部であると書いてあるので、あることはあるが、まだユーザーには開放されていないと言うことなのだろうと想像している。

そんなことはどうでも良いとお思いかも知れないが、興味深くそして AirPlay 2 が何らかの形でそこにあると思わせてくれるのは、今やコンテンツを Apple TV に対して、同じ Wi-Fi 上に 居なくとも AirPlay 出来ることである。Settings > AirPlay > AirPlay に行く。デフォルトは Everyone で、Apple TV の画面上にはコードが表示され、初めて何かを Apple TV に送る時にそれをその送信機器に入力しなければならない。

もし Everyone を有効にしたままにするのであれば、AirPlay に対するセキュリティも有効にしなければならない。これは Settings > AirPlay > AirPlay > Require Code で変えられる。もし AirPlay を使うのにコードの入力をしなければならないのは面倒だと言うのであれば、Everyone を Anyone on the Same Network に変え、そして Require Code を Never に変更する。

Apple TV と同じ Wi-Fi 到達範囲にいる誰もがそれに対して AirPlay 出来ると言う事実は、とても興味深いし、そしてより大きな影響を与えるかも知れない。これで Apple TV は教室や会議室に対して間違いなく魅力的なものになるであろうが、IT 管理者はまず検討させて貰いますと言うであろう。

AirPods ⭐⭐⭐⭐ -- tvOS 11 は ようやく AirPods を正しくサポートするようになった。Apple よ、このために時間を割いてくれてありがとう。技術的には、これは以前にも tvOS で働いたが、接続するのは手でやらねばならなかった、まるでペットの様に。それが今や、Settings > Audio and Video > Audio Output でそれを選択することで AirPods に接続出来る。勿論、あなたの iCloud 関連の設定は正しく設定されていなければならない。

ちょっと興味を引く奇癖がある。AirPods が Apple TV に接続されてはいるが、ケースに入ったままであれば、音声は通常通りスピーカーから流れる。しかしながら、もしその充電ケースを開けると、音声は即座に AirPods に切り替わる。これは少々迷惑である。何故ならば、音声の切り替えは AirPod を耳に入れるまでなされるべきではないからである。でも、この事実を知っていれば、直ちに消音する必要が出たり、或いは音声が切れてしまう原因を探ったりする時には役に立つ。何度もケースを開けたり閉めたりしないように。何故ならば、それは Apple TV を狂わせてしまうからである - Netflix アプリは私に腹を立てて、ビデオの再生共々止めてしまった。

AirPods に対するサポートは一歩前進だが、Settings に行って弄り回さねばならないのは不便である。tvOS にも独自の Control Center が必要である。

ビデオ再生 ⭐⭐⭐ -- tvOS 11 では、ビデオ再生に関する目立たない微調整が二つ程なされている。どちらも Siri Remote のタッチパッド上での2つのタップに関係している。これらはタップであり、押すではない! これらの動作は iOS リモートアプリでは働かない。

ビデオを見ている間に、タッチパッドを一度タップすると進行バーが現れる。そこではそのビデオの進行した時間と、残り時間とが見られる。これは新しいものではないが、新しくなったのは2度目のタップで (早過ぎないこと)、これらの二つの時間はその日の現在時間とビデオが終了する時間とに切り替わる - 例えば、下のスクリーンショットが示す様に 8:32 PM と 8:34 PM といった具合である。この気の利いた小さな機能は、その映画を見終えられるかどうか判断する助けとなる!

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次の技は、4:3 コンテンツを視聴中にタッチパッドをダブルタップすると (素早く!)、画面の横幅一杯になる様にズームする。これは役立ちそうに聞こえるが、私はこのズームは好きでない。と言うのも、ビデオは劣化して見えるし、画像の上下も切れてしまうからである。私が心配するのは、多くの人が間違ってズームにしてしまって、でもどうしてそんなことになったのか見当もつかない状態に陥ることである。

音楽 ⭐⭐⭐ -- Music アプリの方にはあまり新しいものはない。もし Apple Music を購読しているのであれば、今やあなたの Chill Mix プレイリストは For You 画面に現れる。また For You には Apple Music の新しいソーシャル音楽機能がある。もしこの機能を有効にすると、あなたの友人が聞いている音楽が見える、それらにセンスがあるかないかに拘らず。あなたの公開プロファイルを見るには、右上隅のあなたのプロファイル写真をクリックする。

これは音楽に何らかのソーシャルネットワーキングを作ろうとする Apple の 17 回目の試みである。Apple がこれを取り除く前に、ユーザーはどのぐらい長くこれを無視しなけれならないか賭けて見ませんか。

TV アプリ ⭐⭐ -- TV アプリは、Netflix がサポートしてくれさえすれば、あなたの Home 画面になりたいと願う小さなアプリであるが、現時点では tvOS 11 での変更は無い。しかしながら、Apple TV ユーザーに対する Netflix は現在 Canada 及び Australia ではそこには無く、France, Germany, Norway, Sweden, そして UK のユーザーにはこの年末にはそこには無くなる。でも、これらの国で Netflix がそこに無いと言うことは、全く手が届かないと言うことからすれば一歩前進であろうと私には思える。

Apple は TV アプリに対するライブのニュースとスポーツ機能を約束したが、未だその存在を示すものはない。年末前には出されるのであろう。

Single Sign-On サポートの拡大 ⭐⭐⭐⭐⭐ -- Single Sign-On は新機能ではないが、これに対するサポートを拡大していることに対して Apple を褒めたいと思う - そこには今や私の田舎のあまり目立たない Tennessee TV 会社まで含まれている! 自分のものを調べるのであれば、Settings > Accounts TV Provider に行く。

残念ながら、私の支払いしている TV のアクセスレベルでは、余り多くのストリーミングアプリに対するアクセスは得られない。どれを使えるのかを見るには、上記の TV Provider 画面上で、Find More Apps を選択する。そこには、あなたの TV 購読に含まれる全てのアプリが示され、そして, ケチであることをやめて購読をアップグレードすると手が届く様になる全てのアプリも表示される。

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Single Sign-On に関する簡単なヒントを一つ。一旦サインインしても、サポートされるアプリの中のコンテンツに錠前のアイコンを見ることがあるかもしれないが、ただ無視すれば良い。ただそのコンテンツを再生する、そうすればそれはあなたの保存したログインで認証されるはずである。

iOS 11 Control Center リモート ⭐⭐⭐⭐⭐ -- 最善の Apple TV 機能は tvOS 11 の中にではなく iOS 11 にある。それは、カスタマイズ出来る新しい Control Center に組み込まれた内蔵の Apple TV リモートである! あの手に馴染まないちっぽけな Siri Remote を探したり、Remote アプリを探し出す必要もない。ただ Control Center を Lock 画面から引き出しさえすれば、Apple TV に対する全面的な制御はあなたのものでとなる。

iOS 11 はデフォルトで Apple TV Remote ボタンを含めていないので、自分で Settings > Control Center > Customize Controls で付け加えなければならない。

一旦これをやっておけば、Control Center にある Apple TV ボタンをタップし、現れるまさに Apple TV Remote の様に見えるオンスクリーンリモートがそのまま使える。ボーナスとして、こちらの方が iOS 10 や tvOS 10 の Apple のリモートアプリよりも迅速に接続する様に見える。

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判決 ⭐⭐⭐ -- 実際 tvOS 11 は悪くはないが、間違いなく期待外れである。Apple が tvOS で出来ることは山程あるが、"tvOS 11 の中身" (15 June 2017) で論じた様に、その中身は薄い。

公正を期するために言うと、私は未だバグには遭遇していない。実際、tvOS 11 は自ら勝手にインストールすることが可能で、あなたはそれに気づくこともないかもしれないが、それは娯楽機器の世界では最悪の話ではない。

私は Apple TV 4K が多くの人にとって価格相応ではないと結論付けたが ("Apple TV、ようやく 4K に参入、しかし高くつく覚悟を!" 12 September 2017 参照)、tvOS 11 アップデートは、既存の第四世代 Apple TV 所有者の経験を少々ではあるが改善するので、インストールする価値はある。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2017 年 9 月 25 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Moneydance 2017.5 -- The Infinite Kind が Moneydance 2017.5 をリリースして、macOS 10.13 High Sierra でのファイルのロードとウィンドウの保存に関係するクラッシュに回避策を施した。この個人用財務マネージャはまた、既存の取引にモバイルデバイス上で変更を加えると取引が重複したバグを修正し、内蔵のテキストファイル読み込み機能が Credit Amount と Debit Amount のフィールドを無視しないようにし、同期されたデータがクラッシュの後に揃わなくなる状況への対処を改良し、OFX 接続に暗号化ストレージと HTTP クッキー処理を追加し、Dropbox 同期のアップロードが通知を呼び出さないようにしている。(The Infinite Kind から新規購入 $49.99、TidBITS 会員には 40 パーセント割引、無料アップデート、96.8 MB、リリースノート、10.7+)

Moneydance 2017.5 へのコメントリンク:

Microsoft Office 2016 15.38 -- Microsoft が Office 2016 アプリケーションスイートのバージョン 15.38 をリリースし、今回は重要なセキュリティの問題のパッチに力点を置いた。今回のアップデートでは、Excel にあった二件のメモリ破壊脆弱性 (CVE-2017-8631CVE-2017-8632) を解消して、攻撃者が特別に作ったファイルを使ってアクセス権を変更できてしまう問題を修正した。Microsoft はこれらの脆弱性を Office 2011 のバージョン 14.7.7 でもパッチした。(2017 年 8 月 23 日の記事“Microsoft Office for Mac 2011 の終焉近づく”参照。) この Office 2016 では Microsoft AutoUpdate アプリケーションもバージョン 3.9.3 にアップデートされて、壊れたり欠けたりしたコンポーネントが探知されれば Microsoft AutoUpdate を再インストールする警告を出すようにしている。(一回限りの購入ならば $149.99、Microsoft AutoUpdate 経由で無料アップデート、リリースノート、10.10+)

Microsoft Office 2016 15.38 へのコメントリンク:

Quicken 4.6.4 -- Quicken Inc. が財務管理用旗艦アプリQuicken 2017 for Mac のバージョン 4.6.3 をリリースして、取引のダウンロードや Quicken Cloud 同期の際に最も頻繁に起こっていた三つのクラッシュの問題を修正した。今回のアップデートではまた、アカウント再読み込みの際に Multi-Factor Authentication 画面が現われなかった問題を解消し、誤った取引同期エラーを出していたバグを修正している。4.6.3 をリリースして間もなく、Quicken Inc. はバージョン 4.6.4 を出して、いくつかの厄介なクラッシュを修正するとともに、死んだアカウントを修正する機能 (Account Status ウィンドウで Fix It をクリックする) を追加した。

Quicken を Intuit から脱皮させる努力の一環として (2016 年 3 月 4 日の記事“Quicken、H.I.G. Capital が Intuit から買収”参照)、数多くのサービスが新しい Quicken Cloud サービスに移行する。(それによりデスクトップアプリとモバイルアプリ間のデータ同期が可能となる。詳しくは Quicken FAQ を参照。) Quicken をバージョン 4.6 かそれ以降にアップデートしない場合は、新規ファイルを作成したり、アカウントに変更を加えたり、取引をダウンロードしたり、モバイルアプリを使ったりする機能が失われる。(Quicken ウェブサイトからも Mac App Store からも新規購入 $74.99、Quicken 2017 から無料アップデート、リリースノート、10.10+)

Quicken 4.6.3 へのコメントリンク:

Apple Configurator 2.5 -- Apple が Apple Configurator 2.5 をリリースした。学校や企業において複数の iOS および tvOS デバイス上にソフトウェアを配置したり管理したりするための Mac 用ユーティリティだ。今回のアップデートではデバイスを Device Enrollment Program に追加するための暫定的機能が提供され、デバイスを消去する際にデータプランを保持できるようになり、AirPlay Incoming Security に新しい tvOS ペイロードを追加し、ローカルネットワーク・サブネットで tvOS 11 の走る tvOS デバイスの設定への対応を提供している。また、iOS 用にプロファイル・ペイロードと制限を新たに追加した。具体的には Restrict VPN Creation、AirPrint Security、DNS Proxy、また Classroom での管理された学生のデバイス上の Managed クラス挙動などだ。Apple Configurator 2.5 は今回から macOS 10.12.5 Sierra を要し、iOS 7 かそれ以降で動作する。ただし一部の機能は iOS 11 や tvOS 11 を要する。(無料、65.6 MB、リリースノート、10.12.5+)

Apple Configurator 2.5 へのコメントリンク:

GraphicConverter 10.5 -- Lemkesoft が GraphicConverter 10.5 をリリースして、macOS 10.13 High Sierra の新機能に対応させた。具体的には、ブラウザや開いた画像の中で深層学習を使って分析しキーワードを割り当てる機能、開いた画像で、あるいはバッチ作業で画像オブジェクトを抽出する機能、それから HEIC 読み込みおよび書き出し機能 (後者は Apple が書き出し機能を有効化した後で使えるようになる) などがある。このグラフィック変換および編集用ユーティリティはまた、ブラウザのコンテクストメニューにユーザーによるカスタマイズ可能な並べ替え機能を追加し、raw 読み込みを改善し、PDF を 1-bit に再サンプリングするバッチ機能を追加している。(Lemkesoft からも Mac App Store からも新規購入 $39.95、無料アップデート、175 MB、リリースノート、10.9+)

GraphicConverter 10.5 へのコメントリンク:

Carbon Copy Cloner 5.0.2 -- Bombich Software が Carbon Copy Cloner 5.0.2 (CCC) をリリースして、バージョン 5 リリース (2017 年 8 月 27 日の記事“Carbon Copy Cloner 5.0”参照) 以後初めてのメンテナンスリリースとして多数の修正や改善を加えた。このバックアップユーティリティは、CCC の Task History をクリアするメニューオプションを追加し、タスクやグループを改名するための新しいオプションを提供し、バージョン 4 からタスクを読み込む機能に関するバグ二件を修正し、macOS 10.13 High Sierra が走っている場合にのみ APFS 対応をシステムの保存先として設定できるようにし、タスクグループを走らせるとシステムがスリープしなくなったバグを修正し、起動ディスク上のフォルダとの間のコピーでシステムフォルダが除外されないようにしている。

Carbon Copy Cloner 5 の価格は $39.99 で、CCC 4.x からは (50 % 引きの) $19.99、CCC 3.5 からは (25 % 引きの) $29.99 でアップグレードできる。無料の 30 日間試用版もある。10.8 Mountain Lion や 10.9 Mavericks を使っている人のために CCC 4.1.18 も引き続き入手可能だ。(新規購入 $39.99、CCC 3.5 や CCC 4 からは有料アップグレード、バージョン 5 からは無料アップデート、12.4 MB、リリースノート、10.10+)

Carbon Copy Cloner 5.0.2 へのコメントリンク:

Typinator 7.3 -- Ergonis が Typinator 7.3 をリリースして、System Preferences から書き出されたテキスト置換ファイルを読み込む機能を追加し、macOS 10.13 High Sierra とのフル互換性を提供した。40 件以上の改善やバグ修正が詰め込まれた今回のアップデートでは、拡張を編集する際のテキスト置換やスペルチェックの処理を改良し、フォーマット付けされたテキスト拡張の中でリンクを追加したり編集したりする機能を導入し、Microsoft Outlook 2016 でのカーソル位置の問題に回避策を施し、フォーマット付け有無にかかわらずテキスト展開の中でネストされた HTML 拡張をデコードでき、また状況により Typinator の Open/Save ダイアログでキーストロークが働かなかったバグを修正している。新しい拡張テクニックを採用することによりある種の境界状況でキーストロークが無視された問題を回避し、結果として拡張が少し高速になり、また内部的な最適化によりバックグラウンドでの活動が高速化しメモり割当量を減らしている。(新規購入 24.99 ユーロ、TidBITS 会員には 25 パーセント割引、アップグレード 12.49 ユーロ、Typinator 7 ライセンスがあれば無料アップデート、8.2 MB、リリースノート、10.6.8+)

Typinator 7.3 へのコメントリンク:

1Password 6.8.2 -- AgileBits が 1Password 6.8.1 をリリースした。顧客から報告のあった問題点を修正した、メンテナンス・リリースだ。このパスワード管理ユーティリティは、カスタムのキーボードショートカットの信頼性を確保し、特殊文字を含むパスワードがハングを起こすことのあった問題を解消し、同期が正常に進むのを妨げていたバグを修正し、秘密語がパーセント文字でエンコードされた空白を含んでいた場合に一時的パスワードが正しく生成されなかった問題を修正している。(AgileBits および Mac App Store から新規購入 $64.99、または無料入手で月額 $2.99 か $4.99 の購読、無料アップデート、48.6 MB、リリースノート、10.10+)

1Password 6.8.2 へのコメントリンク:

Default Folder X 5.1.6 -- St. Clair Software が Default Folder X 5.1.6 をリリースして macOS 10.13 High Sierra 互換性を盛り込んだ。ブログ記事によれば「一部のアプリケーション (例えば旧バージョンの Pro Tools) で Default Folder X の速度を少々低下させる」バグ一件がまだ未解決のままとのことで、St. Clair Software は Apple が 10.13.1 アップデートを出せばこのバグは解決されると考えている。Open/Save ダイアログを拡張するこのユーティリティはまた、Favorites で相対パス名を入力できるようになり、エイリアスにも正しいプレビューを表示し、Save ダイアログに macOS が提供するタグフィールドがある場合に追加したタグが重複する問題を最終的に解消し、アプリが Save ダイアログの前回の状態を忘れてしまったバグを修正し、いくつかのメモリリークやクラッシュの可能性を除去している。(新規購入 $34.95、TidBITS 会員には新規購入で $10、アップグレードで $5 の値引、6.4 MB、リリースノート、10.10+)

Default Folder X 5.1.6 へのコメントリンク:

Airfoil 5.6.3 -- Rogue Amoeba が Airfoil 5.6.3 をリリースして Airfoil と Airfoil Satellite for Mac の双方を macOS 10.13 High Sierra フル互換にした。このワイヤレスオーディオ送信アプリはまた、Computer デバイスが起動された際に異常音が聞こえることのあった問題を修正し、オーディオキャプチャエンジンが単一サイトのウェブブラウザでも働くようにし、環境設定の親項目がオフの場合に項目のネスト化もオフにするようにしている。(新規購入 $29、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、14.2 MB、リリースノート、10.10+)

Airfoil 5.6.3 へのコメントリンク:

Mac 用 Pages 6.3, Numbers 4.3, Keynote 7.3 -- Apple が Mac 用の三つの iWork アプリへのアップデートをリリースした。Pages 6.3Numbers 4.3Keynote 7.3 いずれのアプリにもいつも通りに詳細不明のパフォーマンスと安定性の向上がなされている。Pages は複数のページにまたがる表で行をドラッグ&ドロップで移動できる機能を追加し、また PDF 書き出し機能を改善して Preview やその他の PDF アプリのサイドバーに書類の目次を表示できるようにしている。Keynote はオブジェクト名を検索フィールドにタイプすることでオブジェクトリストをフィルタリングできる新機能を追加している。Numbers は仲間外れとみえて特に新機能が明記されていない。(いずれのアプリも無料。Pages は 236 MB、リリースノートNumbers は 176 MB、リリースノートKeynote は 474 MB、リリースノート。三つのいずれも 10.12+ 必要)

Mac 用 Pages 6.3, Numbers 4.3, Keynote 7.3 へのコメントリンク:


ExtraBITS、2017 年 9 月 25 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今週の ExtraBITS では、Apple から出荷予定の AirPower 充電マットが旧型の Apple Watch には使えないことが判明し、Apple が App Store のセルラーダウンロード量上限を増やし、iTunes の映画レンタルの有効期間が倍増し、技術サポート詐欺集団を追い詰めたあるジャーナリストの物語を紹介する。

Apple の AirPower 充電マットは旧型 Apple Watch には使えない -- MacRumors 記事が、がっかりするニュースを伝えた。Apple が約束した充電用マット AirPower は、Apple によれば iPhone 8 と iPhone X、Apple Watch Series 3、それから特殊な充電用ケースに収めた AirPods を、ワイヤレスに充電するものだ。でも、Apple Watch はそもそもの初めから電磁誘導充電を使ってきたので、旧型モデルも AirPower マットで充電できるのではないかと皆が期待していたのだが、その望みは叶えられないことが判明した。AirPower マットが対応するのは Apple Watch Series 3 のみで、旧モデルの Apple Watch には引き続き既存の充電器を使わなければならない。

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Apple、App Store のセルラーダウンロード量上限を増やす -- Wi-Fi に接続していない状態で iOS アプリをダウンロードできなくて困った経験はあるだろうか? (私たちは経験していないが。) そういう経験をしたことがある人も、今後はそうなる可能性が減るはずだ。Apple によれば「セルラーダウンロード量上限を 100 MB から 150 MB に増やしたので、顧客の皆さんがより多くのアプリをセルラーネットワークを通じて App Store からダウンロードできるようになる」とのことだ。

コメントリンク: 17493

iTunes の映画レンタルが 48 時間有効に -- ちょっとしたことだが、歓迎すべき変更がある。iTunes のレンタル映画がストリーミングを開始してから 48 時間視聴可能となった。従来は(米国では)たった 24 時間で、一方競合する他社のサービスの多くは 48 時間提供していた。

コメントリンク: 17492

技術サポート詐欺集団に形勢逆転 --技術サポートを装った詐欺電話がますます増えつつあることが気になっていませんか? お時間があれば、Reply All ポッドキャストの番組 "Long Distance" (二部構成) をぜひお聴きあれ。ホストの Alex Goldman が、彼を騙そうとしたインドのコールセンターの背後にいる会社と人物を見つけ出そうと努力を傾けた物語が語られる。

コメントリンク: 17474


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日本語版最終更新: 2017年 09月 29日 金曜日 , S. HOSOKAWA