TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1389/09-Oct-2017

Apple が同社のオペレーティングシステムの三つにマイナーなアップデートをリリースした。macOS High Sierra 10.13 Supplemental Update、iOS 11.0.2、それに watchOS 4.0.1 だ。それぞれ少数ながら非常に具体的なバグ修正が施されているので、記事を読んで皆さんの Apple 体験を改善するものかどうか確かめて頂きたい。また今週号では Adam Engst が Keyboard Maestro 8 の新機能を検討するとともに、High Sierra の PDFKit に対する開発者たちの見解を探り、Glenn Fleishman が iOS 11 で新たに導入されたネットワーキング状態を調べ、Michael Cohen が iOS 11 で iWork アプリに加わった新しい書類管理インターフェイスへと皆さんをガイドする。今週注目すべきソフトウェアリリースは Carbon Copy Cloner 5.0.3、Pixelmator 3.7、OmniFocus 2.11.1、iFlicks 2.6.1、Default Folder X 5.1.7、Alfred 3.5、Fantastical 2.4.2、それに Bookends 12.8.4 だ。

記事:

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macOS High Sierra 10.13 追加アップデートが初期バグを修正

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私たちはメジャーな macOS アップグレードが出る度にいつも、Apple が初期バグを修正する機会を得るまでアップグレードせずに待つことをお勧めしている。今回 Apple は、macOS 10.13 High Sierra の最も酷い問題点に対して最初の一撃を加えるアップデートを出した。その名前は、私たちが予期していた 10.13.1 アップデートではなくて "macOS High Sierra 10.13 追加アップデート (Supplemental Update)" というものであった。修正は高度に焦点を絞ったものであって、以下に挙げる五件の具体的な問題点に対処している:

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macOS High Sierra 10.13 追加アップデート (Supplemental Update) は私の Retina iMac 上では 915 MB で、App Store アプリの Updates 画面から入手できる。

Apple によればこれらの修正は High Sierra の新規ダウンロードに既に組み込まれているとのことなので、まだ High Sierra にアップグレードしていない人は、それをする際に macOS High Sierra 10.13 追加アップデートを探す必要はない。けれども既に High Sierra にアップグレード済みの人には、できるだけ速くこの追加アップデートをインストールすることをお勧めしたい。

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iOS 11.0.2、iPhone 8 の雑音を修正

  文: Josh Centers: [email protected], @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Apple が iOS 11.0.2 をリリースした。今回はちゃんとしたリリースノートが付いている! 今回のアップデートでは、iPhone 8 および iPhone 8 Plus で通話中にパチパチという雑音が聞こえた問題が修正された。(ひょっとして、Apple にとって電話の通話はあまりありふれた iPhone の用法でなかったのでテストで問題を発見できなかったのだろうか。)

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iOS 11.0.2 はまた、写真が非表示になってしまうことがあったバグに対処し、暗号化された電子メールメッセージの添付ファイルが開けなかった問題を修正している。

驚くべきことだが、セキュリティの新たな修正を何も含まない iOS アップデートがこれで二回連続出たことになる。

iOS 11.0.2 アップデートのサイズは 275 MB 程度で、Settings > General > Software Update から、または iTunes 経由で入手できる。これをインストールすべきでない理由は何も聞こえてきていないが、その一方でこれは対象の絞られたものなので、iPhone 8 を持っていない人ならば時間に余裕がある時にゆっくりインストールすればよいだろう。

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watchOS 4.0.1、Apple Watch Series 3 セルラー問題の解決を図る

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Apple は watchOS 4.0.1 をリリースした。これは、コーヒー店やホテルでの認証されていない公衆 Wi-Fi ネットワークに Apple Watch Series 3 が参加してしまう原因となる報じられているところによると稀なバグを修正している。この様なネットワークは、ユーザーが Web ページ上のフォームを提出することでネットワークにアクセス出来るようになるのだが、これを Apple Watch 上でやる方法は存在しない。

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しかしながら、このバグの真の影響は、Apple Watch Series 3 ユニットがセルラー接続ではなくこの様な公衆 Wi-Fi ネットワークに優先して接続するよう意図されていることからくる。この Wi-Fi ネットワークはつながっても実際の使用を許さないので、Apple Watch は Internet アクセスが全く出来なくなってしまう。

我々の Apple Watch Series 3 はまだ届いていないので、以前のレビューで採り上げた全てのセルラー接続問題が watchOS 4.0.1 で解決されているかどうかは確認出来ない ("Apple の 2017 年後期コレクション:レビューの総括" 26 September 2017 参照)。

しかしながら、watchOS 4.0.1 は Apple Watch Series 3 にしか適用されないことは我々にも確認出来ている - これはそれより前のモデルに対しては現れない。このアップデートは 42.9 MB ダウンロードで、iPhone 上の Watch アプリから General > Software Update で得られる。これは考えるまでもなく直ちにダウンロードすべきものの様に見える。

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Keyboard Maestro 8、Mac 生活を更に自動化

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

私の Mac 上で必須となっている数あるユーティリティの中で、最も重要なものは Peter Lewis の Keyboard Maestro であろう。これは、アプリ間での切り替え、頻繁に使うテキストをタイプする、特定の作業に対する一連のアプリを開く、自動化したタスクを適切な時間で作動するよう Mac を設定する、そして多種多様のその他のことで私を助けてくれる。

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リリースされたばかりの Keyboard Maestro 8 を使って、私はもっと色々なことが出来るようになることを楽しみにしている。もし現在 Keyboard Maestro をお使いならば、私はアップグレードすることをお勧めする;もしお使いでなければ、Keyboard Maestro を使えばあなたに代わって自動化出来る繰り返しのアクションで時間を無駄に使っていない事を心より願うものである。

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では、前には出来なかったことで、Keyboard Maestro 8 があなたに代わって出来ることは何であろうか? 沢山、沢山あるが、私の好きな新しい能力を挙げてみる:

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これらの変更は言ってみれば Keyboard Maestro 8 の氷山の一角でしかなく、変更全体では 100 を越す新機能がある。クリップボード履歴項目を変換するためマクロをクリップボード切り替えから直接トリガーしたり、エディタやクリップボード切り替えのテキストサイズを大きくしたり、遠隔の Web サイトからテキストや画像をダウンロードしたり、永久保存された辞書を持つ構造化データを保存したりアクセスしたり等々が出来る。

Keyboard Maestro 8 は OS X 10.10 Yosemite かそれ以降を必要とし、10.13 High Sierra でも問題なく動作する。新たに買うと $36 で、以前のバージョンからのアップグレードは、$18 (バージョン 7 から 19 November 2017 迄)、或いは $25 (より以前のバージョンから、或いは前記の期日以降) である。1 March 2017 以降に購入した人は全員無料のアップグレードが受けられる。これは 22 MB のダウンロードで、初版の 8.0 のリリース以来2週間になるが、その間 Peter は既にマイナーなバグ対応で小さなアップデートを3回も出している。

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PDFKit、High Sierra で多少の改善をみる

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

去年、macOS 10.12 Sierra が出荷された際に、多くの人が痛みを感じた問題点の一つが PDF の処理に関することであった。問題が起こった理由は Apple がフレームワークを書き直す決断をしたことで、これはおそらく iOS との互換性をより良くするためであったろうと思われるが、その過程で既存の機能のいくつかが失われ、多くのバグが導入されてしまった。(2017 年 1 月 2 日の記事“Sierra の PDF 問題、10.12.2 で悪化”と、2017 年 4 月 3 日の記事“PDF 問題は 10.12.4 でも続くが、影響を受けるのは主として開発者”参照。)

では、10.13 High Sierra における PDFKit の状況はどうなっているのだろうか? 私は PDF に詳しい数人の開発者の友人たちに聞き取り調査をしてみたが、彼らの反応は肯定・否定の入り混じったものであった。

プラス面の意見として、文献管理アプリ Bookends の作者、Sonny Software の Jon Ashwell は、彼が遭遇していた二件のクラッシュのバグを Apple が修正したと述べた。一つは特定の PDF を開く際のもの、もう一つはレンダリングの際のものだ。EagleFiler の開発者、C-Command Software の C-Command Software は、コンテクストメニューに関係するクラッシュのバグと、水平方向のスクロールに関するバグを Apple が取り除いたと述べた。また、DEVONthink のメーカー DEVONtechnologies の Christian Grunenberg は、レンダリングの際のいくつかのマイナーな問題点が修正されたことを挙げて「全体として見れば、Sierra ユーザーにとっては一歩前進と言える」と結論付けた。

だからと言ってすべてがバラ色という訳ではない。Jon Ashwell も Christian Grunenberg も、ハイライト注釈を作成するとその下にあるテキストが見えなくなってしまう現象が発生したことを指摘し、Grunenberg は DEVONthink の次回のアップデートでこの問題への回避策を施そうと試みていると語った。

Grunenberg はまた、以前の PDFKit は PDF の中ですべての注釈を表示できるサイドバーを提供していたのにこの機能が Sierra で削除され、High Sierra でもまだ復活を果たしていないと指摘した。

スキャンして PDF を出力するアプリ Optix の開発者、Mindwrap の Craig Landrum は、PDF をパンする機能が High Sierra では正しく働かないことを発見した。従来は、Landrum のアプリの中で一つのページ上でズームインし、それから移動ツールを使えば、パンして動かすことができた。けれども今は、ズームされたページ上でクリックしてもそのクリックされた位置は無視され、即座にページの一番上までジャンプしてしまう。

ちょっと困ったことだが、Apple は Preview におけるこれらのバグの多くにただ回避策を施しただけで、基盤となる PDFKit フレームワークの中で修正する道を選ばなかった。もちろん、それは Preview ユーザーにとっては有用なことだが、本当の意味で修正される方が望ましいに違いない。このような態度の結果、独立の開発者たちの側では、それぞれに回避策を実装したり、いくつかの機能を無効化したり、あるいはユーザーからの苦情に耐えつつ Apple がバグを修正することを願ったり、といったことを余儀なくされる。

Preview も High Sierra では完璧とは言えない。私は再現できなかったが、何人かのユーザーからはノート注釈が透明になってしまう問題が報告されている。さらに、PDF のサイドバーで目次の中の項目をクリックすると、二つの問題が起こる。まず、目次の項目をクリックした後で、多くの場合それより上にある項目が勝手に選択される、次に、Preview はスクロールしてその選択された見出しが表示されるようにするのだが、その見出しがウィンドウの上下方向の中央に来てしまい、ウィンドウの最上部近くに来ない。この位置取り挙動は意図的なものなのかもしれないが、結果としてユーザーは以前よりも早いタイミングで次のテキストを見るためにスクロールすることを余儀なくされる。

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私の見解を言うならば、独立のアプリの PDF 対応機能に依存して使っている人は、Sierra に留まるよりも High Sierra にアップグレードした方がおそらく良い結果が得られるだろうと思う。なぜなら、Apple がいくつかのバグを修正したからだ。でも、まだ 10.11 El Capitan を使っているという人は、PDF 関係の機能のために使っているアプリが High Sierra で完全に機能することが確認できるまでの間は High Sierra へのアップグレードをせずに待つ方が良いかもしれない。

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Control Center の新たなネットワーク接続状態: On、Off と、その中間

  文: Glenn Fleishman: [email protected], @glennf
  訳: 清水 史彦 <qff01604@nifty.com>

iOS 10 で 3 つもの画面にまで膨らんだ後で、Apple は、iOS 11 の新しいControl Center を縮小して、スペースをずっと減らした。だが、Apple がiOS のネットワーク接続の振る舞いを変えたやり方は、平均的なユーザーを戸惑わせるかもしれない。いやいや、私が、それで戸惑ったのだ! だが、自分で実際に行ったテストと、同僚の手助けによって、私は混乱を解きほぐし、今では、それを皆さんに説明することができる。

iOS 11 よりも前、Control Center は、ネットワーク関連のボタンを 4 つ提供していた。 Airplane Mode、Wi-Fi、Bluetooth、そして、AirPlay である。iOS 11 では、デフォルトで 2 × 2 の正方形に示される 4 つのボタンには、最初の 3 つが含まれるが、AirPlay が Cellular Data と交換されている。これは分かりやすいですよね? これらのボタンのいずれも、タップして、状態を切り替えることができる。だが、何に切り替えるのだろうか?私は、これについて、すぐに説明しようと思う。

ネットワーク接続のボタンが載ったプレートは、長押しして、6 つのボタンに拡張することもできる。すると、AirDrop と Personal Hotspot が加わる。また、各ボタンの下には、しゃれた説明用のテキストも提供される。ここまでは、とても良い。

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Airplane Mode は、引き続き、以前と正確に同じように動作する。Control Center 内のボタンをタップするか、あるいは、Settings でAirplane Mode を有効にすると、全ての無線通信、すなわち、携帯、Wi-Fi、そして、Bluetooth がオフになる。これは、デバイスが、その周囲の環境と電波によるやり取りを行っていないことを確実にしたい時に、望ましい状態だ。(Airplane Mode では、飛行中の Wi-Fi や、自分の Bluetoothヘッドホンが使えるように、Wi-Fi や Bluetooth だけを再度有効化することも依然として可能だ。)

この新しいユーザーインターフェースが隠しているのは、Wi-Fi や Bluetooth用の Control Center のボタンを切り替えても、もはや、皆さんが期待する昔の On/Off 動作はしないということだ。それでも、この新しいアプローチは改善であり、Personal Hotspot も同様に、昔とは異なる動作をするようだ。

軽い混乱状態 -- Wi-Fi と Bluetooth 用には、ただの On と Off ではなく、今では、無線通信に、3 つの 状態がある。私は、それを次のように表したいと思う。

Not Connected は Off とどのように違っているのだろうか? これは全て、iOS、macOS、tvOS、watchOS、そして、Apple Pencil さえも、これらの間の通信のために、Apple が、今では、Bluetooth や Wi-Fi が常時利用できることに、いかに多大に依存しているかということと関係している。

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Off の状態では、無線通信は完全に利用できなくなる。ちょうど、あたかも物理的なスイッチを持っているかの如くだ。個々のテクノロジー、そして、Wi-Fi と Bluetooth の両者、あるいは一つだけを無効化しているかどうかによって、AirDrop、AirPlay、Handoff、Instant Hotspot、ならびにLocation Services のうち、ある種の組み合わせが使えなくなる。加えて、iPhone は Apple Watch と通信できなくなるし、iPad Pro は Apple Pencilとやり取りができなくなる。

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Control Center によって、一度タップするだけで、Wi-Fi と Bluetooth をOn から Off にとても容易に切り替えられるようになったので、アクティブに使用中の Apple のネットワークサービスが、あまりにも簡単に切断されてしまうようになっている。何十年にも渡って身に着けたネットワーク接続の経験をもってしても、Setting アプリで Forget This Network オプションを使わずに Wi-Fi ネットワークを切断したいと思う時、私は、Wi-Fi ボタンをタップすると、Handoff が切断されてしまうのを思い出すことなく、しょっちゅうそうしてしまうだろう。

もしあなたが Apple なら、どうやってみんなに、ネットワークや周辺機器は切断するものの、Apple が提供する他のバックグラウンドのネットワークサービスは引き続き使い続けるようにさせられるであろうか?

それは、もう一つ 3 つ目の状態を加えることだ。

Settings アプリの Wi-Fi と Bluetooth 用のセクションには、それぞれ引き続き 2 値の On/Off スイッチがあり、関連する無線通信をオフにする。ちょうど以前にリリースされた iOS と同様だ。だが、Control Center では、今では、Wi-Fi と Bluetooth に関して、3 つの異なる状態を切り替えることができる。すなわち、

そこで、iOS 11 における Bluetooth や Wi-Fi 用の Apple のサポートページを理解吸収していないのであれば、混乱するであろう詳細を以下に示す。すなわち、Not Connected 状態は、いつまでも続くわけではないということだ。以下、概要を述べる状況において、iOS は、自ら介入しなくても、自動的に On の状態に復帰するのだ。

今回も、Wi-Fi ネットワークや Bluetooth 周辺機器に接続するために、Settings > Wi-Fi または Settings > Bluetooth を使って、マニュアルで状態を On に戻すこともできる。

Personal Hotspot の新たなモードはよりふさわしい -- Personal Hotspotは、少々異なる動作をする。なぜならば、これは無線通信のモードではないからだ。名目上は、これも同様に 3 つの状態を持つ。だが、私には、Not Discoverable と Off の違いが分からない。

Settings > Personal Hotspot で、引き続き Personal Hotspot を Off にすることができるが、Control Center の拡張ビューを使って、タップしてOff から Discoverable にし、そして、Discoverable と Not Discoverableの間で切り替えを行うこともできる。

(このテストをしながら、私は、Personal Hotspot の Off の設定は、私の場合、しっかり保持されないと分かった。つまり、私はタップしてこれをOff にすることができ、メインの Settings のビューに戻ってそれが Offと表示されているにもかかわらず、Personal Hotspot の画面に戻ると、On になっているのだ! これはバグのように思われるが、Adam Engst は、これと同じ振る舞いは経験しなかった。私たちは二人とも、Control Centerで Personal Hotspot ボタンのタップに関して予測できない出来事を目にした。時々、タップしそこないのように思われたり、別の場合には、1 回のタップが 2 回のタップと解釈されたりした。)

Personal Hotspot を Discoverable モードにすると、Control Center の拡張ビューでは、AirDrop が Receiving Off になり、Wi-Fi のモードは、Not Connected に変わることが示される。(Personal Hotspot は、携帯接続からのインターネットアクセスを共有するために、デバイス上で Wi-Fi の代わりをする。) Personal Hotspot を再び Not Discoverable に切り替えると、全てが元の設定に戻る。Personal Hotspot を有効にしていて、Wi-Fiを Not Connected から On にしようとすれば、iOS 10 よりも出来の良い警告を受け取ることにもなる。

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これは、Personal Hotspot が、Wi-Fi とどのように互いに影響し合うかという理由で、以前の Personal Hotspot 向けのオプションよりも大いに優れている。Personal Hotspot は、Discoverable になっている時、Wi-Fi 接続が何もなければ、数分後にタイムアウトする。これは、当初から事実だ。だが、これまでは、Wi-Fi 接続が再度有効に働くようにするための唯一のやり方は、Personal Hotspot をオンオフして、使用されているかもしれない何らかの USB や Bluetooth のテザリングを切断することであった。今回のように、Personal Hotspot が Discoverable であることが一目で確認でき、その状態を保持できる方がずっと良い。

Apple はこれをもっと上手に示すことができるだろうか? -- いやはや、その通りだ! 3 つの状態を、Settings の On/Off スイッチや、Control Center のマルチステート・ボタンで表すのは、ユーザーが自分たちのやりたい事を成し遂げるのに最も簡潔で明瞭な方法とは言えない。Appleは、この二つのエリアを再設計すべきだ。

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推奨したこれらの改変が、複雑さを増すことはないだろう。なぜなら、大部分の人たちにとって、Wi-Fi や Bluetooth の設定と関わり合いになることは、めったにないからだ。また、これらの改変は、ほんの些細なものでもあるので、今日の新しい挙動に慣れつつあるユーザー、あるいは、それを全く理解できないユーザーを、この改変が混乱させることはないだろう。ともかく、こんな風に iOS のインターフェースをアップデートすれば、Apple の複数のデバイスをとても上手く一緒に動作させている、ローカルならびにパーソナルエリア・ネットワークのワイヤレス常時接続状態を、しっかりと目立たせるのに役立つであろう。

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iOS 11、iWork に新しい書類マネージャを導入

  文: Michael E. Cohen: [email protected], @lymond
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iOS 11 をリリースしてから何時間も経たないうちに、Apple は新しい iOS 版の iWork アプリをリリースした。Pages、Keynote、Numbers の三つだ。いくつかの新機能があるが、中でも注目すべきは改訂されたこれら三つのアプリが iOS 11 のお陰で新しいファイル管理機能を備えたことだ。この機能はあなたが iWork 書類に手を届かせる方法を、これまでとは違う、どことなく豊かで奇妙なやり方へと転換させる。この記事では主に Pages を例として、新しい書類管理方法の見栄えと、もはやお馴染みのものではない iWork 書類画面にどのような機能を iOS 11 がもたらしたかを見て行きたい。

最初に言っておきたいのは、iWork の「新しいやり方」は一見複雑に感じられるかもしれないが、そこには歓迎すべき一貫性があるということだ。Pages の書類管理画面は Numbers や Keynote のものとよく似ているばかりでなく、従来の iCloud Drive アプリの代わりとして iOS 11 に新装備された Files アプリともよく似ている。これは何も驚くべきことではない。macOS の標準的なファイルダイアログは Finder のウィンドウとよく似ているではないか。今回 Apple は同じことを iOS でしようとしている。それぞれのアプリの中にある書類管理画面が、Mac の Finder に相当する iOS の Files アプリに近いものとなったのだ。

最近あなたが私にしてくれたこと -- 初めて Pages 3.3 を私の iPad で開いてみて、これまでのバージョンの Pages で馴染んでいた Documents 画面の代わりに、新しい Recents 画面があることに私は気付かされた。

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でも、アップデート後の iWork アプリを開いた際にこれが最初に開く画面であるかどうかは問題でない。なぜなら、画面は Browse と Recents のたった二種類しかなく、画面の一番下にあるそれぞれのボタンを使って両者を手軽に切り替えることができるからだ。

Recents 画面は、名前の通り、最近作業をした書類を表示する。どれかをタップすれば、その書類が開く。これ以上単純なことはない。

けれども "Recents" というのは厳密に言えば正確な名前でなくて、最近使った書類以外にも、あなたが iWork の iCloud 共同作業機能を使って他の人と共有した書類がこの画面にリストされる。さらに、その次にはあなたがタグ付けした書類も並び、同じタグの付いた書類にグループ分けしてリストされる。

Mac 上でするのと同様に、どんな書類にもタグを付けることができ、新規のタグを作り出すこともできる。タグを追加するには次のようにする:

  1. 書類にタッチしてそのまま少し押さえ続け、それから手を離す。

  2. そこで開いたメニューから、Tags をタップする。

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  3. するとポップオーバーが開いて、利用可能なタグのリストが表示され、新しいタグを作成するボタンも表示される。

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  4. 一つまたはそれ以上のタグをタップして、その書類に割り当てる。

最近開いた書類と、共有している書類と、タグ付けした書類が全部リストされるので、事実上この Recents 画面ですべての用事が済むとも言える。この画面で新規の書類を作成することもできる。右上隅にある + アイコンをタップすればよい。

新規に作成した書類がどこに保存されるのかという疑問をお持ちだろうか。デフォルトでは、新規書類はあなたの iCloud Drive 上にあるその iWork アプリの App Library フォルダの中に置かれる。この点は従来と変わっていない。具体的には Pages、Keynote、または Numbers フォルダの中にある。(これらの App Library フォルダは通常のフォルダと同じように見えるが、これらはそれぞれのアプリと互換なファイルしか含むことができない。Finder の中で iCloud Drive の中へ非互換なファイルをドラッグして持ち込むことさえできない。) しかしながら、もしもあなたが iCloud Drive を使っていなければ、ファイルはあなたのデバイス上のそのアプリのローカルなストレージ領域の中に置くしかない。次はそれについて説明しよう。

場所こそがすべて -- iWork アプリと互換な書類を保存した可能性のあるすべての場所を一覧したければ、Browse インターフェイスを使う。画面の一番下にある Browse ボタンをタップすればこの画面が開く。

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この Browse インターフェイスには書類を開いたり作成したりできる場所をリストしたサイドバーがあり、残りのメイン枠はその昔の iWork 書類マネージャによく似た見栄えだ。(「その昔」とは数週間前という意味だ。) いや、正確に言えば、iPad でそのようになる。iPhone では、Browse サイドバーが縦長のスクリーン全体を占め、左上にある Locations をタップすればそれが開く。

ブラウズしている際のメイン枠は、現在選択されている場所に保存された書類を表示する。枠の最上部にその場所の名前が表示される。この枠ではお馴染みのジェスチャーが使える:

書類を 一個だけ 選択すれば、その書類の過去のバージョンにアクセスできる。枠の右上でアクティブになった Versions ボタンをタップすればその書類のこれまでのバージョンのリストが開く。リストの中からどれかをタップすれば、そのバージョンをプレビューしたり、あるいはそれを現行バージョンへとリストアすることもできる。古いバージョンをプレビューしている間は、そのバージョンのコピーを別名で保存することもできる。

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メイン枠の上の方には Search フィールドもある。そこに文字列をタイプ入力すれば、それにマッチする書類が(どの場所に保存されたものであっても)リストされる。

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現在選択された場所を変更して新たな場所の内容を見るには、Browse サイドバーの Locations リストで新たな場所をタップする。おそらくあなたが最も頻繁に使う場所は iCloud Drive だろうけれども、クラウドでなくローカルなストレージに書類を置いておきたいならば On My iPhone/iPad が使える。

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Browse サイドバーには Locations リストの他に Tags セクションもある。タグのどれかをタップすれば、そのタグを持った項目がメイン枠に表示される。

どの場所を表示していたとしても、メイン枠の上の方にはその枠の内容を並べ替えるためのボタンがあり、右の方には表示をサムネイルのグリッドからコンパクトな縦方向のリストに切り替えるボタンがある。これらのボタンが見えていなければ、メイン枠上で下へ引っ張れば見えるようになる。

また、もっと他のストレージの場所も利用できる。Dropbox や Google などサードパーティの会社が供給するストレージ場所もあり得るし、WebDAV サーバを接続してそれを使うこともできる。サイドバーの上の方にある Edit ボタンをタップすれば、個々の項目を隠したり表示したり、並び順を変えたりもできる。

Browse サイドバーの Locations セクションには隠したり動かしたりできない項目が一つある。リストの一番下に見える Recently Deleted だ。これをタップすれば、過去 30 日間にあなたがそのアプリから削除した項目がすべて表示される。ただし、Apple の手の届く範囲でということだ。サードパーティの開発者やサーバの管理者はそれぞれ独自の方針に従って項目を保存したり消去したりしている可能性がある。

最後にもう一つ、Browse サイドバーには Locations リストと Tags リストの間に、Favorites リストもある。これ がいったい何なのかはすぐ後で説明しよう。

みんながフォルダ、さあ深く深く -- iOS 11 は従来とは違うやり方でフォルダを扱う。これまでのバージョンの iOS では、アプリの iCloud Drive App Library フォルダの内部にあるフォルダ (例えば iCloud Drive の中の Pages フォルダ) はたった1レベルの深さにしかネストできなかった。今回、この制限が撤廃され、App Library フォルダの中でフォルダを何層にでも深くネストできるようになった。

また、フォルダの作成は従来のバージョンの iWork アプリとは違うやり方でする。一つの書類を別の書類の上にドラッグして両者を含むフォルダを作成するのではなく、今後は枠の左上にある New Folder ボタンをタップする。その通り、今後は空のフォルダもあり得る!

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フォルダを削除するには、フォルダのアイコンを少し押さえてから離せば出るコンテクストメニューにある Delete コマンドを使う。フォルダはその中身と共に削除される (空フォルダである必要はない) し、削除した書類と同様、削除したフォルダも Recently Deleted に現われるのでそこから元に戻すこともできる。

さて、Favorites とは何か? Browse サイドバーにあるこのセクションが働き始めるのは、あなたがどれかのフォルダのサムネイルを押さえてから離し、そこで現われるメニューから Favorite を選んだ場合だ。そうするとそのフォルダが Browse サイドバーの Favorites に追加され、タップ一つでナビゲートできるようになる。フォルダを Favorites リストから削除するには、Browse サイドバーの Edit ボタンをタップして、そのフォルダの横に見える削除ボタンをタップすればよい。(例えば私は自分の Pages iCloud Drive フォルダを Favorites リストに入れているので、どの場所をブラウズしている時にも素早くそこに戻ることができる。)

でも Finder にはなっていない -- このようにして大幅に拡張された書類管理機能が備わったことにより、iOS は機能面でかつてないほど Mac の Finder に近づいた。しかしながら、まだまだ Finder にはなっていない。例えば、どこでも好きな場所に保存できる訳ではない。アプリは、自らのローカルなストレージ領域へのアクセスを提供するようにプログラミングされている必要がある。その上、ストレージのプロバイダの中には iOS 11 の管理機能への対応を部分的にしか実装していないところもある。例えば、私がこの記事を書き始めた時点では Dropbox や Google Drive の保存場所がまだ Browse インターフェイスにフルに統合されておらず、ダイアログを使ってアクセスする必要があった。アプリのアップデートによってその状況は是正されたのだが、このことは新しい iOS のファイル管理機能と統合するためにアプリの開発者が開発作業をする必要があるという事実を実証する結果となった。

それでもなお iOS 11 の書類管理機能は、従来のバージョンの iOS が個々のアプリのデータストレージ場所をサンドボックス化していた (しかも通常隠していた) ことに比べれば大幅な進歩であり、アプリ間の相互運用性をはるかに柔軟性あるものとしている。

最初のうちは、この豊かで奇妙な新しい世界が複雑で混乱を伴うものに感じられるかもしれない。けれどもこれは、大部分が論理的に実装され、覚えやすいものとなっている。私自身はある程度時間をかけてこれに取り組んだお陰で、奇妙とか複雑とかいう印象はすっかり消え、今はとても気に入って使っている。皆さんも、ぜひ試してみよう。きっと皆さんも気に入ることだろうと思う。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2017 年 10 月 9 日

  文: TidBITS Staff: [email protected]
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Carbon Copy Cloner 5.0.3 -- Bombich Software が Carbon Copy Cloner 5.0.3 (CCC) をリリースした。このドライブクローン作成およびバックアップ用アプリにアーカイブ刈り込みのパフォーマンス改善といくつかのバグ修正を施した、メンテナンス・リリースだ。今回のアップデートでは、一部のバックアップタスクでタスク履歴イベントが記録されなかった問題を解消し、macOS 10.13 High Sierra で "New disk image" Save パネルで起こったウィンドウリサイズの問題を修正し、週末に属する日をスキップする設定が無効になったバグを修正し、10.10 Yosemite で Task Filter ウィンドウに起こったカスタムフィルターの問題に対処し、コピー元が APFS ボリュームであった場合にコピー先の HFS+ Recovery HD ボリュームを更新するためのダイアログが表示されなかった問題を是正している。Carbon Copy Cloner 5 へのアップグレードは CCC 4 から $19.99 (50 % 引き)、CCC 3.5 から $29.99 (25 % 引き) だ。無料の 30 日間試用版もある。(新規購入 $39.99、CCC 3.5 や CCC 4 からは有料アップグレード、バージョン 5 からは無料アップデート、12.4 MB、リリースノート、10.10+)

Carbon Copy Cloner 5.0.3 へのコメントリンク:

Pixelmator 3.7 -- The Pixelmator Team が Pixelmator 3.6 (別名 Mount Whitney) をリリースして、macOS 10.13 High Sierra フル対応とするとともに Apple の Photos アプリから直接 (画像を選択して Image > Edit With > Pixelmator を選ぶ) Pixelmator を起動して画像を編集できるようにした。Pixelmator で施した編集は Photos ライブラリにある元の画像に自動的に保存される。今回のアップデートではまた、HEIF 画像 (2017 年 6 月 30 日の記事“HEVC と HEIF でビデオと写真がもっと効率的に”参照) の読み込みに対応し、Repair Tool の速度と正確度を向上させ、Photoshop 画像への対応を改善し、ファイルを PSD フォーマットに変換する際の問題を解消し、Photos アプリの Pixelmator 拡張が一部の新型 Mac 上で終了したバグを修正し、Safari や Photos からドラッグした画像を受け入れる機能を復活させている。(Mac App Store から新規購入 $29.99、無料アップデート、78.3 MB、リリースノート、10.11+)

Pixelmator 3.7 へのコメントリンク:

OmniFocus 2.11.1 -- The Omni Group が OmniFocus 2.11 をリリースした。macOS 10.13 High Sierra で走っている場合に OmniFocus サイドバーの Perspective タブにバネ仕掛けアクションを追加した (これにより項目をそのタブ上にドラッグしてから一旦停止すれば対応する Perspective が開くようになった) マイナーなメンテナンス・リリースだ。このタスク管理アプリはまた、Perspective のアイコンポップオーバーがウィンドウの裏側に開いたバグを修正し、Inbox の外に出す処理を施した項目が一部のデバイス上でまだそこに現われた同期の問題点を解消し、High Sierra でのトランジションの見栄えを改良している。(Omni Group ウェブサイトでの新規購入は Standard 版が $39.99、Pro 版が $79.99、Mac App Store では Standard 版が $39.99、アプリ内購入で Pro 版にアップグレード可、31.4 MB、リリースノート、10.12+)

OmniFocus 2.11.1 へのコメントリンク:

iFlicks 2.6.1 -- 9 月の末頃、Jendrik Bertram が iFlicks 2.6 をリリースして、このビデオエンコーディングおよびメタデータ管理アプリに新しいビデオとオーディオのフォーマットへの対応を追加するとともに、メタデータの内部処理の信頼性を高めた。その後、詳細は不明だがバグ修正を施したバージョン 2.6.1 がリリースされた。バージョン 3.0 のベータ版もダウンロード可能となっており、こちらは macOS 10.13 High Sierra の HEVC ビデオ (2017 年 6 月 30 日の記事“HEVC と HEIF でビデオと写真がもっと効率的に”参照) への対応を含む新機能が追加される。(Mac App Store から新規購入 $34.99、無料アップデート、17.3 MB、リリースノート、10.10+)

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Default Folder X 5.1.7 -- St. Clair Software が Default Folder X 5.1.7 をリリースして、Open/Save ダイアログを拡張するこのユーティリティが macOS 10.13 High Sierra のファイルダイアログの中でどのフォルダが表示されているか判断できない状況に時折陥ることがあった問題を修正した。今回のアップデートではまた、Save シートでフォルダを切り替える際に最大一分間ハングした問題を解消し、インスタントメッセージングアプリ Tencent QQ のバージョン 6.1 やそれ以降で出ていた互換性警告を削除し、項目をゴミ箱へ移動した際に Default Folder X がクラッシュすることがあったバグを修正している。(新規購入 $34.95、TidBITS 会員には新規購入で $10、アップグレードで $5 の値引、6.4 MB、リリースノート、10.10+)

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Alfred 3.5 -- Running with Crayons が Alfred 3.5 をリリースして、macOS 10.13 High Sierra への対応を追加するとともに、Safari や Google からブックマークを索引付けしたり検索したりできる Bookmarks 機能を新設した。ブックマークはデフォルト結果に含めることも、キーワードを接頭辞として付けることもでき、取り込み元のブラウザで、またはあなたのデフォルトのブラウザで、開くように設定できる。このキーボード駆動のランチャーはまた、Clipboard Manager を (特に新しいクリップボード内容を認識した場合の挙動を) 改良し、フォールバック検索をデフォルト結果に表示する Fallbacks オプションを新設し、Caps Lock が有効の際のスニペット自動展開挙動を改良し、Script Filter ワークフローオブジェクトを拡張している。(基本的機能は無料、Powerpack は 17 ポンド、2.7 MB、リリースノート、10.9+)

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Fantastical 2.4.2 -- Flexibits が Fantastical 2.4.2 をリリースして、macOS 10.13 High Sierra とのフル互換性を追加し、一部の Exchange 2016 サーバとの互換性を向上させた。このカレンダーアプリはまた、Exchange で添付ファイルを付けて出席依頼を作成すると最初の出席依頼のメールにその添付ファイルが含まれるようになり、Today ウィジェットからリマインダーを完了できない問題を修正し、アプリ専用のパスワードを二回要求することがあった問題を解消し、Exchange のメインカレンダーの色がリセットされてしまうことがあった問題を修正している。(Flexibits からも Mac App Store からも新規購入 $49.99、無料アップデート、14.4 MB、リリースノート、10.11+)

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Bookends 12.8.4 -- Sonny Software が Bookends 12.8.4 をリリースして、macOS 10.13 High Sierra との非互換性によりこの文献参照管理ツールが添付ファイルをデフォルトフォルダのサブフォルダへ移動できなかった問題を修正した。今回のリリースではまた、JSTOR 構文解析ツールと Google Scholar 検索をアップデートしてそれぞれのサービスにおける変更に対処し、MLA フォーマットを使っている際に引用の曖昧性除去ができなかったバグを修正し、スマート検索が Boolean OR を含む場合に主題書誌で起こった問題を解消し、スマートフォルダの中で複数個の項目を検索できなかった問題を修正している。(新規購入 $59.99、TidBITS 会員には 25 パーセント割引、無料アップデート、37.4 MB、リリースノート、10.7+)

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ExtraBITS、2017 年 10 月 9 日

  文: TidBITS Staff: [email protected]
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今週の ExtraBITS では、Yahoo が 2013 年にいかに徹底的にハッキングされたかが判明し、Eudora の思い出が (愛情こめて!) 語られ、Philips が同社の Hue シリーズのアクセサリーに HomeKit 対応を追加した。

Yahoo: 30 億のアカウントすべてが 2013 年にハックされていた -- Yahoo が 2013 年にハッキングを受けたこと、2016 年 12 月になって同社が 10 億個のアカウントが漏洩したと発表したことを覚えておられるだろうか? けれどもその発表が数字を少なく見積もっていたことが判明した。Yahoo は今回、同社の持つ 30 億個のアカウントすべてがハッキングを受けていたと認めた。巷の噂によれば、自分のアカウントを削除するのは最良の対応ではないという。そんなことをすればいずれそのアカウントがリサイクルされてその結果あなたに被害が及ぶ可能性さえあるからだ。それよりも、あなたのパスワードを何か独自のものに変更してから二要素認証 (Yahoo は Account Key と呼んでいる) を有効にする方が良い対策だ。また、あなたの Yahoo パスワードをどこか他のサイトで一度でも使ったことがあるなら、必ずそちらのパスワードも新しい、独自のものに変更しておこう。

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Eudora の思い出の小径を辿る -- Tedium というサイトで「時間の裂け目に転落してしまったかもしれない物語」を掘り起こすという意図の下に、編集者 Ernie Smith が Eudora について語る。そう、多くの人たちが懐かしく思い出す、過ぎし昔の電子メールアプリだ。もちろん新しい情報など何もない。もう十年以上前に Qualcomm が公式に Eudora を廃止にしてしまったからだ。けれどもこの「今日あるものが明日は消え去る」インターネット時代においても、Eudora がいかに人気を集めていかに重要であったかがはっきり語られるのは素敵なことだ。記事の中で私たちの TidBITS 記事 (Eudora から他の電子メールアプリへ変換する方法を書いたもの) も引用されているし、記事末尾のコメント欄には Steve Dorner その人さえ友情出演を果たしている。

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Philips、Hue アクセサリーに HomeKit 対応を追加 -- iOS 11 で、Apple はデバイスの各メーカーが(ネイティブには他の規格に依存している)既存のホームオートメーションデバイスに後付けで HomeKit 対応を追加できるようにした。Philips はこの変更を利用して同社の Hue Smart Tap Switch、Hue Smart Dimmer Switch、Hue Smart Motion Sensor に HomeKit 対応を追加した。HomeKit 対応には第二世代の Hue Smart Bridge が必要だが、上記三種のデバイスはもともと動作のために Hue Smart Bridge を必要としている。少なくとも理論的には、これらの Hue スイッチを使って他のどんな HomeKit デバイスでも動作させられるはずだ。

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日本語版最終更新: 2017年 10月 13日 金曜日 , S. HOSOKAWA