CEO Tim Cook は Q4 を Apple Watch にとって記録の四半期となったと語ったが、それが実際に何を意味するのか我々には今だ分からない。しかしながら、Apple の Other Products 部門 - ここには Apple Watch, Apple TV, HomePod, Beats 製品、アクセサリ、等々が含まれる - は前年比で 17% の増収となっている。
Apple は国際市場でも好調で、その販売の 61% が米国以外から来ている。同社のそれぞれの国際市場セグメント、Europe から Greater China まで、からの収入は増加し、とりわけ Greater China の売上げは $11.4 billion で、前年比 16% の増加となっている。
今日の発表からの我々の結論:
Apple の旗艦ハードウェア製品群は、販売台数の壁にぶつかった様に見える。Apple は、既存の顧客ベースをより良く利用するため価格を上げる手を打って応答した。しかし、販売台数が横ばい或いは下落という環境下で、Apple は値上げを続けられるのであろうか、とりわけ China との貿易戦争が拡大する中で?
とは言え、新しい MacBook Air, Mac mini, そして iPad Pro のリリースで、Mac 及び iPad の販売台数と売上げは大幅に改善するかもしれない。と言うのも、長い間無視されてきた製品群に対する溜まり溜まった需要を満たそうとする消費が期待されるからである。
Services と Other Products は Apple にとって希望の分野であり続ける。言い換えれば:購読サービスと、Apple Watch や HomePod の様なアクセサリが増加するであろう。
Cook は、明らかに iPad が未来のコンピューティングだと信じているが、市場はそうは思っていない様に見える。これ迄にも輝かしい四半期が何期かあった - とりわけQ4 2017 - この製品に対する Apple の重点的な投資のおかげだが、しかし、過去数年間の全体的な傾向は iPad 販売の下降であった。もし新型 iPad Pro が流れを変えられなければ、iPad は究極的にはコンピューティングに対する未来ではなく、Mac や iPhone への単なる付加物であると Apple が認める時かもしれない。我々はこれらの数字を Q1 2019 に - ここにはホリデーシーズンが含まれる - 全体的な傾向がどうなるのかを見るために再度見直すつもりである。
iOS 12.1 は登場が遅れていた Group FaceTime 機能と、iPhone XS と XR でのデュアル SIM 対応、新たな絵文字その他をもたらす。このアップデートのサイズは 10.5 インチ iPad Pro では 438.9 MB、iPhone X では 470.1 MB で、Settings > General > Software Update から、または iTunes を通じても入手できる。
Group FaceTime
iOS 12.1 の看板機能と言えるのが Group FaceTime だ。Apple は当初これを iOS 12 のリリースで出す予定にしていたが、それを延期していた。(夏中続いた内部的テストの結果による決断で、ちゃんと理由があってのことだ!) 注意すべきは、すべての iOS 12 デバイスが Group FaceTime に対応はしているけれども、古いデバイスの上ではオーディオのみの通話しかできないことだ。iPhone 5s、iPhone 6、iPhone 6 Plus、それから iPad mini 2、iPad mini 3、iPad Air がこれに該当する。
Group FaceTime 通話を開始するには、FaceTime アプリで + ボタンをタップし、連絡先の名前を To フィールドに入力し、そうやって連絡相手を指定した後で、そのまま続けて別の相手も追加し始めればよい。通話を始める準備ができたら、Audio または Video をタップすれば通話が始まる。
また、Messages のグループ会話の中から、スクリーンの一番上にあるグループ名をタップして、そこに現われた FaceTime アイコンをタップしても Group FaceTime 通話を開始できる。
参加している一人一人の写真がタイルの中に表示される。Audio のみの通話者は名前のイニシャルの付いたアイコンで示される。通話中に More (...) ボタンをタップすれば Add Person オプションにアクセスできる。
あなたが Group FaceTime 通話に招待されると、無音の通知またはメッセージが届くので、いつでもそれをタップすれば通話に加われる。何かがうまく行っていないようだと思えば、緑色のカメラアイコンをタップすれば通話を開始できる。
Group FaceTime 機能は Mac 上でも、macOS 10.14.1 Mojave かそれ以降ならば使える。これについてはあとでもう少し説明する。
私たちは先週 Group FaceTime を試してみたが、残念ながらその結果を考えればまだ皆さんにお薦めできる段階ではないと思う。使おうとすると混乱してしまうし、動作もまともに働かず、働いたとしても見た目にイライラさせられた。問題の一部は歯の生え始めの痛みのようなものかもしれないが、使い勝手の問題点を解決するにはソフトウェアアップデートが必要だろう。私たちとしてももう少し使って試してみたいとは思っているが、現段階でグループビデオ通話をするにはやはり Google Hangouts を選ばざるを得ない。
tvOS 12.1 アップデートでは「パフォーマンスと安定性が全体的に向上」し、また 11 件のセキュリティ修正 が含まれているという。自動アップデートがオンになっていない場合は、第四世代 Apple TV または Apple TV 4K の上では Settings > System > Software Updates へ行けばアップデートできる。
HomePod 用 iOS 12.1
最後にもう一つ、これは手動で Home アプリから入手しない限りほぼ間違いなく自動的に黙ってアップデートされているはずだが、HomePod 用 iOS 12.1 では「安定性と品質が全体的に向上」するという。きっと皆さんはこの文言など目にしていないのではないか!
Brooklyn Academy of Music を会場に開催されたスペシャルイベントで、Apple の重役たちも参加者たちも一様に、いつになくエネルギーに満ちて熱中した雰囲気を漂わせていた。それは一つには、遠く西海岸からやって来た人たちが時差ぼけを追い払うために大量のカフェインを摂取したからかもしれないし、あるいはホールの中に大勢の Apple リテール店従業員たちがいたからだったかもしれない。でも、私たちの感じでは、これはきっと MacBook Air のアップデートを巡っての興奮した気持ちによるところが多かったのではないかと思う。
MacBook Pro にはしかるべき敬意を払いつつも、Tim Cook は MacBook Air を「史上最も愛されたノートブック機」と呼び、その昔 Steve Jobs が初代の MacBook Air を封筒から取り出してみせた思い出にも触れた。ここ TidBITS にいる者の多くもそうだが、このモデルのファンたちは長い間アップデートを待ち続けてきた。前回のバージョンの 13 インチ MacBook Air は 2017 年の 6 月に出て以来変わっておらず、その前のリリースに至っては 2015 年 3 月だったのだから。
端的に言えば、今回 Apple が改訂した 13 インチ MacBook Air は、従来のモデルで懸念されたことのほとんどすべてに答を出すものとなっている。これは魅力的なアップグレードだが、ただ一つ、ますます数が多くなり混乱の度を深めている Apple のラップトップ機のラインアップにどのように当てはまるのかがはっきりしないことだけが難点だ。$1199 からという価格は、$999 で今後も販売が継続される前回のモデルの MacBook Air と、もはや古びた 12 インチ MacBook や Touch Bar なしの MacBook Pro の $1299 という価格との中間に位置する。(Apple は 11 インチの MacBook Air を 2016 年 10 月 26 日つまりほぼ 2 年前に廃止とし、その後これを復活させることはなかった。)
けれどもスペックの数字だけでは Retina ディスプレイの真価は分からない。長年 Retina でない MacBook Air を使ってきた経験から言わせてもらえば、この点一つのみについてさえ新型 MacBook Air は Apple の他のラップトップ機に比べて大きく競争力を増していると私は思う。
プレスリリースの中で Apple は全般点なパフォーマンスについてしか語らず、「写真の整理やネットサーフィンから、プレゼンテーションの作成、ビデオの再生や編集まで、毎日のあらゆることを軽々とこなすパフォーマンスを発揮します」とだけ述べた。その行間を読めば、私の解釈では新型 MacBook Air は純粋なプロセッサのパワーとしては前回のモデルに比べてはっきり速くなったとは言えないということだろう。この記事へのコメントで、ベンチマークに関する議論をご覧頂きたい。
新型 MacBook Air に、Touch Bar は付かない。どうやら Apple は、Mac 全般に代替用コントロールデバイスとして Touch Bar を組み込むことにそれほど本気ではなかったようだ。けれども、新型 MacBook Air では Touch ID センサーが、キーボードの右上隅に搭載されている。これによりセキュリティが向上し、例えば 1Password など Touch ID 対応のソフトウェアを手軽に使えるようになる。
Touch ID を駆動するために、この MacBook Air には Apple の T2 セキュリティチップが Secure Enclave を組み込んで搭載される。この T2 は将来には Apple に認可されていない修理業者が修理できないようにするために使われる可能性があるものだが、現時点で非常に重要ないくつかの現実的改善を提供する。これは、ブートプロセス中に読み込まれたソフトウェアが改ざんされていないものであることを保証し、SSD 上に保存されるすべてのデータを暗号化し、また "Hey Siri" が使えるようにする働きもする。
Touch ID は非常に歓迎すべきだけれども、Apple が新型 iPad Pro に搭載した Face ID にまでジャンプするには至らなかったことは興味深い。iPad Pro も MacBook Air も、物理的制約はそれほど変わらないと思うのだが。私たちの想像では、Face ID が高価過ぎたのかもしれないし、あるいは Face ID を macOS に組み込むためには技術的難問が多過ぎたのかもしれない。でも、将来のどこかの時点で Apple がそこまで踏み込むことがないとは想像しにくい。
バタフライキーボードと Force Touch トラックパッド
私たちがこの新型モデルに最も躊躇を感じたのは、Apple が同社の第三世代のバタフライ形スイッチを使ったキーボードに依存することを決めた点だ。このキーボードは MacBook Pro に搭載されて大いに議論を呼んだ。キーの移動距離が短く、キーの不具合も多かったからだ。もしあなたにとってキーボードの感触が非常に重要ならば、購入の前に必ず手で触って試してみるようにしよう。
Apple は個々のキーが独立型の低電力 LED バックライトを備えていてより的確な明るさを提供すると大々的に宣伝しているが、私に言わせればバックライトの明るさレベルの適格さが私の優先度リストに載るなどとは到底思えない。
Apple がトラックパッドを新しい Force Touch トラックパッドにしたことについては大体において議論の声は聞かれない。これに対する苦情もほとんど聞いたことがないし、聞こえたとしてもちょっと大き過ぎるということくらいだ。前回の Multi-Touch トラックパッドに比べて面積が 20% 広く、以前より多くのことができるようになっている。
新型 MacBook Air は MacBook Pro と同じく厄介なドングルが必要となるという欠点を持つが、この Mac を使う人たちがその種のことを苦にすることは少ないと言えるかもしれない。けれども、外付けディスプレイを接続し、バックアップ用のハードドライブを接続し、その上で充電もしたいと思えば、特別なケーブルか、または Thunderbolt 3 ドックが必要となる。
プレゼンテーションの最中、Apple が MacBook Air にもたらした変更点について、私たちの SlackBITS チャンネルに参加していた誰もが極めて肯定的な意見を述べたし、全体として見れば私も同意見だ。けれども、この記事を書きながら、この新型モデルを Apple のラップトップ機ラインアップの他のマシンたちと比較しながら、私はちょっと葛藤を抱えてしまった。スペックが問題なのではない。問題は $1199 という価格にある。
なぜなら、これにあと $100 追加するだけで Touch Bar なしの MacBook Pro を買うことができ、Touch ID と 1.5 TB SSD のオプションと 120 グラムの重さの差を除けば、他のあらゆる点で新型 MacBook Air より優るマシンが手に入るからだ。その MacBook Pro ならば、2.3 GHz デュアルコア Intel Core i5 または 2.5 GHz デュアルコア Intel Core i7 を搭載していてパフォーマンスが大幅に良くなる。そちらの Retina ディスプレイの方がより多くのカラーを 500 nit で表現し、MacBook Air の 300 nit のスクリーンよりずっと明るい。
また、これより $200 安い値段で旧型モデルの MacBook Air を引き続き購入できるが、ポートが古く、図体が大きくて重く、新型にある Retina ディスプレイも Touch ID もない。さらにもっと奇妙なことに、Apple は 12 インチ MacBook も販売し続ける。価格が高過ぎ、パワーが弱過ぎるマシンで、たった 1 基の USB-C ポートしか持たないのに、$1299 と MacBook Air よりも高価だ。これを買いたいと思う理由は、サイズと重量がずっと小さいことくらいだろう。
Apple の Mac モデル比較ページを見れば、この会社が現在 6 種類のラップトップ機を 5 つのフォームファクターで取り揃えていることが分かり、今やその中からどれを選ぶかがますます困難になってしまった。これは、贅沢な悩みと言うべきだろうか、それとも、Apple がそれらのモデルの違いを価格とサイズとパフォーマンスごとにもっと分かりやすく切り分けて示してくれればと願うべきなのだろうか。
まず何よりも、新型 iPad Pro では Home ボタンがなくなり、Touch ID によってロックを解除する機能もない。その代わりに、スクリーン周りの薄くて黒いベゼルの背後に新しい 7 メガピクセルの TrueDepth カメラが搭載され、これが iPhone X シリーズと同様に Face ID 認証を処理するとともに、Animoji、Memoji、1080p HD ビデオ録画、Portrait Mode、および Portrait Lighting のスチール写真をサポートする。さらには弱光下でのフラッシュ機能もあり、Apple は Retina Flash と呼んでいるが、スクリーンが光を放つようにできる。また、iPhone と違って、今回の iPad Pro は縦向きに置いても横向きに置いても顔の認識ができる。
第二に、もはや Lightning コネクタはない。その代わりに、今回の iPad Pro は USB-C コネクタ 1 基を備えていて、これを使って充電も周辺機器との接続も行なう。これにより、新型 iPad Pro はサードパーティの充電用デバイスとの互換性が高まり、外付けモニタとの接続も容易になる。それにまた、Apple がまたもや新たなドングル (USB-C - 3.5 mm ヘッドフォンジャックアダプタ) を販売する道を開くことにもなる。
第三に、新型 iPad Pro には磁気接着面があって、これが新型 Apple Pencil をワイヤレス充電する機能を持つ。つまり、もはや iPad の下から危なっかしく Apple Pencil をぶら下げて手早く充電する必要がなくなったということだ。充電の話のついでに言えば、今回の新型 iPad Pro のうち片方は iPhone を充電できるようになった。ただし、適切な USB-C-to-Lightning ケーブルが必要だが。
最後にもう一つ、11 インチ iPad Pro の方はスクリーンが大きくなったにもかかわらず全体の物理的大きさが 10.5 インチの従来機と変わらない。12.9 インチ iPad Pro の方はスクリーンサイズこそ従来と同じだが全体のサイズがぐっと小さくなり、8.5×11 インチの用紙サイズとほぼ同じになった。いずれのモデルも四辺は平らで角のところが丸められており、このデザインのやり方は iPhone 5s で最後に見られたものだ。
今回の新しい iPad Pro とともに、新しい Apple Pencil と新しい Smart Keyboard Folio も登場した。
新型の Apple Pencil はいくつかの画期的な進化を遂げた。タッチを感知する表面が組み込まれていて、ダブルタップすればドローモードが切り替わる。この機能は Apple が iOS 12.1 用に出したアプリでは既に対応済みで、サードパーティのアプリも近いうちに対応するだろう。紛失しやすかったキャップはもうない。さきほど述べたように、充電のためにキャップを嵌める必要がなくなったからだ。その代わりに、iPad の磁気接着面に Apple Pencil の平らな側をくっつけるだけで、Apple Pencil がドックされ、充電され、Bluetooth でペアリングされる。今や Apple デバイスの典型的性質となったが、ポートも、コネクタも、ボタンもなく、あらゆる意味で動くパーツが何もない。それに、平らな側があるということは、もはや机の上で転がって行ったりしないことも意味する。
新型の Apple Pencil に加えて、新型のキーボード Smart Keyboard Folio も出た。これは新型 iPad Pro 各モデルの背面に磁力で取り付けて使うが、このキーボードカバーは新しいデザインの Smart Connector を使っていて、キーボードとして使う際に二種類の視角を提供できる。従来の Smart Keyboard とは違って、新しい Smart Keyboard Folio は閉じた状態で iPad Pro の前面と背面の両方を保護する。
今日まで、Apple ハードウェア製品で、Mac mini ほど忘れられ、そして将来の見込みの立たなかったものはなかった。このコンパクトでモニターを持たない Mac は、4年以上にわたって大幅なアップデートは無く、あったものもパッとしないと見なされた ("Apple、Retina ディスプレイモデル iMac を発表、Mac mini を更新" 16 October 2014 参照)。多くの人が Mac mini は死んだと思った。
Apple は、その様な考えに終止符を打ち、New York City の Brooklyn Academy of Music での特別イベントで、改良された - ただし見栄えは馴染みの姿のままの - Mac mini を公開した。
デザイン上の変更は微小
工業デザインに関しては、手のひらに乗る大きさの超携帯型のコンピュータを作ると言う PC 業界の動向の中で、この新しい Mac mini に急進的な変更はなかった。外観は前のモデルと似ている - 大きな、真四角の、メタルの塊りで、四隅は丸められそして上面には Apple ロゴが付いている。
新型 Mac mini は 7.7 インチ (19.56 cm) の四角形で、高さは 1.4 インチ (3.56 cm) であり、その前任者とそっくりである。そして、重量は 2.9 ポンド (1.32 kg) で、2.7 ポンド (1.22 kg) の前任者よりほんの少しだけ重い。
デザインで違う点を挙げると、仕上げは、より明るいグレイだったものが、スペースグレイとなり、そして、環境配慮の観点から、この Mac mini は全て 100% リサイクル材から作られた Apple が開発したアルミアロイから作られる。
向上した性能
プレゼンテーションで Apple の役員がしばしば指摘した様に、この新型 Mac mini はプロを狙っている。考えられている用途は、ライブ公演、ビデオレンダリング、特製のハードウェアを走らせる、等々である。この新型モデルをもって、Apple は以前のバージョンに比べ、 Mac mini は "大幅な" 性能向上が図られていると指摘したが、以前の Mac mini の貧弱さを思えば、驚きは何もない。
Mac mini の Thunderbolt 3 ポートは、ネイティブ DisplayPort 出力を USB-C 上でサポートする。適切なアダプターがあれば、伝統的なディスプレイのユーザーは Thunderbolt 2, DVI, そして VGA 出力もそれらのポート経由で出来る。DVI はまた、アダプターを使って HDMI ポートを通してもサポートされる。
価格と発売時期
この新型 Mac mini は今予約注文出来、納入日は 7 November 2018 となる。4-core i3 構成で 8 GB のメモリと 128 GB のストレージの付いたものは $799 から始まり、そして、6-core i5 バージョンで 8 GB のメモリと 256 GB のストレージの付いたものは $1099 から始まる。
価格は、$499 から始まった前任者よりも高価だが、新型 Mac mini は、入門レベルの構成がいわゆる $1000 の魔法の価格点を下回る唯一の近代 Mac である。しかしながら、受注構成オプションの価格は急激に上昇する。その理由は Apple が RAM とストレージに対して強烈な値段を課するからである。全部最高に揃えた Mac mini は$4200 近くになるであろうが、RAM と SSD のオプションを準大手のものに下げれば、それは $2600 に下がるであろう。RAM を他の業者から買い、そして取り付けるのを自分ですれば、多少の節約は出来る。
いずれにしろ、新型 Mac mini は、手持ちの周辺機器が揃っている人、そして多種な用途に対応しながら狭い空間に容易に詰め込める安価でコンパクトな Mac を求めている人達の間で、間違いなくその顧客を獲得出来るであろう。個人の自宅用メディアサーバーとしては少々高すぎるかもしれないが、ライブ公演のために、或いはレンダーファームを構成するため積み上げられる小さな Mac を必要とする人には誰でも、Mac mini は再び一つの真っ当な解決策となるであろう。
9to5Mac の記事によれば、Apple が従来は製造終了から 5 年から 7 年経ったという理由でサポート対象から外していた“ビンテージ製品”のデバイスに対する修理をするためのパイロットプログラム(試験的実験)を開始する。このプログラムは手始めに iPhone 5、2012 MacBook Air、2011 iMac のみを対象とし、その後 iPhone 4s と 2012 MacBook Pro も含め、いずれはもっと多くの機種の Mac や iPhone も加えて行く予定だという。しかしながら修理ができるのはパーツが入手可能な場合に限られるので、具合が悪くなったあなたの 11 インチ MacBook Air が修理可能だと Apple が保証している訳ではない。最近 Apple が古いデバイスのサポートに乗り出しているのは環境問題への努力の一環としてのことだが、今回のパイロットプログラムは米国の多くの州で現在力を増しつつある Right to Repair (修理の権利) 法制化を求める動きと無関係ではないだろう。おそらく Apple は修理のオプションを増やすことで、その種の法制化によりクローズドで定評のある同社の製品に修理を容易にするデザイン変更を強制されないための布石を打とうとしているのかもしれない。