TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS-J#294/11-Sep-95

今週号は2つの重要なハードウェアについての情報をお届けする:ディス クはあなたがそれを修復している時にデータを失う事とPCI Macsからサー ドパーティのプリンタで印刷できない事です。更に、添付ファイルや大き なファイルのやりとりをAOLでどのようにするのが良いかを説明し、 Apple社の新しくリリースされたQuickTime 2.1を見てみます。

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目次:


MailBITS/11-Sep-95

(翻訳:水木 潔 <HGH03125@niftyserve.or.jp>)

CodeWarrior 7出荷準備中 -- Eric Gundrum 氏  <eric@macgroup.com> は、以下の様に書いている:

Metrowerks社に近い情報源によると、CodeWarrior 7 CDはちょうど生 産に入り、登録ユーザーに9月18日に出荷開始の予定である。 CodeWarrior 7はCodeWarrior 1.3の最終版を含み、Power Macと68K Macのアプリケーションの作成に違うアプリケーションを使わなくてもよ くなった。 アプリケーション作成機能は、一つのIDE(Integrated Development Environment:統合開発環境)アプリケーションに統合さ れ、デバッグ用ツールも同様に統合された。 ほかの機能として新しい PPC 603及び604のコード最適化とプラグインコンパイラ技術が含まれる。 プラグインは、Metrowerks社が個々のコンパイラをユーザーに全てのア プリケーションをダウンロードさせずに更新させる事を可能にする。2枚 のCDセットは完全に編成し直され、全ての参考資料はAcrobat及び QuickViewのフォーマットで1枚目のCDに、開発ツールは2枚目のCDに 載せられた。

http://www.metrowerks.com/

支配下での眠り -- 先週沢山の仲間が St. Clair Software社の20ドル のシェアウェアのコントロールパネルSleeperで新しいPCI Power Macs のスリープ機能に幾らか近付けることができるとコメントしている。 Sleeperは、モニタを暗くし、ハードディスクの回転を止めますが、 Energy Starモニタには働きません。私はApple社が新しいPower Macs に加えた機能に喜んでいますが、しかしまだ、私にとっては、スリープモー ドがPowerBooksのように働くべきでした。私は、機械全てが止って静か で - 動く部品が全くない - しかしMacが正確にスリープに入った状態で 復帰してほしい。私は現在のチップとシステムデザインでは技術的に不可 能かも知れない事に気がつきましたが、もしPowerBooksがそれをできる のなら...[ACE]

ftp://mirror.aol.com/pub/info-mac/cfg/sleeper-114.hqx

さらなる更新の狂気 -- 数人の読者が TidBITS-293 の Wagner Truppel氏のSystem 7.5.1への更新に関する記事へコメントし てきた。 何人かは、特殊な問題がハードディスクやリームーバブルメディ ア(特にSyQuest社のカートリッジ)のドライバを新しいシステムに互換 性のあるものに更新しなかったことが原因で起こると言っている。また、 多数の読者はSystem 7.5インストーラーを使っているときにCommand- Shift-Kを同時に押すことによって隠された機能を使うことが出来ると 言っている。この機能は、「きれいな」システムフォルダを作成し、古い システムフォルダの名前を変えます。このCommand-Shift-Kのトリック は便利ですが、Apple社はこのような機能をもっと分かりやすくするべき でした。これは、Windowsではないのです;秘密のキーストロークは助 けにはなりません。[GD]

An Apple a Day Keeps Norton Away


Apple社、Nortonをも近づけず

by Geoff Duncan <geoff@tidbits.com>
(翻訳:山浦礼子 <raeko@aol.com>)

先週、Norton Disk Doctor(以下、NDD)と新しめのMac、とくに新し いPower Macについてのトラブルのレポートが回覧された。その症状に は、NDDがディレクトリ情報やブロックサイズの割り当てに関しての間違 いをレポートするといったことが含まれている。もしもユーザーがNDDに これらの問題を修正するように命令すれば、プログラムは修理が完了する 前にクラッシュし、そのディスクを起動不能にしてしまい、明らかにすべ てのデータを失ってしまうこととなる。

この問題は、深刻であるようにみえながらも、意外と簡単に調べがつくう え、もしすでにこの問題に遭遇していたとしても、そのデータを修復する ことができるであろう。

問題をつ究明する -- これには実際、2つの問題がある:まず、ハード ディスクそのものである、そしてまた、NDDがこうしたハードディスクに どのように対処するかといったことに係わっている。

この原因の根本は、Apple社が新しめのモデルとして出荷しているMacの ハードディスクに付着してしまった「ゴースト」・ディレクトリ情報にあ る。この余分なデータの正確な原因は明らかではないが、「消息筋」によ ると原因と思われるいくつかの点があがっている。ある人はAppleに運び 込まれた問題を抱えたディスクのせいだと言い、ほかの人は製造工程にお いてこれらのドライブをApple社が用意するさいにちょっとした間違いが あったのではないかといったことを指摘し、あるいは他方からはこれらの 要因が合わさったものではないかと言われている。この問題は内蔵ハード ディスクにのみ見られ、これらのマシンに接続された外部ディスクに見ら れることも広がることもない。

NDDは、問題を見つけ出して修正するのだ。しかし、NDDがこの問題を修 復しようと試みたとき、そのディスクを使用不可能としてしまい、そして (明らかに)そのデータを消去してしまう。実際のところは、そのドライ ブのデータは損なわれることも、触れられることもない。にもかかわらず、 Macにそのデータの位置を知らせ、取り出すことを可能にしているディレ クトリ情報が、損なわれてしまう。

誰が被害を被るか -- 最低でも、95年7月1日以降にPower Macを購 入したすべての人だ。

私の知る限り、この問題は、E-Newsという歴史ある ブリティッシュ・コロンビアのAppleユーザーグループである、 Apple B.C. Computer Societyからのニュースレターのなかで記された のが最初である。

ftp://mirror.aol.com/pub/info-mac/per/apples-bc-e-news-95-09.hqx

この記事には、マシンと多くのシリアルナンバーが記述されている。私が 知る限り、せいぜい一部のみ正しい。これを書いている時点では、 Symantec社とApple社の内部において、95年7月1日以降に、Power Mac 5200、6100、6200、7100、7200、そして7500シリーズを購入 したすべてのものにこれらの問題が起こり得ることを確認している。加え て、この問題は6100シリーズのPerforma、Power Mac 8500、そして Quadra 630(Quadra 630は他のマシンとドライブの構造に極端な違い があるので、このような問題が発生することもうなづける)でも報告され ている。

どうすればよいのか -- どうか、パニックに陥らないでいただきたい。 この問題を抱えるマシンをあなたが所有していたとしても、急に問題が浮 上し、その10分後にあなたを襲うとは限らない。

ちょうどSymantec社は、Disk Spot Checkと呼ばれるユーティリティを 無料でリリースたところである。これにより、問題を追及、お望みとあら ば、残りの「ゴースト」データを削除する。これはSymantec社のFTPサ イトで入手可能だが、このサイトは途中で切断されてしまうといった問題 がある。しばらくの間は、Ric Ford氏がこのSymantec社のユーティリティ とこの問題に関しての情報を彼のMacInTouch Webサイトに置いてくれて いるし(Ric氏に感謝!)、またAOLやCompuServeのSymantec社の フォーラムでも入手できる。さらに、Info-Mac Archivesでも近々入手 可能となる。Disk Spot Checkユーティリティは1度動作させるだけでよ い。それ以後は、そのディスクにおいて現在、あるいは将来どんな問題が 起きたとしてもNorton Disk Doctorで修正することができるようになる。

http://www.macintouch.com/~ricford/
ftp://ftp.symantec.com/public/mac/num/NUMSpot.Bin
ftp://mirror.aol.com/pub/info-mac/disk/norton-disk-spot-check.hqx

次に、もっと徹底したオプションとして、あなたの所有するデータすべて をバックアップし、ディスクをイニシャライズする。ほかのディスクから 起動し、SpecialメニューからErase Diskを選択するか、不適当なファイ ルをすべて消去する。同様に、たんにディスクのドライバをアップデート するだけでは、問題を訂正することはできない。Apple社がマシンと一緒 に供給するフォーマット用ソフト(Apple Drive Setup、もしくはApple HD SC Setup)、あるいは、Drive 7、SilverliningやHard Disk Toolkitなどのようなサードパーティ製のユーティリティを使用してディ スクを再フォーマットしなければならない。

もしも、すでにNDDを動作させ、この問題に遭遇してしまい、データを取 り戻したいと望む場合は、ファイルを付け加えたり、この問題を修正しよ うとせずに、Symantec社のテクニカル・サポート、503/465-8440に 連絡すること。すると、もしもあなたがこの問題に襲われた後、そのディ スクにファイルを加えたり書き込んでいない場合に限って、あなたのデー タを修復する方法として、一連の作業を教えてくれる。

ほかのユーティリティソフト -- この問題は、ほかのディスク修復ソ フトよりも、NDDを直撃するものであると思われる。ただ、Symantec社 のMacTooslやApple社のDisk First Aidでさえ、この問題を持ったディ スクで、不適当なディレクトリの被害を見つけ出してレポートしたのを目 にしたことがある。この問題のようにマシン上に不具合を引き起こしたり、 あるいはデータを失うようなほかのユーティリティプログラムに関するレ ポートを確認する機会はなかった。しかし、私はこの問題を修復するか、 あるいはそれを継続して特定し続けているといったレポートをも確認した わけではない。もしもあなたがNDD以外のディスク修復プログラムを使用 していた場合でも、あなたのマシン上に起こりえるかどうかといったこと を確かめるためにDisk Spot Checkを使用しても、なんらの問題ないと思 われる。とはいうものの、私はバックアップを行ない、ドライブをフォー マットするか、どういった順序で行なうことを推奨しているのか、といっ たことをあなたのベンダーのテクニカルサポートに聞いて見ることを薦め る。もしもあなたがディスク修復ツールを所有していなけれでも、その問 題をあなたのMacで見つけたとしたら、私はバックアップを行ないディス クを再度フォーマットし直すか、Apple社の800/SOS-APPLに連絡して インフォメー シ ョンをもらうことを薦める。どちらの場合も、問題を修正 するためのDisk Spot Checkを利用することを選択することも可能である。

情報提供:
Apple Computer
Symantec Corporation
Pytaeus


AOLメールシステムの改訂

by Les Jones <macfaq@aol.com>
(翻訳:遠藤 美加<HGD01374@niftyserve.or.jp>)

America Onlineは数週間前、長いメッセージの取り扱いを向上するため、 電子メールシステムの一新を行ない、AOLユーザーは、Internetの電子 メールを通じてファイルの送受信が可能となりました TidBITS-292 を 参照)。この新システムによって、長い間切望されてきた機能がいくつか 実現した反面、思わぬ障害を生むことにもなりました。

長いメッセージ -- AOLのTidBITSの読者たちはTidBITSの到着方法 が変わったことに気付いたでしょう。以前、約25Kを超える電子メールメッ セージは、AOLのInternetメールゲートウェイを通過する際、複数のメッ セージに分割されていました。TidBITSの各号は約30Kあるので、AOLの ユーザーは、2つに分割されたTidBITSを受け取っていたのです。

新システムでは、25Kを超えるメッセージは添付書類としてダウンロード が可能となりました。AOLは、メッセージの最初の2K分をファイル内容の プレビューとして、メッセージボディに表示します。メッセージヘッダに は、以下のような注がつきます。

>  X-Note:メッセージの最初の2K分のみの表示です。"Download"を
> 選択すると全メッセージを取得できます。

当初、ALOはメッセージの最初の25K分をプレビューとしていましたが、 それはダウンロードに余分な時間がかかることに反対する多くの抗議につ ながりました。そこでAOLは、プレビューを2Kに縮小したのです。

Macユーザーにとって残念なことに、AOLが添付するテキストファイルは、 DOSテキストファイルのフォーマットになっており、ラインフィード(LF) を含んでいるため各行頭に小さな"□"が現れます。このラインフィードキャ ラクタは、Add/StripやDos2Macなど、いくつかのユーティリティを 使用すれば取り除くことができます。また、BBEdit Liteなどのテキスト エディタでこのファイルを読むと、特に意識しなくてもラインフィードキャ ラクタを処理してくれます。

ftp://mirror.aol.com/pub/info-mac/text/dos-to-mac-10.hqx
ftp://mirror.aol.com/pub/info-mac/text/add-strip-322.hqx
ftp://mirror.aol.com/pub/info-mac/text/bbe/bbedit-lite-30.hqx

America Online代表のMeriam Grossman氏は、AOLは最終的に、ユー ザーが長いメールを受信する方法を選択できるようにするつもりだ述べて います。分割にするかそれとも25Kのプレビューつきの添付書類として受 信するか選べるというわけです。Grossman氏によると、AOLはライン フィールドの問題に対しても努力を続けており、Macintosh用のAOLソフ トウェアのバージョン3.0では、電子メール用のインターフェースはすべ て改訂されWebブラウザが内蔵になり、 今年中には完成の予定だそうです。

Internetの添付ファイル --America Onlineは常に、AOL内ではメン バーが他のメンバーに簡単にファイルを送信できるようにしてきました。 今AOLは、Internetとの添付ファイル送受信をサポートしています。表面 的には、Internetメールの添付ファイルは、AOL内での添付ファイルと同 じようにうまく機能しています。しかし、その実際、そのファイルがAOL のメールゲートウェイを超えたあと、まだ使用できる状態であるか、とい う重大な問題点があります。

バイナリからテキストへの変換に、AOLはBase64としても知られている MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)を使用します。Macユー ザーにとっては、MIMEよりもBinHexのほうがなじみがあるでしょう。 MIME同様、BinHexは、バイナリファイルを7ビットの電子メールシステ ムを問題なく超えられるよう、テキストファイルに変換します。BinHex はまた、Macの2つのファイルフォーマット(データフォークとリソース フォーク)を理解し、Macのファイル名をそのファイルのタイプやクリエー タコードとともにそのまま保存します。

MIMEはBinHexを扱うように拡張することができます。しかし、AOLの電 子メールゲートウェイではまだ、BinHexは使用できません。つまり、 AOLがシステムを調整するまでは、Macユーザにとっては面倒である、と いうことです。Claris EmailerのプログラマーWill Mayall氏は「僕が唯 一理解できないのは、(AOLが) Binhexを採用しなかったことだ。コード 化は難しくないんだし、InternetにMacintoshのファイルを送るために はスタンダードな方法なのに」と、BinHexが使えないことに当惑してい ます。

システムをテストする -- 私はEudora とClaris Emailerの両方を使 用して、AOLと自分のInternetのアカウント間で、いくつかのファイルを 送受信してみました。Eudoraで送信された添付書類はすべてMIMEコード 化され、AppleSingle、AppleDouble、UUEncodeではなく、BinHex フォーマットを使用していました。私はこの実験に4つのドキュメントタ イプを使用しました。それらは、何の処理もしていないアプリケーション、 StuffItで圧縮したアプリケーション、binhexにて変換されたアプリケー ション、そして処理していないGIFです。

何も処理しなかったアプリケーションは、AOLからInternetへ送る途中 AOLの電子メールゲートウェイで壊れてしまいました。BinHexを使用し なかったので、アプリケーションのリソースフォークは失われ、使用不可 能なファイルになってしまいました。(いくつかのHyperCard のスタッ クやドキュメントなど)リソースフォークを含んだMacのプログラムやファ イルに何の処理も加えず、AOLのInternetゲートウェイを通すのは自殺行 為です。

次にStuffItで圧縮済のアプリケーションで試してみました。ファイルを 圧縮すると、データフォークだけを含む新しいファイルができます。リソー スフォークはファイルを解凍したとき、回復されます。この方法はうまく いきました。けれどもInternetアカウントへの到着時、テストファイルの タイプとクリエータコードは失われており、ダブルクリックしてもファイ ルは復元しませんでした。ファイルをStuffIt Expanderのアイコン上に ドラッグアンドドロップしても開きません。File Buddy または ResEdit を使ってStuffitのタイプとクリエーターコード (SITD/SIT!) を加えてやっ たらStuffIt Expanderも認識し、無事ファイルを解凍することができま した。

Binhexしたファイルはどちらの方向ともうまく送ることができました。 StuffIt ExpanderはBinHexされたファイルにかぎり、タイプとクリエー タコードを要求しませんが、これはタイプとクリエータコードは殆どいつ でも失われてしまうからです。BinHexされたファイルをダウンロードし て、StuffIt Expanderにドラッグアンドドロップするといつでもうまく 開くことができました。Aladdin社のDropStuffユーティリティを使うと、 圧縮とBinHexを同時に手軽に行なうことができます。

最後に、AOLとInternetアカウントの間でGIFを相互に送信してみました。 驚くことにこれもうまくいきました。Eudora はファイル名を正しくタイ プしてくれたので、ダブルクリックでオープンすることができました。 AOLはそのファイルがGIFであると認識し、ダウンロードのあいだそれを 表示までしてくれました。バグさへ解決されれば、すべてのInternetメー ルの添付書類は、このようにスムーズに処理されるのではないかという大 きな期待を持ちました。公平を期すためにいっておくと、GIFはゲートウェ イにて認識されるものの一つです。AOLのゲートウェイは、自動的に GIF、JPEG、そしてMPEGを認識します。

他に注がつくのは --AOL電子メールで、BinHexされたサイズ25K以 下のテキストファイルは、私がそれらにアタッチしたメッセージの一部と なって到着しました。BinHexされたファイルがメッセージとして到着し たら、私はその電子メールをテキストとしてセーブし、スムーズに StuffIt Expanderにかけることができました。

AOLの電子メールシステムでは、一つのメッセージにつき添付書類は一つ のみ可能です。到着メールに複数の添付書類がついていた場合、AOLはそ のファイルをuucdなどのユーティリティにて変換可能な一つのMIMEファ イルとして添付します(Adamも私もMPackではトラブルがありまた)。 そして、この場合もAOLはメッセージヘッダに以下のような注をつけます。

>  X-Note:このメッセージには複数の添付書類があり、1つのMIME書類として
> 保存されています。"Download"を選択してMIME書類を入手してください。
> 次にMIMEデコーダ( FILE SEARCHというキーワードにて入手可能) を使用し
> て、その添付書類を復元してください。

ftp://mirror.aol.com/pub/info-mac/cmp/uucd-243.hqx

結論 -- AOLのInternet添付書類は、AOLのメンバーとその友人たち にとっては非常に便利なものですが、この新システムはBinHexの互換性 があるものとして更新されることが必要です。AOLが、システムのアップ デートを行なうまでは、AOLのインターネットゲートウェイ経由でメール を送る前にファイルをBinHexフォーマットに変換するようにしてくださ い。


新しいPower Macs:印刷にほとんど適さない

by Neil deMause <nulldogmas@eworld.com>
(翻訳:水木 潔 <HGH03125@niftyserve.or.jp>)

私はいつも私の小さなLC IIとGGGプリンタを好きであり続けていますが、 自由契約のグラフィックディザイナーとしては、これらは新しかった時で さえ、充分なパワーを持っていませんでした。そう、私が突然現金を授かっ た時には、クレジットカードの支払いを精算し、飛び出して2つの買い物 をしました:HP社の5MPレーザープリンタと新品のPower Mac 7200で す。

プリンタが最初に届き、私の古いMacにそれを繋いで、「もうちょっと待 てば、このかわいい奴を7200と一緒にできる!」と幸せでした。

そして、7200と一緒の最初の24時間は素晴らしいものでした:そよ風の 様に速く、2、3の主なソフトウェアがコンフリクトを起こしただけでした。 私は120ページのQuarkXPressのドキュメント(全てテキスト)さえ問 題なく印刷しました。私は、翌朝もう一つ別のQuarkXPressファイルの 印刷物を届けなければなりませんでしたが、私は単に印刷をすればよいと 思ったのです...

...そして、スクリーンが凍り付くのを見たのです。

もう一度試してみました。 同じ事でした。 違うページの印刷を試みま した。 また、動かなくなりました。 バックグラウンド印刷を切り、ド ライバを変え、拡張機能を切って立ち上げ、そしてシステムソフトを再イ ンストールしました。 グラフィック無しの印刷以外は、どれも何の効果 もありませんでした - グラフィックイメージ(PICTのスクリーンショッ トやGIFを含むNetscapeのページさえ)は全く私の5MPで印刷できない ことを見い出したのです。

800/SOS-APPLへの電話は、HP社内でのたらい回しに終わりました。 HP社の技術サポートは親切ですが、頼りになりませんでした - 彼らは、 PCI Power Macsの何らかの構造の変更が彼らのプリンタとの接続を駄目 にしたと推測しましたが、それが何であるか彼らは知りませんでした。

捨てばちになって、助けを求めてeWorldに接続しました - 新しいPower Macのユーザーの群れに行き当たっただけしした、全員 Apple 社製でない プリンタでの印刷に際する凍り付きに対する不満でした。 GCC社、 Tektronix社及びNewGen社のプリンタのユーザーは、全員何も助けにな らないと言っており、Apple社の頼りない応答に憤慨していました。(特 に面白い提案の一つは、プリンタが動かないなら、外してしまいなさいと 言うものでした。)私はSimCityの様な暴徒がeWorldのコンピューター センターの外でピケを張っているのを見るのではないかと半ば思いました。

問題点の詳細は依然入ってきていますが、プリンタ、新しい機械、あるい はその両方に何か重要な事がここで進行中な様に思われます。HP社はシリ アルポートの変更の為DeskWriterのドライバと新しいPower Macsに互 換性がないことを確認した。一つの回避策はシリアルドライバではなく、 AppleTalkを介して印刷することです、これはシリアルドライバを使うサー ドパーティのプリンタが同様の問題を持っているかも知れないことを暗示 しています。伝えられるところによれば、HP社は準備でき次第彼らの Webサイトに修正版を載せるそうです。

http://www.hp.com/

サードパーティのプリンタの問題点は一貫性がないかもしれません - 私は GCC社のBLP Eliteでの印刷に成功しましたが、eWorldのある女性は同じ プリンタで凍り付きが繰り返し起こると言っています。誰もまだ包括的な 解決法を見つけていません;PRAMのクリアとLaserWriter 8.3ドライバ でバックグラウンドを切っての印刷で幾人かはしばらくの間だけ解放され ましたが、問題は常に舞い戻ってきます。 幾人かのユーザーは、HP社か らの新しいPPDとLaserWriter 8を一緒にして5MPを使う事で成功したと 報告しています。

当初問題を認めようとしなかった背景には、Apple社が状況を調査してい る兆候があります。 英国のあるユーザーは、Apple UK社からの電話で、 彼らがApple USA社と解決策を模索していると言っていたと報告していま す。それまで、Apple社製でないプリンタのMacユーザーは夢に見ている 新しいPCI Power Macを買う前にプリンタ製造業社にチェックをした方 がよいでしょう。


QuickTime 2.1の概要

by Charles Wiltgen <cwiltgen@fancymedia.com> (翻訳:小山 純一 <vb4j-oym@asahi-net.or.jp>)

大部分のMacユーザーは、QuickTimeについてご存じであろう。 QuickTimeは、過去数年間に渡って多くのアプリケーションおよび大部 分のMac向けマルチメディアタイトルにバンドルされて出荷されている。 現在QuickTime 2.0がSystem 7.5に含まれており、さらに、バージョン 2.1がオンラインで無料で入手可能となっている(QT2.1対応バージョ ンのMoviePlayerである、MoviePlayer 2.1も一緒に入手することをお 忘れなく)。

ftp://ftp.support.apple.com/pub/apple_sw_updates/US/mac/system_sw/other_sys_sw/QuickTime_2.1.hqx ftp://ftp.support.apple.com/pub/apple_sw_updates/US/mac/utils/MoviePlayer_2.1.hqx

[上記のサイトへのアクセスに問題がある場合には、下記のURLの同一パ スへのアクセスを試みていただきたい。]

ftp://ftptoo.support.apple.com/

QuickTime 2.1では、いくつかのバグの解消、いくつかの新機能の組み込 み、既存の機能の強化などが図られている。では、あなたは何故 QuickTime 2.1に関心を払う必要があるのか? それは、QuickTime 2.1が、Macintosh上のマルチメディアを、過去におけるいかなるメディ アも到達し得なかった世界に向わせるものだからである。

QuickTimeのバグフィックス -- QuickTime 2.1で、Apple社は、従 来Apple Multimedia Tuner 2.0.1として提供されていたバグフィックス を、QuickTime自体に内蔵させた(したがって、もしあなたが Multimedia Tunerをインストールしている場合には、QuickTime 2.1を インストールする際にそれを削除する必要がある)。これらのバグフィッ クスには、ムービー再生のためのプリロードを適切に行わないアプリケー ションへの対策、使用可能なメモリが少ない状況下における動作の安定化、 ビデオおよびサウンドの途切れ防止対策の強化、840AVおよび660AVの DSPマネージャ対策、およびQuickTimeの全般的な性能および信頼性を 向上させるその他のバグフィックスを含んでいる。

さらに、ビデオのキャプチャおよびプレビュー時の映像の乱れに関する問 題や、IMA圧縮されたオーディオトラックをもつムービーの平板化 (flattening)や再生に関連して発生する問題も合わせて解消された。 (IMA 4:1オーディオ圧縮機能は、CD-ROMドライブに起因するデータ転 送レートの限界を超えることなく、良好なサウンドの忠実性を維持するこ とを可能にする点で、デベロッパにとって有効な手段である。)

スプライト、改良されたテキストハンドリング機能、その他 -- QuickTime 2.1における、余り目立たないが、最も劇的な強化は、新たに スプライトアニメーション機能が追加されたことである。このスプライト 機能は、Sprite Toolboxおよび新設されたSpriteトラック(ここに「ス プライトムービー」が格納される)によって実現される。QuickTimeの スプライト機能は、強力なアニメーション機能およびイメージ合成機能を 提供する。

アニメーション用語における「スプライト(sprite)」は、羽根をもって 飛び回る小妖精(pixie)ではなく、単に、目まぐるしく動き回ったり、 アニメートされるイメージを意味する。スプライトは、Macromedia Directorのようなマルチメディア・オーサリング・プログラムや、ゲーム (Maelstromを想像していただきたい!)などで多用されるが、より大 きなグラフィック画面上で、独立してアニメートされるグラフィックイメー ジ(あるいは、舞台上の俳優)であると考えることができる。スプライト は、それらの位置、見え方、および可視か不可視かなどを指定するプロパ ティを保持する。QuickTime's 2.1のSprite Toolboxは、アニメーショ ン作成のプロセスを簡略化する。もしそれが十分に高速であれば、ゲーム やマルチメディアアプリケーションなどにおけるQuickTimeのSprite Toolboxの利用も期待できるだろう。

QuickTime 2.1における最も重要な強化点の一つは、QuickTimeムービー 内のTextトラックのテキスト処理機能が強化されたことである。 MoviePlayer 2.1でTextトラックを作成する際に、よりきめ細かな制御 が可能となったばかりでなく、QuickTime 2.1において強化されたテキス トのimport/exportコンポーネントは、Textトラックの操作および編集 を容易にするものである。QuickTime 2.1では、テキストそのものだけ ではなく、Textトラックに対するタイミング、位置、カラー、およびスタ イルなどの情報を記述する埋め込みコマンドをimportおよびexportする ことが可能となっている。Textトラックの編集は、まずその内容を exportし、任意のテキストエディタで編集した上で、再びimportすると いう手順によって、非常に簡単なものとなる。

例えば、次のようなコマンドシーケンス、

> {QTtext}
> {font:Garamond}
> {italic}
> {size:14}
> {00:00:05.280}
> Hello World!
> {00:00:06.280}

は、“Hello World!”という文字列を、Garamondフォントのイタリック で、ムービーの5秒28tickから1秒間表示する。

QuickTime 2.1は、キャプチャおよび再生時に要するCPU時間を最小にす るために、Power Mac 9500/8500/7500におけるハードウェアカーソ ルのサポートを活用する。QuickTimeおよびそのcodecは、これらのシス テムのPowerPC 604および新設計のAVハードウェア向けに最適化され ている。QuickTimeのAPIに追加された新しいフックは、多くの QuickTime関数をハードウェア的に支援することによって、ベンダが QuickTimeのパフォーマンスを向上させることを可能としている。例え ば、デベロッパは、CPUから干渉されることなく、彼らのビデオハードウェ アとハードドライブとの間でデータを高速に転送することができる ― こ れによって、ハードウェア支援ビデオにとって不可欠な高いパフォーマン スが達成される。

QuickTime 2.1は、ビデオ会議市場におけるオーディオ規格をサポートす るために、QuickTimeのメディア・キャプチャ・アーキテクチャに汎用 性を付加する。Apple社のQuickTime Conferencingアプリケーション (Macworld Bostonで発表)などのQuickTime会議アプリケーションは、 この機能を利用して、他のコンピュータ上にインプリメントされたビデオ 会議との相互運用を行うことができる。

強化されたサウンドサポート -- QuickTime 2.1とSound Manager 3.1の組み合わせが、WAVおよび.au(uLaw)ファイルのオープンおよび 再生を可能にするということを知って、Internetサーファーは幸せな気分 になるに違いない。[MoviePlayer 2.1を使って、この新機能を試してい ただきたい。 -Geoff] また、新しいSound Managerがネイティブ化さ れたことによって、Power Macユーザーは、伝えられるところの最大 500%のパフォーマンスの向上、より高いビデオフレームレート、よりス ムーズな再生などを実感することができるだろう。

ftp://ftp.support.apple.com/pub/apple_sw_updates/US/mac/system_sw/other_sys_sw/Sound_Manager_3.1.hqx

CD-ROM AutoStart -- マルチメディアの開発者として、私が Windows 95を羨ましく思ってきた唯一の機能が、CD-ROMの自動再生機 能であった。CD-ROM AutoStart機能は、もしそれが適切に行われると すれば、経験の乏しいユーザーのために、CD-ROMタイトルのインストー ルおよび実行にともなう複雑さを解消することができる。

この機能はQuickTime 2.0でも非公式にサポートされていたが、Apple社 はそれをQuickTime 2.1で公式にサポートした。この機能を利用している Macのマルチメディアタイトルは、CD-ROMをドライブにセットするだけ で自動的に起動する ― それは教育および娯楽向けCD-ROMや、enhanced CD(コンピュータでも、オーディオCDプレイヤーでも使用可能なCD)に とって素晴らしいことである。

強化されたMPEGサポート -- QuickTime 2.1におけるMPEGのサポー トは、大幅に強化された。QuickTime 2.0において、MPEGストリームの 基本的サポートが導入されたが、そのサポートが不十分であったせいもあっ て、ごく少数のベンダがMPEGカードを発表したに過ぎなかった。新しい MPEGメディアコンポーネントに盛り込まれた機能強化およびバグフィッ クスは、そのような状況を好転させるだろう。

MPEGがデジタルビデオ供給方式の標準となりつつあることから、MPEGサ ポートの強化には大きな意味がある。MPEGムービーをMac上で見るため には、MPEGカードまたはソフトウェアMPEGデコンプレッサのいずれかが 必要である。(MPEGデコンプレッサがQuickTimeに組み込まれるまでの 間、MPEGビデオの再生およびコンバートには、Sparkleを利用しよ う。)

ftp://mirror.aol.com/pub/info-mac/gst/mov/sparkle-245.hqx

QuickTime MPEGムービー(QuickTimeに内包されたMPEGムービー) の利点の一つは、テキストによる注釈(クローズド・キャプション)、第 2のオーディオプログラム、あるいは補足的コメントなどを、付加的な QuickTimeトラックとして含むことができることである。

改良、そして新機能 -- ある意味では、QuickTime 2.1は、 QuickTime 2.0でやり残したことを発展させ、完成させたものに過ぎない。 しかしながら、Sprite Toolbox、ハードウェア・アプリケーション API、およびCD-ROM AutoStart機能などの注目すべき新機能は、Apple 社が過去の栄光に甘んじているわけではないことを物語っている。

QuickTime 2.1を動作させるには、68020以上のプロセッサを搭載した カラー表示可能なMacintoshと、6.0.7以降のシステムが必要である。 Apple社のFTPサイトから入手可能なQuickTime 2.1パッケージには、 Power Mac用のQuickTime PowerPlug、QuickTimeのMIDI機能を強 化するQuickTime Musical Instrumentsが含まれている。

[さらに詳しい情報を入手するには、Charlesが運営するQuickTime FAQ Webサイト、または、ますます膨張し続けているApple社の QuickTime Webサイトをチェックしていただきたい。 -Geoff]

http://www.mcs.net/~cwiltgen/quicktime/
http://quicktime.apple.com/


Reviews/11-Sep-95


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