TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS-J#306/04-Dec-95

Macの値下げ、ClarisWorks 4.0v2、アジアでのMacintosh クローンのライ センス、そしてApple 社のChinese Dictation Kit(中国語音声認識ソフ ト)につい紹介した新たなTidBITSの発行を終え、私達は今週こそ初雪に みまわれるのではないかと心配している。また、今週の記事では、World Wide Web Weaver 1.0とプラネタリウムシュミレータソフトStarry Night 1.01 を 紹介し、さらにPPP インターネット接続ソフトについて論じたオーバービ ューの第1部で締めくくっている。

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山浦 礼子 <raeko@aol.com>

目次:


MailBITS/04-Dec-95

(翻訳::山浦 礼子 <raeko@aol.com>

資本主義者によって創造された熱狂的な季節を目前に控え、私達TidBITS としても、Macintoshユーザーが欲しいとリストに加えたくなるような、 新しく、独創性あふれ、そして興味を抱くような贈り物についてのアイデ ィアを提示するといったいつものやり方でそれを助けようと思う。だから、 あなたのお気に入りの贈り物のアイディアを記載したものを <ace@tidbits.com> へ12月10日までに送ってほしい。私はそれを次の TidBITSの記事に間に合うように編集するつもりでいる。特に私はちょっ と普段思いつかないようなものを期待しており、それからその情報には Web、あるいはメールオーダーで入手可能でない製品の場合はその会社の情 報を掲載してほしい。 [ACE]

Apple 社、コンシューマー向け Mac の価格を引き下げる -- Apple 社 は金曜日、クリスマスや年末商戦に繰り出す消費者をターゲットとして、 Performa と Power Macintosh シリーズ (2台の DOS 互換機を含む)の 価格を引き下げることを発表した。最終的な価格はディーラーによって決 定されるものの、以下に引き下げ率を含むApple 社の新しい予想販売価格 を掲載する。 [GD]

 機種                            仕様        旧価格      新価格    引下げ率
 -------                    -------------   ---------   ---------   ------
 Macintosh Performa 640CD   12/500/DOS/15"    $1,999      $1,499     25.0%
    DOS Compatible
 Macintosh Performa 5215     8/1G/4xCD/15"    $2,199      $1,999      9.1%
 Power Macintosh 6100/66    16/500/2xCD/DOS   $2,299      $1,999     13.0%
    DOS Compatible
 Power Macintosh 7100/80     8/700/2xCD       $1,799      $1,499     16.7%
 Power Macintosh 7200/75     8/500/4xCD       $1,699      $1,549      8.8%
 Power Macintosh 7200/90     8/500/4xCD       $1,899      $1,699     10.5%

ClarisWorks アップデート -- Claris 社がリリースした最新版の ClarisWorks 4.0v2 はいくつかの問題を解消し、ClarisWorks 4 ユーザー が ClarisWorks 2.0、3.0、3.1 形式でファイルを保存することを可能にし ている。リリースノートによれば、新バージョンではdrag & drop をサポ ートし、いくつかの機能のスピードアップし、メールのマージ機能、ライ ブラリ・イメージの回転、そして Address List Assistant 機能の問題を 解消しているということだ。新バージョンは、新しい RTF とWordPerfect 3.1 フィルタにも対応している。ClarisWorks 4 をアップデートするアッ プデータは、オンライン上で入手可能。用意されるアップデータは、2つ の事柄により多少の混乱を招く。

ftp://mirrors.aol.com/pub/info-mac/app/claris-works-40v2-updt.hqx
ftp://ftp.claris.com/pub/USA-Macintosh/Updaters/

UMAX、Mac OSのライセンスを収得 -- 11月27日、台湾の製造メーカ ーである UMAX Data Systems 社(UDS)は、Mac OS のライセンス契約を Apple 社との間に提携し、1996年暮れに PowerPC プラットフォームのマ シンの製造を開始することを発表した。これまで、UDS はほかのメーカー の Macintosh クローンをアジア市場に出荷していた。 現在、 UDS はスキ ャナや他のコンピュータ周辺機器製造メーカーであるが、同社 の Macintosh 市場への深い理解力を評価してApple 社は UDS にライセンス を供与したと述べている。UDS は、中国語仕様の Mac OS の改良やアプリ ケーションの促進を進め、中国市場をターゲットとする予定だ。 [GD]

Apple 社、Chinese Dictation System を発表 -- 95年11月28日、 Apple 社は マンダリン語(普通語)会話を簡体中文もしくは繁体中文に変 換するための、Chinese Dictation Kit を発表した。ユーザーは、キット 専用のApple Dictation Microphone を使用して何ページかを読み上げる ことで、自分のスピーチ・パターンに適したシステムに構築する。こうし た構築工程にはおよそ30 MB のディスク容量を必要とするものの、最終的 にはフロッピディスクに入れて運ぶことのできる700KB のユーザー・プロ ファイルとなる。ユーザーは、通常、約40文字/分のスピードで作業を開 始し、恒常的な利用により60文字/分、あるいはそれ以上まで機能するよ うになる。キットに含まれるソフトウェアには、3,500以上の単漢字と 12,000以上の熟語があらかじめ登録され、エラー訂正やシステムの語彙を カスタミズする機能がある。Chinese Dictation Kitは、4MB の空きメモ リを必要とし、System 7.5、Chinese Language Kit 1.1.1、そして 16-bit サウンドを搭載した Power Mac 上で動作する。なお、このキットは、1996 年初めに予想価格300ドルで入手可能となる予定だ。 [GD]


World Wide Web Weaver 1.0

by Tonya Engst <tonya@tidbits.com>
(翻訳:杉浦雄一郎<ysugiura@direct.ca>)

Best Enterprises 社は先日World Wide Web Weaver 1.0をリリースした。 このコマーシャルバージョンのリリースは同社のシェアウェアである HTML Web Weaverと外見は似ているものの、コードは完全に新しい。Best Enterprises社は、バグ取りや、ユーザーからは見えない部分の総合的な 変更をするためにアプリケーションを作り直したのだ。 World Wide Web Weaver (以下このレビューではWeb Weaverとする)は大規模なサイトを 管理するプロの人達やマクロを必要とするような人達向けのものではない (こういったユーザーにはBBEdit かNisus Writer を薦める)。しかし HTML オーサリングの初心者にとっては、Web Weaver は便利なツールにな り得るだろう。

Web Weaver はSystem 7を必要とし、推奨割り当てRAMは1,700Kになって いる。価格は50ドルだが、75ドルで1年契約をすることも可能。この場 合は期間内の全てのリリースが供給される。また教育機関向けの値段は30 ドル(年間契約55.00ドル)となっている。1995年末までHTML Web Weaver 2.5.xの登録ユーザーは25ドル(教育機関向けは15.00ドル)でWeb Weaver を購入できる。

さて使ってみよう --のPageMill (定価99ドル、TidBITS-305 を参 照)とは異なり、Web Weaver はHTMLをユーザーの目から完全に隠してし まうようなことはない。Web Weaverはユーザーが直接HTMLタグを適用で きるようになっており、タグを加えるとそれがすぐにHTML文書上に表示さ れる。Web WeaverはHTMLのルールを強制するようなことはなく、ユーザ ーは自由勝手にタグ付けをすることができる。HotMetal Pro (実勢価格 199ドル)は不正なタグを受けつけないのだが、Web Weaver の放任的アプ ローチはこの HotMetal Pro の管理的アプローチとは180度異なるものだ。

Web Weaverを起動するとUntitled.htmlという文書が開かれる。 Untitled.htmlにはあらかじめ <HTML>、<HEAD>、<TITLE>、 <BODY> のそ れぞれ開始と終了のタグが挿入されており、これらのタグがHTML文書の基 本的な枠組みを構成している。

Web Weaverはタグ部分をテキストと異なるスタイルで表示することができ、 またタグが付けられたテキストは、タグに合わせて表示するようになって いる。例えば、<STRONG>のタグが付けられたテキストは強調表示になる(デ フォルトではボールド表示になる)といった具合だ。ユーザーはフォント、 スタイル、サイズ、そしてタグおよびテキストの色を簡単にカスタマイズ することができるのだが、Web Weaver は時々テキストとタグを混同してし まい、テキストをタグの色やフォーマットで表示してしまうことがある。 Web Weaver のScan for Tag(タグのスキャン)コマンドにより、タグと テキストの色を正しく表示させることができるはずなのだが、残念なこと にこれが常にきちんと機能するとは限らない。

Web Weaver はタグを付けるために大体5通りの方法を用意しており、タグ に設定されているデフォルトのキーボードショートカットが気に入らない 場合は、それをカスタマイズすることができる。Web Weaverのメニュー、 ツールバー、パレットにはあらかじめ多種のタグが収められているが、 MAILTO 属性を持ったアンカータグや電子メールアドレスなどといったユ ーザー独自のカスタムタグを加えることも可能だ。

Web Weaverには最近のHTML の混沌とした様相が反映されており、HTML 3.0 仕様のHTML 2.0であろうが、Netscape拡張であろうが、どんなタグでも 挿入することができるようになっている。この点ではWeb Weaverと PageMillには共通の問題が見られる。すなわちどの種類のHTMLを作成し ているのかを識別する方法をユーザーに提供していないということだ。確 かにWeb Weaverにはインストールされている複数のブラウザで文書で表示 するプレビュー機能があるのだが、各種HTMLのタグを異なる色で表示し、 ユーザーがどの種類のHTMLのタグを使用しているのかわかるようにして ほしいものだ。

なぜHTMLの種類にこだわるのか? ワードプロセッサの進化に伴って 発生したワードプロセッサに見られる深刻な問題が、Web とHTML には生 じて欲しくないと願う。今だに、ワードプロセッサのユーザーは異なるプ ログラム間の文書変換に苦労させられており、場合によっては変換ができ ないことすらある。確かに多数のコンバーターが出回っているのだが、レ イアウトや機能の大部分をきちんと変換してくれるものは数少ない。Adam と私も、Nisus Writer 4.xファイルの読み込み・書き出しができ、きちん とパラグラフスタイルを保持できるWord 5/6用のコンバータを探すのに苦 労したことがある(DataViz 社のMacLink Plus コンバータは、時折なん とか機能させることができるが、基本的には使いものにならない)。

HTMLの素晴しい点の一つは、文字ということに関してあらゆる観点で標準 化されるという可能性を持つことだ。つまり、誰もが書け、誰もが書かれ た通りに表示できるようになるという可能性である。筆者はHTML の標準 化が失敗し、エンドユーザーが二つの頭痛の種を持つことになることを危 惧する。頭痛の種とは書式を悲惨なほど失うことなくHTMLエディタ間で共 有することができない多量のHTML文書。そして複数の会社に業界内の勢力 争いの結果として生まれる、互換性のないタグセットを主に使用するブラ ウザである。

その他の機能 -- Web Weaverにはテーブルエディタが付属している。 これはシンプルなテーブルを作成するにはなかなか便利であるが、複雑な テーブルや頻繁に更新されるようなテーブルのための完全なソリューショ ンとはいえない。筆者はこの機能をまだテストしていないのだがBest Enterprises 社によるとWeb Weaver は「Word、Excelなどのタブ区切りフ ォーマットでテーブルを保存できる全てのプログラムから」テーブルを取 り込むことができるとのことだ。

Web Weaverは基本的な検索/置換機能を持っているが、置換後検索オプシ ョンも用意するべきであろう。また折り返し検索オプションを用意して、 文書の任意の位置から検索を始めて同じ場所で検索を終了できるようにす ることも考えられる。将来のバージョンではこれらの問題が解決され、ワ イルドカードのオプションも加えられることを希望する。

Web Weaverは特殊文字を取り扱うことができるのだが、HTMLで要求される 名前符号で表示するようになっている。しかし設定を変えればこれらの文 字を実際の文字として表示することもできるので、上位ASCII文字を頻繁 に使うユーザーにとってはWeb Weaverは便利であろう。ただ名前符号を持 つ文書を取り込んだり、上位ASCII文字の表示を文字表示から符号表示に 切り替えるとWeb Weaverはそれを元に戻して符号を文字として表示するこ とができなくなる。

Web Weaverは有望なソフトウェアと言え、将来のバージョンにも期待が持 てる。ただインタフェースはもっと大きくして欲しい。ボタンは小さいし、 縦ツールバーのプルダウンメニューはミニチュアのようだ。パレット内の テキストも小さいし、ダイアログボックスは縦に潰れたように表示される。 またリンクを作成するためのダイアログボックスもしっくりいかないので 改善してほしい。ダイアログボックスには、URLをまるごと入力するフィ ールドがあるのではなく、URLの部分ごとにそれぞれテキストフィールド が表示されるのだが、個人的にはURLを入力する際にスキームやパスとい ったことを考えたくない。HTML文書にURLをコピー/貼付けをする場合、 ダイアログボックスの“Import URL From Clipboard”ボタンをクリックす れば、URLをダイアログボックス内に効率良く貼付けることができ、この プロセスを回避することができる。 HTMLのアマチュアにとってWeb Weaverは、テキストエディタやワードプ ロセッサよりも容易に使用でき、魅力的なソフトウェアと言えよう。Mac の画面上で小さなオブジェクトやテキストを識別するのが困難な人には Web Weaverは不向きだ。しかし6年生ぐらいの子供だったら、嬉々として Web Weaverを使いこなすに違いない。 次のURLで完全に機能するWeb Weaverのデモバージョンの入手することが できる。

http://www.northnet.org/best/

Best Enterprises -- 315/265-0930 -- <best@northnet.org>


手頃なお星様

by Richard C.S. Kinne <kinnerc@snymorva.cs.snymor.edu>
(翻訳:尾高 修一 <odka@iprolink.ch>)

良いソフトウェアが全部シリコンバレーで作られているわけではもちろん ないが、特にプラネタリウム・シミュレータに関してはアメリカは遅れを とっているかもしれない。オンタリオ州トロントにある Sienna Software 社は、つい最近最初の製品である 28ドルのシェアウェア、Starry Night 1.01 をリリースした。この製品と会社の両方が実に良いスタートを切っ たようだ。Starry Night は 68K 用と Power Macintosh 用があり、カラー を表示できる Mac と、System 7 以上、4MB の RAM を必要とする。

ftp://mirrors.aol.com/pub/info-mac/sci/starry-night.hqx
ftp://mirrors.aol.com/pub/info-mac/sci/starry-night-ppc.hqx
http://www.siennasoft.com/sienna

グラフィック対機能 -- Starry Night は私が使ってみた中で最もきれ いなプラネタリウム・シミュレータというわけではない。月並みなことで はあるが、第一印象というのは大事だし、もし天文プログラムの第一印象 が市場にある他の製品と比べた見栄えによるのであれば、Starry Night の グラフィックは最も弱いということになるだろう。一方、グラフックは写 真並みというわけではないが、上手に使われており、決して水準以下では ない。また、(これが重要なことだが)実に合理的にできている。そのう え、Sienna Software 社は気の利いたグラフィックのトリックを少し忍ば せてある(Starry Night は非常に高速だ。あなたが立っているオブジェク トの中心を通して下を見てみてほしい)。

派手なグラフックがないからと言ってくじけてはいけない。このプログラ ムを評価する前にじっくり中身を見てほしい。Starry Night は簡単に使え て、夜空がどいういう意味を持っているかを教えてくれるプログラムだ。 通常プラネタリウム・シミュレータの使い方を憶えるには時間がかかるも ので、その時間の一部はマニュアルやオンラインヘルプを読むことにさか れるものだ。Starry Night の場合は、知らなければならないことを Balloon Help がすべて教えてくれる。正直なところ、私は Balloon Help の大ファンというわけではないのだが、このプログラムでは、Balloon Help のおかげで他の市販のプログラムの半分の時間で使い方を憶えること ができた。

Starry Night は市販のプログラムが持っている機能の多くを搭載している のだが、CD-ROMに入れなければならないほどのデータ量ではない。このプ ログラムにはいくつかの気の利いた機能もある。たとえば、空にある特定 のオブジェクトに行きたい場合、Starry Night は今あなたがいる地点から 行き先までパンしてくれる。これは夜空の中での位置を見失わないように してくれる。コントロールに触れた時に出るクリエイティブなサウンドに はいつも驚かされる。大人はうんざりするかもしれないが(オフにするこ とも可能だ)、きっと子供は大喜びすることだろう。同様に、空の記録し たい部分を選択して、"record" ボタンをクリックすれば簡単に QuickTime ムービーを保存することができる。

アマチュア天文家のためのインタフェース -- 他のパッケージソフト は、見たい方角の方位角と仰角を選択すれば空の中を動きまわることが できるようになっている。Starry Night では空を掴んで動かすという自然 な方法でこれを行うことができる。この方法は方位角が何だかわからない が、南を向くために空を動かしたいという人には最適だろう。

他のプログラムは、すべての星座を一つの画面に表示してユーザーを混乱 させる傾向がある。これは貴重な機能で、現実に Starry Night も持って いるが、Starry Night の「星座ツール」はマウスで空の一部を指すと、そ の部分にある星座を表示してくれるようになっている。私はこの点には大 変な教育効果があると思う。空の一部を指して、そこにある星座が何かを 考え、クリックして合っているかどうかを見る。これ以上の Macintoshら しさがあるだろうか?

[Starry Night では、選択した星座の「情報を見る」ことができ、星座の 由来や星座を構成しているについての簡単な説明を表示することができ る。また、ほとんどのオブジェクトはダブルクリックすれば詳しい情報を 見ることができる。 - Geoff]

バージョン 2.0 には -- Starry Night のインタフェースは今まで見 た天文プログラムの中で最高だが、次期バージョンについてはいくつか提 案がある。小さな問題としては、数値を入力する時(日付など)、通常は 上下に向いた矢印を押し続ければ数値が連続的に変化するが、Starry Night ではこれができず、矢印を何度もクリックするか、数値を直接入力 するしかない。

Starry Night の検索機能ももう少し洗練されても良いだろう。名前で検索 する時に、何が検索できて何が検索できないかがわかりづらい。カテゴリ のリスト(恒星、惑星、深宇宙の天体など)から選ばせてくれるか、オブ ジェクトの名前の一部に合致するようにしてくれる方が良いと思う。

星のお告げ -- 私は Starry Night は良く設計され、良く考えられ、 正確で、操作が簡単で、しかも楽しい製品だと感じた。確かに惑星の写真 へのハイパーリンクはないし、天文学事典の機能もないが、ファイルサイ ズはたったの 4MB だ。価格に対するパフォーマンスと機能を考えたら、 Starry Night は市場にある他の製品と十分勝負できる。もしあなたが立っ ている地面の草の葉一枚一枚がレンダリングされていないという事実が気 にならなければ、きっとこのプログラムを気に入るだろう。Starry Night は Sienna Software 社の最初の製品だ。このことは、最初の製品を上回 るものを作るのが難しいという意味で、ある意味では不幸なことなのかも しれない。

もしあなたや子供が、天文学に興味はあるけどまだ天体物理学の博士号を 取っていないのなら、Starry Night を検討してみるのも良いだろう。これ は一流の製品だ。

Sienna Software -- 416/926-2174 -- <contact@siennasoft.com>


Macintosh PPP概論(パート1)

by Travis Butler <tbutler@tfs.net>
(翻訳:水木 潔 <HGH03125@niftyserve.or.jp>)

Mac とモデムを使用して Internet へアクセスする人々の数が増加するに つれて、彼らが接続に使用するソフトウェアが次第に重要になってくる。 MacTCP と SLIPあるいは PPP プログラムとの接続用ソフトウェアの組み 合わせは一般的になってきている、と言うのは、彼らに Anarchie、Netscape、 NewsWatcher や Eudora のようなプログラムを走らせる完全なTCP での Internet 接続を与えるからだ。しかしながら、そのような接続を始めるの は複雑になってきている:たくさんの SLIP および PPP プログラムの新し いバージョンがここ2、3ケ月に発表されており、PCI Power Macs の使用 者に対し Open Transport は MacTCP に取って代わり(接続ソフトウェア の変更が要求され)、また多くの互換性の問題があたふたとした修正版で 起きてきた。

どのようにそれらは動くのか -- SLIP および PPP は電話線でのモデ ムによる Internet 接続をする2つのプロトコル、或いは方法である。一 般的に言えば、SLIP あるいは PPP プログラムはあなたのモデムを使って 一時的な、低速でのInternet 接続を提供する。あなたの家に水道がなく、 シャワーを浴びる唯一の方法が通りの主水道から庭用ホースを引くことだ と想像してみなさい。これがSLI PおよびPPP プログラムがモデムを使っ てあなたのためにしてくれることに近い:これらプログラムはInternet へ比較的低速(庭用ホースはたくさんの水を通さない、そしてSLIP/PPP 接 続はあなたのモデムのスピードで制限されている)で、一時的な(あなた がシャワーを終えた後、あなたはホースを持ち帰る)接続を確立する。

PPP プロトコルは SLIP よりも少しばかり技術的に優れた特性を持ってお り、私の経験ではSLIPよりも時にいくぶん速い。しかしながら、実際には、 SLIP とPPP(あなたの Internet プロバイダが私のプロバイダのように、両 方をサポートしているとすれば)の主な違いはそれぞれのプロトコルをあ なたのMacintoshで走るようにするプログラムにある。この点で、PPPは SLIPより大変優れている - ( InterCon Systems 社によって書かれた、 唯一の無料SLIP プログラム、InterSLIP に対して)Mac でPPP を走らせ るためにいくつかの違ったフリーウェアの選択が2、3の商用プログラムの 選択と同様にある。またフリーウェアの PPP プログラムを拡張するいろい ろな小さな付加ソフトウェアがたくさんある。

ftp://mirror.aol.com/pub/info-mac/comm/tcp/inter-slip-installer-101.hqx

PPPおよびOpen Transport -- Open Transport はApple 社の新しい ネットワーク用アーキテェクチャである。結局、それは全てのMacintoshe 上のApple 社の低レベルネットワーク用コードの全てを変えるはずであ る;現在のところ、これは新しい PCI の Power Macs(7200、7500、8500 及び9500)上の暫定版で走っているだけである。

暫定的な Open Transport の発表によってPCI Macの所有者が持っている 問題の一つはInternetのソフトウェアとの一連の互換性の問題である。特 に、InterSLIP および基本的なPPP プログラムのほとんどはOpen Transport では動かない。Open Transport で動くと分かっている唯一のダ イアルアップInternetプログラムはMacPPP由来の2つである - MacPPP 2.1.2SD およびFreePPP 1.0.2 - そして商用プログラムInterPPP II と MacSLIP である。Apple社はPPPソフトウェアをOpen Transport の一部と して提供することになっているが、暫定版には含まれていなかった。

私は未だにどのPCI Macsも使っていないことを書き留めておく。Open Transport に関して私が得た情報はいろいろなUsenet ニュースグループ の記載から拾い集められたものである。

MacPPP、本物と派生物 -- 最初の広く使われたMacintosh のPPP ソフ トウェアはMerit Network とMichigan 大学の人々によって書かれ、無料 で公表されたMacPPPである。MacPPP はいくつかのバージョンを経て1993 年に現在のリリース、2.0.1になった。それ以後、幾人かの人々がMacPPP のソースコードを手に入れ、派生物を書いてきた;不幸にも、それぞれの バージョンは普通単に1、2の追加機能を持つだけで、あなたは一度に両方 の機能のセットを得るために2つのバージョンを走らせる事はできない。2 つの違うグループは、将来の拡張を与えるために、これらバージョンのす べてから最高の機能を集めて一つの凝縮したリリースを製作しようとして きた。[来週の記事の「将来のPPP プロジェクト」を参照。 -Geoff]

ここにPPP を使ってダイアルアップ Internet 接続を確立するMacPPP を 基本としたプログラムの概要を記す。以下に説明したプログラムの全ては Info-Mac のソフトウェア保管所の MacTCP ソフトウェアのディレクトリ で手に入る:

ftp://mirrors.aol.com/pub/info-mac/comm/tcp/

もし、私が特定の PPP ソフトウェアを使ったことがあれば、私はそれがど れだけ良いかについて私の意見を書くことにする。しかしながら、私は全 てを使用したわけではなく、そして私が試験したものは単に家にある私の 古い PowerBook 170、新しい PowerBook 5300、IIci、あるいは仕事場の 840AV で使ってみただけである。私はこれらのプログラムがあなたのシス テムでどれだけうまく動くのかは保証できない。

MacPPP 2.0.1 は最新のMichigan 大学公式リリースである。そのイン ターフェイスはひどく、特徴の比較的少ない武骨なプログラムで、公式に は2年更新されていない - しかしそれが標準である。数人の人々がMacPPP 2.0.1 を元にPPP版を発表しており、それと共に動く付加ソフトウェアを 他の多くの人々が書いており、そうした他のすべてと比較するための標準 版にしている。不幸にも、それはOpen Transport と一緒に動かない。も しあなたが Open Transport を使っていないなら、MacPPP 2.0.1 は依然と して派生物のどれかを試す前に使うのに最も安全な物である。

MacPPP 2.0.1cm4 Cliff McCollum氏によるMacPPP 2.0.1cm4は、基本 のMacPPP 2.0.1版に3つの主な機能を加える:

MacPPP 2.1.2SD はSteve Dagley 氏(すなわちSDは名前の最後に頭 文字を書いている)によって書かれた、もう一つ別のMacPPPの功労派生物 である。その本来の目的はGeoPorts のMacs で高速シリアル接続の提供を 加えることだった、そしてそれは後にOpen Transport を提供する最初のPPP のバージョンであった。数人の人々がその初期の発表からそれに貢献して きた。ここにいくつかのより重要な特徴を上げる:

私はMacPPP 2.1.2SD を私の古いPowerBook 170 で使っており、それは同 じ機械のMacPPP 2.2.0a より安定で(そして内臓モデムでより少ない問題 を抱える)ように思われる。同じコードを元にした再び Steve Dagley 氏 による、FreePPP 1.0.2 の発表により、MacPPP 2.1.2SD は技術的に古くさ くなっている;しかしながら、私はこれをFreePPP がどの程度安定かが判 るまで多分もう暫くの間保管しておくだろう。[FreePPP のさらなる詳細 については、次週のこの記事の続きを参照せよ。 -Geoff]

MacPPP 2.0.2 (VA 1.0) -- またMacPPP 2.0.1mlb とも言う、2.0.2(VA 1.0)は Mason Bliss 氏により MacPPP の自動接続機能を無効にするため に製作された。FreePPP もこの機能を含んでいるが、Bliss 氏は FreePPP の安定性で問題を抱えていた、それで彼はこのバージョンを発表した訳で ある。これは2.0.1のパッチプログラムとして配布されており、あなたは 2.0.2(VA 1.0)を使うために変更していない2.0.1が必要だ。

MacPPP の他のバージョンが製作されているが、2.0.1cm4、2.1.2SDおよび 2.0.2(VA 1.0) だけがInfo-Macで依然出回っている「最初の派生」バージ ョンである。

注目して待て -- 次週、私は現在のフリーウェアの PPP のプロジェク トと商用のPPPプログラムとを同様に取り上げるつもりだ。この記事は私 のWebページの Macintosh PPP ソフトウェアからの情報を元にしている事 を記しておく。私は見つける度に PPP プログラムの新しい情報でこのペー ジを更新し続けるつもりだ。

http://www.tfs.net/business/tbutler/pppstuff.html


Reviews/04-Dec-95


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