TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS-J#325/22-Apr-96

今週号では、多くのホットなニュースをお届けしている。Apple 社が Mac の 新機種を、Adobe 社が PageMill 2.0 を、そして Specular 社が 3D Web Workshop を発表、さらに Connectix 社が Color QuickCam を出荷し、ま た Eudora Pro 3.0 や Internet Assistant for Microsoft Word 6 のベー タ版をそれぞれダウンロードできるようになった。ほかに、System 7.5.3 最新情報でいくつかの互換性における問題点を取り上げ、Adam による最 新記事、Internet チェーンメールについての追加記事を掲載した。

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目次:


MailBITS/22-Apr-96

(翻訳::齊藤 聡 <akkun@ca2.so-net.or.jp>)

ここ何日か面白かった。先週の木曜日、私のメインの Mac - Centris 660AV - が気味の悪いエラーとクラッシュを起こし始めたのだ。私は最初に Norton Disk Doctor で小さな問題を修正したりデスクトップを再構築した りといった基本的な修復を行ったが、問題はさらに悪化した。深夜になっ たところで私はハードディスクの復旧をあきらめ、新たに書くのがむちゃ くちゃ大変な一つのファイル - ブックマーク・マネジャについての記事の 第 3 部 - を復旧することに集中した。午前 1:40 にそのファイルをどう にか復旧することができたので、私はベッドに入った。だが、眠りは金曜 日のために私をリフレッシュさせたにすぎなかった。というのも、いろい ろなフォーマッタでハードディスクを再フォーマットしテストして、自分 の 1GB ハードディスクがだめになっていることを再確認しただけだったの だから。 金曜日の午後遅くに APS に急いで電話をかけ、2GB ハードディ スク(および 私が Macintosh 用の Internet Starter Kit の次のバージョ ンのために必要としている 2GB ハードディスクと CD-ROM ライタの相性 についても問い合わせた)を土曜日に配達してもらうように頼んだ。ハー ドディスクは約束通りに届き、私はフォーマットとパーティション設定と 毎夜 Retrospect でバックアップしていた DAT からの復元作業に日曜日を 費 やした。幸運なことに、上記のことには長い時間がかかったけれども ほったらかしておいて問題はなかった。それで私は日曜日のよい天気を楽 しみ、自宅の裏の森を走っている間に(引っ越してから最初の大きな野性 動物の観察だった)熊と出会った。私は職務以上のサービスを提供してく れた APS に感謝したい。前の仕事を保存してくれていた Retrospect の Dantz にも。 [ACE]

More Bookmarks than Books -- 私はブックマーク・マネジャのミニシリーズを TidBITS-323 から始めて引き続き TidBITS-324 に分載した。 この号には第 3 部を載せる余地がないので、次週にその記事を載せること にする。 [ACE]

Eudora Pro 3.0 Beta 入手 -- Qualcomm 社は Eudora Pro 2.x の所有者 向けに Eudora Pro 3.0 のパブリックベータ版をリリースした。私は今か ら 1 カ月ぐらいの間テストリリース版を使っていたが、追加されていた機 能を非常に歓迎していた。私が気に入ったところは、電子メールが送信か 返信かを自動的に判別してくれる拡張されたフィルタ、定型文を簡単に返 信する Reply With メニュー 、32K の制限がなくなりまったく新しくなっ たテキスト編集環境(ドラッグ & ドロップにも対応)、ダブルクリックに より(青で表示される) URL に接続できる機能、である。ほかの多くの改 良としては、複数署名、アドレス帳の改善、Find ダイアログの改善、配置 を変えられるツールバー、である。例によって、Eudora のもっともよい部 分は気の利いた機能があることである。あるセルの値にマッチするすべて のメッセージを選ぶためにはメールボックスの任意のセルを option + ク リックするだけでよいのである(発信者あるいは表題ごとにすべてのメッ セージを選択するのに有用である)。私は、また、表題によってグループ 化するようにメールボックスをセットできるというのも好んでいる。これ は大量のメーリングリストを扱うために基本的な機能である。Eudora Pro 2.x を使っていて完全ではないベータソフトウェアを使うことを気にしな いなら、要注目である。 [ACE]

<http://www.qualcomm.com/ProdTech/quest/mac30B.html>

Apple 社 4 つの新しい Power Mac および Upgrade Card を発表 -- 今 日、 Apple 社は 4 つの新しい PowerPC 604 ベースの Power Mac を発表 した。それは 9500/150、8500/150、8500/132(基本的に現行の 9500 と 8500 のモデルをクロックアップしたバージョン)、それに加えて Power Mac 7600/120 である。 Apple 社は Power Mac 7600/120 をビジネスと教 育関係のユーザーに推奨し、現行の 7500/100 の 2 倍の速さで動作すると している。これら新機種のすべては 200MHz までのプロセッサのクロック アップに対応している。価格は 9500/150 の 4,500 ドルから 7600/120 の 3,000 ドルまでの幅がある。 Apple 社はまた Power Mac 7200 の 120MHz 版を 1,900 ドルから投入する。

上記のことを発表した Apple 社には Power Mac 7500/100 に対して 120 MHz と 132 MHz の PowerPC 604 ベースのアップグレードカードの発売が 期待できる。同様にこの 5 月には Power Mac 8500 と 7200 のロジック ボードアップグレードが期待できる。ロジックボードアップグレードには プロセッサカードは付属しないだろう。これはたぶん別に購入しなければ ならない。 [GD]

<http://product.info.apple.com/pr/press.releases/1996/q3/960422.pr.rel.pmfamily.html>

教育市場向けの新しい一体型 Mac -- 先週 Apple 社は Power Macintosh 5260/100 および 5400/120 を発表した。これは教育市場向けに特にター ゲットを絞った製品である。両方ともビルトインモニタ、4倍速 CD-ROM ド ライブ、16MB の RAM、PowerPC 603e プロセッサを備える一体型である。 5400/120 は PCI スロット、ビデオ入力カードおよびビデオ出力コネクタ、 そして TV チューナのための拡張ベイも備えている。 5260/100 は 1,700 ドルで現在入手可能である。 5400/120 は約 2,300 ドルで 5 月中旬に入 手可能になる予定。 [GD]

<http://product.info.apple.com/pr/press.releases/1996/q3/960415.pr.rel.powermacs.html>

Power Mac 用 Apple PC Compatibility Card -- Apple 社は PCI Power Mac 上で Windows や MS-DOS を使えるようにする PC Compatibility card の次世代機を公式に発表した。次の 2 つのバージョンが入手できるように なる。 12 インチカードは 100MHz Pentium を搭載し、7 インチ版は 75MHz の Pentium と能力的にはだいたい同等である“エントリーレベル” 100MHz の 586 チップ(サードパーティ製の x86 コンパチブルなチップ) を使ったものである。両方とも ATI Mach64 ビデオコントローラ、ゲーム ポート、 16-bit Sound Blaster Pro、8 MB RAM(72 MB まで増設できる) を実装している。カードのみの価格が 800 ドルから 1,050 ドルである。 Apple 社は 2,600 ドルから 2,800 ドルの価格(実質上もっと価値がある) で 586 か Pentium のカードを内蔵した Power Mac 7200/120 PC Compatible も発売する。上記のカードと 7200 ベースの機種は 6 月には 入手可能となる。[GD]

<http://product.info.apple.com/pr/press.releases/1996/q3/960422.pr.rel.pccompat.html>

フリー電子メール、でも我々向けではない -- D. E. Shaw & Co., L.P. は今日 Juno に接続した。これは広告収入により提供されている全国的な 無料の電子メールサービスであり、Internet に当然浸透していくはずの TV やラジオといった無料の放送局により使われている制度を手本としてい る。特製のソフトウェアとサービスはユーザーに無料で提供される。ソフ トウェアはユーザーの“メンバー紹介”に仕立てた広告を表示している一 方でメールを読み書きし、メッセージはモデム経由で送られる(約 200 の ダイアルアップ用のアクセスポイントの市内通話の範囲内にいないユーザー は追加料金なしで 800 番の電話回線を使うことができる)。この新しい サービスには現在のところファイルに関係するものはない。しかしもっと 重要なことはこのサービスにアクセスするのに必要なフリーソフトウェア の Macintosh 版がないことだ。それを所有している会社は十分な利益があ れば Mac 版を開発することを考えるだろう。D. E. Shaw & Co -- 800/654-5866 -- <charlesa@juno.com> [MHA]

<http://www.juno.com/>


Connectix 社、Color QuickCam を出荷

by Mark H. Anbinder, News Editor <mha@tidbits.com>
(翻訳:村上 浩  <murasan@yk.rim.or.jp>)

球状の外観を持った魅力的なビデオカメラ QuickCam は、一般の Mac ユー ザーにも手頃な価格でビデオ入力機能を提供してくれた。それからほぼ 2 年が過ぎ、Connectix 社が自信を持って最近送り出した新製品が、この Color QuickCam である。価格は 230 ドルで、まもなくディーラーやメー ルオーダ会社から入手できる。新型カメラは、お馴染みの眼球に似た外観 をしており、Macintosh のシリアルポートと ADB(キーボード、マウス) ポートの両方に接続して使用する。 ADB ポートからはカメラ用の電源が供 給されており、このコネクタには分配されたポートが別についているので ADB ポートを占有してしまうことはない。96 年 7 月 31 日までに購入す れば、例外なく Connectix 社から 30 ドルの払い戻しを受けられる(現 在、このカメラには払い戻し用の申し込み用紙が付いている)。

<http://www.connectix.com/>

この新製品のカラー CCD( Charged Couple Device )は、静止画であれば 640 × 480 ピクセルの画像を 24 ビットカラーで取り込める。また初代の モデルよりもフレーム転送は高速になっており、320 × 240 の解像度では 15 フレーム/秒( fps )、160 × 120 では 24 fps に達する速度(ハイ エンドの Power Mac ではさらに高速)を実現している。Connectix の技術 者により新しいビデオ圧縮技術が開発され、コンピュータにシリアル転送 する映像をリアルタイムに最大 16:1 で圧縮することが可能となった。こ のためミッドレンジ の Mac でさえも、サイズがほぼ同じグレースケール の映像であれば、圧縮していないデータに較べて 3 倍の情報量を扱うこと ができるのだ。Color QuickCam の使用には 68040 ベースの Macintosh も しくは Power Macintosh を同社は推奨している。遅いコンピュータだとカ ラー映像を扱う際に問題が生じるかも知れないからである。

Color QuickCam には、初代 QuickCam 用に開発されたユーティリティ、 QuickPICT と QuickMovie のカラー対応版が付属している。QuickPICT は 静止画スナップの撮影用ソフトであるが、カラー対応版にはオート・キャ プチャ機能が新たに追加されている。Web ページや警備上の監視などで、 画像を自動で更新したい場合などには便利な機能である。( Connectix の Web サイトに行って、必修アイテムである水槽のカラースナップ写真を見 て戴きたい。この写真は 1 分ごとに更新されている。)

<http://www.connectix.com/connect/fishcam.html>

QuickPICT にはスナップ撮影をする時刻の設定機能もあり、目でも耳でも そのカウントダウンを確認することができる。また、ユーザーが設定した 秒間だけ静止画像を表示することもできる。[ QuickPICT はスクリプトで 制御することも可能。ただし、ほんの少しだけ。-Geoff ]

QuickMovie は映像をディスクに記録するためのユーティリティで、フレー ムのサイズや速度を調整することにより、最終的な映像品質を最適化する ことができる。映像は QuickTime ムーピーのフォーマットで記録される が、 160 × 120 の映像を 10 秒間記録するには 1 〜 2 MB のディスク容 量が必要となる。この新バージョンの QuickMovie には鏡像や回転などの デジタルエフェクト機能も付いていて、録画の最中でもその処理を施すこ とができる。

[この新バージョンの QuickPICT と QuickMovie は初代の QuickCam でも 使えるようである。ただし、いつから(また、どうすれば)現 QuickCam ユーザーがこのソフトを入手できるのかは不明。 -Geoff]

Connectix 社の話では、この新型カメラは同社の現行ビデオソフトである QuickCards や VideoPhone とも問題なく動作するとのこと。 QuickCards は 30 ドル前後で売られており、プロッピーディスク版グリーティングカー ドとして使える自動実行のマルチメディア・プレゼンテーションを作成す ることができる。VideoPhone は単体で 60 ドル程度(初代の QuickCam や Color QuickCam にもバンドルされている)のソフトで、ローカルネット ワークや Internet でのビデオ会議を実現してくれる。AppleTalk と TCP/IP プロトコルに対応しており、Cornell 大学のフリーソフトである CU-SeeMe (または、White Pine 社の製品版)とは異なり、Unix サーバー がなくても会議を行える。VideoPhone と White Pine 社の Enhanced CU- SeeMe の両ソフトは、共同作業のためのホワイトボード機能を備えている。

<http://goliath.wpine.com/cu-seeme.html>
<http://cu-seeme.cornell.edu/>

Color QuickCam にはオーディオ・キャプチャ機能はない。初代の QuickCam にはマイクロフォンが付属していたため、かなりローエンドの Mac でも音 声付き QuickTime ムービーを作成できた。しかし、Color QuickCam のシ リアル転送に音声データまで加えてしまうと、画像データがスムーズに送 れなくなってしまう。ほとんどの現行 Macintosh には本体組込か、外付け のマイクロフォンが付属しているので(少なくとも、マイク入力ポートは 付いている)、画質を犠牲にしてまで音声入力を別に設けるようなことは しなかったのだ。

初代 QuickCam の時と同様、Color QuickCam は Macintosh 版の方が先に 発売となる。Windows 版は 1 ヶ月後ぐらいになる予定。嬉しいことに、Mac ユーザーは待つ必要がないのだ。

Connectix -- 800/950-5880 -- 415/571-5100 -- 415/571-5195 (fax) <info@connectix.com>


7.5.3 アップデート最新情報

by Tonya Engst <tonya@tidbits.com>
(翻訳:尾高 里華子 <odaka@iprolink.ch>)

TidBITS-318 では、Geoff が System 7.5.3 に関する報告を、そして、 TidBITS-322TidBITS-323 では、私がアップデータの入手方法につい て書いた。 7.5.3 は、インストールさえ成功してしまえば、後はあまり不 具合にぶつかることもないとほのめかすような報告も目にした。それでも、 Connectix 社の RAM Doubler や Speed Doubler のユーザー、および Symantec 社の Symantec AntiVirus for Macintosh(SAM)ユーザーにとっ ては、この記事の続きが、頭をかきむしるほどの悩みから、あなたを救っ てくれるかもしれない。

Speed Doubler -- 7.5.3 を使用している Speed Doubler のユーザーは、 Connectix 社の Web サイトにあるバージョン 1.1.2 にアップデートしな ければならない。ローカライズされたバージョンが必要な人は、 Connectix 社 が今週中にもそれをポストし始める意向であることを覚えておくように。

<http://www.connectix.com/connectix/sdchoice.html>
<ftp://mirrors.aol.com/pub/info-mac/cfg/speed-doubler-112-updt.hqx>

RAM Doubler -- 68K PowerBook(ただし、PowerPC チップ搭載の PowerBook は除く)で RAM Doubler を使っていると、スリープから覚める ときに、タイプ 8 のエラーが起こる可能性が高い。この問題は、RAM Doubler を諦めるか、この問題を防いでくれると Connectix 社 が言って いる MacsBug 6.5.3 をインストールしてみるかで回避することができる。

ご存じでない人のために説明すると、MacsBug は低レベルのプログラムの デバッガだ。これは、バグを直してはくれないが、プログラマーはバグを 発見するために使うし、プログラマーではない人が使ってみても害はない。 MacsBug をシステムフォルダに入れて、リスタートすれば、インストール は完了する。インストール後は、「Welcome to Macintosh 」と表示される スタートアップスクリーンに、「Debugger Installed」というメッセージ が出るほかは、MacsBug がインストールされているかどうかわからなくな る。つまり、MacsBug には、コントロールパネルがないし、メニューバー にアイコンができたりしない、また、それに類したことも起こらないのだ。 しかし、クラッシュしてしまった時には、多くの数字と下位プログラム用 語がモノクロで表示される MacsBug に落ちるのだ。クラッシュから復帰す るためには、下記の術を順番通りに試すように。

1. g とタイプして、return キーを押す。( G は GO の略)これですぐ に、作業中だったところまで戻れるかもしれない。

2. g がうまくいかない場合には、es とタイプする。( ES は Exit to Shell の略で、System 7.x. での command + option + escape キーを押す のに相当する)これでファインダーに戻れるかもしれない。これがうまく いったら、ほかのアプリケーションの保存していない作業をまず保存して、 通常のリスタートを行う。

3. es がうまくいかない場合は、rs とタイプする。(RS は Restart の 略)これでマシンはリスタートするが、保存していない作業を保存するチャ ンスを失ってしまう。

4. rs でもうまくいかない場合は、Mac がフリーズした時にいつもやって いることをする(リセットボタンを押すか、command + control + power キーを押すかだろう)。

<ftp://ftp.support.apple.com/pub/apple_sw_updates/US/mac/utils/MacsBug_6.5.3.hqx>

話を戻そう。(660AV と 840AV 以外の)68040 を搭載した Macintosh で System 7.5.3 上で RAM Doubler を使っていると、Finder を使用してファ イルをコピーしているときにクラッシュしてしまうかもしれない。この場 合は、MacsBug は役に立たないが、Connectix 社は、RAM Doubler の次期 リリースでこれらの問題をすべて解決する意向だ。

<http://www.connectix.com/connectix/New_Stuff.html>

SAM -- 7.5.3 にアップデートして、SAM を使用しているときに、SAM が Virus Definitions ファイルを見つけることができないという旨のエラー メッセージが出るなら、SAM 4.0.8. にアップデートすることでこの問題は 解決できる。(Symnatec 社は、7.5.2 と 7.5.3 を使っている人すべてが 4.0.8 にアップデートすることを推奨している。)パッチは、下記の Symantec 社の FTP サイトで入手可能だ。

<ftp://ftp.symantec.com/public/mac/sam/SAM408.faq>
<ftp://ftp.symantec.com/public/mac/sam/SAM_4.0.8_Patcher.sea.bin>

もしあなたにとって、7.5.3 へのアップデートが欠くことのできない生活 の一部になっていて、ありとあらゆる不具合についてフォローしていきた いなら、Julian Daniel 氏の 7.5.3 Tips のサイトと Roxanne Gentile 氏 による 7.5.3 の不具合に関するリストがある MacWorld News に目を光ら すのがいいかもしれない。

<http://www.norstar.on.ca/System-753/tips.html>
<http://www.macworld.com/exclusive/753patches.html>


Web の展開とともに

by Tonya Engst <tonya@tidbits.com>
(翻訳:尾高 修一 <odaka@iprolink.ch>)

最近私は Web オーサリングツールに関するレポートをサボりがちになって いたので、ここで最近の目立った出来事や Adobe 社による PageMill 2.0 についての公式発表などについて述べることにしたい。

BBEdit でテーブル -- Web オーサリングに BBedit を使っていて、テー ブルを作りたいと思ったら、Stephen Marshall 氏による 5 ドルのシェア ウエア、BBEdit HTML Tables 1.0.1 を見落とさないでいただきたい。この ツールは BBEdit になかなか優れたテーブル作成機能をもたらしてくれる。 この extension はビジュアルにテーブルを作ることはできないものの、 テーブルタグの入力を楽にしてくれ、既存のテキストをテーブルにコンバー トすることもできる。

<ftp://mirrors.aol.com/pub/info-mac/text/bbe/bbedit-html-tables-101.hqx>

PageSpinner -- これも最近登場した PageSpinner は Optima System 社 による 25 ドルのシェアウェアだ。これは HTML を簡単に、かつある程度 強力な環境で身に付けたい場合には特に一見の価値がある。私はレビュー をほとんど書き終えているのだが、Optima System が来週にも PageSpinner をアップデートする可能性があるので、まだ完成させていない。

<http://www.algonet.se/~optima/pagespinner.html>
<ftp://mirrors.aol.com/pub/info-mac/text/html/page-spinner-104.hqx>

PageMill 2.0 -- 一方製品版の世界では、Adobe 社による PageMill 2.0 の発表がビッグニュースだ。 Macintosh 版、Windows 版ともに 7 月に出 荷される予定で、Windows 版は Windows インターフェイスを備える以外は いずれもほぼ同じ機能を搭載する。すべてが順調に進めば、バージョン 2.0 では多くの問題が解決されるだろう( TidBITS-305 での PageMill 1.0 のレビューを参照)。特に、新バージョンは WYSISYG インターフェイス 内である程度複雑なテーブル機能をサポートし、これにはテーブルのサイ ズをすばやく指定するためのボタンを搭載したツールバーが含まれる。

Adobe 社はシリアスな HTML オタクを、数は少ないかもしれないが間違い なく最も影響力の強いユーザー層であると認識し、技術的な不具合をいく つか解消している。たとえば <BR> タグ問題や、 PageMill が既存の HTML コードを書き換えようとする傾向を(すべてではないが)大部分解決し、 この動作によって生じる問題を取り除いていることが期待できる。 PageMill が生成する HTML のフォーマットもより読みやすくなり、 BBEdit や Nisus Writer といったより強力なテキストベースのプログラムでの操 作を楽にしてくれる。

このほかの新機能としてはスペルチェッカ、検索・置換、HTML を直接編集 するためのソースコードビュー、Netscape プラグインのサポート(プラグ インを使うためのコーディングの手助けとプレビューモードでのプラグイ ンの使用)、サウンドのドラッグ & ドロップ(サウンドファイルを PageMill ファイルにドラッグすると、ファイルからリンクが張られ .au フォーマットに変換される)、そしてイメージの位置決めに対するより細 かなコントロールなどがある。PageMill 2.0 は WYSIWYG 編集モードでは 変更を加えることができないテキスト(たとえば JavaScript)を埋め込む ことができる。PageMill はポピュラーなワープロソフトとのコンバーター を装備してくることも予想され、Excel ワークシートの選択領域をドラッ グ & ドロップすれば PageMill は HTML テーブルに変換してくれる。

PageMill 1.0 を 1996 年 4 月 22 日以降に購入して登録した場合、 PageMill 2.0 へのアップグレードは無料になる。

<http://www.adobe.com/>

3D Web Workshop --グラフィック指向の Web 作家は特に Specular 社の 3D Web Workshop の発表に関心を示すだろう。1996 年 5月 15 日に出荷予 定の 3D Web Workshop は、Specular の既存の製品である LogoMotion と TextureScape の機能を PageMill(恐らく当面はバージョン 1.0)に統合 するものだ。これにより、Web 作家はロゴのアニメーションを作成したり、 テキスチャーを作成してそれをバックグラウンドにタイル状に並べたり、 Web 用グラフィックに貼り付けたりすることができる。 3D Web Workshop には Web 用グラフィック集である WebHands もバンドルされる。3D Web Workshop の価格は 339 ドルだが、すでに PageMill を持っているなら 249 ドルのライト版を購入すればよい。

<http://www.specular.com/hot-stuff/press_releases/041596.ww_announce.html>

Internet Assistant -- Microsoft 社は Internet Assistant for Word 6 for Macintosh のパブリックベータをリリースした(このベータ版は Word の英語版でしか動かない)。私は Word 6 をインストールしていない ので、このベータを使ってみることはないだろう。しかし、この製品のプ レベータ版のデモは見た。デモを担当していた Microsoft 社員は、同社は Internet Assistant を Microsoft Office 環境内で Web ページを作成す るための方法として位置付けており、すでに Office の操作に慣れている 人にとって非常に便利なツールであることを強調していた。デモの様子か らは、Internet Assistant は強力である程度よく考えられた機能を持って いるらしいことがうかがえた。

家に帰る途中私の頭の中でうずまいていたのは、Microsoft がなかなか良 い製品を作った、ということではなかった。そのかわり、私は Microsoft が (驚くには値しないが)Internet Explorer の拡張 HTML を Internet Assistant に取り込み、現在はあまり使用されていない Explorer 拡張 HTML と より一般的な正規の HTML タグや Netscape 拡張 HTML をユーザー が区別できるようにするための措置をなんら盛り込んでいないということ を考えていた。これにより、Microsoft にとってイントラネット(社内 Internet) を張って Word 6 と Internet Explorer を標準アプリケーショ ンとしている法人ユーザーへの製品の売り込みが楽になるものの、どの HTML の方言がどのブラウザで動くかというエンドユーザーの混乱を助長さ せるだけだ。デモの担当者たちがユーザーの混乱を心配する以上にはるか にイントラネットに興奮をおぼえているように見えたという事実は、依然 として Microsoft が Internet とはそもそもどういうものなのかをよく理 解していないことを示しているように思えた。

<http://www.microsoft.com/msword/internet/ia/macia/>


チェーンを切る

by Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
(翻訳:西村 尚 <hisashin@st.rim.or.jp>)

チェーンメールに関する TidBITS-324 の私の記事は予想したよりも多く の返事を誘い出した。それらが2つのカテゴリに分類されることになった のは興味深いが、その情報のいくつかをあなた方とシェアしたいと思う。

創造性に富む返事 -- 何人かの人はチェーンメール・メッセージに対す る創造性に富んだ返事を書いて送ってきた。あるグループは、その団体内 のどうしても“不幸”のメッセージのチェーンを切ることができない誰か から、チェーンメール・メッセージを自ら進んで受け取る 10 人ボランティ アのリストを維持している。言うまでもなく、この 10 人のボランティア はそれ以上チェーンが続かないようにそのメッセージを消し去り、その チェーンメールを転送した人は度重なる不幸などを心配することはなくなる。

また、“受信者を今後チェーンレターを送る必要から”解放する一通の巧 妙なチェーンメールもある。これがどれほど効果的かはわからないが、 迷信深いタイプの人を混乱させるに違いない(あなたが受け取ったある チェーンメール・メッセージには、それをそのまま送れば幸運が訪れると あり、別のものには、そうすると不運が訪れると書いてあった場合、何が 起こるだろう?)

多数の人がチェーンメールを受け取ったときの私のお決まりの返事を欲し いといってきた。私の印象では、多くの人はチェーンメールの送信者に 「きみは悪いことをした」ということを告げることに苦痛を感じているよ うだ。なぜなら特にチェーンメールを転送する人が悪意から行動すること はめったにないからだ。この短いテキストは散文の傑作ではないが、あな たにチェーンメールを送ってくる誰かへの返事としてこれを自由に使って 構わない。

「あのメッセージを私に転送することで、あなたは電子的なチェーンメー ルに参加しています。それは巻き込まれる人みんなをいらいらさせるだけ でなく、Internet の悪用でもあるのです。あなたは誰かが自分の目的のた めにあなたを食い物にすることを許しています。もっと悪いことに、あな たは彼らがさらに多くの人を食い物にし、時間やトラフィック、ディスク スペース、金銭をさらに浪費することを助けているのです。犠牲者となる ことは十分いやなことですが、従犯者となることはもっといやです。もし 誰もがチェーンメールを全部要求している人数に転送したら、通常の電子 メール配信はチェーンメールの指数的増加のせいでずたずたになって止まっ てしまうでしょう。どうか今後ニ度とチェーンメールを転送しないでくだ さい。」

最後に、Mark Horne <mhorne@ucla.edu> 氏はこうコメントしています。 「米国郵政を通して金銭を送る(これは違法であり、“ポンジー”方式と して一般に知られている)ことを含むチェーンメールを受け取った場合は、 その不快な文書のハードコピーを送ることで米国郵政公社に警告すること ができます。

「当局は調査し、警告書を送るか適正な法的措置をとり、何が起こったか を説明する手紙をあなたに送ります(長い時間がかかりますが)。」

りっぱな目的の場合はどうか? 何人かの読者は、りっぱな目的に関する チェーンメールなら場合によっては正当化されるような気がするというこ とを書いてきた。私はチェーンメールを使って Internet を悪用すること を正当化するほど十分にりっぱな目的などないと思う。ある目的を促進す るためにチェーンメールを使う人は自分たちの評判を落とす大きな危険を 冒している。りっぱな目的のためにチェーンメールを使うえば2つの根本 的な問題に悩まされる。

第一に、一通のチェーンメール内の情報がある時点で正確だとしても、事 態は変化する。古いチェーンメールの一つに、死に瀕している英国の Craig Shergold 少年に絵はがきを送ってほしいというものがある。どう思うだろ う? Craig くんは完治し、現在はだいぶ大きくなった。しかし、絵はがき はやってくる。地方の郵便局を圧迫しながら。Craig くんは昔はりっぱな 目的だった。しかし、チェーンメールは彼の絵はがきがほしいという望み を悪夢に変えてしまったのだ。

<http://www.eff.org/papers/eegtti/eeg_81.html#SEC82>

第二に、間違いなく、りっぱな理由は無数にある。もし全部が資金の調達 や支援の獲得のためにチェーンメールを使おうと決めたとしたら、 Internet は窮地に陥るだろう。また考え方の違いという問題がある。例え ば、あなたのりっぱな理由が私には忌み嫌うものかもしれないし、その逆 もありうる。そして、もちろん、一度りっぱな理由が成功しようものなら、 詐欺師や悪徳商人が現れるまでそれほど時間がかかるだろうか? NO だ。 チェーンメールに対処する唯一の方法は、それが頭を持ち上げようとする ときに常にそれを阻止することしかないのだ。

りっぱな理由なら Internet で利用できる別のツールを使って支援を集め ることもできる。例えば Web は情報を広めるために理想的なものだ。Web ページは最新の情報で更新可能だから、流布されるものが不正確だという ことは決してない。また Web ページには元情報も提供できるから、人々は 自分でチェックし、あなたの意見に賛成かどうか決定できる。Web のフォー ムでオンライン嘆願書のために署名を集めることさえできる。

チェーンメールの特定と分析 -- チェーンメールと判断し分析する方法 に関して2、3の助言を残したいと思う。

<http://www.crew.umich.edu/~chymes/newusers/Think.html>
<http://www.utopia.com/mailings/rre/chain.letter.petitions.html>

<http://www.dejanews.com/>


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