TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS-J#339/05-Aug-96

インターネットは遅すぎると思ってはいないだろうか? 自分の手で簡単に 高速化できないものなのだろうか? テクノロジー・ライターとして長い キャリアのある Cary Lu 氏が、シンプルな提案を主張している。ほかに、 Power Computing、DayStar、UMAX、そして Apple 発の最新 Mac について の情報と、今週開催される Macworld Expo/Boston 全ガイドを掲載してい る。また、Chad Magendaza 氏によるディスクイメージについての最も信 頼のおける記事読んで、あなたの Mac に対して知識を深めてほしい。

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山浦 礼子  <raeko@bnn.co.jp>

目次:


MailBITS/05-Aug-96

(翻訳::山浦礼子<raeko@bnn.co.jp>)

先週の金曜日にお気づきのことと思うが、私達は TidBITS メーリングリス トのほぼ全員に最初のテストメッセージを送付した。ListSTAR/SMTP によ る最初の本格的なテストであったが、その日に発行となった DealBITS の 送信とともに、きわめて順調に行なわれた。私達は、ListSTAR 経由での最 初の完全な送信を、来週にするのか、またはその翌週にするのかをまだ決 めていないが、まもなくであることは確かだ。その間、もしもあなたが TidBITS リストに **未** 登録で、かつ登録を望んでいるのであれば(従 来の登録分はすべて移動される)、Rice LISTSERV を経由するよりも <tidbits-on@tidbits.com> に e-mail を送付していただきたい。 [ACE]

Apple 社 新しい Mac を発表 -- TidBITS-337 登場間近の林檎たち での予想どおり、Apple 社は現行の Power Mac 7600、8500、9500 の高速機種、および、新たな最 上位機種として、180 MHz で動作する 2 個の PowerPC 604e プロセッサ搭 載した 9500/180MP を発表した。7600 が PowerPC 604 /132 MHz で動作す るように改良されているのに比べ、 9500 と 8500 の新モデルは、PowerPC 604e をベースとしている。すべての新機種は、8 倍速 CD-ROM ドライブ と、250 MHz までアップグレード可能な CPU ドーターカードを搭載してい る。価格は、Power Mac 7600/132 の 3,000 ドルから Power Mac 9500/180 MP で 5,700ドルとなっている。そしてもう 1 つ、最近 Power Mac を購入 したばかりの人に耳よりな情報として、Apple 社は 180 MHz PowerPC 604e ベースの CPU アップグレードカードを 900 ドルで販売すると発表してい る。これら機種の入手であるが、早いものであれば 8 月後半に店頭になら び、それ以外は 9 月の入荷となる。

加えて、Apple 社は Performa 6400 シリーズを正式に発表した。これは、 ミニ・タワーのデザインと 180 MHz、あるいは 200 MHz で動作する PowerPC 603eを採用し、価格は 2,400 ドルから 3,000 ドル。私は、いく つかのディーラーには既に これらの Performa が入荷しているという知ら せを聞いた。Apple はまた、PCI ベースのデジタルビデオ編集システムの Avid Cinema を 459 ドルで Performa 6400 シリーズのオプションとして 入手できると発表している。 [GD]

<http://product.info.apple.com/pr/press.releases/1996/q4/ 960802.pr.rel.pm604e.html>
<http://product.info.apple.com/pr/press.releases/1996/q4/ 960802.pr.rel.perf6400.html>

Clone 戦争、激化 -- 今週、Apple 社だけが新機種を発表している、と 思ったら大間違い。その一方で、PowerComputing 社、DayStar 社、そして UMAX 社も、またあなたの注意を引こうと競っているのだ。 PowerTower Pro の最近の紹介( TidBITS-337 MailBITS/22-Jul-96 を参照)に加え、PowerComputing 社は 1,500 ドルから始まる一般消費者対象の Mac 互換機の PowerBase シリー ズを発表した。PowerPC 603e を採用した PowerBase システムは 180 MHz から 240 MHz のスピードで動作し、 3 個の PCI スロット、8 倍速 CD-ROM ドライブのほか、(ゲーマー必見!)3D テキスチャ・マッピングや QuickTime パフォーマンスを向上するビデオアクセラレーションを搭載し ている。

さらに、DayStar 社は新しい MP 360+(180 MHz の 604e プロセッサを 2 個搭載し、5,500 ドルから始まる)を紹介し、ほかにも 180 MHz と 200 MHz の 4 個のプロセッサ搭載版もそれぞれ、8,500 ドルと 10,000 ドルか ら供給していく。これらのシステムは、ハイエンドのグラフィックやビデ オプロフェッショナルをターゲットとしており、DayStar は購入した人が より容易にカスタマイズできるようにハードディスクや RAM を 搭載 のまま販売していくと伝えられる。

最後に、UMAX は SuperMac ブランドの新型 Mac 互換機を一同に発表する 予定で、そのなかには 9 月に発売される S900L シリーズの高速版や 603e ベースの一般消費者向けのマシン“SuperMac C”シリーズが含まれる。 SuperMac C シリーズは 140 から 200MHz のスピードと伝えられ、8 倍速 の CD-ROM を搭載し、1,600 ドルから 2,600 ドルの価格となっている。こ れを書いている間は DayStar も UMAX も新機種について Web で情報を公 開していないが、まもなく登場するだろう。 [GD]

<http://www.powercc.com/Product/CPUs/pbase.html>
<http://www.daystar.com/>
<http://www.supermac.com/>

TCP/IP を話す、BulkRate -- Greg Neagle 氏は、FirstClass サーバの オフラインでのメッセージリーダーであるシェアウェア BulkRate2.5 を用 意している。BulkRate は、FirstClass ユーザーが(接続中に)受け取っ たメールや会議メッセージをオフラインで読むことを可能にする。バージョ ン 2.5 では FirstClass サーバとの TCP/IP 接続でき、FirstClass のス レッド機能と互換性があり、どのシリアルポートでもモデム接続に利用で きる。 FirstClass の販売元である SoftArc 社は何年もの間オフラインク ライアントを作ろうとしているのだが、Neagle 氏の BulkRate が現在のと ころ唯一有効な解決方法である。BuldRate 2.5 のベータ版は、FTP あるい は FistClass を使用して fc.digitalpopcorn.com(Port 番号 3000、 Username と Password を br)で入手できる。[MHA]

<ftp://users.aol.com/gregneagle/pub/>


Expo 通になる

by Tonya Engst <tonya@tidbits.com>
(翻訳:尾高 里華子 <odaka@iprolink.ch>)

TidBITS-338 の MailBIT で、MacWorld Expo に行こうという人のための Newton 用 Boston 地下鉄路線図のことや、木曜日の 11 時から 1 時まで Adam が Macmillan 社のブースで本のサイン会をやることを書いた。先週 の時点では、Macmillan 社のブースがどこになるのか分からなかったのだ が、Macworld Online にある Booth.finder という Director 用のプログ ラムを見つけ、Macmillan 社が World Trade Center のブース 5604 で出 展するということが分かった。

Booth.finder を使うと、ベンダーがそれぞれどこで出展しているかを調べ ることができるし、2 つある会場のレイアウトが頭に入りやすくなる。適 当な Shockwave プラグインをインストールしている人は、Web 経由でその ままアプリケーションを使うことができるのだが、スタンド・アロン・バー ジョン(Mac 用と Windows 用がある)をダウンロードした方がいいだろ う。スタンド・アロン・バージョンがあれば、インターネットに接続して いなくてもいつでも利用できるからだ。私の 56K のフレームリレー回線で も、ほぼ 1 分でプラグインを読みもむことができた。

<http://www.macworld.com/expo/boston.expo.96.html>

ブースの情報よりもパーティーの情報を手に入れたいという人は、Hess Macworld Memorial Party List をお見逃しなく。このリストは かつては MacWEEK 誌の編集者で今年始めに亡くなった( TidBITS-310 を参照) Robert Hess 氏が維持していたものだ。このリストは、Web 経由で見るこ ともできるし、<partylist@aol.com> 宛にリストの送付依頼のメールを送 ることもできる。

http://www.xensei.com/users/ileneh/HessMemList.html

Expo には参加できないが通信に向いている Macintosh があるという人は、 Apple の Expo レポートを利用できる。Apple はキーノートスピーチの web キャスト、spycam、Expo の呼び物である "movers and shakers" のライブ チャットをはじめ、数多くのイベント情報を発信する予定である。

<http://live.apple.com/macworld/>

その他にも Expo 速報を毎日流してくれるところがきっと 2-3 はあるだろ うから、お好みの検索エンジンを使って「macworld expo boston」で検索 してみれば、その手のオンライン・レポートにぶつかるはずだ。


テキスト・オンリーの日: ささやかな提言

by Cary Lu <carylu@aol.com>
(翻訳:尾高 修一 <odaka@iprolink.ch>)

はたしてインターネットがこれ以上高速になることはあるのだろうか? イ ンターネットのバックボーンが需要に追い付くことは(いわんや追い抜く ことは)できるのだろうか? 電話、ビデオ会議などといったインターネッ トにおける新たな展開はトラフィックの増加をもたらす。ISDN や T1 回線 のユーザーでさえ、Web ページがロードするまで待たなければならないこ とが多い。高速な回線はプロバイダからユーザーへの最後の部分を高速化 することしかできないからだ。

プロバイダによっては、特定の Web サイトを事前にキャッシングしておい て、ユーザーが高速にローカルサーバにアクセスできるようにするかもし れない。この高速なアクセスには費用がかかるかもしれないし、Web サイ トのオーナーとキャッシュのオーナーがどのように費用を負担するかは不 明だ(もちろん Web サイトをコピーする際の著作権の問題もある)。しか し、このようなキャッシングは全体のトラフィックを増加させることにな る。なぜなら、通常はユーザーが見たいと思うようなページだけでなく、 サイト全体をキャッシュにコピーしなければならないからだ。ユーザーが どのページを見たいと思うかを予測することは不可能だ。

このような展開により、インターネットの大渋滞、さらにはメルトダウン さえもが予想されるようになってきた。

ここで私はささやかな提言をしたい。今私たちとともにある Web サーバや ブラウザに、既にこの大渋滞を解決する方法があるのだ。毎月 1 日、たと えばグリニッジ標準時の毎月第一月曜日の午前 0 時から 24 時間、Web を 使っている人全員がグラフィックをオフにし、テキスト・オンリーでブラ ウズするようにすることを提案したい。リアルタイムのオーディオ、イン ターネット電話、ビデオ会議などといった大量の情報を流すものは翌日に 回せば良い。テキストだけなら、インターネットのスピードは飛躍的に向 上するはずだ。

もちろんグラフィックは重要な機能を持っているので、ユーザーが特に要 求したものについてはこの限りではない。禁止されるのはユーザーが特に 要求してもいないお仕着せのグラフィックだ。第一どうして Web ページに バックグラウンドなどがあるのだ? バックグラウンドなどは何の情報も与 えずに交通量を増やしているだけだ。誰だってページに邪魔くさいパター ンが印刷してある本などは読みたくもないだろう。多くの Web ページは、 時間の無駄以外の何にも役に立たない大きなグラフィックを使っている。 今までに何度、名前などとっくにわかっている会社のロゴがダウンロード されるまで延々と待たされただろうか? そんな会社の Web ページを選んだ 方が悪いのだが。

私の提案が受け入れられれば、毎月 1 日だけはインターネットで多少は仕 事ができるようになる。それ以外の日は、相変わらずのろのろ運転だ。

ブラウザ側でもっと簡単なこともできるだろう。ブラウザはユーザーが指 定する以上のサイズを持ったグラフィックを自動的にダウンロードしない ようにする設定ができれば良い。HTML タグで、どうしても必要なグラ フィックと無くても良いグラフィックを識別できるようにすべきだ。これ には Web ページデザイナー側の自制が要求されるが、そもそも私たちが 延々と待たされなければならないのは彼らのせいなのだ。

人によっては私の提案は実現不可能だと言うだろう。インターネットユー ザーの総意でテキスト・オンリーの日が受け入れられることはない。そう かもしれない。だが、今度 Web で何か情報を探さなければならなくなった 時にこのことを考えていただきたい。


メディア大空襲を通り抜けよう

by Chad Magendanz <chad@halcyon.com>
(翻訳:齊藤 聡 <akkun@ca2.so-net.or.jp>)
(  :村上 浩  <murasan@yk.rim.or.jp>)
(  :Kaz Yoshikawa <kaz@fact.com>)

[Apple 社の最近のソフトウェアのリリースとアップデートの洪水のおかげ で、TidBITS にはディスクイメージについての、それは何で、どのように 使い、どこから手に入れるのかといった多くの質問が来るようになってい る。ほとんどの人が Chad Magendanz 氏(広く賞賛されているディスクイ メージユーティリティ ShrinkWrap の作者)よりもディスクイメージにつ いて知らないので、Chad がそれに関する記事を書くことを申し出てくれた とき、我々はこの機会を逃さぬようキーボードに彼を縛りつけ、鞭で打っ て、ディスクイメージとディスクイメージソフトウェアについての決定的 な解説を入手した。では、楽しんでください! -Geoff]

もっとも基本的なレベルでは、ディスクイメージは単にディスクの全セク タを逐一コピーしていったファイルである。フロッピーディスクのディス クイメージは最も普遍的なものだけれども、その概念はあらゆるサイズの ディスクに応用されている。大容量の記憶装置が安くなっているため、人々 はシステムアップデータの配布よりももっと多くのことにディスクイメー ジを使っている。Mac ユーザーには大容量のリムーバブルメディアにきち んとフロッピーのイメージが保存できるなら、何百枚ものフロッピーディ スクを溜めておくことが次第に無意味に思えてきている。結局、CD-R ディ スクに 1,000 以上の圧縮されたフロッピーディスクイメージを簡単に保存 できるようになれば、どこにでも完全なソフトウェアアーカイブを持ち歩 けるということが俄然現実味を帯びてくる。

イメージの秘密を暴く -- ディスクイメージは、フロッピーディスクを 手渡した場合と同じ内容を全員が電子的に受け取ることを保証する。あな たはディスクイメージをあとでディスクの複製ができるような一時的な作 業用ファイルであるとみなすことができる。あなたは単にオリジナルのディ スクを得るためにディスクイメージユーティリティを走らせるだけだ。ディ スクが完全に再生できることを保証するために、ディスクイメージはチェッ クサム値を持っている。チェックサム値はディスクの内容から生成された ほぼ一意的な“サイン”である。異なったデータで同じチェックサム値を 持つ 2 枚のディスクが存在する確率は天文学的に低いので、チェックサム 値はディスクが同一であることを確かめるのに十分な方法である。

フロッピーディスクをコピーするとき、ディスクの中身を別のディスクや フォルダにドラッグするのがいつも正しい方法ではない。イメージファイ ルからつくったディスクの複製は 完全な 複製である。一方、アイコン をドラッグすることによりつくられた複製はそうではない。イメージファ イルからつくられたディスクは、アイコンの位置、ウィンドウの様子、ディ スクの名前を含んだ、完全にオリジナルの複製である。ディスクイメージ は、全てのファイルが正しく完全に複製されるような追加的な保証を提供 する。もっと重要なことは、多くのインストーラはアイコンをドラッグし てコピーされたディスクがそのオリジナルと同じように現れても、そのディ スクを受け入れることはない。

仮想ボリューム -- そもそも、イメージファイルの明らかな欠点は、そ れを使うために実際のフロッピーディスクにイメージファイルをコピーし なければならないことだった。これはじれったく、時間のかかるプロセス だった。幸運にも、イメージディスクを仮想的なフロッピーディスクとし てデスクトップにマウントすることを Mac ユーザーに可能にするいくつか のたのもしいユーティリティがいまはある。これらのユーティリティは実 際のフロッピーディスクが挿入されたとシステムに思わせ、そのうちのい くつかはイメージファイルを作ったり保存したりできるようにロックされ ていないボリュームとしてイメージをマウントすることができる。

フロッピーディスクを使わずに完全なインストールを行えるようにするこ とに加えて、マウントされたディスクイメージはいくつかそれほどはっき りとはしてはいないものの同じ程度に重要な機能を提供する。それについ て考えよう。高密度 SuperDrive のない Mac(またはフロッピーディスク が全くない PowerBook)でもディスクイメージを作成しネットワーク経由 でそれを移動させればどんな種類のフロッピーにもアクセスできる。RAM ディスクのような一時的なパーティションとしてマウントされたディスク イメージを使うことさえできる。しかしたいていの RAM ディスクと異なる のは、マウントされたイメージからつくられたボリュームはマシンをリス タートすることなしにいつでも作成したり、削除したりできることだ。つ まり、ディスクイメージから生成されたチェックサムはソフトウェアの開 発、製造および配布のためにリリースされたメディアになされた変化を追 跡するのに使うことができる。

ディスクイメージ・ユーティリティ -- Macintosh 用ディスクイメージ ・ユーティリティの元祖は Apple 社の DiskCopy である。7 年以上も前に Steve Christensen 氏が開発したものだ。Apple 社がたいしたアップデー トもしないでいるうちに、年々、新しいディスクイメージ・ユーティリティ (加えて、新しいディスクイメージのファイルフォーマット)がたくさん 登場してきた。以下、現在入手可能なユーティリティを年代順に挙げてみ る。

<ftp://ftp.support.apple.com/pub/apple_sw_updates/US/mac/utils/ Disk_Copy_4.2.hqx>

<ftp://ftp.support.apple.com/pub/apple_sw_updates/US/mac/utils/ DART_1.5.3.hqx>

<ftp://mirror.aol.com/pub/info-mac/disk/mount-image-12b2.hqx>

<ftp://mirror.aol.com/pub/info-mac/disk/munge-image-120.hqx>
<ftp://ftp.share.com/pub/peterlewis/source/mungeimage-120-source.sit.bin>

<ftp://mirror.aol.com/pub/info-mac/disk/disk-dup-plus-27.hqx>

<ftp://mirror.aol.com/pub/info-mac/disk/disk-charmer-302.hqx>

<http://www.halcyon.com/shrinkwrap/>
<ftp://mirror.aol.com/pub/info-mac/disk/shrink-wrap-201.hqx>

<http://www.primenet.com/~wprice/cdisk.html>

<ftp://ftp.info.apple.com/Apple.Support.Area/Developer_Services/Utilities/ DropDisk.sit.hqx>

<ftp://ftp.support.apple.com/pub/apple_sw_updates/US/mac/utils/ Disk_Image_Mounter_1.0.1.hqx>

はっきりしないイメージ -- インストーラーのなかにはディスクイメー ジを受け付けないものがあることを指摘したい。その最たるものが Microsoft 社と Connectix 社の製品だ。ほとんどの Microsoft 社の製品 のインストーラは次のディスクが使用できる状態であるか否かに関わらず、 現在挿入中のフロッピィ−ディスクを吐き出してユーザーにフロッピーの 挿入を要求するのである。当然の事だが、モーダルダイアログボックスか らすでにマウントされているディスクイメージをもう一度挿入する事は現 実的に不可能だ。一方、 Connectix 社のインストーラーは物理的にフロッ ピーディスクから実行されているか否かを判断していて、そうでない時に は強制的にインストーラーを終了させるのである。おそらく違法コピー防 止策であろう。もちろん、これらの場合には、ディスクイメージをフロッ ピーディスクにコピーして、インストーラーを従来のやり方で走らせれば、 なんとかなるのであるが、これではお世辞にも便利とはいえない。

付け加えると、デベロッパーがディスクイメージをマウントさせるにはお そらく二つの方法がある。RAM ベースのものとファイルベースのものであ る。ファイルベースのドライバはハードディスクやネットーワークサーバー からイメージファイルのブロックを直接アクセスすることによりイメージ をマウントしている。対照的に、RAM ベースのドライバは動的にRAMディス クを作成し、その RAM ディスク上にイメージファイルの内容を転送する方 法により、イメージファイルをマウントさせているのである。結果的にい うと、RAM ディスクのパフォーマンスは高速なのであるが、イメージをマ ウントするために時間がかかり、マウントする為に必要なディスクの量と 同じ量の空き RAM を必要とする。(バーチャルメモリを数にいれなくて申 しわけない!)ファイルベースのドライバはマウントするイメージに対し ておよそたったの 1K の RAM をおよそ一般的に利用する。しかしこれら は、遅いうえに AutoDoubler や StuffIt SpaceSaver といった類のバック グランド圧縮ユーティリティにより混乱をまねくのだ。現在では、 MungeImage を除く全てのユーティリティはファイルベースのドライバであ る。ShrinkWrap はどちらの技術もサポートしている。

Apple 社の DiskCopy 6.0.1 より以前のバージョンにはタグデータのチェッ クサムの計算に時折問題をきたす。タグデータは 12 バイトの“廃品処理” 情報であり、400K と 800K のフロッピィーの各々のブロックに存在する。 これは、主に複製防止のための情報やデータ復元のためのヒントを埋め込 むために、はるか昔、例えば half-tracking など、妙にめんどくさいこと をやっていた時代に使われていたものだ。マッキントシュ 660AV や 840AV は、タグデータを読むことすらできないので、多くのディスクイメージユー ティリティやディスクイメージフォーマットは問題のない程度に無視する のだ。

新ディスクイメージフォーマット -- 巷には他のディスクイメージファ イルフォーマットが溢れているにもかかわらず、元祖 DiskCopy フォーマッ トは今でもオンラインの世界に君臨している。まあ、公式に Apple 社のお 墨がついたイメージファイル・フォーマットと競合する不利な点は別とし ても、多くの“改良”されたとしているイメージファイル・フォーマット は、重要な局面で、DiskCopy に及ばないのだ。例えば、未使用ブロックを 含まないイメージファイルや、圧縮されたイメージファイルは書き込み禁 止されていないボリュームとしてマウントできない。さらに、多くの簡略 化されたファイルフォーマットはチェックサムやタグデータといったデー タやコピープロテクションの方式といった重要になりうる情報を欠いてい るのである。

とはいえ、現在の DiskCopy イメージファイルフォーマットが改良される 簡単な方法がいくつか存在し、そして Disk Image Mounter 1.0.1 や DiskCopy 6.0.1 でサポートされている New Disk Image Format (NDIF) は Apple 社が押し進めているものだ。この新フォーマットには、読み書き可、 読み込み専用、圧縮型読み込み専用と三種類があり、ユーザーにフレキシ ビリティ、速度、または容量の点で最適化が可能なのである。NDIF をサ ポートする全てのユーティリティは工業規格 CRC- 32 チェックサムを使用 し、タグデータの保存の為に容量を消費しない。

残念ながら NDIF フォーマットの利点の全ては、現在そのフォーマットが、 Apple 社の KenCode と呼ばれる専売 codec ただ一種類のみの圧縮方式が 使用されるという一点において相殺されてしまうのである。なぜならこの 制限により、どの市販・シェアウェア・フリーウェアユーティリティも、 Apple 社より KenCode ライブラリのライセンスを受ける以外に、合法的に 圧縮されたイメージファイルフォーマットを読んだり書いたりする事がで きなくなるからである。Apple 社はこれらのライブラリが一般に無償で解 放されるであろうとしているが、1995 年の 11 月以来私の目にはこの件に 関してなんらの努力も成果も見られない。

諸君の任務 -- 我々はプロッピーを放棄できる時期に来たのだろうか? 多くのマッキントシュユーザーにとって、その答えは明らかにイエスであ る。優れたディスクイメージユーティリティで一括して処理する事により、 山のようなフロッピーディスク撃退する事ができ、リムーバブルカートリッ ジまたは CD-ROM にアーカイブを作成すれば、持ち歩いたり、インターネッ トや LAN により共有する事ができるのである。マウントされたディスクイ メージによるソフトウェアのインストレーションは特に MIS 管理者、テス ター、サービス技術者といった毎日のように新しい機種の構築に従事する 人々には、計り知れない時間を節約できるのである。では、諸君の好みに 応じたユーティリティを探して、ディスクイメージの真の力を探究してく れたまへ。


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