TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#608/10-Dec-01

このホリデーシーズンにバーゲンでより賢く買物ができるよう、Adam がオンラインでの商品研究とインターネット上のまっとうなディスカウント小売店の探し方について詳しく見てみる。次にデジタルカメラの所有者なら誰にでも役に立つ小物についての Arthur Bleich による概観に目をとめて欲しい。ニュースの部では、Virtual PC 5.0, Mac OS 9.2.2, QuicKeys X 1.0.2 のリリースについて、そして Power On Software 社の Action Menus の無償コピーの入手法についてもお伝えしている。

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MailBITS/10-Dec-01

Mac OS 9.2.2 Update リリースされる -- Apple 社は先週、ファンファーレもドキュメントもほとんどなしで Mac OS 9 をアップデートした。Apple のWeb サイトによれば、Mac OS 9.2.2 Update は "Mac OS X における Classic アプリケーションの対応性を改善し、PowerPC G3 または G4 プロセサベースの Micintosh システムへのサポートを提供する。" このアップデートはSoftware Update コントロールパネル経由で入手するか、または Apple のWeb サイトから 21 MB のディスクイメージとして別個にダウンロードできる。さらにこのアップデートは、North American 版のほか International English, French, German, Japanese, Spanish, Italian, そして Dutch 版があり、Mac OS 9.2.1 と Macintosh で PowerPC G3 か G4 プロセサ(初代のPowerBook G3 を除く)が必要である。MacInTouch や MacFixIt のようなサイト上での初期のユーザー報告を見ると、認識されない FireWire デバイスや、ビデオ解像度の喪失と Open Firmware ブーティングに関る問題についてやり取りされている。解決法は一般的に PRAM のリセットに関係したもの、Open Firmware ブーティング問題の原因に関係したもの、デフラグして System Folder がハードディスクの最初の 8 GB のなかに来るようにすることに関することである。いつもの事ではあるが、インストールする前に最新のバックアップを持っている事を確めて欲しい。[JLC](カメ)

<http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=75186>
<http://www.macintouch.com/mos922.html>
<http://www.macfixit.com/archives/december.01.a.shtml>

Action Menus がタダ -- 期間限定で(期限はまだ設定されていないが)、Power On Software 社は同社の $30 のメニューユーティリティである Action Menus をホリデーギフトとして Macintosh 社会に提供している(ダウンロード版のみ、かつ一人一コピー)。 Action Menus があれば、自分のカスタムメニューが作れる;好みのファイル、フォルダ、ボリュームを入れ込む;最新の、好みの、そして頻繁に使うファイル、フォルダ、そしてサーバについて自動的に生成される各種のメニュー;どのメニュー項目についても設定できるキーボードショートカット;等々。Action Menus は Mac OS 8.6 から 9.2,そして Mac OS X の Classic モード下で動く。個人的には昔から Action Menus のファンである。Mac OS 9 を駆使している人になら誰にでもきっと役に立つ。もし Mac OS X を主として使っているなら、まず Power On 社の Mac OS X に関するアンケートに答えて欲しい。そうすれば、Mac OS X 対応版開発のための優先度の調整にいい影響を与えられるであろう。[ACE](カメ)

<http://www.poweronsoftware.com/freeactionmenus.asp>
<http://www.poweronsoftware.com/products/actionMenus/>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=05619>
<http://www.poweronsoftware.com/survey/osxSurvey.asp>

Virtual PC 5.0 Mac OS 9 と Mac OS X 用に出荷 -- Connectix Corporation は先週 Virtual PC の最新版の出荷を開始した。これは同社のPentium エミュレーティングソフトウェアで Macintosh 上で Windows(そして他の PC オペレーティングシステム)を動かすためのものである。Virtual PC 5.0 は、Windows 98 かまたは PC-DOS とのバンドルされた形で直ちに入手可能であり、Mac OS 9 及び Mac OS X のどちらの上でも走り、Mac OS X の場合はマルチプロセサ Mac の機能を生かすことができる。この版では Mac OS X 用の Test Drive 版で見られた多くの欠点が修正されかついくつかの新しいタッチが加えられている。その詳細については、近いうちに別に取上げる予定である。今回は概略だけにとどめるが、Virtual PC 5.0 では "元に戻れる" ハードディスクイメージがありある特定時点以後に行われた動作から抜けでることができる、Mac OS X 下での仮想マシン間のネットワークができ、Windows XP にも対応し、画面解像度及び全画面モードの扱いが大きく改善された。性能は基本的に Virtual PC の旧版と同じであり、そして Mac OS 9 版と Mac OS X 版の間でも変らないが、Mac OS X 版の使用感は期待するほどキビキビしていない。

<http://www.connectix.com/products/vpc5m.html>

Connectix は自社のオンラインストアを通して Virtual PC 5.0 を販売中であるが、他の販売店(Apple Store の店舗を含んで)でももし今現在在庫がないとしてもすぐに行渡るであろうと話している。Virtual PC 5.0 への前バージョンからのアップグレードは $80 で(2001年11月1日以降に Virtual PC 4.0 を購入したユーザーには無償);DOS 付きの Virtual PC が $100 で;Windows 98 付きの Virtual PC だと $200 である。Windows 2000 と Windows XP Home Edition とのバンドル版は数週間内に出荷される。すでにインストール済の Virtual PC に対して Windows オペレーティングシステムを追加したいユーザーのための Connectix OS Packs も同じ状況である。Virtual PC 5.0 は PowerPC G3- か G4- ベースの Mac で(Mac OS X 対応であれば最低 400 MHz で走っていること)Mac OS 9.1 かそれ以降か Mac OS X 10.1 かそれ以降が必要である。RAM の必要容量は Mac OS 9 なのか Mac OS X なのか、それにどの PC オペレーティングシステムと一緒に使うのかによって異なり、64 MBから 256 MB まである;ディスクスペースに対する要件もどの PC オペレーティングシステムかによって変り、260 MB to 2 GB の間である。[MHA](カメ)

QuicKeys X 1.0.2 オプションを追加 -- QuicKeys X に関する我々の最新のレビューで、CE Software のエンジニアは Mac OS X 対応とするためにはマクロユーティリティを最初から書き直すこととなってしまい、結果として Mac OS 9 版に較べると機能のリストも大分削られたものとなってしまっていた(TidBITS-jp-602の "QuicKeys X:幽霊の再来" 参照)。同社はその後徐々にその最新のユーティリティを増強していて、その手始めとして先週 QuicKeys X 1.0.2 アップデートがリリースされた。この新バージョンでは、アプリケーションを隠す表示するの選択オプションの追加、ボイラープレート文字を挿入する速度の向上、AppleScript の再生速度の改善、それにバグ修正とその他の改善が加えられている。最も歓迎すべきは、少なくとも我々の一部の者にとっては、Bring All Windows to Front アクションの追加である。これにより、Mac OS X でアプリケーションを切替えるときのあの煩わしさを回避する代替策をセットアップする事ができる。QuicKeys X 1.0.2 は無償アップデートで5.7 MB のダウンロードである。[JLC](カメ)

<http://www.cesoft.com/products/qkx.html>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=06603>(日本語)QuicKeys X: 幽霊の再来


インターネットショッピングを賢く

文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
訳: 吉田節 <benjamin.takashi@nifty.ne.jp>

これを今読んで下さっているあなたなら、きっとこれまでに一度はインターネットで商品を注文したことがあるに違いないだろう。我々の多くにとって、インターネットの小売店というものは、我々が自分たちの願う通りに生きていくために必要だと思う製品を何とかして手に入れようとする我々の努力を支えてくれる、頼りになる協力者という存在になってきている。インターネットショッピングはとりわけ一般的な大量生産の商品を扱うのに向いている。こういった製品は、その品揃え、価格、商品情報、さらにはカスタマーサービスの面においても、町の小売店ではかなわない要素があるだろう。

元来インターネットショッピングは、町の小売店での買い物に付きまとういくつかの問題点を解決するために、というのがその存在根拠となっていたのだろう。いくつもの店をまわるために町じゅうドライブする時間を節約できるとか、大量販売の経済原理や豪華な店頭飾り付けの不要性から来る価格の安さとか、類似の商品を見つけたりそれとの比較をしたりするのが簡単だとかいう利点である。こんなに利点があるというのに、多くの人々が実際にインターネットショッピングを経験した後は何となくがっかりしてしまうのは何故だろうか? それには2つの理由が考えられる。第1に、インターネットでのショッピングは確かに町じゅうドライブするよりは時間がかからず簡単なのかもしれないが、そういう比較をしようという実験中でもなければ実際の感覚としては必ずしも速くて易しいとはなかなか感じられないものだ。商品の検討をしたり、扱っている店を見つけたり、購入の手続きを言われる通りにこなして行く、といった作業には、けっこう長い時間がかかる。第2に、インターネットで商品を購入するのには、かなりの不安が常に付きまとう。これは商品を探す段階にも商品を購入する段階にも、共にあてはまる。そこに書いてある情報だけで、はたしてこれが自分の必要に本当にマッチする商品だと言えるのか?そして、このインターネット小売店は本当に価格とサービスのバランスのとれた良い店なのだろうか?

インターネットショッピングにかかる時間を短縮してもっと易しくする方法、というのは私にはちょっと思いつかない。しかしオンラインショッピングで経験する不安感を軽減するための方法は、いくつか考え出せる。実際のところ、こうすることでショッピングにかかる時間は若干長くなって困難さも増したかもしれない。当然、一番有名なインターネット小売店のページだけを開いて最初に目についた商品をすぐに買う、という方法をとれば時間と努力が節約できるだろう。反面、値段が高いことが、その代償となる。少なくとも私にとっては、もっと安い値段でより良い品物が買えたかもしれないという可能性は、いつまでも悔いとなって心に残ってしまうのだ。そういう、私と同じような考え方のあなた、もっといいやり方があったのにということが気になるタイプのあなたに、この記事を読んで欲しいと思う。

まずは調査をしよう -- インターネットショッピングの旅における最初のステップは、常に、自分は何が欲しいのかをはっきりさせる、ということだ。時にはこれは自明のこともある。例えば、Leonard Cohen の新曲 CD が欲しい、これまでの彼の作品が好きだったから、というような場合だ。(いや、とにかく私は彼のファンです)しかし、例えば Palm OS のハンドヘルドを探しているとか、デジタルカメラを探しているとかいう場合はどうだろうか? こういう場合、選択肢はぐっと多くなる。もっと極端な場合として、例えば子供に消防車のおもちゃを買いたい、というような場合はどうだろう? 最新モデルの比較検討をしたいと思っても、この場合は「月刊消防車のおもちゃ」などという雑誌が出ているはずもない。

プロフェッショナルな比較検討レビューが出版されているようなタイプの製品については、そういうレビューをぜひ読んでおきたい。特に高価格の製品になればなるほど、レビューで扱われている確率が高いだろう。ただ、こうしたレビューがどこに載っているかを見つけるにはかなりの時間がかかるかもしれない。また、レビューを見つけても、それがただ宣伝のためだけの堤灯持ち記事でないかどうかには気を付けておかなければならない。出版物以外では、分野によってはレビュー専用のウェブサイトが生まれていることもある。中でも特記すべきなのは、デジタルカメラの世界だ。デジタルカメラについては、信じられないほど詳細なレビューがウェブ上で読め、そこに書かれている情報の量たるや、どんな人の必要とする情報量をもはるかに超えるほどのものだ。

公式のレビューで扱われていないような商品の場合は、次善の策としてその商品を購入した人の書いた短いコメントを読むのが良いだろう。Amazon とか、その他の有名なインターネット小売店では、こうした非公式のレビューを集めて表示するサービスをしている。特におもちゃとか、その他のこまごまとした商品の場合にはこういう情報が役に立つ。Amazon ではさらにその上を行っていて、ユーザーがレビューを評価することさえもできるようになっている。非公式のレビューの内容の質は様々だから、こうしたレーティングも役に立つだろう。プロの訓練を受けていない人の書いたレビューというものは、往々にして批判的思考や公平な立場に立つことを忘れて、その製品が本来の機能を果たしているというだけで熱烈に褒めちぎったり、逆にちょっとその機能がうまく働かなかったりすると(もっと極端な場合は、本来の機能を果たしているにもかかわらずそのユーザーが期待していた機能とは違ったりしただけで)猛烈にこき下ろしたり、ということもありがちなのだ。こうしたレビューは、常に注意して読むことを忘れずに、レビューを書いている人が自分と同じ目的でその製品を使っているのかとか、その人がちゃんとしたバランス感覚を持った人なのかどうかとかいうことを考えつつ読むべきだろう。多くの人はこのバランス感覚に欠けている。だから私は、レビューに付いている点数とか「星4つ」とかいう数字には気に止めず、その代わりに物を見る目のある人の書いたコメントの内容のみに注目するように心がけている。

こうしたレビューを専門にするサイトの1つに、Epinions というサイトがある。Epinions は、私の経験ではとても役に立つサイトだ。特に、読者がレビューをレーティングする部分が充実しており、実際に多くの読者がレーティングに参加している。ただ、Epinions には2つほどやっかいな点がある。1つの製品の別モデルを一緒にまとめて扱ってしまうことが多いことと、1つずつのレビューしか同時に読めないことだ。最初の問題点のため、どの製品モデルがレビューされているのかわからなくなることがあるし、後の方の問題点のおかげで二・三のレビューを読んだだけでそれ以上読む気がしなくなることもある。有用性研究の熟達者、Jakob Nielsen が Epinions の顧問役員会のメンバーである(少なくともメンバーであった)はずなのに、どうしてこんなにひどいデザインが採用されたのだろうか。1つの製品についてのレビューをすべてまとめて1つのページで読めるようにするのは簡単なはずなのに、と思う。

<http://www.epinions.com/>
<http://www.useit.com/alertbox/990905.html>

どんな製品を買おうとしているかにもよるが、製造元のサイトを見てみるのも、役に立つことが多い。素晴しいサイトで、例えばマニュアルの PDF 版が読めたり、または製品の QuickTime VR パノラマ写真が見られたりすることもある。逆にごく簡単な説明しか載っていないような役に立たないサイトもある。製造者自身による製品の説明が公平な立場からのものとは言えないのはもちろんのことだが、それでも製品のスペックとか、種々のモデルの比較データとか、その他の客観的な情報を見い出すこともできるだろう。

最後に、時にはうまくいく非常に手軽な方法もある。それは、あなたが信頼できる友人で、あなたが手に入れようとしているタイプの製品をすでに使っているという人がいる場合だ。この場合、あなたはすべての決定プロセスを省略して、その友人の物を見る目を信用し、その友人が持っているものと全く同じものを購入することができる。私は最近、息子の Tristan のアレルギー対策として HEPA のエアーフィルターを購入したのだが、その際私の妹のボーイフレンドが自分の使っているものを見せてくれ、一晩じゅう回していてもうるさくないような静かなものはこのモデルしか見つからなかった、と説明してくれた。彼が苦労して探し出したのだから、それと同じ苦労を繰り返しても仕方がない、ということで私たちも早速同じモデルを注文したのだ。

値段を比べよう -- 次のステップは、自分が商品を買いたい店を決めることだ。それは頭を悩ますようなものではないことがある。例えば Lands' End や L.L. Bean のように製造元が唯一の小売店であるような場合だ(しかしそのような時でも、すぐ後で触れるようにまだやることがある)。けれどたくさんの違う店から買えるものの場合は、値段を比べるのがいいだろう。

比較を自分でやってもいいのだが、過去数年のうちに姿を現した価格比較のWeb サイトを利用するともっと簡単だ。私はいくつかのサイトを利用して非常な幸運を手に入れることができた。Price Watch はハードディスクや RAM のようなハイテク商品向きだし、私たちの友人である Glenn Fleishman 氏の isbn.nu サイトは書籍に強い。DealTime と mySimon と BizRate は一般消費材の扱いがうまい。そして私の最近のお気に入りは NexTag だ。NexTag の商品データベースは他のサイトと同じくらい充実しているように思われるが、売上税を払う必要があるかどうかを(あなたの郵便番号に基づいて)判断してくれる上に、送料を加えた“本当の値段”を出してくれるという違いがある。ほとんどの安売り店は利鞘の一部を送料に隠しているし、高価なものほど売上税も高くなるから、“本当の値段”が大切だ。さらに、価格比較サイトが教えてくれる値段がいつも正しいと思い込まないこと。値段はすぐに変わるものだ。

<http://www.pricewatch.com/>
<http://isbn.nu/>
<http://www.dealtime.com/>
<http://www.mysimon.com/>
<http://www.bizrate.com/>
<http://www.nextag.com/>

私はよく、複数の価格比較サイトを探してから結論を出す。なぜなら、各サイトは同じ小売店から価格情報を得てはいないからだ。値段にいつも大きな違いがある訳ではないが、安さを重視する場合は他の要因にも気を配る必要がある。それは新品か再生品か、返品に制限がないか、少し違う型だから安いとか何かと一緒に買ったら安くなるとか、そういったことだ。多くの安売り店は利鞘の大きいアクセサリや関連商品を一緒に買うようにと盛んに勧めてくることもある。

ここでの大きな不安は、不良品の返品を許さなかったり、そういった不良品を送ってくる率が高かったりする無責任なサイトから買ってしまうのではないかということだ。幸いにも価格比較サイトは小売店の評価を行っており、NexTag と DealTime では消費者が自分のレビューを送ることさえできる。だが評価を示す星の数は気にしないでよい。それより、はっきりとした否定的なコメントのほうが興味深いだろうから、レビューを注意深く読もう。また Gomez と Better Business Bureau Online のように、評価を行っている団体がいくつかある。経験がある訳ではないけれども、他の点がすべて同じなら、私は良い評価を得ている販売店から買うだろう。

<http://www.gomez.com/indexCom.asp>
<http://www.bbbonline.org/>

安売り店から買う場合は注意しよう。注文はすべてオンラインで、わかりやすく行うことをお勧めする。私が見聞きした苦情のほとんどは、電話による顧客サービスや強引な販売戦術に関するものだった。自分が注文しようとしているものは何なのかを正しく知るために、商品の選択を注意深く進めよう。購入を確定する前に、自分のショッピングカートの中身に特に気を配ろう。いったん購入を確定したら、自分の注文内容を確認する Web ページを必ず保存しておこう(Internet Explorer のスクラップブック機能がこれに最適だ。購入前の調査結果を保存しておくのにも)。確認または経過通知メールが届いたら、後で参照できるようにいつも保存するようにしよう。もし問題が生じたら、できるだけ多くの証拠が欲しくなる。

ここまでお話ししたとおりにやってみて、これまでのところ私は幸運であり、最近買ったものは著名なインターネット小売店で買うより 20 〜 30 % 節約できている。

うまい手を探そう -- 有名な店から買うと概して値段は一番安くはないが、お金を節約できる別の方法がある。多くのオンライン商店は、お勘定の時に入力するコードといった形で、特別な販売促進キャンペーンを行っている。それは送料無料や、15 % 引きや、50 ドル以上注文すると 10 ドル引きといったものかもしれない。小売店はマーケティング手段として特定の顧客にこうした販売促進コードを送るが、そのコードはどうしたことか特定顧客のものではないかのように、すぐに知れ渡る。

価格比較の場合と同じように、販売促進コードや他の特売情報を集めて公開する一揃のサイトが生まれている。私は dealnews が(系列の dealmac とdealram も)、インターフェイスがよくて Mac 世界の生まれなので一番気に入っている。だが DailyEDeals.com、3rdCurrency、eDealFinder、DealofDay.com、そして USAcodes.com にある販売促進コードも役に立つ。

<http://www.dealnews.com/>
<http://www.dailyedeals.com/>
<http://www.3rdcurrency.com/>
<http://www.edealfinder.com/>
<http://www.dealofday.com/>
<http://www.4links.net/4Shopping/USAcodes-com.html>

これらのサイトをよく読むか、特売情報が見つかった時に知らせて欲しいならメールによるニュースレターを申し込むかするとよいだろう。またはAmazon や Road Runner Sports のようなサイトで実際に何か買うときまで待つこともできる。そして販売促進コードを求めるページに出会ったら、ブラウザのウインドウを新たに開いて探すことができる。Google で簡単に“Amazon promotional code”を検索するだけでも、何か役立つものを見つけることができるだろう。

<http://www.google.com/>

ネットで考えてみよう -- ものによっては、いくら探し続けても、希望にぴったりで値段も手ごろなものを見つける試みは空振りの三振ばかり、ということもある。以前の私はこういう場合やたらにイライラしていたものだったが、そうこうするうちに、結局2つの解決法に落ち着くことになった。1つ目は、そういう場合にはまず、あの巨大なオークションサイト、eBay を探してみる、ということだ。探しているものがたまたま eBay に出品されているかどうかは完全に運次第だけれども、とにかくあれだけ数多くの、様々の種類のものが eBay に出ているからには、ことに古い製品も出ていることも考え合わせれば、あなたの探しているものを誰かが出してくれている可能性は、あながち低いものではないだろう。考えてみれば、あなたが思いつきもしなかったけれども実はあなたの目的にぴったり、というようなものを誰かが売りに出しているということも、充分あり得るのだ。

<http://www.ebay.com/>

eBay で買い物をする時には、他のショッピングサイトでの場合と同じか、またはそれ以上に、よく注意をはらってきちんと見定める心構えが必要だ。品物の説明を慎重に読み、写真を注意深く点検し、定評のある売り手から買い物をするようにしなければならない。オークションに参加する時には、あらかじめ自分の払える上限価格をはっきりと決めてから参加すべきだ。オークションでの一番の問題は、競り合いのスリルに夢中になって、ついうっかりと品物の本来の値うちよりもずっと高い値段を払うはめになってしまうことなのだから。たいていのオークションでは最終的な値段だけで落札が決まる。だから、競りの最終段階に達するよりも前の時点で競りに参加するのは、あまり意味がない。(少なくとも最後の 10 分か 15 分くらいの時点で参加するようにすれば充分だろう。もちろん、最後ぎりぎりになって競り上げることのできる準備はしておくべきだ。)競りに勝ったら、できるだけ早く売り手にコンタクトをとって、支払いと発送の打ち合わせを済ませておこう。支払いは、小切手を郵送するよりも、PayPal か Billpoint の口座送金を利用するほうがずっと簡単だ。私は、PayPal で支払いのできないような品物なら最初から競りに参加しないことにしている。最後の注意として、売り手も買い手も、お互いにフィードバックをあとで投稿しておくことをお勧めしたい。eBay のコミュニティーにおいては、レーティングによる評判というものがとても重要だからだ。

もちろん、インターネットショッピングの普通のやり方でうまく行かなかった場合の解決法は eBay だけではない。私の2つ目の解決法は、近所の店に片っ端から電話をかけて聞いてみることだ。どこかの店に、私の希望にぴったりの商品があるということも、充分あり得ることなのだから。つい最近にもこんなことがあった。Tonya と私は、家に 12年も前からあってもう汚くなってしまった金属製のファイルキャビネットを、もっと機能的で安全な、格好のいいものに取り替えたいと思っていた。良いデザインのファイルキャビネットを、と思ってかなりの時間を費やしてインターネットで調べたのだが、まあこんなものかな、という程度のものしか見つからなかった。でもある日私は出かけがてら、ある家具店にちょっと立ち寄ってみた。その店はエーミッシュの樫材家具でミッションスタイルのものを扱う店だったのだが、店に入ったとたん、まさに私たちの希望にぴったりのファイルキャビネットが、そこにあったのだ。きっと皆さんは、それみたことか、専門店に足を運ぶのが本当で、ファイルキャビネットのような家具をオンラインで探そうなんて、もともと時間の無駄さ、とおっしゃるかもしれない。確かにそういう考え方にも一理はあるのだが、それでも、大型のもの、例えばじゅうたんのようなものでも、時にはオンラインでの情報が充実していることもありうる。忘れてならないのは、検索エンジンからは隠れて見えないところにも、数多くの製品がどこかのデータベースに書き込まれている、ということだ。物によっては、まず Yahoo のディレクトリでその種の品物を扱いそうな小売店を検索して、それらの小売店のうちめぼしいものいくつかのページを直接開いてみれば、案外簡単に望みの品物が見つかることもある。

<http://www.yahoo.com/>

消費者としての自信を -- オンラインショッピングのすべてを知っている、というふりをするつもりは毛頭ない。これまで説明してきたサイトや戦術以外にも、良い方法はいくつもあるだろう。しかし少なくとも私には、ここで説明した方法、つまり希望の品物についてまずはしっかりと調査を行ない、それから注意深くベストなオンライン小売店を探すという方法が、この一年にわたってうまくいってきた。確かにちょっと余分な時間はかかるのだが、私にとっては、希望にぴったりの品物を低価格で購入できた、という自信こそが、余分の努力を払うに価するものなのだ。


デジタルフォトに便利な小物

文:Arthur H. Bleich <arthur@dpcorner.com>
訳: 倉石毅雄 <takeo.kuraishi@attglobal.net>
訳: 細川 秀治 <hosoka@ca2.so-net.ne.jp>

この歳末シーズン、デジタルカメラの値段もようやく手が出る程度まで下がり、売れ行きは好調だ。300 ドルから 500 ドルくらい出せば、一年前にその倍近くしたモデルと同等の解像度と機能を持つデジカメを手に入れられる。ほとんど全ての新モデルは、数え切れないほどのウェブサイトで細部に到るまで評価されている。そこで今年は、過去数年に TidBITS で行ったように特定のモデルを評価するのではなく、便利なデジカメアクセサリや付属品を見ることにした。

<http://www.imaging-resource.com/>
<http://www.steves-digicams.com/>
<http://www.dcresource.com/>
<http://www.cnet.com/electronics/0-1429209.html?tag=dir>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbser=1022>

もっとよい視点を -- カメラで可能なアングルよりもっと広く、狭く、もしくは近くから撮りたいのであれば、追加レンズを装着することにより新しい視覚的世界が開ける。広角レンズでは画面により多くを写すことができ、望遠レンズは遠くのものを間近に持ってこられ(肖像画にも便利だ)、近射レンズでは小さな細部まではっきりと識別することができる。ほとんどのカメラでは、補助レンズやアダプターを装着できるよう、レンズか、その基部にねじが切ってある。ほとんどのデジカメに使えるアダプター、レンズ、レンズセットなどは Tiffen や Kodak が製造しており、40 ドルから 120 ドルほどの値段で買える。

<http://www.tiffen.com/>
<http://www.kodak.com/cgi-bin/webCatalog.pl?product=Digital+Camera+Accessories>

以下の三品は大いに役に立つ。直射日光で液晶画面が見えなくなるのを防ぐために、付属のマジックテープで簡単に取り付けられる 20 ドルの Hoodman LCD Hood を手に入れよう。レンズをピカピカに磨いておくためには17ドルのLensPen MiniPro を使えば 7 ミリから 13 ミリの直径のレンズをきれいに出来る。単に埃を横にずらすのではなく、端まで届いて、埃を取り除ける。もっと大きなレンズ用には同じ値段で標準のLensPen がある。そして最後だが、座れるのであればなぜしゃがむ必要がある?低い角度からや、子供と同じ高さから撮りたい時には、膝に負担をかける代わりに、軽量で、瞬間的に開けられ、地面から15 インチ程度の高さで安定した座れる 6 ドルのキャンプ座椅子を購入しよう。

<http://www.hoodmanusa.com/Digital_still_cameras.htm>
<http://www.lenspen.com/>
<http://www.qualitytrading.com/dandyseat.html>

安定した撮影、軽量の荷物 -- 弱い光の元での撮影は三脚の有る無しで全然違う。正しい露光のために遅いシャッター速度が必要な時にデジカメが安定するからだ。しかし、大きな重い三脚を担ぐのは苦痛だから、良い写真を逃すことになってしまう。その答えは完全な三脚の大きさに伸びる、2.5 ポンドの軽量 Cullmann Magic 2 だ(B & Photo Video で120ドル)。脚、ボールヘッド、そしてクイックリリース機構は 13.5 x 5 x 1.5 インチ程度まで平らに畳めるから、小さなカメラバッグに入れて運ぶことが出来る。さらに、脚を一本はずし、中央の柱につなげれば、れっきとした一脚に早変わりする。

<http://www.bhphotovideo.com/>

カメラバッグといえば、Tamrac が 25 ドルから 80 ドルの手ごろな値段でいろいろなデジカメのモデルに合せたバッグを作っている。ほとんどはベルトに取り付けたり、肩から掛けることができ、多くのモデルは完全防水と言っても良い。電池、メモリカード、使用説明書用のポケットも付いており、大きなモデルは追加レンズを一揃い入れることもできる。あるモデルは二つに分かれるようになっているので、旅行中は、充電器、小さな保存用ドライブ、その他の写真に関係ないものを入れた部分のはずしてホテルの部屋に置いておき、撮影にはカメラやアクセサリを入れたもう一つの部分だけを持っていけば良い。

<http://www.tamrac.com/welcome.htm>

予備の電池や電池パックも良い投資だ。もしカメラが AA 電池を使用するのであれば、50 ドル程度で Quest Q2 Premium Gold Charger Kit が手に入る。これには三時間以下で完全に充電できる NiMH 充電池が 4 本ついてくる。それぞれの電池は別々の充電回路で監視され、定期的に微小電流を流して常時、完全に充電する。もっと電力が必要か?69 ドルほどで売っている UnityDigital の ProPower Packs を試してみよう。たった数オンスで、デジカメの交流電源につなげられ、充電が必要になるまで永遠と言って良いほど撮影ができる。

<http://www.questbatteries.com/PASGCC.htm>
<http://www.unitydigital.com/>

デジカメから Mac へ -- デジカメを使い始めてまもなくすると、デジカメに付いてきた貧相なメモリカードではあなたの撮った全ての画像を充分に保存できないことに気付くだろう。より大きなメモリ容量のカードが必要だが、最大容量のものを買いたい衝動は我慢しなければならない。なぜなら、そのメモリカードが壊れてしまうと、あなたが撮った _すべて_ の写真はパーになってしまう。小さな容量のカードに記憶媒体を分割しておくのはうまいやり方だ。64 MB または 128 MBなど何れにするかは、撮影であなたがいつも使う分解能と画像圧縮によって決まるだろう。Delkin と Lexar は強力な保証付きの優良なカードを作っている - 現在の価格はメガバイトあたりおよそ1ドル足らずだ。

<http://www.delkin.com/>
<http://www.digitalfilm.com/>

殆どすべてのデジカメは、USB ケーブルを使って画像をコンピュータに送っているが、毎度毎度ケーブルを接続しなければならないのは煩わしい。うまい解決策は、Mac の USB ポートにメモリカードリーダーをいつも接続しておくことだ。そうしておけば、あなたはカードをカメラから取り出して、それをカードリーダーに差し込むだけでよい。89ドルの Addonics Pocket DigiDrive は異なった大きさの 5 種類のカード (コンパクトフラッシュ I と II、スマートメディア、マルチメディア/セキュアデジタル、メモリスティック) を差し込むスロットを持っている。手持ちのデジカメで必要なのは一種類だけなのに、どうして5 種類も必要なのだろうか? これはあなたが次に買うデジカメ (または他のデバイス) で別のカードを使うかもしれないからだ。この万能型メモリカードリーダーなら、さらに新しいカード標準が登場するまで、なんとか長持ちさせることができるだろう。

<http://www.addonics.com/Pocket_DD_frame.htm>

より多くの画像が貯まってくると、あなたのハードディスクは満杯まで膨れ上がってしまう。これは余分の記憶装置を増設するタイミングだ。約300ドルでIomega から Predator USB または FireWire CD Burnerを購入すると、画像をCD に焼くことができる。付属の Roxio Toast ソフトウェアを使うのはとても簡単だ。あるいは同じ金額で Western Digital の 60 GB 外付け FireWire ドライブを購入しても良いだろう。これなら画像をいくらでも殆ど底なしで保存できる。おまけに、あなたのハードディスクを丸ごとバックアップもできるし、それでもまだ沢山の写真を保存する余裕がある。

<http://www.iomega.com/cdrw/>
<http://www.westerndigital.com/products/>

なかなか優れた画像編集プログラムがバンドルされているデジカメもあるが、そうでないデジカメもある。それは別にして、100ドルで入手でき、これは世界で最も素晴らしい画像処理プログラムだと私が臆面もなく感心しているのは、Adobe Photoshop Elements だ。これは私が言っているのではなくて、Adobe の Web サイトを見ればわかる、これをダウンロードして、30日間は完全に無料で試用できる。私の推測では、内蔵のハウツーマニュアルを使って、あなたはたちまち画像編集のエキスパートに変身する。これがどうして3倍の価格またはもっと高い値段を付けていないのか驚きだ。

<http://www.adobe.com/products/photoshopel/main.html>
日本語版<http://www.adobe.co.jp/products/photoshopel/main.html>

あなたが画像編集に病み付きになると、フラットパネル・コンピュータモニターの最新バージョンをチェックしたくなる。それはシャープで、明るく、格好良くて、薄い。私が気に入っている製品のひとつは、Samsung の 17インチSyncMaster 170T だ。それはアナログビデオシグナルとデジタルビデオシグナルのどちらも入力できる。この最新鋭のモニターは、様々な角度から見ても画像が老兵のように消えることはない。およそ850ドルと結構な価格を付けているのは納得できる。あなたの予算でちょっと高いようなら、KDS に 2 種類のアナログモデルがある。15インチの Rad-5 は 400ドルで、17インチの Rad-7 は 800ドル、どちらも奇麗に映る。最寄りのウォルマートストアで現物をチェックしてみよう。

<http://www.samsungmonitor.com/html/products/170t.htm>
<http://www.kdsusa.com/index.asp?s=conseries>

あなたの写真はデジタルで撮ったものだが、それを紙に印刷したくなるときが来るのは疑うまでもない。今日何百というインクジェット紙が作られているが、それらを片っ端から試すのはお金が幾ら有っても足りないだろう。そこでRed River Paper は種々のサンプルを集めてパッケージにし売っている。この Photographer's Sample Kit には各メーカ毎に 2 枚のレターサイズ用紙で22 種の用紙サンプル (合計 44枚) が含まれ、たった 8 ドル (そして01年12 月31日まで特別価格の 4ドル) で入手できる。異なった厚さの、光沢、艶消し、異国風の水彩画用紙が含まれており、あなたが愛用する用紙のまとめて購入を決める前にこれらで試すことができる。またすべてのポピュラーなプリンターで最適な設定をするための手順シートも含まれている。

<http://www.redrivercatalog.com/Pages/splashpages/photogsamplekit.html>

あなたの露出表現を拡張 -- 結局のところ、知識が力の源であるならば、あなたはデジタルフォトグラフィーについてもっと多くの知識を獲得し、そして自分の作品により視覚的な迫力を持たせ、見る人を圧倒したいと望むようになるだろう。Digital Camera Magazineは、18ドルの年間購読料で、デジタルフォトグラファー向けに、深く突っ込んだ記事、コラム、ハウツーもの、製品紹介記事、さらに多くを掲載している。このマガジンは Mac を使って編集しており、ハードウェアやソフトウェアの批評は常にMac 友好的だ。

写真講座をお望みなら? 初心者と中級者向けに、私の Digiphoto 101、10週間のオンラインコース (350ドル) を受講するとよい。私のクラスにはいつも、英国、フランス、グアテマラ、カナダ北部、ニュージーランド、サイパンなど多様な地域からコスモポリタンの研修生が受講に来ている。10人の研修生が課題を与えられて、彼らの作品を個々にみんなで見て批評し合い、個別指導による教育も受ける。もしあなたが保養と教育を一緒にして受けたいなら、「海辺のフォトデジタルワークショップ」一週間コースは如何だろうか。<cruise@dpcorner.com>.

<http://www.digicamera.com/>
<http://www.dpcorner.com/digiphoto/>

[Arthur H. Bleich はマイアミ在住のカメラマン、ライター、教育者。またDigital Camera Magazine の特集編集者、CNET の寄稿編集者とコラムニスト、CNN-TVではデジタル写真専門家として世界的に出演。彼のDigital PhotoCornerではあなたを招待しクリックを待っている。]

<http://www.dpcorner.com/>


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Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2005年 12月 26日 月曜日, S. HOSOKAWA