TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#628/29-Apr-02

Mac OS X の Dock はいまいち?Adam がこれまで以上に多くの代替ランチャー機能を提供してくれる Mac OS X ユーティリティを見てみる。これらのユーティリティは、Apple がリリースしたばかりの新型 Titanium PowerBook G4 や全く新しく導入された教育専用の eMac でもすぐに使えるものばかりである。次に、Matt Deatherage が Microsoft の反トラスト裁判における最も最近の Bill Gates の証言を検証する。ニュースの部:再度の Retrospect 5.0 アップデートそれに WebSTAR 4.5 for Mac OS 9 である。

Topics:

Copyright 2005 TidBITS: Reuse governed by Creative Commons license
<http://www.tidbits.com/terms/> Contact: editors@tidbits.com>


本号の TidBITS のスポンサーは:


MailBITS/29-Apr-02

Retrospect 5.0 更なるアップデートで更なる問題に対応 -- Dantz Development は Retrospect 5.0 に対して更なるアップデートをリリースした。これで二つの問題に対応している。Retrospect のすべての製品に対して有効なのが 5.0.205 アップデートで、31 文字以上の長い名前を持つアイコンやファイル属性をスキャンしている時にクラッシュする問題を解決している。この問題から派生して時には数百メガバイトにも達する Retro.Icons を生成することもある - このファイルは気兼ねなく削除してよい。もう一つ解決されている問題は Retrospect Express に関するもので、自動起動または Run ドキュメントをダブルクリックした後で発生する間違ったエラーメッセージをだすものである - 自動での実行は失敗した旨の間違ったメッセージを表示する。これでもまだ AppleShare IP サーバに関する問題は宙に浮いたままなので、更なるアップデートがまたぞろ発表されても驚いてはいけない。また近々予定されているアップデートには、Norton SystemWorks 2.0 とバンドルされている Retrospect Express バージョンのためのものがある。これらのアップデートは無償であり先に出されている修正も含まれている;Retrospect Desktop/Workgroup/Server (4.1 MB) か Retrospect Express (3.6 MB) か、正しい方をダウンロードするように気をつけて欲しい。[ACE](カメ)

<http://www.dantz.com/index.php3?SCREEN=intro_mac_retrospect>
<http://www.dantz.com/index.php3?SCREEN=symantec>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=06784>(日本語)Retrospect アップデータで二つの問題に対応

4D、WebSTAR 4.5 for Mac OS 9 をアップデート -- Mac OS 9 ユーザ−のために本日 WebSTAR Server Suite 4.5 をリリースした 4D 社に賞賛を送りたい。とかく Mac OS X コンパチの WebSTAR V(それでもまだ WebSTAR 4.5 のメールサーバー部分がない)に注目が偏りがちな状況下で、4D は手間を惜しまず WebSTAR 4.5 の中の Web サーバーを非カーボン化して性能の向上をはかりメモリリーク問題を解決している。さらに新機能としてロングファイルネームをサポートする強化された File Upload プラグイン、それに WebSTAR Admin アプリケーションの新しいバージョンがある。このアップデートはすべての WebSTAR 4.x ユーザーに対して無償であり 49 MB のダウンロードとして入手できる。[ACE](カメ)

<http://www.webstar.com/45/>
<http://www.webstar.com/downloads/webstarupdates.html>


Apple 教育用 eMac とより速い PowerBook を発売

文:Geoff Duncan <geoff@tidbits.com>
訳:亀岡孝仁 <takkameoka@earthlink.net>

フラットパネル LCD ディスプレイの方がいいとして CRT を葬り去る発表から4ヶ月たつかたたないうちに、Apple は今日 eMac の発表をした。これは一体型 G4 ベースの Macintosh で教育マーケット専用モデルで - コストを抑えるため eMac は 17-inch CRT を採用、最高 1,280 x 960 ピクセルの解像度まで対応している。

<http://www.apple.com/education/emac/>

外観は白一色で、eMac はオリジナルの iMac に似ている。そのフットプリントも大体同じであり、より大型のスクリーンとなっても既存の置場に収まることを意味する。中身について言えば、700 MHz PowerPC G4 プロセサ, 128 MB の RAM, 40 GB のハードディスク, Nvidia GeForce2 MX グラフィックプロセサと 32 MB のビデオメモリ, 10/100Base-T Ethernet, USB ポートが三つ(さらにキーボードに二つ), FireWire ポートが二つ、ヘッドフォンジャックと内蔵のマイクとオーディオ入力ジャック、オプションでの AirPort(日本では AirMac) サポート、そしてビデオミラリングのための mini-VGA ポートとなっている。二種類の構成があり:$1,000 eMac は 32x CD-ROM ドライブ付き(ラボや教室用には記録できない・#64;種を好む学校むけ)、そして $1,200 機種は DVD-ROM/CD-RW Combo ドライブと 56 Kbps モデム付きとなっている。Apple はさらに eMac 用として機能的な首振り・回転スタンドも出している。

eMac は 5月に米国・カナダの教育マーケットに対しての出荷される予定である。この市場では、1,024 x 768 よりも大きいディスプレイが好まれさらに Apple の新型フラットスクリーン iMac の値段は失望をかっていた。eMac はこれらの要求に合うもので、なおかつタイミングもよろしい:学校が次の学年期に向けて予算と購入の計画をするのがちょうど今だからである。過去において、Apple は商品の発表や値げを 7月とか 8月に行っていたので船に乗り遅れることが多かった。eMac はいい企画のように思える:Apple の利益の大きく貢献することはないであろうが、教育マーケットでの Apple のシェア拡大には役立つであろう。

TiBooks、800 MHz に -- Apple は高級機の Titanium PowerBook G4 を改版した。最も目につく変更点はスクリーンである:大きさは 15.2 インチのまま変りないが解像度があがって、従来機の 1,152 x 768 ピクセルから 1,280 x 854 ピクセルへとピクセル数が 25% も上っている。このディスプレイのドライブには 32 MB ビデオメモリ付きの ATI Mobility Radeon 7500 プロセサが使われている。

この新機種には、1 MB の L3 プロセサキャッシュ付きの 800 MHz までのプロセサ、Gigabit Ethernet、それにデジタルディスプレイに接続するための DVI ビデオコネクタが搭載されている。(DVI to VGA アダプタは付いてくる;Apple は同時に同社自身のデジタルディスプレイに接続するための $150 の DVI to ADC アダプタも発表した)。新 PowerBook は即入手可能で値段は $2,500 からとなっている。プロセサスピードは 667 MHz と 800 MHz、RAM は 256 から 512 MB、スロットローディング型の DVD-ROM/CD-RW ドライブ、30 から 60 GB のハードディスク、それに AirPort(日本では AirMac) がオプションとなっている。価格体系は従前の Titanium ラインのローエンド・#64;よりは高いが 667 MHz 機よりは安い設定となっている。

<http://www.apple.com/powerbook/>


Bill Gates は嘘つきか?

文:Matt Deatherage <mattd@macjournals.com>
訳:倉石毅雄 <takeo.kuraishi@attglobal.net>

[Microsoft 独占禁止法違反裁判の簡単な復習:Thomas Penfield Jackson 判事が Microsoft は独占企業であると認定して会社の分割を命じた。Microsoft が控訴し、District of Columbia 高等裁判所が分割命令を破棄し、Bush 政権になったところで司法省は Microsoft の分割をあきらめた。裁判に関わっていたうちの 9 の州と District of Columbia は処罰決定段階で司法省と袂を分かち、司法省と残りの 9 の州の提案よりさらに厳しい改善策を求めている。- Adam]

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbser=1152>(日本語)Microsoft 社が反トラスト法違反で起訴される
(日本語)誰を反トラストするか? 第 1 部
(日本語)誰を反トラストするか? 第 2 部
(日本語)Microsoft 独占企業との認定
(日本語)Microsoft 社は反トラスト法に違反した
(日本語)Microsoft 分割命令の審判下る、当社は控訴
(日本語)Microsoft 独占禁止法違反の裁判は、連邦最高裁へ
(日本語)分割への険しき道
(日本語)マイクロソフトが独占判決を最高裁判所へ控訴
(日本語)政府が Microsoft 分割を断念
(日本語)茨の茂みへ:マイクロソフトに好都合な和解
(日本語)提案されていたマイクロソフトの和解案は拒否
<http://news.com.com/2104-1001-891286.html>

Bill Gates は先週、Microsoft の独占禁止法裁判の改善策諮問で証人席に立った。以前にビデオ録画された尋問に比べ、はるかに上手に対応したというのがほとんどの意見だ。CNet News の Joe Wilcox は、Gates は“証人としての信用を回復した”と述べている。Washington Post は以前の裁判での Gates の証言を“恥ずかしい”と評していたが、今回は“用意万全の Gates が人間的で謙譲な姿勢を少々見せ、”さらに彼が“落ち着いて、礼儀正しく、もっと大人の会長”であり、提案された改善策に関しての“百科事典的な知識”を披露したと評している。他の報道も Gates が落ち着いて、もらすことなく、そしてプロフェッショナルだったと評している。(もし Gates の証言に関する完全な報道を読んでいないのであれば、以下のリンクを参照して欲しい。)

<http://zdnet.com.com/2100-1104-888889.html>
<http://news.com.com/2100-1001-892447.html>
<http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A31247-2002Apr22.html>

これらの肯定的な報道にも関わらず、ハイテク層からすぐに、彼が Microsoft は Internet Explorer や Windows Media Player などの Windows の要素を取り除けないと主張したのは嘘だとの声が上がった。Microsoft の本社がある Seattle 地域の Eastside Journal で、Cydney Gillis 記者は Dave Winer を始め、Gates の主張を疑っている人達について報道した。Dave Winer は UserLand でこの件に関してアンケートをとったが、413 件の意見のうち、Gates が完全な真実を述べていると述べたのは 1 パーセントに過ぎなかった。64 パーセントは彼が嘘をついていると述べ、30 パーセントは彼が、 _現在の_ Windows から機能に支障なくコードを取り除くのは不可能と述べたのはごまかしだと思っている。

<http://www.eastsidejournal.com/sited/story/html/89976>
<http://www.userland.com/surveys/results/dave@userland.com/isGatesLying>

法廷にいた記者は Gates が上手だったと言っており、そこにいなかった何百もの人達は彼が嘘をついていると思っている。その一部はいつもながらの Microsoft 攻撃に違いないが、多くの異論は技術的なものだ。皆、もともと別のプログラムだったものが、なぜ今は分離出来ないのか理解に苦しんでいる。これは法廷が判断する問題でもあるから、もっと深く掘り下げてみよう。

基本概念 -- 分かりやすくするために、Mac OS 9 に置き換えて考えてみよう。Mac OS 9 の多くの鍵となる要素の AppleScript、QuickTime、Disc Burner、そして USB と FireWire サポートなどは機能拡張として作られている。これらの機能拡張を除いて再起動すると、これらの機能抜きの Mac OS 9 となる。しかし、これら無しではこれらの要素を必要とするプログラムは走らない。QuickTime Player は QuickTime 無しでは走らないし、DragThing は AppleScript 無しでは走らず、全ての Carbon アプリケーションは CarbonLib が無くては走らない。

しかしこれらのプログラムはクラッシュするわけでなく、期待通りに機能しないだけのことである。これは Apple がはるか昔からディベロッパーにこれらの要素をコールする 前に 確認するよう、警告してきたからだ。インストールされていない要素をコールするプログラムは派手にクラッシュする。要素をコールする前にチェックするのは、車から降りる前に完全に停車したことを確認するのとほぼ一緒だ。

Windows に戻ろう。Microsoft との調停に応じたくない州らは、Internet Explorer、MovieMaker、Windows Media Player、そして MSN Messenger は元は独立したプログラムだったのだから、今でも独立出来るはずだと主張している。オペレーティングシステムとの統合は機能拡張のようなものであり、プログラマーはそれらがある場合にだけ使用でき、他社が自社の部品で置き換えても良い。Microsoft はそれは技術的に不可能だと主張している。

過去に Windows プログラムはこれらがあろうがなかろうが機能していたのだから、これは明らかに可能だ。しかし、今では Windows 内のプログラムを含め、多くはこれらの機能があることを前提としているため、無くなると正しく働かない。もし必要な要素が取り除かれたら、Gates の言う通り、これらのプログラムは作動しなくなる。これは州らが希望しているものではないが、彼によればそうなるのだ。

<http://www.politechbot.com/docs/gates.testimony.042202.pdf>

Gates の証言によれば、州の要求を満たすには Windows から要素を取り除きつつ、Windows API を維持しなくてはいけないから、結局これらのバイナリコードを Windows 内に残すことになる。もし Internet Explorer とその HTML 表示機能を取り除いたら、Windows はヘルプの文章を含め、全ての HTML を表示できなくなる。Windows は Internet Explorer の HTML 表示機能と同じ物を他には内蔵してはいない。 Internet Explorer を取り除くと HTML もなくなってしまう。

1998 年の裁判でも Microsoft は似たようなアプローチをとっている。Internet Explorer を取替え可能なモジュールとして組みなおすのではなく、そのコード全てを引き抜いて Windows を使用不可能にした。モジュール化が出来ることを実証してしまうと、法廷がやがてモジュール化された Windows を要求し、それが Windows にインストールされているプログラムに関してのコントロールを失うことにつながりうる。当時、そして今でも、Microsoft が恐れていることだ。州らは Microsoft はそこまでコントロールがあるべきではないと主張しており、Microsoft はそれが制約されないよう、あらゆる手を尽くしている。

<http://davenet.userland.com/2001/08/13/excerptFromBreakingWindows>

逃げ口上 -- ではなぜ、Microsoft は州の提案している改善案ではモジュール化が不可能と言えるのだろうか?逃げ道は、改善案でモジュール化すべき要素を指している“ミドルウェア”という言葉にある。Microsoft と Gates によれば、この言葉の意味が曖昧な為、 どのような API にも当てはまるように定義できてしまう。つまり、Windows 中のファンクション全てだ。言わば、Apple が QuickTime を独立した機能拡張とするだけでなく、QuickTime 中の 全てのルーチンを自由に取り除いたり置き換えたり出来る別々の機能拡張に分けなければいけないと言っているのと同じ事だ。

<http://news.com.com/2100-1001-891286.html>

これは働くわけがない。プログラマは要素を使用する前に存在をチェックできるが、全ての API に対してなどは不可能だ。大きな混乱につながり、まさに Gates が述べている通りになる。細部にこだわって、提案の最悪の解釈を推すことにより、Microsoft は Windows に含むものを決定する権利は自社にだけあるという 1995 年からの立場を固持しようとしている。それは真実ではある。Gates によれば提案はこの様に読めるし、そうであれば Microsoft はその通りにせざるを得ないかもしれない。

事実、彼は法廷に対して、Microsoft はこう解釈して、Windows の他の部分がそれらの API を必要としていようが、判決通りに“ミドルウェア”の部分を引きぬくぞと宣言しているのだ。このようなバージョンは店頭に並ぶことはないが、もし PC メーカが一万以上の Windows ライセンスを買って Internet Explorer を取り除くことを要求したら、Microsoft はそれを引き抜き、HTML 表示機能を必要とするプログラムを駄目にする。このように変更された Windows は起動すらしないかもしれない。

新しい提案では、“モジュール化された”バージョンは完全版に比べて“機能低下なく”走ることをも要求している。Microsoft によれば、それは絶対に不可能だ。HTML 表示が可能かどうかのチェックを加えるのはプログラムのインストラクションを増やし、その機能を低下させる。それが Gates の不可能だという主張の根拠だ。もし何かを取り除いたら、残ったオペレーティングシステムは正しく機能しないか、完全版に比べて遅くなる。極端な解釈だが、改善策の文面からはそうもとれる。

起動すらしなくなるところまで Windows から機能を取り除く(そして影響を受ける PC メーカから確実に苦情や訴訟を受ける)のと、取り除いた機能のチェックを加えて機能低下を起こしたと責められるという二つの選択肢を迫られて、Gates は Microsoft は前者を選ぶだろうと法廷に対して暗に警告しているのだ。District of Columbia 高等裁判所が過去に Microsoft の製品デザイン方法を支持してきた過去の経歴を考えると、改善策に従わなかったとしても会社に対して懲罰的差止め命令が出される可能性は低い。また、Washington Post で報道されているように、 Colleen Kollar-Kotelly 判事はほとんどの Microsoft 側の異議を認めており、多くの申し立てにも関わらず州側には許さなかった法廷への弁論すら Microsoft に許している。Microsoft の極端解釈に対して法廷からのお叱りは期待出来ない。

<http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A35100-2002Apr23.html>

元の話題に戻ろう。Gates は嘘をついていたか?いや。彼は改善案によって将来何らかの行動がとられると述べ、そして州が要求している内容通りで機能するようにするのは“不可能”だと証言した。裁判戦略かもしれないが、彼は Microsoft Chairman として自分の証言を現実のものに出来る。

州としては Microsoft が彼らの提案をサボタージュするだろうということを認めるか、もしくは Microsoft が自分なりに解釈できないよう、もっと厳密に書かれた提案を法廷に提出するかの二者の選択肢がある。後者は不可能と言って良いほど難しいだろう。事実、先週火曜日の証言でこれが確認された。州側の弁護士は、Gates がわざともっとも極端な解釈を取っていると述べて、証言台の Gates にもっと受け入れやすい説明を述べさせようとしたが、失敗した。

簡単に言えば、Gates の証言は裁判が始まってから彼が会社のために今まで述べ、行ってきたことに沿っている。つまり、Microsoft が受け入れたくない Windows の制約が課されたら、その結果の Windows は世界が受け入れないだろうと約束しているのだ。それは空の脅しではない。

[Matt Deatherage は MacJournals.com の発行者で、本格的な Macintosh ユーザのための日刊と週刊の購読式の広告無しのジャーナル MDJ と MWJ を主催している。無料で試したければ MacJournals.com を訪ねて欲しい。]

<http://www.macjournals.com/>


厳選 Mac OS X ユーティリティ: コントロールをカスタム化

文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

厳選 Mac OS X ユーティリティ連続記事の前回では、Mac OS 9 においてサードパーティのユーティリティによって提供されてきた人気のある機能を Mac OS X においても再現させるプログラムを挙げてみた。ただ、前回はオペレーティングシステムのコントロール機能の代替となる方法を提供するようなものは省くことにしたので、今回はそういうものを取り上げてみたい。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=06779>(日本語)厳選 Mac OS X ユーティリティ: サードパーティ機能の復活

DragThing、QuicKeys X、TypeIt4Me X のようなユーティリティは、一見すると互いに同じようなものには見えないかもしれないが、よく観察してみると、すべて繰り返し使うような作業に代替のアプローチを与えるユーティリティであることがわかる。対象となる作業には、ファイルを開くことから自動的にテキストを入力することまで、さまざまの種類の作業がある。それぞれのユーティリティの存在意義はさまざまだが、それぞれの提供する代替アプローチが標準の方法よりも高速だったり、またはあなたの思考法により良くフィットする方法だったり、というような利点がある。これらのユーティリティの機能には多分に重複があるので、まずはランチャータイプのものから始めて順に進み、ただテキストを入力するだけのものまで羅列していくことにしよう。

DragThing -- 代替のランチャーとして最も有名なものの一つは James Thomson の DragThing だろう。もう何年も前から、DragThing はドックと同様のタイプの機能を提供してきている。複数個のドックも作れ、それらのドックにファイルやフォルダを追加したり、個々の項目にホットキーを指定したり、その他さまざまの機能を持っている。(驚くことに、デスクトップにゴミ箱を置く機能さえも付いている。)DragThing では細部にわたってカスタム化ができる。カラーやテクスチャ、ホットスポット、サウンドのプレイ、各種アクションの遅延実行、エイリアスの処理、その他数え切れないほどの設定事項がある。これだけ広範囲なオプションが可能だということは、おそらくそれだけ DragThing のユーザー層の幅広さを示しているのだろう。もしもあなたが自分のバーチャル環境を自由にカスタマイズするのがお好きなら、きっと DragThing があなたの好みに合わせてくれるだろう。DragThing は $25 のシェアウェア(未登録の状態ではフローティングウィンドウのドックとホットキーのサポートとが使えない)で、Semicolon Software のランチャーの The Tilery(これは Mac OS X にはアップデートされない)や Aladdin の DragStrip、Power On Software の Action GoMac からの対抗アップグレードは $19 となっている。DragThing 4.3 は 1.3 MB のダウンロードだ。

<http://www.dragthing.com/>

MaxMenus -- DragThing が画面上の面積を効率的に使うのは確かだが、もっとすっきりとした画面が好みだという人には Proteron の MaxMenus が向いているだろう。Power On Software の Action Menus とよく似た流儀で、MaxMenus では初期設定画面を使ってさまざまなカスタムメニューが定義できる。これらのメニューは画面の縁をクリックしても(MaxMenus は2個のモニタもサポートしている)ポップアップさせられるし、メニューバーの空いている部分をクリックしても、またホットキーを押すことによってもポップアップさせられる。これらのメニューにはどんなファイルやフォルダでも入れられるし、またテキストラベルやセパレータなどの特殊アイテム、マウントされたボリューム、動作中のプログラム、最近使ったアプリケーション、最近使った書類、システム環境設定などを入れることもできる。画面の縁やホットキーで開いたメニューは、いわゆるスプリング・ローデッドにすることができる。つまり、アイテムをそのメニューの上へドラッグしてコピーまたは移動ができる。またメニューからアイテムを取り出すこともできる。それでも不満だと言うなら、メニュー上の好きな項目にメニューを開いた状態のままワンタッチでホットキーを定義することもできる。MaxMenus をどのように設定しようかと考えを巡らせているうちに、私にはますますその便利さが見えてきた。これはすごく気に入った。これまでに気付いた不満点といえばたった1つ、現在マウントされていない共有ボリューム上のファイルやフォルダを開くのができないことだけだ。MaxMenus 1.1 の価格は $30 で、30 日間有効の試用版が 1.1 MB のダウンロードで利用可能だ。2002 年 5 月 5 日までならば Power On Software の Action Utilities のユーザーには MaxMenus の購入価格が $10 割り引きになる。ただしこの割り引きを受けるには、クーポンコード“ACTN2MAX”と Action Utilities のシリアル番号とが必要だ。

<http://www.proteron.com/maxmenus/>

piPop -- MaxMenus の特徴が圧倒的に豊富な機能の種類にあるとすれば、対照的にもっと焦点を絞ったアプローチの方法をとるのが piDog Software の piPop(旧名 piDock)だ。カーソルを画面の縁に動かせば、piPop の階層メニューが現われる。このメニューをたどって、項目を選んでクリックする。また、piPop のメニューから項目をドラッグして移動させたり、コピーしたり、他のアプリケーションで開いたりすることもできる。さらに、メニューを切り取って画面上にフローティングパレットとして残しておき、繰り返し使うようにすることもできる。piPop では MaxMenus ほどのカスタマイズはできないが、piPop を Control-クリックすればさまざまのオプションが設定できる。例えば画面のどの縁をクリックすれば piPop メニューが開くかとか、その際修飾キーが押されていることを必要とさせるとか、piPop でトップレベルとなるフォルダを指定するとかもできる。この記事の執筆時点で piPop のバージョンは 2.0b2 となっている。随時アップデートはされているが、安定性の問題点はまだいくつか残っている。ドックと同じ画面の縁にある時にドックを避けてはくれないし、また Mac OS 9 のスプリング・ローデッドなフォルダと同様の機能を Mac OS X に与える部分は私の環境ではうまく働いてくれない。それでもやはり piPop は注目に値するユーティリティだ。これは Mac OS 9 の下でも働くので、まだ Mac OS X に移行していないあなたにも使える。piPop の価格は $20 で、これを払えば起動時の督促メッセージが出なくなる。1 MB のダウンロードだ。

<http://www.pidock.com/>

Snard -- Gideon Softworks の Snard はカスタマイズ可能なシステムワイドのメニューを作ってそこにファイルやフォルダを定義しておくことができる。(メニュー版の他にドック版もあって、機能はほとんど同じだがこのドック版の方は Classic アプリケーションでも使える。)アプリケーションごとにその最近使った書類を階層メニューに表示させられる。このメニューにはその他に検索コマンドや、最近使ったサーバのメニュー、システム環境設定メニュー、「管理者として開く」コマンドなどの特殊項目も入れられる。テキストによるセパレータを自由に定義することもでき、グループ分けによるメニュー階層を自由に作ることもできる。ワークセットと呼ばれる特殊なグループも定義できて、これを使えばクリック1つで複数個のアプリケーションや書類を一気に開くことができる。Snard にはホットキーのサポートはなく、メニューから項目を選ぶしかない。私の経験では Snard の設定ウィンドウの動作には不安定なところがあるようだ。また、Snard のみのユニークな機能はワークセットとサーバリストだけしかない。Snard 1.0 の価格は $10 で、1.6 MB のダウンロードだ。(ドック版は 1.1 MB)

<http://www.gideonsoftworks.com/snard.html>

LaunchBar -- あなたの Mac をとにかくキーボードでコントロールしたいのなら、Objective Development の LaunchBar を試してみるとよい。LaunchBar は本質的には拍子抜けするほどシンプルなユーティリティだ。Command-スペースを押せば LaunchBar の小さなウィンドウがポップアップし、開きたいファイルの名前の一部分を数文字タイプしてから Return を押す。それだけのことだ。けれども LaunchBar の真価は、実はその高度な検索アルゴリズムにある。例えば私が“EA”とタイプすれば LaunchBar は EIMS Admin を見つけてくれる。“LP”とタイプした時には初めは LetterRip Pro Administrator が出なかったが、可能性のあるもののリストの中に出てきた。LaunchBar のアルゴリズムは学習機能を持っているので、その後は“LP”とタイプすればいつも LetterRip Pro Administrator がデフォルトの候補として現われた。ファイル名と無関係な呼び出し名(例えば“MAIL”とタイプして Eudora を呼び出すなど)も、エイリアスとして定義することができる。ファイルやフォルダ、ディスクだけでなく、LaunchBar は URL(あなたのブックマーク)を開いたり、メールアドレス(アドレスブックの項目)からメールを作成したり、システム環境設定中の特定の画面に直接ジャンプしたりすることもできる。さらに、ファイルを LaunchBar のポップアップウィンドウにドラッグすれば、特定のアプリケーションでそのファイルを開いたり、移動・コピー・リンク作成(エイリアス、絶対または相対のシンボリックリンク、ハードリンクのいずれも)などのさまざまのファイル操作もできる。LaunchBar はとにかく素晴しい。もっとも改良の余地が無いとは言えない。選択したテキストを特定のアプリケーションに送る(単語を Omni Dictionary に送るとか、URL をウェブブラウザに送るなど)とか、必要に応じて共有ボリュームを自動マウントするとか、また、Eudora のニックネームを正しく認識したメールアドレスの表示を改良するとかの改良も考えられる。 LaunchBar の価格は非商用には $20 で、ビジネス用には $40 となっている。7 回のみ起動可能な試用版も 208K のダウンロードとして利用可能だ。

<http://www.obdev.at/products/launchbar/>

Script Menu -- Apple の Script Menu は、AppleScript、Perl、またはシェルのスクリプトを起動させるための代替方法をシステムワイドなメニューによって提供する。おもしろいことに、Script Menu をインストールするには ScriptMenu.menu ファイルをメニューバーにドラッグするだけでよい。Script Menu を削除するにはメニューバーから Command-ドラッグすればよい。Mac OS X には多数のスクリプト(いくつかは便利なもの、その他は単なる実例)がすでにインストールされているが、Script Menu は自動的にこれらのスクリプトへのアクセスを提供してくれる。また、ユーザーの Library フォルダ中の Scripts フォルダに自分のスクリプトを入れるだけで、それにもアクセスできる。Snard と同様、Script Menu は Classic アプリケーションからは使えないし、ホットキーの機能も無い。それでも、Script Menu は無料なのだし、また AppleScript を使いこなせさえすれば、ここに挙げた他のユーティリティと同様の機能を実現させるのも難しいことではないだろう。Script Menu は 284K のダウンロードだ。

<http://www.apple.com/applescript/macosx/script_menu/>

Drop Drawers X -- Mac OS 9 にあるようなタブ付きのポップアップウィンドウが好みならば、Sig Software の Drop Drawers X を試してみるとよい。これは、あなたの画面の縁(すべての縁が可能で、Drop Drawers は複数モニタもサポート)に沿ってカスタマイズされた「引き出し」を作ることができる。Drop Drawers X は2種類の引き出しが作れる。1つはプロセス引き出しで、これは現在動作しているアプリケーションを表示する。もう1種類がクリップ引き出しで、こちらはファイルやフォルダのエイリアス、URL、テキスト(スタイル付き)の断片、ピクチャ、ムービー、サウンド、その他を格納できる。引き出しを置く場所やそのアピアランスについては多数のオプションが用意されており、引き出しを開くにはマウスをその上に持ってきて、クリックするかユーザー定義のホットキーを押すだけでよい。いったん引き出しが開けば、アイテムをその中へドラッグ(その中のアプリケーションやフォルダアイコンの上へも可)したり、またアイテムをダブルクリック(ファイルが開く)したり、アイテム(例えばひな型として使うテキストなど)をドラッグして他のアプリケーションにドロップしたり、といった使い方ができる。どのアイテムにもホットキーを定義でき、ファイルを開いたりテキストを挿入したり(これはペーストによって実行される)するのが簡単になる。MaxMenus や piPop のようなランチャーに比べれば、Drop Drawers X ではすべての引き出しをあらかじめ設定しておかなければならず、どうしても手作業が多くなるが、一方では Drop Drawers X において引き出しにアイテムを設定する作業は QuicKeys X のようなプログラムに比べればすっとスムーズだ。QuicKeys X ではひな型のテキストを作るだけでも相当の労力が必要になる。結局、同じコンテンツを繰り返し使うとか、または自分のバーチャル環境を思い通りにカスタマイズする行程そのものが好き、といったタイプのユーザーならば、きっと Drop Drawers X が好きになるに違いない。piPop と同様、Mac OS 9 と Mac OS X のいずれでも動作する。Drop Drawers X 1.5.9 は 393K のダウンロードで、$20 のシェアウェアとなっている。

<http://www.sigsoftware.com/dropdrawers/>

QuicKeys X -- CE Software の古参のマクロユーティリティである QuicKeys X をここで取り上げるのは少し場違いに感じられるかもしれないが、多くの人にとって QuicKeys の使用法の第一はおそらくファイルを開いたりテキストをタイプしたりというような作業をホットキーで実行させるというものだろう。数年前ごろからは、マクロをツールバー上のボタンで実行させることもできるようになっている。Apple が Mac OS X の内部をもっと公表する時が来るまでは、QuicKeys X が以前の Mac OS 9 版に比べて機能が限られてしまうのは止むを得ないところだろうが、それでもいろいろなアプリケーションにおいてテキストをタイプしたり、マウスを動かしてクリックしたり、ファイルやフォルダを開いたり、AppleScript スクリプトを走らせたり、アプリケーション間でスイッチしたり、URL を開いたり、Finder の表示を切り替えたり、その他できることはたくさんある。これらの機能のうちには他の Mac OS X ではできないものもいくつかあるのだが、それよりも QuicKeys X が注目に値する点は多数のステップを1つのマクロにまとめて実行させられるところだ。例えば、私の使っているシンプルなマクロの1つは、まず“<>”というブラケットの組をタイプしてからその間に URL のはじめの部分を書き、それから閉じブラケットの直前にテキスト挿入ポイントを置いて私が URL の残りを打ち込めるように待機してくれる。こうした作業はどうやっても複数ステップの作業になる。DragThing や Drop Drawers と同様、QuicKeys X もランチャーとして使うためには手で設定を定義する必要があるが、よりパワフルな機能を使いたいと思うならばこれは無くてはならないユーティリティだ。QuicKeys X 1.5.1 は、Carbon アプリケーションでテキストを挿入する際の 1.5 でのバグを直した新バージョンで、定価は $80 だが、$60 で入手できる。30 日間有効のデモ版も 7.6 MB のダウンロードで利用できる。

<http://www.cesoft.com/products/qkx.html>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=06603>(日本語)QuicKeys X: 幽霊の再来
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=06786>(日本語)QuicKeys X 1.5 メニューサポートを追加

Keyboard Maestro -- キーボードを使って何でもこなしたいという人には、Michael Kamprath の Keyboard Maestro がさまざまの種類の内蔵ホットキーアクションを用意してくれている。アプリケーションを起動させたり切り替えたりするためのポップアップツールバーを表示し、CopyPaste-X や PTHPasteboard と同様の複数クリップボードも提供できる。Keyboard Maestro のホットキーアクションは動作中のアプリケーション間でスイッチしたり、アプリケーションを終了させたり隠したり、ファイルや URL を開いたり、システム環境設定画面を開いたり、AppleScript や Unix のスクリプトを走らせたり、テキストを挿入したりキー操作を割り当て直したりできる。Keyboard Maestro は私のテストではいくらか不安定なところがあり、何度もクラッシュしたし一度などはインストールし直さなければならなかった。Keyboard Maestro 1.0.4 は無料で使えるが、$20 を支払うといろいろな機能制限がなくなって督促も出なくなる。526K のダウンロードだ。

<http://www.keyboardmaestro.com/>

Key Xing -- John Scalo の Key Xing の提供する機能は、大まかに言えば Keyboard Maestro のホットキーアクションと似ている。ファイルやフォルダを開いたり、現在動作していないものでもアプリケーションにスイッチしたり、動作中のアプリケーションを隠したり、いくつかのシステム動作(スリープ、再起動、システム終了)を実行したり、AppleScript スクリプトを走らせたり、URL をウェブブラウザに送ったりといった作業が、すべてホットキーでできる。また、珍しい機能としては、Finder でファイルのフルパスをコピーしたり、iTunes をコントロールしたりする機能もある。残念なことにテキストを書類に挿入することはできないが、これは AppleScript を使えば可能にもなるだろう。$7 のシェアウェアとしたは、Key Xing の機能はこれで充分と言えるかもしれない。また、私のテストでは非常に安定して動作した。Key Xing 2.1 は環境設定画面の形で提供されており、316K のダウンロードだ。

<http://homepage.mac.com/scalo/keyxing.html>

TypeIt4Me X -- 1989 年のリリース以来、Riccardo Ettore の TypeIt4Me はメニュー項目の選択または短縮文字のタイプによって指定のテキストを挿入する機能を提供し続けてきた。(現在のところ、短縮文字のタイプによってこの機能を実現している Mac OS X 用ユーティリティは TypeIt4Me X のみだ。)Mac OS X での実装のために、Riccardo は TypeIt4Me X をインプットメソッドのコンポーネントという形にした。(これまでに挙げてきたユーティリティがどれも独立アプリケーションや環境設定画面であるのに対して)このファイルは /Library/Components に置かれ、International 設定画面のキーボードメニュー画面において指定することによって使えるようになる。使うときには、キーボードメニューから TypeIt4Me 項目を選べばよい。私の短期間のテストでは、TypeIt4Me X 0.99 はベータ版であるにもかかわらずきちんと動作した。ただし、インストール法と使用可にする方法についてはまだ最終版に向けてのクリーンアップが必要なようだ。TypeIt4Me X の価格は $27 (学生には $14)、アップグレードは $9 となる予定だ。現在のところ 1.7 MB のダウンロードだ。

<http://www.users.dircon.co.uk/~r-ettore/TypeIt4MeIndex.html>

Typist -- 以上、ただファイルを開くだけのユーティリティからテキストをタイプするだけのユーティリティまで、さまざまのものを見てきたが、最後に挙げるのは Selznick Scientific Software の Typist だ。Typist では、いくつかのテキスト断片をあらかじめ設定しておき、それを Typist のドックメニュー(クリックしてホールドするか、または Control-クリックで開く)で選択することで、他のアプリケーションの中でテキストの挿入が起こる。また、あらかじめ設定したホットキーを押してから、現われたリストで挿入すべきテキストを選ぶこともできる。Typist は大量のテキストを扱うこともできるが、テキストの挿入はキーボード動作をシミュレートすることで実行されるので大量のテキストを挿入するには時間がかかる。また、個々のテキストごとに別のホットキーを設定することはできない。TypeIt4Me や QuicKeys X と同じく、Typist も日付や時刻に関係したいくつかの変数を自動置換してテキストに挿入することができる。また、現在のクリップボード内容を挿入テキストの中に含めることもできる。Typist 1.2 は $15 のシェアウェアで、411K のダウンロードとなっている。

<http://www.selznick.com/products/typist/>

選ぶのは自分、そして歩き出そう -- こうして説明をしてみたが、これを参考にして、皆さんがご自分でどのユーティリティが自分のやり方に一番合っているのかを見つけていってもらえればと思う。コントロールの方法にさまざまな代替方法がある時には、個人の好みというものが最後にすべてを決定する。私の場合、今後どれを私のハードディスクに残して使い続けるべきか、まだ自分で決めらずにいる。ただ、ここで書き添えておきたいのだが、以前のバージョンの Mac OS ならばこのような比較テストは大変な労力を伴ったものだったが、Mac OS X の場合はこのような比較テストをしても安定して動作を続けており、機能が重複しているようないくつかのユーティリティを同時に使っても、コンフリクトが起こるようなことは一切無かったことを報告しておこう。

この連続記事の次回では、Mac OS X の基本的機能を拡張してそれらをより速く、より柔軟に、よりパワフルに、そして時にはより楽しくしてくれるようなユーティリティについて検討してみたいと思う。


tb_badge_trans-jp2

非営利、非商用の出版物およびウェブサイトは、フルクレジットを明記すれば記事を転載またはウェブページにリンクすることが できます。それ以外の場合はお問い合わせ下さい。記事が正確であることの保証はありませ ん。書名、製品名および会社名は、それぞれ該当する権利者の登録商標または権利です。TidBITS ISSN 1090-7017

Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2005年 12月 26日 月曜日, S. HOSOKAWA