TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#651/14-Oct-02

Palm と携帯電話の二つをを一台のしゃれたデバイスと交換したいと切望していた?Jeff Carlson が Handspring Treo 180 のテスト結果をお伝えする。これは多分このような複合デバイスとしては最も成功したものであろう。今週は更に、Matt Neuburg が戻って来て、ハイパーテキストの先駆者 Eastgate Systems からの革新的なテキスト断片の保管庫である Tinderbox について語る。その他我々からは、Mac OS X についての読者の成績付けの結果を報告、来たるべき第 4 回 Best of the Mac Web 調査での TidBITS への投票をお願いする。

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MailBITS/14-Oct-02

第4 回 Best of the Mac Web 調査で TidBITS への投票を! 今日 14-Oct-02 から、22-Oct-02 まで Low End Mac Web サイトでは、恒例の Macintoshに関するニュースと情報 Web サイトに対する年二回の人気投票の最新版をやっている。前回、我々はユーザー投票では 3位に、そして全体では 12位にランクされた;今年は更にいい成績にして貰えれば大変うれしい。そこで、ちょっと時間を割いて投票をして TidBITS の PR に貢献して欲しい、もちろんその他のお好みの Mac サイトをランクするのをお忘れにならないよう。今回の投票では、Low End Mac は 100 のサイトを 25 ずつの 4 ページに分けて表示しているので TidBITS は Group D に掲載されている。リンクは下記です。[ACE](カメ)

<http://lowendmac.com/botmw/fall02/>
<http://lowendmac.master.com/texis/master/search/+/form/BOTMW4.html>

アンケート結果:Mac OS X の成績 -- 先週の Mac OS X に成績をつけるとしたらというアンケートの結果を分析するのはちょっと難しい。Mac OS Xを私より高く評価した人の数と、より低く評価した人の数がほぼ同じであったことで、私の評価にそれなりの裏付けを与えてくれたことに大変興味をそそられた。一番多かったのは B+(回答者の 25%)と B-(21%)であった。これに引き続いた TidBITS Talk での論議では、私の成績付けはほとんど支持されたが、国際化については例外であった。他の国にお住まいの多くの方が Mac OS X に関する失望の経験について寄稿していた。そして、その基礎はしっかりしていることには合意しながらも、Apple が A- を貰うにはまだまだ先は長いとしている。これらの反響を考慮して、国際化に対する成績を B に下げてもいいと思っているが、それでも私の総合成績を変えるほどの影響はない。[ACE](カメ)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbpoll=78>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=06954>(日本語)Mac OS X 成績表: 2002 年 10 月
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=1760+1771>


Handspring Treo 180: ゴール目前

by Jeff Carlson <jeffc@tidbits.com>
訳: 倉石毅雄 <takeo.kuraishi@attglobal.net>
訳: 蒲生竜哉 <gamo@mac.com>

最初の Pilot が発表されてから、数週間もしないうちに誰かがきっと尋ねたことだろう。“このオーガナイザに電話番号が全部入っているなら、電話としても使えないだろうか?”それ以来、そのような機器の少なさからすると、ハンドヘルドと携帯電話を合体させるのは難しい問題のようだ。

一番の問題は大きさだ。電話の部品が急速に縮小するまでは、Qualcomm pdQ Smartphone などは、独立した二つの機器を使用するより使い勝手の悪い嵩張るレンガのような代物だった。そうは言っても、Nokia 8290 のような小型電話と同じ大きさのハイブリッドを作るのもあまり現実的ではない。画面が余りにも小さくてオーガナイザとして使い物にならない。では、最近の携帯電話の寸法で Palm OS の便利さを保つにはどうすれば良い?

過去の失敗にも関わらず(もしくはそのために)、単なる電話の為に二つの機器のお手玉をしなくてはならなかった人達にとって、ハンドヘルドと携帯電話のハイブリッドは実用的なものになりつつある。Handspring の Treo シリーズの“通信機 (communicator)” (前駆者の単なる“オーガナイザ(organizer)”と区別するためにつけられた名前)シリーズは今までで一番のコンビのようだ。しかし、現在、一番だからと言って Treo が完璧と言うことではない。私がテストした Treo 180 では改善点や利点と同じ数の小さいながら気になる点が見つかった。微妙な調整を加えれば、Handspring は Treo を素晴らしい製品に仕上げることが出来るだろう。

<http://www.handspring.com/products/communicators/>

さらに薄切り -- 少なくとも外見上の一番のポイントは、Treo の大きさが今までのハンドヘルド/携帯電話前駆者に比べ、携帯電話に近い大きさに近づいたことだ。Hanspring のどんな Visor をも携帯電話に変えられる付随品の独創的な Visor Phone ですら、1980 年代の長い携帯電話を使っているような気がした。高さ 4.2 インチ (10.7 cm)、幅 2.8 インチ (7.1 cm)、そして閉じている時の厚みが 0.82 インチ (2.1 cm) という寸法のおかげで Treo は市場に出ている携帯電話の大きい方の部類に収まる。充電池を内蔵しているため、Handspring は Treo を薄く出来、また AAA サイズ電池を頻繁に入れ替えすることなく連続使用時間を延ばすことに成功した。そして、有り難いことに、重さは 5.2 オンス (147 grams) だけだ。おかげでバランスの悪い機器で頻繁に起こる“ハイテク猫背”を経験することなくズボンのポケットやハンドバッグに入れられる。

そうとは言え、耳に当てるには Treo があまりにも幅が広すぎると私は感じている。もっと小さくて狭い電話の Nokia 8290 に慣れているため、Treo の幅は耳に小さなピザ箱を押し当てているように感じられた。一緒に付いてくるイヤフォンタイプのマイクを使えば少しは良くなる。だが、多くの場合はちょっと電話したいだけなので、こんがらがったコードをほどく手間が面倒くさく、あまり利用しなかった。(Bluetooth 対応のワイアレスヘッドセットが普及するのが待ちきれない。コード付きの手が不要なヘッドセットは電話を耳に当てるのより良い。だが、私は話しながら歩く癖があるため、コードが机やドアの取っ手に引っかかるのが嫌だ。)

Graffiti よ、さらば -- Handspring は Treo ラインのために部品を縮小しただけではない。ほとんどのモデルでは、データ入力のために伝統的なGraffiti 領域の代わりに小さなキーボードがある(Graffiti 版の Treo 180もあるが、カラーの Treo 270 と 300 モデルはキーボード版のみだ)。この変更に関しては私は愛憎半々だ。長い Palm ユーザなので Graffiti には慣れており、その使用で問題は非常に少ない。しかし、私は Palm のハンドヘルドの経験がない人達によく“新しい言語”を覚えなければいけないのかと尋ねられる。その観点からは、ユーザが情報入力の為に新しい技術を習得しなくても良いことの利点は分かる。それにどう転んでも、字を書くより、キーをたたく方が速い。

ただ、通常のキーボードと同じようにこのキーボードを使えると思ってはいけない。凸ボタンは小さく、親指用に設計されている。これは案外うまく働く。(小さなキーボードを最初に提供した Blackberry コミュニケータでの経験はあまりないので、UPS の配達トラックから転げ落ちたばかりのように聞こえるかもしれない。)一度コツをつかめば、親指タイピングは Graffiti に比べて遥かに速く正確だ。これは特に電子メールや SMS テキストメッセージを作成する時に便利だ。

Treo はまた、左側にジョグダイアルを備えており、アイテムをスクロールしたり、メニューにアクセスすることが出来る。理論的には同封されたスタイラスを使用しなくても良くなる。電話使用中にはジョグダイアルは音量調整を行う。ジョグダイアルを押し込めば、画面でハイライトされたものが選択される。

このような新しいインターフェース要素は確かに便利なのだが、これらをPalm 環境に提供するのは難点もある。ただ単にタイプしているのでなければ、手は色々な所へ動く。ジョグダイアルを使ったり(左親指でタイプしながら左手で出来るのだろうが、私はそこまで指が器用ではない)、スタイラスや爪でボタンをタップしたり(ジョグダイアルやキーボードを使用してこれを行う方法が見つけられなかった)、機器を落とさないようにしたりなど忙しい。

十分練習すれば、全部上手に操れるようになるのだろうから、この点に関してあまり深くこだわりたくはない。だが、二つの設計判断のおかげで常に苛立つ羽目になっている。

Graffiti 領域がないため、主要な Applications ボタンがない。Palm OS の主画面に行く唯一の方法はキーボードの青い Option ボタンと Menu/Application コンビのボタン二つを押すことだ。これは皆が Treo を主に電話として使用し、オーガナイザとしては時々しか使用しないだろうというHandspring の読みの表れなのかもしれない。もっと良い解決策があるだろうに。

二つ目の苦情は簡単に直せる。キーボードに“&”が無い!簡潔さが必要なSMS テキストメッセージを書く際に、“and”を“&”で置きかえられるのは重宝するだろうと思う。こうするためには、プラス記号(Option-G)をタイプし、次に(括弧マークが付いていてスペースバーの横の) List Type キーを使用してポップアップメニューから“&”を選択する。将来のモデルではHandspring はあまり使用されないパーセントキーを置きかえれば良い。

高機能コミュニケータ - Treo の目玉機能はもちろん内蔵携帯電話機能だ。だが、これは独特のいらいらさせられる面を合わせ持っている。グレイスケール画面の Treo 180 とカラーのTreo 270 はアメリカでは Cingular とT-Mobile が提供している GSM プロトコルの電話だ (GSM はほどんど全ての国で使われている世界で最もポピュラーなプロトコルだ。詳しくはHandspring のインターナショナルサイトにある米国外携帯電話キャリアの情報を参照されたい)。最近発表された同じくカラーの Treo 300 は Sprint のPCS network を使っている。

<http://www.handspring.com/international/>

私の使っている Nokia は GSM 携帯電話だったため、Treo をメインの携帯電話として使うためには SIM カードを引き抜いて Treo に差し込むだけで済んだ。私が他にしなかればならなかったことと言えばメールと Web アクセスを私のアカウントで使うために T-Mobile に電話して月額 4 ドルのデータサービスを申し込んだことだけだ。Treo の SIM Srvcs アプリケーションが SIM に記憶されている住所録の名前と電話番号を内蔵のアドレスブックにコピーしてくれるため、データを再入力する必要はない。もっともこのとても便利な機能 も価格に含まれていることは言うまでもない。携帯電話会社を通じたディスカウントのおかげで Treo 180 はサービス加入料金込みで 350 ドルで購入できる。コミュニケータだけを買う場合、この値段は 550 ドルに跳ね上がる。カラーの Treo 270 や Treo 300 はさらに高額でサービス加入込みの場合は 500 ドル、単体だと 700 ドルとなる。

この値段は Treo の機能に見合うものだろうか。文字を入力するに従ってそれが会社や人の名前の一部に一致した候補を絞り込みながら表示する Treo の電話番号検索機能は必要な電話番号を住所録から見つけるという点で私がいままで使ってきたどの携帯電話よりも使いやすい。誰からの電話なのかを表示するだけでなく今までかかってきた電話とかけた電話を記録してくれる Treo のログ機能は何日か前に電話してきた誰かに電話をかけるとき便利だ。電話をかけるときは画面の大きな見やすいボタンを使うこともできるし、キーボードを 使うこともできる。Treo は多くの場合電話番号を入力しているのかそれとも人の名前を打っているのかを賢く判別してくれる。また、三者間通話やキャッチホンに答えるために通話中 の人を待たせる等の機能のための独立したインターフェースは同じことをするためにキーパッドのコンビネーションを使わなければならない他の多くの電話を 時代遅れに感じさせる。

私は特に Treo の装置上部についている電話の呼び出し音をミュートするスイッチが気に入っている。このように単純かつ必要な機能を使うためになんで他の電話は一連のメ ニューを操作しなければならないなどという煩雑なことをしなければならないのだろう。また Treo にはハンドフリーモードもあるので、たとえば同僚たちとどこで昼食を食べようかなどと相談するときに伝言係をしなくて済む。

だが、再度言うようだが、わずかな不都合が気になって私は手放しで熱狂することができないでいる。不満リストのトップはリダイアルボタンがないことだ。 私の Nokia の電話の場合、通話ボタンを押すと最後にかけた電話番号が自動的に呼び出される。私はこの機能を電話した相手が話し中だったり、大切なことを伝え忘れた ことを電話を切ったあとに思い出したりした時にいつも使っていた。 Treo の場合、直前にかけた電話番号を呼び出すためには二通りのどちらも煩雑な操作をしなければならない。まず装置の下部にある住所録ボタンを押すか Treo のカバーをあけるかのどちらかの方法で住所録を表示し、左から4番目のアイコンをタップして通話ログを呼び出し、ジョグダイアルかスタイラスを使って番 号を選択してダイアルするのだ。あるいは住所録ボタンを 4 回押せば少し早く通話ログを呼び出すことができる。Handspring ならもっと簡単な方法でこのシンプルな機能を実装することができたはずだ。

また、電話機能のソフトウェアの動作が全般にもたもたしていることにも驚かされた。たとえば、ナンバーモードに入るためのブルーのオプションキーを使わ ずにキーボードの番号キーを押した場合でもソフトウェアは私が文字を入力しようとしているのではなく電話番号を入力しようとしているということを認識し てしかるべきだ。しかし実際には番号が表示され始めるまでに数秒かかる。

Mac とのシンクロ機能も本来そうあるべきなように簡単にはいかない。もっともこの問題は handspring、Palm、そして Apple のすべてが関わっている問題だ。私には特に問題が起きなかったにも関わらず、Handspring はユーザーに対して最初に装置に同梱されている Treo のインストーラープログラムを使っていない場合 Palm Desktop 4.0 を使わないようにと警告している。最近Handspring のオーガナイザーで使える Palm Desktop ソフトウェアの新版がリリースされたにも関わらずこの問題はいまだに解決されていない。Handspring から配布されている最新版の Palm Desktop ソフトウェアをインストールする前に Mac OS 9 でインストーラーを動かしてTreo をセットアップしてから Mac OS X に戻る (それがあなたのメインの環境ならば) ことをお勧めする。

<http://support.handspring.com/esupport/forms/hsResolutionView.jsp?ResolutionId=8542&ResType=il>

手の中のインターネット - 私にとっては短いメッセージを会社の友達に送ったり受け取った側がメールで返事をすることができる SMS テキストメッセージング機能が Treo のインターネット関連機能のなかでは一番面白かった機能だ (もし相手が SMS を使うことができる携帯電話をもっていればメッセージをほどんど瞬時に送ったり受けたりすることができる)。だが、私は貴重なレッスンを辛い方法で学ぶ ことになった。メッセージを書いているときはいくらでも書きたいだけ書く事ができるにも関わらず私のメッセージは 160 文字で切られてしまう。何か警告を表示するか、あるいは画面の下の方に注意書きがあるだけでこうした混乱は防げるように思う。

残念なことに常時接続されている Palm の i705 と異なり、(TidBITS-635Palm i705: 忍耐力も必要ワイヤレスインターネット を参照) インターネットにアクセスするためには通常のプロバイダー (私の場合は Earthlink だ) にダイアルする必要がある。Handspring は Treo 180 と Treo 270 を 効率良くデータを扱うことができ、常時接続を可能にする GPRS (General Packet Radio Service、GSM のパケット通信版) で使えるようにするためのアップグレードをすでに提供している。アップグレードはカナダとヨーロッパ、それにアジアではすでに利用でき、アメリカとオー ストラリア、それにニュージーランドでもじきに利用できるようになると Handspring は予告している。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=06856>(日本語)Palm i705: 忍耐力も必要ワイヤレスインターネット
<http://www.TreoGPRS.com/>

ひとたびインターネットに接続すると Handspring が Treoに内蔵しているBlazer はなかなか高性能な携帯機向けブラウザのように思える。しかし、やはりあのように小さな画面でウェブをブラウズするのは難しい。内蔵の One-Touch というメールクライアントソフトウェアも同様にはなんとか使えるという感じだ。なお私がテストした時点では自動でインターネットに接続しメールを受信す る 50 ドルの Treo Mail パッケージはまだリリースされていなかった。

<http://www.handspring.com/services/treomail/>

もう少し -- 間違いなく Treo は私がいままで見た オーガナイザ/携帯電話組み合わせ機器の中で最高のものだ。確かに二つデバイスを買うよりも高価につくが、いつも持ち歩く雑多な電子機器の数を減らした いと考えている人たちなら Treo のコンパクトなサイズや Palm OS と携帯電話機能との強力な統合をありがたく思うことだろう。Handspring はコミュニケータこそが携帯機器の未来形と信じたからこそ高価な Treo を作ったのであり、Handspring の事業そのものをその信念に賭けたのだ。Treo は携帯電話と統合されたオーガナイザとしてはまだ未成熟だが、コミュニケータがこうなるべきだという形を洗練された形で示した先駆者だ。こうした理由で 私は遭遇した数々の些細な不都合には目をつぶり、将来のモデルチェンジに期待したいと思う。

PayBITS: Treoのレビュー記事はあなたがどのハンドヘルド機器を買うかを考える上で役に立ちましたか? そうであれば Jeff に PayPal で数ドル送るのはいかがでしょう?
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PayBITS とは?:http://www.tidbits.com/tb-issues/lang/jp/paybits-jp.html>


Tinderbox でハートに火を点けて

文: Matt Neuburg <matt@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私が TidBITS にレビュー記事を書いた最初のプログラムは、Eastgate Systemsから出ている古参のハイパーテキストアプリケーション、Storyspace だった。(もう 10 年以上も前のことだ。)昨年、Storyspace の新バージョンが出たので私はまたその紹介記事を書いた。そして今回、Eastgate 社は新製品を引っ提げて再登場してくれた。それが Tinderbox だ。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=06453>(日本語) Storyspace の話を聞かせて
<http://www.eastgate.com/Tinderbox/>

Tinderbox は Storyspace の基本的メタファーとインターフェイスとの大部分を継承している。外見上は、この2つのプログラムはほとんど同じに見えると言ってもよい。けれども、実際には両者はかなり違ったものを目指している。Storyspace は、ハイパーテキストを使って物語を語るためのものだ。著者がいて、聴衆がいることを前提としている。保護フィールドのようなメカニズムとか、フリーウェアの Storyspace Reader プログラムによって、一本道ではない物語を聴衆が辿るのを手助けしよう、という姿勢がみられる。これに対して、Tinderbox にはそのようなメカニズムは無く、その代わりにいくつかの新たなメカニズムが加わっている。Tinderbox が対象とするのは1人のユーザーで、このプログラムの目的は軽量データベースであり、テキスト断片の保管庫であり、ノートをとるためのユーティリティであり、またばらばらの情報を整理したりそれを HTML として書き出したりするためのツールでもあるのだ。

私にとっては、このプログラムの進化はとても嬉しいことだった。なぜなら、私が以前から感じていた不満を埋めてくれるものだったからだ。もともと私はStoryspace を、ギリシャ語文法をハイパーテキストで表現するための道具として愛用していたのだが、ある時、これは日常のテキスト断片の保管庫としても使えるのではないか、ということに気が付いた。けれどもそういう目的に使い始めてみると、いろいろと不満足な点があらわれてきた。その理由ははっきりしていた。私は、Storyspace を間違った目的に使おうとしていたのだ。そして、そのような目的に必要なプログラムが、まさしく Tinderbox だった。Tinderbox こそが、私が以前から TidBITS の連続記事で求め続けてきた、パワフルかつ興味深い方法を使って多数の情報断片を保存し、整理し、引き出すことのできるユーティリテーたちと、肩を並べるべきものだったのだ。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbser=1196>
(日本語)WebArranger は Web よりも使える
(日本語)復活: Helix の逆襲
(日本語)それはキーパー(Idea Keeper だ、それは)
(日本語) Boswell:テキスト保管庫
(日本語)断片情報キーパーをあと3つ

まずは使ってみよう -- (注意: この段落の内容はかなり要約してある。もっと詳しい内容については、前述した私のレビュー記事“Storyspace の話を聞かせて”を参照されたい。)Tinderbox では、基本となる対象物はテキスト断片で、これはノートと呼ばれる。個々のノートは2つの部分から成る。ノートの名前と、ノートの実際の内容(空でなければ)とだ。ノートの内容はスタイル付きのテキストで、ピクチャを含むこともでき、ノートのテキストウィンドウで編集される。1つのノートを別のノートの「中に置く」ということもできる。これによってノートたちの間に階層関係が生まれる。1つのノートの中に置かれたサブノートたちの間には順序が決まっており、順序の並べ替えもできる。こうして、アウトライン形式に似たノート階層が構成される。この階層を一覧するために、いくつかの表示モードがある。アウトライン表示、チャート表示、ツリーマップ表示、マップ表示などだ。けれども、この階層関係とは別に、ノート同志の間にハイパーリンクによる関連付けを与えることもできる。リンクは、1つのノート全体、あるいは1つのノート内での特定のテキスト領域から発して、どれか別のノートを指すものとして定義される。リンクの発する場所からそのリンクを開くと、指された先のノートがテキストウィンドウに開かれる。個々のリンクに名前を与えることもできる。

まったく初めての人でも Tinderbox はとても簡単に使える。ほんの数個のショートカットさえ覚えれば、マウスを一切使わずに次々とノートを作ってその内容を書き込み、自分のアイデアを文章に組み立てて行けるだろう。Return キーは新規のノートを作る。スペースバーはそのテキストウィンドウを開く。Command-W はそれを閉じる。Enter で改名できる。いくつかのノートができたら、順序の並べ替えもしてみよう。並べ替えが一番簡単にできるのはアウトライン表示で、ドラッグするだけでできるしキーボードショートカットも使える。ハイパーリンクを作るのも簡単だ。ノートを選択するかノート中のテキストの一部を選択するかしてから、Option-Command-L を押して、リンク先をクリックすればよい。もちろん、同じ動作を達成するための別の方法も用意されているのだが、ここで言いたかったのは、とにかく使い始めてすぐに効率的な操作が軌道に乗る、ということだ。

さて、以上のような基本的な機能の数々に加えて、Tinderbox にはさらに2つのメジャーな革新的機能が追加された。それがアトリビュートとエージェントだ。

アトリビュート -- アウトライン階層とハイパーリンクという、テキスト断片を整理するための2つの方法に加えて、アトリビュートは整理のための新たな視点を提供する。アトリビュートとは簡単に言えばテキストと値との組だ。1つのテキストに対する値とは、テキスト、数、あるいは日付のような基本的タイプのどれでも良い。例えば“年齢:47”というのが1つのアトリビュートの例になる。いろいろのアトリビュートがデフォルトで与えられている。例えばノートのタイトルの使用するフォント名などだ。けれどもどんなアトリビュートでも自由に作って追加することができる。こうして Tinderbox は軽量データベースとして変貌を遂げる。例えば、ノートのそれぞれが1人ずつの人を代表していて、その人物の年齢がアトリビュートで指定されていれば、ある年齢以上の人をすべて選び出すという作業が即座にできる、というわけだ。

多数あるノートを異なるタイプに分ける直接の方法は用意されていないが、アトリビュートを使えば事実上その効果が得られる。人物に関するノートには“年齢”のアトリビュートを付けておき、書籍に関するノートには“ISBN 番号”のアトリビュートを付けておくのだ。実はすべてのノートには現在定義されているすべてのアトリビュートが付いている。つまり、人物のノートにも“ISBN 番号”のアトリビュートが付いているのだが、ユーザーが現実にそれを目にすることはあまり無いので実際的な問題にはならない。テキストウィンドウの上部に特定のアトリビュートを表示するように設定できるので、人物に関するノートを編集している間はその人物の年齢がウィンドウの上部に見えている。けれども ISBN 番号は見えていない。そしてもちろん、その人物の“ISBN 番号”はアトリビュートのデフォルト値、すなわち 0 または空文字列なので、書籍を検索する際にその人物のノートが選び出されることはない。

アトリビュートを一覧したり操作したりする方法はいろいろある。テキストウィンドウの上部にアトリビュートを表示させられることはすでに述べたが、それを編集することもできる。ノートの Info ウィンドウを開けば、そのノートのすべてのアトリビュートを編集できる。また、“スタンプ”というのは、ある意味でその反対の操作だ。これは特定のアトリビュートの特定の値であって、Value メニューから選択するか、または Quick Stamp ウィンドウを使って、そのアトリビュート値を現在選択されているすべてのノートに適用させられるのだ。“プロトタイプ”というのは、テンプレートとして働くノートのことだ。他のいくつかのノートにそのノートをプロトタイプとして指定すれば、そこにおけるアトリビュート値がすべてそれらのノートに自動的に適用される。それから、“アクション”というのはアトリビュートに関する設定で、これが設定されていると、そのノートのすべてのサブノートに対して、それらがそのノートのサブノートになった瞬間に(サブノートとして作成されるか、または移動してきてサブノートにされるか、いずれの場合も)自動的にそのアトリビュートが適用される。この“アクション”というのは非常にパワフルな機能なので、十分注意して扱わねばならないのは言うまでもないだろう。

エージェント -- エージェントを理解するには、まずエイリアスのことを知っておかなけれはならない。Tinderbox におけるエイリアスは Finder でのエイリアスと同じで、ノートのエイリアスを作ってそのエイリアスをどこにでも置くことができる。つまり、同じノートを階層内の好きな複数箇所に置いておけるのだ。(これは、かの昔のアウトライナー、MORE と同じ機能だ。)

<http://www.outliners.com/more31>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=02381>

エージェントは、あなたの書類の中のすべてのノートに対して適用される検索条件のようなものだ。でも、検索機能ならばすでに Tinderbox には装備されているではないか。エージェントは、どこが違うのだろうか? 実は、エージェントというのはそれ自体1つのノートに過ぎない。そのアトリビュートの1つに、検索条件が指定されているのだ。エージェントであるそのノートの検索結果は、条件を満たすノートすべてのエイリアスが作られて、そのエージェントノートのサブノートとして置かれることによって示される。この、検索してその結果をエイリアスとして集めるという概念は何もオリジナルな考え方という訳ではなく、MORE でも使われていた。ただ、Tinderbox におけるこのような検索はMORE よりもずっとパワフルで、またすべてが自動的かつダイナミックに実行される。つまり、Tinderbox は常時自動的にあなたの書類の中を巡回してチェックし、すべてのエージェントそれぞれが集めている検索結果を動的にアップデートし続けてくれるのだ。例えば、テキスト内容に「アイスキュロス」という単語が含まれているノートをすべて検索、というエージェントがある場合、1つのノートを編集中に私が「アイスキュロス」とタイプした途端に、そのノートのエイリアスがそのエージェントのサブノートとして突然あらわれるわけだ。こうして、エージェントはあなたのすべてのノートを同時進行で自動的にグループ分けしてくれ、あなたの書類の内容すべてをあなたがきちんと管理下に置いておくための大きな助けとなってくれる。

嬉しい機能いろいろ -- 次に、大きく取り上げる程ではないけれどもキラリと光る、Tinderbox の優れた機能のいろいろを、いくつか挙げてみよう。

Storyspace では、各ノートの名前に 32 文字までという字数制限があった。これはずっと以前から私が苦情を言い続けてきたことだ。Tinderbox ではこの制限がなくなり、ノートに思い通りの名前が付けられるようになった。アウトライン表示も、これで本物のアウトラインとして使いこなせるようになった。

Tinderbox はリンクの名前をグローバルに認識する。その結果、新しいリンクに以前使ったことのある名前を与えたい時には、その名前をポップアップメニューから選ぶだけで済む。(Storyspace では、いちいち名前を思い出して手でタイプしなければならなかった。)エージェントがリンクの名前を検索することもできる。例えば、「反対意見」という名前のリンクのリンク先となっているノートをすべて検索する、ということも可能なので、そういうリンク名が非常に便利に使えるようになる。

ノートのテキストウィンドウの中で、もしもある単語がその内部に大文字を含んでいる場合、(例えば“likeThis”という単語がある場合、)その単語を Command-Option-クリックすると(普通 Command-Option-クリックはハイパーリンクを展開する指令なのだが)その単語がハイパーリンクでなくても Tinderbox はあたかもそれがハイパーリンクであるかのように展開を試みる。そして、その単語と一致する名前のノートがあれば Tinderbox はそのノートにジャンプする。そういう名前のノートが無ければ、Tinderbox はその名前のノートを新規に作ってくれる。(この、いわば「隠しリンク」の概念は、WikiWikiWeb の世界から借用してきたものだろう。)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=06360>(日本語)みんなでやろう:文書作成の共同作業、第 3 部
<http://www.c2.com/cgi/wiki?WikiWikiWeb>

ノートにはファイルを添付することができる。ファイルをテキストウィンドウ中のファイルアイコンにドラッグするだけでよい。メニューアイテムを使えばそのファイルが開ける。こうして、Tinderbox をディスク上のファイルを整理するためのインターフェイスとして使うこともできる。

サブノートのソート順を、それらのサブノートたちが属する親ノートのアトリビュートにおいて設定されたものに、常に従わせるようにすることができる。

Explorer 表示という便利な表示モードが新しく加わった。これは REALbasic のコードブラウザに似ていて、左側には、アウトライン・チャート・マップのいずれかのモードでノートが一覧され、右側には、左側で現在選択されているノートの内容のテキストが表示される。

Tinderbox の使用するファイルフォーマットは XML テキストだ。つまり、プログラミングによって、あるいは普通のテキストエディタを使って、自由に読んだり編集したりできるのだ。このことの応用法はすぐに見つかった。私がこのレビュー記事を書いている最中(もちろんこの記事は Tinderbox を使って書いているわけだが)私はふと気が変わって、これまで書いてきたノートに使うフォントを、やっぱり別のフォントに変えよう、という気になったのだ。けれども Tinderbox 内でこのようなグローバルなフォント変更をする手軽な方法は見つからなかった。そこで私は BBEdit でファイルを開いて、検索・置換コマンドを1回使うだけで目的を達したのだった。

ウェブ関連の機能 -- Tinderbox にはインターネット関連の機能もたくさんある。例えば、テキスト中のリンクとしてウェブページへのリンクを付けることもできるようになっている。さらに、Tinderbox 自身がウェブクライアントとしても機能する。すなわち、ノートに URL アトリビュートを持たせれば、その URL にあるテキストがそのまま必要に応じてダウンロードされてそのノートの内容テキストになる。ただし、Tinderbox はブラウザではないので、もしもそのテキストが HTML ならば、Tinderbox はその HTML を生で表示するか、またはあなたがお持ちのブラウザにそのページを表示させるかしかできない。

Tinderbox はまた、RSS のニュースフィードをダウンロードすることもできる。RSS というのは標準の XML ファイルであって、普通はニュース見出しと詳細情報へのリンクとを列記するのに使われる。このフォーマットに人気があるのは主にそれがマシン解析可能であるからで、例えばこれを利用してあなたのコンピュータが毎日ウェブを探索してあなたの好みのニュース見出しを収集してくるようにすることもできる。Tinderbox は、そういうファイルをダウンロードしてから不要な XML マークアップ部分などを削除して、見出しとリンクだけを表示できる。これらのリンクはライブ、つまりそのままクリックするだけでブラウザにそのページが開かれる。例えばノートの URL アトリビュートとして TidBITS の RSS フィードを指定し、自動収集アトリビュートをオンにしておけば、その Tinderbox 書類を開く度に Tinderbox が自動的にその RSS をダウンロードするので、あなたはそのノートのテキストウィンドウで見出しを読んだり最新号の記事のリンクをクリックしたりできるわけだ。

<http://www.tidbits.com/channels/tidbits.rss>
<http://www.voidstar.com/node.php?id=129>

Tinderbox のもう1つの特記すべき機能は、テンプレートを使ってノートを HTML としてエクスポートできることだ。テンプレートとなる HTML テキストファイルにはそれぞれのノートから来るべき要素のプレースホルダを指定しておく。ノートのテキスト中に他のノートへのリンクがあれば、それは HTML ハイパーリンクとして保持される。書類における階層構造も保たれる。ナビゲーションのためのリンクを指定できるのでユーザーが階層をたどるのも楽だ。このテンプレートのメカニズムはごく単純だが驚くほどパワフルだ。例えば、条件付きの判断をするテンプレート要素を作ることもできる。さらに、個々のノートが書き出される際の詳細条件のいくつかをアトリビュートを使って指定できる。これを使えば、例えば大多数のノートは1つのデフォルトのテンプレートを使って書き出し、いくつかの特別のノートだけには別のテンプレートを使う、ということも可能になる。1つのノートのエクスポートにそのサブノートたちすべてのエクスポートを含めることもできる。もちろん、テンプレートはノートのすべてのアトリビュートにアクセスできるので、この HTML エクスポート機能に Tinderbox の軽量データベースとしての側面を組み合わせることもできるのだ。

この HTML エクスポート機能を使って何ができるのだろうか? 言うまでもなく、ウェブサイトが作れるのだ! 例えば、マニュアルを見ればエージェントをすべてのサブノートと共にエクスポートしてウェブサイトを作る実例が載っている。そのエージェントの指定を、最近2週間以内に作成されたノートを作成日付によってソート、という風に設定しておけば、たちまちウェブログのサイトが出来上がるのだ。(実際、Tinderbox で生成したウェブログ形式のサイトもいくつか既に登場している。例えば Eastgate 自身のサイトもある。)さらに、このメカニズムでは XML も使えるので、例えば RSS ファイルを自動生成させてそれを大手のニュースフィードに寄稿することも可能だ。

<http://cmc.uib.no/jill/>
<http://www.markBernstein.org/>
<http://www.eastgate.com/Development/makingno.html>

長足の進歩 -- 私が初めて Tinderbox を見た時にはまだこれはバージョン1.0 で、Classic でしか動作しなかった。ちょっと使ってみただけで、さまざまのバグや機能の変な所など、たちまちのうちに長い問題点リストが出来上がってしまった。というわけで私はしばらくの間この製品を棚上げにしておいた。そして、それは正しい判断だったのだ。Tinderbox は今やバージョン 1.2 となり、カーボン化されて Mac OS X でネイティブに動作し、多岐にわたる小さな、けれども重要な点について、大きく改善を受けて進化したのだ。

問題点リストの項目のうちには依然として残っているものもいくつかあるが、それらはいずれもソフトウェアとしての有用性を帳消しにするほど重大なものではない。例えば、Quick Stamp または Info ウィンドウを使ってエージェントの適用条件を変更しても、エージェントの検索結果が即座にはアップデートされない。これはユーザーを混乱させるだろう。また、ウィンドウによってはその内容の表示が勝手に跳ね回ることがある。例えば、Locate ウィンドウでスクロールしようとすると、いきなり現在の選択項目を見せるために勝手に逆スクロールしてしまう。それから、アウトライン表示で1つのノートのサブノートをすべて一斉に展開・収縮表示するコマンドが無いのも問題だと思う。

マニュアルは悪くはない。けれども、ソフトウェア本体の開発を急ぐあまりマニュアルに対する注意がおろそかになっている、と感じられる点もある。全く説明されていない機能さえもいくつかある。例えばソート、RSS、ロードマップ、wiki-スタイルのハイパーリンクなどだ。逆に、特定のテキストに対するリンク、というように実際には存在していないのにマニュアルに説明のあるような物もある。これは大変残念なことだ。マニュアルの内容が不正確ならば、そのソフトウェアに対するユーザーの理解度が妨げられ、結局その使用度が減ってしまうからだ。

もう一つ、エイリアスはそのオリジナルのテキストおよびアトリビュートにアクセスするのだが、オリジナルに付属したサブノートは表示してくれない。なぜそんな制限を課してしまったのか、私には全然納得が行かない。(MORE にも、Finder にも、そんな制限は無い。)それから、私はテキストのエクスポートではスタイル付きのテキストとして書き出すようにして欲しかったと思う。現状では単なるプレーンテキストとして書き出される。もしもスタイル付きテキストとしてのエクスポートが出来るようになれば、Tinderbox は真の著述ツールとなれるかも知れない。

結論を言えば -- Tinderbox は、素晴しい魂を備えたソフトウェア作品だ。このレビュー記事でそのことを少しでもお伝えできたのならば嬉しいと思う。そのウェブ機能、アウトライナー階層、ハイパーリンク、軽量データベースとしての能力、テキスト断片の手軽な保存などの多彩な機能で、Tinderbox はきっとあなたの心も捉えることだろう。コンパクトで使いやすく、魅惑的でとってもクール。ぜひあなたもデモ版をダウンロードして、ご自分で試してみて欲しいと思う。初めのうちはプログラムの全貌が見えてこないかも知れない。でもぜひ使い続けてみて欲しい。これは真にパワフルなプログラムで多彩な用途があり、実際に使っていくうちに次第に新たな可能性があなたの目の前に開けてくる、そういう種類のプログラムなのだ。

Tinderbox の価格は $145 だ。Mac OS X 版については、Eastgate は Jaguar での使用を推奨している。Classic 版は 16 MB の RAM を要し、Mac OS 9.0 以降とできるだけ最新の CarbonLib が必要、Mac OS 9.2 を推奨、ということになっている。デモ版は 2.7 MB のダウンロードだ。

<http://www.eastgate.com/Tinderbox/download.html>

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Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2005年 12月 26日 月曜日, S. HOSOKAWA