TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#713/19-Jan-04

今週号も Macworld Expo のニュースが満載だ。私達の興味を引いた製品やブースにつ いて報告する。また Adam が彼に届く迷惑メールと対迷惑メールサービス Habeas の 現状について解説し、Geoff Duncan が Logic から派生した Apple の最近のオーディ オアプリケーションの発表を掘り下げる。ニュースとしては、Apple が第一四半期の 6300 万ドルの利益をあげ、Research Design の Papyrus が無料となり、 AppleWorks と iCal に小さなアップデートが加えられた。Cocoatech の Path Finder が当たる DealBITS の抽選に応募するのをお忘れなく!

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MailBITS/19-Jan-04

Martin Luther King Day を祝う -- アメリカでは 19 日は Martin Luther King Day の公定祝日だ。職場や学校が閉まっているにもかかわらず、他の祝日と違っ て家でのんびりする気分にはならない。むしろ、Martin Luther King Day は地域サー ビスや人種間の融和活動などのための日だ。休日ではなく、活動日なのだ。どのよう にこの祝日を過ごすにせよ、また、アメリカに住んでいなくても、私同様、時間をと って Martin Luther King 自身の言葉に耳を傾けることを勧めたい。スタンフォード 大学の The Martin Luther King, Jr. Papers Project にアーカイブされている。 [ACE] (倉石)

<http://www.stanford.edu/group/King/popular_requests/>
<http://thekingcenter.com/holiday/>(参考)Martin Luther King Jr.'s Day

Apple が第一四半期の 6300 万ドルの利益をあげる -- Apple Computer は 2004 年の第一四半期に 20 億ドルの売上に対して 6300 万ドルの利益をあげた。これ はラップトップコンピュータや必携品となりつつある iPod デジタル音楽プレーヤの 好調な売れ行きに押されたものだった。Apple の利益率は 26.7 パーセントで、海外 での販売がこの四半期の売上の 44 パーセントを占めた (強いユーロがヨーロッパで の Apple の販売を促進したのも事実だが)。Apple は同時に貯金を増やした: 銀行に 約 48 億ドルある。

<http://www.apple.com/pr/library/2004/jan/14results.html>(日本語)アップル、第1四半期の業績を発表

Apple によれば、今四半期は 829,000 台の Mac と 730,000 台の iPod を販売した。 そしてもし需要に追いつけていたのなら、さらに多くの iPod を売れたはずだと述べ ている。販売された Mac のうち、200,000 台は iBook で 195,000 台は PowerBook G4 システムだった。双方とも昨年度の数字よりかなり高く、CEO Steve Jobs の 2003 年は“ラップトップの年となる”という主張を裏付ける格好となった。それ以外 の製品 - eMac/iMac と Power Mac - の売れ行きは第三四半期ほど良くなかったが、 Power Mac G5 システムの紹介のおかげでハイエンドのシステムは昨年の同じ時期に比 べて伸びを示すことが出来た。これとは対照的に iMac と eMac の売れ行きは昨年度 と比べても前四半期と比べても減少した。 [GD] (倉石)

AppleWorks がプラットフォームをまたいでアップデート -- Apple は AppleWorks のマイナーなアップデートを3つ、リリースした。AppleWorks は同社のビジネス用統合ソフトウェアで、ワードプロセッサ・スプレッドシート・ページレイアウト・グラフィックス・データベース・プレゼンテーションの機能を備えている。また Microsoft Office のファイルフォーマットとの互換性も持っている。あなたのオペレーティングシステムとそのバージョンによって、3つのアップデートがある。Mac OS X 用の AppleWorks 6.2.9 はスクロールホイール付きのマウスをサポートし、印刷を改良、またプレゼンテーション環境の信頼性を高めている。Mac OS 8.1 から 9.x 用の AppleWorks 6.2.8 と今の Mac OS X 用アップデートとは、共にウェブベースのテンプレートの問題とプロクシサーバを使ったネットワーク上のクリップアートの問題を解決している。Windows 用の AppleWorks 6.2.1、および上記双方の Macintosh アップデートでは、スプレッドシートのモジュールを改良している。

これら3つのアップデートはすべて、Macintosh 用では AppleWorks 6.0 またはそれ以降、Windows 用では 6.1 またはそれ以降のユーザーに無料で提供される。オンラインで利用可能で、Macintosh 用のダウンロードは 16 MB、Windows 用のダウンロードは 6 MB だ。[MHA](永田)

<http://www.apple.com/appleworks/update/> (日本語)アップル - AppleWorks - アップデータダウンロード

iCal 1.5.2 リリース -- Apple は今日、iCal のアップデートをリリースした。iCal は同社のカレンダーおよび個人予定オーガナイザのアプリケーションで、今回バージョン 1.5.2 となった。Info ドローワを取り外すことができるようになり、To-Do 項目にアラームを割り振ったりノートを追加したりもできる。また、アラームにはメッセージを 15 分間表示してからアラームを消すというオプションが加わった。さらにファイヤウォールの向こう側にあるサーバ上のカレンダーに出版・購読できる機能や、キーボードショートカットの追加もある。iCal が複数個のタイムゾーンでのイベントをサポートするようになり、その他安定性と動作速度の改善も施された。iCal 1.5.2 は Software Update 経由で現在利用可能で、6.3 MB のダウンロードだ。[JLC](永田)

<http://www.apple.com/ical/>(日本語) アップル - iCal

私に死を! 私に自由を! -- Research Software Design 社の文献管理・ノート管理プログラム、 Papyrus は、4年前の TidBITS-514 の記事“最良の脚注の友:Papyrus 8.0.7”でレビューされた。それから2年後、このプログラムの開発は終了となってしまった。(私たちのせい? まさかそんな!)そして今、このプログラムは新しい命を得ることになった: 開発者本人の Dave Goldman がこのプログラムを無料で提供することにし、誰でも RSD の新しいウェブサイトからダウンロードできるようになったのだ。Papyrus の動作環境は System 7 またはそれ以降、Mac OS X の Classic 環境でも動作する。[MAN](永田)

<http://www.researchsoftwaredesign.com/>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=05781> (日本語)最良の脚注の友:Papyrus 8.0.7


DealBITS 抽選: Cocoatech

文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

競争相手となるのが難しいプログラムとして、Finder を越えるものがあるだろうか? 何と言っても Finder は常に存在しているだけでなく、たいていの人にとっては Finder こそが Macintosh インターフェイスなのだ。けれども Finder にも不足している点はある。もしもあなたが Finder が提供していないような細々としたオプションや機能などを望む人なら、Cocoatech の Path Finder を試してみるとよい。プレビュードローワを使って多数のファイルタイプについて内容の完璧なリストを表示できるし、カラム表示ではドロップスタックを使ってフォルダ間の項目の移動が簡単になる。デスクトップにゴミ箱を置くこともできるし、その他まだまだ多数の機能がある。また、数々のよく使うユーティリティ、例えば PDF ビューワやターミナル、画像エディタとビューワ、それにディスクイメージ製作ツールなども組み込まれている。Finder の強力な好敵手として、Path Finder は多くの人に愛用されるだろう。

<http://www.cocoatech.com/pf.php>(日本語)Cocoatech: Nihongo

今週の DealBITS 抽選では、Path Finder ($34 相当) を2本、賞品にする。幸運な当選者以外の応募者には、もれなく割り引き価格で購入できる資格が贈られる。ぜひ奮って下記リンクの DealBITS ページで応募して頂きたい。その際、ページに記された応募のルールをよく読んでそれに同意してから応募されたい。いつも通り、寄せられた情報のすべては TidBITS の包括的プライバシー規約の下で扱われる。最後に一言: ご自分のスパムフィルターに注意されたい。当選したかどうかをお知らせする私のアドレスからのメールを、あなたに受け取って頂くのだから。

<http://www.tidbits.com/dealbits/cocoatech.html>
<http://www.tidbits.com/about/privacy.html>(日本語)TidBITS プライバシー規約


スパムの量はますます増え、Habeas も毒牙にかかる

文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私が受け取るスパムメールの量は容赦なく増加の一途をたどり、今では私は平均して毎日 500 通から 600 通ずつものスパムを受け取るようになってしまった。それも、これは比較的保守的なサーバーサイドのフィルター(MAPS RBL+ を含む)をいくつも通過してきたものだけを数えての数字なのだ。幸いにも、Michael Tsai の SpamSieve が、私の Eudora メールボックスの中からスパムを判定して取り分けるという、素晴しい仕事をしてくれており、現在のところこれはスパムの判定に関しては 99.6% の精度を誇っている。ただ、残念ながらその残りの 0.4% のミス部分が問題で、2003 年 9 月以来およそ 230 通ほどのメールを、スパムと判定されたものの中から私は手で選び出している。このように SpamSieve が良いメールを誤ってスパムと判定してしまう可能性は次第に減少しつつあるとはいうものの、何事も完璧ではあり得ない。

<http://www.c-command.com/spamsieve/>

私がこのことを書いているのは、一つにはスパムを受け取る私の現在の状況が、おそらくは半年か一年後くらいには多くの皆さんの身にきっと起こっているだろうと思われるからだ。私の場合は、スパムを取り出して見ることだけでさえも、もはや旅行中に高速のインターネット接続が無いような所では苦痛以外の何物でもない。それに、今では私は Junk メールボックスの中を調べて良いメールが誤ってスパムと判定されていないかチェックすることもできなくなった。1通か2通の良いメッセージを選び出すために数千通ものスパムメッセージに目を通すなど、もはや困難さを通り越して時間の浪費でしかない。そこで皆さんに一言お願いがあるのだが、極力メールには普通の言葉遣いを心がけて、あなたのメールがベイジアンフィルターの目にスパムと映らないよう、努めていただきたいのだ。SpamSieve がスパムと判定してしまったら、もはや私がそのメールを目にすることは保証できないとしか申し上げられない。

さて、興味深いことに、今週 SpamSieve は普段なら間違えないようなものをいくつかスパムとの判定から逃してしまった。これらのスパムメールがなぜフィルターをすり抜けたのかと調べてみて、私は次のことに気付いた。私は SpamSieve に Habeas ヘッダを認識して、正当な送信者(例えば TidBITS)からしか合法的には送れないヘッダだからということでフィルターを通過するように設定していたのだが、今回何らかのスパム発信者が、偽造したヘッダを使って、Habeas を認識する SpamSieve やそれと同種のフィルターを通過させようと試みた、というのが原因だった。これを受けて Habeas は声明を発表し、現在全力を傾けてこのスパムを追跡中であると述べた。(このスパム自体は、どうやら過去のウイルスの攻撃によって作られた各地に散らばる生贄の PC たちから発信されているらしい。)確かに、Habeas 社はこれまでいくつものスパム発信者を告訴することに成功してきたと伝えられているが、今回の事件はこれまでの Habeas ヘッダの不正使用の事例の中では最も悪質なもののようだ。Habeas 社はぜひともこのスパム発信者を - そして同種の手口を試みようとする他の者も - あまり時間をかけないうちに引きずり降ろさなければならない。そうしなければ、正当なメールを判別する印としての Habeas ヘッダに対するユーザーの信頼を失ってしまいかねない。

http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07033(日本語)TidBITS メールに Habeas ヘッダを採用
<http://www.habeas.com/pipermail/technical-discussion/2004-January/000026.html>

ベイジアン解析やホワイトリストから、challenge-response やリアルタイムのブラックリストまで、必要なテクノロジーは揃っており、個人のレベルから個々のサーバのレベルに至るまで、スパムの諸相に対処することはできるが、それでも SMTP という開かれ信頼に基づいた基本言語を語るように設計された電子メールシステムの膨大な多様性を考えれば、スパムが今後もますますインターネットの電子メールの下部構造の大きな部分を食い尽くして行くであろうことは予想に難くない。老朽化した私たちのメールサーバは既に現在のロード量でもぐらつきかけている。そして、私が使っている ISP の人たちから、悪魔に身を売り渡してスパムを吐き出し続ける何千もの生贄マシンの跳凌の下、正当なメールがきちんと流れ続けることができるようにと超人的な努力を続けているという恐ろしい話を聞かされる度に、私は身のすくむ思いを禁じ得ないのだ。

でも、易しい解決法はない。2003 年に成立した合衆国の CAN-SPAM 法がスパムの量を減らせるかどうか、その実効性について検討した記事を Brady Johnson が今後の号で書いてくれる予定だ。インターネットの標準を管理するさまざまの組織でも、この問題に対処する方法の検討が進んでいる。けれども、Internet Research Task Force の反スパム研究グループの一員である John Levine と私が話した時の印象では、現在検討中のどの方法も決して魔法の銃弾には成り得ないようだった。そして、もしも私たちの中の誰でも、自分は解決法(つまりいわゆる FUSSP、“Final Ultimate Solution to the Spam Problem (スパム問題への最終的解決)”)を見つけたと思っている人がいるなら、その人は下記の最後のリンク“You Might Be An Anti-Spam Kook If... (こんな人は反スパム阿呆かも...)”を読んでみるとよい。その著者の皮肉は半分は軽蔑、半分は本気なのだから。

<http://www.spamlaws.com/federal/108s877.html>
<http://asrg.sp.am/>
<http://www.rhyolite.com/anti-spam/you-might-be.html>


Apple が NAMM で 新 Logic 製品を発表

文: Geoff Duncan <geoff@tidbits.com>
訳: 佐藤浩一 <koichis@anet.ne.jp>
訳: 亀岡孝仁 <takkameoka@earthlink.net>

先週カリフォルニアのアナハイムで開催された NAMM で、Apple はプロ用オーディオアプリケーションである Logic を、同社の Final Cut ビデオ編集ソフトと同様に 2 種類に分けて販売することを発表した。ハイエンドのほうは 1,000 ドルの Logic Pro 6 であり、これは Logic Platinum 6 の再バンドル版と、それまでは別に販売されていた楽器シミュレータやオーディオプロセッシング・プラグインを含んでいる。一方で、300 ドルの Logic Express 6 は学生や講師、あるいはセミプロやハイレベルのアマチュアをターゲットとしており、プロ品質のツール、エフェクト、および機能を、ある程度削っている代わり安価に提供している。もし機能が足りなくなった場合、Logic Express のデータを Logic Pro へ移行することが可能だ。最近まで Logic Audio、Logic Gold、そして Logic Platinum に加え別途用意されていたいくつかのアドオンソフトウエアのパッケージによる様々な組み合わせがあった Logic シリーズをシンプルにすることにより、Apple はプロレベルのオーディオ製品がどれなのかを明確にして、新しく加わったオーディオ製品である Soundtrack や GarageBand との混乱を防ぎ、プロレベルのビデオソフトと同じアプローチが取れることを期待していると思われる。Apple によれば、この新しい Logic シリーズは今年の 3 月に販売されるということである。

<http://www.apple.com/software/pro/logic/>
<http://www.apple.com/software/logicexpress/>
<http://www.apple.com/soundtrack/>(日本語)アップル - Soundtrack
<http://www.apple.com/ilife/garageband/>(日本語)アップル - iLife - GarageBand

もうロジックしかない -- オーディオ用のソフトウエアとハードウエア双方の理解不能な技術的スペックについて触れなければオーディオ製品の話はできないが、それは Mac と Windows のどちらが良いかという論争など可愛いものに見えてしまうくらいである。だが、簡単に言えば Logic アプリケーションはオーディオと MIDI シーケンスを構成・ミックスし、同時に洗練されたオーディオ処理とエフェクトを適用するためのものだ。これらは、プロ用録音スタジオやエンジニアにより音楽やサウンドトラック、そのほかオーディオ関連の作品を製作するのに使われている種類のものである (Mac で同様な製品としては、現在 Avid/Digidesign 社の様々な Pro Tools 製品群、Mark of the Unicorn 社の Digital Performer、そして Steinberg 社の Cubase がある)。Apple は、ドイツにある Emagic 社を 2002 年半ばに買収した際に Logic を獲得しており、現在同社は完全な子会社となっている。

<http://www.digidesign.com/>
<http://www.motu.com/>
<http://www.steinberg.net/en/start/>
<http://www.apple.com/pr/library/2002/jul/01emagic.html>

大体において、Logic Express 6 は Logic Pro 6 の機能制限版と呼んでいいだろう。Logic Express 6 でサポートされているトラック、バス、そして入力チャンネル数 (基本的にオーディオデータで別々にリアルタイムで設定できる部分) は少なく、デジタルオーディオの品質 (DVD 音質とほぼ同等の 24-bit/96 KHz で、Logic Pro 6 がサポートしているようなハイエンドのデータは場合によって 24-bit/192 KHz を使用することがある) も低く抑えられている。Logic Express 6 はまた、サラウンドをミックスする機能が欠けており、エフェクトと楽器シミュレータの数もかなり少ない。そうは言っても、Logic Express はデジタルオーディオの世界で数年前なら存在さえしなかったかなりの機能を提供している。知識と創造性 (それにもちろん作業量も!) があれば、Logic Express 6 で誰でも間違いなくプロレベルの作品を作れることだろう。Logic Pro 6 は、逆に言えば、 柔軟性と、例えば無制限のトラック数、多数のプラグインの取り扱い、5.1 あるいは 7.1 サラウンドのミキシング、そして広範囲にわたる楽器シミュレータの中から選択することがしばしば重要となるような録音・ビデオ編集スタジオなどハイエンドのプロが使う現場に必要な拡張機能を提供している。

<http://www.apple.com/software/logicexpress/comparison.html>

ドラムを弾け -- NAMM において、Apple はまた Logic の将来のバージョンと一緒に動作する新しいソフトウエアをお披露目した。2 つの楽器シミュレータで Sculpture と UltraBeat である。Sculpture は振動する弦あるいは棒の波形を合成する (当然、大きさや材質、環境、そして弓で弾くのか叩くのか、あるいは磁界でくねくねさせるなど、どのようにして振動させられるのかなど、すべてのパラメータを変更することが可能である)。このように書くと、Sculpture はバイオリンやビブラフォンなどのアコースティック楽器を楽器シミュレータで置き換えるうまい方法だと考えるかもしれないが、それは違う。どちらかというと、Sculpture は、実際に存在している物と同じ性質を持つ、リッチで今まで聴いたことの無いような素材を作成するのに向いている。

UltraBeat は、一連のドラムの“ボイス”から始まり、新しいサウンドを作成するのに異なったタイプの波形合成や処理を適用することができる。いくつかのものは本当に本物と同じように聴こえ、打楽器とは思えないような音のものもある。だが、パーカッショニストは特に脅威を感じることは無い。UltraBeat は主に色々な様式の電子音楽プロデューサにアピールすることだろう。

<http://www.apple.com/pr/library/2004/jan/15nextgenaudio.html>(日本語)アップル、プロ仕様の次世代オーディオ技術をプレビュー

私のループは超最高 -- Apple はまた GuitarAmp のプレビューをした。これはフル装備のギターアンプ・シミュレータで Logic とは直接統合できるという。(恐らく Apple の GarageBand や GarageBand Jam Pack で使われているアンプシミュレータはこれの必要最低限のものだけにしたバージョンであろう。) アンプシミュレータというのは、ギターをオーディオ・インターフェースに直接つなぎ込み、そして GuitarAmp を使って色々なタイプのアンプを通して演奏した時の音を模擬しようというものである - もし希望なら、ギターの曲をレコードした後しばらくしてからその好みを完全に変えたり一部修正したりといったことも出来る。(その通り。ギターアンプの音や設計の考え方はものによって大きく変わるし、それにいくつものアンプとスピーカーキャビネットの組み合わせを試すのに台車で運びまわるよりもアンプエミュレータを使う方がずっと 易しい。) Apple は、このために用意されたモデルは有名なギターアンプを網羅しておりそして "非の打ち所がない" エミュレーションを提供しているので、ユーザーは各種のスピーカーキャビネット、マイクロフォンの配置技術、そして色々なフロントパネルコントロール中から選択できると言っている。GuitarAmp が直面しなければいけない困難は、この世界ではこれは目新しいことではないことである:アンプエミュレータが身近なものになってから数年になるし、Line 6, DigiTech, Yamaha やその他の会社は定常的にアンプエミュレータをリリースし続けているし、Mac よりも演奏会場に持ち込みやすい(それに安い!)。更に言えば、アンプエミュレータは融通性と利便性で勝っているが、プロの世界では必ずしもみんなに愛されているわけではない:本当に良いギターの音を求める奏者やエンジニアは本物の場所で本物のアンプを使いたいと思っているだろうし、時間と資金の制約のためしょうがなくてエミュレータで我慢しているというのが実情であろう。しかし、ことプロジェクトスタジオや家庭でのレコーディングになると話は別で、これは天の恵みともいえる - とりわけ絶叫する大音響のギター演奏も隣近所に迷惑をかけることなくできる。

Apple はまた Logic の将来のバージョンは Apple Loops をサポートするであろうと言っているが、これはあたかも二つの違った形態で提供されるであろうと言っている様に聞こえる。一つは基本的にはループできるオーディオまたは音楽である:GarageBand と一緒に出されている伴奏やリズム部分を提供する Apple Loops はその良い例である。予想するに、Logic の将来版はこれらのトラックのライブラリを検索(楽器、ジャンル、それにムードといったメタデータに基づいて)、インポート、そしてそれらに直接手を加える(効果を加えたり、のばしたり縮めたり、等々)ことが出来るようになるのであろう。Apple はまた、Apple Loops の "ソフト楽器" 形態についても語っているので、生のオーディオやメタデータに加えて、MIDI 演奏データやプロセスパラメータまで含むのかもしれない。理屈の上では、Logic 内でこれらの Apple Loops の楽器やある程度の音響特性をいじることが出来るはずである。

汝ら、我が作品を崇めよ -- その NAMM での発表をもって、Apple は言わば半ば統合された音楽作り製品を提供することとなった。素人や趣味のための人達向け (GarageBand)、ビデオ制作者でちょっとした音の操作をしたい人のため (Soundtrack)、学生、教師、そして中間層向け (Logic Express)、それに高度なプロ向け (Logic Pro) である。まだ答えのない疑問として、サードパーティのデベロッパーはこの Apple のプロ向けオーディオ製品に対してどう反応するのか、そして、その反応がプロオーディオ市場に対してどんな影響をもたらすかが挙げられる。(Adobe Premiere のユーザーの何人が Apple の プロビデオ市場への進出を歓迎すると思うか?) Apple が Mac OS X とそれ用のプロオーディオアプリケーションの両方を開発するという事を受けて、Avid, Mark of the Unicorn, そして Steinberg といった会社は Mac 用のプロ仕様オーディオアプリケーションを開発するということ自体を真剣に見直さなければいけなくなるのではなかろうか。(Pro Tools や Cubase は、強い Windows バージョンの製品をすでに持っている; Digital Performer は常に Mac のみである。)

事態は Mac OS X によって混乱している。Mac OS X 10.2 Jaguar が出るまでは、Mac OS X 下でのプロ仕様オーディオは、苛立ちの叫び、カーネルパニック、それに町の中心部を風で吹き飛ばされて転がっていく枯れ草の玉といったもので時々注目を浴びる以外は全くの沈黙を守った存在であった:単純にオペレーティングシステムそのものがプロのオーディオ市場が要求する多くの機能を持っていなかったのである。多くの人にとって - 私を含めて - Mac OS X 10.3 Panther ですら _未だに_ プロオーディオの仕事用としてあてに出来るプラットフォームではない。それはデベロッパーサポートがないからである。(デベロッパー側もまた声高にではないが、そのオーディオアーキテクチャに重大で解決されていない問題を内在したオペレーティングシステムをサポートしていくのは容易でないと言っている。) 私の知る限りでも、Mac OS X への転換が実用になるまでコンピュータよどうか死なないでくれと祈りながらいまだ Mac OS 9 で仕事をしているスタジオがいくつもある (数週間前にパニック状態になった一人から電話を受けたことがある);似たような話だが、こうすれば解決するはずというソリューションは示されたがどうやっても解決できない問題のため Mac OS X から Mac OS 9 に戻したが、結局 Mac とスタジオを断念した人も知っている。Logic 自体も Mac OS X 下で問題知らずであるというわけには行かないが、Apple の所有であるということで、 Mac OS X との問題を解決するということに関しては特権的な地位にいるのは明らかである。Apple としても当然のことながら、自分の製品を良くする事のほうが、それと競争している他社を助けることよりも大事だと思うであろう。

私個人としても、Apple の Mac OS X と Logic に注いでいる努力が、デジタルミュージックを作り、健康な業界を育て上げ、そして Apple のみならずサードパーティからも色々なソリューションが出されるような環境を推進する主要なプラットフォームへ Macintosh を復興しようとしていることを願うものである。さもなくば、Apple は気がついてみると自分が荒涼砂漠の中のたった一人の王となりかねない。


Macworld Expo SF 2004 で見つけた珠玉たち

文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Apple は Steve Jobs の開幕キーノートで Macworld Expo の基調を定めたのかもしれないし、またその後何人かの開発者たちも数分間ずつのキーノートの時間を貰った。(例えば Microsoft の Roz Ho は、彼女のキーノートの最後にこう言った - これは今後のために覚えておこう - 「私たちはこれからの 20 年間も手を携えて一緒に仕事をして行きたいと念願している」と。)けれども、最も興味深い製品の数々はキーノートではなく会場のフロアで見受けられた。私たちの目に留まったものをいくつか挙げてみよう。

甘〜い! -- もしもあなたが Power Mac G4 か、あるいは青白の Power Mac G3 を持っているなら、GeeThree から $130 で出ている Sweet Multiport が一見の価値ありだ。これはあなたの Mac 前面にある空いたドライブベイと空の PCI スロットを利用して、多数の前面マウントのポートを提供する。FireWire ポートが2個、USB ポートが1個、それに 5-in-1 のメモリカードリーダーもある。PCI カードはあなたの現存の FireWire および USB ポートに接続しているが、それ以外に追加の FireWire および USB ポートも提供してくれるわけだ。メモリカードリーダーは CompactFlash、IBM Microdrive、Memory Stick、Secure Digital、それに MultiMediaCard の各フォーマットをサポートしている。ただ1つサポートされていないのは SmartMedia だが、これはたった 128 MB しか最大容量がないので人気がなくなりつつある。この Sweet Multiport は Mac OS 9.1 かそれ以降、そして Mac OS X 10.1 かそれ以降と互換だ。特にドライバは必要ない。また、メモリカードリーダーは iPhoto でも使える。[ACE]

<http://www.geethree.com/>

Griffin の機器たち -- Griffin Technology のブースは、毎回 Macworld Expo で必見の場所になった。Griffin は、現在開発中のテクノロジーも、それがまだ発売されていないものでも、展示して見せてくれるからだ。今年は、Griffin の Andrew Green が、SightLight を私たちに見せてくれた。これはなかなかよく出来た小さな LED ベースの電灯で、iSight カメラの周りにぴたりとはめ込んで使う。iChat AV のビデオチャットで、あなたの顔が良く映えて見えるだろう。輝度は数段階に設定でき、電源は FireWire 経由で供給される。これは数ヵ月以内にリリースされる見込みで、価格は $40 の予定だ。もう1つ印象に残ったのは iTalk で、こちらもやはりリリース前の機器だが、あなたの iPod を音声録音機に変えてくれる。Belkin iPod Voice Recorder は音質の点であまり良い評価は受けなかったし、それは一つには iPod 自体の限界にもよるものだったが、この iTalk ならばもう少し良い結果が得られるかもしれない。こちらも価格は $40 の予定で発売期日は 4 月となっている。今予約注文すれば $5 の割引がある。[ACE]

<http://www.griffintechnology.com/products/sightlight/>
<http://www.griffintechnology.com/products/italk/>

Mac で電話応答機 -- “phone link”を縮めた名前の Phlink は、Ovolab 社の新製品だ。これはベテランの Mac 開発者、Alberto Ricci と Alessandro Levi Montalcini がスタッフとなっているイタリアの会社だ。Phlink はあなたの Mac と電話回線に接続する小さな USB 機器と、あなたの Mac を柔軟性のある留守番電話機・自動音声応答機に変えてくれるソフトウェアとから成っている。これを使えば、ボイスメールのメールボックスを複数個作ることもでき、すべてのメッセージをあなたの Mac に保存したり、自動的に電子メールに転送することさえできる。自動応答システムはビジネスには不可欠のものだが、Phlink は個人で使ってもとても楽しいはずだ。「メッセージを残すには 1 を押して下さい。世界的熱核戦争を引き起こすには 2 を押して下さい。もしあなたが私のお母さんなら 3 を押して下さい。」という具合だ。Phlink は個々の応答に AppleScript によるアクションを結び付けることもでき、Mac の音声合成を使って電話をかけた人に応答したり返事のメッセージを喋ったりすることもできる。それに、これは caller ID にも対応しているので、誰から電話がかかってきたかによって Phlink がカスタマイズした言葉を喋ったり特別のアクションを引き起こしたりすることも可能だ。小さなオフィスや家庭でも、Phlink は素晴しい応用ができるだろう。けれども、Phlink の能力を一番ありがたいと思うのはきっとルームシェアをしている学生たちだろう。一人一人に独立のボイスメールのメールボックスがあり、あまり部屋にいない人には自動的に電子メールで転送してくれるのだから。Phlink の価格は $150 で、Mac OS X 10.2 かそれ以降を必要とする。

<http://www.ovolab.com/phlink/>

Phlink 以外にもある。電話ユーティリティ PhoneValet のメーカーである Parliant Technology も、PhoneValet Message Center を発表していた。こちらは PhoneValet の通話ログと統合されるアドオンで、ボイスメールの複数個メールボックス、留守番電話の録音 (相手への自動通知も含む)、検索を容易にするための録音メッセージに関するメモ、その他の機能がある。PhoneValet Message Center は複数個の電話回線もサポートしており、Mac OS X に誰もログインしていない時でさえも動作する。Parliant 社は PhoneValet Message Center を 2004 年の 3 月までにはリリースすると言っている。今予約購入すれば価格は $200 で、今 PhoneValet を $130 で購入して PhoneValet Message Center の出荷時に追加の $70 を払うこともできる。既に PhoneValet のオーナーである人も、$70 でアップグレードの予約購入をすることができる。[ACE]

<http://www.parliant.com/pvmc/?l=1>

最も効果的なデモ -- Macworld Expo ショウのフロアで製品のデモをするのはいつも易しいとは限らない。誰でもオーディオやスピーカーのベンダーの人に聞いてみるとよい。きっと、機器を出品してもあたりの騒音に圧倒されてデモなんてできたものじゃないとこぼすことだろう。けれども、Apple は違っていた。iChat AV のデモをするのに、楽しくて効果的な方法を見つけたのだ。iSight を装備した Mac をずらりと揃えて、これらをカリフォルニア州サクラメントと、テキサス州オースティンにある Apple コールセンターの従業員との間で、ライブのビデオチャットで結んでみせたのだった。誰でも、ヘッドフォンを装着するだけで、何百マイルも離れた人と会話して、iChat がどんなにうまく動くのかを体感することができた。(フルスクリーンのビデオモードも使えた。)あたりの騒音は激しかったけれども、iSight のマイクを使って会話をするには支障なかった。どれか一台の Mac が空く度に、係員がレーザープリンタでこう印刷した看板を掲げたものだ。「もしもし、こちらはテキサス州オースティンです」「どうぞヘッドフォンをお試し下さい!」と。[JLC]

<http://www.apple.com/ichat/>(日本語)アップル - iChat AV
<http://www.apple.com/isight/>(日本語)アップル - iSight

Wi-Fi の音楽 -- 去年の Macworld Expo で、私たちは Slim Devices から出た Ethernet 専用の SLIMP3 音楽プレイヤーと、Gloo Labs がデザインして MacSense が販売した Wi-Fi/Ethernet 兼用の HomePod に注目した。結局この SLIMP3 は 2003 年最大の注目商品の一つとなり、TidBITS-676 でも Andrew Laurence がレビュー記事“SLIMP3: MP3 よ、いざ Hi-Fi へ”を書いてくれた。HomePod の方は 2003 年中には出荷の運びには至らなかったのだが、その間に根本的なデザイン変更を受け、以前の単なるステレオ用付属品という感じから、何となく iPod を思わせるようなものへと変貌を遂げた。バックライト付きの LCD スクリーンに、iPod 風のインターフェイスがジョグホイールで使える。あなたの iTunes の音楽をステレオで演奏できる。これはワイヤ経由でも、ワイヤレスのネットワークでもストリームを送ることができ、ケースに付いている小さな一対のスピーカーで聴くこともできる。MacSense はようやくこの HomePod を出荷に漕ぎ着けており、価格は $250 だ。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07046> (日本語)Macworld Expo San Francisco 2003 報告その 1
<http://www.macsense.com/product/homepod/>

この間 Slim Devices 社の方も遊んでいたわけではない。2003 年の末に、こちらは Squeezebox をリリースした。これは次世代の SLIMP3 プレイヤーで、格好の良いフォームファクターが特徴だ。Squeezebox には Ethernet 版 ($250) と Wi-Fi 版 ($300) の両方のモデルがあり、Mac からのネットワークを通じてあなたのデジタル音楽をストリームし、また iTunes とも統合している。さて、どちらを選ぶべきだろうか? 現時点では、どちらのフォームファクターが好みかに尽きるとしか申し上げられない。できれば、将来これらの機器を詳しく比較検討してみたいと思っている。[ACE]

<http://www.slimdevices.com/>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07150>(日本語)SLIMP3: MP3 よ、いざ Hi-Fi へ

何となくブルー -- 私たちは Macworld でプロトタイプ段階の製品を見つけるのが大好きだ。つまり、実際に発売に漕ぎ着けるかどうかはわからないが、コンセプトを示しておきたいという目的で展示されている機器だ。今年、この種の機器で一番目立ったのはどうやらオーディオレシーバの類だったようだ。これは、コンピュータなり iPod なりから自分の音楽を発信して、Bluetooth のワイヤレスネットワークを介してステレオに送るためのものだ。Griffin Technology と XtremeMac の両社とも、実働のプロトタイプを展示していた。どちらの製品も発売は未定で、リリース日も最終的な価格も(Griffin の場合には製品名さえも)まだ決まっていない。

<http://www.griffintechnology.com/>
<http://www.xtrememac.com/>

もちろん Bluetooth のオーディオコンポーネントもおもしろいが、私たち TidBITS スタッフの幾人かの希望は、このテクノロジーが論理的に次の段階へと歩みを進めてくれること、それは、Bluetooth ワイヤレスのヘッドフォンだ。iPod イヤフォンのケーブルがごちゃごちゃに絡み合ったのをほどかなければならなかったり、デスクから立ち上がる時にケーブルが引き出しの取っ手に引っかかってしまったり、ということを私たちは何度経験したことだろうか。それから、未来に向けて語っているついでに、Bluetooth 対応の電話機に電話がかかってきたら、自動的にそういうヘッドフォンがワイヤレスのヘッドセットに切り替わる、なんてことになったら素晴しいではないか。[JLC]

アクロバットにはお休みしてもらおう -- SmileOnMyMac の Greg Scown と Philip Goward が毎回の Macworld Expo ごとに興味深い製品を出してきてくれるのは、もう当り前のような感じになっている。今回は、彼らは PDFpen を引っ提げてきてくれた。これは、PDF を編集できる $30 のユーティリティで、$450 もする Adobe Acrobat Professional にしかなかったような機能も多数提供している。ページを抽出して、それをクロップしたり、テキストや画像(例えば署名をスキャンしたものなど)を挿入したり、ファクスの送信情報(例えば同社のソフトウェア PageSender で受信したものなど)をマスクして再送信できるようにしたり、という具合だ。PDFpen は Mac OS X 10.2.5 かそれ以降を要し、1.6 MB のダウンロードだ。[GF]

<http://www.smileonmymac.com/pdfpen/>(日本語)PDFpen 日本語版

トースト風味の試食品 -- Roxio 社が傑作だった。何と言うか、皮肉たっぷりの特製 Jelly Belly の包みを配ってくれたのだ。中身はジェリービーンズなのだが、これがバターつきトースト味と、ジャム味との詰め合わせだ。我々みんな、ジェリービーンズにトーストの味がするなんて滅茶苦茶だ、という議論に夢中になるあまり、同社のソフトウェアの新バージョン、Toast 6 スイートの新機能をチェックするのを忘れてしまいそうになったくらいだった。今回は DV カムコーダから直接ビデオディスクが焼けたり、静止画の写真から格好良いスライドショウが作れたり、データのバックアップ・圧縮・暗号化、それにネットワーク上で CD や DVD のプレイヤーを共有したりする機能も追加されている。Toast 6 の価格は $100 で、現在 $10(ダウンロードの場合)と $20(店頭購入品の場合)のキャッシュバックが実施されている。[ACE]

<http://www.roxio.com/en/products/toast/>

意味不明の展示者たち -- もちろん、Quark 社は Macworld Expo に来なかった。でも、あの会社は最近どこにも出展していない。それよりもっとがっかりだったのは、去年の会場で Mac とは無関係ながらユーモア溢れる展示をしてくれたところ、例えば Andersen Windows(「Mac ユーザのための最高の窓!」)とか IRS(「査察は無料です! さあ、どうぞ!」)などが今回は登場してくれなかったことだ。その代わりに目立ったのは、Discover(クレジットカード会社)のデスクで会員加入の景品に - わかるかな - 無料のデジタル時計を配っていたことだ。私たちが知恵を絞って考え付いたのは、これはきっと今は亡き Douglas Adams の小説の一節にある、人間とはかくも原始的な生き物でデジタル時計なんかがとてもうまいアイデアだなどとまだ思っている、というところに引っかけた洒落だろう。もう一つ、訳の分からない展示があった。それは Acura(ホンダの販売会社)で、Moscone Center の屋内に何台もの自動車を並べて、Acura が Macworld Expo の公式スポンサーだという看板(あるいは何だかそれに似た意味不明の文章)を誇らしげに掲げていた。この分だと、ひょっとしたら来年は Tinactin が Macworld Expo 公式の水虫治療クリームになるかも! [ACE]

パワー・ブラウザ -- Safari もなかなか良いウェブブラウザだが、私たちが注目しているのは Omni Group から近日出る予定の OmniWeb 5 だ。これは、Apple の WebKit フレームワーク(Safari を動かしているもの)によるレンダリングのスピードを、私たちが長年応援し続けてきた彼らの素晴しいブラウジング機能の中に融合させようというものだ。OmniWeb 5 はあなたが訪れるウェブページ上のすべてのテキストを保存して索引付けし、あなた個人が過去に訪れたブラウジングの履歴の中を、現存のブラウザのどれにも見られないほどの完璧さで検索できるようにする。また、フルテキストのキャッシュを使ってページ内容の更新を確認することもできるので、変更されたサイトをまとめて示すことで、あなたがそれらを素早く手軽に見ることが可能になる。さらに、個々のページをあなたが何度訪れたかを記録して、iTunes が多く演奏した曲のプレイリストを作るのと似た方法であなたが頻繁に訪れたサイトのリストを見せてくれる。その上タブもサポートしており、これはページ上部に横に並ぶのではなくドローワのタイプだ。サイトごとの環境設定(ほとんどのサイトではポップアップをブロックするが特定のサイトではブロックしない、ということもできる)や、特定のページの集まりを記憶してまとめてロードできるワークスペースもある。それに加えてフルの URL やページタイトルも参照する自動入力完備機能もあり、今後数ヵ月以内にリリースされる時に Omni が付ける予定にしている $30 という値段に、充分過ぎるほどの価値はあると思う。まさにこのようなものこそが、Apple が Mac にバンドルして出しているアプリケーションに競合するための見本だと言える。それぞれの開発者が互いに相手を打ち負かそうとして競い合うからこそ、ユーザーの勝ちが明らかになるのだ。[ACE]

<http://www.omnigroup.com/applications/omniweb/5/>

みんなで共有しよう... USB で -- 使う度にプリンタやスキャナをあなたのラップトップに接続しなければならないのにうんざりしているのでは? あるいは、オフィス全体でプリンタやスキャナを共有できたら便利ではないか? Apple の AirPort Extreme ベースステーションは、USB のプリンタ共有を導入した。けれども Keyspan から出る予定の USB Server では、標準タイプの USB 機器ならばどんなものでも、最大4台までが Mac ネットワークの全体で共有できる。Ethernet ネットワーク経由でこれらの機器に接続できるので、AirPort 装備のラップトップならば、あなたがワイヤレスから Ethernet へのブリッジを張っている限りワイヤレスネットワーク経由でもフルのアクセスが可能になる。この USB Server 機器はマウスやキーボードのような USB 入力機器、またハードドライブのような USB ストレージ機器さえもサポートしているが、どの Mac がこれらのタイプの機器にバーチャルに接続できるかをあらかじめ設定しておかなければならない。(それでも、USB マウスを共有してネットワーク上のどの Mac でもポインタを動かせる、というアイデアはとても楽しい。どちらかと言うと MacHack 向きの考え方かもしれないが。)この USB Server の価格は $130、2004 年の第一四半期に出荷される予定だ。[ACE]

<http://www.keyspan.com/news/news.040108USBServer.spml>

FileMaker でシンクロ -- 何人かの同僚との間でいくつかの FileMaker データベースを共有する必要があるとしよう。ただし、全員が同じネットワークに接続しているわけではないので共有サーバは使えないとしよう。この問題を解決してくれるのが、WorldSync から出た新製品の SyncDeK だ。これは、FileMaker データベースの中からただ変更されたデータのみを抽出する。これはフィールドレベルで実行され、コンフリクトの探知と解消の機能もある。それを XML ファイルとして一括りにし、他のユーザーに電子メールで送って伝えるのだ。これはこれ自体素晴しい。けれども私が一番興奮したのは SyncDeK が Java で書かれていてデータの交換に XML を使っている点で、WorldSync が適切なプラグインを書きさえすれば(あるいは、もっと理想的にはその書き方の仕様書を公開すれば)他のアプリケーションでもデータの同期化が可能になるということだ。少しの努力を注ぎ込みさえすれば、SyncDeK が汎用の同期化エンジンという、Apple の iSync がこれまで比較的なおざりにして残してきた部分を埋めることができるものに成長するのも、夢ではないだろう。[ACE]

<http://www.syncdek.com/>
<http://www.apple.com/isync/>(日本語)アップル - iSync


TidBITS Talk/19-Jan-04

文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

別のワードプロセッサ -- 世界は全般的に Word 一色だが、Mac 上にはこの Microsoft 製の支配的ワードプロセッサに代わるべきものがたくさんある。もちろん、それはあなたが何を必要としているかによるのだが。(メッセージ数 36)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2138>

音楽によるトロイの木馬 -- iPod と iTunes Music Store が新たな顧客の獲得に向けて Apple の放ったトロイの木馬であるという Adam の記事は、はたして正鵠を射ていたのだろうか? (メッセージ数 3)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2139>

ビニール盤レコードからの録音 -- あなたの LP レコードのコレクション内容をビットに切り分ける(デジタル化する、という意味だ。ハンマーでレコードを叩き割れば、別の意味で粉々になる)べき時期が来ているのだろうか? さまざまのソフトウェアやハードウェアを使ってこれを解決した経験を、読者たちが語り合う。また、音楽を専門とする TidBITS 編集者の一人が、オーディオの読み込みに関して短い講義をする。(メッセージ数 11)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2140>

Unicode のサポート -- 多くのプログラムが「Unicode をサポート済み」としているが、実際のところそのサポートはどの程度良いもので、どの程度広範囲にわたるものなのだろうか? (メッセージ数 5)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2141>


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