2004 年の締めくくりに、2005 年に起こるべき変化について発表がある。まず、間もなく実施予定のメーリングリスト移行についての重要なお知らせをお読み頂きたい。それから、来たる Macworld Expo San Francisco 2005 の会場でどうすれば私たちスタッフと会えるかについてもちょっとお教えする。今週号のその他の記事では、増え続ける電子メールの負荷に対抗するために Adam があまり知られていない Eudora の機能を身にまとい、Apple が Mac OS X 10.3.7 アップデートをリリースする。次号は 2005 年 1 月 10 日の発行となる。皆さん、どうぞよいお年を!
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TidBITS の 2004 年末休暇 -- 今週号が 2004 年の TidBITS 最終号となる。次の号は 2005 年 1 月 10 日に出す予定で、その頃私たちは San Francisco の Macworld Expo 会場で、その開幕を今か今かと待ち受けていることだろう。それまでの間、私たちは家族や友人たちとともに、待ちに待った休息とくつろぎの期間を過ごしたいと思う。この休暇期間中に私は TidBITS サーバの基盤移行の仕事も進めたいと考えているが、電子メールの通信や、緊急でないサービス、例えば TidBITS Talk や ExtraBITS などは、これから何週間かの間は休止に近い状態になることも充分考えられる。
年末のホリデーの機会を利用してこの一年をよく想い返してみるにつけ、私は多くの方々に心からの感謝を捧げずにはいられない。皆さんの力があったからこそ、TidBITS はここまで存在してこられたのだから。まず Tonya、Geoff、Jeff、Matt、Glenn、それに Mark、それから私たちの企業スポンサーとインターネットホストの会社の皆さん、TidBITS のために記事を書いて下さったり、惜しみなく財政的に支援をして下さった人たち、無欲なボランティアの翻訳チームの面々、TidBITS Talk を盛り上げて下さった方々、Take Control 電子ブックの読者の皆さん、そしてもちろん、毎週お送りする TidBITS に書かれたものを実際に読んで下さることで、私たちの仕事に意味を与えて下さっているすべての読者の皆さんに、感謝の言葉を捧げたいと思う。
2005 年に向けての私の願いは、“C”の文字の提供でお送りしたい。願わくは、礼節 (civility) と高潔 (candor)、協力 (cooperation)(共通の敵に対抗しての協力ではなく積極的な目標に向けての協力を、現実問題にも理想論にも)と配慮 (consideration)(他者への配慮と、未来の帰結に対する配慮と)が、来たる新年にはますます実行に移され、勇気を持って勧められ、人々の心に望まれるようになりますように。[ACE](永田)
Mac OS 10.3.7 がいくつかのバグを修正 -- Apple が Mac OS X 10.3.7 をリリースした。これは、これまでの何回かの Mac OS X 10.3 アップデートほど広範なアップデートではない。以前のアップデートとは違って、今回はいくつかの特定のバグを修正することだけに焦点が絞られた。DNS lookup が時々途切れることのあった問題点の修正、TextEdit が以前には問題のあった RTF 書類も開けるようになったこと、World of Warcraft ゲームでのいくつかの問題の解決、Graphing Calculator における 3D 曲面の互換性の改良、10.3.6 で導入されたバグで FireWire ドライブがマウントできなくなっていたのを修正、AppleShare ファイルサーバに保存したファイル名が 31 文字に短縮されることのあった問題に対処、FireWire ベースのオーディオ機器との互換性の向上、E*Trade PDF アカウント状況がプレビューでも読めるようになったこと、などが主な変更点だ。
<http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=300385> (日本語)Mac OS X 10.3.7 Update (Delta) について
注意すべきなのは、アップデートをインストールする際に前もって FireWire 機器(これには iPod も含まれる!)の接続を外しておくこと、と Apple が明示的に推奨していることだ。それから、いろいろな Mac 関係ウェブサイトに、アップデート後にネットワーク関係の速度低下が見られたという報告が掲載されている。私たち自身は何の問題も経験しなかったが、皆さんは今回のアップデートで具体的に修正された問題点のどれかの犠牲になっていた場合以外は、もう少し状況が整理されて詳しいことが判明するまで 10.3.7 へのアップデートを控えた方がよいかもしれない。Mac OS X 10.3.7 は 26 MB のアップデートで、Software Update または独立のインストーラの形でも入手できる。10.3 以降のすべての変更を含んだコンボ・アップデートも 97 MB で利用できる。[ACE](永田)
<http://www.apple.com/support/downloads/macosxupdate_10_3_7.html> (日本語)アップル - サポート - ダウンロード - Mac OS X Update 10.3.7
<http://www.apple.com/support/downloads/macosxcombinedupdate_10_3_7.html>(日本語)アップル - サポート - ダウンロード - Mac OS X Combined Update 10.3.7
<http://www.macfixit.com/>
<http://www.macintouch.com/panreader48.html#dec20>
文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
このような形で図々しく記事を書き出すのは本意ではないのだが、でも皆さん、どうか以下の記事でこれからご説明することを、注意深くすべてお読み頂くように、お願いしたい。皆さんが TidBITS を購読していらっしゃる、その購読方法に重大な影響を及ぼす、根本的な変更を私たちはこれから実施しようとしているので、そのことについてきちんとご説明させて頂きたいのだ。
この年末休暇の間に、もしもすべてがうまく行くならば、私たちのサーバの基盤を Web Crossing に移行させるという目標に向けての次の大きな一歩を、私たちは踏み出す予定にしている。四つある主な TidBITS メーリングリストを、次第にガタが目立ってきた Power Mac 7100 の上で、時代遅れの 1997 年版 ListSTAR によって Mac OS 8.6 の下で走っている、という現状から移し替えようという訳だ。この古いシステムはこれまできちんと動作してきてくれたし、それなりの独特の能力があったのも確かだが、それを支えるためにあまりにも時間が掛かりすぎるのが私たちの負担になってきた。そして、この移行に伴って、1996 年以来ずっとメーリングリストの縁の下で購読者情報を管理し続けてきた FileMaker ベースの購読データベースも、引退させざるを得なくなった。このデータベースにもユニークな良い所がたくさんあったので残念なのだが、Web Crossing が提供する機能と統合させるのは不可能なので、これも止むを得ないことだ。
TidBITS アカウント -- さて、今回の Web Crossing への移行に伴って一番大きく変わることは、TidBITS を購読して下さっている購読者の皆さん一人一人が、それぞれに Web Crossing における TidBITS アカウントを受け取って頂くことになる、という点だ。このアカウントにはそれぞれのユーザ名とパスワードがあり、皆さん一人一人がご自分で Web Crossing サイトにログインして、電子メールアドレスを変更したり、TidBITS 関係のすべてのメーリングリストの購読方法を一ヵ所で管理したり、さまざまの設定を変更したりもできるようになる。従来は、皆さんが購読の電子メールアドレスを変更しようと思えば、まず古いアドレスで購読中止の手続きをして(既に新しいアドレスに移ってしまっている人にはこれができないことも多かった)それから改めて新しいアドレスで購読開始の手続きをする必要があった。さらに厄介なことには、TidBITS 関係のメーリングリストをいくつも(TidBITS、TidBITS Talk、Take Control Announcements など)購読している人の場合は、それぞれのリストごとに同じ手続きを繰り返す必要があった。
今後は、あなたの TidBITS アカウントを取り巻くいろいろな新しいサービスを追加していくことも考えている。例えば、DealBITS 抽選に応募する際には、現状ではいちいち名前と電子メールアドレスを入力する必要があるが、あなたがサイトにログインしている状態で応募ページを開けば自動的に応募フォームの項目に入力が済んでいるようにするということも簡単にできると思う。(デフォルトでは、Web Crossing はあなたがログインしていることをクッキーを使って記憶しているので、もしもクッキーを消去してしまったり、あるいは初めからクッキーをオフにしているような場合には、一般公開されているページ以外にアクセスしようとする度にログインし直さなければならない。)
実際のところ、これこそが Web Crossing の真に素晴しい点の一つなのだ。すべての事柄にはそれぞれ個別にアクセスリストが定まっていて、どの人ならばどの事柄に手を触れることができるかということが個別に指定できる。だから、例えばコメントの機能を設定する時にも、コメントを読むのは誰にでもできるけれどもコメントを書き込めるのはリストに登録した購読者のみ、という風にできる。実際、TidBITS Talk は最近までそのように設定されていた。これは、スパムやワームが入り込むのを予防するためだった。けれどもその後 Postini が充分強力にスパムやワームを阻止してくれることが分かったので、最近になって私はリストに登録されていない電子メールアドレスからの投稿も受け入れるように設定を変更することができた。
あなたのアドレスを新しい Web Crossing ベースの TidBITS リストに加える(これはあなたが TidBITS の毎号をテキストあるいは HTML で購読している場合も、テキストまたは HTML のアナウンスメントのみの購読の場合も、どちらにも当てはまる)という作業をこれから私が実行する時点に至れば、その時にあなたは私からのお知らせを(これも Web Crossing で自動生成されたものなのだが)電子メールで受け取ることになる。これは通常の「メーリングリストへようこそ」メッセージと同じタイプのものだが、ただ一つ重要な違いがある。それは、もしもあなたが Web Crossing による TidBITS 関係のメーリングリストのどれをも過去に購読したことがない場合には、あなたのためにサーバが TidBITS アカウントを作成して、あなたのユーザ名とパスワードをその「ようこそ」メッセージの冒頭に記入して送付する、ということだ。あなたのユーザ名は、同じ名前が既に登録されていない場合にはあなたのメールアドレスのユーザ名部分と同じになる。既にその名前が使われている場合は、あなたのメールアドレスのユーザ名部分の後に Web Crossing がランダムな数字を付加する。そのユーザ名が気に入らなくても、どうぞご心配なく。ユーザ名をご自分でお好きな名前に変更することもできる。名前と苗字の間に空白の入った、本当の氏名を採用して下さっても構わない。また、たいていの場合、ユーザ名を入力すべき所にあなたの電子メールアドレスを代わりに入力しても、Web Crossing が適切に解釈して処理できるはずだ。
あなたが「ようこそ」メッセージで受け取る仮のパスワードはランダムに作られたものだから、あなたが最初にログインされる機会に Web Crossing から、覚えやすいパスワードに変更するようにという助言が出る。もしもユーザ名かパスワードを忘れてしまったら、Web Crossing のログイン画面には必ず Problems Logging In というリンクがあるので、そこを使って新しい仮パスワードを得て頂きたい。この仮パスワードはあなたの TidBITS アカウントに現在記録されているアドレスにあてて電子メールで送られることになる。以上、予想できる基本的作業のいくつかを説明してきたが、これらの説明を TidBITS の Account Help ページ(下記リンク)にもまとめておいた。今後さらなる説明の必要が生じた時には、このページに書き加えて行きたいと思っている。
<http://www.tidbits.com/about/account-help.html>
現在既に TidBITS Talk または Take Control Announcements のメーリングリストを購読中の方々の場合はどうなるのだろうか? そういう方々は既に TidBITS アカウントをお持ちなので、それぞれのリストに登録された際に既にユーザ名とパスワードを「ようこそ」メッセージでお知らせ済みのはずだ。もしも、これはよく起こりがちなことだが、その「ようこそ」メッセージがスパムフィルタの誤動作やメールの紛失でなくなったり、あるいは間違って消去してしまっていたら、どうぞ上記の TidBITS Account Help ページの説明に従って情報を回収して頂きたい。
一つのアカウントには一つの電子メールアドレスだけしか付随させられないことになっている。だから、私たちのいろいろなメーリングリストをそれぞれ別々の電子メールアドレスで受け取りたいという特別の理由をお持ちの場合以外は、複数個のアカウントをお作りになるのはどうかご遠慮願いたい。何らかの原因で間違って複数個のアカウントができてしまった場合には、一つを選んでそれですべてのメーリングリストを購読するようにし、それ以外のアカウントは消去してしまうのがエレガントかつ効率的な方法だ。現時点では、アカウントの消去は私の手でやるしかないが、将来は環境設定の中にそのユーザが自分の不要となったアカウントを消去できるオプションを組み込みたいと思っている。
何が起こるか、何をすべきか -- というわけで、もしもすべてがうまく行けば、次の号の TidBITS(2005 年 1 月 10 日号)が出るよりも前のいつかの時点で、私 <[email protected]> からあなたへの「ようこそ」メッセージが、あなたが現在 TidBITS の購読を受けているアドレスに宛てた電子メールとして届くはずだ。そのメッセージがあなたのスパムフィルタに引っかからないように、ご注意を頂きたい。
そのメッセージを受け取られたら、ぜひ一度、そのユーザ名と仮パスワードを使って私たちのサーバにログインしてみて頂きたい。最初のログインで、パスワードを変更して頂くことになる。ぜひ、将来も忘れないようなパスワードをお選び頂きたい。また、どんな環境設定があるのか、一通り目を通してみて頂ければとも思う。これは下記のリンクで開ける。標準ナビゲーションバーにも、環境設定へのリンクを入れるようにしたいと思う。ただ、引き続き TidBITS を購読するためだけならば、必ずしもログインする必要はないということを心に留めておいて頂きたい。将来のためにログインしておくのはお勧めしたいが、現在のところこれはあくまでも可能なオプションに過ぎない。
<http://emperor.tidbits.com/webx?25@@.bebc200!tz=300>
一つ、変わる点があるとすれば、TidBITS の各号が送られる電子メールのヘッダに関することだ。基本的には従来と同じだが、新しく追加されるメールヘッダもいくつかあるし、いくつかのヘッダは変わったり無くなったりするかもしれない。全体的には、ヘッダの変更の影響を受ける読者の数はあまり多くないだろうと予想している。ただ、スパムフィルタの中には影響を受けて混乱した挙動を見せるものがあるかもしれない。予定通り号が届かなかった場合には、まず Junk フォルダなどの隔離所の中にないかどうか確認して頂きたい。
[訳注: 新しいメーリングリストへ移行後にメール内容の日本語が文字化けするようになった、という方がもしあれば、お使いのメールソフトウェアと、そのメールのヘッダ部分の情報をお知らせ下さればありがたいです。その種の苦情は <tidbits-jp-coordinator@tidbits.com> 宛にお送り下さい。]
もう一つ変わることがある。購読管理のための電子メールアドレスだ。従来のような“-on”や“-off”の付いたメールアドレスは使えなくなる。(これは私にとっては喜ばしいことだ。現状では、これらの管理用アドレスに届くメールの圧倒的大部分がスパムで、そのために購読管理システムが滞ったり、読者が知らないうちに購読中止にされたりしているのだから。)今後も購読管理を電子メールでできるオプションは残したいと思ってはいるが、できる限りウェブベースの購読管理フォームの方を皆さんに使って頂くように、お願いしたいと思う。
<http://www.tidbits.com/about/list.html>
何か問題が起こるかもしれないが、その際はどうぞお怒りを鎮めて頂ければと思う。これらのメーリングリストは巨大なサイズのものなので、今回の移行は私にとって大がかりな綱渡りとも言えるようなものだ。これまでにより小規模なリストを移行させた時には何もトラブルが起こらなかったとはいうものの、今回だけは何が起こるか私にも予想がつかない。もちろん、何か重大な問題が起こった場合には、私も全力を尽くして問題を察知し解決に努める覚悟でいる。だから、どうか慌てずにその時期の到来を待っていて頂きたいと思う。今後のニュースは ExtraBITS で、または直接の電子メールで、あるいは TidBITS 次号の中で、必要に応じてお知らせして行きたいと思っている。どうぞ、成功を祈っていて下さい!
<http://www.tidbits.com/ExtraBITS/>
大切なことだけ要約すると -- 何万件という TidBITS 購読情報を一挙に移行させるのだから、私がちょっと神経質になっているのもお分かり頂けるだろう。もう一度、できるだけ簡単にすべてを要約すると:
新しいアカウントの情報を含んだ電子メールを、あなたは私から受け取ることになる。
すぐにログインしなければならないということはない。ただ、もしもログインして下さるならば、最初のログインの際にパスワードを覚えやすいものに変更して頂くことになる。
何か問題があれば、下記の TidBITS Account Help ページの情報をご覧頂きたい。それでも解決しなければ、私にご連絡頂きたい。
<http://www.tidbits.com/about/account-help.html>
[訳注: 日本語に関するご連絡は <tidbits-jp-coordinator@tidbits.com>宛にお願いします。]
文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
Seattle からニューヨーク州の Ithaca へと引っ越した時、私たちはいくつかの品物を eBay で売ろうとした。オークションを1つか2つ組むのならばそれほど難しくはないが、そのうちに、いつもいつも eBay のウェブベースのインターフェイスに取り組まなければならないのは思ったよりもずっと面倒だということを実感させられた。でも、実は、あの使いにくいウェブベースのインターフェイスに苦しまなければならない必要はなかったのだ。今後何かを eBay で売ろうという時には、私はぜひ iwascoding.com の GarageSale を使ってみようと考えている。一言で言えば、GarageSale とは eBay でオークションをポストする人たちのためのフロントエンドとして働く、完全装備の Mac OS X 用アプリケーションだ。写真については iPhoto と統合して働き、本物のテキスト編集ツールも装備し、あなたのオークションのためのテンプレートを作っておいて使うこともでき、後日オークションの進行状況を追跡する助けにもなる。
<http://www.iwascoding.com/GarageSale/>
今週の DealBITS 抽選では、GarageSale(マシン 5 台用の Family Pack ライセンス)を3本、賞品にする。それぞれ定価 $44.99 相当の製品だ。幸運が足らずに当選から漏れた応募者には、もれなく GarageSale(シングルユーザ用および Family Pack ライセンス)の割引価格の資格が贈られる。eBay のオークションにポストする作業を楽にできるプログラムが欲しいと思われる方は、ぜひ奮って下記リンクの DealBITS ページで応募して頂きたい。寄せられた情報のすべては TidBITS の包括的プライバシー規約の下で扱われる。最後に一言: ご自分のスパムフィルターに注意されたい。当選したかどうかをお知らせする私のアドレスからのメールを、あなたに受け取って頂くのだから。
<http://www.tidbits.com/dealbits/iwascoding/>
<http://www.tidbits.com/about/privacy.html>(日本語)TidBITS プライバシー規約
今回は年末の休暇期間にかかるので、応募期間を 2005 年 1 月 3 日までとさせて頂く。当選者の発表はその週のうちにおこない、次号の TidBITS の中でもお知らせしたい。
[訳注: 応募期間は 11:59 PM, 03-Jan-2005 Pacific Standard Time まで、つまり日本時間で 1 月 4 日(日曜日)の午後 5 時頃までとなっています。]
文: Glenn Fleishman <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
Apple は今日遅く、2つのワイヤレスベースステーションにそれぞれファームウェアのアップデートをリリースした。AirPort Express 6.1.1 と AirPort Extreme 5.5.1(日本では AirMac Express 6.1.1 と AirMac Extreme 5.5.1)だ。ほんの何週間か前に大きなリリースをしたばかり( TidBITS-756の記事“AirPort 4.1 が暗号化の苛立ちを解消し、遠隔操作も導入”を参照)だというのに。今回のアップデートでは、AirPort Express または Extreme のネットワークを経由して信頼できる FTP 接続を築けないという以前からの厄介な問題に、ようやく対処がなされた。
<http://www.apple.com/support/downloads/airportextremefirmware551formacosx.html> (日本語)AirMac Extreme Firmware Update 5.5.1 - Raw Firmware
<http://www.apple.com/support/downloads/airportexpressfirmware611formacosx.html>(日本語)
AirMac Express Firmware Update 6.1.1 - Raw Firmware
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07897>(日本語)AirPort 4.1 が暗号化の苛立ちを解消し、遠隔操作も導入
今回の2つのファームウェアアップデートで双方とものリリースノートに共通して記載されているのは以下の4つの項目だ。
FTP: この苛々させられる問題は、多くのユーザーが Apple のベースステーションを経由しては信頼できる FTP 転送をすることができないということを意味していた。いや、「苛々させられる」というだけではあまりにも控え目な言い方すぎたかもしれない。いずれにしても、今回このバグが修正されたようだ。この記事の発行までに時間の余裕がなかったので、私はまだ実地にこれを確認してはいないのだが。
ハードリセット: ベースステーションのリセットボタンを長く押し続けた場合、ハードリセットのスイッチが入った時にベースステーションが知らせてくれるようになった。ハードリセットでは内在の設定がすべて消去される。(ソフトリセット、ハードリセット、そして出荷時のデフォルトリセットの挙動については、AirPort Extreme と Express とのベースステーションの間で少し違いがある。)リセットボタンを 5 秒間押し続けると、どちらの機種のベースステーションも LED を高速で点滅させて、そのコマンドが受け入れられたことを知らせてくれる。
WPA による WDS: 何か訳の分からない文句に聞こえるが、これは Wi-Fi ネットワークを暗号化する最新のセキュリティ法 (WPA、つまり Wi-Fi Protected Access) をベースステーション間のワイヤレス接続に使う、ということだ。前回のファームウェアのメジャーリリースで、WPA が wireless distribution system (WDS) と互換になった。今回の小さなリリースでは、WDS ノードが削除されると暫くしてベースステーションがクラッシュしてしまっていたバグが解消された。
プリンタ: 前回のファームウェアのメジャーリリース以来、ベースステーションを使った印刷共有では、プリンタによって動作しないものが出るようになってしまっていた。今回の小さなリリースで、この問題も修正されたようだ。
PPPoE: 最後に、やはり前回のメジャーリリース以来、いくつかの PPPoE 設定が AirPort Extreme ベースステーションでは正しく反映されなくなっていた。この問題も、今回のリリースで解消されたらしい。
文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: 笠原正純<panhead@draconia.jp>
恒例の Macworld Expo in San Francisco が近づいてきた。例年に比べて少し開催日が遅く、ショーの展示は1月11日から14日までになっている。恒例のNetters Dinner を除けば、ショー後の時間に行われる公開イベントは何も知らない。だが、毎年行われているたくさんのプライベートパーティの中に、きっといくつか公開のものが出てくるだろう。例年通り、Ilene Hoffman's Hess Events List でイベントをまとめている。まだわずかしか載っていないが、ショーが近づいたらチェックしよう。
<http://www.ilenesmachine.com/partylist.shtml>
1月13日(木)に予定されている Netter's Dinner は19年連続での開催だ。伝統が好きな人にとっては Netter's Dinner は最適だ。Sansome と Broadwayの交差点近くの Hunan でまた開催される。ホットでスパイシーな中華料理(ベジタリアン料理もあり) の値段は通常 $18 だ。Kagi を使用して 2005 年1 月 11 日までに登録しなくてはいけない。下のリンクで最終的な金額と登録の詳細をチェックしよう。響く声とアロハシャツが目印のまとめ役 Jon Pughは今年も欠席するため、今年も私が騒がしい挙手でのアンケートの司会を務めさせてもらう。ステージ上で準備不足と思われないよう、事前に質問案を送ってもらえると助かる。観客の中から叫ぶなら、大声で!
<http://www.seanet.com/~jonpugh/nettersdinner.html>
過去同様、Moscone 南側最上階のエスカレータの前で 6:00 PMに集合しよう。そして元気よく、時には雨に降られる行進を覚悟して欲しい。サンフランシスコのダウンタウン中の交通を邪魔することになるだろう。遅くても 6:30 PMにはレストランへ出発する。
TidBITS/Take Control イベント -- Netter's Dinner は純粋に社交と楽しみのためのものだが、私たちは何かを学んだりまじめに質問に答えてもらえるようなイベントもたくさん用意している。管理編集担当の Jeff Carlson と私は Take Control の作者達と一緒にショーに出るつもりだ。これは、私たちを見つけるための裏技だ。気軽に声をかけ、質問したり私たちの仕事について感じていることを教えたりしていただきたい。
1月11日(火)に二つの Take Control に関するプレゼンテーションを行う。正午より 1:00 PM まで、私が Take Control の一般的話題と Mac の購入方法について Allume Systems のブース(#1507)でプレゼンテーションを行う。願わくば、その日の午前中に行われる Steve Jobs のキーノートスピーチでホットな新製品によって盛り上げて欲しいものだ。その後、1:00 PM よりTom Negrino が私に代わり、引き続き Allume のブースで、Microsoft Entourage 2004 について語る。最後に、3:00 PM より、Jeff Carlson がPeachpit のブース(#1807)で iMovie についてプレゼンテーションと彼の2冊の iMovie に関する書籍にサインを行う予定だ。
<http://www.tidbits.com/takecontrol/buying-mac.html>
<http://www.tidbits.com/takecontrol/entourage-2004.html> (日本語)Take Control Ebooks: あなたの知りたいことがすぐわかる
<http://www.necoffee.com/imovievqs/>
1月12日(水)は忙しい一日となることをお約束しよう。正午から 1:00 PMまで、私がUser Group ラウンジ (room #252)で TidBITS、 Take Control、ショーでの発表やその他諸々の話題について語る。ここではいつも楽しい時間が過ごせる。私は全ての Take Control ライブラリを収めた2枚のCDを抽選で差し上げるつもりだ。ぜひお立ち寄りいただきたい。ただし、 同じ正午から1:00 PM までの、こちらは Allume のブース (#1507)で行われる、Joe Kissell による Mac OS X でのバックアップについての話を聞きたいかもしれないが・・・。1:15 PM から 2:30 PM まで、伝統となった Macworld Usersカンファレンスで私が iPhoto 入門について語る (iPhotoはアップデート直後なはずだ)。その後、3:00 PM から Macworld 誌の Chris Breen によって行われるチーム対抗クイズショー MacBrainiac Challenge の引き分け再決戦に参加する予定だ。私と一緒に参加するのは Andy Ihnatko、Dan Frakes、Rich Siegel で、このゲームが面白くなること請け合いだ。
<http://www.macworldexpo.com/live/20/events/20SFO05A/conference/tracksessions/Digital+Tools/QMONYA04MYNH>
<http://www.tidbits.com/takecontrol/backup-macosx.html>
<http://www.macworldexpo.com/live/20/events/20SFO05A/keynotes>
1月13日(木)、Joe が、正午より 1:00 PM まで、 Allume のブース(#1507) に戻って Apple Mail についての質問に答える。その後、3:00 PM から 3:30 PM まで、私は Peachpit ブース(#1807) で、 The Wireless Networking Starter Kit, Second Edition を書いたときの経験に基づいて、ワイヤレスネットワークについて Q&A セッションを行う。質問をご用意いただきたい。そして、私は自分が30分間でいくつの質問に答えられるか見てみたいと思っている。
<http://www.tidbits.com/takecontrol/email-apple-mail.html>
<http://wireless-starter-kit.com/>
文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>
訳: 亀岡孝仁 <takkameoka@earthlink.net>
何ヶ月か前のことだが、私は電子メールプログラムについて思いを巡らせていた。ユーザーがメールを送ったり受け取ったりするのを助けるという点では、どれほど優れた働きをしているか。しかし、ユーザーがメールを管理することを助けるという点では、ほとんど何もしていない、というようなことを。ここには重要な対比がある。電子メールを作成し、宛て名を書き、本文を書き、そして送るという基本原理や、受信したメッセージを表示し、メールボックスに(手動で、またはフィルターを使って自動で)ファイルし、削除するか、将来参照するために保存するかという不可欠の側面は、比較的単純だ。しかし、ユーザーが電子メールについて常におこなっている作業は、一般的に無視されている。つまり、未読メールから重要なメッセージを探したり、あるメッセージの処理が終わるまではそのメッセージを目立つようにしたり、メールをさまざまな異なる方法でまとめ上げたり、ある情報や添付ファイルについての話題をさかのぼって調べたりといったことだ。
現在の Macintosh 用電子メールプログラムの中で、ユーザーがメールを管理するのを助けるという点でもっともよい仕事をしているのは、カテゴリーや旗、カスタムビューを備えた Microsoft Entourage 2004 だ。また、Creo のSix Degrees は、現在は Ralston Technology Group が所有し Clarity という名前になっているが、電子メールクライアントの外側で、便利なメール管理機能を提供している。しかし、私は 2.2 GB の保存メールを Entourage の単一ファイルデータベースに預ける気はないし、Eudora には、何年にもわたって私が頼りにするようになった細かな機能がたくさんあって、今から電子メールプログラムを乗り換えたり、Eudora の外で作業するということはできない。それなので、私は、Eudora に現在備わっている機能を使って、今すぐEudora に私のメールを管理してもらうにはどうすればよいか、考えることになった。
<http://www.eudora.com/>(日本語)livedoor EUDORA
<http://www.microsoft.com/mac/products/entourage2004/entourage2004.aspx>
<http://www.ralstontech.com/>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07689> (日本語)Creo Six Degrees 2.0 サポートするメールプログラムを追加
検索条件保存の困惑 -- おそらく、Eudora の強力な機能の中で、もっとも使われていないのが、検索条件の保存だろう。これは何年も前から Eudoraに備わっていて、これを使うと、任意のメールボックスの組み合わせに適用できる複数の条件による検索を設定して、それを後で使えるように保存できる。(検索を設定して実行し、検索結果のウインドウが見えているときに、ファイル > 保存 を選ぶ。この検索に名前をつけ、Eudora Folder の中の Search Folder に保存する。ここがデフォルトの場所だ。それ以降、特別 > 検索 の階層メニューから、保存したものを選べば、その検索が実行される。)
検索条件保存の問題点は、私が思うに、誰も検索を保存しようとは思わないということだ。検索を使うのは、たとえば4月に上司から受け取った、経理部が大好きな時間の無駄にかかわってはならないという内容のメッセージを探すときであって、そのメッセージを見つけ、経理部のプログラマとの会議に出席しなかったことを正当化できたら、それが再び必要になることはなさそうだ。それならば、なぜ検索を保存するのだろうか。
その理由は、保存された検索をした結果得られるものが、Eudora のメールボックスウインドウに、それぞれのメッセージが入っているメールボックスを表示する欄が追加されたものになるからである。メールボックスウインドウでできることは何でも、検索結果のウインドウでもできる。別のいい方をすれば、検索結果ウインドウというのは、あなたのメールを極めて柔軟に見るためのもう一つの方法なのだ。保存された検索を、カスタムメールボックスだと考えることにしよう。ひとたびこの精神的飛躍をすれば、検索条件の保存がどう役立つかが分かり始めるだろう。しかし、まず始めに、私が検索条件の保存で何をしたいのかを説明しておきたい。
見えなくなれば、忘れてしまう -- 私が何年にもわたって学んだことは、私が何かを見ることができなければ、私はそれを忘れてしまうということだ。これはもちろん大げさだが、たくさんの項目に注意を払わなければならない状況では、私の視野に割り込んでくるものが、私が処理するものになる。
私は毎日数百通のスパムでないメッセージを受け取る。それらは、いくつかのカテゴリーにおおまかに分けられる。題名をちらっと見れば捨ててしまえるような自動送信のメール、TidBITS のスタッフや Take Control の著者たちからのメール、友人や家族からのメール、メーリングリストに送られたメッセージ、そして、知らない人や日常的にやり取りをしない人からのメールである。ここ何年かにわたって、私はメールボックスやフィルターを設定して、最後のカテゴリーにあてはまる物以外のすべてのメールは、それぞれのメールボックスに分配されるようにした。こうすることで、Tonya や Geoff からの重要なメッセージが、私の受信箱の中で、Amazon や他のショッピングサイトからの不定期な売り込みや、最新号の TidBITS に私が書いた記事についてのメールなどの下に埋もれてしまうことがなくなった。同様に、すべてのメーリングリストは、それぞれのメールボックスにきちんと分けられるようになった。
かつて私が「見えなくなれば」問題に対処していた方法は、Eudora が新しいメールを受け取るたびに、そのメールボックスのウインドウを開くように設定することだった。そうしておいて、私がメールをチェックすると、Eudora はメールボックスウインドウを 10 か 15 は開く。そして、私はそれぞれの一番下を見て新しいメッセージを探し、それを処理し、処理が終わったことの印としてそのメールボックスを閉じるのだ。あるメッセージを、あとで何かをするための覚えとしてとっておきたいときは、それが終わるまで、メッセージのウインドウを開いたままにしておいた。
この方法は、長年にわたってうまくいっていたけれど、ほころびが出はじめた。一度に開くメールボックスがあまりに多くなり、またそれぞれ独自のウインドウで開いたメッセージもあまりに多く、ウインドウの散らかり具合に気がおかしくなりそうだった。さらに悪いことに、旅行に行くときに Eudora Folder を PowerBook に移したり、Eudora のベータ版がクラッシュしたりすれば、開いていたウインドウはすべて閉じてしまい、どのメッセージが重要だったか全く分からなくなってしまうこともあった。そういうわけで、フィルターされたメールは、思ったほどうまく扱えないようになった。私の受信箱の方も問題で、そこにあるメッセージの数は、ここ数年は 700 から 1,200 件のあいだで変動していた。たいていの場合は、その数はゆっくりと増え、新しいメールが古いメッセージを押し上げて視界から消してしまう。そして、定期的に(特に長い飛行機の旅などで)古いメールをかきわけて、ファイルしたり、返事をしわすれたものに返事をしたりする。私の受信箱に常におよそ 1,000 通のメッセージがあるという事実が、フィルターにかからなかったメールに対する私のやり方もうまくいっていないということを十分に物語っていた。
解決策 -- 何はともあれ私のフィルタリングは正常に動作しているのは間違いないし、そうであればフィルタはメッセージをきちんとフォルダに置いてくれているので、後で検索無しに簡単に探せるはずである。これは実際に大事なことである。というのも、適当な検索条件を思いつかない場合があるからである。例えば、Tonya が DealBITS スポンサーに対する請求書がどうなっているか私に聞いてきた場合、私は Sponsors メールボックスをその会社と関係ある人の名前に行き当たるまでスキャンし、そしてその人の名前を Option-クリックしてそこからその人と関係あるメッセージを全部集めてきて、それからContent Concentrator 機能を使ってプレビューペインで内容をチェックしながら自分の探しているものに行き当たるまで再度スキャンするということになるであろう。
私のシステムでうまくいっていないのは新しいメッセージを表示する所にある。私が欲しいのは、少なくとも一つのメッセージを含むメールボックス全てを表示する新しいウィンドウ、そして更なるアクションを必要とするメッセージを追跡するウィンドウであり、そうでなくとも込み合ったウィンドウに輪をかけることになってしまう。私にはカスタム化されたメールボックスが必要なのである - 保存検索 - 私の全てのメールボックスにまたがってある未読のメールと次のアクションのためにフラッグしたいと思ったメッセージとに集中できる手助けをしてくれるものである。
まず新しい検索を一つ立ち上げ、そして Mailboxes タブの中で、フィルタ経由で個人 (メーリングリストではなく) からの新しいメールを受け取れる 33のメールボックスを選択する (Command-クリックで複数のメールボックスを選択する)。次に、検索条件の設定をステータスが未読のメッセージと、私が"Check Out" と呼んでいるカスタムラベルのついたメッセージとした。検索を走らせて結果を眺めてみた。Eudora はメッセージを正確に拾い出したが、役に立つ順番にはなっていなかった。そこで Mailbox コラムヘッダーをクリックしてメールボックスでソートし、次にメールボックス内で日付でソートするため Date コラムを Shift-クリックした。最後に Special > Sort > Group Subjects を選んで同じ Subject ヘッダーがメールボックス、日付に関係なしに一堂に集まるようにした。この最後の部分はきわめて重要である。なぜならば、Tonya のように自分のメールボックスを持っている人達と、自分のは持っていないため私の In ボックスに来てしまう人達との間でのディスカッションを一括することが出来るからである。全てが自分の思うとおりになったところで、私はこの検索を保存した。
階層メニューから一つのメニュー項目を選択するのは手がかかりすぎて常時使うのには向いていないので、Eudora の一番上に位置するツールバーの何も無い場所を Command-クリックして私の保存した検索を呼び起こすボタンを作り出した。私はファンクションキーはアプリケーションを起動するために使っているので、Eudora に内蔵されているファンクションキーとツールバーボタンとをマッピングする機能は使えない、そこで代わりに iKey ショートカットを作り Command-1 を押せば私の保存した検索を呼び出してくれるようにした。この Command-1 は通常は Eudora の In ボックスを開くものである。今や、Command-1 を押すかツールバーボタンをクリックすることでいつでもチェックすべきメッセージを見ることが出来る。これらのメールとは、まだ読まれていないか或いは前に読んだ時 Check Out ラベルをつけておいたものである。
<http://www.scriptsoftware.com/ikey/>
もちろん、この方法が可能なのは Eudora が 33のメールボックス上にあるメッセージを検索しその結果を表示するのにほぼ 1秒しかかからないがゆえである。Eudora 6.2 の二つの新機能はこれを更に便利にさせてくれた。今や、メールチェックの最中に入ってきた新メッセージは自動的に開いている検索結果ウィンドウに追加される。ということは、新メッセージを探すために再度保存検索を流す必要は無いということである。それから、Eudora の前のバージョンではこの保存検索でカスタム化したソート順は保存しなかったのだが、6.2 ではそれも保存してくれるようになった。
この方法を取り入れてから私のメールの読み方は少し変わった。まず未読とラベルの付いたメッセージのリストをスキャンして最も大事そうに見えるものを読む。一つのメッセージを読んだ後 (そして必要なら返事を出す) どうするかはそのメッセージがどこに属しているかによる。もしそれがフィルタされて一つのメールボックスに移されたものであれば、単にそのウィンドウを閉じるだけである。そうすれば、それは既読となるので次回にこの保存検索を流した時には現れない。(最近私は基本的に全部のメールを保存することにしている;ディスクスペースは安くなったし時としてあまり重要でないと思ったメッセージに戻ってみなければいけないことがあり、全部のメールを保存するのは意味がある。) フィルタされていないメッセージは私の In ボックスから来たものであるが、私はそのメッセージを削除するか (即ち私の Trash メールボックスにその年一年間永久保存する;そして毎年新たに始める) 或いは適当なメールボックスに保存する。どちらにしろ、メッセージのステータスは既読とされるので将来の保存検索で引っかかることは無くなる。Check Out のラベル付きのものについては、ツールバーをクリックしてそのラベルを Done にする;そして必要ならば、その時点でそれをファイルする。
このやり方に関する主たる問題で更に手を加えなければいけなかったのは、未読のメッセージの方が Check Out ラベルの付いたものより気になるので、ラベルの付いたメッセージよりも未読のものに係わっている時間が多いということであった。その結果何が起こるかというと、メッセージは読んでみたがその場でどうするかの判断はしたくないというものが結構あるのだが、後でそれを無視したいという誘惑に打ち勝つためにそれを未読と再度マークする必要がある。そこで私は一つの iKey ショートカットを作ってメッセージを未読とマークしそして閉じるようにした。これでメッセージをクローズしても未読のステータスは失わないように出来る。(ここまでやってもやはり私の In ボックスはしょっちゅうチェックしなければならない。既読にはなっているがファイルもされていないし削除もされていないというメッセージが結構残るからである。)
そうは言っても、何らかの理由で直面したくないメッセージを無視する私の無意識の能力には驚かされる。通常それらの理由とは、時間がかかりすぎる、楽しくない、或いは単に兎に角やりたくないという何かである。これらを私のカスタムメールボックスでいつも見えるようにしておくというのは完全な解ではないが、私のこれまでのやり方よりはマシである。昔のやり方だと、これらのものは次の大陸横断の飛行機の中にたどり着くまではどっかに行ってしまっていて見つからないのはほぼ保証つきであった。
注意点 -- いくつかの注意点がある。世の中にはこの大騒ぎと悩みはいったい何なのか全く想像もつかない人達がいるに違いない。なぜならばこの人達はそれ程沢山のメールは受け取らないからである。例えば、もし日に 10 から20 のメールしか受け取らないならば、どんなメールプログラムでもその基礎編以上に行く理由は無い (そして事実どんなメールプログラムでも十分である)。
そして、私がこのやり方を Eudora でやったのは、それが私が使っているものだからであるが、望むらくは他のプログラムを使っている人達も私がやったことの本質を理解してそれをその好みのメールプログラムが提供する機能がどんなものであれそこへ翻訳適用して欲しい。
メーリングリストはこのシステムの一部ではないことにも注意を払って欲しい。その理由は、私にとってはメーリングリストに対してはメールボックスウィンドウを開く方法の方が適しているからである。私は一つのリストからのメッセージを数日おいて読むというようなことがよくあるので、ウィンドウを開くというのはそこには面白いものがあるかもしれないという良い注意喚起となっている。そしてまたリストからのメッセージに後日のアクションのためのフラッグを付けるという事もまれにしかない。もちろんメーリングリストのメールボックスからラベルの付いたアイテムを拾い出すというもう一つの保存検索を作ることは出来る。
最後に、私はこの方法がメールを管理する一番良い方法であるなどと装うつもりは全く無い。これはいわば今日時点で手の届くツールを使った一時しのぎの対策である。自動メール管理の仕事をこれよりずっと良くやるやり方をメールプログラムが提供できる方法は沢山あり、そして我々ユーザーがどうやればメールプログラムが我々のメール管理をもっと効率的にやる手助けになるかについて語り始めれば、多分メールデベロッパーも我々が来る日も来る日もやる実際の作業を簡易化することにもっと注意を払い始めるであろう。
文: TidBITS Staff <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
各話題の下の2つ目のリンクは私たちの Web Crossing サーバでの討論に繋がる。こちらの方がずっと高速のはずた。
iPhoto 写真集 -- iPhoto の写真を製本した写真集に仕上げる Apple の印刷サービスをどんな人が利用するのか、という疑問に答えようと、読者たちがこのフォーマットの利点と限界とを議論する。(メッセージ数 3)
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2408>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/268>
ClearType について余談を -- Microsoft は、フォントを滑らかにするための技術に ClearType という用語を使っている。これは、Mac OS X のスムージングと比べるとどうなのか? そして、この種の結果には、どの程度主観が入り込むものなのか? (メッセージ数 9)
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2407>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/266>
(スクロール)ホイールを再発明 -- マウスやトラックボールに付いたスクロールホイールの進化について書いた Joe Kissell の記事に触発され、いろいろの機種の比較や、スクロール機能を拡張するソフトウェアの話題などが盛り上がる。(メッセージ数 10)
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2405>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/265>
アゴラの侵入、Apple 流 -- Apple 本社において、長時間労働に反対するちょっと変わった抗議行動が展開された。これをきっかけに、言論の自由と働き過ぎの問題について議論が拡がる。(メッセージ数 3)
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2403>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/263>
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, , 日本語版最終更新:2005年 12月 26日 月曜日, S. HOSOKAWA