TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS #765/07-Feb-05

今週は実用的な記事が集まった。Will Porter は古い iMac をアップグレードして現代の Mac OS X ソフトウェアが走るようにする方法を説明し、Matt Neuburg はインターネット検索エンジンによるリンクのリストから関係あるコンテンツを抽出するために DEVONagent を使うやり方を検討する。また、Jeff Carlson は、あなたが大スクリーンを使っている時、またプレゼンテーションをしている時、カーソルがどこにあるかを見つけ出すために使うユーティリティを二つ紹介する。ニュースの部では、iPhoto 5.0.1 がバグを修正し、Apple の製品ラインアップをビジュアルに概観できる、なかなか見事な情報グラフをお伝えする。

記事:

Copyright 2005 TidBITS: Reuse governed by Creative Commons license
<http://www.tidbits.com/terms/> Contact: <editors@tidbits.com>


本号の TidBITS のスポンサーは:


MailBITS/07-Feb-05

iPhoto 5.0.1 がうっとうしいバグを改修 -- 先週、Apple は、同社の写真管理ソフトにあった様々なバグに取り組むべく、iPhoto 5.0.1 をソフトウェアアップデート経由でリリースした。iPhoto 5.0.1 は、iPhoto 4 で作ったライブラリのアップグレードを改善し、フォルダーへのアルバムのドラッグがより良く機能するようになり、ブックに関するクラッシュを解決し、MPEG-4 ムービーのインポートの問題にも対策を講じた。アップデートは 2.7 MB で Apple は全ての iPhoto 5 ユーザーにアップデートを推奨している。 [ACE] (笠原)

<http://www.apple.com/ilife/iphoto/>(日本語)アップル - iLife - iPhoto

Apple 製品ライン表 -- Mac mini により、Apple は Macintosh モデルの古い表を拡張した。以前は、その表で、デスクトップとラップトップ、コンシューマーとプロフェッショナル、という区分が明確にあった。その表は、Steve Jobs が iMac と iBook が Apple の製品ラインにどのようにフィットするかを示すために良く使っていたものだが、まず短命に終わった Power Mac G4 Cube によって、最近では eMac によって引き伸ばされた。技術的には、Mac mini は iMac と eMac に並ぶデスクトップ・コンシューマー Mac の枠に収まるだろう。しかし、iPod が Apple の戦略上重要になるにつれ、古い製品表は Apple の市場に対してのアプローチを視覚化するのには適さなくなってしまった。

Apple からではないが、Apple の Mac と iPod からなる全製品ラインがわかるように、新しい情報グラフが作られた。Paul Nixon によって作られた、 "Apple's Tipping Point: Macs for the Masses" グラフは、Apple の現在の製品を、価格と想定されている市場の位置を添えて、Edward Tufte 風に表現している。Paul の説明と議論について粗探しはできるかもしれないが、Apple の製品ラインをすばやく理解する方法として、これは一見の価値がある。 [ACE](笠原)

<http://www.nixlog.com/apple/>
<http://www.edwardtufte.com/tufte/>

DealBITS 抽選: photoprinto の当選者 -- 先週の DealBITS 抽選で当選し、SmileOnMyMac の photoprinto ($29.95 相当) を受け取ることになったのは、gcsf.com の Delia Lamb、comcast.net の Dale、cox.net の Norbert C. Ballauer の3名だ。おめでとう! 残念ながら当選しなかった皆さんも、下記の3つ目のリンクを使えば photoprinto の購入価格が $5 割引になる。この割引はすべての TidBITS 読者のために提供されている。応募して下さった 856 人の皆さん、どうもありがとう。それから、DealBITS 紹介を受けて応募して下さった 89 人の皆さんと、DealBITS への応募後に購読を開始して下さった皆さんに、特別の感謝を申し上げたい。皆さん、TidBITS へようこそ! また今後の DealBITS 抽選も、どうぞ楽しみにお待ち頂きたい。そして、新しい抽選をあなたのお友達や家族、同僚の方々に紹介して下さることで、あなたが当選する確率が増えるのだということをお忘れなく。今回は応募総数の 10% 以上が友人から DealBITS を紹介されての人々からの応募だった。[ACE](永田)

<http://www.smileonmymac.com/photoprinto/>
<http://www.tidbits.com/dealbits/smileonmymac3/>
<http://www.smileonmymac.com/photoprinto/dealbits.html>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07967> (日本語)DealBITS 抽選: SmileOnMyMac の photoprinto


TidBITS ご用達ツール: PinPoint と Mousepose

文: Jeff Carlson <jeffc@tidbits.com>
訳: 佐藤浩一 <koichis@anet.ne.jp>

先月の Macworld Expo で、Peachpit Press 社はブース中にプレゼンテーション用のエリアを用意していた。私を始めとする著者が本に載っているテクニックを披露する場としてだけでなく、Apple と National Association of Photoshop Professionals によるハンズオン・トレーニング・セッションが開かれた。そこには大型プロジェクタに接続された Power Mac G5 が設置されており、みんなに見えるように Mac の画面が大きく映し出されていた。

<http://www.peachpit.com/>
<http://www.photoshopuser.com/>

このような構成の問題点は、時々発表者の動作に合わせてマウスポインタを追うことが難しくなるということだ。この場合、私は一歩近づいて iMovie のインターフェース要素を自分の手で指し示すほうが簡単なことが多かったが、もちろんこれはコンピュータを使っていないので画面は何も変わらない。大きな画面では、特に Final Cut Pro や Adobe Photoshop に代表されるウインドウやパレットなどのインターフェース要素を大量に使用しているアプリケーションを実演する時など、問題がさらに深刻になる。今までは、発表者は強調したい要素の周りでマウスで円を描くように動かしていたが、少なくても私の場合グルグル回るカーソルを追って目が疲れてしまう。

PinPoint -- しかし、今年このプレゼンテーション用 Mac を準備した人は、MacChampion 社の PinPoint 2.1 を使ってカーソルを追うのが簡単になるように小さな飾り、いつでもマウスポインタを囲むような赤い円を付け加えてくれた。このちょっとした Mac OS X ユーティリティでは、このカーソルを強調する飾りの大きさ、色、透明度、そして形を変更できる。内蔵の 7 つの形状に加え、ほかに矢印やさらにはハロウィンのイメージなどを同社のウェブサイトからダウンロードすることもできる。常に表示、あるいはコンピュータから離れた時でも簡単に見つけられるよう指定時間経過後に表示するよう設定も可能だ。PinPoint 2.1 は通常 10 ドルであるが、視覚障害のある方は無料で利用できる (ただし、この無料版では新規に強調形状の読み込みができない)。サイズは 1.7 MB だ。

<http://www.macchampion.com/pinpoint_features.shtml>

Mousepose -- プレゼンテーションをする必要はないがマウスポインタが消えてイライラしているのなら (30 インチ Apple Cinema Display をデュアルで使っているせいですね!)、別のシンプルなユーティリティが助けになる。Boinx Software 社の Mousepose (これは“マウスポーゼ”と最後の E にアクセントがある) だ。ファンクションキーを押すと、このアプリケーションはマウスポインタを中心とする円以外の画面を暗くしてくれる。この円の大きさに加え、透明度や画面の残りエリアをマスクするために使う色が設定可能だ。この効果は一定の時間、あるいは自分で止めるまで続く。

<http://www.boinx.com/Mousepose/>

Mousepose の欠点は起動キーにファンクションキーしか選べないことであり、これはラップトップコンピュータで使ったりファンクションキーでアプリケーションを起動する人たちには少し問題となってしまう。プレゼンテーションで画面を全体として見せたい場合もあまり便利ではない (しかし、不透明度を最低のレベルにした設定なら、画面が全体的に薄暗くなってしまうがまだ実用性がある)。そうは言っても Mousepose はシンプルで効果的であり、無料の 255Kのダウンロードだ。動作には Mac OS X 10.3 あるいはそれ以降が必要である。


Google も踏むを恐れるところ DEVONagent が飛び込む

文: Matt Neuburg <matt@tidbits.com>
訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

私の母が何かの事実を知らなかったり、忘れたりしているときには、私はいつもこう言うことにしている。「大丈夫、そういうときのためにインターネットがあるんだから!」こんな素晴らしいことはない。記憶なんて必要ないのだ。インターネットは巨大な百科事典だ。あなたが何かを知りたいと思ったら、それがどんなことでも、どこかの誰かがそのことにのめり込んでいて、行き過ぎなくらい詳しく書いてくれている。そしてその文章がネット上に転がっていて、あなたに見つけられるのを待っているというわけだ。

でも、どうやって? それが問題だ。インターネットで事実を見つけるというのは、簡単なことではない。Google は素晴らしい(株を買っておけばよかったと思わないか?)けれど、Google が与えてくれるものといえば、リンクのリストだけだ。実際のところ、Google だけで問題が解決するのは、たまたま最初の2つか3つのリンクが、あなたの頭の中にあるまさにその疑問についての十全な論考だけからなっているという場合にかぎるのであり、そんなことはまれにしか起こらない。現実には、Google はあなたに全く新しい作業をつきつけるのだ。すなわち、すべてのリンクを訪れて、1つ1つ精読し、手と目と頭脳を駆使して、望んでいる情報を探し求めることになる。

あなたが疑問を持っているとき、あなたが本当にほしいと思っているものは、リンクのリストではなく、コンテンツなのだ。それも、あなたの疑問に答えてくれるようなコンテンツなのだ。まさにそのようなコンテンツを提供してくれるアプリケーションがあったとしたら、どうだろうか。それは、あなたのために2つ目の作業をこなしてくれる。つまり、サーチエンジンを使って検索を実行し、上位リンクのすべてを訪れて、コンテンツをダウンロードし、それをフィルターにかけて関連する順に並べ、見出しをつけ、あなたが探している情報を素早く簡単に見つけることができるようにする。

これこそ、DEVONagent がやってくれることだ。最近バージョン 1.5 が登場したので、DEVONagent について文章を書く口実ができたのだが、実際のところ、私はこの素晴らしいプログラムを紹介したくて、長いあいだうずうずしていた。私が最初にこのプログラムを試して以来、たとえば「戦後のイスラエルでヘブライ語が話し言葉として人工的に復活する以前、日常語としてのヘブライ語が絶滅したのはいつか?」とか「Lisa Della Casa と George London がRichard Strauss の『Arabella』を録音したときの裏話は?」といった疑問に対する答えを調べてきたが、そのどちらの場合でも、私は自分が望んでいたことを即座に知ることができた。そしてすぐに、このプログラムは持っている価値があると悟ったのだ。

<http://devon-technologies.com/products/devonagent/overview.php>

手段と方法 -- 私が初めて DEVONagent を使ったときは、マニュアルを読むことすらしなかった。ただ起動して、検索し、そして驚いた。マニュアルを読めば、DEVONagent には数多くのオプションがあることが分かる。検索を実行するときには、「サーチセット」というものを使うのだが、これは単に、検索をどのように実行するかということについての指示を集めたものだ。この指示には、DEVONagent がどの検索エンジン(複数でもよい)を使うのか(DEVONagent にはたくさんのプラグインが付属しており、Google や Yahoo、各種辞書サイト、Wikipedia といった標準的な検索エンジンや情報サイトとやり取りできる)、検索結果をいくつ収集するのか、検索結果のページにあるリンクもたどるのか、DEVONagent が「知能的に」無関係な内容や繰り返しを取り除くのか、ダウンロードできるバイナリやムービーのような特定の種類のコンテンツを探すのか、といったことが含まれる。さらに加えて、またはこれらとは別に、DEVONagent が特定のウェブサイトを見に行くように設定することもできる。こうすることで、DEVONagent をニュースフィードのリーダーとして機能させたり(DEVONagent は RSS などを理解する)、ウェブクローラーとして機能させることもできる。

十中八九、あなたはサーチセットを編集しようと試みることすらないだろう。あなたがすることといえば、検索フィールドのポップアップメニューから何か1つを選んで、検索語を入力し、Start ボタンを押すだけだ。たとえば、あなたが選んだものが「Internet (Fast Search)」で、あなたの検索語が「formation of snow crystals」だとしてみよう。しばらくすると、DEVONagent が検索を終え、結果を2つのパネルに表示する。

Pages パネルには、見つかったページのすべてが、関連する順に並べられ、Google の検索結果のようにリスト表示される。Google と違うところは、あなたがリストされたページをクリックしたときに、そのページのコンテンツの中から、関連する文や段落だけが抜き出され、そのすべてが即座に表示されるということだ。したがって、見つかったページを1つ1つ見るのも素早くでき、どのページが見込みがありそうかすぐに分かる。しかし、私はこの機能をめったに使わない。その代わりに、Digest パネルを使う。

Digest パネルは、「トピック」を頻度順にリスト表示する。トピックというのは、検索結果のコンテンツで頻繁に使われているキーワードだ。ここからが面白い。トピックをクリックしたり、自分で検索語を入力したりすると、関連するページのコンテンツを要約したテキストが、関連する順に表示される。1つ1つの要約は数段落の長さで、あなたが探していたまさにその情報を含んでいることが多い。そうでない場合でも、要約の最後にはそのウェブページへのリンクがあるから、そのページに行くことができる。要約は十分に長いから、そのページに行く価値があるかどうかが判断できる。

DEVONagent はそれ自体がウェブブラウザでもあり、DEVONagent のメインウインドウに戻らなくても、要約のリンクを行ったり来たりすることができる。特に注目に値するのは、「See Also」引き出しで、ここには関連するページが関連する順に並んでいる。もう1つの優れた機能は「オブジェクト」引き出しで、ここには現在のページの中にあるものが、たとえばすべてのリンクとか、すべての画像、すべての電子メールアドレスといった具合に、種類ごとに並んでいる。(どうしてすべてのブラウザにこの機能がないのか、私には理解できない。一方、DEVONagent がタブブラウジングに対応していないのは残念だ。)ページを後で調べることができるように保存しておくこともできるし、さらに進んだ見出し付けや相互参照のために、DEVONthink に送ることもできる。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07575>(日本語)DEVONthink は考える、あなたのために
<http://www.devon-technologies.com/products/devonthink.php>

先ほどの例でいえば、私は「snowflakes」というトピックをクリックし、最初の項目の要約を読んで、ブラウザでそれを見に行き、それでもう戻る必要がなかった。最初の項目というのが、Kenneth Libbrecht の驚くべきサイトSnowCrystals.com であって、私はそこでたっぷり1時間を使い果たしてしまったのだ。

<http://www.its.caltech.edu/~atomic/snowcrystals/>

注意してほしいことは、私が最初に入力したいささか不細工な検索語では、Google を使ってこのページを見つけることはできなかっただろうということだ。Google の検索結果には現れるが、最初のページではなく、リストの中では見込みがあるようには見えない。このように、DEVONagent は、見出し付け機能と、関連性による知能的な順位付け、要約表示機能によって、私の言うなれば不適当な検索語の構成を完全に補ってくれる。これが大切なことなのだ。たとえあなたが、自分の知りたいことが何なのか気がついていなかったとしても、検索をするたびに、DEVONagent はあなたが本当に知りたいことを教えてくれる。

結論 -- あなたが何かを知りたいと思ったら、それが何であっても、誰かがあなたのために、そのことを詳細に説明する長い手紙を書いてくれている。ただ、その手紙は盗まれて、インターネットの、あなたの注意をそらすような多くのコンテンツの中にまぎれて隠れている。DEVONagent はあなたの代わりに知能的に検索し、その結果をこの上なく明快に表示する。インターネットの暗闇を漕ぎ進み、あなたが知りたいまさにそのことを教えてくれるのだ。このバージョンは機能が整理され洗練されて、非常に細かいところまで注意が行き届いている。DEVONagent はきわめて分かりやすく、簡単に使えるようになった。そしてそれを支えている技術はとにかく素晴らしい。

DEVONagent には、私が触れなかった機能もいくつかある。たとえば、スケジュール検索機能とか、AppleScript によるスクリプト機能もあるので、これらを使えば、新聞記者が日常的に行っている仕事の流れを自動化するのに役立つかもしれない。このプログラムの価値を評価する最善の方法は、2.5 MB のインストーラをダウンロードして、あなた自身の手で評価することだ。DEVONagent は資源集約的に働く。つまり、ブロードバンドのインターネット接続がなければ苦しいし、かなり活発なコンピュータであればなおよい。Mac OS X 10.3 Panther が推奨されているが、必須ではない(最低限必要なシステムは 10.2.7)。値段は 35 ドルだ。


旧型 iMac を Mac OS X にアップグレードする

文: William Porter <wp@polytrope.com>
訳: 亀岡孝仁 <takkameoka@earthlink.net>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

クリスマスのちょっと前に、TidBITS コミュニティの友達の助けをちょっと借りて二台の旧型 iMac を Mac OS X にアップグレードした。Jaguar が最初にリリースされた時、これらのマシンの事も頭に入れて Mac OS X Family Pack (5台分のライセンス) を購入してあったが、二つ程の理由で iMac のアップグレードを延ばし延ばしにしてきた。どこかで、Mac OS X をインストールする前に iMac のファームウェアを正しくアップグレードしておかないと iMac そのものを殺してしまう可能性があるという聞きかじりをしてしまったのだ。そして、Panther は G3ベースの iMac では動作が遅すぎてインストールしてから後悔するのではないかと恐れていた。幸いにして、私の恐れていたことは全く根拠のないものであることが分かった。アップグレードしたマシンは両方とも順調に動いている。少し前に Geoff Duncan が TidBITS で指摘していた様に、ファームウェアのアップグレードは本当に大事だが、それをきちんとやること自体はそれ程難しいことではない。とも角、ここでは旧型の iMac を自分でアップグレードするには専門家である必要もないし、完了した時にはあなたの iMac は新しい寿命をもらう事となる。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=06973>(日本語)Jaguar のインストール前に必ずファームウェアのアップデートを!

アップグレードした私の二台の iMac は 2001年の年代もののスロット挿入型である:一台は 350 MHz モデルで 192 MB の RAM (オリジナルの 64 MB と 128 MB のアップグレード DIMM) 付き、もう一台は 400 MHz のモデルでオリジナルの 64 MB の RAM だけのものである。これらの二台のマシンは多少違った問題を提起する事となった。最初のマシンは Mac OS 9.0 が載っており、私のオフィスの片隅で埃をかぶったまま放置されていた;そのハードディスク上には保存しておかなければならない様なものは何もない。このマシンでは、他の場所で頼りにしている Mac OS X アプリケーションを必要な時に走らせられるようにするために Mac OS X を走らせておきたかった。もう一つのマシンは Mac OS 9.1 で走っている私の母のものであるが、一つには iPhoto や Mail といった最新のアプリケーションを彼女にも使えるようにしてやりたいためと、更には問題が起こった時のサポートをより簡単にしたいというのがアップグレードの動機である。このマシンのハードディスク上には彼女の全てのファイル (メール、写真、それと少々のワープロ) が保存されており、更にもう一つ、Mac OS 9 限定のアプリケーションである Stitch Painter 2 が入っている。Stitch Painter の開発会社である Cochenille の代理店から Mac OS X ネイティブ版も開発中であると聞いて嬉しく思ったが、これが出てくるまでにはまだ何ヶ月もかかるので、このマシンには Classic を残しておく必要があると思った。それからまだ何も始めない前に、彼女の HP のファックス・複写・プリンタのコンボ機用の Mac OS X ドライバが出ていることを確認した。それのダウンロードは一番最後にした。 (このプリンタ用のドライバは Panther インストレーションには含まれていない様である。)

<http://www.cochenille.com/stitch.html>
<http://welcome.hp.com/country/us/en/support.html>

これ以降述べる事は、私の二台のマシンで実際にやった事からあまり離れないようにしている。ご自身で自分の iMac のアップグレードに着手する前には、私のアップグレードしたものとあなたのマシンの違いを見極め、そして自分に固有の大事なことを見逃していない事の確認のため自分で少し調べて見ることをお忘れなく。

私が必要としたもの -- Apple は Mac OS X の走るマシンは少なくとも 128 MB の RAM を持つよう推奨している。私の知識では多ければ多いほど良いということなので、私のひいきのメモリ屋である Crucial Technology から 512 MB DIMM をそれぞれの iMac に一つずつ買った (04-Jan-05 時点で一個 $103)。これらの iMac は二つのメモリスロットを持っているので、新しく買った 512 MB モジュールと元々のモジュールの両方を使えるであろう事は知っていた。そうであれば結構な量の RAM を持つことになる。[編集者注:たまたま、私もクリスマス中に旧型 iMac を Mac OS X にアップグレードしていた。それは私の祖父母の iMac でトレイ挿入タイプの 333 MHz モデル (Rev. D) であるが、どうもこの手の iMac では限られたモデルしか上位スロットに差し込まれた 256 MB DIMM を認識せず、その他は 128 MB DIMM に制限されてしまうようである。私の場合は幸運に恵まれ、祖父母の iMac には 288 MB の RAMが付いていた。そしてこれは彼らの Mac OS X ニーズに対しては十分であることが分かった。-Adam]

<http://www.crucial.com/>
<http://www.lowendmac.com/imacs/imac-d.shtml>

それから私のマシンにはどのバージョンの iMac ファームウェアが必要なのかを見つけ出さねばならなかった。最初 Apple の Web サイトにある記事は紛らわしいと感じたが、Apple の System Profiler(私の両方のマシンに付いていた Mac OS 9 ユーティリティ)のお陰で、れぞれのマシンの現在のファームウェアのバージョンとそのプロセッサ速度を特定することが出来た。プロセッサ速度が分かれば、私のマシンに対しては Apple のチャートのどの列を見ればいいかが分かる。私の iMac は両方ともファームウェアバージョン 4.1.9 に上げなければいけないことが分かった。あなたの iMac は違うバージョンのファームウェアを必要とするかもしれないし、或いは既に最新のバージョンになっているかもしれないので、自分の状況を注意深く見極めなければいけない。

<http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=86117>(日本語)アップル - サポート - TIL
<http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=75130>(日本語)アップル - サポート - TIL

次に私が知ったのは、この 4.1.9 ファームウェアアップデーターは私の iMac 上では働かないことであった。それはこのマシンでは Mac OS 9.0 が走っているのに対して 9.1 か 9.2 を必要とするからである。幸いなことに、私は何でも溜め込んで捨てない性質なので Mac OS 9.1 の箱もすぐに見つかった。最悪この 9.1 CD が見つからなかったとしても、Apple から 71 MB の Mac OS 9.1 アップグレードをダウンロードすることは出来たはずである。

<http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=75103>(日本語)アップル - サポート - TIL

最後にアップグレードに必要なのは時間である。このアップグレードでかかったのは一台当たり数時間である。私の iMac は二回アップグレードが必要であった (Mac OS 9.0 から 9.1、そして 9.1 から Mac OS X)。私の母の iMac は 9.1 は必要なかったが、ファイルをバックアップしたりその他のものをきれいにしたりで結構時間が取られた。

段階を踏んで -- いったん材料が全部揃ったら、さっそく私は以下のような手順で作業を進めた。ここで、作業の各段階の順序が重要であることに注意して頂きたい。

  1. データをバックアップし、設定を記録しておく。マシンのうち一つには何も重要なファイルが無く、私は Mac OS X をインストールした結果ハードディスクにあった内容がすべて失われても構わないと思っていた。けれどももう一つのマシン(私の母のもの)には大切なファイルが保管されており、これをバックアップするというのがまず最初にするべきことだった。私はこの iMac でファイル共有をオンにし、LAN 経由で私の PowerBook G4 へとファイルをコピーした。(結局どのファイルもアップグレード作業中に失われることはなかったが、私はたとえ単純なアップデートであっても必ずバックアップをすべきだと思う。母が大切にしている編物のパターンを全部なくしてしまった、と彼女に説明しなければならない事態だけは、絶対に避けたいものだから。)

  2. 重要なパスワードや設定などを保存しておく。私は母に尋ねて、アップグレード後も必要となる情報の控えが記録してあるかどうか、確認した。インターネット接続プロバイダや、彼女がインターネットバンキングやオンライングローサリなどで使っていたいろいろのウェブサイトでの、アカウント名とパスワードなどだ。

  3. Mac OS 9.1 にアップグレードする。さきほど述べた通り、ファームウェアアップデートが 9.1 を必要とするために私の iMac にはこれが必要だった。母の iMac は既に 9.1 で動いていたので、そのマシンにこの作業は不要だった。

  4. ファームウェアをアップデートする。私はファームウェアアップデートを Apple からダウンロードし、説明書きを読んで、その指示に忠実に従った。ちょっと微妙だったのはただ一ヵ所、ファームウェアアップデータが指示してきた操作が、これまでに私が一度もしたことのないものだった時だ。つまり、マシンの電源を入れる時に iMac の側面にあるプログラマーボタンを押し続け、長い警告音(ビープ音というよりラッパの響き)が鳴るまで手を離さないように、という指示だ。ぜひあなたも、まず説明書を印刷してから操作の予行演習をし、どのボタンをいつ押すのかということを充分に納得してから実際の操作に入られるよう、お勧めしたい。

    <http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=60385>(日本語)アップル - サポート - TIL

  5. RAM を増設する。この作業のためには、iMac の裏面を開いて小さい方のメモリモジュールを完全に取り外し、大きい方のモジュールをスロット #2 に移し、それから新しいモジュールをスロット #1 に設置する、という手順が必要になる。(iMac を清潔な布の上に裏返しに置けば、アップグレード領域を覗き込んだ時に上に見える方がスロット #1 だ。)今回のアップグレードを済ませた後、私の iMac の RAM は 640 MB (512 + 128) となり、私の母の iMac は 576 (512 + 64) となった。作業中、私の手がもう少し小さかったら、と何度も思った。iMac の中では物を動かせる空間の余地が少なかったからだ。それから、インストールのある段階で私は数分間混乱して手を止めるはめになってしまった。実は、私は上下逆に新しいモジュールをはめ込もうとしていたのだ。でもそれ以外の点では iMac へのメモリ増設は支障無く進み、必要だった「工具」はただ一つ、iMac のアップグレードパネルのロックを外すために硬貨を使ったことだけだった。鉄則は次の通り: まずよく手を洗うこと、充分明るい場所で作業すること、落ち着いて辛抱強く、体の静電気は必ず放電すること、メモリモジュールの受け部分とモジュール自体のプラスチック枠以外、iMac の内部のものには決して触れないこと、そして、新しいモジュールをスロットに差し込む際には上下方向を確認することだ。一言で言うなら、下記の1つ目のリンク、あるいはメモリモジュールに付属のもの、いずれかの説明書によく従って作業するということだ。[編集者注: 旧機種の iMac に RAM を増設するのはかなり複雑な作業になるようだが、下記の2つ目のリンクにある Apple の説明に従えば一本道の作業になると私も思う。-Adam]

    <http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=95144>(日本語)アップル - サポート - TIL
    <http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=43012>(日本語)アップル - サポート - TIL

  6. Mac OS X 10.3 をインストールする。片方のマシンで、私は“消去してからインストール”を実行した。もう片方のマシンでは、Mac OS X を Mac OS 9 と既存のファイルの上にインストールした。どちらの iMac のハードディスクもあまり大きいものではなかったので、どちらの場合もカスタムインストールを選択し、インストーラに不要な言語モジュールをインストールしないようにと指示した。Mac OS X のアップグレードやアップデートをしようという方々向けに良い全般的アドバイスをたくさん集めた本として、Joe Kissell の電子ブック“Take Control of Upgrading to Panther”[訳注: 日本語訳もあります]をお勧めしておきたい。

    <http://www.tidbits.com/takecontrol/panther/upgrading.html>(日本語)Take Control of Upgrading to Panther 日本語版 - Panther へのアップグレード

  7. Classic を Mac OS 9.2.1 にアップデートする。私の iMac には Classic を全くインストールしなかったが、元々 9.1 が走っていた母のマシンでは Mac OS 9 を消さずにおいた。これを 9.2.1 にアップグレードすれば Classic と Mac OS X の互換性が向上する。初期バージョンの Mac OS X の一つに 9.2.1 のインストーラ CD が付属していた。また、これを Apple からダウンロードすることもできるし、Mac OS 9 の Software Update コントロールパネルを使ってダウンロード・インストールすることもできる。

    <http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=75288>(日本語)アップル - サポート - TIL

  8. Mac OS X を 10.3.7 にアップデートする。(アップルメニューから)Software Update を走らせ、必要なアップデートをすべてインストールして、両方のマシンとも元の 10.3 から 10.3.7 へと更新した。Software Update はまた、Safari、Mail、iPhoto など、多数の Apple アプリケーションもアップデートした。この作業は、二回実行しなければならなかった。どうやら Software Update はすべてのアップデートを一度に済ませることはできないようだ。Software Update の使い方に関するアドバイスについては、John Gruber の Daring Fireball サイトに最近載った記事をご覧頂きたい。

    <http://daringfireball.net/2004/12/software_update>

  9. 再設定する。それぞれの iMac がインターネットに接続できるように、Mac OS X の ネットワーク 環境設定パネルで必要な情報を設定した。

  10. ドライバや、アプリケーション・ソフトウェアをアップデートし、データを転送する。私の母の iMac では、オール・イン・ワンの HP プリンタのために Mac OS X ドライバをダウンロードしてインストールしなければならなかった。それから彼女の古いデータを Mac OS X での彼女の Documents フォルダに移し、彼女の古い写真をすべて iPhoto に読み込ませた。また、彼女の古い Internet Explorer ブックマークを Safari に読み込ませることもできた。すべてを済ませた後で、マシンを2台ともオンラインに繋げてテストし、iPhoto や Safari などいくつかのアプリケーションも走らせてみた。

メリー・クリスマス -- すべてがうまく行った! まるで、クリスマスに新しい iMac を貰ったような気分だった。これらのマシンにプロセッサアップグレードや大容量のハードディスクを入れようかと思ったこともあったが、今ではそんな必要はないと思っている。(ただオペレーティングシステムをアップグレードするだけでなく、それ以上のこともしたいと思うならば、Macworld online の下記の記事を参照されたい。そこには旧機種の iMac でメモリとハードディスクの両方をアップグレードする方法が載っている。)私はこのどちらのマシンでもビデオの編集などは試みたことはないし、これからもするつもりはないが、電子メールやウェブ、iPhoto、その他私がこれらのマシンで走らせたいと思うようないくつかのアプリケーションについては、すべてが何の問題もなく動作しているようだ。たった一つ残念なことは、これらの古い iMac をなぜもっと早く Mac OS X にアップグレードしなかったのかということだけだ。

<http://www.macworld.com/2001/10/bc/howtoimac/>

[William Porter は元は古典の教授であったが、1998 年になって「別の興味」を追及するために大学でのテニュアの職を辞し、データベースアプリケーションの開発に取り組み始めた。FileMaker Solutions Alliance の Associate Member でもある Will は、FileMaker Pro 7 についての本を No Starch Press 社から出す予定で、現在その著述に励んでいる。]

PayBITS: あなたもアップグレードの必要な古い iMac をお持ちでは? William の記事がお役に立ったなら、PayBITS で少額のお金を彼に送りましょう!
<https://www.paypal.com/xclick/business=wp%40polytrope.com>
PayBITS の説明:http://www.tidbits.com/tb-issues/lang/jp/paybits-jp.html


Take Control News/07-Feb-05

文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Take Control 電子ブックのアップデートが次々に出ている。今週は“Take Control of Mac OS X Backups”のバージョン 1.1 だ。これはとても有意義なアップデートで、既存の購買者も無料ダウンロードの手間を掛ける価値は充分、しっかりしたバックアップの戦略を確立しておきたいという新規の方には、なおさら $10 という価格がお買い得だ。

<http://www.tidbits.com/takecontrol/news/>

"Take Control of Mac OS X Backups" が 1.1 にアップデート -- Mac OS X でのバックアップをテーマにした Joe Kissell の電子ブックに、バージョン 1.1 のアップデートが出た。自分に合った、賢明なバックアップのシステムを実際にきちんと動かすにはどうすればよいのか、今回のアップデートでその構想を立てるのがますます容易にできるようになった。特に今回は、さまざまのバックアップ戦術(低価格、手軽、最も効率的)ごとの違いが一目でわかる、丸々一ページの表を追加し、それぞれの戦術ごとに個別の忠告を書き添えている。それだけでなく、Retrospect と RsyncX についてさらに詳しい説明が付き、インターネット上のバックアップサービスや、光学メディア、新しい SuperDrive フォーマット、それに再フォーマットなしにディスクのパーティション分けができるという新しいユーティリティいくつかについて、などの説明も改善されている。全体で、この電子ブックは以前よりも 8 ページ増えて 103 ページとなった。既にバージョン 1.0 をお持ちの方は、最初のページにある Check for Updates ボタンをクリックして、無料アップデートをダウンロードして頂きたい。[ACE]

<http://www.tidbits.com/takecontrol/backup-macosx.html>


TidBITS Talk/07-Feb-05 のホットな話題

文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

各話題の下の2つ目のリンクは私たちの Web Crossing サーバでの討論に繋がる。こちらの方がずっと高速のはずた。

ネットワークのハードドライブ -- そこいらにハードドライブが余ってる? コンピュータをホストとして必要とせずにハードドライブをネットワークに組み込める新しい製品が出た。(メッセージ数 3)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2456>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/313>

大きなファイルを電子メールで転送 -- 電子メールで大きなファイルを送るために YouSendIt を使うという Adam の記事を受けて、読者たちが Skype や iChat を使った場合の経験談を寄せる。(メッセージ数 3)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2455>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/312>

PowerBook を KVM スイッチでコントロール -- KVM(キーボード、ビデオ、マウス)スイッチを使って、PowerBook と他のコンピュータの間でコンポーネントを共有する。(メッセージ数 5)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2454>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/311>

新型 PowerBook では不満? -- Apple が PowerPC G5 ベースの PowerBook を出してくれるという夢のような話はさておき、Apple のプロフェッショナル用ラップトップ機のラインアップに今回施された高速化の改訂だけでは、物足りないと感じる読者たちもいる。(メッセージ数 12)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2453>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/310>

多数の Mac をネットワークでコントロール -- 学校のコンピュータ実習室でプレゼンテーションをするような時、必ず起こる疑問がある。室内のすべての Mac の画面に表示されるものをコントロールできるのか? 答はイエスだ! いくつか興味深い解決法があるので、ぜひご一読を。(メッセージ数 6)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2452>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/309>


tb_badge_trans-jp2

非営利、非商用の出版物およびウェブサイトは、フルクレジットを明記すれば記事を転載またはウェブページにリンクすることが できます。それ以外の場合はお問い合わせ下さい。記事が正確であることの保証はありませ ん。書名、製品名および会社名は、それぞれ該当する権利者の登録商標または権利です。TidBITS ISSN 1090-7017

Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2005年 12月 26日 月曜日, S. HOSOKAWA