TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#777/25-Apr-05

世界中が息を殺して Tiger を待ち(あとたった 4 日だ!)私たちも Tiger 用の電子ブックに最後の手を入れている間に、何とか私たちは時間をみつけて今週の TidBITS 増大号を出せた。Adam は NoteBook 2.0 を概観し、 Jeff Carlson は多数の Mac mini 関係ウェブサイトを検証する。Glenn Fleishman は合併したばかりの Adobe と Macromedia 両者を回顧し、Matt Neuburg は、彼の iMac G5 が煙を吐いた事件の顛末を語る。

記事:

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MailBITS/25-Apr-05

Apple が Security と Java のアップデートをリリース -- 先週、Apple はSecurity Update 2005-004 をリリースした。これは 1 MB のダウンロードで、バッファ・オーバーフローを招く脆弱性のある iSync コンポーネントを置き換えるものだ。同時にリリースされたのは Java Update for Mac OS X 10.3.9 で、Mac OS X 10.3.9 Update をインストールしたユーザーの一部が被った、Java アプレットを実行するときにシステムがクラッシュするという問題を解決するものだ。Java Update は 1 MB のダウンロードで、両アップデートともソフトウェア・アップデートによって利用可能だ。 [JLC](笠原)

<http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=301326>(日本語)アップル - サポート - TIL
<http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=301382>(日本語)アップル - サポート - TIL

Default Folder X 2.0 が Tiger をサポート -- Default Folder は私が Mac OS X をインストールする度に、OS インストール後真っ先にインストールするソフトウェアだ。先週、St. Clair Software の素敵な人たちは、Tiger 発売11日前に Tiger 対応の Default Folder X 2.0をリリースすることで、 システムリリースの頂点に居続けるための彼らへの素晴らしい賞賛に報いたのだ。

<http://www.stclairsoft.com/DefaultFolderX/release.html>

このアップデートは必須だ。前バージョンの Default Folder は Tiger の下では動かない。新バージョンのインストールは、Tiger へのアップグレードを実行する前に Panther の下で行わなければならない。(新バージョンは Panther でも正常に動作する。)Default Folder X 2.0 は現バージョンの登録ユーザーには無料で、4.7 MB のダウンロードだ。 [GF](笠原)

DealBITS 抽選:MaxSleeve と iProtect の当選者 -- 先週の DealBITS 抽選で当選し、MaxUpgrades の MaxSleeve と iProtect (最大 $38.98 相当) を受け取ることになったのは、kachergisbookdesign.com の Peggy Russell 、mac.com の Michael Bobek の2名だ。おめでとう! 残念ながら当選しなかった皆さんも、オーダーの際、追加コメント記入フィールドに MXPROMODB1 と入力すれば、MaxSleeve と iProtect あるいはどちらか一方(実は、送料を除くオーダー全部) が 15% 割引になる。なお、MaxUpgrades によると値引きはオーダーの確認の際には表示されないが請求には反映されるということだ。この割引はすべての TidBITS 読者のために提供されている。応募して下さった 769 人の皆さん、どうもありがとう。それから、DealBITS 紹介を受けて応募して下さった 45 人の皆さんに、特別の感謝を申し上げたい。今後も DealBITS 抽選を、どうぞよろしく。[ACE](笠原)

<http://www.tidbits.com/dealbits/maxupgrades1/>
<http://www.maxupgrades.com/istore/index.cfm?fuseaction=product.display&Product_ID=102>
<http://www.maxupgrades.com/istore/index.cfm?fuseaction=product.display&Product_ID=103>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=08067>(日本語)DealBITS 抽選: MaxSleeve と iProtect


Adobe、Macromedia を飲み込む

文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
訳: 亀岡孝仁 <takkameoka@earthlink.net>

グラフィックアプリケーション業界は、20年かかって初期の頃から生き延びた二つの会社となる。Adobeは先週 $3.4 billion に値する株式交換により Macromedia を買収すると発表した。この取引で、両社のボード及び米国 Federal Trade Commission の承認がおりれば、Macromedia の株主は Adobe の 18% の株式を保有することとなる。

<http://www.adobe.com/aboutadobe/invrelations/adobeandmacromedia.html>

Macintosh が発売されると、たちまちに 4社がグラフィックプログラムの領域を席巻するようになった:Adobe, Aldus, MacroMind, そして Quark である。それぞれの社がそれぞれの強さを持っていた。Adobe は印刷体とベクターの大御所となった。Aldus と Quark はそれぞれに、まさに箱の包装を初めて開いた瞬間からの信奉者軍団を誇るページレイアウトプログラムを持っていた。そして、MacroMind はマルチメディア編集ツールを有していた。

Web デザインの大手 -- 1992年に、MacroMind は Authorware と合併して Macromedia となった。1995年には Aldus FreeHand (これについては後でもっと説明する) と Altsys Fontographer のメーカーである Altsys を買収した。Macromedia はその Web ページ編集プログラムである Dreamweaver を 1998年に出し、引き続いて二つの買収を行いプログラムの強化を図った:1999年に Web トラフィック分析会社の Andromedia を買収、そして 2001年に Cold Fusion スクリプト言語の背後にいた Allaire を買収した。

Macromedia のスクリプト機能と双方向性の組み合わせは Web ベースのプレーヤーの世界で主役の座を占めるのに貢献した。Shockwave と Flash はベクターに基づく双方向プレゼンテーションのデファクト標準となった。色々な試みがなされたにも拘らず、真の競争相手が出現するまでには到っていない。

同様に、Macromedia の Cold Fusion と ASP の Dreamweaver への統合は、グラフィック Web サイトの市場での地位を更に確固たるものとした。スクリプト機能とデータベースサポートの抱き合わせで、Adobe がドイツの会社 GoLive, Inc. から購入した旧 CyberStudio、現 Adobe GoLive を採用数でしのぐのに貢献した。

印刷デザインの縄張り争い -- MacroMind が双方向と Web 編集の世界を席巻している間に、Aldus と Adobe はページレイアウト、イラスト、そして画像編集の分野を支配するようになった。

Aldus は一連の製品群を作り上げた。PageMaker から始まって、FreeHand (Aldus へのライセンスの元で Altsys が作り上げた)、Persuasion (論議はあろうが当時一番のプレゼンテーションソフトウェア)、SuperPaint、そして IntelliDraw が加えられた。

Adobe はフォントと PostScript から始まり、ベクターベースのイラストのための Illustrator を発売したが、これは FreeHand とは常に相譲らない機能競争の関係にあった。しかし、Adobe の目玉は何といっても 1990年に出された Photoshop であった。Photoshop は、二人の天才兄弟、一人は Industrial Light and Magic に、もう一人は Ann Arbor, MI の大学院にいた、の作品から発展したものである。これは最初からのヒットとなり、優秀な競争相手である Fractal Design ColorStudio を壊滅させてしまった。

Photoshop、Illustrator、フォント、そして PostScript のライセンス供与で売上げを伸ばしているうち、Adobe は更に大きな会社となり、そして 1994年には Aldus との合併を提案するまでとなった。この合併には Aldus FreeHand のスピンオフ、その権利を Altsys に戻すことが必要であった;Altsys は翌年この権利を Macromedia に再売却した。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=04019>

Acrobat は、Adobe が最初に発売した時には脚注のような地位 - 同時ユーザー数価格体系で - から、元のドキュメントの外観と雰囲気を保ったまま交換できるフォーマットとしては世界唯一のものとなる所迄成長した。Microsoft でさえ Acrobat とまともに戦うことは出来ないで来たという事実はすごいことである。

Adobe は後に残った三番目のページレイアウトプログラム開発会社である Frame を買収し、そして PageMaker の後継として InDesign を発表した。PageMaker は年を重ねるにつれて QuarkXPress の好餌食となった経緯がある。

新しい競合地図 -- さて我々の歴史探索も終わりに近づいた。Adobe の競争相手は今や Quark や Viewpoint (旧 MetaCreations, その前は他の名前であった) ではなく、Apple であり Microsoft である。同社は Windows でも Mac OS でも動くソフトウェアのリリースに邁進してきたが、上の方では Apple のプロ向けビデオツールに、下の方では Microsoft と Apple の家庭用のレイアウト、写真ツールに叩かれている。

オペレーティングシステム業者と戦える規模を達成するという意味からすれば、Adobe の Macromedia 買収は確かに理にかなっているし反トラストの警告を受ける可能性も小さいと思う。この二社は、Aldus と Adobe が合併した時の様に、この時は Adobe は FreeHand を Macromedia に放出する事となったが、重複する部分は少ない。Macromedia の Dreamweaver は間違いなく GoLive に取って代わると思うが、Dreamweaver を Creative Suite に完全に組み込むまでには時間がかかるであろう。Creative Suite 2 を出荷し始めたばかりであることを考えると、Creative Suite 3 では GoLive CS2 のいくつかの機能を組み込んだプラグインを暫定的に付けて Dreamweaver の完全統合を図るのではないかと予測する。

FreeHand と Illustrator は再度対立関係になってしまうが、負けるのは FreeHand だと思われる。 FreeHand は今でもサポート対象となってはいるが Macromedia の製品群の中での重要性は日に日に薄れてきている。これに対して、Illustrator は Adobe の最前線にとどまっている。

結局のところ、これはグラフィックのプロにとっては朗報だと思う。何故ならば、価格体系ももっと整合性が増すであろうし、すでに使っているツールの統合も進むであろうからである。大抵の Web デザイナーは Flash, Director と Shockwave, Illustrator 又は FreeHand, InDesign, そして Dreamweaver を使わざるを得ない状況下にある。これら全てを一社が一つの場所に集めて提供するというのは、単純に自然の進化と言える。

この記事の始めの所で私は二社だけが生き残ったと言った。明らかに Adobe はその一つであり、旧 Macromedia と合わせるとその売上げは $2 billion を超える。もう一社は Quark, Inc. である。同社は Aldus が PageMaker を出した 2年後にその看板商品である QuarkXPress 製品をもってスタートした。

Quark はページレイアウトに焦点を絞ったもの以外の製品もリリースしようと試みてきた。Quark Immedia は一例だが、これは奇妙なマルチメディア編集アプリケーションであり、他にも日本の会社からライセンスを受けた画像編集プログラムもあるが扉の外に出すところまで行かなかった。Quark は株式の公開されていない会社でその財政状態は分からないが、一般には長年に渡って非常に儲かっていると認識されている。

将来は明らかに統合されたアプリケーション - iLife スィーツや Creative Suite や Microsoft Office の様に相互に統合された、を持つ非常に少数のグラフィックデベロッパーについての話となる。Macromedia の購入で、Adobe はグラフィックの世界を先導するマルチプラットフォームの役割を保持しようとする大きな一歩を踏み出した。


Mac mini に触発されたウェブサイト

文: Jeff Carlson <jeffc@tidbits.com>
訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

Mac mini の技術仕様だけを見れば、このコンピュータは Apple のコンピュータ製品群のちょうど真ん中に位置する。本質的には、eMac からモニタとキーボード、マウスを取り除いたものだ。mini の特筆すべきことといえば、その物理的な大きさである。ほとんどの外付けハードドライブより少し大きいだけの、極小の四角形だ。

興味深いことに、この小さいサイズは、人々が Mac mini の可能性について想像を広げる大きなキャンバスとなっている。Mac mini は設置面積が小さいので、リビングルームに最適で、奥ゆかしい、いうなればコンピュータに見えないメディア機器を求める「配偶者テスト」に合格することができる。また、自動車の中で音楽や映像(運転者が見るのではないことを願うが)にアクセスしたいと熱望する人たちは、専用機器に大枚をはたくことなく、mini を自動車に住まわせている。

そう、そして、あの価格だ。標準の Mac mini は 500 ドルで、この値段は明らかに非 Mac ユーザを Mac OS X プラットフォームに誘っている。

これらの要素は、Mac mini 専門ウェブサイトの思いがけない急増を招いている。明らかに、根底には、非常識なほど人気のあるものを追いかけるという現象が一部には働いているだろう。しかし、そのほかの点では平凡なコンピュータがこれほど人々の興味を引いたというのは、初代 iMac 以来なかったことだ。

私は最近、どうしてこのような動きがこれほど盛んになったのか知りたいと思い、Mac mini をテーマにしたサイトをいろいろと見てみた。ニッチなウェブサイトが激増しているということは、その製品が成功することを保証しているのだろうか、それとも、それは黄金狂の日和見主義なのだろうか。もちろん、時が経てば答えが出るだろう。しかし、それまでのあいだは、このような疑問について考えるのは興味深い旅となるだろう。

ニュースと情報 -- 私が探検を始めたサイトは Modmini.com だ。これはRobert Cassidy と、TidBITS にもしばしば寄稿している Andrew Laurence が作っている。このサイトの名前にある mod とは改造(modification)のことだが、今のところは、ほかのサイトがいうような改造(たとえば Mac mini を古い iMac に埋め込むとか、はたまた Centris のケースに埋め込むとか)に焦点を当てているわけではない。その代わり、実用的な考察、たとえば miniを DVD ジュークボックス(映画をハードドライブに保存したもの)にする方法とか、Mac mini を手にしたあとに、工場出荷時オプションである AirPort(日本では AirMac)や Bluetooth を追加する方法などを取り上げている。

<http://www.modmini.com/>

毎日のニュースや情報のサイトをもっと見たいと思ったら、123Macmini.comや BYODKM.net(Bring Your Own Display, Keyboard, and Mouse)には、最新のニュース(Mac mini に関連した製品のリリースや、Mac OS の一般的なニュース)やレビューが盛りだくさんだ。どちらのサイトにもディスカッション・フォーラムがあって、体験談やコツを交換したり、「Mac mini と[ここにコンピュータの名前を入れる] のどっちがいい???」という昔ながらの質問をたずねることもできる。

<http://www.123macmini.com/>
<http://www.byodkm.net/>

ホームシアター -- Mac mini は、あっという間に、デジタルハブの要となるべき低コストで薄型のコンピュータとなり、メディアセンターを構築するための情報に特化したサイトがいくつも現れている。MacHTPC、HTmini.com、Home Theater Mac は、Mac mini をホームシアターとして使うことに傾注したニュースやレビューを提供している。それに加えて、Mac の一般的なニュースも適切なものは取り上げられている。

<http://www.machtpc.com/>
<http://htmini.com/>
<http://www.hometheatermac.com/>

もう1つ注目すべきは CenterStage プロジェクトで、これは必ずしも Mac mini と結びついているわけではないが、この小さい Mac に触発されたものだ。CenterStage はオープンソースプロジェクトで、リモートコントロール可能な、Mac 上で動くホームシアター環境(TiVo に、あなたが本当にほしい機能をすべて加えたものと考えればよい)を開発している。開発はまだ初期段階だが、0.1 alpha バージョンがダウンロードできる。

<http://www.centerstageproject.com/>

あなたが、自分の自動車が自分の家であるかのように感じることがあるなら、MacVroom を見てほしい。ここでは、Mac mini と車とを統合することで「あなたの車を Mac に」することができる。MacVroom は、Mac mini を車の中に持ち込むための奮闘で埋め尽くされており、小さいサイズの液晶スクリーンについての情報や、代替電源についての情報なども含まれている。

<http://www.macvroom.com/>

Mac mini コミュニティー -- 以上紹介したサイトすべてに、ディスカッションフォーラムかウェブログ風のコメント機能があるが、Mac mini の所有者とファンのオンラインコミュニティーをホストするという目的のためだけに作られたサイトも2つある。Macminiforums には、Mac mini の使用法、トラブルシューティング、改造についてのフォーラムや、告知欄がある。MacminiCenter はコミュニティーによって作られている Mac mini wiki(これを大きな声で3度いってみると楽しい)で、特定のハードウェア(液晶プロジェクタなど)、ソフトウェアやそのほかのカテゴリについての情報やリンクがある。

<http://macminiforums.com/forums/>
<http://www.macminicenter.com/wiki/index.php?title=Main_Page>


ピカピカの NoteBook

文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

何週間か前のことになるが、Circus Ponies が、同社の洗練されたメモ管理・断片情報保管アプリケーション NoteBook の主要な部分に大幅な改良を加え、バージョン 2.0 としてリリースした。同社によれば、このアップグレードによって 150 以上の機能が加えられるという。すでにこの製品を所有している人は無料で手に入れることができるが、ライセンス方式が新しくなったので、それに合わせてライセンスコードをアップグレードする必要がある。

<http://www.circusponies.com/>

TidBITS-745 の "よく使い込んだ NoteBook" で書いたように、私はNoteBook の熱心なユーザである。やることリストを管理したり、複雑な手順を書きとめたり、取材のために電子メールやウェブから断片的な情報を保存したり、私の机の迷宮で増殖し続ける紙片を根絶したりといったことにこの製品を使っている。私が NoteBook を使う基本的な使い方や、基本的な考え方は変わっていないから、以前の私の記事を読んでいただければ、このプログラムの印象は十分にお分かりいただけるだろう。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07803>(日本語)よく使い込んだ NoteBook

Contents Card -- NoteBook 2.0 では、いくつか新しい機能が加わったので、私はこの製品をより滑らかに使えるようになった。もっとも注目すべき新機能は Contents Card だ。これは薄手のドロアのような部分で、ノートファイルの目次がいつでも見えるように表示する。これは細かな変更のように思われるかもしれないが、実際には非常に役に立つ。ノートの内容のアウトラインを、作業しているあいだ、いつでも見ることができるからだ。それに加えて、Contents Card の適切な位置に項目をドラッグすると、その項目を別のページに移動させることができる。私は Contents Card 機能を常に使うようになった。多くの内容を同時に見るということに関しては、私はさらなる改良を望みたい。2つの独立したページを同時に見ることができるようになれば、ずっとよくなるだろう。そうなれば、現実のノートのメタファーにぴったり当てはまる。

To Do Items Index -- 私は、以前 NoteBook について書いた後に、やることリストの扱い方を変えた。それは主に David Allen の「Getting Things Done」という本を読んだせいだ。以前は、私はやるべきことを週ごとに1ページにまとめ、日ごとにアウトラインの見出しをつけて管理していた。このやり方はおおむねうまくいっていたが、私は次第に、リストの中の項目を無視することを覚えるようになり、毎日がまったくやりそうもないことで埋め尽くされるようになっていた。Getting Things Done のモデルでは、最終的な目標は与えられたプロジェクトにおいて次にやるべきことを見出すことで、やるべきことをプロジェクトごとに分類するのではなく、文脈で分類する。文脈とは、電話、電子メール、執筆、用事などといったことだ。そうすれば、座って仕事をするときに、リストの中で今の文脈に当てはまるものを見て、与えられた時間とエネルギーの範囲でやることのできることを選べばよいという考えだ。全体の方法は明らかにもっと複雑であるが、このやり方は Tonya と私の場合にはうまくいっている。そして、私は NoteBook でのやることリストの扱いを、これにしたがって変えた。

<http://www.amazon.com/exec/obidos/ASIN/0142000280/tidbitselectro00/ref%3Dnosim/>

私は、Notebook ファイルに1章を設け、その各ページに管理したい文脈を割り当て、それぞれのページにやるべきことを書いていった。さらに、私がふだん一緒に仕事をしている人ごとに議題ページを作って、話す必要のあることを忘れないようにした。このようなことは、古いバージョンの NoteBook でもすべてできるのだが、NoteBook の開発者たちも「Getting Things Done」を読んでいたので、このような組織的方法に役立つような新機能が加えられている。中でも特筆すべきは To Do Items Index で、これはやるべきこと(つまりチェックボックスのついた行)をすべて集めたページを自動的に生成し、完了したものと未完了のものの2つに分けて表示する。これによって、私が設定した文脈のすべてにわたって、やるべきことのすべてを一望することができる。これはまさに Getting Things Done モデルが推奨していること、すなわち、毎週金曜日に遅れているプロジェクトがないかどうか確かめることだ。

並べ替え、リンク、などなど -- NoteBook 2.0 は、並べ替えにおいても改良されている。ソートをつくって、それを自動的に適用できるようになった。私はまだ、この機能を思い通りに使えずにいる。自動並べ替え機能が少し気難しく感じられることもあるが、うまくいったときには、あるページ上のやるべきことを、完了したかどうかで並べ替え、さらに最終更新日の順に並べ替えることも、簡単にできる。

私はまた、リンクもよく使うようになった。NoteBook 2.0 では、ページ間だけでなく、セル間でもリンクすることができるようになったのだ。複数のNoteBook ファイルを使っている場合、他のファイルの中のセルにもリンクを張ることができる。

クリッピングには、元データに関連したメタデータを今まで以上に含めることができるようになった。クリップがもともとどのアプリケーションから来たかも簡単に分かるし、もしそれが Apple Mail から来たもので、送り主がアドレスブックに登録されていれば、自動的にアドレスブックのカードとリンクされる。

ほかにも、私がまだ使う口実を見つけることのできていない機能がたくさんある。Apple の付属アプリケーションとの統合も大幅に改善された(私は、残念ながら、この文脈ではほとんど使っていない)ので、アドレスブックに登録された連絡先とリンクして、NoteBook から直接 iChat のセッションを始めたり、Mail の電子メールを作成したりということが簡単にできるようになった。また、NoteBook のやるべきことに締め切り日を設定して、iCal でアラームを鳴らすこともできる。別のリマインダシステムを書くことなしにアラーム機能をつけ加える素晴らしい方法だ。ツールバーが好きな人向けに、全面的にカスタマイズ可能なツールバーを NoteBook ウインドウの一番下に表示できるようになった。これについて私がもっとも気に入っているのは、現在の場所を示すパンくず表示だ。Voice Annotation 機能では、長時間の録音をして、適切な位置にメモを加えることができるようになった。音声メモを iTunes に送って聞いたり、iPod にダウンロードすることもできる。iPod といえば、NoteBook のアウトラインを iPod に送って、通常の iPod のインターフェースを使って見ることができる。HTML 書き出しも改善され、NoteBook だけで内部のナビゲーションを備えたウェブサイトを簡単に作れるようになった。

ソフトウェアの中には、欲しい機能がすぐに思いつくものがあるが、NoteBookの場合には、2つのページを同時に表示することを別にすれば、そのようなことはない。実際はその逆だ。私がソフトウェアについて書いているときは、私がまだ入念に調べていない機能があまりにたくさんあるということに気がついて、いつも少し憂鬱になる。NoteBook のように、日常使うプログラムの場合は、特にそうだ。しかし、裏を返せば、いつでも新しいことを学ぶことができるということでもある。難しいことは、ある機能が必要になったときに、その機能が存在していることを思い出すことだ。ひょっとしたら、NoteBook の中の1ページを、今は必要ないが将来役に立つかもしれない NoteBook の機能に充てる必要があるのかもしれない。

NoteBook 2.0 は、新規購入の場合 50 ドルで、すでに購入している人は無料でアップグレードできる。教育用割引や数量割引も用意されており、30 日有効の無料デモバージョンもある。このプログラムには Mac OS X 10.3 以降が必要だ。


iMac G5 から煙が!

文: Matt Neuburg <matt@tidbits.com>

これは、私の iMac G5 がいかにして最近次々と故障するようになったマシンたちの仲間入りをしたか、そしてその問題がいかに解決されたか、の物語だ。

私は 20 インチ iMac G5 を去年の 11 月の終わりごろに購入した。私はたちまちこれがすっかり気に入り、夢中になって使った。数の計算もきびきびとこなし、GarageBand がしゃっくりをすることなど決して無く、Microsoft Word 書類でさえもかなり素早くスクロールしてくれる。DVD にも書き込める。内蔵のハードディスクも巨大だ。スクリーンもテキストを2ページまるまる表示できる。とにかく最高にゴージャスだ。隅から隅まで、このコンピュータは払った金額に見合っただけの価値がある。それにもちろん、この驚くべきフォームファクターだ。実質的に、このコンピュータは厚さ2インチのモニタで出来ていて、すべてがその内側に収められているのだから。

<http://www.apple.com/imac/>(日本語)アップル - iMac G5

購入する前から、私は Apple の討論ボードに出入りしていて、そこでいろいろの知識を仕入れていた。例えば、iMac G5 のバスのスループットは RAM が二つずつ同サイズの組でインストールされている方が高速になる、ということも学んだ。だから、私は早い段階で元あった 256 MB の RAM を二個の 512 MB スティックに交換しておいた。この iMac G5 は背面のカバーを外して RAM をインストールするのが驚くほど易しい。実際、この機種の最も特記すべき機能の一つは、ユーザーが自分で修理できる個所が非常に多いことだ。内部に四個の LED があって診断の助けになるし、いろいろなパーツも非常に巧妙に配置され接続されているので、必要ならばハードドライブや光学ドライブ、電源ユニット、インバーター、ディスプレイベゼル、さらにはミッドパネル(これは基本的に金属製のシートで、あらゆるものが取り付けられている - つまり、ミッドパネルを交換する時はロジックボードやファンも交換することになり、他のすべてのユーザー交換可能パーツも取り外す必要がある)などもユーザーが簡単に交換できる。

<http://discussions.info.apple.com/imacg5/>
<http://developer.apple.com/documentation/Hardware/Developer_Notes/Macintosh_CPUs-G5/iMacG5/04_Expansion/chapter_5_section_1.html>
<http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=86812>(日本語)アップル - サポート - TIL
<http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=300205>(日本語)在宅自己交換修理 - iMac G5 (Flat Panel)
<http://www.info.apple.com/usen/cip/pdf/imacg5/033-2494.pdf>

死すべき運命を啓示 -- 一月ほど前、Apple の討論ボードやその他の場所で、基本的に同一の故障があちこちで起こっているという話を耳にするようになった。iMac G5 のユーザーたちが、自分のマシンから突然、プラスチックが溶けたような、あるいはタイヤを燃やした時のような、嫌な臭いがするようになったのに気付き、その後間もなくマシンが動かなくなったというのだ。この話を私は心に留めたが、同時に思った。「そんなことが私に起こるはずはない」と。

<http://discussions.info.apple.com/webx?128@@.68ab823e>
<http://discussions.info.apple.com/webx?128@@.68a4aa56>
<http://www.macintouch.com/imacg5part05.html>
<http://www.macintouch.com/imacg5part06.html>
<http://www.macintouch.com/imacg5part07.html>

でももちろん、私の考えは甘かった。2005 年 3 月 29 日の火曜日、私の iMac は無気味な臭いを放つようになった。それは嫌な、ちょっと吐き気を催させるような臭いで、かなりタイヤが燃える臭いに近かった。窓を全部開けて風通しをしないと、とても部屋の中に居られないくらいだった。この時、他のユーザーたちの報告をたくさん読んでおいた経験が、即座に役に立った。きっとコンピュータはじきに動かなくなるだろう、私はそう思ったが、その時はまだ動作していたので、すぐに私はバックアップをした。それも二回、四枚の DVD へのバックアップと、居間でステレオシステムに繋いである、頼りになる私の iBook G3/600 への同期との、二重のバックアップだ。それから私は Apple Hardware Test(コンピュータに付属の特別の CD で起動して使った)も走らせたが、このコンピュータはすべてのテストに合格した。その次の日、水曜日になっても朝のうちはまだこの iMac は走っていたが、私が友人たちと昼食を食べに行ってから午後に戻って見ると、この iMac は既に深い眠りに就いていてどうしても起こすことができなかった。シャットダウンさせてみたが、もう二度と起動させることはできなかった。

お医者さんが家の中に -- 私が最初にしたことは、(iBook を使って)Apple の iMac G5 サポートページに行くことだった。ここではリンクを辿るだけで一連のページに導かれ、診断アシスタントとして働いてくれる。これらのページで、私は状況分析の段階を踏むことができた。各段階で、いくつかの選択肢または質問、あるいは指示が与えられ、それらに答えながらページを辿って行けば解決に至るようになっている。

<http://www.apple.com/support/imac/>(日本語)アップル - サポート - iMac G5

このアシスタントは、コンピュータに電源が入らず、起動チャイムも鳴らず、壁の電源コンセントはちゃんと働いているという答を私から引き出すと、私に iMac の背面カバーを外して電源プラグを繋ぎ、内部にある四つの LED を調べるようにと指示した。もしも最初の LED がオフならば、それは電源ユニットを交換する必要があるということだ。けれども最初の LED は点っていた。そこでアシスタントは私に内部のパワーボタンを押してから System Management Unit リセットボタンを押し、それでコンピュータの電源が入るかどうかを見るようにと指示した。でも電源は入らなかった。そこで、アシスタントは最後の診断を下した: これは、ミッドパネルを交換する必要がある、と。

<http://www.apple.com/support/imac/assistant/nopower/>

(ちなみに、この一連の診断用ウェブページは教育的であると同時にとてもおもしろい。仮想的なシナリオを頭に描きながらただページを辿ってみるだけでも、あなたのコンピュータに関することをたくさん学べるだろう。例えば、もしも内部パワーボタンを押した段階でコンピュータが起動したとして、その後背面カバーを閉じると起動しなくなったとしたら、この診断ページは背面カバーを交換するようにという指示を出すようになっている。)

診断用の最後のページで、私は何とも快い驚きに出くわした。そこには、新しいミッドパネルを注文できるページへとスムーズに導いてくれるリンクが用意されていたのだ。つまり、どんな人とも直接会話することなく、すべての問題を解決できるというわけだ。私はそのリンクをクリックし、コンピュータのシリアル番号を入力して、ミッドパネルを注文した。私が元のミッドパネルを返送しなかった場合に備えてクレジットカード番号を書き込む必要はあったが、もしもすべてが予定通りに進めば、このコンピュータは保証期間内だったので、何もかもが無料になるはずだ。ミッドパネルそのもの、新しいミッドパネルを私に送る送料、同じカートンに古いミッドパネルを入れて送り返す送料(送られたカートンの宛先ラベルを剥がすと現われる第二の宛先ラベルに、返送先が記入され送料受取人払いと明記してある)も、Apple がすべて負担するようになっている。

<http://www.apple.com/support/imac/assistant/nopower/52.html>

こうして、コンピュータが壊れてしまったことへのショックは残っていたものの、私はこういう状況を処理するための Apple のシステムは素晴らしく能率的だなあ、という嬉しい気持ちで眠りに就いたのだった。

考え直してみる -- その次の朝、目覚めたばかりの私は何となく不安な気持ちになり始めた。この問題をめぐってインターネット上で読んできたいくつもの報告の内容を思い出すにつれて、心配になってきたのだ。何人かのユーザーは膨れ上がったコンデンサについて報告していた。MacInTouch やその他のサイトでは専門家の意見として、産業スパイに関係した事情で品質の劣る電解液を使ったコンデンサが生産されたことがあり、これがコンデンサの膨れ上がる原因だという説明があった。でも、私のマシンではコンデンサに問題はないようだった。それに、コンデンサの問題を報告していた人たちはたいていディスプレイがちらつく問題も報告しており、Apple Hardware Test でパスしなかったと報告していたが、私のコンピュータはこの点でも問題なかった。

<http://discussions.info.apple.com/webx?128@@.68a31fdd>
<http://www.pbase.com/johncoggi/image/40667990>
<http://g5support.com/group/viewtopic.php?t=4124>
<http://www.oliver-kreuzenbeck.de/iMac_problems/iMac.html>
<http://www.badcaps.com/causes/>
<http://www.spectrum.ieee.org/WEBONLY/resource/feb03/ncap.html>

それから、臭いの問題を報告していた人たちはほとんど例外なしに電源ユニットについても触れていた。たしか、ミッドパネルを交換しただけでは問題が解決しなかったと言っていた人もいたような気がした。実際、電源ユニットを交換しただけで問題が解決したらしい人もいた。私の直感では、ここには二つの別々の問題が存在しているようだ。一つはコンデンサの問題、もう一つは電源ユニットの問題だ。私は、コンデンサの話が頭にあったので、それに惑わされてどこかで診断の選択肢を間違い、ミッドパネルに問題があるという誤った結論に導かれてしまったのではないか、本当の問題は電源ユニットにあったのではないか、そういう不安がむくむくと頭をもたげてきたのだ。さらに問題を複雑にしたのは、電源ユニットの故障がミッドパネルをも道連れにしたかもしれないと報告していたユーザーが何人かいたようだったことだ。電源ユニットが焼き付いて、そこから出た煤がミッドパネルに吹き付けられたのだろう、というのだ。いずれにしても、内部 LED を使ったオンラインの診断ではミッドパネルが悪いという結論が出たものの、ミッドパネルを交換しただけで問題が解決するものかどうか、私にはもはや確信が持てなくなってきた。そこで、私は直接 Apple に連絡してみることにした。

電話の顛末 -- 電話で Apple に通じさせるのは、決して易しいことではなかった。何度試みても、いつも話し中だった。ひょっとして時間外にかけているのかとも思ったが、Apple のウェブサイトを見ても(私の探せた範囲内では)どこにも受付時間を明記したところは無かった。結局、Apple 社の人間と話ができた時にはもう金曜日になっていた。最初私は、私の注文したミッドパネルがどうなっているかが Apple のサポートウェブページではわからなかったので、それを調べてくれる人がいないかと思い、カスタマーサービスに取り次いでもらえるようにボイスメールシステムの中を苦闘して求めて行った。やっと話せた女性はとても丁寧に応対してくれたが、彼女には私の欲しい情報はわからなかった。これは私には奇妙な事実に思えた。そこで彼女はテクニカルサポートの担当者に通話を取り次いでくれた。ここでもかなりの手間が掛かったようだ。

このあたりから、物語はまた好転し始めた。最初のカスタマーサービスの人にある程度事情を説明してあったので、どうやら彼女がその情報を引き渡してからこのテクニカルサポート担当者に通話を転送してくれたらしかった。だから、彼が受話器を取った時には既に完璧に問題への対処の準備が出来ていたようだった。彼はこの iMac G5 の動作不良の問題にすべて精通しているようで、私の感触では彼には私が語っている説明をもう聞く必要も無く、彼はただ私の話が終わるのを待ってから、とっくに準備の完了している返事を私に告げようとしているだけのような気がした。実際、私の直感は正しかったようだ。つまり、この電源ユニットは内部 LED を点灯させるのに充分なだけは働いていたが、どうやらコンピュータを起動させるのに充分なだけの働きができなかったらしく、彼はすぐに新しい電源ユニットを送ると言ってくれた。彼は私のクレジットカード番号を聞いた。それだけで手続きは充分だった。彼は既に私のコンピュータのシリアル番号を知っていたのだし、それを通じて私の住所もわかっていたのだから。

さて、ここからは待つだけだった。週末の間は、待てど暮らせど何も起こらなかった。ちょっと意外なことに、月曜日になってミッドパネルが届いた。幸運にも私は在宅していた。受け取りにはサインが必要だったからだ。けれども私は包みを開くことはしなかった。なぜなら、その包みは密封されていて、封印テープの上にこう書かれていたからだ。「パーツを使用する時まで封印を剥がさないこと」と。そう、私はこのミッドパネルを交換すべきかどうかがまだわからなかった。まず電源ユニットを交換してみて、それで問題が直るかどうか見るのが先決だった。もしも使わなかった場合、この交換部品を使ったのではないかと疑われるのを避けたかったのだ。

火曜日、水曜日と待っても電源ユニットは到着しなかった。私はイライラし始めた。ことに、Apple のサポートウェブページを見ると私の電源ユニットの注文が受理されたことがわかるのに、それ以上の情報は何もわからなかったことが私を悩ませた。これが Amazon やその他のオンライン販売店なら、商品が発送されればその事実がトラッキング番号とともに明記され、およその到着日が推測できるようになっているところだろう。けれどもその種の情報はどこにも記されていなかった。これは、Apple の実践システムにおける欠陥と言えると思う。

そこで、水曜日の午後になって私はもう一度 Apple に電話してみた。電話が繋がるのはほとんど不可能のような気がした。ボイスメールシステムで 45 分も待たされたあげく、いよいよ本物の人間と話ができるという瞬間に、通話が切れてしまった。私はまた電話をかけ直して、またまた 45 分待たされた。けれども今度はようやく誰か電話口に人が出て、私があわててどうか電話を切らないでくれと懇願した後で、その人は私がまさに必要としていた情報を話してくれた。電源ユニットはまだ発送されていなかった。それはその日のうちに発送される予定になっているということで、彼はトラッキング番号を私に教えてくれた。

竜頭蛇尾と後思案 -- 物語の結末は、シンプルかつ素早い、ハッピーエンドだった。電源ユニットはその次の日(木曜日)に到着した。私がそれを交換するのにおよそ5分ほどかかった。経験を積んだ人ならば2分で交換できただろう。なぜなら、電源ユニットをミッドパネルに取り付ける方法と結線の方法とが非常に巧妙にデザインされていて、作業がとても簡単にできるようになっていたからだ。(Apple は交換手順を印刷できる説明書も用意しており、また送られてきたパーツには Phillips ヘッドのドライバーさえ添えられていた。)交換が済んだ後で背面カバーをコンピュータにはめ込み、電源コードを繋いで、ボタンを押すと... 心臓が止まるかとも思えるような一瞬のポーズを置いた後で、ちゃんと起動が始まった。私は DiskWarrior を走らせて、不意のシャットダウンがハードディスクのディレクトリ構造に損傷を与えなかったかどうか確かめてから、もう一度 iBook G3 との間で同期をとった。この iBook G3 が、一週間の間私のメインのコンピュータとして雄々しく働いてくれていたのだ。これで、すべてが元の通りに戻った。

<http://www.info.apple.com/usen/cip/pdf/imacg5/033-2497.pdf>
<http://www.alsoft.com/DiskWarrior/>

私は二つの箱を、つまり古い電源ユニットの入った箱と、未使用のミッドパネルの入った箱とを、送料受取人払いで Apple に送り返すよう DHL システムに引き渡した。このミッドパネルについては少し迷った。ひょっとしたら、受け取ったからにはとにかくインストールしてみるべきではないか、そういう気もした。でも私はそうしなかった。どうやら私の古いミッドパネルは問題なく動作しているようだし、もしもこちらも壊れてしまったら、その時になってからあらためて問題に対処すればよいのだから。感情に流されることなく、論理的思考を優先させなければならない。一週間半もの間コンピュータ無しに過ごすのは辛いことだったし、もう二度とこんなことは起こって欲しくはないが、その上ですべてが済んでみれば、ミッドパネルを交換しないとまた問題が再発するという証拠は何も無かった。それに、交換をすれば問題が再発しないという保証も無かった。

実際、道理に合わない感情がちくちくと私の思考過程に触手を伸ばして忍び込む、ということもその後しばしば起こった。こんな事件の後では、事実と空想を区別するのも難しいものだ。私は、この iMac G5 をある種の疑惑の目をもって見るようになった。それまで毎週一回バックアップしていたのを、毎日バックアップするようになったし、変な臭いがしないかと、時々空気を嗅いでみる習慣がついた。自宅を離れる時には、マシンをスリープさせずにシャットダウンさせるようになった。(あの異臭が始まったのはスリープ中だったし、そもそも電源さえ切れていれば絶対に電源ユニットが焼けることはないのだから。)でももちろん、これらはどれも合理的な意味のあることではない。このコンピュータが新品同様の良い状態にあるのでないとすべき証拠は全く存在していないのだし、きっとこの疑惑の念も、いずれ時間が経って iMac が正常に働き続けるにしたがい、消えていくのだろうから。

応答性と責任能力 -- この、ちょっとした冒険物語が、Apple Computer, Inc. という会社にとって持つ意味は何だろうか? 私の個人的観点から見れば、差し迫った危険の可能性をあらかじめ私に知らせてくれたのは Apple 自身の討論ボードだった。これは良いことだ。その一方で、オンラインの診断ツールは、慰めにはなるものの、私に間違った答を示した。危機が今まさに訪れたという時、Apple に電話を通じさせるのは甚だしく困難でいら立ち以外の何物でもなかった。パーツの発送はあまり迅速ではなかった。それに、発送日やトラッキング番号がウェブで提供されていなかった。

もっと広い立場から見れば、この種の故障はどれほどの規模で起こっていて、Apple にどれくらいのコストの負担を掛けているのだろうか? 最近の財政業績報告の会議で、Apple はこのような問題について全く触れなかったし、会社の経済基盤に逆風が吹いているような気配は見せなかった。これは腹黒い帳簿操作によるものかもしれないが、ひょっとしたら故障した iMac G5 の数はそれほど多くないのかもしれないし、たとえかなり多かったとしても、交換のためのコストや一般向けの対応のための費用は Apple の全体的な利益の規模に比べれば微々たるものなのかもしれない。私の読んだ報告はすべて事後の逸話であったし、討論ボードにおいては故障の報告の方が故障の無いことの報告より圧倒的に多いのが普通だから、iMac G5 がどれくらいの割合でこの故障を起こしているのかを推測する手立てなどどこにも無い。それでも、あるユーザーによればその人の店ではおよそ 18% が故障したということだったし、別のユーザーは近くの Apple ストアの店頭で Genius Bar の店員がその週だけでこれで5件の同じ故障だと言っているのを聞いたという。CompUSA のある担当者はこの二ヵ月間に 20 台あまりの故障したマシンを扱ったという。また、MacInTouch は引き続き故障に関する報告を休みなく続けている。間違いなく Apple は公表しているよりももっとずっと多くのことをこの問題について知っているのだろう。ぜひ、Apple には潔く白状してこれを公表して欲しいものだ。「こういう問題があって、我々はこういう対策をしている、こういうことが分かっていて、あなたのコンピュータが故障する確率はこの程度で、もし故障したらこうなるはずだ」と。けれど、まず間違いなく、そういうことは実現しないのだろうが。

<http://www.apple.com/quicktime/qtv/earningsq205/>
<http://www.macintouch.com/imacg5part08.html>


Take Control ニュース/25-Apr-05

文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私たちの四冊の Tiger タイトルの電子ブックは、すべて Tiger 自体と同時にリリースできるよう、順調に準備が進んでいる。加えて、皆さんのためにもう一つ、アップグレードの動機を用意させて頂けることになった。電子ブックの一冊を、無料で手に入れる方法があるのだ。

<http://www.takecontrolbooks.com/news/>

"Take Control of Upgrading to Tiger" が Tiger 購入と一緒なら無料 -- この電子ブック“Take Control of Upgrading to Tiger”を購入して下さる方はほとんど全員 Mac OS X 10.4 Tiger も注文するつもりでいらっしゃると予想しても構わないだろう。それなら、電子ブックが無料になるというのはいかが? それには、まずこの電子ブックを予約注文して、予約注文用の電子ブック表紙にある Check for Updates ボタンをクリックすると、Small Dog Electronics での注文が $5 引きになるクーポンコードが分かるので、そのクーポンコードを使って Small Dog で Tiger を購入すればよい。気前の良い彼らはひょっとしたらバーモント産のメープルシロップも付けてくれるかもしれない (たぶん瓶詰めでね)!

<http://www.takecontrolbooks.com/tiger-upgrading.html>


TidBITS Talk/25-Apr-05 のホットな話題

文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

各話題の下の2つ目のリンクは私たちの Web Crossing サーバでの討論に繋がる。こちらの方が高速のはずだ。

ひょっとして世界は変わってる... -- まわりの他の大型店は集客量が減っているというのに、Apple Store の小売店だけはかなり客の入りが良い、と報告してくれた読者たちがいる。(メッセージ数 17)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2548>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/406>

Monster が FM を送信 -- Geoffrey Bronner がレビューした Monster iCarPlay の記事を見て、ある読者から FM 送信機について実地の体験談が届いた。(メッセージ数 1)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2550>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/408>

ブロードバンド必須のアップデートか -- 最新リリースの Mac OS X アップデートは何十メガバイトというサイズだから、ダイヤルアップのインターネット接続を使う人たちにとって、ソフトウェアを最新に保つのは並み大抵のことではない。(メッセージ数 36)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2551>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/409>

10.3.9 と Safari -- 最新の Mac OS X アップデートには Safari 1.3 が含まれているが、システムによってはこれが新たな問題を起こしているようだ。(メッセージ数 12)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2554>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/412>

ウェブサイトをキャッシュするソフトウェア -- いろいろなウェブサイトのコピーを自分のコンピュータに保存したいという読者に、いくつかのソフトウェアを推薦する声が寄せられた。(メッセージ数 5)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2555>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/413>

安価にワイヤレスヘッドフォンを -- Bluetooth のワイヤレスヘッドフォンに高いお金を払うより、FM 送信機と FM ステレオヘッドフォンを使った方がずっと安くつく、とある読者が提案する。(メッセージ数 2)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2556>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/414>

iMovie 5.0.2 アップデート -- Apple の最新の iMovie アップデートはいくつか懸案のバグを修正したが、残っているバグもある。Matti Haveri が問題点を整理してくれた。(メッセージ数 1)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2557>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/415>

政府の補助金申請のために Microsoft OS を強要される -- 合衆国政府の請負業者の一つが、連邦政府の補助金の申請手続きを Windows に限定するようになった。Mac ユーザーにとって、これは何を意味しているのか? PC エミュレーションソフトウェアを使え、ということか? それとも、議会のメンバーに陳情すべきなのか? (メッセージ数 4)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2558>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/416>


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非営利、非商用の出版物およびウェブサイトは、フルクレジットを明記すれば記事を転載またはウェブページにリンクすることが できます。それ以外の場合はお問い合わせ下さい。記事が正確であることの保証はありませ ん。書名、製品名および会社名は、それぞれ該当する権利者の登録商標または権利です。TidBITS ISSN 1090-7017

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