TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#797/19-Sep-05

FileMaker, Inc. は最近 FileMaker Pro 8 の出荷を始めた、そこで FileMaker の開発者である William Porter が何が新しくなって何故これがワクワクさせられるリリースなのかを徹底解説する。更に、この号では Adam は StuffIt Deluxe 10 の新機能を概観し、Glenn は複数のマシン上で iTunes を再生するためのなるほどと思わせる時間依存性のあるオーソライズ方式を提案する。その他、Glenn と Adam による “Take Control of Your Wi-Fi Security” のリリース、Boston での Macworld Expo 開催のキャンセル、XPostFacto 4.0、そして Hurricane Katrina 救済活動を支援する限定盤 Coldplay EP についてお伝えする。

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MailBITS/19-Sep-05

Macworld Boston キャンセルとなる -- MacCentral の我々の友人の報じたニュースは来るべきものが来たという感じであった:IDG World Expo は Macworld Expo Boston をキャンセルし、来るべき1月の Macworld Expo San Francisco にその努力を集中するというものである。最近の Boston と New York での Macworld Expo イベントに関する記事の中でも述べたように、参加者数は Macworld Expo ショーと呼ぶには少なすぎた。この Boston ショーの終焉は、数年前に遡ることになるが Macworld Expo を New York City から Boston に戻すという IDG World Expo の決定に端を発したドミノ効果の一つの結果であった。この決定は大々的に報道されたあの Apple とのいさかいへと発展、その結果 Apple は Macworld Boston への参加を拒否し、更にすぐにキャンセルとなった Macworld Expo Tokyo からも手を引く事となった。現在でも、もし Macworld Expo が New York に残っていたならば Apple は引き続き出展していたかどうかは分からない。というのは、同社は自分で製品発表のタイミングを決定し管理していく方が、他の人が一年も前に決めて動かせない状況よりずっとましだと思っているからである。Apple もいないそして期待された新製品の発表もないということで、個人もメディアの人も参加しない方を選択し、それが引いては多くの出展者に、出展費が高価であったこともあり、ブースの価値について再考させることとなった。一方で IDG World Expo は多くのカンファレンスセッションと特別ブースを取り揃えてショーを意味のあるものにしようとの努力を続けたが、毎回毎回縮小を続けるフィードバックループには勝てず、ついに Macworld Boston の幕を閉じる事となった。それでもまだ我々には San Francisco が残されている。

<http://www.macworld.com/news/2005/09/16/boston/>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=08178>(日本語)Macworld Boston 2005: 親密なる出来事
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07952>(日本語)Apple、攻勢に転ずる
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07746>(日本語)ボストンのMacworld Expo: 過去、現在、未来
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07747>(日本語)Macworld Expo Boston 2004 を採点する
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07279>(日本語)Macworld Expo New York 2003: 中身は濃厚
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07127>(日本語)Macworld Expo NY が Create に生まれ変わる
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=06966>(日本語)Apple と IDG World Expo が Macworld Expo をめぐって対決

だからと言って、小さなショーは存在価値がないというわけではない。01-Oct-05 に North Coast Macintosh Users Group は一日限りの Macintosh Computer Expo 2005 を主催する。これには、24 の出展者が参加し、他の業界イベント講演でお馴染みの専門家達も名前を連ねており、参加者数は 1000人を超えると予想されている。場所は Santa Rosa, CA のSanta Rosa Junior College で、時間は 9:30 AM から 3:30 PM まで、入場は無料だが駐車料金が $3 かかる。これは一日分の Macintosh の楽しみと勉強のためとしては全く悪い話ではない。そしてもう一つ、Fresno Macintosh Users Group の主催による Central Valley MacFair が Fresno, CA で 22-Oct-05 に開かれる。こちらの方が多少小規模になると思われるが、同様なイベントとクラスがいっぱい用意されている。この様な小さなショーは、当然のことながら、地域の Mac ユーザーのためのものであり (TidBITS では読者の大部分が参加できない故に、通常はこの様なイベントを取り上げない)、参加者に対する恩恵は大きいものがある。我々としてはこの様な地域イベントが世界中でどんどん開催されることを願いたい。この様なユーザーグループ主導のショーに対して、我々は、全 Take Control Library をいくつか会場での抽選商品として提供することで援助の手を喜んでさしのべたい。勿論、上記の二つのショーに対してもそうしている。[ACE](カメ)

<http://www.ncmug.org/mce.html>
<http://www.fresnomug.com/macfair.html>

ハリケーン・カトリーナ被害者救援のため Coldplay の限定盤 EP が iTMS に -- TidBITS-795 の記事“ハリケーン・カトリーナの災害にネットが応える”で、インターネット・コミュニティーがさまざまの方法で力を合わせて、ハリケーン・カトリーナのために家を失ったりその他の被害にあった人たちを助けようとしていることを Jeff Carlson が報告した。2週間あまり前、このハリケーンは合衆国南部のメキシコ湾岸地域を襲ったのだ。このような救援の努力を応援するための資金を集めようと、Apple は先週、Alternative 系のロックバンド Coldplay の新 EP のリリースと、この EP が iTunes Music Store のみで入手できることを発表した。Apple、Coldplay、BMG Publishing、それに Capitol Records/EMI の四者は、それぞれこの EP の合衆国国内販売から揚がった収益の 100% を寄付することにしている。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=08235>(日本語)ハリケーン・カトリーナの災害にネットが応える
<http://www.apple.com/pr/library/2005/sep/14coldplay.html>

“Fix You”というタイトルのこの EP(シングル盤よりも長く、アルバムよりは短い)は、これまで合衆国国内ではリリースされなかった曲を2曲(“Pour Me”と“The World Turned Upside Down”)と、このバンドのダブルプラチナアルバム“X&Y”からのニュー・シングル曲“Fix You”の2つのバージョンとを集めている。これら4曲の入った EP の価格は $3 で、即時入手可能だ。[MHA](永田)

<http://www.apple.com/itunes/>(日本語)アップル - iPod + iTunes

XPostFacto 4.0 で旧型の Mac にも Tiger を -- Other World Computing が最新バージョンの XPostFacto をリリースした。これは Apple が Mac OS X の各リリースに際してサポートしていない機種の Macintosh のオーナーにもそれらのバージョンのオペレーティングシステムをインストールして使うことができるようにしようという目的で作られたツールだ。今回の最新バージョンでは Mac OS X 10.4 Tiger のサポートが追加された。XPostFacto 4.0 を使うと、Mac OS X の Unix ベースである Darwin の縮小版のインストールと、その上に Mac OS X(クライアント版)や Mac OS X Server のインストールができるようになる。Mac OS X 10.2 から 10.4 までが扱える。オペレーティングシステムそのものは別途購入しなければならない。

<http://eshop.macsales.com/NewsRoom/Framework.cfm?page=PR/owc_xpost_facto4.html>
<http://eshop.macsales.com/OSXCenter/XPostFacto/Framework.cfm?page=XPostFacto.html>

同社のプレスリリースでの発表によると、今回のバージョンが扱えるコンピュータの最も古い機種としては 1997 年に出た Power Mac 7300 にまで遡れるという。Tiger のリリースによって Apple のサポートから外れた多くのコンピュータが、これで Tiger アップグレードを受けられることになりそうだ。ただし、Apple のテストを経ていないのだから、奇妙な挙動やいろいろな問題が起こることは充分にあり得る。Ryan Rempel の開発したこのソフトウェアは無料だが、同社はこのソフトウェアの更なる開発を援助するために $25 のドネーションをお願いします、と述べている。[GF](永田)


StuffIt Deluxe 10 が Tiger と共に

文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Allume Systems は今は Smith Micro, Inc. の傘下にある会社だが、その古参の圧縮・アーカイブ用ユーティリティ、StuffIt Deluxe の最新バージョンをリリースした。StuffIt Deluxe 10 での改良点は大きく分けて二つある。一つは圧縮エンジンにおけるローレベルの改善、もう一つは Mac OS X 10.4 Tiger の新テクノロジーに対するサポートだ。

<http://www.stuffit.com/mac/deluxe/>

StuffIt Deluxe 10 の価格は $80 で、従来のバージョンの StuffIt Deluxe または StuffIt Standard Edition からのアップグレード価格は $30 だ。これは Mac OS 10.3 またはそれ以降を必要とする。

内部での改善 -- ローレベルの改善で最も特記すべきなのは、JPEG 写真をさらに 30% 圧縮できるという StuffIt Deluxe 10 の新機能だ。ご存じかもしれないが、JPEG ファイルは画像にとって本質的でないデータを捨ててしまうというロスのある圧縮方法を使って既に圧縮されている。それに対して、StuffIt Deluxe とか Mac OS X に内蔵の Zip アーカイブツールのような圧縮ソフトウェアでは、ロスのない方法を使っているために元のファイルを完璧に復元することができる。一般的に言って、圧縮ソフトウェアは JPEG 画像のような既に圧縮されたファイルに手を加えようとすることはない。なぜなら、そんなことをしてもサイズが小さくなることはほとんどないからだ。だからこそ、StuffIt Deluxe がそういうファイルをさらに最大 30% も小さくできるというのは驚天動地のことだった。(私は実際にテストしてみて、圧縮量が 24% から 31% の間で推移するのを経験した。)忘れないで頂きたいのは、この余分の 30% の圧縮にはロスがないこと、つまりこの追加の圧縮によって画像が劣化することはないということだ。ただし、そういうファイルは一旦展開させてからでないと使えないのはもちろんだ。

StuffIt Deluxe 10 は、そういう画像に対してプレビュー用のサムネイル画像も保存するようになった。これで、いちいち画像そのものを展開せずにアーカイブ中の画像を見ることができるわけだ。ただし、このプレビューができるのは Get Info ウィンドウ中の一ペインでのみなので、アーカイブの中で多数の圧縮された画像を次々と見て行くには具合が悪い。理想を言えば、サムネイルをアイコンとして一覧できるようなアイコン表示とか、あるいはさらに何らかの方法で Tiger のスライドショー機能に絡めて使える機能とかが、将来のバージョンの StuffIt Deluxe で実現されて欲しいと思う。

最後にもう一つローレベルの改善がある。StuffIt X アーカイブフォーマットを使った時のパフォーマンスの高速化だ。Allume は(“Faster”でなく)“Better”の圧縮方法を選択した場合に、以前のバージョンに比べて同じ圧縮方法でおよそ 20% 高速に処理ができるようになったと言っている。

そして Tiger の檻へ -- Tiger の三つの目玉機能といえば、もちろん Spotlight、Automator、それに Dashboard ということになるだろう。StuffIt Deluxe 10 はこのうち最初の二つの機能に対してサポートを追加している。私は Allume の Jon Kahn と今回のリリースについてちょっとお喋りをしたが、その時彼は、何か役に立つ Dashboard ウィジェットも作りたいと実は散々苦労したのだけれど、結局そのテクノロジーを使ってみるだけという以上に意味のあるものは思い付かなかったのだと明かしてくれた。

一番顕著な点は、StuffIt Deluxe 10 が Spotlight Importer を装備したことだ。これによって Spotlight が StuffIt、Zip、および Tar のアーカイブ内にあるファイル名をインデックスに加えることができるようになる。私がテストした限りでは、この機能は完璧に動作した。アーカイブを作った途端、即座に Spotlight がその中にあるファイルをファイル名に基づいて見つけだせるようになった。StuffIt の Spotlight Importer は、Spotlight がアーカイブ内のファイルをフルテキストやその他のメタデータに基づいて検索できるようにしてはくれないが、ひょっとしたら将来のバージョンの StuffIt Deluxe ではそれが実現されるのかもしれない。

Automator については、Allume は Automator ワークフローが StuffIt、Zip、そして Tar の各アーカイブを作ることと、どんな種類のアーカイブでも展開すること、それぞれを可能にする4つのアクションを作ってくれた。これらのアクションを使って新しい Take Control 電子ブックを作ったりアップロードしたりする作業をうまく自動化できるようにするにはどうしたらよいだろうか、と私は既に思案中だ。なぜなら、そういう作業にはかなり多数のステップが含まれているからだ。また、私は StuffIt Express PE を使うことも考えている。これは StuffIt Deluxe に付属していて、大量のファイル圧縮・転送の作業を自動化できるためのドロップボックス・アプリケーションをユーザーが自分で作れるようにするものだ。StuffIt Deluxe 10 に付属しているバージョンの StuffIt Express PE では、.Mac の iDisk との間で直接アップロードやダウンロードができる機能のサポートが追加された。

作業を自動化する話のついでに、StuffIt Deluxe 10 では StuffIt SEA Maker という新しいユーティリティが追加されたことにも触れておこう。このユーティリティで、自動展開アーカイブ(アプリケーションであって、ダブルクリックすればその内部に含まれたアーカイブを展開するもの)つまりある意味ミニ・インストーラとも言えるものを作れるのだ。StuffIt SEA Maker は実際 Mac OS X パッケージを作るのであって、その内部に展開のためのコードと、展開すべきアーカイブ、それにスプラッシュ・スクリーンの画像や展開作業中に表示させたいテキストファイルなども必要ならば含めることができる。これを受け取った人がファイルの展開先を選べるようにも設定できるし、アーカイブを作る段階で特定の場所をあらかじめ展開先として指定しておくこともできる。それから、このような自動展開アーカイブをインターネットにポストしようという時のために、StuffIt SEA Maker にはそれをディスクイメージの中に入れるというオプションもある。これは、アプリケーションのダウンロードを阻止してユーザーを守るようなコードが自動展開アーカイブ・アプリケーションにつまずくことのないように、という配慮からだ。

StuffIt Standard と StuffIt Expander-- 従来と同様、StuffIt Deluxe の全パワーは必要でないという人たちのために、Allume は別途二種類のパッケージも出している。StuffIt Standard Edition 10 は $50(従来のバージョンからのアップグレードならば $15、デモ版のダウンロードは 9.3 MB)で、さまざまな種類のアーカイブを作るための DropStuff(StuffIt Deluxe 10 におけるローレベルの改善も含んでいる)と、それらを展開するための StuffIt Expander を含んでいる。StuffIt Expander 10 は今までと同様に無料で、注意しておくべきなのは Apple が今ではもう新しい Mac や販売品の Mac OS X の中に StuffIt Expander をバンドルしていないということだ。だから、新しいバージョンの StuffIt Expander を自分でダウンロードするということが、以前にもまして重要なことになるわけだ。

<http://www.stuffit.com/mac/standard/>
<http://www.stuffit.com/mac/expander/>


Authorized for a Day

文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iTunes Music Store から購入した曲の扱いのために Apple が用いているデジタル権利管理システムにおける認証制限については、多くの人たちがイライラを感じている。あなたはいつでも、あなたのアカウントで購入した曲については最大 5 台までのマシンで曲の再生が許可され、それらのマシンごとに認証を自由に解除したり認証し直したりできる。

しかしながら、もしもマシンの一つが死んでしまったら、あるいは盗まれたら、あるいはもしもあなたが誰かの家を訪れてそこのシステムに認証を入れたら、それらの認証を解除するのは非常に困難、あるいは完全に不可能なことになってしまう。Apple はあなたのすべてのマシンで一斉に認証を解除することはしてくれるが、それは一年あたりたった一回しかできないのでほんの部分的解決にしかならない。

<http://www.apple.com/support/itunes/musicstore/authorization/>

私は今日、良い解決策を思い付いた。これはどこにも書いてあるのを見たことがないと思う。期限付きの認証、というのはどうだろうか。一つのマシンに、一日なり一週間なり一月なり一年なり、何らかの時間制限を付けた認証を入れ、期限の終わりが来ればまたアカウントのパスワードを入力して再認証できるようにする、というシステムだ。

この私のやり方がもしも実現されれば、Apple は最大 5 台という制限をそのまま保つことができるし、その上で一時的な認証に伴うあらゆる問題点も完全に一掃することができると思う。私が誰かの家を訪れて、別の Mac で私の音楽を再生したいと思ったら、その Mac に一日限りの認証を入れて、あるいは特定の期限の日付までというように自由な期間を指定した認証を入れて使う、そういう風にできたら素晴らしいだろうと思う。

同じように、Apple は認証解除の作業をすべての Apple 認証ディーラーの店頭で無料で提供すべきだろう。もしもあなたのドライブが死んだら、あるいは何らかの理由であなたのマシンをディーラー交換してもらったら、そういう際にそのマシンで自動的に認証解除がされるよう、作業のチェックリスト項目として組み込まれるようになるべきだと思う。


FileMaker Pro 8 が本格的に

文: William Porter <wp@polytrope.com>
訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

2005 年 8 月 29 日、Phoenix で開かれた FileMaker, Inc. の年次開発者会議において、同社 President の Dominique Goupil は、FileMaker Pro 8と、それよりさらに強力な FileMaker Pro 8 Advanced を、すぐにリリースすると発表した。FileMaker が開発者会議でアップグレードをリリースするのはこれが初めてだったが、今回のタイミングは意味のあるものだった。FileMaker 8 は、最も広い意味での開発者のための、つまり、私が「能動的エンドユーザ」と呼んでいる人たちから、FileMaker で本格的なアプリケーションを開発している専門家たちまでのためのリリースなのだ。そこで、次のような興味深い問いが生じてくる。FileMaker Inc. は、このリリースを誰に届けようとしているのだろうか。FileMaker は、平凡なユーザ、リスト制作者、日曜プログラマにとって、使いやすいデータベースであり続けているだろうか。それとも、プログラミングとスクリプティングとの境界をぼやかすような、強力な開発プラットフォームとなりつつあるのだろうか。私の考えでは、どちらの質問に対する答えもイエスだが、後者に対するイエスの方が声が大きいだろう。

<http://www.filemaker.com/products/fmp/>
<http://www.filemaker.com/products/fmpa/>

プロでない人のための Pro 8 -- FileMaker のユーザは、大きく4つのカテゴリに分けられる。ほかの人が作ったデータベースを使うためだけにFileMaker Pro を起動する、受動的エンドユーザ。自分で簡単なデータベースを作ったりレポートをデザインするのもいとわない能動的エンドユーザ。プロの FileMaker 使いというわけではないけれど、単純なリストを作るだけでは飽き足らず、リレーションや、ひょっとしたらスクリプトにまで勇敢に踏み出そうとする、より野心的な日曜開発者。そして、日々 FileMaker の限界に挑戦し続けるプロの開発者だ。これまでずっと、FileMaker Pro が想定するユーザは、能動的エンドユーザと日曜プログラマであり続けており、そのため、FileMaker にとって、パワーよりも使いやすさの方が重要だった。FileMaker 8 には、これらのユーザに向けての機能が多数加えられている。

能動的エンドユーザのための改良として、バージョン 8 では、データの入力と検索がこれまでになく簡単になった。テキストフィールドに何文字かをタイプすると、FileMaker が候補を示すという機能がついに加わった。例えば、"ro" とタイプすると FileMaker が "Ron" ではないかと候補を示し、続けてタイプして "rob" となると、候補が "Robert" に変わるという具合だ。また、ユーザが日付フィールドに入力しようとするとカレンダーが表われるように設定するのも簡単になった。ユーザは、日付をタイプする代わりに、カレンダーから日付を選べるわけだ。日付による検索についても、新しいショートカットがいくつか加わり、簡単になった。例えば、2005 年 9 月のデータを検索するのに、厳密な範囲("9/1/2005..9/30/2005")をタイプする代わりに、"9/2005" とタイプできるようになった。さらに、特定のフィールドの値が現在のレコードと同じレコードを検索するのも、あっという間にできるようになった。フィールドをクリックして、Find Matching Records コマンドを使うだけだ。FileMaker 8 はまた、ついに、マウスのスクロールホイールをサポートした。

FileMaker 8 で、必要とするレコードが見つかったら、そのレポートを直接PDF か Excel のファイルに保存できる。(この PDF 保存機能は、Adobe からライセンスを受け FileMaker に直に組み込まれている技術を使っており、Mac OS X の PDF 作成機能に依存していないので、Mac OS X 版だけでなく、Windows 版の FileMaker を使っているユーザにとっても有効だ。)さらに素晴らしいことに、FileMaker 8 では、メール送信のオプションを計算に基づいて設定することができるようになったので、電子メールのアナウンスをたくさんの異なる人に、それぞれまったく異なる内容で送信するのも簡単になった。

もう1つ、これはそれほど成功しているわけではないが、能動的エンドユーザのための機能として、Field List Filter がある。FileMaker Pro の前バージョンでは、ユーザが書き出しや並べ替えのダイアログにアクセスすると、奇妙な名前がついたものを含むフィールドの、唖然とするほど長いリストに直面しかねなかった。関連するテーブルのフィールドを見つけるには、フィールドリストの最上部にあるテーブルリストから別のタブを選択する方法を知っている必要があった。つまり、かなりややこしかった。

FileMaker 8 では、ユーザがこれらのダイアログにアクセスすると、デフォルトのフィールドリストには、現在のレイアウトで表示されているフィールドしか現れない。レイアウトをデザインした開発者が、ユーザが並べ替えたり書き出したりしたいフィールドだけを置いていると仮定すれば、これは効果を発揮する。問題は、この仮定がしばしば成り立たないということだ。私は、ほとんどすべてのレイアウトで、多くのグローバルフィールドをボタンとして使っている。ユーザが、私の作ったレイアウトで Export Records コマンドにアクセスすると、必要とするデータフィールドだけでなく、前バージョンのFileMaker では現れなかったような、すべてのグローバルボタンフィールドまでもが、リストに現れてしまう。この変更は、私にとってはどっちつかずだ。私は、開発者として、以前にはなかった選択肢を手に入れたことは確かだ。ユーザがこれらのダイアログにアクセスするためのスクリプトを書くとすれば、ダイアログを表示する前に、必要なフィールドだけを含んだレイアウトに飛ばせばよい。だから、これは後退ではない。しかし、大きく前進したともいえない。Define Fields ダイアログで、フィールドがこれらのダイアログに現れるかどうか設定できた方がよいと思う。

日曜プログラマにとっては、FileMaker 8 で外部ファイルからデータを読み込んだときに、自動で新しいテーブルが作られるという機能はうれしいだろう。以前は、初めにテーブルとフィールドを定義して、慎重にフィールドを対応させる必要があった。Excel のスプレッドシートや、ほかのデータベースツールから書き出したファイルを、FileMaker のデータベースに変換するのは、かつてないほど簡単になった。

レイアウトをデザインするユーザにとって、最も気の利いた新機能は何かといえば、新しい Tab Control 機能を挙げるほかない。Tab Control オブジェクトによって、たくさんのさまざまなフィールドの集まりを同じレイアウトの同じ場所に置いて、ユーザがどのタブをクリックしたかによって、それらを選択的に表示したり隠したりできる。例えば、あるレイアウトで、自宅の住所と勤務先の住所の両方を同時に表示するスペースがないとしても、2つのタブを持った単純な Tab Control オブジェクトを作って、1つのタブ(例えば"Home" と名付ける)にある長方形の領域に自宅住所のフィールドを置いて、もう1つのタブ(こちらには例えば "Work" と名付ける)の領域に勤務先住所のフィールドを置くことができる。Browse モード(ユーザがレコードを見たり編集したりするときのファイルの状態)に戻って、1つのタブをクリックすると、それに対応するフィールドが表示され、ほかのタブに対応するフィールドは隠される。ほかのタブについても同じだ。

これまでの FileMaker では、複数のレイアウトを作ることで、このようなものに見せかけることができた。疑似タブレイアウトで共通の部品は、中身も位置も同一で、それゆえユーザは、タブのように見えるボタンをクリックすると、画面の中でタブのついた領域だけが変わったと思うのだが、実際はレイアウト全体が変わっている。このような旧来の方法は、退屈かつ非効率的で、ナビゲーション上の問題を引き起こす。新しい Tab Control は、初心者でも数分でマスターできるほど簡単でありながら、初心者と専門家の双方にとって多大な時間の節約になる。

変数 -- これまで述べてきた機能のすべては、標準的な FileMaker Pro 8と FileMaker Pro 8 Advanced との両方に見られる。これらの機能は、能動的なユーザや、初級および中級の開発者が使いたいと思うようなものだから、標準版に備わっているというのは完全に理にかなっている。しかし、標準版のFileMaker Pro には、さらにもう1つ、胸を躍らせる新機能が加わっている。スクリプトにおける変数のサポートだ。これは、専門家でないユーザが使うことはなさそうな類のものだから、この機能が加わるとしても FileMaker Pro 8 Advanced だけだろうと私は思っていた。

私がスクリプトを書いていると、いくつかの値を取り込んで、何ステップか後まで保持しておきたいと思うことがよくある。例えば、ユーザが現在の連絡先レコードについて注をつけられるようなスクリプトを書いているとしよう。このスクリプトでは、連絡先レコードの主キーとなるレコード ID を取り込むことから始めて、注のレイアウトに飛び、新しいレコードを作成し、元の連絡先レイアウトに戻って、注フィールドに入り、そこでユーザが編集をするということになるだろう。以前は、連絡先レコードの ID を、2つか3つのステップのあいだ、特別なグローバルフィールド、つまりどのレコードにも属さずどこからでもアクセスできるフィールドに保存する必要があった。開発者がスクリプトを多く書いていると、一時的に値を保持するために、たくさんのグローバルフィールドを定義することが多かった。

FileMaker 7 では、スクリプトのパラメータが導入されて、この状況が少し改善された。1つの注を作成するのに、スクリプトを1つではなく2つ使おうと思ったとき、第1のスクリプトが第2のスクリプトに連絡先レコードの ID を渡すのに、グローバルフィールドを使う代わりに、スクリプトパラメータとして渡すことができた。スクリプトパラメータが開発者のツールボックスに加わったのは素晴らしかったが、1つより2つのスクリプトにしたほうがよいとは必ずしも限らないし、スクリプトパラメータを使えばグローバルフィールドの必要がまったくなくなるということもなかった。

スクリプト変数を使ってみよう。FileMaker 8 では、新しい Set Variable スクリプトステップを使うことによって、スクリプトの中で、例えば"$contactID" のような、ローカルのスクリプト変数を定義して、後で同じスクリプトの計算式から、グローバルフィールドにアクセスするのと同じように、その変数にアクセスできる。変数の利点は、その場で定義できるということだ。グローバルフィールドを定義するには、スクリプトエディタを出て、Define Fields ダイアログに入り、新しいフィールドを定義する必要があった。スクリプト変数のもう1つの利点は、それがローカルにもグローバルにもなりうるということだ。グローバルフィールドは常にグローバルだ。つまり、同じファイルのどのテーブルからでもアクセスでき、置き換えられるまでは値が保持され続ける。グローバル変数はこれとほとんど同じように働くが、ローカル変数の場合は、その変数が定義されているスクリプトが終了すると消去される。

もっと興味深いことには、変数を使えば、これまではプラグインを必要としたような、さまざまなファイル操作機能を実現できる。これだけでも胸が躍るのに十分だ。レポートをディスクに PDF ファイルとして保存し、ファイル名を"Acme Q3 Purchases" のように動的に生成するスクリプトを書いたり、データベースを閉じるたびに、現在の日付と時間を名前に含むバックアップコピーを保存したりということができるようになった。

明白な多くの技術的意味で、FileMaker におけるスクリプティングは、プログラミングと混同されるべきではない。それでも、スクリプト変数が加わったことで、FileMaker のスクリプト能力と簡単な手続き型プログラム言語とのあいだの境界は、少しあいまいになりつつある。それは、本格的な FileMaker 開発者にとって、性能が本格的に強化されたことを意味する。グローバルフィールドの代わりとして変数を使うのはそれほど難しくないが、現実問題として、能動的エンドユーザと、それほど野心的でない日曜プログラマは、複雑なスクリプトを書くことはあまりないだろうから、変数を頻繁に使うこともないだろうと思う。

本格的に -- 以前 FileMaker Developer と呼ばれていた製品は、今回のリリースで、FileMaker Pro 8 Advanced と改名された。これには、FileMaker Pro のすべての機能に加え、上級開発者のための機能がいくつか含まれている。

そう、これまでは、そのような機能はほんのいくつかで、特筆するようなものはなかった。旧来の FileMaker Developer では、いくつかのこと(スクリプトを1段ずつ実行するなど)が簡単に行え、開発のためのユーティリティも少々ついていたが、データベースの構築ということに話をしぼれば、FileMaker Developer 7 でできることはほとんどすべて、通常版の FileMaker Pro 7 でも、少しだけ余計に手間をかけることを惜しまなければ、実現することができた。(1つ重要な例外は、Developer 7 ではカスタム関数が作成できるということだ。)それに対し、FileMaker Pro 8 Advanced では、開発者には、通常版では絶対にできないようなことができる、本当のパワーが与えられている。また、ほかの開発者向けの機能も大幅に改善されており、以前は単に便利だったものが、今ではそれなしでは生きてゆけないほどよいものになった。

FileMaker Pro 8 Advanced の機能の中で、ほとんどの開発者を即座に大興奮させるだろうと思うのは、データベースのどんな定義要素でも、つまり、テーブル、フィールド、リレーション、スクリプト、さらにはスクリプトの個々のステップまでも、1つのファイルの中で、またはファイルをまたいで、コピーとペーストができるという機能だ。例えば、テーブルが 20 あるソリューションで、それぞれのテーブルのレコードについて、修正した日付と時間を記録するために、フィールドを2つずつ追加したいと思ったとしよう。以前なら、それぞれのテーブルでいちいちフィールドを定義しなければならなかった。これではうんざりしてしまう。今では、1つのテーブルでフィールドを定義して、自動入力のオプション(修正日か修正時刻)も設定したら、それをコピーして、ほかのテーブルのフィールドリストにペーストしてゆくだけでよい。この機能は、スクリプトに使うともっと便利だ。FileMaker 7 以来、すべてのテーブルを1つのファイルにまとめることができるようになったので、FileMaker開発者は、ますます一般的で再使用可能なスクリプトを書くことから始めることが多くなった。FileMaker 8 で変数が導入されたので、一般的なモジュールを使ったスクリプティングは、実用的であるのにとどまらず、まさに真価を発揮するようになった。そして、あるファイルで、特定の目的のためのスクリプトを書いたら、それを(またはその中のいくつかのステップを)コピーして、別のファイルにペーストできるようになった。スクリプトのステップをコピーしたら、別の FileMaker スクリプトの中にしかペーストできず、スクリプトのステップをテキストエディタにペーストすることはできない。とはいえ、FileMaker でも、コードの再使用が現実のものとなったのだ。

FileMaker Pro 8 Advanced の、それほど劇的ではない改善点としては、ツールチップ作成機能がある。ツールチップとは、ユーザがマウスポインタを、ボタンやフィールドのようなオブジェクトの上に短時間置いたときに、ちょっとした情報の書かれた風船が自動的に現れるものだ。ツールチップは、ハードコードする代わりに計算で生成することもできるので、さまざまな目的に使える。例えば、ツールチップを使ってドルをペソやユーロに変換したり、英米単位系をメートル法に変換したり、フィールドのラベルを別の言語に翻訳したり、データ入力時の問題を説明したりできる。

FileMaker Developer で長年にわたり最もよく使われてきた機能である、かなり初歩的なデバッガを補完するのが、新しい Data Viewer だ。この Data Viewer を使うと、スクリプトをたどるごとに、「式」(つまりフィールドや変数)に格納されている値を監視することができる。これは、スクリプトをたくさん書く開発者にとっては、本当に大きな利点だ! しかしながら、このData Viewer について、不満も2点ある。第1に、式の値が変わっても、すぐには反映されないことがある。FileMaker, Inc. のエンジニアが、Data Viewer ユーティリティのウインドウに "Refresh Values" ボタンを追加していることからすると、同社は明らかにこの問題に気がついているようだ。もう1つの不満は、式の組み合わせを保存できないことだ。ある特定のスクリプトについて、監視したい式の組み合わせを定義して、それをスクリプトの中に保存できるか、あるいは少なくとも現在のファイルに保存できるかすれば、ことのほか素晴らしいと思う。

FileMaker Pro 8 Advanced の新機能の中で、最も強力で、私が思うに最も驚くべきものは、カスタムメニューのサポートだ。FileMaker ソリューションの中で、完全にカスタマイズ可能で、コンテクストに応じたメニューを作成することが可能になった。そう、あの厄介な Window メニューを、プラグインを使わずに使用停止にすることが、ついにできるようになったのだ。しかし、それは始めの一歩に過ぎない。コマンドを並べた、独自のさまざまなメニューを作ることもできるし、もし望むなら、そのコマンドに独自のスクリプトを割り当てることもできる。だから、例えば、多くのユーザがなじんでいる FileMaker本来のメニューを使用停止にするのではなく、ユーザにアクセスしてほしくない特定のスクリプト(私ならまず Delete All Records を選ぶ)だけを使用停止にしたり消去したりすることもできるし、コマンドに割り当てられたデフォルトの動作を独自のスクリプトで置き換える(例えばユーザが New Record コマンドを選ぶと、ただ新しいレコードが1つできるのではなく、もっと高度なnew-record スクリプトが走るようにする)こともできる。

みんなで共有 -- FileMaker Pro 8 は、昨年 FileMaker Pro 7 で導入された .fp7 ファイルフォーマットを使っている。ということは、FileMaker Pro 8 で作ったファイルを FileMaker Pro 7 で開けるし、その逆も真ということだ。ただし、もちろん、バージョン 8 に特有の機能は、無視される(例えばツールチップ)か、うまく動かない、ひょっとするとまったくおかしくなる(例えばタブコントロール)。もっと肯定的なことを1つ挙げると、FileMaker の機能の大部分は、今でも、サーバではなくクライアントで処理されるので、上に述べた機能のほとんどを使った FileMaker 8 データベースを、FileMaker Server 7 を使って共有することができ、ネットワーク上のユーザがそのデータベースを FileMaker Pro 8 か FileMaker Pro 8 Advancedで開けば、何の問題もなく使える。このことを知っておくのはよいことだ。というのも、FileMaker Server 8 はまだリリースされていない(あと数ヶ月以内のリリースが見込まれている)。

クライアントといえば、私が分類したユーザの第1、受動的エンドユーザについてはどうだろう。この人たちは、フィールドを定義することもなければ、レイアウトをいじることすらなく、リレーショングラフとか ScriptMaker には用がない。彼らが FileMaker を使うのは、使わなければならないデータベースを開くのに必要だからに過ぎない。FileMaker Pro 8 は、彼らにとっても機能満載だが、その機能は、たくさんの、まったく用のない機能、つまり、各種開発機能だ。簡単に言うと、FileMaker にはまだ、シンクライアントがない。問題は、競合製品にはこれがあるということだ。Mac の世界で言えば、Servoyや 4D が思い浮かぶ。私が推測するに、FileMaker, Inc. は、FileMaker のInstant Web Publishing(IWP)機能を、非常に限定されたシンクライアントの一種と見なしているのだろう。というのも、IWP を使ったデータベースにアクセスするには、ユーザはウェブブラウザしか必要としないからだ。Instant Web Publishing は、1年と少し前、FileMaker 7 において大幅に進歩したが、FileMaker 8 では焦点とならず、完全に使えると言うにはまだほど遠い。ほかのユーザが FileMaker Pro 8 Advanced で構築したデータベースを動かすためだけの、安価なバージョンのソフトウェアに、FileMaker, Inc. が興味を持っているとは思えないが、私が思うに、現在の標準版 FileMaker Pro とシンクライアントとの中間にあたるものがあれば、FileMaker, Inc. と同社の顧客双方にとって、よい結果をもたらすだろう。私が思い描いている「軽量クライアント」は、リスト制作者と初級日曜プログラマに供するもので、例えばテーブルが最大3つまでしか作れないとか、特定の基本的なスクリプトステップしか使えないといったものだ。FileMaker 9 で実現するだろうか? 私はそうは思わないが、驚かされることになればうれしい。

結論 -- FileMaker の歴史をよく知る人なら誰でも認めるだろうが、これは今までで最良の FileMaker であるというだけでなく、つい昨年 FileMaker 界を揺るがしたバージョン 7 をさらに大幅に改良したものだ。ごく初歩的な開発では飽き足らない人すべてに、FileMaker Pro 8 Advanced へのアップグレードを勧める。カスタムメニューを使うことはないかも知れないが、読み込み時にテーブルを定義したり、テーブルやフィールド、スクリプト、スクリプトステップをコピーしペーストしたりする機能によって、複数のファイルを使った FileMaker 6 のソリューションを変換したり統合したりするのが、FileMaker 7 に比べてはるかに簡単に行えるだろう。

FileMaker Pro 8 の価格は 300 ドルで、FileMaker 6 または 7 からのアップグレードは 180 ドルだ。FileMaker Pro 8 Advanced は 500 ドルで、FileMaker Developer 6 または 7 からのアップグレードだと 300 ドルになる。

[William Porter は、元古典学教授で、1998 年に、データベースアプリケーションの開発を含む「ほかの趣味」を追求するため、大学を退職した。William は FileMaker Solutions Alliance の Associate Member でもあり、現在、No Starch Press から出版予定の FileMaker Pro 8 についての本を執筆している。]

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Take Control News/19-Sep-05

文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
訳: 笠原正純<panhead@draconia.jp>

"Take Control of Your Wi-Fi Security" 発行 -- ここで、著者として、喜んでお知らせしたいことがある。私と共著者の Glenn Fleishman が皆さんのためにワイヤレスネットワークセキュリティについての新しい電子ブックを書き終えたということだ。Glenn と私は "The Wireless Networking Starter Kit" の初版を数年前に書いてからというもの、ネットワークセキュリティに関して試行錯誤を繰り返してきた。誰が何を心配しなければならないのか、セキュリティを強化するためにどの程度の労力をつぎ込まなければならないのか、どのツールや技術が本当に効果的なのか、等々などについてだ。正直なところ、私はネットワークを開放しシステムを防御するためには基本的な予防措置をとるタイプだった。Glenn が彼のネットワークを強力にロックすることに完全を期しているのとは対照的だった。私は未だに Glenn ほどの偏執狂ではないが、セキュリティー監査を実行する方法についての章を書き、その中で一般的なアプローチを使ったネットワークを構築した後、簡単に手に入るツールを使って侵入したりデータを盗聴してみてからというもの、Wi-Fi ネットワークにおけるセキュリティの必要性をより重んじるようになった。

実際、ワイヤレスネットワークのセキュリティ監査はこの電子ブックの取って置きの重要な章だ。まず、あなたのいる場所、あなたのデータが他人にとって魅力があるかどうか、ネットワークが危険にさらされたときのあなたの負担、そして、セキュリティを強化するために注ぎ込む労力の総量、などに基づいて現実のセキュリティリスクを見極める方法の解説から始まる。その後、より実際的になり、クリップで開けられる浴室の鍵に似ている(つまり入りたい気になれば誰でも入れる)一般的なワイヤレスネットワークのアクセス制限方法と、本物の安全を提供してくれる重要な新技術について議論する。続く章では、アタックやウィルスからあなたのシステムを守ることを助け、伝送中の覗き見からデータを守るためにどのように暗号化するのかをお見せする。これは、旅行中にセキュアでないホットスポットを使うようなときに特に役立つだろう。Glenn はさらに、スモールオフィスのワイヤレスネットワークのセキュリティについて素晴らしい一章を書いた。そこで、彼は VPN のハードとソフトの選択やセキュア Wi-Fi ログインを 802.1X で設定することについて詳述している。次の URL から、この電子ブックについてもっと詳しく読み、31 ページの無料サンプルをダウンロードし、発注することもできる。

<http://www.takecontrolbooks.com/wifi-security.html?14@@!pt=TRK-0023-TB797-TCNEWS>

"Take Control of Your AirPort Network" が v1.2 にアップデート -- Apple の AirPort(日本では AirMac)或いはサードバーティのベンダーによる同様の技術を使った Wi-Fi ネットワークの設定と運用をどうするかということに対する実際的なアドバイスを求めている読者は、Glenn Fleishman の "Take Control of Your Airport Network" の 1.2 アップデートで最新の情報を手に入れることができる。このアップデートは無料だが、多くの点で大変有用なものだ。それは、Mac OS X 10.4 Tiger に関連した新機能を含む、2005 年 2 月以後に AirPort 界に起こった変化をカバーしている。さらに、ベースステーションのためのカスタムパスワードの設定、キーチェーンアクセスの使用、ネットワーク設定の管理、WPA Enterprise の使用、等々について変更したり新規にカバーしている。もし、あなたがすでにこの電子ブックを持っているなら、表紙の Check for Updates ボタンをクリックし無料アップデートをダウンロードしていただきたい。このタイトルの印刷版を持っている場合は、page xi にある Free Updates についての章を調べて欲しい。

<http://www.takecontrolbooks.com/airport.html?14@@!pt=TRK-0008-TB797-TCNEWS>


TidBITS Talk/19-Sep-05 のホットな話題

文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

各話題の下の1つ目のリンクは従来型の TidBITS Talk インターフェイスを開く。2つ目のリンクは私たちの Web Crossing サーバ上で同じ討論に繋がる。画面上の見栄えが異なるほか、こちらの方が高速のはずだ。

私たちの馴染みの GUI に何が起こっている? -- iTunes 5 ではこれまでの Apple のアプリケーションとは少し違うルックスが導入されている。これを見た読者たちが、Aqua ヒューマン・インターフェイス・ガイドラインがウィンドウの外へ放り捨てられようとしているのか、いや、進化しようとしているのではないか、という議論を繰り広げる。(メッセージ数 8)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2704>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/557/>

2005 年における音声認識ソフトウェア -- 数年前には有望なスタートを切ったと思われていたが、iListen や ViaVoice といった Mac 上のスピーチ認識ソフトウェアたちは、今や Windows の競合相手たちに大きく水をあけられてしまった。(メッセージ数 5)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2707>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/559/>

iPod nano -- この“iPod nano”という名前は、日本語ではいくつか別の意味を持っているらしい。いやいや、でも、本当はこいつが Mork & Mindy から来てるってのは常識さ: nano nanoo! ってね! (メッセージ数 4)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2709>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/561/>

iTunes 5 のランダム・シャッフル -- iTunes 5 には、シャッフルをよりランダムにするという新機能が導入された。これはいったい何のことだ? どうやら、コンピュータにとっての「ランダム」というのは、あなたが考えるほどランダムではないらしい。(メッセージ数 4)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2711>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/562/>


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非営利、非商用の出版物およびウェブサイトは、フルクレジットを明記すれば記事を転載またはウェブページにリンクすることが できます。それ以外の場合はお問い合わせ下さい。記事が正確であることの保証はありませ ん。書名、製品名および会社名は、それぞれ該当する権利者の登録商標または権利です。TidBITS ISSN 1090-7017

Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2005年 12月 26日 月曜日, S. HOSOKAWA