TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#798/26-Sep-05

もう使わない Mac 用品が山のように溜まっていませんか?Andy Ihnatko が、あなたの好みのチャリティ、大義、或いはユーザーグループのために資金を集めるための彼の Prize Wonderland Auction のあなた自身のバージョンの作り方をお教えする。更にこの号では、Matt Neuburg が古いフォントスーツケースにアクセスするための Insider Software の Smasher を紹介する。他には、Apple がその .Mac サービスをアップデートしそして Security Update 2005-008 をリリース、Microsoft が Office 2004 Service Pack 2 をリリース、そしてOpera Web ブラウザが無料となったことをお伝えする。

記事:

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MailBITS/26-Sep-05

Office 2004 SP2 で Entourage を強化、バグを修正 -- Microsoft は Office for Mac 2004 Service Pack 2 (SP2) をリリースした。この中で全ての Office プログラムはバグ修正を受け、そして Entourage に対しては、メール、カレンダーそしてコンタクト管理の部分で注目に値する機能強化がなされている。Entourage 2004 SP2 では Microsoft Exchange Server に対するサポートが強化され、Windows と Outlook という圧倒的な環境の中で Mac ユーザーが共存しやすくしている。具体的な改善点には、メールとカレンダーの管理がしやすくなったこと、パブリックフォルダのサポート強化、クライアント-サーバー同期の高速化、Global Address List に対するアクセスの改善 (さっと目を通すことも可能)、そして代理アクセスも改善され PC 上の Outlook を使うことなく新たな設定も全て Entourage から行えるようになった。Entourage 2004 SP2 は Exchange 2000 かそれ以降を必要とするので、Exchange のアップデートが必要となる企業もでてくるであろう。

新機能が追加されたプログラムは Entourage だけではあるが、他の Office プログラムも数多くのバグ修正とセキュリティの強化がなされている。下記のリンクで全リストを見ることが出来るが、我々にとって最も嬉しかったのは Word 2004 SP2 で動作の改善が約束されているのと、テーブルセルに含まれる Table of Contents フィールドをアップデートすると Word がクラッシュするバグが修正されていることである。これまではこれら二つの問題で我々の Take Control 電子本のためには殆ど Word X に頼らざるを得ない状況下にあった。修正されたバグの多くがクラッシュの問題を解決しているので、もし Office 2004 アプリケーションでクラッシュの問題に悩まされてきたのであれば、SP2 をインストールすべきである。Office for Mac 2004 SP2 は Microsoft AutoUpdate ユーティリティ経由か Microsoft の Mactopia Web サイトからダウンロード出来る;ダウンロードサイズは 57 MB である。[ACE](カメ)

<http://www.microsoft.com/mac/autoupdate/description/AUOffice20041120EN.htm>(日本語)Mactopia Japan : Microsoft Office 2004 for Mac サービス パック 2 (11.2.0)
<http://www.microsoft.com/mac/downloads.aspx>(日本語)Mactopia Japan : ダウンロード

Opera が無料となる -- 多分今日のインターネットの世界で Web ブラウザをお金を取って売ることの難しさを認識しての事と思うが、Opera はその Web ブラウザを無料化した。それでも、チャット、コンタクト、メールやその他の機能を有した Opera 8.5 に対して未だにお金を払うという選択肢は残されているが、この料金はサポートのためのものであって、もはやソフトウェアの代金ではない。

<http://opera.com/>

Opera は $29で、24時間以内回答のメールサポートを1年間提供している;サポート無しなら、このブラウザは無料である。Opera のブラウザは、CSS (Cascading Style Sheet) のレンダーや JavaScript の扱い方が多少変わっているが、そのレンダリングの速さやちょっとした機能に取り付かれたようになっている人達もいる。同社はモバイルや埋め込みのブラウザの開発に重点を移しており、ライセンス先から、電話機あたり、顧客あたり、或いはソフトウェアあたりといった風にライセンスを売る毎に収入を挙げている。例えば、Adobe は Adobe GoLive CS2 製品に Opera の技術を埋め込んでページのプレビューを改善している。更に TidBITS Talk の論議の中では、Opera は Google での検索結果と共に表示される広告からもかなりの収入を得ているとの指摘もあった。[GF](カメ) 

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2720>

Adam Engst、04-Oct-05 に MUG ONE で話をする -- 北部 New York にお住まいの方へのメッセージとなるが、私は、火曜日 04-Oct-05 の 7:30 PM に Oneonta, NY の SUNY Oneonta で開かれる MUG ONE Macintosh ユーザーグループの会合で話をすることになっている。最初、MUG ONE の人達は iPhoto の話には聞き飽きているだろうと思って、というのも過去数年の間にここの人達には iPhoto についてすでに数回も話をしているので、今回は PDF の話とする事とした。PDF のリーディングツールには飽き飽きしているか、或いは他の人へ配布するためのきちんとした PDF を作成するにはどうしたらいいか困っているかを問わず、PDF ベースの Take Control 電子本を制作してきた我々の経験から拾い出してお話しようと思っている。ところが、どうも MUG ONE は iPhoto についてはもうこれで十分ということがないらしいので、私の十八番の iPhoto 5 のヒントと隠れ業についてもお話しする事となった。加えて、この最新バージョンの iPhoto についての質問にもお答えする。[ACE](カメ)

<http://www.mugone.com/>


DealBITS 抽選: Dejal Simon

文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

自分でインターネットサーバを運営する際にストレスに感じることの一つは、はっきり言って、それが本当に動いているかどうかを知っておきたいということだ。たいていの人はどこか別の場所にある公共サーバをホストしていて、膨大な帯域幅やセキュリティ設備、地震にも耐えるラックや技術サポートなどを、例えば digital.forest などの会社で利用している。けれども、遠隔ホストをするということはあなたが直接サーバ機を見て点検することができないということも意味している。そこで、Dejal Systems 社の Simon のようなサーバモニタリングのソフトウェアが必要になるのだ。これは普通のウェブブラウザや電子メールクライアントなどのようなものと同じ挙動をするのだが、その目的は全て、定期的にあなたのサーバに接続して、マシンがちゃんと動作していること、それだけでなくあなたのサーバソフトウェアもきちんと所定の働きをしていること、を検証することにある。私はもう長い間 Simon 2 を使ってきて、私の Web Crossing サーバでのいろいろなインターネットサービスを追跡させており、局所的な接続の故障からいくつかの特に迷惑なメールループに関連したサーバの極端なスローダウンまで、いろいろな問題が起こった際に私に警告をもらうことでずいぶん助けられている。Simon に電子メールで警告させることも、サウンドを鳴らしたりその他各種の警告方法も可能だが、私の場合は Dock アイコンをバウンスさせるという警告方法を選んだ。これなら、私がマシンに向かっている時には一目でわかるし、夜中に私を叩き起こすこともない。全般的に見て、自分のインターネットサービスを常時手でチェックしなければならないという感覚から解放されるということこそ、一番有難い点だ。

<http://www.dejal.com/simon/?ref=tb>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=08195>(日本語)Simon 2 曰く:サーバーを監視せよ

今週の DealBITS 抽選では、Simon Standard(最大 20 までのテストをサポートする)を3本、賞品にする。それぞれ定価 $59.95 相当の製品だ。幸運が足りずに当選から漏れた応募者には、すべてのバージョンの Simon に有効な割引価格の資格が贈られるので、ご自分のサーバに目を光らせたいとお考えのあなたは、ぜひ奮って下記リンクの DealBITS ページで応募して頂きたい。寄せられた情報のすべては TidBITS の包括的プライバシー規約の下で扱われる。どうかご自分のスパムフィルターに注意されたい。当選したかどうかをお知らせする私のアドレスからのメールを、あなたに受け取って頂くのだから。また、もしもあなたが紹介して下さった方が当選すれば、紹介に対するお礼としてあなたの手にも同じ賞品が届くことになるのもお忘れなく。

<http://www.tidbits.com/dealbits/dejal-simon/>
<http://www.tidbits.com/about/privacy.html>(日本語)TidBITS プライバシー規約

[訳注: 応募期間は 11:59 PM PDT, 02-Oct-2005 まで、つまり日本時間で 10 月 3 日(月曜日)の午後 4 時頃までとなっています。]


Apple、Security Update 2005-008 を発表

文: Geoff Duncan <[email protected]>
訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

Apple は Security Update 2005-008 をリリースした。これは、独立したインストーラとして、または Mac OS X の「ソフトウェア・アップデート」機能を使って、入手できる。このアップデートは Mac OS X 10.3.9 Panther と Mac OS X 10.4.2 Tiger の両方に適用され、サイズは 4 から 7.4 MB だ。

<http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=302413>(日本語)アップル - サポート - TIL
<http://www.apple.com/support/downloads/securityupdate2005008macosx1042.html>(日本語)アップル - サポート - ダウンロード - Security Update 2005-008 (Mac OS X 10.4.2)
<http://www.apple.com/support/downloads/securityupdate2005008macosx1039.html>(日本語)アップル - サポート - ダウンロード - Security Update 2005-008 (Mac OS X 10.3.9)

このアップデートの修正点には、ImageIO、LibSystem、Apple Mail、QuickDraw、Ruby、SecurityAgent、securityd、そして Safari(Mac OS X 10.3.9 のみ)の変更が含まれている。重要なものをいくつか挙げると、


Apple が .Mac をアップデートし保存容量と機能を追加

文: TidBITS Staff <[email protected]>
訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

Apple が、無料のウェブベースサービス iTools を、登録制の .Mac に変更してからというもの、多くのユーザが次のように自問している。.Mac は年間100 ドルに値するものだろうか。先週、同社は、このような態度を和らげるべく、.Mac の保存容量と帯域幅の上限を引き上げ、新しい .Mac グループを導入し、バックアップソフトウェア Backup 3 をリリースし、既存の英語版と日本語版にフランス語版とドイツ語版を追加した。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=06883>(日本語)iTools が .Mac に変身、ユーザーは大騒ぎ
<http://www.apple.com/dotmac/features.html>(日本語)アップル - .Mac - 特長

保存容量が 2003 年の水準に追いつく -- 今回、100 ドル(日本では9,800 円)での保存容量が、250 MB から 1 GB になった。このディスクスペースを、電子メールと iDisk に好きなように振り分けることができる。これは、数年前のオンラインストレージサービスの価格帯に匹敵するし、昨年から、Gmail や Yahoo、Spymac などが、ときには無料で提供し始めた電子メールの保存容量にも匹敵する。

新しいファミリーパックは 180 ドル(日本では 18,800 円)で、合計5つのアカウントと 2 GB の保存容量が提供される。マスターアカウントにはメールとディスクの保存容量が 1 GB つき、ほかの4つのアカウントには 250 MB ずつが割り当てられる。

Macworld の Jonathan Seff によると、保存容量の増加に加えて、月ごとの転送量も増加した。Apple は、この7月に、それ以前の「制限が正確にどんなものかは明らかにしない」という方針を転換し、.Mac の通常アカウント保持者には、1月当たりのファイル転送に 3 GB という制限があると白状した(TidBITS-789 の “Apple が .Mac の転送量の制限を開示” 参照)。Appleと調和した人気のあるソフトウェアのダウンロードなどは、この制限の対象外だった。今回、通常アカウントの保存容量が 1 GB になったことに伴い、ユーザは 10 GB のファイル転送ができるようになった。さらに 1 GB を追加するために年間 50 ドルを支払っている場合、1月当たり 25 GB のファイル転送をすることができる。

<http://www.macworld.com/weblogs/editors/2005/09/dotmac/index.php>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=08183>(日本語)Apple が .Mac の転送量の制限を開示

Seff が指摘するところでは、Apple は、ほかのほとんどのサービスプロバイダと異なり、ある月にどれだけの帯域幅を使ったか確認する手段を提供しておらず、料金を払って帯域幅を追加する手段も提供していない。

.Mac グループ -- 新しく .Mac に加わったものが、グループ機能だ。これは、友人や家族と連絡を取りあうためのバーチャルな場所を提供するものだ。グループのメンバーは、1つの電子メールアドレスを共有してグループの全員にメッセージを送ったり、iDisk を使ってファイルを共有したり(新しいGroups フォルダの中にあるグループのフォルダの内容は、グループのメンバー全員で共有される)、グループのカレンダーを iCal で管理したり、写真や動画を含んだウェブページを公開したりすることができる。

Apple の グループ FAQ によれば、グループのメンバーになるには .Mac のメンバーである必要はないが、少なくとも無料のトライアルメンバーに登録する必要がある。しかし、トライアル期間が終了した後でも、.Mac ID を使い続け、グループにアクセスすることができる。期限切れの .Mac アカウントを持っている人や、トライアルアカウントを持っている人も、その ID を使って同じようにグループに参加できる。

新しいグループを作成すると、iDisk の共有ストレージから 100 MB がグループのために消費されてしまうということに注意しよう。1つまたは複数のグループに参加したときも、合計で 100 MB が消費される。グループを作成したりグループに参加したりすると、個人用に使える保存スペースがそれだけ少なくなってしまう。

Backup 3 -- Apple の Backup アプリケーションは、これまでのところ、かなり貧弱なツールで、少量のデータをバックアップするには役に立つと考える人もいるが、Retrospect のような本格的なバックアップアプリケーションとは比較にならなかった。しかし、バージョン 3.0 は大幅に進歩し、このプログラムも考慮に値するようになった。

Backup 3 は、「プラン」を中心とした新しいインターフェースを備えている。プランというのは、本質的にはバックアップスクリプトだ。iLife のデータを定期的に CD か DVD にバックアップする設定や、iTunes Music Store で購入した音楽をバックアップするプラン(もし iTMS の曲のコピーが1つしかなく、それが失われてしまったら、永久になくなってしまう。新しいコピーを手に入れるには、もう一度購入しなければならない。)など、プランの雛形がいくつか含まれている。さらによいことに、Backup は差分バックアップをサポートするようになった。これは、前回のバックアップ以来変更されたファイルだけをコピーできるというものだ。

Backup を使うには正規の .Mac アカウントが必要だ。しかし、トライアルアカウントでも、ソフトウェアのテストのために 100 MB までのデータをバックアップすることができる。Backup 3 には Mac OS X 10.3.9 あるいは Mac OS X 10.4.2 かそれ以降が必要で、4.3 MB のダウンロードだ(ダウンロードのリンクは .Mac ホームページの中にある)。


Insider がスーツケースをこじ開ける

文: Matt Neuburg <[email protected]>
訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

Mac OS 7、8、9 の機能で、Mac OS X の登場と同時に失われ、いまだに復帰も回復もされていないものの内、最も重要なものは何だろうか。いうまでもなく、ウインドウをたたんでタイトルバーだけにすることができなくなったとか、ウインドウの大きさを変更するのにコンピュータがついてくるのを待たなければならなくなったなどと嘆いている人も多いだろうが、私がここで話したいのは、それよりはるかに基本的なこと、つまり、フォントスーツケースを開く機能のことだ。

フォントスーツケースというのは、覚えておられるかもしれないが、フォントを格納するのに使っていたものだ。この歴史は Macintosh システムのごく初期にさかのぼるが、フォントスーツケースをフォルダのように開いて、フォントファイルを入れたり出したりできるようになったのは、System 7 からだった。通常、フォントスーツケースは(「フォント」フォルダに入っていると)、システムにより1つのフォントとして認識される。そのため、複数のフォントをひとまとめにしたり、あるフォントとその変形である斜体や太字などをまとめたり、さらには TrueType フォントと小さいサイズでの表示を改善するためのビットマップバージョンとをまとめたりすることができた。

Mac OS X の出現とともに、フォントスーツケースは突然、中が見えなくなってしまった。Classic には Finder がないから、デスクトッププリンタや、開くことのできるフォントスーツケースといった、Finder の一部として実現されていた機能は、忽然と消え失せてしまった。Mac OS 7 に先立つ Font/DA Mover は、古臭くて使い物にならず、近代的なスーツケースの中身を扱うことはできない。それなので、私のスーツケースはここ何年かのあいだ凍りついたままで、いわくありげにあざけっているようだった。

そんな時分、スーツケースを次々と、頑強な胡桃の殻を割るようにこじ開けるべく、Insider Software の Smasher がついに登場した。これを使えば、フォントスーツケースの中をのぞくことができ、どんな種類のフォントが入っているか、字体はどんなものかを知ることができる。Smasher にフォルダを手渡せば、そのフォルダの中のすべてのスーツケースに含まれるすべての TrueTypeフォントと PostScript フォントが表示される。(OpenType フォントとWindows TrueType フォントは無視されるが、これらはもともとスーツケースには入っていない。さらに残念なことに、ビットマップも無視される。ビットマップ単独では、Mac OS X の下では正当なフォントにならないが、それでもフォントであることには違いなく、スーツケースにも入っているのだから、それを操作したいと思うこともあるだろう。)

<http://www.insidersoftware.com/SM.php>

ひとたびスーツケースの中を見ることができれば、その内容を入れ替えて、フォントやフォントファミリーやフォントスタイルを独自に組み合わせた新しいスーツケースを作ることができる。Smasher はまた、.dfont ファイルを旧式の TrueType フォントに変換し、Classic システムで使えるようにすることもできる。おまけに、Smasher は、システムのフォントキャッシュや、何かと問題を引き起こす Microsoft Office のような特定のアプリケーションのフォントキャッシュ、さらにはハードディスクのあちこちに自然発生するAdobeFnt.lst ファイルを削除するのにも役に立つ。これらを消去してから再起動すると、私を含め多くの人のマシンに起こっていた不可思議な不正動作がなくなった。

ウェブサイトやマニュアルは誤字だらけで、このリリースが大急ぎの仕事であったことを物語っている。それでも、プログラムの動作には問題がないようだから、試してみる価値がある。未登録のバージョンでは、スーツケースの中のフォントを見ることができるが、入れ替えたり変換したりはできない。Smasher は 50 ドル(Font Agent Pro など、Insider の製品をすでに持っていれば、25 ドル)で、3.8 MB のダウンロードだ。Mac OS X 10.3 Panther 以降が必要となる。

<http://www.insidersoftware.com/DL_index.php>


私の Prize Wonderland オークション

文: Andy Ihnatko <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

最初にお断りしておきたいのは、この記事はどうしようもない自己憐憫で始まるのだけれども、終わりの方になれば、皆さんにも一ドルあたりほんの数ペニーという超お買得で素晴らしい品物が手に入ったり、それと同時にハリケーン救援のための寄金に参加できたりといった機会が開かれる話になるので、どうか最後までおつき合い願いたい。

いつのことだったか、雑誌のインタビュー記事で、新登場ホヤホヤの何とかいう国際ポップ・スーパースターの女の子が(ほら何て言うか、自分が 17 歳の誕生日を過ぎても国際ポップ・スーパースターの地位を保てる可能性は、歌を歌えると称してる他の女の子たちが全員ボートの事故か何かで死んでしまいでもしない限り、あり得ないんだということを全く自覚していない連中の一人さ)こんなことを言ってるのを読んだことがある。「別荘を三つも持ってると困るのはね」と彼女は大げさに語る。「気に入った靴や服なんかを見つける度に、全部三着ずつ買わなくちゃいけないことよ。だって、そうしないと、週末に別荘に行く気になる度に、いちいち荷物を抱えて移動しなけりゃならないんですもの!」

いやもちろん、我々みんな、それぞれの問題を抱えてはいるさ。でもね、こぉぉんな文句を言う彼女はどう見ても、自分で自分の喉をかき切ってるとしか言いようがない。だぁぁれも彼女の味方になってはくれないよね。きっとあなたは生まれて始めて、“The Surreal Life”の次の回が待ち遠しくなったことだろう。だって、あと二年、長くて三年もすれば、この彼女も Ray Parker, Jr. とか“Blossom”の仲良しお友達とか、Budweiser の“Wazzuuuup?!?”コマーシャルに出ただけの名もない連中とかと一月同じアパートで暮らすなんていう出演機会にさえ、必死になって飛びつくほどに落ちぶれてしまうのは確実なのだから。[訳注:“The Surreal Life”はアメリカのテレビ番組で、既に過去の人となってしまった有名人を1つ屋根の下に集めて生活させ、その一部始終をとらえるというリアリティ・ショー。参考 <http://www.geocities.co.jp/hollywood-miyuki/4222/tvs/surreallife.htm>]

さて、どうか皆さんの「大いなる軽蔑の目」はこの女性に焦点を当てたままで、そのまま、そのまま、焦点は動かさないで、皆さんの耳だけ私の次の話に付いて来て頂きたい。国際的に愛されるテクノロジーの博学家としての私は、一つ悩みがある。定期的に私のところに届く無料のソフトウェアやハードウェアが山のように積み重なって、私の仕事部屋はもうどうしようもなく散らかり放題なのだ。午前の 8:00 から10:30 なんていうとんでもない時間、私の頭の中にはまだ砂糖漬けプラムの幻影が踊っているような朝のうちに、わが家には色とりどりに塗られたそりが横付けする。そのそりには、伝統的なノルウェーの言葉で“FedEx”だの“UPS”だのと書いてある。[訳注: 要するに宅配便のこと。]そりから降り立つのはまるでお祭りのような服装のおじさんで、綺麗に包まれた荷物を両手いっぱいに抱えている! 届いた荷物はあともう 3 時間、私が目覚ましで飛び起きて階下に駈け降りて来るまで、じっと私を待ち続けている。それは 11 時かそれとも正午、まあどんなに遅くても午後 1 時くらいまでだ。

そう、これはサンタクロースと同じってことだ。ただ一つ違うのは私の家には一日に何度もそりがやって来ることもある。あ、それにもう一つ、私の場合は 30 日か 60 日後までにおもちゃを北極に返送しなければならないこともある。でも、ハードウェア会社の多くは、またソフトウェア会社はすべて、私がそれをずっと持っていてもいいと気前良く言って下さる。本当に有難いことだ。

こうして、私は窮地に陥る。私は、その物について調べあげてからコラム記事を書くかもしれないし、あるいは全く私の新聞コラムに載ることはないかもしれない。物によっては、元来私のところに送られるべきものではないこともある。ラジコンの潜水艦なんて、私の専門的興味を引き起こすことはあり得ない。(ただし、そこで Linux が走るようにできるというのならば話は別だが。)

(えいくそ、ちょっと待って...)

(オーケー、たった今 SourceForge を調べてきたけど、E-Chargers Submarine 用の Linux プロジェクトなんてソースもバイナリも見当たらなかった。でもきっと、そのうちに出てくるんだろうけどね。)

さて、そうするとそいつはただ、私が仕事部屋の向こう側へ DVD の入れ替えに行く途中でつまずいてしまうというだけの存在になってしまう。おやおや、ここに Adobe Creative Suite 1.0 のフルコピーがあるぞ。こいつは一年前に千ドルで売られていたものだ。でも今年はピカピカの新バージョンが出たので、こいつは(今でも結構便利に使えるものの)ただの場所塞ぎの邪魔ものだ。えい、箱に放り込んでしまえ。それから、いったいどうしてこのロッカーの引き出しは閉まらないんだ? おいおい何だこりゃ! ここには 4、5、6... いや 7 個も iPod があるぞ! どれも素敵だが、この機種は Apple がもう製造を中止してしまったので、私の参照ライブラリに保存しておいても意味がないだろう。これも、えいっ、まとめて箱の中だ。そういえば、今朝は何が届いたと思う? これで何と3つ目になる、FileMaker Pro 8 Advanced だ。今月新発売されたばかりなのに3つ目だよ! 最初のは素晴らしかった。2つ目は私の新聞コラムの編集者が有難く使っている、はずだと思う。でも3つ目はもう要らない。$500 の値札が付いていようといまいと。

それから、この G4 tower はどうしたらいいんだ?

二ヵ月ほど前私は新しい最上級機種の G5 を買った。こいつはあんまりパワフルなので、一群れの雁が渡りの最中に上空に差しかかって、このマシンの巨大な電磁波干渉域に突っ込んだ時、それまできちんとしたV字型だった群れの形がぼんやりとした Apple ロゴの形に変わったほどだった。この G5 が私のデスクトップ機になるやいなや、それまでのツイン G4 は予備・サーバ用の Mac となり、その前に予備・サーバ用の Mac として働いていたマシンはといえば、格好良くてパワフルなドリンクホルダーと化したというわけだ。でも正直に白状すると、コーラの缶を置いておくだけなら、何もこの仕事部屋の呼吸可能な酸素量を一立方フィートも占有してしまわなくてももっと別の物で立派に代用できるのだが。

でも、少なくとも私はこの G4 を売りたいと思えば売ることは確かに可能だ。けれどそれ以外のごたごたについてはそううまくは行かない。私にはちゃんとした道徳観念というものがあるので、調査研究の目的で私に与えられたものを売り飛ばして新しい 60 インチの hi-def フラットスクリーンを購入する費用に充てるなんてことはとてもできない。たとえ理論的にはそうすることが調査研究の目的に合致するとしても、つまり新型テレビについてのコラムを書けるのでそれがまた私の読者たちに利益になるのだとしても。おいおい、何で私はこんな利己的なことばかり書いているんだ? 自分で金を出して解像度 1080i のデジタルプロジェクタでも買えばいいじゃないか!

いやいやいやいや、そんな悪魔の誘惑には負けない! 我が魂は純粋なり! だからこそ、我が力は十人力なのだ!

(いや、実はそうではない。全然そんなことはない。そういう誘惑を言葉にして書いてしまったという事実だけでも、我が魂が丸ごとドライクリーニングと、あの木の形をした芳香剤を必要としているんだということを際立たせている。でも、そうだとしても、こいつを売り飛ばしてしまうという考えにはやっぱり虫酸が走る。)

でも、それならこれらのハードウェアやソフトウェアを、いったい他にどんな方法で片付ければよいのだろうか? みんなとてもクールで役に立つものばかりだから、ただ捨ててしまうことは考えれられない。うむ、まあ、Newton MessagePad ソフトウェアをどっさりまとめたあの籠は、捨ててもいいかもね。それから、コンピューティングシーンに鋭い目を光らせている人なら、16 枚のフロッピーディスクでインストールする Photoshop なんてものはとっくに賞味期限が過ぎていると認めるかもしれない。それなら近所の学校とか図書館とかに寄付すればよいかというと、これも最近はうまく行かないことが多い。これはとても残念なことだが、(1) 今でも Mac を使っていて、かつ (2) 現代のソフトウェアが利用できるためのハードウェアも備えている、という条件を両方とも満たすような学校システムはごく稀にしか見つからないようになってしまった。少なくとも私の家からちょっとドライブして行けるような範囲ではそうなってしまったようだ。

それでは、私の解決方法は何だったか? 実は、これらの良い物たちは“The Box”別名“Prize Wonderland”の箱の中に集められて、将来私がどこかのユーザーグループで講演をする時を待つのだ。そして、その時が来ればその内容物はお金に換えられて、そのお金を私が赤十字に寄付するのだ。

赤十字 (Red Cross) は今も昔も私の一番好きなチャリティーだ。はっきり言って、分別ある人から決して不平を言われることのない団体といえばこれだろう。赤十字は二つのことをする。一つは血液を扱うことで人々の命を救うこと、もう一つは災害で生き残った人々を救援すること、例えば毛布と一杯の熱いコーヒーを携えて真っ先に現場に駆け付けることから、人々のために安全に眠れる場所を探したり子供たちのために必要な物を提供したりするといった活動だ。

その上、私にとってとても大事なある人が今日生きていられるのは、ある手術中に突然事態が急変して容態が悪化した際に、赤十字が安全で血液型の合致した血液を 9 パイントも用意してくれることができたからだ。だから、私はずっと赤十字が大好きだ。もう一度繰り返したい。分別ある人なら、赤十字にお金をあげておいて不平を言うことは決してないだろう。

この“Prize Wonderland”オークションを私はこれまで二回やったことがあるが、これはごく単純な仕組みだ。オークションといっても、私が品物をいちいち持ち上げてお金を要求したりすることはしない。それじゃああまりにも普通でつまらない。その代わりに、この“Prize Wonderland”は全部が箱の中に仕舞われたまま行なわれる。箱の中身は、私と神様(もしいるのならば)しか知らないままで、オークションは進む。人々は、個々の品物を競り落とすのではなくて、最初に箱を開ける権利を競り落とすのだ。

「この素晴らしい魅惑の品物が詰まった箱から最初にどれか好きな物一つを取る権利のために 20 ドル出してくれる人はだあれ?」と私が叫ぶ。「さあ、手を挙げて!」するとほとんど全員の手が挙がる。「じゃあ 30 ドルは? 40 ドル? 50 ドル?」と私は続ける。金額が上がるごとにいくつかの手が下がり、最後には決意の固い二人のビッダーたちだけが残る。この時点で、結果の金額はとても高額、とても気前の良いものになっていることが多い。

勝ち残った人は、30 秒間だけ一人でその品物の山を見ることができる。その間に、会場ではまた二回目の権利を賭けて競りが始まる。それから三回目、四回目と続いて... まあ、私が適当と判断した時まで続く。ただし、競りの結果があまりにも低い金額で終わった場合には、将来もっと気前の良い人々に差し上げるため一個だけ私が先に取り除いておく権利を留保することになっている。でもこれは私がそう言っているだけで実際にそんな事態になったことはなく、私はいつも人々の気前の良さに感服しているのだ。結局、ビッダーたちは何か高価な品物に、税金の控除の権利まで付けて持ち帰ることになる。私はどうかと言えば、封筒一杯の現金と小切手を持ち帰って、これを赤十字に寄付することになる。それだけでなく、多くの場合ユーザーグループの人たちがその夜の食事の席に私を招待して下さる! あらゆる意味で完璧、何と素晴らしい一夜ではないか!

どんなグループでもどんな目的でも、このメカニズムは私が自信を持ってお勧めできる方法だ。なぜなら、

  1. どんなグループでも、お金を必要としているチャリティーが手近にあるはずだ。時にはそれはそのグループ自身かもしれない。そんなもの思い浮かばないとおっしゃる方は、どうかさきほどの赤十字について書いた段落を読み返して、チャリティーにドルを送るならばここしかないと私が思う理由を読んでみて頂きたい。

  2. どんなグループでも、いろいろな機器が家中に溢れて散らかり放題、でもただ捨ててしまうのはもったいない、というメンバーが大勢いるはずだ。

  3. この「最初に箱を開ける権利を競う」という考え方は、かなり人の心を引き付ける効果がある。その上、善き目的のために力になりたいという人々の気持ちにも訴えかければ、素晴らしい結果も充分に期待できる。

  4. 「手を挙げる」というオークションのやり方は何と言っても素早くて効果的、すっきりしていて、ややこしい書面を作ったりする手間が要らない。

それからついでにもう一つ... もしもこのごたごたの長話に興味を持って下さったのなら、そのごたごたのすべて - たぶんあの G4 も含めて - に、まだまだ他の物もたくさん加えて、2005 年 9 月 28 日(水曜日)に私が Connecticut Macintosh Connection で講演をする機会にまた Prize Wonderland を実施することを申し添えておく。このミーティングについての説明は、こちらのリンクを参照して頂きたい。このミーティングは誰でも参加できる。

<http://www.ctmac.org/>

ただ一つ、小切手帳だけは忘れずに持って来て頂きたい。南部には今必死で助けを求めている人たちが大勢いる。ということは赤十字もあなたの金銭的援助を必死で求めているのだ。私としてもここでおごそかに誓わせて頂こう。この Wonderland の中に、ささやかながら何冊か、無料贈呈の私の著書を含めておくことを。

[Andy Ihnatko は Chicago Sun-Times 紙のテクノロジー担当コラムニストであり、またベストセラーの Tiger 本の著者で、Macworld 誌では長年かつ今でもコラムニスト兼寄稿編集者として働き、「業界で 42 番目に愛されている人物」と言われている。この数字をあまり真面目に検証しないで欲しいとは彼の弁だ。彼に連絡をとるには <[email protected]>か、または彼のウェブサイトに載っているアドレスを使えばよい。]

<http://www.andyi.com/>


Take Control ニュース/26-Sep-05

文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Joe Kissell が NCMUG の MCE 2005 で講演 -- ベストセラーの Take Control 作家、Joe Kissell が 2005 年 10 月 1 日に NCMUG の Macintosh Computer Expo 2005 で講演をする。カリフォルニア州 Santa Rosa の近くにお住まいで当日時間のある方は、どうぞ 10:00 AM から会場に立ち寄って彼に一目でも会ってみて頂ければと思う。Tiger へのアップグレードについて、Apple Mail で何が新しくなったかについて、あるいは Mac OS X でのバックアップについて、彼は喜んで何でもお話するに違いない。ただし直接の話ができるのは彼の講演が終わってからで、この講演はある意味彼が現在執筆中の新タイトル“Take Control of .Mac”の予告編とも言うべきものになるはずだ。言うまでもなく、彼の原稿には .Mac での最近の変更点すべてに関する情報が盛り込まれているし、この MCE 2005 の講演では特にそういう新機能に一番の重点が置かれることになるだろう。入場料は無料で、道案内やその他の詳細については NCMUG サイトに説明がある。

<http://www.ncmug.org/mce.html>


TidBITS Talk/26-Sep-05 のホットな話題

文: TidBITS Staff <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

各話題の下の1つ目のリンクは従来型の TidBITS Talk インターフェイスを開く。2つ目のリンクは私たちの Web Crossing サーバ上で同じ討論に繋がる。画面上の見栄えが異なるほか、こちらの方が高速のはずだ。

Backup 3.0 について -- 読者たちが Backup 3.0 の新機能を検討し、これが Retrospect などのより高価なアプリケーションに対抗できるほどに成熟したと言えるのかどうかを評価する。(メッセージ数 3)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2713>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/564/>

StuffIt 10 -- Allume が StuffIt 10 をリリースしたのに伴い、ある読者があまりアップグレードしたくないと思う理由を説明する。(メッセージ数 1)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2714>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/565/>

小規模で古いクロスプラットフォームのバックアップ方法 -- 古くなった Apple ハードウェアの再利用のため、ある読者が Windows XP マシンをバックアップシステムに組み込む方法について助言を求めている。(メッセージ数 5)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2715>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/566/>

iPod を車で使う -- iPod の音楽を自動車のオーディオシステムで再生する方法はいくつかある。その中で、人々が実地に使ってみた経験から本当に勧められるものはどれだろうか? (メッセージ数 14)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2718>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/567/>

Panther と Tiger の Classic(それに HyperCard) -- Mac OS X 10.4 の下で Classic を走らせて多数のバグを経験したあげく、ある読者が Classic 自体を Tiger のものから Panther のものへとダウングレードすることは可能かどうか、それともオペレーティングシステム全体を丸ごとダウングレードしなければならないのか、と迷っている。(メッセージ数 6)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2719>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/568/>

Opera はどの程度“無料”なのか -- ウェブブラウザの Opera がライセンス料を払わずに入手できるようになったというニュースを見て、この会社がどうやって利益をあげているのかという話題が議論された。(メッセージ数 4)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2720>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/569/>


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Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2005年 12月 26日 月曜日, S. HOSOKAWA