TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#801/17-Oct-05

先週は数々の発表でもちきりだった。まず Apple が記録的な四半期業績を発表し、ビデオを装備した iPod と、iSight カメラ内蔵の新型 iMac、それにテレビ番組が iTMS で購入できる iTunes 6 もリリースした。それに負けじと Palm も二機種の Palm ハンドヘルド機、Z22 と TX をリリースした。Microsoft も負けてはいない。RealNetworks との間の訴訟を和解に持ち込んだかと思えば、Yahoo ネットワークとの間でインスタント・メッセージングの相互通信を可能にする計画も発表した。最後に、これも見落とせないニュースだが、James Thomson が格好良い電卓ユーティリティ PCalc 3 を出し、私たちは新刊の“Take Control of Permissions in Mac OS X”を出した。

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MailBITS/17-Oct-05

PCalc で足し算(もちろん、新バージョンをね!) -- PCalc は James Thomson (彼は私のお気に入りのアプリケーション起動ソフトの DragThing も書いている) による電卓ソフトだ。電卓ソフトを開発するのは報われない仕事だ。ユーザはコンピュータなら計算ができて当り前だと感じているし、パソコンには無償の電卓ソフトが最初から入っているからだ。しかし、PCalc は並外れたスタミナを保ってきた。それは長期に渡って存在し、Apple が歴代の電卓によって追いつこうとする電卓ソフトであり続けてきたのだ。Apple による Tiger バージョンの電卓は、逆ポーランド記法と 16進数/2進数モードを加え、ついにこれを脅かすに至った。しかし、PCalc はバージョン 3 で、拡張可能な単位変換とユーザー関数、より良いインターフェース(マウスを使わずに全ての操作が可能で、本当に素晴らしい見栄えの、RPN スタック、ユニコード、紙テープという三つのドロワーを同時に表示できる)を付け加えることで、再び後方へと追いやってしまった。PCalc は Tiger 10.4.2 を必要とする(これには Dashboard 用の電卓ウィジェットも含まれる)。価格は $20 で、現バージョンの PCalc ユーザには無償アップグレードが提供される。[MAN](笠原)

<http://www.pcalc.com/english/whatsnew.html>

Adam が MacNotables Podcast の立ち上げに協力 -- Podcast は現在大流行中だ。私たちはそれを TidBITS と Take Control を配布する多くの方法の一つとして行おうと考えてきた。しかし、全く初見のテクノロジーやスキルを学習し、とりあげる話題を見つけ出し、普段でもすでにオーバーフロー気味のスケジュールから時間をひねり出すといった障害は大きかった。このため、The User Group Report での豊富な経験を持った Chuck Joiner がアイデアを持ってきたとき、私は彼を待ち伏せしていたかのようにこのアイデアをぶつけた、「まだ podcast をやっていない有名な Mac 関係者達と新しい podcast を始めたらどうだい?」と。これにより、私たちが podcast ワールドにこぎだすに際して直面していたすべての課題が一挙に取り除かれた。そして、そのアイデアは MacNotables ポッドキャストとして日の目をみたのだ。Chuck の企画、インタビュー、スケジュール調整のスキルがこの podcast を支えている。そこでは、PlaylistMag.com の Chris Breen、The Mac Observer の Bryan Chaffin、MacCentral と Macworld.com の Jim Dalrymple、TidBITS を代表して Tonya と私、Chicago Sun-Times の Andy Ihnatko、Houston Chronicle の Ted Landau と Bob LeVitus、Macsimum News の Dennis Sellers といった、押しも押されもしない著名人が取り上げられる。初めの数回はパネルディスカッションを行っている。初回は、Apple の財政と先週の発表についての考察についてフォーカスし、2 回目は Apple の新製品をカバーした。一度お聴き頂きたい。チャンネルはそのままで、もっと注目すべきエピソードをお聴き逃しなく。iTunes で購読するためには下の2番目のリンクをお使いいただきたい。MacNotables のホームページには一般的な RSS フィードと直接に聴くためのリンクがある。[ACE](笠原)

<http://www.macnotables.com/>
<http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewPodcast?id=82507146>

DealBITS 抽選:Swift Publisher の当選者 -- 先週の DealBITS 抽選で当選し、BeLight Software の Swift Publisher ($34.95 相当) を受け取ることになったのは、savetz.com の Kevin Savetz、c2i.net の Ole Andreas Kongsgaarden、xs4all.nl の Marijn van der Waa だ。おめでとう!残念ながら当選しなかった皆さんも、10 月 26 日までに下のリンクを使えば Swift Publisher 購入の際に 15% 節約できる。二番目のリンクではダウンロード版 Swift Publisher を $29.95 で、三番目のリンクでは CD 版を $33.95 +送料 (合計で $43.95 になる)で購入できる。ダウンロード版には 800 枚の画像と 60 のデザインしか入っていないのに対し、CD 版には 23,000 枚の画像と 100 のデザインが入っている。この割引はすべての TidBITS 読者のために提供されている。今後も DealBITS 抽選を、どうぞよろしく。 [ACE](笠原)

<http://www.belightsoft.com/swiftpublisher/>
<https://usd.swreg.org/cgi-bin/s.cgi?s=31176&p=311761832&v=1&d=0&q=1&t=&a=tidbits>
<https://usd.swreg.org/cgi-bin/s.cgi?s=31176&p=311761832&v=1&d=1&q=1&t=&a=tidbits>
<http://www.tidbits.com/dealbits/swift-publisher/>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=08277>(日本語)DealBITS 抽選: BeLight Software の Swift Publisher


DealBITS 抽選: MaxUpgrades の MaxProtect II

文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

いろいろな会社が、各種さまざまの形・サイズ・デザインのラップトップケースを作っている。Apple の PowerBook 三機種を衝撃から守るためのブリーフケース型が欲しいと思われる方は、MaxUpgrades から新しく出た MaxProtect II をぜひ検討してみて頂きたい。どうして PowerBook 各機種専用なのか? 実は、この MaxProtect II は内側にフォーム形成のクッション付きベルベット内装による保護が施されていて、衝撃を受けた際に内部でマシンが動くのを防ぐとともに、傷が付いたりすることも防止できるように作られているのだ。(まさにその理由で、PowerBook 以外の物はたいして中に入れて持ち運べないのだが。)外側は合成皮革で被われていて、内部にも外部にもクッションがあり、重さはとても軽い。(サイズによって 1.9 から 3 ポンド、つまり .86 から 1.4 kg だ。)その上、ダークスーツを着てサングラスで決め、こいつをチェーンであなたの手首にちょいと結べば、もうあなたはカリスマ・ファッションリーダー!

<http://www.maxupgrades.com/istore/index.cfm?fuseaction=product.display&Product_ID=137>

今週の DealBITS 抽選に当選した方には、MaxProtect II ケースの三種類のサイズのうちお好きな一つを選んでいただく。それぞれサイズによって $49、$59、$69 相当の製品だ。幸運が足りずに当選から漏れた方にももれなく割引購入の資格が贈られるので、しっかりした PowerBook ケースをお探しの方は、ぜひ奮って下記リンクの DealBITS ページで応募して頂きたい。寄せられた情報のすべては TidBITS の包括的プライバシー規約の下で扱われる。どうかご自分のスパムフィルターに注意されたい。当選したかどうかをお知らせする私のアドレスからのメールを、あなたに受け取って頂くのだから。また、もしもあなたが紹介して下さった方が当選すれば、紹介に対するお礼としてあなたの手にも同じ賞品が届くことになるのもお忘れなく。

<http://www.tidbits.com/dealbits/maxprotect/>
<http://www.tidbits.com/about/privacy.html>(日本語)TidBITS プライバシー規約

[訳注: 応募期間は 11:59 PM PDT, 23-Oct-2005 まで、つまり日本時間で 10 月 24 日(月曜日)の午後 4 時頃までとなっています。]


Apple、第4四半期の利益が4倍に

文: Geoff Duncan <geoff@tidbits.com>
訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

Apple Computer は、2005 年度第4四半期の業績を発表した。そして、そう、こんな風に表現するほかないと思うのだが、クパティーノのどこかで誰かが、札束を山と積んだ上で転げ回り、マンガの悪役が亜酸化窒素を吸ったみたいにケタケタ笑っていることだろう。Apple は 36 億 8000 万ドルを売り上げ、4 億 3000 万ドルの純利益を得た。四半期あたりでは、同社の 29 年間の歴史の中で最高の売上高と純利益だ。前年同期と比べると、Apple の利益は4倍になった。

<http://www.apple.com/pr/library/2005/oct/11results.html> (日本語)アップル、第4四半期の業績を発表

この四半期では、Apple の売上総利益率は 28.1 パーセント(前年同期の 27パーセントから上昇した)と健全で、売り上げの 40 パーセントは米国以外からもたらされた。今期はまた、同社にとって素晴らしい年度を締めくくる期でもあった。前年比で、売上高は 68 パーセント増加し、純利益は 384 パーセントの増加となった。Apple は 2005 年度を通じて 139 億 3000 万ドルを稼ぎ、そこから 13 億 3500 万ドルの利益をしぼり出した。

Apple の棚からどんなぼた餅が落ちてきたのか。一言で言えば、iPod だ。確かに、同社は 120 万台の Macintosh コンピュータをどうにかこうにか送り出し(デスクトップとポータブルがほとんど同数ずつで、それぞれ 60 万 2000台と 63 万 4000 台が売れた)、これは前年比 48 パーセント増と、なかなか立派な業績だ。それに加えて、各種周辺機器や、コンピュータ以外のハードウェア、iLife アプリケーションバンドルや Mac OS X などのソフトウェア、.Mac の年会費などが、5 億 9000 万ドルの売り上げをもたらした。

しかし、Apple の、コンピュータ会社としてのこれら伝統的な活動は、同社の音楽ビジネスの前に、急速に影をひそめつつある。今や、同社の売り上げの40 パーセントは音楽ビジネスからきているのだ。Apple は、この3か月で645 万台の iPod を出荷し、iTunes Music Store などそのほかの音楽商品でさらに 2 億 6500 万ドルの収入を上乗せした。(そして、この金額の中で、ハードウェアと周辺機器として別立てになっている部分は、実際には iPod 関連製品と考えてよいだろう。スピーカ、ストラップ、電池、アダプタ、・・・そして、忘れてはいけない、あの靴下だ。)

この勢いはそろそろ衰えると Apple は考えているだろうか。いやいや、とんでもない。2006 年度第1四半期には、年末の買い物シーズンが含まれているのだが、Apple はおよそ 47 億ドルの売り上げを見込んでいる。


Apple がビデオ iPod とメディアセンター iMac を披露

文: Geoff Duncan <geoff@tidbits.com>
訳: 笠原正純<panhead@draconia.jp>

彼らのトレードマークの一つになりつつあるメディア向けイベントが 10月12日に San Jose で行われた。その場で Apple Computer は同社の新しい第五世代となるビデオ再生対応の iPod と iSight ビデオカメラと新しい Front Row ソフトウェアを搭載しスリムになった iMac のベールをはがした。

まず初めに、Apple の第五世代 iPod は 2.5 インチの LCD スクリーンを誇っている。これは従来のカラー iPod と同様にアルバムアートや写真を表示できるのだが、それに加えて動画の再生もでき、ミュージックビデオやテレビ番組、ビデオ・ポッドキャスト、ホームムービーなども上映できる。新しい iPod は 30 GB と 60GB のモデルが用意されており、それぞれ $300(日本では 34,800円)と $400(同 46,800円)だ。Apple によると 60 GB モデルは最長 150 時間のビデオを保存することができるらしい。新しい iPod はスリムになり、前モデルは今となっては厚ぼったく見えるようになってしまった。30 GB モデルは 4.1x2.4x0.43インチ(104x61x11mm)で、60 GB モデルは少し厚くて 4.1x2.4x0.55インチ(104x61x14mm)だ。新しい iPod は白と黒(これは大変な人気だ)の両方が今週中に入手可能になる予定だ。

<http://www.apple.com/ipod/ipod.html>(日本語)アップル - iPod

従来のiPodと同様、新しい第五世代のポータブルプレーヤーも Mac OS X と Windows XP との両方で動く。ビデオなどのコンテンツは iTunes 6 を介してユーザのコンピュータと iPod 間でシンクロされる。なお、この iTunes 6 もイベントでアナウンスされたものだ(この号の記事“iTunes 6 にビデオが加わる”を参照いただきたい)。Apple は、iPod のバッテリー持続時間について、音楽再生なら 60 GB は最大 20 時間、30 GB モデルは最大 14 時間であると述べている。ビデオとスライドショーはもっと大食いで、60 GB モデルは 4 時間のスライドショーまたは 3 時間のビデオ再生ができるが、30 GB モデルはスライドショーで 3 時間、ビデオでは 2 時間で終演になる。iPod にはヘッドフォン用のステレオミニジャックと USB 2.0 でコンピュータと接続する Dock コネクタがついている。(最も面白いのだが)ステレオミニジャックに iPod AV ケーブルをつなげばオーディオおよびコンポジットビデオ出力で iPod に溜め込んだビデオをテレビや他のビデオデバイスに表示することができる。別売の Universal Dock は S-Video をサポートしている。新しい iPod で無くなったものだって? FireWire さ。あなたが時間を持て余しているのでもなければ、音楽やビデオ、その他のコンテンツを新しい iPod にロードするために USB 2.0 のついた Mac が欲しくなることだろう。

<http://www.apple.com/itunes/>(日本語)アップル - iPod + iTunes

シャッフル騒ぎ (エヘン) にかき消されることなく、Apple は新しくスリムになった iMac G5 もお披露目した。これは、17 又は 20 インチの LCD スクリーンと内蔵の iSight ビデオカメラ、新しい Front Row というソフトウェアを装備している。Front Row は iTunes のコレクションから音楽やビデオ、iPhoto の画像データによるスライドショー、ホームビデオ等を再生できるメディアソフトだ。これら全てを、近くのソファから、どこかで見たような (エヘン) クリックホイールデザインを持った付属のリモコンを使って操作することができる。Front Row は iMac に保管されたメディアへの簡単なアクセスを提供してくれるが、もっと興味深いのは Front Row が提供しなかったものは何かを考えることだろう。それは、パーソナルビデオレコーダー或いはメディアサーバーという機能だ。Front Row は Mac を TiVo のようなパーソナルビデオレコーダーにしてはくれないし、ネットワークを通じてのメディアの配布やアクセスを管理することはできない。

<http://www.apple.com/imac/>(日本語)アップル - iMac G5
<http://www.apple.com/imac/frontrow.html>(日本語)アップル - iMac G5 - Front Row

iMac G5 の仕様や機能は、ホームシアターというより寮の部屋を明確に狙ったもので、1.9 か 2.1 GHz の PowerPC G5 プロセッサ、512 MB の RAM(最大2.5 GBまで拡張可能)、160 か 250 GB のハードディスク、8 倍速 SuperDrive、ATI Radeon X600 Pro または X600 Pro XT グラフィクスコントローラ、FireWire 400×2基、USB 2.0×3基、USB 1.1×2基、VGA出力、S-Video およびコンポジットビデオ出力(アダプター経由)となっている。さらに、この iMac G5 はギガビットイーサネット、AirPort Extreme(日本では AirMac Extreme)、Bluetooth 2.0 、内蔵ステレオスピーカー、内蔵マイクロフォン、ヘッドフォン/光デジタルオーディオ出力ミニジャック、ステレオライン音声入力ミニジャックも備えている。内蔵モデムがなくなったことが目に付くが、もしあなたがダイヤルアップによるインターネット接続やファックスの送受信がどうしても必要なら、外付けの USB モデムを $50 で追加することができる。

iMac の等式に加わったものは内蔵 iSight ビデオカメラだ。これは、iChat AV でのビデオ会議やホームムービーやビデオ podcast を作成するのにぴったりだ。Photo Booth と呼ばれる新しいアプリケーションは iMac を、いわゆる、現像室に変えてしまう。新しい iMac には Apple のマルチボタンの Mighty Mouse も同梱された。このため、新 iMac G5 は標準でマルチボタンマウスと一緒に出荷される史上初の Macintosh となった。シングルボタンのネズミ(Apple Mouse)は脱出口に向かっているように見える、なぜなら単体で購入できるポインティングデバイスは Mighty Mouse と Bluetooth ベースの Apple Wireless Mouse しかなくなっているからだ。

<http://www.apple.com/imac/isight.html>(日本語)アップル - iMac G5 - iSight
<http://www.apple.com/mightymouse/>(日本語)アップル - Mighty Mouse

新しい iMac G5 モデルは今週以降には入手可能になる。価格は、17 インチ 1.9 GHz バージョンで $1,300、20 インチ 2.1 GHz バージョンは $1,700 だ。いつくかの Build-to-Order オプションも用意されている。


iTunes 6 にビデオが加わる

文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

先週のスペシャルイベント“One More Thing...”(「あ、もう一つだけ...」)は大きな期待を集めたが、Apple の CEO、Steve Jobs はここで iTunes 6 を発表した。iTunes 5 のリリースからまだ五週間しか経っていないというのに。実はあのバージョン番号はちょっと誤解を招くものだった。iTunes 5.0 は、実際は iTunes 4.9 の次にあたるポイント・アップグレードに過ぎなかった。その機能も、その現実を反映したものだった。それに対して今回の iTunes 6(および iTunes Music Store)は、見かけはこれまでのバージョンとそれほど変わらないものの、さまざまの面で画期的な内容となっている。中でも注目されるのがビデオのサポートだ。

iTunes Music Store では膨大な数の曲が提供されているのに加え、今回の iTunes 6 を使えば Pixar 製の短編映画とか、ミュージックビデオ、それに ABC や Disney のテレビ番組もいくつかが、それぞれ一作品 $1.99 で購入できる。現在利用できるテレビ番組には Desperate Housewives、Lost、Night Stalker、The Suite Life、それに That's So Raven などがある。新しいエピソードも、テレビで放映された翌日にはもう利用できるようになる。一つのエピソードの分量はおよそ 180 MB ほどとなり、Jobs によればダウンロードはブロードバンド接続で 10 分から 20 分ほどかかるという。テレビ番組以外では、ミュージックビデオや短編映画もそれぞれ一本あたり $1.99 で購入できる。こちらはもう少しサイズも小さくダウンロードにかかる時間も短いだろう。これらのビデオの画面サイズは 320 × 240 ピクセル(新型のビデオ iPod と同じ)なので、DVD 品質の映像を期待してはいけない。

iTunes 6 のもう一つの新機能としては、音楽やテレビ番組、ミュージックビデオなどを他の人にプレゼントできる機能がある。電子メールアドレスを持っている人にならば誰にでもプレゼントできるので、デジタル音楽やビデオを習慣的に贈り物として考えるのが可能になる。これまではダウンロードした製品をそのように扱うのは難しいことだった。

あなたが iTunes Music Store からものを買う動機を増やそうという新機能がもう一つある。iTunes 6 には“Just For You”というサービスが内蔵され、これがあなたの好きそうな音楽を(あなたがこれまで購入した音楽をもとに)自動的に選んで推薦してくれるのだ。Just For You はまだベータ版で、いくつかの推薦曲は当を得ているものの奇妙な曲がリストに加わることもあった。(例えば、私が Beautiful South のアルバム“Painting It Red”を買ったという理由で C. S. Lewis のオーディオブック“Prince Caspian”が推薦された。)Just For You が自動的に推薦してくれる曲目が気に入らない場合は、一般の iTunes ユーザーから寄せられたレビューをもとに新曲を選ぶということもできる。こうした Amazon 風の機能がこのまま増えていくと、そのうちに iTunes Music Store もすべての曲とすべてのテレビ番組に人気ランキングを付けるようになる日が来るのではないだろうか。

現在のところ、テレビ番組はアメリカ合衆国内の顧客にのみ利用可能となっている。おそらくライセンス関係の条件によるものだろう。これは実に残念なことだ。アメリカの最新のテレビ番組を見られるとなれば、通常そういう番組が電波に乗るまでに何ヵ月もあるいは何年も待たなければならないような国々の人たちの間では間違いなく人気沸騰になるだろうから。例えばイギリス製の BBC の番組のようなものも、同じ意味でアメリカ国内で入手できるようになれば大きな人気を博することだろう。

明らかに、現在の iTunes Music Store でほんの少数しか利用できないテレビ番組の数は、氷山の一角でしかないだろう。それ以外のテレビ番組の数も膨大だし、さらに将来のことを見晴らせば ABC や Disney、あるいはその下部ネットワーク、例えばケーブルテレビ・スポーツチャンネルの ESPN などで制作されたフルサイズの映画も控えているのだから。テレビ番組をダウンロードして楽しむことが人気を博するのは間違いないと私は思うが、いったんそれが実現しさえすれば、Steve Jobs はきっと他のネットワークにも交渉の手を伸ばして、同じように iTunes Music Store での販売に参加するようにと説得を成功させて行くことだろう。また、古いテレビ番組で今でも人気のあるものを集めたカタログも含められるだろう。そして皆さん、そのことこそが、娯楽業界の地図を大きく書き替えて行くことに他ならない。なぜなら、個別の番組にアクセスできるようになれば、もうケーブルテレビとの契約を切ってもよい(その方が経済的だし)と思う人々が、Tonya と私もそこに含まれるのだが、きっと大勢いるに違いないと思うからだ。

私はミュージックビデオの方はテレビ番組ほどには人気を得ないだろうと思う。なぜなら、ミュージックビデオというのは元々そのアーティストの音楽を宣伝するための一方法として始まったものだからだ。宣伝であるからこそ、今に至るまでずっと無料で入手可能なものであり続けてきたのだ。もちろん、ミュージックビデオの中にも作品としての価値が非常に高くてそれ自身一つのアートとして扱われるようなものはあるが、一般的にはほんの数分間のミュージックビデオに 60 分のテレビ番組と同じ値段を付けるというのは正しいこととは思えない。

ここでもう一つ言っておきたいことがある。iTunes Music Store の中でビデオが中心的な役割の一つを担うこととなり、iTunes を使って視聴できるようになればなるほど、これらの名前の意味が実態とずれてきて、そこに違和感が感じられるようになってくるということだ。つまり、Windows を終了させたいのに Start ボタンをクリックしなければならない、という時の違和感と同じようなものだ。そうは言っても、Apple は既に“iTunes”と“iTunes Music Store”という商標名に相当の投資をしてきているので、もっと広い意味の、もっと適切な名前(例えばソフトウェア名の方を“iPod for Macintosh”にしてストアの方を“iPod Store”にするのはどうだろうか)に切り替えたいと思ってもそう簡単にはいかない。

iTunes 6 はもちろん無料で、14 MB のダウンロードだ。ソフトウェアアップロードにもある。iTunes 6 は Mac OS X 10.2.8 かそれ以降を要し、ビデオの視聴には 10.3.9 かそれ以降が必要だ。iTunes Music Store で購入したビデオを再生するためには QuickTime 7.0.3 がインストールされていることも必要で、こちらはソフトウェアアップデートから、あるいはスタンドアロンの 32.3 MB のダウンロードで、無料で入手できる。

<http://www.apple.com/itunes/download/>(日本語)アップル - iTunes - ダウンロード
<http://www.apple.com/quicktime/download/>(日本語)アップル - QuickTime - ダウンロード


RealNetworks と Microsoft が和解、新たな統一戦線形成

文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

先週、RealNetworks と Microsoft が和解に合意したが、ここから得られる教訓はと言えば、レドモンドの巨大ソフトウェア会社と十分に長い期間法廷で争えば、その会社は金で解決するということのようだ。今回の場合は、7 億6100 万ドルという途方もない大曲、もとい大金だった。

<http://www.realnetworks.com/company/press/releases/2005/real_microsoft.html>

だからといって、元 Microsoft 社員で RealNetworks の創業者 Rob Glaserが起こした、Microsoft にかつて略奪的行為があったという訴えが、根拠薄弱だったということではない。事実はその反対で、RealNetworks のオーディオ・ビデオ製品を信頼して使うのが、Windows ユーザにとって難しくなるよう意図した活動を、Microsoft が行っていたことには疑いがない。これが、刑事的または民事的に違法であるかどうかは、まだ立証されていない。ただし、Microsoft は 2000 年に、独占禁止法違反で罰金に科せられている(TidBITS-525 の記事を参照)。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=05875>(日本語)Microsoft 社は反トラスト法に違反した

RealNetworks が受け取ることになる 7 億 6100 万ドルは、2回の分割払いとなる。第1回分は、前金として支払われる 4 億 6000 万ドルで、Real が各国で被ったと訴えている損害のすべてを償うためのものだ。Real はまた、Microsoft の Windows Media 技術を長期的に利用するライセンスを受けることになる。一方、Microsoft は、RealNetworks が同社の再生ソフトをWindows と十全に統合することを認め、ユーザがどのメディア再生ソフトを使うのか選択しやすくし、また Dell のような企業が RealPlayer をプレインストールしても非難したり制裁を加えたりしない。

2回目の支払い分 3 億 100 万ドルは、実際にはサービスに対する支払い控除となる。Microsoft は、MSN を通じて、RealNetworks の会員制 Windows 専用ストリーミングサービス Rhapsody の販売促進活動を行い、RealNetworks はMSN 上で Rhapsody を宣伝するための広告枠を購入する権利を得る。その見返りとして、RealNetworks は RealPlayer に MSN Search を組み込み、いくつかのサービスについて Microsoft の技術を使うことを約束する。

これは Apple にどう影響するだろうか。Microsoft が RealNetworks を買収するわけではないから、3つの主要なフォーマット、Windows Media、RealAudio/RealVideo、QuickTime はそのまま競い合うことになる。市場は3分割されたままだろう。実際、RealNetworks も Microsoft も、それぞれのフォーマットをさらに発展させるだろうことは明らかだ。しかし、Apple にとって気懸かりなことは、両社がデジタル著作権管理(DRM)機構に互換性を持たせようとしているということだ。そうなれば、Apple が非公開にしているFairPlay DRM でコンテンツを保護している iTunes/iPod/iTunes Music Storeトロイカ体制に対して、統一戦線が張られることになる。

RealNetworks は元々、無料の再生ソフトを配っているサーバ用ソフトウェア会社であったが、近年それが変わってきた。今や同社は、コンテンツをライセンスし配信する、プレミアム会員制サービス企業に、だんだんなってきている。同社の RealPlayer Gold サービスではビデオを配信し、Rhapsody 会員制音楽配信サービスでは、月々の使用料でさまざまな楽曲を何曲でも、PC に対してストリーム配信している。

この発表を受けて、Real の株価は 36 パーセントも急騰し、終わり値は一株当たり 8 ドル近くになった。この株価は、株式分割があったことを考慮すれば、2000 年の一株当たりおよそ 100 ドルと同等で、これまでの最高額となる。ここ2年間、同社の株価は 5 ドルと 7 ドルのあいだの幅で旋回していたのだ。最初の支払い 4 億 6000 万ドルによって、同社の手許現金は 2 億6000 万ドルから 7 億 2000 万ドルになる。

(お断り: 私は RealNetworks の株をほんの少し所有している。できたばかりの頃に私が協力していたある企業が、8年前に買収されたためだ。私はRealNetworks で働いたことはないし、私が受ける利益は、全体の持株から見るとわずかだ。)


インスタント・メッセージング世界の統合に向けて、一歩

文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

世界中の人々が簡単にコミュニケーションできるようにするためのテクノロジーであるはずなのに、インスタント・メッセージング (IM) ネットワークの現状といえば、驚くほどお寒いよそよそしさだ。現在、三大 IM ネットワーク、つまり MSN、Yahoo、それに AOL(Apple は iChat のために AOL を使っている)のユーザーたちは、別々のサービス同士の間ではチャットすることもできない。けれども、これから六ヵ月の内に、この制限を無くすことに向けてのスタートが切られることになった。先週、Microsoft (MSN) と Yahoo が、相互通信可能なインスタント・メッセージング・ネットワークを 2006 年の第2四半期までに実現させると発表したのだ。

<http://www.eweek.com/article2/0,1895,1870365,00.asp>

これら二つのネットワークを合わせるとユーザー数ではおよそ 44 パーセントになる。しかし eWeek によれば、市場の 56 パーセントを占める AOL が通常使用量ではおよそ 40 パーセントだという調査結果があるという。もう何年も前から、MSN、Yahoo、AOL の三社は相互通信可能性についてやり合ってきたし、時にはネットワーク間に一時的なブリッジを築く試みもなされてきた。けれどもすべての駒を一つに組み合わせることが出来るのはトップレベルの合意によってのみ、ということは誰の目にも明らかだった。

今回 MSN Messenger と Yahoo Messenger の間で計画されている共有機能のうち基本的なものを挙げれば、メンバーリスト、コンピュータとコンピュータ間の音声通話、それに顔文字 (emoticon) (ありがたいことに ;-}) などがある。

この統合が将来は AOL にも仲間に加わって相互通信を可能にするよう強い働きかけとなることは充分に考えられる。なぜなら、AOL の IM ユーザーたちにとっては、自分たちだけが Microsoft/Yahoo の統合ネットワークに手が届かないという状況がますます大きなフラストレーションとなるだろうからだ。

アメリカ合衆国内においては、携帯電話ベースのショートメッセージサービス (SMS) のテキスト通信が実現の日を迎えられたのは、いくつかの携帯電話会社たちが互いに自らの姿勢を改めて歩み寄り、シンプルなクロス・ネットワークのメッセージングを可能にする決断をしたお陰だった。その後で初めて、SMS やさらに高度なマルチメディア・メッセージングが人気を集めていった訳だ。外国のテキスト・メッセージングのユーザーたちは、とうの昔にネットワーク間の通信が可能となっていたために、もう何年も前から夢中になってこれを使っていたというのに。

Windows ユーザーで複数のインスタント・メッセージング・ネットワークに加入していた人たちは、少し以前から Trillian アプリケーションの助けを借りてきていた。Trillian は異なったチャットネットワーク間にブリッジを作る訳ではないが、複数のネットワークへのあなたのログインを一つのプログラムに統合し、このプログラムにはまたいくつかの追加機能もある。Mac ユーザーは Fire 1.5 あるいは Adium(プレ・リリースの開発中)を試してみることができる。どちらもすべてのメジャーなネットワークをサポートしており、Yahoo、MSN、AIM ともに使えるが、一つのサービスに加入している人が別のサービスの加入者にコンタクトが取れないという問題を解決してくれる訳ではない。

<http://www.ceruleanstudios.com/>
<http://fire.sourceforge.net/>
<http://www.adiumx.com/>


安い Palm、つながる Palm

文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

先週の水曜日、Apple が携帯電話にやさしくない講堂で報道陣をいじめ始める前に、Palm は最新のハンドヘルド端末を2機種発表した。どちらも、標準で Mac OS X をサポートしている。

<http://www.palm.com/us/>(日本語)Palm Japan

Palm, Inc. は、Zire と Tungsten という、彼らが言うところの「サブブランド」名を捨てて、頭文字だけ残した。100 ドルの Palm Z22 は、電池を充電しておくなんてことを常に意識しているわけではないカジュアルなユーザを対象にしており、一方 300 ドルの TX は、中間価格帯で、より優れた接続性能を提供している。

<http://www.palm.com/us/products/handhelds/z22/>
<http://www.palm.com/us/products/handhelds/tx/>

Palm Z22 -- Z22 には、赤外線ポートと mini-USB ポート(専用ケーブル付き)が備わっているが、より気の利いたものとしては、32 MB のフラッシュ RAM(電池が空になってもデータが消えない)を搭載している。Z22 は Mac OS X 10.2.8 から 10.4.x までと、Windows 2000、Windows XP に対応している。

Palm としては、このモデルが、Palm アプリケーションを動かしたいと思っている人、カラースクリーン(160 × 160 ピクセル)を備えたポータブル機器がほしいと思っている人、そしてそれを魅力的な価格で手に入れたい人に気に入られることを願っている。この種の顧客にとって、電池を常に充電しておくということが、実際のところ第1の問題だということを、Palm は理解しており、不揮発性メモリという素晴らしい考えを実現した。

Z22 には USB 同期ケーブルが付属している(しかしクレードルは必要でなく、付属してもいない)。さらに、Z22 には、AC アダプタが付属し、いくつかのゲームを含む、えり抜きのソフトウェアが内蔵されている。

Palm TX -- Palm TX は、Z22 とは異なる種類の顧客を魅惑しようとしている。つまり、インターネットに接続できて良質なメディアプレーヤを備えた、持ち運びできる小さなコンピュータ機器がほしいと思っている人たちだ。この機種には、赤外線、BlueTooth 1.1、Wi-Fi が内蔵されており、128 MB のメモリと、巨大な 320 × 480 ピクセルの画面を備えている。

画面の向きは、縦にも横にも、クリック1つで変えられるので、ウェブページやビデオも楽に見ることができる。この機器には SD/SDIO スロットがあって、2 GB までの容量のカードに対応している(Palm は同社の直販ストアで、2 GB のカードを 250 ドルで販売予定だ)。

この機器に付属の PocketTunes では、標準の状態では MP3 を再生することしかできないが、Deluxe バージョンにアップグレードすれば、WMA ファイルを再生したり、Plays4Sure で保護されたファイルや、それと互換性のある Rhapsody などのサービスからのストリーミングメディアを再生したりできる。これらの会員制音楽配信サービスはどれも Mac では利用できないから、Mac ユーザがそのようなサービスを利用するには、この機器が1つの方法になる。

<http://www.pocket-tunes.com/>

音楽を Mac から転送するには、SD カードが必要だ。まるで Palm TX が USB 記憶装置であるかのように、SD カードが Mac のデスクトップに現れる。AAC や Protected AAC(iTunes Music Store で使われている)については、Apple が同社の FairPlay デジタル著作権管理システムをライセンスしていないので、PocketTunes Deluxe バージョンでも再生できない。

Palm は、さまざまな Palm ソフトウェアをバンドルしているが、Palm が発表時に強調したサードパーティーのパッケージ3つのうち2つまでが、Mac で使うには問題を抱えている。Avvenu はリモートデスクトップで書類にアクセスするプログラムだが、Windows XP SP1 以降が動いているコンピュータでしか利用できない。DataViz の Document To Go は、Microsoft Office の書類を開いたり編集したりできるが、Mac の PowerPoint ファイルは、見ることはできても編集はできない。このソフトは、特別に変換された PDF ファイルも読めるが、将来のバージョンでは変換なしで開くことができるようになると約束されている。

最後に、これは別売りになるのだが、Palm は、事前の説明とプレスリリースの両方で、MobiTV と呼ばれる、Wi-Fi 経由で利用できる会員制のテレビサービスに言及している。MobiTV の価格は、まだテスト段階のため決まっていないが、ニュースやスポーツ、娯楽など少なくとも 10 チャンネルを提供し、その数も時とともに増えるだろうと見込まれている。

<http://home.businesswire.com/portal/site/google/index.jsp?ndmViewId=news_view&newsId=20051011005023&newsLang=en>
<http://www.mobitv.com/>

どこでもビデオ -- Palm TX については、Apple の新しい 30 GB ビデオ iPod との違いを考えてみようと思わずにはいられない。両者とも価格は 300 ドルだ。新しい iPod は 240 × 320 ピクセルの画面を備えているが、これは Palm TX の画面と比べると半分の面積だ。iPod の 30 GB ハードドライブは、TX の 128 MB RAM を圧倒している。Palm には接続手段が4つあり、そのうち3つはワイヤレスだが、iPod にはドックコネクタが1つしかない。標準の状態では、iPod は数種類の音楽フォーマットを再生できるが、Microsoft DRM で保護された音楽や WMA は(変換なしでは)再生できない。TX は、別売りで 35 ドルのアップグレードをしても、MP3 と WMA(保護あり、なし両方)しか再生できない。

機能同士が類似しているのはここまでだ。Palm は、Palm OS 開発者の小宇宙がサポートしているオペレーティングシステムを備えた、汎用のコンピュータ機器で、ビデオや音楽を再生したり、書類を編集したり、ターミナルセッションを走らせたり、ウェブをブラウズしたりできる。

一方、iPod は、音楽とビデオを再生するものだ。Apple は音楽とビデオのライセンス権を手にしており、ますます多くのコンテンツが iPod を通して流れてくると期待することができる。Palm にはこのようなものはない。多くの人は気がついていないかもしれないが、iPod はさまざまな PDA 的機能を内蔵しており、外付けハードドライブとして活用することもできる(詳細については、Steve Sande の "Take Control of Your iPod: Beyond the Music" 参照)。しかし、iPod 用に新しいソフトウェアを書く方法はないし、将来的に Apple がその方法を開発者に公開することもないようだ。

<http://www.takecontrolbooks.com/ipod-btm.html?14@@!pt=TRK-0025-TB801>

だからといって、iPod の方が劣るということにはならない。例えば、iPod のハードドライブだけでも、価格対機能の違いのほとんどを補っている。それにしても、両者はお互いに全く匹敵している。iPod と競合する多くの音楽プレーヤは役に立たないが、Palm はそれらと同じように役立たずということはないからだ。インターフェースもひどくはないし、動作も遅くはない。Palm は多くの点で極めてよくやっている。iPod の方が一部の機能では上回っているが、それも一部だけでしかない。

私は、何日か前までは、iPod と Palm を突き合わせて比較しようなどとは思わなかったが、いざ比べてみると、明らかにお互いが匹敵している。


Take Control ニュース/17-Oct-05

文: Tonya Engst <tonya@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

"Take Control of Permissions in Mac OS X" リリース -- Adam と私が Take Control シリーズのことを考え付いたのは 2003 年のことだが、当時の私たちはこのシリーズで何冊もの電子ブックを出すのは、それぞれが一つの章となって全体で巨大な一冊の Mac 本を作り上げるようなものだと思っていた。つまり、読者たちはその巨大な本の中から自分の興味ある章だけを選んで購入することができ、そうすることで私たちの側も、印刷した本が提供できるよりもずっと深くてタイムリーな内容を供給することが可能になると思ったからだ。

当初から、いろいろな著者たちと打ち合わせを進めていく中で、アクセス権についての電子ブックを作るべきだという意見が多くの人たちから寄せられていた。アクセス権は、Mac 上のどのファイルやフォルダ、ディスクに対して誰が何をできるかをコントロールするための、時として厄介事を引き起こすことのある設定だ。私たちが出会ったアクセス権絡みの問題、例えばファイルが消去できないとか、自分自身のアカウントにアクセスできなくなったブートドライブとかについて話し合っていくうち、こうした突発的な問題の解決にはまずアクセス権の修復が第一歩だというのが全員一致の処方箋だということも分かってきたが、私たちはこのようなアクセス権関連の話題を既に誰かが書いている電子ブックの中に組み込んでおこうという方針をこれまでずっと続けてきた。例えば“Take Control of Users & Accounts in Panther”や“Take Control of Sharing Files in Panther”の中にも、そうした個所がある。けれども、アクセス権について「あなたの知りたいことがすぐわかる」と言い切れるまでの知識を伝えるためには、実際的な詳しい知識と理論的なことを注意深くミックスさせた文章が必要であり、そもそもこの話題は、ファイル共有とかユーザアカウントとかの話題に絡めて解説するだけでは到底及ばない、深いものだったのだ。

こうして一年が経った。ある日突然、Brian Tanaka から便りが届いて、アクセス権についての電子ブックを書いてみたいと言ってきた。彼は長年にわたってしっかりした Unix の経験を積んでいる一方、Macintosh への愛も本物で、まさにこの仕事にうってつけの人物だった。そこで私もこの電子ブックの編集を引き受けることにした。(私には Unix の経験が事実上ほとんどゼロだったので)私自身 Mac OS X に対する技術的知識が深まると思ったし、それに、もしも私がこの電子ブックの内容を理解できるのならば、ほとんどどんな人でも理解できるだろうという確認にも役立つと思ったからだ。著述の作業と、よく考え込んだ議論を重ね、専門家たちにも検討してもらったりして、数カ月が過ぎた。そしてやっと今日ここに“Take Control of Permissions in Mac OS X”のリリースを発表できる運びとなったわけで、私はとても嬉しい。

この電子ブックを読めば、これまでになかったような深みにまであなたの Mac を理解する助けになるだろう。そして、あなたのファイルを内輪に留めておくためにはどうすればよいか、サーバとの間でファイルのコピーをスムーズに進めるにはどうすべきか、外部ディスクに「所有権を無視する」オプションを設定すべきかどうか、おかしくなったアクセス権を修理する方法は、どうしても消せないファイルを確実に消去するには、といったことが学べる。さらに進んだ内容を学びたい人のために、スティッキービット、アクセスコントロールリスト、ビットマスク、アクセス権の設定の際のシンボリック法と直接法の違いなどについての解説もこの電子ブックには含まれている。また、アクセス権の操作に Finder の「情報を見る」ウィンドウを使うか「Inspector」形式のウィンドウを使うか、あるいはより強力な Macintosh 用ユーティリティたちを使うか、それとも Unix コマンドラインを使ってするか、それぞれの長所と短所についての説明もある。それぞれの場合について(特に最もフレキシブルかつパワフルな Unix コマンドラインについて)の詳しい操作方法の解説もある。

下記のリンクで、この Brian の電子ブックについてもっと詳しいことを読んだり、26 ページ分ある無料サンプルをダウンロードしたりできるし、注文することもできる:

<http://www.takecontrolbooks.com/permissions-macosx.html?14@@!pt=TRK-0026-TB801-TCNEWS>


TidBITS Talk/17-Oct-05 のホットな話題

文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

各話題の下の1つ目のリンクは従来型の TidBITS Talk インターフェイスを開く。2つ目のリンクは私たちの Web Crossing サーバ上で同じ討論に繋がる。画面上の見栄えが異なるほか、こちらの方が高速のはずだ。

iDisk のパフォーマンス -- iDisk 上のファイルにアクセスする際のパフォーマンスが遅いことから、他に方法はないのかという議論が始まった。(メッセージ数 3)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2737>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/586/>

10.4 対 10.3.9 -- 新型の Mac mini のオーナーが Tiger でうまく行っていないという。彼は、Panther にダウングレードすることができるだろうか? その議論の中で、パフォーマンスを向上させる方法、例えば Dashboard と Spotlight を停止させる、などの解決策が提案された。(メッセージ数 14)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2738>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/587/>

Adobe CS2 の有効化 -- Adobe Creative Suite 2 は、1ライセンスで2台のコンピュータ(例えばデスクトップ機とラップトップ機)にインストールできる。けれども、もしも片方のマシンが死んでしまったら、どうなるのだろうか? (メッセージ数 3)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2739>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/588/>

キーボードの清掃方法は? -- 濡れた布? 圧縮空気? 皿洗い機って?!? キーボードを清掃するためのさまざまな方法をご覧あれ。(メッセージ数 7)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2741>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/590/>

レビュー: iBook/AirPort/OS X の体験談 -- Mac 初心者というある読者が、iBook と AirPort ベースステーションの購入に際しての彼の経験談を語り、いくつか質問を投げかける。(メッセージ数 8)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2743>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/592/>

800 号の TidBITS から見渡すトレンド -- Mac の世界の現状について書いた Adam の記事に読者たちが反応する。(メッセージ数 2)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2744>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/593/>

一つ目小僧の iMac -- 新型の iMac G5 に内蔵された iSight カメラは注目の的だが、TidBITS Talk 読者たちはこのマシンには内蔵モデムが付いていない(外付けモデムを使うしかない)ことにも気が付いた。(メッセージ数 10)

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2745>
<http://emperor.tidbits.com/TidBITS/Talk/594/>


tb_badge_trans-jp2 _ Take Control Take Control 電子ブック日本語版好評発売中
Tiger でのファイル共有、TidBITS 翻訳チーム訳
Panther でのユーザとアカウント、TidBITS 翻訳チーム訳
Panther のカスタマイズ、TidBITS 翻訳チーム訳
Panther へのアップグレード、TidBITS 翻訳チーム訳

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Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2005年 12月 26日 月曜日, S. HOSOKAWA