TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#845/04-Sep-06

ここアメリカ合衆国では、学生たちが新学期で学校に戻る季節がやって来た。そこで、大学の新入生である Dan Pourhadi が難問に取り組んだ。$2,000 の予算で、大学生活の準備のために新入生がコンピュータ関係の機器を買いそろえるとすると、どんなものがお勧めだろうか? 今週号の他の記事では、Glenn Fleishman が Amazon.com の新しい EC2 オン・デマンド・コンピューティングのサービスを概観し、Google の CEO である Eric Schmidt が Apple 取締役会のメンバーに加わり、Jeff Carlson は iMovie HD 6 と iDVD 6 について書いた彼の最新刊の本のうちから一つの章が無料でダウンロードできることをお知らせする。

記事:

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DealBITS 抽選: Business Card Composer の当選者

文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

先週の DealBITS 抽選 で当選し、BeLight Software の Business Card Composer ($34.95 相当) を受け取ったのは、att.net の Gordon Brown、gmail.com の Greg Bohlken、digitalrainforest.com の Drexel Sprecher の3名だ。おめでとう! それから、natlogic.com の Gil Friend も同じ賞品を受けた。Drexel にこの抽選を紹介して下さったことに対してだ。残念ながら当選しなかった皆さんもどうぞがっかりなさらずに。BeLight Software では、この抽選に応募して下さった方々全員に Business Card Composer 4.0 の割引価格を提供しており、ダウンロード版の価格が $24.50(30% 割引)に、もっと多くのクリップアートやデザインを含んだ箱売り版の価格が $36.95(8% 割引)になる。この値引きは 2006 年 9 月 13 日までで、 ダウンロード版箱売り版 それぞれ専用の URL を使って注文すれば値引きが受けられる。今回の DealBITS 抽選に応募して下さった皆さんに感謝するとともに、これからも多くの方々に参加して頂ければと願っている。今回応募された 746 人の皆さん、どうもありがとう。また今後の DealBITS 抽選もお楽しみに!


Google の CEO が Apple の取締役に加わる

文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

Apple は、Google の CEO である Eric Schmidt が Apple の Board of Directors(取締役)に加わったと発表した。彼は Google の取締役でもあり、Princeton 大学の評議員でもある。ほかに現在務めている Apple の取締役は、Apple の元最高財務責任者 Fred Anderson、Intuit の会長で元 CEOの Bill Campbell、J. Crew の会長兼 CEO の Millard Drexler、ドキュメンタリー作家で元米国副大統領 Al Gore(彼の地球温暖化についての映画 "An Inconvenient Truth," をまだ見ていない人のために言えば、この映画はApple のラップトップと Keynote との強力な宣伝でもある)、Apple 創業者の1人で CEO の Steve Jobs、Genentech 会長兼 CEO の Arthur D. Levinson、Harwinton Capital 会長・社長・CEO の Jerry York だ。

Eric Schmidt の Google における(そしてそれ以前の Novell と Sun Microsystems における)経験が、Apple 取締役会にとっての財産となることは間違いないにしても、この件が、将来 Apple と Google との関係がより緊密になることを意味するのではないかと推測しないではいられない。Googleはこれまでのところ、Macintosh 版ブラウザに対応したりソフトウェアのMacintosh 版を提供したりすることにかけては、主要なインターネット企業の中でもおそらく最高の仕事をしてきた。グラフィック地図生成アプリケーションGoogle Earth についてもそうだし、立体モデリングプログラム Google SketchUp についてもそうだ。しかし、Intuit が Quicken for Mac を無きものとし、Steve Jobs が介入したときには、同社会長 Bill Campbell はすでに Apple の取締役であった(11-May-98 の "Quicken が Mac に早くも復帰"参照)し、今でも Mac 版は Windows 版に比べ遅れをとっている。


iMovie/iDVD 6 Visual QuickStart Guide の無料サンプル

文: Jeff Carlson <jeffc@tidbits.com>
訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

私の最新刊の第1章全体が PDF ファイルとして無料でダウンロードできるようになったことを、喜んでお伝えしたい。この本 "iMovie HD 6 & iDVD 6 for Mac OS X: Visual QuickStart Guide," は、題名がむやみやたらに長いというだけでなく、Apple の最新版デジタルビデオツールを使いこなすために私が書いた案内書の最新版でもある。このたび、フルカラーのイラストとスクリーンショットが盛り込まれたため、具体例も生き生きとしたし、ビデオカメラの色温度設定など色に関する話題を説明することができた。

第1章 "The Digital Camcorder"には、どの機能を考慮すべきか(そして無視すべきか)ということを含め、ビデオカメラを購入する際に役立つ情報が書かれている。また、SD(standard-definition)や HDV(high-definition video)といった様々なビデオ録画方式や画像インタレースなどについても学ぶことができる。この PDF は、もちろんフルカラーで、重さはおよそ 700Kだ。


Amazon.com オンデマンドコンピューティングを提供

文: Glenn Fleishman <glennf@tidbits.com>
訳: 亀岡孝仁 <takkameoka@bellsouth.net>

古典のサイエンスフィクション映画 禁断の惑星 では、一匹の目に見えない凶暴な怪獣が、そのコロニーの住人を二人を除いて全員を殺してしまい、訪れてきた宇宙船とその乗組員も攻撃する。その結末では - ネタばれ屋注意! - この怪獣は生き残りの科学者の自己(イド)から作り出されたものである事が明らかになる。彼は、精神から物理的な力を分離することで意のままに動かせる潜在能力を与えるという古代の滅亡した人類の技術を使ったのである。この科学者は死ぬのだが、しかも立派に、その結果その惑星が破壊への道へと進む仕掛けが動き出すこととなる。

この映画を思い出したのは、最近の Amazon.com による非消費者向け製品の打ち上げのお陰である:Amazon Elastic Compute Cloud (略して Amazon EC2) と呼ばれるオンデマンドサービスのベータテスト版で、あなたの構成による仮想マシンを走らせ使用時間に応じて課金するというものである。この方法によれば、仮想マシン - 例えば Intel-ベースの Mac 上で Windows XP を走らせる Parallels Desktop の内部で起動されたディスクイメージの様な - 或いは実際のオペレーティングシステムをを走らせる物理装置を自ら所有する必要はなくなる。

ハイエンドのサーバーコンピュータに複数の仮想マシンを同時に走らせ、そしてサーバーコンピュータをグループ化して仮想マシンを巨大なレベルまでスケールアップする事を可能にする製品は既に存在している。 VMwareXenSourceなどがそうであり、これらは大企業の IT オペレーションでよく使われている。事実、Amazon.com も EC2 を走らせるために XenSource のソフトウェアを使っている。

ここ数ヶ月の間に TidBITS でも取り上げてきた様に (例えば 10-Apr-06 号の "WinOnMac タイトルマッチ: デュアルブート vs 仮想化"、仮想マシンを使うことで元々のオペレーティングシステムの持っている特典は全て利用しながら一方でそのオペレーティングシステムが引き出せる限度まで CPU パワーを使えるようになる。更に、一つの仮想マシンがアイドルとなった場合は、同じサーバーコンピュータ上にある他の仮想マシンはその空いたサイクルを自分用に使う事が出来る。サービスプロバイダの立場から言えば、仮想マシン化することで個々の顧客毎の個々のコンピュータを管理する必要がなくなり、それぞれに固有の癖を持った複数のオペレーティングシステムを個々に管理していく代わりに、プロバイダはコンピュータの大規模なグリッドを一つのプロセッサ資源として扱えるようになる。

自分の意のままに使える仮想マシンを持つということは、急激な活動変化があっても短時間の間に数十、或いは数百の仮想マシンにその負荷を配分することで対応できることも意味する。もし仮に我々が一つのデータベースによって支えられた一連の Web ページを作成したとし、それが一日当たり数千万もの問い合わせを受けたとすると、我々のシステムは完全にダウンし、我々のサービスプロバイダもその光ファイバベースの帯域を格上げしなければならくなるかもしれない。それで、その余分の帯域のために大金を支払う羽目になるであろう。

EC2 を使えば、同じサーバーをいっぱい立ち上げ帯域ギガバイト当たり 20セント払うだけで済むであろう。ところでこの料金は、多くのコロケーション施設での現行価格の約五分の一に当たる。そうです - テラバイトの帯域が $200 で使えるということで、もしこのデータで何がしかの売上げを計上できるのであれば安いと言えるであろう。勿論もっと大事なことは、山ほどのサーバーを持ち込んだり或いは殆ど稼動していないマシンを目の前にする事態となる代わりに、負荷の集中する数時間或いは数日分だけ料金を払い、必要がなくなった仮想マシンは閉じてしまえばいいのである。

ベータテスト(今は新規ユーザーに対しては開かれていない)とは言え Amazon EC2 はかなりしっかりした出発基盤を持っている。あなたが一つのインスタンス - 要求がない限り最大 20 同時インスタンスまで - として起動する一つの仮想マシンは、1.7 GHz Xeon CPU、1.75 GB の RAM, 160 GB のハードディスク記憶装置、それに毎秒 250 メガビットのネットワーク帯域を持つのと同等の性能を持つ。インスタンス当たり 1時間(或いはその時間割で) につき $0.10 支払う、つまり 30日の月当たりでは $72.00 となる。

EC2 を使うには、一連のプレハブのディスクイメージからスタートする。これらは Fedora Core オペレーティングシステムに依存したものである。Fedora Core は Red Hat によって作成された従前の Linux オペレーティングシステムの後継者である。他の Linux システムも Amazon.com が提供するインストラクションに従うことでインストール出来る。

皆さんにはこれがなぜ私の興味を引くのか想像いただけると思う。最近市場に出された Intel-ベースの Mac Pro タワーには Intel の最新の Xeon プロセッサが搭載されている。Apple はそのオペレーティングシステムが仮想化されることも、他社の Intel ハードウェア上で走らせることも許していない。そうではあっても、Amazon.com のような会社がこの様なサービスを提供するようになってきたら、Apple は Mac OS X をこの様な目的のためにライセンスする可能性はあるのではないか?Apple のこれまでの歴史を見ればその様なことはありそうもないが、その様な可能性もあり得るではないかと思うのは理不尽ではないであろう。これで恩典に預かれるのは、例えば Xserve の所有者であろう。Mac OS X をコアに持つ "真の" コンピュータと仮想マシン上の Linux を管理することなく、全く同一のインスタンスをオンデマンドで走らせられる設定を複製出来るのである。

一旦プレハブイメージを使って、或いは独自のものを作成して自分の使いたいシステムを設定しさえすれば、後はコマンドラインツール、或いは多くのステップを自動化できる application programmer's interface (API) を使ってシステムをブートアップできる。その後は標準の Secure Shell (SSH) 接続 - ssh は Mac OS X に内蔵されており Terminal 経由でアクセス出来る - でシステムにアクセス出来、そして Amazon.com システムはそれに対してユニークでルータブルな Internet プロトコルアドレスと関連するホスト名を割当てる。

しかしながら、データは永続しない。ディスクイメージにその仮想マシンがスタートアップ時に持つ全てが含まれる;この仮想ディスクに書き込まれたいかなるデータもそのインスタンスが閉じられた時、強制終了された時、或いはクラッシュした時消滅する。Amazon.com ではこの理由から、情報は共有資源からロードするよう、そして永続する必要のあるデータは安全性の観点から外部の Internet 記憶装置に書き出すよう勧めている。

良く出来た話だが Amazon.com は、巨大な Internet 記憶装置システムも運営している。EC2 は Amazon Simple Storage Service (S3)と一緒の場合無料となる。このシステムは 2006年4月に開始され、1 バイトから 5 GB の大きさの静的オブジェクトが収納可能である。EC2 用にあなたが作成したディスクイメージは S3 内に収納されねばならない。

S3 と EC2 の両方とも転送された帯域ギガバイト当たり $0.20 課金されるが、S3 と EC2 との間のデータ移動は無料である。S3 は更に保存されたギガバイト当たり毎月 $0.15 かかる。もっと全体を見やすくするため、S3 に 1 TB のデータを保存し、1 TB の帯域を利用し、そして月に 5,000時間の仮想マシン時間 (7台のフルタイムサーバー相当)を使うとした時、あなたが支払う料金は $200 プラス $150 プラス $500 で合計 $850 となる。悪い数字ではない。比較をしてみると、私の場合は現在 4台のサーバーを置いてもらって毎月約 200 GB の帯域を含んで毎月の使用料が約 $800 である。良い点は何かって?私のデータは永続性がある。

EC2 で大きく欠けているものは明らかにデータベースの保存とサービスである。私は現在一台の専用データベースサーバーを走らせているが、これには数千ドルコストがかかっている。このサーバーで扱っているのは、私の isbn.nu 書籍価格比較サービス、TidBITS の最新の検索可能な記事データベース、そして私の様々なブログ投稿データベースである。超高速の、トランスアクション単位の、或いは CPU サイクル当たりの課金サービスというものは私から見れば純粋な情報でしかないが、もしも値段さえ折り合うなら、私も喜んでこれらのデータベースをそのようなサービスに乗り換えることを考慮してみたいと思う。

EC2 と S3 にデータベースサービスを加えることで、Amazon.com は多くのより規模の小さい企業のハードウェアに対するニーズの大方を解消できるであろう - 更にコンピュータと記憶装置のためのハードウェアや帯域を全く必要としない新しい形の企業の出現を促すかもしれない。これは何も全く新しいビジネスモデルというわけではないが、私の知る限り最も大規模なコモディティ化に近づいていると言える。それに、料金も経済的である。

でも本当にこれが実現し私も全て仮想システムで行くことになったら、私は間違いなく私のサーバーハードウェアを恋しがるであろう、それも我々が究極的に純粋にエネルギーだけの存在に進化した時、身体を恋しがるであろう様に。その時は我々のプロセスが、或いは我々の自己(イド)が、勝手に暴走することになどならないように望みたいものである


Mac で 2006 年度新学期: $2,000 の難問

文: Dan Pourhadi <dan@pourhadi.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

大学への入学を目前に控えている私の頭の中は、これからの一年のためにどんな準備を整えようかということで一杯だ。学校が始まったら何と何が必要かということを、よく考えておかなければならない。なぜなら、私のような学生が使える予算はごく限られているので、1ドル1ドルを大切に使わなければならないからだ。Mac 関係の装備では、何がベストだろうか?

私がこの記事を TidBITS に書こうと申し出た時、Adam Engst は私に難問を出してきた。仮に、使えるお金が $2,000 までと限られていたとして、その予算の範囲内で学校生活に適した装備を揃えようとする時、私ならどのように価格と品質のバランスをとるだろうか、という課題だ。それだけの予算で、ハードウェアもソフトウェアも周辺機器もすべて揃え、教室で、寮の部屋で、それから旅行中にも使えるようにしなければならない。そして、以下に挙げるのが私の出した答、大学でのコンピュータ生活のための、究極の組み合わせだ。(ここで挙げた価格の多くは教育機関向けの特別割引価格を前提にしている。Apple の教育価格の詳細については Apple Store for Education ページを参照されたい。)

[訳注: 以下に紹介されている製品情報、価格情報はすべてアメリカでの話ですので、日本では当てはまらないことも多くあることに御留意下さい。]

Mac か PC か: まだ知らない人もいるから -- Windows ベースの PC を買うべきかどうかなどという可能性に触れるだけでもほとんど馬鹿げたことのような気がしないでもない。つまるところ、これは Mac 関係の出版なのだから。でも、学生の必要事項として Windows ベースの PC を持つことを要求している大学もあるのだ。幸いにも、アップルの Boot Camp (Windows でブートできる) とか、 Parallels Desktop (Mac OS X の内部で Windows を走らせる) とかのお陰で、PC が Windows 内でできることのほとんどを、Mac もまた同じようにうまく、やはり Windows 内でできる。

ほとんどの種類の作業について、学生に一番向いているのは Mac OS X の走る新品の Mac だと言ってよいだろう。Mac には非常にたくさんの素晴らしいアプリケーションが(無料のものもそうでないものも)あるし、ウイルスやマルウェアなどに対して(少なくともこの文章の執筆時点では)事実上感染とは無縁だ。必要となるメンテナンスの量も PC に比べて少なくて済むし、一般的に長もちする傾向にある。だから、とても窮屈な学生の予算の中でやりくりする方法を今から想像するのは難しいかもしれないが、次に新しいコンピュータを買う時期を少し先に延ばせるのなら、他に必要なものにお金をまわすことができると考えられるではないか。

Desktop か Laptop か -- これは勝負にならない。その判定をつけるには、ちょっと次のような質問をしてみれば十分だろう。教室でノートをとるのに iMac を持って行けるだろうか? クラスメートたちと一緒に図書館でプロジェクトに取り組む時はどうか? コーヒーで元気をつけながら勉強に集中するために Starbucks に行く時には?

もしも寮で生活することになるのなら、この判定はますます明らかなものとなる。大学が居住室と称する、あの 10×12 フィート平方 (3 m × 3.6 m) のクロゼットみたいな二人部屋に、いったいどうやって金属とプラスチックの巨大な塊りを(それに必要ならば別途ディスプレイまで)置けるというのだろうか?

休暇になって家に帰省する時はどうか。実家までコンピュータを持って帰れるというのは嬉しくないか? それに、今時はスペックに関してもラップトップ機はデスクトップ機とほとんど肩を並べるくらいだというのに、いったいなぜポータブル機の代わりに据え置き機を選ぼうとするのか?

もう私の言いたいことはお分かりだろう。デスクトップ Mac を買うなんて、金輪際考えない方がいい。

MacBook 対 MacBook Pro -- ここでは学生の予算内での話をしており、また学生の使う用途に適したマシンを探そうとしているので、より安価な方のMacBook が理想的な選択となる。高速で、AirPort Extreme にコンボドライブと装備も充実、素晴らしいソフトウェアも付いていて、それに、何と言っても、熱い! いや、見栄えがホットなマシンだと言っているのだ。あるいは「カワイイ」見栄えだと言う人もいるかもしれない。「カワイイ」が流行っているからね。いずれにしても、人の羨望の眼差しを受けるに値するマシンだ。

13.3 インチのスクリーンは、学業・娯楽どちらの目的にもほとんどすべての場合に十分な広さを提供してくれる。また 60 GB のハードドライブは、音楽を聴いたりレポートを書いたりする学生には普通十分過ぎる容量だ。(よりメディア関係指向の強い人はアップグレードしたくなるかもしれないが、ほとんどの人は 60 GB で十分だろう。)

この MacBook にはまた Front Row も付いている。iPod 風のインターフェイスを提供してあなたのメディアコンテンツを手軽にナビゲートできるようにするソフトウェアだ。それに Apple Remote、このリモコンも寮でビデオを観るのに完璧で最適の機能だ。

MacBook Pro の方は、より大きなディスプレイ (15 インチまたは 17 インチ) と高速のビデオカードが注目すべきところで、こちらも素晴らしいマシンだが、ビデオ編集やグラフィックスを扱う人たち、それからゲーム無しには生きて行けないような人たちのみが検討すべきマシンだろう。私の場合、この本体価格だけで既に予算オーバーとなってしまう。

それから、いくら予算が厳しいとしても、AppleCare Protection Plan ($183 の出費) は購入しておくことを強くお勧めする。これで保証が三年間に拡がる。もちろんこれはあなた個人の選択の問題だが、もしもあなたのマシンを一年よりも長い間持っているつもりがあるならば(大学に持って行くのならたぶんそうなるだろう)間違いなく大学のキャンパスで毎日荒い扱いを受けることになるコンピュータに、AppleCare がかけがえのないものにこともあるだろう。(でも、もし今すぐは予算の関係で無理だということなら、コンピュータの購入後一年以内までならば AppleCare の追加を延期することができる。)

13 インチ 1.83 GHz MacBook、プラス AppleCare で: $1,232

さて、コンピュータ自体に加えて、いくつかの追加ハードウェアも私のリストに載った。

RAM -- そう、RAM だ。MacBook にあらかじめロードされている RAM がたったの 512 MB しかないことを考えながら、涙にくれて寝入った夜が何度あっただろうか。そしてその悲しみは怒りに変わる。RAM のアップグレードに Apple が付けている値札を見る時だ。でも私は皆さんの前ではっきりとこう言っておきたい。あなたが正気を保つためだけにも、このマシンには追加の 1 GB の RAM を買うべきだと。もちろん、512 MB でも我慢できないことはない。でもそれはほとんど我慢の限界だ。私の場合は、 Outpost.com でおよそ $80 を出して 1 GB カードを買った。探せば、それに近い値段で買える所が見つかるだろう。(手始めに dealram.comを見てみるのもよいだろう。)

1 GB DDR2 PC5300 SO-DIMM: $80

ノートブック用バッグ -- 「ノートブック用バッグってハードウェアなの?」という皆さんの声が聞こえて来そうだが、私はこう言いたい。「これをダウンロードできるか? そんなことはない。それなら、ハードウェアじゃないか。」

あなたの目的に合ったバッグを選ぶというのは、とても大切なことだ。スタイル、サイズ、価格を全部考慮に入れる必要がある。MacBook はまだかなり新しい機種なので、使えるバッグの種類はそれほどふんだんにあるわけではないが、それでもいろいろな特長を持った選択肢がたくさんある。 Timbuk2 のバッグには 13 インチのサイズに合わせた良いものがいくつかあるし、かなり独創的な会社らしい Crumplerというところの製品にもそういうものがある。それからやはり Apple のオンラインストアの Notebook Cases(ケース & バッグ)セクションも見ておくべきだろう。ここには MacBook 専用に作られたバッグもある。値段の目安としては $100 というのが妥当なところだろうが、完璧なる理想のバッグを求めたい人はもう一段階上の出費を覚悟する必要があるかもしれない。忘れてはいけないことは、ノートブックと一緒に教科書なども持ち運ばなければならないことで、そのためには他のものも入る十分な容量を持ったノートブック用バッグを選ぶか、またはあなたのラップトップ機をきちんと保護するスリープで、他のものと一緒にあなたのバックパックの中に突っ込んで乱暴な扱いをしても大丈夫なものを選ぶか、どちらかということになる。Jeff Carlson は 05-Apr-04 号の記事“ラップトップ用バッグ購入ガイド” で、バッグの選択に関してもっと詳しいアドバイスを書いている。

ノートブック用バッグ: $100

iPod -- 学生ならばみんな iPod が必要だ。それが今の世の中というものだ。音楽ファンも、ポッドキャストが好きな人も、憧れのヒップ・スターの真似をして白いイヤーバッドを身に着けたい人も、iPod がピッタリ似合う。それにまた、あの教育ビジネスというヤツが絡んでいる所にいる人にとっては、例の「iPod で講義を聞く」というのもある。ありがたいことに、大衆を満足させるため、また連邦政府の新しい An iPod For Every Student Act(「すべての学生に iPod を」法令)の要求条項を満たすために、Apple は 2006 年 9 月 16 日までに Mac のノートプック機を購入した学生に(通常は割戻金を差し引いても $179 する)iPod nano を無料で提供 している。

1 GB iPod nano: $0

プリンタ -- 学生向けの無料の iPod があるだけでなく、Mac を 2006 年 10 月 16 日までに買った人には新しいプリンタが $100 値引き になる。(割戻金形式の値引きだ。)私のお勧めは、Apple が $100 で販売している HP Photosmart C3180 All-in-One だ。印刷・スキャン・コピーがすべてできるので、あなたのレポートの仕上げに必要な作業がこれ一つでできる。

HP Photosmart C3180 All-in-One: $0

USB 2 フラッシュドライブ -- これは絶対に必要だ。フロッピーディスクが死に絶えてからこのかた、人類はファイルを保管して持ち運ぶ手軽な方法を探し続けてきた。そして、USB フラッシュドライブが事実上その役割を担うこととなった。気軽に持ち運ぶのに理想的だし、重要なファイルを保管したりバックアップしたりするにも適していて、扱いも簡単で丈夫に出来ている。単に鞄に放り込んだりポケットに突っ込んだりして運べばよいだけだ。私は 1 GB 以上のスティックをお勧めする。レポートやプレゼンテーション、さまざまなメディアファイルなどを取り揃えて運ぶのに、1 GB あれば十分だろう。ただしフラッシュドライブの購入で大切なのは、一番の安値で買うことだ。例えば、私は最近 TigerDirect.com で 1 GB フラッシュドライブを(割戻金を差し引いて)たった $5 で売っているのを見つけた。安売りを見つけるにはよく探し回るのがベストの方法だ。探せば、きっと良質の 1 GB ドライブが $30 しない価格で手に入るだろう。ここでもやはり、dealram から始めるのがよいだろう。

1 GB USB 2 フラッシュドライブ: $30

外付けハードドライブ -- バックアップ、バックアップ、バックアップだ。お分かりかな? バックアップ、バックアップ、バックアップだ。あなたにも起こる可能性があって一番恐ろしいこととは、ハードドライブの故障で(あるいはもっと悪いケースとして、あなたのミスで)あなたのデータをすべて失ってしまうことだ。バックアップというのは、一見時間の無駄のように感じられるかもしれない。とりわけ、一生懸命バックアップの作業をしても何かすぐに見返りの喜びが得られるということが全く無いのだから。でも、それが重要な作業だということに、何の疑いを挟む余地もない。大切な論文の提出期限の前の晩にハードディスクが壊れてしまうという大打撃を経験したことのある学生なら誰でも、あなたにそのことを力説してくれるだろう。良い 160 GB の外部 FireWire ドライブを LaCie のような定評ある会社から買っておけば(LaCie d2 Hard Drive Extreme with Triple Interface- USB 2.0, FireWire 400, FireWire 800 がお勧めだ)バックアップをするのにたっぷりの容量があるし、あなたの MacBook の内蔵ドライブが余計なメディアファイルで一杯になってきてもそれらをしまっておける余地がたくさんあるだろう。

160 GB LaCie d2 FireWire/USB2.0 ハードドライブ: $170

スピーカー -- MacBook の内蔵 RAM と同じくらい私を泣かせるものといえば、あとはたった一つ、MacBook のスピーカーのゾッとするほど酷い現状だ。システム警告音なら? なかなか良いサウンドだ。音楽なら? そうでもない。だから、良いスピーカーシステムは検討に値する。特にあなたがメディアに関心あるタイプならばなおさらだ。学生たちの人気は次の二つのシステムに集まっているようだ。JBL の Creature II Speakers($100) と、Harman Kardon SoundSticks ($170) だ。Creature スピーカーの方が、何色ものカラーがある点で(それに $70 ほど安い点で)ちょっとポイントが高いかもしれない。

JBL Creature II Speakers: $100

こうした人目を引くハードウェアも素敵だが、あなたが実際に仕事をする上ではソフトウェアも必要となる。

付属のソフトウェア -- この MacBook には教育向けに意味あるアプリケーションがいくつか付属している。その一つが OmniOutlinerで、これは論文やプロジェクトの整理や、ノートをとったりする目的にも素晴らしい。また、iLife '06 (iWeb を含む) も、それからもちろん Freeverse の Big Bang Board Gamesも(分かるだろう? 教室で、教師が教育していないような状況のためにゲームはあるのだ)含まれている。

付属ソフトウェア: $0

Microsoft Office -- さあお立ち会い。これこそ、持つか持たないかで実際に差が出る、唯一のソフトウェアだ。もちろん、もっと安い他のオフィススイート、例えば無料の NeoOffice のようなものもある。けれども最後には、互換性と信頼性がすべてに優先するのだ。誰もが皆Microsoft Office を使うことになるのだから、あなた自身もそれを使うことによって互換性を確かなものにできる。Word には素晴らしいノートブックモードがあって、いつでもその場でノートをとる(そして保存する)ことが手軽にできる。それから PowerPoint は... PowerPoint だ。もう一つ、2006 年 9 月 12 日より前に Office:Mac の Student 版を購入すると、割戻金により $50 の値引きとなるので、差し引きで価格は $100 まで下がる。(やはり、あなたの大学内のストアも調べるとよい。さらに安い値段で売っていることもあり得る。)

Microsoft Office Student and Teacher Edition for the Mac: $100

Schoolhouse -- 最近私は Schoolhouse と呼ばれるプログラムを見つけた。これはフリーウェアのアプリケーションで、授業や宿題などの情報を整理したり管理したりするために作られている。ごくシンプルなプログラムだが、学校専用の機能が多数含まれている。基本的なものだがかなり便利な成績計算機やグラフ化ツールもある。それに何より、これは無料だ。

Schoolhouse: $0

SuperDuper! -- これは疑いなしに、私の最もお気に入りのバックアップ用アプリケーションだ。 SuperDuper は、あなたが初めてバックアップを走らせた時に、あなたのディスクを厳密に、フルに、ブート可能なものとしてコピーする。その後このプログラムを走らせる度に、Smart Update と呼ばれる機能を使って、前回以後に変更を受けたファイルのみをコピーする。またこれはスクリプト化対応で、多彩なスケジュール機能の選択肢があり、広範囲でカスタマイズができる。インターフェイスも素晴らしい。

SuperDuper!: $30

これで合計額は $1,842 となった。これに税金と送料などを必要に応じて加算すれば、たぶん私たちの $2,000 の予算の残りもすべて食い尽くされるだろう。

どうか忘れないでいただきたい: ここでリストしたのはあくまでも一つの提案に過ぎず、あなたの考える優先度(やあなたの予算額)によって実際のところは変わってくるだろう。それからもう一つ重要なことは、あなたの大学のブックストアをしっかりチェックしておくことだ。そういうところではいろいろなハードウェアやソフトウェアのセール販売をしていることが多いから、うまくすれば何百ドルもの節約になることがある。

[Dan Pourhadi はシカゴ出身、ライター志望の大学一年生だ。彼は MacAddict MagazineMacteensDaily Herald 新聞などに寄稿したことがあり、The Unofficial Apple Weblog (TUAW). のブロガーでもある。]


TidBITS Talk/04-Sep-06 のホットな話題

文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Amazon.com がオンデマンドコンピューティングを提供 -- Amazon.com の EC2 サービスについて書いた Glenn の記事に関連して、Xserve の相互運用性について質問が出る。2 メッセージ

Geoff Duncan は進み行く -- 今や TidBITS のフリー編集者という衣を着た Geoff Duncan の先週の記事に、読者たちがコメントを寄せ、コンピュータの進歩について考えを深める。 3 メッセージ

Postscript の質問 -- 少し古くなった HP レーザープリンタの PostScript Level 2 エミュレーションというのは、Mac OS X の作る PDF やその他の書類を処理できるのか?12 メッセージ

コーヒー・テーブル・ブックを iPhoto でデザイン・印刷 -- ある写真家が iPhoto から本を印刷したいと考えているが、最終的な印刷の品質がどんなものになるのかと心配している。最高の品質を得るために、彼は何をすればよいのか? 2 メッセージ



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