TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#846/11-Sep-06

Apple は先週、コンシューマ向け製品の選択肢をより広いものとすべく iMac ラインナップにアップデートを加え、Intel Core 2 Duo プロセッサと 24 インチの iMac モデルを追加した。(Mac mini も高速化された。)また今週号では Adam が TidBITS のカーテンの裏で最近採用された変更点のいくつかについて詳細を説明し、新しい BBEdit 8.5 についても詳しく検討する。Glenn Fleishman はエレガントな coconutWiFi を褒め讃える。リリースのニュースとしては OmniWeb 5.5、Interarchy 8.2、それに Mac Pro 互換バージョンの Parallels Desktop についてお伝えする。
 
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OmniWeb 5.5 ユニバーサルになり WebKit を採用

文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

Omni Group は、同社の機能満載ウェブブラウザ OmniWeb に(実はマイナーとは名ばかりの)マイナーアップデートを施した。このウェブブラウザはすでに、アイコン付きタブ、ワークスペース、RSS ニュースフィード、サイトごとの設定などの機能を誇っていたが、OmniWeb 5.5 の新機能としては、WebArchive フォーマットでのページ保存に対応し、ページを再読み込みする際にフォームが再送されるときには警告を表示し、ユーザ定義のスタイルシートをすべてのサイトまたはサイトごとに設定できるようになった。しかし、OmniWeb 5.5 は機能が増えただけではない。本当のニュースは、OmniWeb 5.5 がユニバーサルバイナリになり、Intel ベース Mac での性能が向上したことと、Apple の WebKit ブラウザエンジンフレームワークをわずかにカスタマイズしたバージョンを基にすることで、ウェブサイト互換性とレンダリング性能、安定性が大幅に向上したことだ。簡単に言えば、OmniWeb は Safari のように動作するようになった。Safari もはやり WebKit に基づいている。OmniWeb 5.5 は 30 ドルで、Mac OS X 10.4.6 以降が必要だ。OmniWeb 5.x ユーザは無料でアップデートできる。10.1 MB のダウンロードだ。


Interarchy 8.2 に Growl 対応などが追加される

文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

Stairways Software は、同社の極めて柔軟なファイル転送ツール兼ネットワークユーティリティの最新版 Interarchy 8.2 をリリースした。注目すべき新機能には、Growl 通知 (システム全体で使える独自の通知方法)への対応、アップロード/ダウンロード時にファイルを自動的に変換するファイル変換機能、ブックマークを容易にするべくすべてのウインドウのステータスバーに表示される Bookmark ボタンなどがある。でも、もっとも愉快なことは、Interarchy 8.2 ではスペルチェックができるようになったということだ。リリースノートにはそっけなく「まさにファイル転送プログラムで常に望まれてきた機能」だと書かれている。ほかにも細かい点で改善されたところも多く、バグフィックスも多い。Interarchy 8.x ユーザは無料でアップグレードできるから、8.3 MB のダウンロードもする価値がある。


C4 Developer Conference が MacHack の味わいを約束

文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Jonathan "Wolf" Rentzsch は長年 TidBITS にもたくさんの記事を寄稿してくれている人物で、MacHack/ADHOC カンファレンスの常連でもあったが、今後はもう MacHack が開催されないという事態を見て、それならば自分でカンファレンスをやろうじゃないかと彼自身が立ち上がってくれた。その結果実現したのがC4 カンファレンス だ。これは 2006 年 10 月 20 日から 21 日にかけて Chicago で開催される。どうやらこれは短くてなごやかなものとなりそうで、二日間で合計七つの講演があり、食べ物や飲み物も期待できそうだ。C4 の参加料金は $384 で、参加定員は 75 名までとなっているので、参加してみようと思われる方は [email protected] に電子メールを送って予約されたい。学生を対象とした奨学金も三名分用意されている。詳しくはカンファレンスのウェブサイトをご覧頂きたい。


Parallels Desktop、Mac Pro と Leopard 対応でアップデート

文: Mark H. Anbinder <[email protected]>
訳: 亀岡孝仁 <takkameoka@bellsouth.net>

Parallels, Inc. は先週、同社の Parallels Desktop for Mac に対するアップデートのリリース候補版を発表した。この版では Apple の新しい Mac Pro コンピュータと Mac OS X 10.5 Leopard のデベロッパビルドへの対応が追加されている。この "Update RC" は全ての Parallels Desktop のユーザーに対して無料のアップデートで、この他にもいくつかの改良が加えられていて、その中には Solaris や OpenBSD 3.8 ゲストオペレーティングシステムへの適合性の改善、Parallels Tools パッケージの改善などがある。

この $80 の Parallels Desktop で Intel ベースの Mac の所有者は、Mac OS X を走らせている傍らで仮想マシンとして Windows や他の Intel ベースのオペレーティングシステムを走らせる事が可能となる。Apple の Boot Camp ソリューションでは、Leopard のリリースまでは公開ベータだが、Mac OS X と Windows オペレーティングシステムの間で切替をするにはユーザーが Mac を再起動させる必要がある。Parallels はこのソフトウェアの 15日間無料お試し版を提供している。(Joe Kissell の "Take Control of Running Windows on a Mac" 電子本からのクーポンを使って Parallels Desktop のライセンスを $10 引きにし、事実上この本をただで手に入れよう。)

Intel Mac ユーザーで Windows を走らせたいと思っている人にとっての他の選択肢は CrossOver Mac である。これは CodeWeavers, Inc. から出される予定の製品で、先月公開ベータがリリースされている。このアプリケーションでは、ユーザーが Windows をインストールする必要すらない。Windows デベロッパ API を再実行する Wine を利用して CrossOver Mac は、Mac OS X 下で多くの、全てとはいかないが、Windows アプリケーションを独自のウィンドウの中で走らせてくれる。


coconutWiFi が近隣のネットワークとその状態を教えてくれる

文: Glenn Fleishman <[email protected]>
訳: 亀岡孝仁 <takkameoka@bellsouth.net>

Wi-Fi ネットワークは何処でも見られる様になったが、それを探すには、メニューバーにあるエラーがちな AirPort メニューを嫌々使うか、或いは他に走っているアプリケーション、例えば iStumbler の様なもの使わざるを得なくなるが、これらのアプリケーションは大抵の人が必要とする以上の情報を表示してくる。(iStumbler は周りの AirPort-空間についてもっと詳しく知りたいとか、故障診断するには良いツールではある。その上、Bluetooth 機器を探してスキャンする、及び LAN 上に Bonjour サービスがあるかどうかを明かす機能への対応も含んでいる。)

Christoph Sinai の coconutWiFi は簡単なメニューバー表示を提供する:一つのドットである。このドットは、周りにネットワークがない時には赤、近所のネットワークが WEP (Wired Equivalent Privacy) か WPA (Wi-Fi Protected Access) 保護で暗号化されている時には黄色、そしてそのレンジ内に一つでも保護なしのネットワークが見つかれば緑となる。(しかしこれのスキャンではその他の保護方法を識別するまでには至らない、例えば、ログインを必要とする WPA Enterprise や、ハードウェア番号によって特定の Wi-Fi アダプタだけがアクセスを許される MAC (Media Access Control) ロックアウトなどである。)

このドットをクリックすれば、ネットワークのリストがドロップダウンで示され、そこにはネットワークの保護がかかっている場合はその暗号化方法も含まれる。オプションであるドットの隣に表示される数字は、見つかったネットワークの数を表している。このソフトウェアは universal binary であり 219K のダウンロードとなっている;寄付も歓迎している。


iMac ラインナップに Core 2 Duo チップと 24 インチモデルが加わる

文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

先週、Apple は iMac 製品群に2つの重要な変更を加えると発表し、それらはすでに出荷が始まっている。第1に、すべての iMac に Intel の新しい 64 ビット Core 2 Duo プロセッサが搭載され、Apple によれば、以前の Core Duo プロセッサと比べ動作速度が最大 50 パーセント向上した。しかし、PC World が PC ラップトップで行ったテストでは、Core 2 Duo プロセッサを、同じ構成でチップが古い Core Duo であるラップトップと比べると、性能の向上はわずかに 5 から 10 パーセントだった。同様に、Macworld のベンチマークでは 10 パーセントの向上となっている。私の想像では、Core 2 Duo を搭載した新しい iMac は速くなり、おそらくいくつかのタスクについては大幅に速くなったかもしれないが、現在 Core Duo ベースの iMac を持っている人が新しい Core 2 Duo ベースのモデルにアップデートしようと思うほどではないだろう。

しかし、iMac 製品群に加えられた第2の重要な変更はとても魅力的で、最近 iMac を購入した人ですら、新しいモデルに買い替えることを考慮したくなるだろう。それというのも、iMac の最上位機種には、1920 × 1200 ピクセルの24 インチワイドスクリーンディスプレイが内蔵 されるようになったのだ(それに対し、17 インチディスプレイは 1440 × 900 ピクセル、20 インチモデルは 1680 × 1050 ピクセルだ)。24 インチディスプレイでは、より小さいディスプレイと比べ、視野角も広くなり、輝度も高くなった。コントラスト比も 17 インチディスプレイと比べ高くなった(ただし、20 インチディスプレイと比べると少し低い)。

興味深いことに、24 インチ iMac をそれより小さいモデルと比べると、サイズと重量が増えたということのほかにも、違いがいくつかある。24 インチ iMac で使用されているグラフィックプロセッサは、1.83 GHz 17 インチ iMac の Intel GMA 950 や、2.0 GHz 17 インチ iMac と 20 インチ iMac の ATI Radeon X1600 よりも高速な、Nvidia GeForce 7300 GT だ(Nvidia GeForce 7600 GT に変更できる)。また、24 インチ iMac では、FireWire 400 ポートが2基ではなく、FireWire 400 ポートと FireWire 800 ポートが1基ずつ搭載されている。さらに、内蔵デジタルアンプの出力も、17 インチ iMac や 20 インチ iMac の 12 ワットから 24 ワットと2倍になっている。

多すぎる選択肢 -- iMac の構成は、以前よりも少々分かりづらくなった。ローエンドの 1.83 GHz 17 インチ iMac は、価格はたったの 1,000 ドルだが、追加できるのは RAM(標準で 512 MB、最大 2 GB)と Apple Remote、モデムだけだ。標準でコンボドライブと 160 GB ハードドライブ、Intel GMA 950 グラフィックプロセッサ、AirPort Extreme(日本では AirMac Extreme)が搭載されるが、Bluetooth は搭載されない。この基本的な構成は、2006 年 7 月に学生および教育者向けとして導入されたもので(10-Jul-06 の 新型 iMac が教育市場向け eMac を置き換える 参照)、それがすべての人に購入可能となったわけだ(教育市場向けの価格は 900 ドルで据え置かれている)。

2.0 GHz 17 インチ iMac(1,200 ドル)は 2.16 GHz Core 2 Duo プロセッサにアップグレードでき、160 GB ハードドライブが搭載されるが 500 GB にアップグレードできる。それに対し、20 インチ iMac(1,500 ドル)と 24 インチ iMac(2,000 ドル)には 2.16 GHz Core 2 Duo プロセッサが搭載され、2.33 GHz にアップグレードできる。どちらも 250 GB ハードドライブを搭載し、500 GB に変更できる。これら3つのモデルすべてに、8倍速二層式 SuperDrive と 1 GB の RAM(3 GB までアップグレード可能)、内蔵 AirPort Extreme(日本では AirMac Extreme)と Bluetooth 2.0 が搭載される。

すべての iMac モデルに標準で付属するものとしては、内蔵 iSight カメラ、USB 2.0 ポート3基、FireWire ポート2基、ギガビット Ethernet、mini-DVI 出力、内蔵ステレオスピーカ、内蔵マイクロフォン、光デジタルオーディオ入出力ジャック、Mac OS X 10.4 Tiger、iLife '06 などがある。

Mac mini も高速に -- Mac mini もアップデートされたが、iMac のように Core 2 Duo チップに切り替わったわけではない。それでも、Apple はローエンドの Mac から Intel Core Solo プロセッサを完全に捨て去り、高速にする一方で、価格は以前の水準のままに保っている。800 ドルの Mac mini は 1.66 GHz Core Duo プロセッサから 1.83 GHz Core Duo プロセッサに切り替わり、600 ドルのモデルは 1.5 GHz Core Solo プロセッサに替わってデュアルコア 1.66 GHz Core Duo プロセッサを搭載した。そのほかの仕様は変わっていない。


BBEdit 8.5、追加機能に形を与える

文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私が個人的に聞いたところでは、大いなる伝説の一つとして、買ったばかりの古い家でねずみの食い痕だらけのカーペットをめくったら、目のさめるような美しいハードウッドの床が現われることもある、という話がある。私たちはまだ合板の床しか経験したことがないが、ひょっとしたら私たちの運も上向きになっているのかもしれない。実は、Bare Bones Software の BBEdit 8.5 のカーペットの下を覗き込んでみたところ、いくつかの立派な厚板が見えてきたのだ。

最近の事故でちょっとした記憶喪失になってただいま回復中、という人たちのために付け加えておくと、BBEdit というのはテキストエディタで、純粋なテキストファイルで作業する人たちを主たる対象としている。主に何らかのコードを扱う人たち、つまりプログラマー、ウェブデザイナー、ネットワークシステム管理者、その他の人たちだ。BBEdit の長い歴史(最初にリリースされたのは 1992 年だ)は、このプログラムの機能の数々が非常に成熟したものとなっていることを意味している。私は、Bare Bones Software の Rich Siegel と個人的に話をして私には見えていない事柄について彼に質問したりしたことが何度もあるが、その度に彼は私を正しい方向に向けてくれるのだった。

BBEdit 8.5 では、このプログラムに何ができるのかに気付かないというユーザーの人数が減ったはずだ。なぜなら、このバージョン 8.5 には非常に歓迎すべき新機能もいくつか加わって大幅なアップグレードとなっている一方で、開発の努力の大きな部分がそのインターフェイスの改訂に注がれ、従来はほとんどのユーザーがその存在にも全く気付かなかったような機能をあらわにしてみせることができたからだ。

古い機能をあらわに -- BBEdit はずっと以前から glossary (用語集)機能を備えていて、頻繁に使うテキスト断片を文中に挿入できるようになっていた。と言うか、Rich は私にそう言った。私は今までそんなことは全然知らなかったし、そう言われてから前バージョンの BBEdit でそれを見つけようとしてみたところ(Windows > Palettes で出るパレットの中にある)見つけるだけで数分もかかってしまった。Bare Bones は今回この機能から埃を払い除け、これを Clippings(クリッピング)と改名してトップレベルのメニューを与えた。選択されたテキストからクリッピングを作り、クリッピングをいくつかのセットに分けて保存して、自動補完機能を備えた検索もできるパレットからクリッピングにアクセスすることができるようになった。クリッピングは必ずしも固定されたテキストである必要はなく、例えば日付や時間などの変数を挿入するように使える賢いプレースホルダを含むこともできる。これらのプレースホルダは AppleScript や Unix スクリプトを呼び出すことさえできる。

もう一つ完璧に改訂されたものがある。BBEdit のツールバーだ。ツールバーのグラフィックな見かけは長年アップデートされずにきたが、今回新しくなったツールバーではボタンがより大きく Aqua 風に近いものとなっただけでなく、Bare Bones はこれらのボタンをより論理的なレイアウトになるように並べ替えたり、いくつかの機能はスクリーンの下の部分にあるステータスバーに移したり、いくつかは完全に削除したりしてくれた。

けれども改良の手の大部分が加えられたと思われるのは Preferences(環境設定)ウィンドウだ。そのウィンドウで長い時間を費やしたりはしないという人もいるだろうが、このプログラムにはそれこそ膨大な数のオプションがあって、それらを適切に設定しさえすれば、あなたの仕事の生産性が飛躍的に伸びるかもしれないのだ。その目的のために、Bare Bones は環境設定のインターフェイスを完全にオーバーホールして、ウィンドウを全体に大きくし、各種コントロールもより読みやすいものに変え、項目の順序を入れ替えたり環境設定のセットの配置順を変えたりしてそれらがより見つけやすいものになるようにした。また、今回新たに別途のアクセス方法、つまりドローワにある検索フィールドからのアクセスも可能になった。検索フィールドに用語名を入力すると BBEdit はそれに関連した設定オプションをすべて表示し、あなたがその一つをダブルクリックすれば適切な環境設定セットにジャンプする。この機能は、私が新しい機能のための設定場所を探そうとしていた時、既にその便利さがまざまざと実感できた。

BBEdit はやはりずっと以前からユーザーが好きなメニュー項目に自由にキーボードショートカットを設定できる機能を備えていたが、ただそのオプションは BBEdit のアプリケーションメニューという奇妙な場所に置かれていた。今回この機能は Menus 環境設定パネルに置かれることとなったのだが、さらに興味深いのは、このプログラムのメニューすべての個々のメニュー項目ごとにチェックボックスが提供されて、ユーザーが要らないと思う項目をオフにすることができるようになった点だ。例えば、私は Tools メニューに登場するようなプラグインは一つも持っていないので、今後の私は Tools メニュー自体を丸ごとオフ(非表示)にしてメニューバーのスペースを稼ぐことができるようになった訳だ。BBEdit には非常にたくさんのメニュー項目があるので、その中で私が実際に使う機能だけを残してあとは削減できるというのは結構嬉しいことだ。

最後に、これはどちらも私はほとんど存在すら気付かなかったものだが、Bare Bones は FTP サイトからファイルを開くことができる FTP Browser(私はその代わりにいつも Fetch や Interarchy のような FTP クライアントの中で Edit with BBEdit 機能を使っていた)と、Finder でのファイルを開く別途インターフェイスを提供する Disk Browser の二つについても大幅なインターフェイスの変更を加えた。もしもあなたがどちらかを使っていたのなら、きっとあなたも今回のデザイン変更を歓迎することだろう。私はこれらを使っていなかったのだが、この Disk Browser を一見したところでは、バージョン履歴コントロールを実行しているフォルダを扱うためのより良いインターフェイスを提供できるものとして、素晴らしい可能性を秘めていると感じた。バージョン履歴コントロールを扱うための BBEdit のツールは、基本的には単純にコマンドラインから指令を発するだけのもので、バージョン履歴管理の機能への概念的なインターフェイスを提供するものとはなっていないからだ。

新しい機能 -- BBEdit 8.5 の新機能の中で一番注目すべきなのが、code folding(コード折り畳み)機能だ。これは、テキストの領域を小さなひし形の中に折り畳んで見えなくし、ユーザーが書類の他の部分に注意を集中できるようにするというものだ。このコード折り畳みは選択したテキスト領域に対して施すこともできるし、特定の言語と共に使う場合には自動的に折り畳むべき領域を探知することもできる。例えば HTML で段落タグに挟まれたテキスト部分を折り畳む、といった具合だ。いったんそのテキストがひし形の中に折り畳まれた後は、そのひし形を書類の中で移動させたり、またダブルクリックして再び展開させたりすることができる。

それから、これは特に私たちにとって興味深い新機能だが、BBEdit の Find Differences(テキストの比較)機能が、今回から変更点を持つ行を示すだけでなくそれらの行の中でどの単語の部分が変更されたかも表示してくれるようになった。例えば Subversion のようなバージョン履歴管理システムに対する BBEdit のサポートと組み合わせてこの機能を使えば、普通の散文体のテキストファイルにおける異なったバージョンを比較する際にずっと便利に使えるようになるだろう。散文体のテキストでは、一つの「行」とは実際にはテキストの段落丸々一つを意味しているのであって、プログラミングコードの場合のように個々の行が比較的短いものとなってはいないからだ。

散文体のテキストで思い出したが、BBEdit を使って文章を書いている人ならば誰でも(例えばウェブページのコンテンツを書いている人も)コンテクストメニューに Look Up in Dictionary(単語を辞書で検索)という項目が追加されたのをありがたく思うだろうし、また Check Spelling As You Type(タイプに伴い自動スペルチェック)も嬉しい機能だろう。

BBEdit は実際非常に安定したアプリケーションだが(私の場合 Mac OS X でこれがクラッシュしたのはたった二回だけ、頻繁に使い続けているのにもかかわらずどちらのクラッシュも一年以上前のことだ)BBEdit 8.5 ではユーザーによるカスタマイズの可能な auto-save(自動保存)機能が装備され、万一クラッシュや停電などによって書類が保存されずに閉じられてしまっても自動的に回復を図ることができるようになっている。ありがたいことに、BBEdit 8.5 はこの自動回復を正しい方法でしてくれる。つまり、BBEdit が単独で起動された場合には自動的にバックアップファイルが開かれ、ユーザーが問題のファイルをダブルクリックすることによって BBEdit を起動させた場合には自動的にバックアップファイルの方がそのファイルの代わりに開かれる。(これを Word と比べてみるとよい。Word では回復されるファイルが別書類として開くので、どうすれば最良の方法で回復できるのかを見極めるだけでもあなたは猛烈にストレスのかかった状況に置かれることになってしまう。)

Mac OS X は古いログファイルを自動的に gzip フォーマットに圧縮するが、BBEdit 8.5 はそのようなファイルを余計な拡張・圧縮のステップを要することなくスムーズに開いたり保存したりできる。この機能は、非常に大きなテキストファイルを他の BBEdit ユーザーたちと共有するのを容易にしてくれるという意味も持っている。ファイル名に .gz あるいは .gzip の拡張子を付けて保存するだけで、自動的に圧縮ファイルが生成されるようにできるからだ。

BBEdit は以前よりさらに数多くの言語をサポートするようになった。今回追加されたものの中には Ruby、いくつかの変形タイプの SQL、それに YAML などがある。それに加えて、今回からはユーザーが各言語ごとに編集と表示のオプション(数々のオプションがあるが、一つ例を挙げるならコメントのカラー付けがある)を調整できるようになった。これで、いくつもの異なった言語を使って作業する人もより良いカスタマイズができる。コード外言語用のモジュールも以前より柔軟性を増したので、BBEdit が元々サポートしていないようなプログラミングあるいはタグ付けの言語についてもより向上した処理ができるようになった。

いわゆる「らくだ型表記」の変数名(例えば“firstName”のようなもの)を日常的に使う人のために、BBEdit 8.5 は Control-左/右矢印キーを単語中の次の部分に移動するショートカットとして提供できるようになった。これは Option-左/右矢印キーで次の単語にジャンプするのと同様の挙動だ。この設定はオプションで選択できるもので、従来のように Control-左/右矢印キーで水平方向のスクロールをする方が好みの人は、特別の“defaults.write”コマンドを使うだけで元のキー設定に戻ることができる。

些細なことだが -- インターフェイスが洗練されただけでなく、BBEdit 8.5 では価格体系も合理化され、定価は安くなったが他のプログラムからのクロスアップグレード平常価格は廃止された。このプログラムの定価はたったの $125 となり、従来のバージョンの BBEdit 8.x からのアップグレード価格は $30、それより古いバージョンの BBEdit からのアップグレード価格は $40 となった。そして特に、これらのきっちりした値段の数字は正直言って私たちが勝手に四捨五入した概数値ではなく、Bare Bones が公式に発表しているものだ。

30 日間有効、完全機能のデモ版の BBEdit 8.5 が 13.7 MB のダウンロードで利用できる。これに登録コードを入れれば、そのまま正規の登録済み版となる。私たちは BBEdit 8.5 をまだほんの数日間しか使っていないが、このプログラムは、まだ私たちのために勝手に記事を書いてくれるという訳には行かないものの、多くの人たちが基本的に重要なツールだと認めるプログラムにおける、良質のアップグレードだと断言できる。


TidBITS のカーテンの裏側で

文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私たちの TidBITS 出版の基盤となるバックエンドの構造を新しいものに移行させるための最近の変化について、私はこれまであまり皆さんに語らずにきた。その理由として、毎週のように変わってゆくかもしれないことについて語るのは控えたいということも大きかったし、また必要以上にトラブルの種を招き入れたくないという気持ちもあった。けれども今は、まだ予定した変更をすべて済ませたとは決して言えないにしても、変更したことについては十分安定した運営ができていると思うので、これまでに私たちが済ませたことについて皆さんにもお話しさせて頂きたいと思う。

FileMaker/Lasso から LAMP へ -- この移行で私たちの一番主要な目標だったのは、私たちのバックエンドのデータベースを、Geoff Duncan が長年かけて作り上げてきた高度に進化したシステムから、もっと現代的なハードウェアとツールによるものへと切り替えることだった。当時は現行レベルだったさまざまのツールを使って、Geoff は FileMaker、Lasso、AppleScript、それに何と HyperCard までも組み合わせた驚異のシステムを作り上げていた。しかしながら、そのパフォーマンスはあまり素晴らしいものとは言えなかったし、またシステムの動作の仕組みを知っていてそれに変更を加えることができるのが Geoff ただ一人であるという問題もあった。Web Crossing でコンテンツ管理システムを作りたいというずっと以前からの計画もまだ実現の段階には至っていなかったため、Geoff が毎日のサーバのベビーシッターという苦行から脱出できるようにと、Glenn Fleishman が新たな提案をしてくれた。Geoff のシステムをより一般的な、しかもパフォーマンスの高いツールの組み合わせ、つまり Linux、Apache、MySQL、それに PHP を組み合わせて、そこに Perl コードも少し混ぜ合わせたもの、を使って作り直そうというのだ。

(そう、 Linux だ。Glenn は彼の他のいくつかのサイトを運営するために、何台かのごつい Linux ボックスを digital.forest 社で走らせており、かくして今では db.tidbits.com はそこに回されるようになった。いずれは私たちも二台目の Xserve を購入して、今と同じツールの使える Mac OS X Server にこのシステムを移行させたいと思ってはいるが、今のところはそこまでする必要はないように思える。)

Glenn はどこまでも楽観主義者で、これまで使っていたデータベースの検索・結果表示機能を再形成するのにそれほど長い時間はかからないだろうと予想していたのだが、長年にわたってどれほどのこんがらがったアプローチがからみ合ってきたのかを彼は過小評価していた。(私でさえ、自分たちがどれだけのことをしてきたのか見えていなかった。)というわけで、私たちの細々としたことどもをすべて盛り込むには予想よりもちょっと長い時間がかかってしまったが、とにかく現時点では、この新しいシステムは従来のシステムがしてきたことをすべて扱えるようになっていると私たちは思っているし、それに加えていくつかの改良も施してきたので、以下ではそれらの改良点について皆さんに説明させて頂きたい。

MailBITS は廃止 -- 遥か昔のこと、MailBITS は「編集者宛てのお便り」を紹介するコーナーだった。(それが名前の由来だ。)けれども、私たちの受け取る電子メールの量が出版できる分量よりもずっと多いものになるに伴って、私たちは MailBITS を短い記事の集まりとして使うことにし、皆さんからのお便りの多くは TidBITS Talk の方にまわすようにした。でも私はずっと以前から、互いに何の関連もないいろいろな情報を MailBITS の名の下に一緒くたに集めていることに違和感を感じ続けてきた。そこで今回、私たちは MailBITS をすっぱりと廃止して、短い記事にも長いものと同じ地位を与えることにした。(ただ、やはり短い記事は号の初めの方に集めるようにしている。)記事データベースにおいては以前から MailBITS 内の個々のものを独立に扱うようにしてきたので、今回の移行で変わったのは、どれが独立の記事でどれがそうでないかをメール版(テキスト版)の TidBITS において明確化させたというだけのことだ。(「Take Control ニュース」と「TidBITS Talk のホットな話題」は今後も変わらず短い情報の集まりという形をとる。これらは互いに関係するものたちが集まってできているからだ。)

新しい定型 URL フォーマット -- 私たちが過去のすべての記事・号・シリーズ記事を個別に指定するための定型 URL フォーマットを変更したことにお気付きの方もおられるかもしれない。従来のフォーマットは Geoff Duncan の書いた GetBITS CGI に依存したもので、そこにそれぞれの記事・号・シリーズ記事の番号が付けてあった。私たちの新しいシステムではこれらの URL フォーマットを変更することも簡単だったので、私たちは Geoff の提案による大幅に見やすくなったフォーマットを採用することにした。私たちのシステムは従来の GetBITS URL にも適切に対応できるようになっているが、今後のリンクでは次のような新しい URL が使われることになる:

これは全く同じシンタックスという訳ではないが、著者名での検索も URL に埋め込んでできるようにした。さらに、記事データベース全体にわたってテキストのフル検索をすることも、やはり URL に埋め込んでできるようにしてある。JavaScript のブックマークレットを作ったり、または別のアプリケーションで私たちの記事データベースを検索できるようにしたり、ということも可能なので便利だろう。

号および記事へのリンク -- この移行に伴って各号のための定型フォーマットの練り直しをしていた時、当初私たちはテキスト版の号の初め近くにウェブ版の号へのリンクがあったのを削除してみた。その号から同じ号へのリンクを入れてもあまり意味はないと思えたからだ。ところが、これに対して驚くほど多くの読者の方々からそのリンクが無くなるのは困るという意見を頂いた。今では私たちの出版のすべてが Glenn のデータベースで生成されているので、リンクを追加するのは簡単だった。各号でウェブ版へのリンクが号のタイトルの下に付いただけでなく、個々の記事ごとにも記事タイトルの下にその記事のウェブ版へのリンクを付けてあるのでどうぞご活用頂きたい。

テキスト版での番号付き URL -- テキスト版の TidBITS をメール購読しておられる皆さんはお気付きのことと思うが、私たちは記事内部の段落の後にある URL 行を参照するために、文章内のリンク個所に角括弧で囲んだ番号を使う方法を試し始めていた。その理由は、私たちが記事を書く際に John Gruber の Markdown フォーマットの一変形を使うようになった(Markdown は私たちが従来から使っている setext フォーマットにその基盤の大部分を依存しており、切り替えるのは簡単だった)ためで、Markdown フォーマットがファイルの HTML 版で埋め込まれた URL を参照する部分のテキストを指定する方法として角括弧による参照を使っているからだ。私自身もこれをどうすべきか迷ったので、テキスト版で数週間この方法を試してみて、自分自身も、他の人たちも、どう思うか見てみようと考えた。TidBITS Talk での反応には賛否両論あったが、私たちスタッフの大多数は、これには私と Tonya も含まれていたが、この角括弧で囲んだ番号によって文章そのものが汚く見えるのが気に入らないという意見だった。実際、私たちはこれにとても堪え難い思いがした。そこで今週以降は、テキスト版ではこの角括弧で囲んだ番号による参照をすべて削除して、従来の参照方法、すなわちその段落内に関係個所のある URL をまとめてその段落の直後に書く方法に戻すことにした。

ついでに触れておくと、私たちがこの実験で URL のために使ったフォーマット、つまり角括弧で囲んだ番号と、その直後にかぎ括弧で囲んだ URL を置き、それらの間に空白を入れない(空白を入れてしまうと長い URL の場合にとんでもない改行が起きてしまうため)というやり方は、図らずも Microsoft Outlook 2003 に潜むバグを浮き彫りにすることとなった。URL の前のかぎ括弧の直前が空白でも改行でもない場合、Outlook はその URL を URL と認識することができず、ホットリンクにはしてくれない。この問題は、今週号以降は Outlook をお使いの方にも解消されているはずだ。そんな解決法でなく私たちが Outlook 自体を消し去るようにしてくれればよかったのに、とお思いの方には申し訳ないが、残念ながら現在のところちょっとそこまでの力は私たちにはない。

それとは別に数多くの人たちから、号の中のリンクがすべて働かなくなっているという報告を頂いた。けれどもこれは私たちのしたこととは何の関係もなかった。実は、この問題に出会った人たちはすべて Yahoo Mail のウェブインターフェイスを使っていて、このウェブインターフェイスが、閉じるかぎ括弧を URL の一部分と認識するという誤った動作をしていたのだった。私はこれを Yahoo に報告し、彼らによればこの問題は今週はもう直っているはずだという。

幸いなことに、リンクされるテキストが URL と結び付いて参照されるという方法を気に入って下さった方々には、TidBITS の HTML 版(ウェブ上のものも、メール購読も[訳注: 日本語版には HTML 版のメール購読はありません])で通常通りの方法で埋め込まれたリンク、つまりリンクの URL を別途記述せずにテキストの中に埋め込むという方法が提供されるようになっているのでぜひご利用頂きたい。この変更と、それに加えてメール購読の HTML 版で文章があなたの電子メールプログラムのウィンドウ幅一杯に広がるようになったことも合わせ、私たちの HTML 版は一層魅力的な選択肢となったと思う。特に電子メールをウェブブラウザで読んでおられる方にその魅力を感じて頂けるだろう。そして、HTML フォーマットの電子メールは嫌いだとおっしゃるあなたもどうぞ尻込みなさらずに。私たちが HTML 版で使っているのは最小限の HTML マークアップのみで、画像も無ければ、表も、CSS スタイルも、JavaScript も含まれていないので読む際の邪魔になったりしない。そういう訳で、最後にもう一つの改善点をご紹介しよう...

集中管理の購読インターフェイス -- きっとあなたもこう思っておられるだろう。「その HTML 版とやらを試してみようか。いったいどうすれば購読を切り替えられるのかな?」と。それは良い質問だ。実際先週までは、その答は私の理想とはほど遠い、醜いものだった。けれども、きっと大勢の読者の皆さんが切り替えを試されることになるだろうということで、私は Web Crossing の Michael Landis と共に作業をして新しい集中管理の購読インターフェイスを作り上げることができた。その中身に進む前に、少しだけ背景の事情を説明しておこう。

ご存じでない方も多いかもしれないが、TidBITS、TidBITS Talk、Take Control 新刊情報、その他私たちのメーリングリストのどれかを購読中であるためには、あなたが最初にそのリストにサインアップした際に、または数年前に大規模なメーリングリストの移行をしたのに伴って(20-Dec-04 号の記事“すべての購読者の方々へ重要なお知らせ: メーリングリストの移行”を参照)私が手動であなたを新しいリストに移した際に、あなたはご自分の TidBITS アカウント情報を受け取っておられるはずだ。その情報をなくしてしまった方もどうぞご心配なく。あなたは購読されている電子メールアドレスをユーザ名の代わりに使うこともできるし、いつでも新しいパスワードを要求することもできる。

言うまでもなく(でもここでは言っておかねばならない)あなたがご自分の購読情報を管理する際には私たちのサーバにログインして頂く必要がある。そうでないと誰でも勝手にあなたの名前を私たちのメーリングリストに入れたり削除したりできてしまうだろう。でも、この購読インターフェイスはこれまでは使いにくくて混乱してしまうものであった。そこで、私たちはその部分に書き直しを加えて改良し、私たちが一般の方たちに提供しているメーリングリストをすべて一カ所にまとめて、そのページであなたの購読状況を一覧して購読の手続きもできるようにした。ここにはすべての購読タイプの TidBITS に加えて、TidBITS Talk、Take Control 新刊情報、それに TidBITS の各国語翻訳版さえもまとめられている。それに加えて、あなたが購読中のどのメーリングリスト(これには一般向けでないもの、例えば特定の Take Control 電子ブックに関するアップデート通知リストなども含まれる)についてもその購読を停止することができる。それから、ダイジェスト購読のあるリスト、具体的には TidBITS Talk について、ダイジェストモードと通常モードとの切り替えもできる。これらの手続きはすべてチェックボックス一つでできる。チェックボックスにチェックを入れれば購読され、チェックを外せば購読が停止される。

この新しい Manage Mailing List Subscriptions (メーリングリスト購読管理)ページですべてが集中管理できるのだが、ただ一つ厄介な点はログインの手続きをしなければならないところだ。もしもあなたが以前にログインしているのならば、あなたのブラウザに保存されたクッキーを利用して私たちのサーバはあなたがログイン中だということを覚えている。これであなたが何度も繰り返しログインの手続きをせずに済む。ただし、共用のコンピュータをお使いの場合など、あなたが毎回ログアウトの手続きを実行される場合は別だが。まだログインしておられない方、あるいは前回利用された後にログアウトされた方は、この Manage Mailing List Subscriptions(メーリングリスト購読管理)ページが開いた時に上の方にあるフィールドにあなたの電子メールアドレスを入力してから、Update ボタンをクリックして頂きたい。するとログイン用のページが開いて、パスワードを入力すればログインできる。あるいは、Problems Logging In? リンクをクリックして新しいパスワードを請求することもできる。(早ければ今週の後半くらいにこのインターフェイスを次のバージョンに更新する予定だが、その時には TidBITS を初めて読んだという人も購読手続きができるようにするつもりだ。)

[訳注: 上記の集中管理ページでは TidBITS 日本語版の購読も扱っています。(最初にそのページを開いた時には日本語版の項目が表示されないかもしれませんが、ログインを済ませた後は“TidBITS Japanese”という項目が現われてチェックボックス一つで購読の開始・停止ができるようになります。)けれども、残念ながらそのページそのものは英語で書かれています。日本語版の購読(テキスト版のみ)の開始と停止の方法について日本語の説明をお読みになりたい方は、どうぞ「TidBITS 日本語版 メーリングリストの購読」ページ をご覧下さい。]

私たちはさらにその先のプランも組んでおり、既に開発作業も進めている最中なので、新しいサービスについてもそれが世に出る準備が出来次第、必ず一番に皆さんにお知らせしたいと思う。皆さん、いつも TidBITS を読んで下さりありがとうございます!


Take Control ニュース/11-Sep-06

文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

格安航空券の電子ブックが印刷版に -- 電子ブック“Take Control of Booking a Cheap Airline Ticket”をスクリーン上でなく紙の上で読みたいと思われる方のために、この本のオンデマンド印刷版が購入して頂けるようになった。ただ、実際に航空券の予約サイトをウェブで訪れる段階になればコンピュータ上で電子ブックを開いてそこにあるリンクを利用されることを強くお勧めしたいのだが。印刷版の価格はページ数に依存するので、今回の 152 ページの本の価格は白黒印刷版で $13、カラー印刷版で $37 となっている。ただ、送料が下がったので全体のコストが安くなることにご注目頂きたい。QOOP で、USPS Priority Mail と USPS Media Mail の発送オプションが加わったのだ。Priority Mail は価格としては DHL Ground とほとんど同じだが、本の到着が場合によって三日程度も早くなるかもしれない。一方 Media Mail の価格は半額以下という安いものだが、本の到着には一週間以上かかる可能性がある。これまでと同様、オンデマンド印刷の注文リンクにアクセスするには、電子ブックにある Check for Updates ボタンをクリックすればよい。オンデマンド印刷版がどのようなものか知りたい人のために、より詳しい情報や写真を私たちのウェブサイトに用意してあるのでぜひご覧頂きたい。


TidBITS Talk/11-Sep-06 のホットな話題

文: TidBITS Staff <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Mac で 2006 年度新学期: $2,000 の難問 -- Dan Pourhadi の新学期向け 記事に賞賛の声が挙がり、またラップトップ用メモリについての議論も起こる。 7 メッセージ

年月を経てデジタルメディアを保存 -- あなたの重要なファイルを焼いてある、あの CD たちを覚えているか? ああいうものは、あなたが思っていたほど長持ちする訳ではないかもしれない。自分自身のバックアップのため、あるいは次世代に残すため、どのようにしてデータを保存するのが良いか、読者たちが議論する。5 メッセージ

プログラミングを学ぶ -- プログラマーになりたいと思っている人に対して、TidBITS の読者たち(その中にはプログラマーも多い)はどんなアドバイスをするだろうか。どんなプログラミング言語を主に考えるべきか? 背景となる知識としてはどんなものが必要か?25 メッセージ

プログラミング・デスマッチ: 言語 対 作法 -- これほどたくさんの種類のプログラミング言語が存在するのは、ソフトウェア開発者たちがだらしなくて横着なことをすることの結果なのか? 話はその後プログラミング言語から話し言葉についての議論へと移り、それぞれの言語がどのようにして進化するのかという議論に発展する。24 メッセージ

古い CD・DVD への感傷的なノスタルジー -- おそらくあなたも、仕事場か家の片隅に、あなたがもう二度と使うこともない古いデータの詰まった CD や DVD が溢れんばかりになった箱を置いていることだろう。でも、そのまま捨ててしまう勇気は出ないのだ。どうしたらいいのだろう?5メッセージ

iPod は万能薬か? -- iPod が現代のデザインの最高峰だと考える人もいる。けれども、ほんの少数のボタンだけに頼ることは、果たして実際的に利益となっているのか?14 メッセージ


tb_badge_trans-jp2 _ Take Control Take Control 電子ブック日本語版好評発売中

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Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2006年 10月 13日 金曜日, S. HOSOKAWA