TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#955/01-Dec-08

今年のホリデーショッピングはオンラインで、と計画している方は、クレジットカードを取り出す前にぜひ Rich Mogull の記事を読んで、あなたの電子的購入がセキュアであることを確かめて頂きたい。また、今週号では iPhone および iPod touch 用の iPhone 2.2 Software で何が強化されたか、Apple TV 2.3 アップデートの新機能は何かについても詳しく解説する。Matt Neuburg は Script Debugger 4.5 を検討する記事で復帰を果たし、Glenn Fleishman は AnchorFree から無料の VPN が iPhone 用に出たことを伝える。それから TidBITS スタッフに新加入した Doug McLean が Google の新しい SearchWiki サービスを概観する。締めくくりとしては“Take Control of Syncing Data in Leopard”のリリース、MacSpeech Dictate が当たる DealBITS 抽選、2008 TidBITS Gift Guide に取り上げるものを選ぶための毎年恒例の Gift Guide アンケート、それから ExtraBITS の名前を復活させて、ウェブから集めてきた興味深いリンクの収集をご紹介する。最後に、今週号の監視リストは特大版で、HandBrake 0.9.3、MacSpeech Dictate 1.2.1、Freeway 5.3、Default Folder X 4.1、Adobe Camera Raw 5.2、Safari 3.2.1、DiscLabel 5.4、iTunes 8.0.2、Apple の Pro Apps Updates 2008-004、PopChar X 4.1.1、KeyCue 4.3、OmniFocus 1.5、The Missing Sync for Windows Mobile 4.0.4、Daylite 3.8、AccountEdge 2009、Yum 3.0、Apple の Compatibility Update for QuickTime 7.5.5、それと Apple の MacBook/MacBook Pro Trackpad Firmware Update 1.0 のリリースをお伝えする。

記事:

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Apple TV 2.3、AirTunes と音量調整を追加

  文: Jeff Carlson <jeffc@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Apple が Apple TV ソフトウェアをバージョン 2.3 にアップデートし、同社のこの「デジタル・リビングルーム」家電にいくつかの改良を加えた。

前回のアップデートで、Apple は Apple TV を AirTunes のスピーカーとして使える機能を追加した。つまり、あなたの部屋にある Mac または Windows コンピュータから音楽の演奏を始め、それをリビングルームでは Apple TV 経由で演奏し、また別の部屋では AirPort Express 経由で演奏、といったことができるようにした。そして今回の 2.3 アップデートでは Apple TV が音楽ソースとなれるようにした。すなわち、Apple TV からの音楽を AirPort Express ユニットへ、あるいは家庭ネットワーク上の他の Apple TV へと、ストリーミングできるようになったのだ。

もしもあなたが他社製のリモコン(例えば Harmony のユニバーサルリモコン)をお持ちなら、Apple TV がそれを認識できるようになった。(Settings > General > Remotes > Learn Remote で追加設定できる。)また、Apple TV はムービー、テレビ番組、ミュージックビデオ、ポッドキャストを含む iTunes プレイリストを認識するようになった。(それに関連した変更点として、ミュージックビデオの連続再生ができるようになった。ただし、これが今回の 2.3 リリースで追加された機能なのかどうか私は知らない。Apple TV Software 2.0 の下ではミュージックビデオを一度に一つずつしか観ることができなかった。)

最後にもう一つ、Apple TV はスタート当初からずっと欠けていた機能をやっと身に付けた。リモコン Apple Remote を使って(音楽のみだが)音量コントロールができるようになったのだ。

このアップデートは Apple TV 自身からのみ入手できる。Settings > General > Update Software に行けばよい。


Doug McLean をどうぞよろしく

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 羽鳥公士郎 <http://www.ousaan.com/mail/>

8 月のことになるが、私たちは、TidBITS と Take Control すべての執筆に手一杯になっていた私たちを助けてくれるようなスタッフライターを探し始めた。興味を持ってくれた人はかなり多かったが、最終的に採用したのは Doug McLean だ。彼は 25 才の Cornell 大学の卒業生で、彼が交際している女性がMFA(美術修士)の学位を取得するため Cornell に通っているあいだ、Ithacaに戻って住んでいる。彼もまた美術専攻であり、Cornell で BFA(美術学士)を取得している。その意味では、Yale で美術の学位を取った Glenn Fleishman の同類ということになる。

(ついでに言えば、私が Cornell で取った学位はハイパーテキストフィクションで、もう1つの専攻は古典学だった。Tonya の専攻はコミュニケーションで、Jeff Carlson は英文執筆の学位を持っており、Joe Kissell は哲学の学士と言語学の修士を持っている。Mark Anbinder は学部生時代に言語学を専攻しており、Matt Neuburg は古典ギリシャ語を学び、そして後に教えた。Rich Mogull は 8 年かけて、歴史の学位の上に、分子・細胞・発生生物学を中心として、ほとんどの大学院生より多くの単位を積み重ねた。)

私たちはどうやら人文系の人を多く引きつけたようだが、Doug の大学卒業後の経歴は中でも際立っていた。彼は New York City のいくつかのアートギャラリーで働き(そういうところは、行ったことのある人なら分かるだろうが、ほぼすべてが Mac を使っている)、New York Times のウェブサイトのテストをし、Massachusetts 州 Montserrat College of Art で Mac サポートを監督した。直近では、フリーランスで、英語が母国語でない人のために大学院出願用の小論文の校正をしており、文章を校正するとともに、学生が執筆能力を向上できるように英語の仕組みについて説明している。

これまで Doug と仕事をしてみた経験は、彼の新しいことを学ぶことに対する飽くなき熱意のおかげで、本当に楽しいものだった。彼は最近の Mac と現行のソフトウェアを見事に使いこなす一方、私たちが TidBITS を始めたとき彼は小学2年生だったから、歴史や文脈も山ほど習得しつつある。彼はこの業界の経験が浅いが、それは、私たちが持っている前提や先入観を必ずしも共有していないということだから、ときには利点になることもある。

このスタッフポジションを募集するにあたって、直接会ってミーティングができるよう Ithaca に通えることが重要であったが、Doug と私は iChat の画面共有を頻繁に使って、風変わりなこともある私たちの仕事のシステムや方法について彼はコツをつかんでいった。彼が仕事をしている最中に私が提案をしたり、正しい方向へ導いたりということが役に立つときもあるし、私が作業を進めるのを彼が見ている方が簡単なときもある。いずれにせよ、画面共有というのは非常に役に立つということが分かったし、もしあなたがまだ試していないとしたら、損をしていることになる。

そういうわけで、あなたが有用だと思った記事に Doug の署名を見かけたら、彼に一言、彼の仕事を評価していることを知らせてあげてほしい。


DealBITS 抽選: MacSpeech Dictate が当たる

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

シームレスな音声認識というのはコンピューティングにおける遥かな目的の一つだ。我々はまだ Star Trek のレベルには達していないが、Mac の音声認識の正確度は今年になって MacSpeech Dictate がリリースされたことに伴い、大きな一歩を踏み出した。これは、Windows 市場でトップの位置を占めるソフトウェアが使うものと同じエンジン、Nuance 社の Dragon NaturallySpeaking を使う。現バージョン MacSpeech Dictate 1.2 では特殊な単語や頭字語などの綴りを指定できる機能や、間違って認識された語句をユーザーが直ちに修正できる熟語トレーニング機能、口頭で編集できる Move コマンドなどが追加されている。

今週の DealBITS 抽選では、MacSpeech Dictate を1本、賞品にする。定価 $199 相当の製品だ。応募者にはもれなく MacSpeech Dictate の割引が贈られるので、ぜひ奮って DealBITS ページで応募して頂きたい。寄せられた情報のすべては TidBITS の包括的プライバシー規約の下で扱われる。また、もしもあなたがこの抽選を紹介して下さった方が当選すれば、紹介に対するお礼としてあなたの手にも同じ賞品が届くことになるのもお忘れなく。

[訳注: 応募期間は 11:59 PM PDT, 07-Dec-2008 まで、つまり日本時間で 12 月 8 日(月曜日)の午後 5 時頃までとなっています。]


2008 年 TidBITS Gift Guide アンケートにご協力を

  文: Jeff Carlson <jeffc@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

先週まで二週間にわたり、世界中の TidBITS 読者たちが今年の 2008 TidBITS Gift Guide のためにギフトのアイデアをいろいろと寄せて下さった。寄せられた提案の中には Apple ハードウェア、ゲーム、ユーティリティ、USB 機器、スピーカー、ラップトップバッグ、iPhone 用アプリ、その他さまざまに奥深いものなどもあった。そこで今度は、提案されたこれらのものをもとに、あなたの大切な Mac ギークたちへの贈り物にする(あるいはもちろん、あなた自身の買い物リストにも載せる)のに最高のものだけを集めたガイドへと、取捨選択していく段階に入る。

それをアンケートという形で現在 2008 TidBITS Gift Guide Survey ページで実施しているので、どうぞ皆さん、ちょっとこのページに立ち寄って投票をして頂きたいと思う。個々の項目ごとに 1 から 5 までのレーティングが選べるようになっている。1 が最低で、5 が最高だ。もしもその項目のものにあまり馴染みがなければ、まずそこに提供されたリンクを使って製品ページへ行って調べてから投票してもよいし、その項目には何もレーティングを付けずに飛ばして下さってもよい。このアンケートの結果は今週の終わりに締め切って、集計をして、最終結果を 08-Dec-08 号で発表したい。[訳者注: アンケートの締め切りは米国時間の 12 月 5 日ですので、これをお読みのころにはもう締め切り済みかもしれません。どうぞご容赦下さい。]

そしてもちろん、さらにもっと別のアイデアをお持ちの方は、 TidBITS Talk の中でカテゴリーごとにスレッドが立ててあるので、どうかそこに投稿して頂ければと思う。アンケート結果にそれを含めることはできないだろうが、投稿されたものは誰もが読めるのだから。


Script Debugger 4.5 でパワフルな AppleScript 編集

  文: Matt Neuburg <matt@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

ソフトウェア開発の世界は循環的であることが多く、歴史が繰り返すのだが、(マルクスの有名な言葉とは裏腹に)二度目は一度目よりもさらに良くなっているものだ。二年ほど前、私はいくつかの AppleScript 関係のプロジェクトに全力で没頭していたため一時的に TidBITS に寄稿できない状態が続いていたことがあった(2006-02-13 の記事“AppleScript 世界からの報告”参照)が、同じことが今また起こってしまった。私はここ数カ月間、ベテランのプログラミング魔術師であり AppleScript の比類なき達人である Mark Alldritt に力を貸して、彼の運営する Late Night Software の旗艦製品である Script Debugger の新バージョンの開発援助ならびにマニュアルの執筆の仕事をしてきたからだ。

Late Night 社の一従業員たる私が Script Debugger 4.5 を称賛するとなれば、利害衝突の危険を冒さざるを得ないが、このソフトウェアが何をするのか、なぜ私がこれを使うのかということをお話しするだけならば差し支えないと思う。(それに、いずれにしても私の意見はもともと公の記録のために書いているのだから。)Script Debugger とは、驚くべき魔術のテクニックを駆使しつつ、AppleScript に技を施して、それをデバッグ可能なものとするものだ。これで、あなたはブレークポイントを設定したり、あなたのスクリプトを一度に一行ずつのステップで進んだり、変数値が変わるのを眺めたりもできる。また、スクリプトを書く人ならば誰もが常に悩まされる問題を解消してくれる。つまり、あなたがまだ一行もコードを書かないうちに、対象となるアプリケーションの「オブジェクトモデル」を _リアルタイム_ であきらかにすることによって、そのスクリプト化可能アプリケーションの中のどの部分が _実際に_ スクリプト化可能なのかをわかるようにしてくれる。例えば、iTunes が現在 "album of file track 2 of browser window 1's view" というものを持っている、ということを即座に、しかもグラフィカルに表示してくれるのだ。その種の知識さえ手に入れば、あなたはもうすぐにでもスクリプトを書き始められる。

では、Script Debugger 4.5 の新機能は何だろうか? 最も意義深い点を言えば、Script Debugger 自体が今回から再びスクリプト化可能となったことだ。(バージョン 4.0 では Cocoa アプリケーションとして一から書き直す作業の苦しみの中で、Cocoa 自身のスクリプト化実装の不備のためにスクリプト化の機能を失ってしまっていたのだった。)そのお陰で自動化も可能になり、また新しいデバッグのテクニックもいくつか使えるようになった。その上、Script Debugger は Mac OS X における AppleScript が常に抱えている問題点について以前よりもずっと慎重に扱うようになった。アプリケーションのスクリプト用語説明にアクセスしようとすると、そのアプリケーションを起動させてしまうという困った傾向があるのだ。いくつかの状況ではこれが起ころうとした時に Script Debugger が警告を出してくれるようになったし、起こるのを防止してくれる場合さえある。

全体的に見て、ユーザーの目には Script Debugger 4.5 が大幅に高機能になったエディタだと映るだろう。編集ウィンドウは横にも縦にも分割でき、コードのブロック構造が選択可能で、検索と置換に正規表現が使え、メニュー項目へのショートカットがカスタマイズできる。それだけでない。Script Debugger は内部的に AppleScript の言語シンタックスの知識を持っているので、それを利用してテキスト入力をより使いやすくしてくれる。あなたが AppleScript 用語を何かタイプし始めれば、Script Debugger がそれを補完できる。ユーザー定義の短縮語をタイプすれば、Script Debugger が展開してくれる。(例えば、単に“dd”とタイプするだけで“display dialog”コマンドにその付加物をすべて付けたものが入力されるようにできる。)開き括弧、例えば“{”をタイプすれば、Script Debugger が(正しい括弧を選んで)それを閉じてくれる。そして私の絶対的お気に入りは、AppleScript ブロック(例えば“repeat”や“tell”)の始まりをタイプすれば、Script Debugger がブロックの終わりを正しく(“end repeat”や“end tell”など)入力してくれるようにできる。AppleScript の世界全般にわたって、いたる所で厄介な骨折り仕事から解放されることが一目瞭然だろう。

また、その他の改善点により、Script Debugger は現代的な Leopard の世界に適合するに至った。Unicode のリテラル文字列が合法になり、スクリプトの長さの制限が取り除かれ、Quick Look や Spotlight がサポートされた。そうそう、ここでやはり言っておかねばならないのは、オンラインヘルプの説明書(John Gruber ならきっと「隅から隅までビッシリと相互参照・相互リンクが張られてる」と評するだろう)も、チュートリアルの入門編も、_さらには_ Script Debugger 内蔵の広範囲にわたり実例が満載のスクリプト用語説明も、すべてがかく言うこの私の手で徹底的に書き直されているということだ。

最後に、Script Debugger 4.5 が、私がこれまでに加わったものの中では断然最高の、素晴らしいベータテストを経て開発されて来た製品だということにも触れておかねばならない。テスターたちは、開発のあらゆる段階で徹底的にこのアプリケーションを叩き尽くし、さまざまのバグを発見して、その発見の利口さはただただ私に驚嘆の息を飲ませたものだ。その上、彼らはあらゆるレベルにおいて気前良く提案や批判を提供した。その一方で、開発者はこのチームから差し出されたものすべてを好意をもって受け取り、彼が何を変えようとしているのか、何を目指しているか、どんなバグがまだ残っているかについての情報に対して全面的なアクセスをテスターたちに提供した。そうすることで、Script Debugger の使いやすさと明快さとを現実世界におけるテスターたちの体験と必要とを通じて磨き上げようとしたのだ。これこそが最良のベータテストであり、その利益を受けるのはすべてのユーザーだ。

Script Debugger 4.5 は PowerPC G4、G5、または Intel プロセッサと、Mac OS X 10.4 Tiger または Mac OS X 10.5 Leopard を必要とする。後者が推奨されている。価格は $199 で、バージョン 4.0 からのアップグレードは $49 だ。20 日間完全機能する デモ版が 10.7 MB のダウンロードで入手できる。


Google、新しい検索カスタマイズ機能をテスト:SearchWiki

  文: Doug McLean <doug_mclean@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Google の発表されたばかりの SearchWiki は、名前からすると共同作業能力とか軽量の Web 編集ツールに焦点を当てているいる様な印象だが、基本的には Google 検索エンジンに対するカスタマイズツールの集合体である。機能には、検索結果に対するコメント機能、他のユーザーのコメントを見る、検索結果を再アレンジする、同様の検索をした時再度現れないように結果を削除する、そして同様の検索をした時見たいのだけれども覚えていない URL を見える様にすることが含まれている。加えられたコメントは例外として、それ以外のあなたの行動は他の人には見られないし、彼らの検索結果に影響を及ぼすことも無い。あなたのコメントにしても、他の人がその特定の検索結果に対してユーザーコメントを見るとはっきりと規定しない限りは、見えることは無い。

これらの機能は最初は比較的有用で面白いと思えたが (Google 現実歪曲力が働いているのか?)、時間と共に私はこんがらかりそしてこれで私の検索経験が良くなるとは思えなくなって来た。Google の大きな勝利は、あなたが検索条件を入力しリンクをクリックすること以上の何もすること _なく_ 結果を賢くしたことから来ている。概念的には、これらの新機能はその単純さを大きな見返りを加えることなく反って紛らわしいものにしている。

概して検索をしている時、どこへ行くのか或いは何を探しているのかすら定かでないことがある - だからこそ、単に目的のサイトにナビゲートしながらたどり着くのではなく検索をしているのである。結果を再アレンジする、加える、そして削除するなどと言う事は、この基本的な概念に対して直感とは相容れないもののように思える - これらの行動は結果について熟知してることをうかがわせる。勿論、時には前に何かを検索したことがありそこにもう一度戻ってみたいという場合もあるが、一般的にはある情報に戻ってみたいというのは前にそうしたいと思うこともあるだろうという予見力の欠如と裏腹の関係にある。さもなければ、何故その頁をブックマークしておかないのか?

特に、URL を加えそして結果を再アレンジすると言うのは検索エンジンの必須機能とは相容れない様に思える。もし訪れたい Web サイトのアドレスを既に知っているのであれば、それをわざわざあなたの Google 結果ページに加えることなどせずに単純にそれをブックマークしておけば良いではないか?結果を再アレンジすることにも同じ問題がある;その結果ページの頭のところに、しょっちゅう見たいと思う様なサイトを幾つか並べておきたいと言うのであれば、それらを単純にブックマークして、中間人の助けなど排除すれば良いではないか?

コメント機能が意味をなす所もある、例えば製品レビューなどの場合である。ある製品を購入そして評価するコストは他のユーザーの意見を読むコストに較べれば高い。しかしながら、Web ページの評価をしている時、その仕事を自分自身でするコストはずっと低く、そしてそのページに関する 20 のレビューを読むより自分自身で Web に行く方がずっと簡単だし時間も早い - とりわけコメントを読むにはそれをはっきりと設定してやらねばならないとしたら尚更である。加えて、面白半分の人、たかり、さくら、気のふれた人、或いは単に丸っきり的外れの人達からのコメントをふるいにかけているあなた自身を発見することになるかもしれない。

これらの問題を考えると、どの様に SearchWiki が広範囲な人達に魅力あるものとなり得るのか私にはまだよく分からない。勿論、この種の検索エンジンとの対話が適したニッチ市場が存在するかもしれない。既に確立した考えや方法を再考し一新するのは常に価値のあることではあるが、今回のこの試みについて言えば、検索エンジンに真の意味の変革や革新をもたらす迄には至っていない様に見える。思うに、Google は、SearchWiki を広範囲なリリースにしようとするのではなく、この実験から生み出されるデータを単に彼らの検索アルゴリズムに更に磨きをかけるために使おうと思っているのかもしれない。いずれにしても、現時点では SearchWiki は単に一つの珍しい存在でしかない。

あなたの Google 検索結果にこの様な機能を未だ見ることが出来ないかもしれないが、Google は膨大な Google ユーザー基盤のほんの一部分にしか SearchWiki をアクティブにしていない。加えて、これは長生きしないかもしれない。Google の SearchWiki FAQ にはこうある、"これは無作為に選ばれた参加者を対象とした実験的な試みで、数週間で終了となるかも知れない。"


iPhone 2.2 Software で Maps を強化、インターフェースを改善

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Apple は iPhone 2.2 Software Update を全てのモデルの iPhone と iPod touch に対してリリースし、幾つかの鍵となる機能を強化しかつそのインターフェースに更なる磨きをかけた。このソフトウェアは約 248 MB で iTunes 経由でのみ入手可となっている。

新機能 -- iPhone 2.2 ソフトウェアの新機能の中で一番目につくのは Maps アプリに対する機能強化で、そこには公共輸送機関と徒歩道案内、Google Street View からの写真、現地点に対する Google Maps URL を含んだメールメッセージを作成してくれる Share Location ボタン、そしてピンを落とした地点のアドレスを表示する機能という極めて有用な追加が含まれる。(これらの機能は iPod touch Maps アプリケーションには加えられていない。)

Google は Street View 情報を世界中の主要都市の道路を走り回って、車両のほぼ全周の (空の大部分は除いて) 情報を記録するカメラで集めている。Street View は Web 上の Google Maps 上と Google Earth のデスクトップ版経由で見られる。ブラウザ版では Street View ボタンをクリックすると Street View 情報が存在する街区が青の外郭線で示される。

iPhone ではこの様にうまくは行かない。Street View を使うには、まずピンを落とし (或いは検索を実行しピンをタップする)、それからちっちゃな Street View アイコン - オレンジ色の人 - が、現れてくる説明バブル上で薄くなっているか或いは濃くなっているかを見る。それが濃い色で表示されている場合は、その小さなアイコンをタップすれば Maps アプリケーションは横位置に切り替わってナビゲートできるビューを表示する。

iphone22_street_view_icon
iphone22_street_view_view

小さな円が現在の視野と道路の位置を示す。ドラッグ、ピンチ、そして拡大も出来るし、矢印をタップすることでビューを次の道路の区分へと移動できる。データの無いところへ移る場合でも何の警告もない;空の "holodeck" 画像が代りに現れる。

iTunes アプリはポッドキャストを Wi-Fi でもセルラーネットワークでも、どちら経由でもダウンロード出来る機能を得た。これまでは、ポッドキャストは iPhone や iPod touch の親コンピュータにのみダウンロード出来、そこから USB 経由で同期出来ていた。しかしながら、まだ私が理解できていない何らかの理由で、iPod touch は iTunes アプリの中では TidBITS ポッドキャストを再生出来ないのである、それをダウンロードするのはうまく行く。

インターフェースの改善 -- 日が経つにつれてもっと多くのインターフェースの変更が目敏い読者に発見されることになると思うが、Apple が具体的に説明しているものが幾つかある:

バグ修正 -- iPhone の様な "ソフト" フォン (つまり大部分の機能は、電話器のチップに焼かれているのではなくソフトウェアに置かれている) の主な利点は、ただ単に機能を追加できるだけでなく、他の電話機なら永久に付きまとう問題をも修正できることである。Apple は単に "電話がかからない失敗と話中に接続が落ちてしまうのを減らす" という、前のリリースでの改善点と同じ表現しか使っていないが、もし本当であれば間違いなく歓迎できる。Apple はまた Visual Voicemail メッセージの音質も改善されたと言っている。

Mail も二つの重要なバグ修正を受けている。一つは受信メールの定期的な取り込みに関する問題を解決、もう一つは広幅 HTML フォーマットされたメッセージのフォーマットを改善している。広幅過ぎるメールは iPhone の狭いスクリーンでは大混乱となる場合があり、我々の TidBITS の強制改行のテキスト版でも経験したことだが、改行が極めて不自然になされてしまう。もし iPhone か iPod touch 上でメールの TidBITS を読みたいというのであれば、 我々のフルテキスト HTML バージョンに申し込まれるよう強く進言する。そうすればこの問題はきれいに解決される。

その他のバグ修正には、Safari の性能と安定性の向上とある特定の secure WPA Wi-Fi ネットワークへの接続上の問題の修正が含まれている。

このような時代だから驚くには当たらないと思うが、セキュリティに関する修正も少なからずある。アプリケーションのクラッシュや任意コード実行 (通常悪意の Web サイトを訪れたり悪意を持って作られた画像を見ることから派生する) に至る通常の問題の他にも、興味を引く修正が幾つかある。

全般的には、この iPhone 2.2 Software は極めて歓迎すべき改善と修正を提供している様に見える;問題は、いつもの様に、このアップデートで他の問題が持ち込まれてはいないかだが、これに関しては今後のユーザーからの報告を待たなければならない。

未だ実現されていないこと -- iPhone 2.2 Software Update の新機能とバグ修正の大部分は歓迎できるものであるが、将来のアップデートに盛り込んで欲しい希望リストは殆どは変化の無いまま残っている。


AnchorFree が iPhone のために無料の VPN を提供

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

公衆の Wi-Fi ホットスポットを使うのは危険な場合がある:ラップトップや Wi-Fi 可能なスマートフォンは、あなたがパスワードや個人データを保護するために暗号化接続を使うという特別な対策を採っていない限り、沢山の秘密情報を空中に飛ばしていることになる。AnchorFree はあなたにあなたのデータを守る援助の手を差し伸べている、しかも最も好ましいやり方で:無料サービスとして。

私は前からホットスポットユーザーは仮想個人ネットワーク (VPN) 接続を使う様進言してきた。このやり方はコンピュータ或いはハンドヘルドからインターネット上のどこかにあるサーバーへと暗号化されたトンネルを作り出す。マシンに出入りする全てのデータは、そのホットスポットネットワーク上でうごめいている好奇の目から安全に包み込まれる。企業は遠隔地の従業員に VPN を使い、大事な情報はその従業員のラップトップから或いはその企業のネットワーク内でしかアクセス出来ないようにしていて、その二つの中間ではそれを不可能にしている。

一方で、個人も WiTopia の personalVPN の様な、貸し-VPN サービス経由で VPN 保護を得ることは出来ていた。私はこの会社とその他の会社について、一般的なセキュリティアドバイスも含めて 2008-01-09 に "Macworld Expo でも、その後も、iPhone 接続をセキュアに" で書いた;そしてそのアドバイスは今でも生きている!

AnchorFree は既存のラップトップに対する無料の VPN サービス - Hotspot Shieldd - を延長し iPhone でも働くようにした。Hotspot Shield のラップトップ版は OpenVPN を基としていて、これは保護されたセッションを作り出すのに SSL/TLS プロトコルを使用している。しかしながら Hotspot Shield は iPhone に対して二つの問題を抱えている。第一に、接続を生成するために Mac OS X か Windows ソフトウェアをダウンロードしインストールする必要がある;iPhone は未だ VPN ソフトウェアがインストールされることを許していない。第二に、iPhone は SSL/TLS VPN を、その人気にも拘らず、未だサポートしていない。

これらの問題を回避するため、AnchorFree は Hotspot Shield に iPhone が既に持っている別の VPN を追加した;L2TP である、これは Layer 2 Tunneling Protocol over IPsec (Internet Protocol security) の略である。L2TP は保護された接続を作り出す極めて強力な方法であり、iPhone 2.0 Software とそれ以降がサポートする三つの方法の一つである。(残念なことに、iPhone は Wi-Fi ネットワーク間で、或いは Wi-Fi とセルデータネットワーク間でローミングするとつなぎ目の無い VPN 接続を維持することが出来ない;ネットワークを移動する度に VPN 接続を不能にしそれから再度可能にしなければならない。)

Hotspot Shield を iPhone で - 或いは iPod touch で同じ VPN が組み込まれている 2.0 かそれ以降のソフトウェアと共に - 使うには、AnchorFree iPhone の登録ページで無料アカウントに申し込み、それから iPhone の VPN 接続設定の所で同社が提供するどの様に何を入力するのかの指示に従えば良い。iPhone に対する追加のソフトウェアは一切必要ない。

所で、このサービスは無料で提供されている、なぜならば AnchorFree はこれをブランド確立のためのツールとして使っているからである。同社は独立系として運用されている無料 Wi-Fi ホットスポットの連合ネットワークを持っており、これを通じて広告を配信し収入を分かち合い、更に自社のデスクトップ VPN ソフトウェアでも広告を提供している。iPhone VPN アカウントには広告はついていない - 将来も無いと思う。

どんな VPN サービスに関しても (無料か有料かに関わらず)、その VPN トンネルの終点はその VPN オペレーターの network operation center (NOC) であることを覚えておくことは大事である。これが何を意味するかと言えば、あなたのデータはあなたのラップトップから彼らのサーバーまでの間は極めて安全に守られているが - その後は、理論上はその最終の目的地に達する途上で再度覗き見られる可能性はあると言うことである。

そうは言ったが、現実には心配の必要はまず無い。AnchorFree の様な VPN プロバイダーは一般的に自社の NOC では、それは自社のオフィスにあるかもしれないしコロケーション施設 (TidBITS のネットワークプロバイダーである digital.forest の様な) にある場合もあるが、追加の保護を行っている。NOC から目的地、メールプロバイダーや Web サイトの様な、までで傍受するのは通常は不可能である (あなたが政府で無い限り)、これはネットワークハブ間のトラフィックを扱うルーターのセキュリティのお陰である。例えあなたがこれらルーターやサーバーが置かれている密室に万が一入ることが出来たとしても、ただ単にプラグを差し込んでアクセスを得ることは出来ない。

いずれにしても、あなたが公共の場で仕事をしている時、VPN を使うことで最も弱いところをカバー出来る:あなたの周りの空気はあなたの秘密の情報で振動しているのである。


安全なオンラインショッピングのためにセキュリティのヒント

  文: Rich Mogull <rich@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Black Friday になると[訳者注: 感謝祭の翌日の金曜日のこと]まるで狂っ たように買い物に夢中になるのは、アメリカ人伝統の習慣だ。近所のショッピングモールのもの凄い人出をものともせず、その日限りの大幅な値引きや魅力的な目玉商品に群がるのだ。今年もその日が来ては過ぎ去ったが、狂気のショッピングシーズンはまだ始まったばかりだ。とは言っても今日では、インターネットという素晴らしいものがあるお陰で、私たちは家でゆったりくつろぎながらショッピングモールの喧噪を体感することができる。そして、そのショッピング体験は正真正銘の本物でもある。と言うのも、このインターネットにも詐欺師たちや掏摸たちがうようよして、ウェブブラウザという仮想上の鞄からあなたが苦労して選んだ贈り物をくすねたり、あわよくば一緒にあなたのクレジットカード番号も盗んでやろうと、手ぐすね引いて待ち構えているのだから。

安全で幸せなホリデーを過ごしたいという願いから、TidBITS ではオンラインショッピングを安全に使いこなすための私たちの選り抜きのヒントをいくつかご紹介したいと思う。そのうちいくつかは現実世界の買い物にも当てはまるので、やっぱり本物のモールに出かける方がいいと思う方の役にも立つだろう。(あなたの友人や家族で Windows をお使いの方のために、 この記事の non-Mac 版を私のセキュリティブログに載せておいた。)

新しい支払い方法で安全な買い物 -- オンラインで買い物をする際、消費者が自分のクレジットカードや銀行口座を保護するため、比較的新しい選択肢が数多く利用できるようになっている。私がお勧めするのは、専用のクレジットカードを使うこと、あるいはホリデーショッピング専用に一時的なクレジットカード番号を使ったり PayPal アカウントを使ったりする方法だ。

最も基本的なことは、使用限度額の一番低いクレジットカードを選んでそれをホリデーショッピングだけのために使うことだ。使用がオンラインでモニターできるものを選び、ホリデー期間内は少なくとも一週間に一度は忘れずに使用状況をチェックすることだ。また、デビットカード(即時決済カード)と兼用のカードを使ってはいけない。デビットカードというのはクレジットカードと同等の対詐欺保護を持っておらず、詐欺にあった場合にあなたに支払い責任が及ぶ可能性があるからだ。クレジットカードの支払いについては常に不服申し立てをすることができるが、デビットカードの支払いについて不服を受け付けてくれるのは一部の銀行の、一部の口座についてのみだ。(あなたのカードに Visa や MasterCard のロゴが付いていたとしてもこの点は変わらない。)

カードの支払い請求書を出来る限り単純なものにするために、自動支払いのオプションはすべてオフにしておく。これで、偽物の請求があっても支払う前に異議を申し立てることができる。ホリデーが終わった後、少なくとも月に一回は追跡確認をすること。そして、もしも説明のつかない不審な請求に気付けば、たとえそれがどんなに少額のものであってもそのカードをキャンセルすることを考えるべきだ。(悪い奴らはよくこの方法で有効なカードかどうか、相手が注意深くしているかどうかのチェックをするものだ。)オンラインの購入に伴うレシートの電子メールは、すべて一つのメールフォルダに保存しておく。こうすれば、11 月の 30 日に $25.92 払って注文した品物が何だったのかを思い出す際にも非常に便利だ。

クレジットカードを使うのは大手のオンライン小売店に限るようにすることをお勧めする。小規模の店では、その代わりに PayPal のデビット口座か、それとも一時的なクレジットカードを使うのがよい。聞いたこともないような小さな店、Billy-Bobs-Bait-Shop-And-Diamond-Wholesaler.com とか何とかいうところですごい安売りをしていたとしても、小さな店の多くは大規模な同業者ほどに強力なセキュリティを持っていない。メジャーなサービスがホストしていたり、そういうサービスを通じて販売したりしているところならばたいてい安全だろうが、スペシャリティショップの素性をわざわざ調べる気になるような消費者はほとんどいない。

一つの方法は、あなたの銀行口座やクレジットカードに _一切_ 結び付いていない、専用のPayPal アカウントを作ることだ。そこへはあらかじめ銀行送金でお金を入れておく。その店の素性についてちょっとでも疑いがあるような、そんな店へのオンライン送金が必要となるだろうと思えるだけの、最小限度の現金を入れておくのだ。こうしておけば、最悪のケースでも、アカウントに入れておいたお金を失うことになるだけだし、アカウントをキャンセルすることはいつでもできる。

もう一つの方法として、これはあなたのクレジット会社にもよるが、オンラインショッピング専用の一時的クレジットカード番号を作っておくこともできる。これは使い捨てのカード番号で、カードを発行した会社のウェブサイトであなた自身が番号を生成させることができ、その番号は二度と再び使えずまたあなたのアカウントを管理するための利用もできないというものだ。請求はいつもと同じ請求書に記載され、あなたのメインのクレジットカード口座で一緒に勘定される。このサービスが使えるかどうかはあなたのクレジットカード会社に問い合わせてみなければならないが、大手のカードの大半はこのサービスを提供している。私は、アカウントのパスワードに頼る方法 (Verified by Visa や Mastercard SecureCode) よりもこの一時的クレジットカード番号の方が好きだ。なぜなら、こちらならばどこでも使えるし、誰かが盗み見ているのではないかという心配をせずに済むからだ。このサービスの実例を挙げれば、Bank of America の ShopSafe や、Citibank の Virtual Account Numbers などだ。

電子メール詐欺を避ける -- セキュリティ業界にいる私たちは、いつもホリデーシーズンになるとオンライン詐欺が増加するのを目にしている。けれども今年は特に増加の度が大きく、これは悪い奴らが経済状況の悪化に便乗しようとしているからのように思える。

ここでも、インターネットにおけるセキュリティの第一原則が当てはまる。それは、届いた電子メールが何か金銭上のことに触れているならば、そこにあるリンクを決してクリックしてはいけないということだ。これは絶対だ。そして、もしもそのメッセージが小売業者の宣伝ならば、特に注意深くなるべきだ。たとえあなたの親友が電子メールですごい安売りを教えてくれたように見えても、同じく注意しなければならない。たとえそれがあなたがいつも使う小売店からのものであっても、その店からいつも電子メールで案内が届いていたとしても、同じ注意が必要だ。「特別奉仕品」なんてあり得ない。eBay 会員から会員への電子メール通信なんてあり得ない。あなたのアカウントをチェックせよと教える「詐欺警報」なんてあり得ない。

フィッシング詐欺の攻撃の手はますます巧みになってきている。そのいくつかは本物の電子メールメッセージと区別するのがもはや非常に困難なほどだ。電子メールで興味深そうな文句が届いたら、そしてあなたがその種の買い物をしたいと思っていたのなら、まずはあなたのウェブブラウザを開いて、その会社の URL を自分の手でタイプして入力してから、その品物や、特売ページや、明細ページなどをブラウズしてみるのがよい。オンライン詐欺の最大の出所は電子メールであって、その点は今年も何も変わっていない。

また、電子メールのアカウントしてはスパム・フィルタリングを提供するサービスプロバイダのものを使うことをお勧めする。( MobileMeGmail, Yahoo! MailHotmail には内蔵されている。)そうすれば、スパムやフィッシング攻撃の大部分はあなたの電子メール受信箱に届く前にブロックされる。もしもあなたの電子メールアカウントのプロバイダがフィルタリングを提供していないのならば、C-Command Software の製品 SpamSieve を使ってみることをお勧めする。私の電子メールアカウントはすべてフィルタリング付きで、Apple Mail にもなかなかよく出来たフィルタリングが内蔵されているものの、最後まで取りこぼされたものをキャッチするために私は SpamSieve も合わせて使っている。そのお陰で、公開された電子メールアドレスを複数個持っている私ですら、その中で最も多く攻撃を受けるアカウントでさえも、私が目にするジャンク・メッセージは毎日一通か、多くても三通程度に抑えられている。

あなたのウェブブラウザを保護 -- 電子メールに注意するのは重要なことだが、実際に攻撃が行なわれる手段はあなたのウェブブラウザを通じてだ。そこで、いくつか手軽な手段によって、攻撃に対する脆弱性を減らすようにしよう。

まず第一に、あなたのウェブブラウザは必ず最新バージョンにアップデートしておき、セキュリティ関係の設定を最大限に上げておく。例えば Safari 3.2 では、環境設定にある最も重要な二つのセキュリティのオプションが「ポップアップウィンドウを開かない」と、新設された「詐欺 Web サイトを訪問したときに警告」だ。(これがどう働くかの詳細は、2008-11-18 の私の記事“Are Safari's New Anti-Phishing Features Useful?”に情報がある。)

最近数カ月間に、メジャーなウェブブラウザのいずれもが大きなアップデートをして、セキュリティ機能の拡張を含めるようになってきたのを私たちは目にしてきた。先週の Safari のアップデートをもって、メジャーなブラウザはすべて詐欺サイトの検出を助ける機能を備えるようになった。もしもその種の警告が出たならば、あなたは即座にブラウザを終了して、そのサイトには二度と戻らないようにすべきだ。

また、これらのブラウザはすべて、サイトを訪れている最中に何かのソフトウェアをインストールする際にあなたに尋ねるようになった。ショッピングの最中には、_決して_ どんなサイトでも何もインストールさせてはいけない。そんなことをするサイトがあれば、それは詐欺サイトか、それともあなたがかかわりになる価値のないサイトであるかのどちらかだ。ビデオを再生するためにプラグインが必要だと称したり、あるいは無料のゲームがプレイできると称したりするもの(いずれのタイプのプラグインも、最近判明した Mac 用トロージャンの媒介となっていた)は、そのサイトが絶対に信用できるものだと確信できない限り最大限の注意をもって対処すべきだ。大多数のブラウザはデフォルトでセキュリティ機能をオンにするようになっているので、ここでは詳しい手順を説明するのは割愛しよう。

それから、Firefox には NoScript プラグイン をインストールしておくのがよい。これは無料のプラグインで、あなたのブラウザの中で走ろうとするものはあなたが手で許可を与えない限り (JavaScript、Flash、その他) すべてブロックするというものだ。たとえば Amazon.com のようなメジャーなサイトしか訪れないという人ならば必要はないが、Google を使っては信じられないほど安い特売を検索し、掘り出し物の Elmo のぬいぐるみを見つけたと言っては喜んでいる人たちは、NoScript なしでインターネットをサーフィンすべきでない。NoScript に常時監視されるのは煩わしいと思うのなら、少なくともホリデーショッピングの期間だけはオンにして、あとでオフにするようにしよう。

こういったシンプルな手順だけですべての詐欺を食い止めることはできないが、あなたが犠牲者になる確率や、もしも犠牲者になった場合の被害の度合いを、大幅に減らせる役には立つだろう。皆さんの幸運をお祈りする。そして、安全なショッピングを!


Take Control of Syncing Data in Leopard でスマートに同期

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 羽鳥公士郎 <http://www.ousaan.com/mail/>

明解な手順にユーモアを交えながら、"Take Control of Syncing Data in Leopard" は、Mac OS X 10.5 Leopard を走らせている Mac からさまざまなApple 製または他社製の機器へデータを同期する方法を説明している。電話番号を Mac と携帯電話で同期したい場合、カレンダーやキーチェーンを複数のMac で共有したい場合、あるいは新しいポッドキャストエピソードだけを小さな iPod に移したい場合、同期のエキスパート Michael Cohen が答えてくれる。どんなソフトウェアや部品が必要なのか、データをさまざまな機器へ移す最善の方法は何かを知ることができる。この電子ブックはまた、同期が裏側でどのように動いているのか説明し、同期エンジンが動かなくなったときのトラブルシューティングを提供している。

以下のようなデータの同期をカバーしている。

以下のような機器がカバーされている。

以下のような接続技術とソフトウェアが説明されている。

Michael Cohen の "Take Control of Syncing Data in Leopard" は 10 ドルで、関連するタイトルと一緒に買えば 20 パーセント節約できる。


TidBITS 監視リスト: 注目のソフトウェアアップデート、01-Dec-08

  文: Doug McLean <doug_mclean@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>


ExtraBITS、01-Dec-08 版

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

皆さんにお伝えしたいことを書き上げようとする時、私たちはいつも毎日決まった時間内にできることが限られているのでいっぱいいっぱいになってしまう。そこで、読む価値があってお伝えする意味のある内容で、きちんとした記事に書き上げるには時間が足りないもの、あるいはそれ以上の詳しい説明が不要のものなどを、そのまま皆さんに情報として提供をする方法がないものかと考えた。また、場合によっては、私たちの友人や同僚たちが他の出版社の執筆部門で既に素晴らしい仕事を仕上げていて、その話題に私たちが介入する必要がなくなっていることもある。

そのような他のサイトへのリンクを、私たちの TidBITS ウェブサイトの見出しページに、私たちが書いた普通の記事と同じように見出しとして並べ、タイトルと短い要約が付けてある。サイト内のリンクとこのような外部リンクとを混同することのないように、メタデータでいくつか文言上の違いを入れるとともに、リンクのタイトルにカーソルを持ってきた時に現われるロールオーバー挙動も変えてある。(私はロールオーバー時のこの小さなアイコンが特に気に入っている。)

電子メール版の TidBITS 各号では、前の一週間のこのようなリンクを集めて一つの記事にすることにした。それが以下の通りこの記事だ。そして、このようなリンク集をあらわすタイトルとして、使わなくなっていた ExtraBITS の名前を復活させることにした。ちょうどぴったり当てはまると思ったからだ。

何はともあれ、ちょっとだけ時間を見つけて、以下にリンクされたいろいろな記事をチェックしてみて頂きたい。そして、この ExtraBITS についてどう思われたか、ぜひ感想をお聞かせ願いたい。

Northeast Ohio Apple Corps でビデオ・ポッドキャスト -- Adam と Tonya が再び Chuck Joiner と共にライブのビデオ・ポッドキャストに出演する。今回は Northeast Ohio Apple Corps のポッドキャストだ。話題は二人の新しい MacBook と、クロック電池の死んでしまった Mac のトラブルシューティング、それにスイッチャーたちが Mac コミュニティーに与える影響だ。

Huntsville Macintosh Users Group でビデオ・ポッドキャスト -- Adam と Tonya が Chuck Joiner と共に、特別版の MacNotables ビデオ・ポッドキャストに出演した。Huntsville Macintosh Users Group 定例ミーティングでの、iChat を使ったライブのポッドキャストだ。

David Pogue は BlackBerry Storm を嵐のごとく強烈にお嫌い -- David Pogue が New York Times 紙に書いた BlackBerry Storm のレビュー記事を読みながら、私は自分の iPhone をいつもよりずっと顔から遠ざけて持たざるを得なかった。BlackBerry Storm は、Research in Motion が出してきたタッチスクリーンの、iPhone 志向の新機種だが、記事に並んだ血なまぐさい言葉の数々は、とても近寄って見る気になれないほど強烈なものだった。Pogue に言わせれば、RIM はこの機種のほとんどあらゆる点において間違いを犯したという。特に、Wi-Fi を組み込まなかった点が問題だ。彼のレビュー記事を読む前には、オーブン用のミトン(鍋つかみ)を両手にはめておこう。

Joe Kissell が MacJury にホリデーギフト特集記事 -- MacJury の三部シリーズの第二部で、Joe Kissell が Jeff Gamet、Jean MacDonald、Fraser Speirs、それに Chuck Joiner と共にホリデーギフトのアイデアを議論している。Joe は、コンパクトで素敵なギフトをいくつか提案している。散らかったものを整理したり、外国に住む大切な人に送ったりするのに最適なものだ。

Search Engine Land が Google SearchWiki の設計者たちと Q&A -- Search Engine Land の Danny Sullivan が、奇妙にも無意味と思える Google の新機能 SearchWiki を開発中のエンジニアたちと対談した。さて、その結論は?「Google は何でも知っている。」

MacBook や MacBook Pro をバッテリなしで走らせてはいけない -- もしもあなたが MacBook か MacBook Pro をバッテリなしで使おうと考えているなら、考え直すべきだ。簡単に外れる MagSafe コネクタを何かにぶつけてしまって電源が切れる危険があることは明らかだが、それだけでなく Gearlog の記事によればバッテリなしで走らせるとパフォーマンスが大幅に落ちるという。

最新の Mac ウイルス、OSX_LAMZEV.A は手動のインストールが必要 -- 自分でダウンロードしてインストールするだけのナイーブさがユーザー側に必要だと言っても、やはりこれをウイルスと呼ぶべきなのだろうと思う。このウイルスはバックドアを開くのだが、無精なことにそのバックドア用の入力ポートをユーザーが選ぶように尋ねてくる。今どきのウイルス作者たちといったら! Trend Micro に詳細情報がある。

Zune 購読で、毎月 10 曲を保持できるようになった -- Microsoft による Zune プレイヤーの最新のアップデートで、月額 $14.99 の Zune Pass 購読者は特定のレーベルの楽曲を毎月 10 曲まで保持できるようになった。音楽レーベル各社は、Apple 以外の会社には(今回 Microsoft もそれに含まれた)DRM フリーの楽曲を提供することで Apple に不当な扱いを続けている。Microsoft のプレスリリースで、詳しいことが読める。

PDF 圧縮の黒魔術 -- Take Control 電子ブックの出版の過程で、Adam は知りたかったと思う以上のことを PDF 圧縮について学んできた。その中から最も重要な教訓が、彼の Macworld 記事にまとめられている。

本物の Dan Lyons も閉鎖してしまった -- 悲しいニュースだ。Associated Press の伝えるところによれば、今はシャッターを下ろした Fake Steve Jobs (偽 Steve Jobs) サイトの背後にいたライター、Dan Lyons が、自身の Real Dan Lyons ブログも閉鎖したという。これはおそらく、彼が Yahoo のプレスチームと Wall Street Journal の Kara Swisher について正直過ぎたためのようだ。その点が彼の現在の雇用者、Newsweek には受け入れられなかったのだろう。


TidBITS Talk/01-Dec-08 のホットな話題

  文: Jeff Carlson <jeffc@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iPhone 用ファイル転送アプリを5つ比較 -- デスクトップのファイルを iPhone に保管するためのアプリケーションを、読者たちが他にも推薦する。(メッセージ数 6)

Safari 3.2 のアンチ・フィッシングはどう動くか、うまく動くか -- Rich の記事をもとに、読者たちが Safari の新しいセキュリティ機能について深く掘り下げる。(メッセージ数 19)

ラップトップカードでワイヤレスアクセス -- 一つのワイヤレスカード(例えば携帯電話データネットワーク用のもの)を複数のコンピュータで使うことも可能だ。(メッセージ数 3)

MDD 用ビデオカードのアップグレード? -- Power Mac G4 のビデオカードを交換するという話から、今の時点で G4 マシンにお金をつぎ込む価値があるのかという疑問が持ち上がる。(メッセージ数 3)

IMAP がコントロール不能 -- 複数のマシンで IMAP の設定をした後、ある読者が添付ファイルが複製されてしまうことに気付く。どうなっているのか? (メッセージ数 1)

新しい iPhone アップデートは iPod Touch でも動く -- iPhone 2.2 ソフトウェアは iPod touch にも適用可能だ、とある読者が指摘する。しかも、追加料金を払う必要がない。けれども、Maps アプリケーションは最新の機能拡張を受けていない。(メッセージ数 7)

新しいマウスパッドは総アルミ製 -- 新発売のアルミニウム製マウスパッドは、単に視覚的なインパクトを狙っただけのものか、それとも実際に機能性もあるのか? (メッセージ数 12)

サーバのバックアップをローカルドライブに -- サーバの内容を Unix コマンドを使ってローカルハードディスクにバックアップする方法を、読者たちが提案する。(メッセージ数 4)

CD・DVD フォーマット -- さまざまのタイプの素材をアーカイブ保存するために、これらは望ましいディスクフォーマットなのか? (メッセージ数 3)

長年溜まったファイルを整理する -- 長年にわたり、ある読者が集め続けてきたデジタルファイルのコレクションは、いくつものマシンから、いくつものフォーマットで次第に大きなハードディスクに寄せ集められてきたが、そのため重複も多数存在する結果となった。何時間も単調な作業をすることなくこれらのデータを整理するには、何がベストの方法だろうか? (メッセージ数 14)

Mac の Firefox は GIF リンクをロードしない -- 他のブラウザには出てくるのに Firefox にはロードされない画像があるのはなぜか、それを調べるには少しサーバを調査する必要がある。(メッセージ数 3)

Safari は "host not found"、でも Firefox は動く -- Firefox がロードできるのに Safari はロードできないウェブサイトがあるのは、プロキシ設定に問題があるのか? (メッセージ数 3)


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Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2008年 12月 7日 日曜日, S. HOSOKAWA