TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#961/19-Jan-09

Macworld は終わったかもしれないが、Jeff Carlson はショウの会場で仕入れた写真家向けのニュースをまだ持っている。また Glenn Fleishman は、Steve Jobs が健康上の理由で Apple から休暇を取るという物語に対する我々の解釈を述べる。Rich Mogull は新たに発見された Safari の RSS に関するセキュリティ脆弱性を検討し、Adam は Now Up-to-Date から iCal と BusySync の組み合わせへと大きな移行を遂げた体験を議論し、それから Jeff Greenberg が執筆陣に加わって iPhone 3G 用の Power Slider バッテリケースをレビューする。また、ビデオの再生中に Mac がスリープしないようにするプログラムが出たニュースと、Talking Moose の Twitter 上への再来をお伝えするとともに、Adam から Tristan の 10 歳の誕生日に際してお願いがある。今週の TidBITS 監視リストでは、Script Debugger 4.5.2 と Cyberduck 3.1 のリリースを紹介する。

記事:

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Steve Jobs、六月まで療養休暇を取る

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Steve Jobs が 2009 年の 6 月まで病気療養のため Apple の職を離れることになった。同社の従業員に配送され、Apple のウェブサイトにポストされ、メディアへの報告として配布された書簡によれば、職を離れている間も彼は「大きな戦略的意思決定」にはかかわり続けるという。Jobs の書簡はこう続く。「この一週間で、私は自分の健康に関する問題が当初考えていたものに比べてより複雑であることを知った。」これまでも Jobs の後継者ではないかとみられていた最高執行責任者 (Chief Operating Officer) のTim Cook が、会社の日々の運営を預かることになる。

どのようにして Jobs は数カ月前の風邪から、何カ月も休暇を取らなければならないような「複雑な」健康上の問題を抱えるまでに至ったのだろうか。それは、徐々に進行してきたのだった。

最初は、彼の体重が大幅に減ったにもかかわらず、Apple は Jobs は「よくある病原菌」に感染しただけだと発表した。私は、多くの人たちも同じだっただろうと思うが、不要な臆測は退けることにした。私自身も過去にガンを患ったことがあるが、職務に影響が出ない限り問題はあくまでも個人的なものであると考えたからだ。もしもこれが彼の職務に影響を与えるものであったにもかかわらず彼が事実を述べなかったのだとしたら、彼ならびに会社の取締役会は、彼の健康問題を開示しなかったことについて問いただされ、場合によっては訴訟ということにもなりかねないからだ。

その後、Macworld Expo 2009 の直前になって Jobs は公開書簡を発表し、彼が未知の病気を患っていたけれどもその原因がホルモンバランスの異常によるものであったと診断されたと述べた。(2009-01-05 の記事“Jobs、健康問題の暗雲を晴らす”参照。)彼の説明は具体的であったけれども病名は記されていなかったため、それが正確にどのような病気なのかは誰にもわからなかった。ただ、取締役会は彼のリーダーシップに対する揺るぎない支援を約束した。

さて、今は問題が「より複雑」ということになったが、詳細はまだ開示されておらず、しかもどうやら回復には数カ月かかりそうだという。いろいろなブログでも、主流のメディアのコラム記事でも、Jobs が 2004 年に手術を受けた膵臓ガンが再発したのではないか、あるいは新たに深刻な健康問題が発生したために職を離れざるを得なくなったのではないかという臆測が書かれるようになった。

しかしながら、Apple をよく知っている私たちの多くは、こうした乱れ飛ぶ臆測に対して一様に「黙りなさい」の一言で反応してきた。私も、また私の知る大多数の Mac ジャーナリストたちも、Jobs を Apple におけるすべての善きもの、正しきものの象徴と見なしている訳ではない。そうではなくて、彼は非常に有能なリーダーであって概して素晴らしい判断を下し、何千人の中の何千人もの Apple 従業員たちが、それらをうまく実行に移してきたのだ。Jason Snell は、Jobs を Apple の神に祭り上げようとしたがる一般メディアの傾向に対して、Advertising Age の対談で痛烈な反撃をくらわせている。

ちゃんと聞いてほしい。私たち TidBITS では、もしも Jobs が慢性的に衰弱に向かっていたり、あるいは命にかかわる病に苦しんでいるのならば、それは悲しいことだと思う。彼が Apple のトップの座を完全に降りる日が来たならば、それは暗い運命の日だという気持ちになるだろう。けれども、会社は彼だけによって浮き沈みする訳ではない。

Jobs はこれまでに重役たち、エンジニアたち、マーケティング担当者たちを雇い入れて、大きなチームを築き上げてきた。彼らは皆、人々が望む製品を作るにはどうすればよいかを理解している。Apple はよくそう見られがちだが、この会社の下す決断はすべてトップから下りて来る訳ではない。私たちは過去のそして現在の Apple 従業員たちからよく話を聞くが、Apple の最良の決断の多くはまず会社の下部から生まれ、その後でトップがそれを承認するという形をとるのだ。

Apple の働く原動力となっている文化は、この会社の隅々にまで行き渡っている。おそらくそれこそが、Jobs の植え付けた最も実効的な宝だろう。

私たちは Steve Jobs ができるだけ早く、完全に、回復するようにと願っている。そして、Apple の方はいつもと変わらず動き続けて行くことを期待したい。


Safari RSS の脆弱性からあなたを護る

  文: Rich Mogull <rich@tidbits.com>
  訳: 細川秀治 <hosoka@ca2.so-net.ne.jp>

プログラマー Brian Mastenbrook は 09 年 1 月 11 日、Safari を使って訪れた悪意のあるウェブサイトがあなたのシステムにあるどんなファイルでも読んでしまうという、 セキュリティ脆弱性を発見したことを明らかにした。この欠陥は最新バージョンの Safari を Mac OS X 10.5 Leopard または Windows で使用したときに発現するが、それ以前の Mac OS X では作用しない。Mastenbrook は、この詳細を Apple にレポートしたと書いている。

この脆弱性は、電子メールメッセージ、ブラウザクッキーに保存されたパスワード、その他の文書など、どんなファイルの中身でも盗み出してしてしまうようだ。我々はこの問題が現実に存在する強い証拠を持っており、Apple がパッチを公開するよりも先に悪意のある攻撃者が脆弱性の全詳細を解明した場合に備えて、あなたは緊急に自分を保護すべきである。

この脆弱性は、Safari RSS リーダの中に存在する。Mastenbrook の言によれば、たとえあなたがリーダを使用しなくても、この脆弱生は Safari がデフォルト RSS リーダに設定されている限り発現する。設定はあなたが特に変更したのでなければそのようになっている。この問題は Safari が RSS 購読リンクやフィードをどのように扱っているかに関連していることを示していると思われる。これらをブラウズすることが Safari の RSS リーダをトリガーすることになるのだから。

良いニュースは、あなたの身を守る方法が比較的簡単なことだ。Windows の場合は、修正版がリリースされるまで Safari の使用を止めること。Mac OS X 10.5 Leopard を使っている場合は、Mastenbrook のウェブサイトで更新されている手順(上記リンク)に従うことだ。残念なことに、Safari の環境設定で、単にデフォルトの RSS リーダを変更するだけでは、完全な保護対策にならない。

何時もほっとするのは、深刻なセキュリティ脆弱の潜在性に対して妥当な回避策が出てくることだ。Apple がこの脆弱性を解決するパッチを速やかに出してもおかしくないのだが。


Tristan 10 歳の誕生日に際してお願い

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

「前にどこかであなたに会ったことがあるような気がします。」これが、私が TidBITS 読者に直接会った時に一番よく言われる言葉だ。Tonya と私は長い間 TidBITS に少しだけ個人的な感じを伴わせてきた。私たちの生活の中の大きなイベントを伝えることで、ただ単なる文章だけでなく、その裏にいる実際の人間たちのことについても少しは読者の皆さんに感じてもらえれば、と思ってのことだ。TidBITS 創刊当時、技術指向の出版物としてはそれは非常に例外的なことだった。けれども、Twitter によるマイクロブログさえ活発な今日では、もはや特に例外的とも言えなくなった。(2007-10-09 の記事“Twitter 転向者の告白”参照。)

私たちの息子の Tristan が 1999 年に誕生した時、私は TidBITS 読者の皆さんに、ぜひ彼にあてて電子メールを送って、彼が生まれたこの世はどんな世の中か、特に当時の歴史の本を読んでも載っていないような話題に焦点を絞って書いていただきたい、とお願いした。それに対する応答は驚くほどのもので、思慮深く興味深いメッセージが何千通も世界中から寄せられた。(1999-01-18 の記事“Tristan Mackay Engst をよろしく”参照。)

さまざまなこの世の手練の業を経て、Tristan はついこの間 10 歳になった。年月を通り過ぎつつ、いっぱしの子どもへと彼は変容し、自分の意見や独自の興味もたくさん持つようになった。けれども、彼が私たちの身の回りの生活について、世界全体について、何が起こっているかを知っているとは言っても、彼の知っていることはすべて 10 歳であるというレンズを通して見たことばかりだ。それに、彼はナポレオン時代の海戦と、ウェールズのお城の歴史、それからギリシャ時代とローマ時代の大きな出来事については相当に博識だが、最近十年の間に世界を変えてきた出来事については、立て続けにニュースが飛び込んでくるためになかなか見分けられないでいる。中でも、今週はまさに米国政府が変わろうとしている時なので、私たちはちょうど今また大きく世界が変わろうとする分岐点にいるのではないか。

Tristan-2009

そこで、私はもう一度皆さんにお願いしたい。TidBITS 読者の皆さんの知識と生活経験を合わせれば膨大な資源であることを思い、私は皆さんがその知識や経験の一部を Tristan に分け与えるべく tristan@tidbits.com あてに電子メールを送って下さればと思う。(私は、彼が電子メールに興味を持った時に備えてすべてをアーカイブ保存しておくつもりだ。私がそれらのメッセージを読ませてもらうことはあるかもしれないが、スパムメッセージ以外は消去するつもりはない。)どうぞ、何でもお好きなことを彼に言ってやっていただきたい。でも、何かテーマを絞りたいのだが、とおっしゃる方のために、以下のようなことのいずれかを考えてみて下さるというのはいかがだろうか:

どんなお考えでも、お寄せいただければありがたく思います。Tristan はまだ言われたことをすべて理解できる年齢には達していないけれど、いつの日にか彼が皆さんからいただいたなみなみならぬ贈り物の価値を理解して、皆さんの一人一人に心から感謝する時が来るに違いないと私は思う。私自身、長年にわたって皆さんからいただいた心遣いに、現に感謝でいっぱいなのだから。


Talking Moose が Twitter に参加

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 細川秀治 <hosoka@ca2.so-net.ne.jp>

私は Twitter で私の話について来る人々の名前を時々スキャンしている。私の書き込みを読んだ人が何を感じているか知るためだ。それらを眺めていると、そこに過去からの一陣の風を見つけて私は楽しくなった。 the Talking Mooseだ。

Macintosh の経験を 1980年代中頃まで遡ることの出来ない方々のために説明すると、Talking Moose は、バックグラウンドで走る小さなソフトウェアのひとつで、周期的に画面にポップアップする、マンガの Bullwinkle に似たアニメのヘラジカで、MacinTalk スピーチ合成ソフトウェアを使ってなにか気の利いたことをしゃべる。1986 年 Steven Halls によって作られ 、それから数年間は人気者だった。その一つの要因は 1989 年に Bob "Dr. Mac" LeVitus の本"Stupid Mac Tricks" で配布されたことだろう。その後はひっそりと忘れられていったが、1992 年 Uli Kusterer によって再度復活し、その後 Mac OS X にも移植された。

気の利いた言葉をしゃべるヘラジカがいつもあなたの思考を中断させるコンセプトは、まあ、たわごとのように思えるなら、これは殆どのコンピュータユーザーが今日のインターネットに似た何かにアクセスする以前のものであり、それゆえ、日々の生活の実存的不安から常に気を紛らわす緊急な必要性から来たものであることを心に留めておこう。そこで質問です:Talking Moose の風変わりな箴言は Twitter に通常流れているものから浮き上がっているでしょうか?


ビデオ再生中の Mac を Caffeine で目覚めさせておく

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 細川秀治 <hosoka@ca2.so-net.ne.jp>

先日の夜、Tonya と私は MacBook で Hulu を使って The Simpsons を観ていた(毎週観ているわけではない "The Simpsons、Apple に狙いをつける", 2008-12-02 参照)。でこれが5分毎にスクリーンセーバで邪魔される。もちろんスクリーンセーバを無効にすることもできるが、この機能を停止させたくはない。そこで、私は数分毎にトラックパッドにタッチし続けていた。ちょっとばかみたいだ。

そのようなわけで、この問題を気の利いたやりかたで解決するフリーウェアのアプリケーションを知って、私はうれしくなった。Lighthead Software の Caffeine では、小さなコーヒーカップがメニューバーに表示される。これをクリックするとあなたの Mac は、スリープ、画面の暗転、スクリーンセーバ、を開始をしなくなる。これは環境設定の「省エネルギー」と「デスクトップとスクリーンセーバ」をどのように設定していても影響しない。(もう一度コーヒーカップをクリックすると Caffeine の機能はオフになる)コーヒーカップを Command-クリックすると Caffeine の環境設定にアクセスするメニューが表示され、Caffeine がその効能を持続する時間をセットできる。(本物のコーヒーでも持続時間がセットできればいいのに。)シンプルな環境設定パネルにより、 Caffeine をログイン項目として追加、スタートアップ時に環境設定の表示/非表示、デフォルトの持続時間、を設定できる。Caffeine をオフにするのを忘れたときにバッテリーが不用意に消耗しないよう、持続時間の設定はとりわけ重宝だ。

Caffeine

私が思うに、殆どの Mac 用ビデオ再生アプリケーションは既にCaffeine がやることをそのまま実装しているが、ウェブ用のメディアプレイヤーはスリープやスクリーン暗転などのシステムレベルの設定にアクセス出来ないのではないだろうか。Caffeine は HuluJoostNetflix の Watch Instantly 機能(Intel-ベースの Macs 用 "Netflix、Mac 対応のメディアプレーヤーを展開開始", 2008-11-03 参照)などのサービスを使っているどなたにも喜ばれるだろう(注記:これらのサービスは、米国内でインターネットにアクセスする方のみ利用できる;少額の払い戻しが BBC から来るが、BBC iPlayer では英国内のみでビデオ再生できる)。


写真家の Macworld Expo 2009

  文: Jeff Carlson <jeffc@tidbits.com>
  訳: 細川秀治 <hosoka@ca2.so-net.ne.jp>

今、私は前年よりも写真がより面白くなってきたようだ。Macworld Expo 2009 には、例年よりも多くの写真家向け製品やサービスが出展されている。今日では、より多くの人々が DSLR カメラを持ち歩くのを見るようになったが、驚くことはない。私のようなハイエンドアマチュア向けの道具の価格が近年下がってきたためだ。

この記事は、Macworld Expo での写真関連全般に関する総合的な記事というものではさらさらなく、ショーのフロアを私が歩いていて、以下に紹介する製品が私の目を捉えたということだ。

HDR 画像 -- シーンに照射される光の加減により、より多くの詳細がひとつの領域(空や背景など)にあり、そしてほんの僅かな詳細が別の領域(例えば、露光不足の前景)にある一枚の写真を撮ることは珍しいことではない。ハイダイナミックレンジ (HDR) 合成画像処理では、同じシーンで露出の異なる複数の写真を組み合わせて、どちらの領域でも詳細のよく表現された一枚の写真を作る(この詳細については "Photomatix: バーチャル魔法の杖" 2006-10-16 参照)。

私は HDR 合成画像についてあまり経験はないが、ある友人が Topaz Adjust ($39.99) について検討するよう勧めてくれた。これは Photoshop のプラグインで、一枚の写真から、あるいは複数の写真からも HDR 写真を仕上げることができる。彼はそのソフトが Intel ベースの Mac でしか動かないのが分かるまで、それを買うつもりだった(彼の持っている Power Mac G5 では無理だ)。

ショーのもう一方の端のブースでは、Creaceed が Hydra 2 ($79.95) をデモしていた。これは、単独でまたは Aperture プラグインとして稼働するプログラムだ。写真に詳細な描写をもたらすのに加えて、手持ちで撮影した複数の写真を組み合わせて合成配置できる(通常は、三脚を使用して撮影したほうが優れた結果が得られる)。

Tiffen フィルター -- プロの写真家はレンズの前に各種ガラスフィルターを装着して、色合い補正、寒い景色を暖かくするなどの効果を付ける。デジタル写真の場合、この種の調整は撮影後の処理でも可能だ。

Tiffen は、その Dfx v2 ソフトウェア(価格は個々のパッケージにより異なる 99.95 ドル〜) で同社の販売している多様なガラスフィルタ、フィルム現像処理、ゼラチンフィルター、特殊効果、をデジタルで模倣できることを謳っている。

光量不足 -- 写真の仕上がりはカメラよりもむしろ光に依存している。一度あなたが、自分のシーンに照明を当ててみようとするならこの事実がはっきりと分かるだろう。Lowel は光輝くブースで、 Lowel Ego ($125) や、(たいていのカメラに付属したストロボで出来る強いハイライトとシャドウに対して)被写体をソフトに照す卓上ライトや自在に調節できる照明を、もっぱらに宣伝している(これらの照明器具は、あなたの必要に応じて安価に自作したものを使ってもきれいな写真が撮れるだろう)。

Fluid Mask 3 -- この製品は、写真家と同様にイメージ編集のプロの多くにもアピールした。彼等は自分達が少なくとも Photoshop か他のピクセルを操作する方法に習熟する必要があることを分かっている人々だ。Vertus は、毛髪のようなマスクの困難な領域でも選択したり切り離したりできるソフトウェア、 Fluid Mask 3 ($149) の機能を、_煙_ の画像をマスクすることで披露してみせた。これは印象的なデモになった。

Joby Gorillapod -- Joby は、同社の幾つかのカメラ三脚を彼等のブースのあらゆるところに巻きつけて、エイリアン風の Gorillapod がいかに多様に使えるかをデモンストレーションした。コンパクトで折り曲げ可能なこの三脚は、従来の三脚にくらべて持ち運びが容易で、どんな面にも安定していて確実な撮影に役立つ。私は既に 6.6 ポンド (3 kg) のカメラを保持できる SLR-Zoom モデルを持っているので、今回は Go-Go ($34.95) に着目した。これはオリジナルの Gorillapod モデルで、iPhone の背面や他の小物に取り付けできる吸盤クリップを装着して、長距離の飛行機や列車旅行をしながらムービーを観賞するのに使える。

撮影の合間にアートディレクターと連絡が必要なときのため、Joby は Zivio Boom Bluetooth ヘッドセットを紹介していた。これは格納式の伸縮マイクと快適な(軸回転するイヤバッドと各種サイズのイヤピース)による高度な装着性がある。


Now Up-to-Date から iCal と BusySync へ変換

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 羽鳥公士郎 <http://www.ousaan.com/mail/>
訳: 細川秀治 <hosoka@ca2.so-net.ne.jp>

20 年近くも Mac の世界で働いている人の責務の1つとして、データと基本的能力の両方を、業界の変化に合わせて前進させ続ける必要がある。ときには、Nisus Writer Classic の場合のように、技術的変化によって(この場合は、Classic 環境がなくなったこと)移行を余儀なくされることもあるが、そうでもなければ、移行する理由を見つけるのは難しいことがある。

私たちにとってのカレンダーがまさにそうだった。私たちは Now Software のNow Up-to-Date を 1990 年代の中頃から使っており、それでうまくいっていた。iCal が発表されたのは何年も前で、それ以来改善されてきたものの、基本的な制約がずっとあった。読み書きできるような方法でカレンダーを共有できないのだ。つまり、Tonya が彼女の iCal カレンダーにイベントを書き込んだ場合、わたしがそのカレンダーを照会してイベントを見ることはできるが、そのイベントの日時を変えるなど変更することができない。(もう1つの制約は、もちろん、MobileMe アカウントか、共有カレンダーをポストするための自前のサーバが必要だということだ。私たちはどちらも持っているが、すべての人が持っているわけではない。)

iCal の読み取りだけの共有方法は、私たちにとって、本当に基本的な使用方法以外では役に立たない。というのも、私たちのイベントの多くは、Tristanや TidBITS、特定の Take Control のプロジェクトなど、共通のトピックについてのものだからだ。たとえば Tonya が、Tristan のフェンシングの稽古をカレンダーに書き込んだとして、その時間が変更になったら、わたしは彼女に頼んで変更してもらうか、彼女の Mac を使って自分で変更するかしなければならない。これは、Apple の共有に対する視野の狭さの1つの例だ。Apple にとって、共有とは、見るだけでいじってはいけないものを意味することが多い(疑うなら、iPhoto や iTunes を考えてみるとよい)。これは、私たちが子供に教えている分ち合いとしての共有とは異なっているし、コンピュータの世界を不必要に制限するものだと思う。

替わりを選ぶ -- Now Up-to-Date は Mac OS X へ移行するあいだの不毛の年月にも動き続けていたし、Now Software はこの製品をバージョン 5.0 で生き返らせたが、コードベースは古くなっており、同社は Nighthawk というコードネームで完全な書き直しを進めている。Nighthawk はもうすぐ出荷されるかもしれないが、もうずいぶん長い間待たされた。私たちはほかのカレンダープログラムも検討したが、iCal と iPhone または iPod touch との統合や、ToDo プログラム Things のようなアプリケーションを利用することを考えて、iCal に落ち着いた。これは、Apple のソリューションに欠陥が残っていようと、それを避けることは結局難しいことが分かるということの、1つの例だ。

もう1つ私たちにとって必要だったのは、カレンダーを互いに共有するだけでなく、TidBITS や Take Control で一緒に仕事をしている多くの人たちとも共有するということだ。このような共有を可能にするプログラムが、BusyMac のBusySync だ。BusySync は巧妙なユーティリティで、iCal カレンダーを、ローカルネットワーク上のほかの Mac や、インターネット上の Mac(静的 IPアドレスがあれば)、そして Google Calendar と同期できる。BusySync を使えば、Tonya と私は、お互いのカレンダーを読み取り専用で共有するのではなく、特定のカレンダーを本当に共有することができる。Tonya が作成したどんなイベントも、必要に応じて私が編集でき、その逆もできる。

BusySync のさらに面白いところは、 Google Calendar に対して公開と照会ができることだ。これを使えば、私たちの Home カレンダーを Google Calendarに公開して、私たちのアシスタントと共有することができる。彼女のBusySync は私たちの Home カレンダーを照会するように設定されているので、私たちの予定を入れるのに空いている時間を知ることができる。予定を入れたら、そのイベントを彼女の iCal で Home カレンダーに書き込むと、彼女の BusySync がその変更を Google Calendar に同期し、こちらの BusySyncが私たちの iCal にそれを同期する。これは実に滑らかで、MobileMe を使った iCal の通常の公開ではできない読み書き共有を正しく実現している。

もちろん、私たちがこの移行を始めてから私がこの記事を書くまでのあいだに、Google が CalDAV サポートを正式にリリースしたので、それを使ってiCal と Google Calendar とのあいだで読み書き共有をすることもできる。Doug McLean が Google の Calaboration プログラムについて調べ、"Google Calendar、CalDAV を正式にサポート"(2008-12-03)という記事を書いている。ただ、Calaboration には、BusySync にある機能のいくつかが欠けているので、私自身はこれを試していない。特に iPhone と iPod touch のカレンダーと読み書き共有をすることができない。(両者の詳細な比較については、 BusyMac の比較表を参照。)

BusySync を最初に設定するときに、いくつかちょっとした再現できない問題に突き当たったが、適切なログをまとめて電子メールに添付しサポート用のアドレスに送信するという巧妙な機能が BusySync に組み込まれていることもあって、BusyMac の John Chaffee が大いに助けてくれた。

同期は慎重に -- 力には責任が伴う。BusySync では、誰でも公開と照会の両方ができるので、1つの Mac を主な公開元として、ほかのすべてが正しく公開されたカレンダーを照会するように、注意深く設定する必要がある。BusySunc には重複を防ぐための適切な機能があるが(たとえば、同じカレンダーをローカルと Google Calendar 経由の両方で照会することはできない)、複数の Mac から無茶苦茶に公開したり照会したりするのは、混乱の元だと思う。

同様に、イベントの参加者を追加するのにも注意しなければならない。iCalは参加者にいそいそと、イベントを添付した電子メールでイベントを通知するからだ。デフォルトでは、Mail と iCal が協調して動くので、Mail は受信したイベントを自動的に iCal に追加する(Jeff Carlson の 2008-04-10 の記事 "Mail を設定して iCal スパムを防ぐ" 参照)。だから、Tonya が知っておく必要のあるイベントを私が作成し、参加者に彼女を加えたとすると、彼女はそのイベントを Mail から iCal に加えないようにする必要がある。そうしないと、イベントが重複し、彼女の BusySync がそれを私とも共有する。解決法はどうやら、iCal の Advanced 環境設定で、Automatically Retrieve Invitations from Mail を無効にすることのようだ。

同じようなことだが、どの Mac を主な公開元とするかについても注意深く考えなければならない。たとえば、私たちの Home カレンダーを考えてみよう。私たちはこれを、常時稼働している Power Mac G5 サーバから、ローカルネットワークを通じて私たちのすべての Mac にローカルで公開し、その G5 からアシスタント用に Google Calendar にも公開している。その代わりに、私のMacBook を主な公開元とコンジットとして使ったとすると、Tonya とアシスタントは、私が出かけているあいだカレンダーのイベントに同期できないことになる。私が家に戻ればすぐに変更が同期され、それが一周して同期が完了するが、理想的とは言えない。頻繁に外出するなら、Google Calendar を主な公開元とするのが理に適っているかもしれない。そうすれば、インターネット接続がある場所ならどこでも同期することができる。Google Calendar と時間帯には注意する必要がある。私たちは、別の時間帯にいる人たちと時間の変更を同期するときに、まだ解決されていない問題に直面した。

加えて、主な公開元となる Mac を変更するのは(私たちは最近、Power Mac G5 が私個人のデスクトップ Mac から私たちのローカルファイルサーバとなったために変更したのだが)、ややこしい。私が思うに、もっともよい方法は、公開元の Mac で iCal をバックアップし、ほかの共有をすべて停止して、新しい Mac でバックアップを使って iCal を設定し、そしてすべてを1から設定し直すことだ。また、Google Calendar への公開を停止し、移行する前にGoogle Calendar に公開されていたカレンダーを削除し、新しい Mac からGoogle Calendar にカレンダーを公開し直し、それを Google Calendar で共有し直すというのもよい方法だ。BusySync を使って Google Calendar を照会している人は、新しく公開されたカレンダーを照会し直す必要がある。つまるところ、手間を省くためには、はじめから適切な Mac で BusySync を設定して公開元とすることだ。

幸い、BusySync は自動的に iCal を毎日バックアップし、10 日分のバックアップを ~/Library/Application Support/BusySync/Backups に保管してくれるので、このすべてを安全に行うことができる。

書き出し/読み込みダンスを実行する --過去のしがらみを抜けて新しいシステムに移行する人々は幸福である。彼等は旧いデータの移植に煩わされることもないだろう。しかしそれは我々のとる道ではない。そこで元気を奮って、我々の年々のカレンダー情報を Now Up-to-Dateから iCal へ、どのように読み込むか考えてみた。当時そのプロセスは一筋縄で済むようなものではなかった。現在では、これをすべてやってくれるユーティリティがある("Now Up-to-Date から iCal への容易な読み込み", 2009-01-04 参照)。のだが、同様な状況で何かの役に立つかもしれないと思い、ここに情報を書き残しておく。

Now Up-to-Date では、イベントをタブ区切りテキストファイルに書き出す方法が分かっていて、それは全く妥当なアプローチと思えるのだが。しかし iCal で読み込むことができるのは、(Apple しか知らない理由により)別の iCal ファイル、Microsoft Entourage、vCal ファイルの三種のファイルのみである。Wikipedia によれば vCal とは個人情報管理プログラム Vision 用のオープンソースカレンダーフォーマットで、vCalendar と混同されるべきではない、とされている。vCalendar は、カレンダーデータ交換でより広く知られた標準であり、それゆえ iCalendar フォーマットの原型になっている。これら全てを総合して、私が推察したのは: iCal で云うところの "vCal" ファイルとは、実際には vCalendar ファイルではなかろうか? あるいは現代世界では iCalendar ファイルなのではなかろうか?(そしてそれは、ときには同様に "iCal file" として知られているのだ - あっ!)

"vCal" で全ての可能な意味については別にして、Now Up-to-Date で書き出したテキストファイルを vCal フォーマットに変換する方法を見付けることのできるベストのやり方は、それを Palm Desktop 4.2.1 に読み込むことだった。この Palm Desktop は、私が Palm 機器を最後に使った数年前以来私の Mac の中にたまたま残っていたものだ今このプログラムを Palm のサーバから見付けるのは難しいが、もしあなたが必要ならこのリンクからダウンロード できる。

全てのデータを一旦 Palm Desktop に読み込んだら、それを vCal に書き出して、iCal に読み込むのも容易だ。しかし、当初は予測できなかった理由のため、正しく変換出来るようになるまでには数回の試行が必要だった。

何はともあれ私は沢山の異なった calendars を iCal に作成した:

iCal の憂鬱 -- BusySync は iCal の主要な問題点を解消してくれたけれど、私は未だ iCal に特に良い印象を持っていない。大昔の Up-to-Date と較べてもそうだ。さらに、私は Tiger と Leopard の両方のバージョンをしばらく同時に使っていたことがあって、今の Leopard バージョンにはいらついている。私は前の Tiger バージョンの観点の方が気に入っていた。

私が iCal を気に入らないのは主に以下のことだ。あなたは各 calendar にカラーを指定できるが(calendar の中で、それぞれのイベントに指定したテキストカラーが使用される)、iCal はこれらのカラーを殆どパステルのように淡く表示する。そうしておいて、選択されたイベントは色をより濃くして表示する。結果として、殆どのテキストは読み取ることができない程度に表示され、全体がイースターエッグの装飾か何かのように見える。私の MacBook のスクリーンでは、ある角度から眺めると、とりわけ見えにくい。私はインターネットを浚ってこの解決法を捜したが見付けられなかった。色覚異常の人々からの不満も聴いたが、彼等はパステル色の文字を殆ど読むことが困難だ。

それと同様に、iCal には当日を選択するキーボードショートカット (Command-T) があり、これは選択した日にちを Month ビューに表示するが (私の環境設定の場合)、これがパステルカラーで表示されるので、私は殆ど視認できない。繰り返して言うが、これは特定のモニターやスクリーンの視角にある程度依存している。それでも、 iCal の中ではこれらのカラーを変える方途は無いのだ。

iCal の month ビューでイベントを創成するのは容易だ; 選択した calendar の中でその日にちをダブルクリックすると新しいイベントが創られる(day と week ビューでは、単に開始から終了までの時間をドラッグする)。Tiger バージョンでは、その時間に到達する前に From 行と To 行について、month/day/year をタブ送りして入力しなければならない。Leopard バージョンでは、日にちを飛ばして自動的にジャンプする。それらが正しいようなら、そしてもし Leopard バージョンに日にちを入れたくないなら、/ を使ってフィールドからフィールドに移動することができる。これはうまいやり方だ、けれども私は iCal が Now Up-to-Date よりも不細工だと思う。

Tiger バージョンではイベントの詳細がドロワに表示されるが、Leopard バージョンでは代わりにポップアップバルーンが現れる。問題はこのイベントを編集したいときに起きる。Tiger バージョンでは、ただこれを選択してドロワ中で詳細を変更するだけだ。Leopard バージョンでは、該当のイベントをダブルクリックし、イベントの詳細を含むポップアップバルーンを表示させなければならない。その次にポップアップの Edit ボタンをクリックし、それからやっと詳細を変更できる。ヒント: もしイベントのタイトルだけを変更したいなら、タイトルを Option-ダブルクリックすると直接編集できる。イベントを選択して Command-E を押すと、イベントを直接編集できる(これを指摘してくれた Chris Pepper に感謝!)。しかし奇妙なことに、Escape を押すと変更を受け入れてしまう; Escape は通常ダイアログの中で変更をキャンセルするものなのだが。ユーザビリティの観点から言えば、Leopard の iCal でイベントの編集は明らかに後退している。我々は次の Snow Leopard 版で iCal のユーザーエクスペリエンスが改善されることを望むのみ。

先に進め -- 少なからずの努力を作業に投入して、長年のイベントを Now Up-to-Date から iCal に移動し BusySync をセットアップして iCal の短所を埋め合わせたのだが、まあ最終結果は苦労に価したものだ。Tonya と私はカレンダー情報を互いに共有し、そして一緒に作業している人々とも共有している。そしてイベントをシームレスに行きつ戻りつ我々の iPhone や iPod touch と同期できる。そして同じほど重要なことは、我々は Apple の推奨ソリューションを使っていることだ。これにより、 iCal データの作業で数多くのアドオンやユーティリティを活用できることになるだろう。


Now Up-to-Date から iCal への容易な読み込み

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 細川秀治 <hosoka@ca2.so-net.ne.jp>

BusyMac の John Chaffee は、iCal のイベントを複数の Mac で同期させる BusySync ユーティリティの作者だが、彼は Now Up-to-Date から iCal へ読み込む際の問題を解決した。私が最近 iCal に乗り換えたときには、この変換にはたいへんな苦労をした。

私が "Now Up-to-Date から iCal と BusySync へ変換" (2008-12-12) で書いたように、従来この変換プロセスには以下の作業が必要だった;text への書き出し、text ファイルを BBEdit で編集、Palm Desktop へ読み込み、再度 vCal フォーマットへの書き出し、それから iCal への読み込み。私のアプローチはうまく動いたが、どうも手間が掛かって煩雑だ。

John は、AppleScript を使ってイベントを Now Up-to-Date から iCal へ転送する小さなユーティリティを使ってこの問題を解決した。私がテストしてみたところ、彼のフリーウェアNUD to iCalプログラムは、プログラム間でイベントの移動と、Now Up-to-Date カテゴリーから iCal カテゴリーへの変換をうまくやってくれた。

私が John の最初のベータ版 NUD to iCal をテストしたとき、Now Up-to-Date 中の繰り返しイベントのせいで、読み込みプロセスに随分と長い時間が掛かった。複数の繰り返しイベントは iCal の繰り返しイベントに一度に転送できないので、最初のベータ版では、別々のイベントとしてひとつずつ転送を試みた。私のカレンダーにある個々の誕生日や休日の 20〜50 回の繰り返しにより、転送するイベントの数はやたらと多くなる。John は次のベータ版で、各繰り返しイベントの最初のインスタンスのみを転送することにより、この問題点を回避し、パフォーマンスは急激に改善した。

NUD-to-iCal

私は John に、どの繰り返しイベントにも、タイトルに [REPEATING] タグを付けるよう提案した。そうしておくと、これらのイベントが iCal で容易に見付けられ、適切に繰り返しされるよう編集できる。彼は最終バージョンでこれを実装し、すらすらと動くようになった。そこで気付いたのだが、繰り返しイベントを検討して、ともあれ移動に価するかどうか確認しておくことは良いことだ。そうしておけば、イベントが繰り返されるようにするための余計な苦労が問題にならなくなる。

NUD to iCal は無料で、僅か 80K のダウンロードだ。もしあなたが Now Up-to-Date から iCal への乗り換えを考えているなら、これは必携だ。


Incase Power Slider for iPhone 3G をレビューする

  文: Jeff I. Greenberg <jeffgreenberg@mac.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

もし iPhone 3G の電池寿命にがっかりさせられているのであれば、新しい解決法が出ている - Incase Power Slider 3G である。一つ最初にはっきりさせておきたいと思う:この Incase Power Slider for iPhone 3G は、iPhone 3G が最初から当然持っているべきであった電池寿命を追加して提供するものである。そう、これは iPhone のサイズも重量も両方とも増やしてしまうが、電池に関するイライラは全部解消してくれる。

私は Reality Distortion Field [訳注:Steve Jobs のカリスマから来る] に誰よりも弱い。事実、私はこれまで数多くの Apple 製品を所有してきた、その中には Newton もあり、そしてそう、eMate まで含まれる。私は私の MacBook Pro を好きだし、私の iPod も楽しんでいる、しかし私は私の iPhone に嵌ってしまっている。私がこれを買って以来、6 フィート以上離れたのはたった一回しかない。第一世代の iPhone の電池はほぼ満足出来るもので、iPhone 3G が出た時も、私はアップグレードした。

全体的に、iPhone 3G は第一世代 iPhone よりももっと良く、とりわけ私にとっては EDGE よりも早くなった 3G の速度が嬉しかった。事実、私はこの iPhone 3G の方がオリジナルの iPhone よりも殆ど全ての点で好きである。

全て、と言ったが、電池を除いてである。私の意見では、iPhone 3G を持つ人なら誰でも同意すると思う - 電池寿命はひいき目に見ても、そこそこである。現実を直視しよう、一日中電池の寿命をしょっちゅう気にかけねばならないし、大事な電話の途中で、或いは Maps アプリで道順を調べなければならない必要性の極めて高い状況の時に、電池切れで役立たずになってしまうのではないかと心配しなければならないのである。

もしあなたの電話を終日持たせたいと思うのなら (例えば 12 時間とかそれ以上の散発的使用で)、電池寿命を最大化する方法を覚えなければならない。私も何をどうやれば良いのかについては結構賢くなった。家では、私は Wi-Fi を使い 3G はオフにしておく。会社に向かう車の中では、Wi-Fi を切って 3G をオンにする。Bluetooth は考慮もしない、これは電池をさらに消耗させるから。これらの予防策を講じていても、夜出かけなければいけない時は、日中に iPhone を充電しておくことを忘れない様にしなければならない。

私は iPhone 3G 用の外付け電池パックにはどんなものかあるのかいつも市場に注目してきた。Richard Solo からの Backup Battery for iPhone, 3G Juice, mophie Juice Pack 3G, FastMac のTruePower iV, そして今度は Incase Power Slider for iPhone 3G である。最初の二つは単独の電池である;他の三つはケースとして取り付ける。

Incase Power Slider は 28-Nov-08 に出された。これは Incase の Web サイトか Apple Store からかしか買えず、私は後者から $99.95 で買った。

基本 -- Power Slider の箱のデザインは iPhone のそれと似ている。内には魅力的なポーチ、マニュアル、USB ケーブル(片側は標準幅の (A-type) USB コネクタで反対側は小型の (Mini-B) USB コネクタ)が入っている。これは大抵のデジタルカメラに付いてくるのと同種のケーブルであり、これを同期と充電のために iPhone の通常のドックコネクタケーブルの代わりに使う。

ケースそのものは二つの部分に分かれており、上部は電話の回りに密着する様になっており、底部はスライドする様になっていて電池を含んでいる。ケースの頂上にはスリープとボリュームスイッチとヘッドセットジャック用の窓が切られている。背面にはカメラ用の窓が、底には iPhone の内蔵のマイクとケースの USB ジャックへの穴が開いている。

Power Slider は iPhone の周りにかなりぴったりと合うが、私の指はこの二つの部分の合わせ目へと行ってしまいがちである。これは合わせ目がずれているのか、或いは私が神経質なのか良く分からない。仲間の iPhone おたくの一人は、これはたまたま出来が悪かったのであろうと言っている。

Power Slider の明らかな欠点は、私の iPhone のサイズ、重量、そして形を変えてしまうことである。それ自身、5.1 インチ x 2.6 インチ x 0.86 インチ (129 mm x 66 mm x 22 mm) である。厚さは電話の倍になり、ほぼ Treo の厚さと同じになってしまう。長さは電話よりほぼ 1 インチ (25 mm) 長くなり、そして重さも2.5 オンス (70 g) 増える。ポケットに入れた時にはそれがあるという感じは強くなるが、これ自体はあまり悪いことではない。と言うのも、iPhone はあまりにも軽いのでポケットに入れてあることを忘れてしまい、パニック発作に見舞われたことが数回あったからである。

Power-Slider-3G

ケースの背面には小さなボタンがある。これを押すと、五つまでのライトが点灯し電池の状態を知らせてくれる。このボタンを 3 秒間押すと、iPhone を USB ケーブルにつないだ時 iTunes と同期する様準備する。これは時折失敗することがあり、その時は iTunes は私の iPhone がプラグインされていることを認識しない。マニュアルによると、この様な場合には iTunes を再起動する必要があると言う。私は Growl 通知マネジャーを走らせているので、私の Macintosh が私の iPhone にプラグインされたことを検知した時知ることが出来る。これらの時たまの設定問題を除けば、Power Slider の USB ケーブル経由の同期は問題なく動いた。

他の電池で動く製品の様に、Power Slider も最初に使う前に目一杯充電する必要がある;約 3 時間かかる。

性能 -- Power Slider について私が予測しなかったことは、iPhone 自身の電池を使わずに済ませられる程には iPhone の電池寿命を延ばさないことであった。これは、Power Slider が iPhone に外部電池をまず使い切らせ、それから iPhone 内蔵電池に戻るからである。これは動作としては問題ないのだが、iPhone は電池寿命の残量の情報を提供できなくしてしまう。いずれにしても、こいつは良く働く。

私は Power Slider を午後 8 時に使い始めた。24 時間後、軽めから中程度の iPhone の利用後 - 約 60 分程度の通話、10 を越す程度のテキストメッセージ、1 時間ほどのアプリの使用、明るさは中に設定、メールはプッシュに設定 - Power Slider の外部電池はついに力尽きた。でも、私は動きが取れなくなったわけではない、と言うのも私の iPhone は自分の内蔵電池で幸せに走っていたからである。

私は Power Slider ケースに満足しているか?はい、とても満足しています。私が Power Slider を使い始めて二週間になるが、申し分ない。それでも私は未だ習慣の力から 3G と Wi-Fi の間でダンスを続けているが、これは電池切れの iPhone しか残っていないという状況だけは嫌だという思い込みから来ている。しかしながら、私は前には使っていたのだが電池寿命の無さからあきらめていた Jawbone Bluetooth ヘッドセットを再発見することとなった。時にはキチガイの様な旅先での日もあり、このような時は iPhone を 18 時間かそれ以上使わなければならない状況であったが、この余分の電池寿命のお陰で私は頭がおかしくならないで済んだ。前なら電池寿命が心配でとても試す気にすらならないような事までやってみてしまった - タクシーに乗りながら GPS を走らせ、正しい行き先に向かっていることを確認したのである。

では、あなたも iPhone 3G のために Power Slider を買うべきか?もし、あなたがスマート消費電力管理を使っているにも拘らず、一日を乗り切るのに苦労している状況下にあるのであれば、それは間違いなくイエスである。これは、もしあなたがしょっちゅう旅をし仕事をするため四六時中 iPhone に頼らなければならないのであれば、殊更本当である。しかしながら、iPhone のフォームファクタに対する変化は無視出来ないほど大きいので、もしより分厚い、重い電話は嫌だと言うのであれば、3G Juice か Richard Solo Backup Battery を検討した方がいいと思う、どちらも iPhone とは別に携帯出来、余分の電力が必要になった時に取り付ければ良いからである。

[Jeff I. Greenberg は Future Media Concepts の Principal Instructor で、Adobe, Apple そして Avid からのフィルムとビデオのソリューションを教えている。彼については 彼の Web サイトでもっと知ることが出来る。そして本当にその気なら、彼を Twitter 上で追いかけることも出来る。]


TidBITS 監視リスト: 注目のソフトウェアアップデート、19-Jan-09

  文: Doug McLean <doug_mclean@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Late Night Software の Script Debugger 4.5.2 は、この AppleScript オーサリング環境のメンテナンス・アップデートだ。今回対処された問題点としては、Scripting Additions ウィンドウが Standard Additions.osax の Leopard 版を表示する際に失敗していた問題、Dictionary Explorer に関する一連の安定性の問題、Text Substitution におけるインデントの問題、 その他がある。Script Debugger 4.5 について詳しいことは、Matt Neuburg の記事“Script Debugger 4.5 でパワフルな AppleScript 編集”(2008-11-26) を参照のこと。(新規購入 $199、アップデート無料、10.7 MB)

Cyberduck 3.1 は人気あるオープンソースの FTP クライアントの大きなアップデートだ。今回の新バージョンでの最大の追加点は、Amazon CloudFront (Amazon S3 と協力して) および Rackspace の Cloud Files へのアップロードをネイティブにサポートしたことだ。両社とも、現在メジャーなコンテンツ配布サービスだ。その他にアップデートされた点としては、MobileMe iDisk 用のプロトコル設定をあらかじめ組み込んだこと、Send Command 機能を使ってコマンドを SSH 上に送れるようになったこと、アーカイブおよびアーカイブ展開機能、クリック可能な URL フィールド、WebDAV 相互運用性の拡張などがある。変更や拡張機能のフルリストが Cyberduck のウェブサイトにある。(無料、11.1 MB)


ExtraBITS、19-Jan-09 版

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Seagate ハードドライブ、ファームウェアのバグで使用不能に -- ハードドライブメーカーの Seagate は、同社の大容量ドライブの多くを使用不能と化しているファームウェアの問題の解決に向けて努力中だ。Seagate Barracuda 7200.11、DiamondMax 22、または Barracuda ES.2 SATA の各モデルを購入した人は、あなたのドライブが問題の影響を受けているのかどうか、修正のためにどんな情報があるか、チェックしておくべきだ。Seagate によればデータは損なわれておらずただアクセス不能になっているだけであり、このバグの影響を受けてしまったドライブには回復サービスを提供中だという。(リンク投稿 2009-01-19)

Adam、Tech Night Owl Live にて Steve Jobs の医療休暇を語る -- 批評家の帽子をまといつつ、Adam が Steve Jobs の医療休暇をめぐる騒ぎに意見を述べる。その基本スタンスは、この休暇が Apple の業務に影響を与えることはないはずだということ、そして一般大衆は Jobs の健康について何も知る権利を持たないということだ。(リンク投稿 2009-01-19)

Adam と Jim Dalrymple が MacVoicesTV で論争 -- MacNotables のポッドキャストで Adam と Macworld の Jim Dalrymple が Macworld Expo キーノートについて語り合うのを聞き逃した方は、二人が MacVoicesTV の番組で語り合うのを _観る_ ことができるようになった。実は、Chuck Joiner があの討論をビデオ録画もさせていたのだ。これは、なかなかテレビでは観られない顔ぶれだ! (リンク投稿 2009-01-16)

Apple、目と目で見るビデオ会議を引き続き開発中 -- 一年ほど前、Joe Kissell が記事“目と目で見るビデオチャットの問題”(2008-01-31) の中で、ビデオ会議の最中に目と目を合わせて話すのが難しいという問題を議論した。Apple から最近出された特許出願を見ると、同社は今もまだビデオチャットのユーザーが相手の目を見て話すための方法を模索しているようだ。(リンク投稿 2009-01-15)

Jobs の健康問題に関する Adam の意見が Washington Post 紙に -- Steve Jobs が病気の治療のために六カ月間休暇を取ることについて私が Washington Post 紙の Mike Musgrove に話した金言が、新聞記事に引用されている:「私としては、Apple がもう十分に大人の会社になっていて、一人の重要な幹部が毎日の仕事から手を引いたくらいで大きな影響は起こらないと願いたいしそう信じている」と。(リンク投稿 2009-01-15)


TidBITS Talk/19-Jan-09 のホットな話題

  文: Jeff Carlson <jeffc@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Kindle? Kindle って何だ? -- Apple が Macworld Expo で Amazon Kindle に似た電子ブックリーダーを出すのではないかと期待していた読者たちはがっかりさせられたが、そもそも iPod touch と iPhone がある以上、Apple がそういうものを作る必要があるのか? (メッセージ数 2)

2009 年 1 月 22 日、Macintosh の 25 回目の誕生日 -- Mac 誕生 25 年目の記念日に、Apple は何か特別なことをするだろうか? それとも、私たちが自分たちの手で何かすべきなのか? (メッセージ数 10)

Apple はフィードバックを求めている! -- Apple にフィードバックを送るのは深い井戸に石を投げ込むようなものだ、と文句を言う人は多いが、この会社は実際、時折人々と直接コンタクトをとっている。(メッセージ数 7)

Macworld の未来は -- Apple が Macworld Expo から退場した後、このショウはどのようなものになるのだろうか? それから、Apple が CES (Consumer Electronics Show) に登場するのではないかという噂に、どの程度の真実が含まれているのか? (メッセージ数 15)

(QuickTime を Safari から再び切り離し? -- Safari の最近のアップデートの後、ある読者は自分が QuickTime ムービーの再生を QuickTime Player に渡したいのに、このブラウザが再生を処理するようになってしまっていることに気付いた。この挙動を元に戻す設定項目はあるのか? (メッセージ数 2)

Safari RSS の脆弱性からあなたを護る_ -- ただ単に Safari の中でデフォルト RSS リーダーの設定を切り替えるだけでは、どうやら最近発見されたこの脆弱性を避けるには十分でないらしい。(メッセージ数 3)


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