TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#968/09-Mar-09

先週は Apple から膨大な種類のリリースが出てニュースの話題を圧倒した。まずは Mac Pro、Mac mini、iMac、それと 15 インチ MacBook Pro に、それぞれ重要なアップデートが出た。これらのアップデートそれぞれについて詳細をお伝えする。Apple は AirPort Extreme Base Station と Time Capsule も新機種に更新したので、Wi-Fi に熟達した Glenn Fleishman がそれらの新機能があなたにとって何を意味するかを説明する。一方 Joe Kissell はアップデートされた AirPort Utility 5.4.1 につまずく羽目になった。彼が重大な問題をトラブルシュートして、その結果を Apple に報告するまでの顛末をお読み頂きたい。その他のニュースとしては Amazon が iPhone と iPod touch 用に無料の Kindle ソフトウェアをリリースし、Adam と Doug McLean は協力して App Store が iPhone ユーザーたちをいつまでも iPhone ユーザーたらしめるべく働きかけているさまを物語る。今週紹介する特記すべきソフトウェアリリースとしては、Time Capsule and AirPort Base Station Firmware Update 7.4.1、AirPort Utility 5.4.1、iLife Support 9.0.1、iPhoto 8.0.1、Firefox 3.0.7、PDFpen 4.1 と PDFpenPro 4.1、AirPort Client Update 2009-001、Apple の Battery Update 1.4、Apple の Digital Camera RAW Compatibility Update 2.5、Adobe Lightroom 2.3 と Camera Raw 5.3、それに Checkup 2.1 がある。

記事:

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Mac mini が様々なパフォーマンスを強化

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 細川秀治 <hosoka@ca2.so-net.ne.jp>

Apple は先週、Mac mini を更新した。ミニデスクトップ Mac の形状とサイズはそのまま同じだが、仕様の大部分が向上し、この Mac mini を魅力的な低価格のデスクトップマシンとして維持することに成功した努力の跡が顕れている。

これは、Apple のより大きなデスクトップ Mac と決して競合する製品ではないが、新しい Mac mini は、今では 2.0 GHz または、新しい 2.26 GHz の Intel Core 2 Duo プロセッサの選択が提供され、これまでの 1.83 GHz オプションは無くなっている。この新モデルは、1066 MHz のフロントサイドバス速度(667 MHz から高速化)と 3 MB のオンチップ L2 キャッシュを装備してパフォーマンス増強をはかっている。奇妙なことに、後者は、前モデルの 2.0 GHz Mac mini (4 MB の L2 キャッシュ)よりも仕様が低下している。まあ確かに前モデルの 1.83 GHz Mac mini では僅か 2 MB の L2 キャッシュしか無かったのだけれど。

この Mac mini は、新しい MacBook ラインと同様 Nvidia GeForce 9400M グラフィックスプロセッサを搭載しており、グラフィックス性能が前モデルの Intel GMA 950 統合グラフィックスチップよりも最大で 5 倍向上しているとの主張を引き出している。しかし、ビデオカードのメモリは依然メインメモリと共有されており、パフォーマンスを低下させている。また、新しい MacBook ラインと同様に、新しい Mac mini には Mini DisplayPort が付いており、しかしまた、Mini-DVI ポートも付いている、そして Mini-DVI から DVI への変換アダプタが含まれている( Mini-DVI から VGA への変換アダプタは別売)。この2つのポートは、Mac mini で2台のモニタを表示できることを意味する。1台は 1900×1200 で DVI ポートに接続し、もう1台は最大 2560×1600 までで Mini DisplayPort に接続する。後者のような大型のモニタを駆動するには、Mini DisplayPort から Dual-Link DVI への変換アダプタが別途必要だ。

今度の Mac mini には、RAM を 4 GB まで増設できる、そして前モデルの 120 GB に加えて 新たに 320 GB のハードドライブオプションが追加され、80 GB オプションはもはや供給されない。この新モデルには、FireWire 400 に代わって FireWire 800 が搭載され、5基の USB 2.0 ポートが背面パネルに装備されている。Bluetooth 2.1+EDR および Gigabit Ethernet は標準としてそのまま残っているが、Apple は、新しい Mac mini のワイヤレス機能を 802.11n に昇格させた。スロットローディングの SuperDrive は今や標準になり、Combo ドライブオプションは廃止された。

Apple はまた、Mac mini がアイドル状態で電力を 13 ワット未満しか消費しないので、おそらく世界で最もエネルギー効率の高いデスクトップコンピュータであることを指摘している。新しい Mac mini の価格は 599 ドルからスタートし、プロセッサ、RAM、およびハードドライブオプションを最大限に取り付けても、わずか 1049 ドルだ。

この更新では、Apple は、以前の Mac mini の批判と妥協の多くに対処した良い仕事をしている。確かに、性能の面では、iMac と太刀打ちできないし、Mac mini で、iMac の仕様を模倣しようにも、より遅い Mac では最終的にさらにコストが掛かるだろう、しかし Mac mini には演じるべき別の舞台がある。すでにモニターとキーボードを持っていたり、メディアセンターやホームサーバーを走らせるための安価な Mac を欲しい人は、Mac mini に、もはや力不足を感じないだろう。


Apple、iMac製品を刷新

  文: Doug McLean <doug_mclean@tidbits.com>
  訳: 辻村尚夫 <tsuhi02@qg8g.so-net.ne.jp>

Apple は人気のコンシューマ向けiMac 製品を一新した。20 インチと 24 インチ双方のモデルにより高速なプロセッサが搭載され、グラフィックカードやメモリの容量、ハードディスクに変更が加えられた。

新しい基本構成では、20 インチのiMacは 2.66 GHz のプロセッサ、2 GB のRAM、320 GB のハードディスクを実装し、最近の Mac の製品群で搭載されていると同じ Nvidia GeForce 9400M グラフィックスカードを搭載している。8 GBまでの RAM の拡張が可能で、640 GB と 1 TB のハードディスクがオプションとして用意されている。

24 インチ iMac は3つの異なる構成があり、2.66 GHz、2.93 GHz および 3.06 GHz の Intel Core 2 Duo プロセッサのモデルがある。(この構成は、2.66 GHz、2.8 GHz、3.06 GHz とそろっていた以前の構成とほぼ同じだ。)さらに 24インチモデルは、標準構成で以前の倍の 4 GB の 1,066 MHz DDR3 RAM が搭載されており(8 GB まで拡張可能)640 GB あるいは 1 TB のハードディスクのいずれかが選べる。

2.66 GHz モデルの 24 インチ iMac は、20 インチモデルと同じ Nvidia GeForce 9400M グラフィックスプロセッサを搭載しており、2.93 GHz モデルは、256 MB の GDDR3 メモリを搭載した GeForce GT 120、3.06 GHz モデルは、512 MB の GDDR3 メモリを搭載した、GeForce GT 130を搭載している。2.93 GHzと 3.06 GHz モデルについては、512 MB 搭載の ATI Radeon HD 4850 ディスクリートグラフィックスカードを選べる。

これまで通り、すべての新しい iMac のモデルには、iSight カメラ、マイク、スピーカが内蔵されている。また、2 台目のモニタ用 Mini DisplayPort、内蔵の AirMac Extreme 802.11n、Bluetooth 2.1+EDR、ギガビットイーサネット、USB 2.0 ポートを4基(さらにキーボードに追加の2ポート)および FireWire 800 が 1 ポート内蔵されている。(FireWire 400 のポートは取り外された)

2.66 GHz の 20 インチモデルの価格は 1,199 ドルで変わらないが、Apple は2.66 GHz 24インチモデルを 1,499 ドルで提供し、以前の製品より 300 ドル安くなっている。2.93 GHz モデルは、1,799 ドルで、3.06 GHz モデルは、2,199ドルだ。

どれをとっても喜ばしい変更ばかりだが、驚くほどの変更はみられない。ある意味、一番興味を引かれる変更は、標準となった Mini DisplayPort によって純正の 24 インチ LED Cinema Display を iMac に接続できるようになったことくらいだろうか。そうはいっても 24 インチ LED Cinema Display は接続用の三又ケーブルのことを考えても MacBook ライン向けのように思われるし、24 インチLED Cinema Display と 24 インチ iMac が机の上で同じ背の高さにならないことを考えても、理想の組み合わせとは言えないようだ。


新しい MacBook Pro、ちょっとスピードアップ

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 辻村尚夫 <tsuhi02@qg8g.so-net.ne.jp>

Appleが ほかに多くの発表をしているせいで見落としそうになったが、15 インチの MacBook Pro がちょっぴり速くなった。以前は 2.4 GHz、2.53 GHz、2.8 GHz の Intel Core 2 Duo プロセッサという 3 種類の構成だったけれども、新しい MacBook Pro の上位 2 機種は、それぞれ 2.66 GHz と 2.93 GHz のプロセッサを搭載する。そのほかの仕様とか価格は以前と同じままだ。

そう、それだけだ。特に変わったこともないから、先を急ごう。


新型 Mac Pro、Intel 'Nehalem' Xeon プロセッサを採用

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 辻村尚夫 <tsuhi02@qg8g.so-net.ne.jp>

ほかの Apple の Mac 関連の発表はとても喜ばしいもの(Mac mini)、素敵なもの(iMac)、そしてうっかり忘れそうになるような目立たないもの(MacBook Pro)と様々だが、新型 Mac Pro の変更は、従来通りの外観のアルミ筐体とは裏腹にこれらより遙かに重要であろう。

速く、より強力な CPU -- まず最初に気がつくのは、'Nehalem' ファミリーの Intel Xeon プロセッサへの変更だ。1 基または 2 基のクアッドコア CPU 構成で、合計で 4 コアあるいは 8 コア構成となる。クアッドコアの Mac Pro は2.66 GHz あるいは 2.93 GHz の構成で、 8コアのモデルには、下位モデルとして、2.26 GHz が用意される。

しかしながら、性能はクロックの速さだけで決まるのではなく、実際に新型プロセッサは、旧モデルよりも遅いクロックで動いている。Apple は新型 Mac Proはコア間で共有されるキャッシュを同じダイの上に実装するアーキテクチャのおかげで、以前の約 2 倍の性能をたたき出すことできると主張している。さらにチップに統合されたメモリコントローラのおかげでプロセッサからメモリへのアクセスの際の遅延が最大 40% ほど短縮され、性能向上に一役買っている。

性能の改善にはあと 3 つの技術が貢献している。Turbo Boost はアクティブなコアのクロックを負荷に応じて動的かつ自動的に最大 0.4GHz までアップする技術だ。(たとえば、2.93 GHz のチップは、3.33 GHzになる。)Turbo Boost はアイドル状態のコアの電源供給を止め、これによって消費電力を削減できるらしい。

もう一つの新しい技術は Hyper-Threading と呼ばれるもので、それぞれのコアで2 つのスレッドを同時実行することができ、Mac Pro の場合、Mac OS X からみて 16 コアあるようにみえ、プロセッサがそれぞれのコアのリソースを有効に利用できるようにする。次の Mac OS X のバージョンの Snow Leopard では一般的なアプリケーションからでもこの恩恵にあずかることができるようになると思われる。

最後に、新型 Mac Pro は QuickPath Interconnect と呼ばれる双方向のポイント・ツー・ポイント接続の技術を使ってプロセッサとディスク、I/O、ほかのサブシステムといったものと接続している。 また、QuickPath Interconnect は 2 つのクアッドコア・プロセッサの間も結んでおり、I/O ハブの経由を避けることでプロセッサ間のデータ転送が遅くなるのを防いでいる。

拡張されたグラフィックス -- Mac Pro のハイエンドグラフィックスの世界でのステータスを考えたとき、Apple がグラフィックス性能を拡充し、同時にMini DisplayPort を標準にしたのは驚くに当たらない。標準のグラフィックスカードは 512 MB の GDDR3メモリを搭載した Nvidia GeForce GT 120 であり、Apple によると、以前の Mac Pro に標準で搭載されていたグラフィックカードと比べて、最高で 3 倍の性能を持つとのことだ。

もっとグラフィックス性能が必要な向きには、512 MB の GDDR5 搭載の ATI Radeon HD 4870 が 200 ドルのオプションとして提供されており、こちらは前の世代の 256 MB GDDR3 メモリを搭載した ATI Radeon HD 2600 XT と比べて最高5 倍の性能だ。このカードは、旧型の Mac Pro (Early 2008) モデル用に単体で349 ドルで入手可能 で、Mini DisplayPort 接続とより高いグラフィックス性能を提供してくれる。

どちらのカードも Mini DisplayPort とデュアルリンクの DVI ポートがあり(正しいアダプタがあれば)最高 2,560 × 1,600 ピクセルの解像度で 2 台のモニターを使える。 Mac Pro は余分に 3 基の PCI Express 2.0 スロットがあるので、(4 レーンのスロットを 2 基と、16 レーンのスロットを 1 基)1 台の Mac Pro で最高4枚までのビデオカードを搭載して 8 台の 30 インチディスプレーを接続することも可能となる。いったいこれだけのピクセルがどれくらいの値段になるのかと考えたあなた、聞かない方が身のためだ。

ほかの仕様 -- ストレージに注目すると、新型 Mac Pro は640 GBまたは 1 TB のハードディスクと(従来は、500 GB、750 GB および 1 TB のオプション)、18 倍速 SuperDrive (従来の 16 倍速 SuperDrive より若干の向上)を搭載する。相変わらず Blu-ray はサポートされない。従来通り Mac Pro には4 台までのハードディスクと 2 台までの SuperDrive を搭載できる。ドライブの値段は、ほかのリセラーと比べて明らかに高い。

6 GB RAM はすべての製品に搭載され、最高 32 GB までサポートする。 Appleの RAM の値段は下がったので、32 GB まで RAM を目いっぱい積んだ場合に6,100 ドルもするとしても、RAM をほかのリセラーから買わずに Apple から直接買う言い訳はしやすくなったかもしれない。

FireWire 400 は完全に消え去り、4 基の FireWire 800 ポートが搭載された。2基がフロントパネル側に、2 基が後部に設置されている。5 基の USB 2.0 ポート(および追加の 2 基がワイヤードキーボードに搭載されている)は内蔵のBluetooth 2.1+EDR とともに標準構成となっており、 2 ポートのGigabit Ethernet、さらにオプションで AirMac Extreme 802.11n のカードを搭載できる。また変更のない点としては、フロントパネル側のヘッドフォン用のミニジャックと内蔵スピーカ、光デジタルオーディオ入出力 TOSLINK ポート、アナログステレオライン入出力ミニジャックだ。

価格 -- 新型 Mac Pro のクアッドコアのベースモデルの場合、2,499 ドルからで、以前より 300 ドル安く、8 コアのモデルは、3,299 ドルからとなっている。Apple の RAM の値段は良心的でハードディスクの値段が少しばかり高いといっても、支払いに本当に響いてくるのは、より速いプロセッサを選んだときだ。2.26 GHz CPU × 2 基を 2.66 GHz プロセッサ × 2基に変更した場合、1,400ドルの追加となり、2.93 GHz プロセッサ × 2 基に変更した場合、2,600 ドルの追加となる。

これらの変更によって、Apple は Mac Pro を「プロ向け」とよばれたマーケットだけではなくワークステーションマーケットにも投入を継続することになる。iMacと Mac mini は大多数のプロが求める能力を持つようになった。しかしながらハイエンドのグラフィックスや音声、あるいはビデオといったものを生業としている人、ありったけのコアや RAM をバンバン消費する科学技術計算のソフトウェアを使うような人にとっては、 Mac Pro は力強い味方だ。

私はまさに最初のカテゴリに当てあまるようだ。3 週間前、わたしは以前の世代の Mac Pro を買った。パワーを求めていたわけではなく、私に限って言えばスクリーンの広さは生産性向上に直結するという理由から、同じ 24 インチのモニター 2 台を並べて使えるものがほしかったのだ。皮肉なことに、この一連の変更まで仮に待つことができたなら、Mac mini で私のニーズを「ほとんど」満たせたかもしれない。「ほとんど」といっている理由は、Mac mini の 4 GB のRAM の上限が窮屈と感じたかもしれないからだ。


Apple、小型のアルミニウム製キーボードを追加

  文: Tonya Engst <tonya@tidbits.com>
  訳: 辻村尚夫 <tsuhi02@qg8g.so-net.ne.jp>

先週 Apple は新型の Apple Keyboard を発表した。テンキーこそないものの、つやのあるアルミの質感と、2基の追加の USB 2.0 ポートを備える。このキーボードは 49 ドルで、最低でも Mac OS X 10.5.6 Leopard を稼働していることが条件となる。

つい最近まで、Apple から小型のアルミキーボードを買おうと思ったら、79 ドルのBluetooth Wireless キーボードを買う必要があった。ケーブルこそなくなるものの、テンキーがなく、しかもバッテリに気を遣ったり、Bluetooth と格闘したりする必要があった。

新型の Apple Keyboard は 新型の iMac を購入する人にはさらに特筆べきことがある。Apple から購入する際、標準でこのキーボードが添付される。今のところ、 テンキー付きのキーボードにも無料で交換してもらえる。(Mac Pro を購入する場合は逆になっている。)Mac mini を購入する場合、いずれのキーボードも同じ値段だ。Apple Wireless Keyboard は 30 ドル余分かかる。


AirPort Extreme, Time Capsule:まるで二つのベースステーションが一つになった様

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Apple の二つの高性能志向の Wi-Fi ベースステーションに対するアップデートで、一つのゲートウェイがそれに接続された如何なる機器に対しても可能な範囲での最高速で動作出来るようになる。その仕掛け?Apple はその最新の Apple がグラフィックス性能を拡充し モデルに対して、値段は据え置いたまま二組の無線を組み込んだのである。更にこの新モデルは興味をそそるゲストネットワーク機能も提供している。残念ながら、外付けハードドライブを付けた AirPort Extreme への Time Machine バックアップに対する公式なサポートは無いままである。

また全ての 802.11n 対応のベースステーションへのファームウェアアップデートで、どの AirPort Extreme Base Station や Time Capsule との遠隔ファイルシェアリングも Back to My Mac をサポートするようになり、またこれらのモデルと AirPort Express に対する AirPort Utility 経由の遠隔設定機能も追加された。

デュアルバンドネットワーク -- 新たな Wi-Fi ネットワークを設定しようとする誰もが直面しなければいけない選択は、二つのスペクトル帯のどちらを使うかである、良く分からないって?米国を含む多くの国では、2.4 GHz と 5 GHz 帯の両方を Wi-Fi のために割り当てている。2.4 GHz 帯は混雑している:これは電子レンジ、コードレス電話、Bluetooth、そしてその他多くの用途に使われている;そしてこの割当てられた範囲にはあまり多くのスペクトルがない。802.11b と 802.11g (初代の AirPort と 2007年以前の AirPort Extreme) 標準は 2.4 GHz だけを使用している。iPhone と iPod touch も 802.11g ハードウェアが付与されている。

5 GHz 帯の方は広く開放されており、スペクトルも数倍あるし競合する用途もずっと少ない。Apple が 2007年2月以来提供して来ている 802.11n 標準はどちらの帯域も使用できるが、5 GHz の方がより近接した密度の濃いネットワークに適している、なぜならばネットワークのスループットは 2.4 GHz よりも数倍に及ぶ程良くなる可能性を持つからである。Apple TV と 2006年10月以降にリリースされた殆ど全部の Mac は 802.11n サポートを内蔵している。(Mac mini もついに先週のアップデートで 802.11n を提供する様になった。)

先週の AirPort Extreme Base Station_Time Capsule_ へのアップデートで、この選択をするとか、二つの帯域の良いとこ取りをするため二つの個別のベースステーションをつないだりする必要は無くなった:つまり 2.4 GHz とのバックワード互換性と 5 GHz のスループットである。この更新モデルは以前のモデルと同じ値段で同時デュアルバンドネットワークを提供している:Gigabit Ethernet AirPort Extreme は $179、500 GB ドライブ付き Time Capsule は $299、1 TB Time Capsule は $499 である。$99 の AirPort Express ベースステーションは変更無しで、どちらのスペクトルもサポート出来るが、一回にどちらか一つしかサポートしない。

(私は次の三つの理由から現時点では Time Capsule を購入するのはお勧めしない:第一に、私に限らず他の人も Time Machine のディスクイメージが何の説明もなく繰り返し破損するのを経験したことがあり、一旦そうなったらより古いイメージを消去する以外の解がない所へ追い込まれてしまう。第二に、Time Machine は私の過去三回に渡る別個のインスタレーションで信頼性に欠ける結果を示した。第三に、Apple がそのサーバーグレード - より信頼性が高いの意 - ドライブに対して課しているプレミアムは、同様のクラスのドライブを別に買うよりもはるかに高い。ネットワークベースのバックアップ法に関する他のやり方については Joe Kissell の "Take Control of Mac OS X Backups" を参照されることをお勧めする。)

両方のスペクトル帯を使う利点は、より低速の古い機器には愚図の 2.4 GHz 帯を使い、一方で 802.11n を持ったコンピュータ間或いは Apple TV との間ではビデオストリーミングやファイル転送のために 5 GHz 帯で 3 から 5 倍の高速にまでズームしていくことが出来る。但し 5 GHz 帯の信号は 2.4 GHz 帯程には透過したりより遠くまで到達しないので、より狭い範囲のネットワークに適している。

説明会の場で Apple は、2.4 GHz と 5 GHz のネットワークに同じ名前を与えことが出来、そして 802.11n をサポートする Apple のハードウェアは信号の質と使用可能な速度に基づいて参加するネットワークを選択できると説明していた。この機能は、Apple の機器に固有のものである;Windows や他のプラットフォームは、使用可能な同じ名前のネットワークからほぼ無作為に選択する。

また二つのネットワークに別個の名前を与えて、手動で 802.11n クライアントを 5 GHz ネットワークに参加するよう強制することも可能である。

気をつけて欲しいのは、旧型のベースステーションは同時デュアルバンドネットワークをサポートする様アップデートすることは出来ないことで、これは Apple がこれらの新型モデルには二番目の無線を追加しているからである。これまでの 802.11n モデルは全て単一無線しか持っていず、2.4 GHz か 5 GHz のどちらかを切り替えて使う様になっている。

ゲストネットワーク -- Apple はまた興味を引かれるゲストアクセス機能を AirPort Extreme と Time Capsule の両方に付け加えた。ゲストネットワークを生かすと、ベースステーションはビジターのために二番目のネットワーク名をブロードキャストする (パスワードはオプション)。複数のネットワーク名は通常企業向け機器でサポートされているものである;これは仮想 SSID (service set identifier) として知られているもので、Wi-Fi のブロードキャストネットワーク ID に対する技術名である。

このゲストネットワークに接続された人はインターネットにのみアクセスできる;そこにあるハードドライブとネットワークトラフィックには鍵がかけられて見られない。別の詳細オプションを使えば、ゲストはお互いのネットワークトラフィックを見ることが出来るようにするかどうかを決められる、その例としては、共有ボリュームや iChat のための Bonjour 発見メッセージがある。

気をつけなければいけないことは、2.4 GHz と 5 GHz 帯に対して異なる名前を持つゲストネットワークは構成できないことである。ゲストネットワークは両方の帯域に対して同じ名前を持たなければならない。一つの帯域だけゲストアクセスを許さない様にするのは、メインのネットワークの方も不能にしない限り出来ない。

デュアルバンドサポートと同じ様に、このゲストネットワーク機能もこれまでのモデルでは使えない。

MobileMe を使った遠隔アクセス -- このアップデートにはもう一つの追加機能がある:MobileMe タブで、有効なアカウントを入れてやると、ベースステーションが Back to My Mac を生かしたどの Leopard システムからでもアクセスできる機器になる。Back to My Mac は、どの二つの機器間でも同じアカウント証明書を使って保護されたトンネルを生成する。これは、Apple が Back to My Mac を Leopard を超えて延長した初めてのケースである。(Back to My Mac が、ゲートウェイには公に到達できる IP アドレスを必要とするという一般的な条件は満たされなければならない。)

Back to My Mac サポートは、とりあえず二つのネットワーク機能で働く:内蔵の又は外付けのハードドライブからのファイル共有、そして AirPort Utility 経由の遠隔設定である。

読者の一人が報じてくれた所によると、彼の遠隔の Time Capsule はそのドライブを Time Machine に対して姿を見せたが、バックアップを取るのは不可能であったと言う。Apple が私に語ったことは、たとえユーザーがこのやり方を使える様にする方法を見つけ出せたとしても、バックアップに必要な時間は現実的でないほど長くなってしまうだろうという事であった。その理由は、Time Machine が一つのスナップショットに対して複製のディレクトリを作るやり方と関係しており、その為に膨大な数のディスク間のやり取りが関与しているためだと言う。

良い知らせは、この機能は新モデルに対する他の追加機能と違って Apple がリリースしたどの 802.11n ベースステーションにも適用されることである。これには 2007年に始まった全てのモデルで先週リリースされたファームウェアアップデート (下記参照) が実行されていることが必要である。AirPort Express はプラグインのハードドライブをサポートしないので、ファイル共有サポートは得られない。

このためには Mac OS X 10.5 Leopard を持つシステムと MobileMe アカウントが必要である。ベースステーションとそのベースステーションにアクセスしようとするコンピュータの両方とも、同じアカウントにログインしている必要がある。

ソフトウェアアップデートと問題 -- 旧型の 802.11n ベースステーション - 2007年或いはそれ以降にリリースされたもの - は新ベースステーションが発表された数日後にリリースされた 7.4.1 ファームウェアアップデートを必要とする。Apple はまた AirPort Utility 5.4.1 と Mac OS X がこの最も賢い帯域選択を可能にする Leopard クライアントソフトウェアを出した。

AirPort Utility を起動すればこの新しいファームウェアについて知らせてくるし、或いは AirPort Utility メニューから Check for Updates を選択することでも良い。このアップデートは Apple の Web サイトから直接ダウンロードし、そして AirPort Utility の Base Station メニューにある Upload Firmware アイテム経由でインストールすることも出来る。(このアップデートはバグとセキュリティの修正も含んでいる。)

この AirPort Utility とクライアントアップデートは Software Update 経由、又は Apple のサイトから入手できる:AirPort Utility for Mac OS X 10.4 或いはそれ以降 (17.4 MB), AirPort Utility for Windows XP (SP2 或いはそれ以降) 又は Vista (10.9 MB), そして AirPort Client Update 2009-001 for 10.5.6 或いはそれ以降 (2 MB) の全てが入手可となっている。Tiger クライアントのアップデートは無い。

Joe Kissell は AirPort Utility 5.4.1 ソフトウェアと彼の Time Capsule 上にある以前のファームウェアリリースとの間で多少の問題を経験しているが、彼の見つけた解を "AirPort Utility 5.4.1 Update には問題あり" 2009-03-05 に載せている。

私は、私の家の新しい同時デュアルバンドベースステーションに対する新しいファームウェアを AirPort Utility 経由でダウンロードすることが出来なかったが、MobileMe を使ってやることが出来た。私の仕事場のマシンに遠隔アクセスを使ってアクセスし、仕事場の AirPort Utility を使って家にあるファームウェアをアップデートしたのである。馬鹿げた話だが、やりたい事は出来た。


デュアルネットワーク AirPort Extreme Base Station を実地に使う

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

[訳者注: 日本では“AirPort”の代わりに“AirMac”という名前が用いられていますが、この記事では英語版の記事通り日本以外での名前“AirPort”を使わせて頂きます。]新しく買ったばかりの AirPort Extreme Base Station が届いた。私がまず感じたのは、いったいどうやってこれが実現できたんだろう、という素朴な疑問だった。一つの箱の中に二台の無線機を詰め込んだことにより、Apple は AirPort Utility を改訂して、これら二つの無線機ごとにいくつかのオプションを別々に設定できるようにしなければならなかった。そこで、それらの設定方法について具体的に見て行こう。(製品の詳細については 2009-03-03 の記事“AirPort Extreme, Time Capsule:まるで二つのベースステーションが一つになった様”参照。)

始めてすぐに、これが従来とは全く違う代物だと分かる。概要画面には別々の周波数帯の存在を示す“2.4 GHz/5 GHz AirPort IDs”という一行が表示され、Channel 項目には使用中の二つのチャンネルが並記される。

axdual_summary

AirPort パネルの Wireless タブでは、すべてを正しく動作させようとするため物事がかなり複雑化していることも見て取れる。Radio Mode ポップアップメニューには、デフォルトでたった三個の選択肢しかない。Automatic (自動) と、後方互換用の 802.11a/n を 5 GHz に、802.11b/g を 2.4 GHz にという組み合わせだ。私の場合、Automatic を選ぶと 802.11a/n と 802.11b/g/n に設定された。

axdual_wireless_tab

でも、もう少しコントロールの範囲を広げたいと思えばどうするのか? それには、Option キーを押しながらポップアップメニューを出す。その際には、腰を抜かさないようしっかりと心構えしよう。互換なあらゆる組み合わせが、メニューに登場する。

axdual_wireless_options

802.11a 機器を持っている人はそう多くない。これはもともと主として企業のオフィスで使うためにリリースされたものだからだ。だから、おそらくあなたは 802.11n only (5 GHz) と 2.4 GHz には 802.11b/g/n という組み合わせを選んでおけばよいだろう。

チャンネルを手動で選ぶには、Channel Selection ポップアップメニューから Manual を選ぶ。すると、下の方にある情報項目に現在のチャンネルが表示され、Edit ボタンが示される。それをクリックすれば、Radio Channels ダイアログが現われてそこでそれぞれの周波数帯ごとのチャンネルが直接選べる。既存のネットワークを持っていたり、既知の電波障害があったりなどの事情で自動割り当てを変更したい場合に、このオプションを使えばよい。(自動チャンネル選択はこれらの問題を自動的に避けてくれるはずだが、時にはあなたが自分で望みのものを選んだ方がよいこともある。)

axdual_manual_channel_select2

さて、これら二つのネットワークに別々の名前を付けるにはどうするか? それには Wireless タブで Wireless Options ボタンをクリックすれば、それと同名のダイアログが現われて、その一番上に 5 GHz Network Name という新しいチェックボックスが見えるので、これをクリックし、名前を入力する。これであなたは二つ独立のものを作ったことになり、その場合 Wi-Fi アダプタが両者の間を自動的にローミングすることがなくなる。

axdual_set_5ghz_2

Guest Network オプションは、AirPort パネルに独自のタブを持つようになった。それをクリックして、Enable Guest Network ボックスをチェックすればこのオプションがオンになる。その下にあるチェックボックスではゲストどうしが「互いに通信する」すなわちこのベースステーションが Bonjour メッセージやその他のローカルネットワークトラフィックを通すようにするかどうかが選べる。

axdual_guest_network

暗号化のオプションには三つの選択肢しかない。None と、WPA/WPA2 Personal、それに WPA2 Personal だ。(802.11n では WEP の使用は許されず、また 802.11n 機器はすべて WPA2 をサポートしなければならない。)

Guest Network の設定を変更した場合は新しい設定をロードするためにベースステーションを再起動しなければならない。だから、これは気軽にオン・オフの切り替えをする類いのものではない。いったんオンにしておけば、そのネットワークは AirPort メニューに独自の名前を持った項目として登場する。

axdual_guest_net_selection

最後に、残っているもう一つの新機能は Advanced パネルの MobileMe タブを開けば分かる。これはごく単純だ。そこにあなたの MobileMe アカウント名とパスワードを入力し、Update をクリックするだけだ。ベースステーションが再起動すると、Time Capsule 内のハードドライブや、いずれかの機種のベースステーションに接続された外付けドライブが、同じ MobileMe アカウントが有効で、かつ Back to My Mac が有効になっているどの Leopard システムにおいても利用できるようになる。

axdual_btmm

そのような Leopard システムの上で AirPort Utility を起動させれば、遠隔のベースステーションが IPv6 アドレスを伴って表示される。Back to My Mac はそのシステムの一部として IPv6 を使用するのだ。そして、あなたはそれを同じネットワーク上にあるものと全く同じように設定することができる。IP アドレスを知っている必要もない。

axdual_remote_config

私は“Take Control of Your 802.11n AirPort Network”の著者なので、私が相当の熱情を持ってこれらの変更点に注目していることには納得して頂けるだろう。(この記事では触れなかった)設定アシスタントや、AirPort Utility、それに Apple ベースの Wi-Fi ネットワーク構築を計画するための段取りなども含め、あらゆる変更点を盛り込んだ上で、できるだけ早くこの電子ブックのアップデートもしたいと思っている。


AirPort Utility 5.4.1 Update には問題あり

  文: Joe Kissell <joe@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

[訳者注: 日本では“AirPort”の代わりに“AirMac”という名前が用いられていますが、この記事では英語版の記事通り日本以外での名前“AirPort”を使わせて頂きます。]私の書いた電子ブック“Take Control of Maintaining Your Mac”でも触れたように、私はソフトウェアの新しいアップデートが入手可能になればすぐにそれを適用したい気持ちを抑えられないタイプの人間だ。でも、必ずしもそれはどなたにもお勧めできるたぐいの習慣だとは言えない。どんなアップデートでもバグを含んでいる可能性はあるし、過去の歴史を振り返れば Apple のリリースで真に重大なバグが含まれていたという事例もいくつかあった。だから、私としてはたいていの人はアップデートをインストールする前に数日待って、巷の声を聞いてから実行に移すようにすることをお勧めしたい。さて、どうやら私は、そういう事例の一つに遭遇してしまったらしく、このアップデートは前回のバージョンに比べてはっきりと劣っているので、ここに私が発見した事柄を説明することで、皆さんが同じトラブルに陥ることのないようにして頂ければと思う。(それに加えて、問題の原因がどこにあるのかを見つけ出す方法や、見つけた情報で何をすべきかについてもお話ししておきたい。)今回問題となったソフトウェアは、Apple の AirPort Utility のバージョン 5.4.1 で、これは 2009 年 3 月 3 日にリリースされた。

まず、私の体験をお話ししよう。私は、メインに使っている Mac、完全装備の 17 インチ MacBook Pro(当然ながら、Mac OS X やその他すべて最新バージョンが走っている)に、新バージョンの AirPort Utility をインストールした。それから、それを開いて、左にあるリストから私の Time Capsule(これは去年のモデルであって、新しいデュアルバンド対応モデルではない)を選んで、私の設定にいくつか変更を加えようと Manual Setup ボタンをクリックした。けれどもそれから一分間ほどウィンドウに“Reading Configuration”と表示された後、意味不明のエラーメッセージが現われた。いわく、Apple ワイヤレス機器がきちんと繋がれていること、それが通信可能範囲内にあるか、あるいは Ethernet 経由で接続されていることを確認してから、もう一度試みるようにという。でも、それは通信可能範囲内にあるばかりでなく、既に Ethernet 経由で直接私の MacBook Pro に接続されていた。そこで私はもう一度トライしてみた。さらには、Manual Setup ボタンの代わりに Continue ボタンを押すことも試みた。でも、やはり結果は同じだった。

AirPort_error1

手掛かりを探す -- 問題が私の Time Capsule にあるのか、私の Mac にあるのか、それともこのソフトウェアにあるのか、私は切り分けたいと思った。そこで一連の実験をしてみた。まず、まだアップデートをインストールしていない別の Mac で前バージョンの AirPort Utility を起動させてみたが、これは何の問題もなく動作した。次に、そのコンピュータでアップデートを走らせた。このコンピュータも、Ethernet で直接 Time Capsule に接続されている。するとここでも MacBook Pro と同じ問題が発生した。それから旧バージョンの AirPort Utility を私の MacBook Pro にコピーして戻してみたところ、こちらは正しく動作した。というわけで、原因は私のハードウェアでなく、この新バージョンの AirPort Utility にあるのだという予備的な証拠が得られた。

けれども私にはまだ Time Capsule が誤動作しているのではないということを確認する必要があった。そこで私はそれを再起動してみた。さらにソフト・リセットも試みたし、電源を抜いて繋ぎ直すのもやってみたし、最後にはハード・リセットさえ試した。それらの試みごとに毎回、AirPort Utility 5.4.1 がうまく設定を読み込めるかどうかチェックしてみたが、全部失敗だった。それから私は第三の Mac で旧バージョンと新バージョンの AirPort Utility を両方試してみて、やはり全く同じ結果を得た。(ちなみに私の Time Capsule 自体はその間ずっと正しく機能していた。共有ディスクとしても、AirPort ベースステーションとしても。)

それでも、私の Time Capsule が何か微妙なエラーを起こしていて、それがこれまでのテストでは表に出てこなかっただけだという可能性もまだ残っていることに私は気付いた。そこで Time Capsule の代わりに AirPort Extreme Base Station で同じテストを繰り返してみたが、やはり全く同じ結果だった。つまり、AirPort Utility 5.3.2 はその設定を読み込めるが、AirPort Utility 5.4.1 ではできなかった。

こうして AirPort Utility 5.4.1 は三台の異なった Mac 上で、他の点では完璧に動作している二台のベースステーションでうまく行かず、一方 AirPort Utility 5.3.2 は同じ三台の Mac と同じ二台のベースステーションで正しく動いた。これだけの証拠があれば、それはすなわち AirPort Utility 5.4.1 にバグがあって、その結果として既存の AirPort ベースステーションや Time Capsule の設定がたとえ直接 Ethernet で接続されていたとしても読み込めなくなっているということを示している。これは私にとってそれほど深刻な問題ではなかった。なぜなら、テストをしながら私は既に回避方法を見出していたからだ。けれども、他の人たちには深刻な問題となるかもしれないことが分かっていた。この“Read Configuration”ステップを通過することができなければ、機器の設定を一切変更することができない。もしもあなたがこの問題に遭遇したとして、その際あなたが不運にも旧バージョンのバックアップを持っていなかったならば(_あなた_ はバックアップをお持ちですよね?)深刻な事態が待ち構えているかもしれない。

謎はますます深まる -- 同僚の中でも Wi-Fi のことなら何でも知っている Glenn Fleishman に、この問題を聞いたことがあるかと尋ねてみたところ、彼は聞いたことがなかった。そこで、私はまず Apple に バグ報告を提出した。皆さんも、もしも Apple 製品で再現可能な問題点に遭遇したならば、Apple にバグ報告を提出されることを強くお勧めしたい。Apple の Bug Reporter を使うためには Apple Developer Connection の会員でなければならないが、それは別にあなたが開発者でなければならないという意味ではないし、会費などを払う必要もない。誰でも無料で会員登録ができるし、バグ報告を提出できるということのためだけであっても、登録する価値はある。(ところで、あなた自身がバグ報告を提出する際に私の報告を参照する必要があった場合のために言い添えておくと、私の報告の追跡番号は 6650938 だ。)

私は、どうせ私の報告は Apple 社内で「いずれ対処する予定のもの」か何かに分類されて放っておかれるのだろうと思っていた。なので、次に私がしたのはこの記事の第一稿を書いて TidBITS に出すことだった。一つには、まだアップグレードしていない人たちに注意を払ってもらうための警告として、またもう一つにはこの問題がどの程度一般的に広がっているのかを確かめたいという気持ちもあった。その結果、かなりの反響があった。アップグレードしたけれど何も問題なかったという人たちは大勢いた。何人かの人たちは私と同じ状況か、似たような状況を経験したと言っていた。また、全然違った問題があったという人たちも何人かいた。例えば新しい AirPort Utility には AirPort Express ベースステーションが全然表示されなかったという人や、MAC アドレスのフィルタリングが働かなくなったという人もいた。

一人の読者が、私の AirPort Utility 5.4.1 で彼の AirPort Extreme Base Station に遠隔接続してみたら、と言ってくれた。(ベースステーションが Bonjour を使ったインターネット接続を許す設定になっていれば、誰のマシンからでも File > Configure Other を使って遠隔ベースステーションのドメイン名または IP アドレスとパスワードを入力することでアクセスできる。)驚いたことに、これはうまく行った。また別の読者は、反応のなかった彼のベースステーションに、Configure Other コマンドを使えばうまく行ったと知らせてくれた。ただローカル IP アドレス(通常は 10.0.0.1 または 192.168.0.1)を入力するだけでよかったという。これらの情報のお陰で新たなことが分かった。AirPort Utility 5.4.1 に欠陥があるとしても、少なくとも自分のベースステーションを設定できる別途の方法は存在しているということだ。そして、どうやらこの問題にはその人のネットワーク設定が関係しているらしいことも分かった。

この新しい AirPort Utility が出てから一日か二日経って、Apple は Time Capsule および AirPort ベースステーション用に、新バージョン (7.4.1) のファームウェアをリリースした。これは、AirPort Utility 内からもダウンロードしてインストールできる。そこでこのファームウェアアップデートを私の Time Capsule(これはまだ前回のファームウェアバージョン、7.3.2 を使っていた)に適用して、状況が何か変わるか調べてみることにした。新バージョンの AirPort Utility ではこのファームウェアアップデートをインストールすることができなかったが、旧バージョンの AirPort Utility を使えばできた。この新しいファームウェアの下では、私のマシンの AirPort Utility 5.4.1 も、再び何の問題もなく私の Time Capsule や AirPort Extreme を設定できるようになった。

結局、私は二通りの回避法(旧バージョンの AirPort Utility に戻す方法と、Configure Other コマンドを使う方法)を発見した上に、どうやら持続的と思われる解決法(つまり古い AirPort Utility を用いて新しいファームウェアアップデートを適用すれば解決する)も見つけたことになる。これで私にとっての問題は解決したが、もちろん他の人たちの中にまだ問題が残っている可能性はある。

私は心底びっくりして同時に喜んだのだが、24 時間以内に、二通の異なった電子メールが Apple から私のところに届いた。私の設定環境についてさらに詳しい情報を求めるとともに、さらにいくつかテストをするように依頼したメールだった。Apple がこの問題を再現させることができたのかどうか、また修正作業が既に始まっているのかどうか、私には知る由もないが、少なくとも彼らが問題の存在に気付いていることと、どうやらそれを前向きに調査中であるらしいことだけは確かなようだ。

重要なこと -- この話の教訓は、何だろうか? 皆さんには、以下の三つのことを心に留めて頂きたい:


Amazon が iPhone 用 Kindle ソフトウェアをリリース

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: 細川秀治 <hosoka@ca2.so-net.ne.jp>

Kindle 2 に続いて: Amazon は先週 Kindle for iPhone をリリースした。これはAmazon の専用のハードウェアデバイス Kindle 2 用に書籍を購入できる目録へのアクセスを提供する無料のアプリケーションだ。(概要は "Kindle 2 デザイン改良、機能はそのまま" 2009-02-26, 参照)

一旦、あなたの Amazon アカウント名とパスワードを入力すると、このソフトウェアは、あなたの Amazon のアカウントにログインし、あなたが Kindle ストアで過去に購入したどの書籍でも Archived フォルダ内に表示される。あなたが、そのフォルダ内の任意の本を選択すると、その本は即座にダウンロードされて、あなたの iPhone や iPod touch に保存することができる。

あなたが Kindle を所有して(または過去に所有していて)書籍を購入していれば、Amazon は、期待に違わず、これらの購入書籍を(この機器ではなくて)あなたのアカウントに帰属させる。これは Amazon が Video on Demand サービスを扱うやり方で、ファイルを送付する代わりに、あなたに自分のメディアライブラリを提供している。これは、あなたが Apple の iTunes Store から購入した場合との決定的な違いだ。iTunes で購入したファイルを失った場合、かなり面倒な手続きをしないと、Apple はファイルを送り直してくれない。ところが、あなたのデバイスから Kindle ファイルや Video on Demand ファイルを削除した場合は、単にそれを再ダウンロードするだけで取り戻すことができる。

あなたは、任意のウェブブラウザを使用するか Kindle 経由で、Amazon から書籍を購入できる。操作が厄介なので Amazon は勧めていないが、iPhone 上の Safari を使ってでもできる。どの方法を使って購入した書籍も、Kindle のハードウェアとソフトウェアの両方で利用できる。

iPhone の Kindle app は、Kindle ハードウェアと同様の、容易で簡単なアプローチを提供する。書籍のページをめくるスライダー、現在のページに印を付ける「しおり」ボタン(しおりボタンで書籍中の特定の箇所やあなたが付けた印に到達できる)、テキストサイズのコントロール、が提供されている。

テキストはかなり読み易い。このアプリケーションは、Kindle 2 が直面しているのと同じ問題を抱えている。つまり、発行者はどうやらテキストを、両端配置(行の幅に関係なく両端を左右のマージンに揃える)にするか、左揃えの右端はでこぼこ(より狭い段組で、伝統的により読み易いとされる)にするか、制御しているようだ。両端配置ではしばしば奇妙にスペースの空いた文字行ができ、長い単語ばかりが並ぶ行では空白が白い川のように見える。賢明な一部の発行者は左揃えを選ぶ。ハイフネーションも加わって、こちらの方がより適切なものに思える。

kindle_for_iphone

Amazon では 複数のデバイスを使って同じ本を読んでいるとき、Whispersync と呼ぶもの(Amazon の Whispernet ダウンロードシステムに対応する)を利用して、読みかけ途中の同じページでその本を開くことができるようにした。同期ボタンにより、最新ページをあなたの前に確実に開くこともできる。そしてまた、あなたが不用意に同期ボタンをクリックしたとき、このソフトウェアはあなたに警告する。

雑誌や新聞およびブログ購読の不幸な脱落は、一時的なものか、あるいは有償購読コンテンツについて Apple との競合を避けるための意図的なものかもしれない。Amazon が無料 iPhone app を使ってコンテンツの販売をできるようにする何らかの取り決めは、Apple からの特別な許可を必要とするものなので、現時点ではなんらの情報も表面化していない。

Kindle for iPhone は、電子ブック販売の戦略をちょっと変えるものだ。一夜にして、240,000 種の書籍が突然 iPhone の無料のアプリケーションから利用できるようになった。これはまた、Apple が電子ブックリーダー市場に参入する計画が無いことを示すシグナルかもしれない。そうでなければ、どうして Amazon に上陸する足掛かりの構築を許すことがあろう?


アプリへの高額出費は、iPhone の顧客固定化に繋がる

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>, Doug McLean <doug_mclean@tidbits.com>
  訳: Minori Goto <mgoto@rogers.com>

最近、技工系のリサーチ会社 ABI がアメリカのスマートフォンの アプリケーション購買について調査報告した。235人のスマートフォン使用者を調査したところ、2008年に、自分のスマートフォンにアプリケーションをダウンロードした使用者のうち、17パーセントが100ドル以上費やしたという。ほとんどのスマートフォンのアプリケーションが安価であることを考えれば、この額は驚くべきものだと言っていいだろう。例えば、Apple の App Store では、ほとんどのアプリが1ドルから5ドルの間で売られている。25ドル以上するものはほとんどない。しかし、これらの調査結果は Apple の販売だけにかぎらない。他のプラットフォームのアプリケーションも通常は7ドルから25ドルのあいだの値が付けられている。

ところが、この調査の本当の興味深いところは、なぜ App Store や盛況してきている数々の独立アプリ開発者たちが iPhone の長期的成功のために必要不可欠であるかを明らかにしていることである。歴史的に、携帯電話のユーザーは、携帯事業サービス会社による囲い込み( carrier lock-in ) の標的にされている。例えば、Verizon Wireless 社の奨励価格の携帯を買うと、大抵の場合二年間のサービス契約をしなくてはならない。その二年間、Verizon Wireless 系の他の端末に換えることはできる。 (契約延長を条件にというおまけ付きが多々あるが。)しかし他のキャリアーに換えることは、高額の契約キャンセル料を払わずにはできない。このことから、ユーザーが同じキャリアーの契約下で、常に新しい端末を買うようにと、携帯製造メーカーが様々なモデルを生産するようになったわけだ。

iPhone の登場によって、Apple はこの商法を変えている。なぜかといえば以下のようだ。囲い込みサービス契約は iPhone のキャリアーである AT&T の利とはなるが、Apple にとっては何の得にもならない。Apple は上記のようなキャリアーのいうなりになる端末製造メーカーにはなりたくない。だから、Apple は Macintosh 分野で学んだ教訓を携帯電話業界に応用し、AT&T のサービス契約によるキャリアーの囲い込みの上に、プラットフォームの囲い込み (platform lock-in) を形成しようとしている。その手段として、Apple は App Store とそこにある多様なアプリケーションを利用する。

プラットフォームロックインは、顧客が、キャリアーのサービスではなく、携帯電話のソフトを傾倒的に使用することによっておこる。もし貴君が 200 ドル以上するアプリを自分のスマートフォンのために買ったのならば、将来、他のモデルに変える気にはなかなかならないだろう。つまり、スマートフォンのアプリにユーザーが高額を費やすことによって、そのプラットフォームへの顧客の忠誠心が強化され、固定客がつくられるようになるわけだ。

これが App Store の商才である。アプリケーションの開発者のために盛況な市場を作り出すことによって、Apple は顧客が iPhone を使い続ける多大な理由をつくりあげた。それは、近日発売される Palm Pre のようにライバル社のスマートフォンにいくらクールで格好いい機能があろうとも、気移りする事なく iPhone を使い続けるのに十分な理由となる。

上記の論理に従えば、独立したアプリ開発者達がアプリのすべての分野で活躍するというのは、Apple にとっても最大の益となるだろう。なぜなら、私たちが自分の iPhone のアプリケーションを多く買うほど、AT&T との二年契約が切れたとき、他の携帯電話に移りにくくなるからだ。ところが、今のところ Apple は広い範囲にわたっての開発者の援助をあまりしていないのである。その代わりに、くだらないアプリが App Store のトップ10リストの上位に上がるように設定し、もっと上質なアプリケーションが、目立たないようにしてしまっている。現在、安くてくだらないジョークアプリケーションが、仕事効率化のアプリよりトップ10の上位を占めやすくなっている。しかし、 iBeeriSteam のようなジョークアプリケーションでは、iPhone ユーザーのプラットフォームへの忠誠心は強化されず、顧客固定化には繋がらない。

いったん、アプリケーションがリストからおちてしまうと、その姿はほとんど見えなくなってしまう。何ヶ月も何千ドルもかけて開発した商品が、類似のアプリケーションの海の中に消えて見えなくなっていると想像してもらいたい。科学技術計算機のアプリ、 PCalc の開発者である James Thomson は、iPhone のアプリがいかに人の目に留まりにくいかについて、PCalc, has いくつかの記事を書いている。市場の効率性へのこのような懸念は、プラットフォームの状態を反映している。アプリ開発者が App Store で自分の商品を売ることに満足すればするほど、さらに多くのアプリケーションが App Store のために開発販売され、そして Apple のプラットフォ−ムへの顧客固定が強化される。

さらに、Apple には、ライバル社の携帯電話プラットフォームにはとてもかなわないとっておきの切り札がある。Macintosh 通の開発者達がそれである。彼らはそれ自体でも有用だが、マックのソフトと連携してさらに実用性の上がる iPhone アプリケーションを開発している。例えば、Task Manager アプリの Thingsあるいは OmniFocusの例を取ってみよう。これらは、Mac においての Things や Omnifocus の機能性も高める。だから、iPhone から他の携帯に移る事がこういった相乗効果を失う事となるので、ユーザーはそんなことは思いとどまるようになる。無料の Keyboard Maestro Controlにも同じ事が言える。iPhone から Mac のマクロの操作をしなれたユーザーが、この利点を失ってまで他の携帯電話に移ろうものか。このような Mac-iPhone 連携を促すための Apple の努力は、将来必ず報われるだろう。

App Store でアプリが顧客の目につきやすくする上に、無料のアプリケーション試行を導入するのは Apple に大きな益をもたらすのではないだろうか。購入前に試すことができないので、多くの人が名前を聞いた事もないアプリケーションは、単に買わずにいる。そのために、事実上デモとして、無料の「Lite」版などが多数現れ, App Store をさらにごたごたとさせている。もっと残念なことに、試行されずに買われたアプリは、結局は不適となり、使われなくなってしまうことがよくあるのだ。

このようなユーザーの行動パターンは最終的には顧客の固定化を阻む。このことを Apple は懸念すべきである。 Pinch Media の研究調査によっても、ほとんどのアプリが購入あるいはダウンロードされてまもなく、使われなくなる傾向にある事は確認されている。もしユーザーがアプリをちょっと使っただけで忘れてしまうのなら、新しい携帯に換えても不便となる事はほとんどないだろう。無料のアプリケーション試行を提供し、顧客がより堅実な購買をするようにすれば、Apple はユーザーがながく使ってくれるアプリをさらに増せるではないだろうか。さらに、このような無料試行を可能にすれば、知名度の低いアプリでもユーザーが目を留め購入するようになり、iPhone のプラットフォームの価値も上がる。

最終的には、iPhone 市場にとって最良な事は、Apple にとっても最良となる。App Store は開発者と消費者のニーズと要望が密接に結びついている生態系である。しかし、ほとんどの生態系とはちがい、Apple の強いコントロール下で App Store は有機的に発展できずにいる。だからこそ、どのようなライバル製品が現れようが、iPhone が長期的に成功するためには、Apple はユーザーと開発者がともに満足するようベストを尽くさねばならない。


TidBITS 監視リスト: 注目のソフトウェアアップデート、09-Mar-09

  文: Doug McLean <doug_mclean@tidbits.com>
  訳: 羽鳥公士郎 <http://www.ousaan.com/mail/>

Apple の Time Capsule and AirPort Base Station Firmware Update 7.4.1は、さまざまバグ修正やセキュリティ修正を含むメンテナンスアップートだ。対処されたセキュリティ上の問題としては、デバイスの予期せぬシャットダウンを引き起こす可能性があった問題や、サービス拒否攻撃、プライベートネットワークのトラフィックの監視、あるいは偽装パケットの挿入を許す可能性があった問題などがある。このアップデートをインストールする前に AirPort Utility 5.4.1 以降をインストールすることを Apple は勧めている。このアップデートは AirPort Utility 経由で、または Apple Support Downloadsページから入手できる。(アップデート無料、17.4 MB)

Apple のAirMac ユーティリティ 5.4.1 は、AirPort ベースステーション管理ユーティリティの最新バージョンだ。アップデートされたばかりの AirPort Extreme ベースステーションと Time Capsule のデュアルバンドネットワーク、ゲストネットワーク、MobileMe ベースのリモートアクセス機能をサポートするのに必要な機能が追加されている。このアップデートは、Software Update 経由で、または Apple の Support Downloads ページから入手できる。(アップデート無料、17.4 MB)

Apple の iLife サポート 9.0.1 は、Aperture、iLife '09、iWork '09 のすべてのユーザーに推奨されるアップデートだ。残念ながらリリースノートはぶっきらぼうで、「全体的な安定性が向上し、その他の小さな問題にも対処しています」と書かれているだけだ。このアップデートは、Software Update 経由で、または Apple の Support Downloads ページから入手できる。(アップデート無料、50.56 MB)

Apple の iPhoto アップデート 8.0.1 は、iPhoto '09 のメンテナンスアップデートだ。(混乱させられるバージョン番号をつけてくれてありがとう、Apple!)これは、安定性を向上し、インターネット接続、キーワードのインポート、スライドショーのエクスポートに関する小さな問題に対処する。このアップデートは、Software Update 経由で、または Apple の Support Downloads ページから入手できる。(アップデート無料、11.9 MB)

Mozilla の Firefox 3.0.7 は、この人気のあるウェブブラウザのメンテナンスアップデートで、さまざまなセキュリティ上の問題と安定性の問題を中心に更新されている。対処される安定性の問題には、Cookie が数日後になくなってしまうバグ、Flashblock プラグインのオーディオが、対応するウインドウを閉じても停止されないバグ、Print コマンドを選択した後 File メニューの項目が無効の状態で表示されるバグがある。また、新しくエストニア語、カンナダ語、テルグ語のサポートが加わった。最後に、重要なセキュリティパッチもいくつか含まれており、そのうちの1つはクラッシュによるメモリ破壊に対処している。(アップデート無料、17.2 MB)

SmileOnMyMac の PDFpen 4.1PDFpenPro 4.1 は、これら PDF 編集ユーティリティの最新バージョンだ。どちらの新バージョンにも View メニューにContinuous オプションがあって、PDF 書類を連続的にスクロールして複数ページを同時に見ることができる。また、OCR の AppleScript サポートと、いくつかの小さなバグ修正が追加されている。(49.95ドル/99.95ドル、アップデート無料、12.1 MB/12.3 MB)

Apple の AirMac クライアントアップデート 2009-001 によって、「デュアルバンド環境でのローミングおよびネットワーク選択の問題が解決され」る。このアップデートは、2.4 GHz と 5 GHz の両方での接続を同時に処理できる新しいAirPort Extreme を Apple がリリースしたことに対応するものだ。このアップデートは Software Update 経由で、または Apple のウェブサイトから入手でき、Mac OS X 10.5.6 で稼動する Intel ベースの Macintosh コンピュータすべてに推奨されている。(アップデート無料、2 MB)

Apple の バッテリーアップデート 1.4 は、Late 2006 から Late 2008 までのモデルの MacBook でバッテリーの性能を改善し、システムを停止して長期間使用しない場合でも充電量を維持するようにする。このアップデートをインストールする必要があるかどうかを判断する手順を含め、このアップデートについての詳しい情報が、Apple のウェブサイトにある。このアップデートは、現在のところ Apple の Support Downloads ページからのみ入手できる。(アップデート無料、210 KB)

Apple の デジタルカメラ RAW 互換性アップデート 2.5 は、Aperture 2、iPhoto '08、iPhoto '09 に対し Nikon D3X および Epson R-D1x カメラのRAW ファイル互換性を追加する。このアップデートはまた、特定のカメラについての明示されていない問題に対処し、全体的な安定性を向上する。このアップデートは Software Update 経由で、または Apple のウェブサイトから入手できる。(アップデート無料、3.81 MB)

Adobe の Adobe Lightroom 2.3Camera Raw 5.3 は、Nikon D3X およびOlympus E-30 カメラの RAW ファイル互換性を提供する。Lightroom のアップデートはまた、メモリリークや、Adobe のプロフェッショナル向け写真アプリケーションについての明記されていない問題に対処している。Camera Raw のアップデートは Mac 版の Photoshop CS4 と Photoshop Elements 6(およびWindows 版の Photoshop Elements 7 と Premiere Elements 7)のユーザーが利用できる。(アップデート無料、33.1 MB/41.6 MB)

App4mac の Checkup 2.1 は、この多目的管理ユーティリティのメンテナンスアップデートだ。変更点としては、ユーザーインターフェースの改良、RAIDディスクのサポート、Spaces のサポートの改良、新しいマニュアル、そしていくつかの明示されていないバグ修正がある。CheckUp について詳しくは、Joe Kissell が 2008-02-29 の "CheckUp 1.0: 見事な、しかしまだ未熟なメンテナンスユーティリティ" でバージョン 1.0 をレビューしている。(19ユーロ、アップデート無料、16.7 MB)


ExtraBITS、09-Mar-09 版

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

膨大な Apple 記念品による資金集め -- フリーランスの人たちすべてが恐れていた状況が現実となった。世界の経済がトラブルに見舞われ、健康保険も持たず、差し迫った医療費の支払いにお先真っ暗となる。グラフィックデザイナーであり長年の TidBITS 読者でもある Blair Saldanah は、ついに決心する羽目になった。私たちが見たことのある中でも最大級の、Apple 関係の記念品を集めた彼のコレクションを、手放すことに決めたのだ。彼の所蔵品の中には Macintosh の歴史の最も初期のものも含まれているので、もしもあなたが Apple のTシャツや、ポスター、キーホルダー、パンフレット、ディスク、ハードウェアなどを収集しているなら、今こそあなたのコレクションを増やす絶好のチャンスだ。それに、それは同時に仲間の一人の Mac ユーザーに援助の手を差し伸べることにもなる。価格は交渉の余地あり。(リンク投稿 2009-03-06)

Wall Street Journal、App Store 競合に関し Adam の言葉を引用 -- Apple が許さないようなアプリケーション(おそらく jailbreak した iPhone のみで働くようなもの)も提供する、独立の偽 App Store を、Apple は許しておくだろうか? もうじき私たちはその答を目にするだろう。Cydia Store が、もう間もなくベールを脱ぐからだ。Adam が、独立のストアの方が開発者にとってより良い環境を提供できるかもしれないとコメントする。(リンク投稿 2009-03-06)

MacTech、新たな仮想化ベンチマークを公表 -- Mac で Windows を走らせるために仮想化製品を選ぶとなれば、決して生のパフォーマンスだけが主な判断基準という訳には行かないが、それでも一つの重要な要素には違いない。今回、MacTech が最新のテストを Parallels Desktop 4 と VMware Fusion 2 の間で完結させた。(リンク投稿 2009-03-05)

Your Mac Life にて Kindle 2 と Kindle for iPhone を比較 -- Glenn が Your Mac Life ポッドキャストで、Kindle 2 と、Amazon から新たに出た Kindle for iPhone アプリケーションについて語る。それぞれの機器上でどの程度読みやすいか、本が「本らしい」ためにはどんなことが重要か、といった話だ。 Peter Cohen、Lesa King、Mark Gollin といった面々も出演する。(リンク投稿 2009-03-04)

Roku Player、公式に Amazon の Video on Demand アクセスを得る -- Amazon.com の Video on Demand サービスは 40,000 以上の映画やテレビ番組のカタログをレンタル用あるいは販売用に取り揃えているが、今回これが $99 の Roku Digital Video Player でもアクセスできるようになった。この提携関係は 2009 年 1 月に発表され、この前の火曜日に確固たるものとなったが、その結果 Roku Digital Video Player の機能は Netflix の Watch Instantly 機能を超えるレベルにまで拡張されることとなった。(リンク投稿 2009-03-04)

MacJury、Kindle 2 の音声合成を検討 -- この MacJury ポッドキャストでは、本が音声読み上げテクノロジーを用いて朗読されることに対して著者たちが別途の権利を確立すべきかどうか、特に Amazon の Kindle 2 についてはどうか、検討がなされる。Chuck Joiner が、Bryan Chaffin、Peter Cohen、Glenn Fleishman、Ted Landau、それに Keith Lang との座談の司会を務める。(リンク投稿 2009-03-04)

AirPort Extreme/Time Capsule アップデートのさらなる詳細 -- Macworld に、Glenn が AirPort Extreme と Time Capsule のハードウェアアップデートに見られる新機能のいくつかについてさらに詳しく検討した記事が載った。それらの新機能をあなたがどうすれば使いこなせるかについても触れる。(リンク投稿 2009-03-03)


TidBITS Talk/09-Mar-09 のホットな話題

  文: Jeff Carlson <jeffc@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Safari の 3.x RSS Database3 ファイルが壊れる問題 -- 壊れた RSS フィードが、Safari でニュースを読む際に起こる問題の原因かもしれない。オンラインのフィード検証ソフトでチェックすれば、原因の特定に結び付く可能性がある。(メッセージ数 3)

Kindle 2 デザイン改良、機能はそのまま_ -- Kindle の新しい音声読み上げ機能は、オーディオブックにとっての脅威となるのか? 読者たちが Glenn の記事に意見を述べる。(メッセージ数 5)

Time Machine 対 Retrospect -- いずれのバックアップ方法にも、それぞれ長所と短所がある。双方とも、TidBITS Talk が徹底的に洗い直す。(メッセージ数 42)

安くて小型の Netbook -- ネットブックを買うのは、その限界を我慢しつつ使うだけの価値があるのか? 小型のサイズと安い値段を重視する人にとっては、その答はイエスだ。(メッセージ数 17)

Kindle 2 は、可能な際にはしゃべってもよいのか -- Kindle の音声読み上げ機能について引き続き読者たちが議論する。本の著者たちは、この問題について何か言うべきではないのか? (メッセージ数 38)

Time Machine 対 Retrospect (そして盗難ラップトップ機再考) -- データのバックアップについての議論が、オフサイトのインターネットバックアップの議論へと発展する。(メッセージ数 2)

AirPort Extreme, Time Capsule:まるで二つのベースステーションが一つになった様_-- ローエンドとハイエンドの Time Capsule 機種の価格差は大きすぎないか? (メッセージ数 7)

Mail で AppleScript をホットキーに割当て -- Mail の中で AppleScript スクリプトを走らせるキー組み合わせを作ることも可能だが、他にもサードパーティの解決法がいくつかある。(メッセージ数 4)

新機種の Mac で H.264 デコード -- Apple の最新機種のマシンに搭載されたグラフィックプロセッサのお陰で、H.264 ビデオエンコーディングのパフォーマンスが大幅に向上した。(メッセージ数 2)

Amazon が iPhone 用 Kindle ソフトウェアをリリース_-- Amazon の Kindle ソフトウェアを使って iPhone や iPod touch オーナーが電子ブックを購入して読めるようにしようという同社の方策について、読者たちが議論する。(メッセージ数 4)

AirPort Utility Update には問題あり -- 最新の AirPort Utility ソフトウェアをめぐる問題を診断するため、TidBITS Talk コミュニティーが援助を申し出る。(メッセージ数 14)


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