TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#996/21-Sep-09

Snow Leopard と iPhone OS 3.1 も少し落ち着いてきたので、今週は実際的な話題をゲスト執筆者 Michael E. Cohen と Lewis Butler がお届けする。まず Michael が iPhone OS での変更によりカレンダーイベント同期の際に重複が起こってしまう問題を説明し、Lewis が Snow Leopard の自動テキスト置換機能の動作を改善する方法を見つけ出す。その他のニュースでは Adam が Apple のイベントをオンラインで観る方法を紹介し、Glenn Fleishman が Google による reCAPTCHA の買収、AT&T による 3G MicroCell 家庭用セルラーベースステーションの導入、それに 802.11n チップが新型 iPod touch に埋め込まれたことを記事にする。Doug McLean もあと二つ記事を書き、一つは広く起こっている SuperDrive の問題についての検討、そしてもう一つは本物のユキヒョウ (snow leopard) の置かれている現況(と、どうすればあなたも助けの手になれるか)の報告だ。今週の注目すべきソフトウェアリリースは Sandvox 1.6.4、Mellel 2.7、MercuryMover 2.0.6、Camera Raw 5.5、Lightroom 2.5、それに Things 1.2.2 だ。

記事:

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Apple イベントをオンラインで見よう

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iTunes 9 と新型の iPod nano、それに iPhone OS 3.1 が発表された Apple の 9 月 9 日のスペシャルイベントのビデオをどこかからダウンロードできないだろうか、と最近ある友人が尋ねてきた。彼は MacworldArs Technica などのライブブログ記事についてはよく知っていたが、やはり本物が欲しい、Steve Jobs や、Norah Jones の音楽演奏までちゃんと入ったものが見たい、と言うのだった。

一番手軽な方法としては(一日程度後になってからの入手になるが)iTunes で Apple Keynotes ポッドキャストを購読すればよい。ただし時々ポッドキャストを手動でアップデートしてやる必要があるかもしれない。ほんの数分ごとに新しいものが登場するので、あなたが十分頻繁に聴いていないと判断して iTunes が自動ダウンロードを止めてしまう可能性があるからだ。私のような人にとってこの方法が嬉しいのは、ビデオを手元に置いておくことができるので、将来もしも私がここは話が違うのではないかという疑念を持った場合に、ビデオを調べて Apple が _本当は_ あの時に何を言ったのか確認することができるからだ。

読者の Ben Wheeler と Michael Schmitt が、Apple のイベントのビデオをその当日か次の日に間違いなく見つけられる別の方法を二つ教えてくれた。Ben の指摘は、通常 Apple のホームページにイベントのビデオへのリンク(下の方に並んだボックスの一つ)があることだ。ただし、もっとタイムリーなもので置き換えようと Apple が思えばボックスは消えてしまうだろう。

Michael の指摘は、Apple が QuickTime Guide の中で最近のイベントをリストした Apple Events ページを提供しているというものだった。もしも Apple Keynotes ポッドキャストを購読したくないなら、事後にイベントを探すにはここがおそらく最も信頼できる場所だろう。このページにはもう一つ利点がある。フル HD を含むいくつかの異なったフォーマットから選べることだ。

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AT&T、3G MicroCell 家庭用ベースステーションの詳細を明かす

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

AT&T はその 3 3G MicroCell の詳細についての Web サイトを立ち上げた。これは家庭用のセルラーベースステーションで通常の AT&T 3G モバイルフォン (iPhone も含まれる) に対する強化された受信区域をあなたの家庭で提供し、ブロードバンド接続経由で電話回線を確立する。業界では _フェムトセル_ と呼ばれているが、これはセルラー会社によって所有されている認可周波数を用い信号強度を改善し通話品質も良くしようとするものである。

3gmicrocell

AT&T のこの様な家庭ベースステーションについては数ヶ月前に詳細が漏れ出してきた。AT&T は、数は特定されないが顧客と自社の従業員を対象に試験を進めている。この Web サイトで自分の所が含まれるかチェックできるがその為には ZIP コードが必要である、そして AT&T が言うには - Engadget によれば - 現在申し込めるのは Charlotte, N.C. の住民だけである。そうではあっても、これは商業化への第一歩には違いない。

これらの小さなベースステーションは、AT&T のセルラーネットワーク上で動く如何なる 3G 対応の電話に対しても音声とデータの接続を提供する。これは長年使われてきた T-Mobile の免許不用モバイルアクセス unlicensed mobile access (UMA) サービスとははっきりと異なるものである。UMA はローカル接続に通常の Wi-Fi を使用するが、同社から出されている 10 何種類かある特別に設計されたデュアルモードのハンドセットやスマートフォンの中の一つを必要とする。(T-Mobile の UMA ハンドセットは通常の 2G や 3G 電話と値段的にはそう変わらない。)

フェムトセルは GPS 受信機を必要とし、そして通常極めて長いアンテナが付いてくる。GPS はオペレータに対して緊急 E911 の発信地情報を提供するが、同時にフェムトセルの設置場所を確認する。これはキャリアがその地域に対して免許されている周波数だけを使うことを保障するために - そしてそのベースステーションが米国以外で違法に使われないようにするために必要なのである。

InformationWeek の伝える所によると 3G MicroCell の値段は $150 だが、AT&T はコールプランに申し込めば $100 のリベートを提供するという。Engadget は料金表を再生 して見せたが、それによると AT&T は固定電話とブロードバンドの契約者にはベースステーションと電話かけ放題を月に $9.99 で、それ以外の人には月に $19.99 で提供するとしている。Engadget は更にこの料金はテスト中だと言う AT&T からの知らせも伝えている。

Sprint と Verizon もフェムトセルを提供している。Sprint はベースステーションに $99.99 を課し、受信状況を改善するためにそれを使用することに月 $4.99、そして個人又は家庭プランに電話かけ放題を加えると更に月 $10 としている。Verizon はベースステーションに $249.99 を課しているが月々の使用料はいらない、しかしコーリングプランは出していない。AT&T の料金選択肢によると、同社は基本的に次の二つのサービスを提供している:$150 フラットで受信環境の改善;$50 と月々の料金で受信環境と電話かけ放題である。

Sprint と Verizon は、そのフェムトセルで 2G の音声通話しか提供していない。AT&T 3G MicroCell は、その名から推測できるように 3G の音声 _と_ データを扱える。AT&T からの 3G スマートフォンは殆ど全てがデータ用に Wi-Fi を持っている、他のいわゆる "機能電話" と呼ばれるより安価な 3G 対応の電話には Wi-Fi は付いていないが、より新しいモデルでは様子が変わりつつある。

キャリアはフェムトセルを愛している、なぜならばこれは通信の流れを (おまけに通話とデータを動かす費用までも) 自前の運用費用の高い資本集約的なセルラーネットワークから安価なブロードバンドへと移行させてくれるからである - おまけにプロードバンドは顧客が設置し費用も別に払ってくれている。

一方、セル利用者も同様な理由で家庭内のベースステーションを好きになる可能性がある:ブロードバンドは既に支払済みで、かつ追加となる音声とデータの負荷も無視できる程度のものであり、電話かけ放題の特典 - 月々の料金への追加もとてつもなく多く支払うことなく - そしてより良い受信というのは高い価値がある様に見える。

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Google、CAPTCHA サービスを買収

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: 羽鳥公士郎 <http://www.ousaan.com/mail/>

ウェブサイトが人間とコンピュータとを見分けるのを助ける reCAPTCHA サービス が、Google によって買収された。カーネギーメロン大学コンピュータ科学教授の Luis von Ahn によって始められた reCAPTCHA は、1 日数百万のゆがめられた画像を送り出し、悪意を持った、あるいは商業的な動機を持った自動操作を思いとどまらせている。von Ahn とその同僚は、CAPTCHA という言葉を考え出し("Completely Automated Public Turing test to tell Computers and Humans Apart"(コンピュータと人間を見分けるための完全に自動化された公共チューリングテスト)の略語として考案された)、それについて始めの論文を書き、学術的な要素と実用的な要素とを前進させ続けてきた。

CAPTCHA というのは、人間は比較的簡単に解くことができるが、コンピュータは立ち往生してしまうようなパズルの 1 つで、一種のチューリングテストとして使用される。Alan Turing による有名なテストでは、2 人を相手にするが、そのうち 1 人は実はコンピュータで、どちらも自らが人間であると、人間たる対話者に確信させようとする。CAPTCHA では、自動化されたシステムが、現状では機械的な視覚とテキスト認識に大きく頼っている人工知能にとって特に難しい問題を生成し、偽の人間をあぶり出そうとする。

reCAPTCHA がとった方法は特に興味深い。そこでは、2 つの異なるシステムの光学式文字認識(OCR)による独立した試行で読み取りに失敗した、膨大な数のスキャンされた言葉を使用しているからだ。元となったスキャンには、The New York Times が巨大なアーカイブをテキストに変換した商業的プロジェクトも含まれている。そのような、OCR に抵抗性を示す言葉は、人間にとっては完璧なパズルとなり、OCR による言葉の「推測」を修正するのに役立つ。reCAPTCHA は現在、4000 万に近い CAPTCHA を通して、1 日に 500 万から700 万語を処理している。

(reCAPTCHA が機械に人間の知能の裁定者を務めさせている秘訣は何だろうか。このシステムは常に 2 つの言葉を提示するが、1 つは既知のもので巨大なデータベースから引き出されたものだ。未知の言葉は何人かの人に提示されるが、ほとんどの人が同じ解答をするはずで、そうするとその言葉が解かれたとみなされる。)

Google は CAPTCHA を使って、自動的なアカウント生成や、Blogger での自動コメントスパム、そのほか一般的な破壊行為を防いでいる。TidBITS では、著者たちの電子メールアドレスを保護し、TipBITS の投稿を本物の人間に限定するために CAPTCHA を使用している。(私たちのコメント検証プロセスでは、電子メールアドレスを使って、投稿者が人間であるかどうかを判断している。)

私は最近、The Economist に、CAPTCHA について、 reCAPTCHA に焦点を当てて長い記事を書いた。私はこの分野を全体的に記述したのだが、それでもreCAPTCHA にスポットライトを当てたのは、この取り組みが、人間がうまくできることを見つけるための、巧みでかつ機能的な方法を思いついたものとして、広く賞賛されているからだ。そのようなカテゴリはほかにもあるが、OCRに対する抵抗性は容易に利用できる。

von Ahn が Google Blog の最初の記事で言うには、Google においてreCAPTCHA を利用することで、「Google 製品に対する詐欺およびスパムからの保護が向上するだけでなく、書籍や新聞のスキャンプロセスも改善されるだろう。」

そうなのだ。私たちはみな、1 度に 1 語ずつ、Google の書籍変換プロジェクトに手を貸すことになるのだ。

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新しい iPod touch には 802.11n チップが

  文: Glenn Fleishman <glenn@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

新しいハードウェアを分解し調べる iFixit の人達が、先週リリースされた新しいより高速の iPod touch モデルの中に single-stream 802.11n を使う Broadcom チップを見つけた。これは iPod touch がネットワーク上で突然によりきびきび動き始める事を意味するのだろうか?残念ながらそこまでは行かないようだ。

802.11n 標準は - ようやく 11-Sep-09 に IEEE 技術グループによって批准された - Wi-Fi ネットワークのスループットを色々な要因により高速化する。Apple は 802.11n の比較的コンパチ性のあるバージョンをその全ての新しいコンピュータに October 2006 に、そして全ての新しいルーターモデルに January 2007 に搭載し始めた。

しかしながら、802.11n はどの大手のハンドヘルド機器にもいまだ現れていない、そこには iPhone やその他のスマートフォンも含まれる、少なくとも今迄は。私も新しい iPod touch を調べてみた、そして Apple の AirPort Utility が示していたのは 802.11n ネットワーク上で 802.11g 経由で接続されていると言うことであった。Apple は今後ファームウェアとドライバのアップデートでそれを使える様にするのかもしれない。昔 October 2006 に、Apple は Mac に 802.11n チップを載せて出荷し始めたが、それを使える様にするイネーブラーをリリースしたのは February 2007 になってからであった。Apple がこのチップをコストと統合の理由で使ったが、後日 802.11n を使える様にする計画を持っていないというのは、まずありそうにない話である。

これまで 802.11n が現れなかったのにはある基本的な設計理念が多少関係している。今迄出荷されて来ている殆ど全てのコンピュータやベースステーションに搭載されてきた 802.11n の形態は、少なくとも二つのアンテナを使用していて、そして二つの免許不用公共無線バンドのための二つの個別の無線機相当のものを内部に持っている。(802.11n 機器は 2.4 か 5 GHz のどちらかを使うことが出来るが、どちらかを優先して使わなければいけないとか、或いは両方をサポートしないといけないと決められている訳ではない。最新のベースステーションは、Apple のものも含めて、両方のバンドで同時にプロードキャスト出来る;この様なベースステーションは、簡単に言うと、四つの無線、それぞれのバンド用に二個ずつが専用で充てられている。)

この無線機とアンテナは一緒に働いて、"multiple in, multiple out" (MIMO) と呼ばれる形態で無線信号の反射を利用する。それぞれの無線は固有の流れのデータを搬送し、そしてその流れのビームを操作すべく個々のアンテナには異なったレベルのパワーが送られるので、受信機は両方の流れを区別しデコードすることが出来る。

ハンドヘルド機に二つの無線、二つ又はそれ以上のアンテナ、そして必要なチップを詰め込むのは殆ど不可能と言ってよい。これが一つの無線の流れと一つのアンテナを使う single-stream 802.11n の開発へとつながった。これは、その前の規格の 802.11g よりも高速のエンコーディングという利点を有しており、速度の点で最初から勝っている。

チップメーカーも消費電力を下げる努力をしてきた。実際に single-stream 802.11n は電池使用に関して 802.11g よりもより効率的である。この Broadcom チップは FM 受信機と Bluetooth 無線も統合しており、電池使用の削減に貢献している。(奇妙なことに、Wi-Fi を持たない iPod nano が FM チューナーを公に搭載したモデルであり、一方 iPod touch はそのチップ上でこの機能は生かしていない。)

より良い電池の使用はハンドヘルドも 802.11n を使用出来ることを意味し、そしてモバイル機器に 802.11n を入れれば、iPod touch の様なユニットは同じ時間内に 50% も余分のデータを送受信出来る - 正味のスループットは 20 Mbps ではなくおおよそ 30 Mbps になるであろう。(更なる技術的な詳細については、私の Wi-Fi Networking News 記事 "Does the iPhone Need 802.11n?" を読んで欲しい。私には予知能力は無かった;single-stream チップについては今年の初めに多くのおしゃべりが行き交い、私はその頃今では iPhone 3GS として知られているものが最初に使用することになると予測していた。)

より高速であることで映画をストリームしたりデータの転送をずっと速い速度で転送することは可能になるであろうが、日常の活動にはあまり実際的な影響は無いであろう。これは、iTunes のメディアのための iPhone や iPod touch との空中同期 (新しい Home Sharing 機能の様なもの経由での) の前触れなのかもしれない。

しかし single-stream N には "良き隣人" 的な面もあり、それはネットワーク効率を改善し、そしてネットワーク上での他のビデオストリーミングとか転送の性能を上げる。

single-stream 802.11n はネットワークに悪影響を及ぼす可能性もある、何故ならば転送される個々のパケットは最低でも二つの複数無線パケットの空間を占有してしまうからである。しかしながら、これには賢い回避方法があり "space-time block coding" (STBC) と呼ばれている。

血なまぐさい現場の詳細に立ち入ること無しに説明すると、STBC はベースステーションに single-stream 機器に対して別個のデータの流れを送るのを許す、許されるのはベースステーションの無線当り一つである。single-stream チップを持った機器はデータを生成するよりは消費する場合の方が多い (少なくとも、大抵の場合は)、従って複数の single-radio 802.11n 機器が同じネットワークを使っている時ネットワークスループットを半分にする代わりに効果的に取り戻すことが可能となる。(STBC は未だ Apple のベースステーションに組み込まれてはいないが、やろうと思えばファームウェアアップデートの様な形で簡単に実現できる。)

Broadcom のチップのその他の利点に 2.4 か 5 GHz のバンドのどちらでも使えることがある。2.4 GHz はより広範囲に到達できるが、ずっと混んでいるし、それに 802.11g をもってしても可能なスループットの近くまで到達する可能性は極めて低い。

5 GHz で送られた信号はより短距離しか到達しないが (同じ信号強度の場合)、劇的に少ない利用度と使える帯域幅が広いこととあいまって、理論的に可能なスループットに近いものを得られる可能性はずっと大きい。

チップメーカーは新しいチップをより利幅の大きい値段で売るためには勿論のこと、ユーザーにより最新のベースステーションを買って貰いたくて single-stream 802.11n を推進してきた!

しかし Apple の動きは iPod touch と (多分近い将来) iPhone 3GS からメディアを出したり入れたりすることへの興味を誘発するかもしれない。はるかに高いスループットのお陰で iPod touch がローカルネットワークの中でメディア前線基地として働くのは極めて容易になる。

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Snow Leopard の自動テキスト置換機能を改善する

  文: Lewis Butler <lbutler@covisp.net>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Mac OS X 10.6 Snow Leopard は数多くのテキスト関係の機能を含んでいるが、その中に自動スペル修正およびテキスト置換機能がある。これらの機能は、Apple Mail、Safari (テキスト領域のみ)、TextEdit、AppleScript Editor などの Apple 製アプリケーションや、適切な Apple テクノロジーを利用している独立のアプリケーション(現時点では比較的少数だが、今後増えて行くことは間違いない)でサポートされている。

(一つヒントを: 自動スペル修正機能がデフォルトで有効になっていることは滅多にない。これをオンにするには、挿入ポイントがどこかテキストの入力可能な場所にあることを確かめてから、Edit > Spelling と Grammar > Correct Spelling Automatically を選ぶか、あるいは Edit メニューのサブメニューに望みの項目がない場合には、タイプしている場所で Control-クリックしてから、出てくるコンテクストメニューで Spelling と Grammar > Correct Spelling Automatically を選べばよい。Safari や、その他の WebKit-ベースのアプリケーション、例えば Mailplane などでは、おそらく後者の方法が必要になるだろう。自動スペル修正をオンにするためにテキスト置換をオンにしておく必要はない。)

自動スペル修正はあなたがタイプするものを Mac OS X の内蔵辞書にある単語と比較し、あなたのタイプミスをこの機能があなたがタイプするつもりだったと判断したもので自動的に置き換える。これに対してテキスト置換機能の方はあらかじめ設定された置換対(具体的な間違いの単語とそれを置換すべき単語の組)に依存して動作する。

その結果、自動スペル修正は誰も気づかなかったような間違いを修正できることがある一方、誤った推測をしてしまうこともある。それとは対照的に、テキスト置換機能はあなたがあらかじめ教えておいた間違いだけしか知らない一方、あなたがその間違いをした場合には常に正しいことをしてくれる。

つまり、問題はこうだ。例えばあなたが“with”と入力するつもりで“wth”というテキストをタイプしてしまったとしよう。すると、Snow Leopard の自動スペル修正はその“wth”をなぜか“wt.”で置き換えてしまい、全く置き換えをしなかった場合以上の余分な手間がかかってしまうことになる。

幸いにも、Snow Leopard のテキスト置換は自動スペル修正よりも優先して働くので、あなたが“wth”を“with”で置換するように(システム環境設定 Language & Text パネルの Text 表示で)設定しておけば、その後はこのタイプミスが正しく修正されるようになる。

不幸なことに、Apple による置換辞書は非常に少数の項目しか持っておらず、項目を追加するのは面倒だ。そこで、私はそういう項目がどこにどのようにして保存されているのかを探し出して、そこにパブリックドメインの TidBITS AutoCorrect Dictionary を組み込んで強化できるようにしようと思い立った。この辞書は Eudora で使うために(2000-09-04 の記事“ATypoKill Eudora ハック”参照)作られたものだ。(その後、TidBITS AutoCorrect Dictionary は TypinatorTextExpanderTypeIt4Me でも使えるようになった。これらのユーティリティは Snow Leopard の提供しない機能もたくさん備えている。)

[編集者注: Snow Leopard の自動スペル修正機能をテストするのは非常にイライラの溜まる作業だった。意図的にスペルミスをタイプしても、常に働くとは限らないように見受けられるし、いつでも即座に作動するとも限らない。この機能は確かに一般的には役に立つだろうが、現時点ではちょっと接触不良のような感じがする。-Adam]

まずは基本から -- ちょっと調べてみて、私は Apple がこれらの置換対を ~/Library/Preferences/.GlobalPreferences.plist という不可視ファイルに保存しており、置換対が次のようなデータ構造を持っていることを見つけた:

<dict>
    <key>on</key>
    <integer>1</integer>
    <key>replace</key>
    <string>wth</string>
    <key>with</key>
    <string>with</string>
</dict>

次に、私は TidBITS AutoCorrect Dictionary を取り出して、適切なデータ構造にフォーマットし直し、それをさきほどの .GlobalPreferences.plist ファイルの中にペーストした。これをテストするために、そのファイルにあるタイプミスのいくつかを TextEdit にタイプして、それらが置換される様子を観察した。

ただ一つの問題は、2,700 個以上の置換対を .GlobalPreferences.plist に入れることで特に速度の遅い Mac ではパフォーマンスに影響が出るのではないかということだったが、Mac Pro (Early 2008) と 2009 MacBook Pro を含むいくつかのマシンで使ってみた最初の感じでは別に問題ないように思えた。ただ、Mac Pro (Early 2006) では確かにちょっと速度が落ちた。これほどたくさんの項目だが、.GlobalPreferences.plist に追加してみてパフォーマンスの問題があったという方はぜひコメントを残していただきたい。

自分でやろう -- 自分でやってみたいという方のために、TidBITS では私が再フォーマットを施した TidBITS AutoCorrect Dictionary をダウンロードで入手できるようにしている。

ダウンロードしてファイルを展開した後、BBEdit か無料の TextWrangler(いずれも Bare Bones Software から出ている)を使って、以下に説明する手順通りに段階を追って作業をしていただきたい。(.GlobalPreferences.plist ファイルは圧縮された plist として保存されているので、TextEdit あるいは vim/nano といったようなプログラムではさらに追加の手順を踏まないと適切に読み取れない。)

  1. Language & Text システム環境設定を開く。
  2. Text ボタンをクリックして Text 表示に切り替える。
  3. 「+」ボタンをクリックして、新しい置換対を一つ追加する。例えば“teh”と“the”などがお勧めだ。
  4. 再フォーマット済みの TidBITS AutoCorrect Dictionary を BBEdit または TextWrangler で開き、すべてを選択 (Command-A) してからテキストをクリップボードにコピーする。
  5. BBEdit で File > Open Hidden を選ぶ。
  6. あなたのホームフォルダにナビゲートし、そこからライブラリ、そして Preferences と進み、.GlobalPreferences.plist ファイルを選ぶ。
  7. そのファイルで、あなたがさっき追加した置換対を見つける。(“teh”を検索すればよい。)
  8. その辞書項目(dict から /dict まで)を選択する。
  9. この“teh”辞書項目の上に、さきほどリンクしたファイルの内容をペーストする。
  10. GlobalPreferences.plist ファイルを保存する。
  11. いったんログアウトしてからログインし直すか、または再起動する。(この手順は必要ないかもしれないが、置換がうまく働かないと思えた時はまずこれをしてみるとよい。)

これで出来上がりだ! これ以後は、間違った推測をするかもしれない自動スペル修正に代わって、TidBITS AutoCorrect Dictionary にある置換対が使われるようになる。

(もう一つヒントを: もしも自動スペル修正機能があなたが意図してタイプしたものを繰り返し別の言葉に変えてしまうようならば、例えば“foo”とタイプしても勝手に“of”に変わってしまうなら、Language & Text 環境設定パネルの Text 表示画面で“foo”を“foo”に置換する置換対を作ればよい。そうすればたぶん自動スペル修正機能があなたの邪魔をするのを防げるだろうと思う。)

うまく行かない時は -- もしも 2,700 個以上の項目の追加が Apple Mail や TextEdit でのタイピングのパフォーマンスを遅くし過ぎていると感じられれば、いつでも Language & Text 環境設定パネルに戻ってそこにある Restore Defaults ボタンをクリックすれば Apple の提供した最小限のリストに戻れる。

[Lewis Butler は長年来の Unix システム管理者、メール管理者であり、Mac ギークだ。彼は“LuKreme”のペンネームで多数のメーリングリストに頻繁に投稿している。]

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iPhone OS 3.1 でカレンダーイベントの重複を予防する

  文: Michael E. Cohen <lymond@mac.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iPhone (とその弟分の iPod touch) におけるカレンダーの同期機能は素早い速度で進化してきた。大部分においてその進化は良い方に向かっているが、この機能の最近の拡張によってユーザーに予期せぬ問題が起こる可能性がある。具体的に言えば、iPhone OS 3.1 (これを書いている時点で最新のバージョン) を使ったカレンダーの同期があなたの機器上に重複したカレンダーイベントをたやすく発生させてしまうのだ。これらの変更のお陰で私が現在アップデート作業中の電子ブック“Take Control of Syncing Data in Leopard”にてんやわんやの書き直しをする羽目になったので、その際に私が発見したことをここにお伝えしておこうと思う。

これらの重複したイベントの背後に潜む原因は複雑で、そこには MobileMe と iTunes、それから iCal 内にある読み出し専用の購読済みカレンダーがあなたのピカピカのハンドヘルド機器にどのように同期されるかが絡んでいる。何が起こっているかを理解するには、iPhone/iPod touch のカレンダー同期がここに至るまでにどのように変わってきたのかをまず知っておく必要がある。

それから、ここで登場するカレンダーには2つの違ったタイプのものがあることも忘れてはならない:

iPhone OS 2.x -- iPhone OS 2.x では、2つの方法を使って iCal カレンダーを機器との間で同期できた:

だから、機器との間でどのカレンダーを同期させるか選びたい場合、あるいは読み出し専用の購読カレンダーを iCal から機器に同期させたい場合は iTunes を使った同期しか方法がなく、push 同期の恩恵を被ることはできなかった。

iPhone OS 3.0 -- Apple のその次のメジャーアップデートの iPhone OS で、同期に MobileMe か iTunes の片方しか選べないという制限がなくなり、両方を使って機器を同期できるようになった。この拡張を達成するため、iPhone や iPod touch がカレンダーを表示するやり方が次のように変更された:

これは、大きな進歩だった。なぜなら、次のようなことができたからだ:

けれども、これではイベントが重複して混乱が生じる可能性もあった。なぜなら、同じカレンダーを MobileMe 経由と iTunes 経由の _両方_ で同期するように選んでしまうことができたからだ。その場合、同じカレンダーが From My Mac コレクションの中にも MobileMe の中にも存在することになる。あなたの機器上で All Calendars 表示にすると、重複して同期されたイベントが2回ずつ(それぞれのコレクションからのものが1つずつ)見えることになる。

だから、MobileMe で同期するのならば、iTunes では自分の作ったカレンダーを同期しないように、MobileMe が同期しないカレンダーだけで iTunes を使った同期をするように、心がけなければならなかった。(教訓: 大きな力には大きな責任が伴う。前にもどこかで聞いたことのある言葉だと思うが。)

iPhone OS 3.1 -- リリースされたばかりの iPhone OS 3.1 で、やっと読み出し専用の購読カレンダーを直接に MobileMe から同期できるようになり、読み出し専用の購読カレンダーを機器に持ってくるだけのために iTunes 同期を使う必要がなくなった。

(読み出し専用の購読カレンダーは以前から MobileMe を使って Mac から別の Mac へと同期できていたことに注意。iPhone OS 3.1 で直接この情報に MobileMe からアクセスできるようになった。そもそも iPhone と iPod touch は最初からこれができるべきだったと主張する人もいるだろう。)

残念ながら、MobileMe と同期する際には依然としてどのカレンダーを含めるかを選ぶことができない。いまだに、すべてかゼロかの選択なのだ。けれども今は、その「すべて」に iCal で購読した読み出し専用カレンダーも、あなたが iCal で作ったカレンダーも、全部含まれる。その結果、同期させるカレンダーを選びたい場合には、iPhone 2.x ファームウェアで使った方法に戻らなければならない。つまり、あなたの選択肢は2つ、MobileMe のみで機器との同期をする(そしてすべてのカレンダーを同期する)か、それとも iTunes のみでする(そしてどのカレンダーを同期するか選ぶ)かのどちらかだ。

隠れた落とし穴 -- なるほど、それなら理にかなっている、とお思いだろうか。いやいや、そうは問屋がおろさない。カレンダー同期の現在の実装の中に、ある隠れた落とし穴が潜んでいるのだ。この問題は、以前に iTunes を使ってカレンダーの同期をしたことがあるけれども今後は MobileMe だけで同期したいという iPhone と iPod touch のユーザーに関係がある。

落とし穴とは次のようなものだ: MobileMe に切り替えるために iTunes での同期をオフにしようとする時、あなたの機器上の From My Mac コレクションにあったカレンダーは消去されない。その代わりに、そこにあるカレンダーはすべて On My iPhone コレクション(iPod touch ではコレクション名が違うが、目的は同じだ)に移動させられる。

その結果として、あなたの機器上で All Calendars を表示させると、やはり重複したイベントが見える。これらのイベントは、On My iPhone コレクションにある古いカレンダーにあるものと、MobileMe から無線であなたの機器にやって来たものだ。なのに、現時点では On My iPhone コレクションにあるカレンダーを消去する方法がない。何てこった!

落とし穴を避ける -- 幸いにも、私は回避方法を見つけた。ちょっと手間がかかるが、そうした重複をなくすことができる。

  1. まず iCal で、新規に空のカレンダーを作る。(わかりやすい名前、例えば“Empty Calendar”のような名前を付けておく。)
  2. 次に iTunes で、その空のカレンダー _だけ_ をあなたの機器に同期させる。(もしもあなたが iTunes 同期をオフにしていても、当然ながら、この手順のためにオンにしておかなければならない。)同期が済めば、From My Mac コレクションにはその空のカレンダーのみが含まれる。

もちろん、あなたの機器の MobileMe コレクションにもその空のカレンダーがまだリストされている。でも、そこには何も項目が含まれていないのだから、機器上で All Calendars コレクションを表示させても重複した項目はない。あとで、iTunes でカレンダー同期をオフにしても、その空のカレンダーはやはり On My iPhone に移動するが、それでもやはり害はないだろう。

(注意: もしもあなたが iTunes で同期をオフにして On My iPhone カレンダーコレクションがあるようにしているならば、次に iTunes 同期をオンに戻した際にはその On My iPhone コレクションが From My Mac コレクションで置き換えられる。この From My Mac コレクションは、あなたが現在 iTunes で同期しているカレンダーだけを含んでいる。)

ひょっとしていつの日か、将来のバージョンの iTunes あるいは iPhone OS で、On My iPhone コレクションからカレンダーを消去できる機能が提供されるようになるかもしれない。そうなってから、このプレースホルダーのみの空カレンダーを消去すればよい。でも、たとえそのような機能がいつまで経っても登場しなかったとしても、少なくともあなたの機器上に誤解を招くような重複したイベントが見えることはないだろう。

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Snow Leopard の名前をくれた猫たちを救おう

  文: Doug McLean <doug_mclean@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

皆さんは Apple が新しいオペレーティングシステム、Snow Leopard の顔として謳っている大きな猫の写真を、少しくらいはもうご覧になっているだろう。でも、本物のユキヒョウ (snow leopard) が絶滅危惧種であることを、ご存じだろうか? 野生の頭数は減りつつあり、現在 3,500 頭から 7,000 頭の間と推定されていて、中央アジアに生息するこの種は絶滅の危機に瀕している。

snow_leopard_cat

ユキヒョウ(雪豹)は、大きな足と密度の高い毛皮、それに高山地帯を歩き回る際にバランスをとるための長い尾を持った、美しいネコ科の動物だ。_ヒマラヤの精霊_ という別名を持ち、その生息地域は中央アジアから南アジアにかけての山岳地帯に広がり、モンゴル、インド、パキスタン、中国などの国にまたがる。単独で行動する野生のユキヒョウは通常 15 年から 20 年生きる。

1972 年以来、ユキヒョウは International Union for Conservation of Nature (国際自然保護連合) により絶滅危惧種の指定を受けている。パンダや、シロナガスクジラ、アホウドリと同列だ。今日では農業の必要のために彼らの生息域はますます狭められつつある。彼らは毛皮のために密猟され、また農民たちが家畜を守るために彼らを殺している。

幸いにも、ユキヒョウに味方する人たちもいる。

自然保護団体 -- ユキヒョウを専門に、その窮状を救うために活動しているグループは現在主に二つある。1981 年に設立された Snow Leopard Trust は、ユキヒョウの研究と保護で世界的な権威の一つだ。ユキヒョウの生息域にある五カ国で多数のスタッフが活動しているこの Trust は、国レベルでの変革を起こすことを目指している。2008 年になって、Trust はユキヒョウたちが直面する問題点をよりよく把握するために彼らの生活習慣についてさらに理解を深めることを目的とした長期プロジェクトも開始している。

この Snow Leopard Trust の短期的な保護目標としては、モンゴルで保護活動に参加するコミュニティーの数を増やすこと(モンゴルは生息するユキヒョウの数で第2位の国)と、最も多くのユキヒョウが生息する中国で、パイロットプログラムを開始することがある。この Trust の最大の長期的目標は、野生のユキヒョウの頭数が増えて自立可能な規模に達することだ。

ユキヒョウの保護を目指すもう一つの主要団体が Snow Leopard Conservancy だ。この Conservancy は、ユキヒョウの生息環境(と、家畜という格好の餌食)を提供しているコミュニティー内部で山岳地生態系の管理を進めることに焦点を絞って活動している。Conservancy の表明している目標は、「ここに住む人々が大型の肉食動物と共存しようとする積極的意思を取り戻せるための援助の方法」を模索することだ。

Apple に何ができるか? -- その最新のオペレーティングシステムの名付けの由来だからといって、決して Apple として保護活動に参加する責任があるわけではないが、Apple には価値ある大義を支えることのできる大きなチャンスがある。最近の Apple がより環境に優しい企業となることを目指していることを考えれば、ユキヒョウを今日的なマスコットとして採り上げ、ユキヒョウを絶滅の危機から救うための活動を援助することで、単に iPod やコンピュータから BFR、PVC、水銀などを除去するだけに止まらず、さらなる環境に対する努力を強調することができるだろう。財務計画会社の Pacific Life が、そのブランドの象徴に対して 会社としての還元をするための良いモデルを提供している。彼らの場合はザトウクジラだ。

ごく単純に、Apple はその Snow Leopard ページに教育用のボックスを作るだけでも、この問題への意識を高めるための寄与ができるだろう。ユキヒョウが絶滅の危機にあることさえ知らない人たちも多いのだから、ほんのちょっとしたことをするだけで大きな一歩となるだろう。

また、Apple が Snow Leopard Trust や Snow Leopard Conservancy に寄付をするということも考えられる。さらにもう一歩踏み込んで Mac コミュニティーを巻き込み、Mac ユーザーによる寄付と同額を Apple が寄付すると申し出るのもよいだろう。既に、Snow Leopard Trust は別の寄贈者と共にこのような同額寄付プログラムを実施している。2009 年 10 月 31 日までの間に、もしも $25,000 を超える寄付が集まれば、あなたの寄付した額と同額が Geyer Trust から寄付されることになっている。

Snow Leopard Trust の事務局長 Brad Rutherford は私への電子メールでこう述べた。「これはつまり、あなたの贈り物が二倍の効果を持つということです。私たちにとって、大きな額の寄付も、小さな額の寄付も、どちらも重要です。$5 あれば一頭のユキヒョウを GPS テクノロジーを使って一日追跡できますし、$1,000 あればキルギスタンで一頭のユキヒョウを一年間保護できます。」

Mac 関係の団体で既に活動に名乗り出ているところもある。Apple 再販業者ではニューヨーク市の Tekserve と、カリフォルニアの Monterey Bay Computer Works が Snow Leopard Trust の募金プログラムに寄付を寄せた。Tekserve の場合は、最初に売れた 100 本の Snow Leopard の売り上げをそのまま寄贈している。また、ASMC (Apple Specialist Marketing Co-op) 再販業者でユキヒョウの「養子縁組」を各店舗で宣伝して活動を援助しているところもある。もしも Apple がこうした Apple 再販業者たちの活動に加わり、ユキヒョウの保護を援助し促進するために積極的な役割を果たしてくれるようになれば素晴らしいと思う。

あなたに何ができるか? -- Apple が何かするまで待っていなければならないということはない。今すぐあなたがユキヒョウを助けるためにできることはたくさんある。さきほど紹介した団体のどちらかに個人で寄付をする以外にも、ユキヒョウを「養子縁組」したり (Trust も Conservancy も扱っている)、 古い車を基金に寄付したり、あるいはユキヒョウの生息地域に住む人々の作った 工芸品を購入して、家畜を飼う人たちが武器の力で守らなければならなくなる経済的圧力を緩和することもできる。(工芸職人たちは、猫たちと彼らの大切な家畜たちを保護するために共同で協議して結ばれた保護協定に従わなければならない。)

それに加えて、もしもあなたが本気で取り組みたいと思うならば、Trust か Conservancy にボランティアで参加してみてはいかがだろうか。特に Trust はボランティアを募集していて、ソーシャルネットワークへの働きかけ、プレゼンテーションの開発、プレスリリースの執筆と配布、募金イベントの開催などの活動を援助して欲しいと言っている。

そして、これは小さなことに見えるかもしれないが、ユキヒョウが絶滅の危機に瀕しているという状況をただ他の人に伝えるだけでもよい。それが普段の会話であっても、電子メールでも、Twitter でも (シアトルの Woodland Park 動物園で撮影されたこの信じられないほど可愛いユキヒョウの赤ちゃんのビデオへのリンクを付けることをお勧めする)、本物のインパクトを生み出す可能性がある。(実際に Woodland Park Zoo に足を運んでみれば、運さえ良ければ TidBITS 編集主幹の Jeff Carlson が、娘の Ellie と一緒にユキヒョウの仮装をしているところに会えるかもしれない。)

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Brad Rutherford はさらに言葉を続けて、「Apple と、その再販業者、それに Mac ユーザーからの支援があれば、ユキヒョウたちを保護するためにものすごく大きな違いが今すぐにでも生まれることでしょう」と述べた。

だから、あなたが Snow Leopard でマシンを起動する際には、ヒマラヤの山々を歩き回っているこの大きな猫たちのことを、ほんのひととき考えてみて欲しい。そして、Apple が大猫のオペレーティングシステムから卒業したずっと後になっても、彼らがまだ私たちと共に生きていることを願おうではないか。

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広範に発生している SuperDrive 問題を探求

  文: Doug McLean <doug_mclean@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

TidBITS 読者の Jim Griffiths が、SuperDrive の問題が広範囲に存在しているようだと最近知らせてくれた。ディスクに読み書きできなくなるドライブがあるというのだ。彼の場合は、一台の MacBook Pro の保証期間が切れてから間もなく、あらゆる種類の光学ディスクの読み取りに問題が発生し始めたという。彼は Apple Support Discussion でこの問題についてスレッド を始めた。

この記事を書いている時点で、そのスレッドは 225 以上のメッセージを数え、30,000 回以上も閲覧されている。このフォーラムとしては相当に大きな数だ。実際、同様の別のスレッドも 19,000 回以上閲覧されており、この問題を経験しているのが決して Jim だけでないことを示している。

そこにある投稿を詳しく読んでみると、異常なほど数多くの SuperDrive の不具合が存在していて、それらの症状・原因・解決法も多種多様であることがわかり、全体像をはっきりと見定める手掛かりは見当たらない。

症状と、さまざまの変種 -- SuperDrive に関係したこれらの問題には、共通の症状がいくつかある。ある時から光学ドライブが光学ディスクをマウントできなくなること、通常はしばらくドライブを読もうと試みてからディスクをイジェクトしてしまうことなどだ。けれども、問題が起こるシステムや、問題が起こるディスクの種類、症状が発生し始めたタイミングなどは、ユーザーによってさまざまだ。

討論フォーラムへの投稿によれば、問題が発生したシステムには MacBook、MacBook Pro (13、15、17インチ)、MacBook Air、iMac、Mac Mini が含まれている。製造時期も 2006 年初期から 2009年後期にまでわたっている。

ディスクドライブの種類も、フォーラムに報告のあったものだけで以下のものが含まれている:

問題の起こったディスクの種類もさまざまだ。あるユーザーは DVD ならマウントできるが CD はマウントできないと言い、他のユーザーはその反対のことを報告している。商品として購入した CD や DVD はマウントできるのに空の CD や DVD はマウントできないというユーザーもいれば、その反対の人もいる。空の CD-R 以外ならばすべて問題ないという人も、空の DVD-R 以外では問題ないという人もいる。そうかと思えばどんな種類のどんなディスクもマウントできないという人もいる。時によって起こったり起こらなかったりする人もいれば、同じ問題がいつも再現するという人もいる。

問題がいつ起こり始めたかという点もユーザーによってさまざまだ。そもそもの初めから SuperDrive の問題に気付いたというユーザーもいれば、二ヵ月ほど経ってからおかしくなってきたという人もいたが、1 年間の保証期間が過ぎたとたんに症状が起こり始めたという人たちが多かった。それから、問題が起こったのは Snow Leopard をインストールした後だったという人もいた。

このように、問題の起こった日付や、ドライブの種類、ディスクのタイプなどが非常に多岐にわたっているので、問題の原因の特定は非常に難しい。これが実際にさまざまの別々の問題から成っているということも考えられる。(むしろそちらが有力な説とも言える。)あるいは、一つの問題がさまざまの誘因で引き起こされるのかもしれない。それならば多種多様な症状や発生日も説明がつくだろう。

残念ながら、ユーザーたちからの個別の事例に基づいて原因を突き止めるのは、特に今回の場合は、おそろしく難しい。例えば、報告された問題の発生のタイミングはそのユーザーが問題に気付いているかどうかに依存する。具体的に言えば、そのユーザーの SuperDrive が初めから具合が悪くても、一年後になるまで問題の起こるタイプのディスクが使用されなければ、問題の発生日として正しい日付の代わりにずっと後の日付が報告されてしまうかもしれない。

同じように、どのディスクが読めてどのディスクが読めないかが多岐にわたることは、別々の問題が同時に存在していることを示すのかもしれないし、また一つの問題が一貫性のない症状を示しているのかもしれない。あるいは、ユーザーがきちんとテストをしていないからかもしれない。もしもあるユーザーが商品の CD や DVD-R しか試していなければ、それらのディスクでうまく行かないと報告する際に、その人は他のディスクについて勝手な臆測をしてしまうかもしれないし、何も触れないかもしれない。こうしてデータが歪められる。あるいは少なくとも複雑化する。

提示された原因 -- これらの症状に対して、ユーザーたちは知恵を寄せ合ったり、Apple のジーニアスたちと話したり、その他の専門家たちの助言を得たりしつつ、原因の可能性を探ろうと試みてきた。

基本的な論点は、つまるところこれがハードウェアの問題なのかソフトウェアの問題なのかというところにあるようだ。一部のユーザーは、問題は単純に光学ドライブの欠陥によるものだろうと考えている。一方、これらの問題が最近のファームウェアあるいはセキュリティアップデートによって引き起こされたものだと確信しているユーザーたちもいる。

フォーラムで比較的少数のユーザーは、Snow Leopard のインストールが悪かったのだという意見だ。これに対して、多くの人たちから Snow Leopard よりもずっと以前から問題が存在していたという指摘があった。

ハードウェアの欠陥が根本的な原因だと考えている人たちは、ドライブに問題が起こっていない Mac の機種が多くあることを指摘している。ソフトウェアが原因とする意見を支持する人たちの多くは、個別の問題がメジャーなソフトウェアアップデートの後に起き始めたとみているようだ。(ただ、どのアップデートが問題を引き起こしたのかについては意見が一致していない。)また、欠陥をはらんだアップデートによってディスク上の傷やホコリに対するシステムの許容度が下がってしまったのではないかという意見も多い。

ソフトウェアを原因とする方の別の意見として、ディスクが Mac にマウントできないと気付いた時に外付けの光学ドライブを試してみたところそちらでもうまく行かなかったから、というものもあった。彼がその同じ外付けドライブを Windows マシンに付けてみたところ、そちらでは問題なく動いたという。

症状も、症状が起こり始めた時の状況も、どうやら多岐にわたるようなので、今のところまだ原因を一つに絞ることはできていない。

提示された解決法 -- 問題の原因については依然として議論が続いているが、解決法も多数提案されている。以下に、フォーラムのユーザーたちから示された修正方法を挙げてみよう。いずれも、成功するか失敗するかは予測不能だ。

まとめ -- これらの問題では症状も解決法も多種多様だが、問題はすべて SuperDrive についてのものだ。もしもあなたがここに書いたものに似た問題を経験しているなら、この記事の初めで触れた(現在もまだ議論の続いている)フォーラムのスレッドにあなたの体験を投稿するか、あるいは Apple にコンタクトして( オンラインでフィードバックを投稿してもよいし、リテール店に出向いて Apple のジーニアスと話をしてもよい)あなたの懸念を口にするかをお勧めしたい。私たちは引き続きこの問題を追跡するつもりだし、Apple が問題解決のための対策を講じてくれることを願っている。

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TidBITS 監視リスト: 注目のソフトウェアアップデート、21-Sep-09

  文: Doug McLean <doug_mclean@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Karelia Software の Sandvox 1.6.4は、テンプレートベースのウェブサイト作成ツールの互換性およびメンテナンス用アップデートだ。この最新版では Snow Leopard のフルサポートとブラジルポルトガル語翻訳版が追加された。また、最近 Amazon の API が変更されたのに対応してこの最新版で Amazon List Pages と Pagelet コードに重要なアップデートが提供された、($57 Regular/$97 Pro、アップデート無料、27.2 MB)

RedleX の Mellel 2.7 は、ますますパワフルになるワードプロセッサの機能追加アップデートだ。主な変更点としてはテキスト包み込みとフローティング画像のサポート追加、Snow Leopard 互換性、ユーザーが画像の属性をコントロールできるオブジェクトパレットの新設、設定選択ポップアップメニューの新設、自動タイトルフローに「List Separately in TOC」オプション追加などがある。また自動タイトルが6行を超えられるようになり、Page パレットとダイアログが改良された。 変更点や改善点、バグ修正のフルリストは RedleX のウェブサイトにある。(新規購入 $49、アップグレード $19、31.8 MB)

Helium Foot Software の MercuryMover 2.0.6 は、ウィンドウの移動・リサイズのためのキーボードショートカットユーティリティに対する互換性およびメンテナンス用アップデートだ。この最新版では Snow Leopard に対応するとともに、上揃えした第2ディスプレイの方が縦に長かった場合に MercuryMover がそのディスプレイの下端を探知できなかったバグを修正した。($20、アップデート無料、2 MB)

Adobe のCamera Raw 5.5Lightroom 2.5では、次の5つのカメラが新たに raw ファイルのサポート対象に加わった: Nikon D300s、Nikon D3000、Olympus E-P1、Panasonic DMC-FZ35、Panasonic DMC-GF1。また、Camera Raw 5.5 では「グリーン反応が一定していない Bayer センサーカメラで raw 変換プロセスのデモザイク・アルゴリズム」を修正しているという。(既存の Photoshop および Lightroom ユーザーには無料アップデート、46.7/86.6 MB)

Cultured Code のThings 1.2.3 は、Getting Things Done にヒントを得たタスクマネージャのメンテナンス・アップデートだ。1.2.1 からの変更点の主なものは、Spotlight 索引付けを無効にする機能、2つの Quick Entry キーボードショートカットを独立に有効・無効にできる機能、Address Book 内の複数のカードや電子メールメッセージを to-do のノートセクションにドラッグできる機能などがある。また、General パネルの項目が配置し直され、日本語入力のサポートが改善され、フランス語翻訳版を拡張、プラグインのシンタックスに修正を施している。変更点のフルリストは Cultured Code のウェブサイトで読める。(新規購入 $49.95、アップデート無料、8.0 MB)

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ExtraBITS、21-Sep-09 版

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

最新の Apple 分解: Macintosh Portable -- Apple の最新のハードウェアを買ってきて、バラバラに分解し、中身について意見を述べる iFixit のようなサイトが最近一般的になってきたが、Technologizer の Benj Edwards の最新の記事はちょっぴり時期遅れだ - 実際それは、ぴったり 20 年遅れだった。彼は今週ちょうど 20 周年を祝ったばかりの Macintosh Portable をバラバラにして、当時の最先端テクノロジーをあらわにする。(リンク投稿 2009-09-21)

Adam、Tech Night Owl Live で SuperDrive の信頼性を考える -- Adam が Tech Night Owl Live ホストの Gene Steinberg と対談し、最近 TidBITS 記事になった話題を取り上げる。SuperDrive の信頼性の問題や、New York Times のウェブサイトが攻撃を受けたことなどが語られる。(リンク投稿 2009-09-18)

あなたの会社は? それなら専用のアプリがあります -- Jason Kottke が、iPhone(あるいは同種のスマートフォン機器、必ず最初の脚注を読むこと)が予想外の形でビジネスモデルに動揺を与えていることについて検討する。私は次の個所が気に入った:「我々はとかくそのことを忘れがちだが、iPhone はやはり未来から来たものであって、それは上記のリストにある他のほとんどのものと違っている。機器のメーカー各社がその違いを埋めることができるまでには、まだまだ時間がかかるだろう。」(リンク投稿 2009-09-17)


TidBITS Talk/21-Sep-09 のホットな話題

  文: Jeff Carlson <jeffc@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

New York Times ウェブサイトに侵入者 -- New York Times サイトに現われた最近のマルウェア攻撃について読者たちが議論する。(メッセージ数 2)

ワイヤレスキーボードとマウス -- 子供用に使う古い iMac にはどんなワイヤレスキーボードがよいか、ある読者が助言を求める。(メッセージ数 3)

Word 2008 で Disk Full エラー、再び -- 長らくくすぶっていた Microsoft Word のバグが何度も再現するようになった。これはデータ喪失に繋がる可能性もある。(メッセージ数 17)

起動時にグレイ画面 -- Power Mac G5 の起動の問題は、ハードドライブの欠陥が原因なのか、それともマシン自体が悪いのか? (メッセージ数 8)

システム全体のスペルチェックを OFF にする (10.4.11) -- Mac OS X を再インストールすると内蔵スペルチェックがオンになったが、どうすれば Tiger でこれをオフにできるのか? 奇妙なことに、Snow Leopard ではオフにすることができないようだ。(メッセージ数 4)

Dragon Naturally Speaking -- この音声認識ソフトウェアを Parallels または Fusion の下で Mac 上で走らせることについて、読者たちが意見を交換する。Mac での解決策もある: MacSpeech Dictate だ。(メッセージ数 6)


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