申し訳ないが、今年のエイプリルフール特別号はない。けれども 4 月 1 日の日曜日にオフラインでいた人たちのために、私たちが気に入ったエイプリルフールのジョークや製品、サービスなどをいくつか紹介しておきたい。さて、真面目な話に戻ると、Adam は Dropbox の新機能 Camera Upload のベータテストに参加するだけで Dropbox から最大 3 GB の追加ストレージ容量を得られることを紹介する。Jeff Carlson は PhotoSync アプリを使って Mac や iOS デバイスの間で画像を転送するやり方を解説する。それから Glenn Fleishman が、Apple が製品に漸進的改善を加える際の戦略によってテクノロジー業界の他の会社を当惑させている理由を説明する。また今週は私たちの最新刊の電子ブック、Joe Kissell の "Take Control of CrashPlan Backups" を発表するとともに、2012 年 4 月 18 日にニューヨーク市近辺におられる方々のために MacTech Boot Camp New York で Adam やその他の業界有名人が Apple メディアの世界について語ることをお知らせしよう。今週注目すべきソフトウェアリリースは、Audio Hijack Pro 2.10.3、iPhoto '11 9.2.3、Logic Pro 9.1.7 と Logic Express 9.1.7、iTunes 10.6.1、Airfoil 4.7、Safari 5.1.5 だ。
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文: Adam C. Engst <[email protected]> 訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
私たちはエイプリルフールの大ファンなので、1991 年以来毎年エイプリルフール特別号を書いてきた。しかしながら今年は、エイプリルフールの日が日曜日にあたり、その当日の朝に読まない人にとってはジョークが無意味に陥る可能性が高くなった。そこで、2012 年のエイプリルフール特別号を出すのは止めて、その代わりに私たちがオンラインで見つけて気に入った冗談や、偽物サイト、その他楽しい昔懐かしの出しものなどを皆さんに紹介したい。他にも良いジョークで私たちが気付かなかったものがあれば、どうぞこの記事へのコメントに書き込んで頂きたい!
Apparent が Doxie シリーズに Shreddie を追加 -- TidBITS スポンサーでもある Apparent Corporation が、プレスリリース で近日発売予定の Shreddie を発表した。これはバッテリおよび USB 駆動のモバイルなペーパーシュレッダー(文書細断機)だが、その特長は双方向に働くことだ。FWD から REV にスイッチを切り替えるだけで、Shreddie は細断された文書を元通りに集めてくれる。Apparent の言う通り、「どんなシュレッダーにも undo (取り消し) オプションが付くべきではないか?」というのが理由だ。将来 Apparent が Doxie と Shreddie を統合させて、文書のスキャンとスキャン済み文書の細断とを一挙にやってくれるようになれば素晴らしいのにと思う。
ThinkGeek が帝国を飾り付ける -- これは問題だ。あなたは Darth Vader (ダース・ベイダー) で、娯楽室を持っていたとする。どんなものを備え付ければよいか? 例えば、Admiral Ackbar (アクバー提督) の歌う魚なんかはいかが? まさしくぴったりのものが ThinkGeek にある。それから、娯楽室にどんなゲームが欲しい? iPad 用 Hungry Hippos (腹ぺこカバさん) はいかが? ゲームの合間に食べるスナックは? ThinkGeek のお薦めは、Keurig K-cup 5-Star Meals(コーヒーメーカー Keurig で作るインスタント食品) と Minecraft Marshmallow Creeps だ。
Google Maps の 8-bit 版 -- 市場からの圧力に押された形で、Google はGoogle Maps を Nintendo Entertainment System (NES) に移植した。内蔵のモデムで Google のサーバに接続する NES (ニンテンドー・ファミコン) カートリッジを製造して、その 紹介ビデオを提供している。トラブルシューティングの貴重な助言(バグを取り除くにはカートリッジの差し込み部分を強く息で吹く)がビデオに映っている。これはぜひ試したい - Google Maps for NES は完全機能だ!
Flickr による Bill Atkinson へのオマージュ -- Bill Atkinson は、ただ QuickDraw と HyperCard を発明しただけではなかった。彼は熟練の自然写真家でもあり、カラー写真を初期の Mac 画面風の黒と白のピクセルで表現する方法 Atkinson Dither でよく知られている。Flickr から、今後は Atkinson Dither が Flickr においてすべての写真のデフォルトとなる という発表があった。メガピクセルが主流の今日の世界における Atkinson Dither の美的価値に疑いを持つ人は、処理を施された最高の写真をいくつか集めたこのページをぜひご覧頂きたい。
Goodreads が書評家を募集中 -- ソーシャル読書サイト Goodreads が求人のための職務明細書を発表した。彼らが探しているのは hyperintelligent pandimensional mice (最高知力を持つ超次元的ネズミ) だ。(同等の能力のあるイルカも考慮の対象となる。)職務は「人々が次にどの本を読みたいかという究極の問い」に答を出すために作られた「時空宇宙で3番目に偉大なスーパーコンピュータ」Goodreads Recommendation Engine (Goodreads 推薦エンジン) の、管理をすることだ。私たちとしては、パニックに陥りやすくない人のみが応募するようお勧めしたい。[訳者注: かの名著 "The Hitchhiker's Guide to the Galaxy" を読んでいないと意味が分かりませんね。]
Gmail Tap がモールス信号を復活させる -- スマートフォンのちっぽけなキーボードがタイプしにくくて困っている? そんなあなたのために、Google のエンジニアたちが時を遡り、解決法を見つけてくれた。 Gmail Tap だ。文字の入力を短点(トン)と長点(ツー)の2つのキーのみでする。その通り、あなたの携帯電話で、モールス信号を使うのだ。学ぶのも簡単で、とても楽にタイプでき、スクリーンを見る必要さえない。でも一番印象的なのは、紹介ビデオの中でエンジニアたちが真面目な顔をして Gmail Tap Multitasking について語っているところだ。このモードでは4つのボタンが使え、テキストベースの二つの会話を同時に続けられる。
Twillio の電報 -- 「待てよ」という、あなたの声が聞こえる。「モールス信号なんて、前の前の世紀のものじゃないか。電報の方がいいんじゃないか?」それも素晴らしい考えだ。そこで、企業がクラウドベースの音声・テキストメッセージングのアプリを作る手助けをする会社 Twillio が、 Twillio Telegram を発表した。これであなたはモールス信号を脱却して、現実世界の電報に進むことができる。電報は、独立のアウトソーシングサイト TaskRabbit との提携により手渡しで配達される。
Google Chrome のマルチタスクモード -- マルチタスキングは Google においてはもはやミームとなっているに違いない。Google の Chrome チームが、Chrome ウェブブラウザに新しく装備される Multitask Mode を発表した。このモードでは、ウェブを二つ(あるいはそれ以上)のマウスを使ってブラウズでき、それぞれが独立に動作する。もはやページがロードされるまで待つ必要はない。その間、もう片方のマウスを使って別のページで作業をすればよいのだ! Multitask Mode を使えば、複数の人たちが同じコンピュータで同時にそれぞれウェブのブラウズができる。ビデオをご覧あれ。
Conan O'Brien が Mashable を買収 -- これは、私たち皆が十二分に承知しているフラストレーションだ:
「私はテクノロジーについてのニュースを探してインターネットを探し回るのにすっかり飽き飽きしている。いろいろなデバイスやガジェット、次に登場するもの、ひょっとしたらまだ存在もしていないガジェット類をレーティングするシステムなんかもあるかもしれない、と。ウェブ上にそんなものは存在しないけれど、そろそろあってもいい頃じゃないか。」
そんなかゆい所を掻くため、コメディアンでありテレビ司会者でもある Conan O'Brien が、テクノロジーニュースサイトの Mashable を $3,500 で買収し、前の CEO の Pete Cashmore を追い出した。はてさて一番気になるのは、このビデオを撮影するために、どれくらい $3,500 よりも多いお金を Mashable は Conan O'Brien に払わなければならなかったのだろうか、ということだ。
Google の Really Advanced Search -- ひょっとしたら、Google 社内ではエイプリルフールが競争のイベントになっているのではないかとさえ思える。Google の検索チームは、私たちに Really Advanced Search (ほんとに高度な検索) インターフェイスを使わせてくれることにした。ほんの数個の単語だけを入力すれば Google があなたが探していそうなページを返してくれるという、単純な検索なんてもう忘れよう。Really Advanced Search では、「近いけれども完全に似ていないわけではない単語」や、「これに韻を踏んでいるスラング」や、「これの裏の意味、あるいはこれをほのめかす言葉」などを検索でき、さらにその検索結果を「フォント」「その内容の正しさ」「恥ずかしい文法的不作法」など、たくさんの条件を付けて狭めることができる。残念ながら、これは単なるインターフェイスであって実際に結果を提供してくれるわけではないので、私たちが投票するとすれば Google のジョークのベストは完全機能のファミコン用 Google Maps を選びたいと思う。
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文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
もしもあなたが Dropbox を使っていて、無料でストレージ容量を増やしたいと思うなら、Dropbox では現在、デスクトップ版の Dropbox アプリケーションに新設されようとしている Camera Upload 機能のベータテストに参加してくれる人に対し、最大 3 GB の追加ストレージ容量を支給 している。この Camera Upload 機能は iCloud のフォトストリーム機能とちょっと似ていて、Mac、Windows、および Android 版の Dropbox ソフトウェアとともに動作する。
デスクトップ版の Dropbox において、この Camera Upload 機能はどんなカメラや iOS デバイスからも写真やビデオを自動的にあなたの Dropbox フォルダの中の新しい Camera Uploads フォルダへ転送し、あなたが接続した個々のデバイスごとにダイアログを表示して、今後も自動的にアップロードするというオプションを提供する。Start Import ボタンをクリックすれば、Dropbox はすべての写真やビデオをローカルにコピーしてから、それらの写真やビデオを Dropbox サイトへもアップロードして、あなたの他のデバイスとも同期できるようにする。Dropbox メニューに新設されたメニューコマンド View Progress を使えば進行状況を表示するダイアログが表示され、読み込みの状況が追跡できる。いったん読み込まれたファイルは写真が 撮影された日付と時刻を含んだファイル名に改名される。コピーされた写真やビデオはカメラからは削除され ない が、あなたがそれらを改名したり Camera Uploads フォルダの外へ移動させたりしても再びアップロードはされない。
あなたが写真を初めてアップロードすると、Dropbox はあなたのアカウントに追加の 500 MB のストレージ容量を増やす。その後 Camera Upload 機能を使って転送した量が 500 MB を超すごとにさらに 500 MB のストレージ容量が追加され、最大で追加量の合計 3 GB までとなっている。(アップロードを開始する前にあなたの割り当て容量をチェックして、上限の 3 GB に達していないかを確かめておこう。また、 Dropbox Events ページをチェックすれば Dropbox があなたのアカウントに追加のストレージ容量を認めたかどうかが分かる。)アップロードした後で写真やビデオを削除することもできるが、いったん割り当てられた追加容量はいつまでも持ち続けられる。勘定に入るのは Camera Upload 機能を使ってアップロードしたもののみだ。Dropbox によれば、そのフォルダの中に巨大なファイルをただコピーすることはできないという。幸いにも、手早くたくさんの写真やビデオを撮影するだけで簡単に上限を超せる。Dropbox は画像の品質には一切こだわらないようだ。注意すべきは、あなたのアカウントに追加の容量が反映されるのはすべての写真のアップロードが完了した後だという点で、完了するまでに相当時間がかかることがある。(私の目の前で現在 313 MB のムービーのアップロードが進行中だが、所要時間の予測はおよそ 3 時間となっている。)
このベータプログラムに参加するには、デスクトップ版 Dropbox アプリケーションの最新の Experimental Forum Build をインストールして、写真のアップロードを開始するだけでよい。この記事を書いている時点で、Mac OS X 用のバージョン 1.3.27 が入手できる。ただしバージョン番号はきっとすぐに変わるだろう。このベータテストがどの程度長く続くかについて Dropbox は何も言っていない(現時点でおよそ一ヵ月ほど続いている)ので、参加したい人は素早く行動を起こした方がよいかもしれない。
私はこの Camera Upload 機能でもベータ版の Dropbox でも何も問題に遭遇していないが、これほど基本的なツールにベータ版を使うのは躊躇するという人は、ただ友人に Dropbox を紹介するだけでも一人紹介するごとに 250 MB のボーナス容量が得られる。(もしもあなたが現在 Dropbox を使っていなくて、無料アカウントにサインアップしてみたいとお考えなら、どうぞ私の紹介リンクをお使い頂きたい!)
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文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
卵を全部一つのバスケットに入れてはいけないという諺を皆さんよくご存じだろうが、それなのにあなたはバックアップをたった一つの場所にだけ保存していないだろうか? 私たちのお気に入りのバックアップサービス、CrashPlan は、あなたのデータを黙ってバックグラウンドでバックアップし、ローカルなハードディスクまたはあなたの持っている別のコンピュータ上に、(コンシューマ向けバージョンでは)オフサイトにある友人のコンピュータ上に、あるいはクラウド上に、バックアップを保存できる。けれども CrashPlan には有り余るほどのパワーと、柔軟性、さらにはクロスプラットフォームのインターフェイスがあるので、CrashPlan の最良の機能を最大限に生かすためには追加の説明が必要かもしれない。Joe Kissell による 138 ページの "Take Control of CrashPlan Backups" は、CrashPlan のメーカー Code 42 Software との共同作業により作成された本で、CrashPlan についてあなたが必要とするあらゆる舞台裏の詳細情報と、実際的なアドバイスとが、たったの $10 で得られる。
この "Take Control of CrashPlan Backups" の中で、バックアップの熟達者 Joe Kissell は CrashPlan のユニークな機能を活用した効果的なバックアップ戦術をあなたが構築する手助けとして、複数の保存先にバックアップしてそれらの場所からリストアする方法を示し、あまり一般的でない作業(例えば新しいコンピュータに切り替えてハードドライブをシードしておいてからそれを友人の家に運んでオフサイトのバックアップに使うやり方)を解説し、あなたの必要に応じて CrashPlan の多数の設定項目を微調整する手順を手引きする。コンシューマ向けと小規模ビジネス向けの三つのバージョンの CrashPlan、すなわち無料の CrashPlan と、購読を利用する CrashPlan+ と CrashPlan PRO、はすべて議論の対象となり、バージョン間の差異で関係するものはすべて具体的に記されている。(企業向けバージョン CrashPlan PROe はこの本では扱われない。)
CrashPlan PRO サービスを購読している小規模企業のために、Joe はこのサービスのウェブベースのインターフェイスを経由してユーザーや顧客を管理する方法を説明し、CrashPlan Central や CrashPlan PRO Cloud にバックアップしているすべての人のために、彼は CrashPlan Mobile アプリ (iOS、Android、Windows Phone 7 用) を使ってバックアップファイルにアクセスする方法を語る。最後に、Joe は何かがうまく行かなくなった場合に備えてトラブルシューティングのヒントを提供するとともに、バックアップが CrashPlan の範疇を超える必要が生じた場合(例えばブート可能な複製の作成など)のための助言も添えている。
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文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
2012 年 4 月 18 日にニューヨーク市で開催される MacTech Boot Camp で、私は TUAW 編集者 Michael T. Rose と MacTech 出版者 Neil Ticktin と共に Apple に関するニュースのエコシステムを主題としたパネルディスカッションに参加する。登録済みの出席者を対象としたこのセッションは急遽追加されたもので、開始予定は午後 6 時だ。何を記事にして何を記事にしないかをメディアがどのように決めているか、消えて行くニュースがあれば独り歩きして行くニュースもあるのはなぜか、読者は一つの記事を読んでその正確性と有用性をどのように判断すればよいのか、といったことについて私たちは話すつもりだ。
けれどもこれは MacTech Boot Camp であって、本来 Apple コンサルタントや小規模企業で Apple デバイスを使っている人たちにはっきりと焦点を絞ったものなので、私たちはコンサルタントの人たちが(ローカルなものにせよ全国的なものにせよ)メディアとどのようにつき合えば自らの注目度を高めてもっと多くの仕事を呼び込むことができるか、といったことについても議論したい。テレビのニュースのレポーターに応対する方法(彼らは是が非でもあなたたちの手がタイプしている映像を撮ろうとする)から、地域の新聞に記事を寄稿したりあるいは自分でニュースレターを発行したりといったことまで、いろいろな話題を語りたい。
私は一日中会場にいるので、TidBITS について、Take Control について、その他もっと一般的な話題でも、セッションの合間や昼食休憩中に皆さんとお喋りできる機会がきっとあるだろう。そうそう、MacTech Boot Camp New York の主要なセッションには次のようなテーマのものがある。詳しくは イベント紹介ページをご覧頂きたい。
このカンファレンスはニューヨークの Park Central Hotel にて開催される。通常の登録料金 は $495 だが、TidBITS 読者ならば $200 の値引きに加えて MacTech の購読も得られる。この $295 の特別価格にはケータリングの昼食と、午前と午後それぞれの休憩時間の軽食が付いている。また 2012 年に開催される他の MacTech イベントそれぞれで $50 ずつの値引きも受けられる。例えば、翌日に開催される $295 の MacTech InDepth: OS X Server Administration イベントも対象となる。(それから、MacTech が私に請け合ってくれたことだが、そちらのイベントのみに登録した人も、私たちのパネルディスカッションにはどうぞおいで下さいとのことだ。)では、会場で皆さんとお目にかかれることを楽しみにしています!
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文: Jeff Carlson <[email protected]>
訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>
今や Apple の現行の iOS 機器全てが結構良いカメラを備えており、人々は何百枚、いや何千枚という写真を自分の機器で撮影し保存している。しかし、画像を iPad, iPhone, 或いは iPod touch から取り出すのは結構面倒なこともある。
全てを iPhoto や他の写真管理アプリケーションにインポートすべきであろうか? これはあなたの機器が同期ケーブルでつながっている時にはそれでもいいが、Wi-Fi 同期を生かしている場合には、コンピュータに直接つなぎこむのは稀であろう。それにいずれにしろ、写真を転送したいと思う度にプラグインしなければならないというのはいかにも煩わしい。
ひょっとすると、鍵は iCloud の Photo Stream 機能を使ってあなたの色々な機器やコンピュータに自動的に画像をプッシュすることかもしれない? Photo Stream は素晴らしい機能だが、どの画像を共有するかに関しては殆ど何もさせてくれない。
画像を逆方向に移動させる場合の疑問もある:写真を iPad にコピーしたいが、この iPad を通常同期させる相手として使っているコンピュータが手元にない場合にはどうする?
必要なものは、Mac と iOS 機器間で画像を簡単に行き来させれられるユーティリティである。ここ数カ月の間、私は数多くの iPad 画像を必要とする幾つかのプロジェクトに取り組んで来たが、PhotoSync を使うことで膨大な時間を節約できた。これは $1.99 の iOS アプリで、無料の Mac クライアントと連携して動く。
ストリームをゴミだらけにするスクリーンショット -- 私は特別なのかもしれないが、私の iOS 機器は色々なスクリーンショットで溢れかえっている。確かに、私はテックについて書くことで生計を立てている;私は最近一冊の iPad 本を仕上げたばかりである ("The iPad for Photographers");そしてもう一冊もまとめに入った所である ("The iPad Pocket Guide, Third Edition")。そう、私は多くのスクリーンを捉えることとなる。しかし、同時にこれらの画像を私の iPhone や iPad から Mac へと移さなければならないが、そのための手間は可能な限り最小のものとしたい。画像の種類は異なるかもしれないが、似た様な状況にいるという方も結構多いのではないかと私には思える。
私は iCloud の Photo Stream が答えかなと思った、そして 殆ど そうであった。Camera Roll に保存されたどんな画像でも - スクリーンショットもここへ行く - 自動的に Photo Stream に加えられる。数秒から数分で、この画像は Photo Stream がオンになっている他の機器上にも現れる。この複製作業は背景で自動的に行われる。
しかしこのファイルが魔法の様にいったん私の Mac に転送されても、まるで何百万の色とりどりの原子と共に天井を突っ走っている Mike Teavee の様に、それは iPhoto か Aperture の中に閉じ込められたままである。(幸運なのは、"Charlie and the Chocolate Factory" のテレビに取りつかれた子供とは違い、届けられた時小さくはなっていない。) 私はそのアプリケーションからそれをエクスポートして取り出さねばならないので、効率的な仕事の流れの役には立たない。
以前であれば、私は同期ケーブルを使って iPad を私の Mac につないで、Mac OS X に含まれている Image Capture アプリケーションを起動していた。このやり方だと、私は選択したファイルを Finder 内のフォルダに、iPhoto は完全にバイパスして、コピーできる。この方法は今でも使えるが、PhotoSync 程便利ではない。
私が代わりに PhotoSync を使ってやっているやり方はこうである。スクリーンショットを何枚か撮った所で (Home ボタンと Sleep ボタンを同時に押して)、PhotoSync アプリを起動すると、そこには Camera Roll のコンテンツが表示される。(勿論ナビゲートしてその機器上のどのアルバムへも行ける。) 未だ同期されていない画像は明るい青の縁取りで表示される。
私は同期させたい写真をタップして選択する、そうすると赤いチェックマークのアイコンが付与される。場合によっては、同期したい画像をサムネールだけから判断するのは難しいことがあるが、PhotoSync は個々の写真を全画面で見ることができる Quicklook モード (目玉ボタンをタップする) も提供している。この場合、チェックマークボタンは右下隅に現れるので、その画像を選択するにはそれをタップする。
(ヒント:一つのサムネールをダブルタップすると PhotoSync のレンジ選択モードに入り、次に別のサムネールをタップする:これら二つの間の全ての画像が選択される。この選択された画像の一つをダブルタップすることでレンジ選定を解除できる。)
転送の準備ができた所で、私は画面の右上隅にある赤い Sync ボタンをタップする。そうすると Select Action ポップアップが現れ、Sync New, Sync Selected, 或いは Sync All の画像選択のオプションが与えられる。更に、全てを同期済みとしてマークすることもできるし、或いは Receive Photos/Videos モードに切り替えることもできる (これについては後で説明する)。
次に、このアプリはファイルは何処に行くべきかを尋ねる。私の場合、これらのファイルは私の Mac に行って欲しいので、Computer をタップする。(これをやるため、私は事前に無料のPhotoSync Companion ユーティリティを私の Mac にインストールしておいた。Windows バージョンも提供されている。) 私の Mac の名前をタップすると、ファイルは Wi-Fi 経由で転送され、Finder 上に現れる。PhotoSync Companion 設定で、ファイルの行き先を指定でき、Finder フォルダ、或いは iPhoto 又は Aperture へ直接インポートのどちらかとなる。
PhotoSync は自動的に独自のフォルダ階層を作り出し、それには機器の名前、画像がどのアルバムから来たかも含まれる。PhotoSync は、私が転送したもの全てを単一ファイルに放り込んでくれれば嬉しいと思うが、いずれにしろ私は画像ファイルに手を入れなければならない場合がしばしばなので (例えば、切り取るとか、印刷のために異なるフォーマットに変換するとかである)、Finder ウィンドウに画像が現れてくれれば十分である。
また、このプロセスを更に効率化してくれるショートカットを発見し、これはすぐに私のお気に入りの機能となった。PhotoSync の設定で、Quick Transfer 行き先を定義すると (この場合、私の Mac 上の同じフォルダ)、新しい画像を転送するのに私がしなければならないことは、赤い Sync ボタンをタッチ&ホールドするだけである。
これが私の小さなオフィスエコシステムであるが、私の Mac が近場にない場合はどうであろうか?
PhotoSync は Dropbox アカウントに紐付けできるので、転送した写真はどれでもあなたが Dropbox を設定したマシン全てに現れる様にすることもできる。こうすることで Dropbox サーバー上にバックアップを持つことにもなる。もし旅をしていて良いインターネットアクセスがあるのであれば、写真を Dropbox に同期するのは、あなたの機器を無くしたり或いは壊れたりした場合に備えた、写真の素晴らしいバックアップの取り方の一つである。
私はまた時折 PhotoSync の Wi-Fi ベースの iPhone-iPod-iPad オプションを使って iPhone 4S で撮った写真を私の iPad に転送する。私は iPad 上で写真を見たり編集したりする方が好きだからである。(これは Apple の新しい iPhoto アプリの Beam 機能と同様である。)
Select Action ポップオーバーをスワイプすると他の写真共有オプションが現れる:Flickr, FTP/SFTP, Google+/Picasa, FaceBook, SmugMug, iDisk, WebDAV, Zenfolio, そして Box である。
Mac から iPad へ -- ここまでは、私固有の設定について説明してきたが、もしあなたもテック作者でスクリーンショットを山ほど生成するならこれも役立つであろう。しかしながら、PhotoSync にはピクセルを逆方向に移動させるもう一つの素晴らしい機能があり、画像を Mac から iPad へと送れる。
私は幾つかのデモ写真を私の Mac から iPad へと移動させるのにこの機能を使ったが、最近友人が Twitter で質問してきた場面を想像してみてほしい:訪ねてきた母親が孫たちの写真を彼女の iPad に入れて欲しいというのである、そうすれば見たい時に見られるし家にも持ち帰れると。問題は彼女の iPad は彼女のコンピュータと同期しており、そのコンピュータは他の街にあることである。
iOS 同期のやり方では、一つの機器は一つのコンピュータとしか組みになれない。従って、私の友人は単に彼女の iPad を彼の Mac につないで彼の画像のうちの幾つかを彼女の写真ライブラリに加えるよう指定するわけには行かない;iTunes は彼女のデータを彼のもので置き換えたがる。
PhotoSync はこの様なこと全てをバイパスする。代わりに、PhotoSync は小さな Web サーバーとして働き、ファイルを受け入れそしてそれを iPad の Camera Roll に加える。やり方は次の様である:
iPad 上で PhotoSync を開き、赤い Sync ボタンをタップ、そして Receive Photos/Videos を選択する。
Mac 上で Web ブラウザを開きそれを iPad スクリーンの下部に定義されたアドレスに (http://10.0.1.11:8080 の様な) 向ける。そうすると、iPad の写真ライブラリ全ての Web ベースのビューが見えてくる。(以下ステップ 3-7 全ては、あなたの Mac 上で起こる。)
Upload ボタンをクリックする。
iPad のアルバムの一つを選択する (又は新しいものを作る)、或いは、デフォルトの Camera Roll を使う。5. 一つのアルバムを行き先として選択し、それから Select ボタンをクリックする。
Choose File ボタンをクリックし送りたい画像を見つけ出す。或いは、Safari では、ファイルをアルバム名ポップアップメニューにドラッグすることもできる。
Submit ボタンをクリックしファイルを転送する。
終わったら iPad 上で Done ボタンをタップする。
勿論、これだけが私の友人が取りえた方法ではない。彼は写真を彼のお母さんにメールで送ることもできたが、写真はファイルサイズが大きくなりメッセージのサイズ制限に引っかかる可能性もある。それに、たとえ届いたとしても、メールメッセージから何枚もの写真を取り出すのは厄介である。又は、彼は写真を Dropbox フォルダに入れてそのフォルダを彼のお母さんと共有することもできた。そうすれば彼女は iPad 上の Dropbox アプリで見て、そしてそれらを個別にCamera Roll に保存することもできた。しかしながら、PhotoSync があれば、それを彼のお母さんの iPad にインストールし、ファイルを直接転送することができる。彼女が家に帰ってからは、これらの写真を iPhoto に簡単にインポートできる、何故ならば孫たちの写真はその iPad の Camera Roll に入っているからである。
私はいつも時間を節約しそして単調でつまらない仕事を無くしてくれるツールを好むが、PhotoSync が私のプロジェクトにどれだけ役に立ったかにはただ驚くのみであった。もしあなたがどんな量の画像でもコンピュータと iPad, iPhone, 或いは iPod touch (又はこれら全部) との間で転送したいというニーズをお持ちなら、PhotoSync にはその値段の $1.99 よりもずっと大きな価値がある。
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文: Glenn Fleishman <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
第3世代 iPad でアップグレードされたさまざまの機能すべての対価はいくらだろうか? 答は $100 だ。詳しい議論はこの記事の中で示すが、とにかくこれは重要な数字だ。Apple はいつも、評論家やブロガーたち、他の会社、市場アナリストなどから、最初のリリース時点で多くの革新を詰め込み過ぎている(特に MacBook Air、iPhone、そして iPad にこれが言える)またその後の製品改訂における革新が少な過ぎると批判され続けてきた。けれどもこれには理由がある。この記事で私は、そのことこそが市場における同社の成功の基本であったという観点から Apple の漸進的改善を擁護したい。競合各社が Apple の成功に困惑しているのは、彼らが収入と利益の違いを理解していないらしいことが理由なのではないか。それは、何年にもわたって使い続けられる製品を提供して顧客を大喜びさせることと、販売される前から既に時代遅れとなっている製品を届けることとの違いでもある。
Apple は第3世代 iPad を、iPad 2 を既に購入済みの人たちに向けては販売していない。そうではなくて、Apple は新規の顧客と第1世代 iPad のオーナーとをターゲットとしてこれを販売しているのだ。その点こそが、Apple と他の大多数のハードウェア会社との重要な相違だと言える。Apple は、その製品すべてに高い利益幅を確保することに成功し、それと結び付けてそれらすべてのデバイス上でアプリケーションおよびメディアのエコシステムから経常収益を得ることに成功した。
Apple が長期的に金を稼ぐことができているのは、ただ単に途絶、つまり線香花火のような製品を一瞬光らせてすぐ消えるままにすることによってではなく、むしろ安定的なリリースを通してその中に途絶が見えるようにすることによってなのだ。そのようなリリースの度に、製品のデザインや能力に沿った漸進的なものに見えるようにして、大きな改善を組み込んできた。
漸進的改善の価値こそが、Apple の成功の鍵だ。そしてそれは、最も強力な競合相手でさえ、Apple のしていることのほんの一部も真似することができないでいることの、大きな理由の一つなのだ。
低利益率と高利益率の戦い -- 多くの会社、ほんの少しだけ例を挙げれば Dell、Lenovo、Motorola (Google による買収の規制認可をクリアしつつある)、Nokia、Samsung などは、個々の販売されたデバイスによって通常大きな収益を得ることがなく、それはデスクトップ機でも、ラップトップ機でもスマートフォンでもタブレット機でも変わらない。このような低収益のやり方においては、売り上げの多くの部分を占めるデバイスに費用のかかる革新を施すことに制限を課さなければ、デバイスを一台売るごとに損失を被ることになってしまう。これらの会社は(直接に販売するものにせよ携帯電話のキャリア経由で販売するにせよ)最も安価な製品を生産する競争の中に自らを閉じ込めてしまっており、彼らの製品が十分な RAM、ストレージ、プロセッサ速度、グラフィック処理、ディスプレイで将来に備えをすることは稀だ。もちろん例外はある。その場合、そのような製品はこれらの会社が販売している他の大多数の製品より価格が高くなっている。
(Research in Motion 社 (RIM) は、長い間その仲間の外にいた。BlackBerry 携帯電話は気前良く経費を注ぎ込める企業の顧客を取り込んでいたので、キャリアに対して高額な料金を課すことができた。RIM はまたビジネス用のアプリケーションも販売していて、メッセージの処理やその他の機能のためのサービス料金の一部も受け取っていた。RIM の事業が傾いたのはその収益モデルそれ自体が原因ではなく、iPhone によってもたらされた大転換を理解しそびれたことが原因であった。ハードウェアにおいてもオペレーティングシステムのデザインにおいても、同社はその大転換について行くことができなかった。)
これらの低収益会社たちは、自社の製品のために常に新たな聴衆の興味を惹き続けるように努める(つまりマーケティングと顧客獲得のために多額の出費をする)か、あるいは既存の購入者を説き伏せて頻繁にアップグレードさせるか、いずれかをせざるを得ない。彼らの製品ではオペレーティングシステムのアップグレードが出ても届けられるものが少ないか、または Android スマートフォンやタブレットの多くで見られるように、アップグレードに具体性が乏しくて、パフォーマンスやアップグレードの違いのなさに苛立ったユーザーたちが最新最先端の機種を購入したいと思うよう仕向けるようになりがちだ。彼らが前回に最新最先端の機種を購入してからまだ一年ほどしか経っていないというのに。そうした定期的なアップグレードがなければ、これらの会社の極めて薄い利鞘ではやって行くことができないのだ。
ずばりと言ってしまえば、Apple は二年以上も前の機種のモバイルフォン (iPhone 3GS) を現在もまだ販売して、それが最新バージョンの iOS を走らせるようにしている。一方 Google は表向きは独立のパートナーであるハンドセット機メーカー各社が、新機種を現在リリースしてその上で二年、あるいは三年も前のバージョンの Android が走るようにすることを許している。(これは必ずしも流通の問題ばかりではないが、オペレーティングシステムが新しければより洗練され、より多くの便利な機能を持ち、バグも少なく、より良く最適化されるものだ。ことに、新しいデバイスの持つマルチコアの CPU についてそれが言える。)
Apple は概してハードウェアの機能曲線の頂点近くにおり、しかも将来のアップグレードに備えた頭上スペースを前倒しで組み込み、それらの良い点に対して高い料金を課していることが多いので、既存のユーザーに毎回の機種アップグレードを購入するよう仕向ける必要がない。確かにこの会社はマーケティングや大広告にケチケチすることなどないが、既存の顧客に対し彼らが持っているハードウェアがもう古くて使い物にならないなどというメッセージを発したことはない。(ただ、新しいサービスの必要要件として暗黙にそのようなメッセージが含まれることは時々ある。iCloud が使えるための Mac OS X と iOS の要件はやはり腹が立つ。)
安定的な買い手はマニアではない -- Apple に疎い評論家たちの大多数が間違えているのはまさにここだ。Apple 製品の購入者たちを「マニア」とレッテル付けして、Apple が何をリリースしてもその度に Mac 狂信者の大群が最新のものを買いに押し寄せる、という言い方をする。けれども、非常に少数の新しもの好きの人たちや熱狂的なファンたちを別にすれば、実際はその真逆だ。(そういう人たちは、Apple の現在の購入人口の中で1パーセントにも満たないはずだ。人数は全然多くないし、かつて多かったこともない。)
大多数の Apple ユーザーは、新しく購入した Mac を少なくとも三年から五年は使い続けたいと思っている。(2011 年 11 月 2 日の記事“Apple が予定するオブソリート化スケジュール”参照。)AppleCare がコンピュータの保証期間を三年間に延長しているのにはちゃんと理由がある: それは、サービスの欠陥や、製品の予期せぬ損傷などを修理することを約束することによって利益を生み出すことができると Apple が考えている最長の期間なのだ。けれどもその三年間という前提は、顧客の典型的な所有期間に対する Apple の観点をも反映している。(多くの TidBITS ユーザーが五年以上古いマシンを持っていて、今も完璧にそれらのマシンが働いているということも私たちは知っている。)iPad や iPhone、iPod touch のようなモバイルデバイスでは値段も安くなり、持ち運んで使うことにより過酷な扱い方もされるので、AppleCare は二年間しか続かない。それに、二年ごと、ハードウェア機種二つで一回という買い替えサイクルは一般的な二年間の携帯電話契約ともうまく合っているが、この点はコンピュータよりもなおさら強くその傾向がある。iOS デバイスは、テクノロジー的にお下がりのものになりがちだからだ。
こんな職業を持ち、ピカピカの新しいものに対する強い好みを持つ私にとっても、大体において同じことが当てはまってきた。傾向として、私はデスクトップの Mac を五年間持ち、それよりも損耗の激しいラップトップ機は四年間持っている。現在使っている MacBook Air も三年か四年は使うつもりだ。iOS デバイスについては私の使用期間はもっと短いが、それは私が新しいハードウェア機能(特にネットワーキングの機能)について記事を書くために最新機種を持っている必要があるからだ、しかしそれでも、私は初代の iPhone を 3GS が出るまで二年間持っていた。iPhone 4 に移ったのは業務上の必要があったから(そう、そう言っておこう)で、その後同じ理由で(ふーん)iPhone 4S に移った。(私の妻が、私の 3GS を、後に 4 を引き継いだ。私の父は私の初代 iPhone を携帯電話サービスなしで iPod touch として数年間使っていたが、その後慈善団体に寄付した。残った 3GS はうちの子供たちが家のまわりで使っているが、これも携帯電話サービスなしだ。)
この種の忠実さは、最近の Apple 製品を持っていない人たちには理解し難いだろう。それは、Apple のデザインがクールで洗練され、シームレスでとても格好良いからではない。多くの場合そのことは言えるけれど、それが理由ではないのだ。むしろ、Apple の製品に留まる理由は、この会社の統合された製造過程、アップグレードサイクル、保証哲学といったものが、その製品の当初の購入者と、その人のまわりの拡張ネットワークとによる、長期間にわたる所有という点を基盤として構築されているからなのだ。
低利益率ならば頻繁なアップグレードが必要 -- Apple と競争している各社は、新しいデバイスやコンピュータを出す度に、それが従来と大きく異なっていることを宣伝することによって素早いアップグレードサイクルを正当化しなければならない。もしも Apple がローエンドの MacBook Air で五年間使われるもの一台で $400 を得て、Dell がローエンドのラップトップ機一台で $50 を(Windows の使用料金を Microsoft に支払った後に)得るとすれば、Dell としてはその人にどの程度頻繁に新しいデバイスを売らなければならないだろうか? その五年間の最中にも、Apple は Mac OS X のアップデートに対して $29 を二・三回得ているかもしれない。一方 Dell は Windows のアップグレードから何も得ない。さらに、Apple は Mac App Store からの購入でさらなる実入りがあるかもしれないが、Dell には何もない。
Android のエコシステムには、デスクトップとラップトップのコンピュータと同じトラブルが付きまとっている。Google はオペレーティングシステムを無償で提供しているので、携帯電話メーカーがアップグレードで得るものは何もない。その上、今はメジャーな携帯電話メーカーの数社が Microsoft に特許の ライセンス料として携帯電話一台あたり $15 を支払わなければならない。ハンドセット機のメーカーはキャリアを説得して自社の電話機を買ってもらわなければならず、例えば Verizon の Motorola 製 Droid や、いくつかのハイエンドの Samsung 機種など特定の旗艦モデルを別にすれば、キャリアはメーカーに対して極めて安い価格で交渉していると言われている。
ハンドセット機のメーカーは今でも三年以上古いバージョンの Android を搭載して出荷しているし、Android 4 がスタートしてから六ヵ月が経つ現在、現に使用中のデバイスのうちそれを使っているのは 2 パーセント以下だ。(ただしその数字は今年の後半には大きく変わるだろう。)一つの理由は、キャリアの販売価格が安くメーカーの利鞘が薄いことで、Android 携帯電話の多くが不十分な CPU パワーや RAM とともに最新のアップデートを迎えねばならないからだ。Google は新たに名付けられた Google Play (以前の名前は Android Marketplace) を通じてエンドユーザーにアプリを販売しているが、売り上げは iOS の App Store に比べれば低く、しかも Google はその割り前をキャリアやハンドセット機メーカーと分け合っているので、もともと低い収入がさらに薄くなる。
また、携帯電話メーカーとセルラーキャリアとの間には常に緊張関係があり、キャリア側は顧客があまり頻繁にアップデートすることを望まない。キャリアはハンドセット機メーカーから電話機を購入しなければならず、そのコストとユーザーたちが契約期間を通して支払う金額との差を取り戻さなければならない。キャリアが収入を得るのは毎月の料金によるのであって、顧客を満足させ続けるのに十分なだけアップグレードをすれば十分なのだ。二年間の契約期間を超えて電話機を持ち続ければ、キャリアはそれでも同じ料金を課し続けられ、そうして得られる月額 $10 なり $20 なりは純粋に余得となる。(メッセージあたりの出費がほとんどゼロに近いテキストメッセージに対する高額なプラン料金が金ピカの余得であることは言うまでもない。)そうは言っても、キャリアとしては、たとえそれば自社の収益に悪い影響を与えるとしても、顧客が新しい携帯電話を手に入れることを妨げたいとは思わない。なぜなら、そんなことをすれば顧客は他のキャリアに移り、もっと格好良い他社の奨励金付きハンドセット機を手にするかもしれないからだ。(奨励金なしの携帯電話が簡単に購入できる国では、このあたりの事情が異なる。そういう国では、キャリアは純粋に毎月の料金を欲しがるのであって、あなたがアップグレードしようとしまいとキャリアには関係がない。)
曖昧なスペックから透けて見えるもの -- より頻繁なアップグレードを促そうとする戦いは、コンピュータやスマートフォンのメーカーが自らのハードウェアに、まだ表に出せる準備の出来ていない機能、あるいは過剰宣伝された機能で場違いの飾り立てをするという結果に結び付くこともある。例えば 4G LTE 通信を装備したスマートフォンは一年前から存在していたけれども、バッテリ寿命が短いために市場では厳しく酷評されていた。またスマートフォンメーカーによっては iPhone よりもずっと大きなスクリーンを提供するところもあるが、スクリーンが大きくなれば当然バッテリが大きく重くなるか、あるいはバッテリ寿命が短くなって苛立ちを招くことになる。Apple に対して純粋に仕様表の数字のみで競争しようとすることは、最近やたらにクアッドコアのタブレット機の試みがあることからも見られるように、そのデバイスのユーザー体験がそれ自体で際立つことがないという確かな兆しとも言える。
いろいろな意味で iPhone は非常に簡素な携帯電話であるので、また Apple が純粋に技術仕様のみで競争しようとしてきていないので、どうやら競合各社はハードウェアの仕様によって際立とうと心を決めたかのように見える。売り上げの実績を見れば、このやり方が特に成功を収めたとも思えない。ことに、多くの Android スマートフォンが二年契約付きならば本体無料となっているのを考えればなおさらだ。Apple が初代の EDGE 専用 iPhone をリリースした当時には既に 3G 携帯電話が市場にあり、Apple が低解像度のカメラを装備した当時既に高解像度のカメラがあり、Apple が iPhone 4S に 4G LTE を追加しなかった当時競合する 4G LTE 携帯電話があった。
その際に重要な例外となるのが、もちろん、iPad だ。一見したところでは、その第1世代から第3世代までの各機種は数多くの点でこれまでの通例を破っているように見える: 多くの競合タブレット機よりも安価で、多くの機能で(例えば Retina ディスプレイで)他に先んじており、キャリアからの助成金付き販売がなく、その結果顧客はコストをフルに負担して購入しなければならない。(競合するタブレット機の中には、データサービスの二年契約付きでのみ販売されているものもある。)
これらの事実にもかかわらず、iPad はやはり Apple の漸進的に製品を前進させるやり方に合致している。記事の冒頭で、第3世代 iPad の機能で iPad 2 との違いとなる部分、Retina ディスプレイ、4G LTE、良くなったカメラ、音声認識などの合計コストが $100 である理由を説明すると述べたことを思い出して頂きたい。どうやって私はそれを知ったのか? それは Apple が iPad 2 を新型の 16 GB iPad に比べてちょうど $100 だけ安い価格へと値引きしたからだ。(この識見はすべて、Adam Engst の洞察力のお陰だ。)
つまり、Apple はこれら新機能すべての価値を $100 と評価しているのだ。第3世代 iPad の価格をそれまでの iPad 2 に比べて上げなかったのもそういうことだ。何らかのやり方で、この一年の間に、Apple は自慢の部品調達の手腕を駆使して(それこそが十年前に Tim Cook が入社して以来この会社の成功の鍵の一つとなってきた点だが)従来の四倍のピクセル数を持つディスプレイを購入しつつ、第3世代 iPad の利鞘を低密度のスクリーンを持つ iPad 2 の利鞘と同程度のままに保つことに成功したのだ。(それはまた、iPad 2 が一年前に導入された時点に比べて今は Apple にとって $70 安く製造できるらしいということをも意味している。Apple が今も以前と同じ利鞘を得ていると仮定しての話だが。)
第3世代 iPad における改善が「控え目」で「漸進的」であるのは、iPad 2 のオーナーたちにアップグレードを納得させることを意図したものではないからだ。この最新型の iPad に対する初期のレビュー記事のほとんどすべてが、その事実を指摘していた。誰でもこの Retina ディスプレイが大好きになり、これがいかに素晴らしいかについて語る。けれどもレビュー記事の筆者たちは口を揃えて、このディスプレイと、米国の一部の地域でネットワーキングが高速化する可能性があるということだけでは、iPad 2 に代わるものとして急いで買いに走ろうと思わせるだけの十分な利点とは言えないと書き添えていた。(その点は私たちも確かに同感だ。)
けれどもこの第3世代 iPad は、新たなる基準線を確立した。Retina ディスプレイの解像度は市場にある他のどんなタブレット機よりも高い。LTE 対応はどんなタブレット機や携帯電話にも劣らない。バッテリ寿命は驚くべきもので、Apple は巧みな設計力を駆使して十分な追加スペースを生み出し、大きくて明るくなったスクリーンに送るべき電力に比例して重量を増やすことなく、従来と同じ 9 から 10 時間のバッテリ寿命を保つことに成功している。それらすべて、私たちが iOS 5 と利用可能なアプリの恩恵を受ける以前での話だ。
その部品調達の優れた手腕のお陰で、Apple は iPad の価格を以前と同じに保ちつつ、32 GB と 64 GB での高い利鞘によって引き続き大きな利益を得ることができた。(メモリは安価だ。)これこそ、Apple のパターンだ。改善は漸進的であるが、今回の場合、製品を市場の前面に保ち続けている。(ただカメラは背面に付いたが。)今もまだ販売が続けられている iPad 2 は、おそらくこれから二年後の iOS 7 までアップグレード可能なのではないか。けれども、これから iPad を買おうと待っていた人たち、あるいは iPhoto さえ走らずもはや古臭くなった第1世代 iPad をアップグレードしたいと思っていた人たちは、十分大きな進歩があると感じで、喜んで一歩を踏み出すだろう。
少しずつ、Apple 製品は着実に良い方に向かう -- 漸進主義の利点は、雑然とした市場の中で突き抜けられるだけの傑出した製品を作ることができる者にとっては明らかなものとなる。過去十年間のいずれの時点をとっても、初めは PC で、後にはハンドセット機で、競合相手より多く売ることを目指した安価な製品に集中することなどなく、Apple は基本的に、購入者たちのために未来に多くのものを買うことができるための高い価格で、ハードウェアをリリースすることに常に集中してきた。iPad が他と異なるのは、Apple が史上初めて、機能に比べて馬鹿馬鹿しいほど先んじた価格を付けつつ、競合各社にこれほどはっきりとした差を付けてその地位を維持できるようにし、それと同時に漸進的改善のみを施している点だ。
競合する他の会社のいずれかが、Apple が自らを導いてきた類いのデザインに対する目を持ち合わせることなしに同じことを成し遂げられたものかどうか、私には分からない。Apple は、Steve Jobs と、Jonathan Ive、それに名も知らぬ他の多くの人たちの共同の力によって導かれてきた。しかしながら、この十年間の競争の中から何かを学んだ他の会社が一つもないことは明らかだろう。この十年間の Apple は真に新しい製品の導入をほんの時折にしかせず、それぞれの製品を定期的にアップデートし続けながら、それでいて何兆ドルも得てきたのだから。
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文: TidBITS Staff <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
Audio Hijack Pro 2.10.3 -- Rogue Amoeba が Audio Hijack Pro 2.10.3 をリリースし、この人気あるオーディオ録音プログラムに数多くの歓迎すべき修正を加えた。Instant On コンポーネントがバージョン 5.0.2 にアップデートされ、サンドボックス化されたアプリケーション(例えば Mac App Store から入手したもの)からのオーディオキャプチャにもフル対応した。また、Sibelius など一部の Qt ベースのプログラムとのコンフリクトを修正した。オーディオ分割設定がバージョン 2.10.0 やそれ以前にあったものに復帰し、長さが 24 時間以上またはサイズが 2 GB 以上になった場合に自動的に録音を分割するようになった。今回のアップデートではまた長い録音の際にファイルが何百も作成されていたバクを修正し、Skype 2.x からオーディオをキャプチャする際の問題も解決している。最後にもう一つ、LAME MP3 録音エンジンがバージョン 3.98.4 にアップデートされた。(新規購入 $32、無料アップデート、5.4 MB、 リリースノート)
Audio Hijack Pro 2.10.3 へのコメントリンク:
iPhoto '11 9.2.3 -- Apple が iPhoto '11 9.2.3 をリリースし、複数のユーザアカウントのある Mac システムで iPhoto が突然終了する問題を解決した。それ以外には、このアップデートについて通例の「全体的な安定性の向上」としか説明がない。(Mac App Store から新規購入 $14.99、ソフトウェア・アップデートまたは Mac App Store を通じて無料アップデート、ソフトウェア・アップデートからは 256.9 MB、Apple のサポートページからは 354.55 MB)
Logic Pro 9.1.7 と Logic Express 9.1.7 -- Apple が、音楽作曲用アプリケーション Logic Pro と Logic Express をバージョン 9.1.7 にアップデートした。いずれのアップデートも、iOS 用 GarageBand で作成したプロジェクトとの互換性を組み込み、多数の領域でフェードを編集した際に起こったエラーメッセージの問題を解決し、パフォーマンスと安定性に関するさまざまの改善を施している。また Logic Pro のアップデートではコンテンツのダウンロードおよびインストールに関するいくつかの問題を解決している。(無料アップデート、それぞれ 195.66 MB、139.92 MB、 Pro 用リリースノート、Express 用リリースノート)
Logic Pro 9.1.7 と Logic Express 9.1.7 へのコメントリンク:
iTunes 10.6.1 -- メンテナンスに集中したアップデート iTunes 10.6.1 では、いくつかのバグが修正された。ビデオを再生中、グリッド表示でアートワークのサイズを変更中、および写真をデバイスに同期中に iTunes がクラッシュする問題や、Apple のスクリーンアクセス機能 VoiceOver を使っている際に一部の iTunes インターフェイス要素が誤って説明される問題が解決した。また、iPod nano または iPod shuffle を同期中に iTunes が応答しなくなる問題にも対処が施された。最後にもう一つ、Apple TV で iTunes ライブラリ内のテレビ番組エピソードをブラウズ中の並び順がこの iTunes アップデートで正しいアルファベット順に直った。従来は、番組順でブラウズしている際にタイトルの順序がおかしくなり、新たにダウンロードされたものがリストの最後に現われる傾向が見られた。(無料、新規ダウンロードは 126.23 MB、ソフトウェア・アップデート経由ならば 64.9 MB)
Airfoil 4.7 -- Rogue Amoeba が Airfoil 4.7 をリリースし、この人気ある Mac 用ネットワークオーディオストリーミングアプリにメニューバーのみのモードを追加した。デフォルトでは、Airfoil は Dock にもメニューバーにも登場するが、この新しいモードを選べば Airfoil がメニューバー上にのみ現われ、Dock 上にはアイコンを表示しないようになる。今回のアップデートではまた Last.fm のデスクトップアプリのバージョン 2 用に遠隔操作のサポートを追加し、Sibelius とのコンフリクトを修正し、Airfoil Speakers メニューにメタデータを表示するようになった。さらに、名前に @ 文字を含む出力デバイスの表示も修正された。(新規購入 $25、無料アップデート、9.7 MB、リリースノート)
Safari 5.1.5 -- 32-bit モードで一部のウェブサイトにアクセスする際の問題に対処するため、Apple は Safari 5.1.5 を Mac OS X 10.7 Lion 用と 10.6 Snow Leopard 用それぞれにリリースした。 CNETの Topher Kessler によれば、Safari 5.1.4 を 32-bit モードで使用した場合に「適切に動作しないウェブサイトが多数あった」という。また、Apple Support Communities における数多くのスレッドで見る限り、この問題はとりわけ銀行取引のウェブサイトへのアクセスに影響を与えていたという。今回のアップデートではそれ以外に、Mac OS X Server 10.6.8 のソフトウェア・アップデートの安定性に影響を及ぼしていた問題も修正している。(ソフトウェア・アップデート経由で無料、Lion 用は 44.69 MB、Snow Leopard 用は 47.51 MB)
文: TidBITS Staff <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
最高のエイプリルフール記事について今週号で紹介したが、それ以外にもいくつか素晴らしい記事を見つけた。Wil Shipley が Mac App Store に有料アップグレードを導入すべきだと論じた記事、Farhad Manjoo が Google の新たなる重点について論じた Slate 記事、それに Dan Frakes が iPad の充電に関する問題点をしっかりと分析した Macworld 記事だ。それから Adam が Diablo Valley Mac User Group に語った講演が MacVoicesTV に出ている。
なぜ Mac App Store に有料アップグレードが必要か -- Delicious Monster の Wil Shipley が、自分のソフトウェアを Mac App Store を通じて有料アップグレードとして販売できないことで苦痛を感じている。彼は、自身の売上げグラフと論理とを用いて、Apple が有料アップグレードを拒否していることが開発者たちにとってもユーザーたちにとっても良くないことだと証明する。いったいいつになったら Apple はこのことに気付くのか?
Adam の Diablo Valley MUG 講演が MacVoicesTV に -- 第3世代 iPad が、Adam が MacVoicesTV ホストの Chuck Joiner とともに仮想 Diablo Valley Mac User Group ミーティングに登場した際の主たる話題となったが、その他にも、Apple がその誤りにどの程度まで責任を負うべきか、Apple の四半期配当と株式買い戻しプログラム、といった話題も語られ、また聴衆からの質問に対してさまざまの答が提供された。
Farhad Manjoo が Google の大計画について議論 -- Slate に載った記事で、Farhad Manjoo が洞察に富んだ論評を展開する。Google がその努力を七つの重要なビジネスに絞ることを学んだ、という点が考察される。その七つとは、検索、広告、ソーシャルネットワーキング、Android、Chrome、YouTube、それにローカルなモバイルコマースだ。私たちとしては彼らが自動運転の車の開発を断念しないことも願いたい!
Dan Frakes、Macworld で iPad 充電の問題を解説 -- Macworld に載ったこの記事(現在は第3世代 iPad の情報を入れてアップデートされている)で、Dan Frakes が iPad を充電するためのあらゆる可能性を概観する。壁のコンセントから、高電力の USB ポートから、そして低電力の USB ポートからだ。もしもあなたの iPad を充電するのに思った以上の時間がかかっているなら、正しいポートを使っているのを確認し、十分に時間の余裕をみるようにしよう。
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