TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1290/21-Sep-2015

ニュース満載の TidBITS 今週号では、iOS 9 に対する多くの疑問に私たちの FAQ が答え、さらにもっと掘り下げたことまで解説した Josh Centers の本 "iOS 9: A Take Control Crash Course" も紹介する。Apple が出したばかりの watchOS 2 については、Apple Watch への最初のメジャーなアップデートとして高評価ができる。その他のニュースとしては、Apple がトレーニングプログラムの One to One を終了する予定と伝えられ、Amazon が Fire タブレットと Fire TV シリーズのハードウェアを更新し、Michael Cohen が iOS 9 における検索のしくみを解説し、Adam Engst と Rich Mogull が App Store を標的とした XcodeGhost 攻撃に注目すべき理由を掘り下げる。また、Apple サポートページの文字が乱れる問題の解決法を説明し、DealBITS 抽選を久しぶりに開催して BeLight Software の Swift Publisher 4 を賞品とする。今週注目すべきソフトウェアリリースは、BusyCal 2.6.7 と BusyContacts 1.0.6、Fission 2.2.5、Boom 2 v1.3、それに iTunes 12.3 だ。

記事:

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"iOS 9: A Take Control Crash Course" で iOS 9 を手早く学ぼう

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Apple のリリースされたばかりの iOS 9 にアップグレードし、そして全てのアプリについてほじくり回したり反復的なブログ記事をふるいにかけたりするのに何時間もかけることなく、何が新しくなったのかを理解したい人には、我々の Managing Editor Josh Centers による 121 頁の "iOS 9: A Take Control Crash Course" をお勧めする。これは現在既に入手可で $15 である。

What's New の章が iOS 9 の多くの変更の概要をもって口火を切る - Siri, Spotlight, そして Safari の変更が含まれる。本の残りは詳細を記述しており、例えば、最近の iPad を持っている人はどの様にして新しい Split Screen, Slide Over, そして Picture in Picture マルチタスキングビューを使えるか、更に、Mail の新しい機能の使い方、iOS 9 は電池を節約する手助けをどの様にするのか、隠れた iCloud Drive アプリを見つけ出すやり方、iPad の新しい Trackpad モード、等々である。特別な話題には、Family Sharing、アクセシビリティ、プライバシー、そしてデータ使用の管理がある。

Josh は皆さんに iOS をもっと効率的に使って貰うための助言を下記項目についてする:

我々の Take Control Crash Course シリーズの全てのタイトルの様に、"iOS 9: A Take Control Crash Course" も、簡潔に書かれた、焦点のあったコンテンツを注意深く集められたスクリーンショットと組み合わせて提供しているので、あなたが必要とする手助けを手早く得られる。共有ボタンもあり、章を Facebook 友達、Twitter フォロワー、そしてその他のその情報を必要とする人達と共有するのも簡単なので、ぜひ有効活用を!

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Apple、One to One トレーニングプログラムを止めるという

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

我々は、幾つかの情報源から Apple がその One to One トレーニングプログラムを 2015 年 9 月末までにやめる計画だと言うことを聞いた。One to One プログラムは、Apple から Mac を買った人だけが年間 $99 で受けられるもので、顧客は自分に合わせた色々なサービスを Apple 小売り店で受けられる。そこには、会員になった最初の 60 日以内のデータ移行、自分で選んだ主題に関する 1 時間に亘るトレーナーとの一対一の場、特定の主題に関するグループトレーニングの場、そして個別プロジェクトに関する公開トレーニングの場が含まれる。

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もしそれが年額 $99 にしては個人的なやりとりが多いなと感じられるならば、その感覚は正しく、そしてそれがまさに Apple がこのプログラムを無くそうとして理由でもあるだろう。Apple の小売り店は、引き続き無料の 1 時間長のワークショップを色々な主題に対して提供し続けるであろう。何らかのデータ移行サービスが引き続き提供されるかどうかははっきりしない。

実務的な話をすると、もしあなたがそんなことに関係なく新しい Mac を今月中に買おうとしているのであれば、One to One トレーニングにまだ参加することが出来る。何故ならば、Apple はこのプログラムを 2016 年 9 月末まで履行すると報じられているからである。

それ以外で、或いは Apple Store で手にすることが出来るであろうものよりももっと重大な手助けを必要とするならば、同様に知識豊かな人達を、独立の Apple SpecialistsApple Consultants Networkの会員の中から結構見つけられる。そして、勿論、地元の Mac ユーザーグループからいつでも探し求められるし、それらの殆どは多くのサポートを無料で提供している。

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DealBITS 抽選: Swift Publisher 4 が当たる

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

現代の世界はデジタルなコミュニケーションとソーシャルメディアに夢中になっているが、印刷したものに対するニーズも依然として極めて大きなものがある。でもご存じだろうか? たいていの人たちが印刷を必要とするのはごく少数の種類の決まり切ったもの、例えばパンフレットやチラシ、カタログ、ニュースレター、メニュー、ドアの取っ手に掛けるメモ、葉書、カレンダー、証明書などだ。3 ページだけのパンフレットやメニューを作りたい場合、汎用のレイアウトアプリを使ってももちろんできるけれども、そんなことをすればカラムの寸法取りやガイドの設定などに時間が取られて肝心のコンテンツを練り上げる時間がなくなってしまう。

そこで異彩を放つのが BeLight Software の Swift Publisher だ。空白のページをデフォルトとしたり、たった二つ三つのサンプルテンプレートを提供するだけだったりするのでなく、Swift Publisher はあなたが作りたいと思うタイプのものを作るプロセス全体に注意を集中し、プロがデザインした幅広い種類のテンプレート(全部で 300 個以上あり、そのうち 100 個はつい最近リリースされた Swift Publisher 4 で新たに追加されたもの)を提供している。

(余談だが、Swift Publisher は Electronic Media テンプレートカテゴリーも提供する。ここには Facebook 表紙や Twitter 見出し用のさまざまのテンプレートとともに、iOS デバイス用テンプレートもあるので、例えば iPhone スクリーンにぴったり合ったサイズのグラフィックを作ることもできる。)

テンプレートを選んだら、Swift Publisher には一連の素晴らしいレイアウトツールが提供される。マスターページがあり、無制限のレイヤー(内蔵の背景および前景レイヤーもある)にも対応し、標準的なグラフィックスおよびテキスト関係機能も揃っている。もちろん、カレンダーのような特殊な目的のためのコントロールもある。

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クリップアートの写真やイラストも 2,000 個以上提供しており、BeLight から $9.95 で Extras Pack (100 以上のフォントも含む) を購入すればさらに 40,000 個が利用できる。自分の写真には Photos からも iPhoto からもアクセスでき、アプリ内から直接インターネット上の画像を検索できるのも素敵だ。作成できたものに満足したら自分で印刷できるけれども、標準外の多様な目的にも使えることを意識して、Swift Publisher では PNG、TIFF、JPEG、EPS での書き出しができ、また印刷店への送信のため PDF にも書き出しできる。

だから、ひとつ腕試しに自分だけの印刷をしてみようと思われたなら、5 本の Swift Publisher (通常定価 $29.95) のうち一つが当たることを願って、どうぞ 2015 年 9 月 27 日までに DealBITS ページで応募して頂きたい。[訳者注: 応募期間は 27 September 2015 まで、日本時間では 9 月 28 日(月曜日)の午後 5 時ごろまでです。]寄せられた情報はすべて TidBITS の包括的プライバシー規約の下で扱われる。

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Apple、watchOS 2 をリリース

  文: Josh Centers: [email protected], @jcenters
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

致命的なバグに対処するために少々の遅れをきたした後 ("Apple Delays watchOS 2, Citing a Bug" 16 September 2015 参照)、Apple は Apple Watch に対する最初のメジャーアップデートをリリースした:watchOS 2 である。この 517 MB のアップデートは、iPhone 上の Watch アプリを開き、そして My Watch General > Software Update へと辿ることでインストール出来る。このアップデートをインストールするためには、Apple Watch は iPhone の近くにあり、iPhone は Wi-Fi に接続されており、そして Apple Watch は充電器に接続されており、電池残量は少なくとも 50% なければならない。また、このアップデートを実行するためには iOS 9 がインストールされている必要がある。

watchOS 2 での最も重要な変更は現時点では未だ目に付かない - 大きく拡大された開発者オプションである。アプリは今や時計上でネイティブに走ることが出来ることになっており、これで性能は根本的に改善するはずである。サードパーティのコンプリケーションも大きいもので、これにより我々のアプリからの情報で盤面をカスタマイズ出来るようになる。これらのネイティブアプリはより多くのことが出来るようになるであろう、と言うのも、watchOS 2 は開発者に次のようなものへのアクセスを与えるからである:加速度計、心拍センサ、マイクとスピーカー、Digital Crown、そして触覚フィードバックを提供する Taptic Engine すらも含まれる。アプリはまた、Apple Watch 上で動画を直接再生出来るようにもなる。

今目に見えるものに注目すると、watchOS 2 は幾つかの新しい盤面を加え、そこには、Hong Kong, London, Mack Lake, New York, Shanghai, そして Paris の低速度撮影のビデオ;写真や写真アルバム (iPhone 6s や 6s Plus からの Live Photos も含まれる) が表示出来る盤面;Modular 盤面に対する新しい多色オプション;そして新しい 9 色の盤面が含まれる。

また時間に関係した 2 つの新しい機能もある:Nightstand モード、これは横置きの時計を目覚ましとして使わせててくれる、そして Time Travel で、こちらは Digital Crown を使って、盤面上のイベントをスクロールして見ることを可能にする。

watchOS 2 には、幾つもの通信に関する改善がある。今や、FaceTime 音声通話を時計から送受信出来る;メールメッセージに対して、口述、絵文字、或いはスマート返事を使って返信出来る;そして iPhone が近くになくとも Wi-Fi 通話をさせてくれる (サポートするキャリアの場合)。ソーシャルな Apple Watch ユーザーなら watchOS が連絡先画面に 12 人以上の友達を加え、複数の友人グループを作成、そしてスケッチを多色で送らせてくれることを知って喜ぶであろう。更に新たなアニメ化された絵文字オプションも提供する。

現在の Apple Watch ハードウェアは専用の GPS 時計と競争出来るものではないが、手軽なフィットネスに興味のある人は watchOS 2 での変更を歓迎するであろう。サードパーティアプリは Activity の輪を広げられる;Activity iPhone アプリは、輪、運動、そして達成度を共有させてくれる;Activity 達成度は今や双方向となる;毎週の運動のまとめを必要に応じて呼び出せる;Activity 通知を一日中抑えられる;そして運動は今や自動的に保存される。

Wallet と Apple Pay も改善され、そこには Discover クレジットカード、ポイントカード、そして店のクレジットとデビットカードに対するサポートが含まれる。今やパスを Apple Watch アプリから直接 Wallet に追加出来る。

iOS 9 の様に、watchOS 2 は Transit ビューを Maps に付け加え、今や現在のルートに対する道順のリストが見られ、そして電車の乗換駅の表示と出発情報も見られる。

Siri も watchOS 2 で能力を拡大させるので、音声コマンドを使って、特定の運動を始める、乗換案内を得る、グランスを表示する、FaceTime 音声電話をかける、メールに返信する、そして HomeKit 機器の操作をすることが可能となる。watchOS 2 での Siri はまた、オーストリア語、ベルギー語、そしてノルウェイ語もサポートする。

Music の改善は 2 つほどである:Beats 1 ボタンと新しい Quick Play ボタンで、Apple Music トラックが手早く再生出来る。

セキュリティの側では、一番重要な変更は watchOS 2 が今や Activation Lock をサポートすることで、これにより盗まれた Apple Watch を Apple ID とパスワード無しで有効化することは誰にも出来なくなる。watchOS 2 セキュリティ改善の詳細は"About the security content of watchOS 2" 参照

我々もこれら新しい機能全てを試してみるのを楽しみにはしているが、本当の楽しみは、開発者達が出来るようになったこと全てを生かした新しいアプリの登場である。あなたの好みの watchOS 2 に精通したアプリは何であるかをコメント経由で知らせて欲しい!

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Apple サポートページの乱れたフォントを修正

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私たちの記事では頻繁に Apple サポートページ(例えば iCloud ストレージの価格体系を説明したこのページ)を参照しているが、最近になってそれらのページの表示が時々乱れるようになった。タイトルの文字が重なってしまったり、レンダリングがおかしくて右へスクロールしないと文章が全然読めなかったりといったことが起こるようになった。これは必ずしもすべての人に起こっていることではないが、メジャーな三つのブラウザ Safari、Google Chrome、Firefox のいずれでも(少しずつ違った風に)起こり得る。さらに混乱に輪をかけるかのように、Safari では起こるが Chrome では起こらないという人もいれば、Chrome で起こって Safari で起こらないという人もいる。いったいどうなってるんだ!

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明らかに問題は Apple の側で CSS を変更したことに関係しているに違いないけれども、人によって、またブラウザによって、問題の症状が異なる理由は、私たちには全く見当がつかなかった。ところがある日、Michael Cohen がたまたま MacInTouch に載っていたヒントに気付き、それがまさに私たちが必要としていた解決法であったことが分かった。ただ、いったいなぜそういうことが起こっているかの原因をはっきり説明することはまだできない。

Michael が見つけたヒントには、Safari では設定項目を一つだけ切り替えれば問題が解消すると書いてあった。単に Safari > Preferences > Advanced を開いて、"Never use font sizes smaller than (これより小さいフォントサイズを使わない)" のチェックを外すだけでよいというのだ。これはすごい。問題のページが開いたままの状態で、ただ環境設定を開いてそのチェックボックスを切り替えるだけで、たちまちページが正しくフォーマットし直される。

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少なくとも Safari ではこれで問題解決だ。ならば Firefox ではどうか? この Mozilla のウェブブラウザにも非常によく似たオプションがある。つまり Firefox > Preferences を選んで、左側のサイドバーで Content をクリックしてから、Fonts のところの Advanced ボタンをクリックする。そのダイアログの中の Minimum Font Size ポップアップメニューで None を選べば、OK をクリックすると直ちに Apple サポートページの問題が消え去る。

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次に、Chrome に移ろう。ここで問題を解決するにはもう少し手間がかかる。というのも Chrome にはフォント関係の設定はあるが、Safari や Firefox のようにウェブページが小さ過ぎるフォントを使わないようにするオプションはないからだ。

山勘で、私は ~/Library/Application Support/Google の中から Chrome フォルダを取り出して外へ置いてみた。すると、クリーンな状態で起動した後、問題はすっかり解消していた。このフォルダの中にあるもののすべてを確認することはできないが、ブックマークや履歴などは失いたくないし、他にもどんな必要なものがあるか分からないので、その代わりに私はその昔の System 7 の日々の懐かしき Conflict Catcher の霊を呼び出すことにした。

まずは安全のためにバックアップを作ってから、私はまず Chrome フォルダの中の項目の半分を削除してから Chrome を起動し直して、あの壊れたページをテストした。問題が解消していないのを見ると、残っている半分の中に原因があるに違いないと判断した私は、Chrome を終了し、Command-Z を押してさきほど削除した分をゴミ箱から元に戻し(ありがたいことに Finder は Chrome が作成した新しいファイルを上書きしてくれた)残りの半分の方を削除してテストを繰り返した。今度は問題が解消したので、引き続きさらに小さなセットを削除してテストを繰り返し、原因を絞り込んで行った。最後にはたった一つのファイルが残り、これが原因だと分かった。たぶん驚くほどのことではないのだろうが、それは Default フォルダの内部にある Preferences という名前のファイルだった。

このファイルの内容を BBEdit で開いてみても関係ありそうな設定項目は見つからなかったので、私はこのファイルを捨て、最後にもう一度だけ Chrome を起動した。すると、Apple サポートページが正しくレンダリングされるようになった。だから、もしもあなたも Chrome でこの問題に遭遇したら、ファイル ~/Library/Application Support/Google/Chrome/Default/Preferences を捨ててみるとよい。

残念ながら、このファイルを捨てたことで Chrome には他の問題が起こった。お気に入りと、拡張が、どちらも消えてしまったのだ。それを修正するのは簡単だったが、それはひとえに私が MacBook Air との間でデータを共有するという Chrome のオプションを使っていたお陰だ。二台のマシンの上で Google アカウントを使って Chrome にサインインすると、すべてのアプリ、自動補完項目、ブックマーク、拡張、履歴、パスワード、設定、テーマ、開いたタブを同期するオプションが提供される。サインインするには、Chrome のウィンドウの右上隅にあるシルエットをクリックして、Google パスワードを入力すればよい。これで、私の設定のすべてが戻って来た。ただし、二要素認証の手間がいくらか必要だった。この話の教訓は、まずは同期を有効にして、すべてのデータが自分の Google アカウントに保存されているのを確認してからでなければ、Chrome から何も削除すべきでないということだ。

残った作業は、Chrome 拡張を一つ一つ調べて私が実際に使うものだけを有効にすることだったが、ここで拡張に関係した変な事が二つあった。まず第一に Hitlist の Wandertab 拡張、これはあなたが訪れてみたいと思うような場所の見事な写真(およびそこまでの航空運賃)を表示するというものだが、今まで働いたことがなかったのに、今はちゃんと動作する。第二に Google 自身の Hangouts 拡張、これは Google Hangouts を手軽に開始・加入できるようにするためのものだが、サインインできなくなってしまった。けれども(今回消去されてしまった)サードパーティのクッキーのロードを許可する例外リストに hangouts.google.comtalkgadget.google.com を加えたところ、ちゃんとサインインできるようになった。

そういうわけで、もしも Apple のサポートページの表示が乱れるのに遭遇しても、Safari と Firefox でならば簡単に問題を解決できるし、Chrome でも少々力仕事をすれば解決できる。

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Amazon、Fire タブレットとストリーミング機器をアップデート

  文: Julio Ojeda-Zapata: [email protected]
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

今や、タブレットを炭酸飲料のように 6 ヶ入りで買える - しかも、小さな紙製の持ち運び用の箱付きで。

問題のタブレットは Amazon の新しい Fire で、値段もおよそ $50 と安く、まとめ買いも出来るほどで - 5 台分払えば、6 台目はただになる - これは 1 台の iPad mini 2 よりも安い。

この安価な Fire は、タブレットやビデオプレーヤー市場で Apple に取って代われる選択肢になりたいという Amazon の現在進行形の動きの中で発表された数多くの製品の一つである。(現時点では、Amazon はスマートフォン市場では成功を収められず、売れ行きの悪い Fire Phoneをその代替品を発表することもなく引き上げてしまった - 私の記事, "Amazon Fire Phone、制約多く、玩具っぽい" 25 July 2014 参照)。

Amazon の新製品にはまた、二つの主流となる、高価格タブレットが含まれる。一つは子供向けを狙ったタブレット、そしてもう一つは Fire TV ストリーミングボックスで 4K Ultra HD ビデオをサポートする (最近新しくなった Apple TV でさえこれはサポートしていない)。

これらハードウェア全ての価格に関して、Amazon は Apple より安いが、Apple は通常より高額な価格帯を狙いとしている。Amazon はまた、コンテンツ消費に焦点を当てているが (勿論、コンテンツは Amazon から買って貰う)、一方、Apple は最近タブレットベースの生産性そしてコンテンツ作成を売り込んでいる。

Fire -- $49.99 で、価格志向の消費者は 1.3 GHz quad-core プロセッサ、1024 x 600 IPS カラーディスプレイ付き、そして堅牢な構造の 7-inch タブレットを手に出来る。Amazon によれば、 Fire は iPad Air 2 よりも 2 倍近く頑丈だという ("タンブル試験での結果"、それが何を意味するにしても)。

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Fire には 8 GB のストレージがついている (そのうちユーザーが使えるのはたったの 5 GB であるが、microSD カードを使って 128 GB にまで拡張可能である)。またカメラは、正面向き (VGA 品質) と背面向き (2 メガピクセル) の二つが付いている。

6 ヶ入りを選んだ人は、オレンジ色の紙製の手提げ箱に収まった 6 台の Fire に対して $250 支払う。比較すると、1 台の 7.9-inch iPad mini 2 で 16 GB のストレージ付きは $269 である。

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この Fire の出荷日は 30 September 2015 である。

Fire HD 8 と 10 -- この "Fire HD" の名前は、長い間、Amazon の HD タッチスクリーンを持つ高級タブレットを意味してきていたが、それがこの程更新された。

新しい 8-inch 及び 10.1-inch Fire HD モデルは、$149.99 (8 GB, 16 GB もある) と $229.99 (16 GB, 32 GB もある) から始まる。これに較べて、 iPad mini 4 は $399 から、そして iPad Air は $499 から始まっており、どちらも 16 GB のストレージ付きである。

この Fire HD タブレットは、以前のものよりも薄く、そして軽い、そして Fire の様に、相応の iPad よりもより頑丈だとされている。

この新しいタブレットはまた、多色でもある。Fire HD 8 には、黒、赤紫、青、そしてオレンジがある。一方で Fire HD 10 は黒と白だけである。

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どちらの新しい Fire HD タブレットもディスプレイ解像度は 1280 x 800 で、1.5 GHz quad-core プロセッサが付いている。オンボードストレージの容量を次のレベルに上げるには、それぞれ $20 と $30 かかる。ストレージは microSD 経由で更に 128 GB まで拡張出来る。

出荷日は 30 September 2015 である。

Amazon は引き続き $99.99 の Fire HD 6 の販売を続けるが、どうもこの製品サイクルの中ではアップデートされないようである。

Fire Kids Edition -- $99.99 で、大きな青か紫のバンパーがついた、そしてペアレンタルコントロールが組み込まれた子供にやさしいタブレットを親は買うことが出来る。

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また 2 年間の偶発的破損に対する交換保証と、Amazon の Kindle FreeTime Unlimited サービスに対する 1 年間の無料アクセスが得られる。このサービスは、8,000 に及ぶ子供向けのビデオ、本、ゲームそして教育アプリを提供している。通常このサービスは、子供が 1 人の Amazon Prime サービスの会員に対する月額料金 $2.99 から始まる;子供が 4 人の場合は (そして Amazon Prime 会員でない) 月額 $9.99 となる。

この Fire Kids Edition タブレットは、その他の点では 7-inch $50 の Fire と同等で、1.3 GHz quad-core プロセッサ、1024 x 600 タッチスクリーン、正面、背面向きのカメラ、そして 8 GB のストレージ (繰り返しになるが、ユーザーが使えるのは 5 GB しかない) を有している。次の様な疑問を呈する人もいるであろう、何故同等仕様で半値の Fire を買い、そして保護ケースに入れないのか?

この Fire Kids Edition は 2014 年の Fire for Kids タブレットに置き換わる。他のモデルと同様、30 September 2015 に出荷となる。

Amazon Underground -- 大人向けの Fire タブレットには Amazon Underground と呼ばれるサービスが含まれる。これは、Amazon が $10,000 以上と称する有料アプリ、ゲーム、そしてアプリ内購入への無料アクセスを提供する。

Amazon Underground は、Amazon が強調するコンテンツ消費の一部で、タブレットを読書、視聴、そして遊びに使って欲しいとの願いである 。同社は、生産性のためのタブレットキーボードも売るが、こちらの方に関しては控えめである。

これは、最近巨大な iPad Pro のお披露目でタブレットベースの生産性を強調した ("iPad Pro、Smart Keyboard と Apple Pencil と共に発表される" 9 September 2015 参照)、そして Split Screen やトラックパッド似のカーソル位置指定の様な作業者にやさしい機能を iOS 9 アップデートに盛り込んだ Apple とは好対照である。

皆さんの中には、アプリ開発者が Amazon Underground に参加する動機は何なのか不思議に思う人もいるであろう。彼らはそれを無料でやるわけではない - Amazon は開発者に、そのアプリが使われた時間に応じて支払いをする。そのレートは 、1 分当たり $0.0020 (つまり 0.2 セント) で、5 分で 1 セント、或いは 1 時間で 12 セントとなる。$0.99 で売られているゲームなら、開発者は皆さんに 8.25 時間は遊んで貰えるよう誘惑しなければならない。

4K 対応 Fire TV 昨年の Fire TV ストリーミング機器では、簡単な音声検索のためにマイクを組み込んだリモコンを導入した (我々の記事 "Fire を一緒に観よう: Amazon Fire TV 対 Apple TV" 13 May 2014 参照)。

今回 Amazon は、4K Ultra HD のサポートと 4K ビデオコンテンツのライブラリへのアクセスを加えて このボックスをアップグレードした。4K サポートは、最近の Apple 製品のメガイベント中に高らかに披露された Apple TV 機能からは明らかに欠けている ("ついに第四世代 Apple TV が登場間近" 9 September 2015 参照)。

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音声制御も Alexa へのアクセスを使うことでアップグレードされた。Alexa は Amazon Echo スマートスピーカー経由で使える人工知能アシスタントである。この Amazon の動きは、新しい Apple TV に対してマイク付きのリモコンで Siri を使える様にした Apple の最近の発表とそっくりである。

この新しい Fire TV は "実際に使える音声検索" を提供すると Amazon は、渋々付け加えている。

Fire TV には 8 GB のオンボードストレージが付いており、microSD カード経由で 128 GB まで拡張可能である。その他、quad-core プロセッサ、専用 GPU、そして 802.11ac ワイヤレス接続へのサポートが組み込まれている。

Amazon は、新しい Fire TV に $99.99 を課し、発売日は 5 October 2015 である。更に余分に $30 払うと、Amazon は Voice Remote を、Fire TV Game Controller, 32 GB microSD カード、そして二つの無料ゲームとを Fire TV Gaming Edition バンドルの一環として取り替えてくれる。Gaming Edition 購入者で Voice Remote が欲しい人は、更に $29.99 払う必要がある。

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ちなみに、新しい Apple TV の値段は、32 GB モデルが $149 で、64 GB モデルは $199 である。

Amazon はまた、Fire TV Stick のアップデートバージョンも提供する。これはドングル型の機器でテレビの HDMI ポートに直接差し込んで使う。Voice Remote の付いた新しい Fire TV Stick は音声対応である - しかし、どうも Alexa 対応ではなさそうである。値段は $49.99 で 22 October 2015 に出荷される。

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Amazon の現在の $39.99 の Fire TV Stick (Voice Remote 無し) も継続して売られる、丁度 Apple が現在の年老いた Apple TV を $69 で販売し続ける様に。しかしながら、初代の Fire TV ストリーミングボックスは、Amazon の画面上では、入手不可となっている。

Amazon のハードウェア戦略 -- Amazon の Fire Phone の失敗にも拘わらず、同社は明らかにハードウェア事業に本気であり、機器は Amazon が売る主たるメディアタイプを扱うべく設計されている:本 (Kindle e-readers と Fire タブレット), ビデオ (Fire TV と Fire タブレット), アプリ (Fire タブレットと Fire TV), そして音楽 (Fire タブレットと Amazon Echo) である。Apple も全く同じ種類のコンテンツを売るが、Apple のアプローチとの対比は明白である。Apple の焦点は常にそのプレミアムハードウェアを通して金儲けをすることに置かれ、Amazon はより安価な機器をより多くのコンテンツを売る道具と見なし、そしてユーザーにより頻繁に Amazon で買い物するよう促す。

技術変化の速度を考えると、安価なハードウェアを買いそしてより頻繁に買い換えることの有用性は十分理解出来る、もしそれが望みならの話ではあるが。

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iOS 9: TidBITS があなたの質問に答える

  文: TidBITS Staff: [email protected]
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iOS 9 が出たので、TidBITS スタッフ一同は力を合わせてこの Apple の最新のモバイルオペレーションシステムに皆さんが持つ質問に答えようと試みた。たいていの人にとっては、重大な警告事項などはない、ただし一つだけ重要な注意事項 (note) があって、Notes アプリに関することだが、これについてはあとで説明する。それから、もしあなたがまだ Mac OS X 10.6 Snow Leopard を走らせていて、iTunes 経由の同期をしているのなら、今は iOS 9 へのアップグレードをすべきでない。

個々の質問に入る前に書き添えておくが、TidBITS 編集主幹 Josh Centers の新刊書 "iOS 9: A Take Control Crash Course" が出ていることをお知らせしておきたい。121 ページにわたってあなたが iOS 9 について知っておくべきことをしっかり焦点を絞って解説している。

iOS 9 での最大の変更点は何か?

フォントに夢中の皆さんならば直ちに気付くだろうと思うのは新しいシステムフォント San Francisco で、これは Apple Watch 用に作られたものだ。(確かに、Susan Kare が 1984 年に Mac 用に作った身代金要求書風のフォントもこれと同じ San Francisco という名前であったが。)私たちは、この新しい San Francisco フォントの方が、従来の Helvetica Neue (iOS 7 と iOS 8 のシステムフォント) よりも読みやすいと思う。

iPad ユーザーが(少なくとも最近の iPad モデルを使っている人たちが)おそらく最も大きな恩恵を iOS 9 から受けることだろう。Slide Over、Split Screen、Picture in Picture といったマルチタスキング機能があるからだ。iPad 向けの他の改善点としては、Trackpad モード、新しい QuickType キーボードショートカット、大きくなったフォルダ、2 カラムの Notification Center、外付けキーボードへのサポート向上などがある。

iPhone ユーザーはバッテリ寿命の向上、とりわけ電力節減のために一部の機能をオフにする Low Power モードが新設されたことを歓迎するだろう。それに加えて、iPhone ユーザーは新しい Intelligence 機能の恩恵を最大限に受けることになるだろう。この機能の多くが移動環境での使用を前提としているからだ。例えば、自動車に乗り込む際に何かを思い出させてくれと Siri に依頼したり、指定した時刻が来たら約束に間に合うように出かけなさいと促してもらったり、といったことだ。

従来の Newsstand に代わって登場した新しい News アプリや、Passbook に代わる新しい Wallet アプリ、完全に一新された Notes アプリもあるし、また Mail、Maps、Safari にもなかなか素敵なアップグレードが加えられている。今回から、Find My iPhone と Find My Friends はあらかじめインストールされ、削除できない。

私の持っているデバイスで iOS 9 は走るのか?

その Android フォンはそこへ置いて、現在 iOS 8 が走るどんな Apple デバイスでも持ってくるとよい。iOS 8 の走るものはすべて iOS 9 も走らせられるからだ。古いデバイスでは iOS 9 の新機能のすべてが動作する訳ではないけれども、iPad 2、第五世代 iPod touch、iPhone 4S といった古いデバイスでさえ iOS 9 は走る。

Android の話が出たついでに言っておくと、Apple は新しい Move to iOS アプリを Google Play ストアに出して、Android デバイスからの乗換が容易になるようにしている。

iOS 9 のサイズはどれくらいか?

Doctor Who の TARDIS みたいに、中身の方が大きい。iOS 8 はオペレーションシステムだけで 5 から 8 GB の容量を占めることがあったけれども、どうやら iOS 9 はたった 3.5 から 4 GB で済むようだ。範囲に幅があるのは古いデバイスの方が容量が少なくて済むからだ。つまり、iOS 9 は 16 GB デバイスのユーザーのために貴重な数ギガバイトを戻し与えてくれるはずで、これだけでもアップグレードする価値があるかもしれない。

アップグレード自体の話をすれば、iTunes を通じて作業をする場合のダウンロードサイズは 1.84 GB だが、無線通信でアップデートする場合はもう少し少ないダウンロードになるはずだ。私たちは iPhone 6 で 1.0 GB のアップグレードを経験したし、iOS 9 のゴールデンマスターからの無線アップグレードは 37 から 42 MB の範囲にあった。いずれにしても大サイズのダウンロードなので、十分な時間の余裕を確保しておこう。

現時点では、iOS 8 からのアップグレードは無線通信ではなく iTunes 経由でする方がおそらく良い結果が得られるだろう。その方法なら Mac 上にあらかじめ最近のバックアップが確保されることにもなるのだから。

iOS 9 は iOS 8 より速いのか遅いのか? バッテリ寿命はどうか?

私たちがテストした範囲内では、パフォーマンスの面では iOS 8 とほとんど同等か少し向上したという程度の印象を受けた。ただしそれはデバイスの設定を一からする場合で、アップグレード後にバックアップからのリストアをした場合の話ではない。私たちが第三世代 iPad を iOS 9 へアップグレードした後でバックアップからのリストアをすると、パフォーマンスはひどく落ちた。それをいったん消去してから iOS 9 を再インストールし、アプリや各種設定をバックアップから戻さずにいると、再びきびきびと動くようになった。

Apple は iOS に調整を施すことによりバッテリの保ちが最大 1 時間延び、新しい Low Power モードを iPhone で使えばさらに 3 時間延びると言っている。私たちはまだきちんとしたテストをしていないが、私たちの印象ではバッテリの保ちは iOS 8 とそれほど変わっていない気がする。けれども、iPhone でバッテリ残量が少なくなった場合に Low Power モードにすれば大幅に保ちが延びることは確認できた。

iOS 9 へのアップグレードはしばらく待つべきか?

それは場合による。他の人たちをサポートしなければならないとか、これに関する記事を書かなければならないとか、ぜひとも使いたい機能が約束されているとかいう状況ならば、今すぐアップグレードするのがよい。私たちはいくつもの古いデバイスや新しいデバイスで既にかなり長い間 iOS 9 を使っているが、全般的にうまく動作しているし、とりわけゴールデンマスターリリースの後はちゃんとしている。

しかしながら、特に急いでアップデートする必要がない状況ならば、数日、あるいは一・二週間待っても何の問題もない。混雑した Apple サーバを相手に苦闘することも避けられるし、iOS 9 を使って楽しむ際に差し障りがあるかもしれないようなバグが発見されないかどうかを見極める余裕もできるからだ。

その上、多くのアプリが既に iOS 9 用にアップデート済みだとは言っても、もう少し待てばそれだけあなたにとって重要なアプリが先にアップデートされる可能性が増すことになる。言うまでもなく、あなたが何か特定のアプリに依存して使っているのならば、アップデートする前にあらかじめ App Store の表示を確認して iOS 9 互換性をチェックしておくべきだ。

iOS 8 の機能の中には OS X 10.10 Yosemite がリリースされるまでの間はまだフルに使いこなせないものもいくつかあったけれども、iOS 9 の重要な機能の中で 10.11 El Capitan に依存するものはないようだ。(ただし Mac 上の Notes アプリを使っている場合には iOS 9 の Notes アプリについて注意すべきことがある。これについては後述する。)10.11 El Capitan のリリース日は、2015 年 9 月 30 日ではないかと噂されている。

アップグレードをおそらく無期限に延期すべき状況が、一つだけある。10.6 Snow Leopard を使っていて、かつ iTunes に同期している場合だ。ここでのジレンマは、Snow Leopard で動作できる iTunes の最後のバージョンである iTunes 11.4 が、iOS 9 をダウンロードすることはでき、同期相手の iOS デバイスを iOS 9 にアップグレードすることはできるけれども、このバージョンの iTunes が iOS 9 の走るデバイスを認識できないという事実だ。iOS 9 の走る iOS デバイスと Mac との間の同期のためには iTunes 12.3 が必要なのに、iTunes 12.3 は 10.7 Lion またはそれ以降を必要とするからだ。

Spotlight は改善されたのか? Siri はどうか?

答はどちらもイエスだ。Siri Suggestions と Spotlight Suggestions とについては、それを扱った記事がある。(2015 年 9 月 16 日の記事“iOS 9 の Siri Suggestions と Spotlight 検索について”参照。)おそらく最も歓迎すべきは、とりわけホーム画面で下へスワイプして検索するというやり方に結局馴染めなかった人にとってそうだろうが、ホーム画面の最初のページで右へスワイプしてもよいことだろう。

要約すれば、Siri Suggestions は連絡先、アプリ、近所の店、メディアなどを事前予測して検索候補として表示する。これは、あなたの検索に外の世界を統合する Spotlight Suggestions の最上部に表示される。

iOS 9 の Spotlight は他にももっとさまざまのものを見つける。スポーツの試合結果や株価、それから Yosemite と同様、iOS 9 の Spotlight は簡単な電卓計算もできる。また、開発者たちが自分のアプリを Spotlight 検索に統合させることもできるので、例えばあなたが "bacon" を検索すれば、レシピアプリの中からベーコンを使った料理のレシピを見つけることも、映画俳優の Kevin Bacon を見つけることもできるようになる。

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Siri は、新しい Apple Watch 風の見栄えを備え、iOS 9 で新たに二つのスーパーアワーを獲得する。写真やビデオを時刻と撮影場所に基づいて表示できるようになり、また状況に応じたリマインダーを設定できるようになる。例えば、あなたが何かの記事を書いている最中に、たまたま TidBITS の綿密な分析記事を見つけたとすると、そこであなたは Siri に向かって "Remind me about this tonight" と言うことができる。また、自動車に乗り込んだらすぐに何かのリマインダーを出せと Siri に頼むこともできる。こうしたことすべてが、Intelligence 機能に含まれる。

馬鹿みたいに聞こえるかもしれないけど、Intelligence 機能って何?

Intelligence 機能とは、一つのことではなくて、互いに関連あるいくつもの機能を一括りにした包括的用語だ。

Intelligence にはまた、さきほど述べた新しい Siri 機能も含まれる。私たちは人々が実際に Intelligence という名前の機能について議論するようになるとは思わない。これは単に Apple がマーケティング目的で機能をいくつか組み合わせてそう呼んでいるに過ぎないからだ。(iOS 8 と 10.10 Yosemite で登場した Continuity (連係) 機能についても同じことが言える。)

iPad のマルチタスキング機能について説明してもらえないか?

喜んで! iOS 9 では、ようやく iPad 上で二つのアプリを同時に使うことができるようになった。三つの新機能のお陰だ:

まるで夢のようだが、そういう機能に何か制約はあるのか?

うむ... 答はイエスだ。まず、アプリがそれらの特殊なモードに明示的に対応していなければならないので、使いたいアプリのすべてでこれらの機能が使える訳ではない。第二に、これらの機能はすべての iPad で使える訳ではない。具体的には:

(新型の iPad Pro は 2015 年 11 月に、そのアクセサリーと共にリリースされる予定だ。2015 年 9 月 9 日の記事“iPad Pro、Smart Keyboard と Apple Pencil と共に発表される”参照。)

iPad Pro キーボードが待ち切れないが、iOS 9 でタイプする際の改善点は?

本当に待ち切れない! キーボードの上にある QuickType メニューに、新しいショートカットが付いた。これを使って取り消し、やり直し、カット、コピー、ペーストなどの操作にアクセスできる。また、いろいろな Apple 製アプリがそれぞれに独自のショートカットを提供する。例えば Mail には添付ファイルを追加するショートカットがあり、Notes にはテキストをフォーマットしたり画像を追加したりするショートカットがある。他のアプリにも独自のショートカットが追加されることを期待したい。

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さらに素晴らしいことに、iPad は(報道によれば間もなく登場する iPhone 6s と 6s Plus も)私たちが「Trackpad モード」と呼んでいる機能を持つ。従来、テキスト内でナビゲートして選択をするのは直接操作に依存していた。つまり、カーソルを置きたい場所をタップして、テキストを選択したければそこからドラッグしなければならなかった。iOS にとって論理的なことではある(もちろん、その操作は引き続きできる)けれども、実際問題として太い指先で文字と文字の間を素早くかつ正確にタップするのは恐ろしく難しいことだった。

Trackpad モードでは、キーボードに二本の指を置くと、キーボード上の文字が消え、テキストの中にカーソルが出現する。二本の指を揃えたままドラッグすれば、昔からあるトラックパッドでするのと同じようにカーソルをドラッグできる。この Trackpad モードは iOS の直接操作モデルには反するものかもしれないが、操作感は大幅に、はるかに勝っている。また、ダブルタップして単語を選択したり、それをそのままドラッグして選択範囲を広げたりもできる。Trackpad モードでは、iPad のガラス面のキーボードが実際にテキスト編集のために使い物になる。私たちが デモをビデオにしたのでご覧あれ

iOS 9 に Apple 製の新しいアプリはある?

イエス。ただし、劇的に新しい機能を提供するものはないし、制約もある。

悪評高かった Newsstand アプリは iOS 9 で消え(と言うよりむしろ、普通のフォルダとなって他のフォルダと同様にあなたが中身をすべて除去すれば消え去るものとなった)その代わりに News アプリが加わる。現時点では、News は基本的に従来型の RSS リーダーに過ぎないが、Apple はそれに特殊なフォーマッティングを加えていろいろのものが美しく見えるようにしている。(将来は、Apple が特別の Apple News Format を追加することになる。)Apple のことなので驚くには当たらないが、ニュース源はすべて同社の承認を得る必要があるため、自分で好きなものを勝手に追加する訳にはいかないし、私たちの推測だがその承認は単純に技術的な要件を満たすかどうかのみによるものではないだろうと思う。幸いにも、Apple はかなりの回数のやり取りを経て私たち TidBITS を承認してくれたので、私たちが出版するものすべてを News で読むことができる。News の中で私たちを検索してもよいし、あなたの iOS デバイスで このリンク を使ってもよい。

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現在のところ、News アプリが利用できるのはオーストラリア、英国と米国のみに限られている。なぜこれほど限定的なのか、私たちには想像がつかない。

Notes (メモ) アプリは、iOS 9 で大きく変わる。以前よりずっと機能が多くなるけれども、それと同時にごちゃごちゃしたアプリの市場に参入することにもなる。メモの中に画像、チェックリスト、さらには手書きのスケッチまで挿入できる。また、Notes は箇条書きリストその他の特殊フォーマッティングにも対応する。

けれども、新しい Notes フォーマットは 10.10 Yosemite の Notes アプリと互換でない。iOS 9 で初めて Notes を起動すると、アップグレードするかどうか尋ねられる。もしもあなたが iOS と Mac の間の Notes 同期に依存しているのなら、10.11 El Capitan が出荷されるまでアップグレードせずに待つべきだ。でも、それでも新機能を試してみたいというのならば、そのデバイス上のみに留まるメモだけを作るべきだ。

Apple は Podcasts アプリもデザインし直したが、それでもまだまだバグだらけであることに私たちは気付いた。例えば、Josh はポッドキャストの再生中に skip ボタンが見えなくなったことに気付いた。

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Passbook アプリは Wallet と改名され、ポイントカードに対応するようになるが、それ以外に大きく変わってはいないようだ。

Maps アプリで交通機関の乗換案内が出ると聞いたけれど、本当か?

イエス、ただし使えるのは Baltimore、Chicago、London、Mexico City、New York City、Philadelphia、San Francisco、Toronto、Washington, DC の各都市と、あと中国のいくつかの都市のみだ。Maps アプリではいつもそうだったように、まだまだこれから増えるだろうが、どこでも交通機関案内を得たいと思うならば Google Maps を iPhone 上に残しておくべきだろう。

Safari に新機能はあるのか?

ユーザーの観点からは、細かな点がいくつか変わっただけだ。Reader モードで背景色と文字色が変更できるようになったのはありがたい。(私たちのようにベッドの中で読む人には特に嬉しい。)でも、もっと興味深いのは iOS 9 で Safari が開発者に新たに提供し始めたものだ。

最も大きな議論を呼んだ新しい追加機能は、Apple がコンテンツブロッカーを許容したことだ。それはつまり、サードパーティのアプリが Safari の中で広告をブロックできるようになるということで、パフォーマンスの大幅な改善とバンド幅消費量の大幅な削減が得られる可能性がある。けれども多くの出版者たちはこれを自らのビジネスモデルに対する新たな脅威と見なしてパニックに陥りつつある。そしていくつかの出版社、例えば Washington Post は、広告ブロッカーが有効になっていれば自社のコンテンツを見ることができなくなるという対抗策を試みているところだ。開発者 Marco Arment は、彼自身 Peace という広告ブロッカーを開発したのだが、この緊張関係をカプセル化してみせた。Peace はあっという間に App Store の有料アプリ売れ行きランキングの頂点に登り詰めたのだが、不満を感じた Arment はたった二日後にこのアプリを取り下げて、次のように述べた:

Peace でこれほどの大成功を達成しても、決していい気はしない。こうなることは予想していなかったが、たぶん気付いているべきだったのだろう。広告ブロッカーには重要な注釈が伴う。これは膨大な人数の人々に大きな意味で利益をもたらすものではあるけれども、それと同時にいくばくかの人々に害を与える。その中にはそのような被害を受けるべきでない人たちも多く含まれている。

開発者たちにとってのもう一つの大きな変化は、Safari View Controller の追加だ。長年にわたり、開発者たちは自らのアプリの中で Safari のレンダリングエンジンを使うことができたが、その際に自分で独自のインターフェイスを提供しなければならなかった。ところが Safari View Controller があれば、開発者は一つのバージョンの Safari を自分のアプリの中にただ放り込むことができる。ユーザーの観点からは、主たる違いはこのモードにいる間 URL の変更ができないことくらいだろう。けれども、ウェブページを Safari View Controller からフルの Safari アプリへ移すのはタップ一つでできる。

Siri Suggestions が出ない。コンテンツがブロックされない。なぜ?

残念なことに、iOS 9 の機能のすべてがあらゆるデバイスで働く訳ではない。Siri Suggestions は、少なくとも第四世代 iPad、iPad mini、iPhone 5 または第五世代 iPod touch を要する。コンテンツブロッカー拡張は 64-bit プロセッサを必要とするので、少なくとも iPad Air、iPad mini 2、iPhone 5s または第六世代 iPod touch を要する。

Mail は大きく変わったのか?

基本的な使用法は変わっていないけれども、Mail にはいくつかの歓迎すべき改善が施された。

従来、Mail の内部からは写真かビデオしか添付できなかった。他のものを添付するには、別のアプリの中でそのファイルを見つけてから、それを Mail と「共有」しなければならなかった。(どう見ても具合の悪いやり方だ。)けれども今回、Mail は iCloud Drive からも、またあなたがあらかじめ設定しておいたどんな互換アプリからも、例えば Dropbox、Google Drive、OneDrive、Transmit などからも添付ファイルを追加できる。

また、グラフィカルなメール添付ファイル、例えば PDF や JPEG などに、マークアップを施すこともできる。そのためのツールは Yosemite で使えるものと似ている。どれほど多くの人たちが実際にこの機能を使っているのか私たちには全く分からないが、時々は便利に使えるものだと思う。

それからまた、検索機能が劇的に改善され、検索候補を提供したり、検索の最中に進行バーを表示したりするようになった。

Contacts アプリの中にある人々のグループ(スマートグループではない)にあてて電子メールを送信できる。ようやくできるようになった! そうするには、To、Cc、または Bcc のフィールドにグループ名の一部をタイプしてポップオーバーの中の適切な項目をタップする。残念ながら、iOS 上では依然として Mail や Contacts の中でグループを作成したり編集したりできず、それは Mac 上でしなければならない。また、デフォルトで Mail はグループに属するすべての人のすべてのアドレスをアドレスフィールドに挿入するので、重複があればいちいち手で取り除いてやらなければならない。

また、新たなスワイプのオプションもある。メールボックス表示で一つのメッセージを左か右へスワイプすれば、追加オプションが選べるようになる。Move でメールボックスのリストが表示され、一つのメールボックスをタップすればそのメッセージがそこに移動する。そうそう、スワイプのジェスチャーの話のついでだが、これらはテキストでなくアイコンを表示するようになった。

最後にもう一つ、iPad 上でメッセージを表示させている際、左右のマージン幅が以前よりずっと広くなっていることに気付くだろう。(縦長モードの方が横長モードより左右マージン幅が広い。)おそらく Apple はこの方が読みやすくなると判断したのだろう。

iOS 9 について他にも質問をお持ちならば、どうぞ記事へのコメントとして書き込んで頂きたい。必要に応じて記事を更新するか、あるいはさらなる記事を書くことも考えてみたい。また、これよりずっと詳しい情報が知りたい方は、どうぞ出版されたばかりの Josh の包括的な解説書 "iOS 9: A Take Control Crash Course" で新機能を学んで頂きたい。(重要な旧機能の詳細もたくさん載っている。)

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XcodeGhost、Apple エコシステムのセキュリティ経済を攻撃

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst, Rich Mogull: [email protected]
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

2015 年 9 月 17 日に、Palo Alto Networks の研究者たちが、中国における Apple エコシステムに出現した新しいマルウェアの分析を発表した。元々中国の開発者たちによって発見されたものだが、XcodeGhost は興味深いベクターを用いて運ばれる。直接 iOS や OS X を攻撃するのではなく、アタッカーたちは Apple の Xcode 開発ツールキットの非公式版をダウンロードする開発者たちをターゲットとした。そうして、それらの開発者たちは知らぬ間に改変されたバージョンの Xcode を使わされ、後日彼らが App Store にリリースしたアプリの中には悪意あるコードがその Xcode によって挿入されていた。

これは、もし何十もの中国のアプリが影響を受けなかったならおそらくあまり大きくニュース見出しを飾りはしなかった種類の攻撃だ。けれども実際、中国で最も人気あるアプリのいくつかを含む多数のアプリが影響を受けた。影響を受けたのが主として中国にいる開発者たちと中国のアプリに限られていることは、念頭に置いておくべきだろう。ただし、実際に中国以外のアプリで感染が判明しているものもいくつかある。(リンク先の記事の中のリストを参照。)他の場所にいる iOS ユーザーの大多数は、あまり心配する必要はないだろう。また、ニュースが広まった結果、Apple も開発者たちも現在 App Store から感染したアプリを削除する作業を進めている。

Reuters は今回の状況を App Store への「初めての大規模な攻撃」と述べた。App Store 自体が攻撃された訳ではないので多少誤解を招く表現ではあるが、明らかに XcodeGhost の攻撃は成功を収め、しかもおそらく初めてアタッカーたちは Apple エコシステムのセキュリティ経済を効果的に攻撃しつつある。

すべては金次第 -- セキュリティは、多くの意味で、テクノロジーに関する問題ではなくて、経済に関する問題だ。ティーンエイジャーが退屈しのぎにインターネットで何かを破壊しようと試みたりしたのははるか昔のことで、今はサイバー攻撃で現実の金が動いている。それが企業スパイであろうと国際スパイであろうと、あるいは普通の人たちの財産を狙った攻撃であろうと、すべては攻撃にかかるコストと潜在的利益との比較の問題に行き着く。

いったいどれほどの利益が問題となるのか? Wired の記事によれば 、リリースされたばかりの iOS 9 の走るデバイスに侵入可能なゼロデイ攻撃に対して 百万ドルの賞金を提供する Zerodium という新会社がある という。見たところこれは、自社のソフトウェアの中のセキュリティ欠陥を修正するために資金を出そうというものではないようだ。基本的に Zerodium はデジタルな武器商人であって、大企業や政府機関を相手に欠陥を売り歩こうとしているのだろう。(私たちの想像では、記者会見はこんな感じだ。)

Apple は早い段階から、マルウェアのエコシステムが利益獲得の足掛かりを得ることを防ぎさえすれば、顧客基盤の圧倒的大多数は決して深刻な攻撃を受けないことを認識していた。Microsoft は痛い目に遭ってこの教訓を得たし、その後十年以上経った今もまだセキュリティに十分な投資をしなかったことの帰結に苦しんでいる。Windows のさまざまなセキュリティ欠陥を巡っていったんそこにエコシステムが発展してしまえば、その後の Windows がいくら高度にセキュアなプラットフォームとなってももはや Microsoft がその経済を完全に消し去ることは不可能だ。その結果として、現在のバージョンの Windows はずっと「セキュア」になっているのに、依然として Windows には Mac より多くのマルウェアが存在している。

Apple の努力は iOS で本格的になった。iOS を閉じたエコシステムとして、アプリを App Store を通じてのみ入手可とし、審査を経た上でのみ入手できるようにすることによって、Apple は集中管理に固有の利点を自らに与えた。Apple はまた、iOS 互換なハードウェアのすべてを完全に統制することでさらにもう一つ自らがねじを締める手段を確保している。その結果として、iOS は現在入手可能なコンシューマ向けコンピューティングプラットフォームの中で最もセキュアなものとなっている。それは、パスコードで保護されたデバイスに法執行機関がアクセスできないことに対して今や 米国政府がますます苛立ちを強めていることからも証明される。

長年にわたり Apple との会話を続けてきた私には、同社がセキュリティ経済に、さらには具体的な個々の技術的防御にも、意図的に焦点を当てていることが明らかとなってきた。Apple はあらゆる攻撃を止められるとは思っていないし、政府からの攻撃や資金力豊富な犯罪組織からの攻撃ならばなおさらだが、もしも 攻撃にかかるコストを潜在的利益よりも大きくする ことができたならば、悪漢たちの一部門を丸ごと叩き出す結果となり、ユーザーたちが受ける影響を減らすことができる。App Store も、コード署名も、サンドボックス化も、すべてが攻撃のコストを増すために協力して働く。

セキュリティの面で OS X は iOS よりも遅れているけれども、経済の力関係が働くことを示すより良い実例となっている。Apple は OS X のエコシステムを iOS ほど緊密には統制していないので、信頼できない情報源からのソフトウェアをユーザーがダウンロードしてインストールする可能性を減らす目的で Gatekeeper を開発した。(2012 年 2 月 16 日の記事“Gatekeeper が Mac のマルウェア流行にピシャリとドアを閉める”参照。)結果として、OS X は iOS ほどにはロックダウンされていないが、Mac は汎用のコンピュータとして iOS デバイスとは異なる役割を果たしていて、Gatekeeper による保護は大多数のユーザーにとって「十分良い」ものとなっている。これこそ、大規模なマルウェア市場が生まれる可能性が食い止められていると私が主張した理由だ。

その他の保護手段、例えば OS X 内蔵の XProtect アンチウイルス・チェックや、OS X 10.11 El Capitan で新設された System Integrity Protection も、Apple の Gatekeeper によるやり方を補強する。XProtect はかなり広く蔓延するかもしれないマルウェアを(ユーザーが他のアンチウイルスソフトウェアをインストールする必要なしに)ブロックするメカニズムを提供し、System Integrity Protection は攻撃を受けたシステム上にマルウェアがしっかりした足掛かりを得ることを防ぐことにより XProtect の有用性を強化する。

これらのテクノロジーはいずれも 資金力豊富な アタッカーが魅力的なターゲットを目指そうとする際には簡単に破れてしまうが、Apple の目標は完璧なセキュリティでは(まだ)ない。そうではなくて、広範囲な攻撃が現実的にはあまりにも費用のかかり過ぎるものとなるようにするために、Apple は必要な努力をしようとしているのだ。

XcodeGhost は経済を攻撃する -- だからこそ、XcodeGhost は非常に興味深いものと言える。ターゲットとなったのは開発者で、 中国におけるバンド幅の制約から Apple の Xcode 開発ソフトウェアの非公式なダウンロードを探そうとする人たちだ。そうして、それらの開発者たちの手でコンパイルされたすべてのアプリがマルウェアに感染し、それらのアプリが App Store に登録され、ユーザーたちにダウンロードされ、潜在的に 何百万人 ものユーザーたちに感染する可能性を持つ。

中国政府が Apple のサーバへのアクセスを制限していることを利用する点から見てもこれは極めて巧みなやり方だが、iOS デバイスが Mac を通じて攻撃された事例も、攻撃が開発の鎖を遡って Xcode をターゲットとした事例も、XcodeGhost が初めてではない。2014 年に、 Wirelurker と呼ばれる一連のマルウェアが発見されたが、これらは Mac から USB 経由で iOS デバイスを攻撃するものであった。この攻撃は、さまざまのテクニックを駆使して、悪意ある iOS アプリを生成し、インストール済みの iOS アプリに感染し、企業のプロビジョニングを通じてサードパーティのアプリを jailbreak されていない iOS デバイスにインストールした。また、今年になって The Intercept が報告した極秘書類に、U.S. Central Intelligence Agency (CIA、米国中央情報局) が Xcode に改変を加えてこのツールで作成されるすべてのアプリに監視活動用のバックドアをこっそり入れようとしたという記述が載った。どうやら CIA は改変されたバージョンの Xcode をどのように開発者たちに使わせるかの具体的な計画を持っていなかったようだが、 iOS 開発者たちをターゲットとした「水飲み場型攻撃 (watering hole attack)」は現に何度も起こっている。

XcodeGhost のやり方は、いくつかの非常に困難な(従って非常に費用のかかる)問題点を回避する。App Store を直接に攻撃するのは不可能に近いと考えられているし、マルウェアを含んだアプリを Apple の審査を通り抜けて忍び込ませるのは(可能ではあるが)運次第のところがあると同時にあまり長い間ユーザーを騙し続けることができないので利益に見合わない。

Xcode をターゲットとしてその非公式な流通ネットワークを利用することで、XcodeGhost の背後にいる組織は、Apple のセキュリティ装置の多くを避けるためのコストを削減するとともに、比較的少数の開発者への感染をてこにして何百万人ものユーザーを攻撃できる可能性を掴むことができた。

しかしながら、XcodeGhost がその目的を達成できるチャンスはそれほど大きくない。Apple も、感染したアプリの開発者たちも、できる限り素早くそれらのアプリを App Store から削除しようとするのだからなおさらだ。それに、Apple はそこで止まることはない。同社は差し当たり、技術的な努力を通じて Xcode を信頼できる場所から強制的に再ダウンロードさせることができる。

より長期的には、Apple は開発者のエコシステム全体のセキュリティを拡張してこれらの攻撃の可能性を減らす必要がある。それは、同社が直接マルウェアの経済にこれまで対処してきたのと同じことだ。例えば、Apple は Xcode の中により良いデジタル証明書の pinning (紐付け) と、より良いアプリ署名を組み込むことができるだろう。そうすれば改変されたバージョンの Xcode が使われる可能性が減るだろうからだ。このような暗号化に基づくテクノロジーは、改変を受けたアプリケーションの探知に 加えて 改変を受けた通信チャンネルを探知するのにも役立つだろう。(先週、Google は pinning のお陰で Symantec が作成した偽造の証明書を探知できた。ここでの pinning とは、特定の証明書をブラウザまたはオペレーションシステムの中にハードコードして、偽のバージョンに遭遇すればそれと探知できるようにするものだ。)

当然ながら、Apple はそもそも中国の開発者たちに非公式のダウンロードを求めざるを得なくしたバンド幅の問題にも対処すべきだ。また、Apple はターゲットを絞った攻撃に対処するため OS X をもっと強固にする道を探るべきだ。なぜなら、その点こそがセキュリティの鎖の中の最も弱い環であり、開発者レベルで利用されれば広範な攻撃へと転換するための軸となり得るからだ。

広範な攻撃への転換といえば、iOS 開発者たち、とりわけ人気あるアプリを開発している人たちは、自分たちが現時点で重要なターゲットとして狙われていることに留意すべきだ。Apple でさえ長年付き合いのある開発者たちからのアプリ投稿にはあまり細かく検査しないこともあるので、悪漢たちは Apple が何度も承認し続けてきた(従って既存のユーザー数も多い)アプリの中に自分のコードを潜り込ませるため全力を尽くそうとするだろう。今日、攻撃が最も集中しているのはその種の箇所だ。少なくとも、悪漢たちが自らの手で人気あるアプリを開発するのに長けるようになり、合法的に儲ける金の方が多くなり、善人の側に立ち位置を変えて、そうして昔の犯罪仲間からの攻撃を受けるようになるまでは。そう、奇妙なことは実際に起こっている。

結びにもう一言。ジャーナリズムにおける古くからの言い伝えに「金の行方を追え (follow the money)」というのがあるが、セキュリティに携わる人は皆、この格言をよく考えてみる必要がある。どんなテクノロジーも完璧にセキュアではあり得ない。けれども比較的小さな努力をてこにして大規模な攻撃に転換可能な、そのような場所を探し求めることを通じて、セキュリティ技術者たちは攻撃をさらにもっと費用のかかるものとし、結果として攻撃を高度に特異的な状況のみに抑えることができる。Apple の焦点はかなり以前からそこに当てられていた。けれども Apple はそのレンズを自らのエコシステム全体に適用して、コードが書かれるその瞬間から、アプリがユーザーによって起動されるその時点まで、すべてに目を配る必要があるのだ。

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iOS 9 の Siri Suggestions と Spotlight 検索について

  文: Michael E. Cohen: [email protected], @lymond
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iOS 9 が出た。アップグレードをすると、Apple がその各種検索テクノロジーの融合体に付けた名前である Spotlight Search が、あなたが検索をする際に以前より一段と多くのものを提供するようになる。けれども検索がより広範かつ深いものとなれば複雑度は増す。とりわけ検索結果の見栄えや種類を制御したいと思えばなおさらだ。Spotlight Search を構成するさまざまのピースを理解する前に、まずはいくつか前のバージョンの iOS での状況を見ておこう。

iOS 5 と 6 での Spotlight 検索 -- Spotlight Search はさらにもっと以前にも遡ることができるが、話の始めとしては iOS 5 でのバージョンを見るのがよいだろう。このバージョンの iOS では、Spotlight Search を使ってその iOS デバイス上のものを探すことができた。最初のホーム画面から、右へスライドして検索語をタイプした。けれども、Spotlight を使ってアプリを見つけて起動したり、特定の楽曲やビデオを再生したりすることを除けば、その動作の範囲はほんの少数の Apple 製アプリ、すなわち Calendar、Contacts、Mail (見出しのみ)、Messages、Notes、Reminders、Voice Memos の内部に保存されているコンテンツの検索のみに限られていた。

また、iOS 5 では Settings > General > Spotlight Search でリストされた検索可能項目の並び順を変えることで検索結果の順序を調整することができ、特定のタイプの情報を検索から除外することもできた。(例えば Voice Memo の結果を見たくなければそう設定できた。)

Spotlight は iOS 6 になってもそれほど変わらなかったが、アプリの検索の結果にアプリを含むフォルダの名前を表示するなど、ちょっとした素敵な機能が二・三追加された。

iOS 7 と 8 での Spotlight 検索 -- iOS 7 における Spotlight Search での最大の変更点は、そもそも Spotlight がどこにあるかという点であった。最初のホーム画面の左側に到達するまで右へスワイプする代わりに、iOS 7 では Spotlight Search がどのホーム画面からでも開くようになった。スクリーンの真ん中から下へスワイプするだけでよい。検索可能項目の並び順調整や、特定のものの除外は依然として General > Settings > Spotlight Search でできたし、どのようなものが検索対象となるかも従来の iOS のバージョンとそう変わらなかった。

iOS が多数のホーム画面を提供するようになったので、どのホーム画面からでも利用できるのは便利だったし、また iOS 7 の半透明機能のお陰で現在いるホーム画面上に重なったすりガラスの上に検索結果が表示されるようになったこともあったけれども、iOS 7 の Spotlight が 実行する 内容はそれまでとあまり変わらなかった。その点が大きく変わったのが、iOS 8 の Spotlight Suggestions (検索候補) であった。

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Spotlight Suggestions が、外の世界を Spotlight 検索に取り入れたのだ。少なくとも、外の世界のほんのごく一部を取り入れた。Spotlight 画面はそれ以前からウェブ検索や Wikipedia 検索を具体的に実行する機能を別途提供していたけれども、iOS 8 になって Spotlight Suggestions は Bing 検索の結果と Apple のデジタルストア検索を検索結果に直接統合した。また、映画の上映時刻、近所の店舗情報、さらにはニュース記事などまでその検索結果に含まれるようになった。もちろん、Contacts や Notes など従来型の検索項目も検索結果の中に表示された。これで、検索の際にヒットなしになることがほとんどなくなった。もちろん、Spotlight Suggestions をオフにしていなければの話ではあるが。

Spotlight 検索、アプリコンテンツ検索と Siri Suggestions -- そうして次に来るのが iOS 9 の Spotlight Search だ。まず何よりも、iOS 9 では、またもや Spotlight が別の場所へ移った。iOS 9 では、どのホーム画面の真ん中からでも下へスワイプすれば、または 最初のホーム画面から右へスワイプすれば、Spotlight 検索が使えるようになる。

iOS 9 ではまた、Spotlight の返す検索結果を並べ替える方法が変わった。つまり、現時点では並べ替えできない。これは、検索結果を提供する項目を並べたリストがはるかに長くなったからかもしれない。そこには、あなたがインストールしたアプリがすべて並んでいる。だからと言ってすべてのアプリが検索結果を返せる訳ではない。返せるのは、Spotlight に検索結果を返すよう明示的にデザインされたアプリのみだ。

iOS 9 の Spotlight Search は、デフォルトでは、アプリが検索結果を提供できようとそうでなかろうと、すべてのアプリを Search Results で有効に設定している。なぜか? それは、そうしないとあまりにも悲惨なことになるからだ。想像してみよう。開発者がアプリをアップグレードして Spotlight 互換性を追加する度に、単にそのアプリからの結果を見たいと Spotlight に知らせるだけの目的で Settings > General > Spotlight Search を毎回訪れなければならないとしたらどうか?

iOS 9 にも Spotlight Suggestions は残っているが、もはや Settings > General > Spotlight Search の Search Results リストの一番上には来ない。長いリストをずっと下へスクロールすれば、S で始まる単語と共に並んでいるのが分かる。Spotlight Suggestions は従来と同種の検索結果を提供するが、ただし Bing だけは別だ。Bing は、リストの中の別項目となった。(B で始まる単語と共に並んでいる。)

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でも、おそらく iOS 9 の Spotlight Search における最大の目玉機能は Siri Suggestions だろう。(これが目玉機能に 違いない ことは、Settings > General > Spotlight Search で他の何よりも上に別途置かれていることからも分かる。)Siri Suggestions は、実行する検索そのものを拡張するものではない。そうではなくて、一種の事前予測検索を提供する。つまり、スワイプして Spotlight Search 画面に入った瞬間、その画面の検索フィールドにまだ何も入力しないうちから、事前予測したものが表示される。あなたがどの画面から呼び出したかによって、それらの予測候補は二つの形で現われる。

ホーム画面中央から下へスワイプして検索を開始した場合、Siri Suggestions はアプリの小さなリストを表示する。ここにどんなアプリが並ぶかはいろいろだ。一般的に、Siri Suggestions はあなたが最もよく使ういくつかのアプリと、最近に使ったいくつかのアプリを表示する。Spotlight Search 画面のその他の部分は空白のままだ。

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他方、最初のホーム画面から右へスワイプして検索を開始した場合は、Siri Suggestions がもっと多くの種類の事前予測候補を提供する。最近または頻繁に使った連絡先、読んでいた本やその他のメディア、それから、下へスワイプした場合と同様の最近または頻繁に使ったアプリのリストも出る。この画面にはまた、近所のいろいろな場所を地図に示すためのアイコンが、Nightlife とか Gas とかいった種類に分けて示される。さらに、設定で有効になっていれば(デフォルトでは有効)いくつかのニュース記事や、その他の項目もこの検索画面に表示される。

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あなたが検索フィールドに検索語をタイプした場合、Siri Suggestions はその検索結果に何ら変更を加える訳ではない。それはどの検索画面を使って検索を走らせても同じことだ。また、Siri Suggestions が有効か否かによってそれらの検索結果が何ら変わる訳でもない。検索を実行させた際に得られる結果は、あなたが Settings > General > Spotlight Search の Search Results リストの中でどの項目を有効に設定しているかによってのみ制御される。

あなたの検索の興味を予測するため、Siri Suggestions はあなたが iOS をどのように使っているかの情報を収集しつつ、徐々に予測の内容に磨きをかけて行く。ちょっと気味が悪いと思うかもしれないが、Siri があなたをスパイして情報を母艦へ送信しているなどということはないので安心してよい。Apple は、Siri が収集する情報がそのデバイスを離れることはないと明言している。

右へスワイプして出るさまざまな事前予測が煩わしいと思うなら、画面中央から下へスワイプするようにするとよい。

まとめ -- iOS の最近の数回のリリースを経て Spotlight Search が辿ってきた進化の結果、iOS 9 では以下のような検索機能が含まれるようになった:

でも、単純に素敵にクリーンな検索環境だけが欲しい、Apple のいろいろなストアとかデバイスの中にない情報源からのいろいろな項目とかで散らかるのは嫌だと思うのならば、その解決法は簡単だ。Settings > General > Spotlight Search を開いて、Siri Suggestions と Spotlight Suggestions と Bing Web Results を三つともオフにすれば、望みの環境が得られる。

その一方で、ますます多くの開発者たちがそれぞれのアプリをアップグレードして Spotlight 検索互換性を追加するようになれば、あなたの Spotlight 検索は、どのように設定していようとも、少しずつより賢いものに、より詳しい情報を提供するものに、なって行くだろう。どれほど多くの開発者たちがアプリ内に Spotlight 検索互換性を追加するのかは、時間が経ってみなければ分からない。今のところ、Siri に聞いてみてもその答は語られない。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2015 年 9 月 21 日

  文: TidBITS Staff: [email protected]
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

BusyCal 2.6.7 と BusyContacts 1.0.6 -- BusyMac が BusyCal 2.6.7BusyContacts 1.0.6 をリリースし、このカレンダーアプリと連絡先マネージャの双方を OS X 10.11 El Capitan 互換とするとともに、AirMail 2.5 で電子メールメッセージを送る機能に対応させた。BusyCal 2.6.7 では二件のクラッシュも修正され、Exchange の二つのバグに対処し、日付スタンプを使う際にデフォルトのフォントサイズを Notes フィールドに表示するようにし、バックアップフォルダが選択されていない場合 BusyCal Container にバックアップを保存するようにしている。BusyContacts 1.0.6 では BusyContacts に追加された写真が iCloud での最大サイズを超えてしまう可能性のあった問題を解消し、Activity List で MailMate メッセージを表示したり開いたりする際のバグを修正し、編集後に Duplicate Card メニューが無効になる問題を解決している。いつものことだが、Mac App Store 版へのアップデートはまだ出ていない。(BusyCal は BusyMac からも Mac App Store からも新規購入 $49.99、10.2 MB、 リリースノート、10.9+。BusyContacts は BusyMac からも Mac App Store からも新規購入 $49.99、5.4 MB、リリースノート、10.9+。いずれも無料アップデート)

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Fission 2.2.5 -- Rogue Amoeba が Fission 2.2.5 をリリースし、いくつかのファイルタイプに対するファイル対応を改善した。このオーディオエディタは AAC および Apple Lossless ファイルをロードする速度を上げ、20-bit ALAC フォーマットの Apple Lossless ファイルへの対応を改善し、FLAC ファイル内部のタグ付けを改善し、チャプター付き AAC へのより良い対応を提供している。Fission 2.2.5 は OS X 10.11 El Capitan とフル互換で、今回から 10.9 Mavericks かそれ以降を要するようになった。ただし 10.8 Mountain Lion やそれ以前用の旧バージョンも Rogue Amoeba の Legacy Software ページから引き続き入手できる。(Rogue Amoeba から新規購入 $29、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、Mac App Store からも入手可能、無料アップデート、14.1 MB、 リリースノート、10.9+)

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Boom 2 v1.3 -- Global Delight が、同社の音量ブースターおよびイコライザー用アプリ Boom 2 のバージョン 1.3 をリリースし、三つの新しいアプリ内効果を加えた。(2014 年 4 月 18 日の記事“FunBITS: Mac 用 Boom で音量アップ”参照。)Spatial 効果はあなたをオーディオの中心に置くことでよりリアルなサウンドを実現し、Pitch はオーディオのピッチを音符一つ分上下に調整でき (カラオケに最適)、Night Mode はオーディオを一定レベルに保つ(映画などで大音響の爆発と静かな説明とが行き来する場合など)助けとなる。また、今回のアップデートでは VoiceOver 対応と Traditional Chinese ローカライズ版を追加している。この記事の執筆時点でバージョン 1.3 はまだ Mac App Store に出ていないが、審査のために提出済みだ。(Global Delight から新規購入 $14.99、 TidBITS 会員には 25 パーセント割引、無料アップデート、10.5 MB、 リリースノート、10.10+)

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iTunes 12.3 -- Apple が iTunes 12.3 をリリースし、リリースされたばかりの iOS 9 (2015 年 9 月 16 日の記事“iOS 9: TidBITS があなたの質問に答える”参照) に対応するとともに、来たるべき OS X 10.11 El Capitan への対応も改善した。今回のアップデートではまた、VoiceOver による Apple Music へのアクセシビリティを改良し、Up Next 内部で曲目の順番を変えることができなかったバグを修正し、一部のラジオ局が Recently Played に登場しなかった問題を解消し、あなたが iOS デバイス上で love の印を付けた曲が iTunes に登場しなくなっていた問題を修正している。さらに、iTunes が Apple の二要素認証への対応を追加した。(無料、直接ダウンロードまたは Software Update 経由で 239 MB、10.7.5+)

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TidBITS ISSN 1090-7017©Copyright 2014 TidBITS: 再使用はCreative Commons ライセンスによります。

Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2015年 9月 25日 金曜日, S. HOSOKAWA