TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1301/14-Dec-2015

2015 年最終の TidBITS 特大号へようこそ! 次号となる 2016 年 1 月 4 日号までお休みを頂くが、その間もウェブサイト上では新しい記事の出版を続ける。Apple も休暇に備えているとみえて、先週メジャーなプラットフォームすべてにアップデートを出した。OS X 10.11.2 El Capitan、iOS 9.2、tvOS 9.1、それに watchOS 2.1 だ。Apple TV の App Store は爆発的な成長を見せているが、統計を見る限り開発者たちは必ずしもユーザーたちが望むものを作っている訳ではないのかもしれない。さて、実用的な Mac 記事を多く書くという私たちの方針に従って、Adam Engst は不可解な Apple のエラーメッセージに対処する方法と、修理のために MacBook を Apple に送る方法について書いた。Glenn Fleishman は自然言語の数式処理を概観しつつ Soulver、Spotlight、Google、そして Wolfram Alpha を説明する。それから、WinterFest 2015 セールで、10 個の一流の執筆ツールとすべての Take Control が大幅な値引きとなる! 今週注目すべきソフトウェアリリースは、ClamXav 2.8.8、OmniFocus 2.4、OmniOutliner 4.4.1、Pixelmator 3.4.1、PopChar X 7.3.1、SpamSieve 2.9.23、Airfoil 4.9.2、Safari 9.0.2、それに Security Update 2015-008 (Mavericks) と 2015-006 (Yosemite) だ。

記事:

----------------- 本号の TidBITS のスポンサーは: ------------------

---- 皆さんのスポンサーへのサポートが TidBITS への力となります ----


TidBITS 2015 ホリデー休暇と会員最新情報

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

12 月の終わりが近づいて、今週号が TidBITS の 2015 年最終号となる。今週一杯私たちはいろいろ片付けようと思っているので、もうしばらくは TidBITS ウェブサイトで新しい記事が出たかどうか目を配っていて頂きたいが、その後はホリデーの休暇に入る。私たちのいつもの習慣通りに、年の最後の二週間は TidBITS の出版をお休みして、家族や友人と時間を共にしたり、過ぎた一年を思い返したり、少し体を休めたり、2016 年には Apple やその他テクノロジー業界がどんな興奮を私たちのために用意してくれるのだろうかと楽しみにしたりして過ごしたい。次号の電子メール版 TidBITS は 2016 年 1 月 4 日発行の予定だ。

TidBITS の観点から 2015 年は良い年であったし、私たちは読者アンケートの結果(2015 年 12 月 7 日の記事“TidBITS 2015 読者アンケートの結果”参照)に元気づけられて一年を終えることができる。読者の皆さんがどんなものを読みたいかについて、より深く知ることができたからだ。また、TidBITS 会員プログラムにも弾みがつくことを願っているし、会費収入の増分が $5,000 を超えれば TidBITS ウェブサイトでバナー広告をなくすという挑戦(2015 年 12 月 7 日の記事“TidBITS 会員となって TidBITS サイトからバナー広告をなくそう”参照)の結果も楽しみだ。会員になる魅力を高めるために、つい最近私たちは TidBITS 会員が割引価格で購入できる Mac ソフトウェアのコレクションに新たに 17 個のアプリを追加したところだ。Prosoft Engineering の Data Rescue、Drive Genius、Data Backup、Picture Rescue、Clean Exit が 25 パーセント引きとなり、Plum Amazing's CopyPaste Pro、iWatermark Pro、PhotoShrinkr、X-Mirage、iClock Pro、yKey、PixelStick、TinyCal、TinyAlarm、Mount Watcher、PhotoMatte は何と 30 パーセント引きとなる。これで、割引されるアプリの数が 70 個を超え、TidBITS 会員は合計 $645 の節約ができる計算になる。

もちろん、長期スポンサー企業の SmileScanSnap、そしてAutomatic の各社にも私たちは感謝の気持ちで一杯だ。

Tonya と私は Josh Centers、Michael Cohen、Agen Schmitz、Julio Ojeda-Zapata、Joe Kissell、Jeff Carlson、Rich Mogull、Lauri Reinhardt、Bruce Dumes、それから多くの Take Control 著者たちや編集者たちの非常に有能かつ好意に満ちた尽力にも心から感謝している。あなたたちは皆、素晴らしい。私たちは常日頃から感謝の言葉を口にするよう心掛けているけれども、ここであらためて公式に、私たちのチームとしての仕事に参加して下さることに対して感謝の念を述べておきたい。

TidBITS 会員の皆さんからの資金のお陰で、今年も多数の記事を委託できた。それらの記事を通じて TidBITS の発する声を広げ強めてくれた Geoff Duncan、Glenn Fleishman、Mariva H. Aviram、Topher Kessler、Dave Kitabjian、Dan Moren、Randy Singer、Jason Snell、Steven Aquino、Chris Armstrong、Steve McCabe たち筆者の面々に感謝したい。それから、毎週 TidBITS をオランダ語と日本語に翻訳して下さっている疲れ知らずのボランティアの皆さん、記事にコメントを書いたり TidBITS Talk に投稿したりして下さる方々、そして貴重な時間を費やして私たちの文章を読んで下さるすべての読者の皆さんに、大きな大きな感謝を捧げたい。

ありがとう、皆さん、そして、お一人お一人の願いがすべて叶いますように。

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OS X 10.11.2、信頼性とセキュリティの向上に重点

  文: Josh Centers: [email protected], @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Apple が OS X El Capitan アップデート 10.11.2 をリリースして、安定性の改善を数多く加えた。アップデートは Software Update 経由でも、あるいは 1.4 GB の差分アップデータまたは 1.4 GB の統合アップデータによってもインストールできる。また、これとは別に Software Update から入手できるのが OS X El Capitan Recovery Update 1.0 で、こちらは OS X Recovery パーティションと各種ツールをアップデートするものと思われ、Apple はすべての El Capitan ユーザーに推奨している。

Apple によれば、10.11.2 では Wi-Fi と Bluetooth の信頼性が向上し、また Handoff と AirDrop の信頼性も向上しているという。いずれも嬉しいことだ。私たちは El Capitan で特に Wi-Fi の問題を感じなかったが、Bluetooth はいつも当てにならない状態だったのでどんな改善でもありがたいと思う。また、Handoff と AirDrop については信頼性の向上が使用度の増加に繋がるかもしれない。とりわけ AirDrop はこれまであまりにも散発的にしか働かなかったので使う気になれなかった。

今回の 10.11.2 では Mail の二つの問題点が修正される。一つはオフラインの Exchange アカウントの中のメッセージを Mail が削除できなかった問題、もう一つは Mail が「アップグレードを完了」できなかった問題で、この後者はおそらく以前のバージョンからのアップグレードについてのことであろうと思われるが、Apple からそれ以上の説明はない。Apple のリリースノートにはまた、ユーザーが FaceTime や Messages にサインインできなかった問題にも対処が施されたと書いてある。

Photos も 10.11.2 でいくらかの注目を惹いた。iPhone から USB 経由で写真を読み込めなくなったバグを修正し、Live Photos の iCloud Photo Sharing 経由の共有を改善している。

企業ユーザー向けには、10.11.2 で「証明書のペイロードを含む設定プロファイルを再インストールすると証明書がアップデートされずに削除されてしまう問題」と「NTLM 認証の使用の際に Safari で複数の認証プロンプトが出る問題」に対処が施された。今回のアップデートではまたモバイルアカウント上の FileVault を有効にするため fdesetup を使う際に有効化を繰り延べすることができるようになった。

セキュリティの面では、10.11.2 は 39 件のセキュリティ修正を組み込んでいるが、特に注目するほどのものはない。

10.11.2 が明確に対処していると分かっている問題を経験しているのでない限り、アップデートの実行を数日待って、何らかの問題点が出現しないかどうか確認してからにすることをお勧めしたい。しかしながら、これまで私たちがテストした限りでは今回のアップデートは安定しているし、新たな問題が生じることもないようだ。数多くのセキュリティ修正が施されていることもあるので、そう遅くならないうちにインストールするのが良いだろう。いずれにしても、アップデートの前に必ずしっかりしたバックアップを作っておくのを忘れてはならない。

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iOS 9.2、iBooks, Music, News, そして Mail を改善

  文: Josh Centers: [email protected], @jcenters
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Apple は iOS 9.2 をリリースした。Apple Music, Apple News, そして iBooks に対する顕著な改善と、OS X の Mail Drop 機能の Mail への導入が組み込まれている。iOS 9.2 はまた Apple の新しい $29 の Lightning to SD Card Camera Reader もサポートしている。

Apple Music は iOS 9.2 の Music アプリで少し使いやすくなっているはずである。プレイリスト作成は今や曲から始められる。以前は、まず新しいプレイリストを作成し、それからそこに曲を加えなければならなかった。プレイリストに曲を加える時、直近に変更されたプレイリストが一番上にリストされるので、これまでよりも見つけやすくなる。新しく加わった iCloud アイコンをタップすることで、オフラインリスニングのための iCloud Music Library にあるアルバムやプレイリストのダウンロードがしやすくなる。個々の曲にはダウンロード標識が付いたので、その曲がオフラインリスニングのためにダウンロード済みかどうかが分かる。最後に、クラシック音楽ファンには嬉しい知らせがある:Apple は Apple Music の Classical セクションに作品、作曲家、そして演奏者のセクションを加えた (この問題についての更なる詳細は "iTunes がクラシック音楽ファンの期待に背く" 31 July 2015 を参照)。

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Apple News は米国、英国、そして豪州のユーザーに対して Top Stories セクションを新たに追加した。これは人間が監修するもので、その日の最も重要なニュースを拾い上げることを目的としており、iOS 9.2 にアップデート後最初に News アプリを起動した時にそれを Favorites に加えるよう促される。もしこれを探し出したり、後で Favorites の中で見つけたりしたい場合、News Top Stories の下にリストされていることを知っていて欲しい。

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iOS 9.2 の Mail は今や Mail Drop をサポートし、サイズの大きな書類をメッセージに直接添付せずに iCloud 経由で送ることを可能にする;残念ながら、我々は未だこれを働くようには出来ていない。Mac 上では、Mail Drop は (もし有効化されていれば)、添付書類が 20 MB 程度を越えると作動し、添付書類を最大 5 GB 迄 iCloud に保存する。その有効期間は 30 日間である。Mail Drop の使用分は、あなたの iCloud ストレージ限度に算入されることは無いが、全体で 1 TB のストレージ上限は適用される。更なる情報は、Apple の Mail Drop に関するサポート記事を見て欲しい。iOS 9.2 の Mail はまた添付書類の中でテキストが重なってしまう原因となるバグ、そして添付書類が POP メールユーザーに対してアクセス出来なくする原因となるバグにも対応している。

iBooks も iOS 9.2 で何点かの改善を提供していて、そこには 3D Touch を使って、目次、メモ、ブックマーク、そして検索結果から頁を見て開くことに対するサポートも含まれる。iBooks はオーディオブックに対するサポートを iOS 8.4 で加えたが ("Apple、iOS 8.4 を Apple Music と共にリリース" 30 June 2015 参照)、今や iOS 9.2 では、オーディオブックを聞きながら、他のことが出来るようになった。例を挙げると、自分のライブラリや iBooks Store をブラウズしたり、他の非オーディオの本を読んだりすることが可能となる。

iOS 9.2 でのアクセシビリティの改善には、Camera 顔認証を使っている時の VoiceOver に対する修正、VoiceOver を使って画面を目覚めさせ App Switcher を起動することに対するサポート、電話通話を終了させるために Guided Access を使うことに関する問題の修正、そして Speak Screen の速度に対する修正が含まれる。

Apple は Safari と Podcasts の安定性改善を iOS 9.2 で約束しているが、Podcasts には全画面ビデオが未だ戻ってきていない。Safari View Controller にはわずかな変更が施され、Done ボタンが右上から左上へと移動した。国際ユーザーに対しては、iOS 9.2 は Siri にアラビア語対応を加え、10-key Chinese キーボードでの句読点入力を改善、そしてキリル文字キーボードに対する大文字ロック問題を修正している。

iOS 9.2 はまた以下の修正を含む:

セキュリティアップデートも含まれており、30 の脆弱性が阻止されている。

iOS 9.2 は、Settings > General > Software Update 経由で機器に直接インストールするのが恐らく一番簡単だと思われるが、iTunes 経由でのインストールも問題ないはずである。いずれにしろ、アップデートする前にきちんとバックアップされていることを確認して欲しい。

修正の、或いは上記の新機能のどれかを絶望的に求めているので無い限り、我々としては数日待って iOS 9.2 に大きな問題が発生するかどうかを見極めることをお勧めする。我々の初期のテストではまだ何にも遭遇していないが、iOS には数億人のユーザーがいることの利点は、予期しない問題がすぐに見つけられることである。ではあるが、大きな修正が沢山盛り込まれているので、長いこと避けるべきアップデートでは無いことも確かである。

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tvOS 9.1、Apple の Remote アプリに対応、Siri 音楽検索を追加

  文: Josh Centers: [email protected], @jcenters
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Apple は第四世代 Apple TV の tvOS を 9.1 にアップデートした。もしこのアップデートがまだ自動的にプッシュされていなければ、Settings > System > Software Updates > Update Software から手動でアップデート出来る。27 のセキュリティアップデート以外に Apple はリリースノートを何ら提供していないが、少しテストしてみたら、私自身で確認出来たことが幾つかある:

Remote アプリ -- Remote アプリサポートが追加されたことは大きい、何故ならば Apple TV 上でのテキスト入力はどうしようも無くひどいものだからである。Apple は、この機能に関して一ヶ月以上も我々を待たせたことに対して言い訳する余地は無い、何故ならば第三世代 Apple TV には無かったものが何も追加される訳ではないからである。新しい Apple TV に対するアプリマネジャー、ゲームコントローラー、或いは Siri 入力機器としての Remote アプリの噂や希望は未だ実現されていない。

iOS Remote アプリを Apple TV で使える様にするには、もしまだであればそれを App Store からダウンロードする。watchOS のための Remote アプリは組み込まれている。Remote アプリを Apple TV に接続する一番簡単な方法は Home Sharing を有効にすることで、まず iOS の Settings > Music (又は Settings Video) で、次に Apple TV 上の Settings > Accounts > Home Sharing で行うのだが、両方の機器上で同じ iTunes アカウントにログインする必要がある。iPhone 上で Home Sharing にサインインすれば、それとペア付けされた Apple Watch にも接続されるはずである。

もし何らかの理由で Home Sharing は使いたくないと言うのであれば、自分の機器上で Remote アプリを開き、Add Device をタップ、そして表示されるペアリングコードをメモする。次に Apple TV 上で、Settings > Remotes そして Devices > Remote App に行き、対象となる iOS 機器または時計を選択し、そのコードを入力する。

この Remote アプリは、基本的には第三世代 Apple TV でと同じ様に働くが、私の感触では、第四世代 Apple TV との方が応答も良く、操作しやすい。

もしこのアプリを使ったのは大分前になるという人のためにおさらいしておくと、この Remote アプリは、あなたの iOS 機器の画面を Apple TV を制御するタッチパッドにする。Apple TV 上での選択をするための画面をタップし、そして Done をタップすると、メディア再生を直接制御するための Now Playing が右上に現れる。

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もし現在の Remote アプリの機能に失望しているのであれば、良い知らせがある:Apple の Senior Vice President of Internet Software and Services である Eddy Cue が BuzzFeed に語った所によると、Apple は新しい Remote アプリに取り組んでいると言う。これは Siri Remote の全ての機能を再現するという。このアップデートは 2016 年の前半に予定されている。

Siri と Apple Music -- Siri 検索は今や Apple TV 上で Apple Music とも働く。注意すべきは、ラジオ局以外で Apple TV Music が機能するには iTunes Match か、好ましくは Apple Music への購読が必要となることである。

Siri が理解するコマンドの例を挙げると:

Apple TV 上で音楽を演奏するよう Siri に頼むには具体的である必要がある。と言うのも、音楽をテレビ番組や映画と間違えやすいからである。例えば、"Beatles を演奏" と言うだけだと、Beatles 関連の映画のリストを示してくる。Jason Snell も Six Colors で同じ様な問題を取り上げている。

もう既に Apple Music のファンでなければ、Apple TV サポートのために申し込むのはお勧め出来ない (たまたま私の様に、ファン待望のアップデートを取り上げている Apple TV 本の著者で無い限り)。Apple Music と Apple TV の両方とも、未だバグが多すぎる。

ユニバーサル購入を見つける -- "新型 Apple TV: TidBITS があなたの質問に答える" (30 October 2015) で述べた様に、多くの iOS アプリがユニバーサル購入を提供している。つまり、アプリを iOS で買えば、同等のアプリを Apple TV 上でも得られる。Apple は iOS App Store に手を加えて、どのアプリがこれを提供しているかを示す様になった。

これを見るには、App Store リストのビューで、情報ヘッダーの下を見て "Apple TV: Yes" という表示があるかどうかを見る。もしそうならば、そのアプリを iOS で入手すれば、後で Apple TV 上で App Store > Purchased に行くことによってそれをダウンロード出来る。

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バグと奇妙な振る舞い -- 私は巨大なバグにすぐに気づいた:音楽を演奏している間に、もし Music アプリの Now Playing セクションに行くと、音楽は止まってしまう。しかし誰もがこの問題を経験している様では無いので、もし似た様な振る舞いをご存じなら知らせて欲しい。

私は、Apple が Bluetooth オーディオ機器に対するサポートを増やしていることにも気づいたが、それは生煮えである。例えば、私の Motorola Roadster 上の Play/Pause ボタンは音楽の再生を制御するが、Siri Remote 上で Siri を呼び出そうとすると、それは Roadster のマイクから私の声を拾おうとする。しかしながら、Roadster 自体から Siri を呼び出すことは出来ない。私の Oontz Bluetooth もまた内蔵のマイクを持っているが、Siri への入力を乗っ取ろうとはしない。訳が分からない。

Apple は、何が変わったかを我々に知らせるリリースノートを提供しようともしないので、私は他に何か新しくなったものはないかに見当を付けるために tvOS 9.1 を隅から隅まで調べるのにかなりの時間を費やさなければならないであろう。私がここで取り上げていない何かにお気づきなら、コメント経由で知らせて欲しい!

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watchOS 2.1、バグを修正、8 つの更なる言語をサポート

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Apple は watchOS 2.1 を全てのモデルの Apple Watch に対してリリースした。バグを幾つか修正し、そして更なるアジア、欧州、そして中東の国々の iPhone ユーザーに対してこのウェアラブルアクセサリをより魅力的にする数多くの変更を盛り込んでいる。この 57 MB アップデートは iPhone の Watch アプリの中で My Watch > General > Software Update から見つけられる。アップデートするには、Apple Watch は iPhone の到達距離内にあり、充電器に接続され、少なくとも 50% 充電されていなければならない。全て完了するまで何やかやで 30-45 分かかるので、時間があることを確認して始める必要がある。

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言語について言えば、Apple Watch は今やシステム言語として Arabic, Czech, Greek, Hebrew, Hungarian, Malay, Portuguese (Portugal), そして Vietnamese をサポートする。Arabic を話す人達に対しては、Latin と Hindi 数字の間の切り替えが出来、そして watchOS 2.1 は Arabic での Siri と口述のサポートを追加した - Apple は括弧書きで、このサポートは Saudi Arabia と United Arab Emirates に限られるとしているが、その理由は明らかでない。Siri の Arabic サポートはこの二つの国でしか働かないのであろうか? また Hebrew と Islamic カレンダーに対する新しい盤面コンプリケーションもある - ひょっとすると、これが中東平和交渉をサポートする Apple 流のやり方なのかもしれない。

口述サポートもまた他の新たに加えられた言語でも使える:Czech, Greek, Hebrew, Hungarian, Malay, Portuguese (Portugal), そして Vietnamese である。リリースノートから窺えるのは、これらの言語では Siri はサポートされていないことだが、私には確かめようがない。

バグに関しては、watchOS 2.1 では Calendar コンプリケーションでイベントがアップデートされない、Power Reserve モードで時間が表示されない、サードパーティアプリが起動されない、アプリアイコンが正しく表示されない、そしてシステム言語を変える時にクラッシュする問題を解決している。

最後に、watchOS 2.1 は数多くのセキュリティ修正を含んでいる;Apple Watch がハックされることに対してどれ程脆弱なのか、或いはそうなった時の障害がどんなものなのかは私の想像を超えているが、脆弱性は少ない方が良いことは間違いない。

もしあなたがこれらの新たに加えられた言語を母語とする人達の一人であるならば、watchOS 2.1 はすぐに入手するに値する大事なアップデートである。或いは、Apple Watch を買うのはこれが出てからと待っていたアップデートであるのかもしれない。しかしながら、言語ニーズは既に満たされている人達にとっては、バグ修正は十分マイナーなものなので、予期しない問題にこのアップデートが悩まされる場合に備えて、数日待ってみることをお勧めする。我々の時計ではまだ何も問題は起きていない。

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WinterFest 2015 セールで執筆ツールを

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Macintosh 開発者コミュニティーは高度に協力的な性格を長年持ち続けており、現在スタートしたばかりの WinterFest セールに代表されるような、グループでの取り組みを見ればその性格はまさに歴然だ。WinterFest は、Mac ライターたちのための本格的なツールに焦点を絞っていて、ブレインストーミング、リサーチ、アウトライン、そして執筆、編集のためのパワフルなアプリの数々で 20 パーセントから 25 パーセントの割り引きを提供する。これは決してバンドル販売ではなく、何の仕掛けもない。WinterFest は重要ないくつかのアプリの単純なホリデーセールだ。私たち TidBITS も参加していて、12 月末まですべての Take Control ブックが 25 パーセント引きになる。

ここに集められた 10 個のアプリの中には、私たちが毎日使っているものや、長年記事に取り上げてきたものもある。すべての TidBITS 記事は BBEdit で執筆され編集される。DEVONthink Pro Office はメモや調査資料を保存するための素晴らしいツールであり、Joe Kissell のペーパーレスオフィス戦略の要でもある。Eastgate Systems の Tinderboxは考えを整理、計画、マップするのを助け、同社の Storyspace は私が 1989 年に Cornell 大学でハイパーテキスト小説をテーマに卒業論文を書いた際に使ったアプリの最新バージョンだ。 Aeon Timeline はどんな筋書きでも時系列的に並べるのに役立つ。Smile の TextExpander は頻繁に使う言葉や語句を全部タイプする手間を省いてくれるので、Tonya も私もこれをいつも使っている。Literature & Latte の Scapple はアイデアを記録したり結び付けたりするのに役立ち、同社の評判の高い執筆スタジオ Scrivener は調査結果やアイデアを原稿にまとめる手助けをする。編集者との作業や最終稿に磨きをかけるには (加えて如何なるテキスト操作のニーズに対しても) Nisus Writer Pro に並ぶものはなく、これを使って私たちはすべての Take Control ブックを制作している。もしもあなたの本で文献参照が重要なら、 Bookends を使って既に出版された情報を収集し、注釈付けし、整理し、引用することができる。そしてもちろん、私たちの Take Controlブックはこれらのアプリのいくつかをより良く使いこなすための助けとなる。具体的に DEVONthink Pro、Scrivener、TextExpander を扱ったタイトルがあり、Mac 全般を扱ったものもある。

割り引きの鍵となるのはクーポンコード WINTERFEST2015 だが、 WinterFest のメインページからスタートするのが、割り引きを利用するための最も簡単な方法だ。

WinterFest 関係の新しいアプリや本をいくつか手にすれば、あなたのアイデアを世界に伝える最善のツールとトレーニングがあなたに味方することになるだろう。

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Apple TV App Store 急速に成長... 間違った方向に?

  文: Josh Centers: [email protected], @jcenters
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

分析会社 appFigures が Apple TV の App Store についての興味深い初期情報をリリースした。まず良い知らせから:開店から 1 ヶ月ちょっとで、Apple TV の App Store はもう既に 2,600 を越えるアプリを有している。appFigures は、毎週 447 の新しいアプリが加わったと推計しており、2016 年の初期には 10,000 のアプリに達すると見込んでいる。

この成長率はすごいが、数字をよく見てみると、開発者達は間違った方向に動いているのではと思えてくる。ダントツで一番多い Apple TV カテゴリはゲームで、現在でも 1,000 を越える。二番目に大きいのは娯楽だが、ここには Netflix や HBO NOW の様なストリーミングアプリが含まれ、およそ 400 程しかない。ここからは数字は急激に落ち、中にはほんの数本のアプリしかないカテゴリもある - ここにはもっと多くのイノベーションの余地が残されている。この辺の事情に関しては "Apple TV の可能性を垣間見せるアプリ" (9 November 2015) で論じた。

Apple TV App Store には遙かに多くのゲームが、他の何にもましてあるかもしれないが、最も人気のあるアプリカテゴリを見れば、ゲームは遙かに離れた 2 番である。Apple TV の 50 の最も人気のあるアプリの内 28 を娯楽が占め、ゲームは 8 つしかない。Apple TV ユーザーは、エイリアンを撃ったり、パズルを解いたりするよりはコンテンツをストリームしたいように見える。これは驚きではない - 私が "FunBITS: ゲームコントローラとしての Siri Remote をテスト" (20 November 2015) で結論づけたように、ゲームは Apple TV に対しては二番目のチョイスであり、目玉ではない。

私はゲーマーの一人ではあるが、Apple TV にストリーミングメディアオプションの欠如にもっと苛立っている。もし Sling TV を見たい、Spotify で音楽を聴きたい、或いは Amazon Video を見たいと言うのであれば、他の機器に頼らねばならない。これらのものもその内 Apple TV に登場するのは間違いないであろうが ("Amazon Instant Video が Apple TV にやって来る" 30 November 2015)、待たされるほどにイライラはつのるばかりだ。

多くのモバイルプラットフォームの場合と同様、無料アプリが優勢で、Apple TV アプリの 61% は無料である。開発者が多少の金儲けをする余地はまだあり、39% のアプリは有料だが、それらの 85% は $2.99 以下となっている。状況は困難である、何故ならば Apple TV 所有者は未知のアプリを行き当たりばったりに買うのは気が進まないかもしれず、かといって iPhone や iPad の様に量を提供する大規模なユーザーベース無しでは、開発者達は開発を続けていくのを正当化するのは難しいかもしれないからである。

鍵となる障害物は見つけやすさである。この点に関しては、Apple TV App Store は Apple の他の App Store よりも悪い。他が良いというのではないが。開発者達はアプリを 20 以上のカテゴリに対して提出出来るが、Apple はこのうち 7 つのカテゴリしか App Store では見えるようにしていない。更に悪いことに、Apple TV アプリに対して直接リンクする方法が無く、ユーザーはレビューを読んだり Web 検索をしたりという様な伝統的な方法でアプリについて学ぶことが困難になっている。

現時点では、Apple TV App Store は好調なスタートを切ったように見受けられる。しかし、二つの鍵となる問題が残されている:Apple はユーザーがアプリを見つけやすくする必要があり、そして開発者はユーザーが欲しがるアプリを作る必要がある。私は今でも Apple TV には双方向性の新しいそして革新的な形を提供する途方もない可能性があると信じているが、早期導入者達は受け身の娯楽に一票を投じている様に見える。

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不可解な Apple のエラーメッセージに対処

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

ますます複雑になるクラウドベースの Mac と iOS のエコシステムの不都合な点の一つは、起こった問題の多くが制御できなくなることだ。とりわけ、虚空の中で起こったり、オペレーションシステムの奥深くで起こったりする問題でその傾向が強い。そのような場合に、あなたは一人ではない、あなたは何も間違ったことをしていない、そして、問題を解消するためにあなたにできることは何もない、と知れば少しは気休めになる。予期せぬメッセージや挙動について確認を求める場所として完璧に適しているのは、Twitter や Facebook の類いや、あるいは TidBITS Talk のようなメーリングリストだ。

一つの例を挙げよう。数週間前のある朝、私の iPhone 6 は Touch ID で私の指紋を受け付けず、ロックを外すにはパスコードを入力せよと要求してきた。画面には、48 時間経つと Touch ID にはパスコードが必要となると書かれていた。実際、この同じメッセージを私は iPad Air 2 で何度も見たことがある。私の iPad Air 2 は触らずに何日も放置していることがよくあるからだ。でも、この iPhone は、前の晩にベッドに入る前に私は間違いなく Touch ID でロックを外したので、最後に Touch ID を使ってからたった 8 時間ほどしか経っていなかった。48 時間なんてとんでもない。幸いにも iPhone は私のパスコードを受け入れてきちんとロックを外してくれたので実害はなかったが、単なる好奇心としてこれは変だと思う。

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このスクリーンショットを私のいろいろなソーシャルメディアのアカウントへポストしてみたところ、同じことを経験したと言ってくれた人たちが大勢いた。私が一人ではなかったことが確認できた。何人かの人たちは Touch ID がいずれにしても 48 時間ごとにパスコードを求めるのだと思っているようだったが、思うにその人たちは単に iOS の誤った挙動を頻繁に見ているだけなのだろう。なぜなら、Apple はこの警告が出るのは 48 時間以上にわたって一度もデバイスをロック解除していない場合のみだとはっきり述べているのだから。何人かの人たちは、ほとんど毎日パスコードを求められていると言っていた。

この記事を最初に公表した後に、数多くの人たちから問題を経験したけれどもこれとはちょっと違っていたという声が届いた。その状況に陥ると、キーパッドが反応しなくなるというのだ。象打ち銃を持ち出すようなやり方だが、一つの解決法は Home と Sleep/Wake のボタンを同時に長押しして iPhone を再起動することだ。TidBITS 読者の Marc Zeedar からは、Sleep/Wake ボタンを押して画面をロックしてからもう一度画面を目覚めさせればキーパッドが反応するようになるという助け舟が届いた。時には何度か繰り返す必要があることもあるが、それでも再起動よりは早い。

これがなぜ起こっているかはまだ判明していないけれども、私にとってはほんの少しイライラさせられるという程度で済んでいる。それは、私がテクノロジーに通じていて、データ喪失を起こさないエラーには落ち着いて対処できるからだ。けれども、経験の少ないユーザーにとってみれば、この種の不可解な挙動は iOS が予測可能で頼りになるシステムだという信頼を失わせる結果になるのではないかと私は心配になる。基本的に、Touch ID はこのエラーメッセージを通じてユーザーに嘘をついている。技術的に言えば実質的なダメージは起こっていないけれども、心理的にはとても悪いことだ。ユーザーの信頼を勝ち得るためには、インターフェイスによるコミュニケーションが明確で、正確で、信頼できるものであることが重要だ。

OS X もまた、この種の問題と無縁ではない。ここ数日間、iTunes からのエラーメッセージで Store Purchases への接続ができない、おそらくファイアウォールの設定がおかしいのが原因だ、というものが出始めている。これについてもやはり私は一人ではない。TidBITS Talk でも数多くの人たちがこの問題についての質問を書き込んでいる。

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こちらについては、私は iTunes が嘘をついているとは思わない。少なくとも私の場合、このエラーダイアログは勝手に現われたのであって、何らかの私のアクションに反応したものではなかった。それにもちろん、Mac にしてもネットワークにしてもファイアウォールのソフトウェアで何か変更したなどということは一切ないので、これは私の行為の結果でもなければ私に解決可能なものでもないことに確信がある。間違いなく問題は Apple のサーバ上のどこかで起こったものであり、多くの人たちがこのエラーメッセージを目にしているにもかかわらず、Apple の System Status ページにはこのことが一言も触れられていない。ちなみにここは Apple のオンラインサービスで何かトラブルが起こった際にはいつもチェックすべきページだ。

同じように、この記事の公表後に数多くの人たちが述べたことだが、Mac を再起動した後に iCloud パスワードを尋ねるダイアログが出ることは珍しくない。時には何度も繰り返し出ることもある。私が本当に嫌だと思うのは、Messages や FaceTime が私の iCloud パスワードを尋ねずに(私は二段階認証を有効にしている)代わりに私が当然既に入力しているアプリ特定のパスワードを尋ねてくることだ。もしも再起動後にこの問題に遭遇したならば、その際になぜパスワードを尋ねられるのか理由が納得できなければ、私がお勧めする対処法は Cancel ボタンをクリックして(または Escape キーを押して)そのパスワード要求を退ける(二回繰り返さなければならないかもしれない)ことだ。起動の手続きが終わっていったんすべてが落ち着いて、それでもまだそのパスワード要求が出ていたら、その時は iCloud パスワードを入力すればよい。これまで私が Messages や FaceTime でアプリ特定のパスワードを作成し直さなければならなかったのはほんの時たまにしかなく、たいていの場合それらのアプリはしばらく経てば既に認証が済んでいることを認識してダイアログを出さなくなっている。

これらのいつ出るか分からないパスワード要求に私はかなり困っている。このような事態が続けば、要求を引き起こすべきアクションを自分が何もしなくてもパスワードは時々入力しなければならないものだと、多くのユーザーが思い込んでしまうのではないだろうか。それは、セキュリティの観点からは極めて悪いことだ。ユーザーがパスワードを求められるのは十分まれにしか起こらないことであるべきで、何の理由もないのにひょいと要求が現われればユーザーが不審に思うようになるべきだ。

もう一度繰り返すが、あなたがこの種のエラーを目にしても、あなたは一人ではないし、あなたは何も間違ったことをしていないし、問題を解消するためにあなたにできることは何もない。最善の行動は、肩をすくめて、そのエラーをやり過ごし、あなたのすべきことを続けることだ。これらはマイナーな問題ではあるけれども、私たちが時間を空費するのを防ぎ、Apple の高品質のソフトウェアという良い評判を汚すことのないためにも、Apple のエンジニアたちがこれらの問題を修正するために働いていることを願わずにはいられない。

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自然言語の数式処理: Soulver、Spotlight、Google、Wolfram Alpha

  文: Glenn Fleishman: [email protected], @glennf
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

昔は私も算数が大好きだったし、算数も私を愛していた。でも大学生になって微積分の授業について行けなくなった。ただ、その後何十年間もコードを書く仕事をしてきたし、人として知的に成熟もしたであろうから、今はある程度の理解ならできると思う。でも、代数、幾何、三角法といったものを実際に使いこなさなければならない状況に直面することはたくさんあるけれども、細かいことはどうにも覚えていられない!

それに加えて、会話の中で日常的に必要となることがらもたくさんある。毎秒 10 メガビットの速度で 1 テラバイトを転送するには何分くらいかかるのか? Voyager 1 の現在位置が太陽から 16,381,324,013 キロメートル離れているのなら、それを天文単位 (AU) に換算すればどうなるか? 一頭のウッドチャックが毎秒 10 本の木 (wood) を投げる (chuck) とすれば、一週間では何本になるのか? (それぞれ正解は 13,333 分、109.5 AU、6,048,000 本だ。)

私はもう何年も前から Soulver アプリを Mac 用 ($11.99) と iOS 用 ($2.99) の両方とも使っていて、自然言語を使って計算が実行できるというその魅力に取り憑かれるあまり、旧式のやり方で計算する手順を時々忘れてしまうくらいだ。そうしているうちに、Google、Wolfram Alpha、さらには OS X 10.11 El Capitan の Spotlight でさえ、入力されたものを解析して私が何を計算したいかを予知する能力を大幅に高めてきたので、これら四つのツールさえ揃っていれば私の数学の基盤 (base) がすべてカバーされるようになった。(そんな私に必要な基数 (base) は 2 進法、10 進法、16 進法で 十分 だ!)

この記事では、まだその使い方に気付いていない方々のために、これら四つの選択肢への入門を書いてみたい。ただし Google と Spotlight では偶然に使い方が見つかることもよくある。(Spotlight で "16 mm" とか "$1.25" とかタイプしてみよう。)

Mac 用と iOS 用双方の Soulver -- 私はずっと以前に、同僚に教えてもらって Soulver を知った。当時これは今ほど高機能のプログラムではなく、いろいろなオプションもほとんどなかった。私は James Thomson の PCalc が大好きで (tvOS も含めて) あらゆるプラットフォーム用のものを持っているが、PCalc はあくまでも 電卓 であって インタープリター (解釈プログラム)ではない。(2014 年 4 月 10 日の記事“PCalc 4”と 2015 年 11 月 9 日の記事“Apple TV の可能性を垣間見せるアプリ”参照。)私が PCalc を使うのは、キーパッドを使って数字を表にしたり計算を実行したりする必要がある場合だ。一方、異なる単位に読み替えたり、変換の単位を見つけたり、通貨の換算をしたりする場合には、私はまず Soulver を使う。

Soulver は真の意味の自然言語システムではない。その種のツールは、タイプしたものの中から意味を抽出しようとし、あなたが必要とする答だと判断したものを返す。その代わりに Soulver は、多数の用語や単位、他にもさまざまなオプションを内蔵していて、あなたがタイプするものは完全な文章ではないけれども、声に出して朗読すれば意味の分かるものになる。また、あとでそれを開き直しても、何の苦労もなしに意味が読み取れる。(その目的でコメントを書き加えておくこともできるのだが、レビュー記事ではないので、ここでは Soulver のあらゆる機能を説明し尽くすことはしない。)以下では、OS X 版のみについて説明することにしよう。これは、iOS 版にある機能をすべて含むが、例えば株式ティッカー機能はモバイル版にはない。

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私が Soulver を使うのは、単位の変換のためであることが多い。私はアメリカ合衆国に住んでいるので、さまざまのヤードポンド法単位や標準単位の間の変換方法(1 カップは何クオートか? 大さじ 1 杯は何パイントか? 1 インチは何マイルか?)を思い出そうとしたり、メートル法の単位との間で行き来しようとしたりして苦闘することがしょっちゅうある。それ以外にも、いろいろなものの割合、たとえば毎秒何メガビットかといった計算が必要になることも多い。

私はいつも汎用の Soulver シートを開けたままにしているが、Soulver ではいくらでも好きなだけの数の書類を別々に保存することもできる。シートを見れば、私が最近に実行した計算が次のようなものであったと分かる:

Soulver が真価を見せるのがバンド幅の計算だ。この計算をしようとすれば、いろいろな単位を頭に入れた上で、ビットとバイトを使い分け(毎秒ビット数と毎秒バイト数を間違えないようにしなければならない)最後の答が小さ過ぎもせず大き過ぎもしない数で表わされるように単位を選ばなければならない。この種の数を頻繁に必要とする私のような人は例外的かもしれないが、少なくとも私は毎秒 600Mbit で 1.3TB を転送するには何時間掛かるか (4.81 時間) といった計算をしょっちゅうしている。ホストされたバックアップの残り時間を計算するような場合だ。

全く逆の計算が必要となるのが、無人探査機 New Horizons が Pluto (冥王星) を接近通過した後で来年どれだけの量のデータを送信するかを知りたいような場合だ。現在の距離だけ離れていればこの探査機は毎秒およそ 1 キロビットを送信でき、一日あたり 8 時間の送信ができる。(TidBITS の書式の決まりではこれを kbps と書くようにしている。キロビットを表わす kb は小文字だ。私たちの書式では毎秒キロバイトの方を KBps と書く。Soulver では kbpskbit/sKBpsKB/s も使えるが、なぜか kbyte/s は使え ない!)

だから、新米の宇宙科学者の皆さんも 1 kbit/s × 8 hours × 365 as GB と入力するだけで 1.314 GB という答を得ることができ、探査機が通り過ぎてから何時間も経っても Pluto や、Charon その他 Pluto の衛星の写真が大量に入ってこないのはなぜかが納得できる。

また、Soulver は通貨の換算レートを自動的に更新できるので、単に金額の換算 ($9.99 in yen - ¥1230) を指定しておくだけで、Answer パレット上には常に最新の換算レートによる金額に更新したものが表示される。ツールバー上のパレット名をクリックするか、あるいは右側の i アイコンをクリックするかすれば、ポップオーバーのバルーンの中にそれらの追加数値が現われる。さらには株式ティッカーの記号を追加することもでき、そうすると Soulver が取引価格を調べてくれる。

Soulver には他にもたくさんのオプションがある。計算に変数を割り当てることもでき、x = の後に好きな計算式を書けば、その後の行でその変数が利用できる。また、前の行の計算結果を参照してその値を他で使うこともでき、その場合そのリンクは上の方の行にさらなる項目を追加しても動的に更新される。書類の中の位置に参照が固定されている訳ではない。言わば、自由形式のスプレッドシートのようなものだ。

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フォーマッティングのオプションも多数ある。例えば結果の表示に使う数値の精度の桁数や、計算結果を右側の独立のカラムでなく左側に表示するオプション、角度は度数かラジアンか、他にもたくさんある。計算結果が気に入ったら、それを選択してコピーすることも、他のアプリへドラッグすることもできる。

Spotlight と Google の計算と変換 -- OS X 10.11 El Capitan の Spotlight には質問を自然言語で処理できるなどさまざまな改善点があるが、Apple の検索ツールが今では各種の計算もできるようになっていること、しかも自動的にしてくれるということに気付いていない方も多いかもしれない。Soulver をインストールして学習するのは嫌だと思うなら、その単位変換のオプションの多くは Spotlight でも実行できる。

例えば、 150F とタイプすれば、Spotlight は自動的に華氏から摂氏に変換したものを返してくれる。それと同時に、検索結果プレビューのウィンドウにはケルビン(絶対温度、絶対零度を基準にした温度の単位)での表示も出る。

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でも、Spotlight はもっと他にもいろいろのことができる:

Spotlight にできる範囲には限界があるが、小さじ 1 杯が何ミリリットルかを知りたければすぐに答えてくれる。

一方 Google は、期待される答のまとめを検索ページの中に提供することを何年も前に始めている。それは長年かけてひっそりと改善され、ますます大規模かつ克明なものとなった。そのお陰でウェブページによる結果が要らなくなることも多い。単位を含んだ検索文字列をタイプすれば、多くの場合一番上に計算フィールドあるいはその他の情報が表示され、そこに答が提供される。

例えば "parsecs to furlongs" を検索すれば、素敵なインタラクティブ電卓が現われ、ポップアップメニューを使って単位を変更することもできる。(しかしながら、Kessel Run にどれだけ時間がかかるかと尋ねても Star Wars の結果しか得られない。)通貨の金額を入力すれば、通貨の換算と電卓の両方が現われる。

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また、いろいろな公式に関係した質問をして、適切な返答が得られることもある。例えば " calculate hypotenuse of right triangle" (直角三角形の斜辺を計算) とタイプすれば、直角三角形の二辺の長さから斜辺の長さを計算する公式が表示される。Google は、処理可能な計算のタイプすべてと、対応している単位の詳細なリストを公表している。

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Wolfram で難しい答を -- Stephen Wolfram は才能あふれる人物だ。そして彼本人もそれを知っている。Wolfram は Mathematica を作り出した。これは、あらゆる種類の記号数学を表現し、モデル化し、計算するソフトウェアのパイオニアであり、今も開発され続けているプログラムだ。数年前に、Wolfram は Wolfram Alpha をリリースした。これは Mathematica のエンジンを利用して、そこに世界、人々、会社に関するあらゆる種類のサードパーティの事実に基づくデータを組み込んでいる。ウェブで利用するのは無料だが、有料の上級版もあり、また $2.99 の iOS 用アプリもある。

Wolfram Alpha は既知のデータからチャートやグラフを自動的に生成するので、例えば "compare the murder rate of Seattle and Washington D.C." と入力して真相を尋ねれば、Washington D.C. が思っていたよりずっと安全なこと、そして、何たることか、私の地元でも思ったより多くの殺人事件が起こっていることが分かる。

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そういった質問や、他にもありとあらゆる質問、例えば炊飯器の価格や、二つの場所の距離などにも答が得られるだけでなく、Wolfram Alpha に方程式を解かせることもできる。私は最近ワイヤレス IP camera (ネットワークカメラ) のレビューを書いていて、締め切り間際になってカメラの視野寸法が水平方向の幅でなく対角線寸法であることに気付いた。横幅の数字だと思い込んで過大な数を書いてしまっていたのだ。

記事で扱ったカメラの大多数は縦横比が 16:9 であり、私はピタゴラスの定理 (a^2 + b^2 = c^2) を知っていたので、答は分かるはずだ。でも私が知っていたのは ab の比と、 c の値だけだった。Twitter で質問してみると、数学に詳しい同僚たちの何人かが Wolfram Alpha を使うようにと言ってくれた上に、一人の人は次のような公式を使えばよいとまで教えてくれた:

solve a^2 + b^2 = c^2 for a and b where b = 16 / 9 * a and c = 130

この c の値には、それぞれのデバイスごとに分かっている対角線寸法を入れればよい。その背後にあるシンタックスを学びさえすれば、レストランでややこしい勘定書きを一人ずつに分ける計算をしたり、あるいは家の中で棚を据え付けたりする際にも役に立つだろう。

最後の清算は -- 紙と鉛筆で計算するのも、電卓(実際の電卓であれアプリであれ)を使うのも、別に悪くはない。でも、数式演算や、単位の変換や、為替の換算を、いとも手軽にできる方法の選択肢がこれほどたくさんあることで、私の生活はぐっと楽になった。ここで紹介したツールはいずれも、シンタックスや制約を学びつつ探索して行けば行くほど、それに応じてまた新たに見えてくるものがある。その過程で、数と戯れることの喜びが、あなたの心の奥底で長い眠りから目覚めるかもしれない。

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修理のために MacBook を Apple に送る方法

  文: Adam C. Engst: [email protected], @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

ここ数ヵ月間、私の 2012 年型 13 インチ MacBook Air はバッテリの保ちが非常に悪くなるという問題に苦しんでいて、私がメニューバーのバッテリアイコンをクリックする度に "Service Battery" というメッセージが出るようになっていた。MacBook Air は封印されているので、修理するには Apple に送るしかなかったが、最も近い Apple ストアでも車で片道一時間以上かかる。そこで私は Apple の遠隔修理サービスに MacBook Air を発送する方法を選んだ。それはとても興味深い経験だったので、どんな風に取り掛かればよいか、結果はどんな感じかと知りたい方もおられるかと思い、ここに私の体験談と、いくつか重要な忠告を書き記してみたい。

でもまず初めに、一つ警告しておこう。この記事を書き始めた時点では、私は Apple がどんな Mac でも郵送すれば修理してくれるものと思い込んでいた。何しろ、オンラインで購入したどんな Mac であっても Apple は喜んで出荷してくれるのだから。けれども事実は違っていた。郵送による修理受付はラップトップ機と iOS デバイスのみが対象であって、デスクトップ Mac は受け付けてもらえない。

しかしながら、Apple Authorized Service Provider で働く私の友人に聞いた話では、もしも AppleCare の保証対象になっているならば、現地修理または派遣修理を受けられるかもしれないという。近所に店舗がありさえすれば、修理は Apple Authorized Service Provider が担当する。Apple と交渉する際に尋ねてみる価値はあるが、二番手のサポート担当者に取り次がれることになるかもしれない。何と言っても、そうと知っていれば、デスクトップ Mac の AppleCare が少し魅力的に感じられるというものではないか。

AppleCare 保証対象かどうかをチェックする -- 私は、ラップトップ機にはたいてい AppleCare を購入してきたが、それが今も保証期間内であるかどうか調べる方法を覚えていられたためしがない。結局は電子メールのレシートを探し出してからウェブ上をあちこち探し回ったあげく、ようやく適切なサイトに巡り会うということが多い。でも、もしも問題の起こっている Mac が大体において機能するのなら、そんな手間をかけて時間を浪費することはない。Apple がもっと良い方法を用意している。

少なくとも OS X 10.10 Yosemite と 10.11 El Capitan では、Apple メニューから About This Mac を選んで、Service ボタンをクリックする。するとそこに "Check my service and support coverage status" というリンクが見えるので、それをクリックすれば AppleCare Coverage ウェブページがロードされて、あらかじめシリアル番号もそこにロードされている。ただ、(Apple ID で先にサインインしているのでない限り) 読みにくい CAPTCHA コードを入力しなければ次に進めない。その後で、このページはあなたの Mac が購入時保証の期間内であるか否か、AppleCare の保証期間内であるか否かを表示する。私の場合保証期間は切れていた。(最後のスクリーンショットは修理の後に撮ったものなので、当初の表示とは違っている。)

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もしもあなたの Mac が全然機能しないのなら、あるいは修理の申し込みをその Mac 以外のものから始めたいのなら、直接に AppleCare Coverage ページに行くこともできる。その場合は手動でシリアル番号を調べなければならないが、幸いにもそのページにはサポート記事“Apple ハードウェア製品のシリアル番号の調べ方”へのリンクがある。

Apple に連絡する -- 保証の対象であるかどうかが分かったら、次の疑問は修理をしてもらうためにどうやって Apple に連絡するのがベストかだ。初めに連絡する手段はあまりにもたくさんある。明らかに Apple はできる限り多くのやり方を網羅しようと努めているようだ。AppleCare Coverage ページの一番下にあるボタンの一つをクリックしてもよい。あなたの Mac の状況を示した部分の下のところだ。Contact Apple Support と Set Up A Repair と書かれたこれら二つのボタンは同じ URL がその下にあるので、いずれも同じ Contact Apple Support ページ を開く。そのページからさらにいくつかのページを辿れば、あなたの問題を絞り込んで、さらに Apple Diagnostics を(あるいは 2013 年 6 月以前にリリースされたならば Apple Hardware Test を)走らせるように助言するかもしれないが、最後には Apple に連絡するためのいくつかの異なる方法が示される。

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さきほどと同じ About This Mac ウィンドウの Service 画面から、少し違ったやり方で飛び込むこともできる。"Show my service and repair options" の方をクリックするのだ。するとさきほどとは違ったページに至り、そこにやはり二つのボタンがある。Contact Apple Support と Bring In For Repair だ。最初のボタンを押すとさきほど書いた Contact Apple Support ページが開くが、もう一つの Bring In For Repair ボタンを押すといろいろ質問を問われることはなくすぐに連絡のオプションを選ぶ画面が開く。

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けれども、その連絡オプションのページには驚くほどたくさんの選択肢がある。電話をかけて長々と待たされなければならない理由はないということだ。選択肢は次の通り:

Apple の係員と交渉する -- さて、私が話をしたサポート担当者 Katie は愛想が良くて助けになってくれたが、私の問題がごく単純なものであるのに、彼女はそれに無関係と思える質問を次々にして私をちょっと当惑させた。私の MacBook Air は新しいバッテリを必要としているだけだったので、いったいなぜ、どれだけの RAM が装備されていて、ストレージ容量はどれだけかなどという質問をするのだろうか? そもそも MacBook Air ではインストールされている RAM を交換することは不可能だし、SSD を交換することも事実上不可能なのだから。シリアル番号さえ分かればデフォルトの詳細情報はすべて判明するはずだし、Apple は既に System Information アプリを使って情報をフルに集めるという手段も持っている。(About This Mac を開き、System Report をクリックして System Information を起動し、File > Send to Apple を選べばよい。)

そうは言っても、人と話すのは役に立つ。特に、私の場合ほど単純な問題ではないならばなおさらだ。担当者はあなたに一連の診断手順を踏むように頼んで、問題がハードウェアによるものであって単なる設定の問題やソフトウェア破損の問題ではないことを確認しようとする。

コンサルタントをしている私の友人の一人は、最近遭遇した Apple サポート担当者が診断のために遠隔制御アクセスを認めさせたがったと話してくれた。ただ、一度それを許してみて、その一番手の担当者が明らかにその方法で問題を診断できるだけのスキルやトレーニング経験を備えていないと彼女は見て取り、その後は二度と遠隔アクセスを許さなかったのだという。もしもあなたが比較的技術に通じているなら、あなたも彼女と同様のポリシーに従うのが良いだろう。あなたがあまり経験を積んでいないなら、スクリーン共有で Apple にあなたの Mac を遠隔制御させる価値はあるかもしれない。

もっと一般的に言って、自分の個人情報を電話で声で伝えなければならない点に私は少々不安を覚えた。もちろん何も難しいことではなかったが、私の名前と電子メールアドレスを電話で声で伝えるのは好きではない。聞き違いが起こりやすいからだ。それよりも、ウェブ上のフォームに私が記入して、私の問題についても単なるシリアル番号より多くの情報をそこに追加する方が、ずっと簡単でずっと手早くできるだろうに。Apple がそれをしていないのは驚くべきことだ。

もしもその修理が保証期間外で AppleCare の対象にもなっていなかったならば、価格が告げられる。ここで私が助言できることは大してないが、ただ価格が高過ぎると思えば、ぜひとも「定額の倉庫修理」について聞いてみるべきだ。その種の修理はラップトップ機のみが対象で、最近 5 年以内に販売されたものであり、しかも水没によるダメージが絶対にないものに限られるが、価格は安くなって、$280 から $320 までの間だ。つまり、新しいスクリーンやロジックボードの価格よりずっと安い。ここでも、二番手のサポート担当者に取り次がれることになるのは覚悟しておこう。

電話を切る前に、Katie は私に、Apple から FedEx 便で発送用の箱が送られて来るのでそれを使って MacBook Air を梱包して修理のために送るようにと言った。彼女は数日中に届くと言ったけれど、次の朝にはもう届いた。Apple が控え目の約束をしてそれより早く実行してくれるという、これは歓迎すべき事例であった。

最後にもう一言書いておこう。私の体験は良いものだったけれども、もしあなたが AppleCare 担当者に不満を感じたなら、丁寧な口調で通話を終わらせてから、あらためて電話をかけ直すとよい。報道によれば Apple の AppleCare 電話サポートでは 14,000 人の人たちが働いているとのことなので、たまたま運悪く新人でまだあまり知識のない人に当たるということもあるからだ。

修理に備えて Mac を準備する -- この発送用の箱はおそらくどんな 13 インチ MacBook にも使えるようにデザインされていたのだろう。フォーム材質の詰め物が二重構造になっていて、私の MacBook Air もぴったりと収まった。また、保護用の袋に入れたので水のダメージを受ける可能性も低く、3ピースのテープで箱をしっかりと閉じるようになっていた。Apple は、電源アダプタもその他のアクセサリーも入れず、実際に修理を必要とするものだけを箱に入れるようにと極めて明確な言葉で指示していた。(修理が終わって帰って来た時の箱の写真を載せておこう。ただし保護用の袋は取り去ってある。)

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けれども私には MacBook Air を箱に入れる前に、いくつかしておくべきことがあった。まず第一に、完全なバックアップを作成した。万一担当者が誤って中の SSD を消去してしまった場合に備えてと(ちょっと空想を言えば)万一彼らが代わりに新品の MacBook Air を送り返そうという気になった場合に備えてだ。実際にはそのどちらも起こらなかったが、ただ後者のようなことは前例がない訳ではない。一度など、Josh Centers が彼の母親の MacBook を修理に送ったら、修理がうまく行っておらず、彼がもう一度送り返すと、Apple は新品の MacBook を送ってきた。ただし同じモデルだったのだが。

第二に、iTunes の認証解除 (iTunes で Store > Deauthorize This Computer を選ぶ) をしておくべきかもしれない。これが重要なのはたった 5 台までのコンピュータにしか iTunes Store、iBooks Store、App Store、および Mac App Store から購入したコンテンツにアクセスするための認証を与えることができないからだ。認証はコンピュータのハードウェア構成に結び付いており、それは修理サービスの最中に変更されてしまうかもしれず、修理後の Mac はあなたの iTunes アカウントへのアクセスを失った状態で戻って来るかもしれない。あなたのコンピュータはいずれも一年に一回ずつ認証解除が認められているので、絶対に必要という訳ではないけれども、やはり Mac を送り出す前に iTunes の認証を解除しておくのが賢明だ。Apple はこれらすべてをサポート記事“iTunes でコンピュータの認証を解除する”で説明している。

第三に、私としては Apple の技術担当者を信用しない理由は何もないけれども、彼らが例えば私の電子メールを読んだり Keychain Access からパスワードをかすめ取ったりすることが絶対にないようにしておきたかった。その前に私は一つ誤りを犯していた。Katie が私のアカウント名とパスワードを尋ねた際に、私は本物のパスワードを教えてしまったのだ。私のアカウントの大部分を保護するため、私は Keychain Access を開いて、ログインキーチェーンのパスワードを変更 (Edit > Change Password for Keychain "login") した。これで、多くのものへのアクセスが保護されつつ、このマシンがブート可能であることを Apple が確認できる状態は十分保たれた。

私がすべきだった方法は、そして皆さんにもお勧めしたい方法は、新規の管理者アカウントを作成してそれを "apple" と名付け、パスワードも "apple" としておくことだ。こうすれば、自分のデータが暴露される恐れなしにユーザ名とパスワードを提供することができる。もしも本当の意味でこだわりを持つ人なら、複数個のバックアップを作った上で Mac のハードドライブを消去しておき、OS X を再インストールしてから発送すればよい。でも、ドライブ上に真の意味で機密の情報を持っているのでない限りそれはやり過ぎだと私は思う。

以上のことをすべて済ませた後、私は MacBook Air を梱包して箱に封印した。

Apple との行き来の運送 -- その次の手順は、FedEx 便で MacBook Air を Apple に送り返すことだった。私は集荷を手配することにした。私は家にいることが多いし、FedEx の店舗まで運転して行く理由もなかったからだ。Apple は、箱をドロップボックスに放り込むことはしないで、集荷を手配するか、または FedEx 店頭で誰かに箱を手渡しするかすることを強く勧めている。帰って来た箱には見てそれと分かるような傷もなかったが、盗人たちは Apple の箱がどんなものかをよく知っていることだろうから。

Apple は FedEx にかけるべき電話番号を教えてくれた。私は通常そのようなことはオンラインでする方が好きだが、 FedEx 集荷の手配をオンラインでしようとするとアカウントの作成が必要と分かった。でも、たった一回発送するためだけにアカウントを作るのは不必要だと思ったので、私は電話をかけることにした。その日の午後、FedEx のドライバーが私の家にやって来て、箱を持って行ってくれた。

全体を通じて、Apple Support は電子メールで逐次状況を私に知らせてくれた。Katie との電話を切った後には修理依頼を確認し、MacBook Air が到着すればそれを知らせ、修理が終われば私に宛てて返送されたと知らせてくれた。さらに、いつでも開いて見ることのできる私専用の修理状況ページもあった。(ここでも、スクリーンショットは修理後のものだ。)

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すべてが終わるまでに 12 日かかったが、その原因の大部分は MacBook Air の梱包に私が Thanksgiving (感謝祭) の週末一杯かけたことと、修理が終わって到着した際に私が FedEx のドライバーと行き違いになって再配送の依頼がまたもや週末明けになってしまったことにある。理想的な世界でなら、月曜日に作業を始め、火曜日に箱が届き、その日のうちに発送して、金曜日には戻って来ることだろう。

まあとにかく、あなたが MacBook や iOS デバイスを Apple に持ち込むことに気が進まなくても(私はあまりにも長い間このバッテリ交換をせずに放置し過ぎた!)心配は要らない。Apple は、Apple ストアや Apple Authorized Service Provider が近所にない私たちのような人のために、郵送によるサービスの処理に見事な手腕を発揮してくれている。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2015 年 12 月 14 日

  文: TidBITS Staff: [email protected]
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

ClamXav 2.8.8 -- Canimaan Software が ClamXav 2.8.8 を出した。このウイルススキャナのエンジンをバージョン 0.99 にアップデートする、メンテナンスリリースだ。今回のアップデートではまた、Sentry 機能に関係した Mac OS X 10.6 Snow Leopard でのクラッシュを修正し、ClamXav のアップデートが完了しないことのあった問題を修正し、Source List で何も選択されていない状態でも Start Scan メニュー項目やツールバー項目がアクティブになったバグを修正し、イタリア語とドイツ語のローカライズ版に改善を加えている。(新規購入 $29.95、無料アップデート、23.4 MB、リリースノート、10.6.8+)

ClamXav 2.8.8 へのコメントリンク:

OmniFocus 2.4 -- The Omni Group が OmniFocus 2.4 をリリースして、新たに自家製の同期サービス Omni Magic Push Service (OMPS) を加えた。iOS 用の OmniFocus はこれまでかなりの期間にわたって同期を始動させるために無言の push 通知を使ってきたが、OPMS は Mac 上の同期を始動させるために Apple が iOS に提供しているものに匹敵する。iOS 用 OmniFocus のバージョン 2.6 またはそれ以降は、あなたが何か変更を加えるとその後間もなく自動的に Mac 用 OmniFocus に同期を命じる。(OmniFocus の同期機能の歴史について詳しくはこの Omni Group ブログ記事を参照されたい。詳細な技術的分析はこのサポート記事を参照。)

OmniFocus 2.4 ではまた、Due Soon に新たな Today オプションが加わったが、これは真夜中より前に期限が来る項目のみを含んでおり、これがデフォルトとなっている。(ただし従来通りの 24 Hours オプションを選び直すこともできる。)さらに、この Getting Things Done に着想を得たタスク管理アプリは、Quick Entry で空白のタイトルに Backspace キーまたは Delete キーを押せば(メインウィンドウでと同様に)項目が削除されるようになり、間もなく期限が来るけれども利用できない項目に iOS のカラーと緊急性ルールをエミュレートするようになり、Action タイトルから絵文字が消えてしまったバグを修正し、行の Note ボタンでクリック可能な領域を拡げ、また添付ファイルを削除することに関係したクラッシュを修正している。(The Omni Group ウェブサイトで Standard 版の新規購入 $39.99、Pro 版の新規購入 $79.99、Mac App Store では Standard 版が $39.99、アプリ内購入で Pro 版にアップグレード可能、27.2 MB、 リリースノート、10.10+)

OmniFocus 2.4 へのコメントリンク:

OmniOutliner 4.4.1 -- The Omni Group が OmniOutliner 4.4.1 をリリースしていくつかのバグ修正を加えた。このアウトライン作成および情報整理アプリは今回から、行のフォーカスを入れたり外したりすればそれに応じてアクティブな検索のスコープも正しく更新されるようになり、行のテキストの中に引用符があると出力がおかしくなっていた問題を修正し、CSV 書き出しに URL データが現われるようにし、いくつかのクラッシュを修正し、各種ローカライズ版もこれらおよび最近の変更を盛り込んでアップデートしている。(標準版の新規購入 (Mac App Store) $49.99、Pro 版の新規購入 (Mac App Store) $99.99、無料アップデート、23.9 MB、 リリースノート、10.10+)

OmniOutliner 4.4.1 へのコメントリンク:

Pixelmator 3.4.1 -- The Pixelmator Team が Pixelmator 3.4.1 をリリースして、盛り沢山の機能、修正、改善を加えた。今回のアップデートでは、テキストをペーストする際に Paste and Match Style が使えるようにし、また Polygonal Lasso Tool の使用中に Hand Tool で画像をパンすることができるようにしている。さらに、大きな画像でグラディエントの作業をする際の速度と、最新の Photoshop CC の機能との互換性、Pixelmator Distort Extension でのズーム動作を改善している。Pixelmator 3.4.1 ではすべてのレイヤーが隠された画像でも自動保存が正しく動作するようになり、無効となっている Layers パレットを薄暗く表示するようになり、Infobar 上にオブジェクトの幅・高さ・角度をより正確に表示するようになり、大きくズームアウトした画像の鮮明さを改善している (OS X 10.11.2 El Capitan が必要)。(Mac App Store から新規購入 $29.99、無料アップデート、46.7 MB、 リリースノート、10.9.5+)

Pixelmator 3.4.1 へのコメントリンク: about Pixelmator 3.4.1.

PopChar X 7.3.1 -- Ergonis Software が PopChar X 7.3.1 をリリースして、文字表右上のグループ選択ボックスが表に隠されてしまった問題を修正した。この文字発見ユーティリティはまた、文字表のスクロールバーが常に見えているよう修正を加えている。この秋になって Ergonis はバージョン 7.3 の PopChar X をリリースして、Apple の Color Emoji (OS X 10.10.3 Yosemite かそれ以降が必要) の肌色の変種を選択できる機能を追加した。またバージョン 7.3 ではグループ見出しをダブルクリックして折畳んだり展開したりできる (展開三角形を Option-クリックすればすべてのグループを折畳み・展開できる) ようにし、新バージョンチェックの機能が 10.11 El Capitan で働かなかった問題を回避し、PopChar ウィンドウ内のいくつかの要素が反応しなくなった問題点を修正した。(新規購入 29.99 ユーロ、TidBITS 会員には 25 パーセント割引、無料アップデート、4.4 MB、 リリースノート、10.6+)

PopChar X 7.3.1 へのコメントリンク:

SpamSieve 2.9.23 -- C-Command Software の Michael Tsai が SpamSieve 2.9.23 をリリースし、OS X 10.11.2 El Capitan の Apple Mail への対応を追加した。このスパムフィルタリングユーティリティは El Capitan の稀なバグの結果として SpamSieve が起動され始めてもそのコードが一切ロードされなくなり(特にシステムの再起動後に Apple Mail が自動的に起動された場合に起こりがちだった)部分的にロードされた状態のままになっていた問題を回避している。今回のリリースではまた Server Junk Mailbox スクリプトをアップデートして迷惑メールをアカウントごとの spam メールボックスに移せるようにし、統計データベースのエラーへの耐性を高め、また Apple Mail がメッセージ処理の最中に接続が切れてしまった場合のエラー処理を改良している。(新規購入 $30、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、14.6 MB、 リリースノート、10.6+)

SpamSieve 2.9.23 へのコメントリンク:

Airfoil 4.9.2 -- Rogue Amoeba が Airfoil 4.9.2 をリリースした。Instant On コンポーネントをバージョン 8.1.5 にアップデートしていくつかマイナーなバグを修正している。(Rogue Amoeba によれば Instant On は今では iTunes を除く OS X 10.11 El Capitan の大多数の Apple アプリで必須となっている。)このワイヤレスオーディオ送信アプリではまた、Airfoil が Airfoil Remote とうまく協力できなくなっていたバグを修正し、スピーカーが既にオーディオを受けている状態でそのスピーカーがパスワード保護を追加した場合に再接続に失敗した問題を修正している。また、新しいアプリケーション、 iOS 用 Airfoil Satellite との互換性を改善するためのバックエンドの更新も施されている。 Airfoil Satellite は無料のアプリで、iOS デバイスを Airfoil 用のオーディオレシーバに変えるとともに、最近のあらゆる iOS 用に古い Airfoil Speakers Touch を置き換えるものとなっている。詳しいことは Rogue Amoeba のブログ記事を参照。(新規購入 $29、 TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、15.5 MB、リリースノート、10.9+)

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Safari 9.0.2 -- Apple が Safari 9.0.2 を OS X 10.9.5 Mavericks と 10.10.5 Yosemite 用にリリースした。Safari 9.0.2は 10.11.2 El Capitan (2015 年 12 月 8 日の記事“OS X 10.11.2、信頼性とセキュリティの向上に重点”参照) にもバンドルされている。今回のアップデートでは、コンテンツブロック拡張を使っている人がウェブからストリーミングされたビデオを遅延なく即座に再生できるようにし、再読み込みボタンをクリックしてそのまま押し続けることでコンテンツブロッカーを使わずウェブページを再読み込みできるようにしている。さらに、Safari 9.0.2 では WebKit に関係した複数のメモリ破壊の問題にパッチが当てられ、またコンテンツブロックの際の入力検証の問題により悪意あるウェブサイトがブラウズ履歴を明かすことができていた問題(詳しいことは Apple の Support ウェブサイトを参照)を修正している。Safari 9.0.2 は、Software Update 経由のみで入手可能だ。(無料、85.4 MB、10.9+)

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セキュリティアップデート 2015-008 (Mavericks) と 2015-006 (Yosemite) -- Apple が OS X 10.9 Mavericks 用のセキュリティアップデート 2015-008 と 10.10.5 Yosemite 用のセキュリティアップデート 2015-006 を出して、同時に出された OS X 10.11.2 El Capitan (2015 年 12 月 8 日の記事“OS X 10.11.2、信頼性とセキュリティの向上に重点”参照) にあるセキュリティ修正に加えて、これら古いリリースに特定のパッチも盛り込んだ。当初、Apple は Yosemite 用にセキュリティアップデート 2015-005 をリリースしていたけれども、Apple は何のコメントもなくそのダウンロードを新しいセキュリティアップデート 2015-006 で置き換え、この新しいアップデートには過去のものにあったセキュリティ修正のすべてが含まれるとだけ記している。いずれにしても必ず最新バージョンを入手しよう。

具体的には、これら二つのセキュリティアップデートは ImageIO、OpenGL、CoreGraphics、CoreMedia Playback における複数のメモリ破壊の問題に対処し、また iWork ファイルの処理に関係したメモリ破壊の問題 1 件にも対処している。いずれの問題も、任意のコードを実行させられる可能性があった。さらに今回のアップデートではキーチェーン項目のアクセス制御リストの検証に内在していた問題点を修正したが、これは悪意あるアプリケーションがユーザーのキーチェーン項目にアクセスできてしまう可能性を含んでいた。これらのセキュリティアップデートは Software Update から、または Apple の Support Downloads ウェブサイトからの直接ダウンロードでも入手できる。(無料、10.9.5 Mavericks 用 288.3 MB、10.10.5 Yosemite 用 369 MB)

セキュリティアップデート 2015-008 (Mavericks) と 2015-006 (Yosemite) へのコメントリンク:


ExtraBITS、2015 年 12 月 14 日

  文: TidBITS Staff: [email protected]
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今週の ExtraBITS では、1 千 3 百万人の MacKeeper ユーザーのアカウントデータが偶然にオンラインに公開され、Apple が 2015 年の同社のお気に入りアプリを発表し、FBI は依然として暗号化をめぐる戦いを増長させ続け、Josh Centers は The Tech Night Owl で自宅のリビングルームの配置を語った。今週から新しくなったこととして、私たちの論評部分が増えた!

MacKeeper アカウントデータ、オンラインに流出 -- 善意のハッカー Chris Vickery が、1 千 3 百万以上の MacKeeper アカウントのデータが Shodan.io の単純な検索で見つかることを発見した。Vickery によれば、これは攻撃による流出ではなく MacKeeper の開発者たちの手で公開ウェブに出版されたものだという。報道によればユーザーの支払情報は危険に晒されていないといい、このユーティリティの現在の所有主である Kromtech は既に脆弱性を修正したと述べている。それでもなお、私たちとしては MacKeeper に決して近寄らないことをお勧めする。MacKeeper は何も特別なことはせず、過去の活動に疑義があり(どうやら現在の活動にも言えるようだが)その上アンインストールが難しいからだ。(Macworld 記事がアンインストールの方法を説明している。)

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Apple の 2015 年のお気に入りアプリ -- MacStories 記事で、Federico Viticci が嬉しいことに Apple の Best of 2015 リストを紹介してくれた。今年一番のアプリに選ばれたのは Affinity Photo で、App Store ではこれが Adobe Photoshop より優れているとレビューに書いた人たちもいる。意外にも、Apple の今年一番の iPhone 用アプリは Periscope、これは Twitter のライブビデオストリーミングのためのアプリだ。リリース当初の騒ぎが治まった後は私たちの注意を惹くこともなかったので私たちはびっくりした。今年一番の iPad 用アプリは The Robot Factory、これは子供たちがロボットを組み立てて遊ぶためのものだ。Apple が今年一番の Apple TV 用アプリに選んだのは HBO Now で、これもちょっと意外だったが、ただ HBO の新しい Apple TV アプリは素晴らしい。最後にもう一つ、今年一番の Apple Watch 用アプリは天気情報アプリの Dark Sky で、異論もあろうがウォッチ上で最も便利に使えるアプリだ。この MacStories 記事を読んで、Apple の他の 2015 年お気に入りアプリも見てみることをお勧めする。iPhone 用と iPad 用のアプリはかなりたくさんのカテゴリーに分けられている。

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FBI の暗号化への戦いは続く -- FBI は依然としてテクノロジー会社に圧力をかけて、終端から終端までの暗号化スキームにバックドアを提供せよと迫っている。最近開催された上院の公聴会で、FBI 部長の James Comey は「暗号化は私たちが必要とする情報を集めるために裁判所の命令を得る際の妨げとなる」と述べた。けれども残念ながら、あらゆるセキュリティ専門家が指摘するように、Apple が iMessage の暗号化へのバックドアを FBI に提供すれば同時に個人のハッカーや外国の政府による攻撃に晒されることも不可避となってしまう。無知と狂気のあきれるほどの混合としか言いようがない態度で、今も Comey はバックドアを許すことは技術的な問題ではなくビジネスモデルの問題であると言い張り、そのような会社はビジネスモデルを変更すべきだと示唆しさえした。

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Josh Centers、The Tech Night Owl でテレビと Apple Watch を語る -- 編集主幹 Josh Centers が再び The Tech Night Owl Live ポッドキャストでホストの Gene Steinberg と対談した。今回の話題は、Josh の新しいリビングルームのセットアップと、Josh が Apple Watch に落胆した点、Apple Car をめぐるさまざまの噂だ。

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TidBITS ISSN 1090-7017©Copyright 2014 TidBITS: 再使用はCreative Commons ライセンスによります。

Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2015年 12月 19日 土曜日, S. HOSOKAWA