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#1436: iOS 12 の Photos アプリの新機能、Mojave の Dark Mode と Continuity Camera、Safari 12 が Sierra の Spotlight をクラッシュさせる

今週の TidBITS で、macOS 10.14 Mojave と iOS 12 の新機能を探訪しよう! でもその前に、まだ macOS 10.12 Sierra を走らせている人には Safari 12 が Spotlight をクラッシュさせることが分かった。その修正方法をお知らせする。さて話を Mojave に戻して、まずは Dark モードを調べよう。あなたの目にとって、これは喜ばしいことかもしれないし、そうでないかもしれない。次に、新しい Continuity Camera (連係カメラ) 機能を検討しよう。これは、iOS 12 デバイスで撮影した写真やスキャンした書類がそのまま直ちに Mac 上に出現するというものだ。そして最後に、Jeff Carlson が iOS 12 の Photos アプリの新機能をレビューする。あなたの写真にこれまでよりも深く関わり、もっと人と共有できるようにできるデザインが施されている。今週注目すべき Mac アプリのリリースは、SoundSource 3.1.1、Transmit 5.2、Ulysses 14、Live Home 3D 3.4、VMware Fusion 11、1Password 7.2、Agenda 2.4、Apple Configurator 2.8.1、ScreenFlow 8.1、SuperDuper 3.2、Banktivity 7.0.1、それに Logic Pro X 10.4.2 だ。

Adam Engst  訳: Mark Nagata   

Safari 12 が Sierra の Spotlight をクラッシュ - 修正方法あり

もしもあなたがまだ macOS 10.12 Sierra を走らせていて、かつ Safari 12 にアップグレードしたならば、Command-Space を押して Spotlight を呼び出してから検索語をタイプし始めたとたんに Spotlight がクラッシュすることにお気付きかもしれない。TidBITS 読者 Christopher Stone がこの問題について知らせてくれて、それに対して他の読者たちからも確認の報告が届きApple Support Communities でもこの問題が議論された。このクラッシュは Spotlight をどんな風に使っても起こる訳ではないらしく、ひょっとすると個々の検索内容にもよるのかもしれない。問題が起こるのは macOS 10.12 Sierra と Safari 12 の組み合わせの下でのみであって、他のバージョンの macOS や Safari では起こらない。

私たちの友人 Matt Neuburg が、ファイルを検索するためだけに使うならばクラッシュを避ける方法があると教えてくれた。(Command-Space を使わずに) Finder ウィンドウの検索フィールドを使えばよいのだ。けれどもそれとは別の方法として、Spotlight の機能のほんの小さな一部分を犠牲にするだけでこのクラッシュを完全になくす回避策がある。システム環境設定の Spotlight 枠で Search Results タブを開き、Bookmarks & History カテゴリーの選択を外せばよいだけだ。

Screenshot of the Spotlight preference pane

おそらく、そうすることで Spotlight が Safari 12 のブックマークや履歴を検索しなくなり、それらのデータの中にある何かが Sierra の Spotlight ウィンドウの首を絞めていたということなのだろう。次回の Safari アップデートで、Apple がこの問題を解消してくれることを願いたい。

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Adam Engst Josh Centers  訳: Mark Nagata   

Mojave のダークサイドを探訪: Dark Mode を理解し、有効化し、カスタマイズ

Mac の画面が明る過ぎて辛い、システム環境設定の Displays 枠で明度の設定を落としても解消しないと思ったことはないだろうか? Apple はかなり以前から照明の問題に敏感になっていて、Mac が自動的に周囲の明るさに応じてスクリーンの明度を調整するようにしたり、夜になればディスプレイのカラー設定を切り替える Night Shift 機能を追加したりしてきた。さらに MacBook Pro では、暗くなればタイプしやすいようにキーボードのバックライトを自動的に点灯し、こちらも周囲が暗ければ自動的にその明度を調整するようになった。そして前回のバージョンの macOS では、メニューバーと Dock を暗くするオプションが登場した。

けれどもそのどれよりも大きな変更が、macOS 10.14 Mojave の Dark モードで登場した。これは、長年の macOS の歴史の中で初めてとも言えるメジャーな見栄えの変化だ。Apple はこれを広く宣伝して、次のように述べた:

ダークモードは、あなたが作業に集中できるようにサポートする、ドラマチックな新しい表示方法です。ツールバーとメニューが背景に溶け込み、あなたのコンテンツの繊細なカラーと細部がスクリーンの主役として映し出されます。あらゆる面で目に優しく、気を散らす要素のないこの美しい作業環境は、「システム環境設定」の「一般」パネルでダークモードをオンにするだけで用意できます。

Dark モードが誰のためにも良いものであるかどうかはまだ分からないが、例えば Josh のように光に敏感な人たちは Dark モードにワクワクした気持ちでいる。スクリーンから来る光量が劇的に減るからだ。

Dark モードのオン・オフはシステム環境設定の General 枠で簡単にできる。ここで Dark をクリックすればよいし、Light をクリックすれば従来型の見栄えに戻る。この切替のショートカットはないが、開発者 Benjamin Kramser がつい最近リリースした NightOwl というメニューバーユーティリティを使えば手軽に切替ができ、Night Shift のような感じで自動的に切替をするスケジュール設定を組むこともできるようになる。例えば昼間は明るい場所で仕事をするけれども夜には暗い場所で仕事するので明る過ぎるスクリーンは快適でないという人に向いている。

Light vs Dark mode.

Dark モードに切り替えると、macOS は即座に明るい背景上の暗色のテキストを暗い背景上の明色のテキストに入れ替え、Finder その他のこれに対応しているアプリの中でメニューバー、ウィンドウ、インターフェイス要素、その他を切り替える。TidBITS のソフトウェア監視リストをご覧になってもお分かりの通り、開発者たちはこぞって Dark モードに熱狂的に飛び付いているところで、Mojave 互換性を謳っているアプリのほとんどすべてが Dark モード対応を組み込んでいるだろう。古いアプリは、アップデートを経ない限り Dark モード対応を得ることはできない。

Josh が、どうやって Dark モードをオンにするかを示すとともに、いくつかの実例を使ってその見栄えを紹介するビデオを作った。すべてのアプリが対応している訳ではないけれども、それでも大きな違いが生まれるだろう!

けれども、一つのアプリの中で実際にどの部分がダークになるのかはまた別の問題だ。そしてこれこそ、Dark モードが抱える難問の一つだ。Dark モードの下で TextEdit か Pages で新規書類を開くと、ツールバーやコントロールなどは暗くなるけれども、肝心のコンテンツ領域は従来と変わらず背景が明るいままだ。Safari でも、多くのウェブサイトでも、同じことだ。さらに悪いことに、明るいコンテンツ領域と暗いコントロール部分の間のコントラストが、従来のようにコントロール部分の背景も明るかった組み合わせよりもかえって神経に障る。これを緩和しようというのが Denk Alexandru の Dark Mode for Safari で、これはウェブサイトのテーマを制御する $1.99 の Safari 用機能拡張だ。

アプリによっては Dark モード専用の内部的設定を独自に備えていて、どの程度ダークにするかを変えられるようにしているものがある。例えば Mail は Dark モードの下で Settings > General に新しい "Use dark backgrounds for messages" チェックボックスを表示して、メッセージを読んだり書いたりする際の背景を暗色と明色から選べるようにしている。同様に、Maps を Dark モードで走らせると、View > Use Dark Map を選べば地図のスタイルが従来の明るいものとダークなものの間で切り替わる。あなたのお気に入りのアプリが Dark モードの下でその種の調整設定を提供しているかどうか、つつき回して調べてみよう。

Light Maps vs. Dark Maps.

Dark を巡るもう一つの難問は、暗い背景の上の明色のテキストではそれほどコントラストが強くないことだ。つまり見やすさが劣る。とりわけ特に光に敏感でない大多数の人たちにとって、それは深刻な問題だ。Dark モードでテキストがぼやけた感じで読みにくいと思う一方、ダークの見栄えそのものは気に入ったという人は、例えば Mail ならば Settings > Fonts & Colors のようなところでテキストのフォントや書体を変えてみれば読みやすくなるかもしれない。システム全体として読みやすくしたいと思えば、システム環境設定の Accessibility > Display を見てみるとよい。

Adjusting Dark mode with Accessibility settings.

このアクセシビリティ画面の Display Contrast スライダーは、テキストをより白く、背景をより暗くできる。結果としてテキストの読みやすさに大きな違いが出るだろう。また、Reduce Transparency を選択すれば Dock やメニューなどの透明性が減り、背景にあるものがうっすらと透けて見えることがなくなる。そして明るさと暗さをさらにもっと分離したいと思えば、Increase Contrast を選ぶ。これで分割線の明度も上がり、ウィンドウが見て分かりやすくなるかもしれない。

最後にもう一つ、Dark モードを使うのならば、デスクトップピクチャも暗い色のものを選んで、スクリーン全体の明度を下げるとともに、暗色のウィンドウやコントロールとの間のコントラストが強くなり過ぎるのを防ごう。システム環境設定の Desktop & Screen Saver 枠を開けば、あなたの目を焼き付かせることのない新しい壁紙が追加されていることに気付くだろう。

Mojave's dark backgrounds.

誰でも一度は Dark モードを試してみるべきだろうか? 間違いなくその通りだ! オンにするのもオフにするのもとても簡単だし、あなたの網膜への影響を別にすれば、後に残る悪影響など何もない。たいていの人は特に光に敏感ではないので、そういう人にとっては、とりわけ部屋の中がたいていかなり明るい昼間には、伝統的な見栄えのままにしておいた方が快適だし、文字も読みやすいだろう。けれども、明る過ぎるスクリーンに苦痛を感じている人は、とりわけ薄暗い部屋の中では、Dark モードにすることで目に恩恵を感じることができるだろう。それからまた、macOS の見栄えが明るくても暗くてもどちらも問題ないと思う人は、両方を比べてみてあなたの美的感覚にマッチする方を選ぶとよいのではなかろうか。

Dark モードに対するあなたのご意見は? TidBITS では現在1問だけのアンケート調査を実行中なのでご協力頂きたい。

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Josh Centers  訳:亀岡孝仁  

Mojave の Continuity Camera で、写真を撮り、書類をスキャンする方法

Apple エコシステムの中に住む利点の一つは、色々な Apple 機器がお互いに Continuity を通じて連携出来ることである。例を挙げると、Apple Watch を身に付けていることで Mac を自動的に解錠する、機器間でコピーしたテキストを自動的に移動させる、AirDrop 経由でファイルを共有する、そして、Wi-Fi Calling を使って何処にいても電話をとる等の機能である。

macOS 10.14 Mojave で Apple は、これらの能力を Continuity Camera (連係カメラ) 機能を加えることで拡大した。これは新しい機能で、iOS 12 の走る機器で撮った写真や、スキャンしたものを直ちに Mac 上に現れるようにする - 場所は Desktop か書類の中である。Mac を使っていて、目の前にあるレシートをスキャンして今すぐ誰かにメールしたいというような場合、Continuity Camera は極めて便利なものとなる。

要件と操作

多くのシステムレベルの機能の場合と同じく、Continuity Camera はアプリでの明確なサポートを必要とする。驚きには値しないであろうが、多くの Apple のアプリは Mojave での Continuity Camera サポートを提供する。これには Finder, Mail, Messages, Notes, TextEdit, Pages, Keynote, そして Numbers が含まれる。このサポートを追加したサードパーティアプリがあると聞いたことはないが、もし何か知っていれば、コメント経由で知らせて欲しい。

Continuity Camera には幾つかの基本的な必要条件がある:Mac と iOS 機器は同じ Wi-Fi ネットワーク上になければならない、Bluetooth はオンにしておく、そして、どちらも同じ Apple ID にログインしており、かつ二要素認証が設定されている必要がある。Apple ID は、Mac では System Preferences > iCloud で、iOS では Settings > Your Name で調べられる。

Continuity Camera にアクセスするやり方は、アプリによって多少違うが、最も一般的なのは、写真やスキャンした書類が現れて欲しい所を Control- 或いは right-クリックすることである。一つの機器しか無い場合は、Take Photo and Scan Documents というコマンドの上に iPhone X と言う様な副題が現れる。複数機器の場合、まず "Import from iPhone or iPad" と言うサブメニューが現れ、その下にこれらのコマンドがそれぞれに機器に対して現れる。

Take Photo in the Mojave contextual menu.

多くの Apple のアプリでは、File メニューの中にサブメニューとして Import from iPhone を見ることとなる。このサブメニューは Pages, Keynote, そして Numbers では Insert メニューの中にある。加えて、Mail 作成ウィンドウでは、ツールバーの右側にドロップダウンメニューがあり、そこには Take Photo と Scan Documents のコマンドも含まれる。.

簡単にするために、ここでは画像を Desktop にインポートすることに焦点を当てるが、Finder に居ようが他のアプリに居ようが、その過程は同じである。Continuity Camera,に対する手短なビデオガイドを見たければ、使い方を説明した私の短いビデオ を見られたい。

Continuity Camera で写真を撮る

Continuity Camera を使って写真を撮るやり方を示す:

  1. Desktop を Control-クリックし、そしてコンテキストメニューで Import from iPhone > Take Photo を選ぶ。
  2. Mac 画面上にはダイアログかポップオーバー (後者はアプリの場合) が現れ、iPhone 上には簡易版の Camera アプリが開く。使えるオプションは余り多くないが、前面、背面カメラの切り替え、フラッシュThe icon for camera flash.アイコンをタップしてのフラッシュのオンとオフ、或いはそれを自動にする (これがデフォルト) ことが出来る。また、ピンチアウトしてのズームや、背面カメラが二つある iPhone 上で 2x ボタンをタップすることも出来る。
    Prompts to take photos on macOS and iOS.
  3. 被写体をファインダーに収めて、シャッターボタンをタップする。
  4. その写真を Mac の Desktop に JPEG として保存するため、Use Photo をタップする。或いは、その写真が気に入らなければ、Retake をタップして再度試みる。注意すべきは、この写真は iPhone 上の Photos アプリには現れないことである。

Continuity Camera で書類をスキャンする

多くの人にとって、Continuity Camera を使った書類スキャンの方が、写真を撮るよりも有用であろう。何故ならば、Mac の近くに座っていて撮れる一回限りの写真が必要となる場面など余り有りそうにないからである。書類は照明のきいた平面に置いて、以下の手順を踏む:

  1. Desktop を Control-クリックし、そしてコンテキストメニューで Import from iPhone > Scan Documents を選択する。
  2. ダイアログかポップオーバーが出て、iPhone 上には Camera アプリの変種が開く。こちらの方が Take Photo よりもオプションの数は少しだけ多い:
    • Flash: フラッシュThe icon for camera flash.アイコンをタップすることで、フラッシュをオンかオフに固定出来る。デフォルトは自動である。
    • Filters: Filters The filters icon in Camera. アイコンをタップすることで、どんな種類のスキャンにするか選択出来る:カラー、グレースケール、白黒、或いは写真で、デフォルトはカラー。
    • Auto: デフォルトで、スキャナーは書類を検出すると自動で写真を撮るが、Auto をタップすることで、それを手動に変えることも出来る。
  3. オプションの設定が終わったら、ファインダーの真ん中に書類が来るようにする。もし Auto が有効になっていれば、iPhone はその画像を自動で捉える。
  4. もし書類を手動で撮るのであれば、シャッターボタンをタップする。必要ならば、4つの丸をドラッグして角を合わせる。
  5. スキャナーが取り込んだ画像が気に入らなければ (私のビデオで起こった様に)、 Retake をタップして前に戻る。
  6. Keep Scan をタップしそのスキャンを待ち行列に加える。
  7. 複数ページの書類の場合、残りのページをスキャンし続けられる。追加のスキャンはそのページに対する余分のページとして加えられる。終わったら、Save をタップし、スキャンを Mac へ PDF として転送する。スキャンされた書類は iPhone 上には保存されない。

アプリに直接インポートしたくなりがちであるが、写真やスキャンが一枚だけの場合はそれでも良いかもしれない。しかしながら、写真やスキャンをまずは Desktop にインポートするようにし、その後で、最終的な目的地にドラッグしてやる方を私は好む。このやり方だと、そのファイルのもう一つのコピーが作成されるので、柔軟性や安全性が増す - 写真やスキャンを再度必要とする事態は何時でも起こり得る。

多くの Continuity 機能と同様、Continuity Camera も動作が曖昧な場合がある。そのコンテキストメニューコマンドは時として消えてしまう。思うに、通信の欠落のせいなのであろう。ある時、私はスキャンしていて Save ボタンを押したが何も起こらなかった - これは通信エラーの印だったのかもしれない。別の時には、ただ単に降参しただけだった。

A Continuity Camera import error.

いずれにしても、我々は Continuity Camera が Mojave の最も有用な機能の一つだと思った。我々は多くの人に未だ Mojave へのアップグレードを待った方が良いと言っているが、その時が来たら、是非 Continuity Camera をお試しあれ!

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Jeff Carlson  訳: Mark Nagata   

iOS 12 の内側: Photos アプリはさらなる関与を促す

今や iPhone は多くの人たちにとって、その人の主たるカメラとなっている。あまりにも手軽に撮影でき、しかも高品質の写真が得られるからだ。けれどもその人気の要因として見逃されがちなのが、そのソーシャルな側面だ。撮影した写真を即座に Instagram や Facebook で共有したり、直接友人や家族に送ったりが、写真をいったんコンピュータにロードしたりする必要なしにできる。

Apple が iOS 12 で Photos アプリに施した改善は、現代における写真のソーシャルな側面に焦点をあてていて、ライブラリの中に貯えられているあなたのたくさんの写真をあなたが見直したり、再発見したり、共有したりすることを積極的に促そうとするものだ。それ以外に、読み込みや編集に関するいくつかの注目すべき変更点もある。

Photos の For You 画面 (そう、あなたのためだ)

Apple は iTunes の中で、For You 機能をうまく活用した。重複はたしかに数多くあるが、私は今でもどんな音楽を提案してくれるか見てみようとこの画面をしばしば開いている。iOS 12 になって Photos に新設された For You 画面は、従来ツールバー上にあった Memories ボタンが提供していた以上のものを組み込んでいる。

The For You screen in Photos on iOS 12.

Memories (メモリー) という名前で表示される写真やビデオのコレクションは、自動的に生成されるムービーに転化された。これと並んで For You 画面の中には、次のような追加の集まりが、時によってさまざまの順序で表示される:

ここで一つ言っておくべきことがある。私の iPhone X と iPad Pro との間で、For You 画面に表示されているものは全く同じだ。従来のバージョンの Photos ではデバイスによって異なる Memories 写真が表示され、顔認識はデバイスごとに独立に実行された。けれども今回からはすべてが iCloud を通じて同期される。でも残念ながら、macOS 10.14 Mojave と tvOS 12 の Photos アプリにはこれらの For You 機能が備わっていない。

Albums

Apple は Albums 画面に少々シャッフルを加えて、My Albums と Shared Albums を一番上に、その次に People & Places を置いた。iOS 12 の Photos は従来よりもはっきりと Media Types をリストするようになった。ビデオ、自撮り、Portrait モードの写真、といった具合だ。新設された Animated タイプには、エフェクトを施した Live Photos 写真と、ライブラリに保存したアニメーション GIF とが含まれる。

Other Albums カテゴリーのところに、このアプリは Imports、Hidden、Recently Deleted に区分されたアルバムを集める。

Sharing Suggestions (共有の提案) と写真のプール

写真の共有は、今や単に自撮り写真を友だちに送ったり、スナップ写真をソーシャルメディアに投稿したりといったものを超えたところにある。友人や家族で集まったイベントがあって、他の人たちが撮った写真も見たいと思ったことはないだろうか? (もちろんそれは、誰もが Facebook で長々と続くコメントの連鎖に付けて共有している写真を別にしての話だ。)

Apple は一時期 iCloud Shared Albums を提供していたけれども、これはむしろ永続的で構造化されたものであって、あなたがアルバムをセットアップして他の人たちがそのアルバムを講読してくれるように招待しなければならなかった。一度限りの共有アルバムを気まぐれに作り続ければ、結局はリストがごちゃごちゃになるだけであった。

iOS 12 の Photos は、画像ファイルをそのまま送るのではなくて画像へのリンクを送ることで写真を共有するというオプションを導入したが、これは必ずしも期待通りに働かないかもしれない。

この機能を使うにはいくつかの方法がある。最も簡単な方法は、一つまたは複数の写真を選択して、Share ボタンをタップし、Copy iCloud Link をタップするやり方だ。すると Photos は URL を生成してそれをクリップボードにコピーするので、その後であなたは電子メールメッセージの中でも文章でも、好きなテキストフィールドにそれをペーストできる。受け取った人がそのリンクを辿れば、サムネイルの並んだウェブページが開き、画像をダウンロードしたり、あるいは自分の iCloud Photo Library に追加したりするオプションが提供される。

この機能のもっと賢いバージョンが、Sharing Suggestions (共有の提案) と呼ばれるものだ。これは、あなたの写真の中にあなたの知人が (正確に言えば、あなたが People 機能で識別したことのある人が) 写っていた場合に呼び出される機能だ。このアプリはその写真に埋め込まれた位置データも調べることによりイベントを推察する。例えば、私は数週間前に家族と一緒にアメリカ旅行をしたが、Photos アプリはその位置情報を実際にいた Puyallup 市の名前ではなく "Washington State Fair" と表示した。

これら二つの判定条件が互いに交わる場合、画像を For You 画面の Sharing Suggestions の下で共有しますかというプロンプトが出るかもしれない。あるいは、Photos 画面の中で、日付か位置の右側に見える > ボタンをタップして、More ボタン (...) をタップし、Share Photos を選んでもよい。識別済みの人が写真のどれかに写っていれば、その人と写真を共有しますかと尋ねられる。そうでない場合 Photos は単に「友だちと共有しますか」と尋ねてくる。

Sharing Suggestions

ちょっと不平を言わせてもらおう: いったいなぜ Photos はこんなにブラックボックスでなければならないのか?

これらがどのように動作しているのかの仕組みの話に分け入る前に、少しだけ不平を叫ばせて頂きたい。Photos アプリ内部の働きが、あまりにも不透明だからだ。

Sharing Suggestions 機能をテストするため、iPhone で iOS 12 を走らせている友人を誘って、私はシアトルの Fremont 地区へ写真撮影に出かけた。ここで私たち二人はそれぞれに撮った写真を共有して、お互いが顔認識で判定されるようにした。

教訓その1: 結果がすぐに出ると期待しない方がよい。私たちが近くのコーヒーショップまで歩いて行って、飲み物を注文し、席につくまでの 10 分か 15 分の間、Photos アプリは私の写真に誰か他の人がいると認識できなかった。たぶん私はあまりにも早合点して、期待し過ぎていたのだろう。Photos アプリは、顔認識のようなコンピューティング的に負荷の多い作業についてはデバイスが電源に接続するまで保留し、バックグラウンドの作業で iPhone のバッテリーが空になってしまわないようにするのだった。そのことは理解できる。

しかしながら、たった一枚の写真についてさえ、それのみを手動でスキャンさせ人物を識別する方法が、iOS には一切用意されていない。私の友人 Rob の写っている写真は以前から私のライブラリにあったにもかかわらず、People アルバムに登場していなかった。もしも彼が登場していたならば、彼の名前をタップすることで Photos が新しい写真がマッチしているかどうかを見つけ出してくれると期待することもできたのだが。

Photos updating a face.

実際のところ、iOS の Photos も Mac (この場合は 10.13 High Sierra で試した) の Photos も、それぞれ勝手なスケジュールで動作し、デバイスが電源に繋がれている時に、おそらく夜通しかかって、人々の識別をする。Mac 版の Photos の方は「人々のアップデートを済ませるには、いったん Photos を終了し、Mac が電源に接続されていることを確かめてください」と言ってきたので、ますます苛々させられた。

これもまた、私が Photos アプリに感じる大きな苛立ちの一つの実例だ。あなたのためにすべてのことをしようという意図が強過ぎて、こちらから介入して具体的に何かをせよと強制することを一切許さない。Photos に iCloud Photo Library との同期をさせて新しい画像が私の iPhone と iPad と Mac で見られるようになって欲しいと願ったことが、いったい何度あったことか! たぶん数え切れないほどの回数だろう。それは、私がセルラーインターネット接続を使っていても、当てにならないコーヒーショップの Wi-Fi ネットワーク接続を使っていても、あるいはわが家の比較的高速の家庭用ルータを使っていても起こる。時には Photos がすぐに同期してくれることもあるが、Photos の気が向くまで待たされることもある。気の短いユーザーは、怒り狂う。

この場合、ひょっとすると Mac 上の Photos で Rob を認識させておくことでうまく行くんじゃないかという気がした。手動でそれをする手段があるからだ。(画像を選択してから Window > Info を選び、Add Faces ボタンをクリックする。) 画像そのものは既に同期されているので、画像のうち二つで Rob を認識させることができた。これで、ポンプを回すことができるかも?

いや、駄目だった。Photos アプリは iPhone と MacBook Pro の双方ともで走っていたし、iPhone は携帯用バッテリー充電器に差し込んであるのでバッテリー寿命を理由にした停滞は起こらないはずだったが、Rob が人物として認識されるまでにそのコーヒーショップの中で一時間以上待たされる羽目になった。奇妙なことに、認識されたと判断したのは私のライブラリの中の他の写真で Rob が写っているものがそう認識されたからだったのだが、People アルバムに彼が登場したのはずっと後になってからだった。

要するに、イベントが終わった直後に友だちと写真をやり取りできるなどと思わない方がよいということだ。こういう場合こそ、3D Touch 機能が便利に使える機会ではないだろうか。顔のところを強く押さえて円形を表示させ、どこが人の顔かを指定しておいてから、手動で人物の割り当てができるようになればどんなに素晴らしいことか。写っているのが Rob だと私は知っているのだから、そのことを Photos に伝えることができるようになるべきだ。アプリがその気になるまで待たされるなんて我慢できない。

さて、共有の提案に戻ろう

不平を並べるのはこのくらいにして、実際のところ Sharing Suggestions (共有の提案) 機能はなかなか素敵だ。For You 画面の中で、一まとまりの写真が同じ人物と、類似したタイムスタンプと位置情報を含んでいた場合、Photos はあなたがその人と一緒にいたと判断して、それらの画像をその人と共有しませんかと提案する。Photos 画面の上でオプションを見ることのできる方法もある。日付と位置の見出し右側にある (>) ボタンをタップしても、青い More (...) ボタンをタップしても、あるいは Share Photos を選んでもよい。共有は誰とでもでき、写真の中で識別された人に限られている訳ではない。

The Sharing Suggestion workflow.

Photos は画像ファイルを送るのではなく、iCloud リンクを生成してからそのリンクを Messages を使って送信する。もし受取人も iOS 12 を走らせていれば、その人はあなたの写真を (フル解像度で) 自分の Photos ライブラリに追加できる。もし iOS 12 を走らせていなければ、ファイルをダウンロードするオプションが使える。誰かがそのオプションを使った場合、Photos アプリは元の HEIC を JPEG ファイルに変換する。

その上、もしもその人たちの写真にもあなたが登場していれば、Photos はその人たちに対してあなたへのお返しに同じ Messages のメカニズムを使って逆に写真を共有しませんかと提案する。この会話に関与しているすべての人が、最終的にはみんな一つに集まって互いに写真を共有し、ライブラリに追加したりダウンロードしたりし合うようになるだろう。

注意すべきは、このようにしてできた共有グループが一ヵ月間しか続かないことだ。一ヵ月経てば共有に使ったリンクが期限切れとなるので、共有した写真の中に取っておきたいものがあれば、忘れないうちに早く手に入れておこう。

先ほども言ったように、この新しい共有のやり方は素敵な考え方だが、いくつか問題点もある:

Messages の話のついでに、iOS 12 では、テキストフィールドの下に見える新しい Photos mini アプリを使って Photos ライブラリにある画像を共有できるようになった。従来の Messages では、カメラボタンをタップして、カメラでスナップ写真を撮影したり、または最近撮った写真をブラウズしたりできた。

検索の提案

私はこれまで Take Control of Your Digital Photos のいくつかの改訂版を執筆してきたが、この本の内容の核心は、私たちが多くの時間と労力を注ぎ込んで撮影したり保存したりしてきたたくさんの写真の中から欲しいものをどうやって見つけるかというところにある。もしも私たちがただ単に取り溜めた写真を全部仮想の靴箱に放り込んであとは何もしないのなら、Finder のフォルダを使えば済む訳であって、他のものを使う意味などなくなってしまうだろう。

そのような目標に向けて、Apple は iOS 用の Photos アプリの検索機能を拡張した。今回から、ツールバーの上に堂々と Search というカテゴリーボタンが置かれ、それをタップすれば Moments、People、Places、Categories それぞれに検索の提案が表示される。Moments と Categories のオプションはすべて機械学習を通じて生成され、その結果として (私の場合は) Summer、Dining、Sporting Events、Museum Visits、Trips、といったものが示される。そこで例えば Museum Visits をタップすれば、さらに具体的な選択肢、例えば名前、キーワード、場所などが表示される。新しい Groups という行には名前の識別された人たちが二人以上一緒に写っている写真が示される。

Search Suggestions in Photos.

Photos の検索は互いに関連する写真やその他のメタデータを素早く表示するので、それをタップすることでさらに検索を絞り込むことができる。Apple によれば「検索でキーワードを組み合わせれば (中略) さらにもっと良い結果が得られます」とのことだが、どうやらこれは提案された項目を複数個選べるというだけの意味らしい。試しに "California sunset" とタイプしても何も出てこなかったが、まず "California" を検索してから最初の結果をタップし、その後で "sunset" とタイプすればうまく行った。

残念なことに、Photos は個々の画像ファイルに含まれている基本的なメタデータのいくつかを今もまだ完全に無視している。例えばカメラの機種だ。私の Fujifilm X-T1 で撮影した写真を全部見ようと思って Search フィールドに "Fuji" とタイプしてみたが、Photos からは何も返ってこなかった。

読み込み (import) の重要 (important) な改善点

伝統的なデジタルカメラから iPad や iPhone に写真を読み込む人たちには、今回リリースされた Photos アプリが大いなる安心をもたらしてくれる。

Apple の Lightning to SD Card Reader を使ってメモリカードを接続すれば、Photos は従来よりずっと高速で Import 画面にサムネイルのプレビューを表示する。従来、私が iPad Pro に大量の読み込みをするのをやめていたのは、読み込んだ画像を表示するだけでも非常にのろのろしていて、あまりにも苦痛が大きかったからだ。

また、読み込んだ画像の保存先を指定でき、読み込むよう選択した画像の枚数、カード上にある画像の枚数、それらが占めているストレージ容量も表示されるようになった。

How photos import works in iOS 12.

Raw 画像の編集

最後にもう一点、Apple によれば A9 チップまたはそれ以上を備えた iPhone や iPad モデルで raw 画像の編集ができるという。ただしこの発表は少々混乱を引き起こした。iOS の raw 対応は以前からあったからだ。

背景を手早く説明しておこう。iOS は、2016 年の iOS 10 登場以来、オペレーティングシステムのレベルでネイティブな raw 画像対応を備えていた。それよりも以前には、raw ファイルを直接 iPad や iPhone に読み込んでも、それに対する編集はカメラの LCD 画面にプレビューとして表示される小さな JPEG プレビュー画像に対してしか働かなかった。

この点が iOS 10 やそれ以降では raw 対応によって改善された。ただしそこにはちょっとした一ひねりがあった。iOS 10 と iOS 11 の Photos アプリは、その raw 画像を直接編集する訳ではなかったのだ。その代わりに、Photos アプリがその raw データから高品質の JPEG を生成し、そのコピーの JPEG に編集を加えていた。

Photos のインターフェイスの中では、たった一つの画像に対して作業をしているかのように見せている。けれども、編集はすべて非破壊的なので、調整されたデータは別途保存される。例えば露出を 0.13 にするだという具合だ。Photos が raw 画像を Mac へ同期させると、その同じ設定が実際の raw 画像に適用される。macOS の Photos アプリは直接 raw ファイルを編集するからだ。(この点については、以前 Apple で Aperture および iPhoto 開発チームの責任者をしていて今は RAW Power ユーティリティの作者でもある Nik Bhatt が書いた "How Raw Works on iOS" をお読み頂きたい。)

Editing raw photos on an iPhone in iOS 12.

さて、iOS 12 に話を戻そう。A9, A10, A11 のプロセッサはそれ以前の世代のプロセッサよりも格段にパワフルなので、Photos アプリが直接 raw ファイルを扱えるようになった。私が iPhone X と 9.7 インチ iPad Pro で使ってみた経験で言うと、Photos が raw ファイルをメモリに読み込む際にわずかの遅れがはっきり感じられるけれども、そのこと以外、編集作業で他に違いは感じられない。例えば、Photos は何ら raw 専用の編集ツールなど備えていない。

ただし、Raw+JPEG のペアで撮影したものを読み込む場合 (カメラが raw ファイルとして撮影し、さらに別途 JPEG 画像も作る場合)、一つ注意点がある。この場合、iOS 上の Photos アプリは JPEG 部分のみに編集を加えるので、あなたの期待とは違う結果になるかもしれない。Mac 上の Photos アプリを使って Raw+JPEG 画像を編集する際には、Image > Use RAW as Original を選ぶことで raw 版の方の画像に編集を加えることができる。

iPhone X の Portrait 画像を編集

編集機能で今回はっきりと変わったと分かるのはあと一点だけ、iPhone XS や iPhone XS Max で撮影した Portrait モードの写真に対する絞り調整機能への対応だ。Portrait 写真を編集する際には、画像の下の方に現われるコントロールを使って背景のぼやけ具合を調整し、絞りを広げたり狭くしたりして撮影した結果をシミュレートできる。最大限に絞って f/16 にすれば、背景がくっきりとして焦点の合った写真になる。最も広い f/1.4 にすれば、背景がぼやけて被写体との区別が際立つ。

Editing Portrait mode focus in iOS 12.

現在のところ二つのモデルの iPhone XS のみが、この機能に必要なタイプの被写界深度マスクを作成できる。けれども、iPhone XS や iPhone XS Max で撮影した Portrait モードの画像を他の iOS デバイスで編集する際にも、このコントロールは現われるようだ。私は iPhone X と 9.7 インチ iPad Pro でテストしてみたが、どちらでも同じコントロールが表示された。手許に iPhone 7 Plus や iPhone 8 Plus がないのでテストできないが、きっとこれらでも同じだろうと思う。ただし、妻の iPhone SE では表示されなかった。

お別れの一枚を

いくつか批判も述べてきたけれどもそれらは脇に置くとして、私が iOS 12 の Photos アプリで気に入っているのは、私たちがデジタル写真をただしまい込むのみ、次の写真を追い求めればもうそれまでの写真をすっかり忘れてしまう、という風にはすべきでないという考えを Apple がはっきり打ち出しているところだ。写真を新しいやり方で表に出し、検索機能を強化することで、私たちは自分がその時それらの写真をなぜ撮ろうとしたかを思い出すことができる。ライブラリがどんどん大きくなるにつれて、過去のその瞬間、その時の気持ちや思い出に再び出会えることは、ますます重要になって行くに違いない。

さて、あなたは Photos をどの程度、どんな風に使っていますか? TidBITS では現在5問から成る簡単なアンケート調査を実行中なのでご協力頂きたい。

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TidBITS 監視リスト: Mac アプリのアップデート

訳: Mark Nagata   

SoundSource 3.1.1

SoundSource 3.1.1

Rogue Amoeba が SoundSource 3.1.1 をリリースして、macOS 10.14 Mojave 互換性を追加するとともに、Apple が Mojave に組み込んだオーディオデバイス認可システムのためのエラー報告機能を装備した。また、このサウンド環境設定ツールはリサンプルしたオーディオの品質を改良し、今回から最低限 10.11 El Capitan を要するようになった。SoundSource 自体の価格は $10 だが、他の Rogue Amoeba の macOS アプリケーションならばどれでも現行のバージョンを持っていれば無料で SoundSource のライセンスが入手できる。(新規購入 $10、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、2.6 MB、リリースノート、macOS 10.11+)

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Transmit 5.2

Transmit 5.2

Panic が Transmit 5.2 をリリースして、macOS 10.14 Mojave の Dark モードと、Automator の OpenStack Swift プロトコルへの対応を追加した。このファイル転送アプリはまた、ファイルブラウザ表示が現代的なドラッグ&ドロップの挙動をするようにし、SFTP に対応しない SSH ベースのサーバに接続する際に表示されるエラーメッセージを改良し、遅い接続で複数の大きな転送を開始できなくなったバグを修正し、ファイルを Transmit から Desktop へドラッグした際に余分のコピーが作られないようにし、AppleScript から走らせた同期操作が例外エラーを起こした問題を解消している。(新規購入 $45、69.6 MB、リリースノート、macOS 10.11+)

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Ulysses 14

Ulysses 14

Ulysses が会社名と同名の Mac および iOS 用の人気の執筆アプリをバージョン 14 にアップデートした。macOS 10.14 Mojave 用にこのアプリ独自の Dark モードを改訂したメジャーなアップグレードだ。Mac 用アプリは Share Menu 拡張を装備してリンクやテキストや画像を他のアプリから Ulysses の中へ共有できるようにし、また Sheet List のタイトル表示を大きくして読みやすくした。Ulysses は iOS 用のアプリもバージョン 14.1 にアップデートして、Apple の新しい iPhone モデルに対応させている。

さらに、Ulysses 14 ではエディタの中でリンクを Command-クリックすればデフォルトのブラウザにそのリンクを開かせるようにし、空白文字を 4 回タイプしてもタブに変わってしまわないようにし、コメントブロックが段落数の勘定に含まれないようにし、編集作業が目標に達したことの判定の信頼性を上げ、検索やシートの統合や壊れたシートを含んだグループの書き出しなどで起こったクラッシュを解消している。

現在 Ulysses を講読中の人には、バージョン 14 が Mac 版iOS 版iOS 版の双方で入手可能になっているはずだ。14 日間有効の無料試用版もある。Ulysses の価格は月額 $4.99 または年額 $39.99 (半年ごとに $10.99 の学生割引料金もある) で、これで Mac 用と iOS 用双方のアプリにアクセスできる。また、月額 $9.99 の Mac 用アプリ購読サービス Setapp にも Ulysses が含まれている。(購読年額 $39.99、無料アップデート、22.6 MB、リリースノート、macOS 10.11+)

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Live Home 3D 3.4

Live Home 3D 3.4

BeLight Software が Live Home 3D 3.4 をリリースして、読み込み機能を拡張し (Wavefront の OBJ ファイルフォーマットの 3D オブジェクトも読み込める)、COLLADA ファイルフォーマットのオブジェクトの読み込みを改良し、Sweet Home 3D が SH3D ファイルフォーマットで作成した 3D オブジェクトやプロジェクトをネイティブに開けるようにした。macOS 10.14 Mojave とその Dark モードに対応したことに加えて、この住居デザイン用ソフトウェアは (ゲーム開発者たちが使う) SCN および SCNZ フォーマットへの書き出し機能を装備し、内蔵の Library に 500 個以上の新しいオブジェクトを追加し、2D での描画を最適化し、2D のフロアプランの上でスプライトオブジェクトを直接リサイズできるようにしている。Live Home 3D 3.4 はまた、2018 年内に登場予定 (公開ベータテストが始まっており、アクセス申込みも受付中だ) の iOS 用 Live Home 3D のための準備も整えている。Pro 版 (さらなるツールや出力オプションを提供し、BeLight からも Mac App Store からも $69.99) にも同じ変更が施されている。(BeLight からも Mac App Store からも新規購入 $29.99、無料アップデート、336 MB、リリースノート、macOS 10.12.6+)

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VMware Fusion 11

VMware Fusion 11

新しい macOS リリースに合わせた年一回の登場として、VMware が仮想化パッケージ VMware Fusion の標準版と Professional 版の双方にバージョン 11 をリリースした。macOS 10.14 Mojave 用にビルドされており、VMware Fusion は対応ホスト上でデフォルトで Apple の新しい Enhanced Metal Graphics Rendering Engine で動作し、DirectX 10.1 互換性を提供する。今回のリリースではまた Application Menu を更新して、表示モードの切替、設定、スナップショット、Windows アプリケーションの起動などがクリック一つでできるようになった。

VMware Fusion 11 は REST API を拡張して、より多くのネットワーキング操作に対応し、Touch Bar のカスタマイズへの対応を追加し、VM Window の上に Finder 統合を追加して仮想マシンのフォルダツリーのナビゲーションを大幅に高速化した。2011 年かそれ以降に出たすべての Mac (ただし Intel Xeon W3565 プロセッサを搭載した 2012 年型 Mac Pro を除く) に、また 2010 年型 Mac Pro にも対応している。新しいホストおよびゲスト OS としては Mojave、Windows 10 October 2018 Update、Windows Server 2016 アップデート、Ubuntu 18.04.1 が含まれる。

VMware Fusion 10 の価格は標準版が $79.99、Fusion Pro が $159.99 だ。Fusion 8, 8.5, 10 のライセンスがあればアップグレード価格は $49.99 (標準版) と $119.99 (Pro) だ。2018 年 8 月 21 日以降にバージョン 10 を購入した場合は無料でアップグレードできる。無料の試用版を VMware ストアページからダウンロードできる。(新規購入 $79.99/$159.99、アップグレード $49/$119、495 MB、リリースノート、macOS 10.13+)

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1Password 7.2

1Password 7.2

AgileBits が 1Password 7.2をリリースして、macOS 10.14 Mojave で新たに強化されたランタイムおよびアプリ公証のセキュリティ機能に対応し、Dark モードにも対応した。このパスワードマネージャはまた Safari App Extension を新設してパスワードや個人情報の入力を Safari 内部の組み込み機能として提供できるようにし、1Password.com アカウントに 10 文字パスワードの要請を実装し、1Password Preferences が 1Password mini から Command-コンマのキーボードショートカットで呼び出せるようにし、いくつかのパフォーマンスのボトルネックに対処している。

1Password は講読モデルを使って Mac、iOS、Windows、Android 用のアプリへのアクセスを提供している。これとは別に、無料試用版の中から一度だけ料金を支払うことで1ユーザー、1プラットフォームのライセンスを購入することもできる。(AgileBits または Mac App Store から独立動作のアプリ購入の場合 $64.99、講読の場合は月額 $2.99 または $4.99 (TidBITS 会員は 6 ヵ月間無料)、無料アップデート、44.3 MB、リリースノート、macOS 10.12.6+)

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Agenda 2.4

Agenda 2.4

Momenta がノート取りおよびタスク管理用アプリ Agenda のバージョン 2.4 をリリースして、macOS 10.14 Mojave とその新しい Dark モードに対応した。(2018 年 5 月 8 日の記事“Agenda、ノート取りとタスク管理に新しい取り組み”参照。) 今回のリリースではまた、Apple の Notes からのデータ読み込みの効率を改善し、スリープに入る際にアプリのデータを同期することでクラウド上のデータを最新に保つようにし、Markdown でリンクを入力した際に URL スキームが失われたバグを修正し、プロジェクトのタイトルがノートに重なって表示された問題を解消し、段落の順序が入れ替わってしまうことがあった稀な問題を解消し、タッチバーの H2 と H3 ボタンが正しく配置されるようにしている。

Agenda は無料でダウンロードして使えるが、アプリ内購入で $24.99 払えばプレミアム機能のロックが外れる。この購入により、現行のプレミアム機能のすべて (例えばカレンダー選択、ノートのピン留め、検索の保存、Markdown や HTML での書き出しなど) が使えるのに加えて、購入後 12 ヵ月以内に追加される新たなプレミアム機能も使える。(無料、プレミアム機能の新規アプリ内購入は $24.99、無料アップデート、29.0 MB、macOS 10.12+)

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Apple Configurator 2.8.1

Apple Configurator 2.8.1

Apple が Configurator 2.8.1 をリリースした。複数の iOS および tvOS デバイス上にソフトウェアを配置したり管理したりするための Mac 用ユーティリティの、最新バージョンだ。今回のアップデートから macOS 10.14 Mojave を要するようになり、Restrictions に多数の iOS ペイロード設定項目を追加して、近接度ベースのパスワード共有リクエスト、パスワード共有と自動補完へのコントロールを提供したり、自動日付を強制したり、新型の iPhone XR, XS, XS Max の eSIM 機能を無効にしたりできるようにした。その他のペイロード設定を使えば、さらなる S/MIME 関係のオプションを提供したり、通知のグループ分けをしたり、Exchange アカウントの認証に OAuth を使わせたりもできる。(無料、64.5 MB、リリースノート、macOS 10.14+)

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ScreenFlow 8.1

ScreenFlow 8.1

Telestream がスクリーンキャスト録画およびビデオ編集アプリ ScreenFlow のバージョン 8.1 をリリースして、最近に出したメジャーアップグレード (2018 年 8 月 6 日の記事“ScreenFlow 8.0”参照) に非常に多数の修正や改善を加えた。今回のアップデートでは Stock Media の Metadata/Filtering セクションに beats-per-minute のオプションを追加し、Dropbox に保存したプロジェクトで SCC ファイルが壊れた問題を解消し、既存のテンプレートから複数のテンプレートを作る機能を追加し、Dark/Light モードのオプションが macOS 10.14 Mojave で表示されなかったバグを修正し、HEVC ファイルをタイムラインに追加すると起こったクラッシュを解消している。

ScreenFlow の価格は $129 で、Stock Media Library 講読を付ければ $175 となる。従来のバージョンを持っている人はバージョン 4 から $69、バージョン 5 から $59、バージョン 6 から $49、バージョン 7 から $39 でアップグレードできる。ScreenFlow を Mac App Store から購入した人は、アップグレードの方法の詳細を Telestream サイトで調べて頂きたい。(Telestream ウェブサイトからも Mac App Store からも新規購入 $129、アップグレード価格あり、110 MB、リリースノート、macOS 10.12+)

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SuperDuper 3.2

SuperDuper 3.2

Shirt Pocket が SuperDuper 3.2 をリリースして macOS 10.14 Mojave にフル対応し、特にフルディスクアクセスと自動化のプロンプトに対応した。もしもあなたが SuperDuper 2.7.5 またはそれ以前を使っていれば、スケジュールを削除して再作成する必要がある。このドライブクローン作成・バックアップ用アプリの Smart Delete 機能は今回から、disk-full エラーを避けるために Smart Update と協調して働くようになった。もしも SuperDuper からこの種のエラーが出れば、Smart Delete がクリーンアップ作業をして Smart Update がバックアップ作業を続けられるようにする。

今回のアップデートではまた、スケジュールに従って動く際にコピー元とコピー先のボリュームを自動的にマウントするようにし、凍結したスナップショットから APFS 起動ボリュームをコピーし、Finder で選択された設定が正しく動作するようにし、Notification Center に成功または失敗の通知を表示するようにした。(基本的機能は無料、追加機能は $27.95、無料アップデート、17.1 MB、リリースノート、macOS 10.10+)

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Banktivity 7.0.1

Banktivity 7.0.1

IGG Software が Banktivity 7.0 をリリースした。この個人財務アプリのメジャーなアップグレードで、macOS 10.14 Mojave とその Dark モードへの対応を追加している。この新バージョンでは不動産関係の改善がいくつか施されており、例えば不動産表示の改訂、Zillow の不動産評価機能との統合、不動産アカウントをそれに付随するローンとリンクさせる機能などがある。最低システム要件を 10.13 High Sierra に上げた新しい Banktivity はその他にも、Direct Access を高速化して取引の読み込みが速くなり、あなたがポストした取引とスケジュールが間近になった取引が分かるカレンダー表示を追加し、自動調停の対象をすべての取引、対象なし、クリアされた取引のみ、から選択できるようにして調停機能を改良している。

そのリリースの後間もなく、IGG Software はバージョン 7.0.1 を出して Dark モードにマイナーな改良を施し、ある種の有価証券を更新した際に起こったクラッシュを修正し、Mac App Store のアプリ内購入を改善した。

Banktivity 7.0 の価格は IGG Softwareからも Mac App Store からも $69.99 (10.12 Sierra を走らせている人向けの Banktivity 6 も $64.99 で販売中) だ。Banktivity 5 または 6 のライセンスを持っている人は $34.99 でバージョン 7 にアップグレードできる。30 日間無料の試用版も IGG Software ウェブサイトや Mac App Store から入手できる。(IGG Software からも Mac App Store からも新規購入 $69.99、IGG Software からの場合 TidBITS 会員には 20 パーセント割引、アップグレード $34.99、21.8 MB、リリースノート、macOS 10.13+)

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Logic Pro X 10.4.2

Logic Pro X 10.4.2

Apple が Logic Pro X 10.4.2 をリリースした。このプロフェッショナル向けオーディオアプリのメンテナンス・リリースで、数多くのマイナーな拡張やバグ修正が施されている。今回のアップデートでは Sound Library を外付けストレージデバイスに置き直すことができるようになり、Smart Tempo に調整を加えて複数トラックの録音でテンポを分析することにより Project Tempo を定義できるようにし、Score Editor で選択した音符に Automatic Slurs を適用できるようにしている。このアプリはまた、Key Commands ウィンドウをリサイズした後も反応し続けるようになり、大きなプロジェクトの中でトラックを選択する際の遅れを除去し、File Tempo Editor にスクロールバーを追加し、Alchemy の統合エンジンをアップデートして明瞭度を高めるとともにチューニングの安定性を向上させ、数多くのクラッシュやハングを修正した。(Mac App Store から新規購入 $199.99、無料アップデート、1.45 GB、リリースノート、macOS 10.12+)

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ExtraBITS

訳: Mark Nagata   

Mojave Won’t Install on Some 2012 iMacs with Boot Camp

Mojave は Boot Camp を使う一部の 2012 年型 iMac にインストールできない

もしもあなたが 3 TB ハードドライブを搭載した Late 2012 モデルの 27 インチ iMac を持っているなら、Apple によれば macOS 10.14 Mojave をインストールするよりも前にあらかじめ Boot Camp Assistant を使って Boot Camp パーティションを削除しておかなければならないとのことだ。言うまでもなく、それをする前にあらかじめ重要な Windows データをすべてバックアップしておこう。それに加えて、その Mac を Mojave にアップデートした後には Boot Camp を使って Windows を再インストールすることはできない。しかしながら、Windows へのアクセスが必要となれば Parallels DesktopVMware Fusion は問題なくその iMac でも動作するはずだ。

この極めて個別的な制約に関して、Apple は何の説明もしていない。問題となっている Late 2012 モデルは Mojave が走ることのできる最古の iMac なので、おそらく Apple はあらゆる構成で Boot Camp が走る状況を維持するよりも、このモデルで Mojave が基本的に走るようにすることの方を優先したのだろう。

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Astro Acquired by Slack: Apps to Shut Down October 10th

Astro が Slack に買収され、アプリは 10 月 10 日に動作停止

Astro Technology 社は Mac 版と iOS 版の (他の版もある) 電子メールアプリ Astro を出している会社だが、同社が Slack に買収されると発表した。Slack は人気の事業用メッセージングサービスのメーカーだ。

Astro 社のアプリを使ってきた人には残念な知らせだが、Slack は 2018 年 10 月 10 日をもってそれらのアプリを終了させる予定だという。つまり、ユーザーたちには別のアプリに切り替えるまでの猶予がたった二週間ほどしかない。Astro のアプリはデータを Gmail や Office 365 のアカウントと同期させているので、何も失わずに切り替えられるはずだ。ただし、スヌーズさせていたメッセージや、送信をスケジュール設定していたメッセージは、終了日より前に忘れずに処理しておく必要がある。

Slack がユーザーたちにこれほど短期間の猶予しか与えていないのにはがっかりさせられるが、これらのアプリはもともと無料だったのだし、結局 Astro Technology は Apple の Mail、Google の Gmail、Microsoft の Outlook といったものたちと競合して行けるだけの持続可能なビジネスモデルを見つけ出せなかったということなのだろう。これらビッグ3以外にお気に入りの電子メールアプリをお持ちの方は、ぜひコメントに書き込んでいただきたい。

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50 Million Facebook Accounts Hacked

5 千万の Facebook アカウントがハックされる

Facebook が、セキュリティ漏洩があったことを認め、5 千万人のユーザーに影響があったけれども実際にアカウントが悪用されたり情報がアクセスされたりしたかどうかは分かっていないと述べた。その後また、同社はユーザーがその Facebook アカウントを使ってサインインしていた他のアカウントにも攻撃者がアクセスできる状態になっていたことを認めた。これこそまさに、私たちが Facebook、Google、あるいは Twitter のアカウントを使って他のインターネットサービスに登録することはすべきでないと言い続けてきた理由だ。どのサービスにも、可能な限り別々のユーザ名とパスワードを使うべきだ。

今回の漏洩への対応として、Facebook はユーザーがアプリを使う度にパスワードを入れ直さずに済むために使われてきたアクセストークンをリセットするとともに、攻撃者たちが侵入のために使った View As 機能を無効化した。その結果として、影響を受けた 5 千万人のユーザーが Facebook にログインし直さなければならないのみならず、Facebook は予防措置として他の 4 千万人のユーザーのアクセストークンもリセットした。

ここで指摘しておきたいことがいくつかある:

  • 影響を受けたユーザーが 5 千万人というのは数字としては非常に大きいけれども、Facebook の月ごとのアクティブなユーザーが 22 億人いることを考えれば全体のたった 2% ということになる。
  • Facebook の予防措置の結果として、たとえあなたが再ログインを要求されたとしても、あなたのアカウントが問題の 5 千万の中に含まれていたかどうかは分からない。Facebook はその必要はないと主張しているけれども、私たちとしてはもしあなたが再ログインを要求されたならば Facebook パスワードを変更しておくことをお勧めしたい。(そしてお願いだから、もしもあなたが Facebook に強力かつ他とは違うパスワードを設定していないのなら、今すぐそういうパスワードに変えて頂きたい!)
  • 今後 Facebook が影響を受けたアカウントの数を発表し直すのではないか、ひょっとするとずっと大きな数に言い直すのではないかと、私たちは秘かに危惧している。5 千万だから良いと言っている訳ではないが、22 億よりはずっと良いことに変わりはない。
  • Facebook 自身がかき集めたデータで何をしているのかという方が本当はずっと心配なのだが、やはり今回のようなことが起これば、安閑としていてはならない、Facebook で何を共有するかについては最新の注意を払ってすべきだという事実を直視すべきだと思わされる。何しろこの会社は、あなたのデータに関するセキュリティを保証できないのだから。

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Follow These Steps to Enable Backblaze for Mojave

Mojave で Backblaze を有効にするために踏むべき手順

(TidBITS スポンサーの) Backblaze が サポート記事を発表して、macOS 10.14 Mojave の下でこのバックアップ会社の Mac 用クライアントにフルディスクアクセスを認めるためにユーザーがしておかなければならない手順を解説した。Backblaze はバックアップの作業を完了させるために、必要なすべてのファイルにアクセスできるようにフルディスクアクセスを与えられることを必要としている。また、Mojave で Backblaze のメニューバーアイコンが使えるようにするためには Backblaze アプリをアップデートする必要もある。

いずれの点も、Mojave で強化されたセキュリティとプライバシーの設定に関係がある。詳しくは記事“Mojave の新しいセキュリティとプライバシーの保護が使い勝手の難題に直面”(2018 年 9 月 10 日) をお読み頂きたい。近日中に、必要な許可を明示的に求めるように手直ししたバージョンの Backblaze がリリースされるのではないかと思われる。まだ Mojave にアップグレードしていない人には、これでまた一つインストールを遅らせたいと思う動機が増えたことになる。

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