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#1453: 赤外線カメラのレビュー、Facebook から Slack へ家族で引っ越そう、Apple Store の経営、Backblaze 値上げ

オンラインバックアップの価格が少し高くなる。Backblaze が、サービスの追加と、バックアップの量がストレージコストの低下を上回る勢いで増えていることを理由に、料金の値上げを発表した。Angela Ahrendts が Apple リテール店の責任者の地位を辞すると発表したことを受けて、読者アンケートで彼女の Apple での仕事に対する評価をお尋ねしたところ、その結果はさまざまだった。Dave Kitabjian が寄稿記事で Seek Thermal Compact Imager をレビューする。これは iPhone 用の安価なサーマル画像撮影アクセサリーだ。それから、社会を蝕む Facebook の活動にうんざりしている人のために、Glenn Fleishman が家族のコミュニケーションを Slack に移すのも一考の価値がある方策だと説明する。今週注目すべき Mac アプリのリリースは、BusyCal 3.6.1、Agenda 5.0、Lightroom Classic CC 8.2、Microsoft Office for Mac 16.22、それに Pixelmator Pro 1.3.2 だ。

Adam Engst  訳:亀岡孝仁  

Backblaze、無制限バックアップを値上げ

オンラインバックアップの会社である (そして TidBITS スポンサーでもある) Backblaze は、その無制限バックアップサービスの料金を月額 $1 値上げすると発表した。年払い及び2年払いの割引料金もまた値上げされたが、Backblaze の値段はそれでも、CarboniteLivedrive の様な競合社よりも割安である。

これまでの価格 新価格
月払いプラン $5 $6
年払いプラン $50 $60
2年払いプラン $95 $110

値上げの理由を説明する中で、Backblaze は、バックアップされるデータ量の増加がストレージのコストが下がるよりも早かったことを挙げている。同社はまた、バックアップの上限を取り除き、バックアップをより高速にし、そして復元オプションを拡大するといったサービスの強化がコスト増を招いたともしている。

もしあなたが既に購読者であれば、Backblaze はこれ迄の料金の $50 であなたの購読期間を更に1年延長する選択肢を提供している。これは、あなたがこのサービスの満足しており、そして既に1年間或いは2年間の購読料金を支払ってしまっているのであれば、迷うことなく決断出来そうなことに思える。

この値上げは、11 March 2019 の 5 PM Pacific 以降の新規購入や更新に対して適用される。全てのライセンス延長もその期日以前に購入されている必要がある。

Backblaze extension program

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Josh Centers  訳:亀岡孝仁  

Ahrendts 時代の Apple Store に対する TidBITS 読者の考え

2001 年に、最初の Apple Store が開いた時、それは Apple にとっては大胆な動きであった。当時 Apple は今の様な巨人ではなく、そしてコンピュータ店は至る所に存在していた。TidBITS 読者の Marilyn Matty は彼女の最初の印象を覚えている。そしてそれは当時としては普通のことであった:

大昔に、Apple は実店舗を開くつもりだと Steve Jobs が発表した時、私はそれが如何に馬鹿げた考えであるかを大声でわめき散らした [TidBITS Talk 上で]、何故ならば、大都市圏では数ブロックの範囲内に Gateway, CompUSA, 等々、等々がひしめき合っていたからである。数日後、私はマウスが必要となったが、Apple 製品を探し出すのは CompUSA で聖杯を探し出そうとする様なものであり、そして店員も Mac 或いは Mac 関連の物など何処にあるか知らず、ましてや提言をする知識を持ち合わせているなど考えられもしなかった。たとえ有ったとしても、試せる状態に設定されてもいない 3-4 台の傷だらけの Mac があるだけであった。と言うわけで、私は直ぐに考えを変えた。

Ron Johnson の巧みな指揮のもと、Apple Store は米国小売業における時代最大の成功物語となった。(2011 年に Apple を去った後、Johnson は J.C. Penney の CEO として同じ様な魔法を実現することは出来なかった。この有名なデパートの彼による改造は無残な結果となった。) Apple Store は、小売業における最も儲けの多い事業であるだけはなく、Circuit City, CompUSA, そして Gateway Store と言った競合社の殆ど全てよりも長生きしている。彼らが応対する毎年5億人に及ぶ顧客にとって、Apple Store は販売とサービスに対する Apple の公の顔となっている。

Johnson の後任者である John Browett は、Tim Cook が CEO になって最初に雇った大物の一人であり、彼のコスト削減とたった数ヶ月で辞めてしまったことは警戒の原因となった ("Apple、経営陣の大改革で協調体制を改善" 1 November 2012 参照)。Cook が Browett の後任として Angela Ahrendts を雇う迄2年近くを要した。彼女は、高級ファッションブランド Burberry の CEO であった ("なぜ Angela Ahrendts は Apple にとって最適の人材か" 16 October 2013 参照)。

Ahrendts は、オンラインと実店舗の統合、Apple Store の再設計、そして Today at Apple 構想を指揮した。しかし、最も重要なのは、彼女がこの経済的巨人を順調に動かし続けたことである。2016 年に Apple は、小売業の世界では鍵となる指標である単位面積当たりの販売高でトップに立ち、小売空間の1平方フィート当たり $5546 の売上げを記録した。その次に続く最高の競争相手は Murphy USA (Walmart 店舗と場所的に緊密に連携した給油所チェーン) で、1平方フィート当たり $3721 にすぎない。

多くの点で、Ahrendts は未だウォームアップの段階にいると感じられた。彼女は、2016 年に Apple Store に彼女の "都市広場" ビジョンを導入したが、未だ完成の域には達していない。だから、彼女が退陣するというのは驚きとして捉えられた - "Apple のリテール部門責任者 Angela Ahrendts が 4 月に退職" (7 February 2019) 参照。

そこで、我々は Ahrendts の下での Apple Store はどんなものであったかについて皆さんの考えを聞くことにした。そして、皆さんの意見が、改善した、変化なし、悪化したの間で、ほぼ均等に別れたことに驚かされた。回答者の 38.9% が改善した、34.7% は変化に気づかなかった、そして 26.3% が悪化したと言った。

A chart of our Apple Store survey results.

数多くの人がコメントで考えを共有してくれた。幾つかのパターンが見て取れる:

Apple Store の創始者 Ron Johnson が Yahoo Finance に次のように語った、"ある意味、彼らは彼ら自身の成功の犠牲者みたいなものである。店はとても人気があり、真の挑戦は入店してくる人の流れの量をどう扱うかである。" Ahrendts から引き継いだ Apple 勤続 30 年になるベテラン Deirdre O’Brien が、同社の小売努力が直面する課題にどの様に挑戦していくのか興味を持って見守りたい。

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Dave Kitabjian  訳: Mark Nagata   

暗いところでも尋ねよ、さらば見出さん - iPhone 用赤外線カメラ

私は長い間サーマル画像カメラを探し続けてきた。別にそういうカメラを必要としていた訳でもなく、毒蛇のごとくに獲物を狙う必要もないのだが、ただ単にこういう機器がクールに見えたからだった。ギークたる私にとって、わが家の中や外のいろいろなものを撮影した 2D のカラフルな赤外線画像を眺めたり、あるいはものの温度を「目で見る」ことができたりするのは、とても楽しい。でも、サーマル画像カメラはコンシューマ向けグレードのものでさえ $400 以上もするので、いくら目新しいとしても私に手の出る値段ではなかった。

けれどもある日、私は Seek Thermal 社の Seek Thermal Compact Imager が Amazon で $220 ほどで売られていることに気が付いた。この赤外線カメラは、iPhone のスクリーンと電源とストレージを利用することで、コストを削っている。加えて、ちょうど建築業者が外気温 0 度以下 (摂氏 -18 度以下) のわが家に断熱材を取り付ける工事をしているところだったので、冷気が室内に流れ込んでいないか確かめたいという動機もあり、ついに私は買う気になった。

この Compact モデルには iOS 用と Android 用の両方があり、Seek Thermal はさらにあと2機種の (価格も高い) 上級モデル、CompactXR と Compact Pro も出していて、そちらはレンジと解像度が増しているので価格がそれぞれ $50 と $200 だけ高くなる。

わが新しき目を実際に使ってみる

Compact という名前だが、持ち運びおよび保存用の素敵な防水ケースが付属するこのカメラは、予期したよりもずっと小さい。

The Seek camera between two fingers.

ハードウェア的にすべきことは、これを iPhone の Lightning ポートに差し込んで、フォーカスリングを調節することだけだ。Lightning プラグをきっちりと差し込むためには私の iPhone 8 Plus を保護ケースから取り出す必要があると知ってちょっとがっかりしたが、これは些細な不便と言うべきだろう。

使い始めてすぐに、私は感銘を受けた。Compact を iPhone に差し込むや否や、無料の Seek Thermal アプリを App Store からダウンロードしなさいという指示が出た。ダウンロードして、いくつかの楽しげな挨拶画面を過ぎると、私のまわりを赤外線撮影で点検し始める準備完了だ。

獲物を求めて徘徊する

もちろん、家の中をあちこち歩いて冷気の吹き込みがないかどうか調べるのはもともと主たる目的で、そのために Compact を購入したのだった。暖炉の下側から冷気が出ているなど、予想通りの冷気漏れはいくつかあった。ちょっと意外で驚いた漏れ個所もあった。

A thermal image of Dave's fireplace.

赤外線写真の左側沿いに、幅の狭い帯状に温度の凡例が表示される。白 (最も熱い) から黒 (最も冷たい) まで、一連の色を使って温度の高いところと低いところが示される。ダイナミックな色域を使って画像を「美しい」ものにするため、Seek Thermal アプリは絶対的な温度に色を割り当てるのではなく、与えられたフレームの中で最も熱いところと最も冷たいところに基づいてリアルタイムに色を温度に割り当て直している。

Compact で撮影した写真はその iPhone の Camera Roll に直接保存されるので、共有もすぐにできる。私は撮影した写真のいくつかを選んで、建築業者が壁を張る前に問題点に対処できるようにと、彼に写真を送った。

この Compact Imager はビデオ撮影もでき、夜に周囲の野生動物がどんな暮らしをしているか知るのに役立つかもしれない。それに、どうやらティーンエイジャーたちは暗い地下室でビデオを見ながら隠れん坊遊びを追体験するのが大好きらしい。

Compact を iPhone の底辺に取り付けると、うっかりと自分の手がカメラの視野に入ってしまいがちだ。幸いにも、Seek Thermal アプリには向きを入れ替える機能が備わっているので、iPhone を横向きにして、あるいは上下反転させて、ダイニングルームの隅が寒いかどうか調べることができる。

The Seek camera mounted on an iPhone.

Compact は自宅の寒さ対策以外の目的にも使える。例えば、獣医のところへ連れて行かれるのを嫌がって隠れている猫を見つける役に立つ。

A thermal image of a cat.

それから、セルフィーをサーマル画像で撮りたければ、Compact をいったん Lightning ポートから引き抜いて、反対向きに差し込み直してから、はい、チーズ、と言えばよい。

A thermal selfie of the author.

クリアな選択

もっとクリアな写真を撮りたければ、フォーカスリングを調節することで時には明瞭度が上がることもある。けれども、この Compact のセンサーはたったの 206 × 156 ピクセルしかないので、ピントの調節くらいでは大して変わらないことが多い。Seek Thermal の CompactXR モデルは、センサーは同じだがレンズが違っていてほぼ2倍の視距離を提供する。Compact Pro モデルならばもっと長い視距離と 320 × 240 ピクセルという大きなセンサーを備えているが、価格が大幅に高くなる。たいていの人は上級モデルにしてもそれほど恩恵を受けることはないという気がするけれども、人によって私とは違う使い方をするのかもしれない。

Amazon でこの製品のページに書き込まれたコメントを読むと、色と温度の対応がそれほど正確なものではないらしい。たぶんそうなのかもしれないが、大体においてそれはどうでもよいことではないかと思う。壁のコンセントのまわりに「青」が見えれば、それは冷たい外気が流れ込んでいるということで、断熱を施す必要があると分かる。この場合、コンセントまわりの正確な温度は私にとって別に重要ではない。

ただし、この Seek Thermal Compact Imager には一つだけ、はっきりしたデザイン上の難点がある。Android を使っている友人に貸して私と同じく独立動作のサーマル画像撮影器として使ってもらうことができないという点だ。でもそれはマイナーな欠点と言うべきだろう。この小さなデバイスにはそれを補って余りある長所がたくさんある。充電すべきバッテリーもなく、共有のためにスマートフォンへ画像を転送する手間も一切不要、極めて持ち運びし易く、大サイズのスクリーンが使え、しかも価格は底値とくれば、ついにサーマル画像撮影があなたや私のようなギークにも手の届く存在になったということだ。

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Glenn Fleishman  訳: Mark Nagata   

Facebook にうんざりしたら、家族で Slack に引っ越そう

誰でも、自分の生活のプライベートな部分に関して Facebook を信用すべきでない。でも、Facebook を避けて通るのはかなり難しいかもしれない。今は亡き偉大なる Yogi Berra の言葉を借りれば「もう誰もあそこには行かないよ、混み過ぎなんだもの」という訳だ。もはや Facebook は、親戚や卒業生や元同僚などが何年経っても永遠に集まり続ける同窓会の、商業的な同義語のような存在となった。ここは、知人たちの大多数がオンラインで集まる場所なのだ。

その状況は、Facebook が誤解を招く声明やまったくの嘘を次々と発することを通じて自らがユーザーをデジタルな屠殺場の中の家畜のごとくに扱っていることを露にしてしてしまった後も、変わらなかった。この会社が金を儲けているのは、私たちの構成部分、つまり誕生日、人と人の繋がり、時事的な興味、ブラウズの習慣などを切り刻んで、それらを繰り返し繰り返し他の会社に売りつけることによって為されている。また、この会社によるセキュリティや運用上の能力欠如の結果として私たちのプライベートなデータが大量に漏洩するという事例も発生しているので、たとえ Facebook が信頼に値する約束をしたとしても、その実効性を信用することはできない。

2018 年にも、Facebook が選挙コンサルティング会社 Cambridge Analytica に何百万人ものユーザーのプロフィールを閲覧させ、その事実が発覚した後にこれは技術的に言って漏洩ではないと不正使用の言い訳を試みた事例があった。Facebook は誤って何十億人ものユーザーに関するデータが検索によって集められてしまう状態を放置していた。Facebook はモバイルデバイスのメーカー各社と秘密の協定を結んで、たとえユーザーが自分の情報をサードパーティに見られないようブロックしたとしてもその情報を共有できるようにしていた。漏洩した 2016 年の社内メモについて、Facebook のある重役は会社の成長のためならば他の懸念はすべて脇に置いてもよい、たとえテロリストに力を与えることになったとしても、と発言した。Facebook はユーザーのプライベートなデータを傍受するようデザインされた Onavo という iOS 用の VPN アプリを配布し、データ収集に関する Apple のポリシーに違反した。(2018 年 2 月 14 日の記事“Facebook の iOS 用アプリにある "Protect" 機能に要注意”参照。) Apple が Facebook に Onavo を取り下げさせた後も、Facebook はアプリをパッケージし直しただけのものを Apple の目に付かないようこっそりと配布した。(2019 年 2 月 1 日の記事“証明書戦争: Apple の Facebook と Google との騒動要約”参照。) これらすべてに直面しても、Facebook は大体において他者からの認識に対する怒りを露にする姿勢を変えていない。それに、この会社の良くない振舞いはまだまだあって、到底ここには書き切れない!

そういう状況にもかかわらず、 Facebook は依然として収益の増加、ユーザー数の増加、サイトの日常的使用量の増加をみている。多くの人々が Facebook を使い続けるのは、ネットワーク効果の結果だ。つまり、家族も友人もそこにいて、ここが「ニュース」源だからだ。(ここでニュースと称しているもののかなり多くは実際の事実に基づくものではないのだが。特に健康関係のニュースなるものを読めばすぐにそうと分かる。)

Facebook の振舞いに嫌気が差している人たちは多い。そうして自分のアカウントを削除してサービスを使わなくなった人たちもいるが、それよりずっと多くの人たちが不承不承そのまま使い続けている。それはなぜか?「だって、家族や古い友人とオンラインでコミュニケーションできるのはここしかないから」というのが理由だ。

それならば、Facebook による危険を心配せずに家族や近しい友人たちと自由に語り合い写真やビデオの共有もできる、別の方法があったらどうだろうか? 実はそういうものがある。それが Slack だ。

Slack オン!

Slack は企業や団体を対象としたグループメッセージングシステムで、複数の人たちの間での会話や、一対一の直接メッセージング、それにファイル共有を組み合わせている。最新の報告によれば Slack には 800 万人の日常的ユーザーがいて、そのうち 300 万人は有料のグループに属している。それ以外の人たちは堅牢な無料レベルを使っており、家族で使うにはこちらで十分だ。

Slack の「ワークスペース」のメンバーは、写真をアップロードでき、そのグループに属するメンバー全員に開かれた公開のチャンネルでチャットしたり、あるいはプライベートなチャンネルやダイレクトメッセージを使ってその場に参加している人たちのみが知り得て読める会話をしたりできる。

私は Take Control of Slack という新刊書を出版したばかりで、その本の中でソーシャルなグループや非営利団体、あるいは企業が Slack を使えるやり方を解説したので、私の立場は公平なものとは言えない。けれども、この本を出した後になってから、私は TidBITS Publisher の Adam Engst と話をして、Slack が安全で制御されたオンラインのコミュニケーションをいかにうまく提供でき、Facebook にうんざりした家族が使うのに最適であるかを語り合った。また、友人たちのグループでも、密に連絡は取り合いたいけれども (例えば WhatsApp のように) Facebook が所有する会社や、プライバシーを侵害する他のテクノロジー界の巨大会社のシステムは使いたくない、しかし (例えば Apple の iMessage と違って) 複数のプラットフォームで使えるものが欲しいという場合に、Slack は適していると言えるだろう。

家族で使うためには、Slack の無料アプリと、強力なプライバシーと、無料のサービスの組み合わせで、オンラインの接続を失うことなく十分に安心して Facebook を捨て去ることができるかもしれない。

Slack は家族の間でコミュニケーションするためにあまりにも適した方法なので、対象を少し広げて他のコミュニティーをあきらめてしまったオンラインの親戚たちを呼び戻す力にさえなれるかもしれない。

家族間の Slack で何ができるのか?

Slack は会話を中心としてデザインされている。チャットなのだが、構造化されたチャットだ! つまり、会話は時系列の長い一連のストリームとして続く。この種の形式張らない会話は家族間ではうまく機能する。つまり、あなたが言いたいことのほとんどは広いスケールで見れば大して重要なことではなく、主としてなごやかに打ち解けることが重要だからだ。

Slack の個々のワークスペースはそれぞれ、会話から成る独立のウェブサイトのように挙動する。そのワークスペースをセットアップした人が他の人たちを招待すると、その人たちは メンバー となる。ワークスペースを見たりそこに投稿したりできるのはメンバーのみだ。メンバーとしてログインしなければ、誰もその中のものを一切見ることができない。

Slack のワークスペースは、ある意味で 場所 を提供する。つまり、すべてのやり取りが公開またはプライベートの会話として整理される。公開の会話はチャンネルの中に置かれ、チャンネルはその Slack グループに属するすべてのメンバーに開かれたチャットルームのように働く。これらのチャンネルには人々が参加するかどうか決める際に役立つように、内容の分かる名前を付けておくのがよい。

家族のためには、公開チャンネルを拡大家族に分けて (例えばあなたの妹があなたの義理の両親たちの会話を見ずに済むように)、あるいは住んでいる地方に分けて (例えば遠いところに住んでいる親戚が家族の夕食のプランを目にすることがないように)、あるいはイベントごとに (例えば Thanksgiving チャンネルとか、親戚の集まりの会のチャンネルとか) に分けてセットアップしたておくことをお勧めする。チャンネルを分けることで議論を分割し、特定の話題や特定の同居家族に興味のある人たちだけが集まれるようにし、他の無関係なお喋りに埋もれずに済むようにできる。

プライベートの会話は、プライベートなチャンネル (そのチャンネルを作った人が招待した人たち以外には完全に隠されたチャンネル) ですることもできるし、ダイレクトメッセージ (DM) を通じてすることもできる。DM はグループチャットや Twitter の DM と同じようなものと考えればよく、こちらも他の Slack ワークスペースメンバーからは見えないようになっている。

どんな種類のどの会話にも、メンバーならばファイルをアップロードできる。だから、Slack は写真、ムービー、Word ファイル、PDF ファイルその他を共有するためにも素晴らしい手段となる。さらには Slack 内部でフォーマット付けされた投稿を作成することもでき、メンバーの誰もがそれを見たり、オプションとしてそれに手を加えることを許されたりもできる。

どんなメッセージングアプリでも言えることだが、通知機能が非常に重要だ。Slack はそこに多大な努力を注いでおり、対応しているプラットフォームごとにネイティブな通知を提供する。macOS ではブラウザベースの通知ができ、Windows ではウェブアプリを通じた通知ができる。

マイナーな欠点いくつか

家族のコミュニケーションのために多くの長所を持っているが、そんな Slack も完璧ではない。例えば通知にはあまりにも柔軟性があり過ぎて、経験の少ないユーザーにとってはセットアップで大いに混乱させられてしまう。この点についてはあとでもう少し説明しよう。

無料レベルのワークスペースにおける Slack の制約は、家族での使用には影響しないはずだ。無料レベルの Slack ワークスペースは最新のものから最大 10,000 通までのメッセージしか読んだり検索したりできず、オーディオ通話やビデオ通話の機能は一対一に限られていて、グループ通話はできない。

プライバシーに関する Slack のあるルールが、家族にとっては大きな問題になる。Slack では、16 歳未満の人にはサービスの利用が禁止されているのだ。これはおそらく European Union の General Data Protection Regulations (GDPR) に由来するものと思われる。米国では 13 歳またはそれ以上の子供は個人情報の開示に同意することができるが、GDPR においてはそのしきい値が 16 歳に引き上げられている。カナダではそのような法律的最小年齢が定められていない。米国と EU の双方で親が同意を提供することは可能だが、どうやら Slack はそれほど細かいレベルにまで立ち入ることを望んでいないようだ。

そうは言っても、Slack による強制力行使は最小限だ。規定には「16 歳未満の誰かが違法に当社へ個人データを提供したことがわかった場合は、当社までご連絡ください。当社はそのような情報を削除する措置を講じます」とある。私としてはルールを破ってサービスを利用することを勧めるつもりは全くないが、これが強制力を行使する重荷を担うことなく Slack が法規制に従おうとする努力の現われであることは明白だろう。

家族での使用に際して Slack で重要な制約となるのが、写真やビデオをグループ分けする手段が一切提供されていないことだ。メディアをアップロードして閲覧することはできるが、ギャラリー機能のようなものは何もない。その機能が重要だと思う人は、どこか別の場所に保存したギャラリーへのリンクを貼り付けるようにすればよい。共有 iCloud アルバムを使うか、あるいは Flickr を使ってもよいだろう。Flickr の新しいオーナーである SmugMug は厳しいプライバシー規定を持っていて、広告が表示されるのは機能に制約のある Flickr の無料レベルのみだ。家族で一つの Flickr Pro アカウント (年額 $50) を購入して、プライベートなアルバムの中で写真を共有すれば安心だ。

まずは Slack ワークスペースを始めて、家族を招待しよう

私の説明を読んで Slack を試したいと思って下さったなら、まずはあなたの家族と話をして、その全員が Slack アプリをインストールして使うことに同意していることを確認しよう。どんな変更に際しても言えることだが、ある程度熱意を持って説得することが必要になるだろう。Facebook がどれほど邪悪なものかを説明すれば役立つかもしれない。また、私のこの記事を読んでもらうのも良い考えかもしれない。セットアップの操作に慣れていない人には、あなたが喜んでお手伝いすると言ってあげるのがよいだろう。

それから、まず最初は小さい規模で始めるのがよい。すべての人を一度に招待するのではなく、まずは直近の核家族のみで、あるいは家族の中でテクノロジーに慣れた人たちだけで始めてみて、その後で少しずつ広げて行くのがよい。

さて、そこまで準備ができたなら、以下の手順を踏んでセットアップしよう。

Slack の重要な利点であり同時に大きな困難でもある点の一つは、通知に関係したことだ。チャンネルに誰かがポストしたり、誰かがあなたの名前を挙げて言及したり、あるいはダイレクトメッセージに返信したりといったさまざまの状況に応じて、このシステムは素晴らしく巧みに通知を出してくれる。けれども必ずしもすべての人がそのような通知を受け取りたいと思う訳ではない。

親戚たちの中には、通知なんか 一つも 要らない、一日一回程度 Slack を開いてみれば十分だ、Facebook でもそうしてきたのだから、と言う人もいるだろう。あるいは、スマートフォンに通知を出して欲しいけれどデスクトップ機には出して欲しくないと思う人も (その反対の人も) いるだろう。また、その特定のチャンネルや会話でのデフォルト設定よりもっと多くの通知を欲しがる人もいるかもしれない。それからまた、"do not disturb" 時間帯を設定しておいて、その間はすべてのメッセージをミュートさせたいこともあるだろう。(甥っ子の大学生が深夜におかしな写真をポストする趣味があったりする場合に便利だ。) Slack の通知は正しく設定するためにいくらか調整の手間が必要だし、たぶんあなたは家族の一人一人がここをどう設定すればよいか判断する手伝いをするために大部分の時間を割かなければならないだろう。(私の本には Slack の通知設定のやり方について非常に詳しく説明してある。)

Screenshot of Slack’s per-channel notification settings.
Slack の通知設定はワークスペースの中のあなたのアカウントについても設定できるし、3人以上が参加するチャンネルやダイレクトメッセージの会話についてもそれぞれ設定できる。

参加する全員がこのシステムに慣れるまで、あなたは少なくともある程度は技術的サポートの重荷を負担する覚悟をすべきだろう。それは、どんな種類のデジタルプロジェクトにおいてもあなたが他の人より優れていればそうなるのが必然だ。でも、少なくとも Slack が提供する機能の種類はそれほど多くないし、独自のオンラインヘルプも (Facebook のようなものに比べれば新規ユーザーにとって簡潔過ぎるとしても) あることはある。(それにもちろん、私の本 Take Control of Slack をいつでも参照できるし、人にお薦め頂くこともできる。まとめ買いの値引きさえある。)

Slack のワークスペースに乗り換えることで Facebook での問題がすべて解決する訳ではない。けれども、人の個人情報を攪拌して現金に換えるソーセージ工場のような“無料”ソーシャルサイトからあなたとあなたの親戚たちを一歩引き離す役には立つ。Apple と同様に、Slack はあなたを顧客として扱い、収益化すべき原材料として扱ったりしないのだから。

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TidBITS 監視リスト: Mac アプリのアップデート

訳: Mark Nagata   

BusyCal 3.6.1

BusyCal 3.6.1

BusyMac が BusyCal 3.6.1 をリリースした。このカレンダーアプリへのメンテナンス・アップデートで、数多くの改善やバグ修正が施されている。今回から BusyCal は Option キーを押さえながら招待を受諾すると Inbox にあるすべての招待を受諾したことになり、Info パネル上で違うタイムゾーンの日時を当地での日時に翻訳するようになり、共有カレンダーから届いた CalDAV ミーティング招待状の処理を改善し、Travel Time メニューに "45 minutes" アラートプリセットを追加し、天候データの取り込みを改善し、macOS 10.12 Sierra の日付ピッカーでクラッシュするバグを解消し、OmniFocus から項目をドラッグ&ドロップすると重複したイベントが作られてしまったバグを修正し、またExchange から届いた委託ミーティングの招待状の処理を改善している。(BusyMac からも Mac App Store からも新規購入 $49.99、無料アップデート、21.2 MB、リリースノート、macOS 10.11+)

BusyCal 3.6.1 の使用体験を話し合おう

Agenda 5.0

Agenda 5.0

Agenda の 1.0 リリースからの一周年に合わせて (2018 年 5 月 8 日の記事“Agenda、ノート取りとタスク管理に新しい取り組み”参照)、Momenta がこのノート取りおよびタスク管理用アプリ Agenda のバージョン 5.0 をリリースした。今回のメジャーな新リリース (iOS デバイス用もある) では、さらに小さなテキストサイズも選べるようになり、Move To メニューから新規プロジェクトを作成するオプションを追加し、Escape キーを押せばノートの編集を中止するようになり、矢印キーを使ってアプリ全体をキーボードでナビゲートできるようにし、マルチタグおよびマルチ人物の検索への対応を追加した。

Agenda 5.0 ではまた、既存のリンクを Markdown リンクフォーマットと組み合せて使う際の処理を改善し、Agenda から書き出したファイルがロックされてしまうバグを修正し、Continuity Camera 機能が期待通りに動作するようにし、添付ファイルの QuickLook へのショートカットを Option-クリックに変更し、ノートの折り畳みと展開を改善し、メールメッセージのドラッグで件名が正しく表示されるようにし、Search バーにアクティブなフィルターが表示されなくなったバグを修正している。(無料、プレミアム機能の新規アプリ内購入は $24.99、無料アップデート、31.5 MB、macOS 10.12+)

Agenda 5.0 の使用体験を話し合おう

Lightroom Classic CC 8.2

Lightroom Classic CC 8.2

Adobe が Lightroom Classic CC 8.2 をリリースして、このデスクトップ中心の写真カタログ・編集アプリケーションに新機能 2 件といくつかのバグ修正を加えた。Adobe Sensei の人工知能と機械学習を用いて、今回のアップデートでは RAW 画像に微細なディテールの拡張を素早く施すことができるようになり (Photo > Enhance Details)、元のソースファイルと並べて新規に拡張された DNG 画像を作成 (この機能には macOS 10.13 High Sierra かそれ以降が必要) できるようになった。今回のリリースではまた、Nikon カメラをテザリングする際の処理速度と安定性を高め、さらなる新しいカメラレンズにも対応した。

Lightroom Classic CC 8.2 ではまた、ブックを PDF として保存できなくなった問題点を解消し、画像の名前が特殊文字を含んでいた場合に読み込んだ画像の重複を探知する機能が働かなくなったバグを修正し、電子メールに書き出す際に画像キャプションが正しい順序になるようにし、Import Preset が読み込みの度に None に戻ってしまわないようにし、Print モジュールに Info Overlay を復活させている。

Lightroom Classic CC は Creative Cloud Photography プラン (Lightroom CC と Adobe Photoshop CC も含んでいる) の一部として入手でき、その価格はストレージ 20 GB で月額 $9.99、ストレージ 1 TB で月額 $19.99 だ。(プラン価格比較表もある。) また、月額 $52.99 の Creative Cloud All Apps 講読にも含まれている。(月額 $9.99/19.99/$52.99 の Creative Cloud 購読、無料アップデート、リリースノート、macOS 10.12+)

Lightroom Classic CC 8.2 の使用体験を話し合おう

Microsoft Office for Mac 16.22

Microsoft Office for Mac 16.22

Microsoft が Office for Mac のバージョン 16.22 をリリースして、Word、Excel、PowerPoint にトラックパッドを使った新しいスケッチ機能を追加した。Office 365 購読者のみが使えるこの新しいデジタル手描き入力機能は、(マウスでの入力に加えて) トラックパッド上で指を使って図形やテキストを入力できる。また、Excel はセキュリティアップデートを受けて重要な脆弱性一件を修正し、このスプレッドシートアプリがメモり内容を漏洩させ攻撃者がユーザーのコンピュータあるいはデータを攻撃できてしまう問題を解消した。この脆弱性は Excel 2019 にもその前任の Excel 2016 にも影響があった。(一回限りの購入ならば $149.99、年払い講読オプションは $99.99/$69.99、Microsoft AutoUpdate 経由で無料アップデート、リリースノート、macOS 10.10+)

Microsoft Office for Mac 16.22 の使用体験を話し合おう

Pixelmator Pro 1.3.2

Pixelmator Pro 1.3.2

The Pixelmator Team が次世代の画像編集アプリ Pixelmator Pro のバージョン 1.3.2 をリリースして (2019 年 2 月 13 日の記事“Pixelmator Pro: How Does It Compare to Photoshop CC?”参照)、いくつかの新機能を追加し、多数の拡張やバグ修正も加えた。 今回のアップデートでは Portrait Mask への対応を追加し、iOS 12 の Portrait モードを使って撮影した写真を開く際にレイヤーマスクを付けて画像の背景部分を素早く変更できるようにした。また、Pixelmator Pro 1.3.2 では複数個の書類でタブを使うことをデフォルトとし、新しい Comics エフェクトを追加し、スラッシュ (/) 文字を押せばレイヤーのロック/アンロックが切り替わるようにし、レイヤーの visibility を Option-クリックすることで他のすべてのレイヤーを隠すようにし、多数のレイヤーを持つ書類でのズーム処理のパフォーマンスを高速化し、極端な色調レンジを持つ画像で輝度調整をする際の精度を向上させ、macOS 10.14 Mojave の走る 2016 年型から 2018 年型までの Mac でパフォーマンスが落ちるバグを修正し、レイヤーをグリッドに合わせる際にピクセル以外の単位に基づいて位置が不正確になった問題を解消し、Photoshop 書類の中のある種のテキストレイヤーとの互換性を改善している。(Pixelmator からも Mac App Store からも新規購入 $39.99、無料アップデート、170 MB、リリースノート、macOS 10.13+)

Pixelmator Pro 1.3.2 の使用体験を話し合おう

ExtraBITS

訳: Mark Nagata   

Amazon Buys Mesh-Networking Company Eero

Amazon、メッシュネットワーキング会社 Eero を買収

Amazon が、家庭用メッシュ Wi-Fi システムのメーカー Eero を買収する予定であると発表した。(私たちがレビューした 2016 年 6 月 25 日の記事“Eero、良好な Wi-Fi 到達範囲を端正な筐体で提供”参照。) Amazon にはデータ収集癖があるので、この発表はプライバシーを意識するユーザーたちの警戒心を呼び起こした。そうは言っても、Amazon が掌握するようになれば Eero デバイスを通過するネットワークトラフィックに厳しい監視の目が向けられるようになるに違いないので、Amazon もそうそう下手なことはできないのではないかと思われる。もしも Eero の新しい所有者が気に入らず、別のメッシュベースのシステムに切り替えたいとは思うが今や Apple が公式にルータのビジネスから手を引いているので (2018 年 4 月 27 日の記事“安らかに眠れ:Apple AirPort, 1999-2018”参照) 困っているという人は、Linksys Velop システムを検討してみるとよい。Apple もこれを販売しているし、去年 Julio Ojeda-Zapata が好意的なレビュー記事 (2018 年 7 月 9 日の記事“Velop、一流だが高価な Wi-Fi メッシュ・ネットワーキングを提供”) を書いている。

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Porn and Gambling Apps Avoiding the App Store Through Enterprise Certificates

ポルノやギャンブルのアプリも企業証明書で App Store 回避

Josh Constine は TechCrunch の編集者で、Facebook と Google がそれぞれにプライバシーを侵害する VPN アプリを iOS ユーザーに配布していたことを暴露した人物であった。この種のアプリは App Store では受け入れられないので、両社はそれぞれ自社の企業証明書を使って App Store を経由せずにアプリを配布していた。(2019 年 2 月 1 日の記事“証明書戦争: Apple の Facebook と Google との騒動要約”参照。) そして今回また、Constine は他にも企業証明書を使って App Store の外でポルノやギャンブルのアプリを出版している開発者たちがいることを暴露した。企業証明書というのは公開予定のアプリを社内でテストしたり社内専用のアプリを配布したりするために使われるべきものであって、App Store のポリシーを回避する手段を提供するためのものではない。少しだけ安心してよい知らせとして、この元の記事に助言を与えたセキュリティ専門家 Will Strafach が調べた結果では、新たに発見されたそれらのアプリにはデータを流用したりマルウェアを含んだりする痕跡は見つからなかったという。

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EFF: Europe’s Copyright Directive Worse Than Imagined

EFF: ヨーロッパの改正著作権法指令案は想像したよりもっと悪い

Electronic Frontier Foundation (電子フロンティア財団、EFF) はずっと以前から、European Union (欧州連合、EU) が提起する Copyright Directive (改正著作権法指令案) に警鐘を鳴らし続けてきた。(2018 年 6 月 25 日の記事“EU の新たな著作権規則がインターネットを脅かす”参照。) そして今回 EFF は、最新の草案が以前にも増してさらにもっと悪いものになっていると警告する。Article 11 の規定に従えば、ニュース記事が「単語一個または非常に短い要約」を超える内容を含んでいる場合にはそれに対する事実上どのようなリンクであっても情報源からライセンスを取得する義務を負うことになる。Article 13 の規定は、あらゆるオンラインのコミュニティー、プラットフォーム、またはサービスは著作権の付いたコンテンツに対するフィルターを実装しなければならないと定める。さらに深刻なことに、これらの最新の法案ではアーティストや科学者に与えられていた例外規定が削除されている。この Copyright Directive は European Parliament (欧州議会) の場で審議され、この 3 月か 4 月には採決される。

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