2001 年に、最初の Apple Store が開いた時、それは Apple にとっては大胆な動きであった。当時 Apple は今の様な巨人ではなく、そしてコンピュータ店は至る所に存在していた。TidBITS 読者の Marilyn Matty は彼女の最初の印象を覚えている。そしてそれは当時としては普通のことであった:
大昔に、Apple は実店舗を開くつもりだと Steve Jobs が発表した時、私はそれが如何に馬鹿げた考えであるかを大声でわめき散らした [TidBITS Talk 上で]、何故ならば、大都市圏では数ブロックの範囲内に Gateway, CompUSA, 等々、等々がひしめき合っていたからである。数日後、私はマウスが必要となったが、Apple 製品を探し出すのは CompUSA で聖杯を探し出そうとする様なものであり、そして店員も Mac 或いは Mac 関連の物など何処にあるか知らず、ましてや提言をする知識を持ち合わせているなど考えられもしなかった。たとえ有ったとしても、試せる状態に設定されてもいない 3-4 台の傷だらけの Mac があるだけであった。と言うわけで、私は直ぐに考えを変えた。
Ron Johnson の巧みな指揮のもと、Apple Store は米国小売業における時代最大の成功物語となった。(2011 年に Apple を去った後、Johnson は J.C. Penney の CEO として同じ様な魔法を実現することは出来なかった。この有名なデパートの彼による改造は無残な結果となった。) Apple Store は、小売業における最も儲けの多い事業であるだけはなく、Circuit City, CompUSA, そして Gateway Store と言った競合社の殆ど全てよりも長生きしている。彼らが応対する毎年5億人に及ぶ顧客にとって、Apple Store は販売とサービスに対する Apple の公の顔となっている。
Johnson の後任者である John Browett は、Tim Cook が CEO になって最初に雇った大物の一人であり、彼のコスト削減とたった数ヶ月で辞めてしまったことは警戒の原因となった ("Apple、経営陣の大改革で協調体制を改善" 1 November 2012 参照)。Cook が Browett の後任として Angela Ahrendts を雇う迄2年近くを要した。彼女は、高級ファッションブランド Burberry の CEO であった ("なぜ Angela Ahrendts は Apple にとって最適の人材か" 16 October 2013 参照)。
Ahrendts は、オンラインと実店舗の統合、Apple Store の再設計、そして Today at Apple 構想を指揮した。しかし、最も重要なのは、彼女がこの経済的巨人を順調に動かし続けたことである。2016 年に Apple は、小売業の世界では鍵となる指標である単位面積当たりの販売高でトップに立ち、小売空間の1平方フィート当たり $5546 の売上げを記録した。その次に続く最高の競争相手は Murphy USA (Walmart 店舗と場所的に緊密に連携した給油所チェーン) で、1平方フィート当たり $3721 にすぎない。
そこで、我々は Ahrendts の下での Apple Store はどんなものであったかについて皆さんの考えを聞くことにした。そして、皆さんの意見が、改善した、変化なし、悪化したの間で、ほぼ均等に別れたことに驚かされた。回答者の 38.9% が改善した、34.7% は変化に気づかなかった、そして 26.3% が悪化したと言った。
数多くの人がコメントで考えを共有してくれた。幾つかのパターンが見て取れる:
全体的には、沢山の人が Apple Store について概ね肯定的であった:"私は、この店は本当に信じられないほど素晴らしいと思う。市場のそれ以外はただ霞んでしまう" と Tommy Weir は言った。Marilyn Matty は言った、"Ahrendts の成果の一つは、実店舗だけではなく Apple のオンライン店を抜本改革したことである。オンラインでの品定めと購入のプロセスのユーザー経験は遥かに良くなっている。"
しかし、Apple は来場者の規模に苦しんでいる。我々は、応対を受けるのに、或いは製品を買うのにさえ、長く待たされる話を聞いた。"買う準備の出来ている顧客が1時間程かかると言われる。それも、年末の大忙しの時期が過ぎた1月での話なのだ" と Marc Zeedar は言った。Diane D. は、"開店の扉が開き、直ぐに対応して欲しいと願っていても、店に入ることすら出来ない" と言って同調した。
Genius Bar 係員の質は低下した。"その Genius は、彼の手にある iPad 上の決定木ソフトウェアを操るのは名人級だったが、それ以外は全く無知か無頓着であった" と Will M. は言った。Tommy Weir も同じ様に感心していなかった: "私の当時 10 才の子供が、従業員にピンチしてズームを説明しているのを見て、店内での知識には期待出来ないと思った。"
Apple Store の創始者 Ron Johnson が Yahoo Finance に次のように語った、"ある意味、彼らは彼ら自身の成功の犠牲者みたいなものである。店はとても人気があり、真の挑戦は入店してくる人の流れの量をどう扱うかである。" Ahrendts から引き継いだ Apple 勤続 30 年になるベテラン Deirdre O’Brien が、同社の小売努力が直面する課題にどの様に挑戦していくのか興味を持って見守りたい。
プライバシーに関する Slack のあるルールが、家族にとっては大きな問題になる。Slack では、16 歳未満の人にはサービスの利用が禁止されているのだ。これはおそらく European Union の General Data Protection Regulations (GDPR) に由来するものと思われる。米国では 13 歳またはそれ以上の子供は個人情報の開示に同意することができるが、GDPR においてはそのしきい値が 16 歳に引き上げられている。カナダではそのような法律的最小年齢が定められていない。米国と EU の双方で親が同意を提供することは可能だが、どうやら Slack はそれほど細かいレベルにまで立ち入ることを望んでいないようだ。
参加する全員がこのシステムに慣れるまで、あなたは少なくともある程度は技術的サポートの重荷を負担する覚悟をすべきだろう。それは、どんな種類のデジタルプロジェクトにおいてもあなたが他の人より優れていればそうなるのが必然だ。でも、少なくとも Slack が提供する機能の種類はそれほど多くないし、独自のオンラインヘルプも (Facebook のようなものに比べれば新規ユーザーにとって簡潔過ぎるとしても) あることはある。(それにもちろん、私の本 Take Control of Slack をいつでも参照できるし、人にお薦め頂くこともできる。まとめ買いの値引きさえある。)
Adobe が Lightroom Classic CC 8.2 をリリースして、このデスクトップ中心の写真カタログ・編集アプリケーションに新機能 2 件といくつかのバグ修正を加えた。Adobe Sensei の人工知能と機械学習を用いて、今回のアップデートでは RAW 画像に微細なディテールの拡張を素早く施すことができるようになり (Photo > Enhance Details)、元のソースファイルと並べて新規に拡張された DNG 画像を作成 (この機能には macOS 10.13 High Sierra かそれ以降が必要) できるようになった。今回のリリースではまた、Nikon カメラをテザリングする際の処理速度と安定性を高め、さらなる新しいカメラ と レンズにも対応した。
Lightroom Classic CC 8.2 ではまた、ブックを PDF として保存できなくなった問題点を解消し、画像の名前が特殊文字を含んでいた場合に読み込んだ画像の重複を探知する機能が働かなくなったバグを修正し、電子メールに書き出す際に画像キャプションが正しい順序になるようにし、Import Preset が読み込みの度に None に戻ってしまわないようにし、Print モジュールに Info Overlay を復活させている。
Lightroom Classic CC は Creative Cloud Photography プラン (Lightroom CC と Adobe Photoshop CC も含んでいる) の一部として入手でき、その価格はストレージ 20 GB で月額 $9.99、ストレージ 1 TB で月額 $19.99 だ。(プラン価格比較表もある。) また、月額 $52.99 の Creative Cloud All Apps 講読にも含まれている。(月額 $9.99/19.99/$52.99 の Creative Cloud 購読、無料アップデート、リリースノート、macOS 10.12+)
Josh Constine は TechCrunch の編集者で、Facebook と Google がそれぞれにプライバシーを侵害する VPN アプリを iOS ユーザーに配布していたことを暴露した人物であった。この種のアプリは App Store では受け入れられないので、両社はそれぞれ自社の企業証明書を使って App Store を経由せずにアプリを配布していた。(2019 年 2 月 1 日の記事“証明書戦争: Apple の Facebook と Google との騒動要約”参照。) そして今回また、Constine は他にも企業証明書を使って App Store の外でポルノやギャンブルのアプリを出版している開発者たちがいることを暴露した。企業証明書というのは公開予定のアプリを社内でテストしたり社内専用のアプリを配布したりするために使われるべきものであって、App Store のポリシーを回避する手段を提供するためのものではない。少しだけ安心してよい知らせとして、この元の記事に助言を与えたセキュリティ専門家 Will Strafach が調べた結果では、新たに発見されたそれらのアプリにはデータを流用したりマルウェアを含んだりする痕跡は見つからなかったという。