そうは言っても、大多数の Mac ユーザーはあまり心配する必要はないだろう。実際に ZombieLoad に基づく攻撃があったという報告は見たことがないし、報道によればこの脆弱性を使って攻撃するのは決して簡単なことではないという。
さらに重要な点として、Apple はリリースしたばかりの macOS 10.14.5 と、Sierra および High Sierra 用のセキュリティアップデート 2019-003 に、ZombieLoad に対処するための修正を盛り込んだ。これらの修正はそれと分かるようなパフォーマンスの低下は招かないけれども、ZombieLoad バグに対する部分的な軽減策しか提供しない。非常に高度な機密性を要する状況の下にいるユーザーのために、Apple は最大限の対策を施す方法の説明も公表しているが、その方法を実装すればハイパー・スレッディングが失われるためパフォーマンスが最大 40% も落ちる可能性があるという。また、Apple は 2009 年から 2010 年までの Mac のうちでセキュリティアップデートをインストールすることは可能だけれども Intel によるマイクロコード・アップデートを受けていないためこの修正に対応していないモデルのリストも公表している。
実際上の結論を言えば、誰もができるだけ早く macOS 10.14.5 かセキュリティアップデート 2019-003 をインストールすべきだということだ。ZombieLoad を使った攻撃が近いうちに起こる可能性は低いが、今回の状況を Apple のオペレーティングシステムやセキュリティアップデートを最新のものにしておくことがいかに重要かを示す教訓だと受け取るようにしたい。
それからまた、今回のような状況は Mac に搭載している Intel 製 CPU を Apple 自社製の ARM ベースのチップで置き換えたいと Apple が考える動機を強める働きをするのではないかと思わざるを得ない。 少なくとも、Intel 以外のチップをメインに構築された Mac ならば、攻撃の対象となる可能性が今よりも減るのではないだろうか。
限度はあるが、このやり方で混乱も減らせる。と言うのも、これだと間違ったビューのコンテンツを誤って編集してしまう機会を無くしてくれるからである。Split View は、一つの PDF の違った二つの部分を同時に見る必要がある人にとってはとりわけ有用である。学術論文の PDF をかなり頻繁に読み、巻末の注と本文の間を頻繁に行ったり来たりしなければならない人間の一人として、私は Split View をとてもありがたいと感じた。
Font Bar でテキスト編集がより容易に
この新しい Font Bar は PDFpen の Editing Bar を下方に展開し、字体、活字書体、大きさ、そして整列を見て変更するためのツールを付け加える。このバーが表示されている時には、PDF 内のどのテキストでも選択することで、それがどの様にフォーマットされているかを知ることが出来る。もしこれ迄に PDF を受け取って、"このフォントは何?" と自問したことがあるのでれば、この機能はその質問に答えられる。
更に、PDFpen を使って追加されたテキスト刻印を編集する時、或いは、PDF のテキストを修正する時、アプリケーションの Format メニューに行くことなしに、この Font Bar 設定を選択したテキストに適用出来る。
Insert Scans or Photos with Continuity Camera
PDFpen アプリはまた、今や Apple の Continuity Camera に対するサポートも含んでいる ("Mojave の Continuity Camera で、写真を撮り、書類をスキャンする方法" 27 September 2018 参照)。もし iOS 機器で iOS 12 かそれ以降が走っているものが身近にあり、そして、あなたの Mac は macOS 10.14 Mojave かそれ以降が走っているのであれば、その iOS 機器のカメラで写真を撮り、そしてそれを Mac 上の PDF に挿入することが出来る。また、そのカメラをスキャナーとして使うことも出来る:書類にカメラを向け、スキャンしたい部分を iOS 機器の画面に合わせると、機器はそのスキャンを Mac 上の PDFpen に送る。 一旦 PDFpen がスキャンを受信すると、それはあなたに代わってその画像を OCR してくれる。複数のページのスキャンもまとめてやれる。
私は Gravity's Rainbow の様な小説をスキャンするのに Continuity Camera を使うことはお薦めしないが、場合によってはとても便利な時がある - 古いビニールレコードアルバムを紙フィードスキャナーを通してその裏面にある解説をスキャンすることをやってみれば、この Continuity Camera サポートの便利さを実感するであろう。
OCR と言えば、Smile はその English OCR 辞書に PDFpen 11 で医学と法律の用語を付け加えたので、このアプリはこれ等の分野の専門家にはより魅力的なものとなろう。
他のマイナーだが歓迎される機能強化:
位置合わせガイドをオフにする能力 - これらは PDF ページ上でオブジェクトを動かす時に現れ、周りにあるものとの位置合わせをやり易くするためのものだが、時として邪魔になることもある
iOS 12.3 と tvOS 12.3 と共に、Apple は新しい Apple TV アプリを導入した。これは TV アプリに置き換わる (厄介なことに、iOS と tvOS でのこのアプリのアイコンはただ "TV" と命名されたままである)。現実には、皆さんがその違いに気づかれることは殆どないであろう - デザイン上の微修正はあるが、基本的には同じアプリである。将来は、これが Apple TV+ や、恐らく他の様々な Apple サービスも提供するようになるのであろうが、現時点では、その看板機能は Apple が "チャンネル" と呼んでいるものである。これは単なるサードパーティのストリーミングサービスであるが、Apple TV アプリの中で購読出来る ("Apple、TV に対するビジョンを明らかにする 26 March 2019 参照)。
これは TV の世界ではとりわけ珍しい話ではない。Amazon も同様のサービスを Amazon Prime で長年にわたって提供してきた。Apple TV チャンネルを使うと、HBO, Showtime, そして Starz の様なストリーミングサービスに購読申込み出来る。Apple は Apple TV チャンネルを、毎月の購読料の上前をはねられるから売り込んでいるのだが、Apple TV チャンネルを購読することで得られる利点もある:
複数のサービスに対して一つの首尾一貫した方法で申し込める
サードパーティアプリは全く必要としない
Apple TV から直接、或いは iOS 機器経由で申し込める
もし iTunes で設定済みの支払い方法が一つあれば、支払い方法の詳細を再度入力する必要はない
オフライン視聴のためにコンテンツをダウンロードすることも出来る
Family Sharing 内で、あなたの購読を共有出来る
もし HBO の様な既存のサービスにその独自のアプリ (HBO NOW の様な) から加入済みであれば、これ等の特典を享受することは出来ない。私の知る限り、その様な外部の定期購読を Apple TV チャンネルに移行する術はないが、そのコンテンツを Apple TV アプリ内で、TV アプリでやっていたように、ブラウズすることは出来る。もし自分の定期購読を Apple TV チャンネルに切り替えたければ、一旦既存の購読をキャンセルし、再度 Apple TV 経由で購読しなければならない。
勿論、欠点もある。まず、Apple TV チャンネルからのコンテンツは Apple TV か iOS 機器上でしか見られないことである。Mac 上では September 2019 に登場すると見込まれる macOS 10.15 になる迄は見られないし、そのコンテンツは non-Apple 機器からは見られない。例外は、Apple TV アプリや AirPlay 2 サポートを搭載すると予測されるスマート TV である ("Apple、テレビのライバル社に iTunes Video と AirPlay を開放" 9 January 2019 参照)。
Apple TV チャンネルを購読する
Apple は Apple TV チャンネルへの購読手続きを簡単にしている、何も考えずに出来ると迄は言えないまでも。Apple TV チャンネルへの購読申込みを iOS と tvOS, そして第3世代 Apple TV 上で行うやり方は次の通りである。ありがたいことに、やり方はこれら三つのどれの上でも同じである。もし同じ Apple ID にログインしていれば、あなたの購読は機器間で同期されるはずである。
購読する Apple TV チャンネルを見つけるやり方は次の通り:
Apple TV アプリを開く。
Watch Now タブにいることを確認する。これはデフォルトとなっている。
下方にスクロールして (かなり下まで行かないといけない) Apple TV Channels ヘッダーに辿り着く迄行く。それは iOS では "Subscribe to Apple TV Channels", tvOS では "Available Apple TV Channels", そして第三世代 Apple TV ではただ単に "Channels" と呼ばれている。
Apple ならば Apple TV チャンネル専用のタブぐらい用意するだろうとお思いかもしれないが、それは単なる横並びのスクロールリストに過ぎない。Explore Apple TV Channels と呼ばれる画面があり、Watch Now タブの少々下の方にあるボタンを押すことでアクセスすることが出来るが、こちらの方が特別良く出来ているという訳でもない。それはチャンネル上のコンテンツをブラウズさせてくれるが、一つのチャンネルだけを見たいのであれば、横並びのリストから選ばなければならない。
一つのチャンネルをタップすることで、購読するかどうか決める前にそのコンテンツをブラウズさせてくれる。全てのチャンネルには7日間の無料お試しがあり、それはたとえ Apple TV チャンネルの外で以前にそのチャンネルに購読していたとしても、有効である。
気を引くチャンネルが見つかったら、Try it Free ボタンをタップする。それは、チャンネルを初めて見る時にはっきり分かる様に提示されるはずである。次に、あなたの Apple ID を認証しなければならない、丁度アプリを買う時の様に。また、時として更改された諸条件にも同意しなければならない。
気に留めておくべきは、この Try it Free ボタンは、購読後もそのまま残っていることである。
コンテンツを購読から再生、ダウンロードする
私がいつも TV アプリについて抱いていた不満の一つは、そしてそれは Apple TV アプリにも当てはまるのだが、全てのものがごちゃ混ぜになっていることである。Watch Now タブは、あなたが購読しているコンテンツを色々な場所にばらまいてしまう。Up Next に現れるものもあるし、What to Watch に行ってしまうものもある。 購読するサービスのために、通常は "特集" セクションがある。例えば Featured on PBS Living の様なものである。
もし自分が購読しているチャンネルに焦点を当てたければ、もう一度その申込み手順を踏みなおす必要がある:Watch Now に行き、下方にスクロールして Subscribe to Apple TV Channels に行く、そして、ブラウズしたいチャネルを選択する。そのインターフェースはお粗末で、Apple が直ぐにでも改善してくれることを期待したい。
また Apple TV アプリ内からコンテンツを再生した時、何が起こるかを予測するのも難しい。と言うのも、それは Apple TV チャンネルに加えて一部のサードパーティアプリからのコンテンツも引き続きサポートするからで、可能性は二つある:
Apple TV チャンネルからコンテンツを再生すると、再生は Apple TV アプリ内でなされる。追加のアプリは必要でない。
コンテンツをサードパーティアプリから再生すると、Apple TV アプリはそのサービスのアプリに切り替えて、そちらからコンテンツの再生を始める。
もし一つのタイトルが幾つかの異なるサービスから出ており、それらのアプリ全てが Apple TV アプリでサポートされているとすると、事態は混乱してくる。例えば、Apple TV アプリの Sesame Street 上の Play ボタンを押すと、それは私の iPhone 上の HBO NOW アプリで再生を始めるが、Sesame Street は他の幾つかのサービスからも出ている。例を挙げると、Hulu, Amazon Prime Video, そして DirecTV Now 等である。
私は、以前にコンテンツを HBO GO アプリで開かせたことのある人からの苦情を聞いたことがある、そのアプリを何年も有効化していないにもかかわらずである。この問題を回避するには、番組情報を下方にスクロールして行きHow to Watch を見つける。これはその番組を見ることの出来る場所全てを示すので、望みのものを選択する。
Apple TV チャンネルを購読すると、映画や TV 番組を、飛行機の中での様にオフラインで視聴するためにダウンロード出来る。見たい番組の表示を引き出し、そのダウンロードアイコンをタップする。これは Apple の標準の雲から雨が降る矢印の付いたものである。
お試しや購読をキャンセルしたいのであれば、iOS から簡単に出来るが、tvOS からだともっと簡単である。第三世代 Apple TV から購読をキャンセルすることは出来ないが、iTunes 内で出来る。購読期間が満了する迄は、コンテンツにアクセス出来る。
iOS
iOS 12 で購読をキャンセルする方法:
Settings > Your Name > iTunes & App Store > Apple ID に行く。
View Apple ID をタップ。
Account Settings で、下方にスクロールし Subscriptions をタップ。
キャンセルしたい購読をタップ。
Cancel Subscription をタップ。
Confirm をタップ。
tvOS
Apple TV HD や 4K からキャンセルしたい場合のやり方:
Settings > Accounts > Manage Subscriptions に行く。
キャンセルしたい購読を選択。
Cancel Trial か Cancel Subscription を選択。
Confirm を選択。
iTunes
Mac からは、このリンクをクリックして iTunes の Subscriptions ページを開く。購読の隣にある Edit をクリックして、それをキャンセルする選択肢を出す。
エンドロールを流す
Apple TV チャンネルは、詰まるところ、基本的には魅力の薄いものである。強いて言えば、Apple の塀に囲まれた庭の中に複数の購読を置いておけるという少々の統合利得はある。インターフェースにも確たる利点はない。何故ならば、Apple TV アプリはこれらのチャンネルのコンテンツを既に並べているし、加えて Netflix は未だ部外者のままである。
だからと言って、Apple TV チャンネルが購読者を惹きつけられないであろうと言っている訳ではない。何故ならば、Apple はより多くの人にこれらのストリーミングサービスを紹介することになるからである。そして、これらを加えることで、Apple の金庫にはより多くのお金が流れ込むこととなり、同社の益々重要性が増す Services の売上げに寄与するであろう。
しかし、Apple TV チャンネルは Apple の 全体的な TV 戦略には不可欠な部分かもしれないが、そこに革新性が関与しているなどと買い被ることは止めよう。そこにあるのは、単なる舞台裏での交渉とライセンス料だけである。
そうではなくて、ここで取り上げたいのは他社製のモニタ、どうやら新製品と思われる 23.7 インチ LG UltraFine Display だ。先週、私は Apple Store に行ったが、この製品について何も知らなかった。他の人たちも、聞いたことがある人はごく少数のようだった。
Minneapolis 近郊の Uptown にある Apple Store に到着した時点での私は別の LG 製モニタ、つまりよく知られた 21.5 インチ LG UltraFine 4K Display を手に入れようと思っていた。この機種はもうじき廃止になると聞いたからだ。私は運が良かった。Apple のオンラインストアではもう入手できなくなっていたのだが、この実店舗にはまだこの製品の在庫があったからだ。
この 21.5 インチディスプレイは 27 インチの LG UltraFine 5K Display と共にまだ Apple のオンラインストアに載っているのだが、"sold out" (売り切れ) と表示されている。これは、Apple が 2016 年に自社の Thunderbolt Display を引退させ (2016 年 6 月 27 日の記事“Apple、Thunderbolt Display を製造中止にするも後継機は見えず”参照) モニタ製造のビジネスから撤退して以来、ずっと Apple が公式に提供してきた製品であった。その間 Apple と LG は協力して、この二つの機種のモニタを市場に供給してきた。けれども今や業界の 5K ディスプレイに対する関心はすっかり尻すぼみになってしまったように見える。(2018 年 11 月 16 日の記事“5K ディスプレイに何が起こったのか?”参照。)
この Apple によるお墨付きがあったからこそ、私は $699.95 の 21.5 インチ LG UltraFine 4K Display を買おうと思っていた。購入したばかりの Mac mini (2018 年 10 月 30 日の記事“再生! Apple、プロ狙いの Mac mini を発表”参照) に、これを繋いで使うつもりだったのだ。
驚いたことに、店の従業員は私に 21.5 インチモデルは買わない方がいいですよと言った。いったいなぜ、と聞くと「同じ価格でもっと大きな LG ディスプレイがあるからです」という答が返ってきた。私の目の前でフロアの上に置かれたのはモニタが入った 2 つの箱で、その片方こそ、どこからともなく出現した 23.7 インチモデルだった。
謎めいたモニタ
奇妙なことがある。オンラインのどこを探しても、私は 23.7 インチ LG UltraFine Display について何の情報も見つけることができなかった。Apple のオンラインストアにも、LG のウェブサイトにも載っていない。Google でその機種番号 24MD4KL を検索してみると、ほんの少しだけ情報が得られた。例えばこの機種の FCC ID を示したページとか、Energy Star 認定を示したページとかだ。
このディスプレイを、オンラインできちんと文書化されている他の機種の LG ディスプレイと混同しないで頂きたい。でも、私が Apple Store で遭遇したこの新しい機種は、はっきりと Mac ユーザーに向けて、Mac ユーザーを対象にマーケティングされているところが他の機種と違っている。箱に、はっきりとそう書いてある。箱に書いてないのは、"4K" だ。これについては後でもう少し触れる。
この体験が Uptown 店舗だけの特例でないことを確かめるため、私は Twin Cities 地域にある 5 つの店舗の中のもう一つ別の店舗、つまり Rosedale Center ショッピングモールの中にある店舗を訪れてみた。Mac 用のディスプレイがあるだろうかと尋ねると、21.5 インチ LG UltraFine 4K Display は在庫切れですという答が返ってきた。23.7 インチ LG UltraFine Display について尋ねてみると、一人のスタッフが自分の iPhone 端末で調べて、在庫を見つけた。これは彼にとってショックだったようで、彼は私にそんな製品があるとは知りませんでしたと言った。
いったい、この状況をどう解釈すればよいのだろうか? どうやら、Apple は 21.5 インチ版を引退させつつ、おそらくは 27 インチ版も同じ扱いにしつつ、新しい、公式に認可した LG ディスプレイをデビューさせようとしていると考えるのが妥当のようだ。記事“5K ディスプレイに何が起こったのか?”の中で、Adam Engst は 27 インチ LG UltraFine 5K Display が出てくるのだろうと予想したが、どうやら彼の予想は当たっているのかもしれない。
奇妙なことに、Apple も LG も、私が遭遇したディスプレイについて一切何も語っていない。会社のウェブサイトにも、プレスリリースにも、ヘルプ記事にも、私がコメントを求めて Apple PR 宛に送った電子メールへの返事も、何もない。Apple 自身のリテール店舗のスタッフでさえ、大体において何も知らされていないようなのだから。
外観: この 23.7 インチ LG UltraFine Display は Apple が認可した他の 2 つの LG モニタと同じ、最小主義的な黒のスタイルだ。黒い縁取りの液晶パネルが、平らな金属製の台座に固定された管状のアームに取り付けられている。このアームははめ込み式で高さの調節ができる。液晶パネルは前後に傾きを変えられるが、左右に向きを変えることはできないし、横長から縦長へ回転させることもできない。
パネル: 液晶パネルは素晴らしく、素人の私の目からも、他の LG ディスプレイよりも明るく見える。他のディスプレイはどれも私には少し暗く感じられる。ただし輝度の nit 値が分からないので、正確なことは言えない。このパネルのネイティブな解像度は、ダウンロードしたマニュアルによれば 3840 x 2160 ピクセル、これは 4K だと言える。でも Retina ではない。Sven Neuhaus の PPI Calculator によればこのパネルはインチあたり 200.26 ピクセルで、Apple の Retina iMac の 218 または 219 ppi に少しだけ届かない。これと比較して、21.5 インチ LG display は 4096 x 2304 で 218.58 ppi、つまり十分に Retina 範囲に入っている。(ちなみに、当初私はこの 23.7 インチディスプレイのネイティブな解像度について混乱してしまった。System Preferences には 3360 x 1890 ピクセルと表示されていて、それが正しい値だと思ってしまったからだが、どうやらそうではないようだ。)
VESA マウント: 他の LG ディスプレイと同様、この 23.7 インチ UltraFine Display のスタンドを取り外して、付属の VESA マウント用カバーと交換することもできる。
もしもあなたが Mac のモニタを買おうとしていて、新型 23.7 インチの LG UltraFine Display を検討したことがあるなら (あるいは購入したなら)、どうぞあなたの感想を知らせて頂きたい。また、秘密っぽいこの製品について Apple のスタッフがどう説明しているかにも興味がある。私たちは良いミステリーが大好きだし、このことはぜひ真相に辿り着きたいものだと思っている!
プロフェッショナルが同業者たちと集まることのできる Apple に焦点を置いたカンファレンスは、結構たくさんある。今回もまた、私たちが気付いた限りすべての Apple 関連カンファレンスの情報を(少なくとも日付を)集めてみた。何か見落としたものがあれば、コメントで知らせて下されば、記事に追加させて頂くつもりだ。日付順に並べてあるので、そのままスクロールして、皆さんのスケジュールに合うものを見つけて下さればと思っている。
Apple IT の仕事をしていてフランス語が話せるなら、2 日間の Command-iT イベントがお薦めだ。フランスの Paris の Grand Rex 映画館で開催される。1 日目はフランス語で語られるセッションが 8 つあり、Apple 製品の管理、セキュリティ、配備に伴う課題、困難、後ろめたい喜びが話題となる。2 日目には 4 つのワークショップがあって、前日に学んだことを実践してみる機会が参加者たちに与えられる。
LiveCode Conference: 2019 年 5 月 20 日 - 22 日
ある TidBITS 読者に言わせれば、LiveCode 開発環境は HyperCard を巡るあらゆるものの精神的継承者だという。Windows、Android、Linux、HTML5 のみならず、macOS や iOS で走るアプリも作成することができる。LiveCode Conference は WWDC の少し前に San Jose で開催される。
UIKonf: 2019 年 5 月 26 日 - 29 日
「真摯な iOS 開発者のための Berlin の独立系カンファレンス」と銘打たれた UIKonfの発表者たちは、iOS 開発、モバイルデザイン、ビジネスの最先端の話題に焦点を当てる。
ACEs Conference: 2019 年 6 月 4 日 - 6 日
Apple コンサルタント Justin Esgar が開催する ACEs Conference は、5 年目の今年はミズーリ州 Kansas City で開催され、「ひらめき、アイデア、ビジネス上の人脈作り、直ちに応用できる知識のための場所」であることを約束する。Apple コンサルタントが IT ビジネスを成長させるための方法に焦点を置いているが、過去に扱われた話題としては管理されたサービスの長所と短所、コンテンツのマーケティング (Adam Engst による)、ビジネスの生産性 (Jeff Porten による) などがある。TidBITS 読者はチケットが 10% 割引.になる。
WWDC: 2019 年 6 月 3 日 - 7 日
Apple の Worldwide Developers Conferencee は今回もカリフォルニア州 San Jose の McEnery Convention Center で 6 月 3 日 から 7 日まで開催される。チケットの価格は $1599 だが、今回も登録された参加希望の開発者に対するくじ引きでチケットが配布される。Apple は学生向けに、宿泊を含む奨学金を提供する。
AltConf: 2019 年 6 月 3 日 - 6 日
AltConf は無料の、コミュニティー運営のイベントで、WWDC に近い San Jose Marriott で開催され、WWDC に入場する幸運を得られなかった人たち、また少しの間 Apple の Reality Distortion Field (現実歪曲空間) から逃れて一休みしたい人たちのために、いろいろな講演やイベントを提供する。チケットは無料だが、$360 を寄付することで満席の場合にも座席を確保してもらえる。今年の新企画は、キーノートをテーマとした脱出ゲームだ。
San Jose に行けない人には、ヨーロッパ各地で 4 つの 1 日だけの AltConf イベントが、すべて 2019 年 6 月 3 日に開催される。キーノートの視聴は無料だが、それ以外のセッションには入場料が必要で、価格は 60 ポンドまたは 60 ユーロ、昼食込みだ。
これもまた WWDC と並行して開催されるイベントだが、 try! Swift San Jose は San Jose McEnery Convention Center に隣接する Hilton ホテルで開催され、Swift のオープンソース寄稿者による無料のプレゼンテーションを提供する。入場は無料だが、金額にかかわらず寄付をした人は優先的に入場できる。
MacDeployment: 2019 年 6 月 10 日 - 11 日
2 年に一度開催される MacDeployment カンファレンスは今年も Calgary 大学で開催される。今年は Mobile Device Management について、また T2 チップを搭載した Mac の配備方法について、重点が置かれる。2 日間のカンファレンスの登録料金は $299 で、昼食、コーヒー、軽食が両日とも含まれる。
MacDevOps:YVR: 2019 年 6 月 12 日 - 14 日
MacDevOps:YVR はカナダの Vancouver の Simon Fraser 大学キャンパスにて開催される。Apple デバイス管理の一環としてコードを書く人は、このカンファレンスのことも知っておくべきだろう。チケットには 20 以上の教育セッション、10 時間の人脈作り、夕べのレセプション、それに朝食、昼食、軽食も含まれる。
MacAdmins: 2019 年 7 月 9 日 - 12 日
ペンシルバニア州 State College の Penn Stater Conference Center Hotel で開催される MacAdmins カンファレンスは「Mac と iOS デバイスを配備し管理するすべての人のため」のものだ。3 月に受付が始まる登録にはワークショップ、個別セッション、人脈作りイベントが含まれる。
try! Swift は New York で開かれる国際的コミュニティーの集まりで、Apple の Swift プログラミング言語に関する最新成果が学べる。過去の講演者には Artsy の Ash Furrow、XO Group Inc の Erica Correa、元 Apple で働いていた Sebastiaan de With などがいた。
Digital Book World: 2019 年 9 月 10 日 - 12 日
Digital Book World はテネシー州 Nashville の Music City Center にて開催される。セッションのテーマは出版業界のあらゆる側面にわたるが、Apple と Apple Books に特に焦点を当てたものが多い。
MacSysAdmin: 2019 年 10 月 1 日 - 4 日
ヨーロッパにおける Mac および iOS システム管理者向け主要イベントである MacSysAdmin は、スウェーデンの Goteborg で開催される。講演内容は企業や学校、各種団体のシステム管理者、また技術コンサルタント、コンサルティング会社、配布業者などに向けたものだ。すべてのセッションは英語で語られる。講演者には Apple システム管理者の世界の有名どころの名前が数多く並ぶ。
今どきの Apple IT 管理者の仕事は、デバイス管理に関係することが大きな部分を占める。デバイス管理システム Jamf Pro と Jamf Now のメーカーでありこの分野の有力な供給元の一つでもある Jamf が主催して、Jamf Nation User Conference(JNUC) が開催される。その目的は「人々を力づけ、ビジネス過程を転換し、IT 生活を楽にする」ことだ。
これもまたドイツ語を話す Apple 開発者のためのものだが、heise MacDev はドイツの Karlsruhe で新しく開催されるカンファレンスで、Mac、iPhone、iPad、さらには Apple Watch と Apple TV も含む、Apple デバイスのためのソフトウェア開発におけるあらゆる側面を取り上げることを狙っている。
Microsoft が Office for Mac のバージョン 16.25 をリリースして、Word、Excel、PowerPoint の Shared タブに電子メール添付ファイルの表示を追加した。Outlook for Mac は今回から Teams 用に在席情報を表示する機能に対応し、PowerPoint は切り取り、早送り/巻戻し、およびリスト項目の昇格/降格などのアクションに新たにキーボードショートカットを導入した。また、Word では遠隔コード実行を可能にしていた脆弱性がパッチされた。(一回限りの購入ならば $149.99、年払い講読オプションは $99.99/$69.99、Microsoft AutoUpdate 経由で無料アップデート、リリース ノート、macOS 10.10+)
The Pixelmator Team が画像編集アプリ Pixelmator Pro のバージョン 1.3.4 をリリースした。新たに ML Match Colors 機能を追加して、機械学習を使って異なる画像の間で色合わせができるようにしている。複数の画像を Color Adjustments 枠の中へドラッグ&ドロップするか、または画像の中へオブジェクトをペーストしてから ML Match Colors (Format > Color Adjustments) を使う。構図の中へオブジェクトをドラッグ&ドロップする際には、Command キーを押さえ続ければ挿入されたオブジェクトに ML Match Colors を使える。
今回のアップデートではまた、Free Transform 機能を追加して、異なる画像スケールのアルゴリズムを使っているレイヤーで視点を調整したり、歪めたり、変形させたり、リサイズしたりできるようにした。テキストでも、図形でも、グループでも、開いたパスのレイヤーでも、さらには RAW レイヤーでも、どんなレイヤーでも変換できる。このリリースでは他にも、Shift キーを押さえ続ければ挿入されたオブジェクトが中央に置かれるようにし、多数のレイヤーを持つファイルでズームのパフォーマンスを向上させ、マスクを持った図形をペーストするとコピーが正しくできなくなったバグを修正し、RAW レイヤーの Constrain Proportions をデフォルトでオンにし、Photoshop 書類の PPI 設定を正しく保持するようにしている。(Pixelmator からも Mac App Store からも新規購入 $39.99、無料アップデート、171.5 MB、リリースノート、macOS 10.13+)
デザインの第一人者であり元 Apple 副社長でもあった Don Norman は、大きな影響力を持った 1990 年の著書 The Design of Everyday Things (邦訳: 誰のためのデザイン? -- 認知科学者のデザイン原論) で知られているが、今回 Fast Company に論説記事を書いて、デザインの現状について、とりわけそれが年配の人たちに及ぼす影響について論じた。83 歳になる Norman は、加齢により否応無しに負わされる制約に気付いていないと思われるデザイナーたちが犯した誤りのいくつかを指摘し、じっくり考え抜いた、誰にも受け入れられるデザインで、すべての人たちの力になれるようにしようと訴える。彼は多くの分野に少しずつ批判を振り分けているが、特に痛烈な言葉を彼の元雇い主に取っておいたようで、「Apple の製品は、理解しやすさと使い勝手のためのデザインの基本的なルールのすべてに違反している」と述べる。