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#1482: iOS 13 のスタート日、Apple イベントビデオのイースターエッグ、iPhone 11 と 11 Pro、第 7 世代 iPad、Apple Watch Series 5、Apple Arcade と TV+、iPhone 購入の選択肢

Apple が iPhone 11、iPhone 11 Pro と iPhone 11 Pro Max、新しい第 7 世代 iPad、それに常時表示スクリーンを備えた Apple Watch Series 5 を発表した先週の Apple のスペシャルイベントをご覧になっただろうか? それぞれの発表について詳しくお伝えするが、Apple はこのイベントを 2 分間に超短縮したビデオを公開して、その中にイースターエッグを埋め込んだ。新型の iPhone 11 を購入するつもりだけれどもまだ予約注文をしていない人のために、Josh Centers が新型 iPhone の料金を支払うためのさまざまの異なる方法を概観する。それからもう一つ、新製品を購入するつもりのない人も、これから (9 月 19 日を皮切りに次々と) やって来る Apple の出荷日は知っていて頂きたい。iOS 13、iOS 13.1、iPadOS 13、watchOS 6、macOS 10.15 Catalina、Apple Arcade、Apple TV+ と続く。今週注目すべき Mac アプリのリリースは、Cyberduck 7.1、Transmit 5.6、DEVONthink 3.0、BBEdit 12.6.7、Quicken 2019 5.12.4、BusyCal 3.7 と BusyContacts 1.4.1、それに Bookends 13.2.6 だ。

Adam Engst  訳: Mark Nagata   

Apple、iOS 13 を 9 月 19 日に、iOS 13.1 を 9 月 30 日に出荷

伝統的に、Apple は登場予定のオペレーティングシステムの出荷日を 9 月のスペシャルイベントの最中に明かしてきた。けれども今年はプレゼンテーションの場ではそれらの日付が明かされず、その代わりに後になって静かに情報が漏れ出た。

iOS 13.0 は 9 月 19 日に入手可能となる。これは、iOS 13 をインストールした新しい iPhone が顧客たちの手元に届き始める日の前日だ。けれどもそのバージョンに入れ込み過ぎてはいけない。なぜなら Apple は iOS 13.1 についても触れて、これが iOS 13 のベータ版で取り下げられたいくつかの機能を入れ戻すものであって、iOS 13 のたった 11 日後、9 月 30 日に出荷されると述べたからだ。

Miscellaneous iOS 13 features

iPadOS は iOS 13 の上位集合だが、Apple はそれを 9 月 30 日になるまで出荷しない。おそらく、新型 iPad のリリース日に合わせたのだろう。私たちの予想では、その日に私たちは iPadOS 13.1 を手にすることになるのだろう。

Apple はまた、watchOS 6 も 9 月 19 日に iOS 13 と並んでインターネット上に登場すると述べた。watchOS 6 が iOS 13 と緊密に結び付いていることを考えれば、うなずける。Apple Watch Series 5 の出荷日とも合っている。

では、tvOS 13 はどうか? これも 9 月 19 日に出るのがふさわしいとは思うし、Apple はあらゆるものを一度に出すことを好むのでなおさらだが、この点について外部の情報源のどこからも何も聞こえていない。

それからまた、これはいわゆる $64,000 の質問だが、macOS 10.15 Catalina はいつ登場するのかという質問も残る。9 月 19 日ではないし、9 月中でもない。Apple が述べたのは、10 月のどこかの時点を期待して頂きたい、ということだけだ。そういう訳で、あなたが iOS 13 にアップグレードしても、新機能を利用するために Reminders (リマインダー) データベースをアップグレードするのは止めておいた方が良い。なぜなら、いったんアップグレードすればもはや 10.14 Mojave とは同期できなくなるからだ。(iOS 13 の Reminders アプリから尋ねられたら、Upgrade Later をタップしておこう。)

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Adam Engst  訳: Mark Nagata   

Apple iPhone 11 イベント超絶カットビデオにイースターエッグを封入

Apple の 9 月 10 日のイベントは 102 分間で、ライブでの視聴をし損ねた人も、全部の映像を観ることができる。でもその前にお薦めするのは、Apple がそれを 2 分間に要約して YouTube に公開したビデオだ。

たった 2 分間なので、これは超高速、狂乱的、1 つ、いや 2 つ、いや 3 つのデモを次々と見せて、その中で一人の男が新しい Apple Arcade ゲームをプレイしつつ別の男の声がいかに素晴らしいかを語る。その点は過去のどの Apple イベントのゲームデモとも変わらない。(ただし 3 つ目のデモでは誰かがゲームをプレイしつつ女の声がゲームの素晴らしさを語る。) いや、あれは私たちの SlackBITS での議論が Apple 重役たちの衣装の選択について議論していた時のことかもしれない。

この超絶カットビデオの最良の瞬間は 1:25 の時点に訪れる。第 7 世代 iPad がベストセラーの PC ラップトップの 2 倍高速だという Apple のマーケティングの言葉をナレーターが力説した次の瞬間、全画面が一瞬だけ真っ青なスクリーンに変わる。ビデオを一時停止してよく見ると、これは Windows のいわゆる Blue Screen of Death を皮肉ったものだ。青い画面の上にはまずエラーコードがイベントの日付を示し、その後に次のような文章が続く:

これは単なる思い付きです。でも、ここに何らかのイースターエッグのメッセージを書いて、筋金入りの Apple ファンたちがビデオを止めて見てくれたら素敵だろうと思ったのです。

Apple event Easter egg message

そのメッセージの後には一連のバイナリコードが見える。TechCrunch の人たちがこれを binary-to-ASCII 変換ツールにかけてみると、次のような文章が浮かび上がった:

ああ、わざわざ時間を取ってこれを翻訳してくれたのですね? あなたが大好きです。

Apple がこんなやり方でユーモアのセンスを示してくれるのを見られて本当に嬉しい。ただ、公平のために言えば、自らのスペシャルイベントを紹介するために Apple が制作するビデオはなかなか愉快なものであることが多い。それでも、こんな風に馬鹿馬鹿しいいたずらを見ると、その昔、Apple のエンジニアたちがアプリやオペレーティングシステムの中にイースターエッグを忍び込ませるのが常だった時代が懐かしく思い出される。(そのことについて詳しくは、2019 年 7 月 24 日の記事“James Thomson、イースターエッグの歴史を写真入りで語る”をぜひお読み頂きたい。) ソフトウェアの中に潜むイースターエッグを何とかして見つけ出して、そこに「私たちは皆ここに参加している」という意図を読み取り、そのソフトウェアに (またその企業で糸を引く人形遣いに) 人間味を感じ取ることは、ビデオの中に数個の楽しいフレームを埋め込むことを超える意味を持っていたものだった。

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Josh Centers  訳: Mark Nagata   

Apple、iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max を発表

Apple が 2019 年のラインアップとして3つの新しい iPhone を発表した。iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max の3つだ。いずれも、予約注文が 2019 年 9 月 13 日の 5 AM PDT (例年とは開始時刻が違うことに注意!) に始まり、2019 年 9 月 20 日から店頭や消費者の手に到着し始める。

Apple が来年には新しい廉価版の "iPhone SE 2" を出してくるのではないかという噂は相変わらず渦巻いているけれども、iPhone 11 は去年の「お手頃」モデル iPhone XR よりも安く、ストレージ量 64 GB の $699 からという価格設定で、iPhone XR のスタート価格 $749 より下がった。iPhone 11 Pro はストレージ量 64 GB の $999 からで去年の iPhone XS と価格は変わらない。iPhone 11 Pro Max は $1099 からで、これも去年の iPhone XS Max と同じだ。

3つのモデルのいずれも、2018 年モデルより多くのカメラを搭載しており、写真にもビデオにも、大幅な進化を約束する。実際、Apple は iPhone 11 Pro の名前の "Pro" という部分をトリプルカメラによって可能となった機能によるものとしている。("Max" は引き続き「普通のポケットに入るよりも大きい」という意味だ。)

3つのモデルに共通する注目すべき欠落は 3D Touch だ。3D Touch に代わって、Haptic Touch (触角タッチ) が搭載された。3D Touch の触覚フィードバックは提供するけれども、スクリーンを強く押せば新たなオプションにアクセスできるということはない。いずれにしても iOS 13 で 3D Touch は大体においてあまり意味を持たなくなった。従来は 3D Touch のみで使えたコンテクスト対応のオプションに、項目をタップしてそのまま押さえ続ければアクセスできるようになるからだ。

Apple が Lightning から USB-C に移行してくれたらいいのにと願っていた人たちもいるけれども、今年の iPhones は依然として Lightning ポートを搭載する。けれども、付属の USB ケーブルは従来の Lightning-to-USB-A ケーブルでなく Lightning-to-USB-C ケーブルになる。

では、個々の新型 iPhone を順々に見て行こう。

iPhone 11

iPhone X で初めて導入されたスクリーン上部のノッチが大嫌いな人にはお気の毒だが、iPhone 11 にも依然としてノッチがある。日常的な iPhone ユーザーを狙ってのことだ。ただ、すぐに気付く変化が2つある。まずカラーの選択肢が新しくなって、パープル、グリーン、イエロー、ホワイト、ブラック、それに Product(RED) から選べる。最初の3つの色は従来の iPhone の色に比べてよりイースターエッグ風のパステル・カラーだ。また、iPhone 11 の背面にはカメラが2つ搭載されているのが見える。従来これは上級機種の iPhone のみにあったものだ。

iPhone 11 colors

この iPhone 11 には 6.1 インチの Liquid Retina LCD ディスプレイが付き、解像度 1792×828 ピクセル、326 ppi、コントラスト比 1400:1、最大輝度は 625 ニトだ。これらのデータは去年の iPhone XR と同じだ。また、iPhone 11 の外寸も iPhone XR と同じなので、もっとポケットに入りやすいものが出ないかと思っていた人にはお気の毒だ。

iPhone 11 の新機能をまとめておこう:

ストレージ量ごとに、iPhone 11 の価格は次のようになる:

また、Apple は新しくなった下取りプログラムも発表しており、これを使えば購入価格を大幅に減らせる可能性がある。

iPhone 11 Pro と iPhone 11 Pro Max

さて、iPhone 11 Pro はどこが「プロ」のデバイスなのだろうか? まず、これはアルミニウム製でなくステンレススチール製のフレームを持ち、より控え目なカラーの選択肢、ゴールド、ミッドナイトグリーン、シルバー、スペースグレイが用意されている。

iPhone 11 Pro

でも本当の意味で「プロ」の名前に値するのは、iPhone 11 Pro の背面に搭載された第3のカメラだ。iPhone 11 で提供される Wide (広角)、Ultra Wide (超広角)、それに Night (ナイト) モードに加えて、iPhone 11 Pro は Telephoto (望遠) モードも提供する。Apple はこれらの新しいカメラによって可能となったなかなか素晴らしい写真やビデオを示してみせたし、いったん iPhone Pro が世に出れば独立のレビュー記事も出るだろうと私たちは楽しみにしている。

iPhone 11 Pro cameras

カメラの進化に加えて、iPhone 11 Pro はそれに相応できる極上のディスプレイも備える。OLED 駆動の Super Retina XDR ディスプレイで、Apple はこれが同社から $5000 で登場予定の Mac Pro ディスプレイのミニサイズ版だと宣伝している。iPhone 11 Pro は 5.8 インチスクリーンで解像度 2436×1125 ピクセル、458 ppi で、iPhone 11 Pro Max の方は 6.5 インチスクリーン、2688×1242 ピクセル、458 ppi だ。いずれのスクリーンも、最大輝度 1200 ニト、コントラスト比 2,000,000:1 を提供する。

Apple が実演してみせた中でおそらく最も印象的だったカメラ機能は、登場予定のバージョンの FiLMiC Pro だ。これは、iPhone 11 Pro に搭載された複数のカメラで同時にそれぞれ毎秒 60 フレームの 4K ビデオを録画できる。実際にそれをするつもりの人は、大枚をはたいてストレージ量 512 GB のモデルを選ぶべきなのだろう。

Recording from several iPhone 11 Pro cameras at once

Apple はこれらの Pro モデルが去年の XS シリーズに比べてバッテリー駆動時間が大幅に長くなると宣伝している。iPhone XS より最大 4 時間長くなり、iPhone XS Max に比べて最大 5 時間長くなるという。

iPhone 11 Pro の価格は次の通り:

そして iPhone 11 Pro Max の価格は次の通り:

どの iPhone を選ぶか?

今年の新しい iPhone を買おうと思っている人にとって、選択はかなり単純だ。たいていの人は iPhone 11 で十分に満足だろう。価格が妥当で、iPhone 11 Pro の機能のほとんどを備えているからだ。けれどももしあなたが本格的な写真家やビデオ作家なら、考えるまでもなく iPhone 11 Pro を選ぶべきだろう。これこそ真の意味で「プロ」の名に値する。その上、もしもあなたのポケットが (財政的な意味でも物理的な意味でも) 十分に深いのなら、iPhone 11 Pro Max を選べば、同等レベルの写真パワーをさらに一段と大きなスクリーンを使って駆使できる。

もしも今回の新機能にあまりワクワクしないのならば、あるいは価格が予算枠を超えているのならば、iPhone 8 と iPhone XR も、引き続き販売されている。価格はそれぞれ $449 から、$599 からだ。

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Josh Centers  訳: 亀岡孝仁  

Apple の基本モデル iPad はセミプロ級

私は以前から Apple の基本モデル iPad は同社の全商品群の中で最善の価値を持つものだと言ってきた。そして、それは 30 September 2019 に Apple が第七世代 iPad を出荷するともっと本当になる。

この新しい第七世代 iPad はより大型の 10.2-inch Retina ディスプレイ (前は 9.7 inch) を持ち、解像度は 2160-by-1620 ピクセル、264 ピクセルパーインチである。画面が大型化したことで、新型 iPad の物理的な仕様は少し大きくなって、高さで 10 mm、幅で 5 mm、そして重量で 14 g 増えている。そして、同じ様に歓迎出来る変更は Smart Connector の追加で、これにより Apple の Smart Keyboard が使えるようになる。昨年のモデルと同様、第一世代の Apple Pencil も使える。

The 2019 base iPad

第七世代 iPad のその他の仕様の大部分は以前のモデルから変わっておらず、A10 Fusion チップ、8-megapixel 1080p 背面カメラ、そして 1.2-megapixel 720p 前面カメラが含まれる。電池寿命は同じで、Wi-Fi 使用時で約 10 時間、セルラー使用時で 9 時間となっている。

画面サイズの大型化と Smart Keyboard サポートが付いたにも拘らず、基本の iPad は 32 GB のストレージ付きで $329 の値段を維持し、そして $429 で 128 GB のストレージ付きが買える。どちらのモデルも $130 の追加で Wi-Fi+Cellular モデルにアップグレード出来る。

もし、新しい入門レベルの iPad を待ってこれ迄買い控えてきたのであれば、これこそが買うべきものである。A10 Fusion は殆どの作業に今でも十分な速さを提供するし、Apple Pencil と Smart Keyboard サポートもあり、そして iPadOS 13 はこれをもっと有能なものとする。(もっと知りたい人には、私のアップデートしたばかりの Take Control of iOS 13 and iPadOS 13 を見て欲しい。)

更に一段上のパワーと大きさを求めるであれば、iPad Air は 10.5-inch スクリーンと A12 Bionic Chip を提供し、値段は $499 からとなる。iPad Pro は、11-inch ($799) か 12.9-inch ($999) のスクリーンの選択肢を提供、A12X Bionic チップで動作、Face ID を提供、そして第二世代 Apple Pencil をサポートする。

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Adam Engst  訳: 亀岡孝仁  

Apple Watch Series 5、常時表示のディスプレイを採用

今何時かを見るだけのために腕を上げたり、Apple Watch の画面をタップしたりしなければならないのに飽き飽きしていますか? 新しい Apple Watch Series 5 だと、それはもう必要なくなる。同社の新しい "革新的な" Always-On Retina ディスプレイのお陰である。(勿論、"常時表示" は他の殆どの時計では当たり前の機能であった。)

他の新機能には、内蔵のコンパスと国際緊急通話が含まれ、そして Apple はセラミックのケースを再登場させ、新しいチタニウムのケースを加えた。これらの新しい機能とケース素材を別にすれば、Apple Watch Series 5 は Series 4 の機能群を元にして作られており、そこには ECG 計測や転倒検知も含まれる。

常時表示 Retina ディスプレイ

常時表示の Always-On Retina ディスプレイに伴う技術的挑戦は、主に電池寿命に関わりがある。何故ならば、画面を定常的に更新するのには電力消費が関わるからである。この問題を回避するため、Apple は、新しい低温多結晶シリコンと酸化物 (low-temperature polysilicone and oxide - LTPO) ディスプレイを、画面更新速度を 60 Hz から 1 Hz まで動的に変えられるカスタムチップと組み合わせて使っている。

実際、画面上で再描画を必要とすることが何も起こらなければ、消費電力は大幅に削減出来る。公平を期するために言うと、画面は常時表示ではあるが、腕が下がった状態では画面は節電のために薄暗くなり、腕を上げるか画面をタップするかすると元の明るさに戻る。

ディスプレイ技術と電力管理における Apple の進化により、Apple Watch Series 5 は通常の使用下で 18 時間の電池寿命を維持出来るという。

コンパス

Apple Watch Series 5 には内蔵のコンパスがあり、watchOS 6 Maps アプリはあなたがどちらを向いているかを示せるようになり、ナビを使って歩き始めるのがやり易くなる。新しい Compass アプリは方向だけでなく、傾斜、緯度、経度、そして現在の標高も教えてくれる。Workout アプリには今や標高情報も含まれる。そして、もし本格的な場所オタクであれば、幾つかの盤面に三つの新しいコンプリケーションを加えることが出来る。

Apple Watch showing compass features

国際緊急通話

Apple Watch Series 5 に対する三つ目のそして最後の目を引く追加機能は - 少なくとも、セルラーモデルでは - 国際緊急通話である。時計を何処で買ったか、どのセルラープランが有効になっているかにも関係なく、Apple Watch Series 5 は、他の国で旅行中にも緊急通話をサポートする。

サイドボタンを数秒間長押しすれば Emergency SOS 機能が呼び出される。Apple Watch Series 4 で導入された転倒検知機能は踏襲されているので、激しく転倒し約1分間動けない状態になると、それは緊急サービスに通話する試みをする。

緊急サービスへの通話の仕方が分からない場合が多い旅行中には、個人の安全を心配する人達誰にとっても、この機能追加は歓迎であろう。

ケース素材、価格、発売日、そして商品ラインナップ

ケースの素材について言えば、Apple Watch Series 5 もアルミニウムとステンレススチールが用意されており、仕上げも前年と同じである:アルミニウムには、シルバー、ゴールド、そしてスペースグレイがある;そしてステンレススチールには、研磨スチール、ゴールド、そしてスペースブラックがある。

Apple は、Series 2 と Series 3 にはあったが Series 4 では無くした真っ白なセラミックを復活させた。そして、Series 5 で新しく登場したのがチタニウムケースで、自然色 (言い換えれば、シルバーがかった) とスペースブラックがある。

これ迄と同様、ケース素材とバンドの組み合わせは自由で、機能的には同じ機器にどれだけお金をつぎ込んでも良いかの選択を人々にさせてくれる:

新しいスタイルの提携モデル Nike (アルミニウム、$399 から) 及び Hermès (ステンレススチール、$1249 から) も、これらのブランドとのつながりを求める人達に向けて用意されている。

Apple Watch のアップデートでは恒例となっているが、Apple は色々な新しいバンド色も導入した。同社は、意外なことに、Milanese Loop と Leather Loop バンドを $50 値下げし、$149 から $99 に改定した。

Apple Watch Studio ページでは、ケースとバンドの全ての組み合わせが可能であると主張しており、そして Apple は Apple Store でも同じことを対面で可能にすると言っている。しかしながら、これ迄 Apple Watch Studio には無いバンド色も販売されたこともあったので、文字通り全てだとは思わない方が良い。

Apple Watch Series 5 は現在予約注文を受け付け中で、出荷は 20 September 2019 からであるが、Apple Watch Nike Series 5 は例外で、こちらは 4 October 2019 に出荷となる。

Apple は Apple Watch Series 4 を商品系列から外したが、Apple Watch Series 3 は引き続き販売する - アルミニウムケースのみ - 入門レベルの低価格を提供するために。38mm ケースで GPS のみは $199 からで、42mm ケースだと $30 の追加となる。GPS+Cellular モデルは更に $100 の追加となる。Series 3 には Series 5 にある転倒検知と ECG 機能が無い。従って、これらの機能に $200 余分に払って最新モデルとする価値があるかどうかはあなたの判断次第だ。

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Michael E. Cohen

Apple、Apple Arcade と Apple TV+ の値段と開始日を明らかに

September 10th イベントで、Apple は、その新しいストリーミングメディアサービスである Apple ArcadeApple TV+ がどれぐらいの値段になるのかと何時から使えるようになるのかについての憶測に終止符を打った。内容は以下である。

Apple Arcade

Apple Arcade は同社のゲーム定期購読サービスで、19 September 2019 に 150 の国で月額 $4.99 で始まる (もっとも、これは現在でも iOS 13 ベータが走る機器上には存在している)。これで、100 以上のゲームへのアクセスが得られ、App Store からダウンロードし - 新しい Arcade タブを探す - そして遊べる。遊び方はオンラインか否かを選択出来る。Apple Arcade ゲームは、あなたの Apple 機器間で共有出来るよう設計されているので、あの古典 Frogger の旅を iPad で止めた所から MacBook で再度始められる。

A look at the upcoming Frogger title for Apple Arcade

ゲームはまた家族間でも共有出来るよう意図されている:一つの定期購読で最大5人の家族構成員まで共有出来る。そして、もし家族の中の誰かが、例えば、ゲームをやることに関して衝動制御の障害を抱えていたとしても、Apple Arcade からの全てのゲームは Screen Time によって監視されそして制限され得る。

このサービスは 30 日間の無料お試しが出来るので、定期購読のゲームサービスは自分に合っているのか、そしてそれが典型的な麻薬売人の有名な、どうだい "最初はタダだよ" の類のものではないことを確かめたい人は試されたい。

Apple が Apple Arcade を初日から 150 の国で入手可としているのは注目に値する。通常、ライセンス制限でこの様なことは難しい。しかし、全てのコンテンツは Apple のために開発されているので、殆どの面倒なライセンス問題は起こらない。

我々の初期反応は、月額 $4.99 は Apple Arcade に対しては妥当な値段だというものである。と言うのも、これなら本格的なゲーマーでなくとも試してみようと思える値段だし、遊べるゲームの数も沢山あり、今後もやってみる価値があるかどうかの判断も出来るであろうからである。Apple が 1981 年のゲームである Frogger の更新版をデモしたのは意外だったけれども、我々は Apple Arcade が TidBITS 読者間で大々的な人気を博するとは思っていない。彼らの多くは何十年も前にゲームへの興味を失ってしまっている。

Apple TV+

競合社による予定されるストリーミングサービスに関する最近の発表がある中で ("Disney、月額 $12.99 で Disney+、Hulu、ESPN+ をバンドル" 8 August 2019 参照)、Apple がその新しい Apple TV+ ビデオサービスに対してどれぐらいの値段をつけるかに対して、多くの推測記事が出された。今や、全てが明らかになった:Apple のサービスは 1 November 2019 に開始され、Apple Arcade と同じ様に、月額 $4.99 かかる。

A look at Apple TV+ upcoming shows

豊富な番組ライブラリに依存する多くのサービスとは異なり、Apple はこのサービス用に特別に作られる新しい、オリジナルプログラムだけを、シリーズ物も単発物も両方含まれる、提供する。Apple TV+ は当初から 100 カ国以上で展開され - 繰り返しになるが、Apple が制作するコンテンツに関して嫌らしいライセンス問題は殆どない - そして、その番組は Apple TV, iPhone, iPad, Mac, そして iPod touch 上の TV アプリで見られる。我々は iOS 13, macOS 10.15 Catalina, そして tvOS 13 が必要とされると見込んでいる。

しかし、Apple 機器が必要になるわけではない:Samsung のより新しいスマート TV モデル上の Apple TV アプリは Apple TV+ コンテンツを再生出来るであろうし、Amazon, Roku, そして Sony からのより多くのサードパーティ機器もこのアプリを、従ってこのサービスもいずれ近いうちに提供するようになるであろう。手持ちのものは Windows ラップトップだけと言う場合でも、心配する必要はない:Apple TV+ は Web ブラウザで tv.apple.com からもストリーム出来る。

定期購読を申し込む前に何か見てみたいというのであれば、Apple は 7 日間の無料お試しを提供すると言っている。それに、もし新しい Apple 製品が欲しいのであれば、Mac, iPad, iPhone, iPod touch, 或いは Apple TV を買えば、1年間の無料購読が付いてくる。一つの購読を最大6人までの家族で共有出来るので、子供に大学への進学記念に新しい MacBook Air を買ってやれば、あなたは1年間無料の娯楽を楽しめる。

Apple Arcade の場合と同様、この $4.99 の価格帯は妥当に思える。と言うのも、Apple は、Netflix, Amazon Prime, そして Disney+ 程見られるものの数が多くないからである。もしもっと高かったら、人々は Apple TV+ を他のストリーミング購読に付け加えるには高すぎると思うであろう。また、新しい Apple ハードウェアを買うことで得られる1年間の無料バンドルは賢いやり方である。何故ならば、それは Apple 顧客に Apple TV+ を試してみる機会を与え、そしてひょっとすると1年後には定期購読に切り替えてくれるかもしれないからである。

次の手

Apple は、将来の稼ぎのかなりの部分を購読サービスに賭けている。それは複雑な市場であり、そして Apple はその様な高度に競争的で予測出来ない環境において利益を取り込むにはかなり注意深く手を打たなければならない。

一見して、値段とコンテンツの内容は、娯楽業界への Apple の進出には正しい選択の様に見えるが、ショービジネスについてただ一つ確かなのはその不確実性なので、この話がどの様な終末を迎えるかを知るためには、ただ事態を静観し続けるしかない。

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Josh Centers  訳: Mark Nagata   

iPhone 11 購入の選択肢を検討する

iPhone 11iPhone 11 Pro を買おうと決めた人は (2019 年 9 月 10 日の記事“Apple、iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max を発表”参照)、チェックアウトの際に Apple が目まいを起こしそうなほど多種多彩なオプションを呈示するのを見て、戸惑うかもしれない。

下取り、買い替え

Apple の 9 月 10 日のイベントの壇上で、Apple リテール主任 Deirdre O'Brien は Apple の新しい Trade In (下取り) プログラムに言及したが、詳細についてはあまり語らなかった。私は当惑さえ感じた。Apple はもう何年も前から Trade Up with Installments という名前で下取りプログラムを提供しているからだ。TidBITS で記事にしたかどうか覚えていないが、以前 2016 年に、iPhone SE と合わせて発表されたはずだ。私が言える限り、今回の新しい Trade In プログラムは、名前が違うことを除けば、古いプログラムと同じもののようだ。

Apple はまた、iPhone Upgrade Programn 以外でスマートフォンの代金を分割払いできるようにもしている。ただ、こちらの Apple iPhone Payments プログラムもやはり新しいものではなく、より積極的に広告されているだけのことだ。(Mashable が 2017 年にこのことについて議論している。)

現時点で iPhone 11 購入の手続きを踏めば、まず iPhone を下取りに出したいかどうか尋ねられる。そこで Yes をクリックして、下取りに出すモデルを選び、その iPhone が良い状態にあることを確認すれば、Apple が最大下取り価格を購入価格の総額から差し引くか、または毎月の支払い額から差し引くか、いずれかをあなたに選ばせてくれる。

iPhone 11 purchase options.

ただし、ここで注意点が2つある。まず、確実に下取り料金を得るためには古い iPhone を Apple へ送っておかなければならない。これが簡単にできるように、Apple は料金支払い済みの箱を含んだ下取りキットを送ってくれる。キットが届いたら、14 日以内に古い iPhone を Apple へ返送しなければならない。Apple は届いた iPhone を検査して、もしもそれが満足すべき状態にあるならば、あなたの支払い方法に、またはあなたの毎月の請求書に、下取り価格を反映してくれる。その際、その古い iPhone の価格をあなたが既に完全に支払い済みか、あるいはあなたが Apple iPhone Payments プログラムを選んでいたかも勘案される。

下取り価格がフルに適用されない可能性があることも注意しておこう。だからこそ Apple は「最大」いくら、という表現を使っているのだ。もしも Apple がその iPhone の状態に対するあなたの評価が楽天的過ぎると考えれば、約束された下取り価格が減額されるかもしれない。ただ、iPhone Upgrade Program での私の経験から言えば、Apple も過度にうるさいことは言わないようだ。

支払い方法

では話の焦点を絞ろう。iPhone を下取りに出すと決めたら、あなたには支払い方法の選択肢が2つある:

ちなみに、古い iPhone を下取りに出さない場合には他にも選択肢がある:

上記のうちどれを選ぶべきか? それには考えておくべきことがいくつかある。

いずれの支払いプログラムにも利息は付かない。

キャリアの支払いプランを選んでも、Apple の支払いプランを選んでも、いずれも無利子ローンだ。月ごとの支払い額が高いので Apple が iPhone Upgrade Program に利息を課していると誤解している人たちもいるようだが、それは AppleCare+ が組み入れているからに過ぎない。もちろん先に一括払いをしても問題ないけれども、毎月の支払いに気を配らなければならないことを除いては、分割払いを選んでも何の損もない。

Apple Card で支払えば 3% の節約ができる。

もしもあなたが Apple Card を持っていれば、Apple からのあらゆる購入に対して 3% のキャッシュバックがあることを思い出そう。(2019 年 8 月 14 日の記事“Apple Card 特典を最大限に活用する方法”参照。) iPhone を一括払いで購入する場合、その代金がカードに課金された翌日に、3% の還元金が手に入る。分割払いの場合は、月ごとの支払い日の翌日に 3% が手に入る。例えば基本モデルの $699 の 64 GB iPhone 11 では、$20.97 の値引き (税を含まず) になる。

ロックの外れた iPhone が欲しいのなら AT&T Next は避けよう。

iPhone を月ごとの分割払いプログラム AT&T Next を通して購入すると、米国の iPhone ユーザーの中でごく少数の一部分である、キャリアがロックされたスマートフォンを使う人になる。Apple は次のように言っている:

Apple Store 店頭で、または apple.com で販売されている iPhone モデルの圧倒的大多数は、ロックが外れています。つまり、ただ一つのキャリアに縛られてはいないということです。例外は、AT&T Next で iPhone を購入した場合です。その場合、その iPhone は AT&T に紐付けられ (つまりロックされ) ます。

キャリアを変更したい場合、または (より可能性の高い場合として) 海外に旅行してその土地の SIM カードの方が良いサービス率を得られる場合、間違いなくロックの外れたスマートフォンが欲しくなるだろう。

AppleCare+ は欲しいか?

どの購入方法を選んだとしても、AppleCare+ を別途購入することはできる。それは iPhone の購入時点でも、あるいは最大 1 年後まででもできる。また、一括払いで購入した AppleCare+ は 2 年間しか有効でないが、AppleCare+ の料金を月ごとの分割払いで支払って永久に、いや、少なくとも Apple がその iPhone に対するサービスを続けている限りいつまでも、有効にすることもできるようになった。ただ、あまり長期間にわたって AppleCare+ 料金を支払い続けるのは意味を成さない。どこかの時点で、それまでに支払ったお金で新しい iPhone が買えるだろうからだ。いずれにしても、iPhone Upgrade Program は AppleCare+ 料金を月ごとの iPhone 料金の支払いに組み入れている。

毎年アップグレードしたいか?

Apple iPhone Payments プログラムの欠点は、毎年アップグレードする選択肢が提供されていないことだ。その点、iPhone Upgrade Program も、各キャリアのアップグレードプランも、1 年間支払いを続けた後に iPhone をアップグレードできるようにしている。翌年に出た iPhone にあなたが魅力的と思う機能があった場合には有益だろう。

AppleCare+ が要らない場合はどうする?

もしもあなたが月ごとの分割払いをし、しかも毎年アップグレードできるオプションも欲しいけれども、何らかの理由で AppleCare+ は要らないというのであれば、おそらくキャリアのアップグレードプランのどれかを選ぶのが一番良いだろう。ただ、私には AppleCare+ を要らないと考える理由が分からない。キャリアによる保険付きプランよりは安くて内容も良く、しかも iPhone はいつも壊れるリスクに直面しているのだから。もしも AppleCare+ なしのアップグレードプログラムを選んで、1 年以上経過した時点でスマートフォンが壊れたら、結局は新品を買い直すことになり、コストを補うために下取りに出そうと思っても機能品が手元になくてどうにもならない事態に陥りかねない。

決められないよ! どうぞ代わりに選んでほしい。

それなら、iPhone Upgrade Program をお薦めする。理由は次の通り:

あなたが Apple エコシステムに囲い込まれているのなら、そしてこの記事を読んでおられるからにはきっとあなたもそうだろうと思うのだが、iPhone Upgrade Program を選んで後悔することはまずないだろう。

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TidBITS 監視リスト: Mac アプリのアップデート

訳: Mark Nagata   

Cyberduck 7.1

Cyberduck 7.1

Cyberduck チームがオープンソースのファイル転送アプリのバージョン 7.1 をリリースして、ストレージクラス、新規バケットでの地域設定、バケット上のライフサイクル設定への対応を追加することで Google Cloud Storage との統合を強化した。今回のアップデートではまたいくつかのバグも修正しており、長いファイル名での分割ダウンロードに失敗したバグ、macOS 上の IPv6 専用サーバで起こった No Route to Host エラー、Google Storage のバケットの個数がブラウザ内で 1000 までに限定された問題などが修正された。Cyberduck は無料だが、寄付を通じて、また Mac App Store から $23.99 で購入することを通じて支援できる。(無料、100 MB、リリースノート)

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Transmit 5.6

Transmit 5.6

Panic が Transmit 5.6 をリリースして、macOS 10.15 Catalina への対応を追加する一方で、Finder の中で Transmit サーバをドライブとして見えるようにしていた Transmit Disk への対応を廃止した。これは 公証の問題によるものだ。このファイル転送アプリはまた、アラートのウィンドウの中でテキストの読みやすさを改善し、Backblaze B2 接続ラベルを更新して Backblaze が最近施した変更に対処し、特定のエディタの旧バージョンで保存されたファイルを Transmit がアップロードできなかった問題を解消し、サーバのアドレスを編集した際にサーバリストでアドレスが正しく更新されるようにし、Amazon S3 IAM 認証情報を読み込む際の問題を修正し、新規の S3 バケットの名前で点々を使うオプションを復活させている。(新規購入 $45、無料アップデート、63.3 MB、リリースノート、macOS 10.11+)

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DEVONthink 3.0

DEVONthink 3.0

ここ5カ月間に 7 つの公開ベータ版をリリースしてきたが (初回は 2019 年 4 月 29 日の記事“DEVONthink 3.0 Public Beta”参照)、DEVONtechnologies は進化中のアップグレードに伴っていた難点を解決して、今回情報管理アプリ DEVONthink 3.0 の公式リリースをした。以前から紹介してきたことだが、新しい DEVONthink は単一ウィンドウのインターフェイスを備え、データベース、お気に入り、スマートグループ、スマートルール、フィルター、新設のリーディングリストに素早くアクセスできるサイドバーを装備した。デザイン改訂された Sorter でも、テキスト、オーディオ、音声メモ、スクリーンショット、ウェブクリッピングを以前より手軽にキャプチャできるようになった。

最後の公開ベータ版以降の変更点としては、macOS 10.15 Catalina の中で Annotations パネルを使わずに PDF ノートの注釈を表示したり編集したりする機能への対応、ブラウザ拡張 Clip to DEVONthink の HTML 構文解析の改良、同期の際の iCloud アップロード進行状況表示、エイリアスのデータを可能な限り解決することによる索引データ処理の向上などがある。このアプリはまた、Annotations & Reminders インスペクタで施した Finder コメントへの編集が必ずしも保存されていなかった問題を解決し、10.14 Mojave での PDF 書類の検索が付加記号に対応していなかったバグを修正し、Google Chrome その他いくつかのコピー元からリンクをペーストする際の問題を修正している。

DEVONthink 3.0 には三つの版があり、標準版の DEVONthink 3 は従来の DEVONthink 2 Personal 版および Pro 版を置き換えるものであり、DEVONthink 3 Pro 版および Server 版は従来の DEVONthink 2 Pro Office 版を置き換える。三つの版のいずれも、今回から macOS 10.11.5 El Capitan かそれ以降を必要とする。

標準版の DEVONthink 3 の価格は $99 で、DEVONthink Pro 3 は $149、DEVONthink Server 3 は $499 だ。従来のライセンスを DEVONtechnologies から直接、またはサードパーティの宣伝販売を通じて購入した人にはアップグレード価格がある。(DEVONthink 新規購入 $99、DEVONthink Pro 新規購入 $199、DEVONthink Server 新規購入 $499、TidBITS 会員にはそれぞれ 15 パーセント割引、アップグレード価格あり、93.3 MB、macOS 10.11.5+)

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BBEdit 12.6.7

BBEdit 12.6.7

Bare Bones Software が BBEdit 12.6.7 をリリースした。バグ修正のみに集中した、メンテナンス・リリースだ。この古参のテキストエディタは macOS の Print パネルでページ属性のコントロール (向き、スケール、ペーパーサイズ) を Page Attributes セクションの中に隠すのでなく正しく位置取りして示すようになり、予期せぬところに書類が開いていたシステムのウィンドウ処理挙動を回避し、デフォルトの印刷タイムスタンプが正しく適用されていなかったバグを修正し、書類のスペルチェックをすると起こることがあったハングを解消し、テキストを選択している最中にポインタが I-ビームと矢印を行き来していた問題を修正している。(新規購入 $49.99、無料アップデート、13.7 MB、 リリースノート、macOS 10.12.6+)

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Quicken 2019 5.12.4

Quicken 2019 5.12.4

Quicken Inc. は最近 Mac 用 Quicken 2019 のバージョン 5.12 をリリースして、取引の支払先名を改名するルールを設定できる機能を追加するとともに、スケジュール化された取引を再構築して請求書や収入取引の設定を簡略化した。この財務管理アプリはまた、Portfolio 表示に Average Cost Per Share カラムを新設し、Today's Balance を算出する方法 (期限を過ぎたスケジュール化取引や、進行中の残高のマッチなど) を変更し、Quicken が証券の免税フラグを認識していなかった問題を修正し、新しいレポートツールバーからタイプ、行、列、時間間隔を設定できるようにしてレポートをカスタマイズしその場で変更を施す機能を追加した。

その後同社はいくつかのメンテナンス・アップデートをリリースして、このアプリケーションをクラッシュさせていたいくつかの問題点を修正し (5.12.1)、アカウントのタイプが欠けているとファイルが開かなかった問題を解消し (5.12.2)、算出したローン完済日が実際の完済日と一致しなかった場合にそれを探知して警告を表示する (5.12.3) ようにした。今回のバージョン 5.12.4 では、いくつかの投資アカウントで配当金が二重に数えられていた問題を解消し、Quicken Bill Pay が Capital One アカウントで動作しなかったバグを修正し、同期されていないアカウントへリンクされた取引があった場合に eBill の署名が正しくなかった問題を修正している。(講読年額 $34.99/$49.99/$74.99、無料アップデート、リリースノート、macOS 10.11+)

Quicken 2019 5.12.4 の使用体験を話し合おう

BusyCal 3.7 and BusyContacts 1.4.1

BusyCal 3.7 と BusyContacts 1.4.1

BusyMac が BusyCal 3.7BusyContacts 1.4.1 をリリースして、Office 365 の MFA、2FA、SSO 認証への対応を追加した。BusyCal アップデートではまた、Google Calendar など対応している CalDAV サーバ用に受領したミーティング招待状のプライバシー設定を変更できるようにし、Appearance Preferences 設定を追加してイベントをグループとしてカレンダーの Month ビューに表示できるようにし、複数の出席者に push 同期を使う際に Exchange でのタイムアウトの処理を改善し、カスタマイズした旅行時間の入力で小数点以下が使えるようにし、WAN 経由でローカル同期された共有カレンダー上に一部のユーザーが To-Do を作成できなかったバグを修正し、iCloud から届いたミーティングが主催者の正しい電子メールアドレスでなく読めない URL を表示していた問題を解消し、Dark モードの availability ビューワでの一時的な昼のカラーを修正している。

BusyContacts 1.4.1 は、連絡先を選択した際に折り畳まれたアドレスブックが自動的に展開してしまわないようにし、macOS 10.14 Mojave と 10.15 Catalina でメールやメッセージにアクセスする際にさらなるアクセス権を要求するためのユーザーインターフェイスを追加し、連絡先の人へのメッセージが利用できない場合の探知と処理を改善し、Google Sync で連絡先を二度目に編集するまでは新規の連絡先や新規のグループが作成できなかったバグを修正している。(BusyCal は BusyMac からも Mac App Store からも新規購入 $49.99、無料アップデート、22.3 MB、リリースノート、macOS 10.11+。BusyContacts は BusyMac からも Mac App Store からも新規購入 $49.99、無料アップデート、11.4 MB、リリースノート、macOS 10.11+)

BusyCal 3.7 と BusyContacts 1.4.1 の使用体験を話し合おう

Bookends 13.2.6

Bookends 13.2.6

Sonny Software が Bookends 13.2.6 をリリースして、Google Scholar URL の解析を更新して Google が施した変更に対処した。また、同じネットワーク上に Bookends の別コピーがあった場合に、このアプリからローカルまたはリモートいずれかのコピーを終了できる機会が提供されるようになった。この文献参照管理ツールはまた、グループ、仮想グループ、またはフォルダの中にいる状態で Shift-Delete によってライブラリ自体を永遠に削除できるようになり、PubMed MESH heading を読み込む際に修飾子を含めるようにし、参照文献の検証プロセス終了後にワードプロセッサアプリ Mellel を前面に戻すようにし、PDF を改名する際にスラッシュを削除するようにし、Scrivener の脚注の一時的引用を Bookends が認識できなかった問題を解消し、CrossRef からメタデータを読み込む際に起こることがあったエラーを修正している。(新規購入 $59.99、TidBITS 会員には 25 パーセント割引、51.1 MB、リリースノート、macOS 10.10+)

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ExtraBITS

訳: Mark Nagata   

Apple、1 TB iPad Pro の価格を $200 値下げ

MacRumors の記事によれば、Apple がひっそりと 1 TB 11 インチおよび 12.9 インチモデル iPad Pro の価格を $200 値下げしたという。11 インチモデルの価格は $1349 から (従来は $1549 から)、12.9 インチモデルが $1549 から (従来は目から涙がこぼれる $1749 から) となった。まだまだ安いとは言えないが、従来よりは妥当に近付いた。

今回の iPad Pro の値下げは、最近の Apple が価格を下方修正しつつあることの最新の実例に過ぎない。注目すべきは、基本モデルの iPhone 11 が去年の「お手頃」モデル iPhone XR に比べて $50 安くなったことだが (2019 年 9 月 10 日の記事“Apple、iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max を発表”参照)、Stratechery の Ben Thompson が指摘したように、Apple は iPhone XR の一年遅れ価格を通例の $100 ではなく $150 下げ、iPhone 8 の二年遅れ価格も予想された $100 ではなく $150 下げた。その上、高価格帯の Apple Watch バンドのいくつかも $50 値下げした。(2019 年 9 月 10 日の記事“Apple Watch Series 5、常時表示のディスプレイを採用”参照。)

多くの TidBITS 読者が、近年 Apple の価格が全体的に上昇傾向にあるという苦情を口にしてきた。iPhone の売り上げが下降気味である中で成長を維持しようと苦闘している Apple にとって、今回の値下げは価格を下げれば売り上げが上向くかどうかを確かめる Apple 流のテストなのかもしれない。あるいはまた、それは深読みのし過ぎであって、Apple は単に部品や原料のコスト低下を消費者に還元しているだけなのかもしれない。

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