この変更もパンデミックに関係するとは言えなくも無いが、もっと一般的に有用と言える。今や救急通話を行う時、自分の Medical ID を救急サービスと共有出来る。但し、米国内に限られる。
申し訳ないが、我々はこれを試験する気にはなれない。しかし、もし 911 システムを邪魔しないでやる機会があった場合は、どうなったか教えて欲しい。iPhone 上で Medical ID を設定するには、Settings > Health > Medical ID で行え、自分自身、緊急連絡先、薬、アレルギー、そしてこの種の他のものについての詳細を記録しておく ("あなたの iPhone の Medical ID 緊急連絡先の再チェックを" 18 February 2020 参照)。
最後に、iOS 13.5 及び iPadOS 13.5 には2つのバグ修正が含まれる:一つは web サイトからのストリーミングビデオを見ている時画面が真っ黒くなるのを防ぎ、もう一つは、シェアシートの中身がきちんとロードされるようにする。これにはセキュリティ修正も含まれるが、今週初めの watchOS 6.2.5 ("watchOS 6.2.5 で ECG と不整脈通知が Saudi Arabia に" 18 May 2020 参照) や、今日リリースされた tvOS 13.4.5 と同様、Apple は未だその詳細について発表していない。我々は macOS セキュリティアップデートが数日中に出ると予測しているので、詳細はこの後に明らかになるであろう。
通常、我々は iOS アップグレードには慎重であるよう促しているが、もしマスクを付けている事で Face ID が働かないことにうんざりしているのであれば、直ぐにアップグレードするのも意味があることかもしれない。同様に、新しい Group FaceTime 設定も、しばしば Group FaceTime 通話に参加することがあり、タイルが動き回るのが我々のように嫌いな人にとっては、大きな改善である。これらのどちらも当てはまらないのであれば、数日待って、それからアップグレードすべきである。
その通り、その昔の古い時代の Mac では、使っていないアプリをこまめに終了させてメモリと CPU パワーに余裕を作るのが当たり前だった。そしてまた、古い時代の Mac では毎晩システム終了させることが節電にもなり、翌朝 Mac をクリーンな状態で使い始められることにも役立った。けれども今ではそのいずれもかつてほどには必要でない。Terminal で uptime コマンドを使って確かめたところ、私の 27 インチ iMac は (たったの) 12 日間走り続けていて、現在 Dock には活動中の 20 個のアプリが示されていて、Activity Monitor を見れば現在 700 個以上のプロセスが走っている。これぞ Unix だ!
通常の使用をしている限り、私が Mac でアプリを終了するのは考え得る限り当分そのアプリを使う可能性がないと思える場合だけで、私が Mac を再起動するのは Apple が macOS あるいはセキュリティアップデートをリリースした際だけだ。私の iMac をシステム終了するのは数日以上続けて旅行に出る場合だけ、なぜならスリープ中に使用する電力はあまりにも微量で、一からシステムを起動し直す方が電力を余計に消費するかもしれないからだ。(かなり以前に私はこれをテストしたことがあったが、寄与する変化量が多数あることが分かった。) それにこれはデスクトップの Mac の話だ。私の MacBook Air はスリープ中も私が使っていない時間を有効に費やしている。
いったいなぜそれでバッテリー寿命が減るというのか? 思い出していただきたいが、iOS は Apple の独自仕様のハードウェアの上に築かれた、現代的なオペレーティングシステムだ。Apple は極めて多くの努力を注いで、あなたの iPhone や iPad に備わる限られたハードウェアリソースを最良の方法で iOS が管理できるようにした。メモリ使用、電力使用、CPU スロットルなどの問題について iOS 自体よりも先読みできる人など、おそらく Apple 社内用の診断とデバッグ用のツールを自由に使える iOS システムエンジニアでもない限り誰もいないだろう。
iOS で App Switcher を呼び出して、 右へスワイプすれば、使ったことのあるアプリをすべて見られる。そのデバイスを入手して以来の全部かもしれない。(私の iPhone 11 Pro の App Switcher によれば初めて使ったアプリは Apple の Tips で、これは私が去年この iPhone の電源を入れた際に自動的に出現し、それ以後は触ったこともないアプリだ。App Switcher の中でアプリの数を数えるのは難しいが、少なくとも百個はあると思う。) App Switcher にあるアプリの数でも容易に分かる通り、これらのアプリは必ずしも動作中である訳ではない。ただ単に、過去のどこかの時点で走ったことがあるというだけだ。むしろ、Mac の Apple > Recent Items メニューの内容に似たものと思えばよい。
通常の使用では、iOS は CPU とメモリのリソースの大きな部分をあなたが現在使っているアプリに振り分けている。それは理解できることだ。そのアプリのパフォーマンスこそが何よりも重要だからだ。しかしながら、App Switcher でその次に来る数個のアプリにも、いくらかの CPU とメモリのリソースが割り当てられている。それは、あなたがそちらのアプリに戻る可能性が高いと iOS が正しい判断をするからであり、戻る際にあなたにできるだけ良い体験をしてもらいたいと願うからだ。画面が何度も繰り返して再描画されるべきではないし、インターネットからロードされたコンテンツがいちいち更新されるべきでもない。
以上の説明から、アプリを強制終了することで iOS による CPU とメモリの管理を妨げればパフォーマンスにも悪影響を与えることはもはや明白なはずだ。アプリの起動に数秒もかかるのに対して動作中のアプリへの切替は瞬時に起こる Mac においてほど明白な違いは感じられないかもしれないが、同様のパフォーマンス負荷は確かに生じるし、その見返りに得られるものは何もない。
けれどもそれよりもっと重大な CPU サイクル保持の必要は、あなたの頭の中で起こる。正常に挙動しているアプリをあなたが強制終了する度に、あなたは完全に不必要なことをしている。それほど遠くない先にまた使いたくなるというのにアプリを終了してその後また起動するのは時間の無駄以外の何物でもない。ホーム画面でまたそのアプリのアイコンを探さなければならず、ショートカットとして App Switcher を使うことすらできない。
もっといけないのは、ほんの少しの間使わないからといって iOS デバイスをシステム終了させることに何らかの利益があると考えてしまうことだ。iOS の起動はそれほど素早くない。私の iPhone 11 Pro の電源を落としてそれからまた起動するのを待つのに、合わせて 68 秒もかかった。白い Apple ロゴを眺めているだけの時間にしては長過ぎはしないか? もちろん、その間何か他のことをしていればよいだろう。でも重ねて言うが、それは完全に不必要なことだし、システムが終了して、起動して、最初のうちはかなり遅くなっているアプリに対処しなければならない。わざわざすべきことじゃない。
それに、もっと他に考えるべきことがあるんじゃないだろうか。
iOS アプリの強制終了や再起動は問題解決のためのツールとして役立つ
ここでいったん全体像を見直してみよう。iOS アプリを強制終了したりデバイスを再起動したりすると不必要にバッテリー寿命を短くし無駄な時間を浪費することになるけれども、そうは言ってもその行動が実際に何かを傷付ける訳ではない。確かにそれは悪い習慣だが、例えば Mac の外付けドライブをいきなり引き抜くようなことと同等に悪い訳ではない。ドライブを引き抜けば、開いていたファイルや書き込み中のファイルが失われたりデータが損傷したりすることが実際に起こり得る。
時として、iOS アプリがフリーズしたり、再読み込みを拒否したり、その他何らかの形で不正な挙動をして、他の方法では直せなくなることがある。そういう時にこそ、強制終了が絶対不可欠の手段となる。同じように、私も iPhone が不可思議に No Service と報告してきたり、あるいは何らかの奇妙な挙動に陥ったりして、再起動が手早く簡単な解決策となった経験が何度かある。もしもあなたのデバイスがあるべきやり方で働かなくなってしまったなら、再起動をためらう必要はない。それにもちろん、スクリーンがフリーズしたり、デバイスが丸ごと反応しなくなれば、強制再起動のボタンの呪文がなんだったかを調べて実行するのがよい。
最後にもう一言。過去には、そのような手段を実行すべきちゃんとした理由がいくつかあったこともあるけれども、今ではもうそういうことは不要になっているはずだ。最もよく知られた例を挙げれば、初期の地図アプリは GPS に基づく道案内の終了が必ずしもうまく行かないことがあって、大量の電力を浪費してしまうことがあった。なのでしばらくの間、そのようなアプリを強制終了してバックグラウンドで無駄な道案内が走らないようにするのが賢明な処置であった。今はもう何年もの間その種の問題が起こったという話を聞いたことがないが、もちろんどこかのアプリで同じ問題が再び顔を出すということも考えられなくはない。一般的に言って、アプリがバックグラウンドで何らかの活動をするのを止めたければ、Settings > General > Background App Refresh でブロックできる。
加えて、もしもあなたが例えば電池の非常に弱った iPhone に対処しなければならないのならば、少なくとも今後数時間は使わないことがはっきりしていれば完全にシステム終了させてバッテリーの残量を確保するのも意味あることかもしれない。ただ、その後のコールドブートで必要となる余分の電力と、スリープ中に消費される電力とのどちらが大きいのかをあらかじめ知ることは不可能なのだが (そもそも始めから Low Power Mode を有効にし、Airplane Mode に入り、Wi-Fi と Bluetooth をオフにしておくのも忘れないようにしよう)、どこかの時点でシステム終了の方が節約になるということはあるだろう。
驚くには当たらないことだが、FBI はまだまだ不満だらけだ。FBI 長官 Christopher Wray は発表の中で、捜査局が「Apple から何の助けも得られなかった」とことさらに強調してみせた。Apple は素早くそれに反応して、いかに Apple が調査に協力したかを詳しく述べて反論した。
当社は知り得る限りの情報をことごとく提供しました。iCloud バックアップも、アカウント情報と複数アカウントとの取引データも提供しましたし、それ以来何か月間にもわたって Jacksonville、Pensacola および New York の FBI 各局に対して持続的かつ現在進行中の技術的および捜査活動に関する支援を提供し続けております。
Apple はそこで止まることなく、FBI が同社の顧客と国家安全保障全般を損なおうと試みているとして非難した。「当社に向けられた虚偽の主張は、何百万人ものユーザーたちとわが国の安全保障とを保護するための暗号化やその他のセキュリティ手段を弱めるための口実です。」
Apple と FBI の間のこの緊張関係はもう何年も続いており、Obama 政権と James Comey の FBI の時代にまで遡る。裁判所の命令に支持された場合に法執行機関のみがアクセスできるようなバックドアを製品に構築することが不可能だという事実を意図的に無視する姿勢を政府が持ち続けているのを見れば、この膠着状態は今後も続くと考えるべきだろう。
iFixit の仕事は Right to Repair (修理する権利) 運動の重要さを強調している。今のこの時代、医療機器が機能するか否かは文字通り生死にかかわることなのに、病院には必ずしも公式な修理業者の到着を待つ時間の余裕があるとは限らない。さらに深刻なことに、メーカーが機器を修理しなかったり、既に廃業していることさえあって、今も人工肺に頼る少数のポリオ生存者にとってはこの上ない難問となっている。(Gizmodo の記事をぜひお読み頂きたい。)