米国在住の読者の皆さん、共に Labor Day を祝いましょう! さて、Apple は先週 iOS 13.7 をリリースして Apple と Google が共同開発した COVID-19 接触追跡テクノロジーへの対応を組み込んだが、この機能を有効化できるのはあなたが住んでいる州または国が互換なアプリを出している場合のみであることに注意しよう。また、Apple は詳細不明のバグ修正を含んだ iPadOS 13.7 もリリースした。Apple の大規模アップグレードの季節が近づきつつあるが、Take Control シリーズの本を制作しているわが友人たちが macOS 11 Big Sur、iOS 14 と iPadOS 14、そして Zoom で役立つ新刊書を出した。今週号ではもう一つ、Adam が最近新しい Mac へ乗り換えた経験をもとに、見落としやすい落とし穴をリストにまとめ始めた。つまり、前の Mac から“何もかも”移行し終えたと思っても、まだ手直しの作業が必要になるところがいくつかあるということだ。今週注目すべき Mac アプリのリリースは LaunchBar 6.13、TechTool Pro 13、Bookends 13.4.5、それに Zoom 5.2.2 だ。
Apple は新しい COVID-19 接触通知システムを組み入れ、明示していないバグ修正をした iOS 13.7 をリリースした。同社はまた、同じ様に明示していないバグ修正をした iPadOS 13.7 もリリースした。奇妙な点が一つある:Software Update で見られる現在のリリースノートはこれのためではなく、Apple が Web で掲載しているものとも合わない;無視するように。このアップデートは、iPhone 11 では 159.1 MB で、iPad Air では 353.3 MB だが、Settings > General > Software Update から、iTunes で、或いは macOS 10.15 Catalina かそれ以降が走る Mac 上の Finder でインストール出来る。
iOS 13.5 で、Apple は Exposure Notification API を導入した。これは Google との協業の元で開発されたものである ("Apple と Google、プライバシーを守った COVID-19 接触追跡&通知で協業" 10 April 2020, 及び "Apple、iOS 13.5 と iPadOS 13.5 を COVID-19 の世界に合わせる" 20 May 2020 参照)。この API は、国または国の公衆衛生機関によって、COVID-19 への暴露の可能性を通知するために使われることが出来るが、彼らはまずこの API を利用するアプリを開発し、そしてリリースしなければならない。各国政府のこれに向けた歩みはこれ迄の所遅々としているが、計画の第二段は変わらずに、両社ともこの Exposure Notification API を iOS と Android に組み込むことであった。Apple と Google は今や COVID-19 接触通知システムを iOS 13.7 及び Android の将来のアップデートに組み込んだ。
この機能にアクセスするには、Settings > Exposure Notifications に行き、Turn On Exposure Notifications をタップする。iOS は次に、通知を有効化するために国と地域を選択するべく案内する。もしあなたの地域がこれらの接触通知に未だ対応していなければ、それは自動的に Availability Alerts 設定を有効にする。これは、この機能があなたの地域で使える様になったら通知を送ることを約束するものである。現時点で、米国内で対応している地域には、Maryland, Nevada, Virginia, そして Washington, DC が含まれる - もしこれらの場所の一つにお住まいであれば、経験はどんな感じか教えて欲しい。我々は他の国での状況がどんなものか知らない;自分の国の状況を知っている人は、コメントで知らせて欲しい。
この Exposure Notifications 機能が我々の地域でも使える様になったら、我々はそれをオンにする積もりであり、そして皆さんにもそうするようお勧めする。公共の場でマスクを付けるのがあなたへの、或いはあなたからの保護を保証しないのと同様に、 Exposure Notifications システムに参加することが、暴露の可能性を知ったり、或いはあなたが病気になった時他の人を保護する保証にはならないが、我々自身や他の人達を助けるために我々全員が出来るもう一つのことではあるのは間違いない。
討論に参加
Take Control の友人達は、macOS 11 Big Sur, iOS 14, そして iPadOS 14 のベータを探求し、記録していくことに精を出している。これらのオペレーティングシステムの公式版を Apple が出荷するのは 9 月下旬か 10 月になると思われるが、その準備は Take Control of Big Sur とTake Control of iOS 14 and iPadOS 14 を使って今日から始められる。
一方、我々の仲間の Glenn Fleishman は、Take Control of Zoom のアップデート版と新しい無料の本 Take Control of Zoom Essentials のために、人気の Zoom ビデオ会議ソフトウェアの絶え間ない変更に遅れずについて行っている。
Take Control of Big Sur
macOS 11 Big Sur は、長年の中で最も大きな根本的変更を Mac のインターフェースにもたらし、そして、新しい版の macOS を取り上げる Take Control の手法にも大きな変更がなされた。Take Control の出版者 Joe Kissell は、これまでインストール編と使用編の2冊に分けていた話題の両方の内容を彼の 140-page の Take Control of Big Sur にまとめた。$14.99 で買える。
Big Sur にアップグレードする準備を確実なものにし、そしてそのアップグレード過程を順を追って説明することに加えて、Joe は、Big Sur の新しい Control Center と再構築された Notification Center の使い方、デザインが新しくなった Messages アプリの新機能の活用の仕方、Maps の Look Around や他の新機能をどの様に使うか、等々を教えてくれる。
Take Control of iOS 14 and iPadOS 14
Take Control in iOS 8: A Take Control Crash Course で初めて iOS を取り上げることに挑戦した TidBITS 編集長 Josh Centers は、毎年新しくされるもの全てを記録し、そして基本事項の詳細を提供するのに、大雑把に言えば同じ草稿から作業を継続してきた。
Take Control of iOS 14 and iPadOS 14 に対して、彼は全面的に書き直すことにし、これらのオペレーティングシステムの新機能に焦点を当てた全く新しくなったコンテンツの 101 頁を作り出した。彼は、新しい App Library を使って Home 画面を整理する方法、有用なウィジェットを使って Home 画面を強化する方法、Messages での新しいグループ討議ツールの使い方、Maps で自転車ルートを探す方法、Translate アプリを使って別の言語で会話をする方法、新機能を使ってプライバシーを守る方法等を示す。
これらの機能は全て iOS と iPadOS で共通だが、iPadOS 14 固有のものでは、Apple Pencil を使ってテキストを何処でも書ける新しい Scribble 機能、そして Notes アプリで Apple Pencil をもっと活用する方法を採り上げている。
Take Control of iOS 14 and iPadOS 14 は $10.99 で入手可だが、Take Control of Big Sur と一緒に買えば、 両方をたったの $16.99 で手にすることが出来る。
Take Control of Zoom Essentials と Take Control of Zoom
多くの人が家に縛り付けられ、遠隔で働いたり授業を受けたりする中、Zoom の様なビデオ会議ツールの重要性はこれ迄になく増している。それが、Glenn Fleishman が 39-page の Take Control of Zoom Essentials を無料で提供する理由でもある。これは Zoom を直ぐに使い始められるようにすることに焦点を当てたもので、場所の設定方法、装置を選ぶ、そして会議に参加する方法が含まれる。更に、効果的な会議参加者であるための助言も提供しており、自分の画面の共有方法も含まれている。もし同じ昔からの質問に答えるのに辟易しているのであれば、あなたの常連の Zoom 仲間に一冊ダウンロードするよう言ってやろう。
もし Take Control of Zoom Essentials が Zoom 知識への食欲をそそるのであれば、Glenn の 196-page の Take Control of Zoom も $14.99 で手に入る。これは Zoom ビデオ会議の始めから終わり迄の総合的な説明を提供しており、会議をホストするやり方についての不可欠な情報も含まれる。
新しい 1.1 バージョンでは、Zoom 経由で Keynote や PowerPoint プレゼンテーションをすることに関する章、内蔵のウェブカムに代わる更なる選択肢、そして仮想カメラを説明する付録が追加されている。他の重要なアップデートは Zoom ソフトウェアの最近の変更を反映しており、会議ホストの三つの型の詳細な説明も含まれる (前にも三つあったとは知らなかった)。
Apple の新しいオペレーティングシステムでもたらされる変更全てに関わるもの、初めて出版される本などの理由で、Take Control にとっては忙しい時期である。Joe Kissell が我々に話してくれた所によると、彼は今後数ヶ月の間に、新しいもの、そしてアップデートされたものを二十冊程度リリースしたいと思っているという。そこには、永遠の人気本である Take Control of Backing Up Your Mac, Take Control of Apple Watch, Take Control of Shortcuts, そして Take Control of Your Online Privacy 等が含まれる。
討論に参加
数週間前に、私はそれまで使っていた 2014 年型 Retina ディスプレイモデル 27 インチ iMac を Apple の同モデルの新しい 2020 年バージョンにアップグレードした。(2020 年 8 月 4 日の記事“27 インチ iMac に大きなアップデート、他の iMac にも多少の変化あり”参照。) この新しいマシンは素晴らしいが、こちらの方がずっと逞しい CPU を備えているにもかかわらず、前のマシンと比べて体感的にパフォーマンスの違いが感じられないことは認めなければならないだろう。ただ、気付いたことがある。それは、これまで見られたさまざまのおかしな挙動がすべて消え去ったことだ。大騒ぎをせずにマシンを再起動できるのが、どんなに嬉しいことか。(2020 年 4 月 27 日の記事“iMac の死んだ SSD に対処しつつ学んだ 6 つの教訓”参照。)
この新しい iMac をセットアップする作業の最中、古い iMac を起動するのに使っていた Samsung T5 SSD から私の全データを移行させることは何の問題もなくできたのだが、それより後にどれだけたくさんの追加作業が必要になるかに気付いて私は少し驚いた。Setup Assistant を使った移行に際しての約束は、すべてを設定し直したりする手間も要らずすぐ仕事に戻れるという話だったのだから。
考え方としては素敵な約束だが、現実には、Setup Assistant ではあなたの作業を肩代わりできない、おそらくそれが不可能な分野が数多くある。それらはすべて、その Mac に内在する固有情報がどう変わったかに関係することであって、たとえマシンの名前とすべてのドライブが前と同じであってもどうにもならないことだ。
だから、新しい Mac を購入しようとしているあなたのために、移行後にもまだ残っていてあなたがしなければならない作業のいくつかを、ここにまとめておきたいと思う。とうてい包括的なリストと言えないことは十分承知しているので、あなたが新しい Mac へ移行した際に遭遇した他のことがあればどうぞ記事へのコメントでお知らせ願いたい。
Time Machine
古い Time Machine バックアップを新しい Mac で使いたいならば、もちろんそれをしていけない本来的な理由は何もないが、その際に macOS からバックアップ履歴を引き継ぐかどうかを尋ねるプロンプトが出ることを知っておこう。そうしても何の問題もないのだが、Time Machine が新しい Mac からもっとずっと多くのファイルをバックアップすることになり、結果としてドライブが一杯になることもあり得る。その場合、Time Machine バックアップを再スタートする (つまりそのドライブを Time Machine から除外し、Disk Utility を使って消去してから、Time Machine で選び直す) ことになり、唯一の難点として変更を受けたファイルの古いバージョンへのアクセスが失われてしまうだろう。
古い Mac で設定してあった除外項目がそのまま適用されることも知っておくべきだ。除外されたドライブをいったん削除してから追加し直す手間がかかるのだろうかと心配する声を聞いたことがあるけれども、私はその種の問題には出会わなかった。Time Machine の除外設定は System Preferences > Time Machine > Options にあるので確認しておこう。
SuperDuper と Carbon Copy Cloner
新しい Mac の起動ドライブの名前を古いものと同じ名前にしておきさえすれば SuperDuper や Carbon Copy Cloner がそのまま設定を引き継いでくれるだろうと思うかもしれない。でも残念ながら、名前は無関係だ。この点については Carbon Copy Cloner の開発者 Mike Bombich が親切にも TidBITS Talk で説明をしてくれた。
これは CCC のバグでも macOS のバグでもありません。あなたがデータを新しい Mac へ移行させた場合にソースのボリュームがないと CCC が言うのは正常であり、正しいことです。CCC はここで何の想定もしていません。古い Mac の "Macintosh HD" ボリュームは新しい Mac にはなく、新しい Mac はそちら独自の "Macintosh HD" ボリュームを持っています。CCC はボリュームの名前のみを使って識別しているのではなくて、ボリュームの普遍的に固有の識別子を使っているのです。
この事実の実際的結論とは、ソースのボリュームを選択し直しておかなければならない、そうしないととスケジュールされたバックアップが正しく働き始めないということだ。どちらのアプリでもそれは簡単にできる。ただ一つの注意点として、直ちにそれをやっておくことによって、ブート可能バックアップの内容が最新になるようにしよう。
Backblaze
バックアップ状態の再接続が必要となるバックアップシステムは Time Machine だけではない。マシンの追加に別途料金を支払わない限り、Backblaze は同時に 1 台のコンピュータしかサポートしないので、新しいマシンに切り替えたことを告げる必要がある。それをすることによって、既にバックアップ済みのファイルが再アップロードされる事態も防げる。
古い Mac のバックアップ状態を Backblaze に引き継がせる手順はかなり面倒だが、Backblaze は明確な説明を提供している。要約しておこう:
- 新しい Mac の上で、既存の Backblaze ソフトウェアをアンインストールする。
- 新しい Backblaze ソフトウェアをダウンロードして、試用版としてインストールする。これによりライセンス供与の問題が回避される。
- 再起動して、すべての Backblaze ファイルのロックが外れているようにする。
- System Preferences > Backblaze を開き、Inherit Backup State をクリックする。
- プロンプトが出れば、あなたの Backblaze アカウントにサインインする。
- 前回のバックアップを選んで、これを引き継ぐ。
Backblaze の環境設定が開いているついでに、Select Hard Drives to Backup リストの中で適切なハードドライブが選択されていることを確認しておこう。
iCloud
iCloud で何が起こったのか私にはさっぱり思い出せないが、この新しい Mac で私の Apple ID パスワードをいったい何回入力したことか、もはやとうてい数え切れない。新しいドライブから起動する度に、iCloud は何らかのセキュリティの問題があると文句を言い始め、サインインし直すよう求めてくる。時には、サインインした後に引き続いてアカウントのログインパスワードを求められることもあるし、私の他の Apple デバイスのどれかのパスコードを求められることさえある。一年ほど前に、Glenn Fleishman がこれに関係したことを記事“なぜ Apple は新規ログインでパスコードやパスワードを要求するか (なぜそれが安全か)”(2019 年 9 月 26 日) で解説している。
皆さんのところで何が起こるかを私が予測することはできないが、macOS があなたの Apple ID やパスワードを何度も繰り返し要求しても不安を感じるには及ばない。きっとそのうちすべてが収まるだろうから。
プライバシーの許諾
ご存知の通り、macOS 10.15 Catalina ではアプリがあなたのデータ (Desktop および Documents フォルダ、さらには Calendar や Contacts のデータなど)、いくつかのハードウェア・サブシステム (特にカメラやマイクロフォンなど)、またはさまざまの機能 (オートメーション、スクリーン録画、位置情報認知など) にアクセスする際に、アプリが許諾を求めなければならない状況が増えた。
新しい iMac で System Preferences > Security & Privacy > Privacy を見ると、Setup Assistant が数多くのアプリからのリクエストと私の同意をここに持ち込んでいることが見て取れる。私がここ何か月も開いていないアプリもたくさん並んでおり、そのいくつかには私の許諾が与えられ、いくつかは拒否となっている。当然のことだが。
しかしながら、いくつかのアプリでは古い Mac 上で何かに許諾をリクエストしてあるのにそれが新しい Mac には移行されていなかったという事例に出くわした。例えば Input Monitoring カテゴリーに、古い Mac の上ではビデオ制作アプリ OBS にアクセスを許諾したという記録があった。ところが新しい Mac では OBS がそのカテゴリーに登場さえしておらず、私が初めてアプリを起動するとアクセスの許可を求めてきた。
それから 15 分間あちこち調べて回った結果、私に言えるのは新しい Mac に移行した後もプライバシーの許諾を求めてくるアプリがいくつかあるかもしれないということだけだ。なぜそうなるのかの理由もパターンも私には分からないし、そもそも現状の macOS ではあまりにも多くの許諾リクエストのダイアログが開くので (macOS 11 Big Sur になればもっと増えるはずだ)、ダイアログが多少増えてもたぶん気付きもしないだろう。
Messages とテキストメッセージの転送
古い Mac から新しい Mac への移行に際して転送されない設定の中でおそらく最も意外なのは Messages の中のテキストメッセージの転送設定だろう。私あての SMS テキストメッセージが新しい iMac 上の Messages に転送されて来ないことに気付くまでに数週間もかかった。それほど多くのテキストメッセージを受け取る訳でもないし、受け取る少数のものもたいてい iPhone で処理してしまうからだ。でも、ある日 iPhone に届いたものに iMac から返事を書きたいと思ったのだが、どうすればそれを Mac 上の Messages の中に表示させられるのか、その方法を見つけ出すまでに数分間もかかってしまった。
それを見つける鍵は、テキストメッセージの転送が iPhone からコントロールされているのであって Mac 上の Messages アプリでコントロールするものではないという点だ。Settings > Messages > Text Message Forwarding へ行き、新しい Mac へ転送するスイッチを切り替えればよい。オフがデフォルトで、オンにしてみると下のスクリーンショットの左側のようになった。
あともう一つ、Wi-Fi Calling を通じて他のデバイス上で通話を送受信できる機能も同じ分類に属するかもしれない。ここで“かもしれない”と言ったのは、どのデバイスで通話を許すかを Settings > Phone > Calls on Other Devices で選ぶようになっているのだが、上のスクリーンショットの右側に見えるように新しい iMac も含めてすべてが最初から選択されていたからだ。(リストの中で重複して登場するデバイスがある理由について私にできる限りの推測を言えば、これは複数の Mac アカウントが同一の iCloud アカウントにログインしている状態を反映しているのではないかと思う。)
私はいつも iPhone と Apple Watch を携帯しているので、Mac 上の FaceTime ではたいてい Wi-Fi Calling をオフのままにしている。電話がかかってきた際にこれ以上多くのデバイスが同時に鳴り始めるのも望まない。そもそも今どきかかってくる電話の大多数はスパム通話なのだから。
クラウドベースのファイル同期サービス
私が思うに、Dropbox、Google Drive その他のクラウドベースのファイル同期サービスはすべて、新しい Mac へ移行した後でもう一度ログインする必要がある。変更がすべて同期されるべきデバイスのコレクションに新しい Mac を追加する必要があるので、これは完全に筋が通っている。
Dropbox については、ログインのリクエストは簡単で一目瞭然だが、一つだけ落とし穴があるかもしれない。無料版の Dropbox アカウントの場合、たった 3 台までのデバイスにしか接続できないからだ。(2019 年 3 月 14 日の記事“Dropbox、無料のアカウントを3台までに制限”参照。) Dropbox がその制限を導入したよりも前からアカウントにそれより多くのデバイスがリンクされていた場合には、それらのデバイスをリンクさせ続けることはできるけれども、新たなデバイスを追加することはできない。だから、新しい Mac を入手したら、他の複数個のデバイスを削除した後でないと新しい Mac をその Dropbox アカウントに接続できないかもしれない。ここで再び“かもしれない”と言ったのは、私の古い iMac と新しい iMac の両方ともが現に私の Dropbox アカウントに接続されているように見えていて、接続されたデバイスが 4 個となり、これは可能でないはずの状態だからだ。私の iPhone は確かに接続が不可能だと思っているようで、下のスクリーンショットのような画面を表示する。
Google Drive は、Backup and Sync from Google という変な名前のアプリでローカルに管理されていて、少し違った状況にある。私の経験では、Google Drive アカウントの中ですべてのもののローカル版としてどの Finder フォルダが指定されているかについてこのアプリは混乱に陥る傾向があるようだ。なので、ログインし直す必要があることに加えて、そのフォルダももう一度選択し直す必要があるかもしれないし、またファイル同士で何らかの同期の不一致が起こることも考えられなくはない。
クラウドアプリの購読
- Adobe Creative Cloud: Dropbox と同様に Adobe Creative Cloud も、何台の Mac でオンになっているかを気にするにもかかわらず台数の勘定がうまくできていないように見える。デフォルトでは (少なくとも私のプランでは) 同時に 2 台の Mac にインストールしてアクティベートできる。私の場合、それはたいてい iMac と MacBook Air だ。例えば、新しい iMac で Illustrator を使おうと思ってやってみると、これは 3 台目の Mac になるはずだが、新しい Mac で私の Adobe アカウントにログインすると、Illustrator は何の問題もなく動き出した。そこで Activated Devices リストを見てみると 4 つがリストされていた。これはおかしい。どこかで何かが食い違っている。なぜなら、Illustrator は MacBook Air では起動しなかったからだ。3 台目ということになればそれは正当な挙動なのだが。
- Microsoft 365: Microsoft 365 アカウントはもう少し寛容で、5 台までのデバイスをサポートするが、それでも私に管理を求める。新しい iMac で初めて Microsoft Word を使った際に、Activate ボタンをクリックして私の Microsoft 認証情報にログインしなければならなかった。
- Setapp: ここでも予想通りのことが起こったが、あらかじめもう一度 Setapp アカウントにサインインし直しておくまでの間は Setapp ライブラリにあるどのアプリも動かないことを覚えておこう。対となる iPhone 用アプリへのサポートを追加して以来、Setapp はどれだけの台数のデバイスを持っているかを気にするようになったので、新しい Mac を追加する前に他のデバイスへの接続を切る必要があるかもしれない。一時的に新旧両方の Mac を使う必要がある場合には、具合が悪いことになり得る。一月の間だけ、デバイスを 1 台追加するために $2.49 の追加料金を払わなければならないかもしれない。
他にも意外な問題点はある?
これ以外のアプリやサービスで、特定の Mac に結び付けられている結果として新しい Mac への移行後に何らかの設定を切り替えたり、アカウントにログインしたり、許されたデバイスのセットをやり繰りしたりといった作業をしなければ動作しないというものはまだまだたくさんあるに違いない。そのようなものにもし遭遇されたなら、それを読んだ人たちが Mac の移行に際してどんなことが事後に必要となる可能性があるかをあらかじめ知っておけるためにも、どうぞコメントに書き込んで知らせて頂きたい。
討論に参加